戦国BASARAの前田家は沢庵カワイイ 四膳目

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347名無したんはエロカワイイ
『ごまみそテクニック 第一回』
 作・画:インビンシブル直江 監修:まつ

「う〜〜〜〜カジキカジキ」

今 カジキを求めて全力疾走しているそれがしは
お城に通うごく一般的な兵卒

強いて違うところをあげるとすれば
食欲が旺盛ってとこかナ――
名前は後田利家

そんなわけで帰り道にある
海岸の魚市場にやって来たのだ

ふと見ると
ベンチに一人の若い男が座っていた

ウホッ!いい香り…

ハッ

そう思っていると突然その男は
それがしの見ている目の前で
鍋のふたをとり中身をかき混ぜはじめたのだ…!

グツグツ…

「食べないかい」

そういえばこの魚市場は
絶品の鍋料理があることで
有名なところだった

いい香りに弱いそれがしは誘われるまま
ホイホイと食堂に
ついて行っちゃったのだ

彼――
ちょっとニートっぽい
自称恋のキューピッドで
前田慶一と名乗った

to be continued...
348名無したんはエロカワイイ:2009/04/14(火) 22:03:37 ID:yR92GDFW0
なんだこれwwwwww
349名無したんはエロカワイイ:2009/04/14(火) 23:37:18 ID:Fj41LVXB0
誰か漫画化してくれw
350名無したんはエロカワイイ:2009/04/14(火) 23:38:46 ID:ot4KuE/z0
ワロタwwww
351名無したんはエロカワイイ:2009/04/15(水) 00:15:28 ID:mH1Q9VvUO
これは続きを期待せざるをえないwwww
352名無したんはエロカワイイ:2009/04/15(水) 01:56:47 ID:WFIPL9kQO
しかも無敵が描いてるのかw
353名無したんはエロカワイイ:2009/04/15(水) 07:44:58 ID:tNZB66w20
ちょっとニートっぽいwwwww
354続・ごまみそテクニック:2009/04/15(水) 09:31:06 ID:UfWwdBhf0
鍋料理もやりなれてるらしく
食堂にはいるなり
フグは細切れに解体されてしまった

「よかったのかい ホイホイついてきて
 俺はフグだってかまわないで食っちまう人間なんだぜ」

「こんなこと初めてだけどいいのだ…
 それがし…フグみたいな魚介類 好きだからな…」

「うれしいこと言ってくれるじゃないの
 それじゃあ とことん楽しませてやるからな」

言葉どおりに
彼はすばらしい鍋奉行だった
それがしはというと
胃袋に与えられる美味の波に
身をふるわせてもだえていた

しかし その時
予期せぬでき事が…

モグモグッ

「うっ…!そ それがし もう時間が…」

「ん?もうかい?
 意外に腹減ってなかったんだな」

「ち、ちがう…
 実はさっきからカジキが欲しかったのだ
 魚市場に来たのもそのためで…」

くうっ

「そうか…」

「いいこと思いついた
 アンタ 俺の鍋の中にカジキ入れてみな」

「えーっ!?
 おなべの中へだってェ?」
355名無したんはエロカワイイ:2009/04/15(水) 09:32:31 ID:UfWwdBhf0
「男は度胸!何でもためしてみるのさ
 きっといい味出るぜ」

「ほら 遠慮しないで入れてみなよ」

彼はそういうと湯気にまとったふたを取り
かぐわしい鍋をそれがしの前につきだした

『フグ鍋の中にカジキを入れさせるなんて
 なんて奴なんだろう…』

しかし フグの柔らかく美味しそうな鍋を見ているうちに
そんな非常識じみたことをためしてみたい欲望が……

「それじゃ…やるぞ…」

パカ…
ザク!ザク!
グツグツ!

「は…はいりました…」

「ああ…つぎは調味料だ」

「醤油出します…」

シャ―――ッ
パッパッ

「いいぞ
 鍋の中にどんどんはいってくるのがわかるよ」

「しっかりカジキの風味を閉じ込めとかないとな」

コトコト――…

「くうっ!美味しそう…!」

この初めての体験は
一人暮らしでは知ることのなかった焦燥感を
それがしにもたらした

あまりに芳しい芳香に
カジキを入れ終わると同時に
それがしの食欲は 鍋の醤油スープの海の中で
あっけなく果ててしまった

「ああ――っ!!」

パクッ
ガツッ
ハフハフッ

「そのぶんだとそうとうがまんしてたみたいだな
 腹ン中がスカスカだぜ」

はっはっ

「どうしたい」
356名無したんはエロカワイイ:2009/04/15(水) 09:34:06 ID:UfWwdBhf0
「あんまり美味しすぎて…
 こんな鍋食べたの初めてだから…」

はあ…

「だろうな
 俺も初めてだよ」

「ところでこのギンダラを見てくれ
 こいつをどう思う?」

「すごく… 大きいな…」

「でかいのはいいからさ
 このままじゃ後処理が追いつかないんだよな」

ゴトッ!

「あっ…」

ポチャポチャッ

「こんどは俺の番だろ?」

「ああっ!!」

「いいぞ…
 よく身がしまって味がついてきやがる…!」

「あ…味見…」

「なんだァ?
 今食べたばかりなのにまた食べるってのか?
 食欲旺盛なんだな」

「ちっ ちがう…!!」

「なにイ? こんどは味噌ォ?
 アンタ 鍋を味噌汁とまちがえてんじゃねえのかい!?」

「しーましェーン!!」

「しょうがねえなあ いいよ、いいよ
 俺が味付けしといてやるからこのまま入れちまえ
 ミソまみれで食べまくるのも いいかもしれないしな!」

「え―――っ!?」

――と
こんなわけで
それがしの初めての絶品鍋体験は
ゴマミソな結果に終わったのでした…