______
/ )))
/ /// /―――-ミ
/ 彡彡 // / ヽ))
/ 彡彡 iiiiiiiiiiiiiii iiiiiiiiii|
/ 彡彡 < ・ > 、<・ >l
/ | ヽ 〉
/ ( | | __) | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ | ≡ /, ――― |ゝ < ここか!最近話題の美味いものを食わせる店は
/ | | L ___」 l ヾ \_________
_ミ l ______ノ ゞ_
| l ヾ ー / | l
| | \ー ‐/ | |
前スレ
http://game13.2ch.net/test/read.cgi/gamefight/1182242403/
2 :
俺より強い名無しに会いにいく:2008/09/13(土) 23:03:05 ID:5dbkfdyZO
は!か!た!の!しお!
3 :
俺より強い名無しに会いにいく:2008/09/19(金) 03:54:10 ID:aIiHKpfh0
/ ̄ ̄ ̄\
/ 人 、
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| /(・) (・| |
(6 / つ | |
| | ___ | | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | /__/ | | < なんなんだアンタ
/| | /| |\\__________
4 :
俺より強い名無しに会いにいく:2008/09/19(金) 21:11:23 ID:SdaN5Ofl0
. _____ _____
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/||||||||((||||||||||||`ヽ
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/⌒ヽ|-=・=-./||ヽ-=・=-|/⌒ヽ
ヽ Ll  ̄/ |||| `\ ̄」 ./
ヽ、 |、ミ´ ノ、,,ゞヽ ミ | ヽ、
| レ┐ヽ、._,==-, 彡 | ~) |
ヽ=/|丶 .二二´. / |ヽ=/. ____
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ィ''''''''' ̄ '' ",;‐''´ ノ ●.|::::||" '' ‐‐-ー、 8
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| 人 、 ● | |::::||:::::::::::::::::::::::::::|
| `ゝ、 ● ノ |::::||:::::::::::::::::::::::::::::|
レミー?
レミーの乳もみたい
落ちてる?
落ちちゃいましたね…
ほ
12 :
俺より強い名無しに会いにいく:2008/10/17(金) 11:44:49 ID:MOcMTb3+O
レミーが好きです!
でもkOFではk奪取が好きです
ひつじのショーンスレは?(´・ω・`)
14 :
俺より強い名無しに会いにいく:2008/10/18(土) 17:40:40 ID:sefXJZLM0
レミーの小説まだ?
15 :
俺より強い名無しに会いにいく:2008/10/19(日) 07:09:22 ID:5KWbjXpzO
レミー島田と聞いて
このレストラン流行ってないな
最近ずっど、レミー見たさにMUGEん見てるワチが保守しに来ました。
よい心がけだ
19 :
俺より強い名無しに会いにいく:2008/11/06(木) 02:27:56 ID:Wx0kUyj0O
レミーのおいしいレストラン、おもしろかった。
レミー・ヒラノ
うるせえレストラン
心地よい風が頬を撫でる。目の前には美しい街並みがあり、小鳥の囀りが耳の奥を擽る。
それでも、決して心が晴れる事はなかった。
イギリス、ヨークの昼下がり。
その景観に一際そぐわない"それ"は、力なく転がっていた。
"それ"は自分の赤いパンツを見るなり、ケン・マスターズがどうしたとか、訳の解らない事を喚き終えると、見た目よりも軽快な動きで襲いかかってきた。
その動きは並の格闘家とは違う、そう、自分が倒すべき"ストリートファイター"である事が、容易に想像できた。
転がる"それ"の横で、奇声まじりに泣く女。
それを、鋭く冷たい眼で見下ろす男。
「なんなんだ…あんたら…」
そう呟くと、男はその場をあとにした。
22 :
俺より強い名無しに会いにいく:2008/11/08(土) 14:29:42 ID:sRF8jlAZ0
アベル「ちょっと顔かしてくれないか」
男の足どりは重かった。
ストリートファイターを倒す事が目的であるはずなのに。倒しても倒しても、その心が晴れる事はない。
美しいゴシック建築が建ち並ぶ道を、男は歩いていた。
端整な顔立ちは、美しい街並みがよく似合い、風が吹く度に銀髪がなびく様は、一見するとモデルさながらであった。
しかし、男に近寄ろうとする者はいなかった。
男の鋭く冷たい眼は人々を遠ざけ、男の放つオーラは殺意そのものであった。
今日も一人、男は孤独な道程を歩いていた。
路地裏に差し掛かった頃、男に近づく影があった。
「てめぇが最近この辺でストリートファイターをボコってるっていう、銀髪の華奢男か?!」
振り向くと、目の前には大柄な男。
特徴的なモヒカンにハートのタトゥー、褐色のゴツい顔には髭を蓄え、見るからにただ者ではなかった。
鋭い眼で見上げる銀髪の男。
「なんなんだ?あんた…」
バーディか
>>21>>23 こういうの読むと思うんだが、やっぱり書き方ってのは
自分が今まで読んだ本に何かしら影響を受けているんだよな
>>21>>23はもしかしてライトノベルをよく読むのか?それもごく最近の
>>25 いや、全然。
文字だけの本はほとんど読まないし、最近はマンガも全然読まない。
レミーは年上好きそうだから案外ヴァイパーの夫かも知れんね。
28 :
俺より強い名無しに会いにいく:2008/11/09(日) 08:12:15 ID:0ppcDJ97O
サガット+ガイル=レミー
なんで強キャラを合体させてんのに弱いんだよ
ブランカ+ダルシム のネクロより使えない
>>26 >>25だけど、
いや、最近のライトノベルは日本語がやたらと難しいものが多いから(実際ライトなノベルじゃない)、
それの影響を受けているのでは、と思った
状況説明にじっくり時間を取るのもライトノベルの特徴
普通に板違いですまん
コーディ「店と姉さんは救えても、自分の胃袋は救えないのさ」
「オレかぁ?オレ様こそは、あのシャドルーの次期総帥になる男だぜ!
オレ様が総帥になった暁には、オレ様の庭、イギリスを拠点に世界セーフクと洒落こむつもりだ!
だからよ、オレ様の拠点でゴチャゴチャやる奴ァ、漏れなくブチのめしてやるってわけよ!」
一頻り喋り終わると、モヒカン男は持っていたチェーンを力任せに振り落とした。
ドガァッ─!!
チェーンは激しい音をたて、煉瓦造りの道を粉砕した。
その破壊力は、モヒカン男が口先だけではない実力者である事を、むざむざと物語っていた。
紙一重でかわした銀髪の男は、ふぅ…と溜め息をつくと、大きく腕を払い気を放った。
放たれた気は風と一体となり渦を成し、モヒカン男をめがけて飛んでいった。
「ハハァーッ!」
モヒカン男は不気味な笑いを漏らしながら、弾丸のごとく突進した。
気の渦を蹴散らし、その巨体は一気に銀髪の男の目の前にあった。
─!!
避ける間もなく、銀髪の男は黒い巨体に呑み込まれ、脳が揺れる程の衝撃と共に空高く弾き飛ばされた。
力なく地面に叩き落とされる銀髪の男に、
「なんだァ?こんなもんかよ?」
一瞬の沈黙。
やがて、ふらふらと立ち上がると、銀髪の男は一言呟いた。
「…不様な敗北をくれてやる」
>>29 そうなんだ。
ライトノベルってのは読んだ事ないけど、少しは小説読んだ事あるし、影響は受けてると思うよ。
「ハァ?何か言ったか?
てめぇが景気よくブッ飛ぶもんだから、遠すぎて聞こえねぇよ」
嘲笑うモヒカン男。
銀髪の隙間から漏れる鋭い眼光を隠すように、目の前に両腕をクロスさせると、男は一瞬、グッと力を入れ、何度も腕を振り払った。
渦を成した気がいくつも放たれ、モヒカン男を捕らえた。
しかし、褐色の唇は笑みを失っていなかった。
「フンッ!」
力任せに地面を蹴ると、モヒカン男の巨体は信じられない程のスピードで宙を跳び、銀髪の男の華奢な体に掴みかかった。
鋭い眼光は、それを捕らえた。
ゴツく巨大な腕を捌くと、両足で大地を蹴り、体を大きくしならせ、モヒカン男の顎を蹴りあげた。
鈍い音が響き、先程まで笑みを浮かべていた口からは、血と二本の歯が飛び出した。
大きく歪んだ顔をぶら下げた巨体は、ゆっくり浮かび上がると、ドスンと崩れ落ちた。
遠くから、街の音が聞こえた。
先程までの闘いが、嘘みたいに静まり返った路地裏。
黒い巨体は微動だにせず、息を切らし座り込んだ華奢な体は、それを眺めていた。
「ふぅ…」
銀髪の男は、静かに溜め息を漏らした。
「夢と共に、あんた自身の庭で眠れるんだ…
本望だろう?」
34 :
俺より強い名無しに会いにいく:2008/11/14(金) 13:49:35 ID:rWkoMd9C0
なんなんだアンタ
MUGENでフリーマンとの変態長髪タッグまだー
むしろカプエス3でフリーマン&レミー&首切りバサラ&バルログの夢の
チームバトルで。
「あれ?なんでレミーの飛び道具が放物線描くんだよ!」
「ちげえってあれバサラだって!」
「は!?いつ交代したんだよもー!」
5日後。
イタリア リグーリア州 ジェノバ。
ジェノバ・クリストーフォロ・コロンボ空港に、その男はいた。
目的もなく、ただ何となく聞いた事のある地へとやって来た銀髪の男は、やはり目的のないまま歩き始めた。
趣のある建物が並ぶ通りには、人々の笑顔が溢れていた。
自分はこの風景には相応しくない…そんな気がして、複雑な感情が生まれそうになっては、それと戦おうとする自分がいた。
「何をしているだ…俺は…」
「迷っているのね」
見透かす様な女性の声が聞こえ、ハッとなり振り返ると、妖艶な女性が一人立っていた。
くっきりとした目鼻立ちに艶やかな唇、艶かしい肢体はまるで芸術の様であり、正に絶世の美女であった。
「迷っている…だと?」
怪訝な顔で返す銀髪の男。
「そう、あなたは迷っている。
本当は自分でも気付き始めているのに、認めたくないのね…」
「俺は何も迷っていない。
なんなんだ?あんた」
フフッと笑う妖艶な女性。
「私はただの占い師よ」
そう言うと、どうやって仕舞っていたのか、ショールから水晶を取り出した。
「占い?馬鹿馬鹿しい…」
踵を返し行こうとする銀髪の男。
「まずは金髪の男に会いなさい。
あなたが、その迷いから解き放たれたいのなら、ね。
また迷った時、ここに来なさい」
「…金髪の男?」
振り返ると、もうそこに占い師の女性はいなかった。
空を仰ぎ、辺りを見回す銀髪の男。
金髪の男は、たくさんいた。
「…俺は、今まさに迷っている」
wktk
いつコックになるんだよ
レミーと庵んて似てね?
なにをいまさら
「…参ったな」
銀髪を靡かせ、途方にくれる男。
いや、そもそも途方にくれ始めたのは、8日前。
─金髪の男に会いなさい─
占いなんか信じる気は更々なかった。
しかし、最近は自分の目的が、少しずつ漠然としたものに感じ始めていた。だから、あの占い師の言葉に少しだけ乗ってみる事にした。
といっても、占い師の言葉も漠然としている。そこで、とりあえず世界で一番有名な金髪の格闘家…いや、"ストリートファイター"を目指す事にした。
その男は、世界でも指折りの財団の御曹司にして社長であり、紅蓮の格闘王の異名をもつ男。
その男に会う為、サンフランシスコを目指した…はずだった。
「ここは…どこだ?」
基本的な英語はできるようにしてはいたが、どうやら何か間違えたらしい。
「…俺の旅は、初めから目的地なんてなかったな…」
思い出したようにフッと笑うと、男は再び歩き始めた。
ドンッ!
建物から出てきた男とぶつかり、銀髪の男はよろめいた。
見上げると、スーツ姿に違和感のある、ガタイのいい髭の男。
「大丈夫ですか?市長!」
秘書らしき人物が、叫びながら髭の男に駆け寄ってきた。
「私は大丈夫だ。
それより、君、すまないね。大丈夫かい?」
「俺は大丈夫だ…
それより、ここはどこなんだ?」
無愛想に訊く銀髪の男に、満面の笑みで 「観光の方かな?
ようこそ、メトロシティへ!」
と答えると、大きな右手を差し出した。
「そうか、ありがとう」
一応、お礼を言った銀髪の男であったが、差し出された右手には応えず、
「いや、髭の男に用はないんだ」
呟くと、去っていった。
呆然と立つ、市長と秘書。
「まったく、市長に対してなんて無礼な奴!」
怒る秘書。
「…」
市長の背中は、寂しげだった。
メトロシティ…嘗ては相当荒んだ街だったと聞いたことがある。今もまだ、その名残は端々にみられるが、復興への息吹が伝わる活気はあった。きっと、いいリーダーがいるのだろう。
そんなことを考えながら歩いていると、老朽化して今にも崩れそうな空きビルの片隅に座り込む、一人の男が目に入った。冗談かと思うくらい古典的な囚人服に手錠姿、力のない目の男だった。
「あんた…こんなとこで何してる?」
銀髪の男は、珍しく自ら話しかけた。
予想外の声に驚いたようで、囚人服の男は辺りをキョロキョロ見回すと、銀髪の男に目をやった。
「ん、俺か?
〜まぁ、ただの散歩さ」
「…見た目より自由なんだな」
真剣なのか冗談なのか皮肉なのか、判断のつかない真顔で言う銀髪の男。
「ハッ、お陰様で自由気ままさ。デートもクソも好きな時にできるしな。
そういうアンタは?この辺の奴じゃないんだろ?」
「あぁ。俺はストリートファイターを倒す旅の途中だ」
沈黙。そして、
「アンタも渇いてんな…」
沈黙を破った囚人服の男の目は、先程までとは違う真剣な、そしてどこか生き生きとしたものだった。
「俺もそうさ。充たされない毎日にウンザリしてんだ。
まぁ、アンタの渇きに応えてやるほど、親切でも器用でもないけどな」
そこまで言うと、囚人服の男は立ち上がり、
「だが俺の渇きにつきあってもらおうか。いや、アンタはつきあいたくなるはずだ。
俺は、ストリートファイターだからな」
言い終えると、拳を握り構えた。
それまで黙って聞いていた銀髪の男は、鋭い眼で見上げると立ち上がり、そして応えるように構えた。
「…いいだろう」
振り向きパンチクルー?
きてクレー
46 :
俺より強い名無しに会いにいく:2008/11/21(金) 18:28:31 ID:vG3a8k9j0
レミーってスーパーマリオワールドのコクッパの一人ですカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
パンチハメにwktk
構えあって気がついた。最初に会った時、囚人服の男の目を力のない目だと感じた理由。
その目は、虚ろでも、況して死んでなどいなかった。力を抜いてひっそりと、そして強かに待っていたのだ。そう、この男は恐らく、闘いの中でしか生きられないのだろう。
そう確信した銀髪の男に選択肢はない。闘いの中でしか生きられない愚かな人間など、許せるはずがない。
「ハッ!」
先に仕掛けたのは銀髪の男だった。低い姿勢になると腕を払い、気の渦を放った。それを跳び越しながら近づく囚人服の男を確認すると、更にすかさず気の渦を放った。
「─ガッ!?」
しなやかに上体を反らし、気の渦を避けながら勢いをつけた囚人服の男の重く鋭い拳が、銀髪の男の鳩尾に突き刺さった。
仰け反りよろめく銀髪の男。
「ほんの挨拶だ。まだクタバるんじゃないぜ?」
「…勿論だ。あんたより先に倒れるつもりはない」
それを聞いた囚人服の男は、楽し気な表情を連れながら蹴りを放った。避けながら滑空するように蹴り返す銀髪の男。スウェーし避ける囚人服の男に、更に攻撃を続ける銀髪の男。
その時だった。
「ビンゴォ!」
攻撃の僅かな隙をついて、囚人服の男は掛け声と共にジャブを浴びせると、絶え間なく連続ジャブ、振り向き勢いをつけては更に連続ジャブの怒濤のラッシュを浴びせた。
ボディーブローが入り、止めのアッパーカットが繰り出されると竜巻が起こり、打たれ続けボロボロになった銀髪の男は吹き飛ばされた。
自分がいつ地上に降りたのか、銀髪の男には判らなかった。気づいたら地面を背に空を眺めていた。
そして朦朧とする意識の中、痛感した。世界の広さを、痛いほどに─
続きまだ?
「う…ぅ……っ」
目を覚ますと、瓦礫の山にポツンと座る囚人服の男が目に入った。
その瓦礫は、最初にあの男が座っていた空きビルだった。恐らく最後の一撃、竜巻を起こすほどのあの一撃の衝撃で崩れたのだろう。
相当な音をたてて崩れたはずなのに、全然気がつかなかった。銀髪の男は、空の、更に奥へと目をやり、そしてゆっくりと口を開いた。
「どれくらい…経ったんだ…?」
「さあな。生憎、俺の腕にはこんなもんしか付いてないんでね」
そう言いながら、ジャラジャラと手錠を見せびらかし、銀髪の男へと目を向けた。その目は、また力のない目に戻っていた。
「あんたは……何故…闘うんだ?」
「さあ…な。もう忘れちまったな。
まぁ、そういう性分なのさ」
「そういう身勝手な…闘いが…人を不幸にするとは…思わないのか?」
「…するのかもな。
それでも、俺は闘うさ」
「…何故だ?」
「そういう性分だからさ」
遠くの方を眺め、穏やかな顔で言う囚人服の男。
銀髪の男は、占い師の言葉を思い出していた。囚人服の男は、金髪だ。
しかし、囚人服の男が、占い師の言っていた金髪の男なのか、答えは出せなかった。
起き上がろうとすると全身に激痛が走ったが、それでも銀髪の男はゆっくりと立ち上がった。
「おいおい、大丈夫かよ?
病院行った方が─」
「大丈夫だ。…直に治る」
「そうか。見た目よりタフなんだな」
茶化すように言う囚人服の男。
「だったらもう一戦しとくか?
アンタの目的は、まだ達成されてないぜ?」
「…いや、やめておく」
そう答えると、囚人服の男に背を向けた。そして、
「今は…まだあんたを倒す事は…できない、だが─
次会った時、その時は…
あんたに敗北をくれてやる」
言い終えると少しだけ振り返り、囚人服の男と目をあわせた。
「あぁ、楽しみにしてるぜ!」
囚人服の男の声を聞きながら、銀髪の男は少しずつ歩き出した。
歩き出してすぐに、銀髪の男の方へと向かってくる人影がある事に気がついた。
___
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(6|::::/ つ|:::::|
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|::::|::::| /__/ |:::::| < それからそれから?
/|::::| /|:::::|\ \__________
レミーさんがお待ちです
「君はさっきの…む、どうした?!酷い怪我じゃないか!?」
人影は、あの時の市長と呼ばれた男だった。
「いや、大丈夫だ…。直に治る」
「…そうか?とにかく早く避難するんだ!」
「避難?…分かった」
銀髪の男は素っ気なく、傷ついた体を引きずって去っていった。
囚人服の男は、穏やかな風に包まれながら、高ぶるものを感じずにはいられなかった。
「お前だったか、コーディー!」
不意な声に導かれ振り向くと、スーツ姿に違和感のある、ガタイのいい髭の男が目に入った。
「フゥ…まったく今日はツいてないぜ。ムサい男ばかり寄ってきやがる。
こっちは綺麗な姉ちゃんとデートでもしたい気分だってのに」
「綺麗な姉ちゃんなら紹介してやらんでもないぞ?
名はジェシカと言ってな、なかなか気立てのいいできた娘だ。お前が今すぐにでも心を入れ換えて、以前の様な真面目な男に戻るなら─」
「あ〜、説教ならまたにしてくれ。そんな気分じゃないんだ」
コーディーと呼ばれた男は、鬱陶しそうに遮った。
「みんなお前の事を心配してるんだ。ジェシカも、カイルだって─」
「そんな事より、ココに何か用でもあったんじゃないのか?」
「おぉ、そうだった!こんな話をしてる場合じゃないんだ。
デスと名乗る奴から爆破予告が届いてな、住民は無事避難させたんだが…
丁度ビルの崩壊が起こるから、テロリストの仕業かと駆けつけたんだ」
「爆破予告!?」
「あぁ。そしたら…まぁだいたい察しはついた。
間が悪すぎるぞ、コーディー」
「そうか、それは悪かったな」
「だが早めにお前がみつかってよかった!
そういう訳だ。お前にも手を貸してほしい!」
この街の危機。昔の自分なら、正義感を引っ提げて真っ先に闘いに行ったに違いない。しかし、
「悪いが他を当たってくれ。凱だってルシアだっているだろ」
「なに!?おい、非常事態なんだぞ?!」
「さっき変なヤツに出会っちまってな。また散歩に出たくなっちまったんだ。
まぁ暫くはこの辺で、ムカつくヤツがいたらぶん殴りながら行くさ」
そう言うと、コーディーは迷う事なく前へ進みはじめた。
「お、おい!どこに行くんだ!?」
「そうだな。とりあえずフランスでも目指すか」
対峙する二人の男。
一人は銀髪の男。
もう一人は、全身深紅のスーツに褐色の身を包み、黒いグローブにサングラスを身につけた男だった。
コーディースレにいた人ですか?
「いや悪い、人違いだ。オレの相棒に似てたもんで」
「…そうか」
「あ〜…と、んまぁ、とにかく悪かった」
銀髪の男の態度に、どうしたものかと困りつつ、深紅のスーツの男は「そうだ」と話を続けた。
「てかアンタ、こんなとこで何してンだ?逃げ遅れか?
この街、犯行予告があって閉鎖されるンだぜ?」
「犯行予告?」
その言葉でピンときた。髭の市長が言っていたのは、この事だったのだ。
自分が眠っている間に、状況が激変していた事を知り、銀髪の男はため息を吐いた。
「俺は何時間眠ってたんだ…」
「ん?なんて?」
「いや。それで、あんたは?避難しないのか?」
「あぁ、オレはいいんだ。詳しくは言えないが、"お片付け"があるんでね」
その男のただならぬ雰囲気を、銀髪の男は感じていた。恐らくは相当な実力者。それも満身創痍な今の自分では、いや、万全だったとしても勝てるかどうか…そんな気がしていた。
しかし、勝てるかどうかは問題ではない。"ストリートファイター"の可能性がある人間を目の前にして、何もせずに見逃すのは我慢ならない。
「…武装も何もなしに"片付け"か」
「まぁ警察の類いじゃないしな。
それに、ヒーローってのは拳ひとつで悪党を倒しにいくからカッコいい、とは思わないか?」
「思わないな。
善だ悪だなんて俺には関係ない。その拳が武器に変わると言うなら、尚更だ」
ボロボロな体で構える銀髪の男。
「おいおい、マジかよ?そんな時間ないんだけどなぁ…」
「…」
「どういうつもりか解らんが…時間もないんで、ちょっと寝ててもらうぜ?」
そう言うと、深紅のスーツの男は拳を握った。その拳には、徐々に赤い光が走り、やがて深紅の稲光が全身に漲った。
「いくぜっ!」
>>54 いや、別人。
てかコーディースレがあるってのも今知った。
ここで不定期に駄文を書いてる以外は、タツカプスレに行くくらい。たまに他のとこも見に行くけど。
深紅の雷鳴が轟き、空を裂いた。
掠りながらもなんとか避けつつ、銀髪の男は確信した。深紅の男の重い拳は大振りで、満身創痍な自分でも何とか避けられる。そして、大振りが故の技後の隙に蹴りを─!
一瞬、深紅の男の笑みが見えた。崩れた体勢から強引に肩口で蹴りを押し退け、赤い光を纏ったアッパーカットが繰り出された。と、同時に─
「何してるの、貴方達!!」
凛々しい女性の声に遮られ、深紅の男はバランスを崩し倒れ、銀髪の男は怪訝な顔で声の主を探した。
東洋の観光地に売っていそうなチャイナドレスを纏った女性が、抵抗する額に×印の傷をつけた高校生を引っ張りながら、二人に近づいてきた。
「なんだ?あんた」
「私はICPOの春麗捜査官よ。避難勧告が出ているの、早くこの街から避難しなさい」
「おいおい、銀髪の!マジもんが来ちまったな。しかもイカした格好で、少年を武装してな」
笑いながら言う深紅の男をキッと睨み、春麗と名乗った女性は、
「悪いけど、今はくだらない冗談に付き合ってられる余裕はないの」
そう言うと、今にもこの場を制圧せんとするオーラが犇々と放たれた、気がした。
深紅の男は、降参とばかりに両手を軽く挙げ、
「判った、判ったから、そうカッカッすんなよ。
オレははぐれた相棒さえ見つかれば、"この場は"去るよ。
あ、そうだよ、相棒を探してンだ!で、銀髪のを相棒と間違えて…で何だ…あ〜…仲良くボクシング?」
春麗は、無視して銀髪の男に目をやった。
「貴方は?」
「俺は、金髪の…ケン・マスターズを探している。ここには間違えて来ただけだ」
「ケン・マスターズ…って、あのケン・マスターズ?」
予想外の名前が出てきて驚き、確認する春麗。そのリアクションに驚き、銀髪の男は訊き返した。
「知ってるのか?」
オツ
ストWにはガイルではなくレミーを出すべきだった
60 :
俺より強い名無しに会いにいく:2008/12/08(月) 21:19:59 ID:G1oQHigM0
はげどう
スト4顔のレミーとかものすごく微妙な感じの美形具合になりそうだ
バルログが良い例
/ ̄ ̄ ̄\
/ 人 、
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(6 / つ | |
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| | /__/ | | < なぜ俺を出さなかった?
/| | /| |\\__________
ガイルなんてキャラが古すぎる
ガイルを今風にしたのがレミーなんだよ!
Wにレミー出ないからヴァイパー使ってるわ
レミーの話をタラタラ書いてるもんです。
ケータイがぶっ壊れて書き込みできなかったけど、昨日修理に出して代用機貰ったんで、誰も待ってないかもしれんけど一応報告をば。
仕事がスムーズに行けば明日続き書き込むんで、今日はこの辺で。
>>65 わっふるわっふる!
ケータイ早くなおるといいね
67 :
俺より強い名無しに会いにいく:2008/12/14(日) 23:20:10 ID:8HPVC6IOO
「知ってたとして、ケン・マスターズに一体何の用があるの?」
春麗の質問にすぐには答えず、銀髪の男は少しだけ目を瞑り、
「それは俺にも判らない。
ただ金髪の男に会えと言われたんだ。そして、ストリートファイターを倒す目的との共通点がケン・マスターズだった。ただ、それだけだ」
たくさんの"?"が、春麗と深紅の男の頭を何度も過った。
「え…っと。要するに貴方は、金髪のストリートファイターと闘いたいストリートファイター…って事?」
その言葉に
「俺が…ストリートファイターだと!?ふざけるな!」
怒りを露にする銀髪の男の眼は、憎悪で澱んでいた。
豹変したその眼に少し言葉を詰まらせた春麗に変わって、深紅の男が訊いた。
「おいおい、アンタさっきまでオレと闘ってたじゃないの。ストリートファイターじゃないってなら、何なんだ?アンタ」
深紅の男の問いに、銀髪の男はすぐには答えられなかった。澱んだ眼の勢いのまま答えを探したが、その先には闇が広がるばかりだった。
「俺は…っ!
…俺は…
……俺は…なんだ………?」
ageてしまった…ごめん。連投も。
>>66 ありがとう、いい人。
真紅のスーツと聴いてアッシュかと思ったけど、稲妻じゃ違うか。
赤いスーツの男……何者なんだ……
歯痒さとやり場のない怒りが、銀髪の男の中をぐるぐると駆け巡った。
自分の事が誰よりも分からない。
今まで気づかなかった、いや、気づかないようにしてきた現実を突きつけられた、そんな気がした。
『おい、いい加減放してくれ!さっきから何を話してんだ?!』
割って入った熱の溢れる声は、額に×印の傷のある少年のものだった。
『お、そういや、その少年はどうしたンだ?日本人のようだけど』
×印の少年の言葉に真っ先に反応したのは、深紅の男だった。
『修学旅行生らしいんだけど、はぐれてこの街に来ちゃったみたいなのよね。ほんっと、こんな時に…』
『仕方ないだろ!オレだって好きで迷い込んだわけじゃないんだ!』
三人が、どうやら東洋の言葉で話しているのは、銀髪の男にも判った。判ったが、東洋の言葉は分からなかった。
『貴方も日本語話せたの』
日本語のまま続ける春麗に、深紅の男は口角を上げながら、
『まぁ、仕事柄、それなりの国の言葉をそれなりにな。アンタもか?』
『そうね。あと、知り合いに日本人格闘家なんかもいたりして、それで。
ところで"仕事柄"って言葉、引っ掛かるんだけど?』
『あ〜…っと。
ん〜、まぁぶっちゃけ、デスってテロリスト的なのをブッ倒すのが、今のオレの仕事、いや、宿命みたいな。
そうそう、サッサと相棒捜してブッ倒しに行かなきゃいけないンだよ。だから、そろそろ解放してくれねェかな』
「ちょっと待って!デスを知ってるの?!貴方何者!?」
あまりの驚きに英語に戻った春麗に続き、
『おい!!テロリストって、まさか避難しろってのは、この街は悪党にでも狙われてるのか?!!』
興奮気味に叫ぶ×印の少年。
「何者…か。その答えは、誰よりもオレ自身が探してるのかもな…
いや、銀髪のにも言ったが、今はこの拳で悪党をブッ倒しに行くただのヒーローなのさ」
黒いグローブをギュッと鳴らせながら握り拳を作る深紅の男。
「ちょっと、ふざけないでくれる?私は真面目に訊いてるの!」
「ふざけてなんかないさ。
誰かが悲しい思いをしてる時、その根源をブッ倒しに行く。誰も知らない内にな。
悲しい涙を取り除いて、素敵な笑顔をツクるって、今からオレがやりにいく事。な?ヒーローっぽいだろ?」
まるでふざけているかの様な深紅の男の言葉。
なのに。
銀髪の男は、一瞬、幼い頃の自分を見た気がした。
wktkついでに保守
続きまだ?
「そういう訳だ。オレは行くぜ」
「ちょっと待ちなさい!」
深紅の男を制止しようとする春麗の横から、熱気混じりに身を乗り出したのは×印の少年。
『うをぉぉぉー!!
悪党をのさばらせる訳にはいかねぇ!俺も行くぜ!!』
『ちょ、ちょっと!貴方はもっと駄目よ!ちゃんと帰りなさい』
収集がつかず、あたふたしている春麗を尻目に
『おぉ、そうか!
じゃあ、序でにオレの相棒も一緒に探してくれ。
ロン毛に白パン、黒い変な服着た、ルークって男だ』
『分かった!』
「分かったじゃないでしょ!」
目の前には、少なくとも2人は格闘家らしい人物がいる。しかし、銀髪の男に闘志は湧いてこなかった。
先程の深紅の男の言葉が、ずっと引っかかっていた。
「そうだ、銀髪の!
そんな訳でオレには時間がないンだけど、どうする?ササッとケリつけとくか?」
深紅の男の言葉に、微動だにしない銀髪の男。
そして、深紅の男の問いには答えず、
「あんたが…闘った後には、本当に笑顔があるのか?」
「あぁ、約束するぜ。
もちろん、全員とはいかないけどな。オレがブッ倒した相手には悲しいツラをしてもらうからな」
笑顔で答える深紅の男。
「…そうか。
なら、やめておく」
そう言うと、3人を背にしてゆっくり歩き出した。
「ちょっと、貴方!その道を真っ直ぐ行ったら待機してる米軍人がいるから、ちゃんと避難するのよ」
春麗の忠告に「あぁ」とだけ答え、銀髪の男は去っていった。
「いいのか?危険なヤツを逃がしたかもしれないぞ?」
茶化すように言う深紅の男に目を合わせず、
「貴方だって、そう感じなかったんでしょ?」
「まぁ、な」
「ところで彼はなんだったの?
ケン・マスターズがどうとか、"ストリートファイター"って言葉には妙に感情的になったり…」
「そういうお年頃なのさ」
夕暮れのメトロシティは静寂に包まれていた。その中にポツンと佇む影が一つ。
「春麗の奴、連絡が遅いな…何かあったのか?」
呟く米軍人は、伊達眼鏡を外しながらため息を吐いた。
そして、遠くの方にフラフラ歩く影がある事に気がついた。
怪しい動きに警戒する米軍人だったが、影はやがて力なく倒れた。
「おい!大丈夫か!」
>>72 いや、悪い。年末年始は忙しくて。
でもケータイ復活して打つのもだいぶ楽になったし、もうちょい頑張る。
CFASとのクロス、いつも楽しみだが無理はしないでくれよ。
完結するまでみたいしさ。
「レミ〜、レミィ〜」
「ここだよ、姉ちゃん!へへへ」
「へへへ、じゃないでしょ!もぉ、どこに行ったのかって心配したんだから!」
フランスの片田舎。
長閑な昼下がりの空の下、仲の良い姉弟が2人。無邪気にはしゃぐ弟に呆れながらも、優しい顔で微笑む姉。
レミーと呼ばれた少年は、母と姉の3人暮らしだった。
本当は父親もいたのだが、少なくともレミーにとって父はいないも同然だった。
気づくと父は家にはおらず、記憶の片隅に何となく"ある"、そんな存在でしかなかった。
父はいなくても、いつも優しい母と姉がいる。だからレミーは幸せだった。
そして家族みんな、幸せに暮らしている。そう思ってた。
あの日までは―
その日、レミーは珍しく夜中に目を覚ました。母と姉の姿がない。
リビングから微かに明かりが漏れているのに気づき、眠気眼で除き込むと、そこには咽び泣く母と母を支え抱きしめる姉の姿があった。
ぐしゃぐしゃな顔で泣く母、時折優しい声を掛けながらも、姉は無表情のまま遠くの方を見つめていた。
ショックだった。
いつも笑顔の母が、いつも優しい顔の姉が、あんな表情をするなんて。
それから2年も経たない、そう、それは物寂しい小雨の降る日だった。
母は死んだ。
レミーの瞳に映る母の顔は、信じられない程痩せ細っていた。
いつも笑顔だったから気づかなかったのか、幸せだと信じて疑わない自分が盲目にさせたのか。
初めて見る疲れきった母の顔に母の苦労を初めて知り、悲しみや苦しみ、そして自分への怒り、様々な感情が込み上げぐちゃぐちゃに雑ざり整理がつかず、レミーはただただ泣いた。
そんな時でも、姉は涙ひとつ流さなかった。
そんな姉が不思議で、少し怖かった。
次の日、姉は変わらず優しい顔だった。月日が流れても、それが変わる事はなかった。
そんな姉を見てレミーは思った。
誰よりも優しく、誰よりも温かく、誰よりも気高く、誰よりも強い、姉はそんな人だ。そう信じて疑わなかった。
少し落ち着いてきた頃、レミーは母の遺品を整理していた。
質素な部屋の片隅にある、小さな棚の一番下の引出しを開けた時、薄汚れた小さな箱が目についた。
何気なく開けてみると、宛先のない封書が山の様に入っていた。
イヴになっとるやないか〜い。
>>75 ありがとう、そう言ってもらえると助かるよ。
>>61 タツカプポリゴンなら、そこそこ良いと思う。
いや続編とか出ないだろうけどさ。
中身は母からの手紙だった。母から、父宛の…。
レミーは上から順に読み進めてみた。
内容は、だいたいが子供の近況報告に終始していた。姉が新しいこんな料理に挑戦したとか、自分が近所の子に苛められて泣いて帰ってきた事も書かれていた。
その文章からは、自分の記憶通りの優しい母の人柄が伝わってきた。
まるで、あの最期の顔が嘘の様ですらあった。
何枚、何十枚と読み進め、そろそろ片づけに戻ろうかと思いつつ見た手紙は、そんな事を忘れるには十分過ぎる程の内容だった。
―愛するあなたへ
今日は、いつもと少し違う角度の本音を書きたいと思います。
以前より患っていた病気が、日に日に悪くなるのを感じます。
それが原因で働き口もなく、生活は苦しくなる一方。
最近は、あの子がアルバイトしてきてくれて、何とか生活しています。
レミーの面倒もよくみてくれて、本当にできすぎた娘です。
あの子は優しい子なので、文句一つ言いません。
ですが、愛する娘にばかりこんな苦労を、負担をかけるのは心苦しくて仕方ありません。
あの子の辛そうな笑顔を見る度に、自分の罪深さを痛感します。
まだ若いあの子の将来に、幸せが訪れる約束をできない自分は、母親として失格です。
あぁ、あなた。愛するあなた。
こんな時あなたがいてくれたら、どんなに助かる事でしょう。どんなに嬉しい事でしょう。
愛する娘が、息子が、幸せになるその日を、どうか傍で見守ってあげて下さい―
おつ
続きが気になるっ
目の前が真っ暗になった。
初めて知った真実は、自分の信じてきた幸せな家族の風景を簡単に崩していった。
崩壊の音に共鳴する様に電話が鳴り、耳の奥から脳を抉る様に響いた。
レミーは静かに受話器をとった。
「はい」
「レミー?」
「姉さん?!どうしたんだよ?」
「うん、あのね、ごめんね。片づけ…帰れそうにないんだ…ごめんね」
電話越しにいつもの優しい姉の声を聴きながら、姉の辛そうな笑顔が浮かんだ。
さっき母の手紙を読んだからなのだろう。
しかし、思い返してみると、確かに姉の笑顔はいつもどこか寂しそうだった。
「何かあったのか、姉さん?!」
「うん…あのね。
お父さんが…フランスにいるみたいなの。だから捜してみようと思って…」
「父さん?何だよ、父さんって!?
いつも家にいなかった奴なんか今更捜して、どうするんだよ?!
俺は姉さんがいればそれでいい。姉さんさえいてくれれば…!
姉さんは俺が守るから…っ!!」
辛い時も苦しい時も、いつも優しい笑顔だった母と姉。そんな2人に、ずっと守られ続けてきた無力な自分。
俺が守る、それはレミーの心からの叫びであり、誓いだった。
「ありがとう、レミー…
ちっちゃい頃にもおんなじ事、言ってくれたよね」
そうだった…。
まだ幼い頃、たった一度だけ姉の涙を見た事があった。
初めて見る姉の涙に驚き、どうしていいか判らず、言った。
─姉ちゃん、泣くなよ!俺が守ってやるから!
「そんな昔の事、忘れたよ。
それより何処にいるんだ?」
「…ここは…ビスケー湾、かな?
うん、なんか綺麗だよ…すっごく」
「ビスケー湾か、分かった。今から行くから。
遠くに行くなよ、姉さん!絶対に行くなよ!」
「ふふっ…どうしたの?レミー。
…ーんっ…分かったよ、待ってるね」
それを聴くと受話器をおき、乱暴に扉を開けると、レミーは必死に走り出した。
どうしてこんなに必死なのか、自分でも分からなかった。
ただ、姉の笑顔の先に、母の最期の顔が重なって見えた。
姉さん… 姉さん…!
どれくらい走っただろう。
足が痛い。全身が痛い。呼吸もままならず、今にも倒れそうだった。
しかし精神が体を奮い起たせ、走らせ続けた。
必死になる理由なんかないはずなのに。母の手紙が、最期の顔が、姉の辛そうな笑顔が脳裏を駆け巡って、そうさせた。
姉さん…! 姉さん…!!
姉さんの笑顔が見たい。
いや、姉さんを笑顔にしたい。
心から笑った顔が見たい。
姉さん…!!姉さん…!!!
もし神がいるなら訊いてほしい。
辛い時も苦しい時もいつも笑顔を絶やさなかった姉に、どうか幸せをもたらしてほしい。
永遠に笑顔でいてほしい。
その為なら、自分はどうなったっていい。
だから…だから…っ!
その時だった。
白い衣を纏い、長い金髪をなびかせた影が目の前に現れた。
影になり顔は見えなかったが、背に太陽を従え堂々と立つ様は、後光を放つ神そのものだった。
少なくとも、その時のレミーにはそう見えた。
「君の願い、叶えようではないか」
その言葉と同時に、後ろから
「…レミー?」
姉の姿があった。
「姉さんっ!」
近寄ろうとしたが、体がいう事をきかない。もう、限界だった。
白い衣を纏った影は、軽く左腕を挙げた。途端に辺りの気温が下がり、その腕は氷に包まれた。
ゆっくりと左腕は姉に向けられ、華奢な体はその掌に包まれた。
そのまま、抵抗する事なく宙に持ち上げられる姉。
「なっ…!?姉さん!姉さん!!」
顔ばかりが前に向かおうとして、限界のきた体はついてこない。
姉の体は徐々に動きが鈍くなり、やがて凍り始めた。
まるで悪夢だった。
なんで、なんでこんな事に…?!
涙が溢れてくるのを感じた。
「…レ…ミ……
………レミー…」
全身が凍り、意識が朦朧としながらも、姉はレミーの名を呼んだ。
そして、優しい笑顔をレミーに向けた。
あぁ、姉さん…
姉さんはこんな時でも、優しい笑顔を見せてくれるんだね…
今更だけどあけおめー。
別に小説見たさに保守しに来てるわけじゃないんだからな。
変な勘違いとかするなよな。
あけおめ
続きが楽しみだ。
「う…うぅ…」
目を覚ますと、目の前は真っ白だった。
辺りを見渡す銀髪の男。どうやら病院のようだ。
真っ白な天井をボーッと眺めながら、心に拭いきれない何かを感じている事に気がついた。気分が悪い。
そうだ、夢を見ていた様な気がする…それは、恐らく…懐かしい悪夢。そんな気がした。
―ガチャッ
物音がして目をやると、ゆっくりと扉が開かれた。
入ってきたのは、特徴的な髪型の軍人風の男だった。
「目が覚めたか、丁度よかった」
「…あんたは?」
「春麗捜査官は覚えてるか?私は彼女の相棒の様な者だよ。」
「…そうか。
…どれくらい経ったんだ?」
「君がここに来てから、今日で4日目になるかな」
「………そうか。
どうなったんだ…?……あの街は…」
「無事解決したよ。 紅いスーツの男と、その相棒の男が片づけてくれてね。
尤も、おいしい所は、突然現れた銀髪の少女がみんな持っていったがね。
幸い、タフな市長や協力的な高校生もいて、思ったより早く片付いたよ。
まぁ、元々12時間で片づけなきゃならなかったんでね。助かったよ。
」
「…そうか。
………よかった」
―よかった
自分からそんな言葉が出た事に、少し驚いた。
「さて、体の方はもう大丈夫そうだな?」
4日も眠っていたんだ、寧ろ鈍っているくらいだ。
銀髪の男はそう思いつつ、無言のまま頷いた。
「そうか、だったら直ぐに出発しよう。
悪いが、私もそれなりに忙しいんでね。
話は移動しながらにしよう」
「…出発?」
「あぁ、行くんだろ?
ケン・マスターズに会いに―」
今更だけど、一応、あけおめ。
>>89 …できれば息の長いところに再upしてもらいたい
小説が楽しみでたまらないわ
これからも頑張ってくれ!
>>90 え、もしかして消えてる?
今は携帯からだから確認出来ないや。
いかにも軍用といった厳つい車体が、海沿いの道を北に向かって走っていた。
運転席には、特徴的な髪型に伊達眼鏡の男。隣に座る銀髪の男は、黙って景色を眺めていた。
紺碧の西海岸に、溶け込む様に広がる青い空。
美しく清々しい風景は、心を穏やかにさせると同時に、銀髪の男にビスケーの海を思い出させた。
冷たい氷に包まれた姉が、ゆっくりとビスケーの海に沈んでいく。最後の力を振り絞り、追って飛び込んだ覚えがある。
目の前に広がる青。
そして、青はやがて黒に変わっていった…。
沈黙が続いた車内に、最初に風以外の音を加えたのは銀髪の男だった。
「あんた…以前、どこかで会った事ないか?」
「メトロシティより前か?だったら、ないと思うが」
「…そうか」
その男の雰囲気に何となく覚えがある気がしたが、思い出せなかった。
「あんた…何故、俺を?」
「送ってるのか、か?
頼まれたからだ」
「頼まれた?」
「あぁ、紅いスーツの男にな。
市長が事件を解決した礼がしたいと言ってな。だったら君をマスターズの所まで送ってやってくれ、てな。
市長や春麗は手が離せなくてな。私が引き受ける事になった」
「…何故あの男が?」
「さぁな。
…お節介な男なんだろう」
「…」
獰猛な音を沈ませて、2人を乗せた車が止まった。
「着いたぞ」
アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サンフランシスコ。
車を降りると、目の前には巨大なビルが建ち塞がっていた。
「ここが、ケン・マスターズの…」
威風堂々と聳え立ち、建物からそのオーラが伝わってくる気がした。
「私の役目はここまでだ。
アポイントメントは取ってあるそうだから、中の人に案内してもらってくれ」
「…ありがとう」
一言お礼を言うと、銀髪の男はすぐに歩き出した。
「…大きなお世話だが…
感情は戦況を不利にする。人生もまた然り、だ」
運転席から身を出し言う、伊達眼鏡の男。
その言葉に少しだけ振り返り、あぁとだけ答えると、またすぐに歩き始めた。
ビルに近づくにつれ、入り口に人影が見えてきた。
場違いの黄色い胴着を着た黒人の少年が、近づいてくる銀髪の男の様子を窺っている。
「長い銀髪に赤いパンツ…
どうもっす!お待ちしてました!」
94 :
89と92:2009/01/10(土) 23:55:27 ID:oOAVCFAP0
>>94 連投ごめん。
それ、シークレットファイルのやつ?
夜遅くに小説乙ー
もうすぐケン登場?
>>96 うん多分それ
拾いものだからよくわかんないけど多分それ
なんとなくシャチホコが好き
シークレットファイルって、何かの付属品だっけ?
まだ売ってるかな
99 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/01/11(日) 20:47:39 ID:cxP/WLqL0
期待age
ショーン(´・ω・`)
ケン・マスターズは急いでいた。まるでクリスマス前の少年の様に、ウキウキとした表情を隠せずにいる。
無理もない。最近は夫、父親、そして社長としての毎日で、格闘家として立てるのは久し振りだった。
もちろん、そんな毎日に満足していない訳ではない。
だが、格闘家としての性なのだろう。幸せな毎日にはない、闘いの中でしか得られない緊張感、高揚感、そういったものを欲さずにはいられなかった。
「ちょ……っと、待って下さいよ…
しゃ…社長ぉ…!」
声を裏返し、息を切らした秘書が、ケンに追いつけず必死に走っていた。
「早くしてくれよぉ。時間ないんだろ?」
「そ…そうです…よ!1時間後には…ブロム…ウェル会長達と…の会合ですよ…!
社長が急に…予定を入れなけ…れば…こんな焦る…必要は…
だいたい…私…なんかが…社長に追いつける…訳が…」
「ヘリで行けば20分くらいで着くだろ?
つべこべ言ってないで、急がないと時間なくなるぜ?」
そう言うと、更にスピードを上げるケン。
「ヒ…ヒィ〜」
銀髪の男が通されたのは、応接間ではなく、屋内に設けられた道場だった。
窓の外には、宝石を散りばめた様にキラキラと輝くオーシャンビュー。
道場独特の雰囲気と美しい西海岸の景色が相まって、心を落ち着かせる。
銀髪の男は静かに待っていた。
扉が開かれ、息を切らし赤い胴着に着替えながら、1人の男が入ってきた。
男に駆け寄る黄色い胴着の少年。
「お、遅いっすよ、師匠ォ〜!」
少年の顔には、青アザにたんこぶ2つ。
「お…おまえなぁ…」
呆れ顔で言う赤い胴着の男。道場の奥に目をやると、窓際に銀髪の男が佇んでいた。
「いや、悪い。待たせたな!」
「いや」
「…遅れそうだったんでな、弟子に暇潰しを頼んでたんだが…
あんまり時間はないけど、疲れたんなら休憩してからにしとくか?」
少し挑発気味に言う赤い胴着の男。
「…いや。
体が鈍ってたんだ…丁度いい運動になった」
「…あ、そう」
言いながら、微妙な顔を弟子に向ける師匠。
「も…もっと強くなるっすよ!
次…次こそは…!」
「ま、修行が足りなかったって事だ。
心配するな、その悔しさは俺が晴らしてやるぜ!」
「いや、自分で勝たなきゃ意味ないっすよォ〜!」
弟子の叫びを無視し、赤い胴着の男は銀髪の男に目を向けた。
応える様に鋭い視線を返す銀髪の男。
「あんたが…ケン・マスターズか?」
>>97 シークレットファイルは、確かカプコン直営店か何かでしか置いてないやつだったかな?
配布品だったか販売品だったかはうろ覚え。
でも、最大でも300円内だった気がする。
3rdのやつは当時あったファンクラブの配布品だったと思う。
売ってたかは分かんない。
今は、運がよければオークションで買えるかも、ってくらいじゃない?
ショーンが相変わらずで何か良かったw
小説がんばれーレミーもがんばれー
>>98 うpろだはすぐに消えるの…ねゴメンネー
流石に今度は場所を変えて、他の所探してからうpするよ
>>102 知らなかった…細かな事までありがとう
オークションは自分はやったことないからきっと無理だろうなw
104 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/01/15(木) 00:33:54 ID:sAETOY0KO
乙保守。(´ω`)
とりあえず保守
「あぁ、そうだ。俺がケン・マスターズだ」
この男が、ケン・マスターズ…。
占い師の言っていた金髪の男がケンなのか、それはまだ判らない。
しかし、"あの日"から確かな目標等なかった自分にとって、これは岐路になるチャンスなのかもしれない。
銀髪の男は、静かに深く呼吸をした。
「……あんたこそ…」
「あ?」
「あんたこそ…呼吸が乱れてるじゃないか」
「あぁ、仕事の都合でな、慌ててたんだ。
…いや、オレも歳食ったかな?へへっ。
ま、気にしないでくれ」
「…そうか…いいんだな?」
「あぁ…かかってきな!」
その声を聞くと同時に、銀髪の男は鋭い跳び蹴りで間合いを詰めた。
ケンは楽し気な表情でそれを捌くと、大振りの蹴りで牽制。
構わず激しい攻撃を仕掛ける銀髪の男。
それを全て捌いたケンの動きは、華麗でありながらも実にしっかりとしたものだった。
その立ち回りに銀髪の男は思った。
メトロシティで闘った囚人や深紅の男とは違い、この男は恐らく努力型の人間ではないか?
その楽し気な表情からは想像出来ない程の、並々ならぬ努力をしているのではないか?
いや、寧ろそれすらも楽しんで修行に励んでいるのでは…?
そう思うと、銀髪の男は苛立ちを感じずにはいられなかった。
小さくため息を吐いたケンは一歩後ろに下がり、そして表情を一変、眉間に皺を寄せた。
再び攻撃を仕掛けた銀髪の男の動きを見極め、ケンは全て躱した。
沈黙が空間を支配した。
銀髪の男の荒い呼吸音が、静かに響いた。
「…どういうつもりだ?」
おお、久しくカコ良いケンだ。書いてくれて大感謝。乙
方向性は違えどもコーディーさんも場数という名の努力型とは思うけどね
「どういう…何が?」
頭をくしゃくしゃと掻きながら、惚けた顔で言うケン。
「何故、躱してばかりいる?」
「…ヘッ、当たる攻撃打ってくれよ」
「そうじゃない。何故、攻撃してこない?」
その問いに、一瞬困った様な表情を浮かべた…様に見えたケンは一呼吸置き、
「…あぁ、違うんだよな、何か。」
「…違う?」
「春麗の…いや、メトロシティの事件を解決したヤツだったか?
ま、春麗の保証つきってんだから…いや、このオレに挑んでくるくらいだ、前向きな何かがあんのかと思ったんだよ。いい悪いは別にしてな。
今まで闘ってきた連中は、そういう好奇心とか野心とか、何か持ってるヤツ等ばかりだった。
何つーか、アンタみたいな…迷いながら後ろに向かってる様な拳を振るうヤツは…苦手なんだ」
「…」
銀髪の男は静かに呼吸を整え、ゆっくりと目を閉じた。
「ま、それが悪いってんじゃないんだ。
昔のオレなら、そういうタイプのヤツも構わずブッ倒してただろうしな。
ただな…どういう訳か、気分が乗らねえんだ。
オレも歳食ったかな、ハハッ」
黙って聴いていた銀髪の男は、再び鋭い視線をケンに向けた。
「あんたの気分なんか知らん。
あんたを満足させる為に、俺はここに来たんじゃない。
俺は金髪のストリートファイターを探して、あんたに辿り着いただけだ。
俺は…あんたに敗北をくれに来ただけだ」
ケンは、楽し気な笑顔をみせた。
「…解ったよ。
華麗なフィニッシュをきめてやるよ」
>>107 まぁその辺は気にしないでくれ。俺の解釈が多分に含まれてるから。
ハガーはプロレスや日々のトレーニング、ガイは修行って努力型。
コーディーはそういうのがなく、あの街で生き残って街を救った天才型…って勝手なイメージ。
あと設定も変えてたりするけど、多少は大目にって事で…
なるほど。
まあ多少の改変は気にせずガンバ。何にせよほど良いマイペースが一番ですぜ
保守
レミーの新作まだ?
ケンが言い終えるのを確認しながら、銀髪の男は鋭い気の渦を放った。
そしてそれを追う様に走りながら、再び掌に気を溜めた。
銀髪の男は解っていた。
自分とこの男には、歴然とした格闘技センス、実力の差がある事を。
重ねきた年月、向き合ってきた姿勢、志。それら全てが、確実に差をつけている。
だが、引き下がる気はなかった。屈する気はなかった。
銀髪の男には狙いがあった。
この男は、攻撃を捌いてから反撃をするに違いない。そこには必ず隙が出来るはず。その瞬間を見逃さないよう、そこにだけ集中すれば、或いは…。
ケンが一発目の気の渦を捌くと同時に、銀髪の男は溜めていた気を放ち、懐近くまで踏み込んだ。
再び気の渦を捌いたケンは、力強く踏み込み回し蹴りを放った。
銀髪の男の眼から、鋭い光が漏れた。
片足を上げ、ケンの蹴りを受け流しながらカウンターを―!?
消えた。
確かに捕らえたはずのケンの姿が、目の前から消えた。
「神(しん)!」
低く伏せたケンを見下ろした瞬間、辺りに渦巻く炎がある事に気がついた。
炎はやがて龍と成り、獲物を探して旋回し始めた。
「龍ーーーー拳っっっ!!」
銀髪の男は防ごうとした。が、炎の龍は獰猛な牙で喉元に喰らいつくと、螺旋を描きながら天高く登り、激しい音を立て天井を貫いた。
粉塵と瓦礫に混じって、錐揉みしながら落ちてきた銀髪の男。
直ぐに立ち上がると、溜め息を吐き埃を払った。
派手に放たれた技だったが、掠り傷しかない。
見えたんだ。
あの男は技を放ちながら、無邪気な笑顔を見せていた。
態と急所を外した…外されたんだ。
「イェイ、宣言通り華麗なフィニッシュだぜ!
紙一重だったな、惜しかったじゃないか!」
「………くそっ…」
ケンの言葉が白々しく聞こえ、銀髪の男は思わず呟いていた。
闘った後で、こんなに悔しいと思った事はなかった。そんな気がした。
場違いでド派手な着信音が鳴った。
闘いを見守っていた黄色い胴着の少年が、ケータイを持ってケンに駆け寄った。
「師匠、電話っすよ。プライベートの方の」
お、かっちょええええ!!GJだぜ
昨今アニメや他所ジャンルのは見るが格ゲー系統は余り見ないからな
俺も貴方みたいに格ゲーSSをバリバリ書きたいものだ
「おう、サンキュ」
ケータイを受け取り、無邪気な顔のままケンは電話に出た。
「おぉ、メル!
………あぁ…あぁ…………大丈夫さ、ちゃんと帰るよ!
…あぁ……心配するなよ!お父さんが約束破った事あるか?
…あぁ、ハッハッハッ」
楽しそうに話すケンから目線を外し、何となく下を見た銀髪の男の目に入ったのは、瓦礫に混じって上の階から落ちてきたであろう、ガラスのフォトフレームだった。
手に取る銀髪の男。
写真には、ケンとその妻と息子らしき人物が写っていた。
楽しそう笑っている、いい写真だった。
「お、そいつは大切な物なんだ」
電話を終えたケンは、そう言うと銀髪の男からフォトフレームを受け取った。
「あ〜ぁ、割れちまってんなぁ…。
ま、いいか。写真は無事だし」
「…さっきの、あんたの息子からか?」
「あぁ、メルってんだ。
今日は空手の稽古の約束をしてんだ」
「息子も…格闘家にするのか?」
冷たい眼で言う銀髪の男。
「さあな。稽古ったって遊びの様なもんさ。
息子の遊び相手、弟子の遊び相手、それと妻への愛情表現!は毎日欠かさないからな。
まぁでも、格闘家にならなくても、強い男には育てるつもりだ。本当の意味での、な」
「ちょ…師匠ォ、遊び相手ってなんすか!?
俺にはちゃんと稽古つけて下さいよォォ!」
黄色い胴着の少年の訴えを軽く受け流すケン。
「……あんたみたいな…ストリートファイターもいるんだな…」
呟く様に言う銀髪の男。
「そりゃあ…いろんなヤツがいるだろうさ―
「ヌヲアァアァァーーー!!!!
しゃ、社長!!何ですかコレはー?!」
会話を遮る様に叫び声がして、ケンの開けた穴から秘書らしき人物が顔を出した。
「…それね、吹き抜け作ってみた。オシャレだろ?」
「だろ?じゃないですよ!こ…こんな事してぇ……私まで会長に怒られるじゃないですか!
いえ、そういう問題じゃないですよ!
いえ、それよりも今は早く準備を!もう時間ですよ!」
1人忙しく言い終えると顔を引っ込め、パタパタと駆け出す音が響いた。
「だってよ。残念、時間切れだな」
「…あぁ」
テンションは違えど、微妙な表情を浮かべる2人。
「ほらよ」
仕事の準備をしながら、ケンは一枚のカードを銀髪の男に向けて投げた。
>>115 ありがとう。
書いてみたらいいのに。
俺くらいのなら誰でも書けるよ。うん
テンションの浮き沈みが激しくて
モチベが持続できず未完で終わっちゃうパターンなのよ。
好きな筈なのにねえ…どうすべきか現在模索中だけに結構
励みになってやすぜあんたのSS
まあ気の向くままに
「……何だ?これは」
受け取り確認した銀髪の男は、不機嫌そうに訊いた。
「餞別ってとこだ。
何の目的だか知らんけど…いや、話さなくていいけどな。その様子じゃ…長い"旅"になってんだろ?
旅には金が掛かる。ってワケだ。
ソイツはウチのオリジナルで、だいたい全国で使える。だからって無駄遣いすんなよ?
ま、オレの顔パスが一番手っ取り早いけど、さすがにコレは貸してやれないからな、ハッハッハッ」
自分の顔を指しながら笑うケン。
確かに、果てのないこの旅を続けていくには、いくら貧乏旅行とはいえ、姉と自分の貯蓄を切り崩しての現状ではそろそろ限界だった。
しかし…
「こんな物はいらん」
銀髪の男は一言、光のない眼で言った。
ネクタイを締めながらため息を漏らすと、ケンは一瞬優しい顔を見せ、そして、
「誰がくれてやるって言ったよ?貸すだけだ。
…せっかく勝っても今のオマエじゃ…何かつまんねぇ。
ちゃんと"旅"して、解決してこい!で、そのシケた面をしっかり引き締めてこいよ。
その為の予約券だ。だから…ちゃんと"返し"にこい!」
納得のいく理屈じゃないし、結果施しを受ける格好になるのは、やはり不服だった。
だが…
「…分かった。
だが、必ず"返し"てやる」
「おう、期待してるぜ?
次は気持ちのいい勝利を味わわせてくれよ」
「それは無理だ。
次に会った時、あんたが味わうのは敗北だ」
「へへっ、そいつは是非味わってみたいね」
思わず口角を緩ませたケンは、嬉しそうに言った。
扉が開かれ、汗だくの秘書が顔を覗かせた。
「社長、準備はお済みでしょうか?」
「あぁ、今行くよ。
あとは…オレのカワイイ弟子に引き継ぐぜ。
じゃあな」
そう言うと、ケンは道場を後にした。が、また直ぐに顔を出したケンは天井を指しながら、
「この吹き抜けさ…オマエからオヤジに説明しといてくれよ!
じゃ、頼んだぜ!カワイイお弟子さん」
満面の笑みで言ったケンは、そそくさと扉を閉めた。
「そりゃないっすよ、師匠ォォォ〜!」
数分後―
銀髪の男は再びビルの前に立っていた。
聳え立つビルを見上げると、眩しく美しい空に溶け込んで見えた。
ここに答えはなかった。
結局、占い師の言った金髪の男がケンだったのかも判らなかった。
しかし、入る前に感じたオーラはやはり本物で、ケン・マスターズは本物の格闘家だった。
銀髪の男は誓った。
「必ず…勝ちに戻ってくる」
>>118 それ分かるわ。全く一緒。
モチベーションの持続は難しい。
俺はコレ、生活の合間にケータイでちょっとずつ書いて、キリのいいところでコピペ…って感じ。
>>121 なるほど。小出し小出しした方が良いって事かな…
一辺にやるモチベがない俺みたいな根性無しには今はそうしてみようかね。
あと、やはりGJ。もっと人見てくれてたら良いのに。
荒らしや煽りは勘弁だが
久しくカコ良いケンとレミーを見れただけに。
翌朝、とあるホテルの一室。
チェックアウトの準備をしながら、考え事をする銀髪の男の姿があった。
ケン・マスターズが去った後、引き継がれた"カワイイお弟子さん"は、随分と親切だった。
カードに関する説明やホテルの手配、そして道案内までしてくれた。
随分と世話になったが、銀髪の男はどうしても、その少年の名前を思い出せずにいた。
確か有名な映画に関係があった…何だったか?…そう、007に関係があった様な気がする。
それから…アイルランド…いや違う。そうだ、スコットランドだ。
007でスコットランド……そうか!
チェックアウトを済ませ、ホテルを出ながら銀髪の男は呟いた。
「ありがとう、ジェームズ」
その日、サンフランシスコは霧に包まれていた。
辺り一面真っ白で、まるでこの世が未完成であるかの様だった。
この白いキャンバスに、これからどんな世界を描こうか。
きっと神は、そんな事を考えながらも途中で面倒臭くなり、片手間で世界を描いたに違いない。
だから、この世はこんなにも救いがないのだろう。
そんな事を考えながら、銀髪の男はその白い世界を歩いていた。
「ヘイ、ユー!」
突然声を掛けられ振り向くと、特徴のない白人男性が1人。
金髪ではあったが特に響くものもなく、銀髪の男は面倒臭そうに訊いた。
「何だ?」
「ユー、ストリートファイトに興味はあるかい?」
赤いパンツが自分と被っていて少し不愉快なくらいなのに、その言葉で一層不快になった銀髪の男。
「…あぁ、だったら何だ?ストリートファイターなのか?あんた」
「イエス!ユー、勘イイね!
良ければ手合わせ願えないかと思ってね。何か、ユータダ者じゃないカンジだし」
「…いいだろう」
「サンキュー!」
男は笑顔で礼を言うと、着ていたジャケットを脱ぎ、構えた。
地面に置かれたジャケットの背中部分には、STREET FIGHTERの文字。
ケン・マスターズ達が例外で、これがある意味、本来のストリートファイターの姿なのだろう。
格闘か喧嘩かなんて問題じゃない。突然吹っ掛けては闘い、それを繰り返す。
銀髪の男は、ジャケットから構える男へ冷たい視線を移した。
「…断罪の時間だ」
互いに警戒しながら構える2人の男。
一瞬だったが、銀髪の男は寒気の様なものを感じていた。
相手の男が原因…とは思えない。
では、霧のせい…?
ビルの屋上。
霧の中の不気味な息づかいが、2人を見下ろしていた。
>>122 いろいろ試してれば、自分にあうスタイルがみつかるよ、たぶん。
ありがとう。
多少荒らしや煽りがあっても、最後まで書くつもりではいるよ。
心が折れなければだけど…
頑張ってくれ、ささやかながら応援してるぜ。
ショーン哀れw
トンッ、トンッ…
霧の街に乾いた音が響いた。
軽快なステップを踏みながら間合いを調整し、鋭い蹴りを放つ特徴のない男。
それを躱しながら、銀髪の男は相手の動きを窺っていた。
霧で視界が悪く、動きがしっかりとは捕らえられずにいた。
そんな銀髪の男の様子に気づいてか、男は笑みを漏らすと、
「どうだい?霧の中で闘うってのも、乙なもんだろ?」
そう言うと素早いステップで踏み込み、立ち籠める霧を裂く様に強烈なソバットを放った。
ソバットは後頭部に鋭く突き刺さり、鈍い音を響かせた。
激しい衝撃が走り視界がぶれ、ふらつく銀髪の男。
特徴のない男は、追い討ちの蹴りを何発も繰り出した。
力強く踏ん張り、ゆっくり頭をあげた銀髪の男の凶器の様な眼は、男の動きをしっかりと捕らえた。
大きく足払いをすると、よろめいた男に鋭利な気の渦を何発も見舞った。
「ーなっ!!」
躱しきれず全てをその体に受けた男は、宙に血を泳がせながら倒れ込んだ。
―ドンッ!!
その瞬間、爆撃の様な音を響かせ、2人の間に何が落ちてきた。
2人が闘う直ぐ横の高層ビルから、凄まじい勢いで落ちてきた"それ"は、自らが粉砕した道の欠片を掻き分け、その姿を現した。
不気味に揺れる巨体は、トレンチコートと帽子にしっかり包まれていた。
霧のせいで、その表情を窺う事は出来なかった。
ただ、帽子とコートの隙間から、怪しい光が2つ漏れていた。
大きく深呼吸をし、乱れた呼吸を整えると、銀髪の男は鋭い視線をトレンチコートの人物へと向けた。
「…何だ?あんたは…」
トレンチコートの人物は答える事もなく、ただ不気味に揺れ続けていた。
そして、息づかいの様な不気味な音を響かせていた。
シュコ――…
シュコ――…
シュゴォォ―――…
書き込みが苦手だから、いつも見てるだけな自分も応援してるよ
128 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/02/04(水) 12:02:40 ID:p8/Uesme0
シュコ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
おお、Q乱入。
確かに格ゲーはある一定の条件満たすと
乱入する敵居る。
うお、俺の嫁きたw
「…テテッ……ちょっと油断したカナ…」
傷ついた体を無理矢理起こし、フラフラと立ち上がる特徴のない男。
「なんだい、ユー?と言うか、大丈夫なのか?
スゴイ勢いで落ちてきたようだケド…」
男はそう言いながら、トレンチコートの人物に近寄ろうとした。
すると、コートの人物は大きく腕を振り上げ、男に襲い掛かった。
ドガッ―!!
咄嗟に避けた男の、一歩手前の地面にめり込むコートの人物の拳。
「な、何をするんだ!」
男はすぐさま臨戦態勢をとり、鋭い連続ソバットを放った。
2発のソバットがコートの人物を捕らえたが、まるで何事もなかったかの様に聳え、3発目のソバットが当たる瞬間、男の脚を乱暴に掴んだ。
「―なっ!!」
男は抵抗する間もなく、物凄い勢いで何度も地面に叩きつけられた。
ぐったりとぶら下がる男。
コートの人物は、首を傾げながら暫くそれを見た後、遊び飽きた子供の様にポイッと男を投げ捨てた。
力なく宙を舞う男が向かう先は車道で、丁度、厳ついRV車が通り掛かろうとしていた。
銀髪の男は、言葉にはし難い寒気に襲われていた。
恐らく、あの人物だ。
さっき感じた寒気も。今、感じている寒気も。原因は恐らく、あのコートの人物。
しかし、理由は解らずにいた。
今まで感じた事のない、この感覚は何なんだ?そんな疑問ばかりが頭を過った。
目の前に悲惨な画が映り、そして、今まさに死に向かう男がいた。
銀髪の男は気の渦を何発も放つと、それを追う様に全力で走った。
気の渦はRV車のタイヤをパンクさせ、厳つい車体に次々に突き刺さった。
軌道を狂わせた車体は、看板や標識を薙ぎ倒しながら暴れると、駐車してあった車に頭を打ちつけ力尽きた。
銀髪の男は、車道に横たわる男を抱き起こした。
「立て!立つんだ―」
男は気を失い、起き上がれそうもなかった。
車道から男を、RV車から運転手を引き摺り出した銀髪の男は、息を切らし座り込んだ。
小さな煙を上げたRV車は、間もなく、爆発音と共に大きな黒煙を上げ崩れ落ちた。
ゆっくりと立ち上がる銀髪の男。
目の前にはコートの人物の巨躯。
今まで霧のせいで判らなかったが、コートの人物は鉄仮面を着けていた。
いや、着けているにしては何処となく違和感があり、どうなっているのか、ハッキリとは解らなかった。
ただ、不気味な表情が刻まれ、目に当たる部分からは怪しい光が漏れていた。
「何なんだ?あんた」
シュコ―…
シュコ―…
サンクス>オール
いつの間にやら人増えた
と思ったら1回あがってたのね。
Q「私はお前の父だ」
Q固いもんなー。ビル10階分くらい(流石に有りすぎるか)
上空に吹き飛ばすパワーも有るし。
防御力が貧弱なレミーは正直弾幕戦以外キツそうだ
>>135 それでも格ゲーの試合やら何やらでは、レミー有利って言われる事が多かったような思い出が。
自分はそこまで有利とは思わなかったけど、
やっぱ弾幕上手い人は違うんだろうな…
137 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/02/10(火) 11:55:39 ID:viDjwThk0
しこ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
―!
銀髪の男の胸ぐらを力任せに掴む鉄仮面の人物。
それを咄嗟に振り払うと、銀髪の男は後退りをしながら警戒する様に身構えた。
一筋の汗が頬を撫で、全身に悪寒を伝えた。
本能は言った。
危険だ。
後ろに大きく跳ねた銀髪の男は、掌に気を溜めた。
近ければ近い程、危険な気がした。
気の渦を放とうとした瞬間、残像を引き連れ突進してくる鉄仮面とコートを身につけた塊が目に写った。
咄嗟に伏せると、銀髪を掠め空を貫く大振りの拳。
躱しながら気の渦を放った銀髪の男は、足払いで脛へ一撃入れると体をしならせ、鉄仮面の繋ぎ目を蹴りあげた。
避ける事も防ぐ事もなく、ただその体に一頻りの攻撃を受けた鉄仮面の人物は、右足を一歩下げ上半身を反り返し、鉄仮面と腕をぶら下げていた。
不自然な格好で2秒程止まった後、留め金が外れた様に上半身を跳ね上げた鉄仮面の人物は、その勢いを乗せて拳を降り下ろした。
「グッ…ヴォバア゙ッッッ!!!!」
鳩尾に突き刺さる拳。
内蔵が雑ざる様に拳が捻り込み、銀髪の男は血を吹き出しながら弾き飛ばされた。
壁に凭れながら、何とか立ち上がった銀髪の男。
さっきまでの白い世界が、嘘の様に黒い。
暗闇の中に最初に見えたのは、死神だった。
死神は嘲笑いながら、銀髪の男の周りを彷徨いていた。
ぼやける視界にうっすらと見えたのは、何故か突然頭を抱えだした鉄仮面の人物の姿だった。
やがて、ゆっくりとゆっくりと近づいてくる鉄仮面の人物。
動けずに壁に凭れ掛かる銀髪の男は、近づいてきた影にゆっくりと持ち上げられた。
その瞬間、筋肉が硬直し、銀髪の男は微動だ出来なくなった。
今までにない、異様に気持ちの悪い感覚。
脳が揺れる様なノイズを感じた。決して聞こえはしないノイズが、全身を駆け巡った。
目が充血し、涙が溜まっていくのを感じた。
耐え難い気持ちの悪さで嗚咽を漏らしたかったが、硬直し動けなかった。
そして、脳に響き渡るノイズ。
『DANGER―!!』
時が止まり、空間が歪むのを感じた。
体内から込み上げる"何か"を感じた。
全ての音が死んだ。
そして―
ドゴォォォォォォォォ―――――――ン!!
流石の装甲Q ていうか人間じゃないよねやっぱり
ついでにレミー死ぬ!死んじゃう!!
流石Q、
相変わらず鬼畜すぐる
霧が赤く染まっていた。
近隣の車に飛び火し、次々と響き渡る爆発音。
街はパニックとなり、ビルや店舗、住宅から次々と飛び出し、火の海の中を逃げ惑う人々。
街は今、燃え上がろうとしていた。
その中に一際赤い塊があった。
血溜まりに浮かぶ銀髪の男…。
赤い街をフラフラと彷徨う巨大な影があった。
鉄仮面の人物は少し俯きながら、何をするでもなく、ただウロウロと彷徨っていた。
ふと何かに気づき、燃え盛る車を持ち上げた。
「ミャーミャー」
怯える仔猫が、小さく蹲って鳴いていた。
それを暫く見詰めた鉄仮面の人物は、乱暴に車を投げ飛ばすと、徐に仔猫を拾い上げた。
再びフラフラと歩き出す鉄仮面の人物。
また直ぐに立ち止まると何かをジッと見詰め始めた。
可愛らしく咲くパンジーを乗せた鉢が、炎に囲まれていた。
それを暫く見詰め続けた後、徐にパンジーの鉢を拾い上げた鉄仮面の人物は、仔猫とパンジーの鉢を抱え、何処かへと去っていった。
勢いを増し続ける炎は、魔物でも憑いているかの様に軽々しく惨たらしい地獄絵図を描き続けた。
「うわーん」
両足を怪我して動けず、炎の中に取り残された少年が泣いていた。
「うわーんうわーん、お姉ちゃー
―ドンッ!!
涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら泣く少年の目の前に、再び降り立った巨大な影。
手ぶらの鉄仮面の人物は、少年をジッと見下ろしていた。
あまりの恐怖に泣き叫ぶ少年。
少年の首根っこに巨大な手が差し掛かろうとした、その時、
「やめろー!!」
薄汚れた服の少女が、鉄仮面の人物のお尻の辺りをデッキブラシで思いっきり叩いた。
「ジョンに手を出すな!
あっち行けぇ!」
勇ましい声とは裏腹に、小さな手は大きく震えていた。
遠目にも判るくらい、小さな足は大きく震えていた。
目に涙を浮かべ、必死に弟を守ろうとする姉。
「お姉ちゃ、お姉ちゃぁーん」
「大丈夫だから…大丈夫だからね!」
泣きじゃくる弟に、優しい声を掛ける姉。
温かい声は震えていた。
幼い手は、必死に戦おうとしていた。
黙って見下ろし続けた鉄仮面の人物は、ゆっくりと両腕を伸ばし、姉弟の頭に掴みかかった。
「!?」
背中に何かが突き刺さる様に当たり、目の部分から鈍い光を漏らしながら、鉄仮面の人物は仮面部分だけを後ろに向けた。
そこには全身赤い人影。
銀髪の隙間から白い眼を覗かせ、今にも倒れそうになりながら、それでも立っていた。
「………姉さん…」
乙っ!!
おお、生きてた。紙装甲でもやはりストの化け物ファイター達と
互角に渡り合える男だもんな。とはいえ虫の息だがどーなる
なんだかんだで此処のレミーはタフで、何かカッコ良いなw
格ゲーのレミーも、こんだけタフだったら良かったのに、と思った今日この頃。
確かに
まあ天才タイプで殴り合い嫌いそうな性格だろうから
歴戦のファイターよりはひ弱なのかもしれないが
もっとタフなら闘劇使用者もUPしただろうに
ブロッキングさえなければ…
いや、なんでもない。
遠くから、少年の泣き声が聞こえた。
薄れる意識を精一杯向けると、赤い霧の中に幽かに見えたのは、ただただ泣くばかりの少年の姿。
やめてくれ。もう、やめてくれ。
どうして俺はこんなに無力なんだ。
どうして俺は…泣く事しか出来ないんだ。
少年に襲い掛かる巨大な影。
それに立ちはだかったのは、幼い少女。
少女は震える手を、足を堪えて、必死に弟を守ろうしていた。
少年は泣きながら、姉に守られるばかりだった。
また俺は…守られるだけなのか…?
また…姉さんは守ってくれるのか…?
また……姉さんを失ってしまうのか………?!
見開かれた白い眼。
銀髪を振り乱しぐったりと立ち上がった銀髪の男は、倒れそうになりながら気の渦を放った。
それを背中に受けた鉄仮面の人物。
「………姉さん…」
………姉さん…
姉さんは…僕が守るから……
僕が…守るから………!!
そんな想いが心を何度も何度も反復し、重い体にけしかける。
朦朧とする意識は、赤い命が漏れていく体は、それに応えようと立ち上がる。
縺れそうになりながら走り出す銀髪の男。
鉄仮面の人物は幼い姉弟に背を向け、銀髪の男に向かって走り出した。
二つの拳がぶつかろうとしていた。
その瞬間、ガクンと身を屈めた銀髪の男は、勢い余った鉄仮面の人物の懐に入り込むと、その勢いで投げ飛ばした。
ショップのガラスをぶち破り強制入店した鉄仮面の人物は、コート売場に飛び込んだ。
右肩が外れ力の入らない腕をぶら下げ、銀髪の男は再び走り出した。
扉を壊しながら退店した鉄仮面の人物は、銀髪の男の姿を探した。
燃え盛る車の影から何発もの気の渦が強襲し、鉄仮面の人物は腕を交差させ、それを防いだ。
腕を退け、開けた視界に飛び込んできたのは、全身赤黒の銀髪の男だった。
再び懐に入り込んだ銀髪の男は、そのまま押す様に走り続けた。
鉄仮面の人物はバランスを崩しながらも、鉄の様な拳で銀髪の脳天を殴打した。
銀髪の男は血を吐きながら、それでも巨躯を押し走った。
巨躯は燃える車に激しくぶつかった。
銀髪の男を押し飛ばし、すぐに起き上がった鉄仮面の人物だったが、全身炎に包まれ瞬く間に火達磨になった。
何度も燃える車に接していたコートには、いつの間にかガソリンが染みていた。
炎を振り払おうと暴れまわる鉄仮面の人物。
ぐったりと立つ銀髪の男。
瞳に写る燃え盛る街。
響き渡る泣き声。
もう、やめてくれ…
遅かれながら乙。
確かに奴等の技とか考えたらこれくらいの被害出ても
おかしくないよな。外れた飛び道具とか…しかし凄い根性値だレミー
だから嫌なんだ…ストリートファイターってやつは…
こんなに悲しみを生み出して、尚も闘おうとする…
その拳は闘う事を欲し続ける…
その足は闘いの場を探し続ける…
母さんが泣いていた時も…
姉さんが…辛い時も苦しい時も…笑顔であり続けた時も…
姉さんが…姉さんが…海に沈んでいった時も…
父さん…あんたはいつもいなかった…
悲しむ家族を顧みず、どこか知らない所で闘い続けていた…
憎いんだよ…あんたが…
憎いんだよ…ストリートファイターってやつが……
憎いんだよ……!
何もかもが…憎いんだよ…!!
燃え上がる鉄仮面の人物に再び気の渦を放ちながら、銀髪の男は傷ついた体を引き摺る様に走った。
気の渦を蹴散らし、燃える拳を震う鉄仮面の人物。
拳は銀髪を潜り顔面を捕らえ、鈍い音をたてぶつかった。
衝撃に仰け反りながらも、赤い顔面は逆らう様にただ前に向かった。
銀髪の男は、ボロボロな渾身の力で大地を蹴ると、宙返りをしながら鉄仮面の繋ぎ目を再び蹴りあげた。
鉄仮面の人物は、二歩三歩ヨロヨロと後退し、燃える車体に背をつけ止まった。
銀髪の男は重力に従い、鈍い音と共に頭から着地した。
熱を帯びた冷たい風が、街を駆け抜けた。
倒れ込む銀髪の男を、燃えながら見下ろす鉄仮面。
パチパチと音が鳴り、鉄仮面の人物はゆっくり仮面を後ろへと向けた。
ドガァァーーーン!!
爆発音と共に車体の破片は宙に舞い散り、鉄仮面の人物は吹き飛ばされビルの壁を粉砕した。
黒煙が赤い霧を覆った。
崩れたビルの壁を押し退け、出てきた巨躯に乗った鉄仮面には、一筋の罅。
鉄仮面の人物は一瞬踏ん張ると、銀髪の男目掛けて走り出した。
しかし、平衡感覚を失ったかの様に斜めに逸れていくと、次第に足が縺れだし、隣のビルの壁に激突して倒れた。
幼い姉弟を庇い走るのは、特徴のない金髪の男。
鉄仮面の人物を警戒しつつ、銀髪の男に近寄り声を掛けた。
「大丈夫か?ユー」
「お兄ちゃん…大丈夫?」
姉弟も涙を浮かべ呼び掛けた。
震える幼い手が、傷ついた体にそっと触れた。
ゆっくりと立ち上がる銀髪の男。
とっくになくなった意識で、ぐったりと立ち尽くした。
「ありがとう…ありがとう…お兄ちゃん…」
幼い姉が、泣きながら言った。
赤い顔はそれを見下ろし、赤い眼はそれを見た。
そして一瞬、優しい顔を見せた。様に見えた。
「よかった…
………姉さん…」
乙〜
・・・余りカプコンはキャラを掘り下げなかったのも有るだろうけど
こうしてみるとレミーも昨今の病み系のキャラばりに暗い過去背景なんだよな
そして装甲Qはどうなったのやらw
急遽追加のキャラだからなー
もっと掘り下げても良かっただろうに。
ほっしゅい!
遠くから、唸る様なサイレンが近づいてくる。音は響き渡り、脳に容赦なく突き刺さる。
闇を漂う意識は、さらに奥へ、さらに暗闇へと引き摺り込まれていく…。
よかっ た…
…姉 さん… …
姉は優しく微笑みかけた。
突然の光。神を思わせる影。影は姉を凍てつかせた。
生命の源へと溶け込んでゆく姉。
必死に手を伸ばし追うレミー。
姉は、暗い暗い淵へと消えていった。
目を覚まし最初に見えたのは、一面の白。
それは病室の天井だった。
……夢?
ボーッとした頭でもはっきり見える、記憶にこびりついた最期の画。
レミーは掌をみつめた。
この手は、救えなかったんだ…
俺は…俺は……
「気づいたか…よかった」
窓際に立つ体格のいい男が、レミーに話し掛けた。
「………あんたは?」
男は、元アメリカ空軍の軍人だった。今は訳あって軍から退き、フランスに来ていた。
海に飛び込んだレミーを偶々見ていて、あまりにも上がってこないので助けに行ったという。
「…姉さんは?…俺より先に沈んでいった女性がいたはずだ。
姉さんは助かったのか?!」
「…いや…私が潜った時には、残念ながら女性の姿はなかった。
助かったのは…恐らく君だけだろう」
「……………そうか」
不思議だった。
心臓が止まりそうなくらい苦しい。例えどんなに泣き叫んでも、晴れない悲しみでいっぱいだった。
なのに、どうしてだろう…?
涙は全く出てこなかった。
感情の息が、聞こえなかった。
宙を仰いだ。何も見えない。
どうしたらいい?
どうすればいいんだ?
姉さんのいない世界で…俺は……
力いっぱい目を瞑り、そして再び窓際に目をやった。
男は背を向け立っていた。鍛えぬかれゴツゴツとした背中は、何だか寂しく、小さく見えた。
「あんた……何で軍を辞めたんだ?」
男は背を向けたまま、ゆっくりとした口調で話し始めた。
「私はね…正義の為なら、例えこの手が汚れても構わない…そう思っていたんだ…。
だが、それは間違っていた…そう気づいた。
そして…気づいた時には、もう遅かった…」
「…遅かった?」
「あぁ。私のやり方では、部下の手まで汚してしまう。そう育ててしまったんだ…
彼は誰よりも正義感が強い…だからこそ、止められない。
だから…辞めたんだ。違う形で阻止する為にね」
話は掴めなかったが、寂し気な表情が、何となく背中から伝わった。
>>133-134 と言うわけで、父ではない展開でした。
てか、その展開は思いつかなかっただけなんだけど…
あと、レミーがタフ過ぎるのは、姉への想いと主人公補正、的な。
書いてたら、Q戦の規模が予定より大きくなっちゃったから、では決してないよ。
乙
主人公補正は大事だぜ。行き過ぎると冷めるが
全く無いと弱さしか見せれず良い所もないという
まあ12の攻撃耐えてる時点でタフだとは思うけどねー
斧とか針とかに変化するんだぜ
レミーがひ弱というか他がタフ過ぎるんだと思う。
そうかも
だがそこが良い
とか、適当な事を言ってみたが、あながち嘘ではなかったり。
レミー物語?書いてるもんです。
投稿する時、書いたやつ間違えて消しちゃったから、明日まで待ってもらえるとアリガタイ…
>>158 楽しみにはしてるが、無理はするなよー。
ゆっくり待ってるよ!
「嘗ての部下に、格闘技のセンスが特にある男が2人いた。
私は彼等に私の取って置きを叩き込んだ、それは…絶対に彼等の正義の糧になる、そう思ったからだ。
そして、内1人はICPOの捜査官と協力し、ある犯罪組織を壊滅にまで追い込んだ。
その時は…私は正しかったと信じて疑わなかった。…ところが、だ」
男は一瞬黙り込むと、窓に写る自分の瞳を睨む様に見詰めながら、
「最近になって、また…その組織が暗躍しているらしい情報を掴んだ。
しかも、よりによって軍の上層部と繋がっている…そんな噂まで出てきた…。」
「…」
再び真っ白な天井に目を向けたレミーは、ゆっくり目を閉じた。
「このまま我々の正義を貫くには、もしかしたら…軍と対立する事になるかもしれない…
それは、部下達に申し訳…いや…私は、軍を敵に回すのが恐かった…。勿論、まだ噂の域で…仮定の話なんだが、それでも恐かったんだ…。
彼等に偉そうに正義を教えておいて、私は…彼の様に正義を貫けなかった…。
だからせめて…彼の手を正義の名の元に汚したくなんかない…
何より、万が一にも彼に戦いの中で命を落としてほしくない。
私にとって、彼は最後の正義なんだ…」
一頻り話し終えると振り返り、少し苦い顔をしながら、
「…少し、喋りすぎた…すまない。
何を熱くなってるんだ、私は…。
…誰かに聞いてほしかったのかもしれないな…」
苦笑する男。
「…手を汚したくない…ってなんなんだ?」
黙って聴いていたレミーは、ボソッと呟く様に訊いた。
「ん…些細な出来事だった…ある親子の死と悲しみに出会った…
今も世界のどこかで起きている…たぶんそんな出来事だ。
でも何故か、その時…思ったよ。
いくらセイギの名を振りかざしても、戦いの中に正義なんてないんじゃないか。結局は、手を汚して悲しみを生む…そんな作業を繰り返しているだけなんじゃないか…と。
彼は正義感の強い男だ…。
彼にはそうなってほしくない。安いセイギに埋もれてほしくない。
どうせ汚すなら…一度は汚れた手だ… …また喋りすぎた…止めよう、こんな話は」
体を起こし、レミーは小さくため息を吐いた。
「助けてもらったのは、ありがたい。
だが、あんたの矛盾や誓いや懺悔なんて…どうだっていい。
俺が知りたいのは1つ…そんな部下を育てられる程、あんたは強いのか?」
「そこそこは…な。何故だ?」
「そうか…だったら頼みがある」
乙
お、溜め軍人コンビの師匠的なキャラ登場かな?
とはいえ奴等以外にサマソやソニックブームとか撃てるのかなw
一応あれ気や音速だったけ
たしかかつらじゃなかったっけ?
フランス バイヨンヌ。
男の影が2つあった。1つは木箱に腰を掛け、もう1つは息を切らし地べたに座り込んでいる。
木箱から立ち上がった男は、地べたに座り込む男にゆっくりと近づき、手を差し出した。
「君は…本当に大した才能の持ち主だ。正直、ここまで出来るとは思わなかった。
後は同じ要領で鍛練すれば、気に緩急をつけたり、サマーソルトの精度を上げ、その際により鋭い蹴りを放つ事も出来るだろう」
男の手を握り立ち上がったレミーは、呼吸を整え、呟いた。
「…才能……」
─3日前。
「強くなりたい?」
窓に背を向け、男は訊いた。
「あぁ…そうだ。
…俺にもっと力があれば…そんな事を…繰り返してきた……」
レミーの言葉を聴き、男は少し目を瞑り黙り込むと、
「…分かった。
しかし、私はアメリカに戻らねばならない。
1週間も時間はとれないが、それでも構わないか?」
「…3日でいい。それで十分だ」
そして、3日後。
「…才能……
そんなもの…俺が欲しいのは…そんなものじゃ…」
「…」
薄曇りの空。
風は優しく体を撫でるが、どことなく冷たさを帯びていた。
「あんた…何故、訊かないんだ?」
「訊かない?
…何か訊く必要があるのか?
もっと力があれば、そんな事を繰り返したくない、だから強さが欲しい。
…君の思いは、君自ら言ったじゃないか」
「…そうだな」
近くに川が流れ、瑞々しく心地のよい音が耳に囁きかける。
男はそれに耳を傾け、少し笑みを漏らした後、静かに話し始めた。
「前にも言ったが、私は2人の部下に私の取って置きを叩き込んだ。
君で3人目…部下以外では、君が初めてだな…恐らく、もう誰にも伝える事はない、そう思っていたが…
そして今度こそ、最後だろう…。
実に……不思議な縁だ」
遠くの木々が、手を振る様に揺れていた。
「……あんたが…手を汚してほしくない…命を落としてほしくない……そう思ってる様に…
あんたの部下も…あんたに同じ事を思ってるんじゃないか……?」
予想外のレミーの言葉に少し驚いた顔の男だったが、深く呼吸し笑みを浮かべると、
「最後に君に教える事が出来て…よかった。
君が今後、鍛練するのか…その技をどんな事に使うのか、使わないのか…それは君の自由だ。
無責任な事を言うが…君が背負うモノを少しでも軽く出来る助けになれば…嬉しい。
…そんな事を願ってしまう」
言い終えた男の表情は、悲し気だった。
>>164 ありがとう。
アメコミ版とは矛盾するけど、確か細かい公式設定はなかったかなと思って、ちょっと冒険した。
>>165 かつら?
乙〜
お、成る程パワーアップの修行か。という事は本編より少し前。
そういわれてみれば今までどうもEX技やらSAやら無いから不思議には思ってはいた。
というかその状態であのブーさんやバーディー倒せたのかw
>>167 ん?アメコミって公式だっけ?ゲーム以外のスト系統で公式的にこれだって
作品は無かった筈だから(格ゲーじゃ尚更)多少の説定の空欄いじるのは
好きにしても良い筈だぜ。
確かアメコミもナッシュがガイルの技の師匠だとか
何かつっ込み所満載だった様な気もするし
て、よくよく読み直したら違う違うw今過去の回想じゃないか
脊髄反射で書くもんじゃないね
念の為にほしゅ。
携帯はリアルタイムでレスが表示されないから不便だゼ!
「俺が…背負うもの…?
…そうか、ビスケーの海…
あんた…あそこにいたんだよな」
「あぁ、それもあるが、しかし…」
男はそこまで言うと黙り、思い立った様に振り返り歩き出した。
「君はまだ…気づいていないんだな…。
…自分の目で確かめた方がいいだろう」
そう言いながら男は自分の鞄を漁り、みつけた何かを手にしてレミーに近寄った。
「…?」
きょとんとした顔で見るレミーに差し出されたのは、小さな鏡だった。
「…なんなんだ?」
「それで自分の頭を見てみるといい」
男はそれだけ言って鏡を渡すと木箱まで戻り、ゆっくりと腰を掛け、そして考え事でもする様に手を組み目を瞑った。
レミーは言われた通り鏡を覗いた。
鏡に映る自分。
「……」
時は静かに流れていた。
レミーは、ただ黙って鏡の中の自分を見ていた。
穏やかな風に靡く髪。
その生え際の全てが、白い。
男はゆっくり目を開き話し始めた。
「何だったか…昔聞いた事がある。
とてつもない恐怖やショッキングな出来事を体験すると、白髪になる…という話だ。
ただのお伽噺だと思っていたが、こういう事も…あるんだな…
もっとも、聞いた話では一瞬にして真っ白になった…なんて話だったが。
極度のストレスが人体に色んな影響を及ぼす事もあるそうだ…そういう事なのだろう」
薄曇りの空。
流れる雲の隙間から眩い光が漏れ、温かい光に包まれるレミー。
穏やかな風に靡く髪。
その生え際は太陽に照らされて、キラキラと銀色に輝いていた。
「俺が背負うもの…か。
その…影響ってのは、元に戻るのか?」
レミーは、光に目を細めながら言った。
「どうだろうな?詳しくは分からない。
しかし、生え際が白いって事は…色素が失われて生えてきているって事だろう。
もしかしたら、全て…」
男は言い掛けてレミーに目をやると、少し間を置き、
「…その銀髪に生え変わる…のかもしれない。
だが、これは素人の私の見解で…飽くまで可能性だ。
もしそうなっても、染める事も出来る─
「いや、いいんだ。それでいい。
これは…俺が背負うには、寧ろ軽すぎるくらいだ…。
姉さんを救えなかった罰なんだ…。姉さんと同じ金髪は…俺には相応しくない…。
…俺が背負うべき……咎の証だ」
穏やかな風に靡く髪。
少しばかりの銀髪は、太陽に刃向かい空を睨みつける。
晴れゆく空。
薄曇りの心。
そして、いずれは雨が降る…そんな気配がしていた。
>>169 > EX技やらSAやら無い
「気の渦を何発も〜」とかは、一応ソレのつもり…だったりして。
それと、うまく表現出来なかったけど、ケン戦で不発の傷心のノクテュルヌを─
うん、精進しますm(__)m
あと、上の方のかつら話…
シークレットファイルのネタね、後から気づいたッス
元は金髪だったのか…
白髪はなんか可哀想だが、良いな、それ。
レミーがまた好きになったよ。
>>173 いや、MUGENのなんなんだアンタの事。
知らなかったらスルーしてねw
出来心、と言うか冗談だったんだ。
あんま気にしないでw
ってか、前にうpろだでシークレットファイルをうpした者です。
再うpする場所見つけられなくてゴメンよ!
>>173 いや、俺も無駄にテンション上がって来た!みたいなお馬鹿状態で
書いてた感じだから細かい描写見てなかったのよ。むしろ気にしないで
気にしたら俺が死んじゃうよ!
しかし、良いなこういう話…
定期的に鳴る機械音が、鼓膜にちょっかいを掛ける。
ふわふわと漂う意識は、半ば無理矢理に還される。
ゆっくりと目を開く、銀髪の男。
目の前には、一面の白が広がった。
銀髪の男には覚えがあった。
確認する様に辺りを見回すと、また白いソレに目を戻し呟いた。
「…また…病室か」
起き上がろうとすると、身体がベッドに張りつき動かなかった。
無理矢理起こすと、全身に軽く痛みが走った。
体が鈍っていて重い。
ふらふらする体を引き摺り、鏡を覗いた。
「…」
鏡に映る自分。
瞳に写る銀髪…。
「ユー、大丈夫なのかい?」
振り返ると特徴のないあの男。
「…あんたか」
「まだ安静にしてなきゃダメなんじゃないか?」
「…大丈夫だ。
それより、どう…なったんだ…?」
「あの姉弟のコトかい?ユーのお陰で無事さ!
母親と一緒に何度も面会に来たんだぜ?」
「姉弟…?」
「覚えてないのか?ユーが必死になって助けた姉弟だよ」
銀髪の男は壁に凭れながら俯き、少し間をおいてから、
「…助けた…俺が…?そうか……」
遠くの方を見詰め呟いた。
「直接お礼が言いたいと言ってたから、ユーが起きたら連絡するって話になってんだ」
「…あんたは何だ?」
「オレかい?ン〜これでも一応、責任感じてるんだ。
オレが声を掛けなきゃ、ユーは巻き込まれてなかったかもしれないだろ?」
銀髪の男は暫く沈黙すると、壁を頼りに歩き出した。
「…トレンチコートのあいつは…?」
「コートマンはユーにやられて暫く倒れてたんだケド、急に起き上がったと思ったら、スーパージャンプでビルをブチ抜いて去って行ったよ。
…結局、アレは何だったんだろ?ケーサツが行方を捜してるケド、見つかるのカナ?
そうそう、オレもユーもコートマンのただの被害者ってコトになってるから、その内事情を訊かれるんじゃないカナ?」
「…そうか」
病室に戻るとゆっくりとベッドに腰を掛け、窓の外を眺めた。
「それじゃ、今日はもう遅いから、また明日あの姉弟達と来るよ」
「……あぁ」
男は笑顔で病室を後にした。
夜。
カーテンの隙間から、星が顔を覗かせていた。
闇の中の小さな光は、何故人を惹きつけるのだろう?
普通、人は闇を見ないだろう。
しかし、銀髪の男は違った。
光の後ろで、ヒッソリとあり続ける闇を見ていた。
一帯を包む闇。
銀髪の男は思った。
この世は闇が支配している。
ただ、光が目立たなくさせているだけなのだ、と…
>>174 サンクス!
いや、全然気にしてないよ。
MUGENね、何となくは知ってるけど利用した事はないなぁ。
レミーにそんなネタがあったのか。
>>175 同じくサンクス!
そして同じく気にしてないから、全然気にしないでよ。
178 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/03/12(木) 13:06:11 ID:2v2omoaY0
鯖に行く前の保守
すいません誤爆しました
数ヶ月ぶりにこのスレ来て今ここまで読んだ レミーの人とても乙
レミーを助けてくれた人はガイルとナッシュの師匠なんだろうけど
特徴のない男ってのが誰かわからんw
個人的にはスト1に居たジョー?かと予想!
本当特徴無いからねあの人 半裸で蹴り技良く使うって事くらいしか
翌朝。
扉の前に佇む人影は、理解出来ずにいた。
部屋のカーテンを撫でる、心地のよい風。
複数の影の内、2番目に小さな影が訊いた。
「お兄ちゃん…帰っちゃったの…?」
特徴のない男は頭を掻きながら、
「ン〜…どうカナ?
ちょっと待っててネ!」
そう言うと、「すみません」と頭を下げる母親に会釈をして廊下に出た。
辺りを見回し看護士を見つけると、病室に誰もいない事について尋ねた。
「あの人ね…退院しちゃったのよ…
まだ完治してないのに…止めたんだけどね、無理矢理に…」
仕事に戻る看護士にお礼を言うと、男は何となく窓の外に目をやった。
美しい草木に噴水、空をゆく鳥の群、そして穏やかに過ごす人々。
この風景を、あの男も見ていたのだろうか?
この風景に…銀髪の男もさっきまでいたというのか…。
そのはずなのに、そんな気がまるでしない。
男は外を眺めたまま、語りかける様に呟いた。
「…何故なんだ?…ユー……」
数日後。
空は分厚い雲で覆われていた。
シトシトと冷たい雨が、煉瓦の道を潤し染めていく。
憂鬱な表情の銀髪の男は、傘から鋭い眼を覗かせ歩いていた。
まだ癒えていない体は重く、より憂鬱にさせる。
ふと立ち止まり、空を見上げる銀髪の男。
イタリア リグーリア州 ジェノバの空。
以前とは違う表情の空。
銀髪の男は何をするでもなく、ただ空を眺めていた。
「来たのね」
「…あぁ」
不意に聞こえた女性の声に振り返る事もなく、銀髪の男は小さく返事をした。
男の隣に並ぶ様に立つ妖艶な占い師の女性。
「占いに出たのよ。あなたが今日、ここへ来る…とね」
「あんたの占いは当てにならない」
「あら、当てにしてたの?フフッ」
悪戯っぽく笑う占い師。
眉間に皺を寄せ、銀髪の男は占い師の顔へ目線を移すと、
「あんたの言う金髪の男は…誰なんだ?どこにいる?」
「出会ったでしょ?金髪の男。
囚人服の男にケン・マスターズ…少なからず影響は受けているはずよ?」
「…1人じゃないのか」
「フフッ。
1人、とは言わなかったと思うけど」
銀髪の男は、遠くの方へ目をやり黙り込んだ。
「冗談よ。
いえ、彼等もあなたが出会うべき金髪の男だったのよ?
そして…後2人。その内の1人が、私の占いに出た"金髪の男"…」
「…そうか、だったらその男の居場所を教えてくれ」
「そうね…
でも、その前に…あなたに会わせておきたい人がいるの」
「会わせておきたい…?」
>>181 正解◎
あと背面にSTREET FIGHTERって文字入りの上着は、スト1のタイトルデモで着てるやつ。
他にも、Q戦でのレミーの台詞に一応ヒントを…
キャラはザ・外人ってイメージで勝手につけたものだから、あんまり気にしないで。
レストランは潰れた?
「それじゃ、出発しましょうか」
そう言い、宙に大きく長方形を描くと、占い師は光に包まれた。
それはタロットカードを思わせる模様を描き、妖しくもとても幻想的で、そして不思議な光だった。
眩い光のせいなのか、それとも何か別の力でも働いているのか、銀髪の男は思わず目を瞑った。
光はすぐに収まり、ゆっくり目を開けると、目の前には先程までの如何にもな格好の占い師はおらず、大きなボタンのついた特徴的な赤い服に大きなベルト、黄色いマフラーを巻いた姿に変わった女性が立っていた。
「…」
いつの間にか着替えた占い師の女性を無言で見詰めた後、
「…何だ?今のは…」
銀髪の男は真顔のまま訊いた。
「フフッ、そうね…
ソウルイリュージョン、てとこかしら」
「……え?」
「フフッ…ソウルイリュージョンよ」
「………え?」
「…ソウルイリュージョンよ」
「…………え?」
「…」
「…」
強い日差しは絶え間なく皮膚を突き刺した。
蒸し暑い空気が、より疲労感を演出していた。
足場の悪い山道を奥へ、更に奥へと進む占い師の女性と銀髪の男。
ジェノバでの再会から2日。
アジアのとある山岳。
占い師の案内に黙って従い、硬い岩肌を踏み締め黙々と歩く銀髪の男。
小さくため息を漏らし額の汗を拭うと、自然と空と目が合った。
雲は疎らにしかなく、鮮やかなスカイブルーはどこまでも広がり地上を見下ろしていた。
木々の隙間から時々見える遠くの景色にも人工物はほとんどなく、鮮やかな空色と深く温かな緑、勇ましく荘厳な大地だけが、空間に色を作っていた。
「この先に…いったい何があるんだ?」
前を行く占い師は少しだけ振り返ると、銀髪の男の問いには答えず、
「最初に会った時『また迷った時、ここに来なさい』と言ったの…覚えてる?」
「あぁ」
「そして、あなたは来た」
「…」
「ココに答えはない、けれど…」
「…何だ?」
「フフッ…会えば解るわ」
占い師はそれ以上話す事はなく、ただ黙って"ココ"を目指し歩いていた。
銀髪の男もそれ以上は何も訊かず、まだ知らない自身の目的地を目指して歩いた。
木々の群を抜けると、見通しのよい景色が現れた。
風は、ない。
遠くの方にうっすらと見える人影。
人影はかなりの巨躯で、遠くからでも伝わる威圧感があった。
占い師は、ゆっくり話し始めた。
「あなたも名前くらい知ってるんじゃないかしら。
そう、彼は嘗て…帝王と呼ばれたストリートファイター」
乙!これはwktkせざるを得ない
>>184 レストランは僕らの心の中に…
>>186 レミーが何度も聞き返す所でうっかりニヤニヤしてしまったw
偶にユーモアがあって、見てて楽しいよ!
遅かれながヒャッハー乙!
サガットは近接コンボそこまで多くないから
牽制も兼ねて凄い弾幕戦になりそうだ・・・
「何しに来た?」
聳え立つ男は静かな声で言った。
ゆっくり振り返ると、放たれる威圧感が徐々に強くなるのを感じた。
嘗て帝王と呼ばれた隻眼の男。
銀髪の男は静かな眼差しで見上げた。
「面白い子を連れてきたの。
そうね…あなたに会わせてみたくて、って理由でどうかしら?」
占い師の言葉が少し引っ掛かったが、銀髪の男は黙ったまま聴いていた。
「…随分、暇を持て余す様になったな。
まさか、あの男の気配に気づいていない訳でもあるまい…」
「えぇ、そうね。
でも…あの男の行く末は決まっているのよ。
いずれ、その時がきたら決着する…あの男の滅びを以て」
「…占いの結果…等と言い出すまいな?」
「フフッ、ご名答よ」
占い師は笑みを漏らすと、どこからともなくタロットカードを取り出し弄んだ。
「くだらん」
隻眼の男は、一言吐くと占い師に背を向け、掛けてあったタオルを取り汗を拭いた。
タロットカードを凝視する銀髪の男。
「…何?」
首を傾げる占い師に銀髪の男は、
「いや…」
呟く様に答えた。
タオルを戻し、隻眼の男は無言で銀髪の男の前に立ち止まると、静かな眼光で見下ろした。
それに応える様に鋭い眼光で見上げる銀髪の男。
対峙する2人。
「…隻眼の帝王…
こんな所に籠って修行でもしているのか?」
「フ、帝王か…懐かしい響きだ。
…小僧…こんな所まで何しに来た?」
「……それは、俺も知らない…
だが…伝説のストリートファイターに出会えて…嬉しい限りだ」
「…ほぉ?」
「俺が倒すべき…あんたは、その頂の男だ…
占いなんかより、何か掴めそうな気がする」
「フッフッフッフッ…
ならば、来るがいい!」
多くを語らず対峙した2人の空間は、日光の作る熱気を吹き飛ばし、更に熱く燃える様に空間を創り上げた。
照りつける太陽。
風は、ない。
音のない空間。
色のない空間。
それを切り裂く鋭い蹴りが放たれた。
避けきれずバランスを崩し、更に追撃を喰らう。
咄嗟にそう思い、ギリギリのところで防ごうと出した腕に鋭く重い衝撃を受け、銀髪の男は何メートルも後ろに圧し飛ばされたが、何とか踏み止まった。
腕がビリビリと痺れ全身に響き、銀髪の男は動けずにいた。
今までにない、重み。
たった一撃の蹴りが語る、格の差。
不自然な体勢で止まったままの銀髪の男は、それでも、鋭く光る眼を隻眼の男へと向けていた。
聳え立つ、隻眼の男。
「判断力は…まずまずだな」
ありがとう。
いつも遅くて申し訳ない…
レストランは…スレ主じゃないからナントモ。
マイペースで頑張ればいいですぜ 普通に楽しんで見てるし
しかしサガットの蹴りはリアルで喰らったら
骨が「折れる」じゃなくて「粉砕」になりそうだ・・・
まあケンやコーディーバーディー春麗の足も同じ事言えるけど
確実に死ぬね
そう考えるとレミーの蹴りは良心的だな。
隻眼の男は、ただ黙って立っていた。
動けずにいる銀髪の男に、追撃しようとも近寄ろうともせず、静かな視線を送るだけだった。
沈黙を払う様に、銀髪の男は痺れる腕を無理矢理に振り上げ、気の渦を放った。
隻眼の男はそれを見届けると、微かに笑みを漏らし、両腕を後ろに引き胸を張った。
拳は見る見る力漲る光に包まれ、隻眼の男は力溢れる両腕を勢いよく突き出した。
力は猛虎の如く雄叫びをあげ塊となって飛び出し、気の渦と相殺した。
銀髪の男は眉間に皺を寄せると掌に気を溜め、気の渦を放った。
が、放った気の渦は隻眼の男に届く事はなく、それに合わせる様に男が放った力の塊が気の渦を悉く撃ち消した。
そればかりか、徐々にスピードを上げ放たれる力の塊に対処出来ず、気がつけば猛虎の群はすぐ目の前まで迫っていた。
銀髪の男は掌に力を籠めながら、猛進する虎の群の道から転がり出ると、気の渦を放った。
しかし、猛虎は次々に生み出され、気の渦と相殺した虎の後ろからも、上から下から絶える事なく猛進し続け、そして銀髪の男は突進する猛虎の重く鋭い牙を、その体に受けた。
猛虎の群に捕まった銀髪の男の体には、次から次へと重い衝撃がぶつかった。
倒れそうになる銀髪の男。
しかし、倒れなかった。
銀髪の男は思った。
近づけば、あの鋭く重い蹴りや、まだ見てはいないが恐らくは同じくらいの拳が見舞われるだろう。
それどころか、ムエタイの帝王と呼ばれた男の膝や肘は、それ以上の破壊力があるかもしれない。
しかし、気の撃ち合いでは、自分が気を溜めている間にも猛虎の雄叫びは続き、またこうして群に飲み込まれてしまう。
山を登ってきた疲労からか、虎の突進を何度も受けたからか、小さく震え力が入らない足。
銀髪の男は右足の腿を叩くとため息混じりに上体を上げ、銀髪を掻き上げた。
「まさか、もう終いではないだろうな?」
隻眼の男の問いに、
「…当たり前だ」
銀髪の男は両足で山岳を踏み締めると、気の渦を放ち走った。
「フ、そうでなくてはな」
隻眼の男は、それを迎え撃つ様に光の塊は放った。
互いの気が相殺する瞬間、銀髪の男は軌道の違う気の渦を2発放つと、横に跳んだ。
猛進する虎は気の渦に喰らい、銀髪の男は猛虎の群の外から隻眼の男へと近づいた。
以前は失敗した戦略。
しかし、隻眼の男の振りはやはり大きい。もちろん、リスクも大きい。
しかし、銀髪の男は賭けた。
そして、隻眼の男の懐は目の前にあった。
来た!レミーSS来た!これで勝つる!!
やはり凄い弾幕戦だ…
まあサガット=弾幕戦のイメージが大きいのも有るけど。
溜めキャラの上年季や戦う姿勢の差はとかくレミーに不利な闘いになりそうだ。
手数とカウンター精度が唯一の利点か
wktk保守!
ほっしゅ!
前スレかキャラスレのどちらかに「ガイルとサガットを足したようなキャラがレミー」って誰かが言ってたような。
何が言いたいのかといえば、また師匠弟子対決みたいだwktkと言う訳であって。
待ち戦法と上下分かれる飛び道具連打を組み合わせた
全く新しい弾幕格闘技という奴ですねわかります
・・・もうレミー飛び道具だけ昇華させた方がいいんじゃないかのか?
>>200 うん多分それ、そんな感じ。
自分がレミー操作する時はあまり待たないけど、やっぱソニックは慣れると楽しいや。
いつも負けっぱなしだけど今でも使ってる。
自分はまた新作とかにレミー出して欲しかったなw
202 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/04/08(水) 18:50:26 ID:Cg1YqmOrO
応援保守
スト4ダッシュにレミーを出しなさい
弱攻撃もっと繋がりやすくしてくれたら良いのにな
リーチが長いだけに
自分はルグレが好きだからルグレに繋がる(又はルグレから繋がる)技がもっと欲しかったなー
リーチも長い方なんだけどいつもイマイチ活用出来てない自分ガイル
特にユリアン戦は何すればいいのかワカンネw
そう言やキャラスレにレミーのスレがまた出来てたな
ここの住人が建てたの?
知らないなー
語れる事が有れば良いんだけどな
スレ立つのは構わないけど・・・
姉貴を死なせる要因→父→父は格闘家→憎い!全てに復讐してやる!!
以外余りキャラ背景が少ないだけに惜しい。ネタにもシリアスにもできるのに
208 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/04/17(金) 14:57:30 ID:J590D3ItP
こいつの台詞とか痛すぎて吹きそうになるんだが…
な ん な ん だ あ ん た
開幕時のセリフで何度赤面したことか…
無様な敗北お腹いっぱいです(^^)
>>208 笑え、そこは思う存分笑うんだ!
台詞が痛いからこそレミーだからな!!
>>210 さあ、断罪の時間だ
初期のロックや
七夜さんやラグナ・ザ・ブラッドエッジさんよりはまだレミーは
浅い方ですぜ。でも 『また…この震えか…!』とか
『お前達が戦い続ける限り俺の傷は癒えないんだ!』はヒャッハー!だけど
七夜だけでなくメルブラ勢全般がヤバいだろ
レミー「どこまでも、足掻いてやる…!」
うん、違和感ないね
215 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/04/20(月) 13:32:34 ID:ZlulyCUYP
答えろ!なぜお前たちは闘う
いや…なんでって言われても…
もう100円入れちゃったし…
ゲーセンにストVがあるかぎり闘うさ
一生戦い続けるんだな
>>218 是非とも公式で試合終了時に言って欲しいと思った
レミーの人生というか心境は今どうなんだろうな
逃げてるのか戦ってるのか・・・
まあ逃げる考えで自ら殴り合いの舞台に立つなんて事はないと思うだけに
歪みきった戦う人生なんだろうけど
ほす!
アーケードED
>>222 ↑ゴメン、途中で書き込んじゃったw
>>220 アーケードEDでは格闘家に復讐するのは止めたってあったから、その後の人生は幸せに暮らしてるとか言ってみる
今はレストランでも開いてると予想
スレタイ的な意味で
>>223だといいんだが・・・。
疑問なのは姉を死なせるきっかけを作った親父そのものに
復讐はしないんだろうか?ああも姉を偏愛してたレミーが割り切れるのだろうか?
まあED見る限りじゃ世界中駆け回っても見つからなかったぽそうだけど
道中で奇妙な組織の生物兵器やら総帥やら天帝やらと殴り合ったというのに
それ以前にどこで格闘技やら気の扱いやら体得したのかが不明だけど。
ポンポンそこらで戦ってて得れる技って訳でもあるまいしねえ
ある日突然父親に出くわすとか、殴り込みに行った組織からの報復が来たとか
そんな続編ストーリーが見たい
格闘技は自己流ケンカスタイルと考えて、気の扱いは格闘家の息子なんだし遺伝でどうにかならんものかね
レミーがメルブラに参戦してても違和感無くね?って小一時間考えてみたが違和感あるな
周りが濃すぎて浮く
>>226 マジレスするとそこはメルブラじゃなくてKOFだろう
>>225 気って遺伝なんだろうか?生命エネルギー的な感じだと思うだけに。北斗の拳みたく
素質と凄絶な修練で得れるってイメージがある。そう簡単に会得できれば世界中の
格闘家が使ってそうだしねえ。ただレミーは天才タイプらしいから
気の体系を操るセンスがずば抜けてたとかそんな
感じかも。昔の記憶で使ってた親父とかどこかでファイトしてた軍人見てアレンジして
レミーなりに会得したとか
>>226濃すぎて浮くんじゃない。
女の子ばかりだから浮くんだ。とりあえず琥珀と翡翠を見て
「なんなんだあんた…」と呆れるに100ぺリカ
子レミー「姉さんに教えてもらったよ!」
…いや、流石に無いか
アベル→なんやかんやあった→体を絞ってファイトスタイルを変える→レミー
時事系列や技を考えればどこもおかしいところは無い
231 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/05/01(金) 20:58:41 ID:H3RvR9TNP
レミーはカプコン的にもうなかったことにしたいらしい
232 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/05/01(金) 21:02:05 ID:H3RvR9TNP
俺を見捨てたカプコンが憎い!
カプコン本社に殴り込みに行くレミー続編ストーリー → レミーカプエス3参戦まで
>>231 なんかそれ聞くと悲しい
自分はストリートファイターを始めたキッカケがレミーだったのに
今でもストVで使ってるのに悲しいな
>>231 誰だよ、そんなこと言ってるのは。
ところで小説の続きマダー?
あえて触れなかったけど忙しいだけかな?春だし
236 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/05/02(土) 10:28:05 ID:MVDHKUiyO
チーム名でいいよね
ってかストVキャラ全員無かった事になりそうな予感
そのわりには主人公(笑)がタツカプ出てたりユンの別作品登場回数が多かったりするけどな
>>238 えあ、そうなの?アレクはともかくユンは知らなかった
いっそレミーも何か別作品に登場すれば良いのに
>レミーはカプコン的にもうなかったことにしたいらしい
>俺を見捨てたカプコンが憎い!
>>236 チーム名にするならこの2つ?
小説の続きマダー?
1日以内に書き込みが無かったらレミーがにょろーん(・ω・`)
時々レミーのあの飛び蹴りの技はリュウの上段足刀や
コーディーのラフィアンキックばりに(どっちもすっげぇ痛そうだけど)
どの辺が必殺技なんだろうと思ってた時期があった
光ってたりサマソみたく鋭くないとよく分かんない
技名があれば必殺技、と思ってた時期が僕にもありました。
レミーの技名知るまではな
245 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/05/13(水) 22:22:02 ID:DK0v8pFAO
とりあえずレミーの行く末をこのスレと共に見守ります。
247 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/05/16(土) 09:44:12 ID:mx2MC1gaP
アルティメッゾは語らない
248 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/05/16(土) 10:00:15 ID:IN49VMatO
レ・ミィ
249 :
川田:2009/05/16(土) 10:32:36 ID:trOAMn9nO
曙を倒した時のレミーは素敵だったなー!
レミーって強ぇなw
マジレスすると、ブロが苦手な相手にはまあまあ強い気がする
まあだからつまりブロッキングさえなければだな…
マジレスすると、それほどでもない
253 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/05/25(月) 22:54:25 ID:EtTUAshlO
保守
大足1段目キャンセル可だったら強いのに
それだったらしゃがみ大Kもだな
二回攻撃するけど一発しか当たらないし、ガードやブロされたとなっちゃあね もうね
中Pの使い勝手の良さは正常
レ・ミィ
もう少し体力をくれ
某笑顔動画∞wikiのレミー解説面白いな
実に的確に書かれてて面白いw
「スト」で検索したらちゃんとここも出てきてワロタ
「レミ」じゃなくて「スト」でかwww
でゅあ!
263 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/06/09(火) 08:56:47 ID:o4XPiAYPP
おまえら正直もうネタないだろ
MOWのレミーで3rdやりたい
ネタが無いのは今更だな
でゅあ!
時系列無視でも何でもいいからスト4に出してほしいな
別衣装込1000ゲイツぐらいまでなら出す
Wだとシステム的には強くなるのかな?
>>268 Wのガイルは弱キャラ。
後は分かるな?
保守
寧ろ弱くないレミーに違和感を感じる
別衣装……
スレタイ的な意味でエプロンを希望
・普通のエプロン
・腰巻きタイプのエプロン
・魚屋みたいなゴムエプロン
・裸エプロン
・帽子付きコック服
・板前風
・ギャルソン風
・割烹着
さあ好きなのを…ってかどれも普通に似合いそうだな
好きなの?
えーっと……4番目!
3Dで裸エプロンは厳しいだろうな
格闘家を憎む裸エプロンの青年…!!
流石にカッコつかんがな(・ω・`)
ライダースーツでも着れば良いよ
裸エプロンは自称料理人のフォルテに譲るか
>>276 ライダースーツなら勝ちポーズのファスナー開けもちゃんと出来る!
勢い余ってポロリしないといいが…
なんかまた落ちそうだな
小説好きだし終わってないし、まとめサイトでも作った方がいいかな?
>>277 ポロリは盲点だったw
>>278 もしもまとめができたなら何かする
下手絵でも何か描いてみるわ
レミーのポロリとか…前代未聞だぞ
難易度高いな
レミーのポロリわくてか
わ…wktkしちゃダメぇええ!!!
>>280-282 レミーさんスレの皆さんがあなたのポロリを希望してますよレミーさんwktk
「……なんなんだアンタら(゚Д゚#)」
なんなんだこの流れ
保守
287 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/07/06(月) 17:06:55 ID:zFZ8ZkAVP
アッシュのパクリ
釣りだろうけどレミーの方が先出な。
ところでレミー、ポロリの単語で「お母さんといっしょ」を思い出したのは俺だけだろうか?
…歳喰ったなぁorz
ポロリは知らんがゴロリは知ってるなぁ
わ〜くわ〜くさぁ〜ん
290 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/07/08(水) 16:34:53 ID:3jKWw8GOP
フィア!
291 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/07/08(水) 16:35:55 ID:3jKWw8GOP
さっさとスト4にレミー出せよ
ガイルとか()笑
経済大国。強者が弱者を飲み込み膨れ上がる眠らぬ街。そんな冷えた街の人々に暖かな心を取り戻してもらおうと志した一人の青年がいた。
その青年の名はレミー。長く伸ばした水色の髪、冷めた鋭い眼、細長くもがっしりした身体。強い印象を与える見た目は志を輝かせる器として相応しかった。
それがどうだ。今はその意志も体も雑踏の中に埋もれ、光を放つことは無かった。
「はい、これ。5番のメニューね。」
「レミー。3番のオムレツまだ?」
「今やってる・・」
まだ油の染み込んでいないフライパンを器用に動かし卵の中に具を入れ込む。火の通りが遅く、自前のものとは違った勝手に戸惑ったものだが慣れてしまえばなんてことは無かった。
そうさ、なんでもない。
レミーは自分に何度もそう言い聞かせていた。例え自分の思い描いたものとは違っても必要とされているのには変わりない。例えここがメイド喫茶であっても、だ。
ビジネス街でもないのにこの店には平日の昼間から多くの人間が集まる。客層は若い男。目当ては言うまでも無い。だが、そんな客からも時折聞こえる「うまい」の声はレミーの励みになっていたのも事実だ。
「レミー。ランチメニューはもう終わりだからそれが出来たら休憩して。」
褐色の肌の少女がレミーに声をかける。
「そろそろジャンケンの時間か」
「ええ、今日はいぶきの日だからお客さんが沢山来てるわ。後は私に任せて」
屈託無く笑う少女にレミーは短く返事をすると裏口から外へ出た。店内の騒々しさを壁に預ける背中で受けて懐を探る。
「やめた・・んだったな」
レミーは格闘と共にやめたタバコを探す自分の手を見た。あの頃は血まみれのこの手を心底嫌っていた。見ることすらも。
だが今はどうだ?カレーの仕込みにサンドウィッチの野菜切り、パックのアイスを盛り付ける。望んだことに近い事をしているにもかかわらず自分の手が人を傷つけているあの時よりも凋んでいるように見えた。
「・・・・」
ずいぶん前にやめたタバコをなぜ今吸おうとしたのか。レミーには分かりかねていた。
吸いたい。思いつきが引き金になり、強く襲ってきた衝動は抑えられそうに無かった。
やめる時には随分苦しんだ。料理への意気込みがそれを乗り越えさせたのだ。
その時の苦労が頭をよぎり、タバコを買いに行こうとする足の運びを鈍らせた。
もう我慢する必要もない、自分が着けているエプロンのロゴ「メイド喫茶 フツウのオンナノコ」を見たとき、改めて思い出した。
俺は負けたんだ。レミーは大きくため息をつきコンビニへと向かった。
それに呼応するように後ろからドアの閉まる大きな音が聞こえ、レミーは振り返った。そこには一人の少女が立ち尽くしていた。
メイド喫茶かよwwwww
わっふるわっふる
レミーさんそんな所で何やってんですかw
わっふるわっふる
わっふるわっふる
296 :
土佐弁は適当:2009/07/14(火) 21:51:20 ID:jCrzRCBQ0
少女は大量のゴミ袋を両手に抱えており、小さな体からは考えられないような力強い動きでゴミ袋をケージの中に荒々しく投げ込み始めた。
「荒れてるな」
強く睨みつける少女の視線を受けながらレミーは喋りかけた自分に違和感を覚えていた。
このまことという少女はまったく喋らず淡々と仕事をこなす。それも力仕事だけをさせられている。職場の女連中との関係はよくないようだ。
自ら無口にも関らず、接点の無いこの少女に喋りかけたのはレミー自身が悩んでおり、その熱にうかされたからかもしれない。
「・・・・だからなんじ・・なに?」
「今日はそんなに客は来てないだろ?なぜそんなにゴミが多いんだ?」
「あの女が来るん・・・来るって・・・言ってた。エレナが」
なるほど、レミーは心中で納得した。この職場は従業員間の人間関係が良いとはいえない。他人のことを気にかけている暇などなく一人を除いては他人のすることに噛み付いたりすることなんてない。
地味でつらい仕事を押し付けられているまことも例外ではないし、レミー自身もそうだ。しかし、皆が嫌悪を剥き出しにする対象が一つあった。それがこれから店に訪れる人間、ということだ。
「ちょっとまこと!早くゴミ出しちゃってよ。あんたのせいであたしが怒られるのはほんとに勘弁してほしいんだけど」
裏口のドアが勢いよく開かれ、まことの体に当たった。まことは先までの鋭い眼差しとは打って変わって、子犬のような震える目をドアを開けた少女に向けると俯いた。
「・・・・はい」
ドアを開けたいぶきという少女。以前は額を丸出しにし、化粧気も無く活発な少女、といった出で立ちだったが今は大きく変わった。世を知り、己を知らされ、そして化粧を覚え、飾りたてることに耽った。
「なんだ、レミーもそこにいたのね。あんたもとっととエプロン脱いでキレイにしなさいよ。あんた達は汗臭いしゴミ臭いんだから。消臭も忘れないようにね」
「ああ、すぐに行く」
「フロアの片付けも楽じゃないのよ。とっとと戻って手伝ってよね。机の移動とか腕が筋張っちゃうし、せっかくのネイルも台無しになっちゃうじゃない。こういうのは力のある人の仕事だと思うのよね。男女問わずにさ」
ブツブツと文句を垂れながらドアを乱暴に閉めていぶきは店内へと戻っていった。
いぶき…すっかり大人になったな
流れに乗ってわっふるわっふる
保守る
じゃあ自分も保守る
今更だけどわっふるわっふる
ほす
保守。ここの小説気に入ってるから、落としたくないわなぁ。
303 :
土佐弁適当:2009/07/31(金) 15:27:01 ID:7GGKGIPK0
まことはため息をつくと残りのゴミをケージにぶち込み、ケージを蹴ると呟いた。
「・・・いわれんでもわかっとるちや」
「なあ・・・・」
「なんじゃ!いつもは何もしゃべらんくせに・・・」
「その喋り方はいつからやめたんだ?」
レミーに指摘されてまことは口を慌てて噤んだ。
「恥ずかしいのか?皆と違う言葉を使っているのが」
「違う・・・」
瞬間の否定。レミーは息を殺して彼女からの言葉を待った。
この少女個人に興味があるわけではない。境遇に同情しているわけでもない。
これから彼女の口から出てくるであろう言葉が自分にとっての“何か”である。そんな気がした。
「・・・いぶきに言われる。そんな田舎臭い喋り方で喋るなら黙ってろ・・・って。
お客さんに迷惑って・・・。あたしの邪魔するなって・・・」
最後のほうは消え入りそうな声だった。
実際、まことはまだ何か呟いていたがレミーに聞き取ることは出来なかった。
かつての力強く、元気よく、勝気な少女はそこにはいなかった。
「・・・帰りたい」
彼女も負けたのだ。負けたからここにいる。一度負けただけだ。一度だけ。
「帰りたいなら自分の足で帰れ。ここじゃあ誰も助けてくれないんだ・・・」
レミーは手の力を抜くと十本の細い指を軽やかに躍らせ、鋭く空を切った。
「・・・俺は外に用事が出来た。話をしてくるよ・・・春麗と。」
エプロンをケージへ投げ捨てたレミーはゆっくりとフロアへ向かった。
レミーの身中にかつての憎しみとは違う動力が生まれつつあり、その存在をレミー自身存分に感じ取っていた。
フロアへ行くと既に机と椅子は粗方運び出されていて、椅子が数個残っているのみだった。
物置から褐色の肌の少女が出てきて、残った椅子を3つ腕に絡ませた。レミーはそのうちの一つを手に取り、声をかけた。
「手伝おう」
「レミー。着替えてきたのね。・・・ん?」
店特製のシャツとは違う以前の黒い革ジャンに赤いブーツカットの装いに戻ったレミーを見て少女、エレナは微笑んだ。
「・・・何を笑っているんだ?」
「いえ、先までとは別人みたいだから」
「服が違う」
「そうじゃないわ。あなたの中からまた音が聞こえ始めそうな気がするの。
そんな感じがするわ。今のあなたは生き生きしてる」
エレナは眼を輝かせた後、顔をほころばせた。それによってガラスのように透き通った青い玉に蓋がされ、邪気のない笑みがこぼれる。
「いい一日になるといいわね」
「・・・・ああ」
椅子を片付け終わった後、レミーはエレナの入れてくれたコーヒーを飲みながらチュンリーの来るのを待った。
エレナの話によるといぶきは服を着替えて春麗を迎えにいっているそうだ。
「今日は何を頼まれるのかしらね。以前のイベントは成功したし、じゃんけんも大人気!次は新メニューかしら?あなたの料理は美味しいもの」
「・・・・」
「以前言ってたみたいにレストランをくれるかもしれないわよ。最近の春麗は儲かってるって何回も言ってるもの。きっといい事を知らせてくれるわ。」
「お前にとってのいい事ってなんなんだ?」
「もちろんお客さんと触れ合うこと。だから私はもっと沢山のお客さんに出会えるようにお店が大きくなって欲しいわ。陽の当る広いところでお仕事したいな」
「そうか」
間髪いれずに答えるエレナにレミーは微笑で答えた。エレナもにっこりと微笑み、喜びを表現するかのように体を揺らした。
「あなたにとっては何?やっぱりレストラン?」
「・・・・・ああ」
レミーが誰かと仲良くしてると和む 乙
自分も和んだよ、乙!
乙乙
やっぱり春麗かwww
ジミーのおいしいレストラン
>>20 >>292 テレビ見てて思い出したんだけど、そういえばレミパンというフライパンがあってだな
309 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/08/08(土) 22:59:36 ID:2CeSr/xbP
4の続編にレミー出せコラ
ガイルとか要らんから削除
レミー見たいよ
今更だが、4でのガイルの弱体化には全俺が驚愕した
まああれだ…保守!
乙レミー
乙霧レミー
レミー保守!
ほしゅ
レミーオロメン
ほしゅ
スト3サード久しぶりにやったけど、レミー動かすの凄い楽しかった。
4に出ないかなマジで
あれ、落ちそう?
スト5に出してくれ
レミーの操作自体は楽しかった
あーまたストVやりたいなー
レミーの後に他のキャラ使うと、どんだけレミーが弱いか実感させられるね
楽しいからいいけど
レミーを極めてますね
何年たってもソニマも溜め分割も出来ないうわーorz
レミー好きならおk
レミー保護
なんかもう絶滅危惧種みたいだな
いや、違うか
レミーの髪が好きだ
1人だけやけに綺麗に作られてるよな?
動いてると特に細くて柔らかそうに見える
触りたい
揺れ動いたり風になびいたり戦闘中に触ったり
あの髪の完成度には今でも感動する
シャンプー何使ってるんだろう
マ・シェリw
なんだよ、その完成されたネタはw
スト4続編の追加キャラの噂が色々あるけど、レミーの気配は全くないね
レミー出して欲しいな
レミー保守
レミー生きてる?
最近見ないから心配だ
最近全く見ないけど保守
339 :
俺より強い名無しに会いにいく:2009/10/23(金) 02:54:34 ID:DcHnlY+CO
楽天ブックスでブルーレイが1400円ちょいで買えるよ!
ネズミのレミーの話?w
そうですよ
ついレミーがスパ4に出る妄想をしてしまう
結局レミーステージの後ろのロボットはなんだったんだ
場所がフランスだから何かの芸術品だったんだと思うけど、俺はアヴドゥルって呼んでた
あのステージ、さり気なく月があるんだよな
ヒューゴエンディングでレフェリーやってるレミーがテンション
低すぎて笑える。まぁリュウとギルが楽しみすぎなんだけどね
スト5でヒューゴエンディング採用してくれないかなw
3rdメンバーのみんなと楽しくプロレスしてるレミーも悪くは無い
ピンクの服結構似合ってたよな
ヒューゴに関節技を極められて絶望的な状況の中もがくレミー
お前 背骨弱そうだな
レミー参戦まだー?
市橋容疑者の整形後の顔とリングイニが似てると思った。