765時空に囚われる限り、永遠に。
そこを、あえて妄想してみた。
■ミーティング(ランクC)
「あ、律子、さん。プロデューサーと千早さん、渋滞に巻き込まれたから、ミーティング先に始めて、だって」
「そう。じゃ、軽くまとめるだけしておきましょうか」
「うん。あ、まって。お茶とってくる。律子、さんはコーヒーがいい?」
「・・・そう、ね、コーヒーで」
◇
「ねえ、美希」
「なあに、律子、さん?」
「いつまでもさん付けってのも、他人行儀だと思ったの。これからは好きに呼んでいいわ」
「えっ。ホント?」
「何よ、そのニヤニヤ顔は」
「ニヤニヤなんてしてないもん。嬉しいんだよ。千早さんや真くんは律子、さんのこと、
呼び捨てにしても叱られないのに、ミキだけどうしてーっていっつも思ってたの」
「もう、美希。千早と真は特別なの。また怠けるようなら、いつでも戻してもらうから。わかった?」
「うん! わかったよ、ありがとう律子!」
◇
「じゃ、プロデューサー、PDFに纏め終わったら、WebDavにあげておいてくださいね。
資料のファイリングは私のほうでしておきますから――お疲れ様でしたっ」
「お疲れ様でした。プロデューサー、衣装戻すのは私がしておきますから」
「美希は帰るかな。またね〜律子〜・・・あふぅ」
「ええ、また明日、美希、千早」
「あ、千早さん。ミキ、ひとつ持とっか」
「ありがとう、美希。・・・そして、お疲れ様。ようやく、ね」
「? 何が?」
「私もね、随分前だけど、最初は、秋月さんって呼んでたのよ」
「え? あ、そ、そうなんだ」
「律子、他人行儀だ、って言ったでしょ」
「うん。何でわかるの?」
「ふふっ。おめでとう、そのうち解るわ。それは限られているのよ」
◇
「律子、随分甘いんだな。真のときは、もっとかかったのに」
「まあーそうですね。でも、私の目は節穴じゃありませんから」
「うん。あの事故、か。結果としては、良い薬になったのかな」
「・・・それだけじゃないです。あと、プロデューサー。次の新曲のことですけど」
「うん、relationsか? どうした」
「デュオ向きだと、思います。美希と千早のデュオのユニットで」
「俺は、律子かあずささんを加えてのトリオで考えていたんだけど」
「呆れさせないで下さいよ。トリオだとしても、美希をセンターのほうが、いけます」
「ギャップ萌えってか?」
「・・・ホントにこの人は。いいですか、鈍感は過ぎると犯罪ですよ。犯罪」
「な、なんだ。何の話だ」
「あー、もういいです。しっかりしてくださいよね、これからが大変なんですから。たぶん」
「?」