暗闇。
カ………ッ
ゴォン……ゴォン……ゴォン……
上がっていくシャッターを静かに見つめる雄一、浩平。
祐一「ここを、突破したというのか……
体重50キロに満たない少女が―――
なんの隙間もない100メートルに及ぶ暑苦しい肉の壁を……」
key本部 新作「CLANNAD」予約受付口
おそらく並んでいたであろう鍵信者達が折り重なって倒れている。
祐一「バカなッ!」
浩平「他に考え得る脱出口は全て警戒中なれば、他には……」
祐一「いったいどうやってッッッ!?」
浩平「一つ、考えられることならある―――
衝突イベント
単に廊下や坂道で主人公とぶつかる、というだけのイベントなんだが
その実、奥は深くヒロインの10分の1にも満たないイベント数で
全設定を活かす技術が幾通りも存在し―――
(サンプル画像・館林 美晴嬢)
その道の一流となれば、衝突一回で全ユーザーを萌やすことも可能と聞いている」
(サンプル画像・来栖川 芹香嬢 校門にて)
祐一「……………」
浩平「ここ、key本部はもともとはタクティクスの1チームが独立したもの……
この予約に並んだ信者達も、幾多の新作と厳しいアンチ鍵派にさらされ、
その萌えは必ずしも一律ではありません。
わずかの属性の違い……
わずかの萎え……」
祐一「そんなものを利用して突破したというのか!
100メートルもの脂肪の壁だぞ!?」
浩平「留美の持つ属性は特別中の特別………。
もし彼女の著作権がタクティクスに残っていなければ
我がkeyに幾つの利益をもたらしたことか……………
衝突する瞬間、的確に鳩尾に肘を叩き込む青い髪の少女。
あの七瀬 留美ならばあるいは!!!」
雪原を進むジープ。
祐一「ただちに追跡しろッッッ!
必ず葉鍵板に連れ戻すんだッ!」
浩平「祐一……たしかこの先には………」
祐一「ああ……」
浩平「もし留美があの場所に立ち寄っていたなら」
祐一「その通りだ」
あゆが危ないッッ!!
巨大な樹木。
ダダッ
繭「みゅ………ッッ!」
澪「………(かきかき)!」
人選を誤ったかと思いつつ樹の根元にたどり着く祐一、痛々しく目を閉じる。
祐一「あゆッッッ!」
完全に萌え尽きているあゆ。白目を剥いている。
浩平「keyの英雄がッッ偉大なkeyの英雄がッッ!」
祐一「……………当たり前だ……………。
これは泣きゲーではないのだッッ純粋な萌えで留美に勝てるわけがないッッ」
澪「(くいくい)……………(かきかき)!」
澪に袖を引っ張られ、彼女がスケブに書き終わる前に「それ」に気付く祐一。
有明へ向かう
萌えを
そして乙女を知るために
激しい吹雪の中、全力疾走で有明へ向かう留美。
乃絵美「あの……あゆちゃんが…………」
好雄「あと2人……」
396 :
名無しくん、、、好きです。。。:01/10/29 07:19
……てな訳で、書かせて頂きました。ああっ、石を投げないで。
脱走のシーンですが、自分ではどうしても良い脱出案が浮かばず、
(また、留美の性格的に正面突破以外の行動が想定できず)
このような展開にしてみました。お許し下さい。
それでは、ご意見・ご感想お待ちしております。
葉鍵板の最萌トーナメントに負けないよう、自分も頑張ります。