ぺしゃっ、と小気味良い音とゴキッ、と鈍く不快な音がした。
両者ともが君の興奮をより加速させる。
「うぐぁ‥あぁ‥ぅえ…」
女の子は手と心の痛みで声が上手く出せないようだ。
君は酷い奴だ。
「あれ?大丈夫かい芳香ちゃん、痛くて声が出ないのかな?」
そんな心配しているかのような上辺だけの言葉を投げ掛ける。
「どぅじて…どぅじでこんな事するの゛…?」
どうして?…楽しいからに他ならないだろう。
君は少なからず性的興奮を感じてしまっていた。
「芳香ちゃんが泣いている姿がすごく可愛いからだよ。楽しくて仕方ないよ。」
君は炊き込み御飯ー松茸の上品な匂いだーを泣いている女の子の顔に落としていった。
全部処理した所でキャラクターもののお弁当箱を女の子の目の前に叩きつけ、豪快に踏んづけてやる。
談笑している動物たちが今は痛々しく感じられる。
「ぅ…ぁ、ひっく‥うぁあ゛ぁぁぁあ!」
女の子は堰を切ったように鳴き始めた。
顔はもう涙やら鼻水やら御飯などでぐちゃぐちゃである。
君はその姿に今まで以上に興奮する。
最後に残った和え物と卵焼きを泣きじゃくる女の子に無理矢理食べさせ、
ドゴッ
君はお腹、とりわけ胃のあたりを靴の先で蹴り付けた。
「う゛ぁ‥ぐぅ…おえ゛ぇぇ…がぁ…」
女の子は胃の中の物を吐き出した。
胃酸の臭いに君の血液が一点に集中する。
「ゎ、私‥君の事が好きだったのに…どうして?」
砂と食べ物だったものを傷だらけの手で虚しく掴み、目には全ての光を反射しない黒を宿し、女の子は言った。
そして君は泥だらけの女の子をみて君は小さく、いやらしく笑った。
終