音楽ゲーム「ロックバンド」はバイアコム傘下の米ゲームソフト大手、MTV
ゲームズの主力商品だが、販売実績の落ち込みが続いている。ロックバンド
シリーズの伸び悩みでMTVゲームズの4〜6月期の収入は前年同期より41%
の減少だった。
米調査会社エレクトロニック・エンターテインメント・デザイン・アンド・
リサーチ(EEDAR)のアナリスト、ジェシー・ディブニック氏は、音楽
ゲームが新たなユーザーを獲得することは難しいと指摘。「このジャンルは
ピークを過ぎた。過去2年間には目覚ましい成長をみせたが、この傾向が続く
とみるのは間違いだ」と語る。
アナリストらは最新版「ロックバンド」の販売本数が年内で少なくとも
170万本に達するとみているが、これは米ゲームソフト大手アクティビジョン・
ブリザードの競合商品「ギターヒーロー5」の予想販売本数(400万本超)
の半数にも満たない。こちらは北米で9月1日発売予定だ。
ビートルズ版の「ロックバンド」は、競争が激化し規模が縮小しつつある市場
に投入されることになる。
05から08年にかけて11倍にふくれあがった米音楽ゲーム市場の売上高は、
今年1〜7月に前年同期比46%減の4億5200万ドル(約424億円)に
縮小した。ところが、年内に昨年より2割増の29本の新作が発売される予定だ
(EEDAR調べ)。
UBSのアナリスト、マイケル・モリス氏は、7月29日付のリポートで
「ロックバンド」は今年も来年も収益を生み出す見込みはないと予想。
ビートルズ版で新たな需要が見込めるものの、営業販売費とハードウエア開発費
が高いため、赤字になるとみている。
(本文記事より一部抜粋)
http://www.business-i.jp/news/flash-page/news/200908280112a.nwc