【SAKURA・ROYALE】

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1葵叉丹 2蒼き刹那 3天笠士郎 4猪 5イリス・シャトーブリアン
6エリカ・フォンティーヌ 7大神一郎 8太田斧彦 9丘菊之丞 10緒方星也
11影山サキ 12火車 13加山雄一 14カリーノ・ソレッタ 15神崎重樹 16神崎すみれ
17神崎忠義 18神崎雛子 19北大路花火 20京極慶吾 21桐島カンナ
22グレシーヌ・ブルーメール 23紅のミロク 24コクリコ 25金剛 26榊原由里 27鹿
28真宮寺一馬 29真宮寺さくら 30真宮寺若菜 31清流院琴音 32ソレッタ織姫
33高村椿 34蝶 35土蜘蛛 36野々村つぼみ 37パーシー・ホワード 38白銀の羅刹
39花小路頼恒 40藤井かすみ 41藤枝あやめ 42藤枝楓 43マリア・タチバナ
44マルグリット・シャトーブリアン 45宮田恭青 46木喰 47山口和豊 48米田一基
49李紅蘭 50レニ・ミルヒシュトラーセ 51ロバート・シャトーブリアン
52ロベリア・カルリーニ
【残り52人】
ルール:1レスで同時に殺せるのは3人まで!

「今日は、皆さんにちょっと、殺し合いをしてもらいまーす」
J荒らすな
46木喰 計算違いで死亡
【残り51人】
葉鍵板へ帰れ、帰れよぅ
5名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/07(土) 12:30
全員氏ね。1も。
6名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/07(土) 20:46
名スレの予感
1=6ぢゃねーのか(藁藁
8:2001/04/07(土) 20:52
違うよ(ワラ
せめてsage進行でやれよ。
>>6
んだよやっぱ駄スレじゃねぇか
11あぼーん:あぼーん
あぼーん
12名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/12(木) 17:11
age
36野々村つぼみ
集中攻撃をくらい、死亡
14名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/13(金) 01:31
「ここは・・・帝劇の舞台?」
薄暗い舞台の上で、真宮寺さくらは戸惑っていた。
舞台での通し稽古は来週の筈。なのに何故、私はここにいるの?
いえ、私だけじゃない。
花組のみんな、それに・・・巴里の人達まで。
誰もが事態を飲み込めなかった。
薬か何かで眠らされ、ここに集められたらしい・・・それだけは判っていた。
その時、舞台の照明が一斉に点灯した。
眩しい・・・眠気が抜けきらない体に、それは余計に眩しく感じられた。
そして、客席の中央にピンスポットが当てられた。
そこにいるのは・・・米田中将?
米田は、コホン、と一つ咳払いをした。
「ようこそ諸君。巴里からも、御苦労であった。」
全員の視線が、米田に集中する。
そして米田は、到底信じられない言葉を発した。
「今日はひとつ、皆に、殺し合いをしてもらう!」


誰か続けて下さい。僕はサクラ大戦詳しくないので。
気のせいか?
既に死んでる奴が大量に含まれてるんだが。
1614:2001/04/13(金) 13:04
仕切り直しです。
サクラSSに自信のある人、続きを執筆されたし。
「3」の時点で生きているキャラが対象です。
戦う理由も提示してください。
あと光武は使用禁止。
とにかくsageで頼むね。キショいし。
1814:2001/04/13(金) 13:13
了解。
「こ、殺し合いって・・・どういうことですか!?」
マリア・タチバナが声を上げた。
実直な彼女は、例え相手が米田であっても、悪質は冗談は許せない。
「・・・新しい演目ですの?」
自称帝劇のトップスタァ、神崎すみれが、不審そうに眉を寄せる。
横では両親である重樹、雛子、そして祖父の忠義が威厳に満ちた雰囲気を
崩さずに控えていた。
「演目ではない。本当に殺し合いをしてもらう」
米田の冷徹な声音に、一同が騒然となる。
「しっ、支配人!?」
「本気なんですか!?」
「おじちゃん、どうして・・・?」
「冗談が過ぎます!支配人!」
「せや、米田はん。殺し合いなんて、そんなアホなこと・・・」
「冗談にしては、ナンセンスだと思いマース!」
「あたいらは正義の味方じゃねぇかっ!」
「そうですわ!殺し合いなんて、出来るわけありませんわ」
「・・・理解不能」
帝劇の面々が抗議を口にしたその横では、
「大神さん、ここがトーキョーの劇場なんですね?エリカ感激!!」
「エリカ!今はそんな事を言っている場合ではないぞ!」
「エリカったら、なんでこの状況で、そんな風にはしゃげるんだよぉ」
「・・・バカだからか?」
「・・・おろおろ」
巴里の面々が、緊張感のない会話をしていた。
本当に始まってる・・・
ときメモBRみたく、支持者の多いスレになる事を願う。
ところで何人参加してるんだ?すみれ父とか居るし。
執筆者はその辺りを明確にね。【あと××人】って入れる必要があるから。
それから、執筆者はコテハン使ったほうがいいと思うよ。んではsage
武器は持参なのか?
さくらさえさっさと殺られれば大神は生きていられそうだな(w
いや、親父共に切り伏せられる危険性大か?
>【残り51人】
多すぎないか?いまさら言っても遅いが。
一応、期待。
帝撃花組、三人娘、かえで、米田、巴里撃花組、メル&シー
グラン・マ、大神でいいんじゃねぇ。そうすれば20人程度だ。

親とかはいらんだろ。
第一何の能力もない奴らがどうやって殺し合いするんだよ(w

まぁ、これだけ調べ上げた1は凄いと思うがな。
俺、半分以上覚えてないんだが(w
よし、ここの1に張った。サクラ全然知らんけど。
闘う理由を作りましょう。霊力のデータ採取?
いや、ここは一つ大神くんを景品にしてはどうでしょうか?
「勝ち残った人に、大神くんをあげまーす」くらいで。
>>27さんの意見だと女性キャラ限定で闘う展開になりそう
いや、もしや女性限定ではないのか…
なかなか始まらないねぇ・・・。
期待してるんだが。
3019:2001/04/17(火) 08:27
>>19に変な殴り書きを書いてしまった者です。お目汚し大変失礼しました。
自分には50人ものキャラクタを動かせないようです。
なら最初から書くなよとお怒りでしょうが、どうぞお許し下さい・・・。ごめんなさい。
一度>>25さんの案で仕切り直しはいかがでしょうか。
3114だけど:2001/04/17(火) 12:55
>>30
いや、あのまま充分続けられると思うよ。
本文ではまだ人数に触れていないし、すみれの家族には
「対象外」と米田が宣告すれば、外せる段階だと思う。
つか、あの続きが読みたいよ・・・
20人程度ってことで、再開きぼーん
3225:2001/04/17(火) 19:30
>>29
俺も31と同意見だよ。
家族は惨劇の目撃者として招かれたって事にすればいいのでは無いかな。
帝撃、巴里撃共に花組以外は特に喋っては居ないし。

つか、俺も続きが読みたいです(w
無謀にも続きを書いてみようかと思ったけど
俺程度の腐れ文章力だと巴里撃程度の人数だけでも書けませぬ。
と言う訳で頑張ってください(w
でも、誰を生き残らせるの、これ・・・。
ヒロインだと、誰が氏んでもクレーム付きそう。
何も考えなしに書きこむから、続きが出ないんだろ >>29
せめて、闘う理由とかを決めてみよーぜ。
ときメモBR風に女の子だけにするか、
ごちゃまぜで闘うか。
>>19は各々の特徴が出てていいと思うよ。
自分はプレイした事がないんだけど、どのキャラのセリフか
なんとなくわかるから。
36名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/18(水) 12:41
300近くまで下がってるので、dat逝き防止の為、一回ageます。
あとは再びsage進行でお願いします。
せめて大神ははずしとけ。
加山もはずしてくれ
3919です:2001/04/18(水) 17:41
プログラム参加メンバーは女性陣だけの方がいいですか?

01イリス・シャトーブリアン
02エリカ・フォンティーヌ
03神崎すみれ
04北大路花火
05桐島カンナ
06グレシーヌ・ブルーメール
07コクリコ
08榊原由里
09シー・カプリス
10真宮寺さくら
11ソレッタ・織姫
12高村椿
13野々村つぼみ
14藤井かすみ
15藤枝かえで
16マリア・タチバナ
17メル・レゾン
18李紅蘭
19レニ・ミルヒシュトラーセ
20ロベリア・カルリーニ

こんな感じで。
帝撃、かえで、巴里撃、風組、シャノワール2人組、乙女組代表つぼみ、で計20人です。
風組・メル・シー・つぼみがキツイかな。
4025:2001/04/19(木) 13:15
>>39=19
その方が良いと思われ。
>>27の「大神が景品」案にしてしまえば女性キャラオンリーに絞れるね。

ただ、つぼみは要らなさそう、思い出したくもない人が結構居そうだし(w
風組辺りは自己防衛の為に銃器の扱いとかは訓練されてるかもしれないけど
メル・シーはどうだろうねぇ。

あと、獲物は各々得意な物を使わせるのか、それともランダムで支給される物にするのかも重要と思われ。
でもカンナ、レニ、ロベリア辺りはどんな武器でも関係なさそうだな。
>>40

ある意味、アイリスも武器なしで充分かも。
テレポート使えば逃げ回れるし、いざとなったら
癇癪起こせばおっけぇ?(藁

つぼみ・・・誰だそれ?
そんなキャラは存在してません(藁
っていうか、DC版でも、あのまんまやったんか?
PS版(移植するなら)ではCV変更せんかな・・・
42SAKURA・ROYALE:2001/04/19(木) 21:22
プログラム参加者名簿(18名)

01イリス・シャトーブリアン
02エリカ・フォンティーヌ
03神崎すみれ
04北大路花火
05桐島カンナ
06グレシーヌ・ブルーメール
07コクリコ
08榊原由里
09シー・カプリス
10真宮寺さくら
11ソレッタ・織姫
12高村椿
13藤井かすみ
14マリア・タチバナ
15メル・レゾン
16李紅蘭
17レニ・ミルヒシュトラーセ
18ロベリア・カルリーニ
43SAKURA・ROYALE:2001/04/19(木) 21:24
「どういうことか、教えていただけますか、支配人?」
さくらが、彼女らしからぬ荒々しい口調で尋ねた。
薬で眠らされていたせいか、まだ身体からだるさが抜けきっていないが、
それよりもこの奇妙な状況に、苛立ちを隠せなかった。
「うむ。詳細を説明する」
米田はそんなさくらを、「落ち着け」と言わんばかりに一睨みした後、
周りを見回しながら言った。
「殺し合いをしてもらう、というのは冗談でもなんでもない」
感情の起伏が感じられないその声に、誰もが奇妙な戦慄を覚えた。
身体が凝固してしまったかのように、皆微動だにせずに、
ただ米田の顔を見つめていた。
「諸君らは、賢人機関主催の、“伝説のプログラム”に選ばれたのだ」
誰かが、うっ、とうめいた。
44SAKURA・ROYALE:2001/04/19(木) 21:25
およそ華撃団の関係者で「伝説のプログラム」を知らない者はいないだろう。
賢人機関が数年に一度、戦闘訓練・霊力調査という名目を盾に、
限られた土地の中で、隊員を生身で闘わせるのだ。
この実験は、最後の一人になるまで続けられ、その間の各員の霊力の変化や
精神状態を記録に取る。
しかし、帝国華撃団に入隊して数年が過ぎるさくらでさえ、
噂では聞いてはいたものの、今の今まで人事だと思っていた。
何年か前に実行されたのを最後に、以来ずっと封印されてきたはずのプログラム。
それがまさか今、こんな場所で行われるとは・・・

「そんな馬鹿な!」
巴里華撃団のグリシーヌ・ブルーメールが声を荒げた。
「なにゆえこのグリシーヌ・ブルーメールが、そんな低俗な物に参加しなくてはならないのだ?
ブルーメール家の次期当主として、このような茶番に加わるつもりはない!」
人一倍誇り高い彼女の、当然の抗議である。
が、米田の返事はグリシーヌのみならず、皆を沈黙させるに十分なものだった。
「馬ァ鹿野郎ッ!それでも華撃団の隊員かっ!貴族だろうが何だろうが、
選ばれたからには、ガタガタ文句を言うんじゃねぇ!心配しなくても、
ちゃぁんとお前ェさんの家族は了承済みだよ!」
それを聞いて、グリシーヌの顔は青ざめた。押し寄せる感情を抑えるため、唇を強くかみ締める。
他の皆も押し黙ったままだ。
静寂を確認した米田が、話を続ける。
「プログラム参加者は、両花組、かすみ、由里、椿、メル、シー・・・大神達には
立会人をしてもらう。神崎財閥には今回資金を援助してもらったので、特別立会を許可した」
すみれが驚いたように、自分の家族を見た。父は苦しそうにうつむき、母も
悲しそうにこちらを見つめている。祖父だけは、無表情に佇んでいるが、その手が
小刻みに震えているのが判った。
                           【残り18人】
45SAKURA・ROYALE@19です:2001/04/19(木) 21:34
どうしよう・・・やっぱり別の方にお願いすれば良かった。
こんな奴に任せてられっか!って方、良ければ執筆お願いします。
いやいや、悪くないと思うよ。
あとは生き残った際の「見返り」を明確化すれば良いと思う。
ときメモBRは「彼に告白できる」という権利が掲げられているけど
「霊力の記録を取る」だけでは、少し弱いかな。
というわけで、表向きは戦闘訓練・霊力調査だけど
本当の目的は別に・・・というダークな伏線を張ってみては?
米田も神崎財閥も、そして大神も、真実を隠している、って感じで。
「俺は・・・俺は、納得できません!」
突然、大神一郎が叫んだ。
「立会人って・・・仲間が殺し合うのを、ただ黙って見ていろっていうんですか!?
 そんな事に立ち会うくらいなら、俺は・・・」
その時、加山雄一が大神の側頭部に銃を突きつけた。
「大神・・・悪いが、言う通りにしてもらうぞ」
「加山!?お前、なぜ・・・」
大神・・・いや、舞台にいる全員が、加山の突然の行動に驚愕した。
加山が大神に銃を向ける・・・有り得ない事だ。
「加山さん!やめてください!」
「どうしたってんだ?正気に戻れ!」
彼女達の叫びが響くなか、加山は銃を構える姿勢を崩さなかった。
「俺だって、好きでこんな事をしている訳じゃない!大神には・・・
 俺達の指示に従ってもらうしかないんだ・・・」
加山は、激しい感情を押し殺すように言った。
俺達の・・・指示?
大神は冷静さを取り戻すべく、二、三度深呼吸した後、加山に問いただした。
「加山、何があった・・・全員にわかるように、説明してくれ」
そう、この異常な状況を説明してもらわなければ。
しかも加山の口ぶりからして、この殺人プログラムには、何か別の意図がある。
「大神・・・お前は黙って見ていればいい。お前が生きていることが、絶対条件だからだ」
加山は重い口調で説明を始めた。・・・絶対条件?
「彼女達には、命を賭けて戦ってもらう。そして、生き残った一人・・・つまり、
 『最強の霊力』を持っている者には・・・大神と、契りを交わしてもらう。それが全てだ」
・・・『契り』だと!?
大神の頭の中が、真っ白になった。
女性と肌を合わせる事を強要する・・・そんな破廉恥な命令が出たというのか?馬鹿な・・・
加山は説明を続けた。
「疑いたい気持ちはわかるよ。だが、こうしなければ・・・」
加山の声が、わずかに震えはじめた。そして一呼吸置くと、彼は意を決して言い放った。
「こうしなければ、世界は滅亡してしまうんだ!!」
4814だけど:2001/04/20(金) 14:53
19さんに助け舟です。
何らかの危機が迫っていて、特殊な霊力を生み出さねば世界は滅亡してしまう・・・
そんな舞台背景を考えてみました。
世界の命運が掛かっているとなれば、嫌でも彼女達は戦わねばならないでしょう。
戦う場所は、一般市民が退避した帝都がよろしいかと。
では、サクラ知識の無い私はここで読者に戻ります。
続きを頑張ってください。
49SAKURA・ROYALE:2001/04/20(金) 21:19
「ど、どう言うことだ、加山?世界が・・・滅亡?」
「ああ、それは・・・」
「そこからは、俺から説明しよう」
米田が加山を制して、言った。
「結論から先に言う。このプログラムの目的は、最も霊力が高い隊員と、触媒たる大神の二人による、
特別な霊力を生み出すためなんだよ」
一同に衝撃が走る。
「なぜ、それが必要か・・・?答えは、これだ」
どこに隠し持っていたのか、米田は数枚の紙を突き出してみせた。何かの報告書だろうか。
大神が代表して、その紙を受け取り、書かれている内容に目を走らせ・・・
「こっ、これは・・・・」
思わず両手に力が入り、紙がクシャリと歪んだ。
「世界各地に、降魔反応・・・!?」
「な、なんやて!?」
「降魔が世界中に?」
帝撃の面々が、悪かった顔色をさらに悪化させる。
「今のところ、活動はしていないが、な」
米田が応えた。
「どうしてか、大量の降魔が世界各国から発見されたってわけよ。現状は、夢組総動員で霊力による
封印を施している。だがそれも長くはもたん。封印が解けちまったら、とてもじゃないが手に負えない」
「・・・じゃあ、特別な霊力が必要、というのは・・・」
「そうだ、世界中全ての降魔を一度に消滅させることができる、唯一の方法が"浄化の術"。
それはより強力な霊力を持つ男女の契りからしか、発動しない。男の方は、相手の霊力を
さらに高めることが出来る優秀な触媒である大神がいる。しかし、女の方はと言えば、
はっきり誰が一番適しているのか、判断できない」
そして、米田は一人一人の顔を見ながら言葉を続けた。
「そこで、諸君らの中から、霊力の最も高い者を選出するため、このプログラムを実行することになった。
単純に霊力だけ強くても駄目だ。極限状態でも己を失わない、強い精神力を伴った者が必要だ。」
「それで、殺し合いをしろと・・・?」
「・・・そうだ」
米田の返事に、文句を言おうとする者はいなかった。。
ここに来てからの何度目の沈黙だろう。しんと静まり返った場内の空気は、時間が増すごとに重く、
まるで毒でも含んでいるかのように、確実に隊員たちの心を蝕んでいた。
【残り18人】
5025:2001/04/20(金) 21:51
お、始まってるね。
14氏の助言もあってか理由付けも良い感じだし。

誰が残るかは解らないけど19改め
SAKURA・ROYALE氏には頑張って欲しいデス。
さて、何も出来ない半コテハン状態だとウザイので
そろそろ名無しさんの海に潜らせて貰います。
51SAKURA・ROYALE:2001/04/20(金) 22:33
14さんのおかげで、闘う理由が(無茶苦茶な理由ですが)できました。
25さんも色々助言ありがとうございます。
>>51
サクラ全く知らないけど頑張れsage。
しかし「激!帝国華撃団」は歌える。どうしてだろう???
5314:2001/04/21(土) 19:00
あ、いい感じになってますね。今後に期待sage
>>52
私もその歌だけは歌える・・・
>>52-53
結構有名な曲ですからねぇ。
3のOPの御旗のもとにも結構イイ曲です。
田中公平氏萌え。

SAKURA・ROYALE氏、頑張って。
55SAKURA・ROYALE:2001/04/21(土) 19:26
茫然としたままの隊員たちに、米田は悲しそうな顔をしたが、すぐに表情を引き締め、咳払いをした。
「まだ、信じられないか?・・・しょうがない。現実を・・・見せてやる」
そしておもむろに、出入口の方へ声をかける。
「おーい、おまえたちー。入ってきてくれや」
呼びかけに応えて、3人の男達が舞台の前までやってきた。
パッと見、面妖な3人組である。軍服を着ているので、軍人であろう。
一番体格の良い、しかしやたら女くさい仕草をした、異様にインパクトの強い男が
厚手の布袋のようなものを抱えていた。中にゴロゴロとパイナップルでも詰めこんだかの
ように、所々いびつに突っ張っている。
「巴里の連中はお初にお目にかかるから、紹介しておこう。帝国華撃団・薔薇組の清流院琴音、
太田斧彦、丘菊乃丞だ。今回のプログラムの補助を担当する・・・さぁ、見せてやれ斧彦」
言われて布袋を抱えていた男・・・彼が太田斧彦らしい・・・が、荷物を降ろし、紐で縛っていた
口を開けて中身を取り出すかのように布をずらしてゆく。
「きゃあああああああああっ」
布袋の中身をいち早く確認できた藤井かすみと榊原由里が同時に叫び、
すぐに横の高村椿が後に続いた。
それから全員の視線がそこに集中し、程なく悲鳴のコーラスが響き渡る。
袋の中から、帝国華撃団副司令である、藤枝かえでがのぞけていた。
いや、それは"もと"藤枝かえでですらあった。
肩の辺りで切り揃えられていた髪には血がベットリとこびりつき、脳みそらしき豆腐状の物が
付着している。硝子玉のような眼は頭蓋の半分ほどに陥没していた。
細い腕が通常では曲がり得ぬ方向へと曲がり、軍服も血で真っ赤に染まっていた。
「いやぁぁあ!かえでさぁぁんっ!!」
椿が再び金切り声を上げ、かえでの遺体に駆け寄ろうとした。
「こらぁっ!静かにしろい!勝手な行動は控えろ!」
米田が一喝したすぐ後に、銃声が鳴り響き、誰もが一瞬身をすくめた。
薔薇組隊長の清流院琴音が、いつのまにか拳銃を抜いて、椿の頭目掛け発砲していたという事に
全員が気づくのに、数秒を要した。額を撃ち抜かれた椿は、かえでのもとに辿り着く前に、
ゆっくりと後ろ向きに倒れていった。
「つっ・・・!」
由里が顔を歪めて悲鳴を上げようとしたが、米田に睨まれて、声にならなかった。
蛇に睨まれた蛙のごとく、身体が凍りついたように全ての動作を拒否している。
「おめぇが殺してどうするよ」
無機質に注意をする米田に、琴音が無言で礼をした。
「いいか、おめぇらも以後、騒いだり反抗したりするなよ。ここで死んでも、無駄死にだ」
誰も反応しなかった。いやできなかった。
薔薇組が、かえでを袋に戻し終える間、舞台上は、まるで時間が停止したかのようだった。
                                             【残り17人】
56SAKURA・ROYALE:2001/04/21(土) 19:29
死人が出ました。ファンの人にウィルスぶち込まれそうなスタートですね・・・。
もうすでにあちこちで矛盾が生じていますが、このまま逝っちゃいます。
稚拙な上に遅筆で目障りでしょうが、厨房の書き殴りと思って、ご勘弁を。
5714:2001/04/21(土) 21:29
あ、いきなり椿を殺しちゃったのね。それは良いとして・・・
『ときメモBR』に縛られ過ぎていませんか?文章似てるし。
『バトル・ロワイアル』の原作小説および映画はチェックしました?
映画は「特別篇」が現在公開中(27日迄)なので、未見ならチェック必須。原作も読みましょ。
あと、「脳みそ」と書くよりは「脳髄」等の漢字で表現したほうが、バイオレンス感が増すかと。
今後も頑張って書いてください。期待sage。
58SAKURA・ROYALE:2001/04/23(月) 21:37
>>57
参考にしようと、ときメモの方を読んで、そのまんまパクってましたね。失礼しました。
原作は小説と、あと漫画版を読みましたが、映画版はまだ見てなかったり。(おいおい!ってツッコミ入りそう)
今小説が手元にないので、早いとこ取り戻して、もう一度勉強しなおそうと思います。
でも、ホント誰を残していいのやら・・・。
>>58
よほどの天才でもない限りは模倣から入るのは上達の第一歩だし、気になさるな。
もちろん丸写しはダメだろうけど。
映画版も独自の良さがあるので、暇があったら見ておく事をお勧めします。
ま、じっくりとやって下さいな。
>>58
焦らずにマターリ行きましょう。
ちなみに生き残るならエリカきぼんぬ。
冗談です、俺が好きってだけなんでお約束の如く言ってみました(w

まぁ、順当に行けばさくらなのかな?
個人的には他の路線(マリアとかすみれとかコクリコ)なんかが
面白いかと思いますが。
>>55

あうぅ・・・いきなり椿たん消えちゃいました(T_T)

>>57
>あ、いきなり椿を殺しちゃったのね。それは良いとして・・・

良いのか・・・あうぅ・・・(T_T)

・・・

ま、いいや、すみれ様が最後のほうまで残るのに
期待しよう・・・って書いたら消されそうだな(^^;

でも、いざとなったらカンナ&すみれのタッグが
出来そうなきもする・・・
でも、この2人だと紅蘭のトラップ辺りに引っ掛って
あっさり消える、というオチもありそうな・・・(笑)
62SAKURA・ROYALE:2001/04/24(火) 20:47
沈黙した舞台上で、誰かが呻き声を上げてうずくまった気配があった。
嗚咽混じりに嘔吐しているのが、聞こえてくる音と、すえたような臭いで分かったが、
皆それが誰なのかを確認する余裕はなかった。
「かえでくんは、このプログラムにだいぶ、反対したもんでな・・・」
米田が軍帽のつばを、目深に下げながら言った。
「たった一人を選抜するために何人も犠牲を出すのは納得いかない、とな。
隊員全員で霊力を放出する作戦を提案してきたんだが、賢人機関の方で、却下され・・・結果が、これだ」
その場がしん、と静まり返っていた。全員が認めたのだ。これは現実で、間違いや冗談では、ない。
自分達はこれから、殺し合いをさせられるのだ。
「わ、私たちも、プログラムに参加するんですか?」
かすみが泣きそうな声を出した。
「私は戦闘訓練なんて、受けてないですよぉ」
シー・カプリスもおずおずと発言する。メル・レゾンの腕にしっかりと自分の両手を絡ませているが、
それはどうしようもなく震えていた。
「おめぇさんたち、それに椿・・・はもう死んじまったが・・・は、とにかく並み以上の霊力は持っているんだ。
絶体絶命のピンチの時に、さらに覚醒する可能性がある、ということで参加してもらうことになっている」
由里がかすみの肩に顔をうずめ、泣き出した。
薔薇組の三人が、今度はいくつものバッグを米田のところまで運んできた。
「ルールを説明しよう。行動範囲は帝都全域。もちろん、住民は避難済みだ。
範囲が広いから、全員ばらけちまったら誰とも遭遇しないと思うかもしれないが、
なぁに、時間と共に場所を狭めていく予定だ。徐々に立入禁止区域が増えていくってわけだな。
嫌でもご対面てことだ。当然禁止区域には入れないぞ。入れば諸君らの首輪が遠隔操作で爆発する仕掛けだ」
そう言われて、初めて己の首に、奇妙な首輪が嵌っていることに気づいた者が数名いた。
「その首輪は対象者の霊力を感知して、探知機の役割も果たしている。誰がどこにいるか、こちらではお見通しと言うわけだ。
帝都から逃げようとした奴の首輪も容赦なく爆発するぜ」
紅蘭は思わず首輪をいじってみた。繋ぎ目を探そうとしたが、がっちりと噛み合わさった首輪は、
およそはずれる気配を見せなかったし、それを見た米田の、
「無理にはずそうとしても、爆発するようにしてあるが・・・」
という忠告に、慌てて手を引っ込めた。
「この帝劇は、全員が出発した二十分後に禁止地域になる。だからまずここから離れるように。
なお、六時間ごとに全域に聞こえる放送を流す。その時、それまでの六時間で死んだ者の名前も読み上げる。
それと、二十四時間に渡って死者が出なかった場合・・・」
米田が首を掻っ切る仕草をして見せた。
「強制的に全員の首輪が爆発するぞ。全員が犬死にする前に、優勝者を出せよ。仲間だ何だって、言っている場合じゃねぇからな」
それを聞いて、ソレッタ・織姫が頭に手をやって、ため息をついた。
やれやれ、「昨日の友は 今日の敵」・・・デスかー?
「オーナーは・・・」
シーは絡ませていたままのメルの腕を力なく振り解き、涙声でそう言った。
「オーナーは、グラン・マはこの事を知っているんですかぁ?」
「そ、そうです。いくらムッシュ米田の命令でも、私達はオーナーの許可がないと・・・」
「許可なら、とっくに出してるよ」
メルの言葉を遮るように、別の声がかぶさる。
ふくよかな婦人が、いつのまにか劇場内に現れており、コツコツ靴音を立てながら、米田の側まで来た。
【残り17人】
63SAKURA・ROYALE:2001/04/24(火) 21:23
>>61さん、マジごめんなさい。

そして、次に死ぬのはあの子なんですが・・・・・。

すみれとカンナのやりとりは(殺し合いじゃなくてね)
是非いれたいと思っています。
>SAKURA・ROYALE氏
遂に本格始動ですね。
読んでてドキドキしましたよ。大変でしょうけど頑張ってください。
と言う訳で期待sage
65名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/25(水) 04:16
dat逝き防止age。
あとは再びsage進行でお願いします。
いい感じで動き始めてますね・・・・
66SAKURA・ROYALE:2001/04/25(水) 22:36
ちょっと助言を頂きたいんですが、各々に与えられる武器って
やっぱりランダム(あたり・はずれあり)の方が面白いですかね?
でも愛用の武器じゃないと力が発揮できない人もいるかと思って、
悩んでます・・・。
>>66 SAKURA・ROYALE氏
本格的に始動されてる様で何よりです。
お役に立ちたいのでなんとなく浮上してきました。

で、ご相談の件ですが各々の特徴を生かし切らせるなら得意な獲物が良いだろうけど、
極限状態でその力を試すなら得意でない物って考え方もありですね。
って、これじゃ答えになってないジャン(´Д`;)

えっと、取り敢えず以前も語られてましたがカンナ、ロベリア、レニは
武器が何であれそれなりに使いこなす可能性が高いですよね。
(カンナの場合、武器不要とも言いますが(^^;)
それを考慮された上でランダムか得意な得物かを決められては如何でしょう?

それと参考までに各人の霊力具現化について自分が知っている範囲でフォローさせて貰いますね。
参考になると良いのですが。あと、全部書くと長すぎるので特筆すべき隊員のみに絞ります。
霊力覚醒時に発動したらしい衝撃波は除いておきます。
全員に共通の項目のような気がするので。

01イリス・シャトーブリアン:
潜在霊力は帝撃花組1番らしい。テレポートや電撃等が使用可能。ただし制御能力はあまり強くない模様。

02エリカ・フォンティーヌ :
治癒能力、バリア、電撃等、多彩な具現化能力を持つが基本的には条件反射に近く、制御出来ているのは治癒能力だけの模様。
潜在霊力が高く(?)覚醒状態になると性格に変化有り。

10真宮寺さくら
一度バリアを具現化、大神を庇ったところを見ると制御可能か?

18ロベリア・カルリーニ
炎を自在に具現化可能。霊力も高い部類に入る?

こんな感じでしょうか。識者の方何かありましたらフォローよろしく。
>>66

ロワイヤル的にはランダムの方が正統かと。

って、紅蘭に「はりせん」とかいうパターンが
見たいだけだったりして(笑)<そのまんまやっ
こ、紅蘭にハリセンってスゴイ萌える。
70SAKURA・ROYALE:2001/04/27(金) 21:46
「オ、オーナー・・・・?」
巴里華撃団の司令であり、シャノワールのオーナーで、皆の母親代わりでもある、グラン・マ。
彼女まで、この大帝国劇場にやってきた。
信じられないとばかりに、メルはグラン・マを凝視した。
「遅れて悪かったね。ナポレオンがいうことを聞かなくてさ」
そのメルの視線にも構わず、グラン・マは無表情に床へ視線を送る。視線の先には、
ナポレオン・・・グラン・マの愛猫がいた。
ナポレオンは主人の視線に応えるかのように、ニャアと一声鳴いて見せた。
そこだけ切り取って見れば、実にほのぼのとした光景である。
少なくとも、この場に血の匂いがすることを忘れられそうなくらい。
ナポレオンを抱き上げながら、グラン・マは米田を見た。
「ルールの説明は終わったのかい?」
「今やってるとこだよ」
「早くしてとくれ。時間がないんだよ、この世界にはね」
いつもと変わらぬ口調のグラン・マに、たまらずシーが駆け寄った。
「オーナーッ!」
ナポレオンが、シーの剣幕から逃れるようにグラン・マの腕から逃げる。
「オーナー!どうしてなんですかぁ!?こんな・・・殺し合いなんて、私できませんよぉ!」
すがりつくシーに、グラン・マは厳しい表情を崩さなかった。
「そうかい、できないのかい・・・・。じゃあ、しょうがないねぇ」
「え・・・」
自分の腹部に、何か堅い感触が当てられた事に、シーがいぶかしむ間もなく、
ドンッ
くぐもった音が聞こえ、グラン・マを見ていた瞳がさらに大きく見開かれた。
事態を理解できず、よろよろとグラン・マから離れ、シーは自分の腹の辺りに目をやった。
お気に入りのメイド服に、じわじわと赤色が侵食していく。
ゆっくりとグラン・マに視線を戻すと、彼女の手に、小さな拳銃が握られているのが見えた。
その銃口からうっすらと硝煙が出ている。
「う、そ・・・」
オーナー、と声に出せなかった。器官にまで、血が上ってきた。
口元から血が溢れだすシーを、グラン・マは一瞬悲しげな眼で見てから、もう一度、引き金を引いた。
パァンッ
今度は銃口を身体に押し付けていなかったので、銃声は綺麗に(銃声が綺麗というのもおかしいが)響き渡った。
額のど真ん中に穴をあけられ、シーはゆっくりと崩れ落ちる。
「シィィィィィッッ!!」
メルが絶叫を上げたが、グラン・マの銃が、今度は自分に向けられて、悲鳴を途中で飲み込む。
喉が焼け付くかのように、熱い固まりが引っかかったような気がした。
涙がどうしようもなく溢れ始めたが、メルはそれをぬぐう事すら考え付かず、ぺたりとその場に座り込んだ。
「騒ぐな、と言われたはずだろ?こっちも辛いんだよ・・・あんたたちをここで殺すのは、さ」
グラン・マは銃を降ろすと、舞台の上に茫然と佇む、本日の主役達を見た。
「私らを恨んでくれて、かまわないよ・・・世界の為に、アンタ達を犠牲にする、私らをね」
あくまで事務的な口調で、彼女は言った。
「・・・アンタ達、死んで歴史を作りな」
【残り16人】
71SAKURA・ROYALE:2001/04/27(金) 21:53
まず、シーファンの方、ごめんなさい。

しかも禁じ手である、ゲーム中の台詞を引用してしまいました。
我ながら、痛いなぁ・・・。
これからさらに迷走していきそうです・・・。

アドバイスしてくれた方、どうもありがとうございました。
いやいや、この程度の引用なら大丈夫。
何度も使われると萎えるけど、こういう重要な場面で一回限りなら、むしろ燃える。
これからも頑張って下され。
あと、「○○ファンの方、ごめんなさい」ってのは言わなくても良いかと。
主導権は貴方にあるのだから、もっと自信持って突っ走って下され。では期待sage。
お、話が進んでますね。

メルが座り込む辺りの描写は個人的には非常に良いと思います。
親友の死を悲しみ絶望に暮れる様など場の緊張感を上手く表現してるんじゃないでしょうか?

あと台詞の使い回しは効果的であり多用しなければ問題ないんじゃないでしょうか。
少なくとも今回の使い方は悪くないと思います。
うーむ、花組の隊員と一般人(?)だと基本能力に差がありすぎるような気が…
このスレの>>52です。このスレとOPムービーに触発されてサクラ3を買いました。
これより荒れていないサクラスレを探してみます。
75つづき
荒れてないのはここだけかも…
それ以前にサクラスレが多すぎてよくわからなかったので、とりあえず
クリアしてから改めて探す事にします。対決スレッドの料理対決は面白そうでした。
サクラ1,2はプレイしたのかい?
一通りやってからの方が、スレ見るのも楽しいと思われ。
あと、ここはひっそりのんびりやっているので、荒しもこないんだろ。
7875.76:2001/04/30(月) 01:30
>>77
>>52にカキコしたとおり、私サクラはほとんどわかりません。
サクラ1のメインキャラの顔と名前がかろうじて一致するくらいで。
ストーリーについては1の最後で全員が決死の突撃をする、と聞いた事があります。
おっしゃる通り1、2もやってみようかと思います(なぜかサターンが現役だし)
それにしてもサクラ3のOPムービーは画面の切り替えが早く、忙しいですね。
でも、とっても(・∀・)イイ! 20回以上見てしまいました。
79名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/02(水) 12:54
dat阻止
80SAKURA・ROYALE:2001/05/04(金) 19:52
"死んで歴史を作りな。"
ああ、前にも言われたっけ、この言葉。
あの時は、大神さんが皆で生きて帰ってくるって、言ってくれたんだった。
そして、皆無事に帰ってきた。
でも・・・・。
今、大神さんは何も言ってくれなかった。
俯いたまま、悔しそうに肩を振るわせたまま。
唇をきつくかみ締めて・・・・そんなにきつく噛んでいると、血が出ますよ・・・。
ねぇ、大神さん。
今度こそ私達、死ななきゃ駄目、なんですか・・・・?

エリカ・フォンティーヌが、胸の十字架を握り締めながら、自分も唇をかみ締めた。
グラン・マが米田の方を向いて、
「やれやれ、プログラム開始前に、二人も候補者を減らしちまったね。
ムッシュ米田、そろそろ始めようじゃないか。これ以上減らないうちに、さ」
淡々とした口調で進行を促した。
米田は頷いて、傍らに詰まれたバッグの一つを持ち上げてみせた。
「これから一人ずつ、2分間の間隔を置いて帝劇を出発してもらうわけだが、
それぞれにこのバッグを支給する。中身は食料と水、武器・・・はそれぞれランダムに入れてある。
何が当たるかは運だな。それに帝都の地図だ。ブロック分けしてあるから、定期的に流す
"立入禁止区域通告"の放送の時に、チェックを忘れるな。・・・それじゃ、誰から出発するか、くじ引きででも決めるか・・・」
「ちょっといいかい?」
挑戦的な声音が、米田の言葉を遮った。
「なにか質問か?ロベリア」
その場の視線が、この状況においてさえ、敢えて不敵な笑みを浮かべて見せるロベリア・カルリーニに集まった。
「その殺し合いの優勝者は、さらに隊長と一仕事しなきゃいけないわけだろ。
どう考えたって割に合わないと思わないか?命を賭けてやるゲームにしては、見返りがなさすぎる」
世界平和のため、という大名目には触れずに、このプログラムのリスクに見合う報酬を要求するロベリアに、
皆が驚いた(呆れも混ざっている者もいた)表情をする。
「心配いらん。優勝者にはもちろん、それ相応の報酬が用意されている」
「・・・用意周到ってわけかい。わかったよ」
「お、お金で済む問題じゃないでしょう!」
普段大人しく、逆らうこととは無縁の北大路花火が、とうとう涙声で抗議した。
「人の命は、お金で買えるものじゃないんですよ!」
婚約者を失い、巴里華撃団として闘ってきた彼女には、人の命の重さを十分に理解しているつもりだった。
「その通りだ。だから、世界中で降魔の被害が出る前に、我々が・・・やらなきゃならん」
米田の応えに、花火は身を竦ませた。そんな彼女の震えた手を、コクリコが両手で握り締めながら、
「米田のおじさん、ボク・・・それにアイリスには・・・霊力はあるけど・・・その・・・」
チラリと大神を見てから、顔を赤くして俯くと、
「ひっく・・・アイリスが・・・なに?」
名前を呼ばれて、弾かれたようにイリス・シャトーブリアン・・・愛称アイリスがしゃくリ声をあげる。
「ボクらじゃ、イチローと・・・えーと、"男女の契り"っていうのは・・・」
コクリコの返事に、今までとは違った意味での気まずい空気が流れた。
「まぁ、人道的に確かに問題はあるかもしれねぇが・・・」
頭を掻きながら、米田がぼやくように言った。
「霊力そのものだけで言やぁ、アイリスが一番だしよぉ。コクリコ、おめぇさんだって相当なもんだ。
一概に年齢だけでふるいにかけられなかったんだよ」
「コクリコぉ・・・あのね、契りってどういう意味・・・?」
年上であるアイリスに、怪訝そうに小声で問われ、コクリコは顔を赤くしながら、モジモジする。
「え、えっと・・・その・・・」
「・・・契り。約束すること。・・・今回の場合、夫婦の誓いをたてる行為」
レニ・ミルヒシュトラーセが、無感情に説明を入れた。慌ててコクリコが頷き、
「そうだね、イチローのお嫁さんになること・・・かな?」
言われてアイリスは、"お嫁さん"の言葉に反応を見せたが、
「・・・アイリス、お兄ちゃんのお嫁さんになりたいけど、皆と戦うのは嫌だよ・・・」
ジャンポールを抱きしめ、顔をうずめながら心細げに呟いた。
しかし、それを聞いた米田は、首を横に振っただけだった。
「すまねぇが、これはもう後戻りできねぇんだよ・・・・加山、くじを頼む。一番手が決まったら、
その後は名前順に出発してもらおう」
軍人として、今まで幾多の戦いで、己の感情を殺し、平和のために、勝利のために戦ってきた米田は、
その心を悪鬼に食わせ、自らを修羅と化し、そして今、命じられたこの狂気的なゲームを開始させようとしていた。
【残り16人】
81SAKURA・ROYALE:2001/05/04(金) 19:56
だいぶ間が開いてしまいました。ダメニンゲンです。
G.Wも、もう後半ですね。これからまたチビチビやりたいと思います。
おおっ、更新お疲れ様。
うん、いい感じ。焦らずユクーリ続けてくだされ。
83名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/05(土) 10:18
dat防止age。
粘着荒らしに遭遇しない事を祈る・・・
84名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/06(日) 02:47
>1で全く分からなかったキャラ。
31清流院琴音 、37パーシー・ホワード、45宮田恭青
マジ謎
85名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/06(日) 04:37
くじの結果アイリスから名前順に出ていくことになった。
「やれやれアタシは最後かい、まいったねぇ」
そう言いながらロベリアが大神に近づいた。
それは遅すぎず、速すぎない絶妙の速度であった。絶妙の間であった。
そして気配の断ち方も完璧であった。
おそらく長年の泥棒家業+天性の素質であろう。
周りで彼女の動きに気付いた者はいなかった。
す・・・と大神の横についた。
「お、おいロベリア・・・」
大神が当惑すると、ロベリアは囁くように言った。
「本当の目的はなんだと思う?」
訊いた。
「本当の目的!?」
大神がそのまま聞き返した。
「ヤツラのだよ」
そう言って離れたところにいる米田とグラン・マの方に視線を走らせた。
「どういうことだ、ロベリア」
「つまりこういうことさ。単に霊力の高い奴同士を契らせたいんなら
なんのことはない、ここにいる全員とあんたとがヤっちまやあいいってことだよ。」
「な、何を言うんだ!?」
「驚くことはないさ。こいつら全員、隊長にだったら喜んで股を広げるような奴
ばかりだぜ」
「な、こんな時に悪い冗談はよせ!ロベリア」
大神は激昂した。TPOをわきまえない、不謹慎な発言だと思ったからだ。
しかし、ロベリアは止めない。
「本当のことさ。メルだってロベリアだってそうだよ。気付いてないのはアンタ
だけさ。まぁワタシはそんな面倒なことはゴメンだけどね」
「くむぅ・・・」
と大神は呻いた。
「ヤツラの目的はさっき言ったようなことじゃないね。」
「・・・・・」
大神には反論する術が無かった。最も霊力が高い者を選出するため
とはいえ、残りの全員を殺すなどいくら何でも滅茶苦茶だと思ったからだ。
「ヤツラ、いつだって真相は藪の中ってことさ。それより隊長面白いものが
見られるよ」
「面白いもの?」
「ああ、女ってのはね。友情よりも恋愛感情を上に置く生き物なんだ。」
「・・・・・」
大神は無言であった。それはロベリアに続きを促すための無言であった。
「もし自分が死んだ後、隊長が自分を殺した奴と寝るってのを想像したらね、
身を引き裂かれるような想いってやつになる奴がここにはゴロゴロいるのさ。」
「面白いものってのはつまり・・・」
「見られるよ。女のドロドロの執念、怨念ってやつが」
ロベリアは囁くように言った。
その唇の端はするどく吊り上っていた。
「君はやる気なのか?」
「やる気?」
「昨日まで共に戦ってきた仲間を殺すのか?」
「ワタシはヤツラを仲間と思ったことはないよ」
「何!?」
「けど、隊長さん、アンタはちょっと別だよ」
す・・・と大神から離れた。
「何だって!?」
「これも友情より愛情ってやつかね・・・」
そう言って歩き去っていった。
ロベがいい感じだなぁ。続きに期待。

>>84
清流院琴音…薔薇組、パーシー・ホワード…紅蘭師匠、宮田恭青…神崎家執事
>「本当のことさ。メルだってロベリアだってそうだよ。気付いてないのはアンタ
>だけさ。まぁワタシはそんな面倒なことはゴメンだけどね」
これはなんか間違ってますよね?
ロベリアが喋ってんだから。

でもいい感じ。
ところで作者は違う人?
88名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/06(日) 17:34
本当だ、酔っ払いながら書いたからかな
89SAKURA・ROYALE:2001/05/06(日) 20:28
ロベリア、かっこいい・・・!!
この前ロベエンディング迎えたばっかりなので、かなり萌えです。
85さん、続き・・・書いてくれませんか?
ときメモ+バトルロワイヤルと比較される事も多々あると思いますが。
頑張って下さい。
なんとなく、2chバトルロワイヤルリンク。
ときメモ+バトルロワイヤル(ギャルゲー)
http://yasai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=gal&key=981667676
SAKURA・ROYALE(ギャルゲー)
http://yasai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=gal&key=985545920
バトル・ロワイヤル(エロゲネタ)
http://www.bbspink.com/test/read.cgi?bbs=erog&key=984605397
バトルロワイアル(ネットゲーム)
http://natto.2ch.net/test/read.cgi?bbs=netgame&key=988425693
バトルロワイアル(一般書籍)
http://natto.2ch.net/test/read.cgi?bbs=books&key=975827942
バトルロワイアル(シャア専用)
http://www.bbspink.com/test/read.cgi?bbs=ascii&key=987192950
FFロワイヤル(FF・ドラクエ)
http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=ff&key=988864191
参考にしてやって下さい。
所で、「ロワイアル」「ロワイヤル」どっちよ
>>89
作者交代?
せっかくだから、これも入れてやってくれ。
バトル・ロワイアル(映画)
http://cocoa.2ch.net/test/read.cgi?bbs=movie&key=986163171
9285:2001/05/07(月) 17:29
ときメモのやつみたく一人が書くのもいいけど、
こういう掲示板だから複数人がよってたかって
書くのもいいと思ったわけよ。
つーか1はまだこれ見てんのか?
93SAKURA・ROYALE:2001/05/07(月) 18:18
>>92
賛成です。せっかくだから、思い切って皆で書きこんでいきませんか?
多少内容がこんがらがったり、支離滅裂になったとしても、それはそれで。
共同作業の方が楽しいですし。・・・責任逃れっぽいかな。
94名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/08(火) 04:40
アイリスは建物外に出た。
椿とかえでの死体のあるあの部屋から一刻も早く離れたかったのだ。
身近な人間が身近な人間の手によって殺された。
「あの時もし変な動きをしたらアイリスも米田のおじちゃんに
殺されてたんだ・・・」
アイリスの精神は変調をきたす寸前であった。
頭に血がのぼっていかないため、顔は青ざめ、視界は白い。
世界がぐにゃりと曲がり、歩くことさえできない。
アイリスの頭には、
「どうしよう」「殺されちゃう」
の2語がひしめき合っていた。

(・・・そうだ!)
思った。
(レニと一緒なら、きっと大丈夫!)
しかしすぐに絶望的な現実にアイリスは気付いた。
(…でも…レニはずっと後の方に出てくるんだ…)
レニは後ろから2番目に出てくる。
レニの次に、アイリスが信頼しているさくらも真ん中辺りのスタートだった。
絶望的であった。
その時である。
後ろから足音がした。
その足音はだんだん近づいてくる。
「ひ……」
アイリスは小さく息を呑んだ。
何者かの足音であろうか。
それは2番目に出てきた者の足音であった。
(私の次の人って…)
アイリスは頭の中の考えを巡らした。
(そうだ…次に出てくるのはエリカって人だ…)
アイリスのエリカに対する印象は、
機関銃をうちまくる何を考えているのかよく分からない人、
であった。
危険だと思った。
そう思った瞬間、アイリスはテレポーテーションした。
混乱した頭でのテレポート。
どこに行き着くかなど、全く本人にも分からなかった。



アイリスが消え去った数秒後、エリカ・フォンティーヌが建物から姿を表した。
エリカは燃えていた。
世界が滅亡の危機に瀕している。
この状況脱するにはどうするか。
それは大神さんと私の2人の愛しかない。2人の愛が世界を救うのだ。
エリカは燃えまくっていた。
「私、頑張っちゃいます!!!」

アイリスの危機感は的中していた!

【残り16人】
おお、エリカが燃えている・・・。期待sage
や、やべえ……まさにエリカだ(藁
みんながんばってくれ!
エリカ最高!(藁)
98名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/09(水) 08:39
dat逝き防止age。
つか、age荒らしのせいで、落ちるの早い・・・
やる気になってる場合、間違い無く別格に強いのはロベリア・マリア・レニあたりか。
こういう事やらせたらレニは質悪そうだなあ・・
桐山はまり役だし。
101名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/10(木) 03:10
同じ状況で明暗を分けた、

大きく行動が分かれたのが次の4名、2組であった。
3番目に出てきた神崎すみれ。
すみれは迷っていた。
彼女を待つべきか。
彼女とは!?
2番後に出てくる桐島カンナのことである。
神崎すみれと桐島カンナ
2人は犬猿の仲であった。常に喧嘩が絶えなかった。
表面上は。
しかし、本心では互いに相手を認め合う間柄でもあった。
好敵手。
そういったところであろうか。
「どうしたらいいの!?」
カンナと一緒であれば・・・
ギリ・・・と爪を噛んだ。
その時、コツコツとこちらに向かってくる足音が聞こえた。
次の人が来たのだ。
「もう!?」
思った。
感覚が狂っている。
すみれが悩んだ時間。
それは、本人にしてみればほんの数秒の間のことであったが、実際は数十秒
その場に立ち尽くし、考えていたのだ。
「くっ」
すみれは逡巡した後、走って帝劇を後にした。
カンナとの合流を拒否したのである。
なぜか。理由は二つあった。
一つは、カンナと出会うことにより自分は泣いてしまうのではないか!?
そう思った。
今は泣いてはいない。
しかし、カンナの顔を見てしまうことによる気の緩み、それを恐れた。
カンナは恐らく私を見ても泣かないであろう。
だが自分はどうか!?
気丈にふるまえる自信はなかった。
カンナとは常に同じ位置にいたい。同じ場所に立っていたい。
負い目、弱み、そんなものを見せたくはなかったのだ。
もう一つの理由。これは先の理由とも関係するが、心が崩れてしまうのでは、
と思った。
緊張の糸が切れてしまうのではないか、戦えるのか、といった懸念である。
心が折れてしまった自分をカンナはどうするか。
恐らく庇うであろう。
それは彼女の負担になってしまう。
それは避けたかった。
会うならもう少し落ち着いてから。心の準備ができてからにしよう。
そう判断したのであった。

一方次に出てきた人間。北大路花火の取った行動は・・・
帝劇の玄関が見える建物の影に隠れた。
彼女は待った。
誰を!?
次に出てきた人、桐島カンナ・・・ではない。
カンナは辺りを見回した。
ひょっとしたらその辺にアイツ・・・すみれがいるんじゃないか、と探した。
「ちぇっ」
軽い舌打ち。
いないと判断すると彼女もまた素早く帝劇を後にした。
花火が待っていた相手とは・・・
「グリシーヌ!」
「花火か!」
2人は互いを抱きしめ合った。
1分近くもそのままの状態が続いたろうか。
「行くぞ花火」
「ええ」
そう言って彼女は走り出した。
常に一緒におり、行動を共にした二人。
それはこのような極限の状況でも変わらなかった。

【残り16人】
102名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/10(木) 05:56
一方帝劇内舞台上では・・・・・
「あー由里の次は・・・と、シー・カプリスはもう死んでるから次は真宮寺さくらだな」
米田が言った。
このセリフにピクリと反応した者が2名、いた。
一人はメル・レゾンであった。
メルは怒りに満ちていた。
シーを殺したオーナーに。死者に対して何の弔いの気持ちも持たない米田という男に。
絶対に許せない!
できれば今すぐにでも2人を殺してやりたい、という気持ちだった。
しかし、それはできない。
そんなことをしようものなら、首にまきついてる輪が爆発して死ぬか、
銃で射殺されてしまうに決まっているからだ。
ここで無駄死にしたら誰がシーの無念を晴らしてやることができるというのか。
メルはシーの死に顔をチラリと見た。正視はできなかった。
シーの顔、それは
「どうして死ななきゃいけないの?」
そう言っているかのようだった。
末期の表情が固まったままだった。
つぅ・・・と涙の跡が、目から頬にかけて乾いて残っている。
メルは自分の内に膨らみ続ける危険な衝動を必死に抑えつけていた。
生き残ってみせる。そしてオーナーと米田を道連れに私もあなたの
後をすぐ追うわ。
掌からいつのまにか血が出ていた。
爪が肉に食い込んでいた。

一方で、ジ・・・と、さくらを注視する人物がいた。
ロベリアである。
彼女は、すぐにやる気になっていた。
戦いに備え、冷静に参加メンバーを分析する。
誰が用心すべき相手か。
過小評価はしない。
過大評価もしない。
正確に相手を視る。
特に帝国歌劇団の人間を見た。
パリの連中のことは良く知っている。
あいつらの中じゃ自分が負けそうな奴はいないな、というのがこれまで
共に戦ってきた経過の中で出した結論であった。
もちろん光武での戦いしか今までやったことはなく、生身での戦いはないが、
それならなおのこと自分が有利だと思っていた。
パリ歌劇団に関して言えばだ。
しかし、帝国歌劇団の人間がどの程度できるのかは分からなかった。
資料で読んだことは、あった。
経歴、戦績、霊力の特徴、性格等・・・。
だが書面からでは表面的なことしか分からない。
実際に対面したのはパリでの数日と今ここでの数時間だけ。
それでもロベリアが危険人物、と判断した人物が2人いた。
1人がマリア・タチバナ。
ロシア革命をくぐり抜けた闘士で、生身での戦闘経験は豊富だろう。
大神が着任する前は帝国歌劇団の隊長的役割も担っていた。
霊力も高い。
総合力ではコイツが一番だろう、とロベリアは思った。
そしてもう1人気になる人物。それが、今、名を呼ばれた、真宮寺さくらだった。
破邪の血を引く家系という前知識があるからだろうか。
妙な感じがした。不思議な雰囲気。
やりそうだ。
と思った。
そしてもう一つコイツの気に入らない点、それは大神隊長のコイツに
向ける視線だった。
他の奴に向ける視線と違う。
隊長がコイツに向ける視線は愛する者に向けるそれと同じなんじゃないか!?
ロベリアはささくれ立っていた。

一方、当のさくら本人は、この状況に厳しい表情をしていた。
だが、その眼からは心の揺れは読み取れない。
米田から殺し合いをしろ、といわれた時
かえでと椿の死を見たときこそ顔を紅潮させていたが、
今は唇を噛み締め、キッとしかめるのみである。
その表情を遠くから見つめ、
「成長したな、さくらくん」
大神は思った。
初めて会った時と比べ、何といさましくなったであろう。
人間としても、戦士としても、幾多の戦いを経て大きく成長した
さくらを大神は感慨深く見た。

桜咲く公園。
脇侍を一刀両断。
「真宮寺さくらといいます。あなたが大神さんですね」
はにかみながら、その少女は挨拶した。
後に、少女は言った。
「初めて会った時から、私、大神さんの事が好きでした」
ああ、あの時頬を染めていたのはそういうことだったのか。

その少女が、今目の前にいる女性だった。
大神の視界が液体で揺れた。

【残り16人】
「おいらはお前のことなんか嫌いだぴょお〜〜ん♪」
大神はさくらの脳天につまようじを刺した。
倒れるさくら。
さようならさくら。
104名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/10(木) 10:23
【残り15人】
ま、>>103-104は無視しましょ。
【残り16人】ってことで。
いやしかし、いい感じで話が転がり始めたなぁ・・・期待sage。
106名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/10(木) 13:06
さくらが死んだ♪さくらが死んだ♪
107名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/10(木) 13:36
葉鍵の次はさくらロワイヤルかい。ほかどっかやってない?
>>107
「バトルロワイヤルTV版にモーニング娘。が! 」(羊板)
http://teri.2ch.net/mor2/kako/976/976965882.html

2ちゃんの中ではこれが1番面白かった。
109名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/11(金) 04:37
「さくらくんっ」
大神は叫んだ。
気がついたら声をあげていたのだ。
無意識のうちに。
その場にいた全員が大神の方を向いた。
「よせ、大神!」
加山が銃口を向けながら言った。
撃つのか、加山!
大神は睨んだ。
触れれば堅い音をたてそうな視線であった。
「くぅっ」
加山は歯を噛み、萎えそうになる気持ちを必死の想いで奮いたたそうとする。
が、銃身は震えていた。僅かに。
隠密部隊とはいえ、彼も様々な修羅場をくぐってきた豪の者である。
が、今ほど恐怖を感じたことはなかった。
「米田中将、さくらくんとほんの少し話をさせてはもらえませんか?」
大神が言った。喉をきつく搾って出したような声だった。
「だめだ」
しかし、米田は一言の下に切り捨てた。
米田とてさくらには格別の想いがある。
旧友一真の忘れ形見。
幼少の頃から彼女のことは実の孫のような想いで見てきたのだ。
日々成長する姿を見るのは悦びでもあった。
毎年、一真の命日には墓参りに訪れ、彼女の成長を語ってやる、それが恒例だった。
それなのに今、自分の手で死地に送り込もうとしている。
大神とは異質の思い入れ。
しかし、それを任務に持ち込むほど青くはない。
大神は、米田に拒否され、それでも何か言いたそうに、訴えかけるような
眼差しを送っていたが、折れるようにうなだれた。
その時、
「大神さん・・・」
と自分を呼びかける声がした。
うなだれた顔をあげ、声のした方を向くと・・・
真宮寺さくらが微笑していた。
たまらない笑みであった。
はかなげな。
例えるなら。
雪である。
真冬の夜に舞い降りたひとひらの雪。
手にとってしまえばたちどころに溶けてきえてしまうであろう。
しかし、触れないわけにはいかない、そのようなものをその時の彼女の笑みには感じた。
切なさがこみあげてくる。
彼女のこんな笑顔を見ることはもう2度とできないんじゃないか、
大神はそう頭の片隅で思った。不吉な考えであった。
「ナンダカ2人デ、世界ヲ作ッテマスネー」
織姫がワザと2人に聞こえるように言った。
冷やかし半分、嫉妬半分といったところであろうか。
「・・・さくら、そろそろ行ってもらうぜ」
米田が言った。
【残り16人】
age
111名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/12(土) 05:34
さくらが部屋を出ていこうとした時、
「チョット待ッテクダサーイ」
と声を上げる者がいた。
織姫であった。
「何だ、どうした?」
米田が尋ねた。
「アレヲ一緒ニ持ッテイクンデスカー?」
非難めいた声で、さくらの腰の物を指差した。
あれとは?
さくらの腰にささっているもの、霊剣荒鷹であった。
彼女の父、真宮寺一真が降魔戦争の際、降魔を封じるのに使用したもので、
二剣二刀の内の一振りである。現在はさくらに受け継がれている。
それ自体に霊力が秘められている、強力な武器でもあった。
「あ、置いてかなきゃ」
とさくらが剣を外そうとした時、
「かまわねぇよ」
と米田が言った。
歌劇団のメンバー達は皆一様に驚いた。
なぜ、どうしてと口々に言った。
当然の反応であった。さくらは剣に己の霊力を宿らせて攻撃するタイプであり、
彼女が荒鷹を持てば、まさに鬼に金棒といった感じになってしまう。
マリアが1歩前に出て言った。
「それは彼女だからですか?」
マリアの発言。それは言外に、さくらが米田にとって他のメンバーとは違う
特別な存在だからか、という意味を含んでいた。
「馬ー鹿野郎ぅ」
米田は意に介さないかのような口ぶりだった。
「そんなくだらねぇ理由じゃねぇよ。」
間を取って続けた。
「いいか。お前らのような特殊部隊の人間は常に臨戦態勢でいなきゃ
ならねぇんだ。敵がいつ、どこから襲ってくるかわからねェんだからな。
このゲームはそういう隊員の日常姿勢を前提にして行われるんだよ。
さくらが今帯刀してるのもそういうことだ。
それにマリア、お前だって今、拳銃持ってンだろ?」
マリアはどきりとした。
「あのエリカって奴なんてどこに隠してるか知らねぇが、機関銃をどっからか
取り出すじゃねぇか。」
ところかまわず打つのは勘弁してもらいたいものだけどね、
とグランマは心の中で思った。
「バッグの中の武器はむしろ温情だよ。何の武器も持ってないノホホンとした奴へのな。
第一、皆なにかしら有利・不利は抱えてんだよ。
すみれみたいな走るのさえ苦労しそうな服着てる奴がいりゃあ、
カンナみたいにいつでも戦える服装の奴もいる。
体重がある奴もいりゃ、軽い奴もいる。
かぜひいてる奴がいるかもしれねぇし、今は月のものだってのもいるだろ。
そういう全部をひっくるめてのこのゲームなんだよ」
米田の言葉に皆黙った。反論できなかったのだ。
「そういうわけだ、さくら、さっさと行け」
そう促されて、
「は、はい。失礼します」
と言って部屋を出ていった。
何か彼女に一言、言うべき言葉があるのではないか、と思っていた大神であったが、
結局何の言葉もかけることができなかった。
その後は、ソレッタ織姫、藤井かすみ、マリア・タチバナと予定通り
部屋を出ていった。

このまま、滞りなく全員がスタートするであろう、と思われた時、事件が起こった。
それはメル・レゾンがスタートしようとする時であった。
【残り16人】
気になる〜。メルたん。
いいねぇ、読ませるねぇ・・・期待sage。
114名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/13(日) 06:19
「あ〜次・・・メル・レゾン、行け」
米田に名を告げられ、メルが苦渋の表情を浮かべつつ、バッグを受け取ろうと、
係の兵士のところに歩きつつあった時である。
全員がメルの行動を眼で追っている時にそれは起こった。
つつ・・・と歩き出した者がいた。
メルの他に。
それは速過ぎない、かといって、遅すぎもしない動きであった。
とりわけ気配を表に出すでもなく、殺すでもない。
自然な動き。
まるで、「ちょっとそこまで」出掛けて来るよ、と言い出しそうな歩みであった。
その人物はレニ・ミルヒシュトラーセの背後に近づいた。
レニがそれに気付き、振り向こうとした時・・・
首根っこを掴まれ、勢い良く高々と抱え上げられた。
「うぁ・・・」
レニが呻き声をあげる。
この声で、初めてその場にいた人間達はその人物の行動に気付いた。
皆が一斉に声のした方に向く。
レニを抱え上げた人物・・・それはロベリアであった。
ロベリアの身長、179cm。
一方、レニの身長、147cm。
その差30cm以上。
レニの足が地から離れた。
「な・・・!」
その場にいた全員が驚きの声をあげるのに前後して、レニの身体が炎に包まれた。
ゴォォォォォォ!
猛烈な叫び。
炎の叫びであった。
「うぁぁぁぁぁ!」
その叫びに、レニの叫びも混じる。
が、それも数秒のことであった。
ロベリアが炎に包まれたレニの身体を、ブンッと投げ飛ばした。
激突した。
李紅蘭に。
「ぐぅッ !・・・う・・あ・・・あ・・・・・」
紅蘭の眼前で焼かれるレニ。
炎の匂い、肉の焼ける匂いが、紅蘭の鼻孔をついた。
「うああああああああっっっ」
絶叫する紅蘭。
忌まわしい記憶が蘇る。
辛亥革命。
焼ける生家。
焼ける家族。

「ひ・・・い・・・」
その光景を目撃し、メルは恐怖した。
それはあまりにも凄惨だった。
あまりにもなまなましすぎた。
ガクガクと震える。膝が笑っているのだ。
そのメルにゆっくりとロベリアが近づいてくる。
今はもうすっかり殺気を解放している。
唇の端がつり上がっている。
殺される!
蛇に睨まれた蛙のごとく、その場を動くことができなかった。
シーごめんなさい。カタキを討てない。
メルが自分の死を覚悟したその時・・・
シュッとロベリアの頭上に投げ込まれたものがあった。
「!?」
ロベリアが気配に気付き、見上げると、それは爆発した。
「ぐぁっ」
爆発したもの。それは、紅蘭が所持していた催涙玉であった。
「糞」
ロベリアがその場に膝を着いてしゃがみこんだ。
何が起こったか理解できないメルに紅蘭が叱咤する。
「何しとるんや、早くいくんや!」
叫んだ。血の出るような叫びであった。
「で、でも・・・」
それでも狼狽し、何か言おうとするメルに、
「はよ、去ね!!!」
これまでこれほど自分が大声を出した事があるだろうか!?
それくらい、その叫びは響いた。
今ので喉が切れたのではないか!?
そう思うくらいの声であった。
その声がメルの身体を叩いた。
「・・・!!!」
そのショックでメルは突き飛ばされるように部屋を走って出ていった。
「へへ・・・」
紅蘭は、メルが部屋を出るのを確認すると、弱々しく笑んだ。
その時、スッと自分の身体が影に覆われた。
ロベリアが立っていた。
紅蘭がキッと睨んだその時、
ドウッと喉を蹴られた。
すでに全身黒く覆われ、絶命したレニと引き離される。
「があっ!!」
紅蘭が、撲殺される獣のような声を放った。
吹っ飛ばされ、壁に激突した紅蘭の鳩尾に、更にロベリアの蹴りが叩きこまれた。
強烈な蹴り。
霊力のこもった蹴りであった。
何発であったろうか。
何十発であったろうか。

ハァッハァッと火気のような息を吐き出しながら、ロベリアが振り返った時、
全身をずぶずぶにし、もはや生前、誰であったのかの分別が困難なほど、
内出血、外出血し、全身を腫らした紅蘭があった。
【残り14人】
ハードすぎる…でも反則では?
レニは殺さない方が色々使えたかモナー。レニは最後の方まで生き残りそうな。
書くことの出来ない奴のチャチャなので、気にせず書かれたし。
>>115
部屋を出る前に殺しはじめたから?
それを理由にロベリアを減らせるね。
ロベリア、反則で消されちゃうのかな。
中盤戦あたりまでの最大の壁として使えそうなんだけど。
ぱん、と音がし、ロベリア・カルリーニは頭を撃ち抜かれ、壁に脳漿をぶちまけた
「ここで殺すのは反則じゃねぇか馬鹿野郎」
銃を下ろしながら米田が言った。

【残り13人?or15人?】
ぱぱぱぱぱん。
まるで紅蘭の生地で旧正月に使われる、あの爆竹のような緊張感の無い音が木霊した。
踊る様に米田の体が跳ねる。
「それを言うならあんたが殺しちゃそれこそ反則ですよ?」
「か・・・加山・・・?」
薄笑いを浮かべて機関銃を構えた月組隊長がいつのまにかロビー2階に陣取っている。
「ルールがどうとか言ってちゃまだまだカオスが足りないんですよ」

静かに口の中で呟くと、加山は撃ち下ろし姿勢を保ちながら
ホールに残る全ての人間に掃射を始めた。
【残り13人?or15人?】



ていうかさー、めちゃくちゃだよ。
>>114ノーカウントにしてやりなおした方がいいんじゃ無いの。
>>120
確かに紅蘭とレニは惜しいね。本戦で活躍できそうだし。
でもすでに矛盾とかもあるし、別にいいんじゃないかなあ?
誰もが納得する完璧な物なんて出来ないでしょ。
122名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/14(月) 20:37
age
とりあえず見守るがよろし。
確かにレニがここで死ぬのは意外だったけど。
かまわんから続けてくれ、ロベが撃たれる前からな。
でも,残り3人になってる状態ならロベらしい展開かもしれない。帝撃の連中は
印象薄いだろうから。
126125:2001/05/14(月) 22:02
上の発言,「ロベにとっては」って意味ね。
米田も臨戦体勢云々言ってたからOKだろ。
紅蘭の抵抗のし方も意味わかんねえし
ロベも突然発狂したみたいで全然カッコよくねえし、
出来として却下。
で、却下スンのか?
ロべが2人殺したのは。
ロベが殺し出すのは違和感無いけど、レニがそんな簡単に殺されるのは違和感あるな。
>>114の筆者が計算ずくで書いてるなら続行、てことでどうか?
却下。 そうも思えないしな。
133名無しさん@お腹いっぱい。:2001/05/15(火) 02:30
とりあえず120が存在するんだから、その続きをやるのが
スジと思われ。
あんまり文句言うと書いてもらえなくなるぞ。
文句があるならSSとして自分で書いて反映させた方がスレの回転
も早くなるから、その方がいいんだけど。
見てるだけの立場の人間が言うことじゃないかもしれんが。
>>135
同意。その点で>>119>>120のやりとりはいいと思った。前に>>92>>93で共同
作業は同意されてるしね。
あと,流れとしては結果的に,有力視されていたロベリア,レニが早期に消えて
参加者の能力の分散が幾分か小さくなって,先の見えない面白い展開になったか
もしれない。
作者様各位,お疲れ様です。って,漏れなんでこんなツマラン感想レス書いてんだろ。
鬱出汁脳
という訳で皆ガンガン書こう!
>>119はまだしも、>>120もありなんか。
>>120は続きを書く自信があって書いたんだろうなオイ。
素直に全部自力でやれる人に任せときゃ良いのに。
全部やれる力量のある人同士でリレーするならともかく、
ワンポイントは勘弁だなあ。
だいたい、>>114を書いた人は、>>85からほぼメインでやってた人と同一人物なんじゃないか?
本当に変えちまっていいのか?
実はこのスレこんなに見てる人いたのか・・・
142名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/15(火) 10:11
さくら死亡
【残り12人】
143sage:2001/05/15(火) 12:02
レニ殺されたのはアリだろ。あくまでも本筋の人っぽいし。
ただ、その後の>>119 >>120はナシで行きましょ。
なんかレニ(もしくは紅蘭)殺されたんで無茶苦茶にしてやろうって魂胆がミエミエ。
という事で>>114はアリでそれから下はノーカウントって事で。
スマソ。間違って上げた
>>143
俺も同意だ。
ロベリアを殺すんだったら紅蘭に蹴り入れてる最中に殺せたはずだしな。
もちろんレニがあっさり背後を取られてやられちゃうってのは
少し不自然なのは否めないけど。

まぁ、そこら辺も意外性があって良いと思う。
146名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/15(火) 12:48
いや、レニが背後取られてあっさり死亡はすごく不自然でしょ。
2では背後取った大神が簡単に投げ飛ばされてたし。
意見が分かれたな、>>114を残すか残さないかで。
アンケートでもする?
んでわ

1 >>114から続行(レニ、紅蘭死亡)

2 >>119から続行(ロベリア死亡)

3 >>114は無しにして>>111から続行(メルのスタート)

ちなみに漏れは1です

#熱くなりそうですけど
#マターリいきたいですね(^^;
149148:2001/05/15(火) 13:29
書き忘れた

>>120からってのも一応選択肢のひとつかもしれないけど
これだと話が破綻しちゃいますよね・・・

あと↑の(レニ、紅蘭死亡)は(レニ、紅蘭死亡?)
に訂正します
アンケートはいいからさ、書いちまえばいいんだよ。
>>150
まとまんなくなるだろう。
>>151
まとめられる自信が無いやつは書かなければ良いだけでは。
俺は1としておくけど、こんなに揉めるなら無理に繋げる必要は無いんじゃないかって思うね。
各々が好き勝手に書けばさ。
それでも、本筋と認めてもらえる人は、どっか違うんだし。

紅蘭はこんなクソゲームに乗る気は全く無かった、レ二は2で仲間意識に目覚めちゃったので
ヌルくなったってことで。つーか相手はロベリアだ。
たった一日で一気につまらなくなったな。
155150:2001/05/15(火) 17:38
最悪なのは議論だけがぐだぐだ続いて肝心のSSの方が進行しないこと。
何も考えずに進行させてグダグダになるよりましだろ
不自然だろうがなんだろうが、
書いちゃった物は気分的にもそこに存在してしまうので
120の続きからやるのが筋かと思われ

って事で120書いた奴出て来て続き書けや
蒔いた種はちゃんと自分で刈り取ろうや、な?


・・・しかし、なんか白けたな(鬱
158120:2001/05/16(水) 00:08
みんなが本当にそれでいいって結論なら
次の区切りまで俺が続けてもいいけど・・
あのぶっ壊れた流れの種撒いたのは譲っても>>119
根源はズバリ>>114だと思うが。

ネタか荒しのどちらかと確信するが。
どっからどうつなげるかは続きを書いていける人に一任、でいいのでは。
119まではシーと椿の時と同じ、ルールに則った制裁なので考えられる展開であり、まだ他の人間でも収拾可能。
120は目的自体が本編と違う殺害になってるので120以外には収拾不可能。
加山黒幕説(加山も操られているのもあり)の伏線かなと面白がっていた漏れは
だめ?米田とグラン・マの両方に面識があるからありえる話だと思った(ってこ
れネタばらし?)
鬱出汁脳
もう、サクラロワイヤル氏や85−114氏は来てくれないかもな…
じゃ、120氏よろしくってことで。
ここんとこ更新早くて毎朝楽しみにしてたのに・・・
165115:2001/05/16(水) 02:15
ごめん。俺が反則とか言ったから横槍入れる口実作っちまったのかも。
個人的に>>111からキボーン
んで続きぃ。書いたモン勝ちぃ!

ロベリアは考えていた。今なら確実に3人を消すことができると。
現在、帝劇内に残った参加者は、
メル・レゾン
李紅蘭
レ二・ミルヒシュトラーセ
見たところ3人共武器を携帯している様子はない。
(市街地に入られるとそれなりに厄介だからね…)
この3人なら始末できる。ロベリアは確信し行動に移した。
しかし、数分後、彼女はこの認識が大きな間違いであることを思い知らされる。

ちょうどメルがバッグを受け取り舞台を出ようとした時であった。
ロベリアがレ二に襲いかかった。(まずは1人!)
一瞬の後、ロベリアの体が宙を舞う。彼女には何が起きたのか理解できなかった。
倒れているのは自分、頭上には無表情なレ二の顔。
「迎撃成功。攻撃を続行する。」
レ二は抑揚なく呟くとロベリアの腕を霊力を込め思いっきり踏みつけた。
 ゴキッ
骨の折れる鈍い音が舞台に響く。
「グゥアッ」
ロベリアが苦悶の声を揚げる。
「敵の戦闘能力低下。追撃を行う。」
再度、レ二が足を振り上げたとき米田が声を揚げた。
「待ちなっ!レ二ッ!」
「……了解。」
警戒しつつレ二がロベリアからはなれる。
よろよろと立ち上がるロベリア。
米田が話しかける。
「…えー、ロベリア・カルリー二だったな。プログラムにおおいにやる気をだして
くれるのは結構なことだ。だがよぅ、ちょっとばかり気がはやりすぎだなぁ。
まだスタートしてない人間を襲うのはいただけねぇな。」
「ハンっ、よく言うよ!アンタらこそハナから2人も殺しているじゃないか!
 ここでアタシがどうしようと勝手だろ!!」
米田が飄々と答える。
「まぁ、あの2人は進行の妨げだったからなぁ…。おめぇさんはやる気があるようだから
今回のルール破りは大目に見てやらんこともねぇ。どうすんだぃ。文句がアンならその首輪
吹き飛ばしてやってもいいんだぜ。」
「チッ」
痛みをこらえつつ舌打ちをするロベリア。
腰をぬかしているメルからバックを奪い取り足早に舞台から立ち去る。
舞台に声がこだまする。
「レ二・ミルヒシュトラーセ!!この腕は高く付くよッ!!
アンタは真っ先にこのアタシが消し炭にしてやるっ!!」
舞台に静寂が訪れた。
「よろしいのですか?米田中将。ロベリア・カルリー二を処分しなくて。」
清流院が尋ねる。
「ああいった奴がいねぇとそれこそ俺達で全隊員を処分する事態になりかねねぇからな。
 いい刺激剤になるだろ。」
数分後、残り3人も殺し合いの舞台…帝都へと消えていった。
【残り16人】
綺麗につながっていきそうで良かった。
>>166
一応>>114も考慮してるみたいだし良い感じだと思う。
実際にいくらロベが悪党だと言っても戦いに関しては自己流だろうし、
本格的に戦闘訓練を受けたレニが奇襲とはいえやられる事は無いと思う。
169名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/16(水) 03:31
作者様には申し訳無いが各自>>114は脳内あぼーんと言う事で…
怒ってるかもしれないけど皆文才は認めていると思うので、
出来ればまた書いてちょ。
みんな「エリカ最高!」とか言ってたのにな。
>>170
>>94の展開に関しては誰も異論を挟まんよ。あのエリカは最高。

椿・シーは仕方ないとして、これからキャラを殺す際には
何らかの見せ場を与えてから殺さないと皆納得しないでしょう。
レニはあまりにもあっさり殺しすぎだったからなぁ。
俺的いつ死んでもいいキャラBEST3
1ソレッタ・織姫
2ソレッタ・織姫
3ソレッタ・織姫
そうか、166から繋げるのか…
114から繋げたの書いてたので、破棄。
今は原作が手元に無いんでうろ覚えだけど
ナイフで桐山を殺ろうとしたけど
視界に入る前に射殺された女子いたよね

エリカにピッタリの役ですな
>>174
稲田瑞穂だっけ?
アフラマズダと脳内交信してるやつね(w
ピッタリだけど、エリカは霊力高いしイザとなったら覚醒して
最強になる可能性もあるので優勝候補として期待。

力のある天然は恐ろしいということを見せ付けてやれ!エリカたん。
エリカの「天然」はロベリアの「(悪の)天才」を超える……って、大運動会かい(藁
いまさらだけどつぼみ入れて欲しかったかも。
1番最初にナイフ投げられて殺されるとか
首輪爆発させられてクビチョンパとか
自殺とか絞殺とか毒殺とか・・・見せ場無しで。

殺されても誰も文句言わないだろうし、むしろ楽しそうだから。
>>177
いいね!
最初の見せしめ殺され役とかにもピッタリだったよなあ。
こうなってみると、ロベリアが最後ってのが絶妙だね。
もし先頭なら、後が出てくるのを待ち伏せて各個撃破を絶対にやっちまうだろうな。
>>178
確かに。今から思えば最初に死ぬ為だけにつぼみを入れておいた方が
よかったなぁ。椿やシーがもったいない…。
全員帝劇出てから話が続かないね。
一番難しい所なんだろうけど。
>>181
前の話がupされてからまだ1日も経ってないじゃないか。
じっくり待とう。
俺は待つぜ。何日でもな。
メインでやってた人をこき下ろしちゃったからねえ。
でも、良さそうな方向に修正されたから良いジャン
166氏マンセー
俺このままこのすれ廃れてくんじゃないかと思った。
166氏の方向修正は結構良い感じ。
続き期待したいですね(^^)
187ナポナポ:2001/05/17(木) 12:54
「いやーん!何であんぱんなんですかー!?」
エリカに渡されたバッグに入っていたものは、地図とアンパンと水だった。
「うう…。エリカ、プリンがよかったのにぃ…」
こんな危機的状況にもかかわらずエリカは、いつもの調子で土手に座り込んでいた。
体育座りで、しばらく目の前に流れている川を眺めていた。
「でも…おなかすいちゃったし、食べちゃお〜っと!」
エリカは大きなアンパンをほおばった。
もぐもぐ。
「…おいしー!…プリンのほうがいいけど」
エリカは満面の笑みを浮かべる。
「………」
突然エリカの表情が暗くなる。
「大神さん…わたし…」
「…エリカさん!エリカさんじゃないですか!」
そのとき、いきなり後ろから呼びかけられた。
しかしその声はまったく殺気を帯びていない、安心しきった声だった。
「え?」
エリカが立ち上がる。
その拍子に食べかけのアンパンを落としてしまった。
「あ゙あ゙あ゙〜〜〜!エリカのあんぱーん!!!」
コロコロと土手を転がり落ちるアンパン。
「ウフフ…。エリカさんってやっぱり面白いのね…!」
エリカに声をかけた人物は、ゆっくりとエリカに近寄っていく。
「あ、あのー…」
「わたしは…榊原由里」
188ナポナポ:2001/05/17(木) 12:54
さっきから付けられている…。
それはわかっている。
だがそれが誰なのか…振り返ることはできない。
わたしのペースに合わせて、影はどこまでも付いてくる。
情けないことだが、自分が小刻みに震えているのが分かる。
わたしの武器は手榴弾が1個。
でも…まだ戦う気にはならない。
でも…それはわたしだけかもしれない。
後ろの人物が…わたしのことを殺そうとしているのなら…。
みんなのことを信じたい…。
でもそれは……。
まったく人気のない帝都をわたしは歩いていた。
そして、わたしは廃墟となった活動写真館に入った。
手榴弾を持ち……覚悟を決めて、振り返った。
「れ、レニ…!?」
ソレッタ・織姫の後をつけていた影…それは、織姫が隊員の中で一番信頼
しているといってもいい、レニ・ミルヒシュトラーセだった。
レニが気配を消していたのが気になったが、織姫はレニに笑顔を見せる。
レニはいつもの無表情で織姫の前に立つ。
「…レニがいれば百人力でーす!ね、レニ!」
「ああ…ボクの事は信じていい…」
189ナポナポ:2001/05/17(木) 12:55
「隊長…生き残るのはこのアタシだ」
巴里の悪魔、ロベリアは帝劇の近くにある公園にいた。
その大きな木の上に座り、作戦を練っていた。
「ここからは劇場も見えるし…奇襲もしやすいし…最高だね」
帝劇を眺めながら、バッグに手を入れ、中身を確かめようとする。
「…ん?なんじゃこりゃ」
おそらく、これが武器と思われるが、ロベリアはこれが何なのかまったく
分からなかった。
左腕が使い物にならないため、片腕で持って調べる。
「これで…叩くのか?」
試しに木を叩いてみる。
パァァァァァン!!!!!
「…威力の割に、音がでかすぎるな…」
ロベリアはそれがまだ『ハズレ』であることは知らなかった…。

【残り16人】
190ナポナポ:2001/05/17(木) 12:56
駄文でごめんなさい…。
わたしもこのスレ大好きです。
個人的には薔薇組にもっと活躍してほしいです。
あと、武器ってどんなのがありますかね?
とりあえず手榴弾とかぐらいしか分からなかったんで。太正時代だし。
誰かコクリコの事書いてよぅ〜
ナポナポ氏、続きを書いていただくのは非常にありがたいのですが
sage進行でお願いします。
>>189
その武器はまさか…ハ○セン…?
いくらなんでも使えない武器だと気付くだろ(w
194名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/17(木) 18:31
>>189
潜んでるくせに大きな音を出してどうするロベリア。
これは紅蘭に殺られるという伏線と見た。
195くるせーだー:2001/05/17(木) 18:38
「あぁ、由里さん!!...って、誰ですか?」
由里はこのエリカがが単にバカなのか、自分の知名度はこんな物なのか判断に困ったが、
まともに会話をしたのが始めてというのもあって、とりあえず笑顔は保ったままにして
おいた。
「私一人で心細くて...エリカさんってシスターでしょ?、とりあえず無駄な殺生は
しませんよね?」
エリカは心からの笑顔を浮かた。
「あたりまえです、神さまは申されました、人の命を絶つならば、自分の命を絶てと」
由里はその言葉を聞き安心した。この時ほど神様に感謝した事は無かった。
「でも今回は私が頑張る事でたくさんの人の命が救われるんです、私頑張っちゃいます」由里は馬鹿がこれほど怖いと思ったのも初めてだった。
「で、でもね、やっぱり殺生って良くないよね。」
由里はエリカの武器がマシンガンである事も知っていた、だからあえて至近距離まで
近づき呟いた。
「でも、私殺されたくないの、だから御免なさい...」
隠し持っておいた柳刃包丁をエリカの背中に突き刺そうとしたその時だった。
「あ、そうだ由里さん!」
エリカは突然立ち上がり由里のほうに向き直った。
由里は慌てて包丁を引っ込める。
「日本で一番おいしいお菓子ってなんですか?」
あまりの質問のくだらなさに由里は呆れたが、とりあえずそつなく答えておこうと思った。
「そ、そうねぇ...と、獅子屋の羊羹なんかが...」
「え〜食べたいなぁ〜、それプリンよりおいしいですか?」
「え、えと、それぞれの良さがあるから一概には言えないんじゃないかな」
由里は完全にエリカのペースに巻き込まれていく自分に気づきながら、どうしようもない
状況だった。
「あ、そろそろ祈りの時間ですね、由里さんも一緒にどうですか?」
「私はクリスチャンじゃないので...」
「いいじゃないですか、手を胸の前で組んで、膝を地面に...と。バッチグーです!」
由里はこの場はとりあえず従う事にした。エリカが自分の殺意に気づかなかった事は
好都合と言えば好都合だった。
変に警戒されるより、ここで親交を深め安心させたほうがいい。
こんな訳の判らない奴はやっぱり早めに処分しておくべきだとも同時に思っていた。
「由里さん、祈りは終わりましたか?」
「え、えぇ。」
「じゃあもう思い残す事はないですね。」
由里がハッとした時はもう遅かった。どこから取り出したのか知らないが、マシンガンの
銃口は自分のコメカミに向けられていた。
「主よ、御霊を救いたまえ」
”パパパパパパンッ!!”
乾いた銃声が響き、由里はそこに崩れ去った。
エリカは目の前で十字を切り、由里の冥福を祈る。

「世界のみなさんの為だもの、エリカエンジン全開です!!」

【残り15人】
天然エリカ怖過ぎる(;´Д`)
殺人に対する躊躇が全く無い奴は強いな。
>>195
…最高(w
きっちりおいしいお菓子の情報を聞き出してから殺すエリカ萌え
もりエリカ対花火があったら、

花火「一発必中!」エリカダメージ
エリカ「百発百中!」全弾命中花火死亡

…って、誰かやって(笑
エリカこわいよぅ(ガタガタ
もはや風邪組2人目ですか…
これでエリカが柳刃包丁を手に入れたことになるけど
マシンガンあるからいらねぇー(w
>>201
シスターって刃物禁止されてそうだしね。
その辺はエリカきっちりしてるんだろうな。
203ナポナポ:2001/05/18(金) 04:24
「――あと15人…。ムッシュ・米田、アンタはこの状況をどう見る?」
ナポレオンを撫でながらグラン・マが言った。
米田はただ真っ直ぐと巨大モニターを眺めていた。
ここは帝劇地下の作戦司令室。
何人もの兵士たちが拳銃を構えて周りを警備している。
「本命はマリア、レニ、ロベリアあたりか…。でもアタシはあえてエリカに賭けてみるよ」
大神は身動きが取れないように柱に縛り付けられていた。
(クッ…!早く何とかしなければ、みんなが…)
「…米田中将!『エリア6』で動きがあったようです…」
琴音が報告する。
「フフフ…。面白くなってきたねぇ。おや……どうやら仲間割れのようだね
…これは見物だよ」
モニターには、なにやら向かい合う元星組隊員の姿があった。
204ナポナポ:2001/05/18(金) 04:25
マリアは愛用の銃を構えながら、帝劇を離れていく。
とりあえず誰もいないところで作戦を練る必要があった。
路地裏を通って、荒れた建物の中に入った。
そこは、地図によるとホテルらしいが、窓ガラスは粉々に割れ、シャンデリアも
落ちている。
そしてマリアが一番気になったのが、部屋中に無数にある血痕らしき赤いしみ…。
慎重に奥へと進んでいく。
「…そこにいるのは誰」
マリアが銃を構える。
先客はややあってからガタッと机の影から姿をあらわした。
…シーの復讐を誓ったメル・レゾンであった。
「マリアさん……良かった」
メルはマリアに駆け寄る。
「私…どうしていいか判らなくって…」
メルは武器を持っていなかった。そして、バッグも。
いわゆる丸腰であった。
メルは瞳をうるうるさせている。
「マリアさん…お願いです、私といっしょに行動してください」
「………!」
…マリアの首筋に、ナイフが突きつけられていた。
ドォォン!
それにもかかわらずマリアは奇襲者の脇腹に銃を密着させ、発砲した。
「…ぐ…あ……」
どさりと崩れ落ちる女…。
カラン、とナイフが落ちる。
血を噴出しながら、まるでスローモーションのようにゆっくりとのけぞる。
白目をむいて、震える手で口を抑える。指の間から鮮血が滴る。
それは、最後の風組隊員であった。
すでにメルはものすごい殺気と恐怖で動けなくなっていた。
「…かすみさん……」
マリアは静かに銃をしまった。
そしてしばらく経って、ようやくメルが口を開いた。
「…マリアさん……ご、ごめんなさい…あなたの力を…甘く…見ていました…」
マリアは考えた。
マリアがふと視線を落とすと、かすみの死体がある。
メルとかすみはそれぞれシー、椿の敵を討つという共通の目的があった。
そのために共に戦うこと…殺し合いに参加することを約束したのだ。
だが、戦闘においてはまったくの素人が2人集まったところで『火喰い鳥』マリア
に勝つのはほぼ不可能だった。
マリアは考えた。
メルを殺すべきか。
マリア自身、まだ自分がどう行動するべきか迷っていた。
みんなでなんとか生き残る道を探すか。
しかし、誰かが生き残らないと世界は破滅する。
………勝てば………隊長と……。
メルはまったく動こうとしない。
メルはマリアを信じていた。
……そしてマリアは……決断した。

【残り14人】
205ナポナポ:2001/05/18(金) 04:26
↑長すぎてごめんなさい…。
おお!こんな時間にupされてる!起きてて良かった。
とうとう帝劇3人娘全滅ですか…メルも危なそうだし。
実力を考えれば当然なんでしょうけどね。
これからもがんばってください!
207文才無し:2001/05/18(金) 05:38
とりあえず1分でわかる途中経過

殺された人物          殺した人物        武器
イリス・シャトーブリアン 生存
エリカ・フォンティーヌ 生存
神崎すみれ 生存
北大路花火 生存
桐島カンナ   生存
グレシーヌ・ブルーメール 生存
コクリコ    生存
榊原由里 エリカ・フォンティーヌ マシンガン
シー・カプリス グラン・マ    拳銃
真宮寺さくら 生存
ソレッタ・織姫   生存
高村椿   清流院琴音 拳銃
藤井かすみ マリア・タチバナ 拳銃
マリア・タチバナ 生存
メル・レゾン  生存
李紅蘭   生存
レニ・ミルヒシュトラーセ 生存
ロベリア・カルリーニ 生存
208文才無し:2001/05/18(金) 05:39
うわっ!?わかりにく!
すみません失敗しました…
209文才無し:2001/05/18(金) 05:41
殺された人物          殺した人物        武器
イリス・シャトーブリアン      生存
エリカ・フォンティーヌ       生存
神崎すみれ             生存
北大路花火             生存
桐島カンナ              生存
グリシーヌ・ブルーメール     生存
コクリコ                生存
榊原由里           エリカ・フォンティーヌ   マシンガン
シー・カプリス          グラン・マ          拳銃
真宮寺さくら             生存
ソレッタ・織姫             生存
高村椿              清流院琴音         拳銃
藤井かすみ         マリア・タチバナ        拳銃
マリア・タチバナ           生存
メル・レゾン              生存
李紅蘭                 生存
レニ・ミルヒシュトラーセ      生存
ロベリア・カルリーニ        生存
210文才無し:2001/05/18(金) 05:46
支給武器(デフォルト武器)

イリス・シャトーブリアン       ?
エリカ・フォンティーヌ      (マシンガン)
神崎すみれ             (薙刀?)
北大路花火             (弓矢?)
桐島カンナ               ?
グレシーヌ・ブルーメール    (ハルバート?)
コクリコ                 ?
榊原由里               柳刃包丁
シー・カプリス             未支給
真宮寺さくら            (霊剣・荒鷹)
ソレッタ・織姫             手榴弾
高村椿                 未支給
藤井かすみ              ナイフ
マリア・タチバナ           (拳銃)
メル・レゾン               ?
李紅蘭                (爆弾等?)
レニ・ミルヒシュトラーセ      (ランス?)
ロベリア・カルリーニ         ハリセン
>>210
ロベリアはあの鎖じゃないかな。
ナックル代わりに使うんじゃ?
212文才無し:2001/05/18(金) 06:21
>>211
俺も鎖かなと思ったんだけど、一応ロベの武器爪だし
あまり不確定な物は書かないでおこうと思ったんで。

で、たまにキリが良いところで途中経過を
書こうと思ってるんですけどどうでしょう?
HNのとうり文章書けないんで作者様が頭の整理をしやすいように
少しでも役立てたらと思ったんだけど…

執筆の邪魔になるようならやめます。
ここはこうした方が良いなどの意見もお願いします。
素手がデフォルトのアイリス(超能力)やカンナ(格闘)、
常に武器を携帯しているすみれ(折り畳み薙刀)やグリシーヌ
(どこからともなくハルバード)などはいいが、
花火やレニは下手したら真価を発揮できずに死にそうだな。
レニはランス無しでも強そうだが、弓矢無しの花火、弱いと思われ。
このスレ読むときには俺の脳内では基本的にボイス設定offなんだけど、
195のくるせいだー様のエリカだけはなぜか日高ボイスで聞こえてきて鬱、、、
>>212
いいんじゃない?作者が複数だから矛盾の防止にもなるだろうし。
まああまりしょっちゅうやられてもウザイが。
ロベリアは炎あるし、鎖身につけてるし、支給武器はあまり関係なさそうだな。
織姫はどうなるんだろう。生身でもビーム出せるのかな?
あげ
>>216
サクラ2の三話ではそれで白兵戦やってなかった?>織姫
う〜ん、何か一人一人の死が軽すぎやしない?
みてるだけで贅沢言うのも何だけど。
220名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/20(日) 00:32
age
>>219
言い出したら行動から動機から軽いけどなー。
222女だけどサクラファン:2001/05/20(日) 01:29
すっごいおもしろい!応援しますね〜〜〜♪♪
223初挑戦♪:2001/05/21(月) 05:16
紅蘭の眼鏡は曇っていた。
紅蘭の目からは、もう涙は出ていなかった。
さっきまでにもう汗のように、流し尽くしてしまったのだ。
しかし、腫れぼったくなったまぶたが熱を帯びて、眼鏡を曇らせていた。
だから紅蘭の視界は、帝劇を出てからぼんやりしたままだった。
「夢やったら、ええんやけどな。現実なんやな」
紅蘭は民家の倉庫にとりあえず身を寄せ、眼鏡を拭いた。

「やっと見つけたウチの居場所、ウチの仲間…それをウチの手で
殺すなんてこと絶対できへん…」

紅蘭の心は決まっていた。絶対に、自分の手では、仲間を殺せない。
支給された武器は、青龍刀だった。悪い冗談のような、「当たり」の武器だった。
けれど紅蘭は使うつもりはなかった。使いこなせる自信も、なかった。

「ウチの手では絶対、仲間を殺すことなんてできん!絶対できんのや!」
紅蘭の視線の先には、工具箱と鉄クズ、壊れた機械の部品などのガラクタ
があった。
紅蘭は唇を噛み締めながら、工具を手に取った。
「失敗したらあかん…痛い思う間もないうちに、効くようなんを作らなあかん。
それがウチにできる、精一杯のことなんや」
紅蘭は、黙々とトラップを作り始めた。
「みんな、ウチのトラップなんかに、かかったらあかんで…」
紅蘭の頬に一筋、涙が流れた。
224紅蘭翼賛会総裁:2001/05/21(月) 09:14
いいよ、いいですよ。ものごっついい。(東京人のくせに、、、)
225初挑戦♪=女だけどサクラファン:2001/05/22(火) 01:11
「パーン!」

紅蘭の耳は銃声を捉えた。紅蘭は反射的に頭の中で距離を測った。
自分のいる民家の倉庫、その裏にはホテルがある。
どうやらそのホテルの中で、その音がしたようだ。

「誰や…。誰が撃ったんや…」

紅蘭の耳には、聞き覚えのある音だった。
よく光武の整備をしていた時に、やはりよく聞こえてきたあの音。
律儀で几帳面なマリアが毎日していた…その射撃練習の音に。

「まさか、マリアはん…?」

あの優しいマリアが、仲間のことを、自分のことよりも大切にするリーダーが、
射撃練習でなしに、仲間に向けて発砲したとは紅蘭には信じられなかった。

「そんなはずはない、マリアはんはそんなことをする人やない!」

けれど、紅蘭は自分の手元を見て、背筋が冷たくなった。

「ウチやって…何のために…何を作ってるんや、いったい?
 もう、こんなんイヤや…」

紅蘭はまた眼鏡を外して涙を拭いた。
そして、出来上がったトラップを1つ、とりあえず倉庫の正面入り口に仕掛けた。

「誰もここに、来たらあかんで…」

紅蘭は祈りながら、倉庫の奥に戻っていった。
すみませんまちがえてあげちゃいました。
ここまで全文読みましたけど凄くいいですねv
キャラの性格もなかなか立っていますし!(見てるだけのくせに(^^;
一番はじめにシーと椿が殺されちゃったのはちょっと残念ですけど
(好きなキャラ1、2だったので)
これからもがんばってくださ〜い♪
とりあえず、それぞれの流派の奥義を極めてるヤツら
(さくら・すみれ・カンナ)は簡単には死にそうにないな。
実際巴里花組生身で戦えるのか?
霊力が強いだけで実戦に関して言えばロべカル以外
素人の寄せ集めだと思うんだが。
巴里は弱いです。
あの大神がエースですから・・・
「アイリス、負けないもん、もう1回、がんばるよ…」

アイリスはジャンポールに声をかけると、もう1度
テレポートを試みた。

アイリスは、さっきからもう何度もテレポートを繰り返している。
要するに、この首輪が体から取れればいいのだ。
つまり、自分が首輪の中からテレポートして抜け出せばいい。
そして次に、仲間の誰かと会ったら、その人を首輪の外へ
テレポートで運んであげればいいのだ。

アイリスは、昔、お兄ちゃんと一緒に初詣に来た、あの神社の境内にいた。
あの時たくさん並んでいた、輪投げや、かた抜きや…そんな楽しそうな
屋台は何もなかった。ガランと、寂しく空間が広がっていた。

「どうしてできないんだろう…?」

アイリスの目から、涙がこぼれそうになる。

「アイリス、強いもん!泣かないもん!」

アイリスはもう1度、テレポートした。
232ロベカル:2001/05/23(水) 06:34
「フィリップ、これからどうすればいいの…」
花火が呟いた。
グリシーヌと花火は帝劇から1キロほど離れた民家に身を隠していた。

本来ならば楽しい旅行のはずだった。
1ヶ月前グラン・マから特別任務として巴里花組とメイド2人に帝都視察を命じられた。
表向きの名目は帝国華撃団との交流による戦力の向上とシャノワールのレビューに
新たな演目を増やす事だが、実際は観光旅行のような物と思っていいとの事だった。
だがその時、彼女の笑顔に翳りがあったことには誰も気がつく事は無かった…

花火にとっては幼少の頃から久しぶりの日本だし、大神に会えることが何よりも嬉しかった。
そして他の皆も嬉しそうに話をしていた。それが何故こんな状況になっているのだろう?
しかも一度自分を死の淵から救ってくれた大神は、今この殺し合いを黙認しようとしている。
もう何がなんだかわからなかった。発狂寸前である。花火の目に再び涙があふれてきた。

「花火、お前のバッグには何が入っていた?」
今まで黙っていたグリシーヌが口を開いた。
急に話しかけられ花火は驚いたが、言われた通りバッグの中身を調べた。
その中にはずっしりと重く厚いエプロンのような物が入っていた。
「これは…一体?」
グリシーヌがそれを見て答えた。
「それは防弾チョッキだ。それを着ていれば銃弾を防ぐ事が出来る」
そして自分のバッグの中からボウガンを取りだし花火に渡した。
「日本の弓とは違うがお前なら使いこなせるだろう。私達は案外当りだったかもしれんな、
 良かったではないか。これなら花火でも十分他の連中と渡り合えるだろう」
一瞬、花火はグリシ‐ヌが何を言っているのか理解できなかった。
そしてグリシーヌはどこからか斧を取り出して言った。
「斧よ、我が誇りの為に私は戦う事を誓う!さあ、花火お前も誓え」
花火の顔がすぐに蒼ざめていった。
「何を言ってるの!?私は人を殺す事なんて出来ない!落ちついてグリシーヌ、
 何か方法があるはずよ、まずエリカさん達と合流すれば…」
「それは駄目だ!」
グリシーヌの叫びに花火は固まった。
「お前も先程聞いたであろう、あの機銃の音そしてその後の拳銃の音も」
認めたくは無かったが花火は確かに聞きなれた機銃の音を聞いた。
そしてその持ち主を連想した。
「でもシスターのエリカさんに限って人を殺めるなんて…」
そんなはずは無いと思いつつも花火はエリカに恐怖を感じ始めていた。
「エリカが既に殺されて機銃が奪われたとも考えられる。とにかくやる気になっている
 人間がいることは確実だ。我々も戦わなければやられるだけだ。さあ、早く防弾チョッキ
 を着るのだ」
「わかったわ、グリシーヌ…」
目に涙を浮かべつつも花火はうなずき上着を脱ぎ始めた…

【残り14人】
233ロベカル:2001/05/23(水) 06:38
初挑戦です。駄文ですみません。
いや〜難しいですね。
こんなのたくさん書いてる人はすごいですね。
234大神:2001/05/23(水) 07:12
下がりすぎage
花火がフィリップにすがっているところは微妙かも。
ゲーム後なら大神にすがりそうな気がする。
でも、その他のところはスゴク良いです。
236ロベカル:2001/05/23(水) 07:23
>>235
あ〜やっぱりそうですか・・・
そこのとこちょっと悩んだんですけど、
ここの大神に関してはもう頼れない存在になってるんで、
あえてフィリップ出してみたんですよ。

やっぱり慣れないことはやるもんじゃないですね。
いや、でも良かったですよ
最近静かだったからどうなるかなと思ってたけど、
いい感じに転がり始めて良かった。
そういえば作者がどんどん変わっていくけどこれで収集つくのかな?
最初の方で書いてた人はもう帰ってこないのか?
みんな、なかなか主役は殺せなさそう・・・。
織姫とレニの続きはどーなる!?
240初挑戦♪:2001/05/24(木) 02:39
「っったく、冗談じゃねぇよ…」

カンナはバックの中を見てため息をついた。
支給された武器は、フォーク1本。それは別にいい。
食料が、まずそうなカロリーブロックだけだったのだ。

「栄養があるんだか知らねぇけど、こんなのがメシだなんて、
あたいは認められねぇなぁ」

カンナは、とりあえず食料を探すことに意識を集中していた。
仲間との殺し合いのことは、とりあえず考えないことにした。
全く無防備に、いつも通りの足取りで、カンナは街を歩いていた。
これで誰かに狙撃されたとしても、それは、それがあたいの運命だってことだ。
もしこれで誰かに狙われても、とりあえず防御できる自信が、カンナにはあった。

「えー、っと、メシ、メシ…」

カンナは下町の定食屋に入っていった。
もちろん営業はしていない。
カンナはまっすぐ奥に入り、厨房をあさる。

「お、いいね、いいねぇ…」

カンナは米を研ぎはじめた。
肉も、野菜も、たっぷり合った。
カンナは料理を作り始めた。

「腹が減っては、戦はできない…っと。戦、か…」

カンナは険しい顔をして、米を研ぐ手に力を込めた。
とりあえずレニと織姫、マリアとメルがどうなるかが問題だな。
この2組のシナリオが決着しないと米田の放送も入れられないだろうし。
で、1つ疑問なんだけどスタートしたのって何時なの?
明確にはわかってないよな?特に朝や夜とかの描写も無いみたいだし。
オリジナルだと午前1時頃だっけ?そこら辺の情報プリーズ!
>>241
自分の予想としては、マリアは一度は命を狙われたわけなので、
一緒には行動しない気がします。きっと、仲間を殺してしまった
マリアは自己嫌悪で1人さまよい、そして誰かと出会い、
一緒に行動するようになる気がします。

カンナが料理食べてると、匂いにつられて誰かやってくる気がします。

個人的な希望としては、さくらとすみれが壮絶な真剣勝負やってほしいです。

レニと織姫は…う〜ん。
織姫が何かに驚いてパニックを起こし自滅、レニはその後一人で行動…かな?

勝手な予想と希望でした。作家さんがんばって〜!
カンナのフォークは、きっと誰かの頚動脈をブッツリと…。

ロベリアのハリセンを、ぜひ紅蘭に使って欲しい!

紅蘭のトラップに引っかかるのは誰?それであっさり死ぬキャラは
かわいそうだから、瀕死の重傷くらいにしといて、別の誰かが
同情してとどめをさしてあげる、なんてのはどうでしょうか?
>>232

最後の2行だけ読むと18禁展開に見えるな(藁
245名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/25(金) 00:03
age
暇なので>>210に追加
支給武器(デフォルト武器)

イリス・シャトーブリアン       ?
エリカ・フォンティーヌ      (マシンガン)
神崎すみれ             (薙刀?)
北大路花火             防弾チョッキ
桐島カンナ             フォーク
グレシーヌ・ブルーメール    ボウガン(ハルバート)
コクリコ                 ?
榊原由里               柳刃包丁
シー・カプリス             未支給
真宮寺さくら            (霊剣・荒鷹)
ソレッタ・織姫             手榴弾
高村椿                 未支給
藤井かすみ              ナイフ
マリア・タチバナ           (拳銃)
メル・レゾン               ?
李紅蘭                青龍刀(爆弾等?)
レニ・ミルヒシュトラーセ      (ランス?)
ロベリア・カルリーニ         ハリセン
そうか、メルの支給武器がまだ明らかになっていないんだな。
となると、あの場面はもうひとヤマあるのかも…。
はやく続きが読みたいゾナ
249ナポナポ:2001/05/25(金) 16:14
時間、私も困ってました。
とりあえず午前9時30分スタート(舞台上で目覚める)
ということにしていいですか?
今、時間を決めて、改めて途中経過を作っています。
250ロベカル:2001/05/25(金) 16:52
>>249
いいんじゃないでしょうか?
自分も何時かわからないので
詳しい時間の描写はしませんでした。
ナポナポさんが書くのでしたら私は邪魔にならないように
名無しに戻ります。
251ナポナポ:2001/05/25(金) 20:28
「…今なんて言ったの…」
急に雰囲気が変わった。
ひんやりというか…冷たい…空気。
『ボクのことは信じていい…かかってこい…』
そう聞こえた。
かかってこい…ということは…。
「れ、レニ…うそでしょう!?」
織姫は、動揺のあまり普通の喋り方になっていた。
緊迫した空気。
たとえそれが冗談だったとしても、この状況では……。
織姫は、緊張とあせりと不安…そして恐怖で動けなかった。
このまま黙っていてほしかったが、レニは口を開いた。
「織姫…一瞬で楽にする…信じて」
「レニ……わたしを…殺す気なの…?」
レニはゆっくり織姫に近づく。
織姫はやっと正気に戻り……逃げた。
「レニ…なぜですか!?」
無表情のレニは織姫を壁へと追い詰めていく。
「織姫…戦いは、勝つことが最優先だ。命令は絶対…」
「な…仲間を……殺してでも…?」
レニに与えられた武器…それはアイスピックだった。
252ナポナポ:2001/05/25(金) 20:30
「それでもだ……」
織姫は、壁に背中をつけている。つまり、もう後がない。
逃げるにはレニの脇を通り抜けるしかない。
それが出来るか。
織姫は右手の人差し指に霊力を集中する。
レニとの距離はあとわずか…少しでもタイミングを逃せば、二人とも命を落とす
可能性がある。
そして、霊力が一気に高まったとき織姫はそれを放った。
「はっ!」
「く…」
織姫が放ったビームはレニのアイスピックに命中し、レニはアイスピックを落とした。
その隙に織姫はレニの脇を通り抜け、とりあえずは安全な間合いを保つ。
床に落ちたアイスピックの尖端は、ぐにゃりと曲がっていた。
武器を失ったレニは、相変わらず無表情だった。
「織姫……ボクを信じて…」
「レニ…?」
レニは織姫に近づく。
時々、別の方向をチラッと見ながら。
「や…やめて…来ないで…!」
織姫はパニックになっていた。
スッと、手榴弾をレニの前に出す。
「これ以上近づくと…あなたもわたしも…吹っ飛ぶわよ……」
(それでいい…)
とレニは思った。
253ナポナポ:2001/05/25(金) 20:31
さらにレニは織姫に接近した。
レニは織姫の真正面に来た。
なにやら口をパクパクさせている。
(…読唇術!)
織姫はやっと気付いた。
(ボ、ク、ノ、ウ、シ、ロ、ナ、ナ、メ、ウ、エ、ニ、ア、ル、カ、メ、
ラ、ガ、ワ、カ、ル…)
『ボクの後ろ斜め上にあるカメラが判る?』……。
織姫は一瞬ニヤッと笑って叫んだ。
「レニ!やめてくださ〜い!!!こ、こうなったら…レニも巻き添えにして死んで
やるでーす!きゃああああああああああああ!!!」
織姫は手榴弾のピンを抜くと、それをカメラに向かって投げた。

【残り14人】
(・∀・)イイ !メチャメチャイイ!!
>>253
星組は、原作でいうところの三村的な役割なのかな?
織姫は死んでも全然構わんと思ってたが、ちょっと活躍期待。
ナポナポさんもロベカルさんも、その他の人も、
書けるところどんどん書いちゃってくださーい!
つじつまがあわなかったり、混乱したら、また軌道修正すればいいですしー。
書けない人は作家さんにリクエストしましょー!!

ん〜楽しみ!
エリカは地図を片手に歩いていた。
「え〜と、この角を曲がれば・・・・・・・あ、あったー」
洒落た店構えの和菓子屋、獅子屋である。
「ここにヨウカンがあるんですね、由里さん、感謝します!」
意気揚揚と店内に入っていく。
ガラスケースの中の色鮮やかな和菓子がエリカの目に映る。
「わー、いっぱいありますねー」
沢山の和菓子に囲まれている、その状況にエリカは目を輝かせた。
「でも、どれがヨウカンなんだろう?これも美味しそうだしそっちのも・・・」
団子、饅頭、羊羹、金唾、おはぎ・・・・・・・
数種類の菓子を見ながらエリカは考え込んだ。
「・・・・・・・・・・・・・・・」


「全部食べちゃえばオッケーじゃないですか!私って頭いいなー」
そう言うとエリカは和菓子に手を伸ばし始めた。
「・・・おいしい!・・・今度はこっちのを・・・あーん、これもおいしい!」
ひたすら食べるエリカ、支給された水を飲みながら一息つく。
「ちょっと苦めのカフェオレなんかあったらグッドですね」



「エリカもう食べられませ〜ん、お腹いっぱいですー」
全種類を味わい、やっとエリカは満足した。
「あー、美味しかった。日本のお菓子も侮れませんね〜」
空になったガラスケースを見ながらつぶやいた。
「でもプリンより美味しいのは無かったな・・・・・」
プリンを越える物を食べられる、その希望が叶わなかったのか表情が暗くなる。
だが、それは一瞬のことであった。
「そうだ!!トーキョーの花組さんに聞けばいいんだ・・・
 他にも美味しいお菓子の事、教えてくれるはず!!」

エリカは店を飛び出していった。


【残り14人】
258ロベカル:2001/05/26(土) 05:40
>>257
エリカ一人で暴走してんな〜
なんかそこだけ読むと全然違うSSみたいだ。
これからエリカが誰かに会ったらどうなるのか楽しみだ。
259ロベカル:2001/05/26(土) 05:48
他の人がメインで書いてるキャラには引き合わせにくいので
なかなか難しいですな〜
そろそろ一人くらい殺しちゃって良いですか?
(すごいクレームきそう…)
早い者勝ち。ガンガンいこう!
257です
ロベカルさんのおっしゃるとうり
>他の人がメインで書いてるキャラには引き合わせにくい
実感いたしました。本当は一人殺そうかと思ったのですが・・・。
とりあえずエリカを「積極的行動」というスタンスに
持っていくだけになってしまいました。

駄文失礼いたしました
262名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/26(土) 16:41
作家さんへ
新しい話を書いたときは
ageでいいと思うんですけど?

それともサゲ進行じゃないとマズイ理由でもあるかな?
263名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/26(土) 16:52
火車:おや、こんな所で殺し合いですか?
楽しいじゃないですか…、とりあえず街に放火しましょうか…。
>>262
なんとなく、ね…。200くらいまで落ちたらageも良いだろうけど。

食料調達は自然な事だけど、エリカがやると「泥棒!」って言いたくなるな(w
265火車:2001/05/26(土) 16:56
くくく、さぁ、ショウタイムです!!!
燃えろぉ燃えろぉ、人も、町も、ゴミは全部燃えてしまえ。
ぱちぱち   ごぉぉぉ   めらめらめら
さて、ゴミが燻し出されるまで待ちましょう。
くっくくくくく、はっはははははははははぁ!!!
>>262
>>265みたいなのが出てくるからだと思う
もう火車死んでんだからおとなしくしてろよ…
267火車:2001/05/26(土) 21:28
がらがら   どしゃん
な、何!?う、うわぁ!!ひ、火が!火がぁ!!!
ぎゃぁぁぁぁ!!!
ほ、炎が、炎が私の体を!
うあああああああぁぁ熱い熱い熱い熱いぃぃ!!!!
だ、誰かこの炎を、消してくれぇぇぇぇ!!!!
死ぬのは嫌だぁぁぁぁ!!!
ああ、私の体が、燃えている…、私の体が、灰になって行くぅ…。
あはぁはぁはぁはぁ…。

不評なので、殺して見ました!
268織姫スキー:2001/05/26(土) 21:30
>>267
勝手に殺すなぁ!!
火車ファン馬鹿にしてるのか!!
でもこのスレでは邪魔かもしれない…。
269初挑戦♪:2001/05/26(土) 23:09
>>232によると、グリシーヌは斧を持っているようです。
>>246に追加ですね。

とりあえずあと、
さくらとすみれが登場したら、米田の放送が入るって感じですかね?
放送後は移動が始まるので、きっと誰かがかち合うのでは…?

自分も、他の方がメインで書いているキャラを殺すのはしのびないです。
その時はイッキに決着をつけないで、少しずついろんな作家さんと
書いていけたらいいなぁと思っております。
270大神二郎:2001/05/26(土) 23:31
そういやエリカには治癒能力あったんすねえ・・・
>>269
いや、書いてあるやん。
ハルバートて。
本筋と思われる部分を纏めてみました。
>>14 >>19
>>43-44
>>47 >>49
>>55 >>62
>>70 >>80
>>85 >>94
>>101-102
>>109 >>111
>>166
>>187-189
>>195
>>203-204
>>223 >>225
>>231-232
>>240
>>251-253
>>257
273ナポナポ:2001/05/27(日) 02:24
「カンナ!!」
「…ん?その声は…」
カンナが振り返るとそこにはコクリコがいた。
ふたりは、カンナが巴里にコーチに行ったときに親しくなった。
「おいしそうな匂いがするから、つられてきちゃったよ…」
重たいバッグをドサッとテーブルの上に置きながらコクリコが言う。
「あはははは…そうかそうか、そうだよな」
カンナは食器棚からコクリコの分の食器を取り出した。
「ボク…まだ信じられないんだ」
コクリコは厨房が見えるカウンター席に座った。
「あたいもさ…。…でも、ま、そんなこと今はどーでもいいじゃねぇか!」
厨房からカンナがメシを運んでくる。
おかずも、ご飯も、味噌汁も超得盛になっていた。
「ひぇぇぇぇぇ〜!ボクこんなに食べられないよー!」
それはコクリコの分も同じであった。
「そうか?あたいには全然たりねぇけどな」
「ふふふ…カンナってば、やっぱりクレオとそっくりだね!」
クレオとは、コクリコが働いているサーカスのゴリラ、クレオパトラのことである。
「ウホウホウホウホーってか?あはははは」
カンナはゴリラのまねをして、胸を叩いた。
「…そうだ!ボクもカンナのために何か作ってあげるよ!」
コクリコはタタタッと厨房へ行った。
「本当か?そりゃ楽しみだなぁ…!」

10分ほど経った。
「…カンナぁ〜!できたよっ」
ニコニコしながらコクリコがカンナの元にくる。
「ほら、ね、おいしそうなスープでしょ!」
出来立てのスープは、ビーフシチューのような色をしていた。
カンナがこれまで見た事のないスープだった。
「これ、なんて名前なんだ?」
「えへへへ…ベトナム料理だよ!」
コクリコは笑った。
「ね…飲んでみてよ!」
しかし、少々恥ずかしいのか、視線はそらしたままだ。
「そうだな。コクリコがあたいのために作ってくれたんだもんな…じゃ、いただきまーす」
カンナはスープを飲んだ。
274ナポナポ:2001/05/27(日) 02:24
「…のっ、飲んじゃだめぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
遅かった。
カンナは…その場に崩れ落ちた。
カンナの口元から、血があふれた。
一瞬の後悔…だがもう後には戻れない………コクリコは覚悟した。
「か…カンナ…ごめんね…ごめんね…。ボク…スープに毒薬入れたんだ……。」
コクリコの両目からぽろぽろと涙がこぼれる。
しかし、コクリコは笑っていた。
「こうするしか…なかったんだ……。…ぼ、ボクのいた…サーカスでは、芸ができなく
…なったり、いらなくなった動物は…毛皮にされたり…や、薬殺するんだよ…」
コクリコの足元で、カンナがもがく。
「そ、それで…ボクだって……いままで大人の勝手で……でも」
コクリコは、涙を流しながら、何かをつぶやく。
「こうするしか…ボクは生きていけないんだ」
それはカンナに言っているのではなく、自分自身に言い聞かせるように。
「ひっ!」
コクリコの足首を、カンナがつかんだ。
「いやああああああああ!!!!」
とっさにコクリコはカンナの頭を弱くだが蹴った。
カンナの腕は、あまりにもあっさりとはなれた。
パニックになったコクリコは、自分のバッグとカンナのバッグの中のフォークを持って、
カンナの最期を見届けずにその場を走り去った。

【残り14人】
275ナポナポ:2001/05/27(日) 02:25
↑まず、ごめんなさい…。
このときカンナは瀕死の状態です。死んでいません。(かなりヤバイ状態ですが)
このあと誰かに遭うのは間違いないでしょう。エリカ?すみれ?それとも…?
コクリコの動機(?)もわけわからんです……。
(コクリコの武器は毒薬と思われます。瓶入りの)
>>275
えーと、続き考えてないんで、ほかの人書いちゃってください
っていうことなんですかね。そうでないなら自分の頭の中の
舞台裏は公開しない方がいいんじゃないかと思うんですが。
>>275
あ、自分的にはこういうコメントもおもしろいです…。
作家さんが複数いる場合は、他の作家さんのイメージの参考になるので
これもまたよしでは??
酷利己たん…ハァハァ。
279初挑戦♪:2001/05/27(日) 07:14
カンナは朦朧とする意識の中、自分の体が自分のものではないかのように、
どんどん力が抜けて行くのを感じていた。
カンナは猛烈に吐いた。毒を吐こうともがいた。
しかし、口から出るのは、生暖かい自分の血だった。

「カンナさん…?!」

カンナの断末魔の叫びを聞いて、駆けつけたのは犬猿の仲だったすみれだった。

「どうなさったの、これはいったい…?」

すみれはカンナを抱き起こした。
カンナは、かすれた声で、応えようとした。
しかし、カンナの口からは苦し気なうめき声しか出なかった。

「食器が2人分…。誰なの?!カンナさんの食い意地を利用して、
こんな目に遭わせたのは誰なのっ?!まったく、見境もなく、
何でも食べるからこういう目に遭うのですよ?カンナさん、
少しは警戒心というものを…」

カンナの顔は、すみれを見てほんの少し、笑ったように見えた。

「全く、あなたという人は、誰のことも疑わない…単細胞ですわっ!」

カンナは答えようとして、唇を動かした。けれど、その唇はわなわなと
奮え、紫色になっていた。

「カンナさんっ!誰に毒を盛られたのです?答えなさい、何とか言いなさいっ!」

すみれはカンナの頬をつかみ、その目を覗きこんだ。

「ざまぁ…ねぇな…。すみれ…、た、隊長に、あたいのこと…」

カンナの口から、ごぼっと血が吹き出し、
すみれの胸を赤く染めた。

そして、カンナは絶命した。

「カンナさんっ!カンナさん起きなさい!このまま、こんなところで、
死んでしまうなんて許しませんことよ!何とか言いなさいっ!何とか!
隊長に…、何て言えばいいのよ?答えなさい!」

すみれの涙がカンナの頬にぼろぼろと落ちた。

「こんな…卑怯な手で…カンナさんを殺した人間を、
この神崎すみれ、絶対に許しません…」

すみれの瞳は怒りに燃えていた。

すみれは支給されたバッグから、小さなコンパクトのようなものを出した。
それは、半径1キロートル以内にいる、首輪の持ち主を赤い点で示す
センサーだった。

すみれは、この場所から遠ざかっている赤い点を見つめ、唇を噛み締めた。

【残り13人】
280ロベカル:2001/05/27(日) 07:15
>>274
あらら…毒薬先に使われちゃいましたね。
さくらがエリカに一服盛る話を考えてたんですが、
早い者勝ちだからしょうがないですね。
281名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/27(日) 07:26
さくらがコクリコから毒を奪うこともあるやもしれず。
多分まだ毒は使い切ってはいないのでは?
>>279
血に染まったすみれ様の胸元…萌え…。
優勝候補の一角は逝ったか…。
子供を信用して死ぬとはなんともカンナらしくて泣けるぜ…。
そしてすみれに追われるコクリコに合掌。
284初挑戦♪:2001/05/27(日) 07:32
カンナが意外に早く死ぬことになっちゃいましたが、
カンナらしい最期になったのではと思います。
自分は、カンナとすみれのやりとりが好きだったので、
カンナはすみれに見取らせてあげたかったのです。

カンナ、安らかに…。
>>279
くだらないつっこみで悪いのですがすみれが大神の事を呼ぶ時は
隊長じゃなくて中尉でしたよね?
286初挑戦♪:2001/05/27(日) 07:42
がーん!
脳内変換してお読みください。ごめんなさいです。
結構武器が出揃ってきたね。
大体オリジナルの通りみたいだけど後出てないとしたら、
銃火器を抜かしたら、レーダー、金属バット、三味線糸、
鎌、ヌンチャク、ブーメランってとこですかねえ。
あ、別にオリジナルの通りにしろって言ってるわけじゃないですよ。
後、個人的にはエリカに何が支給されてるのか気になる。
支給武器?のヤツらは敢えて謎のまま、伏線だけ張っておくってのもいいかも。
289ロベカル:2001/05/27(日) 11:21
真宮寺さくらは気配を殺しつつ上野公園に向かっていた。
特に目的や作戦があるわけではない。いつ死んでもおかしくないこの状況で、だ。
ただ、ひとめ見ておきたかったのだ。

自分と同じ名の花を…そしてはじめてあの人と会った思い出の場所を。

「大神さん……」
さくらは心の中で葛藤していた。
今まで共に戦い抜いてきた大切な仲間と殺し合う事など出きるはずが無い。
しかし、この戦いに勝つ事ができれば大神と結ばれる…
「私…なんて嫌な女なんだろう…」
友情と愛情を天秤にかけようとしている自分に虫酸が走った。
以前のさくらならこんなこと考えもしなかっただろう。確かに大神を巡るライバルは多い。
それでも大神は自分を一番大切にしてくれている、一番見てくれていると思っていたからだ。
しかし”あれ”を見たときにその思いは音を立てて崩れ去った。

………

大神が巴里から帰国してから初めての休日。大神は所用で帝劇を留守にしていた。
さくらが大神の部屋の前を通った時に彼の部屋の扉が少し空いている事に気付いた。
おそらく鍵を閉め忘れたのだろう。
さくらは大神が帰ってきたら驚かそうと思い、女房気取りで内緒に部屋を掃除することにした。
…掃除の途中でさくらは机の上に何かのチラシと写真があることに気付いた。
「これは…シャノワールのチラシ…とエリカさんの写真!?…ん?裏に何か書いてあるわ」
そこにはエリカの大神に対する思いが綴られていた。
『…いつか私は大神さんのおそばに参ります。そしたら本当の恋人にしてくださいね。』
さくらはチラシをその場に落とし、逃げる様に大神の部屋から走り去っていった…

………

さくらは疑心暗鬼になっていた。
大神の気持ちがわからない。
全て自分の思いあがりだったのか?
帝劇を出るとき誰かに睨まれていたような気がする。
みんなで自分を殺しに来るのではないか?

嫌な考えが次々浮かんでは消えていった。
さくらは頭を振ってその考えを振り払った。

…とにかく桜の花を見れば全てを忘れて落ち着く事ができる…
さくらは自然に駆け足になっていった。

「はぁ…はぁ…やっと着いた…」
そこには一面に美しい桜の花が咲いて……いなかった。
元々桜の木だったと思われるものは全て真っ黒な墨になっていた。
「そんな…これは一体…?」
その時”墨”の影から伸びる様に人物の姿があらわれた。
「よう…あんたか…なんだか気にくわない木だったから全部燃やしてやったよ。
 どうだい?ナーデルじゃないがなかなか芸術的だろ?」
ロベリア・カルリーニが手に持っていたハリセンを一瞬で燃やし尽くしながらさくらに言った。

【残り13人】
290ロベカル:2001/05/27(日) 11:30
ハァ…なんかウザイ文になっちゃたなあ。
結局何が書きたいんだかよくわからなくなってしまいました。
今日中に続き書いて決着つけちゃおうと思ってます。
291ロベカル:2001/05/27(日) 11:37
今読みなおして思ったけど勝手にエリカエンド後の話にしちゃったけど
良かったのかなあ?
この世に決まり事なんて、何にもないのよ。
>>289
いや、俺は好きだな。ロベの悪逆っぷりをうまく盛り上げてる。
続きも期待してるよ。
>>291
まだ先は長いですから、どうなるかわかりませんよ〜〜!
イッキに書いてしまわずに、少しずつじわじわいきましょう。
いろんな人の手が入ったほうが、先が読めなくておもしろい!
霊力は使えんほうがいいと思うがな。
本部にぶち込めるじゃん。
ロベリアの炎とか
>>295
いまさら遅い。大体アイリスからテレポーテーション取ったら
何が残るんだよ?霊力あってのサクラだろ。
考え無しに文句言うのは作者に失礼だよ。
297名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/27(日) 19:28
7周年記念脱糞
298名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/27(日) 19:37
age
ロベリアとアイリスはデフォで使えるんだからしょうがないだろ。
イヤボーンをどうするかが問題だな。
300名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/27(日) 20:52
age
ずいぶんageてくるな。
荒されるぞ?
302名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/27(日) 21:06
>>296
つーかアイリスは禁止エリアの電波が届かない所に行けばいいじゃん
それと霊力がない奴のために支給武器があるんだろうが
>>302
さげで頼むよ。
>>303
スマソ、上げてしもうた
>>302
お前マジでわかってないよ
ちゃんと読んでないだろ?
黙ってオリジナルでも読んでろよ
>>302
>アイリスは禁止エリアの電波が届かない所
どういう意味?
>>302
>それと霊力がない奴のために支給武器があるんだろうが
誰がそんなこと決めた?君本物のヴァカだな。
ウザイからもう消えて良いよ。
こらこら、ケンカするでない、皆の衆。
>>305-307
相手にしない方がいいよ。彼は前頭葉がいかれてる
かわいそうなリアル厨房だから。
310初挑戦♪:2001/05/27(日) 22:52
コクリコは走った。震えながら走った。
どうしてあんなことをしてしまったのだろう?
カンナの笑顔が目に浮かぶ…そして、その次の瞬間には血を吐いて崩れ落ちる
カンナの顔が…。
カンナはボクのために、ごはんを用意してくれた。
カンナは本当に嬉しそうに、スープを飲んでくれた。
カンナはボクのことを、全然疑ってなんかいなかった。
カンナはボクのことを、殺すことなんて考えていなかった。
もし、カンナが、本気を出していたら、ボクなんてひとたまりもなかった。
だからボクは、自分を守るために、先手を打ったんだ。
ボクは自分を守るために…そうしないとボクは…。
ボクは怖かった、カンナを信じるのが怖かった…。

コクリコは震えながら、泣きながら、笑いながら、走った。
そして、息が切れて、止まった。

目の前に…倉庫らしき、建物があった。
コクリコは少し、休もうと思った。そして、倉庫の入り口に、手をかけた。

【残り13人】
マリアとメルはその後どうなったのか気になる…。
続ききぼーん。作家さんよろしく!
312名無しくん、、、好きです。。。:2001/05/27(日) 22:56
>>310
あ、コクリコたんVSすみれ予想してたから、これはビクーリしたよ(w
でも紅蘭のトラップがあるあの倉庫かどうかは、まだわからない!
>>310
ついでに、紅蘭のトラップがあったとして、
ちゃんと動作するかどうかも、まだわからないゾ。
315まとめて読もう!:2001/05/27(日) 23:11
本筋と思われる部分を纏めてみました。
>>14 >>19
>>43-44
>>47 >>49
>>55 >>62
>>70 >>80
>>85 >>94
>>101-102
>>109 >>111
>>166
>>187-189
>>195
>>203-204
>>223 >>225
>>231-232
>>240
>>251-253
>>257
>>273-274
>>279
>>289
>>310
316初挑戦♪:2001/05/28(月) 00:04
>>310は、あえて決着をつけないままにしておきました。
他の方に続きを書いていただいた方が、自分も予想がつかなくて
おもしろいですし、コクリコに思い入れのある方に書いてもらった
ほうがよいかと思って…。
コクリコの運命を決めたい方、よろしくお願いします!
モナ―板のバトロワみたいに過去ログ集めてサイトにするってのはどう?
318302:2001/05/28(月) 00:21
今思うとそういう行動のために首輪があったんでしたね
深く考えずに発言してすみませんでした
>>310
コクリコを信じたカンナと、カンナ信じられなかったコクリコって所に
結束とか信頼とか言ったことに固い帝都組隊員と
そういった事に乏しい巴里組隊員の対比が見えるようで面白いですな
レニと織姫の下りがあるんで余計に、ね。

しかし帝都の面々、その辺が仇になって
戦闘の実力とか関係無しに巴里組連中に皆殺しにされそうで恐いな
320初挑戦♪:2001/05/28(月) 08:56
>>317
そういうの作ってくださる人がいたら嬉しいです!
自分はサイト作る能力ないもんで…。
>>310
感想コメントくださる人がいると、書くほうとしては嬉しいです!
「はぁ、トーキョーの花組さんどこにいるんだろ」
エリカは本来の目的を忘れて、東京のおいしいお菓子を求めて歩いていた。
しばらく歩き、路地にはいると一つの人影が目に入る。
巴里華激団の先輩・グリシーヌだ。
「あっ、グリシーヌさん、何やってるんだろ」
グリシーヌは愛用の武器ハルバートを手にして路地から通りの様子をうかがっている
反対側の路地から入ってきたエリカの存在には、まだ気づいてないようだ。

「グリシーヌさん・・・」
グリシーヌの緊迫した様子が、お菓子により忘れ去られていた本来の目的を思い出させた。

ジャキッ
例によってどこからともなくマシンガンを取り出し、冷静にねらいを定めた。

引き金に指をかけた瞬間、グリシーヌとの思い出が頭によぎる。が、
「グリシーヌさん、ごめんなさい!これも世界の平和のためなんです♪」
次の瞬間にはタタタタッ・・・という聞きなれた音とともに
グリシーヌの体が蜂の巣になっていた。
「エ・・・リカ・・・?」
グリシーヌは息も絶え絶えで体の向きを変え、そこにエリカがいることに初めて気づいた。
そしてそのまま息を引き取った。

「・・・・グリ、シーヌ・・・さん?」
エリカはとまどいながらグリシーヌに話しかける。もちろん返ってくるのは静寂だけである。
自分のほほに触れてみると、返り血が付いている。自分の服の色よりも・・・赤い。
自分の指にうつした視線をもう一度グリシーヌに向ける。
いまや肉塊となったグリシーヌがうつろな眼で自分を捕らえていた。


「・・・いやあああああぁぁぁぁーーーっ!!」
数秒間放心した後、エリカは堰を切ったように叫びだした。
「いやっ!うそでしょ!?グリシーヌさん、起きて!」
涙ながらに自分で殺めたグリシーヌに話しかける。
「うっ・・ひく・・・こ、こんなの・・・」


元々彼女は人殺しが出来る性格ではない。
今回の事は、半分非現実的なことと思いこみ、世界の平和のために!と張り切っていたのだ。
だから由里も殺めることができたのだが、今殺したのは昔からの知り合い、グリシーヌである。
自ら肉塊にしてしまったグリシーヌの姿は、無情なまでに現実であることを伝える。

――彼女は、あまりに単純で、そして純粋すぎた。

「ううっ、ひぐっ、・・・ふっ」
エリカはその場にしゃがみ込み、動こうとしなかった。いや、動けなかったと言うべきかもしれない。

そんな彼女の元に、マシンガンの音を聞きつけやってくる者がいた。
一時的にグリシーヌと別行動をとっていた北大路花火である。
【残り12人】
んー
そろそろメル&マリアの話進めないと
周りとバランスとれなくなりそうだね
放送も入れてないし・・・

>>321-323
天然パワーで最凶と思われていたエリカタン
花火にやられちゃうのか?
>>321-323
いくらなんでもそりゃないよ…
エリカ挙動不信すぎる…
即効でグリ死亡っすか・・・グリファン怒りそう・・・
>>326
別に死ぬのは構わないんだけどさ〜
楽しげに殺してから発狂するエリカといい
この状況で別行動取るグリと花火といい
この後読者をうならせる展開があるならともかく
考え無しに一発書きしてるとしか思えないんだよな
>>325
いいと思うけどなー
テンパった状況に元々テンパリ気味のエリカタン(藁
思いついたように殺す→殺してから後悔
全然普通じゃないの?
>>326
マアマア・・・
多少あっさりしてるけど納得しましょうよ
329321-323書いたヤツ:2001/05/28(月) 15:01
由里をあっさり殺したエリカを見て

心の奥底では現実と認識していない

知り合いが死ぬことで現実と認識する
…という流れにしようと思ったんですけどね
(むしろ現実だとわかりつつ由里をあーゆー風に殺したエリカの方が怖いかと)。
あと、普段は天然で最強だけど
実はナイーブって感じも出せたらいいなと思って。
お気に召さなかった方々、申し訳ありません。無かったことにしてストーリーを続けてもらっても
けっこうです。
あと、グリファンのみなさまゴメンナサイ(汗
>>352
前にもこんなことあったけど、文句があるんならお前が書けよ。
お前のように下らない文句しか言わない奴がいると、SS職人が離れていくんだよ。
文句があるんなら、終わってから言え。今は脳内でほざいてろ。
331330:2001/05/28(月) 15:15
>>352>>325の間違い。
>>330
詳しくは書かないが今までに俺もここにSS書いてました。
それこそお前の言うように見てるだけの奴に文句言われてやめたけど。
ちょっと逆の立場になってみたかっただけさ。悪かったな。
このSSオリジナルの「バトル・ロワイアル」よりも描きづらいだろうね。
キャラの年齢はバラバラだし、特殊な能力を持っているからね。
どうしても設定的には無理が生じてくるのは仕方ないね
334ロベカル:2001/05/28(月) 16:41
>>329
俺は良いと思いますよ。元々俺の所為でグリ弱くしたようなもんだし…
でも1つだけ我侭を言わせてもらうと逆に花火をかなり有利に
したつもりなのでもう少し生き長らえさせて欲しい…
335ロベカル:2001/05/28(月) 16:51
すみません上のレスは単なる個人的な希望なので気にしないで下さい。
今見たら少し強制的の様だったので…
ひとつ考えてみました。叩き台にでもしてください。

○「帝都」の外周部は夢組(?)による結界が張られている。
 このため帝都(今回の舞台)への出入りはプログラム終了まで出来ない。これは
参加者を封じ込めるためであると同時に、降魔の活動開始が予想以上に早かった場
合参加者を降魔から守るためでもある。

○参加者の霊力使用は全く制限されない。
 個々の霊力を制限するのが事実上不可能なためでもあるが、米田の言に曰く、
「そういうのを全部ひっくるめてこのゲーム」であるため。

 あとちょっと希望。
 何回目かの定時放送には“巴里で降魔活動が開始された”ってのを入れて欲しい。
いまひとつ切羽詰ってる感が不足しているような気がするんで、それを聞いてやる気
にならざるを得なくなる巴里組がみたいです。
(個別の戦闘描写がメインになるので、難しいとは思いますが)

じゃ、傍観者に戻りますんで。
ときメモと違って、難しいよね。サクラでバトロワは・・・。
書いてる人はホント頑張ってくれ。あと立案者はまだ居るのか〜?
338脱出計画:2001/05/28(月) 19:27
レニ・ミルヒシュトラーゼは『さっきあることに気付いたんだ』
ソレッタ織姫に告げた
『盗聴されている』
レニは続けた
『!』
織姫は驚いた。レ二は続けた
『恐らく、あのロベリアとか、
霊力を自由に放出できる奴が不穏な行動を取ろうとした時に
この首輪を爆発させるためだと思う』
織姫は思わず息を飲んだ。レニは続けた
『そこで、僕はこいつを使って本部に攻撃をしかけようと思うんだ』
そう口を動かすと、レ二は持っていた私物入れからキネマトロンをとりだした
『こいつは特殊な送信装置がつんであるキネマトロンだ、こいつと僕らの霊力を使って
やつらのつかっている蒸気機関を壊そうと思う』
暫く沈黙を守っていた織姫が口を開いた
『でも、キネマトロンだけでどうやって?』
一息ついた後、レ二は私物入れからメモとペンと地図を取り出し、メモに何かの部品名を書き出した
『使うのはキネマトロンじゃない、この送信装置だ、こいつとこの―――』
レ二はメモに書いてある部品名を指差し、続けた
『部品を使って、霊力を使って強力な妨害電波を発する装置を作る、ほんとは
紅蘭がいれば―――』
少し黙った後、続けた
『もっと確実で強力な装置が作れたんだけど、紅蘭には会えなかったんだ』
織姫は少し、あの日本の方言を使う中国人のことを思い出した
『―――話を続けよう、そして、僕らの持っている武器は手榴弾だけだ、
恐らく装置を動かすのに僕らは全ての霊力を使わなければならないだろう、
そこで―――』
またメモに何かの名前を書き出した(木炭、硫黄―――一体なんなんだ?)
『これは爆弾の材料だ、作り方もちゃんと覚えている、この爆弾を作って、
本部にぶつけて、奴らの戦力を削ぐ』
織姫は何か底知れぬ感情が湧いてくるのを感じた
『そして奴らの武器を奪い、本部を制圧する、その時に隊長も救出できるだろう振ってくる降魔は僕らの手で潰せばいい』
レ二は深呼吸して、織姫に聞いた
『恐らくこの計画は今までの戦いよりもキツイ戦いになると思う、織姫、僕についてきてくれるか?』
織姫はこう答えた
『もちろんデス』
そして、織姫はさっき自分の中に湧いた感情が絶望的な状況を打ち破る希望であると感じた


【残り12人】
339初挑戦です:2001/05/28(月) 19:30
割れながら駄文だ(しかも少しオリジナルをパクっているし)。
だけどオリジナルもそうだけど、
デスゲームにはかならず脱出の可能性
はあった方がいいと思うんですよね。
本当は紅蘭でやった方が辻褄が合うんですけどね。
340初挑戦です其の二:2001/05/28(月) 19:31
しかも実は折れ3しかやってないんです。
キャラ的にも辻褄合ってないかもしれない…
(・∀・)イヤイイ!!
342初挑戦です:2001/05/28(月) 19:38
>>341
それ聞いて安心しました
オリジナルと著しく違うのは、天秤のかたっぽに「世界の平和」が乗っかっている点だよね。
逃げ切れりゃオッケーなわけじゃなくて、プログラムの拒否=世界の滅亡だという……
その等式に対する積極的な否定理由を見つけられなければ、彼女らは戦うしか道がないのだろう。
描きづらいのはこれがあるからだね。
344ROM野郎:2001/05/28(月) 20:13
>>338
ますますもって星組の2人が三村化してますね。
この後彼女らの行動を阻むのは誰でしょうか?。
やっぱエリカかなあ。
続きに期待します。
「行きなさい・・・メルさん・・・・」
その声にメルは顔を上げた。
マリアの顔からは先ほどの殺気は消えていた。
「さっきの銃声で誰かが来るかもしれないわ。
 ここは危険よ。早く行きなさい・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
だが、メルは動こうとしない。
マリアの顔を見つめたまま動こうとしない。
「何をしているの?!ここは危険なのよ!さあ、早く」
先ほどよりも厳しい口調でマリアが言った。
「・・・・・・・・・・・・・」
しかし、メルは相変わらずマリアの顔を見つめたまま動かない。
「メルさん!!」
マリアは苛立っていた。
「ここは危険だって言ってるでしょう!
 あなた死にたいの?!」
いままでで一番大きな声、それは荒れた建物の中に響き渡った。
その声にメルがやっと反応した。
「・・・はい、分かりました・・・・・」
マリアは安心した。自分自身ここから早く離れたかったのだ。
あの銃声はきっと敵を呼ぶだろう・・・・・
それに彼女に背中を見せるのも・・・・
先に出るようメルを促す。
「さあ、そこの出口から・・・!?」
メルの右手がメイド服のポケットに向かっていく。
そして1歩、自分の方に近かずいてきた。
「なんのつもり!止まりなさい!!」
懐の銃に手を伸ばしながら叫んだ。
だが、彼女は又1歩歩み寄ってくる。
まずい。間に合わないか?彼女は目の前だ。
「くっ!」
この距離だ、はずす事は無いだろう・・・自分も、そして彼女も。
マリアは引き金を引いた。攻撃者からの一撃は覚悟の上で。
弾丸はメルの胸を捉えた。エプロンが血に染まっていく。
そして、自分に向かってくるであろう彼女の右手はポケットの中だった。
「・・・どうして・・・メルさん・・・・・」
ふらつきながら2,3歩後ずさりメルは倒れた。
マリアはメルのそばにしゃがみこんだ。
「メルさんどうして!どうしてこんな真似を・・・」
苦痛に耐えながらもメルは答えた。
「・・・・シーが・・・・・シーが待ってるの・・・・・・」
そう言いながらゆっくりとした動きで右手をポケットから出した。
その手には1枚の写真があった。
笑顔のシーが照れているメルに腕を絡ませている。
「・・・・・あの娘・・・・寂しがりや・・・だから・・・」
荒い呼吸に混じりながらつぶやいた。
写真を見ながら微笑み・・・そして眠るように瞳を閉じていった。

【残り13人】
346344:2001/05/28(月) 23:11
ウツダ・・・残り人数を間違えました・・・
【残り13人】 →【残り11人】 でした。

大変失礼いたしました・・・
>>345
【残り11人】じゃないですか?
348345:2001/05/28(月) 23:13
あ、すみません直ってますね…
349348:2001/05/28(月) 23:14
名前345じゃなくて347でした。もう間違えまくりだ〜
あー恥の上塗り・・・・
344じゃなくて345だ

板汚し申し訳ありません。
ウツダシノウ・・・・
ロベリアVSさくらの大駒対決の続きが早くキボンヌ。
蛇女に追い込みかけられる子猫の運命も気にかかる〜♪
久々に楽しめるスレに出会いました。
352345:2001/05/28(月) 23:28
どなたか放送入れてくだされ
そろそろ頃合だと思われ。
決勝戦は、さくら対エリカが見たいです。
特にさくらタンはエリカに対して色々ぶつけたい気持ちがあるでしょうから。
でも【残り2人】になる前に、違う展開になっちゃうんだろうな。
伏線もあるし。
354ロベカル:2001/05/28(月) 23:40
>>351
さくら対ロベリアは現在構想を練っている途中です。
少々お待ち下さい。
あ、勿論他の方が書いちゃってくれても良いですよ。
355リクエスト:2001/05/28(月) 23:50
決勝戦でなくてもいいから、さくら対すみれの真剣勝負を
お願いします。正々堂々と戦ってほしいです。

できるだけ長く楽しみたいので、作家さん、ゆっくり書いてね〜!
「帝都美味しいお菓子屋マップ」を完成させながら帝都組を倒していくエリカを
きぼんぬ。
ところで作家さんは何人ぐらいいらっしゃるのでしょうか?

コテハン使ってない作家さん結構いるから分からんね
358まとめて読もう! Part-3:2001/05/28(月) 23:57
本筋と思われる部分を纏めてみました。
>>14 >>19
>>43-44
>>47 >>49
>>55 >>62
>>70 >>80
>>85 >>94
>>101-102
>>109 >>111
>>166
>>187-189
>>195
>>203-204
>>223 >>225
>>231-232
>>240
>>251-253
>>257
>>273-274
>>279
>>289
>>310
>>321-323
>>338
>>345
昨日、コクリコのその後を書いてみたんだが・・・
自分で見ててあまりにも糞だったので、↑は止めとく。。。
一応、コクリコが罠で死亡。紅蘭はすみれに毒を盛ったと勘違いされ死亡なストーリー
同時刻、結界外
「兵たちの様子はどうだ。」
「大隊長殿、士気旺盛であります。ただ工兵小隊が変なことを申しております。」
「なんだ、春季帝都防衛大演習中であるのに、たるんでおるのか。」
「先ほど小隊長が爆弾処理の命令は出ておりませんかと確認にきました。」
「なんじゃと?」
「本人曰く、帝都中心部の各隊の配置がとうみても不発弾の処理用と思われると。」
「まさか、帝のおわす都で不発弾が埋まっているはずがない!」
同じく工兵小隊
「不発弾はどのくらいありそうか?」
「この配備からすると十数発は残っていそうであります。小隊長殿」
「しかし中隊長殿に確認したがまったく排除命令はきていないそうだ。」
「そういえば、小隊長殿、周りの警備部隊の所属がバラバラなのですが。」
「春季大演習だ、各地から呼ばれても不思議ではない。」
「いや、それにしてもすごいところからきています。」
「どこからだ、曹長?」
「和歌山、三重、滋賀、大分であります。」
「全部、神社や大寺のあるところです。高野山、伊勢神宮、比叡山、宇佐八幡宮、」
「爆発しないようにお祈りするんでしょうか?」
「そんな、馬鹿な。」

一般兵を帝都防衛演習の名目で動員させてみたんですが。使えますでしょうか。
夢組結界だけでは花組に対抗できないと思いまして。
てっきり軍事板の誤爆かとおもたよ(藁
さげでplz
願わくば、さくらとエリカは決勝前に消えていてほしい…
と思いつつsage
コクリコ対アイリス見てぇ
これって最後に
大神×生き残った人
のセクースシーンがあるの?
そういうのは各キャラのスレに腐るほどあるだろう
よってここでやる必要は無いと思われ
>>364
必要なら入れても違和感はなさげ(エロ小説みたいな書き方しなければ)だけど、
ストーリー的にそんなに単純なラストにはならんと思う。予想。原作あれだし。
米田の放送についてはSSの進行と設定上の時間の流れが違うから
同時に聞いたことにせず、それぞれの視点で
「米田の放送を聞いた」という描写をいれればいいかと思われ。
368リクエスト:2001/05/29(火) 06:08
全滅は悲しい…なんとか脱出してほしいですねー。
大神はこのまま黙って見てるだけなのか?

あと、できるだけあっさり殺さないで、
戦闘シーンはひっぱってほしいですー。
双方傷を追ってはいるがとりあえず一時撤退、とか…。
369初挑戦♪:2001/05/29(火) 06:12
>>367
賛成ですー。でも一応放送シーンはあったほうがよいと思います。
ここでそろそろ放送シーンを入れて、あとは各シーンで
「米田の放送を聞いた」という描写を入れるということで。

自分もそろそろ続きを書きたいのですが、夜になりますねー。
コクリコVSすみれか、コクリコVS紅蘭のトラップ、
も書きたいけど、どのキャラもあっさり殺すには惜しい…。
カンナを殺したのはコクリコだ、というのをあっさりすみれが
わかるのももったいない気がするしー、んー、悩みます…。
北大路花火とグリシーヌ・ブルーメールは意見が衝突していた。
「なぜわからん、花火!いいか、我がブルーメール家は巴里の街を守る義務があるのだ。
 世界中に降魔反応ということは、巴里もまた危機にさらされているということだ。
 ゆえにブルーメールの名にかけてやらねばならん!」
「だからって…仲間を殺めることが出来るっていうの?グリシーヌ!」
普段、自己主張の強くない花火がグリシーヌと口論をすると、必ずと言っていいほど
グリシーヌに軍配が上がった(それ以前に口論することすら数えるほどであったが)。
しかし、今回は事が事である。
花火は珍しく声を張り上げ、一歩も引かない。

「そうか…どうしても嫌だというなら勝手にするがいい。私は一人でやる!」
と、言うとグリシーヌは花火の前から歩き去ってしまう。
「グリシーヌ・・・・・・!」
その親友の行動をみて、花火は悲しみに暮れる。止めることは出来なかった。
花火自身、世界を危機に陥れることは絶対に出来ないとわかっていたし、他に解決策も
思いつかない。「それでもやりたくない」と言ったところで、子供の駄々と変わらない。
グリシーヌが視界から完全に消えると、花火はトボトボとグリシーヌとは反対方向に
歩き出した。

花火はもう、どうしていいのかわからなくなった。いっそひと思いに楽になりたい・・・
そんな考えが浮かぶまで思い詰めていた。
ふと、花火は自分に向けられている視線に気が付く。
「(誰・・・?私を殺しにきたの・・・?もう、どうでもいい・・・)」
花火はあえてその視線を無視して、そのまま歩き続けた。
が、どうにも様子がおかしい。自分はスキだらけなのに、襲ってこようともせず、ただ一定の
感覚を保ちつつ尾行してくる。
花火はその人物に気づかれないように、チラリと視線のくる方を見る。
その人物は、先ほど別れた親友・グリシーヌだった。

「(グリシーヌ!?・・・なんで・・・)」
花火は一瞬驚くが、すぐに心配して見守ってくれていた事を悟る。
グリシーヌは意見が違え、別行動をとったが、すぐに心配になり戻ってきたのだ。しかし、
プライドの高さ故堂々と戻ることが出来ずに、隠れて見守っていたのだ。

花火は、グリシーヌのそんな様子を見てふと、心が軽くなる。
あんな事を言っていたが、グリシーヌはいつものグリシーヌだ。仲間を殺すなんて出来るはずがない。
きっと他の仲間だってそうだ。きっとなにか解決策があるはずだ。いままでだってなんとかなってきた
ように・・・

そんなことを考えた時だった。視線が送られてくる路地からマシンガンの音と、女性の絶叫が聞こえて
きたのは・・・
数秒間立ちつくした後、花火は路地に向かって走り出した。
いやな考えが頭をよぎる。そんなはずはない。必死で自分の考えを否定する。

路地にたどり着いた花火の見た物は―――
想像していた通りの物だった。いや、想像以上に凄惨な光景。
かつての二人の仲間が、一人はしゃがみ込みながら泣きじゃくり、もう一人は無惨な肉塊と化していた。

「グリシーヌ・・・・・・・・」
肉塊と化していたのは親友グリシーヌである。どう見ても、もう助かる見込みはない。花火は呆然と
その姿を数秒間見続けた。

「あなたが…あなたがこんなことをしたんですか?エリカさん!」
花火の心に怒りが押し寄せた。加害者であることは想像に難くない、もう一人の仲間エリカ・フォンティーヌに
泣きながらボウガンを向ける。

怒鳴られたエリカはビクッと体をこわばらせ、自分に向けられたボウガンを見つめガタガタと震える。
「(グリシーヌ・・・グリシーヌ・・・)」
花火の心にグリシーヌとの思い出が鮮やかによみがえる。

花火の指が、いままさにボウガンの引き金をひくかと思われたそのとき、エリカが口を開いた。
「私・・・私・・・こんなことだなんて、思っていなかった・・・」
その言葉を聞いた花火は、ハッとして指を引き金から離した。
「エリカさん・・・・」
花火に冷静さが戻り、怒りが消えた。


数分後、近くの民家に入り、少し落ち着いたエリカが話し始める。
「私…殺すって事が、こんな事だなんて思っていなかったんです・・・
 ただ…世界を救わなきゃと思って・・・」
目に涙を浮かべながらエリカが語る。
花火は何となく理解した。
この人は純粋でやさしい人だ。仲間を殺すということにフィルターをかけ
半分、自分が物語の主人公のようなものと思いこみ
ただ世界を救うために張り切っていたんだ。

「花火さん…私が憎くないんですか?親友のグリシーヌさんを・・・・私・・・」
憎くないはずが無い。グリシーヌは古いつきあいの大親友だった。それを無惨にも殺されたのだ。
でも、今エリカを憎んでもグリシーヌは帰ってこない。

死んだ人は二度と戻らない。そのことを花火は誰よりもわかっていた。――あの事件で。
「花火さん・・・私どうしたらいいんですか・・?いっそ、グリシーヌさんの後を・・・」
「いけません、そんな事考えては!」
「でも・・・私・・・由里さんって人も殺しちゃって・・・」
「・・・私たちには世界を救う使命があるのでしょう?死んだ人のためにも・・・それを果たさなければ」
花火はエリカを何とか元気づけようとしていた。親友を殺されておいて、奇妙な事だが花火は
生きている人間の方が大切なことを知っていた。

そしてその後も花火はエリカを励まし続けた。単純な性格のせいか、目に見えて明るさを取り戻す。

十分近くに及んだとき、エリカはすでにほとんど元の明るさを取り戻していた。
「死んだ人の命を無駄にしないで、世界を救えばきっと許してくれます」
エリカは先ほどまでとは正反対のカラッとした笑顔を見せる。
「わかりました。花火さん、ありがとうございます!」
その笑顔を見て花火が、ああよかった…と思った瞬間。

タタタタタッッ・・・・
とまたもあの音が響く。

「(えっ?)」
花火は状況が理解できないまま、後ろに吹っ飛ぶ。

「エリカ、絶対みなさんの死を無駄にしません!最後まで生き残って世界を救ってみせます。
 あ、花火さん、もちろんあなたの死も無駄にしませんからね。
 エリカ、再びエンジン全開です!」
と言い残し、エリカはどこへともなく爆走していった。最凶天然少女の復活である。

もちろん、今のエリカに花火の体の変哲に気づくはずが無かった。

【残り11人】
>>345
よかったっすー。
ということは、紅蘭が倉庫で聞いた銃声は、メルを撃った音でもあった
わけですね?
>>321-322-323
イイと思います!エリカタン、最初っから狂ってたぽかったし…。
エリカたん...( ̄▽ ̄ι)
「あなたの死も無駄にしない」って意味がちと違う...
自分で殺しちゃ...(汗笑)
花火の変哲ってなんだろう〜?気になります!
375370-372書いたヤツ:2001/05/29(火) 09:20
>>321-323の続きを書いて見ました。長くてごめんなさい。
エリカを以前の状態に(無理矢理)戻してみました。

ちなみに花火の変哲とは防弾チョッキを着ていて死んでいないことです。
376374:2001/05/29(火) 10:04
そっか!!防弾チョッキ持ってたんだった!!
気がつかなかった...(笑)
あのー
ちょっとペース速すぎやしません?
まだ1階目の放送も無いのに
由里、かすみ、カンナ、メル、グリ
ダイジョブかな?

>>373
そこまで考えて書いたわけではありません^^;
でも、勿論その可能性も十分あるかと・・・
エリカのキャラはサイコーだな(w
エ、エリカーッ!アンタって人はー!(w
>>372
腹ヨジレタ。
これはもうこのスレの題名を変えるしかないな。
【SAKURA・ROYALE】→エリカの愉快な大虐殺
>>380
>エリカの愉快な大虐殺
つまらんので却下
382リクエスト:2001/05/29(火) 16:24
エリカたんの愉快な大虐殺はおもしろいけど、
ピンチに陥ったエリカたんも見たい…。

今のエリカたんにぴったりのことわざ
「キティガイに刃物、もといエリカにマシンガン」
257書いたヤツです。(他にも書いてますが)
自分がエリカの暴走のきっかけを作ってしまったようで・・・
和菓子屋の件はヤリ過ぎでしたでしょうか?
>>383
ただでさえ暗いテーマなので一人くらいは明るい(壊れた?)人間もいていいかと。
でも終了寸前まで(エリカが最後まで残るとしたら)あのペースだと
さすがに雰囲気が壊れてしまうかもしれないですね。
放送は各視点で描写を入れるとして、問題は放送内容と死んだ人だな。
放送の時点で誰が死んでいるのか決めないと。
>>384
さっさと覚醒後にすれば良いのでは?
387放送(一回目):2001/05/29(火) 19:32
「そろそろ時間か…」
米田は自分の腕時計を見てそうつぶやき、傍らにいる兵士に視線を送る。
「はっ」
米田の無言のメッセージを受け取った兵士は、米田に一枚の紙を渡す。
「どれどれ・・・ほう・・なかなかいいペースじゃねぇか」
米田は兵士に受け取った紙に目を通しつつ、おもむろにマイクの前に立ち、スイッチをONにする。
「あー・・・一回目の放送だ、死んだ者の名前を発表する。
 榊原由里、
 藤井かすみ、
 桐島カンナ、
 グリシーヌ・ブルーメール、
 以上の四名だ。なかなかいいペースだ、この調子でがんばってくれ。
 ・・・降魔反応はますます強くなっている。」
米田の放送が帝都全域に流れた。
「くっ・・・!」
もちろん身柄を拘束されている大神一郎の耳にも届く。大神は死んだ人の名前を聞き絶望したと同時に
何もできない自分のふがいなさを責めた・・・

【残り11人】
えーと、放送の一回目を考えてみたんですが、これでいいでしょうか?
第一回目の放送までにこれ以上死人が出ないことにしてしまいましたが
辻褄が合わなくなったりするかな…
メルは?
>>345よりも前に放送されたってことですね
となるとメルとマリアは放送聞いてないことになりますね・・・
放送があったという描写自体無いし(これはしょうがないけど)
いいのかな?
ああ!メル忘れていた・・・鬱
>390
ごめんなさい忘れただけです…(w
>>米田の無言のメッセージを受け取った兵士は、米田に一枚の紙を渡す。
この段階でメルが死んだことにすればどうでしょうか?

メルの死亡を確認したのが、米田に死亡者のリストを手渡した直後

ってことにすれば・・・・・・・苦しいかな
393初挑戦♪:2001/05/29(火) 21:04
メルを撃ったあと、放送が入ったことにしたほうが、
マリアのその後を書きやすいと思います。
>>391さんも、メルを忘れていただけ、とおっしゃっているので…。

これからはコテハン「♪」だけにします。今後ともよろしくです。
エリカネタだけが湯水のようにわいてくるよ…
395391:2001/05/29(火) 21:14
ミスをフォローしてくれる方々がありがたい…
「391大感激です!」
396分かる範囲の位置関係:2001/05/29(火) 22:01
紅蘭のいる倉庫の裏はホテル
ホテルにはマリア
倉庫らしき建物に入っていくコクリコ
カンナを殺した人物を追うすみれ
とある民家でエリカに撃たれた花火
花火を撃った後、民家を飛び出すエリカ
上野公園で対峙するさくらとロベリア
所在不明のレニと織姫
>>383
私は257のエリカが一番のお気に入りでしたよ。
398:2001/05/29(火) 22:10
>>396
あ、あとアイリスが神社の境内にいます。
399リクエスト:2001/05/29(火) 22:14
放送を聞いたメンバーのリアクションきぼーん
エリカたんはますますハッスル?
マリアは苦悩する?
アイリスや紅蘭は、また泣いちゃうか…?
>>398
忘れてました(w
ウツシ・・・
>>397
257書いたやつです。
気に入ってくださる方がいてなんだかホッとしています(^^;;

しかし皆さん文章が上手ですね・・・
ウラヤマシイ・・・・・
>>384
そうですね。
良くも悪くもエリカの持ち味は
明るい(壊れた)天然っぷりなんで
上手く生かせればいい味が出てくると思います。
キリスト教徒は懺悔すれば罪は全て許されると考えてるイメージがあったので
エリカが最後の一人に生き残って、それまでの虐殺を大神に懺悔するシーンを
妄想してしまいました。許すとしか言えないでしょう、大神も。>>402
404ロベカル:2001/05/29(火) 23:05
「そんな…桜の木が…なんてことをするんですか!」
さくらはロベリアを睨みつけながら言った。
「へぇ…この木はサクラって言うのかい…ん?そういやあんたの名前もさくらだったな。
 ハハハハハ!そりゃすまない事をしたねぇ。どおりで怒るわけだ。」
勿論さくらが怒る理由はそれだけではなかった。
ここは大神との大事な思い出の場所だったから…
それを平気で踏みにじるロベリアが許せなかった。
「あなたはそれでも巴里の平和を守る巴里華撃団なんですか?」
さくらの疑問にロベリアは眉を吊り上げた。
「ふん、巴里の平和なんてどうなったって構わないよ。
 それにあたしはあんた達みたいなあまちゃんと違ってボランティアでやってんじゃないんだ。
 契約の元に働いてんだよ。…勿論スポンサーが殺人をしろと言うならそれに従うだけさ。」
ロベリアの言葉にさくらは呟いた。
「信じられない…大神さんがこんな人と一緒に戦っていたなんて…」
さくらは震えながらも帯刀していた霊剣荒鷹に手を添えた。
「だったらなんだい?あたしを殺すかい?全く隊長も女を見る目が無いねぇ。
 こんな頭の硬い田舎娘が良いなんて…これならまだエリカの方がましってもんだよ。」
大神とエリカのことを言われ、さくらの極限まで短くなっていた導火線に火が…ついた。
「あなたが大神さんのことを言わないで!!破邪剣征 桜花爛漫!」
神速で刀を抜刀し、さくらは初めて生身の人間に本気の技を放った。
高速で飛ぶその霊気をロベリアは寸前で横に飛び、避けた。
「一度その技は見せてもらってるからねぇ、残念だったな。
 じゃあこっちも遠慮無くやらせてもらうよ!くらいな!」
技を避けられ驚いているさくらにロベリアは間髪入れずに炎を飛ばした。
「きゃあああ!」
さくらは我に帰り霊気のバリアを張った。炎は見えない壁に封じられ消えたが、
さくらの視界が回復した時にロベリアの姿は元にいた場所にはなく、目の前にあった。
「ふふふ…あたしの炎を防いだのはあんたが二人目だよ。だが、詰めが甘い!」
ロベリアは体をねじりさくらのわき腹を蹴り上げた。
「うぐっ…!ああああああ!」
さくらはよろけながらも刀を横に振った。
しかしロベリアは片手で器用に腕についてる鎖で防御した。
ガキィィィン!といった鋭い金属音が鳴り響きロベリアが叫んだ。
「この鎖はこういう使い方もできるんだよ!」
防御したまま鎖を刀に巻きつけ今度はさくらの手の甲を蹴った。
「あっ!」
霊剣荒鷹は主人の手を離れ遠くに飛ばされていった。
「これで終わりだよ!あんたはもう死にな!」
ロベリアは手のひらから炎を出した。
さくらは全てを諦め目を固くつぶった。
405ロベカル:2001/05/29(火) 23:09
(ああ…この人…強い。ひょっとしたらマリアさんやカンナさんよりも…)
(大神さん…もう会えないんですか?)

さくらは殺されるかもしれない一瞬の内に色々な事を思い出していた。
大神や花組との楽しかった思い出を…

「諦めるな!さくらくん!どんな状況でも必ずなにか方法がある!
 諦めた時が終わりだぞ!」
大神の声が聞こえたような気がした。
(諦めない…?でももう方法なんて無いんです…大神さん)
(あ…でも…そう言えば…)
さくらは帝撃を出た時念のためと思い支給されたバッグの中を確認した事を思い出した…

再び目を開くとそこにはロベリアが炎を放出しようと構えていた。
「いやあぁぁぁぁぁ!」
さくらは袴の中からなにやら液体の入った子瓶を取りだしロベリアに投げつけた!
ガシャン!ロベリアに当たったその瓶は割れて液体がロベリアの体を濡らした。
その時ロベリアの手にあった炎が逆流する様に体をよじ登っていった。
「くっ!…そんな事が…うわぁぁぁぁ!」
ロベリアの体が炎に包まれていく。さくらに支給された武器は火炎瓶だった。
しかし刀を持っているさくらはそんな物を使う事も無いだろうと思ったが一応袴に
忍ばせていた。

ロベリアの火が消えた後にさくらは傷を見ると酷い全身火傷だった。おそらく助からないだろう。
さくらは今になって自分がやった事を実感した。
「ロベリアさん…」
さくらの声に気付いたロベリアは笑った。
「ふふ…さすがにやるじゃないか…なるほど…あんたが隊長に気に入られるわけがわかったよ。
 あたしもまだまだだったって事か…こんなゲームにマジになっちゃってさ…」
さくらはロベリアの言葉に疑問を感じ聞いてみた。
「そう言えばロベリアさん…最初私が上野公園についたときに何故攻撃しなかったんですか?
 それにわざわざ私を怒らせるような事までして…」
ロベリアはもうしゃべる事もできない体だったが答えた。
「何故って…そりゃ不意打ちなら勝てたかもしれないが…それじゃスリルが無いだろう?
 それに…本気でやらなきゃこの世界は救われないんだろう?」
「ごめんなさいロベリアさん!…私…私」
さくらは今になって気がついた。やはりロベリアも平和の為に戦っていたのだと、
大神の事しか考えていなかった自分が恥ずかしかった。
そして今、死にかけているロベリアを見て泣いた。
「はは…は…馬鹿だなあんた…殺されそうになった相手の為に泣くなんてさ…
 でも…そう言うの…嫌いじゃ…ない…よ…」

ロベリアはそのまま死んだ…
さくらはロベリアの瞼を閉じるとその場を立ち去った。

すでに灰になった木の影に一本の花が咲いている木があったことにさくらは気がつかなかった。

【残り10人】
406ロベカル:2001/05/29(火) 23:15
なんとも少年漫画風な展開です。
恐ろしくご都合主義でやってしまいました。
しかもロベリア殺しちゃいました…すみません。
407初挑戦です:2001/05/29(火) 23:20
>>406
やる気になっているのはエリカのみと言うことになりましたね
408文才無し:2001/05/29(火) 23:32
結構進展したみたいなので再び1分でわかる途中経過

殺された人物          殺した人物        武器
イリス・シャトーブリアン      生存
エリカ・フォンティーヌ       生存
神崎すみれ             生存
北大路花火             生存
桐島カンナ             コクリコ         毒薬
グリシーヌ・ブルーメール エリカ・フォンティーヌ  マシンガン
コクリコ                生存
榊原由里           エリカ・フォンティーヌ   マシンガン
シー・カプリス          グラン・マ          拳銃
真宮寺さくら             生存
ソレッタ・織姫             生存
高村椿              清流院琴音         拳銃
藤井かすみ         マリア・タチバナ        拳銃
マリア・タチバナ           生存
メル・レゾン          マリア・タチバナ       拳銃   
李紅蘭                 生存
レニ・ミルヒシュトラーセ      生存
ロベリア・カルリーニ      真宮寺さくら       火炎瓶

【残り10人】
409文才無し:2001/05/29(火) 23:35
支給武器(デフォルト武器)

イリス・シャトーブリアン       ?
エリカ・フォンティーヌ      (マシンガン)
神崎すみれ             (薙刀?)
北大路花火             防弾チョッキ
桐島カンナ             フォーク
グレシーヌ・ブルーメール    ボウガン(ハルバート)
コクリコ                 毒薬
榊原由里               柳刃包丁
シー・カプリス             未支給
真宮寺さくら            火炎瓶(霊剣・荒鷹)
ソレッタ・織姫             手榴弾
高村椿                 未支給
藤井かすみ              ナイフ
マリア・タチバナ           (拳銃)
メル・レゾン               ?
李紅蘭                 青龍刀
レニ・ミルヒシュトラーセ      アイスピック
ロベリア・カルリーニ         ハリセン
>>404
トレビアーン、待ってたかいがありました。特に...
>大神とエリカのことを言われ、さくらの極限まで短くなっていた導火線に火が…ついた。
ここが俺的さくらにジャストフィットで感動しました。さくらのライバルはやはりエリカ
ってのがいい!
411ロベカル:2001/05/30(水) 00:01
>>410
ありがとうございます。
今まで本気の戦いが無かったんで入れてみようと思ったら、
書いてるのがとても楽しくなってつい色々詰め込みすぎて、
無駄に長くなってしまったんでどうかな?とは思ったんですが
そう言って頂けて光栄です。
米田の第一回目の放送が、イリス・シャトーブリアンの耳に届く。仲間が死んだ、
という現実を突きつけられアイリスは絶望した。
「そんな……由里、かすみ、…カンナぁ……」
いままで虚勢を張り、怖くないと自分に言い聞かせ首輪を外そうと試みていたアイリスだが
もはやそんな気力はない。小さく縮こまり、座り込んでガタガタと震えるだけだった。


****


「誰か〜、いませんかぁ〜〜?」
しばらくそのままの状態でいたアイリスがやたら明るい声を聞く。
「誰だろう・・・?」
誰でも良かった。アイリスは今、誰かに頼りたかった。
いくら、普段自分が子供であることを否定してもアイリスはやはり子供である。
その声の明るさも手伝ってアイリスの心に安堵感が生まれる。
次の瞬間には、アイリスは声がしたほうに向かって走り出していた。

アイリスは親友であるくまのぬいぐるみ・ジャンポールを左手でつかみ、全力疾走した。
ハッ・・・ハッ・・・息が切れる。
でも、はやく行きたい。
声がしたのはあの角を曲がった所だ…

「あっ!」
急ぎすぎたアイリスは、曲がり角の直前で転んでしまった。
そのはずみでジャンポールを前方に放り投げてしまう。
「ジャンポール・・・・」
宙に舞う親友を追いかけようとした、その刹那

ダガガガガガガ!!

機銃の音とともにジャンポールが破裂した。
「!!・・・・・・・・・・」
驚きのあまり、声が出ない。

アイリスがそのまま硬直していると、曲がり角からマシンガンを携えた一人の女性が姿をあらわした。
「あ、トーキョーの花組のアイリスさんですね。こんにちは!」
ジャンポールを粉々にした張本人、エリカ・フォンティーヌが先ほどと変わらない明るい声で
アイリスに挨拶をする。
「い、いや・・・アイリス、怖いよぅ・・・」
「大丈夫です、安心してください。エリカ、絶対にあなたの死も無駄にしませんから!」

なに、言ってるの・・?このお姉ちゃん・・・・怖い・・・逃げなきゃ・・・

アイリスは、エリカのズレた思考に更なる恐怖をおぼえる。

「主よ、御霊を救いたまえ…」
エリカが神に祈りを捧げ始める。
このままじゃ殺される!そう思ったアイリスは這いずるように体の向きを変え、必死で逃げ出した。
「あっ!逃がしませんよ〜」
エリカが、逃げるアイリスの背中めがけてマシンガンを発射する。

アイリスのシンボルである大きなリボンが消し飛んだ。体への着弾は間一髪で避けながら、
エリカの死角になるよう、近くの建物に逃げ込む。

アイリスの逃げ込んだその建物は、西洋風のレストランであった。
「早くどこかに隠れないと・・・」
自分がテレポートを使えることすら忘れて、隠れ場所を探す。が、適当な場所が見つからない。

隠れ場所を探して、時間を消耗してしまう。
チラッと入り口のドアを見ると、あのエリカの独特なフォルムの服の影が映っている。
「!!・・・・」
まもなくエリカが入ってくるのは、疑う余地がない。
あわてたアイリスは、とっさにテーブルの下に潜り込む。そのテーブルは、テーブルクロスが床まで届く
タイプのテーブルだった。
とはいえ、それはあまりに単純な隠れ場所である。
「こんな所じゃすぐに見つかっちゃう・・・どうしよう・・・」

まもなく、ギイッと入り口の扉が音をたて、ゆっくりと人が入ってくる気配がした。
「アイリスさ〜ん。どこですか〜?」
エリカがアイリスを探し始めた。相変わらず明るい声である。

テーブルの下のアイリスはガタガタと震える。歯の根がかみ合わなくて音が出そうになるのを、必死で
こらえる。
怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、・・・・
元々ボキャブラリーの多くないアイリスは、この錯乱状態ではそれ以外の形容詞が見つからなかった。

エリカは、レストラン中を手当たり次第に探している。
最も、どう考えても人の入ることは出来そうもないゴミ箱の中など、微妙にズレていて、なかなか
テーブルの下には気が回らないのだが。


アイリスは、エリカの気配が近づくたびに泣きそうになった。
「(お兄ちゃん・・・怖いよぉ・・・助けて・・・)」
しかし、今泣いたら必ず見つかってしまう。もう一度、愛しのお兄ちゃんに会うためにも
涙をこらえるんだ。そう思ってがんばっていた。


しばらくして、探し続けていたエリカの気配が、ふと消えた。
「(あれ・・・どうしたんだろ・・・もしかして、あきらめたのかな)」
アイリスの心に一筋の光が射す。助かるかもしれない!

しかし、出ていくのには勇気がいる。どうしよう・・・
しばらく自問自答を繰り返した末に、アイリスは出ていくことを決意した。

まず、ソッとテーブルクロスを持ち上げ、外の様子を確認する。
エリカの姿は無い。
よし、一気に外にでちゃおう。そう考えて立ち上がった瞬間。
「あ、見〜つけた」
という例の声が店の奥から聞こえてきた。
「(いやああああああぁぁぁぁ!!)」
声にならない叫び声を上げるアイリス。エリカがじりじりと近寄ってくる。
「(なんで!?もしかして…アイリスが出てくるのを待っていたの?)」
(*エリカにそんな知恵はない。厨房でプリンを見つけて食べていただけ)
「今度こそ、逃がしませんからね!覚悟してください。…神よ、御霊を・・・・・・・」
「いやああ!」
またも、アイリスが逃げ出す。
先ほどと同じ事をして、同じ結果に終わっているあたりがさすがエリカである。

今度はアイリスは店のトイレに逃げ込む。
「どうしよう・・・こんな狭い所じゃ隠れようがないよぅ」
アイリスは、仕方なく一番奥の個室に逃げ込む。

まもなく、エリカが入ってきた。
「今度こそ、今度こそ、にげられませんね!…ここですか?」
エリカは、まず一番手前の前に立ち、おもむろに

ドガガガガガ!

その個室に向けて、マシンガンを乱射する。
「!!」

「ここじゃありませんでしたか・・・」
マシンガンを乱射した後、個室を開けて確認する。
「よーし、次行きますよー」

ドガガガガガ!

「(ど、どうしよう・・・アイリス、このままじゃ・・・)」
アイリスは、蜂の巣にされた自分を想像して青ざめる。

ドガガガガガ!

三度その音が響く
「ん〜〜〜ここでもありませんでしたか。じゃあ、最後の一つですね!」

エリカがアイリスの隠れる個室の前に立つ。
「神よ、御霊を救い賜え…祈りなさぁい!」
ドガガガガガ!

「お兄ちゃん…さよなら…ジャンポール…今そっちにいくね」
アイリスが覚悟を決め、目をつぶる…

しかし、いつまでたっても痛みがない。気づかないうちに、死んじゃったのかな…
そう思い、目を開くと・・・そこは見慣れぬ倉庫街だった。
無意識下にテレポートが発動したのだ。

アイリスは、自分が助かった事を知ると、恐怖から逃れた安堵感でその場に崩れ落ち、気絶してしまった。
「ジャンポール・・・・」
どうやら、失った親友の夢を見ているようである。

【残り10人】
416412-415書いたヤツ:2001/05/30(水) 00:09
いつもより多めに暴走しております。
ホラータッチです(w
それにしても、長くてごめんなさい。
エリカタン・・・桐山より性質悪いな(w
エリカたん、完全に基地害って設定になっちゃったのね(涙)
すごいなエリカ…いくらなんでも他人と会いすぎだろう…
もしかしてエリカの支給武器は簡易レー○ー?
420412-415書いたヤツ:2001/05/30(水) 00:27
>>404-405
よいです!王道最高!
王道とかご都合主義が嫌いな人はサクラ大戦なんかできないだろうし
421垢掘:2001/05/30(水) 00:30
くくく、結局みんな俺が好きなんだな...めるしーぼく...
422412-415書いたヤツ:2001/05/30(水) 00:31
>>419
多分、私が先走って書いちゃっているからだと思います。
>>412-415は放送の後の設定ですから
そろそろ支給武器が謎なヤツラが意外な奥の手として使いはじめてくるのかな?
どうでもいいけど、ゲーム中じゃ生身の人間には絶対当たらないから忘れてたけど、
エリカのマシンガンって物騒だよなあ(w
>>422
結構常連の作者さんになっている様なのでコテハンにしたらどうでしょうか?
>>423
今のところ武器がわかってないのはアイリス、エリカ、すみれ
マリア、メルの5人か…アイリス、メルはともかく
エリカ、すみれ、マリアはデフォ武器持ってるから
(すみれはわかってないけどもってるでしょ?)
使いどころが難しいかもね。
426:2001/05/30(水) 00:47
>>405
いいっすねー。最後の1行にジーンと来ましたよ。
かすかな希望が、燃え残った桜の木に託されているようで…。
エリカが殺しまくってるのも、コワイけどいいなぁ。

エリカに殺される前に、自分の好きなキャラクターの見せ場を
作ってあげなきゃと思って焦ります…。
すみれはセンサーだよ
1キロ以内の首輪に反応するやつ持ってるよ
>>427
あ…ほんとだ…ってことはエリカがセンサーって事は無いのか
勘違いウツシ
429:2001/05/30(水) 00:54
>>408
コクリコは、カンナのフォークを奪って逃走してます。
(自分の好きなカンナが殺されたので、ちょっと根にもってるかも)

すみれは好きなキャラクターだけど、コクリコを殺させるのはしのびないし、
かといって殺されるのも悔しいし、んーどうしよう…。
430ロベカル:2001/05/30(水) 00:56
>>426
やっぱりそうですね。自分の好きなキャラは有利にしたくなりますよね。
特に今回のさくら対ロベリアの話は最初に書いたときからオチを
決めていたのでどうしても自分で書きたくて…自分勝手ですみません。
431:2001/05/30(水) 01:00
好きなキャラが死んじゃっても、「回想シーン」という奥の手があります!

>>430
自分勝手だなんて。早いもの勝ちですよ。
もし書き込みがカブっちゃったら、後で調整すればよいのでは?

読者としても、このスレ、目が離せません〜!
想像以上の速いペースですね・・・
やっぱちと人数少なかったかねえ(w
>>432
本スレが廃れてるしねぇ…
メルシースレやエリカスレなんかでもSSが流行ってるので
その波が来てるのかも。
>>433
ときめもBRが約3ヶ月かかって終了したのでちょうどいいかと。
むしろ遅いくらいでは?
436345:2001/05/30(水) 01:11
>>429 >>430
自分メル殺したけど実はメルスキーです(w
メルシースレの住人でもあります(最近寂れてるけど)

メルvsマリアは泪を飲んであの形にしました。
有利にさせたいってのも勿論分かりますが、自分の場合は
「好きだからこそ自分の手で、苦しませずに」
的な気持ちでした。

うう、メルタン&ファンの人、ゴメンよぅ・・・(ToT)
437:2001/05/30(水) 01:17
>>436
うんうんわかりますー。自分はカンナを瀕死にしといてくれた
作者さんに感謝です。絶命のシーン書けて嬉しかったです。

ああ、ついついここに入り浸ってるけど仕事しなきゃ…。
438○○書いたヤツ:2001/05/30(水) 01:18
>>424
書いたヤツとでも呼んでください(w


私もグリ好きなんですが、エリカのストーリーの
脇役としてあっさり殺してしまいました。
ファンの方ホントゴメンナサイ
とりあえずこれでキリがよくなったんで
しばらくはマターリですかね…
一時期は対峙してる途中のキャラばっかりだったのに
時の経つのは速いねえ…
>>439
そうですねー
今のところ動きがありそうなのは
すみれ絡みぐらいですかね?
紅蘭・コクリコ・すみれ
の三人がどうなるのか…
>>441
もしコクリコ死んだら巴里撃残り2人になっちゃうな。
意外とここの人は帝撃好きなのか?
大分前に出たエリカのあんパンってのは支給武器じゃないのかな…?
あ、そういう意味のアンパンで今の状態のエリカになったとしたら
どうしよう・・・(汗
>>442
花火は生きています。
444443:2001/05/30(水) 01:47
あ、すいません
>花火は生きています。
これ勘違い
>>443
いや、だからエリカ花火のふたりでしょ?
446445:2001/05/30(水) 01:49
>>444
あ、つっこみが遅かった…スマソ
447ルシファー君:2001/05/30(水) 01:51
>>443
あのアンパンには実はナルコティック・カクテルでも入っていたのでしょう

# 元ネタ分かる人手ーあげて(w
誰かときメモのやつみたくサイトつくってくれねえかなあ?
じゃあ、作るかな…
450:2001/05/30(水) 02:38
「おおがみーぃ」

米田の放送で、死亡者の名前を聞いてから、大神一郎は無力感に打ちひしがれて
いた。だから自分の名前が呼ばれているのに、大神は気づかなかった。

「聞こえてないのか?大神ーぃ」

「か、加山か…」

大神はこのプログラムの触媒として、抵抗できないようにとらえられていた。
加山はいつのまにか大神の側にいて、大神の顔をのぞきこんでいた。

「いいなーぁ、大神はいいなぁ。お前を巡って乙女たちが戦っている。
お前のために命を散らしている。お前のためにみんな、命をかけているんだ。
いいなーぁ、お前のために死んでくれる乙女が、あんなに大勢いるんなんて」

「加山…やめろ!」

「いや、俺はやめないぞ。本当のことだからな。そう、そして、これから、
もっと大勢死んでいくんだ、お前のためにな、大神。彼女たちはきっと
本望だろうさ。きっとお前のために、喜んで死んでいくんだろーなぁ」

「加山、やめてくれ!」

大神の目が真っ赤に充血し、加山をにらみつける。
加山は涼しい顔で、大神の耳元の口を近づけて、言った。

「…このままでいいのか大神。彼女たちが死んだとして、生き残った者と
お前が契ったとして、それで本当に降魔が防げるのか?お前、何か
ヘンだと思わないのか…?」
451:2001/05/30(水) 02:42
>>450
すみません、この先何も考えていないのですが、何かの伏線に使えれば
使ってください。自分的には、このまま1人を残してあと全滅…って
いうのが寂しいので、なんとかいい方法がないかなーと思っております。
でも、使い道がないようでしたら、この部分はなかったものとして
話を進めてくださっても構いません。
452ナポナポ:2001/05/30(水) 03:41
ゆっくり目を開ける。
「ああ…私……まだ生きて…たんですね…」
花火は防弾チョッキをつけていたため助かった。
生き残ってしまった。
しかし、もうこのチョッキもボロボロになっており、今度からは防具の役目を
果たさないだろう。
ゆっくりと立ち上がり、花火は防弾チョッキを脱いだ。
すぐそばに、ボウガンがあった。
エリカはボウガンを取らずに、どこかへ行ってしまった。
「………私…どうしたらいいのか…」
窓から差し込む光に反射して、首輪がきらっと光る。
花火はその首輪にそっと触れてみる。
「……グリシーヌ…フィリップ………二人とも…私を、残して先に…」
弱々しく、畳に座りこむ。
「…大神さん…このままもし…私が生き残ってしまったら」
無表情の花火の両目からは、溢れるほど涙がこぼれていた。
それを拭うことなく、花火は居間の大きな柱に寄り添う。
「大神さんは……ずっと、私のそばにいてくれますか…」
もちろん返事はない。
だが、この声は盗聴されているため、作戦司令室で拘束されている大神には聞こえて
いるはずだ。
「…私…まだ死にたくない…」
花火が叫ぶ。
辺りは、恐ろしいほど静かであった。
453ナポナポ:2001/05/30(水) 03:42
花火は再び立ち上がる。
壁伝いによろよろと台所まで来る。
蛇口をひねるが水は出ない。
その下の収納を開ける。
包丁が一本あった。
花火は無言でそれを手に取る。
そして、辺りをうかがいながら、外へ出た。
すぐ側の角を曲がると、そこにはグリシーヌの亡骸があった。
花火は立ち止まり、そして静かに黙祷を捧げた。
(あとで……また…戻ってきますから…グリシーヌ…)
花火は親友の亡骸に背を向け、歩き出した。
無計画にしばらく歩いた。
幸い、誰にも遭わなかった。
「………」
花火は足を止めた。
活動写真館の前。
大きな看板には、きれいな女優の絵が描かれていた。
「きれいだわ…………ぽっ」
花火は微笑んだ。
笑えた………まだ自分は正常だ。
花火は活動写真館に入った。
そこには希望が待っていた…。
454ナポナポ:2001/05/30(水) 03:43
↑ギリギリ1回目の放送前です。
活動写真館に入ってから、放送を聞くと思います。

放送では、禁止エリアのことは言ってませんでしたので、
まだ6時間経ってないという事ですか?
455:2001/05/30(水) 06:43
放送、禁止エリアについては言ってなかったですねー。
でも、一応言ってた、ってことにしませんか?オリジナル通りに。
で、次にキャラを動かすときに、禁止エリアを意識して
書くということでどうでしょう?移動する必然性が出ますし…。
>>453
希望が待っていた…の続き気になります〜!
>>452-453
イタイね…花火たんかわいそう……
ハッピーエンドきぼん
>>456
2chでは特にいままで、さんざんな目に遭ってるしな・・・
ねがあくば、花火たんに幸せを・・・
今日は、午前から大学さぼりで、葉鍵ファイト・・・
死んだな、俺(w
それだけ中毒性あるよなぁ・・・
うぉ!誤爆(w
カコワルイ・・・・
460○○書いたヤツ:2001/05/30(水) 14:39
ログ保管サイト作ってみました。
こんなのでよろしいでしょうか?
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/3486/
d( ^ー゚)イイ!
SAKURA・ROYALE氏はもう帰ってこないの来ないのだろうか…
463462:2001/05/30(水) 15:03

『来ないの』を2つ書いちゃった…
鬱死…
>>462
きっとROMってると思われ
465珪素生物:2001/05/30(水) 18:38
「出てらっしゃい!」
 戸口から呼びかけるすみれの叫びが、空隙の目立つ倉庫に朗々と響いた。刃のような声、とはこれだろう。
 今の彼女の中にあるのはカンナの敵討ち、これ一点であった。そのために移動する輝点を追ってここまで来たのだ。レーダーはもう一つ、固着したように動かぬ点を付近に示していたが、そんな些末事は眼中になかった。
 反応は、ない。
 すみれはむしろ無造作に中へ踏み込んだ。静まり返った中に、すみれの足音だけが小さく響く。
 あちこちに積み上げられた荷物の山。そのふたつ目の横を通過しようとした時、不意に天辺の木箱が崩れ、すみれの頭上へと落ちかかってきた。
 轟音とともに、床に激突した木箱が壊れ、中身がぶちまけられる。
 それより一瞬速く飛びのき、己の方にはじけ飛んだ物体を全て薙刀の石突で叩き落したすみれは、貫くような視線を上へ向けた。
 コクリコの体が硬直したのは、必殺の武器の輝きよりも冷たい、視線に込められた感情を読み取ったせいだろう。
「あなたね」
 と、すみれは言った。
「ボクは……ボクは違……」
「おだまりなさいっ!」
 名残惜しげに床で回転していたアルミの缶を、すみれは激情のままに弾き飛ばした。横合いの壁にぶつかってふたが外れ、中身がこぼれる。缶の横に「胃薬」と大書してあるのは、ここまでの経緯を考えると出来の悪い冗談のようであった。
「ひっ」
「プログラム。降魔。世界の平和。……その全てから最も遠い理由で貴女を討ちます。降りてらっしゃい!」
 恐怖に駆られ、コクリコは身を翻してジャンプした。荷物の山から山へ渡っていけば、すみれに届くものではない。
 だが。
「いえええええええええええええいっ!」
 裂帛の気合に応じたかのようにコクリコの左太腿に激痛が走り、空中でバランスを崩した彼女は床へと落下した。激突寸前に辛くも足から降り立ったのは、さすが軽業師である。
 すみれはその前に立ちはだかった。石突近くを握っていた薙刀を、改めて持ち直す。
 神崎風塵流中伝乃三・鶴落(かくらく)。薙刀の長さを最大限に生かす技は、極めれば空を飛ぶ鶴ですら落とせると伝えられるとおり、空中を飛翔する少女を補足してのけた。
「カンナさんは苦しみながら逝きましたわ。あなたもそうなさい!」

【残り10人】
466珪素生物:2001/05/30(水) 18:48
うわ、上げちゃった。
ごめんよーごめんよー。
>>465
コクリコの入った倉庫は紅蘭とは関係無かったという事ですな。
いや…でも実は隣りの倉庫で紅蘭乱入も考えられるか…
とにかく楽しみです。これからもがんばってください。
>>465
コクリコの入った倉庫は紅蘭とは関係無かったという事ですな。
いや…でも実は隣りの倉庫で紅蘭乱入も考えられるか…
とにかく楽しみです。これからもがんばってください。
>>465
コクリコの入った倉庫は紅蘭とは関係無かったという事ですな。
いや…でも実は隣りの倉庫で紅蘭乱入も考えられるか…
とにかく楽しみです。これからもがんばってください。
>>467-469
うわー!3重カキコだ〜
ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ
なんか鯖の調子悪いのかな?
>>460
すばらしいです!まさか本当に作って頂けるとは…
定期的に紹介したら良いんじゃないんでしょうか?
473珪素生物:2001/05/30(水) 21:04
 コクリコは左手で脚の傷口を押さえながらゆっくりと立ち上がった。
 目の前には凶器を携えたすみれがいる。その背後――倉庫入口までの十数メートルが、コクリコには無限の距離に思えた。
 ボクはカンナを殺した。でもプログラムだからしょうがない。
 この倉庫に身を隠してから、コクリコの頭の中ではこの言葉が永遠にループし、ともすれば狂気に陥りそうになる精神をかろうじて現実につなぎとめていた。
 だがすみれは違う。
 プログラムだからじゃない。
 ボクを殺そうとしている。
 誰でもいいのではなく、ボクを。
 そんなすみれに、どんな言葉が言えるだろう。
 すみれは、じり、と距離を詰めた。足元に薬粉の小さな雲が起こる。
(でも)
 遅滞なく、刃が滑るように頭上に掲げられた。
(それでもボクは)
 その語源の通り、薙ぎ払うようにたぎり落ちる蒼白い光!
「死にたくないよっ!」
 身をひねるコクリコの脇数ミリを薙刀が通過し、風圧で数十本の髪の毛が持っていかれる。間髪入れず反転して下方よりの斬り上げに移ろうとするすみれの顔を、白雲が包んだ。
「っ!?」
 床上にぶちまけられた胃薬を、目潰し代わりに叩きつけられたとすみれが気づくより早く、コクリコの脚は一歩目で薙刀の上を渡り、二歩目ですみれの肩を前転するように飛び越えざま、隠し持っていたフォークを肩もあらわな着物の右肩甲骨のあたりに突き立てていた。
 着地するなり出口へ――逃走に移る。左脚は千切れるように痛んだが、気にしてはいられなかった。
「お待ちなさ……きゃあっ!」
 ままならぬ視界のせいで木箱の残骸につまづいたすみれは、それでもあらん限りの声でコクリコの背中に叫んだ。
「逃がさない! いいえ、決して逃げられませんわ! 必ずやカンナさんの……」

【残り10人】
そんなに仲良かったんだ・・・すみれとカンナ。
当方3よりサクラ初体験。
>>474
いつも2人で1つのシナリオにされる程仲良いです
476書いた人:2001/05/30(水) 21:53
>>462
ぜひまた書き込んでほしいですね。
あと、最近一部のコテハンの人だけが書いている気がするけど、個人的には
もっといろいろな人たちに書き込んでほしいですね。
>>465,>>473
おお、すみれの怖い感じがよくでている・・・
怖すぎるけど(w
>>465,>>473

うひゃぁ〜、すみれ様おっかねぇ〜! こりゃコクリコ、チビるほど恐かっただろうね

凄いっていうか、異様なまでに迫力ありますね、これは。 マジで鳥肌立ちました。
状況がありありと想像できて、二人の台詞が声つきで頭ん中に響いてきましたぞ。
特に465の最後のすみれ様の台詞と473の「死にたくないよっ!」っていうコクリコの台詞、
脳内台詞が聞こえた瞬間ビクッとなっちまいました。

帝都組萌ゑでもってカンナ&すみれ様萌ゑな俺としては、
敵討ちに燃えるすみれ様にカンナの無念を晴らして欲しいって思う反面、
コクリコが斬り殺される様ってのも、やっぱりあまり見たくないような。
でも、今のすみれ様に言葉は通じないだろうな・・・

今後の展開、期待しておりますぞ。
478:2001/05/30(水) 23:23
すみれ様かっこいい〜〜!
コクリコにすみれを追わせた者から、絶賛を送ります!

ん〜でも、コクリコもかわいそうな気もするし、
カンナの仇も討ってもらいたいし…んん〜〜ここはROMしてようかな?
479:2001/05/30(水) 23:30
>>460
すっごくかっこいいですね〜〜!
ありがとうございます!
480345:2001/05/31(木) 00:14
「ムッシュ、ここまでの進行状況どう思う?」
米田がマイクのスイッチを切るのを確認してからグラン・マが問い掛けた。
「そうだなぁ・・・6時間で4人か。まあまあのペースじゃねーか」
ためらいも無く言い放つ。その言葉には何の感情も篭っていなかった。
「しかし、由里とかすみはこんなもんだろうがよ
 こっちの2人、こいつらが死ぬとはなぁ」
膝の上のナポレオンを撫でながらグラン・マが答える。
「グリシーヌと桐島カンナの事かい?」
「ああ、カンナなんざ肉体能力では両花組の中では1番だろうよ、
 霊力だって他のヤツに引けはとらねぇ」
米田が続ける。
「あんたんとこのグリシーヌだってそうだ。資料を見る限りじゃ
 肉体能力、霊力ともに申し分無いんだがな」

モニターを監視していた兵士が米田の元に向かう。手には1枚の紙片がある。
「おっと、又誰かさんが死んだようだぜ」
兵士から紙片を受け取りそれに目を落とす。
「あんたんとこの嬢ちゃんだな、メル・レゾン、死亡確認だ」
「おやおや、あの娘も逝っちまったのかい」
米田と同じ、感情の篭っていない声で吐き捨てるように言った。
「まあ所詮は非戦闘員てとこだな。ここらが限界だろうよ」

大神の耳にも2人の会話は聞こえてくる。
近くにいた加山が口を開く。
「聞こえるか、大神ーぃ。また誰か死んだようだぞ」
加山が喋り続けていたが何も答えなかった。

静かな激怒がひたひたと大神の心を満たしていった。
481書いたヤツ:2001/05/31(木) 00:17
1と2はSS版しかやってないから記憶が薄い…
482345:2001/05/31(木) 00:18
1回目の放送終了直後を書いてみました。

最後の1行ヤヤパクリです(w
483書いたヤツ:2001/05/31(木) 00:27
あ、わりこんじゃった・・・ごめんなさい。
>>480
さくらとロベリアの対決は放送後って言う事になりますよね?
でもそう言った描写も無かったんで(しかたないんですが)
この辺はどうなるのでしょうか?
深く考えちゃいけません
486345:2001/05/31(木) 00:49
>>484
480は放送のあった直後、とうい設定で書いてみました。
1回目の放送でメルの死亡が入っていなかったので
それを補う形にしたつもりです。

あそこで「ロベリアも死んだ」とかやると
実況中継みたいで興ざめかなと思いまして・・・
487ロベカル:2001/05/31(木) 00:51
>>484
すみません。放送の事は考えていませんでした。
自分は当分作る気は無いので、
他の作者さんなんとかつじつま合わせてください。
お願いします。
グランマが「ムッシュ」と米田を呼ぶのにちょっと違和感。大神に言ってるのかと
一瞬勘違いしてしまいます。
489345:2001/05/31(木) 01:03
説明になってないですね、すみません

1回目の放送(カンナ、かすみ、由里、グリ死亡)
 ↓
メル死亡
 ↓
>>480
 ↓
ロベリア死亡

と、いう流れで自分は考えていたんですが
まずかったかな・・・
490345:2001/05/31(木) 01:11
>>488
失礼しました。
「ムッシュ」の意味からすれば米田を呼ぶのもムッシュの方が
自然だったのでムッシュにしてしまいました

どーも穴が多いですね・・・
慣れない事はするもんじゃないってことでしょうか・・・
>>488
1話でムッシュ・米田って言ってたから良いのでは?
492珪素生物:2001/05/31(木) 01:45
 コクリコは脚を引きつつ街路にまろび出た。一歩進むごとに痛みの針が傷口から脳までを貫き通す。石畳に赤い花が点々と咲いた。
 手傷と恐怖のせいで、思考がままならない。
 プログラムが開始されたのは昼前のはずだが、今では日は大きく傾き、黒い影を長く足元に引いている。じきに闇の帳が下りるだろう。
 白刃の斬撃の前に逃走を選択した少女の本能は、身を隠せる場所を求めた。幸いにもすみれには目潰しを食らわせ、手傷も負わせた。追撃までには時間がかかるに違いない。
 そして、決定した。
 屋外より屋内へ。
 開かれた街路より――近くに立ち並ぶ倉庫のひとつへ。

 ちょうど人ひとり分開いていた扉の中に、コクリコはふらつく身体を押し込んだ。
 幾分ひんやりとした空気に、ほっと安堵のため息をつく。
 ここなら大丈夫だろう。さっきはどうしてか、すみれに見つかってしまったが、今度は怪我させてから逃げ出そうなんて思わない。身体の小さな自分なら思いもよらぬ場所に潜める。きっと隠れ通すことができるだろう。いくらかでも体力の回復に努めて、夜になってからもっと安全なところを探せばいい。
 そう結論して、コクリコは一歩踏み出した。
 どこかで発条(バネ)の音と、空気を切る音がした。
 コクリコは立ち止まり、信じられないといった顔で、のろのろと、自分の胸を見た。
 赤茶けた鉄片が、いびつな葉っぱのように突き出している。
 彼女の姿を見ている者がいれば、首筋にも脚にも腹部にも、同じような出っ張りがいくつもあることに気づいただろう。
 そのいびつさを詫びるように、鉄片の縁が一斉に赤く染まった。時を置かず、床に向かって同色の線を引く。真紅のラインはみるみる太さを増した。
「あ」
 コクリコは崩れ落ちた。止めようという意志が、全くといっていいほど神経を伝わっていかない。
「あ……」
 肺から逆流した血液が喉を灼いた。

【残り10人】
493珪素生物:2001/05/31(木) 01:46
 トラップを設置したのは紅蘭であったが、ここに到っても彼女は積極的に殺人を志向することができずにいた。
 プログラム開始にあたり、まず彼女の恐怖の対象となったのが、ロベリアなど長身の隊員である。一般的な基準からいって小柄な彼女は、本能的に自分より大きな存在を恐れた。
 これに殺人への逡巡が加わった結果、紅蘭はトラップ――ワイヤーを利用したスイッチにより散弾のように鋭利な鉄片を飛ばす――の目標位置を低めに設定した。対象の足元のみを狙い、脚にダメージを与えることで無力化を計ったのである。
 コクリコにはこれが災いした。
 子供のように小さな彼女は、その全身にまんべんなく凶器の投射を受けることになったのである。
 冷たい床の上で、コクリコは緩慢な死を迎えていた。
 全身が麻痺してしまったせいで、痛みはもはやない。
 ただ身体が冷たくなっていくことだけを感じていた。
(きっとばちが当たったんだ。カンナを殺したのはボクだもん、しょうがないよね。ごめんねカンナ。ごめんねすみれ。ごめんね……)
 ゆっくりと意識が闇に呑まれそうになる。
(ボク、死んじゃうよぉ、イチロー……)

 どうしたんだい コクリコ

(イチ……ロー?)
 コクリコは残る力を振り絞り、数センチだけ顔を上げた。細く開いた戸口から最後の残照が差し込み、コクリコも床も血だまりも一様に赤く染め上げている。
 その光を背に、大神一郎隊長が微笑んでいた。

 怪我してるんだね コクリコはお転婆だからなあ

(あれ……なんでイチローがいるの? だってイチローは……)
 涙が溢れ出し、視界がぼやけた。それを振り払おうと、コクリコは何度も何度もまばたきをした。

 さ おいで 手当しなきゃ

(う……ん、うん!)
 差し伸べられた手を取ろうと、コクリコは手を伸ばそうとした。
 痙攣するように震えながら伸ばした手は、ほんの少しだけ持ち上がり、そして、ことりと床に落ちた。
 夕暮れの街に、少し冷たい風が吹き、無人の街路を通り過ぎていった。
 小さな手はそのまま、二度と動かなかった。

【残り9人】
494珪素生物:2001/05/31(木) 01:46
「……どういう、こと、ですの?」
 すみれの声は夕なずむ街に虚ろに響いた。
 レーダーを頼りにたどり着いた倉庫の入り口で、コクリコは事切れていた。何かを求めるように伸ばされた右腕が目を引いた。
 カンナの仇として追撃してきた相手は、物言わぬ骸となって足元に倒れている。
 思わず取り落としたレーダーが石畳の上で硬い音をたてた。
 その音に我を取り戻し、すみれは癇癪を爆発させた。
「どういうことですの! 貴女はカンナさんの仇ですのよ!」
 いらただしげに薙刀を大きく一振りする。
「私に討たれもせずに死んでしまうなんて許せませんわ。さあ立ちなさい! 立って私に斬られなさい! さあ!」
 もちろん、コクリコが立てるはずもない。
 搾り出すような絶叫が建物の外壁に反響し、やがて消えうせた時、すみれはがっくりと膝をついた。
「どうしてこんな……どうして……」
 頬を伝う涙が、ぽたぽたと地面を打つ。
 他のメンバー以上に、今回のプログラムにプレッシャーを感じていたのはすみれであった。
 神崎家の娘としての全てを剥奪され、他の人間と同列に、ただ生死を争う立場に叩き込まれた。ようやく探し当てた親友は目の前で事切れ、仇と追いかけた相手は自分の手にかかることなく死んでしまっていた。
 友情を示す相手もなく、さりとて憎悪と殺意の対象とする者も失い、すみれは呆然と座り込んでしまった。張り詰めていたものが切れてしまったのだ。
 時間が経過した。数秒か、あるいは数分か。
 倉庫の中で、息をのむ気配がした。
「こ……コク……いか」
 空白の思考のまま、すみれはぼんやりと顔を上げた。
 赤いチャイナドレスが、虚ろな瞳におぼろな像を結んだ。
「そこにおるんは……すみれ、はん?」
 扉の影からおずおずと顔を覗かせた紅蘭を、すみれは見た。ゆっくりと倒れた少女に目を移し、またゆっくりと紅蘭に戻したすみれの目に、意志の光が戻った。
「ひ」
 紅蘭が引きつるように息をのんだ。
 それはどんな光だったのか。
「そう。貴女でしたの」
 最前とうってかわってハッキリした言葉で、すみれはそう口にした。
 ある一点を除き、いつもと変わらぬ優雅で凛としたすみれがそこにいた。

【残り9人】
495○○書いたヤツ:2001/05/31(木) 01:59
>>492-494
コクリコたんの冥福を祈って喪に服します(TДT)
すみれが怖いよう。
ポジティブマーダ−エリカに対して、ネガティブマーダ−すみれですか。
巴里華撃団あと2人か・・・

場が壊れても、エリカたんは生き残って欲しい(w
覚醒したら強いはずだし
498○○書いたヤツ:2001/05/31(木) 02:21
残り人数が、ちょうど最初の半分ですね。
でも、メルシーと三人娘はほとんどやられ役だったからストーリー的には
現時点で三分の一ぐらいかな?
499:2001/05/31(木) 02:31
紅蘭にトラップを作らせた者として、絶賛を送ります〜!
描写が凄くうまいですね。もしかしてプロですか?

ああでも、コクリコ、なんかかわいそうだなぁ。

すみれどうなるのかな、暴走しないでほしいなぁ…。

紅蘭はきっと積極的に殺せないだろうし、このままじゃ紅蘭があぷない…。
どうなるのか?どうしようかなぁ…?

星組がなんとか脱出作戦を成功させてほしい〜!
500珪素生物:2001/05/31(木) 02:40
はい。というわけで、すみれVSコクリコの決着編、おそまつでした。
紅蘭がトラップを仕掛け、すみれがコクリコを追うとなったのを読んで以来、
ずーっとあっためていた話です。書くことができて、よかったよかった。
あ、すみれさんの技なんかは出任せですんで念の為。

それにしても、これで残り9人中、帝都組7人に巴里組2人。
ホームタウンディシジョンてやつでしょうか?(←違うぞ)
巴里組2人は最後の方まで取っておきたいなあ。
ちょっと続き思いついたから書いてみようかな。
>珪素生物様

すみれとコクリコ…
マイ・フェイバリットなお二人を
ここまで上手く書いてくださって本当にありがとう

あとはすみれVSさくらのガチを見たいです。
紅蘭が…こわいけど。
エリカたんがんばれ〜。
エリカ本スレ住人として、陰ながら応援してるぞw
504501:2001/05/31(木) 03:06
あ、そっか。すみれとさくら戦わせなきゃいけないんだよな。
つーこと俺のネタは没ですな・・・
505501:2001/05/31(木) 03:08
>>504
つーこと『は』ですね。
脱字・・・・鬱。
珪素生物さん(゚д゚)ウマー
こんな威圧感溢れるすみれを見たのははじめてです。
みんなすみれvsさくらを望んでいるということは、すみれは暴走確定ですか。
507○○書いたヤツ:2001/05/31(木) 03:27
>>504
そんなこと決まっていませんよ。早い者勝ちです。
なるようになれ!の精神で書くことと、後づけ設定がリレー小説の醍醐味です
…違う?


ログ保管サイトhttp://www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/3486/
うぉーん、俺の愛する子猫ちゃんが死んでいる…(号泣)
だけど名作劇場さながらの最期に萌えてしまったよ
珪素生物さんに殺されて、コクリコファンは本望だ!!
白熱してきたね。今サクラ関連スレで一番元気良いな、ここ。
510:2001/05/31(木) 09:27
白状します。実はわたしはサクラ2で、もうサクラ大戦は卒業するつもり
でした。
けれどこのスレにはまってしまい、やっぱりサクラ大戦は辞められない、と
はっきりわかりました。ついに3を買って来てしまいました。
ゆうべから始めました。寝てません…。

ああ、やっぱりサクラ大戦っておもしろい〜〜〜!好きだ〜〜〜!
>>510
ほう(w
で、誰萌えよ?
512名無しくん、、、コクリコの奴隷:2001/05/31(木) 10:45
珪素生物さんマンセー
あんな外道に走ったコクリコちゃんをあそこまで綺麗な死に方に持っていくとは
ごめん、さげわすれた。
今まではほとんど帝撃対巴里撃の構図だったけど、
これからは帝撃同士の戦いばかりになるのか…
(エリカと花火の大暴走も考えられるけど)
難しい所でしょうが作者さん達がんばって!
しかしエリカがここまで盛り上がったのも
>>257のおかげだなー

257の作者さんに感謝!
他には書いてないんですか?
516珪素生物:2001/05/31(木) 14:11
>>511
あら。サクラ大戦の場合は、
「で、ナニ大戦よ?」と尋ねるのが作法ですのよ?(笑
私は紅蘭大戦です(^^ゞ

ついでに告白すると、私、1と2しかやったことないんです。
3のキャラのひととなりについてはほとんど判らないので、
コクリコの描写はちょっと不安……。
>>515
同意。
珪素生物さんのような文章の巧さは無いが(激しく失礼^^;;)
壊れっぷり、天然っぷりの書き方がいい感じだったと思う。
この作品でのエリカのスタンスをはっきりさせ、
以降の作者さんもエリカ書きやすくなったでしょうし。
518ナポナポ:2001/05/31(木) 17:46
あのー、夜から深夜にかけて雨を降らしてもいいですか…?
時間で言うと、19時〜明けて2、3時あたりまで…。
>>518
雨…??
520○○書いたヤツ:2001/05/31(木) 17:59
19時〜2,3時と言うことは
>今では日は大きく傾き、黒い影を長く足元に引いている。じきに闇の帳が下りるだろう。
この場面のすぐあとぐらいかな?
まあ、やったモン勝ちですよ(w
血の雨だったりして…(w
522珪素生物:2001/05/31(木) 18:42
▼覚え書き

<開始前>(18人→16人)
□清流院琴音×高村椿■(帝劇内:拳銃)
□グラン・マ×シー・カプリス■(帝劇内:拳銃)

<プログラム開始〜第1回放送>(16人→12人)
:花火とグリシーヌ、合流(帝劇前)
:織姫、レニと遭遇(活動写真館)
:ロベリア、支給品を確認(帝劇近くの公園)
○エリカ・フォンティーヌ×榊原由里●(土手:マシンガン)
○マリア・タチバナ×藤井かすみ●(裏路地の廃ホテル:拳銃)
:紅蘭、トラップを作成(廃ホテル裏の倉庫)
:アイリス、テレポートを試すが首輪は外れない(神社の境内)
:カンナ、料理を作る(下町の定食屋)
:織姫とレニ、偽装交戦で監視カメラを破壊(活動写真館)
:エリカ、和菓子屋で和菓子三昧(獅子屋)
○コクリコ×桐島カンナ●(下町の定食屋:毒薬)
:すみれ、今わの際のカンナを発見しコクリコを追跡(下町の定食屋)
:花火、グリシーヌと決裂(?)
○エリカ・フォンティーヌ×グリシーヌ・ブルーメール●(路地:マシンガン)
:花火、エリカに銃撃されるも防弾チョッキのおかげで助かる(路地)
:織姫とレニ、プログラム妨害計画立案(活動写真館)
:花火、気絶から覚めて“希望”のもとへ移動(→活動写真館)

<第1回放送〜現在>(12人→9人)
○マリア・タチバナ×メル・レゾン●(裏路地の廃ホテル:拳銃)
:ロベリア、桜の木を燃やす(上野公園)
○真宮寺さくら×ロベリア・カルリーニ●(上野公園:火炎瓶)
△エリカ・フォンティーヌ×ジャンポール▲(街路:マシンガン)
:アイリス、エリカに襲われるもテレポートで脱出(西洋風レストラン→倉庫街)
:加山、疑念を大神に打ち明ける(帝劇内)
:すみれ、コクリコを発見するも取り逃がす(倉庫街)
○李紅蘭×コクリコ●(廃ホテル裏の倉庫:トラップ)
:すみれ、コクリコの死体を発見し紅蘭と遭遇(廃ホテル裏の倉庫)
523珪素生物:2001/05/31(木) 18:46
>>522
いやもう、こうしてまとめてみるまで、花火の“希望”が何なのか判らなかったという……(笑
524:2001/05/31(木) 18:46
>>516
サクラ3もやったほうがいいですよ〜!
わたしも、1と2だけでここまで来ちゃいましたが、3もよい!!
>>511
え、選べない…!!その時々で、そのキャラの良さに惚れてしまうので
みんなまとめて面倒みちゃるっ!という気分ですなぁ。

あと、サクラ大戦の良さって音楽も大きいですねー!
あ、長くなりそうなのでこのへんでやめときます…。
>>522
>>:エリカ、和菓子屋で和菓子三昧(獅子屋)
ワラタヨ

>>257書いたのってコテハン使う前の珪素生物さん?
526珪素生物:2001/05/31(木) 19:05
>>525
ちゃいますちゃいます。私はきっぱり>>465からです。
逆にああいうタッチの文章は書けないです。
527○○書いたヤツ:2001/05/31(木) 19:13
全然関係ないんですけど、獅子屋って架空の店名ですか?
とらやのオマージュでは・・・と思ってたけど >>獅子屋
529338改めいちろう:2001/05/31(木) 20:14
ここなんかエリカスレの人も注目しているみたいね
ところで支給武器の一覧ってあります?
>>529
たくさんの人が見てくれるのは嬉しいがあそこのスレの人
には書きこんで欲しくない…あまりにもエリカに対する愛情が強すぎて
雰囲気壊れそう…さくらとかすごい嫌われてるし…

あ、書いて欲しくないっていうのはSSで
感想を書かないで欲しいって事じゃないよ。念のため。
>>530
ちょっと言い方が悪かったので訂正します。
多少の順位はあれど一応全てのキャラが好きな人に作って欲しい
ということです。
532珪素生物:2001/05/31(木) 20:38
「なんでこないな事になってしもたんやろ……」
 紅蘭は百万遍は繰り返したセリフを、もう一度唇に乗せた。
 締め切っているために、倉庫奥の居住スペースの空気はよどんでいる。
 つい先程、警戒しながらシャワーを浴びたばかりだというのに、ねっとりとまとわりつく空気のおかげで、もううっすらと汗をかいている。
 息の詰まる苦しさに、紅蘭は粗末な椅子に背を持たせかけた。解いた髪がふわりと揺れる。
 天井近くにある空気取りの窓から、青空の名残が見えた。
「また飛びたい、な」
 紅蘭が自作した飛行機は、もうかなりの安定性を誇るまでになっている。何かと都合も合わず、たびたび大神に同乗の要求を断られてきたが、これが終わってから誘ったら、彼はOKしてくれるだろうか。全てが終わったら、一緒に空を飛べるだろうか。

 ――全員ガ死ンデ自分ダケガ生キ残ッタラ

 紅蘭は口許を押さえて厠に駆け込んだ。
 嘔吐感はこみ上げてくるが、先程からこんなことの繰り返しだ。もはや胃液しか出てこない。それでも吐いた。
 涙と鼻水とヨダレでぐちゃぐちゃになりながら、紅蘭はまた同じセリフをつぶやいた。
「なんで……こないな事に……」

 どれくらい経った頃か。
 入り口のほうで物音がした。
 硬直する紅蘭の耳に誰かの叫びが飛び込み、すぐに止んだ。
 誰か、トラップに引っかかったのだろうか。
 紅蘭はためらいながらも、今まで作っていた“モノ”をなるべく見ないようにして机の脇に下ろした。これは使えない。使ってはいけない。
 代りに選んだ青龍刀は彼女の手に余ったが、まだこの方がましだった。
 体術の心得は皆無だが、それでもなるたけ足音を殺して入口に向かう。
 木箱の影から向けた視線の先に、犠牲者が横たわっていた。
 急速に蒼みを増す空気の中、紅蘭の視力でははっきりと確認できない。
 警戒しながら近づいてみた。
 うつぶせに倒れている小柄な姿は、なぜかひどく歪んで見えた。
「これ……コクリコやないんか」
 そうつぶやいた途端に、血臭を感じた。
 息をするたびに、肺の細胞一つ一つが朱く染まりそうな匂い。
 自分が殺人を犯したことを、彼女は強烈に理解した。
 紅蘭は魅入られたようにフラフラと歩を進め……扉のすぐ外の影に気付いて凍りついた。
 うかつだった。犠牲者と叫び声の主は別だったのだ。
 だがその影は動かない。
「そこにおるんは……すみれ、はん?」
 かすれる声を何とか絞り出した。無理した分ノドが痛い。
 人影――すみれはゆっくりと顔を上げた。
 虚ろな瞳に、何らかの力が戻ってきた。
「ひ」
 理由もわからず、紅蘭は恐怖を感じた。
「そう。貴女でしたの」
 すみれは、自らの美しさを知る妖花のごとく微笑んだ。

【残り9人】
533珪素生物:2001/05/31(木) 20:41
というわけで、>>494の紅蘭視点でした。
>>533
これ・・・既にコクリコたんが物扱い(涙
>>533
おお!ザッピングですね!
一瞬最後の方だけ見て以前書いた文の誤爆かと思っちゃいました。
536:2001/05/31(木) 21:07
>>518
雨降るの賛成です〜!
みんないろいろ考える時間ができるだろうし、
体調を崩す人も出てくるだろうし、
閉塞感、絶望などが強調されていてよいと思います!

>>533
ザッピング!その手もありますね〜〜!
そっか、後から自分の好きなキャラのために補足するのもありですね。
回想シーンとかで。

少しずつじわじわ展開させましょ〜!
ちょっと星組が停滞してるような気が…。
そっちの展開を待ってから進ませませんか?
538○○書いたヤツ:2001/05/31(木) 21:38
戦いは当事者以外にも容赦なく不幸を振りまく――――


獅子屋店長(54)は不安であった。
突然、何の前触れもなく軍から帝都全域に避難命令が出たのは、昨夜のことである。
「何をしている、避難命令が聞こえなかったのか?ここは危険になるんだ、早く逃げろ!」
命令を無視して店に残った店長の元に、見回りの兵士がかけつける。
「いや…俺はここに残る。この店を、和菓子を、見捨てる訳にはいかねぇんだよ!」
「なにを馬鹿なことを…死にたいのか?さあ、早く来い!」
退去を断固拒否する店長を、兵士は無理矢理連れだした。騒ぎを聞きつけた、他の兵士も集まってくる。
「やめてくれぇぇーー!和菓子と店は、俺の命なんだぁぁぁー!!」
複数の兵士に連れ出されながら店長は絶叫し、夜の闇にむなしく響いた。


****


抵抗の甲斐なく、彼は強制的に退去させられてしまった。
兵士の目を盗んで店に戻ることも考えたが、厳戒な見張りをかいくぐるのは不可能だ。
そう悟ると、彼は手を組んで、一心不乱に祈り出す。
「(頼む…神でも、仏でもいい…俺の和菓子と店を…無事にかえしてくれ!)」
そんな彼の悲痛な様子を見かねた一人の兵士が、話しかけてきた。
「おじさん…アンタ、なんでそんなに必死なんだ?和菓子や店なんて、作り直せばいいだろう」
「兵士の兄ちゃん・・・あんたみたいな若い人にはワカランだろうが、
 あの和菓子と店は俺のすべてだ。替わりのある物じゃない…
 俺は、一日も休むことなく和菓子を楽しみにしてくれる人のために和菓子を作り続けた。
 嫁には苦労をかけすぎて、過労死で死なせちまったよ。しかも俺は、俺は…その嫁が危篤状態の時も
 店で和菓子を作り続けていたんだ…息子もあきれて家を出ていっちまったよ……
 そんな、どうしようもねぇ俺の、唯一残ったものがあの店と和菓子なんだ!」
最後には涙声になっていた。兵士は和菓子に命をかけた男の話に、深い感銘を受けた。
539○○書いたヤツ:2001/05/31(木) 21:39
兵士はおもむろに携えていた銃を下ろすと、店長と同じく手を合わせて祈りだした。
「・・・・・・! アンタ…何を…?」
店長は驚いて訪ねる。
「へへ…感動したよ。おじさん、アンタ命をかけているんだな。
 さっきは軽々しく、作り直せばいいなんて言ってすまなかった…
 俺も一緒に祈ってやるよ。」
こわばっていた店長の顔がほころび、心に希望が生まれる。
「そうか…うれしいよ。
 ああ、なんだか無事に和菓子が戻る気がしてきた」


 ――(ここにヨウカンがあるんですね、由里さん、感謝します!)


「そうだ、きっと無事だ。おじさんの人生がかかった物だ、神様が助けてくれるよ」
「…そうだといいんだけどな」


 ――(でも、どれがヨウカンなんだろう?これも美味しそうだしそっちのも・・・)


「これは本当は言っちゃいけないんだが、中には一人シスターがいるらしいんだ」
「本当か?それは希望が持てるな」


 ――(全部食べちゃえばオッケーじゃないですか!私って頭いいなー)


「ああ、本当さ!中で何が行われているかは俺も知らないが、真剣に神に祈れば、きっとそのシスターが
 守ってくれるさ」
「そうか!じゃあ、必死で祈るぞ!兄ちゃんも手伝ってくれ」
一筋の希望が芽生えた二人は、必死で祈り続けた。
・・・・・・・・・・・もちろん、彼らの祈りが神に通じることが無いことは、言うまでも無いことである。


 ――(エリカもう食べられませ〜ん、お腹いっぱいですー。…でもプリンより美味しいのは無かったな・・・・・)

【残り和菓子 0個】
540○○書いたヤツ:2001/05/31(木) 21:40
マタヤッチマッタ!
>>257のサイドストーリー(?)書いてみました。
戦記物にありがちな、虐げられるだけの弱者視点です(嘘)
あと、勝手に257さんのせりふを抜粋しちゃいました。ごめんなさい。
雰囲気がこわれすぎたらごめんなさい。後半の構成がわかりにくかったらごめんなさい。
あやまってばっかりでごめんなさい。
>>540
すごくくだらないつっこみなんですが
和菓子ってそんなに日が持つ食べ物じゃないのでむしろ食われて
良かったんじゃないでしょうか?店も無事だし…
でも、こういうのも楽しくて良いと思います。
542○○書いたヤツ:2001/05/31(木) 21:55
>>541
すごくくだらない話なんで
あまり気にしないでください。
でも、これ何日間やる設定なんでしょうね?原作では24時間だっけ?
>>542
確か時間制限は無かったような…
24時間誰も死ななかったら
全員の首輪が爆発して優勝者無しになるはず。
544○○書いたヤツ:2001/05/31(木) 22:58
>>532
>「こ……コク……いか」
ってなんだろうと思ってたら、
>「これ……コクリコやないんか」
をうまく聞き取れなかったせりふだったんですね。
エ〜リカが 和〜菓子を た〜べほうだい〜♪
た〜べほうだい ヨロレイヒ〜♪
546珪素生物:2001/06/01(金) 00:13
>>537
いや、まったく。それもあってのザッピング(足踏み)です。
誰か進めてー。
547257書いたヤシ:2001/06/01(金) 00:15
257書いたヤシです。
笑わせてもらいました(w

>>○○書いたヤツさん
せりふの引用等お気になさらずに。
他の作家さんに上手く使って頂けて嬉しく思います。
リレー形式で進行しているので
作家さんから作家さんに話を引き継がれるのに
必要な事ではないでしょうか>引用、抜粋

最後に・・・
獅子屋店長、スマソ!
548○○書いたヤツ:2001/06/01(金) 00:29
>>547
ありがとうございます。わるのりはこのへんにしておきます(w
あと、257さんがまたSSを書いてくれるのきぼーん
>>450を読んでいたら、鬼畜な妄想(一部の板の住人にとっては正当な思想)
が浮かんできたが、確実に雰囲気を悪くするので書くのは止めておきます。
550257書いたヤシ:2001/06/01(金) 00:55
う〜ん・・・
最近レベル高いからなー
自分の駄文じゃ御目汚しになると思われ(w
551257書いたヤシ:2001/06/01(金) 01:03
実際のところ、ネタだけは考え中なんで
今後の展開によってはUPさせていただくかもしれません。
>257書いたヤツ
御目汚しなんて滅相もございませぬ。
大変だろうけど、がんばってくれ〜。
楽しみに待ってるヒトも多いはず。
そうです、とらやのオマージュ、正解です。
554ナポナポ:2001/06/01(金) 03:28
イメージ絵っぽいものを描いてみました。
555○○書いたヤツ:2001/06/01(金) 05:24
ログ保管サイトに簡単な設定を作ってみました。
間違いもありそうだけど、よかったら参考にしてみてください。
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/3486/

>>550
>自分の駄文じゃ御目汚しになると思われ(w
245さんにこんなこと言われたら私の立場がありません…(ワラ
>>554
SAKURAROYALEのですか?見たい!
556○○書いたヤツ:2001/06/01(金) 05:31
×245さん
○257さん
鬱…

PS勝手にログサイトに名前載せちゃいました(w
557ナポナポ:2001/06/01(金) 06:31
タタタタタ…と小走りで誰かが入って来た。
「あ、あの…報告します。巴里で降魔反応、急激に増加しています」
入ってきたのは、薔薇組の丘菊之丞であった。
「それから…今夜の天気予報ですが、一時、雷を伴う大雨が降るそうです…」
菊之丞はチラッと大神のほうを見た。
だが大神は菊之丞の視線には気付かず、何かもやもやと考えていた。

(…雷か……さくらくん、大丈夫かな…)
さくらくんは雷が苦手だった…。
嵐の夜の見回りのときは、ドア越しに励ましたこともあったな……。
本当は中に入って抱きしめようと思ったんだが、さすがに怒られたな……。

「……それから、米田中将、グラン・マ。政府の方がお見えになりましたので…」
「ああ…そうか」
米田はゆっくり腰を上げた。
去り際に、分厚いファイルを抱えたグラン・マが言った。
「加山……このスキにムッシュを逃がしたりするんじゃないよ…。そのときはみんな
の首輪がボーン!…だからね」
作戦司令室を出る米田とグラン・マの後を、トコトコとナポレオンがついて行く。
そしてその後、2,3人の兵士が部屋を出て行った。
>>557
菊乃丞・・・(w
559:2001/06/01(金) 08:42
「大神ーぃ」
加山は言った。

「お前を逃がしたら、乙女たち全員の首輪がボーン、だそうだ」

大神一郎は唇を噛んだ。

「しかし、お前を逃がさなくても、乙女たちのほとんど全員が死ぬわけだ。
一人だけ助かるけどなぁ。
助かった一人は、他の乙女たちをその手にかけているんだぞーぉ。。
そう、その乙女は、お前に抱かれるために、他の乙女たちを手にかけて
殺すわけだ。お前は、その乙女の血塗られた手を取ることができるか?
どうなんだ大神ーぃ」

丘菊乃丞は、気の毒そうな顔で大神の横顔を見つめている。

「ここでお前を逃がしたら、乙女たちは全滅、ついでに、世界も滅亡…。
そういうことになるな?」

大神一郎の頭の中を、一瞬、何かがよぎった。
しかしそれは、はるか遠くの稲妻のように、その光は弱く、捉え切れなかった。 
560:2001/06/01(金) 08:46
>>559は、
>>557を受けて書いたものですが、この先何も考えていません。
個人的には、なんとか脱出してほしいという願いがあるのですが、
さりとて具体的なエンディングは何も考えていません。
ですから、このかすかな希望の伏線と思われるものを、
容赦なく叩き潰してもらっても構いません。
大神くんには、修羅場をくぐるメンバーに対して、
何らかの行動を取ってもらいたいなぁと思ってはいるのですが…。

このスレとサクラ3で、もう…どっぷり…ハマっている「♪」でした。
>>560
美味いね
どうでもいいけど原作の制限時間は丸3日(72時間)。
>>562
それって映画版でしょ?原作は制限時間無いって。
564257@昼休み:2001/06/01(金) 12:34
>>552
ありがとうございます。
ご期待に添えるかどうか分かりませんが頑張ります。

>>○○書いたヤツさん
なにをおっしゃる(ワラ

他の作家さんに質問なんですけど
何かしらの活動してるんでしょうか?
同人誌に書いたり、趣味で書いたり、プロ目指してたり・・・
565大神一郎:2001/06/01(金) 16:08
下がりすぎage
566ナポナポ:2001/06/01(金) 18:31
現在、作戦司令室には大神、加山、菊之丞、そして兵士が2人…。
1人は、首輪につけられた発信機や監視カメラの映像を見て、プログラム参加者の状況
を整理している。
もう1人も、その補佐をしている。
部屋には、盗聴しているプログラム参加者の音声が響く。
誰かの絶叫やすすり泣き…そして悲鳴などの声が混じった音。
突然、大神は加山の袖をつかんだ。
「加山……俺はたったこの6時間で、大切な仲間を6人も失ってしまった……」
加山は無言で大神を見た。
「そして今でも、彼女たちはこの理不尽なプログラムで命をかけて戦わされている…」
突然、部屋中に何かの爆発音が響いた。
「…世界中で降魔反応が起きている、と言ったが、降魔は俺たちが以前封印したはずだ」
かすかな声で、短く、「イチロー」という声が聞こえた。
「ああ、そうだ…」
加山は応えた。
「この先…お前が言ったように…たった2人で降魔が防げるとは…思えん」
「………」
「一体何を企んでるんだ…?副指令まで…殺されて」
「………」
「…加山、いまさら自分の命が惜しくなったのか?」
「………」
加山は応えなかった。
「大神さん」
菊之丞が言った。
「…あたし、もう我慢できません…。愛と美の秘密部隊、薔薇組の一員として、ひとり
のオンナとして……こんな馬鹿なこと…!」
菊之丞は、持っていた緑色のファイルを開く。
「ここのページです………!」
カチャッと音がする。
菊之丞のこめかみには銃が当てられていた。
「…菊ちゃん、それ以上言うと撃つわよ」
低く、冷たい口調で言う。
菊之丞は慌ててファイルを閉じた。
同時に、こめかみに当てられていた銃もしまわれた。
その銃は6時間前に高村椿を撃った物と同じであった。
それは、薔薇組隊長の清流院琴音であった。
567ナポナポ:2001/06/01(金) 18:31
後半載せるの忘れてました…。
そしたら♪さんが続きを書いてくださってて…。
うまく繋がっていたので後半変えずにすみました。

>>558
>菊乃丞・・・(w
『菊之丞』で合ってますよ。

いやぁぁぁ…。なんか辞書が開けない…。
北大路花火は空腹を知らない、いや、正確には空腹を体験した事がない
と言った方が正しいだろう、それも、北大路家の娘として何不自由無い
暮らしをしてきた彼女のバックボーンを考えれば、それは当然のことと
言える、その為、現在彼女が腹部に感じている不快感が空腹による物だ
と気が付くまでには大分時間がかかった。
(何か食べ物はないかしら…)
活動写真館の廊下、花火は最大限周囲に注意を払いながら歩いていた、
花火は活動写真館の中にある物置でこれまで二時間ほど仮眠をとって
いた、身をひそめているうちに眠ってしまったというのが正しいのだ
が、精神的に参っていた彼女を落ち着かせるにはこの上ない措置だっ
たようだ、再び目覚めたときには空腹感を感じるようになっていた、
残念ながら、彼女に支給された食料は牛乳一本、一番最初に飲んでし
まった、そんなわけで、どこかから食料を調達する必要があったのだ。
(凄い雨…)
外は既に夜の帳が降りている、天候も思わしくなく、雷を伴う土砂降り
だった、体力の消耗と、体にかかる負担を考えれば、食料を求めて外を
さまようと言う自体は避けねばならない、あくまでここで食料を調達す
る必要があった。
 程なくして花火は売店を発見した、ガラス張りのカウンターの中に入り
中身を物色する、しかし、食べられるものは何一つとしてない、
誰かに漁られていた、
(誰かここに来たのね…)
 冷静に状況を分析する、プログラム開始時の彼女の様子からはとても想像
できないことだ、それでもと思い、より注意深く中身を捜索する、
煎餅、キャラメル、チョコレート…包み紙は発見できるがかけら一つない、
食べかすがないことから、ここで食べたわけではないことが推測できるが
辺りは薄暗く、そこまでは気が付かない。
 「!!」
 通路の奥の方で物音が聞こえた、花火は身をすくめ、カウンターの中に
身を隠し、ボウガンを確認した、矢はしっかりと装填されている、問題ない、
恐怖をこらえ、花火は自分の唯一の命綱を握りしめ、作戦を練っていた
 花火にとって驚異となる敵は
 エリカ=フォンディーヌ
 マリア=タチバナ
 ロベリア=カルリーニ
 の3人、ロベリアは既に脱落しているので、正確には2人、花火がこの3人を
驚異として捕らえたのは3人とも花火のボウガンよりも強力な飛び道具を持って
いるためだ。
 エリカは言わずもがな、ロベリアもおそらくやる気になっているだろう、マリ
アはどうか分からないが、相手がこの3人の場合、確実に先手を取らなければな
らない、戦意のあるなしにかかわらず、攻撃を仕掛けなければならない。

 自分に引き金を引けるのか?

 花火は震えが止まらなかった
571珪素生物:2001/06/01(金) 21:16
「カンナさんの仇を追ってきたのですけど」
 すみれは目を伏せた。もつれて垂れた髪が表情を隠す。
 紅蘭は先ほどの放送を思い出した。犠牲者のリストにあったカンナの名前。
 ではコクリコが、カンナを殺したという事だろうか。
 巴里で会って以来、あんなにカンナに懐いていたコクリコが。
 皆がそうなのか? 皆が……その気になっているのだろうか?
「紅蘭さんも、やるときはやりますのね」
 遠くなりかけた意識が、すみれの声で覚醒させられる。
 着物姿の麗人はいつの間にか立ち上がっていた。顔は伏せたままだ。
 左足をやや後ろに引き、右脇に抱えた薙刀が斜め下を向く下段の構え。
 清雅な立ち姿から放出される鬼気を感じ、紅蘭はわれしらず青龍刀を構えていた。
 一秒。
 薙刀はすみれの手の中で半回転した。
 石突の方を相手に向けるのは、害意がないことを示す。
「…………!?」
「ひどい格好でしょう? 参ってしまいますわ」
「は……なんやて?」
 紅蘭はあっけにとられて、やれやれと苦笑するすみれを見た。
 着物の胸元には血の跡があり、右肩にも赤い染みがにじんでいる。全身が白い粉をかぶったように真っ白で、涙の跡が悲惨さを引き立てていた。
「そ、そやな」
 確かにどう贔屓目に見ても、社交界の花と呼ばれた姿には遠い。
 すみれは紅蘭の髪を、ちら、と見て、
「そのぶんですと、浴室がありそうですわね」
「あ、奥の右に……」
 それを聞くなり、すみれは扉を押し開き(死体と血だまりを避けて)全くの無防備のまま倉庫に入ってきた。
「これ、お願いしますわね」
 緊張して身構える紅蘭に薙刀を放ってよこすと、すたすたと奥へ向かう。
「……ちょちょちょちょ、待ちいやすみれはん!」
 青龍刀と薙刀の重さにふらつきながら追いかける。
 途中で振り返った。
 少女の体は、無論眠るように横たわったままだ。
 泣き笑いと恐れとがミックスされた表情で、紅蘭はすみれの後を追った。

 かごに飛び込むカチューシャの後に帯が続いた。
 脱衣所では、すみれが服を脱いでいた。
 着物が入り、腰巻が重なる。
「あ、あのなすみれはん……」
 そこまで言って言葉に詰まる。自分は何を言おうとしているのだろう。
 紅蘭は、いたずらを見とがめられた子供のように、立ち尽くした。
 すみれの方は、背後の紅蘭にも構わず背を向けたままだ。出来たばかりだろう右肩の傷が生々しい。
 黒紐で手早く髪をアップにすると、すみれは浴室の扉を開けた。
「そういえばお腹がすきませんこと?」
「あ、ああ、そやな。何か探してみるわ」
「ええ。よろしく」
 後頭部で、紐の端に付いた金属の輪(リング)が小さく光り、すみれは曇りガラスの向こうに消えた。

【残り9人】
572珪素生物:2001/06/01(金) 21:18
うわ、わりこんじゃったかな? ごめんね。
今回は改行を多くしてみました。ご苦労様です>○○を書いたヤツさん
 30分は立ったのだろうか?それともまだ30秒程度か?
 一向に誰も現れる気配を見せない、花火はそれから100秒数えても
誰も来ないことを確認し、カウンターから顔を出した。
 (誰も来てなかったのね…)
 どうやらネズミか何かだったのだろうと判断し、花火はほっと息を付
いた、そうなればここには用はない、再び歩き始めた、次の目的地は事
務室、茶菓子の一つはあるだろうと言う算段だった。

 花火が事務室を発見したのはそれから二分後、奥まった場所にあった
為見つけるのに多少時間がかかった、ここならおそらく食料にありつける
花火はドアを開けようとドアノブに手をかけるが、そこで異変に気付いた、
ドアノブが破壊されている、何か鋭利な物でこじ開けられているようだった、
おそらく施錠されているドアを無理矢理こじ開けたのだろう。
(一体誰が…)
 思案を巡らす暇もなく、ドアの向こうから何かを引きずる音がした、続い
てがさごそと小さな音が断続的に響いてくる。
 (間違いないわ……!)
 この先に誰かいる。

 【残り9人】
 >>568から>>573を書いた物です
う〜ん…まだまだ珪素生物さんには遠く及ばない…思いつきで書くもんで
はありませんね…ちなみに、誰がいるのかは全く考えてません、この続き
を書く人は自由に考えてみてください。
 …緊迫感を出してみたつもりなんですが。

>珪素生物さん
 気になさらないでください、私も同じこのスレに書き込む者として、あなた
の文章力を尊敬する一人です、これからも頑張ってください。
 とりあえず、紅蘭とすみれが丸く収まってよかった…まだ毒殺という目が残
ってますが…
575補足:2001/06/01(金) 22:48
 ちなみに、>>573までの花火はエリカに襲われたせいで疑心暗鬼になっている
と言う設定です。
576珪素生物:2001/06/02(土) 02:32
 紅蘭は事務室に戻って、はっと足を止めた。
 こっちはまるっきり事務用のスペースだ。食料があるとすれば、逆側の仮眠室だろう。
 そちらへ移ろうとして、まだ薙刀を持っていることに気づいた。
 吸い込まれそうな刀身の輝きと――血痕。
「ひゃっ」
 思わず突き放すと、使い込まれた武器は壁にぶつかって止まった。
 第1回放送での死者は4名。カンナはコクリコが手にかけたとして、残り3人のうちの誰かの血のか。それとも、それ以外の人間のものか。
 では、すみれも?
 ……。
 コクリコの姿がちらつき、紅蘭は思わず目を閉じた。
 小さな肢体は消えず、暗黒の中でなお際立つように揺曳した。
 だったら自分はどうなのだ。あの少女を殺したのは、紛れも泣く自分自身だ。
 もう戻れないのは自分なのだ。
 混乱の果てに救いを求めた脳は、微かな神経パルスの働きにより、紅蘭自身も忘れていた古い記憶を呼び起こした。

 まだほんの子供だった自分が泣いていた。
 理由はわからない。子供同士の喧嘩か、両親を思い出したものか。
 ただ、近所に住んでいた若い女性になぐさめられていた。

 ほうら、いいかげんに泣き止み。女の子がいつまでも泣いとったらアカンわ。
「そんなこと……いうたかて……ぐすっ」
 ようしわかった。じゃあ姉ちゃんがとっときの呪文を教えたる。魔法の呪文やで。
 こいつを唱えたら、どんな苦しいても、ぴたりと苦しくなくなるねん。
「……ほんま?」
 ああほんまや。ええか、苦しくてつらくて悲しくて。そんなときにはこう唱えるんや。
 『しゃあないわ』ってな。
「しゃあ、ないわ?」
 そや。ええか、世の中自分だけの力ではどうもならんことがある。
 それは神さんか、お日さんか、どっちにしろ人間ではどうもならん奴らのせいや。
 そんなんに逆ろうたって疲れるだけやろ?
 だから『しゃあないわ』って明るくゆって、次に進むのが一番なんや。ほれ、言うてみ。
「……そうやな。いつまでも泣いとっても、しゃあないわな」
 そうやそうや。そうやって笑っとき。いい男がほっとかんで?
「あははは」

 ――――――。
 紅蘭は、先ほど机の陰に隠した“モノ”を取り出した。
 外見は全長50センチほどのあちこちに突起がついた鉄パイプだ。
 中には発条が仕込んであり、最後部の突起をひねることで鉄の矢を打ち出すことができる。
 紅蘭にとって何の役にも立たない青龍刀の代わりに製作した、飛び道具だ。
 反動を使って物を飛ばす点では、子供が割り箸と輪ゴムで作るゴム鉄砲と大差はない。だがこれが発射するのは輪ゴムにあらず、錆色の殺意だ。
「うちは、もう、後戻り、でけへん」
 うつむいたまま、紅蘭が言った。
 一語一語、自分の胸に刻み込むように。
 眼鏡の奥の表情は――わからない。
「しゃあないんや、すみれはん。しゃあないねん」
 ゆっくりと、まるで刑場に曳かれるような足取りで、紅蘭は浴室に向かった。

【残り9人】
>>576
おぉ・・・
すみれにはまだ死んで欲しくないけど、、、
ま、いいや(w
花火たんが誰に遭遇するのかも気になるが、
すみれたんがすみれたんが…。
579573:2001/06/02(土) 08:04
 花火は迷った、相手はまだこちらに気が付いてはいない、今ここから
立ち去れば、危険は回避できる、しかし、ここから立ち去るまでに相手
がこちらに気付き、後ろから襲ってきたら?もしそれが、エリカかマリ
アだったら?
 (ひとたまりもないわ…)
 少なくとも、誰がいるのか確認する必要があった、いきなり扉を開け、
驚いたところを狙い打ちにすれば、エリカだろうが、マリアだろうが倒
せる、では、この先にいるのがアイリスかコクリコだったら?それでも
油断は出来なかった、自分が子供だと言うことを最大限に利用して、こ
ちらが油断しているところで寝首をかいてくるかも知れない。
 花火はかつての仲間だったエリカに襲われたことで、誰も信用できな
くなっていた、うっかり心を許しても、寝首をかかれるかも知れないと
思っていた。

 花火はそれから3分ほど躊躇した、開けるべきか、立ち去るべきか、
…きっかり3分後、溜息をついた、後ろから襲われるかも知れないと
言う恐怖感の方が大きかった。
 (グリシーヌ…フィリップ…私を守って!!)
 今となっては最後の切り札となった親友の形見を握りしめ、扉を開
け放った、相手を驚かすため、彼女にしては精一杯大きな音を立てた
つもりだった、ボウガンを構え、叫ぶ。
 「そこにいるのは誰!!出てきなさい!!」
 花火は今までの人生でもっとも大きな声を張り上げた、心臓が口か
ら飛び出しそうだった。
580573:2001/06/02(土) 08:05
【残り9人】
581○○書いたヤツ:2001/06/02(土) 09:24
シャーー すみれの浴びるシャワーの音が響く脱衣所に、自作の武器を携えた紅蘭の姿があった。
「(しゃあないんや・・・しゃあないんや・・・しゃあないんや・・・)」
紅蘭の頭の中で、さっきからその言葉だけがエンドレスに繰り返されていた。
”しょうがない”。便利な言葉だ。
苦しくつらい現実から妥協して逃げるのと同時に、その逃げるという後ろめたい行為に対する
いいわけも兼ねられている。
「(しゃあないんや・・・しゃあないんや・・・しゃあないんや・・・)」
ふと、紅蘭はデジャ・ヴのような感覚に陥る。
以前にもこんな事があったような・・・いや、確かにあった。それも一度や二度ではない。
そうだ、昔の自分はつらいことがあると、すぐにこの言葉を思い浮かべていた。
いつからだろう、自分がこの言葉を使わなくなったのは・・・?

もう、目の前にすみれの影が見えるというこの張りつめた状況で、紅蘭は一方ですみれに神経を
集中させながら、一方では思案を巡らせていた。

そうだ・・・確か最後に使ったのは、以前帝都が襲われたときだった。
圧倒的な力で迫る黒乃巣会の前に、紅蘭は内心(もうあかん・・・しゃあないわ・・・)と、そう思った。
しかし、大神一郎をはじめとする仲間たちはあきらめなかった。
一時は絶望しながらも再び希望を取り戻し、可能性を模索した。
そんな仲間たちを見て、紅蘭にも再び希望の火が灯る。
「あきらめてたまるかい・・・あきらめないで最後まであがいてやれば、きっとどうにかなるはずや!」
・・・その後、帝国華激団は絶望的な状況から、黒乃巣会に勝利を収める。
それから二度と紅蘭が心から”しょうがない”と思うことは無かった。

シャーー
「(ハッ)」
記憶の旅に出ていた紅蘭が、シャワーの音にふと我に返る。長い間思案に耽っていた気がするが、
まだ脱衣所に入って数十秒しか経っていない。
「(そうやったんや・・・ウチが変われたんは、仲間のみんなのおかげや・・・
  それなのに・・・その仲間を殺すなんて・・・ウチ・・・)」
狙いをつけていた武器を下ろすと、
「すみれはん・・・かんにんな・・・」
と小さくつぶやき、脱衣所を後にした。――もう、”しょうがない”という言葉は使わないと誓いながら。
582○○書いたヤツ:2001/06/02(土) 09:25
仮眠室で缶詰を見つけたものの、缶切りが見つからずとまどっている紅蘭の元に、風呂からあがった
すみれがやってくる。
「何か、食べられる物がありました?」
服は汚れている物の、それ以外はいつもの優雅な佇まいのすみれだった。
「あっ、すみれはん。缶詰を見つけたんやけど、缶切りが見つからないんや」
缶切り、という言葉を聞いたすみれの表情が一変する。
「缶切り・・・ですって!?」
「ど・・・どないしたん、すみれはん?」
紅蘭が不安げな視線を送ると、一拍おいて
「おーーほっほっほっほ、これもワタクシの日頃からの行いがいいからですわね。
 ワタクシの支給された武器は、これですのよ」
と、例の高笑いとともに缶切りを取り出す。
「さすがや、すみれはん!運がエエなぁ」
「紅蘭さん、間違っては困りますわ。これは運ではなく、日頃の行いのいいワタクシへの、
 天からの贈り物ですのよ」
紅蘭は、あまりにもいつも通りのすみれに苦笑する。
「缶詰なんてこのワタクシにはふさわしくありませんけど・・・このさい仕方ありませんわね。
 貴女はあちらで待ってらして。ワタクシが開けて持っていってさしあげますわ。」
完全に油断している紅蘭に、その指示に背く理由は無かった…

****

仮眠室に置いてある簡素なテーブルには、イスが一つしかない。
紅蘭は近くにあった木箱を運び、自分用のイスにした。
ほどなく、すみれが缶詰を運んでくる。
「すみれはん、ごくろうさん。…なかなかおいしそうやんか」
「ワタクシには相応しくありませんけどね・・・」
念を押すように、先ほど言ったセリフをもう一度発する。
しばしこの異常な現実も、コクリコの事も忘れ、楽しい食事タイムとなる・・・はずだった。
583○○書いたヤツ:2001/06/02(土) 09:26
缶詰を食べた直後紅蘭の体に異変が起きる。
「うっ、、、ぐううぅぅ・・・・」
苦しさに耐えかねた紅蘭は木箱から落ち、地面を転げ回る。
口から血があふれる。
「(な、なんや・・・・何が起こって・・・)」
すがるようにすみれに視線を向けるが、
「・・・・・・」
すみれは何も言わずに、紅蘭に冷たい視線を送るだけだ。
「(なんなんや・・・ウチ、どないしたん!?)」
ここに至っても紅蘭は、すみれに毒を盛られたことに気づかない。
先ほどまでの緊張が切れ、その反動で油断しすぎた。いつもと変わらぬ日常であるような
錯覚さえ覚えていたのだ。
意識が朦朧としてくる。体の自由がきかない。
ついには視覚が完全に奪われ、すみれを認識することもかなわなくなり
紅蘭の意識は深い闇の中へと落ちていった・・・

****

闇の中で紅蘭は、心地よい浮遊感に包まれる。
まるで自分の願い通り、自作の飛行機で大神と大空を舞っているかのような・・・
「ああ・・・ウチ、これからあの世にいくんやな・・・コクリコに謝らんとな・・・」
何となく自分の境遇を察した紅蘭は、まもなく永遠の眠りについた・・・

****

コクリコから残りの毒を奪い、自らの手で仲間を殺したすみれは、
紅蘭の死体から目を背けながら一言残し、その場を去った。そのセリフは皮肉にもあの言葉だった。

「しょうがないことですの・・・」

【残り9人】
584○○書いたヤツ:2001/06/02(土) 09:27
おそれ多くも珪素生物さんの続きを勝手に書いてしまった・・・
珪素生物さん、続きの構想があったり、お気に召さなかったら
脳内あぼーんと言うことで気にしないで続けてください。

それにしても、我ながらダラダラと長い駄文だなー、心理描写が多すぎかな。
585○○書いたヤツ:2001/06/02(土) 09:28
訂正
【残り8人】
586:2001/06/02(土) 09:46
「しょうがないことですの…」

すみれは、紅蘭を見下ろした。そして、そのまま立ち去ろうとした。
けれども、せめて、紅蘭に何がしかの、追悼の気持ちを表したかった。
それが、これまで一緒に戦ってきた仲間への、せめてもの礼儀だと思ったからだ。

「紅蘭…ごめんなさいね」

すみれは、紅蘭が吐き戻した吐瀉物と、血を片付け、紅蘭の顔を洗おうとした。
そして、すみれは紅蘭をあお向けに寝かせ、チャイナドレスの裾を整えた。
紅蘭の顔を、すみれは見た。見てしまった。

紅蘭は、少し哀しそうな、笑っているような、情けない顔をしていた、そして
その顔が…「ざまぁ、ねぇな、すみれ…」とカンナが言ったその表情に
重なった。

すみれは震え出した。

自分のしたことは、カンナを殺したコクリコと同じことだった。
相手を全く疑わずに、死んでいったカンナ。
カンナの仇を討とうとコクリコを追ってはきたが、その自分がしたことは
一体なんだったのか?コクリコと同じではないか?

「なんてことを…この、わたくしが、なんて、卑怯なことを…」

すみれは号泣した。
倉庫の戸口に駆け戻り、コクリコの体を抱いた。
コクリコの体はすっかり冷たく固くなっていた。
体中から流れ出した血もすっかりどす黒くかたまっていた。
しかしかまわずすみれは抱きしめた。コクリコの体を抱きながら泣いた。

「このわたくしは…あなたを責める資格なんかなかったのです…。あなたも
しかたがなくやったことなのでしょう?そうなのでしょう?
答えてくださいな…お願いです…お願いしますわ…どうか…」

号泣するすみれの泣き声に、雨の音が重なった。
すみれはずぶぬれになりながら、コクリコの体を倉庫の中へ運び、
紅蘭の体と並んで横たえた。

すみれは震えながら、二人の前で跪き、泣き崩れた。

雨音はますます激しくなった…。

【残り8人】

そしてそのまま、
587:2001/06/02(土) 09:48
>>586

「そしてそのまま」って単なる消し忘れです…すみません。

紅蘭、死んじゃった…。いったん狙ったもののやっぱりできないところが
紅蘭らしかったですね。紅蘭、コクリコ、安らかに…。
588:2001/06/02(土) 09:53
あ、>>583の最後に
「その場を去った」とあったことに、今気づきました…。
すみません大変失礼いたしました。

できればその場を去る前に>>586
があったと…脳内変換していただけるとありがたいのですが…。

紅蘭の死に我を忘れてしまいました。すみません。
589573:2001/06/02(土) 09:54
 誰も出てこない、そんなはずはないのだ、絶対にこの部屋には誰かがいる
花火が扉を開けてから一分間、物音はぴたりとやんでいた、部屋全体を見回
す、それほど広い部屋ではなかった、12畳ほどの広さに机が二つ、この程
度で十分と言うことなのだろう、相当荒らされているらしく、机やロッカー
の中身があちこちに散乱している。
 (………よし)
 花火はごくりとつばを飲み込み、一歩踏み出した、誰も襲ってこない、2
歩、3歩、部屋の中に動きはない。
 「隠れても無駄よ…」
 4歩目を踏み出そうとしたその時、右側でかすかに音がしたのを花火は聞
き逃さなかった。
 「!!」
 素早く右側に構え直す、そこに物音の張本人がいた、部屋の隅で震え、泣
いている、誰も信用できないと思っていたはずだった、油断は危険だと承知
しているはずだった…
 「いやぁ…もういやぁ…」
 問答無用で打ち抜くのが花火にとって最前の選択のはずだった、だが、泣
きながら震えるこの可憐な少女をどうして打ち抜けようか?

 イリス=シャトーブリアン、通称アイリス、エリカから逃げ切っり、しば
らく昼寝した後、花火と同じく食料を探している最中であった。

【残り八人】
590573:2001/06/02(土) 10:04
 それでも花火はアイリスに狙いを定めていた、例え相手が震えて泣いて
いようが、いずれは殺さなければならなかった、むしろ、自分が苦しまな
いように殺すのが慈悲とも言えた、

 「あの子はあんなに泣いているのよ?それでも撃つの?」
 「撃ちなさい、あの子もあなたを狙ってるかも知れないのよ。」

 花火の心の中で二つの意志がせめぎ合う、引き金を引かなくては、
引き金を引かなくては…だが、出来なかった、どうしても最後の一線
を越えられなかった、ボウガンが手からこぼれる。
 「やっぱり駄目ぇ…」
 次の瞬間、花火はアイリスに駆け寄り、その小さな体を抱きしめて
いた。
 「ごめんなさい…ごめんなさい…」
 突然のことにアイリスはしばらく呆然となったが、もう大丈夫だと
理解したのだろう、花火の背中に手を回し、ひときわ大きな声で泣き
じゃくった、二人でしばらく泣いた。

 【のこり8人】

 
591○○書いたヤツ:2001/06/02(土) 10:07
そろそろ星組とマリアあたり動かさないとまずいかな・・・
レニが以前星組で行われた伝説のプログラムの生き残りだった・・・
という、川田化する設定を考えたけど、続かなくて没
>♪さん
書くの早いですね、遅筆な私にはうらやましいです。
ログサイトに修正版を作ろうと思っているので細かいミスは
あまり気にしないでいい…と思います。多分
592573:2001/06/02(土) 10:17
 花火はアイリスが落ち着いてから、事情を聞いていた、今はちょうど
アイリスがエリカに襲われている話を聞いているところだった
 「そんな…ひどい…」
 「ジャンポールぅ…」
 花火はアイリスを胸に抱いたまま、静かな怒りを胸に秘めていた、こ
のような小さな少女をそんなひどい目にあわせたのが許せなかった、そ
うでなくともエリカはグリシーヌの敵だ、こうなったら自分が引導を渡
すしかない。

 しばらくアイリスの頭を撫でていた花火の腹から、妙な音が響いた、
腹の虫だ、その音を聞いたアイリスは、しばらく瞬きしてから笑い出す
 「花火もおなかがすいてるんだ。」
 「ええ、何か食べ物はないかしら?」
 アイリスはそれを聞いて渋い顔をした、
 「ごめんね…アイリスもあんまり見つけられなかったんだ…」
 「ここに何か無いの?」
 アイリスは首を振る。
 「アイリスもここに来たばっかりだから…」
 「…じゃあ、ここを散らかしたのはアイリスじゃないの?」
 アイリスは首を縦に振った、
 「うん、アイリスはそんな事しないよ、あれ見て。」
 アイリスは壁際のタンスを指さした、ラジオが分解されている、
中身の部品を持ち去ったようだ。
 (それじゃ、アイリスの他の誰かがここを荒らしたのね…一体誰が)
 状況はややこしくなる一方だった。

 【残り8人】
593573:2001/06/02(土) 10:22
 とりあえず、これで花火×アイリスは一段落と言ったところでしょうか?
 私の構想上だとすみれ×紅蘭と同時刻と言う設定です、途中で8人になっ
てるのはその為です。

 ラジオを分解したのは星組のあの方と言う線がもっとも強いでしょう、
誰かここから進展させてくれるとうれしいのですが…
594文才無し:2001/06/02(土) 11:50
>>582
手遅れになる前につっこんでおきます。
すみれに支給された武器は相手の位置がわかるセンサーです。
以前の私のレスを参考にした様ですがあの時忘れていました。
自分のレスに影響力があるとは思っていなかったので以後気をつけます。
すみませんでした。
595珪素生物:2001/06/02(土) 12:00
 シャワーの単調な水音がかける催眠術のせいだろうか。
 紅蘭はいつの間にか脱衣所にいた。
 ただひとつの単語を呪文……いや呪詛のように繰り返して。
 今ならすみれは、寸鉄身に帯びていない。
 カラカラ、とガラス戸が横滑りして、すみれの裸身が現れた。
 顔も上げられず、紅蘭は黒光りする凶器を突きつけた。すみれはどんな表情をしているのだろう。
「堪忍やすみれはん。うちにはもうこうするしかない。しゃあないんや……」
 筒先がぐい、とすみれの胸、左の乳房あたりに食い込んだ。
 凶器越しに伝わってくる、肉体の――命の感触のおぞましさ!
 突起をひねる。
 その寸前、筒先の圧力が不意に消えた。紅蘭が前のめりにたたらを踏む。
 近接戦闘において、銃器を相手の体に押し付けるのはマイナス面が多い。
 手馴れた対象なら身をかわし、あるいは凶器を保持する手をひねり上げて、たやすく射界をはずしてしまう。
 手首から伝わる激痛に、紅蘭は凶器を取り落とした。金属がタイル上ではねる耳障りな音が、狭い浴室に反響する。ショックで発射された鉄の矢が、木の風呂桶に深々と突き刺さった。
 それを追うことも出来ず、紅蘭は首筋に切り込む痛みに硬直した。
 みるみる視界が赤く染まる。
 背後から自分の首を締め上げているのが、すみれが入浴前に、髪をまとめ上げた黒紐だとは分からない。
 耳鳴りが激しくなった。
「私では、あのひと嫌な顔をしそうですの。行ってあげてくださいましね」
 どこか遠い所で、誰かがそう言っていた。
 抵抗は徐々に弱くなる。
 痙攣するようにばたつく足が、偶然戸口の柱を蹴飛ばした。
 文字通り死に物狂いの力が、二人の体を壁に叩きつけた。
 鈍い音。
 世界は急速に、色と形を取り戻した。
 四つんばいで呼吸を乱しながら、紅蘭は背後を振り返った。
 目を見開いたすみれの顔は、なぜか人形のように見えた。
 ずる、と壁にもたれかけた裸身がずり落ちていく。
 それを追って、古い筆で線を引いたかのように、壁にいびつな朱色のラインが刻まれていった。
「あああああああああ」
 紅蘭は這いずるように浴室を出て、準備してあった荷物をつかむと逃げ出した。あてなどない。ただこの場から離れたかった。
「またや……またうちは……うちは」
 出口が見える。
 おぼつかない足がもつれ、数歩ごとに何かにぶつかるか転ぶかしながら、ひたすらに前進した。
 見ないようにしようと思ったのに、コクリコの死体からは最後まで目が離せなかった。
 赤いイメージ。
 倉庫の床の血だまり。
 タイルに引かれた朱線。
 外に出た紅蘭を、叩きつけるような土砂降りの雨が迎えた。のしかかるような雷鳴。
 ようこそ、ようこそ。混乱と暴力の世界へ。これこそが君の世界。君の本性。
「ちゃう……うちはちゃうねん……」
 抗うように言いながらも、紅蘭はちっともそう信じてはいないのだった。


 すみれはゆっくりと気絶から覚めた。
 後頭部に加えて、コクリコに傷を受けた右肩が強烈に痛む。
 傷口が開いてしまったようだ。
 紅蘭はもういない。
 いつしか、すみれの唇は、単調なメロディを刻んだ。
 物だけはたくさんあっても、誰にも顧みられることのなかった少女時代。そのときに覚えた童謡だった。

  赤い鳥 小鳥
  なぜなぜ赤い
  赤い実を食べた

 小鳥は赤い実を食べて赤い鳥になった。
 仲間同士で殺しあうわたくしたちは、いったいどんな実を食べてしまったのかしら、とすみれは思った。

【残り9人】
うう…もう完全にエリカ桐山化してるんだなあ…
>>595
あれ…?すみれ対紅蘭2つ出来ちゃいましたね…
やはり先を取るんですか…?
でも紅蘭のその後も見てみたい…
598珪素生物@仕事場:2001/06/02(土) 12:24
うわーっ今のなし今のなし! ノーカンノーカンッ!!
朝イチでここを開いたまま、書き上げるのに今までかかってしまいました。
みんな土曜日の朝っぱらからご苦労様です(笑
早い者勝ちですので、>>581以降が本筋、>>595は私の脳内妄想ということで。

>>584
いえいえお気になさらず。>>576を書いたところで力尽きて寝てしまった私の負けです(笑

>>594
あれはすみれが紅蘭をだますための演技、ということで宜しいのではないでしょうか。
かく言う私も、すみれが浴室に消えるシーンで、髪を縛ったのは支給武器の絞殺用鋼線
(ハンギングワイヤー)のつもりだったのですが、後でレーダーと気づいて慌てました。
599○○書いたヤツ:2001/06/02(土) 12:58
あああああぁぁぁぁ・・・・やってしまった・・・
しかも、私の拙い駄文とは比べ物にならない珪素生物様の超力作が・・・
引っ込んでるべきだった・・・鬱
600珪素生物@仕事場:2001/06/02(土) 16:59
▼覚え書き

<開始前>(18人→16人)
□清流院琴音×高村椿■(帝劇内:拳銃)
□グラン・マ×シー・カプリス■(帝劇内:拳銃)

<プログラム開始〜第1回放送>(16人→12人)
 :花火とグリシーヌ、合流(帝劇前)
 :織姫、レニと遭遇(活動写真館)
 :ロベリア、支給品を確認(帝劇近くの公園)
○エリカ・フォンティーヌ×榊原由里●(土手:マシンガン)
○マリア・タチバナ×藤井かすみ●(裏路地の廃ホテル:拳銃)
 :紅蘭、トラップを作成(廃ホテル裏の倉庫)
 :アイリス、テレポートを試すが首輪は外れない(神社の境内)
 :カンナ、料理を作る(下町の定食屋)
 :織姫とレニ、偽装交戦で監視カメラを破壊(活動写真館)
 :エリカ、和菓子屋で和菓子三昧(獅子屋)
○コクリコ×桐島カンナ●(下町の定食屋:毒薬)
 :すみれ、今わの際のカンナを発見しコクリコを追跡(下町の定食屋)
 :花火、グリシーヌと決裂(?)
○エリカ・フォンティーヌ×グリシーヌ・ブルーメール●(路地:マシンガン)
 :花火、エリカに銃撃されるも防弾チョッキのおかげで助かる(路地)
 :織姫とレニ、プログラム妨害計画立案(活動写真館)
 :花火、気絶から覚めて“希望”のもとへ移動(→活動写真館)

<第1回放送〜現在>(12人→8人)
○マリア・タチバナ×メル・レゾン●(裏路地の廃ホテル:拳銃)
 :ロベリア、桜の木を燃やす(上野公園)
○真宮寺さくら×ロベリア・カルリーニ●(上野公園:火炎瓶)
△エリカ・フォンティーヌ×ジャンポール▲(街路:マシンガン)
 :アイリス、エリカに襲われるもテレポートで脱出(西洋風レストラン→倉庫街)
 :加山、疑念を大神に打ち明ける(帝劇内)
 :すみれ、コクリコを発見するも取り逃がす(倉庫街)
○李紅蘭×コクリコ●(廃ホテル裏の倉庫:トラップ)
 :すみれ、コクリコの死体を発見し紅蘭と遭遇(廃ホテル裏の倉庫)
 :菊之丞、大神らに“何か”を明かそうとするも琴音に止められる(帝劇内)
 :紅蘭、すみれの殺害を決意するも取りやめる(廃ホテル裏の倉庫)
○神埼すみれ×李紅蘭●(廃ホテル裏の倉庫:毒薬)
 :花火、アイリスと合流(活動写真館)
うぉぉぉぉ!
一気に進んでる。
SS職人さん頑張って!
602yomudake:2001/06/02(土) 21:31
みんな凄い才能だよ。
珪素さんも、00書いた奴さんもどっちも面白い。
羨ましいな。
色々大変だとは、思うけど頑張って下さい。
匿名だからこその本当の感想だよ。
603:2001/06/02(土) 22:11
すみれ対紅蘭、どっちもおもしろいですね〜!
弟切草みたいに、みなさんで何パターンもエンディグ作れたら
楽しいですね!どなたかゲーム会社にお勤めの方、このスレをゲーム化
してください〜〜??
でも、このスレは早いもの勝ち…ということで
>>600の覚え書き通りに進行させるんですよね?

珪素生物@仕事場 さん、土曜日なのにお仕事お疲れ様です。
○○書いたヤツさんも、文章うまいです!
最近あまり他の人書かなくなりましたね…
605珪素生物:2001/06/02(土) 22:39
>>599
ああ、紅蘭が……(落涙)
でも面白いです。
ああ、でも紅蘭が……(まだ言うか)

さて、この週末、もしかすると週が開けてもネットに接続できないかもしれません。
再訪した時に、どれだけ進んでいるか楽しみにしています。作家さんがんばってください。

あのトリガーハッピーシスターは、出てくるだろうか……?
606573:2001/06/02(土) 23:43
>>604
 実力のない人が迂闊に踏み込めるレベルじゃなくなってきてるからね…
かくいう俺も大恥かいた。
>>606
個人的には書ける人は遠慮しないでどんどん書いて欲しいな…
プロじゃないんだから上手くなくて当然なんだし。
>プロじゃないんだから上手くなくて当然なんだし。
そうは言っても、以前にあんなことがあったからねぇ…。
>>608
あんなことって?
610:2001/06/03(日) 00:05
>>608
書いたもの勝ちではないでしょうか?
うまいヘタよりも、キャラクターに対する「愛」だけで、わたしは突っ走って
おります。自分は、最初みなさんがうまいから読むだけにしてようと思って
ましたがどうしても参加したくなってしまって。
少しずつじわじわ書いていきましょ〜!
あっさり決着(死んじゃったり)つけずに引っ張っていただけると嬉しいです。

サクラ3の1回めが終わって充実している「♪」でした。
そういえばエリカたんネタがご無沙汰ですね。
美味しいネタすぎて逆に手を出しかねるって奴でしょうか?
>>608
ウマイヘタが問題なんじゃなくて、そのキャラでそう言う言動はおかしいと言うのがあるから、
文句が出てきたんでしょ。キャラがキャラらしく行動すれば問題なしでしょう。
613ロベカル:2001/06/03(日) 00:18
でも確かに最近レベル高いですね。俺なんかもう出る幕無しって感じで…
色々とネタは浮かぶけど邪魔になりかねないからなあ…
614:2001/06/03(日) 00:24
うわーん!カンナと紅蘭とコクリコがすみれの夢の中に出てくるシーン
書いたのに、うまく入力できずに消えちゃった〜〜!!

ロベカルさんの書いたもの、よかったと思いますよ!また書いてください!
下がりすぎと思われ
616ナポナポ:2001/06/03(日) 02:49
花火の背後でキィッとドアが開く音がした。
「!!」
花火はとっさにボウガンを取った。
だが、花火は構えるどころか、恐怖で振り返ることが出来ない。
花火と向かい合って座っていたアイリスも、頭を防御しながらうずくまっている。
(だ…誰…!?)
そのまま何秒か経ったが、ドアの方向から音が聞こえることはなかった。
しかし2人とも何者かの気配は感じていた。
アイリスが恐る恐る顔を上げる。
「……あ…」
アイリスの表情を見て、花火も後ろを振り返る。
「…2人とも、こんな所で一体何やってるんですか〜?」
ソレッタ・織姫だった。
「織姫!」
「織姫さん…」
織姫は大きなバッグを抱えており、武器を持っていなかった。
「わたしの武器は手榴弾だったんですけど…もう使ってしまいました〜」
と言うと、織姫は粉々になった監視カメラの破片を見せた。


「…織姫くん!!生きていたのか…!」
大神は思わず叫んだ。
大神は、織姫がレニを巻き添えにして自ら命を絶ったと思っていたのだ。
「…大神中尉、あれはお芝居だったのでしょう。きっと、夜明け頃に面白いことが起き
るかも…知れませんよ。…私は任務があるので配置に戻ります。ではごきげんよう」
そう言うと、琴音は米田に向かって一礼してから部屋を後にした。
「………」
琴音の言ったことの意味が分からず、大神が考えているとグラン・マが
「彼女たちは、この本部を攻撃しようとしてるんだよ」
と笑みを浮かべながら言った。
「それに……この大雨…何かもう一波乱ありそうだね、ムッシュ…」
ニャァオ…とナポレオンが鳴いた。
617ナポナポ:2001/06/03(日) 02:50
「じゃあ、売店の食料は…」
「レニと織姫だったんだー」
「そう」
地図に何かを書き込みながらレニ・ミルヒシュトラーセが応えた。
売店の食料は全て織姫がここに運んできていたのだ。
花火とアイリスは机の上に置いてあったキャラメルを食べた。
「キャハ!レニ、生きててよかったねー」
「ああ」
アイリスにもすっかり笑顔が戻った。
織姫が、奥の廊下から大きなバッグを運んできた。
それを見た花火は織姫の元に駆け寄り、バッグの端を持つ。
「一体これは…?」
「これは、ば…」
「織姫!!!!!」
レニが叫んだ。織姫はハッとしてオーバーに両手で口を抑える。
「…織姫、気をつけてもらわないと困る。これはボクたちの命がかかってるんだ」
机の上にたくさん置いてあるチラシから1枚取り、その裏にさささっとペンで書いて
織姫たちに見せた。
『重要なことは紙に書くか、読唇術で。ボクたちはこの首輪から盗聴されている』
そのあと、横にいたアイリスに耳うちする。
(アイリス、大切なことは紙に書くか、口の動きで相手に伝えるんだ。ボクたちの声は、この首輪を通じて本部に聞こえている…)
(え?う、うん…わかったよ)
花火はポケットから万年筆を取り出し、チラシを1枚取った。
『それで、レニさんたちは一体何をしようとしているんですか?』
それを見たレニは、チラシの余ったスペースに書いた。
『ボクたちは、帝劇に攻撃を仕掛けようとしているんだ』
『攻撃?…爆弾とか?』
『そう。…爆弾を本部に仕掛ける。ボクたちが生き残るにはそれしかない…』
「で、さっきわたしが近くの倉庫から材料を取ってきたのでーす」
織姫は、バッグから鉄くずやネジや瓶を取り出す。
「でも…でも…私たちが生き残ったとしても…世界中で降魔が!」
花火は思わず大きな声を出した。
『このプログラムには不可解な点がいくつもある。…もしかすると『降魔反応』は嘘かも
しれない』
「え…!」
「わたしたちは、何があっても仲間を傷つけたりはしませーん。花火さん、わたしたちを
信じてくださ〜い」
「ふ…2人とも…ありがとうございます…」
花火の目から再び涙がこぼれる。
こんな状況にもかかわらず、信じあうことが出来る。
こんな状況にもかかわらず、助け合うことが出来る……なんて…。
618ナポナポ:2001/06/03(日) 02:51
「それにしても…なぜ…ロビーで?」
「あ…それですか?…実は…わたしが早とちりして、ここのカメラを手榴弾で壊しちゃ
ったんでーす」
「扉は厳重に閉めたから、ここからは入れないよ。花火もきっと裏口から入ったんだろう」
「そうだったんですか…」
花火は納得した。
レニは、ソファーに座って鉄くずを物色した。その隣にはアイリスがぴったりと
寄り添っている。
「でもまぁ、『4人よればもんじゃ焼きはもっとおいしい』とか言いますからー。……みんなで生き残りましょ〜!」
「お、織姫さん…それを言うなら、『三人よれば文殊の知恵』…では?」
「そうとも言いま〜す」

すっかり和やかな雰囲気になった。
花火、アイリスの心細さも吹っ飛んだようである。
「…そう言えばアイリス、ジャンポールは?」
部品を見ながらレニが言う。
「えっ…あ…ジャンポールは……エリカが…」
アイリスはうつむく。
「確かエリカさんって、赤い服を着たシスターさんのことですね〜?」
木の椅子に座った織姫が、尖端がぐにゃりと曲がったアイスピックをいじりながら言う。
「そうです。エリカさんは…世界を救うために戦う、と…」
「そう…エリカはやる気になってるんだ」
レニが淡々と言う。
「…アイリス、もうだめかと思ったんだけど…気がついたらテレポートしてて…」
と言いながら、アイリスはチョコレートの封をペリッと開ける。
「テレポートか……。そうだアイリス!」
「な、なに、レニ。大声だして…」
アイリスはチョコレートを落としてしまった。
レニは筆を走らせる。
『アイリスに爆弾を本部にテレポートしてもらう』
…作戦は決まった。


【残り8人】
619ナポナポ:2001/06/03(日) 02:52
アイリスの武器はまだ出てきてませんね。

あと、鼻血が止まりません。
>>618
ご苦労様です。
621257書いたヤシ:2001/06/03(日) 04:47
・・・・・外から何か聞こえてくる。
プログラムの進行状況を伝える放送のようだ。
懐中時計に目をやると、プログラム開始から6時間たったところだった。
マリアは無機質な米田の声に集中した。

「・・・・・・以上の四名だ。なかなかいいペースだ、この調子でがんばってくれ。
 ・・・降魔反応はますます強くなっている。」

がんばれ?
何をがんばれというのだろうか?
悪意のこもった放送と仲間を手に掛けた後味の悪さで
マリアは険しい顔をした。

これからどうするか・・・マリアは考えた。
メルのように命を投げ出すつもりは無いが・・・
かといってこれ以上仲間を殺すのも耐えられない・・・
・・・ふと、メルの亡骸を見つめた。
穏やかな表情、眠っているのかと思うほどだ。
その亡骸の近くにメルに支給されたバッグがある。
中身も確認せずに拾い上げ、マリアは出口に向かった。
一瞬ふりかえり、横たわる2人に心の中で祈りを捧げた。

ホテルの玄関口に人気が無いのを確認すると、マリアは歩き出した。
少し休めるところを探そう。
肉体の疲労は殆ど無いが、精神的に少々疲れていた。
ホテルで休みを取ろうとも考えた。
が、銃声を聞いた誰かが来るかもしれない。
それに、2人の死体があり、居心地悪くて休めたものではないだろう。
外の空気は生暖かく、湿り気を帯びていた。
黒く厚い雲が空を覆っている。
「一雨降りそうね・・・」
空を見上げながらそう呟いた時、ジャリっという金属音と共に
靴の底に硬いものを感じた。
空を見ていた視線を地面に落とす。
そこには数え切れないほどの薬莢が散らばっていた。
「これは・・・彼女の?」
真っ先に赤い服のシスターが浮かんできた。
だが支給された武器の中にマシンガンが有ったかもしれない・・・
考えを巡らせていた時、それは聞こえてきた。
ガガガガガガ・・・・・・・
「!!・・・・・近い・・・」
音から察するに、そう遠くではないようだ。
そして再び
ガガガガガガ・・・・・・・
身を守る為なのか、やる気になった者の攻撃か・・・
どちらかは分からないがこの近くで戦闘している。

「・・・どうやら休めそうも無いわね・・・・」
マリアは自虐気味に呟いた。

【残り8人】
622257書いたヤシ:2001/06/03(日) 04:53
長くなっちゃいました。ごめんなさい。

マリアが見つけた薬莢はグリシーヌを撃ったもので
聞こえてきた銃声はアイリスにむけて発砲したものです。

時間的に多少苦しいものがありますがご容赦ください(汗)

>>○○書いたヤツさん
書きましたぞ!(w

>>552
ご期待に添えましたでしょうか・・・・・?
>>622
とても(・∀・)イイ!!
一晩中張ってた、かいがあったよ(w
624○○書いたヤツ:2001/06/03(日) 05:09
珪素生物様のすみれvs紅蘭を無かった事にするのはあまりに惜しいので
ログサイトにifストーリーとしてUPしました。
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/3486/
>257書いたヤシ様
待ってました!
マリアらしくて(・∀・)イイ!!
625257書いたヤシ:2001/06/03(日) 05:12
追記です。
この後どうなるか考えていませんので
どなたか書いてくだされ・・・・

>>623
ありがとう(^^

621の駄文書き上げるのに5時間・・・
久々に徹夜だYO
626○○書いたヤツ:2001/06/03(日) 11:01
>>625
そんなにかかったんですか…ご苦労様です。
その甲斐あって洗練された文章になってますね。
627:2001/06/03(日) 12:04
>>624
こちらのサイト、ますます充実してきましたね〜!
こんな素敵なサイトの中に、自分の書いたものがのせていただけて嬉しいです。
ありがとうございます!
外伝コーナーもできて、楽しいですね。
和菓子屋ストーリー、気にいってます。
628:2001/06/03(日) 12:22
「よぉ、すみれ。何泣いてんだ?」

すみれは自分を呼ぶ声に、振り返った。カンナが…そこにいた。

「カンナさんっ?無事でしたの?」
「あったり前よ。すみれ何泣いてるんだ?情けない顔してるぞ」
「わたくしは…あなたが死んだと思って…それで…悪い夢を見ていたのです。
 心がおかしくなってしまった夢…紅蘭に毒を飲ませたり」
「すみれはん?ウチ、ここにおるで」
「紅蘭…!よかった、あの、わたくしは」
「すみれはん、泣くことないで。ウチはカンナはんと一緒に」
「そうだ、すみれ。あたいは紅蘭と行くからな、すみれは一人でも
大丈夫だな」
「待ってよぉ〜〜!ボクも行く!」
コクリコが2人に続く。
「よし、コクリコ、一緒にあたいたちと行こうな」

すみれは3人に向かって行こうとするが足が動かない。

「お待ちになって、どちらに行くんですの?」

「すみれ、あたいたちのところに来るな!」
カンナは怖い顔で言う。
「すみれはん、来たらあかん!」
紅蘭は厳しい表情できっぱりと言う。
「ボクたちといっしょに、来ちゃだめだよ!」
コクリコはカンナの腕にぶら下がりながら、おびえたような表情で言う。

「どうしてですの、わたくしをひとりにしないで、わたくしも一緒に…」

すみれは、頬を濡らす自分の涙の冷たさに、我に帰った。
少し…泣き疲れて眠ってしまっていたようだ。

「この神崎すみれ、自分のやったことの決着はきっちりとつけますわ。
 誰かに討たれようとも、正々堂々と、討たれましょう…。
 誰かと相目見えることがありましたら、真剣勝負をいたします。
 勝負、しなければ、しかたがないのですから…。
 紅蘭、コクリコ、あなた達に、誓います。」

すみれは毒薬を、倉庫の外に放り投げた。
この雨が、忌まわしい毒を、洗い流してくれることだろう。

すみれは薙刀を手にとり、決然と雨の中を出ていった。

【残り8人】
>>621
このままエリカ対マリアになるのかな?

エリカ やる気+マシンガン
マリア やる気無し+拳銃

明かにエリカ有利だなー。
でもマリアには自分のとメルの支給品があるから
物によっては・・・。
意外と好カードになるかも(笑)
>>629
エリカ頑張れ(w
マリアまでやられたら優勝候補誰もいなくなるな
>>631
サクラは優勝候補じゃないの?

いや、優勝して欲しくないけど(w
だってねぇ・・・いままでに十分すぎるほどVIP待遇うけてるし〜
633573:2001/06/03(日) 16:19
そう言えばさくらはどうなんったんだろう?ロベリア戦の後音沙汰
無しだよね?
634○○書いたヤツ:2001/06/03(日) 16:41
やっぱり脱出計画は成功したほうがいいんでしょうか?
これだけ死人が出ている以上完全なハッピーエンドはありえないし、
この状況下にサクラ大戦の明るいノリを持ち込むと、よけい鬱になりそうなんで、
「毒を喰らわば皿まで」の精神でいっちゃうのもいいかと思うんですが・・・
(あくまで個人的な一意見です)

>>627
そう言ってもらえると、作り甲斐があります(w
あー、珪素生物さんのはダントツで面白いねえ。
636○○書いたヤツ:2001/06/03(日) 18:11
ログサイトで579のあたりに抜けている部分がありました。
作者の方々、すいませんでした。それから指摘してくださった方
ありがとうございます。
>>635
いくらなんでもそんな言い方は他の作者さんに失礼だと思うんだけど。
>>637
まあまあわざわざ波風たてんでも。
珪素さんの以外はつまらないねえとか言ってるわけでもなし。
635のカキコを読んで
「んだよコイツ。ss書くのヤメータ」と、なった作者さんがいないことを祈る
640573:2001/06/03(日) 21:17
○○かいた奴さんへ

本物のバトルロワイヤルも、ゲーム終了時点では3人は生き残っていましたし
あんまり無理に失敗させたり、エリカ辺りに乱入させて台無しにさせるのもど
うかと思うんです、個人的に。

最終的に、圧倒的な数の降魔に対して絶望的な闘いを挑みつつも、まだ希望は消
えていないなんていうラストになったらなと思います。

さくら対すみれ、か、エリカ対花火をやってみたいんですが、そこに至るまでの
説得力のある展開が思いつきません…
>>637
いや、むしろいっそう奮起される事を望む。各作者さんには。
>>638
まあ言いたいことはわかるけど少しむかつくレスでもある事は確かだ。
643573:2001/06/03(日) 22:18
 10時を回った、次の放送まで、あと2時間、あれからどのくらいの仲
間達の命が失われたのだろう?

 活動写真館では、相変わらずレニの突貫作業が続いていた、次の放送の
あと、ここが禁止区域に指定され、雨の中の移動を強いられる可能性を考
えると、あと2時間で妨害電波装置と爆弾を完成させる必要がある、間に
合うかと聞かれると、「間に合うとも間に合わないとも言えない」と言う
微妙な状況だった、レニはさらにペースをあげる。

 アイリスは「レニが終わるまで眠らない!!」と息巻いていたが、8時
30分を回った辺りでうとうとと眠ってしまった、織姫も同様に、壁にも
たれかかって寝息を立てている、リラックスしているとは言え、やはり疲
労の色は隠せない、いや、リラックスしているのならばなおさらだ。

 花火はというと、窓の外からずっと外の様子をうかがったままだ、眠く
はなかったし、眠りたいとも思わなかった、誰かやる気になっている者が
ここを急襲して、すべてを台無しにする可能性が十二分にあったからだ、
例えば、完全な狂戦士と化してしまったエリカなど、誰かがいち早く敵の
存在を確認して、危険を知らせる必要があった、いわゆる見張りである、
これは花火が自主的に始めた事だった。

 レニは手を動かしながら考える、この計画を立案したときからの懸案事
項だった、もっとも原始的な問題である、すなわち
 『頭数が足りない』

 【残り8人】
644573:2001/06/03(日) 22:20
うわああああ…句点が多すぎるぅ…
>>644
個人的に覚醒エリカを仲間に・・・・って花火が黙ってないか(w
646573(謝罪モード):2001/06/03(日) 23:00
 ……勝手に時間を進めてしまいました、それはまあいいんですが
勝手に残り8人にしてしまったため、午後10時まで死者が出ない
事になってしまいます、マリアvsエリカが予想される現時点では
この設定は枷にしかなりません。

 と言うわけですので、【残り8人】を【残り?人】に変更したい
と思います、エリカ、マリア、すみれ、さくらの闘いが予想されま
すので、その結果を反映させたいと思います。

 …よろしいでしょうか?○○をかいた奴さん。
>>639
そうなりゃ635は大喜びするだけやしね。
個人的にエリカがこのまま突っ走るだけだとつまんないので、
一度マシンガンを失って、追い詰められる立場になって欲しいな。
でも、そんな事できそうなのは、マリアくらい?

とかいう訳で、一度マリアに追い詰められるエリカを書いてみようと
思ったのだけど、あまりの文才の無さにあきらめました。
勝手に職人さんにお願〜いしちゃいます。
明らかに殺る気なのはエリカだけ、ってことは最後まで残ってしまうのか。
>>649
まだ分からんと思うよ
さくらとマリアあたりはまだ迷ってるんだと思うぞ
どっちに転ぶかは作家さん次第でしょう
しかし作家さんの面子、ホトンド固定になちゃたね
652○○書いたヤツ:2001/06/04(月) 02:49
>>640
私も無理に失敗させるのはどうかと思います。同様に無理矢理ハッピーエンドに
するのもどうかと思っている、と言いたかったんですが、
うまく伝わらなかったとしたらごめんなさい。

>>637
個人的にはああいった意見があってもいいと思います。
厳しいながらも、お世辞ではない本音を聞けるのは、匿名掲示板の長所だと思うので。

>>635
珪素生物様に近づけるよう努力します。

>>647
【残り○人】は、設定上の時間の流れとは関係が無く
あくまでSSの進行上の人数、と言うことにしてよいのではないでしょうか。
あ、それと573さんはコテハンということでよろしいのでしょうか?
花火は、つるみすぎてない?
何もかも失って、孤軍奮闘する彼女を見たいな・・・
654:2001/06/04(月) 03:28
>>635
自分でウマイと思って書いてるわけではないので、全然オッケーです。
珪素生物様も凄いですが、わたしはその他のみなさんも同じくらい
凄いと思ってます。コテハンがなかったらどなたが書いたかわからないくらい。
わたしにあるのはキャラクターへの愛だけ…文章力があるとは思っちゃいません。

思うのですが、生き残りが最後の1人になっちゃうんだけど、大神との契りの
パワーで全員が生き返るとかは反則ですかね?サクラ1みたいですけど。
あるいは、大神が覚醒(?)して凄い霊力を発揮して、死んだはずのメンバーが
1人1人蘇り、プログラムの背後にある陰謀を叩き潰す、とか…。
最後の2人は壮絶なバトルの末、相討ちになっちゃって、それでプログラムの
真の目的が明らかになるとか…。
ハッピーエンドがいいなぁと思っている♪でした。

でも、これは個人的な希望なので、早く書いちゃった人勝ちだと思います。
655その場合:2001/06/04(月) 03:49
エリカに対する隊員達の対応が気になる(笑
>>653
そういうのを書いてたんだけど、先越されて無理でした〜。
早いもん勝ちですからしょうがないです(^_^;
657653:2001/06/04(月) 04:28
>>656
うおーっ、読みたかったよ!
早い者勝ちなのは仕方ないけど、アップされないまま
闇に葬られるとは・・・。
いっそのこと、ログサイトに掲示板を置いてもらって、
間に合わなかった分はそっちにアップするとか?
いろんな展開を見たいし、もったいないよ〜
658○○書いたヤツ:2001/06/04(月) 04:40
四人組をエリカが襲撃する話を考えたんだけど、さすがにこれは反感を買うかな
と思って>>634のレスをつけたんですけどねぇ・・・
>>654
いいですね〜そのご都合主義(いい意味で)がサクラっぽくて(w
>>656
ここに書き込むか、ログサイトのメールアドレスに送っていただければ
ifストーリーとしてUPしますが・・・掲示板置いた方がいいかな・・・?
659予告編:2001/06/04(月) 05:03
(さくら)
いつもと変わらない日常。
いつもと変わらない劇場。
そんな1日の筈でした。

でも、待っていたのは・・・。

サクラ大戦X【 SAKURA・ROYALE】
>>1話 「開幕、SAKURA・ROYALE」

咲く花、散る花、枯れる花。

「大神さん、私、死にたくありません。」
660:2001/06/04(月) 05:42
>>656
読みたい〜〜〜!外伝コーナーができたことですし、
ぜひアップしてください!

>>659
かっこいいぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
予告編だけでも何パターンも作れそうですね!
もう、659読んだだけで、頭の中にサクラの声と、アノ音楽が
鳴り響く…。
661予告編:2001/06/04(月) 05:44
(エリカ)
大神さん、知っていますか?
エリカの修道服って、実は人の血で染めているんですよ。

な〜んちゃって、嘘ですよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・今のところは。

サクラ大戦X【 SAKURA・ROYALE】
>>187 >>195話 「幸せな赤い修道服」

咲く花、散る花、枯れる花。

「エリカ、エンジン全開です!!」
>>648
エリカたんは雨がキライなので、雨が降り出したらパワーダウンするのでは?
落ち込んだエリカたんのストーリーきぼ〜ん
逃げるか?そんな考えがマリアの頭を過ぎる。
しかし、いつかは戦わなくてはならない。
既に両の手は血に染まっているのだ。そう、あの時のように。

マリアの思考がそこまですすんだ時、再び銃撃音が轟いた。
距離は・・・・さっきよりも遠い。
どうやら通りの向こうのレストランからのようだ。

「(いやああああああぁぁぁぁ!!)」

(この気配は、アイリス!?)

咄嗟にマリアは駆け出していた。
本来は、アイリスも敵の筈だがそのようなことは関係なかった。
共に何度も死線をくぐった仲間。
ましてやアイリスは子供だ、見捨てるわけにはいかない。

だが、銃撃音はマリアがレストランに着く前に止んだ。
先ほどとはうってかわった静寂の中、中から誰かの足音が近づいてくる。
マリアは物陰に身を隠し入口の様子をうかがった。

ギィ・・・・

ドアを開けて出てきたのは赤い修道服、エリカだ。
アイリスの気配は・・・既に消えている。

「・・・・・・やるしかないわね。」
何か、エリカのマシンガンが強力すぎる様な気が・・・
エリカがここで死んだらつまらん。
頑張れ。
666573:2001/06/04(月) 07:43
>>653 >>656
 実は、花火の単独行動はエリカ対花火の一騎打ちで考えていたのですが…
マリア対エリカの結果次第です、>>643を布石にしてました、花火を脱出
計画組の実働部隊にするつもりだったので…

○○をかいた奴さん

 とりあえず、気の利いたハンドルネームが思い付かないので、573とい
う事にしておいてください
667663:2001/06/04(月) 07:59
仕事行くから、今はマリア対エリカの結果書けないや。
ここであらすじだけ書いても興ざめだしね。
(勿論、誰かが続けられるんならそれにこした事はないんだけど)

プロットでは、
>実は、花火の単独行動はエリカ対花火の一騎打ちで考えていたのですが…
これに繋げられるような形にはなってるつもりなんだけども。
668予告編:2001/06/04(月) 08:59
(コクリコ)
泣いてたって始まらない。
泣いても辛いことはなくならない。
昔から、いつもそうだったじゃないか。

だから、ボクは笑うんだ。
たとえ、大好きな人との別れが待っていたとしても…。

サクラ大戦X【SAKURA ROYALE】
>>273-274話「闇に散りゆく赤き花」

咲く花、散る花、枯れる花。

「さようなら…ボクの大好きなクレオ」
669257書いたヤシ:2001/06/04(月) 12:25
全体的に話進んだけどさくらが停滞してますね・・・
遅れ出すととことん遅れるし(w
レニ組あたりはサクサク進んでますなー

書きやすい、書きにくいの差ですかね〜?
670573:2001/06/04(月) 13:12
 あれからどのくらいの時間がたったのだろう?降りしきる雨の中、真宮寺
さくらはとぼとぼと帝都をさまよっていた、既に日は暮れている、足が棒の
ようだった。

 さくらは悩んでいた、正直死ぬのは怖い、だがこのまま生き残った所で、
ロベリアを手に掛けたこの手で大神の手を握り返すことなど出来ない、ど
うすればよいのか悩んでいた。
 「くしゅんっ!!」
 さくらはくしゃみをした、服が重い、数時間に渡って雨に打たれ続けて
体が冷え切っていた、ふと上を見上げる、小さなビルがあった、看板を見
る限りではホテルと言うことは間違いなさそうだったが、路地裏と言うこ
ともあり、暗すぎてよく見えない。
 (シャワーを浴びよう…)
 これ以上冷たい雨に打たれるのには耐えられなかった、ホテルなら
シャワーくらいあるだろう。
 それに、温かいシャワーを浴びて気分をさっぱりさせれば何か考え
がまとまるかも知れない、さくらは吸い込まれるようにホテルの玄関
へと消えていった。

 【残り8人】
 

 
671573:2001/06/04(月) 13:40
 結論から言うと、シャワーを浴びれそうにはなかった、そこかしこに
割れた窓ガラスが散らばり、シャンデリアも床に落ちて無惨な姿をさら
している、そこはもう使われなくなってかなりたっている廃ホテルだっ
たのだ。

 さくらは真っ暗闇の中、手探りで進んでいた、ホテルに入った時に吹
いてきた風と一緒に血の臭いが流れてきたのだ、確認するまでは外に出
られない。
 「きゃあ!!」
 さくらは何かにつまづいた、転んだ拍子に割れたガラス片で指を切る。
 「いたたた…」
 身を起こしながらゆっくりと振り返り、後ろを確認する、自分がつま
づいたそれあ、どこかで見た覚えがあった、顔を近づけてよく確認し、
飛び退いた。
 「かすみさん…」
 間違いなかった、さくらは今まで自分たちを影からサポートしてくれ
ていた女性の遺体につまづいたのだ、よく見るともう一つ遺体が転がっ
ている、遠くてよく分からなかった。
 「こんな事って…こんな事って…」
 さくらはどうしても泣けなかった、泣き方すら忘れてしまった。

 【残り8人】
672573:2001/06/04(月) 13:56
 もう一つの遺体は巴里のメル=レゾンだった、二人ともここで誰かに
殺されたらしい。
 (一体…誰が…)
 さくらは二人の遺体の傍らで膝を抱えてうずくまっていた、自分たち
の仲間が次々と殺し合い、死んでいく、悪夢としか思えなかった、そし
て自分がその悪夢に参加することにそれまで以上の激しい抵抗を覚えた。
 (私は…一体…どうしたら)
 さくらは考え続けた、知恵熱を出すほどに頭を使った、これ以上はもう
殺し合いはごめんだった、だが、自分にはどうする事も出来なかった。
 (どうする…ことも…)
 さくらは外を眺めた、今も猛烈な雨が降り続けている、ロベリアを初め
として、外で亡くなった者達もいるかも知れない、彼女たちは今もその亡
骸を冷たい雨にさらし続けているのだ、さくらは心が痛んだ。
 (……そうだ!!)
 頭の奥で何かがひらめいた、すぐに立ち上がり、かすみの遺体を引きず
り始める。
 (済みません…メルさん、すぐに戻ってきますから)
 さくらは一番近い出口から、かすみの遺体を引きずったまま外に出た、
今狙われればひとたまりもない体勢だった。

 【残り8人】
673573:2001/06/04(月) 14:20
 一本を除いてすべての桜が消し炭と化した上野公園に一つの影が
入ってきた、遺体を引きずっている、さくらだった。
 「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
 かすみの遺体を引きずり始めてから2時間、ようやくメルの遺体
の移動を終えた、ロベリアとかすみ、メルの3人の遺体がきれいに
並べられる。
 「3人ともちょっと待ってて下さいね…」
 さくらは地面が柔らかそうな場所を探してしゃがみ込み、霊剣荒鷹
で芝生を刈り取り、その下の赤茶けた土を掘り始めた、荒鷹で土を掘
るわけには行かないから手彫りだ、子供の泥遊びのようにその華奢な
指で地面を掻きはじめた、雨でたまる泥水を手ですくい取り、掘り続
ける。

 さくらが廃ホテルで思い立ったこと、それは死んだ仲間達を弔うこ
とだった。

 指の皮が剥け、生爪がはがれる、それでもさくらは掘り続けた。

 【残り8人】
674573:2001/06/04(月) 14:24
 うわ…改めて見返してみるとひどい出来だ…さくらは難しい…

 そろそろさくらを動かす必要があったのですが、あんまり戦わせ
すぎると二回目の放送時には脱出チームと後一人くらいしか生き
残らないので、こうしてみたのですが…いかがだったでしょうか?
675573(訂正モード):2001/06/04(月) 14:30
 先ほどの>>673の記述に誤りがありました

>子供の泥遊びのようにその華奢な 指で地面を掻きはじめた、
ではなく
>子供の泥遊びのように、その華奢な指で地面を掻きむしった
です、訂正してお詫び申し上げます(NHK風に)

…………………………本当に済みません(泣)
>>671-673
いいっすねー。さくらならきっとそうするだろうなぁと思います。
実際、3人を埋めるのに手で地面を掘るのもなぁと思いますが、
それもさくらが動転してのことだと納得できます。

すみれもさくらも、狂気じみてきましたね。
狂気じみてきた2人が悲壮な決意で真剣勝負…っていうの、
見てみたいっすー。
そっかーあと8人しかいないんだもんな〜
レニ組が4人にマリア&エリカが対峙するとしたら
残ってるのさくらとすみれしかいないから自然に出会う事になるのかな?
678○○書いたヤツ:2001/06/04(月) 18:28
流れが二つぐらいに集束して自由に動かせるキャラがいなくなったから
書きづらいな・・・
「本気でやらなきゃこの世界は救われないんだろう?」
というロベリアの言葉に、心の枷を外すさくら。

死者達への誓いに、汚れても尚自分の選択をまっとうせんとするすみれ。

次号激突必至!ってカンジですかねー。
「ああっ! さすがすみれさん、強い!」
「どうしたのさくらさん! そんなことではこの私を倒せなくてよ!」
う〜む、なんだか「エースをねらえ!」みたいになりますね(笑

それぞれの流派って、北辰一刀流と神崎風神流でいいんでしたっけ?
>>678
そうすっと、やはり脱出組4人が固まっちゃったのが鬱陶しいですね。
(作家さん批判ではないので念のため)。
爆弾を放り込むべき指令所の真ん中に大神もいるんですが、レニはどうするんでしょう。
期待です。
>>680
成功は…まずしないだろうなあ
本部に爆弾を持っていくアイリス…危険だ〜
>>679
確か、
× 神崎風神流
○ 神崎風塵流
683257書いたヤシ:2001/06/04(月) 19:58
>>669カキコした途端進んでるし(w
684珪素生物:2001/06/04(月) 21:05
結構進んでますね〜ドキドキ。

>○○書いたヤツさん
メール送りました。ふふふ。
685名無しくん、、、好きです。。。:2001/06/04(月) 22:38
>>679
刀と長刀なら長刀のほうが有利っぽい。
686573:2001/06/04(月) 22:39
 いかに懐にはいるかと言う闘いになるでしょうね
687名無しくん、、、好きです。。。:2001/06/04(月) 23:00

・・・・・・・・・・・・おもれえ。荒らす気も失せていく・・・・・。
>>687
荒らす気だったのかよ!?
>>688
ageてる時点でかなり危険人物と思われ
さくらとすみれが対決する
と、決まったわけではないよね。
>>654
もちろん職人さんの自由なんですけども、全員復活だけは勘弁してほしいのです。
692ナポナポ:2001/06/05(火) 01:02
マリアは銃を構えた。
そしてレストランから出てくるエリカの額を狙った。
エリカは何も知らずにこちらへ歩いてくる。
右手にはマシンガンを持ち、左肩にバッグを下げている。
マリアはレストランの向かいにある建物の影に身を潜めている。
だんだん2人の距離が縮まる。
(…今しかない!)
マリアが引き金を引こうとしたその時。

ポツ…とマリアの額に雫が落ちた。

(…雨…)
マリアの予想通り、雨が降る。
ポツポツ…と降っていたのがあっという間にパラパラ…となり、そして今にも土砂降り
へと変わろうとしていた。
エリカは急に立ち止まった。
「…あ…雨だ………」
エリカの額にもポツッと雫が落ちた。
「やだ……雨…」
エリカの様子がおかしい…。
(やだ……また雨……いっつも雨だ……)
肩にかけていたバッグがずれる。
そして、スルスル…とエリカの腕を抜けてドサッと地面に落ちた。
エリカは隙だらけだったが、マリアは撃てなかった。
(エリカ…?一体…)
「!」
マシンガンを持ったエリカが急に走り出した。
マリアと目が合ったのだ。
693ナポナポ:2001/06/05(火) 01:02
マリアは銃を構えつつ後退りする。
標準をエリカの額に合わせようとする…が。
(く…雨で見えない)
激しい雨のせいで、視界が悪くなっていた。
エリカがだんだん近づいてくる…前髪をかきあげるような時間はなかった。
「くッ……!!」
エリカはマリアのすぐ前に来ていた。
激しい向かい風と雨粒でマリアは目を開けられない。
まるで嵐のようであった。
しかし…標準を合わせなければ…。
薄く目を開けると、エリカがマシンガンをこちらに向けているのが見える。

ドガガガガガガガッッ…!!!!

エリカはマシンガンを撃った。
同時に、マリアも銃を撃った。

マリアは後ろに吹っ飛んだ。
そのまま地面に叩きつけられる。
もろに腰を打った。
「ぐあ……!!!」
エリカのマシンガンは、マリアの右脇腹をかすめていた。
服が破れ、その下の皮膚が浅く切れた。僅かだが出血している。
だが、マリアの外傷はそれだけだった。
(…エリカ……?)
マリアは地面に仰向けになったまま動けないでいた。
マリアはそのまま死を覚悟した。


【残り8人】
694ナポナポ:2001/06/05(火) 01:03
しかしエリカは止めを刺さなかった。
「……………」
マリアの撃った銃弾は、エリカの頬を裂いていた。
エリカは頬に手をあてる。
何か、べっとりとしたものがついた。
そして、その手を恐る恐る見る。
「…!!」
手のひらには、真っ赤な血がついていた。
「いや……また…わたし……」
エリカは何かを叫びながら、マシンガンだけを持って走り去っていった。

しばらくして、マリアはやっと上半身を起こすことができた。
激しい風と雨がマリアを襲う。
「…ひとまずどこかに逃げないと…」
マリアはゆっくり起き上がった。
目の前には、エリカのバッグが置いてある。
エリカ…。
(さっきのエリカはエリカではなかった)
そんな気がした。
マシンガンを撃ったと同時にエリカから光が発せられ、マリアは吹き飛んだ。
(まさか、お互いのダメージを軽減するため…?)
倒れたマリアに止めを刺すこともなかった。
そしてバッグを持たずに走り去った。
エリカに一体何が起きたのか…。

マリアは歩き出した。
雨はさらに激しくなっていった…。

【残り8人】
695ナポナポ:2001/06/05(火) 01:04
なーがーいーよー…。すいません。

実は、雨を降らすことによって、
エリカの暴走を止められれば…と思っていたのです。
さくらも雷怖いし…。
あともうひとつ♪
花火たんがね…。

♯すいません…。4人組にしちゃって。
696珪素生物:2001/06/05(火) 04:59
勢いあまって、先日から2を再プレイなんぞしているわけですが、結構忘れている
こととかキャラの性格とかボロボロと。ソフト同梱の帝都の地図なんか出て
きちゃったりして、おお帝劇は銀座4丁目交差点にあって、道路をはさんだ向かいは
竹屋デパートって言うのかーなどと感心しております。
でまあプレイ済みの作品ですらこれなんで、未プレイの3は分からない事が多く……
え、エリカって「雨」が駄目なの? 大神って中尉なの? 2から何年経ってるの?
攻略本でも立ち読みしてこないと、続きも書けんな。

>>679
そうすると、大神さんが宗方コーチ?

>>690
残り8人の中で、近接武器格闘戦ができるのがその2人しかいないですからねえ。
ここまでの死者10人の内訳が、銃器6、毒薬2、その他2なので、いっぺん
チャンバラを見てみたいです(ってすっかり観戦モードの私)。
697:2001/06/05(火) 05:12
ナポナポさんのエリカ、いいですねぇ。
あんだけサクサク殺していたのに、雨が降ったとたんとどめも刺さずに
走り去る…。彼女の支離滅裂な性格がよく出ていると思います。

>>695
いまは4人組でも、その後展開が変わるでしょうから、オッケーですよ。
個人的な希望ですが、いきなり4人いっぺんに殺さないでほしいですー。

>>696
ぜひサクラ3もやってみてください〜〜!いいっすよ〜〜!
698573:2001/06/05(火) 11:02
 「花火。」
 ここ一時間ほど何もしゃべらなかったレニが、突然声をかけてきた、
外に神経を集中させていた花火は、声が聞き取れずに反応が遅れる。
 「花火。」
 「え?あ、申し訳ありません、何ですか?」
 レニは何かの書類の上にペンを走らせ、書いた文字を花火に向ける。
 『脱出作戦、この人数じゃ足りない』
 花火は、いきなり専門的な話を振られ、どう反応していいのか分か
らない。
 『まず、爆弾をテレポートしてから、妨害電波で首輪を無力化、そ
して本部に突入して制圧するって言う手筈なんだけど…多分、妨害電
波を使う際に二人は疲れ切って動けなくなる。』
 とりあえずここまでの話は理解できた、花火は頷く、レニは花火が
理解したことを確認してから、再びペンを走らせる。
 『と言うことは実質上、二人で本部を制圧して、隊長を取り戻さな
ければならないんだけど、向こうには薔薇組や加山がいる…この人数
では正直難しい。』
 そこで花火が初めて窓から離れた、レニの対面に座り、同じくペン
を走らせる。
 『ならどうすれば?』
 『君次第だよ。』
 『私次第?』
 レニはうなずき、まっすぐに花火の目を見つめた、今すぐに死んでくれ
とでも言わんばかりの迫力だった。
 『君に頼みがある。』
 花火は迫力に押された。
 『次の放送までに後一人、誰か連れてきてもらいたいんだ。』

 【残り8人】
699573:2001/06/05(火) 11:11
 とりあえず、これで花火を単独行動させる口実が出来たと思います、
授業中なのでとりあえずここで切ります。
700:2001/06/05(火) 16:54
>>699
じゅ、授業中?!に、パソコン?!

なんかカッコいいなー。

#このスレとサクラ3にアタマが占領されて仕事が手につかない…。
いつのまにか700に・・・。立派に成長したねぇ、このスレ。
スレ立てた1や、SAKURA・ROYALEも、草葉の陰で喜んでいるに違いない。
>>701
今、改めて最初の方見たけど・・・
まさかここまで発展するとわ(w
703573:2001/06/05(火) 17:41
 花火は頭の中でレニの言いたいことを自分なりに整理した。

 要するに、この作戦を成功させるには人数が足りない、そこで、自分が外
に出て誰かを説得してこいと言うことらしい。

 「私に…」
 花火が口に出しかけたところでレニが花火の口をふさぐ、花火の口をふさ
いだまま、もう片方の手でペンを走らせて花火に突きつけた。
 『気をつけて、出来るだけこちらの動きを知られたくないんだ。』
 花火は頷き、自分の迂闊さを恥じた、このような自分にそんなことを出来
るのか?おろおろとペンを走らせる。
 『でも…それでは他の人に事情を説明できません。』
 『それについては大丈夫。』
 レニは自分のソファーの後ろからプラカードを取り出した、映画の宣伝に
使われていた物を塗り直したらしい、『私たちの会話は盗聴されてます』
と書かれている。
 『これを持っていけば相手も気付いてくれるはず。』
 花火はこれを掲げて他人を説得してる自分を想像した、間抜けだ、かなり
間抜けだ。

 【残り8人】
>>703
花火たん・・・・頑張れ(w
ええと、ちょっと皆様にお伺いしたいんですけど、本編のifストーリーというか
番外編というか、とにかく今の本編ではありえない話を書いてみたんですけど、
こちらにアプしてもよろしいでしょうか?
>>101>>189からの分岐で、すみれVSロベリアの話なんですが…。
本編の邪魔になるかな…?
>>705
俺的に激しくOK
707573:2001/06/05(火) 18:51
 『かえって怒らないでしょうか?すみれさんとか』
 花火は控えめにこのプラカードの有用性に疑問を呈する、いかぶしがる
花火を見てレニはようやくプラカードを確認した。
 『織姫が良い考えがあるって言うから当てにしてたんだけど…』
 花火は唸った、メモ用紙を持っていってもこの雨ではあっという間にどろ
どろに溶けてしまう、他に有効な手はなかった。
 『仕方ありません…これで何とかしてみます。』
 『ごめん、頼むよ。』
 花火はボウガンと矢をバッグに入れ、近くにあった傘に手を伸ばすが、レ
ニがそれを遮った。
 「え?」
 レニは用紙と一緒にビニール製品を手渡した、雨がっぱだ。
 『さっきの事務室で見つけたんだ、傘は大事な部品だから持っていかないで』
 花火は頷き、雨がっぱに袖を通す、確かにこれなら
 「花火。」
 レニはさらにバッグを手渡した、こちらにもメモが添えられている。
 『アイリスの支給武器だ、確認してないから何が入ってるか分からないけど、
持っていって。』
 バッグを受け取った花火はとりあえず中身を確認した、当たりだ、使える、花
火はレニに向かって一礼することで感謝の意を表した。
 「では…」
 右手にボウガン、左手にプラカードを握りしめ、花火は声を出した。
 「行って参ります。」
 花火は鞄を肩にかけ、ロビーを後にした。

 これが今生の別れになるかも知れなかった、だが、次の放送時に新たな
仲間を連れて戻ってくる可能性ももちろんある。

 【残り8人】
 
708573(訂正モード):2001/06/05(火) 19:00
 先ほどの>>707の記述に誤りがありました

 >確かにこれなら
 とありますが、
 >確かにこれなら自由に動ける
 の誤りです、訂正してお詫びいたします

 いかがでしたでしょうか?ずっと一本調子では息が詰まると思って
お笑い的な要素をちょっとだけ入れてみました。

 ♪さんへ

 実は情報電子系の大学なので…今授業でやってるクソプログラムが動きや
がりません(泣)
>>708
安心しろ・・・・俺のプログラム、今コンパイルしたらエラーが山ほど( ;´Д`)
>>707

 × いかぶしがる
 ○ いぶかしがる
711573(訂正モード):2001/06/05(火) 19:22
>>710
 うわぁ…最悪…たった今までいかぶしがるだと信じてました…
訂正してお詫びいたします(泣)
712SAKURA ROYALE if:2001/06/05(火) 19:59
※これまでの本筋のストーリーとは別物としてください^^;
 あくまで番外ということで。

「はぁ、はぁ、はぁ……」
神崎すみれは、帝劇を出てからずっと走り続けていた。
裾の長い服を纏い、踵の高い靴を履いた今のすみれでは、長い距離を駆け抜けるのには不向きだ。
実際ここに至るまでに何度も転び、足にマメを作り、泥にまみれたすみれの格好は、惨々たる状態である。
それでもすみれは走った。
「はぁ、はぁ、は……っ」
走って、逃げなければならなかった。
すみれを襲う敵から。
(……敵…?)
ふ、とすみれの足が止まる。
(…敵って、誰なんですの…?)
自問し、すみれは周りを見渡す。
刹那。
ざわ、と風が騒いだ。
『はーっははは、宴会だぁ宴会、大宴会だぁ!!』
すみれの眼前で、薄紅色の花びらが舞う。
その向こうに、みんなが…帝劇の仲間がいた。
『あーっ、カンナがアイリスの唐揚取ったーっ!』
『あははは、悪りぃ悪りぃ、あたいの卵焼きあげるからさ』
『もう、カンナ、子供みたいな真似はよしなさい』
『まあまあマリアはんええやないの、せっかくの花見や、無礼講や無礼講!』
『それにしてもこの花、キレイでーす!なんてお花なんデスカ?』
『織姫さん、この花はね、桜っていうんです。あたしと同じ名前なんですよ』
『桜…バラ科サクラ属サクラ亜属、学名はPrunus spp、原産地は…』
『ふふ、レニは相変わらずね、大神くん?』
『あ、あははは…』
視界を覆う程の、薄紅色の嵐。
その向こうで、みんなが笑っている。
(あ……)
この光景には見覚えがあった。
太正十五年、春。京極慶吾との1年に渡る戦いをようやく終わらせた後、帝劇のみんなで出かけた花見。
みんな、幸せそうに笑っている。その笑顔の中には、すみれの笑顔もあった。
713SAKURA ROYALE if:2001/06/05(火) 20:01
風が止まる。
すみれが瞬きをひとつすると、その光景は蜃気楼のように消えた。
代わりにすみれの目の前にあったのは、夜目にも鮮やかな花を咲かせる満開の桜並木。
すみれは胸に手を当て、ゆっくりと呼吸を整えた。落ち着いてあたりを見渡せば、
ここが帝劇の近くにある、高台の公園だということはわかった。
(この…このわたくしとしたことが…!)
女優はいつでも沈着冷静であらねばならない。ハプニングに狼狽えて、我を無くすなど
言語道断。いつも心に余裕を。そう、目の前にたおやかな花があれば、それを愛でる余裕を。
わたくしはトップスター、女優なのだから。
すみれは満面の桜を前に、笑顔を作る。全身に生傷を作り、泥にまみれながらも、
艶やかな気品に満ちた、「帝劇のトップスター」がそこにいた。
だが。
すみれは慌ててその桜の木から離れた。背後で感じた、忌まわしい程の霊力の迸り。
ゴォォォォ!!
果たして、桜の群れの中の一本の木が、轟音を立てて突然炎上した。
「おやおや…ちょっとしくじっちまったねえ」
振り向いたすみれの目に、一人の女性が映る。
「ロ…ロベリアさん…」
『巴里の悪魔』と言われ、怖れられた女が、口の端を釣り上げて笑った。
714SAKURA ROYALE if:2001/06/05(火) 20:02
「そう言えばアンタには前に一杯食わされたっけねえ。成金のすみれお嬢様」
ロベリアがなんのことを言ってるのかはすぐにわかった。二束三文にもならない絵を
買う振りをして、500万フランはくだらない額縁を200万フランでロベリアから買った
ことだ。
すみれの形の良い唇が、嘲笑に歪んだ。
「ふん、物の価値もわからないお人は、やることも無粋ですこと」
黒こげになってしまった桜の木を見下ろし言うと、ロベリアの左眉が、ぴくりと動く。
「相変わらずおもしろいことを言うねえ」
くつくつと喉の奥で笑い、ロベリアが構える。
そう、やる気ですのね…。
すみれは背中に隠し持った長刀の柄を強く握った。
出来れば、こんな無益な戦いはしたくない。だが、ロベリアは間違いなく自分に対して
殺意を持っている。
(やはり、あれを使うしかないようですわね…)
神崎風塵流・奥義、不死鳥の舞。
しかしあれは対・降魔用に編み出したもので、人間に対しては強力すぎる。
まともに受けては普通の人間なら即死であろう。
そもそも目立つ。大量に霊力を放出するので、『ここにいる』と大声で
触れ回っているようなものだ。
しかし。すみれは薄笑いを浮かべて構えるロベリアを見据えた。
彼女に対して、そんな甘い気持ちで対峙しては、今度は自分が消し炭になってしまう。
あの桜のように。
「死ねぇぇぇーーーーッッ!!!」
ロベリアが吼える。
その左手から、炎の嵐が、すみれに向かって唸りをあげる。
「くっ…!!」
それを寸ででかわし、すみれは覚悟を決めた。
「神崎風塵流・奥義ッ!!」
すみれの身体から、赤い火の鳥が舞い上がる!
「不死鳥の舞!!」
炎の鳥が、ロベリアの身体を食い尽くそうと、嘴を開いて襲いかかった。
「うわ…!!」
ロベリアが、割れた眼鏡の奥の目を大きく見開いた。
715SAKURA ROYALE if:2001/06/05(火) 20:04
腹が減っては戦は出来ぬ、と定食屋に入ろうとした桐島カンナは、突如聞こえた轟音に、
思わず顔を上げて空を確認した。
東の方向にある、高台の公園から見える、紫色の巨大なオーラ。
「あれは…すみれ!」
間違いない。過去、永く辛い戦いの最中に、何度もあの光を見た。
しかし、何故今あの光が…。
(まさか!)
考えられる状況は二つ。すみれがこのゲームに乗り、誰かを殺そうとしているか。
あるいは、すみれがこのゲームに乗った誰かに、窮地に立たされているか。
「…くそッ!!待ってろよ、すみれ!」
一瞬の逡巡の後、カンナは全速で走り出した。
カンナの知るすみれは、我が儘で高慢で高飛車であるが、決して自分の一人の為に
無闇に人を殺そうとする女ではない。
すみれを助けなければ。
迷いなどなかった。

「な、何故…」
地面に倒れ伏し、すみれが呟く。その華奢な身体を、ロベリアが蹴りつけた。
「悪かぁない。悪かぁないが…相手が悪かったね」
にい、と笑って、ロベリアがその掌に霊力の炎を灯してみせる。それを見て、
すみれは理解した。
死神、ロベリア・カルリーニ。炎は、ロベリアの眷属。
(そんな…わたくしが、負ける…?)
ロベリアに灼かれた足が、つきんつきんと激しく疼く。この足では、走って逃げる
ことも適うまい。
戦慄するすみれの右手から、ロベリアは長刀を奪い取った。
「あんたの武器、もらっとくよ。どうせもう使うこともないんだ」
どういうことですの、と叫ぼうとした刹那。すみれの背中を鋭い衝撃が襲った。
「あぐっ…!!!」
深々と、その背中にすみれの愛刀が突き立つ。手に馴染んだこの長刀が自分を傷つけるとは、
夢にも思ったことはなかった。
熱い、熱い、背中が熱い。胸が、締め付けられるように痛む。
ごぼっとすみれが血の塊をはき出した。
「とどめだよ」
ロベリアが長刀を抜き、再びすみれに突き立てようとしたその瞬間。
「すみれーーーッッ!!!」
声が響き渡った。
(この声は…!)
ロベリアは振り返った。この声には覚えがある。確か、トーキョーの花組の、カンナとか言う怪力女。
ちっ、と舌打ちする。体格的にも能力的にも、あの女とやり合うのは不利だ。
僅かな逡巡の後、ロベリアはその場を走り去った。
「すみれーっ、無事かーーーッッ!!!」
声がだんだん近くなってくる。
「カンナ、さん……?」
朦朧とした意識の中、すみれはその名を呟いた。
716SAKURA ROYALE if:2001/06/05(火) 20:07
「すみれッッ!!!」
カンナは叫び、呆然とその場に立ちつくした。
仰向けに倒れたすみれの身体は、泥にまみれ炎に灼かれ、自慢の衣服もところどころ
炭になっていた。さらさらした栗色の髪は焼かれてちぢれ…そしてその背中には……
穴が開いていた。
「すみれ、すみれ!!誰が、こんな…っ」
言葉が喉に引っかかり、上手く声が出せない。いつもいつもケンカしていた、サボテン女と
呼んだいけ好かない相手。その彼女が、こんな風に弱々しく在ることが、
カンナには信じられなかった。
抱き起こして揺さぶると、すみれが薄く目を開けた。
「あ…明智さん…ありがとう…」
カンナが大きく目を見開く。それは、すみれが主演し、活動写真にもなった、
舞台「紅蜥蜴」のセリフ。クライマックス、名探偵明智小次郎と女怪盗紅蜥蜴が
ロシアンルーレットで勝負し、撃たれた紅蜥蜴が今際の際に残す愛の言葉。
(なんで…なんで今そんなことを…!)
カンナは混乱しながらも、以前何かの折りにすみれが言った言葉を思い出した。
『わたくしは生涯トップスター。舞台に生き、舞台に死すのですわ』
舞台に生き、舞台に死す…。
神崎すみれは、こんなくだらないプログラムではなく、舞台に情熱を預けて死ぬのだ。
おまえの気持ち、よくわかったぜ、すみれ…。
カンナの頬に、一筋の涙が伝う。
「き、君は…!わざと撃たれたのか、この僕に!なぜ、そんなことを…」
叫びすぎて掠れた声を、カンナは必死に絞り出した。ここにいるのは桐島カンナと
神崎すみれではなく、女怪盗紅蜥蜴と、名探偵明智小次郎。
いいや、愛に死に逝こうとしている女と、彼女に心を盗まれた哀れな男。
「なぜ…?わたくしはあなたに撃たれたかったのですわ…愛するあなたの手で
死ねるなんて幸せ…わたくしにも、あなたと同じ…ま、真っ赤な……」
赤い、紅い血に塗れたすみれの細い手が、カンナの頬にかかる。褐色のカンナの頬に、
べったりと血が染みついた。
「紅蜥蜴ェ……!!」
ポトリ、とすみれの手が地に落ちる。
スポットライトと喝采。すみれを包む、人々の熱い視線。
それらに囲まれながら、帝劇のトップスターは逝った。
舞台の上で、女優・神崎すみれは死んだ。

【SAKURA ROYALE if 完】
717705(SAKURA ROYALE if):2001/06/05(火) 20:13
>>706さんにお許しをいただいたのでアプしてみました。
ダラダラと本当に申し訳ありません^^;
こちらの職人さんたちにはいつも呻らせられているので、自分もやってみたかった
のですが…。所詮身の程知らずでしたね。
では、名無しに戻ります〜。
718706:2001/06/05(火) 20:22
>>717
うぉ!マジで↑してくれた
ありがとう、楽しんで読ませてもらったよ
719573(訂正モード):2001/06/05(火) 20:44
 おお!!ロベリア強えぇ!!
 こうなってたら、もっと格闘色が強くなってただろうなあ
720573(訂正モード):2001/06/05(火) 22:11
 しまった!!致命的な間違いだ

 >花火はボウガンと矢をバッグに入れ、近くにあった傘に手を伸ばすが、レ
ニがそれを遮った。
 となっていますが、
 >ボウガンと矢をバッグに入れ
 は無かったことにしてください。

 鬱だ死のう…
721名無しくん、、、好きです。。。:2001/06/05(火) 23:15
街にはカメラ仕掛けてあったのでは?
まあ、プラカード見られても何かよからぬことを
参加者が考えてると思われてもどんな作戦かまでは見破られないか。
722573:2001/06/05(火) 23:21
 う〜ん、どっかのデモ行進みたいにずっと掲げながら歩いてる
わけではないので…
>>144
そ、それ激しく同意!!

唯笑たんのオパーイを後ろからワシ掴みしてモミ洗い・・・(ハアハア
唯笑たんのオパーイを後ろからワシ掴みしてモミ洗い・・・(ハアハア
唯笑たんのオパーイを後ろからワシ掴みしてモミ洗い・・・(ハアハア
唯笑たんのオパーイを後ろからワシ掴みしてモミ洗い・・・(ハアハア
唯笑たんのオパーイを後ろからワシ掴みしてモミ洗い・・・(ハアハア
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唯笑たんのオパーイを後ろからワシ掴みしてモミ洗い・・・(ハアハア
唯笑たんのオパーイを後ろからワシ掴みしてモミ洗い・・・(ハアハア
>>721
見せる瞬間にカメラでとらえられる可能性は0ではないが
とらえられない可能性もある。どうなるかは書き手さんしだいですね。
725723:2001/06/06(水) 00:01
す、すみません!!
レス間違えました!!
ごめんださい!!
鬱だ氏脳・・・
>>723=725
キミは素直で大変好感が持てる。
唯笑たんスレでこれからも頑張ってくれ。
本編でも、番外編でもロベリアの腕が折れていることは
無かったことになってるんだね・・・(藁。
ん〜
つまらなくはない。 どっちかというと、面白いのだが・・・
ifみたいなのは、全て終わってからUPして欲しかったってのが率直な意見っていうか。
>>727
ん?言われてちょっと読み返してみたけど
一応本編のほうは折れてるみたいだよ
まあ詳しい描写は無いみたいだけど…
ホントだ。
戦闘シーンじゃないところで書いてたんだな。
>>728
同意。
お蔵入りのネタを公開する話もあったけど、全部終わってからにして欲しいな。
ときめもロワイアルでも
「外伝、番外編は本編終わってから」ってなってたナー
やっぱ本筋と食い違いが出ちゃったりするからかナー
>>732
そういえばときメモバトロワのレス数追い抜いたね
書いてる人が一人で割と長文でUPしてたからじゃない?
バトロワ系ってなぜか最初必ず荒れるしねえ…
落ちついたら荒らしの入る余地無くなるけど
そりゃーねー
一時期のバトロワ系スレ乱立の頃はしょうがなかったんじゃない。
荒らしの格好の的だったと思われ。
737:2001/06/06(水) 01:53
>>728
>>731
プレゼントとかもらっても、おウチまで大事に持って帰って、それから
開けるタイプですか?自分は「スグミル種」なので、その場で開けちゃい
ます。
すぐ見たい!すぐ読みたい!待ち切れない〜!と思うので、
ifストーリーはこちら
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/3486/
に投稿していただいて、外伝コーナーにアップしていただけると
とっても嬉しいですが…。
(○○書いたヤツ様、勝手に宣伝してごめんなさい)
>>737
うん、自分も「熱いものは熱いうちに」食べたいタイプだから
本編が終わってなくても、ifストーリーは楽しみたいな。
>>717さん、アップしてくれてありがとう! 他の人が書いたすみれも
甲乙つけがたいけど、極限の状況の中で女優として終わるすみれも(・∀・)イイ!!
>>737
確かに、このスレじゃないところに書き込まれるのならOKだね。
途中で読みたくない人もいるから、このスレにはまだ書き込まないで欲しいけど。
740:2001/06/06(水) 03:55
おっと、肝腎なことを書いてなかった。
>>717さんのすみれ、いいっすね〜〜〜〜!
すみれとカンナのコンビが好きなわたしにとっては、もうたまらんです。
自分はすみれに見取られるカンナを書きましたが、
カンナに見取られるすみれもいいですねぇ。
あの2人はやっぱり(・∀・)イイ!!

>>708さん、>>709さん、
このスレをもとに、ストーリーが分岐するゲーム作ってください〜!
741○○書いたヤツ:2001/06/06(水) 04:13
>>737
いえいえ、どーぞご自由に

>>732-738
ときメモとは違って複数人で書いてるから、それぞれに書きたい物が出来ちゃうんですね。
以前、要望があったんですが、やはりログサイトに掲示板を置きましょうか?

>>740
プログラムはともかく、テキスト量がとんでもない事になると思いますよ(w

>珪素生物様
メール返信しました。ちゃんと届いたでしょうか?
742717:2001/06/06(水) 05:54
いろいろなご意見、ありがとうございました。嬉しかったです。
私が先走ってこちらにアップしたせいで、不愉快な思いをされた方は、本当に
申し訳ありませんでした。

>ロベリアの腕が折れている
のは設定として覚えていたんですが、右腕と左腕どちらだったか忘れてしまいまして。
おそらく右腕だろうと見当をつけて書いたのですが、実際は左腕でしたね^^;
書き込んだ後本編を読み返していて青くなってしまいました(w

では、今度こそ名無しに戻ります〜。
>>722
>う〜ん、どっかのデモ行進みたいにずっと掲げながら歩いてるわけではないので…

むしろ担いでくれ方が都合がいいと思うよ。
雨が振ってるんだから、傘と間違えてくれるかも知れないからさ。
視界も悪いだろうし。
花火が誰を連れてきたって、その誰かは既に殺人者なんだよなぁ。
(連れてくると決まったわけではないが)
ダークな展開になりそうだ・・・。
>>742
まだ完結してないので、本編に沿ったヤツも書いてください!
その文章力、埋もれているのはもったいないですよ。
まだ好きなキャラが生きているのなら、ぜひ!
746新参者:2001/06/06(水) 11:00
きれいなきれいなカナリアは、雨の日に死んでしまった。
雨の日に、幼いエリカはおもちゃのスコップで土を掘り、お墓を作った。
『くちばしでつつくからエリカが痛いって泣いたら、小鳥さん動かなくなって
しまったの。エリカが、悪いの』
優しくエリカの髪を梳く養母の膝にもたれさせ、エリカはぐすぐすと鼻を鳴らして
泣いた。
『エリカ、私たちの宝物。たとえあなたがどんな罪を犯しても、私たちはあなたの
味方よ』
そう言ってエリカを抱きしめて、その額にキスをくれた優しい人。
だが数年後、エリカの“力”は彼女らにまで襲いかかり―――。

「…やだな…いっつも雨だ…」
空から自分に降り注ぐ、無情で冷たい水滴を見上げ、エリカは小さくため息を
ついた。
マリアの前から走り去り、どれくらいの時間が過ぎただろうか。
雨に打たれ、重たくなった足取りで、エリカは帝都の街を彷徨い歩いていた。
(みんな…メルさん、シーさん…大神さん…わたし、どうしたらいいですか?)
以前、やはり雨に濡れながら巴里の街を彷徨っていたとき、みんなはずぶぬれに
なりながらエリカを探してくれた。そして、エリカに「帰って来い」と言ってくれた。
だが、今は違う。巴里華撃団の他のメンバーは、エリカを残して皆この世を去り…
そして、グリシーヌと花火は…エリカがその手にかけた。(花火は生きていたが)
(グリシーヌさんも、花火さんも…由里さんも。動かなくなっちゃった。
…わたしのせいで…)
あてどもなく歩き続け、上野公園まで辿り着いた時、エリカの糸がぷつんと切れた。
その場にうずくまり、エリカは声を上げて泣いた。

【残り8人】
747新参者:2001/06/06(水) 11:01
3人の遺体の前で、一心不乱に穴を掘り続けていたさくらは、聞き覚えのある少女の
嗚咽を聞きつけ、顔を上げた。
「…エリカさん?」
エリカ・フォンティーヌ。巴里で出会った明るい少女。
さくらは一瞬迷った。…正直、彼女に対しては穏やかならぬ思いがある。
果たして彼女の前に姿を晒していいものか―――。
しかし。さくらは地面に横たわったロベリアの、煤にまみれた死に顔を見つめた。
『それに…本気でやらなきゃこの世界は救われないんだろう?』
皮肉げに笑ったロベリアが、さくらに残していった言葉。
さくらはまだ世界を信じていた。世界と、自分と、大切な仲間と…何より、大神を
信じていた。
諦めない、きっとまだ何か方法はある筈。誰も死なずにすむ方法が。
自分たちと、大神がいればできる筈。
だが、もしエリカが自分を敵と見なし、襲いかかってくるのであれば…。
さくらは、脇に置いていた霊剣・荒鷹を手に取り、その柄を一度強く握り、腰に
挿した。
覚悟は決めた。ロベリアを討ったあの瞬間に。
けして容赦はしない。この世界の為に―――。

【残り8人】
748新参者:2001/06/06(水) 11:02
泣き声のする方へ歩みを進めていくと、雨に濡れた顔を覆い、子供のように
泣きじゃくる赤い服の少女を見つけた。
「エリカさん」
おそるおそるさくらが声をかけると、のろのろとエリカが自分を見上げる。
「…さくら、さん…?」
出来るだけおびえさせないように、さくらは無理矢理強ばった顔に笑みを作って
みせた。
「…どうしたんですか?こんなところにいたら、風邪ひいちゃいますよ」
よく状況がわかっていないのか、きょとんと自分を見上げるエリカに向かって、
優しくさくらは語りかける。
「……わたし、わたしどうしたらいいのかわからなくなって…でも、
さくらさんこそ…どうしたんですか?すごい格好」
言われてさくらは自分の服を見直した。桜色の振り袖は雨に濡れ泥にまみれ、
いまや惨々たる状態である。さくらは俯き、悲しげに笑った。
「…あたし、お墓を作っていたんです…」
「お、墓?」
エリカの肩がぴくりと跳ねた。
「……ええ。かすみさんと…落ち着いて聞いてくださいね…メルさんと
…ロベリアさんが、亡くなったんです…皆さんを雨ざらしにしておくのは
あんまりだし、それで…」
ガタガタと、エリカの身体が震え出す。
エリカは恐怖の眼差しで、さくらを見つめた。あれは自分だ。雨の中、泥まみれに
なりながらカナリアのお墓を作っていた自分。“力”を制御仕切れず、多くの犠牲を
出した自分。そして―――大好きな人を、大切な仲間を、殺してしまった自分!
唐突にエリカは立ち上がり、サブマシンガンを構えた。
「えっ…?」
身構える間もなく、さくらはその銃口の前に身を晒す。
「いや…もういやぁぁぁぁーーーーっっ!!」
エリカが絶叫し、そのトリガーに手をかけた。
(しまった!)
さくらは己の迂闊さを呪い、ぎゅっと固く目を瞑る。大神さん!
……が、さくらが予想した衝撃も、激しい機銃の音も、さくらを襲いはしなかった。
おそるおそる、さくらは片目を開ける。
「いや、いや、いや、いや、もう…いやぁぁ…」
カチ、カチと金属の擦れ合う音と共に、呻きながらトリガーを引くエリカがそこにいた。
(弾切れ…)
さくらは、呆然とその姿を見つめた。

【残り8人】
749新参者:2001/06/06(水) 11:11
初めて書いてみました。お目汚し、大変失礼いたしました。
エリカって、原作バトロワで言う桐山的位置づけのキャラだから、もっと殺してる
かと思ったんですが、殺してるのはグリシーヌと由里だけなんですね。
>>747
>諦めない、きっとまだ何か方法はある筈。誰も死なずにすむ方法が。
>自分たちと、大神がいればできる筈。
>覚悟は決めた。ロベリアを討ったあの瞬間に。
>けして容赦はしない。この世界の為に―――。

カコイイ…(・∀・)イイ!!
ついにマシンガンの弾が切れたーーー!
どうなるんだエリカ!?
>>751
覚醒だ!今こそ覚醒のチャンスだ!
っていうかここで覚醒しなかったらもうするチャンスが無いぞ、エリカ(w
■ココの奇妙な冒険 〜CoCo's Bizzare Adventure〜

(前回までのあらすじ)
 数奇な運命により霊力(スタンド)使いとなったコクリコ。サーカスの仲間たちは、彼女の事を名前の
最初と最後を取って「ココ」と呼んでいた。
 オオガミの魔力によって骨抜きにされてしまったエリカの命を救うべく、ココたちは帝都への旅を開始
した。途中《力》の霊力使い・カンナを撃退したココの前に現れたのは、カンナの復讐に燃える《戦車》
の霊力使い・すみれであった……。


 ……すみれの《戦車》(=薙刀)をギリギリでかわしたココだが、その反動で足の傷口に無理がかかり、
床に座り込んでしまった。
「ぐっ……!」
「いいぜ〜、その姿。がっくりと膝をついて『さあ斬り殺してくださ〜〜い』って姿だぁ。テメエの霊力
《星》は速くて正確なのが自慢のようだが、圧倒的な武器の威力の前には役に立ねえってわけだ」
「ここまでやる執念! 復讐のためか!」
「あ〜〜〜〜んなゴリラ女、死んだからってどうだというんだい。あたしは誰かを殺れる口実さえあれば
それでいいのさぁ」
「やれやれだ。てめえ……救われねえぜ」
「救われねえのはテメエだっ! そうやってしゃがんだまま、頭から股間まで真っ二つになりな!」
 頭上より振り落ちる《戦車》!

「違うね。しゃがんでいるのは傷のせいじゃねえ。この方が、床の物を拾うのに便利だからさ」

 言葉とともに、すみれの顔に叩きつけられる白い粉!
「目潰しかあーーーっ! ひでぇーーーーーーっ!」
「てめえは『まさか、荷物をぶちまけたのはこのためか!』と言う」
「まさかっ、荷物をぶちまけたのはこのためか! ――――はっ!」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
 オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!」
 怒涛のラッシュをかけるココの体を七色のスポットライトが包んだ。
 いずこからか舞い降りてくる紙ふぶき。
 ココの霊力《星》(=トップスタア)の演出効果だった!
「ひぎゃーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
 すみれはぶち当たった倉庫の扉ごと、すっ飛んでいった。
「勝負を決めるのは、武器じゃあねえんだぜ」

 神埼すみれ(独身)→リタイア(再起不能)
 TO BE CONTINUED.......
マリアから逃げてさくらに遭遇ねー。。。。。
ちょっと直線的すぎるような。。。。。。
755573:2001/06/06(水) 15:07
 一方、マリアはエリカの追跡を続けていた、あの少女はどうにも不安定だ
アイリスのような幼い少女を容赦なく手に掛けたと思ったら(マリアはアイ
リスがやられたと思っている)突然ヒステリーをおこして逃げ出した、前々
からそうだったが、マリアが今までに会ったことのないタイプである。
 (あの子は…危険だわ…)
 そうでなくても持っている武器が強力すぎる、今更仲間達が危ないなどと
のたまうつもりはなかったが、あの少女だけはこれ以上の被害が出る前に始
末する必要があった。
 「何かの皮肉かしらね…これは…」
 メルから奪ったバッグの中身を確認し、マリアは投げやりに呟いた、何か
役に立つ物があればと思ったのだが、入っていたのはマシンガンの弾倉が二
つ、エリカが使っているマシンガンと同じタイプの物だ。
 『弾だけあったってしょうがないじゃない……!!』
 嘆くメルの姿が目に浮かぶようだった。

 【残り八人】
武器が弾倉のみとは…少々強引では?
757573:2001/06/06(水) 15:17
 「これは…どうするべきかしらね…」
 マリアは思案に暮れた、バッグごと持っていても邪魔になるだけだが
上手くエリカからマシンガンを奪い取れれば、最大の武器となる、しか
し、マリアに悩む時間は与えられなかった。
 「いや…もういやぁぁぁぁーーーーっっ!!」
 エリカの絶叫がマリアの耳に飛び込んでくる、 近い、マリアはバッグ
を抱えたまま駆けだした。

 「これが…上野公園!?」
 一体誰がこんな事をしたのか?すべての桜が消し炭に…いや、一本だけ
残っている、分からない、いや、誰が何の意図でこんな事をしたのか余計
分からなくなった。
 (急がないと…)
 程なくしてマリアは二つの影を発見した、まだ犠牲者は出ていないよう
だ、うずくまる影と立ちつくす影、マリアはうずくまる影の方がエリカと
確認し、発砲した。

 【残り八人】
758○○書いたヤツ:2001/06/06(水) 15:20
はうっ!エリカvsさくらを書いたけど、573さんに先を越されてしまった。
ifストーリー行きか・・・
勿体無いのう・・・

本筋が
1.すみれ
2.レニ、織姫、アイリス
3.花火
4.さくら、エリカ
5.マリア
に限定されてきたからカブりやすいね
760○○書いたヤツ:2001/06/06(水) 15:28
まあ、エリカが死ぬストーリーだったから
身の安全のためには良かったかな(w

ところで、珪素生物様は一体…
761573:2001/06/06(水) 15:30
 「エ…エリカさん…落ち着いて…」
 「いや…いや…助けて…助けて…」
 さくらはエリカが哀れでならなかった、よほどひどい目にあったのだろ
う…そうだ、この少女も被害者なのだ、大神さんが云々は関係ない。
 今は…仲間だ、そう思った。
 「大丈夫ですよ…エリカさん…何もしません…何もしませんから」
 おびえきったこの少女を早く安心させてやりたい、さくらは優しく
ほほえんで手を伸ばした、そのぼろぼろの手は、みすぼらしかったが
暖かい、不思議な力に満ちていた。
 「…本当に…何もしませんか?」
 「ええ、もう大丈夫よ、一緒にお墓を作りましょう。」
 エリカはそこで初めて顔を上げた。
 「は…はい!!」
 エリカは手を伸ばした、自分の母親に出会った気がした、さしのべら
れた救いの手を握ろうとして、そして遮られた、銃声、エリカの肩が打
ち抜かれていた。

 「ちぃっ!!」
 マリアは唇を噛んだ、痛恨のミスだ、本当は頭を貫くはずだった、し
かし、エリカが急に動き、狙いがはずれてしまった。
 (もっと近づくべきだったわ…)
 マリアは走った。

 【残り八人】
762573:2001/06/06(水) 15:36
 げ!!まずいことになってしまいましたね>○○かいた奴さん
 済みません…とうとう俺もやってしまった。

 >>756さんへ
 >『弾だけあったってしょうがないじゃない……!!』
 >嘆くメルの姿が目に浮かぶようだった。
 みたいなのを書きたかったんですよ…まあこのチョイス自体、皮肉って事で
それほど不自然ではないと思いますが…
763○○書いたヤツ:2001/06/06(水) 15:40
やっぱりifストーリーはここにはUPしないほうがいいんですかね?

>>762
いえ、早い者勝ちですから。
764756:2001/06/06(水) 15:41
>>762
割りこんでしまってすみませんでした。
ふとエリカ有利すぎかなと思ったんで…
>>764
まあ確かに不確定要素を強くするための武器支給ですからねえ。
本部もエリカのマシンガンと同じ物とわかってるだろうし、
多少不公平かもしれないですけど、面白ければ良いんじゃないですか?
766573:2001/06/06(水) 15:48
 時間が止まった、右肩から鮮血を吹き出し、倒れ伏すエリカ、さくらは
すぐにエリカに寄り添った、袖を破り、止血に使う。
 「大丈夫ですか!!エリカさん!!」
 破った袖を縛ろうとするが、エリカはそれを拒絶した。
 「ひどい…だましたんですね…」
 エリカはゆらりとさくらを見つめた、深く、暗い闇の色、さくらは
エリカの目に押し潰されそうだった。
 「違います…違う…私じゃない!!」
 「嘘つきぃぃぃぃっ!!」
 さくらは吹き飛ばされた、地面に叩き付けられ、泥が口の中に入る、
それでも立ち上がり、エリカに近づこうとした。
 「誤解です…これは…」
 「下がりなさい!!さくらさん!!」
 後ろからマリアが駆け寄り、さくらを突き飛ばした、再び銃口を構える
 「終わりよ!!」
 引き金を引こうとするマリアを、さくらが後ろから羽交い締めにする。
 「やめてください、マリアさん!!」
 「離しなさい!!あの子はアイリスを殺したのよ!!」
 衝撃的なマリアの言葉が、さくらの脳髄を揺さぶった。

 【残り8人】
>>766
灯台の女子6人組のような展開ですね。
このまま誤解が広がっていくのか…?

あ、マリアはさくらの事は呼び捨てですよ。確か。
768573:2001/06/06(水) 16:19
 アイリスを…殺した!?
 さくらは訳が分からなかった、エリカは誰かにひどい目にあわされたのでは
ないのか?それよりもアイリスが死んだ!?
 (アイリスが…アイリスが…)
 さくらの脳裏にアイリスとの楽しかった思い出がいくつもいくつもフラッシュ
バックする、マリアはさくらの動揺を見逃さずに素早くさくらを振り払い、
エリカに詰めよった。
 「死になさい…」
 エリカは銃口の奥を覗いた、マリアはまっすぐにエリカの眉間を狙って
いる。
 「嫌…嫌…」
 今の今までクールを装っていたマリアだったが、エリカを目の前にして
心境が一変していた、自分で口にして、初めて現実として実感したのだ。
「アイリスが死んだ」と、そしてマリアはアイリスを殺したエリカを前に、
完全に頭に血を上らせていた。
 「アイリスの…仇!!」
 「来ないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
 マリアが引き金に手をかける間もなく、何かが突き抜けた、衝撃派、
かつてエリカが巴里の街で暴走させたその力を、この帝都で再び解き放った、
吹き飛ばされるマリアとさくら、マリアの手から拳銃がこぼれ、バッグはち
ぎれて弾倉が宙へ舞った。

 「うぅっ…」
 マリアは身を起こす、雨でぬかるんだ地面が、激突した際の衝撃を吸収し
てくれたのだ、近くにエリカはいなかった、既に逃げた後だった。
 「すぐに…追わなくては…」
 拳銃と弾倉を拾おうとした、マリアの前に、一つの影が立ちはだかる、
さくらだった。
 「あの子を…追うんですね?」
 「そうよ…あなたも早く支度を…」
 「駄目です!!」
 マリアはさくらを凝視した、空中で火花を散らす二つの視線、
さくらが色恋沙汰意外でここまで食い下がってくるのは初めてだった。
 「まだ…まだ分からないの!?…もういいわ!!どきなさい!!!!」
 さくらはゆっくりとマリアを睨みあげた。
 「嫌です。」

 【残り8人】
769573:2001/06/06(水) 16:24
 さあ…マリア対さくらです、マリアが装備をすべて落としたことで実力的に
イーブンにしたつもりですが…

 疲れた…ここから先は是非珪素生物さんに書いてもらいたい…ここしばらく
ご無沙汰ですし…お願いできませんでしょうか?

 >>767
 はうあ!!実は帝撃はサターンの1でしか面識がないので、かなりうろ覚え
だったりします。
770573(追加モード):2001/06/06(水) 16:27
 済みません、>>768に一文追加させてください

「まだ…まだ分からないの!?…もういいわ!!どきなさい!!!!」
 さくらはゆっくりとマリアを睨みあげた。
 「嫌です。」
 対峙する二人の傍らで、一丁のマシンガンが雨に打たれていた。

 【残り8人】

 と言うことにしましょう(今思いついた)エリカが落としていった
と言う設定です。
771○○書いたヤツ:2001/06/06(水) 16:34
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/3486/sakueri.htm
さくらVSエリカのifストーリーUPしました。良かったら見てください
772573:2001/06/06(水) 16:41
 エリカの死に様が見事です!!俺の展開だと惨めな死に方しそうだからなあ…

 こっちの方がよかったかも…エリカファンの俺としては(本当)
エリカ死ぬ方向に向かってるのかなあ…
巴里組人数少ないからもう少しがんばって欲しいなあ…
これからは追う立場から追われる立場になって
逃げ惑うエリカも見てみたい。
後武器わかってないのはアイリス、マリア、エリカの3人だけか。
エリカは支給武器だけは持っていったのかな?
本編ではまだしばらくエリカたんを殺さないで欲しい
776珪素生物@リハビリ完了:2001/06/06(水) 18:45
 レニの作業は続いていた。
 万が一、外を通る人間に気づかれないように窓にはカーテンが引かれている。
 非常用らしい蝋燭のみが光源では、圧倒的に光の量が足りない。カーテンを通しても時折きらめく雷光では、かえって別の陰影を生じ、邪魔になるばかりだ。
 織姫は少しでも助けになればと、霊力の光線を綾取り紐のように細く指の間に渡らせ、レニのそばにかざしていた。
 花火が出て行くときには何事かと起きだしてきたアイリスも、今ではすっかり寝息を立てている。
 レニはこれ以上ないほどに集中していた。
 織姫の警告に反応が遅れたのも、致し方あるまい。
「レニ!」
「……くっ!」
 室内の闇を真紅の光条が切り裂き、壁に当たって、ジジ、と筋状に焦げ目をつけた。
 両手を突き出し、呆然とする織姫を見つめるレニの頬に、赤い線が生じてすぐにふくれあがり、帯となって垂れはじめた。
 観察するように、レニが貴族の娘に視線を固定する。
 空気が凍りついた。
「ち……違うのですよ、レニ。攻撃するつもりなんか全然ナッシングで」
「……わかっている。問題ない」
 銀髪の少女はハンカチを傷に当てた。みるみる赤く染まる。
「さっきからボクもそうなんだ。霊力が、原因不明に上昇している」
 織姫は安堵を態度で示すように、何度もうなずいた。
 勝気なイタリア娘が、暴発気味に急上昇した霊力のせいとはいえ、仲間を傷つけてしまったことにひどく狼狽していた。

 同時刻。
 なおも強く降りしきる雨を避けるために、軒下に滑り込んだ花火も、同じような変調を感じていた。
 冷たい雨の中を歩いてきたが、寒さは感じない。むしろ暖かいくらいだ。
 その原因を、内なる霊力の上昇と感じた花火の口唇が、熱い吐息を漏らした。
「はぁ……」
 泣きたくなった。
 叫びたかった。
 大神さん、と呼びかけてみたかった。
 そのどれをしても自分は立てなくなると、花火は決然と歯を食いしばった。
 やがて彼女は雷鳴の中に踏み出す。
 どこをどう歩いたものか。これ以上進んでは戻れなくなる、と花火は足を止めた。
 もとより帝都の地理には詳しくないし、この天候では地図を取り出すのも一苦労だ。
 闇の黒の支配に、雷光の白が決然と戦いを挑み、また消えていく。
 黒白二色のみを参加者とした戦場の中にあって、その赤い光が花火の目にどう映ったか。
 おそるおそる近づいて、小さな機械を手に取った。
 初めはすみれに支給され、コクリコの死に取り落とし、決意を固めてからは拾う事を潔しとしなかった
小型レーダーは、今華奢な手の中で小さな光点を点滅させていた。

【残り8人】
花火すごいな…
武器4つ目?
778珪素生物@リハビリ完了:2001/06/06(水) 19:04
ええ、>>753は、コクリコ対すみれのifストーリーです(そんなわけあるか)。
このあと帝劇内でひと騒動あって、参加者驚愕の第2回放送があって、という
ところまでプロットが出来ているのですが、問題は書くスピードですな。

>>772
私もこれとは別にマリア対エリカを構想していました。
心臓や額を打ち抜かれてもなお起き上がり、賛美歌を口ずさみつつ反撃してくる
エリカの前に、マリアが逆転負けしてしまう内容でした(どんなんだ)
779:2001/06/06(水) 19:06
すごい…怒涛の展開ですねぇ。
>心臓や額を打ち抜かれてもなお起き上がり、賛美歌を口ずさみつつ反撃してくる
>エリカの前に、マリアが逆転負けしてしまう内容でした(どんなんだ)

そのエリカたんも見てみたかったかも(笑)
>>753
死ぬほど笑ったよ

>「目潰しかあーーーっ! ひでぇーーーーーーっ!」
ってのが特に(藁

>>777

ん〜
コレクター花火と呼ぶべきか、WC花火と呼ぶべきか(藁
>>780

確か、葉鍵版のバトロワでそんなのがあったな
結局それが祟って最後の最後でぶち壊しになってたけど
>>781
ウェポンキャプター花火?
これは・・・!
こんな名スレがあったなんて!
今まで気づかなかったのが悔しい!
これからも頑張ってくれ!<SS書いている方々

にしてもここまで読むのに何時間かかったかな?
一昨日に見つけてやっとここまで読破できた(w
785珪素生物:2001/06/06(水) 21:15
 プログラム参加者の首輪が送ってくる音が、やや歪みながらスピーカーから吐き出されてくる。
『さっきからボクもそうなんだ。霊力が、原因不明に上昇している』
「…………」
 帝劇の地下司令室で拘束されている大神は、傍らにいる加山のつぶやきを聞き逃さなかった。
「なんだそれは、加山?」
「なにがだい、大神」
「今『そういえば頃合か』と言ったろう。どういう意味だ」
 適当にとりつくろう言葉を探した加山は、大神の目を見て、ふと口元が緩んだ。
 炎のごとく真剣な親友の表情は、海軍予備校時代から彼が好きなもののひとつだった。
「何がおかしいんだ、加山!」
「いや……お前こそ熱くなるなよ大神。もっとリラックスして立場を楽しめよ。オレに霊力が
あったら、代わって欲しいくらいうらやましいぜ」
「加……っ!」
 加山は大神の肩に腕を回すと、ぼそぼそと話し出した。
(プログラムとは、最高の霊力をもつ女性を選抜するためのものだ。――続けろよ)
「え、あ……よせっ加山!(わかった)」
 大神も演技をしながら、小声で応じる。
(人数が減るにつれて残った者の霊力も高まっていく。言ってみれば彼女たちは“お互いを
高めあっている”というわけだ。開始からおおよそ10時間。生き残った者たちは、あの
レニや織姫のように霊力の上昇を感じているだろう)
「そんな事は聞きたくない!(なんだって?)」
(そうやってたった一人、究極の霊力を持った者を誕生させる)
「そんなことをして、一体なんになるっていうんだ!(それで?)」
(……最後に残った者が、その女性が……)
「この拘束を解いてくれ!(……)」
(に)
 加山は言葉を中断して顔を上げた。大神も、薔薇組も、同様に。
 視線の交錯する中心にいるのは、機器を操作していた青年軍人の一人だった。
 彼は震えつつ、こう叫んだのだ。
「降魔反応を検出! ――帝都内です!」

【残り8人】
786新参者:2001/06/06(水) 22:39
エリカ・フォンティーヌは水を吸って重くなった赤い修道服を引きずりながら、
彼女の持てる力の限り精一杯走っていた。
怖い、怖い、怖い、怖い、怖い。
彼女の頭を、ただ恐怖だけが支配する。
怖かった。自分を騙して、殺そうとしたさくらが。
怖かった。悪鬼のような表情で、自分を追いつめたマリアが。
怖かった。―――もう二度と、まっすぐ見つめることはできまい。
鏡の中の自分自身を。
雨はますますその激しさを増していく。空の彼方から雷鳴が響き渡り、
黒一色の空間を一瞬白い影が浸食する。エリカは「ひっ」と小さく声を上げ、
慌てて近くにあった建物の軒下に逃げ込んだ。
怖い、怖い、怖い、怖い、怖い、怖い…。
身体の震えが止まらないのは、
(…お、落ち着かなきゃ。落ち着いて、カフェか何か探して、プリンを…
 そう、プリンをおなかいっぱい食べたら、きっと…そうだ、歌を、歌でも
 歌って元気出さなきゃ)
既にここがカフェもプリンもない帝都の街だということは、彼女の頭にはない。
混乱しきった頭で、それでも正気を取り戻そうと、エリカは蚊の鳴くような声で
歌を口ずさみはじめた。
「お…おはようおはようボンジュール…おはようおはよ…ボ…ボンジュール…」
それは、以前大神のアパートに泊まった時に、エリカが即興で作った歌であった。
「くるくる、く…くるくる…回って…
 ボンジュールボンジュールボン、ジュールボンジュール…」
歌なら、賛美歌でもシャノワールのレビュー曲でもなんでもあったのに、何故
その歌をエリカが口ずさんだのか―――何故エリカがその歌に救いを求めたのか、
それは彼女自身にもわからなかった。
「おはよう大神さん…大神…大神さぁぁん…」
最後のフレーズを歌いきった時、エリカの身体が崩れ落ちた。
疲労のためか、緊張の糸が切れたせいか。エリカの意識が、ゆっくりと重く沈んでいく。
重くなった瞼を閉じ、軒下の闇にそのまま埋もれるかと思われたエリカの身体。
だが、彼女の意識しないところでの霊力の高まりが、彼女の身体を白い聖なる輝きで
覆っていく。

雨は、まだ止まない。

【残り8人】
>>786
ありがとう、ようやく覚醒の兆しがみえたよ(w
788257書いたヤシ:2001/06/06(水) 22:48
頭からつまさきまでずぶ濡れになりながらすみれは歩いていた。
濡れた着物が肌に纏わり付くが、すみれは気にしなかった。
倉庫をでてから既に1時間、行くあてなど無く帝都をさまよっている。

先程の夢を見て以来、不思議とすみれは死の恐怖を感じなくなった。
誰かに討たれようとかまわない。
姿無き狙撃手に、今この瞬間撃ち抜かれたとしても悔いは無い。
むしろ、それを望んでいるのかもしれない。

「2人の為に死ぬべきか・・・
 2人の為に生きるべきか・・・」


雨は一層強くなってきた。大粒の雨が顔に当たる。
「・・・いやな雨ですわね・・・」
すみれは足を止め、着物の袖で顔を拭った。
「死ぬも生きるも、誰かに会わないと始まりませんわ」
そう呟くと再び歩き出した。

路地から大通りに出た時、異変は起きた。
雨に濡れて冷え切っているはずなのに、体が火照ってきた。
同時に自分の中から霊力が沸きあがるのを感じる。
「なんですの?この感じは・・・」
自分の体の変化にすみれは戸惑った。
極限状態による、霊力の覚醒、開放・・・
帝劇での米田の言葉を思い出した。
その時、雨音に混じりながら微かに別の音がすみれの耳に届いた。
小さいが確かに聞こえた。空耳ではない・・・
そして次の瞬間、空が光った。
マグネシウムを焚いたような一瞬の光。
「・・・雷にしては音が聞こえませんわね。何々ですの?」
薙刀を握る手に思わず力がこもっていた。


【残り8人】
789sage:2001/06/06(水) 22:55
えー、>>621と終わり方が似ているのは多分気のせいです(汁

>>786
まさか「おはボン」が出るとは(藁
790257書いたヤシ:2001/06/06(水) 22:59
↑は257です、名前間違えた・・鬱
791新参者:2001/06/06(水) 23:03
すみません、訂正。
>>786
>身体の震えが止まらないのは
は、
>身体の震えが止まらないのは、雨の無情な冷たさに体温を奪われたせいだけではない
です。

>>789
ちょっとしたネタということで(藁
792珪素生物:2001/06/06(水) 23:21
「降魔だと! 馬鹿な!」
 そう叫んだ大神は、微妙な違和感に気づいた。
 加山も薔薇組も、降魔の反応が出たことには驚いていないようだ。
「早すぎる」
 加山は青年軍人のもとに駆け寄った。
「特定できるか?」
「やります」
 隣りの操作手も作業をはじめ、スクリーン上の地図が次々拡大されていく。
 帝都全図、南区分、銀座――
「帝劇(ここ)です!」
 いくつかの事が、一瞬の間に起こった。
 最初に叫んだ青年が立ち上がった。
 青年は裏拳のように拳を振った。
 隣の操作手を掠めたそれを、加山は身を沈めてかわした。
 濡れ雑巾を叩きつけたような音がした。
 操作手の喉が半月形にえぐりとられ、それを埋め合わせるように血塊があふれた。
 さらに一瞬。
 青年の身体は爆発的に膨れ上がり、軍服がはじけとんだ。
 その下から現れたぬめるように黒い肌。いびつに歪んだ四肢。何よりも、突出した後頭部と際限のない飢えを現すかのごとく歯をむき出した顔は――
「降魔!」
 叫ぶなり加山は後方へジャンプし、空中にいる間に抜いた拳銃を連射した。
 まごうことなく全弾が妖物の顔面に着弾し、その異世界の体躯が小さく揺れた。
 それだけだ。
 降魔は、一番の目標を椅子に座ったままの男に向けたようだった。
 四肢を拘束されたままの大神は、歯噛みしたままその接近を見つめた。

【残り8人】
>>785 >>786 >>788 >>792
全部(・∀・)イイ!!

連続でUPされて沢山読めてウレシー
作家さんマンセー!!!!
794573:2001/06/06(水) 23:41
>>792
おお…えらいことになってきた…
一日でこないに進むとは。
796珪素生物:2001/06/07(木) 01:42
「あたしの一郎ちゃんに近づかないで〜〜!」
 椅子と降魔の間に軍服の巨体が割って入り、頭から降魔にタックルした。
 銃弾をも平気で受けた黒い身体は、攻撃よりもその気迫に押されたように弾かれた。
「菊之丞、中尉の拘束をはずして!」
 琴音が叫ぶなり降魔に銃を連射する。加山もサポートした。
「一郎ちゃん、大丈夫? ほら菊之丞ん、早くはずしてあげてよ。ああ、かわいそう、こんなに赤くなって」
「は、はは……」
 斧彦の野太い裏声に、大神は苦笑した。
「さ、一郎ちゃん、これを」
 丸太のような腕が、うやうやしく差し出す一振りの日本刀。
「――斧彦君、危ない!」
 大神は斧彦の腕をつかむなり、斜めに引き倒した。背後に迫っていた降魔の鉤爪が空を斬る。
 そして入れ違いに大神の手に残った一刀。
「いえええええええええええっ!」
 清廉な気合とともに放たれた抜き胴の一閃に、降魔の胴体は両断され、二つになって重々しく司令室の床に転がった。
 神刀滅却。
 かつて大神が米田から譲り受けた破邪の刀。
「さっすがあ、素敵よ一郎ちゃ〜〜〜〜ん。もうチュウしちゃう。ん〜〜」
「そ、それはまた今度で……加山!」
「ん〜、なんだ大神ぃ」
「微笑ましいなあ、という目で見るのはやめろ!」
「古人曰く、『仲良きことは美しきかな』」
「そんな場合か!」

【残り8人】
797珪素生物:2001/06/07(木) 01:43
「もう始まりやがったのか!」
 正面の大扉から聞こえてきた叫びは、微かながら絶望の色を刷いていた。
「米田指令!」
 政府高官との会談を終えた米田らが戻ってきたのだ。
 司令室の床では操作手と降魔の死体が血だまりに浸っている。
「これじゃあますます」
 急がないと、とグラン・マは続けたかったのかもしれない。
 それはついに叶わなかった。
 いまや半分となった顔で半分となった唇が名残惜しそうに小さく動き、彼女はそのまま崩れ落ちた。
 米田ら二人の背後には警護の兵士が3人。
 いや。
 警護の兵士が2人と――降魔。
 血にぬめった鉤詰が、照明を反射して赤く光った。

 YEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!

「まずい、触発されて活性化している!」
 加山の叫びを背に、大神は地を蹴った。
 残り二人の警護兵は腰を抜かしてしまっている。眼前に展開した異界の出来事に、精神がついていけなかったのだ。
 鉤詰は米田をも襲った。とっさに抜き放った拳銃で、がっきと受け止める。
 まさかその鉤詰が伸びるとは。
「がっ」
 降魔の爪に背中まで貫かれた身体が、小さく痙攣した。
 残った爪が大神に向けられ、向かってくる顔面に伸び刺さった。
 それが残像、と異世界の脳が気づくより早く、大神は切り上げざまに降魔の腕を切断し、返す刀で袈裟懸けに胴体を斬断した。
「米田指令!」
「よぉ大神ぃ、また腕ぇ上げたなあ……」
 大神に抱き起こされる米田の顔には、既に死の蔭が色濃い。
「なぜです。なぜ降魔が今ごろになって」
「ありゃ降魔じゃねえんだ。業魔ってえのさ」
「……ごう、ま?」

【残り8人】
核心に近づきつつありますね。一気に話が進展した感じです。
しかしグラン・マと米田司令が倒れたとなると、今後プログラムの指揮は誰が執る
んでしょう?琴音かな?
>>758辺りのやり取りを見ていて思ったんだけど、
ネタ被りによるお蔵入りの事体を避ける為に、
ちょっと前にあった次回予告ネタを応用してみるってのはどうかね?

つまり、話のプロットが出来たら簡単なあらすじ(登場人物が分かる程度)を
次回予告の形で出して、それから文章に取り掛かるようにするってわけ。

これで、だいぶネタ被りが防げるんじゃないかな。
>>799
いい意見だと思うけど、あえて(・∀・)ハンタイ!!
本編の流れは重視しつつ、この極限の状況でしか咲かない“花”を見たいんだ。
それはいくつあってもいいんじゃないかな。
ネタが被ってもそれをムダにしないで、ログサイトにアップしてもらえたら
嬉しいし、そこから本編とは別のパターンが派生しても面白いと思う。
「早い者勝ち」の定義が「予告した者勝ち」になると、たくさんの可能性が
潰れてしまいそうな気がするよ。
801:2001/06/07(木) 04:30
すご…面白い〜〜〜〜!
仕事にかまけている間に、こんなにも白熱しているこのスレ、素晴らしい!
もう観戦者モードです。入れるスキがあったら、また書いちゃおうかな?

んん〜〜〜、ホントに、このスレ、ゲームにして売り出しませんか?
802:2001/06/07(木) 05:00
>>771
読みました。泣けました。
…作家さん凄い!サクラ大戦凄い!

巴里組のみんなが迎えに来るところ、たまらんですね。
サクラ3、もう1回やろうっと。
帝劇が無茶苦茶になっているってことは、
プラカード持って深夜の街を徘徊している花火は思いっきりピエロだな・・・。

やはり花火は2ちゃんでは損な役回りしか回ってこないのか・・・。
そろそろ次のスレ立てたほうがいい。容量500〜600キロバイト
になるとこのスレッド長すぎですとかでカチューシャないと読めなくなる
ちなみのこの段階で483キロぐらいか
805珪素生物:2001/06/07(木) 10:02
「印度かどっかの言葉では、カルマとも言うそうだ……」
 カルマ。業。ヒトが魂に背負った逃れえぬ呪縛。
「降魔は侵略の方法を変えたんだ」
 いつのまにか背後には加山が来ていた。
 加山は問うように米田を見、うなずくのを待ってから続けた。
「とはいっても、降魔に集団的統率や知性があるかどうかはまだ研究が進んでいない。だが召喚その他による物理的な接触から、
精神的な接触に切り替わってきたのは事実だ。やつらは人なら誰もが持っている精神の負の部分、マイナスの情念に『業魔核』として
定着する。やがて核は成長し、本人の自我を乗り越えた時点で」
 床の業魔の死体を、かわるがわる見下ろす。
「ボン、だ」
「それじゃ、彼らは業魔が人に化けていたんじゃなくて」
「ああ。“人が業魔になる”んだ。そして、業魔核は対象の人間を選ばない。霊力を持った人間は例外のようだが、それも時間の
問題だろう。ほうっておけば、数十億の業魔が地表を埋め尽くすようになる」
「プログラムの関係者は、事前に全員が御祓いを受け、お守りを見につけ、夢組の霊的加護を受けて事に臨んでいた。
それでも、このざまだ……」
 米田は苦しい息ながら、話を引き取った。
「唯一の救いが“浄化の法”による業魔核祓いの儀式。だがその法は究極の霊力保持者を必要とする。それを選ぶのが
プログラムって訳だ……」
「そうだったんですか」
「こんなことは頼んじゃいけねえ。だが、おめえにしか頼めねえ。大神ぃ、人類の為だ。プログラムを続けてやってくれ。俺は」
 米田は急に言葉を詰まらせると、激しく咳き込んで血塊を散らした。
「指令! 米田指令!」
「すまねえが……先に逝かせてもらうぜ。はやいとこ、一馬に……詫びぃいれなきゃならねえんだ……」
「指令……」
「じゃあな」
 米田は目を閉じた。老人の手がコトンと落ちた。
 瞳を涙でぬらす大神に続いて、他の者たちも米田とグラン・マに敬礼を送った。

【残り8人】
806珪素生物:2001/06/07(木) 10:03
「……アイリス、アイリス。起きてくださーい」
「ん……もう、朝ぁ?」
「もうすぐ2回目の放送の時間だ。聞いていた方がいい」
 3人は窓の外を注視した。
 いつのまにか、雨はだいぶ弱まり、雷鳴も遠い。これなら放送も聞き取れるだろう。
 演出かもしれなかった。
 誰の?
 キーン、とスピーカーのノイズが響き、放送が始まった。

『――みんな、聞こえるか? こちらは帝国華撃団・大神一郎中尉だ』

「中尉ですの!?」
 着物姿の令嬢が天を振り仰いだ。
「大神さぁん……?」
 寝ぼけまなこの赤い修道服が、むっくりと体を起こした。
「大神さん……ぽっ」
 雨がっぱのフードの下で、色白のほおに朱が入った。
「ほらやっぱり、やっぱりそうでしょう? 大神さんですよ!」
 気色をあふれさせて喜ぶ、片袖だけになってしまった着物の少女。
「ああ」
 そっけなく、しかし明らかに緊張が抜けた様子で黒衣の女性が応じた。

 そして皆、神の言葉を求める信徒のように、次の発言を待った。
 彼女達は忘れていたのかもしれない。
 神の言葉は、常につれないのだということを。

『不慮の事故により、米田司令とグラン・マは亡くなられた』

 息をのむ二人の隣りで、銀髪の少女の眉がわずかにしかめられた。
 可能性としては大神とその賛同者によるクーデターだろうか。
 中尉は上官を手にかけたのか?
 それとも――。
 思考は、続けて空気を震わせた言葉によってバラバラに砕けた。

『これにより、以後は小官がこの任務を継続する。
 みんなは……そのまま、プログラムを進行させてほしい』

 大神一郎中尉――両花組の隊長を務める人物による、プログラムの継続宣言であった。

【残り8人】
それではここらへんで新スレ立てて移動します?
丁度物語的にもキリがいいところにさしかかったところだし。
新スレ建てときました
以降、こちらのスレには書きこみされないようお願いします

新スレ
【SAKURA・ROYALE】第2幕
http://yasai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=gal&key=991878169
809珪素生物:2001/06/07(木) 10:58
さ、非常な奴と責めるがよろし(笑)。
一気に書くと疲れるわ……。

>○○書いたヤツさん
あんなメールを出しておきながら、我慢できずに書いてしまいました。
あと1日遅れると、意味がなくなりそうだったので……。ごめんなさい。

>>780
もとより精神に変調を来していた(ようにしか見えなかった)エリカが、死の間際に
業魔核に憑かれ、姿はそのままに業魔の不死身性を獲得して迫ってくる
というネタだったのでした。ターミネーターですね。

>>804
ちょうどいい切れ目として、850を待たずに次スレを作っちゃった方がいいかもしれませんね。
その際には某小説家のひそみに習って
【SAKURA・ROYALE】(完結編)
というタイトルがいいなあ。
『これにより、以後は小官がこの任務を継続する。
 みんなは……そのまま、プログラムを進行させてほしい』

スピーカーから聞こえる宣告は、にわかには信じ難いものだった。
大神の指揮下によるプログラム継続。
それは救いの希望と心の支えを、共に打ち砕く宣告だった。

さくらはいつものように心の中で大神に問い掛けた。
(大神さん、こんなの嘘ですよね。
いつも皆を信じてくれた大神さんが、
いつも皆を励ましてくれた大神さんが、
いつも皆を助けてくれた大神さんが、
こんな酷いことを言う筈が無いですよね。)
しかし、さくらの心に浮かぶ大神の姿は、
冷たく向ける背中だけで、何も答えようとはしなかった。

さくらの右手が震えていた。
抑えようと左の手で押さえようとするが、その左手も震えている。
『さくらくんっ』
あの別れの時、大神はさくらにだけ声をかけてくれた。
だから戦えた。
だから耐えられた。
だから生き延びようと思った。
でも今は・・・・。

突然、さくらの向かい側に座っていたマリアが立ち上がった。
「マリアさん!?」
マリアは何も答えない。長屋を後にして、ただ黙々と路地を抜けていく。
マリアの背中を追いかけながら、さくらが語り掛けた。
「きっと、大神さんにはなにか考えがあるんです。」
相変わらずマリアは答えない。そのまま、さくらに背を向けたまま歩き続ける。
為す術も無いまま、さくらもその後を付いていった。
路地を抜けて広場に出ると、ようやくマリアがさくらの方を振り向いた。
その手にはいつ抜いたものか、黒光りするマリアの愛銃エンフィールド改が握られていた。
「・・・・・・・・刀を抜きなさい。さくら。」
「どうしたんです、急に・・・。」
戸惑うさくらへの返答のように、マリアの拳銃が火を吹く。
さくらの足元に穴が穿たれた。
「放送は聞いたでしょう。隊長はプログラムの継続を指示しているわ。」
「そんな、マリアさんと戦うなんて・・・。」
再び拳銃が火を吹く。
さっきよりもさくらに近いところに穴が穿たれる。
「もう威嚇は終わり。次はあなたを撃つ。
文句があるなら、生き残って隊長に言うことね・・・。」
「大神さんに・・・・。」

キリ・・
マリアが撃鉄を起こした。
遂にさくらも腰から荒鷹を抜いた。
「マリアさん・・・・・。」
正眼に構えた切っ先の向こうにマリアが見える。
マリアの後ろに、大神の背中が見えた気がした。
さくらはマリアに向って駆けた。そしてその向こう、帝劇にいる大神の元に向って。

銃声が、轟いた。
811810
これは誤爆。