消えた中間バージョンXbox 1.5のプラン
Microsoftは初代Xboxの後、「Xbox 1.5」と呼ばれる中間バージョンアップを計画していた
Xbox 1.5では、Xbox 1との互換性を保ちながら、CPUやGPUを強化してパフォーマンスを
伸ばすプランだった
Xbox 1.5のプランについては、CPU業界ではある程度知られていた
この記事の情報の出所の1つは、ゲームとは全く関係がないCPU業界関係者だ
だが結局Microsoftは中途半端なXbox 1.5よりもXbox 2(Xbox 360)をXbox 1の4年後と
前へひっぱることで、PLAYSTATION 3(PS3)に先行する道を選んだ
そのあたりの事情がどうなったのか、いつ変更されたのか、明瞭ではない
しかし、こうした計画のぶれで、MicrosoftがXbox 360開発のリードタイムを十分に
取れなかった可能性はある
24カ月スケジュールだったXbox 360 CPUの開発
実際、IBMは、2005年10月に開催されたFall Processor Forum 2005で、Xbox 360のCPU開発は
シリコン製造まで24カ月という突貫工事だったことを明らかにしている。MicrosoftとIBMの
間で契約が結ばれたのは2003年夏から秋頃で、そこからダッシュで開発されたことを
意味している
Microsoftは今回、XboxをPCゲーム機というコンセプトから引き離した
そのため、ハード、ソフトともに、開発量が格段に増えた。例えば、CPUは完全に
Microsoft専用の設計となっており、GPUもPCグラフィックスから離れた部分が多い
ソフトウェア層では、OSをカーネルから起こしており、GUIなど新しいレイヤも増えた
プログラミングでは、カスタム版DirectXを提供するだけだったXbox 1から踏み出し
包括的なプログラミングフレームワーク「XNA」構想を提唱した(実際には、実現しているのは
最初のステップに過ぎない)
つまり、2代目のXboxでは、スケジュールの余裕はやや増えたものの、開発の作業量自体も
格段に増えて、相殺されてしまったわけだ。開発リソースも増やされたとは思うが
常識的に考えれば、この期間でXbox 360クラスの製品をハードソフト含めて完成させるのは
かなり無理がある。もっとも、PS3のGPUも同レベルの突貫作業なので
あまりライバルのことは言えないかもしれない
以上抜粋
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1227/kaigai231.htm