千影の日記

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79千影6
明日は兄くんと…お出かけか…。
この前…一緒に行ってもらった…呪術ショップはお気に召さなかったみたいだが…
まぁ…慣れてもらうとして……後は洋書関連が充実しているあの本屋に…
あと…薬草をつみにも…行きたいかな……
ふふ……らしくもなく…楽しみにしている自分が居るよ…

ん…窓際で花穂くんが…なにかをしている……
逆さテルテル坊主を…吊しているのか?…
……いい度胸だ…。自分が…逆さ吊りになる呪いに…かけ直してやろうか……。
「あ、千影ちゃん。」
「ん…」
「千影ちゃん、雨が降るようなおまじない、無いかな?
 最近、雨が降っていないからお花さん達が可哀想で。
 花壇のお花さん達は花穂がお水あげれるからまだ大丈夫だけど
 花穂の知らないところで咲いているお花さん達が心配になっちゃって。くすん。」
「…」


ザー
出かける日。雨は降った。
「せっかくの日に、残念だな千影。」
ふふ……兄くん。雨の日には……雨の日の過ごし方が…ある。雨音をBGMに…二人きりの図書館で
調べ物というのも…悪くはないじゃないか……
「そっか。じゃあ、そろそろ行こうか。」
それにね……こうして二人一つの傘……相合い傘が出来るのは…嬉しいんだよ……兄くん。


「それにしても、こういう雨っていうのは、なんで夜に降ってくれないのかな。」
「あ…」