そして、天使はいつも音楽とともにある。
たとえばですね、絵の題材として天使(プットーと呼ばれる子どもの天使)は
持ち物(アトリビュート)として楽器をよく手にしています。
ラッパ、フルート、ヴァイオリン、ビオラ、リュート、
ハープ、パイプオルガン、タンバリン、太鼓などなど。
それに天使は歌もよく歌います。
ギュスターヴ・ドレのダンテ『神曲』のなかにもこういう場面があります。
その時一陣の風が吹き、ささやくような歌声が耳元を抜けて、
「美しき静けさよ、罪深き、怒りの失せし、その後の・・・。」
天使だった。歌いながら空を駆けて行った。