ズーは,都市育成シミュレーション「シティーライフ」日本語版をフロンティア
グルーヴを通じて7月28日に発売する。価格は7800円(税込)。
「CityLife」は,フランスに本拠を置くデベロッパ/パブリッシャ,Monte Cristoが
制作したシミュレーションゲームで,アメリカでは今年の4月,CDV Software
Entertainmentから発売されている。言うまでもなく「シティーライフ」はその日本語
版。
プレイヤーに与えられるのは,広大な更地。ここに道路を敷き,市役所を建て,
住宅を建て,工場を建て,さらにはレストラン,病院,警察など,さまざまな施設を
建てて,やがてはビルの林立する近代的な大都市を造り上げるという,箱庭系
ゲームマニアなら食指が動かないわけがない雰囲気のタイトルだ。中毒性も
高そう。
22種類のステージは,火山の島,遺跡,座礁したタンカー,連邦刑務所など,
モノによっては「何に使えるのか分からない」オブジェクトが用意された個性的な
ものばかり。例えば,遺跡のステージでは,遺跡観光に来る人々を増やして
都市発展を目指したり,タンカーのステージでは,漏れ出す原油による環境汚染を
配慮した都市開発を考えたりと,なかなか挑戦的な設定になっている。
200種類におよぶ建築物には,飛行場,港,カジノ,スタジアム,映画館,
美術館,ファミリーレストラン,豪華ホテルなどがあり,非常にバラエティ豊富。
ゲームシステムとしては,街区ではなく,建物を一つ一つ置いていくスタイルで,
最初は小さい家しか置けないが,やがて都市が発展するにつれて大きな建物を
どんどん建てることが可能になる。
町に住む6種類の住民にはそれぞれ働く場所と相性があり,仲の悪い住民を
隣接させると,対立して喧嘩になったりするという。このあたり,リアルというか
微妙というか,まあ,ともかく漫然と都市計画を立てていてはダメなのである。
このようにして都市を育て上げ,本作の特徴の一つである「驚くべき拡大率の
ズーム」を使って,住民の視点から町を歩く人々,行き過ぎる車,ビルの谷間
などを眺めるのは,考えるだけで面白そうである。町に流れる時間はやたら
早いが,“カメラモード”を使えば,海に沈む美しい夕焼けや,都市の夜景などを
ゆっくり堪能することもできる。
同趣向のライバルとしてはもちろん,長い歴史を持つシムシティシリーズが
あるが,2003年の「シムシティ4」以来,ちょっと停滞気味。都市開発ファンの中には
このシティーライフの日本語版を期待していた人も多いのではないだろうか。
ちなみに,4Gamerの「こちら(*1)」にCityLife(英語版)のデモがあるので,
ぜひダウンロードして来月の発売まで練習しておいていただきたい。(松本隆一)
*1:
http://www.4gamer.net/patch/demo/citylife/citylife.shtml 4Gamer.net
http://www.4gamer.net/news/history/2006.06/20060609182837detail.html ■関連
シティーライフ日本語公式
http://citylife.zoo.co.jp/