92 :
わたしはダリ?名無しさん?:
>>79 >かなり初期からヒンドゥー(周知のように宇宙的観
>念が強い)との習合が見られるらしい
説一切有部のことでしょうか?違うかもしれませんが概略を書きます。
私も詳しくは知らないし、うろ覚えですので間違っている部分は訂正してくださると有り難いです。
釈迦入滅後に教団が釈迦の言説を体系化したアビダルマ哲学において、
我々が経験する世界は仮像としながらも、
その仮像の世界を構成する本質は実在するという立場を取りました。
それは例えば、緑のボールは仮像であっても、「緑」「丸い」という性質は他に依存することなく
存在する。他に例えば「美」とか「熱さ」とかもそうです。
プラトンのイデアのようなもので、しばしば比較されるようです。
そうした構成要素をダルマと呼び、ダルマをいくつかのカテゴリーに分類し、
ダルマ同士の因果関係から存在論や解脱論を繰り広げました。。
しかし本来仏教は実体を否定する立場を取っており、
こうした思想はアートマン等の実体の存在主張した仏教以前のバラモン教の
思想とむしろ類似しているといえます。
そのため説一切有部の思想はヒンズゥー教にも大きな影響を与えたということです。
93 :
メロン王子:2001/02/03(土) 03:36
__∧ ∧_ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/\ ( ゚д゚)\ < ここの板の人は真面目だなぁ 1人くらいNGワードなダジャレ言ってるかと思ったのに
\/| ̄ ̄ ̄ ̄|\ \_____________
\|____|〜
94 :
わたしはダリ?名無しさん?:2001/02/03(土) 04:30
東大寺戒壇院の四天王像。一番のオキニ。
見学者少ないから、じっくり見学できるよ。
95 :
わたしはダリ?名無しさん?:2001/02/03(土) 04:56
>>94 あれは凄いよね。
世界的な傑作だと思う。
96 :
goatsong:2001/02/03(土) 11:01
>>92 情報、どうも有難うございます。ちょっと調べてからまた、
書きこみます。にしても、「実念論」にそっくりだ。
ハーレーは凄いよね。
世界的な傑作だと思う。
うっ、つまらん・・・・
>>96 ズバリです。
有部の思想は「概念の実在論」「実念論」であると言われることが多いそうです。
逆に有部の立場を徹底的に反駁したナーガールジュナ等の中観派は、
「哲学史上で最も徹底した唯名論者である」とも言われるらしい。
前から思ってたんだけど、goastsongさんって何か日本の文化を軽蔑してるような感じがするなぁ。
102 :
goatsong:2001/03/02(金) 14:48
>>98 未だ「説一切有部」について調べてないのだけど(申し訳
無い)インドにも「普遍論争」があった(?)というのは
かなり興味深いです。にしても、あまりに図式が似ている
のは、仏教の影響あるのかも、と勝手に想像しています。
一説によれば、プロティノスは仏教の影響を受けているら
しいし、ローマ帝国の貨幣にも仏陀が刻まれているものも
あるし。或いはルネサンスの時代まで、インドや中国の文
物は流れていたわけだし。
>>79 鮮卑族の土着の宗教については、面白そうな本を見つけた
ので、時間があったら読んで報告しよっと。
103 :
わたしはダリ?名無しさん?:2001/03/05(月) 15:02
有部よりも如来蔵思想がバラモン教の伝統と似てるって聞いたことがあるけどな。
goastsongさんが最初に言ってたのはそっちの方のような気がする。
>>102 普遍論争に似た論争は古代中国にもあったらしいよ。
ある程度成熟した文明には必ず出てくる問題なのかな?
あれ?goastじゃなくてgoatなんだね。
上の方でgoastって書いてる人が上にいたから勘違いした。
105 :
わたしはダリ?名無しさん?:2001/03/06(火) 09:52
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ズレてる気がする。
108 :
goatsong:2001/03/08(木) 03:27
>>103 >如来蔵
また調べときます。
>普遍論争に似た論争は古代中国にもあった
ふーむ、中国にもあるとは意外や意外。中国人って日本人
みたいに観念論が苦手なイメージがあったけど、やっぱり
違うのね。民族や時代によって、異なるのかも。
>>108 墨子の思想は唯名論的で、荀子は実念論の立場からこれに反駁しとるよ。
仏教や中国思想が伝わった日本でも当然これらの思想は伝わってる。
仏教は基本的に唯名論的立場に立つけど、空海の真言宗の立場は実念論的。
仏教でこうした立場の違いからの論争があったかどうかは知らないけど、
儒家では仁斎を徂徠が批判した理由の一つが、仁斎が実念論的立場に
立つのに対して徂徠の立場が唯名論的だったかららしい。
中公新書の「荻生徂徠」ではそう書いてた、、、と思う・・・。
110 :
月読:2001/03/09(金) 00:51
ふーん。山羊さんって結構いろんなものに造詣あんだ。
この前の一件は謝るから興味あったら僕の話題にも参加してね。
111 :
スレ読んでみたけど:2001/03/09(金) 11:42
何で北巍の仏像は”崇高”ってことになるのかがわかんない。
日本の仏像は人間の域に止まってるから俗っぽいってのも。
日本人に有りがちな単なる近親憎悪ってことはないの?
112 :
goatsong:2001/03/10(土) 02:17
>>109 >仏教は基本的に唯名論的立場に立つけど
キリスト教神学では、始め実念論が優勢で、後に形勢が逆転
するのは、背景に科学的思考の発達があると思う。仏教も同
じ経路を辿ったのかな、と思ったのだけど、よくよく考えて
みれば、その根幹に「諸行無常」なんて概念があれば、やっぱ
りこっちに行かざるを得ないってところかな。「唯識」はこの
文脈にあるのだろうけど。
>>110 興味のある話題だったら、いつでも参加すると思うけど。
>>111 >単なる近親憎悪
それは私が日本で生まれ、日本で育った以上あるだろう、
と思う。そういう日本的なものに嫌気が差してるのかも
しれないし、或いはそういう環境で育ったから、何もか
もが当たり前過ぎて、物足りなく感じてるのかもね。
アンドレ・マルローなんかは、我々が見てさして神秘的
とも深遠とも思えないものに、神秘だ、神秘だって騒ぐ
わけでしょ?それはあまりに異質なものだから、そう感
じるのだと考えられなくもない。逆に、西洋や北魏の文
化は、(それは彼らにとってはちっとも深遠でないかも知
れない)私にとってあまりに異質であり、日常的な理解
を超えるからこそ、何か深いものがあると錯覚している、
ということはあるだろう。
唯識は中観派の空の思想と対立しない形にアビダルマの理論を再編成したものと言われる。
唯識思想の大成者である世親はアビダルマ哲学の集大成である倶舎論の著者でもある。
中観派の空の思想はそもそも釈迦の縁起思想を継承したものに他ならない。
つまり仏教は釈迦の時点で既に唯名論に進むのは必然的だったということになる。
114 :
わたしはダリ?名無しさん?:2001/03/14(水) 16:41
道元はどっちなんだろう?
「現成公案」の”諸法の仏法なる時節・・・”から
”元より仏法・・・”までの冒頭のくだりは唯名論の立場を
述べてるみたいな印象を受けるけど、
薪の喩えの話はどっちの立場に立ってるのかわからない。
誰か詳しい人教えて。