去年の今ごろ…、
放課後、望はそわそわしていた。
なぜかと言うと、トイレに行きたかったからだ。
しかし、どういうわけだか学校中の女子トイレが全部使えなくなっていて、
学校敷地内で使えるのは運動部部室の建物にある1つのトイレだけだった。
当然休み時間になると、そこは女子によって長蛇の列になり、
休み時間中に使える人は限られてしまうわけだった。
という理由で望は今までトイレを使えないでいた。
「なんだよ、もう我慢できないよ。しょうがない並んで待つことにするか。」
そういうことで、望は並んで待つことにした。
並んで待つこと2時間、やっと次の番になった。
「早く、早く、もう我慢できないよ。」
しかし突然、彼女の親友である彩子がやってきてこう言った。
彩子「ちょっと、付き合って欲しいの。」
望「次だからちょっと待ってくれよ。」
彩子「今すぐ来て欲しいの。」」
望は彩子がいつになく真剣そうにしているように見えた。
そういえば、顔色が悪いようにも見られた。
望は泣く泣く列から離れて彩子に付いていった。
続く