■ 圧倒的な「快適さ」が特徴。フルHDでサクサクスクロール
「最近、AVがらみのアップデートがない、と言われていたでしょう? 実は、こんなことをやっていたんですよ」
PS3のシステムソフトウェア、特にAV関連機能の開発を統括する、
SCEソフトウエアプラットフォーム開発部 次長 兼 2課 課長の縣秀征氏は、筆者の顔を見るなりそう言って破顔した。
率直に言って、ニュースリリースが出た段階では、torneに過大な期待っていなかった。
PS3は発売からすでに3年以上が経過しているが、コンシューマ機器としてはいまだ図抜けた演算力を持っている。
だが、メインメモリは256MBと、パソコンの水準と比較するとぐっと少ない。
また、仕様を見ても、放送ストリームを直接記録するシンプルなレコーダであり、一般的なBDレコーダとは比較しづらい。
むしろ、録画機能内蔵テレビの機能と比較すべき商品だろう。
「そりゃあPS3を使うのだから、ある程度快適にはなるだろう。けれど、それだけでレコーダとしてPS3を選ぶモチベーションになるかは微妙ではないか」。
そんな風に、少々懐疑的な気持ちがあった。率直に言えば、「低価格にレコーダ環境をそろえたい人向けの、比較的ニッチな製品になってしまうのでは」と考えていたのである。
だが、実機に触れてみると、そんな観測は間違いである、と思った。機能リストだけを見れば、やはり印象は変わらない。だが、快適さは「ある程度」ではなかった。「劇的」だったのである。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/rt/20100122_344154.html