【サイレント】高槻やよい28うっうー【ナイト】

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227名無したんはエロカワイイ
765プロの12月24日は、雪歩さんの誕生日パーティ!
クリスマスは、各自家族や友達と過ごすようにって
言い出したのは律子さんです。

だから私、雪歩さんにプレゼントを買わないといけないんですが・・・。
うぅ・・・お金がありません・・・!
「高槻さん、無理はしなくていいのよ」
「千早さん・・・。でも、私だけプレゼントがないなんて
 雪歩さん、がっかりしませんか?」
「今、お金はいくら持っているの?」
「32円・・・」
「じゃあ、10円だけ出してほしいわ。後は私がお金を出すから。
 これで、二人で一緒のプレゼントになるわね」と、千早さん。
うぅ・・・すごくいい人です、千早さんって!

街は、クリスマスのイルミネーションが眩しいです!
「千早さんは、誰とクリスマスを過ごすんですか〜?」
「・・・・・・・・・」
はわっ 千早さん、少し悲しい目になりました・・・。
「うぅ ごめんなさい・・・・・・」
「ううん、いいの。それより、萩原さんのプレゼントはなにがいいと思う?」
「うっう〜!雪歩さんなら、お茶っ葉がいいで〜す!」
「ふふ、みんな考えることは同じなのね」
千早さんが、少し無理をして笑ったように見えます。

デパートに向かう途中でした。
はわっ・・・!
「ち、千早さん、あの人たち・・・」
「・・・・・・・・・!」
千早さんと私が見たのは、まるで恋人のように仲良く歩いている
プロデューサーと・・・あずささんの姿、でした・・・。
「高槻さん、行きましょう・・・」
千早さんが、私の腕を引っ張ります。
「あの二人は大人だから。
 大人の事情に、子供が首を突っ込んだらいけないわ・・・」
「・・・はい・・・・・・」
私たちは、とぼとぼと道を歩きます。
私もびっくりしましたけど・・・!
私以上に、千早さんのショックは大きいようでした。
(続く)
228名無したんはエロカワイイ:2008/12/23(火) 18:37:19 ID:oyN100560
いいコンビだ
229名無したんはエロカワイイ:2008/12/23(火) 18:43:55 ID:oPc9ZVTv0
「千早さん。これから、私のうちに遊びに来ませんか〜?
 イブにも1日早いですけど・・・。エヘヘ・・・」
と、高槻さんが言い出した。
「え?でも、高槻さんの家族に悪いわ・・・。
 せっかくの家族団らんなのに・・・」
「そんなこと、ないですよ〜!きっと、弟たちも喜びます!」
 弟、か・・・。
 あの日、以来、私の家にはクリスマスなどない。
 あるのは、苦しみと、悲しみ・・・。父と母の深い溝・・・。
 団欒、なんて想像もしなかった。今年、この時までは。

「うわー!やよ姉が友達を連れてきた!」
「ちょっと、コウジー!ご挨拶くらいしなさい!おシリ、ペンするよ!」
 高槻家は大騒ぎだ。
「しまった。プレゼントくらい買っておけばよかったわ。
 私、気が利かなくて・・・」
「そんなこと全然!気にしなくていいですよー!」
 高槻さんの家族は、なんて幸せなんだろう・・・。
 そう思ったら、止まっていた時間が動き出した気がして・・・
 コウジくんのお馬になっていた私が、急に涙をこぼしたものだから
「あ!?千早お姉ちゃん、どうしたの?」
「ちょっとコウジ!?千早さんを乱暴にしちゃダメってあれほど!」
「乱暴になんかしてないよ〜」
「ち、違う!違うの高槻さん!・・・こ、コウジくん!お馬さんはまた後でね!」
 私は、慌てて外に出た。
 溢れ出た涙が止まらなくなってしまった。恥ずかしい・・・

「千早さん・・・」
高槻さんが、心配して後を追ってきた。
「ごめんなさい。私・・・」
「涙を拭いてください〜!平気ですよ〜!
 私、千早さんのこと分かってるつもり・・・ですから〜。エヘヘ・・・」
「高槻さん・・・」
「じゃあ、1日早いメリークリスマス ハーイ!タッチ!」
 ハイタッチの代わりに、私は高槻さんの頬を、思わずキュッと引っ張った。
 まるで、マシュマロのようなほっぺた。
「・・・うぅ・・・・・・?」
「もしかして、高槻さんは、天使・・・ではないわね?」
「当たり前ですよ〜!うぅ・・・。千早さん、ひどいです・・・」
「ごめん、ごめんね!じゃあ、もう一度ハーイ、ターッチ!」
「ハーイ ターッチ!いぇい!」
230名無したんはエロカワイイ:2008/12/23(火) 18:44:46 ID:oPc9ZVTv0
翌日、事務所にて
「はい、千早にクリスマスプレゼント!やよいにもな!」
「あの・・・プロデューサー・・・これは?」
「いや〜、いくらクリスマスは各自でといっても、
 俺がアイドルにプレゼント無しというのも、どうかと思ってさ・・・。
 昨日、あずささんと一緒に買い物に行って、色々選んできたんだ」
 私と高槻さんは、顔を見合わせて吹き出してしまった。
 なんだ、そんなことだったのか!って。
「? どうした?」
「いや、なんでもないんです!プロデューサー、ありがとうございます!
 ・・・私、こんなに幸せなクリスマス、初めてです!」
「うっう〜!私も、こんなに幸せなクリスマスは初めてで〜す!」

高槻さん、本当に本当にありがとう!
これからも、ずっと大切な私の仲間でいてください。
私、今日は久しぶりに、弟の夢を見るんだろうな。 (終

※ すべてのP
  すべてのアイマスを愛する人たちにメリークリスマス!うっう〜!
                             やよい