紫「居酒屋ねぇ・・入ってみようかしら」
たまには人間以外もいいかなと思い、紫はのれんをくぐる。
早苗「いらっしゃいませ、一名様ご案内〜!」
神奈子「へいっ!今日はなんにしやす、お客さん!」
板長らしき人物がカウンターを拭きながら威勢良く話しかける。
紫「・・・まずはメニューくらい見せなさいよ」
神奈子「おっとぉ、こいつはすまねえ!早苗!!」
早苗「はい、どうぞお客さん」
紫「どれどれ・・あ、結構色々あるわね。じゃあまずは焼酎でも・・」
神奈子「へいっ!毎度!ビール入りマース!!」
神奈子はそう言うと、扉奥の方へ向かった。厨房があるのだろうか?
「ふざけないで!はやく家に帰してちょうだいよ!」
「ラアッ!おとなしくせんかいぃぃ!!」ドゴォ!
「いったぁ・・や、やめてよ!そんなに強くお腹けらないで!!」
「ルセェイ!!黙れクソ芋女!!」ドゴォ!
「やめて!妹にひどいことしないで!」
「ギャ、グゲェェェ!!痛い、痛いよぉ!!」ジョバジョバジョバジョバ・・・
神奈子「お待たせしましたぁ!」ゴト←ビールをカウンターに置く音
紫「・・・今の叫び声は?」
神奈子「いや〜、うちのはちょっと粋がよくてですねぇ〜」
紫(まあいいか・・・)「かっぱ巻きと焼き鳥頂戴、焼き鳥は塩で。あとから揚げもね」
神奈子「へいっ!毎度ありぃ!!早苗、お前はかっぱ縛ってこい!」
早苗「はい、毎度〜」
「うんしょっ!ちょっと重いわねこのかっぱ・・・まったく、無駄にでかい乳して」
「ん・・・むにゃ・・・あれ?ここどこ?って、何してんの!私を簀巻きにしたりして・・・」
「おとなしくした方が身の為よ」グイグイ←何かを詰める音が聞こえる
「ちょっ・・・ムグゥ・・・フッーフッー」ドサッ!
何かが倒れる音が聞こえる
「やるようになったな早苗、こんどから包丁を任せようかな。さてと、こっちは・・・」
「ちょ、私を食べても美味しくはありませんよ!私の飼い犬の椛の方が美味しいです!
保障します!だからやめてください!お願いです、やめて!!」
「ふふふ、すぐ楽にしてやる・・・」キラーン!
「いやぁぁぁぁ!!助けて!大天狗様助けてぇ!!」
「そいやぁぁぁぁ!!」グサリ、グチュグチュ、ブジュ
早苗「お待たせしました!から揚げと焼き鳥塩、かっぱ巻きです!」
神奈子「さあっ!熱いうちに食べてくれよ!」
紫(「熱いうちに」じゃないわよ・・・ま、いっか)「モグモグ、あら?意外と美味しい」
神奈子「そいつはよかったぁ!頑張ったかいがあるぜ」
早苗「うふふ」
紫「さて、ごちそうさま。おいくらかしら?」
早苗「はい、焼酎とかっぱ巻き、焼き鳥塩とから揚げで〆て1200円になります。」
紫「はい、じゃあここに置いとくわね」
神奈子「毎度あり!またのお越しを!」
紫(二度とくるか・・・)