【メガネ】ブレスオブファイア3のモモ【身長174バスト86】

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306名無したんはエロカワイイ
「はじめての友達」
石造りの部屋には小さなベッドと机の他に、たくさんの奇妙な機械が並んでいた。他には、
飾りらしい飾りもない。 部屋の中央には、一人の少女が座っていた。ヒザの上で暴れる何かを、
押さえつけようとしている。
「暴れちゃダメよー。きれいにしてあげるんだからー」
ズリ落ちそうなメガネの位置を直すと、少女は油のしみこんだ布で、ヒザの上の機械人形のボディを
拭きだした。 父は、研究が忙しくなると部屋にこもりっきりになる。少女はひとりで生活することには
慣れていた。食事も洗濯もできるし、たいくつなら本を読めばいい。しかし、寂しくないと言えばウソだ。
研究は大事なことだと思うが、時々、父が自分のことを忘れてしまうのではないかと不安になる。
この人形は、昨日父からもらったものだ。弱々しく手足を動かすその人形を見て、少女は(なんか、
赤ちゃんみたい)と思った。見かけは全然ちがうが、その人形のしぐさは、人間の赤ん坊そっくりに
見えたのだ。
「エネルギーを補給してやれば、ちゃんと動くようになるだろう。 特に危険な装置もついていないし、
この機械はモモにあげよう。面倒みてやるんだよ」
これまで父はいろんな機械をくれた。しかし、動く機械人形をもらったのは初めてだ。赤ん坊の
ような機械人形を抱きかかえ、少女はトコトコと自分の部屋へ向かった。 ゴーストエネルギーを
照射してやると、機械人形は生気を取り戻した。床の上を歩き回り、目の前のものにさわったり
している。まるで赤ん坊が、一気に幼児に成長したようだ。 少女は無性にうれしくなった。油を
さし終わった人形の汚れを拭き取るため、少女は人形を抱き上げた。とたんに人形は暴れはじめる。
押さえつけるのに悪戦苦闘した。
「きれいにしてあげるだけよー。何もしないったらー」
人形を拭きながら、少女は思った。子供の面倒見るのって大変だなー。私もこうだったのかしら…。
考えてみれば、父はずっとひとりで少女を育ててくれたのだ。一生懸命育ててくれた父が娘のことを
忘れるわけがない。 そう思った時、少女はちょっぴり安心すると同時に、この機械人形がいっそう
かわいく思えてきた。
「名前決めたげるねー。えーと、ハニーはどうかしらー」
少女は人形の無表情な顔をのぞき込み、ニッコリ笑った。