復活のコンパク＆ツクール討論・其之壱

「プレイヤーにどう見られているか、どれだけお客さんが買っているかなんて、いつまでも意識していると（作り手として）ろくなことにならないと思うんです。なるべくさっさと忘れちゃう。いったん終わったら、なるべくそのゲームから早く離れる」。
「うまくいく時もあれば、そうじゃない時もある。うまくいかなかった時にがっかりしないように、逆に良い時も気にしないようにしてるんです」。
「面白いことというのは人がやっていないことをやることを言うんです。その結果、流行を左右しているような人たちとは別のプレイヤーを掘り起こしているだけなんですよ。
乱暴な言い方をすれば徹夜をしてゲームをしてくれる人たちを当て込んで作ると失敗すると思ってます。はじめから冷めてますよ。そういうことはかなり意図的に考えてます」。
「これまで順調に来ているように見えますけど、企画するたびにいつもツクーラーから見ると非常識の企画と言われましたね」
「キャラのひたむきさ、素直さ、純粋さにあこがれている自分に気が付いたんですよ。もっと素直にいいものはいい、美しいものは美しいと表現してもいいんじゃないかとね。
人間の生々しさを描くには実写映画にかなわないが、純度の高いひたむきな思いを描くにはゲームがすごく向いているんじゃないかと思いました」。
「この世界(ツクール)はもう少し面白いものなんだと知ってほしい。きれいなものもあるし、奥深いということが分かれば少しは心の持ちようが違ってくるはずだと。
たとえば、人を殺しちゃいけないんだということを言葉で説明するとややこしくなる。そういうことに言葉で答えるよりも、必死に一生懸命生きている人間を描けば、何か伝わるんじゃないかとね」。