2010年3月14日
酒やギャンブル依存症の体験談…山口、セミナーに170人
アルコールやギャンブル依存症患者が体験談を披露する公開セミナーが14日、山口市秋穂二島の県セミナーパークで開かれ、
家族や支援者らが依存症への知識を深めた。
患者同士の交流を通して治療に役立ててもらおうと、県精神保健福祉センター(防府市)が主催した。
薬物や摂食障害、引きこもりに苦しむ患者や家族ら約170人が参加した。
アルコール依存症の中年男性は、飲酒で刑事事件を起こした後、小学生の娘が不登校になった経験に触れ、
「酒で家族の夢や希望を台無しにしたのに、妻が流し台で捨てた酒を屋外の側溝で飲んだ。情けなくて涙が出た」と吐露した。
学生時代からギャンブルで借金を重ねたという40歳代の男性は「妻がGPS(全地球測位システム)付きの携帯電話で
行き先を確かめたり、金銭を管理したりするなど、家族の支えが不可欠」と訴えた。
国立病院機構肥前精神医療センター(佐賀県)の武藤岳夫医師の講演もあり、「依存症は家族が世間の目を気にするため、
自分たちで解決しようと悪循環に陥るケースが多い」と、専門家や自助グループとの連携の重要性を強調した。
(2010年3月15日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamaguchi/news/20100315-OYT8T00115.htm