無限増殖クリシーヌ!ティアリングサーガ 〜第32章〜

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兵士A「リュナン様、少女が近づいてきます」
リュナン「リーヴェの市民か?保護せよ」
兵士A「それが、奇声を上げて、手には刃物をもっております。
    危なくて、近寄れません」
リュナン「それでも貴様ら、俺の軍の兵か!!情けない」
兵士A「しかし、リュナン様の名前を呼んでいるように聞こえるとの報告があってます」
リュナン「なに、僕の名前。で、何て言ってるんだ」
兵士A「は、報告によりますと、敵は、けだものーーーー、リュナンーーー。
    と叫んでいるようです」

リュナン「け、けだもの・・・・・・・ぼ、僕は何も・・・・・」
オイゲソ「(にやにや)いけませんな〜、リュナン様。エンテ様と仲直りできないからといって
     何の罪もない、少女を手篭めにするとは。(にやにや)」
リュナン「オイゲンは、そう言って、僕を・・・・・違う、違うぞ。
     オープニングとは全然違うぞ。オイゲソ!!そういうことをするのは、
     お前だろうが、僕はそんなことは・・・・・」
オイゲソ「おや?そんなことを言っていいのですか?確か、マールの王宮で
     リチャード王子、ティーエ殿下とお会いした後、色々嫌味言われて
     一人で泣いて、それを心配してくれた優しいサーシャ様を、
     リュナン様は・・・・・・あの後、サーシャ様は泣いておられましたよ。
     そして、その次の日、けだもの、と罵られてましたね」
リュナン「し、知らんぞ」
オイゲソ「だから、あなたはサーシャ様をホームズに預からせたのです。
     いやーよかったですね〜。あのままだったら、刺されてたかもしれませんし。
     ロファール王は、こっちの軍勢に入れて、接触させないようにするし。
     さすがリュナン様、策士でございますな〜」
リュナン「し、知らんぞ・・・・・・」
オイゲソ「ほーーーーーー」

兵士A「リュナン様、敵きます。やはり少女です。しかも、単身で突っ込んできます」
リュナン「し・・・しかた・・ない・・・身に覚えはないが行ってみるか」
オイゲソ「・・・・けだもの(ぼそっ)」

リュナンは、聞こえないふりをし、剣を抜き、少女の方へと走っていった。

次回、ついにエストファーネVSリュナン
バルじぃの敵を討ちたい健気な少女に対し、身に覚えはないが、とりあえず証拠隠滅を図りたい
リュナン。全くずれたままの争点が、この後とんでもない事態を生むことに!!!

   (つづく)