◇ゲームソフト大手攻勢 セガ、提携先と事業推進/コナミ、モバイルを拡大
日本のゲームソフト企業の中国市場進出が活発化している。セガが中国の企業と
提携してゲームの研究開発事業、オンラインゲーム提供事業などを今春から
本格的に推進。コナミも香港を拠点に中国本土でモバイルコンテンツ(情報の内容)
事業を拡大するほか、パソコン向けオンラインゲーム、業務用ゲーム機の展開も探る。
経済発展する中で“娯楽”への欲求も急拡大している中国市場を、世界でヒットした
日本のコンテンツ力で獲得する。
家庭用ゲーム機が中心の日本と異なり、中国のゲーム市場は、パソコンで楽しむ
オンラインゲームや携帯電話で遊ぶゲームが中心。ゲーム情報誌「ファミ通」を
刊行しているエンターブレイン(東京都千代田区)がまとめた『中国ビジネス徹底研究』
によると、二〇〇四年のオンラインゲーム産業は日本円で七百五十三億円に達し、
今も成長を続けている。
セガは昨年末、北京に本社を置く北京歌華網絡文化資訊と提携、
パソコン向けオンラインゲームのライセンス契約を締結した。今年にかけて
歌華では「嘉游 (JIAYOU)」を立ち上げ、今はセガが開発したパズルゲームの
「ぷよぷよ」や格闘ゲーム「功夫金剛」などのオンラインゲーム四タイトルを配信している。
セガはまた、北京歌華文化発展集団とゲーム開発センターの合弁設立で検討を進めており、
中国での人材育成に乗り出す構え。北京五輪のビデオゲーム販売に関する権利も
IOC(国際オリンピック委員会)から獲得しており、中国をはじめとしたアジア地域における
認知度向上を進め、ビジネス拡大も狙う。
ゲーム大手のコナミは〇五年四月、世界を日本・米国・欧州・アジアの四地域に分け、
それぞれに市場責任者を置く体制を導入。同時期に、モバイルコンテンツを配信する
「コナミオンライン」を開設し、普及する携帯電話向けコンテンツの市場獲得を進めている。
コナミは昨年秋に日本で開催されたプロ野球「アジアシリーズ」に協賛。日本、韓国、台湾で
優勝したプロ野球チームと、中国の代表チームが参加し日本でアジアナンバーワンを決めた大会で、
各国の注目を集めた。三月に開幕し、日本や中国の代表チームが参加する
「ワールドベースボールクラシック」でもコナミはオフィシャルスポンサーとなった。今後も中国も含め
アジアが関心を持つ大会への協賛を通して、知名度を高め市場浸透につなげていく。
ソース(フジサンケイビジネスアイ)
http://www.business-i.jp/news/china-page/news/200602250007a.nwc