WW2HLMOD[Day of Defeat] 第39師団

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641タイ商事
───思えば私はクラン豚が嫌いであった。
ただ少数派でありたくがないために、生き抜く力がない故に
ひたすら多数派に属し、少数派という餌を食い続ける豚ども。
彼らは思考が停止し本能の欲求の赴くまま行動しているように見えた。
私は彼らを止めるべくこの地に降り立った。

・・・やはりというか、戦いは困難を極めた。
奴らは群れ、そう群れだった。
野生動物の世界において、群れは最大の狩りの成功率を齎す。
それは豚も同じだ。
襲い掛かるそれを撃ち抜き続ける日々が続いた。
642名無しさんの野望:03/09/02 03:04 ID:5rFusBro
>>641
うるさい。
643名無しさんの野望:03/09/02 03:07 ID:zW8XTFAi
トラ商事
644タイ商事:03/09/02 03:14 ID:3ObeiHi1
仲間は既に食われてしまっていた。
豚どもも思考が停止しているとはいえ
いわゆるFPSに対する操作能力はやはり忘れてはいなかった。
次第に私は劣勢になっていった。

状況を変えたのは一つのクラスであった。
       
       「Sniper」

視界にそれが入った瞬間、死神が彼をあの地へいざなう。
距離、すべては距離に収束していた。
・・・もともと能力が著しく低下している豚たちは、
ある程度の、中距離といえる程度の範囲にいる敵しか捉えられない。
厳密には視界には入っているのだが認識することができないのである。
それ故───優位性、それもかなりの優位性を私は手に入れるに至った。
空が・・・・・歓喜に満ちていた。
645名無しさんの野望:03/09/02 03:16 ID:GbxOiYOU
なんですか?このキモイ脳内ポエムは
646タイ商事:03/09/02 03:27 ID:3ObeiHi1
それからの戦闘では私が常に勝者であった。
豚どもも彼らなりの対策をもって私に挑むのだが、
完全ともいえるその優位性の前には崩れ去るばかりであった。
それは彼らには知能が、策を練る力が足りていなかったようにも見えた。
私は完全なる勝利を確信していた。その日がついに来ると。
しかし・・・・

スコープを通して見える豚たちの焦り、怒り、死に対する恐怖、
それらを私はいつしか楽しむようになっていた。
長く続いた勝利の日々が、私を屠殺人へと変えていたのだった。
戦場は豚どもの屍の山、山、山。私は狂喜していた。
かつてあれほど市民を苦しませていた彼らが今ではこうして横たわっている・・!
私は・・・神だっ!

・・・彼らが無限に沸き続けることは問題ではなかった。
だが・・・・・・・
647名無しさんの野望:03/09/02 03:31 ID:1iNOL6wx
もう彼を止める事はできない
648タイ商事:03/09/02 03:47 ID:3ObeiHi1
その日の戦場は晴れ渡った青空が広がり
およそこれから始まる殺戮など微塵も予想しえない景色が広がっていた。
いつものごとく、私は豚どもが来るであろうその道を見渡せる丘に潜伏していた。

索敵を始める。通常狙撃銃の弾丸は400ヤードを越えたあたりから
弾道のずれが著しくなる。これにその日の風速、湿度などの条件が加わり、
それらをよく考慮した結果が狙撃成功につながる。
考えた末私は豚どもの通る地点をおよそ300ヤードの距離とし、
発射された弾丸が彼らの醜い体躯に突き刺さるよう
スコープサイトの2ドット下を基準とした。
これによって弾丸はなだらかな曲線を描いてこちらの思惑通りに飛翔する。
今まで何度となく行ったこれらのプロセスは、私に完全なる狙撃を約束していた。

・・・来た!夕陽を背にした豚どもが
その体に似つかわしくない陽光の光に包まれながらこちらに進んでくる。
太陽を背にするとは、奴らなりの作戦なのだろうか?
そう思いつつ私は先頭の一匹に狙いを定めた。
      「死んでもらう」
ほんの少しの力がトリガーに加わり、ボルトが開放された。
649タイ商事:03/09/02 03:56 ID:3ObeiHi1
ありえないほどの衝撃と闇が私を襲った。
右手の指にはまだトリガーの感触が残っていたから、
発射した直後のことだったのだろう。
しばらく闇に落ち込んで行く感覚が続いたあと、
私はまた強い衝撃に見舞われた。と同時に気を失った。


花の香りで私は目覚めた。
気がつくと私はどこかの庭園にいた。
ただ、あまりにも花々の彩が際立っていたため
この場所が地球上ではないことを容易に知ることが出来た。

背後で丈の高い草を掻き分ける音がする。
振り向くとそこには、そこには・・・神がいた・・・!
感覚で判るのである。心に直接響くこの感覚が私に神を認識させていた。
・・・・微かに、私は震えていた。
650名無しさんの野望:03/09/02 04:01 ID:GbxOiYOU
そろそろレス削除依頼出してきてイイデスカ
651名無しさんの野望:03/09/02 04:06 ID:i757ZW7w
さてタイ商事をNGワードに追加っと・・・

>>650
どうぞ。ついでに
http://qb.2ch.net/test/read.cgi/operate/1062431544/l50
こっちにも報告しとくと有難い。
652タイ商事:03/09/02 04:09 ID:3ObeiHi1
「・・・・よく来たな」
神がおもむろに私に喋り掛ける。
私が口を開こうとすると、神はそれを制止させながら言った。
「君が言いたいのは、ここがどこであるかということではなく、
 ここに何故きたのか?と、そういうことであろう。」
私は頷いた。完全に私の心を読み取っておられる。
「何故か・・・そう、それは簡単なことだ。
 嫌いなのだよ私は。一方的な殺戮というのは。」
私は意外に思った・・・私の行ってきたことは正義ではないのか・・・・?
「君がやってきたことは屠殺なのだ。豚にだって魂というものがある。
 魂というのは差がない。豚であれ人間であれそれぞれ同じ魂を持っているのだ。」
神は続けた
「君はおそらく、考えもしなかったのではないかね?
 豚にも言語があり、それに豚なりの文化や考え方もある。
 そう!彼らとて生き物であることには変わりないのだっ・・・!」
私は涙していた。
「おお・・・これこそが神の真理っ・・・・!私は間違っておりました・・!」
そして神は最後にこう仰られた・・・
「同じ生き物だと悟ったのなら、対等に戦うのだ・・・!」
と同時に視界が光で満ち溢れ、私はまた気を失った。