【爆発は関係ない。】
砂煙が収まったとき、そこには、傷一つ無い戦人の姿があった。
戦人の周りには、いつのまにか、赤い結界が張り巡らされていた。
(べ)「なに!?今の赤はどこから」
(ラムダデルタ)「はぁい!また来たわよ。」
(ベルンカステル)「今の赤は別の欠片の結末を引っこ抜いてきたのよ。まだまだあるわよ?」
(ベアト)「貴様ら・・・これはどういうことか!」
(ベルンカステル)「ワンサイドゲームは面白く無いでしょ?」
(ラムダデルタ)「そういうこと!これらの赤をくぐって戦人を殺すのが先か、貴方の魔力が尽き、消滅するのが先か。
そういうゲームにしましょうよ!」
観客達は大いに盛り上がる。やはり、単なるお約束では受けないようだ。
(べアト)「・・・よかろう。その勝負、うけてやるぞ!!」
(戦)「なんだかわからないけど、助かったぜ。」戦人は不意に現れた魔女達に礼を言う。
ベルンは戦人に近づき、耳打ちする。
(ベルンカステル)「戦人、さっきはああ言ったけど、相手は無限の魔女。魔力が尽きることは無いわ。
これは時間稼ぎでしかないの。その間に、有効な青を撃つのよ!」
(戦)「ああ、わかったぜ!」
そして、再び始まる攻防。
【殺人トラップは、風呂の毒以外無い。】
【戦人は殺人者ではない。】
【一番最後まで生き残っていたのは戦人一人。】
【10月5日00:05、全ての部屋(食堂・居間・ロビー含む)は施錠され、各部屋がベアトリーチェの密室定義を満たす密室となった。】
【戦人は10月5日00:05以降ずっと、ある、ベアトリーチェの密室定義を満たす密室にいた。
以降自分からこの密室を出たことは無い。またこの密室は、始めに示した登場人物の18名には破壊されない。】
【10月5日00:05の時点で、戦人がいた密室に犯人はいない。戦人も無傷で生きている。】
ベアトリーチェから放たれる無数の魔法が、戦人に張られた多重結界にことごとく阻まれる。
しかし、戦人の青もベアトに致命傷を与えられない。
特別観覧席で眺める二人。
(ラムダデルタ)「頑張ってるわね、戦人。」
(ベルンカステル)「そうね・・・でも奇跡の魔女の名に誓って」
(ラムダデルタ)「ええ、絶対の魔女の名に誓って」
(ベルン&ラムダ)「「【戦人が、ベアトに勝つ奇跡は、絶対に、起こらない。】」」
(ベルン&ラムダ)「あははははははははははははははは!!!!!!」