ナムコはテイルズシリーズ10周年記念として、プレイステーション2向けタイトル「テイルズ オブ ジアビス」を開発したが、これと携帯アプリを連動させている。
たとえば「ミュウの大冒険」では、携帯ゲームで遊んで入手したアイテムをテイルズ オブ ジアビスでも利用できる。
アイテムはアプリ上でパスワードに変換され、これをプレイステーション画面上で入力するとアイテムが取得できるという仕組みだ。
もう1つのアプリ「ミュウのフォニック語事典」では、普通のユーザーでは何を書いてあるか分からないゲーム内の言語「フォニック語」を解読できる。
これにより、ゲーム内で気になったワードを解読して納得したり、逆に自分で思いついたセリフをフォニック語に変換して楽しんだりといった楽しみ方ができる。
ほかにもプレステで遊んでクリアしたデータをパスワードではきだし、これを携帯に入力することが可能。
通信を利用して、“どれだけゲームクリアのデータが優れていたか”の全国ランキングに参加できる。
ナムコCXカンパニーのWMC事業グループ、コンテンツ開発チームディレクターの郷田努氏は、こうした取り組みには理由があると話す。
いまや家庭用ゲーム機のゲームは、開発コストがかかりすぎて単体では投資を回収できない……というのがそれだ。
「事業戦略としては、ワンコンテンツマルチユースを目指すべき。
それを目指さないと、投資を回収させることは難しくなってきている」。
郷田氏は、ナムコでは事業部が縦割りではなく、ユニット制を採用しているところに強みがあると強調する。
つまり、「モバイル事業部」といった区分けではなく、テイルズシリーズのゲームとして1つのチームがまとまっているということだ。
「やはり部署が違うと、収益が単体で出ていないと問題視されてしまう」
郷田氏は、普通の企業ではほかの部署から連携を頼まれても、「それでうちの部署は収益が上がるの」と聞かれてしまうだろうと話す。
「ナムコではプロジェクトマネージャーの研修を行い、『要は会社のサイフは1つだろう』という考え方を共有している」
こうした考え方も含めて、テイルズの携帯アプリは先端的なのだとアピールした。
ITmedia
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