鴨居玲

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1わたしはダリ?名無しさん?
最近知って、絵を生で見たいんですけど
どこかの美術館知りませんか?
2わたしはダリ?名無しさん?:2000/12/26(火) 01:58
かもいれい
って読むの?
3わたしはダリ?名無しさん?:2000/12/26(火) 02:59
4わたしはダリ?名無しさん?:2000/12/26(火) 03:00
終了
5わたしはダリ?名無しさん?:2000/12/26(火) 04:10
>>3のサイト見ました。ちょっとエゴン・シーレを思い出した。
6空耳:2000/12/29(金) 00:51
印象的な画家ですね。
私も生で見てみたいと思った。
もっと作品を色々見てみたい。
このサイト拡大すらできない・・・
7わたしはダリ?名無しさん?:2000/12/29(金) 01:47
8空耳:2000/12/29(金) 03:16
あ、ありがとう7さん!
東京では近代美術館にあるみたいですね。
http://village.infoweb.ne.jp/~fwjg3537/pandora/p1.htm
こっちに載ってる鴨井怜の一言みたいなやつすごい良かった。
レオン・スピリアールに続く新発見です。
(斜視さんてまだいるのかなあ)
久久にぞくっときました。
9わたしはダリ?名無しさん?:2000/12/29(金) 03:51
どれどれ、空耳がいいと言うなら見てみるとするか。
107:2000/12/29(金) 04:04
空耳ちゃんに礼いわれておぢちゃんちょっっとゾクっときちゃった。
なるほど、ちょっといい絵だね。暗いけど。
11コンタクトレンズ:2001/01/08(月) 13:46
なんか受験絵画ぽくってわたしは好きになれないなー。
12わたしはダリ?名無しさん?:2001/01/08(月) 16:13

受験生が真似してんだろ!
あと、金沢にゆかりがあるので金沢県立美術館にありますよ。
13斜視:2001/01/09(火) 16:40
お久しぶりです、空耳さん。
8で挙げてたページの“ちょっと斜視みたい”で
思い出してくださったのかな?

鴨居玲は自画像の画家とも呼ばれていて、どちらかと
いうと西洋風の画家のようですね。
《1982年 私》なんかはクールベを意識してるんでしょう。
見ているのがつらくなることもありますが、私もいい
絵だと思います。
石川県立美術館のサイトには割と作品があったはず。
14奥さん、名無しです:2001/01/10(水) 03:10
鴨居は結局自殺だったの?
15わたしはダリ?名無しさん?:2001/01/14(日) 23:51
自殺です。
16わたしはダリ?名無しさん?:2001/01/20(土) 06:58
日動画廊がまだ7丁目にあったとき、「勲章」がウィンドウに飾ってあった。
モグラが日向に引っぱり出されたようで違和感があったのを思い出した。
自殺した年の夏だったな。
17奥さん、名無しです:2001/01/22(月) 07:24
>15,16
自殺志向があったのは確かだけど、タダの排ガス中毒かもしれない。
美化するのは止めよう。


18goatsong:2001/01/22(月) 22:19
私は、2年ぐらい前の日曜美術館で知ったのだけど、日本
には、いないタイプの画家だね。(こういう人がいて、また
日本美術の多様性が高まった)一見して、ゴヤの影響が強い。
19わたしはダリ?名無しさん?:2001/01/23(火) 00:37
もみあげの人だっけ
20空耳:2001/01/23(火) 04:25
>goatsongさん
ゴヤの影響についてお話を是非聞かせてください。
21goatsong:2001/01/24(水) 16:25
うーん、難しいけど、頑張ってみます。改めてゴヤを調べていた
のだけど、影響が強いどころではないようです。

まず、「1982年 私」を見てほしい。構図としては、明らかに
クールベの「画家のアトリエ」を引用してるわけだけど(主題
はもちろん、画家と画布、裸のモデルの配置)、その雰囲気は
まるで違う。鴨居作品では、人々はみな虚ろで、化物じみてお
り、悪夢的である。(モデルはムンク作品を思わせる)

これをゴヤと比較して見ると、この人物の、特に顔の醜悪なデ
フォルマシオンは明らかに、ゴヤを経由したものだろう、とい
うことがわかる(よい例がネット上にないが、例えば「まじない」
「二人の女」「本を読む男」「食す老人」、「ロス・カプリーチ
ョス」の中の幾つか、鴨居作品では「おばあさん」「群がる」)

色彩においても、ゴヤと同じく黒、褐色を基調とし、また強い
陰影を有す。(例えば、ゴヤの「バルコニーのマハ達」、黒い絵
シリーズ、鴨居の「石の花」「酔って候」「ひろう」)

ところで、鴨居の表現主義的傾向は、20世紀初頭のブリュッケに
代表される表現主義であるとか、フランシス・ベイコンを思う
人もあるだろうが、私は基本的に(18世紀末の)極めてロマン
主義的なそれだと思う。私たちが鴨居に、ある種のアナクロニ
ズムを感じるのも、そのためだろう。
22goatsong:2001/01/24(水) 16:25
以上は造形的な問題であるけれど、私が最も強く感じる類似点
は、いわゆる「黒いヒューモア」である。明治以降の日本の美術
は真面目すぎた。それは、文化の成熟度によるものだろう。精神
文化は、ある程度の高みに達すると、ヒューモアを伴う。さて、
私は鴨居のようなグロテスクな笑い(諧謔性)を体現した画家を
明治以降知らない。その意味において、彼の存在は貴重である、
と思う。ゴヤにしても、鴨居にしても、私はこれらを見るにつけ
誰だがかが言った「ブルーズは、泣くには可笑しすぎ、笑うには
悲しすぎる」という言葉を思い出してしまう。


鴨居作品 http://www.ishibi.pref.ishikawa.jp/

 「1982年 私」
 http://www.ishibi.pref.ishikawa.jp/msm-html/08006200.html
 「おばあさん」
 http://www.ishibi.pref.ishikawa.jp/msm-html/08036900.html
 「群がる」
 http://www.ishibi.pref.ishikawa.jp/msm-html/08041900.html
 「石の花」(ムンク、クリムトの「接吻」を引用しているだろう)
 http://www.ishibi.pref.ishikawa.jp/msm-html/08042700.html
 「酔って候」
 http://www.ishibi.pref.ishikawa.jp/msm-html/08045600.html
 「ひろう」
 http://www.ishibi.pref.ishikawa.jp/msm-html/08037000.html
23goatsong:2001/01/24(水) 16:26
クールベ
 「画家のアトリエ」
 http://sunsite.dk/cgfa/courbet/p-courbet7.htm

ゴヤ
 「まじない」
 http://www.cs.hut.fi/~pno/Visual/Goya/TheIncantation.jpg
 「二人の女」
 http://www.geocities.com/SoHo/Studios/7788/goya/03_017.html
 「本を読む男」
 http://www.geocities.com/SoHo/Studios/7788/goya/03_019.html
 「食す老人」
 http://www.geocities.com/SoHo/Studios/7788/goya/03_007.html
 「バルコニーのマハたち」(何とも不気味な絵だ)
 http://sunsite.dk/cgfa/goya/p-goya43.htm

 「ロス・カプリーチョス」(「気まぐれ」の意。版画集。下の
 サイトは不完全ではあるが、充実している。グロテスクな表現
 であれは70番代を見られたい)
 http://sunsite.dk/cgfa/goya/caprichos/index.html

 「黒い絵」シリーズ(全部で14枚だが、すべて見られるサイトは
 今のところない)
 http://www.artchive.com/goya.html
 http://www.geocities.com/SoHo/Studios/7788/goya/index.html
24goatsong:2001/01/24(水) 23:19
やはり鴨居は、スペインに5年間居たんだね。
25空耳:2001/01/25(木) 01:54
ありがとうございます。
軽軽しく訊いてしまったのに
こんなに濃いレスが頂けるとは・・・
ちょっと圧倒されてしまいました。
しかも、私がずーっと探してたのにみつからなかった
黒い絵シリーズまで!
ゴヤは本当にすごい!
としか表現できない自分がすこうし情けないです。
26わたしはダリ?名無しさん?:2001/01/25(木) 05:36
タブローよりパステルが好きだな。
例えば「踊り候え」が同一モチーフであるけど
パステルの方が勢いがあり、動きが感じられる。
27わたしはダリ?名無しさん?:2001/01/28(日) 23:27
3月1日から20日まで
神戸の大丸ミュージアムで鴨居 玲展するよ。
28黄色:2001/01/29(月) 18:20
ええと、私のぱっと見の印象をお伝えします。
って。偉そうに言うことでもないね。
彼の油彩は、ジャコメッティの油彩に結構似ています。
人物の描き方や色彩においては、ちょっと「酷似」とさえ言ってしまえるものでした。

既出だったら、ごめんね。
29わたしはダリ?名無しさん?:2001/01/31(水) 13:31
鴨居の死は自殺です。
若い頃から坂崎乙郎等と繰り返していた「自殺ごっこ」の末の自殺です。
その背景は2つ考えられると思います。
その一つは大腸癌による気力・体力の衰え。
彼は己の死に至る病を、スペイン時代から十余年間生活を共にした
愛人である富山栄美子さんにも隠し通していたそうですが、
既に創作への意欲は尽き果てていたのでしょう。
もう一つは、やはり創作上の行き詰まりでしょう。
ゴヤからの脱出にもがき苦しんでいたのではないでしょうか。
既に、スペイン時代の後半、即ちマドリード在住の頃、
彼はプラド美術館のゴヤの黒い絵の部屋に終日座り込み、
絵を見ずに悶々と考え込んでいたそうです。
しかし、死後、彼のアトリエに残された未完の絵は、
ゴヤ張りの自画像ばかりだったと言うことです。
彼には、もうそれしか描くことが出来なくなっていたのでしょう。
30わたしはダリ?名無しさん?:2001/01/31(水) 14:16
かなりのナルシストだったと聞きます。
31わたしはダリ?名無しさん?:2001/02/03(土) 04:48
彼のエッセイ読むと、かなり短時間で絵を仕上げたって言ってるけど
あのマチエールでそんなこと可能なの?
32わたしはダリ?名無しさん?:2001/02/17(土) 20:26
全集欲しいなぁ、、
33わたしはダリ?名無しさん?:2001/02/19(月) 04:03
日動画廊のやつ?
限定出版だっけ?
もう買った人。感想キボーン。
34わたしはダリ?名無しさん?:2001/02/19(月) 04:25
若い頃から坂崎乙郎等と繰り返していた「自殺ごっこ」ってなんですか?
35わたしはダリ?名無しさん?:2001/02/26(月) 23:54
富山で行われた、鴨居玲展を見に行った人いますか?
感想聞きたいです、行けなかったので。
36たらチャン:2001/03/07(水) 14:40
32さんへ、33さんへ!
85年に日動出版さんから限定800部で上梓された画集は現在の相場で20万弱です。しかし市場にはなかなか出て来ません。内20部は鴨居本人によるパステルが付いています。しかし今回、日動さんから『鴨居玲画集』が出ました!本体定価は3万8千円です。今回の画集は日動さんからの案内(昨年の12月頃ですが)によれば「今のところ即時品切れになるという心配はございません」とありました。85年よりも収録点数が多いとはいえ、あれないなア、と思う画がありますが、鴨居さんをお好きな方には是非お手にとって欲しいと思います。俵万智さんの「鴨居玲との出会い」と題された随筆も収録されています。値段を考えるとキツイでしょうがすぐには無くならないと思います。しかし、大概、画集は初版だけですから絶版になって値が上がってしまってからは購入がさらにきついと思います。
日動さんから購入される場合、富山栄美子さん(一緒に暮らされた方です。)撮影による『鴨居玲』という展覧会図録の装丁のような写真集もお勧めです。(私はある画廊から購入したのですが定価は3000円でした。)また今回15周年を逃された方(神戸で現在開催しておりますが)は今回の展覧会図録も日動さんからあわせて購入する事が出来ます。
今月の初めに日動画廊さんを訪れた時には何冊か置いてありましたのでまだ在ると思います。

 http://www.nichido-garo.co.jp/BOOKS/book45.html アドレスが間違っていなければ。写真集の方は日動出版さんからのものではないので案内はありませんが、購入出来ると思います。

34さんへ
瀧梯三さんの『一期は夢よ 鴨居玲』に詳しいです。(もどかしいですが)唯一の評伝です。私はこの「自殺ごっこ」をうまく説明する事がまだ出来ません。興味がありましたなら読まれたらいいと思います。晩年の神戸時代に六甲山縦走をしている時の笑顔一杯の鴨居さんの写真が見られます。ちなみに彼は野球人でもありましたが。この書籍も日動出版さんから購入出来ます。

35さんへ!
神戸へ見に行かれる事をお勧めします。今回の展覧会に出品されていましたが富山県立近代美術館所蔵の「海の人」がありました。今は見られないでしょうが富山さんで展示される機会もあるかと思います。裸婦を見ていた時にお年を召された夫婦が同じ画を見ていたのですが奥様のほうが「よく特徴をとらえていて。」と感心し見ておられましたことが私の印象に残っております。鴨居さんの画は私にとっては底抜けに明るく(底が見えないからつまり光が差し込まないから、ただ表に見える部分は一見ややもすると単に暗い、と言われるのだと思います。)おかしい程に面白く、確かに悲愴感といった物も感じはしますが、画の前では非常に落ち着けるので、帰りがたい展覧会、としか言う事しか出来ません。

それから裸婦の着想を得たきっかけにもなった『石の花』というロシア映画があります。昨年、秋頃だったと記憶していますがNHK-BSで放送されましたのでもしかしたらビデオが出ているのではないかと思います。鴨居さんのお好きな方にはお勧めです。

 では、さようなら。
37たらチャン:2001/03/07(水) 14:55
書き忘れていたので付け足しです。

34さんへ!
ただ言える事は「自殺ごっこ」といってもお互い自殺のしあいをしていたわけではありません。鴨居さんの自殺も最後だけで未遂などなかったという関係者もいますし、いや数回あったという方もいらっしゃって一致しておりません。坂崎さんは鴨居さんの死後3ヶ月ほど後に心臓麻痺で(関係者の間では自殺との味方で一致しております。)亡くなられております。

 今回の15周年を機会にあらためて2人の御冥福をお祈りいたします。

38わたしはダリ?名無しさん?:2001/03/21(水) 01:10
たらちゃんさん、詳しく教えてくださってどうもありがとうございました。
「一期は夢よ 鴨居玲」を探して読んでみようと思います。
39たらチャン:2001/03/22(木) 23:19
>>38さん
レス読んでくれたんですね、どうもありがとう。
鴨居さんは亡くなってから5年おきにしか巡回展覧会は開催されないのであと5年、埋も
れるのかと思うと悲しい限りです。この機会にぜひ!読んで下さい。
その書籍を読んで鴨居さんについてもっと!と、思われたら次の書籍も紹介しておきます。
     『踊り候え』 鴨居玲 風来社 1650円
現在入手出来るのは改訂版ですが3篇が新たに加えられております。
鴨居さんが生前色々な雑誌に不定期に書かれた文章を中心にまとめられていて、皮肉あり
ユーモアありの痛快エッセイに仕上がっています。
画ももちろんですがこの書籍はもっと(特に先の書籍を読まれると、どうしても「暗い」
だけの鴨井さんのイメージを増幅させてしまうと思うので)お薦めします。
40たらチャン:2001/03/22(木) 23:25
訂正です。
「風来社」→「風来舎」
ついでに、お酒飲みの方にもお薦めします。
41わたしはダリ?名無しさん?:2001/03/24(土) 00:19
湯村タラさんですか?
42たらチャン:2001/03/24(土) 00:27
>>41
違いますよ。誰ですか?その方は?
顔が見えないから信じてくれないだろうが、違います。
4341:2001/03/24(土) 00:45
たらチャン
失礼。
「洋画」好きなひとってコマーシャルアートには疎いのかな?
湯村輝彦の嫁さんでイラストレーター。
44たらチャン
>>43さん
私が知らないだけだと思います。
たとえ、たらさんでも「はい、そうです」とはやはり、言わないと思います。
だからといって、私はたらさんではありませんが、
でも、どうもありがとう。この機会にその方について見てみようと思います。
41さんは「鴨居玲」って知っていましたか?
私の周りは相変わらず誰も知らないし、「ああ、こういうのダメ。」って言われてしまいます。