久多良木
基本的には我々はハードウェアから限界利益をたたき出して、それを次に投資しているわけです。ソフトは1本約5000〜6000円ですが、みんながいつも年間で4〜5本買ってくれるわけではない。
そこから利益はとれるけど、年間ではすごい数字にはならない。その点ハードウェアの利益はすごくデカイ。
3万円のハードが年間2000万台出ると6000億円でしょ。末端で。6000億円で赤字出したら会社がつぶれますよね。
ということは、そこで利益をとって次の投資をしていかなければならないわけです。
半導体や部品を全部外から買うと、残るものはアセンブリだけですから、アセンブリだけなら日本よりも中国でつくったほうが安い。
そんなことをしていたら、ハードからは利益は出ない。うっかりするとハード1台売ると赤字が出る。
セガさんがそれで失敗した。PSはハードから黒字が出たわけですよ。我々はすべて中で設計して、中で付加価値を落としているから。
セガさんは日立やヤマハから買ってきて、何ら何まで外からとってきたから、苦しかったわけです。
メディアの人はそれがわからずに、「ゲーム機はハードで損してソフトで儲ける」とよく書く。
そんなこと私は1度も言ったことがないし、任天堂さんだってそんなこと言わないと思う。
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