★【調査】映画より泣ける? ゲームが与える感動-WIRED
ビデオゲームがわれわれの思考力に大きな影響を及ぼすことは誰でも知っている。
しかし、心や精神にはどのような作用があるのだろう?ゲームによって多量のアドレナ
リンが分泌され、興奮や怒りといった感情の引き金になるのは明らかだ
私はよく思うのだが、ゲームはこれよりもっと深い心の奥まで入り込めるものだろう
か。優れた小説や演劇のように、より繊細な感情――他人の不幸を喜ぶ気持ち、悲し
み、嫉妬――を刺激することができるのだろうか? 人はゲームで泣けるのだろうか?
どうやらそのようだと、市場調査の米ボーエン・リサーチ社のヒュー・ボーエン氏は語
る。ボーエン・リサーチ社は最近、『ビデオゲーム感情への影響』と題した調査報告を
発表した。
予想どおり、競争心や恐怖、達成感といった刺激の強い感情が上位にランクインした。
だが、ランキングの中盤以降に登場する感情の傾向は、予測するのがはるかに困難
で、同時にいっそう興味深いものだった。「名誉」や「忠誠」、「誠実」の感覚が3.5とかな
り高い得点を上げたが、これは、戦争ゲームが団結心を高める愛国的な感情を誘引
するためだ。
さらに素晴らしいことに、ランキングで次に続く感情は「畏怖と驚異」で、「喜び」と「美」
がそれに続く。これは私にとって完全に納得のいくことだ。こうした感情はおそらく、まさ
に巨大で豊穣な今日のバーチャル世界によって引き起こされるからだろう。
もちろん、すべてのゲームがこのように多様な感情をもたらしてくれるわけではない。
ボーエン氏の調査では、感情を強く喚起するゲームのジャンルとして、ロールプレイン
グゲーム(RPG)がゲーマーの78%から支持を得て1位になった。2位は1人称視点の
シューティングゲームで、ゲーマーの52%から認められた。
ゲームはまだまだ他のメディアにはおよばない部分がたくさんある。調査では、映画
や音楽、本(この順で影響力が強いとされた)のほうがゲームより感情に強い影響を与
えると全員が認めている。感情喚起の点で、ゲームはやがて従来のメディアと並ぶか、
もしくはそれらを凌ぐだろうと予想している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051111-00000001-wir-sci