【朝日新聞】ゲーム害悪論キター【読者投稿】

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ゲームが奪うゆとりある心(大学非常勤講師)

私は20代の頃、ウィーンに留学していた。
たまに帰国することがあったが、その度に奇妙に感じることがあった。

皆、似たような服装、似たような髪型。
流行で少しは変化するものの、皆同じようだという点では変わらなかった。

電車に乗れば一様に疲れ切った顔で居眠り、そうでなければ、
いい大人が漫画を読みふける。それが今は携帯やゲーム機に取って代わった。

今世の中を騒がせている育児放棄、虐待、いじめ、自殺。
その背景にはゲームに熱中する「魔の時間」の存在が大きく影響していると思えてならない。

ゲームの世界では、殺すこと、死ぬことはたいした決意を
要するものでなくなり、ボタン一つでこの上なく刺激的で楽しい時間が安易に過ごせる。

じっくりと時間をかけてしか得られない深い喜びや、
人を思いやるゆとりある心を、ゲーム機の存在が奪っているように私は思う。