ファンタジー小説の至宝とたたえられるC.S.ルイスの「ナルニア国物語」が、
ついにディズニーによって映画化された。その「第1章」が3月4日に封切られる
のに合わせ、ゲームソフト「ナルニア国物語/第1章 ライオンと魔女」が
3月2日に発売される。このほど来日した映画の出演者の中で、「白い魔女」役の
ティルダ・スウィントンさん(45)がゲームをいち早く体験した。
実は、当のティルダさんは、ゲームにかけてはまったくの初心者。「この世に
ゲームをやったことのない人間なんていると思う? 私ぐらいのものよね」と
言いながらも、快くテレビモニターの前に座ってくださった。
すると、画面に現われたのは、白い魔女にとっては敵となるペベンシー4兄妹の
長男ピーター。「どうして私がピーターなの?」といぶかりながらコントローラーを
操作するが、ピーターは思うように動いてくれない。ほどなく「ゲームをプレイする
よりも今週の日曜日までに日本語をマスターする方が簡単だわ」とギブアップ。
そして「あなたがやるのを私が見るっていうのはどうかしら」と、ソフトを制作した
関係者にコントローラーを渡し、一傍観者と化してしまった。
今回発売されるソフトは、プレイステーション2版とニンテンドーDS版の2バー
ジョンだが、この日、ティルダさんに披露されたのはプレイステーション2版の方。
こちらは15のステージに分かれており、ペベンシー4兄妹の中から好きなキャラ
クターを選んでそれぞれのステージで敵をやっつけたりコインを集めたりして、
ゲームを進めていく。重要な場面では映画のシーンがそのまま使われており、
もちろん、ゲームオリジナルのシーンも収められている。
関係者がコントローラーを操る傍らで、ピーターやほかの兄妹が白い魔女を
やっつけるのを見ていたティルダさん。ふと「魔女が勝つというパターンはない
わけ?」。この問いかけに関係者が「プレーヤーが負ければ」と答えると、
ひとまず「ああ、なるほど」と納得してくださった。
そうして、いくつかのステージを見ていただいたあと、「遊んでみたくなった?」と
尋ねると、彼女の口からは「NO!」という答えが。ギョッとする関係者。
気を取り直して、「どう思いました?」と質問を変えると、少々考えたのち、
「映画というのは、ストーリーを変えることはできないけれど、ゲームは、
プレイヤーの操作によって変えられる。そういう違いから、私には、映画と
ゲームを関連付けて考えることができないわ。でも、コンセプトはとても面白いと
思う」とコメント。これには関係者らもひとまずホッ。
また、自分がゲームに出ていることについては、「最高の気分。ゲームの
プレイヤーがストーリーテラーだとすれば、自分もひとりのキャラクターとして
世界中の人に演出されるわけだから」と満足した様子だった。
ゲーム「ナルニア国物語」紹介サイト
http://www.d3p.co.jp/disneygames/narnia/ 映画「ナルニア国物語」公式サイト
http://www.disney.co.jp/movies/narnia/shell_content.html 以下、詳細は下記 URL で
毎日新聞
http://www.mainichi-msn.co.jp/entertainment/game/gamenews/news/20060224org00m200067000c.html