1 :
名無しくん、、、好きです。。。 :
ギャルゲーの2次著作的な小説を投稿するスレッドです。
短いのから長いのまで、健全からエロいのまでなんでもOK!
個人的にはエロいのきぼーんヽ( ´ー`)ノ
2 :
名雪編その1(旧葉鍵板からの転載) :2000/10/21(土) 10:43
高校を卒業した俺と名雪は、地元で社会人として働くようになっていた。
勤務先が違うからなかなか会えないが、それでも暇を作ってはデートを重ねた。
忙しいが充実した毎日。
ある夜、どちらからともなく切り出したプロポーズ。
秋子さんに二人の気持ちを伝えると、喜んで賛同してくれた。
高校時代、水瀬家に居候になったのは、2年生の3学期だけだった。
3年からは、こちらに越して来た両親と過ごした。
親の干渉がうとましくて、社会人になってからは一人暮らしを始めていた。
結婚後は、名雪と二人で新居を構えようと考えていた。
しかし、名雪と秋子さんの勧めもあって、 わずか3ヶ月ばかり世話になった水瀬家に舞い戻ることになった。
幸福な毎日だった。
平凡だからこそ大切な日々。
失いたくない瞬間。
きらめく季節。
俺は、いつまでも、ありふれた幸せに満ちた日々を送れるものだと思っていた。
そう、この時は……。
3 :
名雪編その2(旧葉鍵板からの転載) :2000/10/21(土) 10:44
始めは順調だった結婚生活も、徐々に陰りが見え始めた。
社内での地位が高まり、残業が増した俺は、 夜遅く帰ることが当たり前になった。
名雪も、後輩の面倒やら雑務で不規則な毎日。
お互い顔を合わせる時間が減るどころか、朝食さえも一緒に採ることはなくなった。
すれ違う二人。
秋子さんも気をつかってか、あえてそのことには触れなかったが、俺たちの仲を心配しているのは明らかだった。
なんとか努力はした。
無理に休みを取って二人の時間を作ろうとしたが、
深まる溝を埋めることは出来なかった。
そしていつしか、二人の間には、会話さえなくなっていた……。
その夜は残業もなく、久しぶりに早く帰宅できた。
秋子さんが温かいシチューで迎えてくれたが、そこに名雪の姿はなかった。
夕食を平らげ、寝室のベッドにうつ伏せになる。
目覚し時計の横に立て掛けられた一枚の写真が、やけに寂しさをかきたてる。
黒いタキシードに身を包んだ俺と、純白のドレスで着飾った名雪。
そう、教会で挙げた結婚式の写真だ。
今では信じられないほど幸福な笑顔。
あのとき、二人の仲がここまで冷え切ろうとは、誰が想像できたか。
窓から射し込む月光が、思い出の詰まった部屋を照らす。
激しい慟哭。
言いようのない不安。
名雪を想うたびに、胸が締め付けられる。
二人で手を取り合って過ごしたあの日々は、もう取り戻せないのだろうか。
自責の念が俺をさいなむ。
4 :
名雪編その3(旧葉鍵板からの転載) :2000/10/21(土) 10:45
コンコンコン
電灯も点けない寝室に、ドアのノックが響いた。
「……祐一さん、私です」
薄いドア越しに聞こえた声は、秋子さんのものだった。
「……お話、いいですか?」
ドアのそばにあるスイッチを押し、電灯を点けると、秋子さんを部屋に招き入れた。
「どうしたんです? 深刻そうな顔して」
「……名雪のことでお話したくて」
いつも以上に真剣な表情に、思わず身構える。
ベッドの縁に腰掛け、秋子さんの話を待つ。
「もう、駄目なんですか?」
秋子さんは唐突に切り出した。
「なにがです」
秋子さんの言わんとしてる事は分かっていた。
しかし、その問いに答えるだけの勇気がなかった。
「名雪とはもう、仲直りできないんですか?」
「仲直りとかそういう次元の問題じゃないんですよ、俺と名雪は。もう無理でしょう」
「だけど、愛し合って結婚したのにこんなことになるなんて、あんまりです」
「男女の仲なんて、所詮はそんなもんでしょ」
「祐一さんは、それで良いんですか?」
……良いわけない。
出来ることなら、名雪の笑顔をもう一度、いや何度でも見たい。
けれど……。
「終わってるんですよ、俺たちは」
「そんな……」
自分でも驚くほど、冷たい言葉が堰を切ったように出てくる。
そうすることで、自分が傷つくことを避けられるからだろう。
5 :
名雪編その4(旧葉鍵板からの転載) :2000/10/21(土) 10:45
自分を偽るたびに、慟哭が激しくなる。
刻々と脈打つ心臓が熱くなる。
「本当のことを言えば、俺だって、まだ名雪を愛してます。
抱きしめたい。つまらないことで笑い合いたい。だけど、だけど……」
「祐一さん……」
耐え切れなくなり、今まで溜め込んだ想いを一気に吐き出す。
次の瞬間、俺は、自分でも信じられない行動に出た。
「きゃああ!」
秋子の手を取り、白いシーツが敷かれたベッドに押し倒した。
「ど、どうしたんですか? 祐一さん」
驚きのあまり、ろれつがうまく回らない秋子。
ただならぬ気配を感じ取ったのか、秋子の顔は、いくらか恐怖で歪んだ。
「秋子さん、俺……」
「や、やめてください……」
事情を察したのか、押さえつけられた腕を激しくうねらせ、身体を起こそうとする。
しかし、俺の力に抗するには、あまりにも非力だった。
「い、いや……」
許しを請う涙混じりの声が、背徳感と官能をくすぐる。
6 :
名雪編その4(旧葉鍵板からの転載) :2000/10/21(土) 10:46
秋子の唇に、俺のそれを重ねる。
「んん……」
かつて味わっていた名雪の唇ほど柔らかくはないが、俺の興奮を高めるには十分だった。
嫌がる秋子の顔を押さえつけ、舌を差し込む。
舌が絡み合うたび、秋子は身体をくねらす。
唇を離し、息を軽く吸い込むと、秋子の服をまくし上げた。
白い上品なブラに収められた、張りのある乳房があらわになる。
「ダメ、祐一さん……」
もはや俺の耳には、秋子の声など届いていなかった。
ブラを上にずらすと、桜色の乳輪と突起があらわになる。
乳房を両手でつかみ、丹念に感触を味わう。
手の平の動きに合わせ、秋子が喘ぐ。
乳房の頂を口に含み、桜色の乳首をむさぼる。
舌の先で転がすと、秋子の喘ぎがいっそう激しくなる。
秋子の乳房に飽きると、スカートと下着を素早く下ろす。
どうやら、もはや秋子に抵抗する意思は無いようだ。
両足を広げると、糸を引く、きらめく愛液があふれていた。
舌ですくい上げると、秋子の呼吸が荒くなってゆく。
「祐一さん、来て……」
7 :
名雪編その6(旧葉鍵板からの転載) :2000/10/21(土) 10:46
中腰になってズボンを下ろす。
そそり立ったペニスの先からは、わずかばかり精子が漏れていた。
秋子にあてがい、一気に差し込む。
「あああん」
秋子は背中を反らせ、頬をさらに高揚させる。
しまりの良さは、秋子の経験の少なさを物語っていた。
腰の反復運動を始めると、全身を巡る血液がペニスに集まり、さらに膨張させる。
秋子の官能的な喘ぎと、ペニスを包む感触が、射精感を高める。
寸前で引き抜き、高揚した秋子の顔に射精した。
秋子の隣に横たわり、疲れきった身体を休ませる。
興奮が治まらないのか、秋子は、しばらく呼吸が落ち着かなかった。
不意に訪れる後悔。
俺は、とんでもない過ちを犯したんじゃないだろうか。
名雪の笑顔がちらつく。
秋子さんはそんな俺を気遣うかのように、俺の顔を覗き込む。
「後悔……してますか?」
「……少しだけ」
交わりの後に交わした言葉は、それっきり途絶えた。
8 :
名雪編その7(旧葉鍵板からの転載) :2000/10/21(土) 10:47
破局の訪れは、突然だった。
俺はその夜も、名雪の目を盗んで秋子を抱いていた。
しかし、運命の悪戯か、居ないはずの名雪が、寝室のドアの前で、呆然と立ち尽くしていた。
仕事が速く片付いたのだろう。
裸で抱き合う俺と秋子。
名雪の瞳から、急速に光が失われてゆく。
いくら愛情が失せたとはいえ、仮にも夫である男が、自分の母を抱いているのだ。
誰も、言葉を発することはできなかった……。
慰謝料は、500万で合意した。
払えない額じゃない。
金で償えるとは思っていないが、失われた時は、もう取り戻せないのだ。
荷物は、引越し先のアパートに送ってある。
あとは、この水瀬家を去るだけだ。
「祐一さん、お元気で……」
「秋子さんこそ」
別れの言葉。
しかしそこに、名雪の姿はなかった。
「さようなら」
季節は冬。
玄関のドアを開けると、木枯らしが吹き込む。
ジャンパーのポケットに手を突っ込み、体温を逃がさないよう身体を丸める。
視界を、白く冷たい粒が舞う。
空を見上げれば、雪を降らせる暗い雲。
「そういえば、名雪と再開したのも、こんな天気の日だったな」
思えば、幼いときも名雪を裏切った。
名雪の気持ちも考えず、冷たくあたってしまった。
あのときの秋子さんの事故を乗り越え、俺たちは過去を断ち切った。
けれど、今度ばかりはそうはいかなかった。
何がいけなかったのだろう。
今となっては分からない。
この街で生まれた名雪との思い出が、脳を駆け巡る。
楽しい思い出、つらい思い出……。
そのどれもが、大切な宝物。
俺と名雪が共有した時間は、間違いなんかじゃなかった。
そうだと信じたい。
振り返ると、屋根に雪を積もらせた水瀬家に一礼し、俺は新たな一歩を踏みしめた。
――――――――――――完――――――――――――
9 :
名無しくん、、、好きです。。。 :2000/10/21(土) 11:53
それはもう、むちゃくちゃダークなやつでもOK?
って書いたこと無いけどな
ここでエロエロなやつやってもいいのか?やっちゃうぞ?
それはそれとして、SSスレだと長文になるんでなるだけSAGEながらやろうぜ。
葉鍵のSSは葉鍵でやってくれ。
12 :
分かる人は分かるかもな(ワラ :2000/10/21(土) 19:11
晩秋、夕暮れは暗く、風は沁みる。
俺は今、町に続く長い国道を歩いている。民家は、かなり、まばらだ。
右手には林が広がり、その奥に社が有る。
ポケットに突っ込んだ右手は脱脂綿を握り締めている。
言うまでも無いが、たっぷりとクロロホルムを染み込ませてある。
で、どこから話そうか。
その日、俺は隣町の高校に眼の保養をすべく出かけていった。
プールと校庭を眺めてじっくり眼を休めた俺は校舎裏を通って帰ろうとした。
そこに、俺の理想が在った。
夕日に輝く狐色のポニーテール、猫を思わせる端正な顔、カモシカの足。
後ろから抱きついて、それから俺は正気を取り戻した。
まずい、と、思う間もなく俺のみぞおちには奴の肘がめり込んでいた。
奴は腹を押さえて前屈みになる俺を突き放して、向き直った。
回し蹴りが俺の側頭部に炸裂するまで、俺は奴の黒いスパッツを凝視。
一斗缶が潰れる音がして、俺は留置所のベッドで眼を覚ました。
暗澹極まる半年だった。それについては語らない。
奴が来た。今日も家まで走るらしい。さすが陸上部のエース、ご苦労なことだ。
俺があの時の痴漢(失敬な)だとは気付いていない。そのために、髪を伸ばして染めた。
2mの距離で、声をかける。
「あの、すいません。」
「ん? なんですか?」
歩み寄り、襟首を掴んで強く引き寄せる
抵抗は無い。状況を把握できていないのだろう。
奴の鼻と口を、脱脂綿で覆い、押し付ける。
「ッ…!」
一瞬、抵抗した。が、あっけなく崩れ落ちた。俺は奴を抱え、全速力で林に駆け込んだ。
社の陰の草むらで運搬の下準備を始める。
ガムテープで口を塞いで手足を縛る。それをスポーツバッグに詰めて背負う。重い。
悲鳴をあげる鎖骨をなだめつつ、林を歩いて空き地に抜けて車にバッグを積む。
目撃者は居ない。上出来だ。
続く
…文才無ェかな、俺。
同級生ですか?バンピちゃん。
>12
まあがんばれ。
しかしなんのギャルゲーなのかわからん。
田中なんたら?
16 :
イニシャルで言うとIG、とかな(笑 :2000/10/21(土) 21:45
前
>>12 幸い、奴は目覚める気配も無く、無事に車庫入れを済ませる。
俺の家。郊外の一戸建て庭付きだ。
親父は定職を持たない俺を心配しながら肝硬変で死んだ。お袋は心不全で後を追った。
兄貴と、二人の姉貴はご立派に家庭を持った。結果、悠々自適の一人暮らしだ。
膨れたバッグを背負って自室に入る。ああ、重かった。
髪を巻き込まないように注意しながらファスナーを開く。
ベッドに、屍のように力無い奴の身体を横たえる。…美しい。
両手を後ろで巻いて固定、パイプベッドの枠に両足を手錠で繋ぐ。
口は塞がない。いつも結構な音量でゑロゲ三昧だからな(笑。
さあ、始めるか。
俺は奴の腹に馬乗りになり、早くも硬度を持ち始めている逸物を握った。
奴の寝顔は、正に、あどけない少女のそれだった。
美しく孤を描く弦月の眉、爽やかに冴える青葉のまつげ。
蛍光灯の光に煌く頬いっぱいの柔らかな産毛が、目元に差した健康的な血の色をぼかしている。
俺は、奴の顔を眺めながら、いまや完全に形を変えた逸物をしごき始めた。
俺の腰の僅かな上下動に合わせて、奴の身体と寝息が軽く弾む。
少し、気持ち良くなってきた俺は、いくぶん腰を沈めて状態をかがめた。奴の鼻息が瞼にこそばゆい。
腹を圧迫されて息苦しいのだろう、気持ち眉を寄せてもぞもぞと動き始めた。
その仕草が俺を刺戟した。俺は果てに向かって強く、速くしごいた。
びゅくびゅっ びゅっ びゅびゅっ
産毛の煙る水蜜桃の頬を、俺の、いささか多い黄ばんだ精液が汚した。
しつこく躍動を続ける逸物の尿道口で精液を塗りこむように頬を這わせ、
続いて可愛らしい唇を撫で、薄い顎をなぞる。
不意に、奴が瞼を開いた。射精直後の放心と余韻に浸る俺と、眼が合った。
黒目がちな奴の眼は、きらきらと蛍光灯を映しながら、俺を見つめた。
続く
初めて書くんだが、なぁ。どうだろう。
うまいとは思う、だが誰なんだ?TLS?
イニシャルIGならTLSだな。期待sage(藁
19 :
上手くいってるのかどうか分からんよ(ワラ :2000/10/22(日) 00:12
前
>>16 「よう。…覚えてるか?」
一つ間を置いて、奴は深く息を吸い込んだ。
「ぅわあああああああああああああああッ!!!」
「っわ!うるせぇっ!」
ごっ
俺は奴の側頭部を殴りつけて、眼を見ながら言った。
「ここは俺の家で、俺とお前しか居ない。
声を出してもいいが、その時は殴るし第一締め切ってればそうそう音など漏れん。
そしてお前の家族は全員出払っていて3日は帰ってこないことも知っている。」
「ぅ…ボクのこと、調べたの…?」
動揺している。危機を回避することは出来ないと知ったのだろう。
俺の精液で汚れた顔には絶望の色が浮かび、目じりには涙が溜まっている。
俺の逸物が再び硬度を持ち始めた。
「まぁ、アレだ。抵抗しなけりゃ悪いようにはしない。前戯もするよ。いいな?」
奴の顔をタオルで拭いながら言い聞かせるように言った。
奴は視線を枕に落として小さく頷いた。
69になってライトブルーのチェックのスカートを捲り上げる。白か。ふむ。
覗き込むようにして顔を見やる。眼を閉じて下唇を噛んでいる。
鼻の頭に先走りをちょんとつけてやると、
より硬く目を閉じて顔を真横にそむけた。耳まで真っ赤だ。ひひ。
パンティの上から、丘の向こうのくぼみに、潜り込もうとする犬のように鼻っつらを突っ込んだ。
女の匂いだ。瞬間、奴は息を止めて身体を反らせた。が、すぐに戻ってしまった。
これでどうだとばかりに、鼻っつらをぐりぐりと押し付け、熱い息を吐きつける。
「ぁぅぅ…」
声に反応して先走りが量を増したのがわかった。
奴の顔は、さぞ涙と先走りで汚れていることだろう。
続く
20 :
名無しくん、、、好きです。。。 :2000/10/22(日) 00:18
>>12 の10行目で作品特定+キャラを2人に絞る。
で、12行目でキャラを特定できた人、挙手(藁。
あれ?ミサの髪って赤くなかったっけ?
あれ?家まで走って帰るのにスカートはいてるの?
23 :
12 :2000/10/22(日) 01:05
>>22 気付いてたけど、ここで青空の制服を見せたかったのだよ。
初めて書くのだから拙いのは重々承知。大目に頼む。
12で「歩いてくる」にしておけば
かなり早川大輔との関係が進展しているという線も出来て、良かったな。
いまさらながら。
24 :
読者の皆様方の反応は如何に(ワラ :2000/10/22(日) 01:07
前
>>19 今、拭いてやるからな、などと思いながら、
手は湿ったパンツをずり降ろす、いや、膝の方へとずり上げる。
柔らかな陰毛が鼻腔をくすぐる。眼下の美しい桜色の肉は濡れて、見るほどに赤味を増すようですらある。
「…気持ち良いのか? 嬉しいような気もするが呆れたな…。」
「…」
「まぁいい。ホレ、そろそろ口開けろ。」
「…やだ…」
「アゴ外されたいか?」
言うなり、先走りの糸を垂れる尿道口を唇にあてがって力を込める。
が、唇は硬く閉ざされて亀頭は左の頬に滑った。俺は膝の内側で奴の頭を強く撲った。
「ぅッ!」
再び、怒張しきった逸物を唇にあてがう。
唇は緊張と嫌悪に硬くこわばりながらも徐々に開き、亀頭を含んだ。
「どうだ?しょっぱいか。歯ぁ当てるなよぉ…」
亀頭が歯をくぐったら、腰の重みをかけて喉の奥まで一気に埋めていく。
根本まで入った。行き場の無い舌が幹を包んで蠢くのがなんとも心地よい。
「ん…ふ、んぐぅぅ…」
「よし…そのままだぞ…。」
膣腔の入り口を舌で掻き回しながら逸物はゆったりとした出入りを繰り返す。
奴の唾液は水分を失い、俺の先走りと混じって粘り、喉の底まで充分に濡らしている。
亀頭を圧迫する喉と優しく包むざらついた舌を交互に感じるうちに、俺は再び限界を迎えた。
急に速くなった動きに、反応は無いが怯えていることだろう。
俺は、足を開いて踏ん張り、腰の全重量をかけて逸物を喉の奥底へと詰め込んだ。
「ッおぉ…!」
びゅぅっびゅぅーっ びゅくっびゅくっ びゅっ
「〜〜〜〜〜〜!!!」
小便のように精液が出た。逸物の痙攣に合わせて、数度、小刻みに腰を振り降ろしたた。
何分間か放心した俺は、4割程に萎えた逸物を輝く糸を引かせて抜いた。
タオルで愛液に塗れた鼻っつらを拭いながら、口を半開きにして虚ろな目で宙を見ている奴に向き直る。
「ふぅ… どうだった?美味かったろ。」
言いながら、涙と鼻水と涎と先走りで見るも無惨な奴の顔を丁寧に拭ってやった。
返事は、無い。
続く
25 :
12 :2000/10/22(日) 21:26
ダれた。誰か続き書いてくれ(ワラ。
26 :
>12 :2000/10/22(日) 22:03
そりゃねーよ、おい(藁
27 :
12:2000/10/23(月) 16:40
む。やっぱ書く(ワラ。
>12
書くならもっと話をまとめてから書きなよ。いろんな意味で。
初めて書くなら書くでまず全部書き上げて一回きちんと見なおしてからアプしたほうが良いよ。
あと、ギャルゲSSのスレなのに「わかる人にはわかるかもな(ワラ」って元ネタを明かさないのはどうかと思うぜ。
おめーのオナニーショー見てるわけじゃねーんだぞゴルァ(゚д゚)
………俺もやさしいね、実際のところ。わざわざアドバイスしてさ。
まぁ、エロ自体は良いんじゃない。
それ以前にこれ読んでる奴いるのか?
30 :
12:2000/10/23(月) 17:53
>>28 優しいなお前。惚れそうだ。全面的に受け入れる。有難う。
奴=TLS1の後藤育美。もっと需要の多いキャラ使え?っても知らないからな(笑。
作中の痴漢撃退イベントが元だな。
誰も読んでないなら俺のテキストオナニーでも良いかな(ワラ。
31 :
12(ヌルいな。:2000/10/23(月) 17:54
前
>>24 「…おい。大丈夫か? 息してるな?」
顔を一通り拭いてやった俺は、くしゃくしゃのタオルで奴の頬を撫でながら聞いた。
しかし、返事は無い。力ない眼であさってを眺めている。
その表情を見て、不意に奴の目元にキスなぞしてやってみたくなった。
後頭部に手を添えて軽く持ち上げ、顔を寄せる。瞬間、奴の眼が光ったように見えた。
ぷっ びちゃっ
何かが俺の左眼を襲った。
奴が口からその何かを吹き出したのは分かった。何だ?俺の、精液。───痛ェッ…!
ごちゅっ
反射的に両目を閉じていた俺が、奴の頭突きに反応できるはずも無い。
俺は、おそらく鼻血を吹きながらのけぞってベッドから転がり落ちて後頭部を打った。
眼に精液が入った上に鼻柱に思いっきり頭突きを喰らったせいだろう。涙がぼろぼろ流れて止まらない。
やられた。畜生。殺してやろうか。少し優しくしてやれば。
いや、ちがうか。俺の行動の臭さに八百万の神々が神罰を下したか。
かなり汚れてきたタオルで眼を拭い、鼻を押さえて顔の下半分を覆うようにしながら、俺は考えた。
とりあえず、簡易口封じもかねて、奴のみぞおちに握り拳を振り下ろした。
ぐどっ!
「ッが! ハッ! うァ…… ッ〜〜〜〜!」
身体を波打たせて苦しむ奴を尻目に、俺は洗面所に向かった。
顔を洗って新しいタオルで拭き、鼻にティッシュを詰める。
泣きはらした両目のうち、左眼が特に真っ赤に充血し、
鼻柱は途中で気持ち右に曲がり、小鼻には半ば赤く染まったティッシュが左右に詰まっている。
暗く澱んだ瞳を下向きのまつげが覆い、荒れた肌の頬はこけ、尖ったあごは一面無精ひげに覆われている。
伸ばし放題の、後ろでまとめた黒髪は昨夜洗っていない。
…もう少し男前じゃなかったか?俺は。どんなに硬い業物も見る間に萎えることだろう。
幸い、奴が騒ぎだす様子も無いので髭を剃ることにする。何をしているんだ俺は。
「…スッキリしたね。」
部屋に入った俺に、明らかに嘲りを含んだそんな声がかかった。なんかもう、腹も立たない。
俺は無言で奴の口をガムテープで塞ぎ、お気に入りの毛布と上等の羽毛布団をかけてやった。
奴がきょとんと俺の顔を見上げているようだ。そりゃそうか。
なんかもう、今日は疲れた。
俺はフローリングにマットレスを敷いて毛布にくるまった。奴には背中を向けて。
鼻に詰めたティッシュを抜いて、ゴミ箱に投げた。入らなかったようだ。
続く
削除依頼出してきたよ。
33 :
名無しくん、、、好きです。。。:2000/10/23(月) 19:42
謝な。正直書き切れんかった。文才ゼロだ俺。
文才に限ったことじゃないがな(ワラ。
34 :
名無しくん、、、好きです。。。:2000/10/23(月) 20:23
んー。マヂレスOK
初めから上手い人なんていないと思うよ。
マズはどっかのHPに投稿でもして見て
他の人の意見でも聞いてみたらどうだい?
才能無いって見るのはそれからでも遅くないんじゃないかな?
なーんて久々にマヂレスしちまった…すんげぇ鬱・・・氏ぬわ(汗
35 :
名無しくん、、、好きです。。。:2000/10/23(月) 20:24
OKの次「?」入るね(汗
36 :
665:2000/10/23(月) 20:37
OK.
ぢゃあ俺も氏ぬは(汗。
SSはもう手ェ出さんよ。もうすぐ親にプロバイダ解約されちゃうしな(ワラ
ギャルゲ板でSSが根付いた事は一度もないからね。
シスプリとか思い出オフみたいにsageつつ
スレの住人の反応みながら書くのがいいんじゃないの?
「智ちゃん、遊園地楽しかったねっ。また行こうよ。」
「そうだな。でも、今度弁当作ってくる時はきゅーちゃんのおにぎりは止めろ。
あれは人間の食うもんじゃね―ぞ。」
「そんなことないもん。智ちゃんの意地悪っ。」
智也と唯笑はその日もデートをしていた。いつものように見えた二人だったが、智也はある決意をしていた。
「おい、唯笑。たまにはこっちの方から帰ってみようぜ。」
「えっ、智ちゃん、なんで?」
「いいから!いこうぜっ!」
「わかったよ。しょうがないな、智ちゃんは。」
智也は唯笑を連れて歩き出した。智也が進む道は次第に繁華街の外れのほうへと向いていた。
「ねえ、智ちゃん…こっちの方ってその…あの…」
「唯笑!突然だが、聞いて欲しい。」
智也が突然大声を出したので、唯笑はびっくりして口をつぐんでしまった。
「オレは…唯笑を抱きたい。」
「えっ、えっ、唯笑たち高校生だよっ。まだ早いよっ。」
あせっているのか唯笑は断ることも忘れ、とんでもない事を口走っていた。
「早いかどうかなんて、当人の間での問題だろう。オレは唯笑を抱きたい。唯笑はいやなのか?」
「そんな…もちろん…嫌じゃないよ…。唯笑は初めての人は智ちゃんだって決めてたんだよ。」
唯笑は真っ赤になってどもりながらも、智也の目を見つめてはっきりと答えた。
「それじゃあ…いいんだな?」
「…うん。」
智也は唯笑を抱き寄せると、近くにあるホテル街へと歩き出した。
やがて智也達はホテル街にやってきた。ネオンが派手な原色の光を放ち、
辺りをなんとも言えない色に染めていた。行き交う人々は皆ピッタリとくっついて歩き、
ここがどのような所なのかを智也達に嫌でも意識させた。
「ねぇ、智ちゃん。あの人達今ホテルから出てきたよ。」
「そりゃそうだろう。何の為にあるんだと思ってるんだ。」
「うーっ、それはそうだけど…。ねえ、智ちゃん。どこにするの?」
「そうだな…どこにしようか?」
「そんな事唯笑に聞かないでよ。…こういうのは男の人が決める事だと思うよ。」
智也はそれもそうかと納得して、看板を見ながら歩き始めた。
『sense off』『銀色』『発情カルテ』『ピュアメール』『エリュシオン』『Fifth-TWIN-』『想い出の彼方』
「なんつー名前のホテルだ。あっ、『Theガッツ2-海でガッツ-』なんて名前のホテルまであるぞ。
そんなところ誰が泊まるんだ?」
「智ちゃん…そういうネタは止めようよ…。あっ、智ちゃん。ここなんかどうかな…?」
唯笑が消え入りそうな声でつぶやいた。
「『HAPPY LESSON』か…。なんか引っかかるけど、ここにするか。」
「うんっ。」
智也達は会計を済ませ、部屋に入った。
「うわーっ、広いベッドだね―。これなら二人でも寝られるね。」
「当たり前だろう。ここはラブホテルなんだぞ。」
「それはそうなんだけど…。」
二人の間に気まずい沈黙が訪れた。それを最初に破ったのは唯笑の方だった。
「あ…ゆ、唯笑が先にシャワー浴びるね。」
それを聞いた途端に、智也は猛然と反対し始めた。
「いーや、ダメだ。オレが先に入る。オレが先じゃなかったら、ろっぽんぞーだぞ。」
「よくわからないけど…そんなに言うんだったら、智ちゃんが先でいいよ。」
「OKOK。じゃ、お先に。」
智也はシャワーを浴び、次に唯笑がシャワー室に入った。
「ふっふっふっ。甘いな、唯笑。オレが何の目的も無しで先に入ると思うなんて。」
智也は呟くと、シャワー室に足音を立てずに近づいき、いきなり扉を開けた。
「唯笑、一緒に入ろうぜ。なんだったら背中流してやろうか?あれ…?」
しかし唯笑は上着すら脱いでいなかった。
「べーだ。智ちゃんの考えてる事なんてお見通しなんだもん。早く出ていってよ。」
「なんだよ…せっかくの計画が…。大体どうせ脱ぐんだから今でもいいだろう。」
「全然違うのっ。そんな事言うんだったらもう帰る!」
「わ、わかったよ…。早く出てこいよな。時間制限だってあるんだから。」
「そんな事言うなんて信じられないよ。智ちゃんのバカバカバカバカッ!」
智也はシャワー室から追い出されてしまい、彼の計画はもろくも崩れ去ってしまった。
「智ちゃん、お待たせ。…どうしたの?」
唯笑がバスタオルを巻いて出てくると、智也はベッドで一人落ち込んでいた。
「あのなあ、せっかく立ててた計画が無残に破綻した時の悔しさがわかるか?」
「智ちゃんの立てた計画なんてどうでもいいもん。」
「…なあ、さっきからそんな事ばっかり言ってるけど、唯笑、お前恥ずかしくないのか?」
「そんなの…恥ずかしいに決まってるよ…。どきどきしちゃって心臓が飛び出しそうなんだよ。」
「…悪かった、唯笑。オレも同じなんだ。だからつい…。」
「ううん、もういいの。…智ちゃん、優しくしてね…。」
そう言って唯笑は智也に抱きついた。智也は唯笑を抱きしめながら「…ああ。」
とだけ答え、唯笑をベッドに運んで寝かせた。
智也は唯笑の目を見つめ、キスをした。しばらくして智也が舌を入れようと思い
唯笑の唇を舌でこじ開けようとすると、唯笑はびっくりして智也から離れた。
「おい、唯笑。何で離れるんだ。舌を入れようとしただけだろう。」
「え…うんっ、ごめんね。ちょっとびっくりしちゃって。」
「この位で驚いてどうするんだ。これからもっと凄い事をするんだぞ。」
「…そうだったね。ゴメンね、智ちゃん。」
唯笑は今度は自分から智也にキスをした。そして唯笑の方から舌を智也の口の中に
さし入れてきた。智也は少しだけ驚いたが、唯笑の舌に自分の舌を絡め始めた。
くちゅくちゅ…。二人は激しく舌を絡めあい、唾液を混ぜあいながら互いの唇を貪りあった。
しばらくして二人が唇を離すと、二人の間には唾液の糸がつぅーと引いた。
「智ちゃん…何だか…すごいね。」
唯笑は顔を上気させながら微笑んだ。智也は今度は頬にキスをすると、唯笑の胸に手を伸ばし
バスタオル越しにゆっくりと触り始めた。
「唯笑…タオル…取るぞ。」
「ちょっと待ってよ、智ちゃん。恥ずかしいよ、電気…消してよ。」
「ダメッ、オレは唯笑の全てを見たいんだ。」
「そんな…恥ずかしいよ…イヤだよう。」
「そんな事言わないでさ…いいだろう?一生のお願いだからさぁ。」
その智也の子供っぽいお願いを聞いて、唯笑は正直呆れた。
「一生のお願いって…しょうがないなあ、智ちゃんは。…いいよ、わかったよ。」
「やったぁ。じゃ、取るぞ。」
智也は嬉々として唯笑のバスタオルを外した。唯笑は真っ赤になりながらも、自分の身体を
隠そうとはしなかった。
「……………。」
智也は唯笑の身体に見とれた。唯笑の身体は肌が透き通るように白く、智也に陶磁器を
連想させた。そして鎖骨から胸、腰にかけてのラインが描く曲線は智也に呼吸をするのを
忘れさせるほど魅了するに充分だった。
「ねぇ智ちゃん、じっと見られてるだけなんてかえって凄く恥ずかしいよ。」
智也は唯笑に抗議されて初めて、唯笑の身体に見とれていた事に気がついた。
「…あ、ああ。ゴメンな。でも…これからどうすればいいんだ?」
「そんなこと知らないよ…。…智ちゃんの好きなようにしてよ。でも…痛くしたらイヤだよ?」
その唯笑のけなげな物言いに智也は『このまま何もしないでもいいんじゃないか?』
などと一瞬考えた。しかしそんな思考が健康な男子高校生の性欲を静めるわけは無く、
智也は唯笑をベッドに押し倒して唯笑の胸をおそるおそる揉み始めた。
「唯笑…お前の胸、柔らかいんだな…。」
「そんな事いちいち言わないでよ…。智ちゃんのバカ。」
「でも、けっこう気持ちいいんじゃないのか?ほら、唯笑の…固くなってきてる…。」
智也は徐々に固くなってきた唯笑の乳首を指でつまんでさすり始めた。
「だからいちいち報告しなくてもいいよぉ。グスッ。」
智也は唯笑がぐずり始めたのを見て、さすがに悪いと思い愛撫に集中する事にした。
智也は今やはっきりとしこり立っている乳首を口に含んで舌で転がし始めた。そして
もう片方の乳首には指で刺激を与えつづけた。
「あっ…智ちゃん…なんだか…。」
唯笑の呼吸に次第に甘い喘ぎ声らしきものが混ざり始めた。智也は今日出かける
前に読んだHOW TO SEXの本に書いてあったことを必死に思い出そうとしていた。
『えーっと、この次は確か…。』
智也は右手を唯笑の股間の方へ這わせていった。唯笑はその智也の行為に驚いて
一瞬身体を固くし、智也の手の侵入を拒もうとした。しかしすぐに力を抜き、智也のするに任せた。
『えっと…確か…この辺りに入り口が…ここか…うわっ…濡れてる?』
智也は唯笑が自分のつたない愛撫でも感じてくれているのが嬉しかった。やがて智也は手を戻し
指先についた唯笑の愛液をしばらく見つめ、舐めてみた。しかし智也が期待していたような味は
しなかった。さすがに目の前でそこまでされた唯笑は真っ赤になって智也に抗議した。
「智ちゃん…いくらなんでも唯笑の目の前で舐めなくてもいいじゃない!ひどいよぉ…。」
「そうか、だったら見えないところで舐めるならいいんだなっ?唯笑がそういうんだったら
仕方ないなぁ。」
そう言って智也は身体を唯笑の下半身の方へずらしていった。唯笑は智也が何をしようとしてるか
察し、脚を固く閉じてせめてもの抵抗を試みた。
「だって唯笑、さっき好きなようにしていいって言ったじゃないか。あれは嘘だったのか?」
「そんな…だって…こんな事するなんて…。」
「いいか、唯笑。俺は何も痛くしようってんじゃないんだ。それなのに唯笑は約束を破るのか?」
そんな屁理屈としか言い様の無い智也の主張も、すでに智也の愛撫でボーっとして判断力を
失いかけていた唯笑には十分な説得力を持って感じられた。
「…わかったよ、智ちゃん。いいよ。」
唯笑の抵抗がなくなったので、智也は唯笑の股間に顔を埋めた。そこは既に濡れていて
膣口からはじわっと愛液が滲み出し、恥毛は汗で濡れて唯笑の下腹部に張りついていた。
『うわっ、こんな風になってるのか…このあたりか…?』
智也はそっと膣口にふれてみた。すると唯笑の身体はわずかに震え、膣からは新たな
愛液が涌き出てきた。智也はもうたまらなくなり舌で直接唯笑の愛液をすすり始めた。
「あっ、と、智ちゃん、そんな事…ダ、ダメだよぉ。う、ううんっ。」
智也は唯笑の抗議に余計に興奮し、舌を膣に入れ中の襞をつつき、唯笑の愛液を直接舌で
舐め始めた。そ更に智也はすでに膨らんで包皮からわずかに姿を覗かせているクリトリスを指で
そっとなでた。唯笑の身体は智也の決して巧みとはいえない愛撫にもしっかり反応し、智也だけでなく
唯笑自身もを驚かせた。
「ねぇ、唯笑なんかヘンだよぉ。あっ、うんっ。と、智ちゃんっ。」
智也はもう充分じゃないかと思い、顔を上げると唯笑に確認するように聞いた。
「…もう入れるぞ、唯笑。いいな?」
「うん、でも…痛くしないでね。」
「…それはちょっと無理だ。」
「やっぱりそうかなぁ。いいよ、我慢するよ。」
「そうしてくれ。それに…。」
「それに?」
「俺は男なので痛くない。悪いな、唯笑。」
「ううっ、不公平だよぉ。」
そんな事を言いつつも、唯笑にはもう覚悟は出来ていた。子供の時からずっと好きだった智也と
付き合い始めた時から、いつかはこんな日が来ることはわかっていたから。
智也は既に今までに無いほど固くなっている自分のペニスに手を添え、膣口に当てた。
「行くぞ…唯笑。」
「うん、来て、智ちゃん。」
智也は唯笑の方へと腰をせり出した。智也のペニスの先端が唯笑の中に埋まる。それだけで
智也は興奮と快感の余り射精しそうになった。
『ダメだダメだダメだ、まだダメだ。』
智也は歯を食いしばり耐えようとした。そして更に腰をせり出すと唯笑の顔が痛みに歪んだ。
「えへへっ、やっぱり痛いね…。こればっかりは唯笑がいくら智ちゃんの事好きでも
変わらないみたいだね…。」
その唯笑の言葉を聞き、智也は自分だけが気持ちよくなっていたのに気付いた。
「ああ…ゴメンな、唯笑。」
「謝らないでよ…。それよりも、ね、ちゃんと最後まで…。」
「…わかった、唯笑。行くぞ。」
智也は一気に最後まで進んだ。途中で何かを突き破り、ついに智也のペニスは根元まで
唯笑の内に埋まった。
「う、うんっっ。い、痛いよぉ。」
唯笑は必死に痛みに耐えようと歯を食いしばり、シーツを手でつかんだ。それでも今まで
経験のない痛みには耐えられず、目からは涙があふれ頬を濡らした。智也はそんな唯笑の
姿を見て心が痛んだ。しかし、自分のペニスをきついぐらいに締めつけ、少し動こうとするだけで
自分のモノを奥に巻き込もうとする襞の動きにどうにも耐えられなくなり、自分勝手だと
思いつつも唯笑に言った。
「ごめんな、唯笑。動くぞ?」
唯笑は声を出すと嗚咽が漏れてしまうので、うなずくだけでその問いに答えた。智也も
それ以上問いただそうとはせずに、唯笑にキスをすると腰を動かし始めた。
「うっ……くっ……。」
智也が腰を動かすたびに唯笑の目からは涙がこぼれる…。それでも智也には動きを止めるような
事は出来なかった。ただ、少しでも唯笑の苦痛を和らげようと唯笑にキスをし、胸を触り乳首に
刺激を与えた。それがどれだけの効果があるか智也にもはなはだ疑問だったが、歯を食いしばって
けなげに耐える唯笑の姿を見るとそうせずにいられなかった。
しかし、いかにそうして気をそらそうとしても智也はもう限界だった。
「ゆ、唯笑…もう限界だ…。いくぞ…。」
唯笑は無理して笑顔を浮かべると智也に答えた。
「うん…いいよ。」
智也は最後、大きく奥まで一突きした。唯笑の膣が全体で智也のペニスを締めつけ、智也は
ついに限界を迎えた。
びゅっ、びゅっ、どくっどくっ…。唯笑の子宮の奥の奥まで射精し、智也はひたすら全身を包む
これまで感じた事のない快感に酔いしれた。
しばらくして智也は唯笑から離れると唯笑の隣に腰を下ろし、唯笑の頭を胸に抱くようにして
抱きしめた。
「唯笑…ゴメンな。俺だけ気持ちよくなって。」
「ううん、いいの。それに…」
「それに?」
「いつか唯笑も気持ちよくなれるんだよね?」
智也は唯笑の言葉に驚き、唯笑の頭を軽く叩いた。
「お前…なんてこと言うんだよ。」
「だって…その…。」
「そうだな…。」
智也は唯笑を抱き寄せはっきりと言った。
「いつまでも…二人は…一緒だからな。」
唯笑は満面の笑顔を浮かべた。
「うん、ずっと…一緒だよね…。」
「…ああ。」
それから二人はシャワーを浴びた。最初、唯笑は二人で入るのを嫌がったが、今度こそはという
智也の必死の頼みを受け入れ、二人で入る事にした。
「一緒に入るだけだからね。」
そう釘をさされ、智也は仕方なく身体を洗いあうだけで我慢した。
シャワーから出た後服を着て二人はホテルを後にした。途中で智也は唯笑の歩き方が
おかしいのに気がついた。
「お前…なんか歩き方がヘンだぞ。」
「だって…まだ何かが挟まってるみたいなんだもん。」
「そ、そうか…大丈夫なのか?」
「ううん、平気だよ。でも…」
「んっ、なんだ?」
「智ちゃん、今日はなんだか優しいね…。」
智也は真っ赤になって照れた。
「唯笑、それは間違ってるぞ。俺はいつでも優しい。」
「うん、わかってるよ、智ちゃん。」
そんないつもと同じような会話をしつつ、やがて智也たちは唯笑の家に着いた。
「じゃあ、智ちゃん、また明日ね。」
「ああ、またな。」
智也は唯笑が家に入るのを見届けると、一人で家に向かった。いつもと同じ道のはずなのに
確かに何かが違って感じられた。
『これで…いいんだよな…彩花。』
その時、智也には確かに柑橘類の香りが感じられた。
『…?!彩花?』
智也は何故そんな事を考えたのか、不思議に思いつつ再び家へと歩き始めた。
44 :
名無し:2000/10/25(水) 05:35
45 :
名無しくん、、、好きです。。。:2000/12/31(日) 12:38
クリスマス。
この詠美ちゃん様とのユニットのお誘いを頑なに断り続けた
不届きなポチに、優しいちゃん様がケーキを恵んでやろう!という建て前で出向いたちゃん様。
高級ケーキを手に、ポチのアパート近くまで来たところで、こみパで見かけた横ポニーの売り子が
嬉しそうな顔をしたポチに部屋に招き入れられているのを目撃。
それを見て、くるっときびすを返す。
ちゃん様ご帰宅。折角買ったケーキがもったいないので、一人で食べはじめる。
甘くてふわふわですごく美味しいけど、やっぱり一人で食べる量じゃない。
「一人じゃ食べ切れないや……」
46 :
名無しくん、、、好きです。。。:2000/12/31(日) 12:40
和樹と一緒に初詣に行ってたのをクラスメイトに見られてて、
新学期に皆から
「着物可愛かったよ」
「あの男の人、誰?」
「彼氏?」
とか聞かれて
「そんな訳ないでしょー、あんなダサいやつー」
と思わず言ってしまい、
家に帰ってから泣きそうになりながら、心の中で和樹に謝るちゃんさま萌え
47 :
名無しくん、、、好きです。。。:2000/12/31(日) 12:41
そういう憎まれ口ばっかり叩いてるせいで、和樹には「憎まれ口友達」としか見てもらえないのな。
んで或る日、
和「あ、俺、来月から住所変わるから」
詠「なによポチ。夜逃げ?」
和「ちげーよ!広いマンションに引っ越すんだよ」
詠「むっ、ポチの分際で生意気!ちょっと連載持つようになったからって、ちょおむかつく!」
和「仕方ねーだろ、今度は一人暮しじゃないから、今までの部屋は狭すぎるんだよ」
詠「何それ?」
和「あ〜……実はよ、瑞希は知ってるよな?高瀬瑞希」
詠「知ってるわよ。コスプレ女2号でしょ」
和「その瑞希とさ、同棲することになってさ、参ったねオイ」(照れ笑顔)
詠「え」
二人仲良く家具を選びにいくのを見送ったりするわけで。
「引っ越し落ち着いたら来いよな、瑞希の煎れる紅茶飲ましてやるよ。美味いんだぜ」とか言われるわけで。
『ああ、自分は友達としか見られてなかったんだなぁ』って思い知らされてしまうわけで。
その原因は、いつまでも自分の気持ちをごまかしつづけてた自分にあることくらい判ってるわけで。
んで、ちゃん様は独り、枕を涙で濡らしちゃうわけで。
ちゃん様には、せつないシチュエーションがよく似合う。
ンー、マンダム。
48 :
鈴木ふぐり:2001/01/03(水) 17:35
いらん
49 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/01/06(土) 00:11
age
クラスメートに出した年賀状が、ヤフオクだされた詠美。
クラスメートの行為に悲しくなるも、
5万超えたあたりから違う感情が芽生え始める。
最終的に、10万超える。
「実力よね〜実力。ぱんだじゃ、こんなにいかないもんね〜」
「あんた・・・それで満足なんか」
「ま、まけおしみ〜」
「あんたがいいんなら、それでええけど」
「・・・・・・。」
「よしみが言ってたんだけど、大庭の年賀状って高く売れるらしいよ。」
「高くって、どれくらい?」
「10万って言ってたかな」
「10万・・・年賀状が」
「らしいよ。で、私も売ろうと思ってんだよね」
「やめなよ〜、折角描いてきてくれたものなんだし。」
「でも、10万よ10万。あの葉書売れば10万になるのよ。」
「そうだけど、私はやめたほうがいいと思う。大庭さんに悪いよ」
登校途中、偶然クラスメートの会話を聞きながら、ぎゅっとカバンを強く握る詠美。
仲良くなるきっかけを作ろうと年賀状だしたのに、売りに出されることを悲しく思う
クラスメートにとって、自分の価値はそれだけしかないんだな、と・・・。
でも、もう一方の娘とは仲良くなれるんじゃないかと希望を持ち、引き返しかけた足を戻す。
風邪で寝込んでいるちゃん様。
なんか気弱になって和樹に電話をかけるちゃん様。
でもやっぱりいつもの調子で
「詠美ちゃん様が風邪で寝込んでるのよ!ポチ!早く見舞いに来なさいよ!!」
とまくしたててしまうが受話器からは
「…ただいま外出しています。発信音の後にメッセージを入れて…」
急にどうしようもなくさみしくなって
「…詠美です。風邪ひいたの。お見舞いに来て…」
と素直な気持ちを留守電に入れてしまうちゃん様萌え〜
53 :
咲耶:2001/01/09(火) 14:04
ずっと、待ってたのよ、お兄様。お兄様ったら普段は私のアプローチにいい様
に振り回されてばかりで、自分からは少しもはっきりした態度を示してくれな
かった。不安だったの、私。さみしさを振り払うように強気を装ってはしゃい
でみせて、精一杯気を引こうとしても、お兄様はいつも困ったような顔をする
だけ。私、お兄様と別れて一人きりになると、悲しくて、切なくて、自然に涙
があふれてきてしかたなかった。本当は、私のこと、迷惑に思ってるの?
……でも、それは私の嬉しい思い違いだったのね。
(ギシッ)目を血走らせて、お兄様が私の肩を押し倒す。シーツの上、さっき
までそわそわしていたのが嘘みたいに、息を荒らげて激しく身をを迫らせる。
……怖い。こんなの、お兄様じゃ、ない。(スルッ)あっ! 脱がさないで!!
(ジュルッ、ピチャ)ああんっ!! お兄様のお口が、私のいやらしいあそこ
をねぶってるぅ!! いやああぁ、ぐすっ、ひどい、こんな……。……はあ、
ふあっ、ああんっ、あ、あれ、なんか体の奥から染み出して……えっ? 立ち
上がって、どうしたの……お兄様……? あっ!! お、おおきくなってる、
きゃっ!! 脚、そんなに大きく開かないでぇ、恥ずかしい……あっ、きゃあ
あああああああああっ!!!! (ズブッ、ズブズブズブズブズブズブッ)
痛い、痛い、イタイ、痛いよ!!!(グチュッ! ズリュッ! ヌブッ!)
動かさないで、(ズズッ!)壊れちゃうっ、(ヌルッ)いやあああああっ!!!
(ズブブブブッ!)……あはあっ、あああっ、あああ、はあ……。
えっ……胸……? (スルスルッ)ふく、捲くったよ、お兄様の、ここで、
擦ればいいの……? (むにゅ)じゃ、じゃあ……、(シュッシュッ)えっ、
きゃあっ! (ビュッ! ビュクンッ! ビュビュッ!)ああ……、(ペタッ、
ピチャッ、ヌルッ)急にだったから、開いたお口に……んくっんくっごくん。
お兄様、帰っちゃった。ふふっ、あんなに申し訳なさそうな顔しちゃって、可
愛い♪ これで、お兄様も私のこと欲しがってくれてることが分ったし、もう、
不安になんてならないわ。だから、いつでもまた、咲耶をおもちゃにしてね♪
54 :
千影:2001/01/09(火) 14:05
…………どうしたんだい? 兄くん、そんな切なそうな顔をして。ああ、確かに
幼少の頃はともかく、この齢の兄妹が乱れた服装で共に居る場所ではないね。
……おや、兄くん、体の一部が不自然に変化しているようだが……ちょうどいい
機会だ、少し観察させておくれね…………全て、脱いでもらっても良いかな?
久しぶりだから…………そのまま浴室に入ってくれないか?ああ、私は入った
ばかりだが、下着、このままで良いか…………。(ガラッ……ピシャッ)ふむ
……まず、硬さは……(ピクンッ)うん、では、長さ及び太さ……(さわさわっ)
片手では足りないね……それでは匂いはどうかな……(くんくん)兄くんの匂い
…………ああ……(ぺろっ)ふぅ……(れろれろ)んん、ああ……(ジュボジュボ)
むぐっ、は、入りきらない…………(ズッ、ジュルッ、ヌブッ、ヂュルッ)……ふあ、
体が痺れてきたよ……ふふ、兄くんも口をだらしなく開けて……こっちはどうかな
……(ギュッ)あぐっ、また一段と膨張したね……あっ、なんだい、私の頭をつか
んで……ああっ(グググッ、ズリュッ!ズンッ!ジュプッ! ヂュクッ!)く、首が
イタイよ……(ズズッ! ズッ、ズッ……)………………(ビュッ! ビュクン!
ドビュッ! ビュビュッ!)…………兄くんのが……たくさん……。
……もっと、兄くんのことが知りたいな……後ろ、向いてくれるかな……
うん、そう……(ペロ)あっ、すまない……口、兄くんのが残ってたね……
…まあ、いいよね……私の唾液と一緒に擦り込んであげる…………また肥大
してきたね……こするよ………………兄くん……兄くんだから……兄くんの、
全てをくまなく知りたいんだ…………これからも、お互いを引け目無く感じ合え
る仲でいよう……そろそろ良いかな……兄くん…………私の、下着、水に浸け
てもいないのにぐっしょり濡れてしまったんだが……良かったら、兄くんの手で
下ろしてくれないか……そう……それから、電気を消して…………
……秘め事と悪事は暗い所でするのが相場と決まっているからね…………
…お互い、ここから先は、夢の中の出来事にしようじゃないか………………
他スレからの転載SSは「転載」と明記した方が良い
56 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/01/10(水) 19:41
もうちっと読み易く編集して…(*´Д`)ハァハァ
それは30行制限とバイト数制限および横幅に気を使ったため・・面倒ですよ色々。
58 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/01/13(土) 16:32
あげ
59 :
このスレはこんなのも有りですか?:2001/01/20(土) 01:02
「ご報告いたします。兵の再編成ただいま終了いたしました」
「損害はどれだけになった」
「はっ、戦闘継続不能表明者は6423名です」
「6割が脱落か」
「特に酷いのが新兵の損害です。作戦参加者4284名中、残ったのが78名でした」
「78名か!!・・・いや、よく78名も残ったと言うべきだな」
「あの苛烈を極めたファースト☆ミッションが緒戦になってしまったのが不運でしたね」
「うむ、だが不運でかたずけるのも彼らに忍びない、木瓜鹿野をクリア程度では盾にもならんと
上層部に訓練時間の延長を打診しておこう」
「分かりました、手配いたします」
「それとだ、明朝に兵達を集めておいてくれ、生き残った新兵の表彰を行いたい」
「はっ!それでは失礼いたします」
60 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/01/21(日) 13:21
61 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/01/29(月) 14:31
ちゃん様age.
はぁ〜・・・まだこんなくだらないスレッドを立てる人がいるんですねぇ。
まったくもって、頭の痛い話ですなぁ(苦笑)。
そもそも1さんは本気でゲームをしたことが無いんですねぇ。ゲームキャラクターに
心を開いた事が一度でもあれば「癒し」の意味が解るはずなんですけどねぇ。そんな
あなたは是非ともKanonをプレイして優しさや愛情について学んで欲しいですねぇ。
世の中には癒し系ゲームを、ただ自慰行為の為だけにこうにゅうしている人もいるよう
ですけど、それではゲームを半分も楽しんではいないということになるわけですよ。
勿体ない・・・実に勿体ない事ですよ!
1さんは「ギャルゲー」という言葉を使用している時点で
ある種の劣等感を持っていることがわかりますよ。やはり本気で
ゲームキャラを愛せない人は現実世界でも同様に人を愛することも
愛されることもままならないわけですねぇ。悲しすぎるとは思いませんか?
ゲームキャラは物質としては現実には存在しなくても、それぞれのプレイヤーの
心に生きているのですよ。ですからゲーム世界での癒しを否定するという事は
実際の生活で1さんは癒しを求めているわけなんですよ。わかりますか?
1さんは癒し系ゲームを勧める友人を表向きは拒否していますが、実は
心はその友人と同化して癒しの世界で心を通わせたいと願っているのですよ。
もっと自分に正直になって欲しいものですね(笑)。
私はKanonのゲームキャラと心が通じていますからね。今でも私の
心でみんな幸せに生活しているのですよ。実に幸せな充実した毎日ですけど。
この幸せはデジタルとアナログの融合を果たせなくてはいけないのですが、
決して難しいことではありませんよ。大事なのは「想い」ですよ。何よりも
大切でいとおしい存在だという強い想いがあれば、あなたもゲームキャラと
心を通わせる事が可能になるのですね。そして心が通じたとき本当の愛と癒しの
意味を知るのですよ。
ゴメン、コピペ保存スレと勘違い。逝きます(死
64 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/07(水) 11:29
少し期待あげ、ギャルゲ板向きじゃないのかSSスレ
取りあえずリクエストをどうぞ。
もしかしたら職人さん達が頑張ってくれるかもしれないぞ。
なんかここは、SSデビューに最適っぽい感じがするな。
どれ、俺も書いてみるとすっか。
……そのうち。
やあ栞たん今日も来たよ
どうしたんだいそんなに怯えた顔をして
大丈夫、ただオパーイ吸わせてもらいに来ただけだから
え、嫌だって?そんなことする人嫌いです、ってか?
アハハハハ、ムダだよ栞たん。このスレには今、僕と君しかいないんだ。
逃げ場なんてどこにもないよ。ぼくが持ってる鍵がないと外には出られないよ
だから抵抗しても無駄だよ、ハァハァハァ
あれどこへ行くんだい、栞たん??しょうがないなあ、追いかけっこがしたいのかい?
じゃ、少しだけ付き合ってあげるよアハハハハほら早く逃げないと
アハハハハ、もうつかまえちゃったよ。
じゃあ、まずは服の上からもみもみ攻撃だ!!!!!
もみもみもみもみ・・・もみもみもみもみ・・・・ああ、いいよ栞たん。
最高だよ君のオパーイはハァハァ青い果実という言葉がぴったりだよもうイキそうだよああ
服の上からチュバチュバするよああもう死んでもいいよでもまだだオパーイ吸わないと
大丈夫だよこんな服また買ってあげるよぼくのパパは社長なんだいくらでもお金持ってるんだ
ハァハァハァさぁいよいよお楽しみタイムだいいよその顔色っぽいよそんな顔できるんだね栞たん
綺麗なオパーイだね栞たん乳首も小さい綺麗なピンク色でかわいいよ素敵だよ食べちゃいたいよ
ンベロンベrンチョチュプチュパチュブチュブチュバクチュチュクチュバチュバ!!!
ああどうしたの乳首硬くなってるよ、ああ僕のオパーイチューチュー攻撃で感じてくれたんだねもっともっとしてあげるよ
チュブチュブュパチュブチュブチュバクチュチュクチュンベロンチョチュプチュパチュチュパチュブチュブチュバクチュチュクチュバ・・・
チュブチュブュパチュブチュブチュバクチュチュクチュンベロンチョチュプチュパチュチュパチュブチュブチュバクチュチュクチュバ・・・
ああ最高だよ栞たんすごいよ栞たん
ああいいよもうち○ぽから先走り汁が出てきたよ
ああ栞たんぼくのち○ぽ咥えてよ、そうそう素直になったねいいよいいよその顔最高だよ
やっぱりぼくの予想どうりいやらしい女の子だったんだね栞たんハァハァハァ
ああもうぼく我慢できないよ栞たん栞たんのあそこにインサートしたいよ
あそこ見せてよ栞たん、え?この期に及んで嫌だって?それだけはやめて下さいって?
何いってるんだ栞たんほら!!!!ちゃんと自分の目で見てみるんだ君のあそこはこんなに大洪水じゃないか
まだ毛も生え揃ってないのに君って子はなんていやらしいんだ
こんなことじゃ君の言ってることなんて何の説得力もないよさあもうぼく我慢できないんだ
このスレは沈んでる大声あげて助けを求めた所で誰も助けに来てくれないよハァハァ観念するんだ
ああもうだめだ自分を抑えきれないよ栞たん!!!!!もういれるよああ先っぽが入ったよああああハァハァ
ああ、ああああ、あああハァハァ入ってる入ってるよああ、ぼくのち○ぽが今君の中に入ったよハァハァ
ああ、すごくいいよ素晴らしすぎるすごくあったかいよ栞たんの中すごく締め付けてくるよ栞たん
ぼくのち○ぽに栞たんが吸い付いてくるよああもう死んでもいいよハァハァ
痛くても我慢するんだよ栞たんすぐに気持ち良くなるよぼくのち○ぽで気持ち良くしてあげるよ
ああ腰が止まらない止まらない止まらないごめんごめん栞たん栞たんが悪いんだよ君のあそこが気持ちよすぎるから悪いんだよ
ああ、ああああ、ああ、ああ、イキそうだよ出そうだよ栞たんの中に出してもいいよね
いやがってもダメだよもう決めた出すよ膣に君の中にああ君はもうぼく専用の精液便所なんだ
一生ぼくの精液を吸って2人で暮らすんだ君のためにパパに山奥に別荘を買ってもらったんだ
そこの地下室で君はこれから暮らすんだぼくと一緒に永遠に
ああ、本当にイッてしまう、ああ出すよ!!!!!出すよ!!!出ちゃうよ!!!!!!!!!!あああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!
70 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/07(水) 23:55
age
71 :
67:2001/02/07(水) 23:57
72 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/08(木) 00:33
ヤバイな・・葉鍵の連中に見せたら何と言うかな
73 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/08(木) 00:52
そもそも、これはSSと言うのか?
キティのたわごとっぽいけど・・・・
74 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/08(木) 01:00
つーかもう張られてるよ葉鍵板に。
面白がられてるけど。実際ちょっと笑える。
葉鍵の連中の考えてることは、更にぶっ飛んでそうな気もするが・・
一時期通いつめたなあ。
1つで止めればいいのに3スレまたぐ連作になってるから笑っちまったじゃねーか。
な、何でこんなところに貼られてるんですか・・・・
ぐすん、明日から学校行けないです・・・・・
憎い! 俺達のバレー部を休部に追い込んだあの女が! 奴が部費を横領しなければ俺達のバレー部は休部になどならなかっただろうし、俺も自棄になり傷害事件なんて起こす事は無かった。周りには、先輩が横領して八重はその罪を代わりに被ったという奴がいるがそんなのはデタラメだ! あの先輩に限ってそんなことをするはずは無い! 全て悪いのはあの女、『八重花桜梨』だ!! だから俺は復讐する。俺からバレーボールを奪ったあの女に!!
↑
屈折キャラ作って見ました。彼の活躍(?)を見たい人はいますか?
一応キボン。
81 :
73:2001/02/09(金) 16:14
71のリンク先にまた新作が・・・
今度はネタが入ってる(藁
>79
女子バレー部と、男子バレー部って別物だぞ。
いや、マジで誰をネタにしたSS読みたいの?
いたる
85 :
森喜朗:2001/02/10(土) 01:10
面堂じゃ
同じSSスレッドでも葉鍵板やエロゲ板に比べてここは弱いぞ!
誰かギャルゲ板ならではの力作を書いてくれ!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜○
◇
○〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
88 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/16(金) 16:45
TLSやってないから俺は書けません。
すまん。
90 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/18(日) 16:25
ちゃん様ネタの続きが読みたいです
91 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/18(日) 18:10
漏れもちゃん様キボン
93 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/21(水) 19:02
>>89 では先生、あなたはいったい何が書けるんだ!
と聞いてみたり。
94 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/21(水) 22:49
「んあ…首痛ぇ…」
「なによ、これくらいで。だらしないわね」
「…いいよ、もう二度とモデルなんて頼まれてやらねぇ」
「はいはい」
放課後の美術室から聞こえてくる会話。一言々々から長年の馴染みが滲む。
俺は、その暖かさが憎い。暖かいそれが憎い。
「一緒に帰らないか?」
「んー…いい。もうちょっと、やってく。ごめんね」
「そか。じゃな」
「うん」
美術室の扉を開けて、あいつが出てくる。
その背中を見送る俺の手は、知らず知らず、固く握り拳をつくっている。
俺は憎い。嫉ましい。
生まれた時から彼女のそばに居続けたおまえが。
生まれた時から彼女がそばに居続けたおまえが。
なによりも、何も知らないおまえが。
ともすれば腐臭を放つその澱を、かなぐり捨てるように頭を一振りする。
そして俺はドアノブに手を掛ける。
ショートに切りそろえた髪。薄い肩。まぶしいV字を描くうなじ。
丸椅子に腰掛けて絵に向かう彼女は振り向かない。
「大輔?」
畜生。
「…違うよ」
「…柳沢くん?」
「ああ」
声で俺と分かってくれた。嬉しい。こんなことが。
おまえには分からないだろう。求めずともそこに有ったおまえには。
俺がこう言った時、おまえはどう言うだろう。
『女のコが向こうから寄ってくるおまえが、なに言ってんだよ』
俺は憎い。何も知らないお前が。何も知ろうとしないお前が。
「…なに?」
「…気持ちは、変わらないか」
「うん…」
「あいつは何も知らない。広瀬の気持ちも、俺の気持ちも。」
「分かってる。」
彼女は絵に向かったまま、話す。
「いいのか?それで。」
「このままでいいなんて、言ってない。その時が来たら言うわ。大輔に」
「いつだよ、その時って。」
「わかんない。でも、必ず。」
畜生。
「そんなにあいつが好きなのか」
「うん」
「…なんでだよ」
「なんで、って。ふふ、わかんない。ずっと一緒だったからなぁ」
畜生。
「…クッ…あんなヤツのどこがいいんだよ…!」
「…柳沢くん。それは、違うよ」
畜生。
畜生。
俺は、俺がいつのまにか彼女のすぐ後ろに建っていることに気付いた
ぎゅ…
「え?…ちょ…痛いよ、柳沢くん?」
「…ちむけよ…」
「え?」
「こっち向けよォ!」
無理矢理立たせて正面から抱きすくめる。
腕にあらん限りの力を込める。彼女の細い骨の軋みが聞こえた。
それと、髪の、いい匂い。
「…痛い…!」
俺の左肩に頬を押されながらも彼女は言う。
右腕の力を緩めることなく、俺は左手を彼女の後頭部に添える。
なにをされるのか気付いた彼女が顔をそむけるよりも早く、俺の唇は彼女の唇を捕らえた。
が、舌先に感じられるのは鼻の下の産毛。
見下ろすと、彼女は目を堅く瞑り、唇を噛み締めていた。
畜生。
「ッ!」
下腹に当たる堅い感触に驚いたのだろう、彼女は腰を引き、抵抗の力を強める。
しかし、男と女だ。俺は鯖折りの姿勢のまま床に膝をつく。
「…」
何分が経ったろう。
彼女の腰にまたがり、両の手首を冷たい床に押さえつける俺に、
バンザイをした彼女は、窓を見つめたまま何も言わない。
誰のことを考えている?
あいつのことか?
何も知らないあいつのことか?
ここにいる俺ではなく?
こんなにもお前を思っている俺では無く?
誰よりもお前を必要としている俺では無く?
「…畜生ッ!」
どっ
「げゥッ!…ッカ…ハ…!」
みぞおちを突いた。胸を押さえて身をよじる彼女。
俺は荒々しく彼女のスカートを捲り上げ、
青のストライプの小さいパンティをずり下ろしながら、
畳の上でもがく瀕死の金魚を連想し、嫌悪する。
なにに?わからない。
彼女の、かすかに小便の匂いのする秘部に顔を突っ込む。
俺の顔を引き剥がそうと頑張る彼女の右手を気にも止めず、
水気を無くして粘り気を増した唾をたっぷり絡めた舌を秘裂に挿し入れる。
処女だ。
薄く、柔らかい陰毛に鼻をくすぐられながら、尖らせた舌先で丹念にひだを撫でる。
広瀬の匂いがする。
広瀬の味がする。
「ック…ヒック…ぅぅ…」
広瀬のしゃくりあげる声が聞こえる。
「ッうぅ…んね…ごめ…ね…大輔…」
畜生。
「黙れ…」
「ぅ……大…輔ぇ…」
「黙れッ…つッてンだろォ!!」
ごきっ
「あ"ぅッ!」
「なんでだよ!なんでなんだよ!
俺はあいつより優れてるのに!
広瀬が好きなのに!
広瀬が必要なのに!
わかんねぇよ!」
「…そうじゃ、ないでしょ?」
「黙れェッ!」
がきっ
「…ッ!」
長い睫毛を伏せ、涙を流し、唇に血を滲ませる彼女は、無表情だった。
俺は、俺の中で広瀬を抱く時よりも、硬く、大きく、色濃く、痛々しいほどに怒張していた。
俺の中で俺に抱かせる広瀬は、俺を好きだと、何度もささやいてくれるのに。
俺の中で俺に抱かれる広瀬は、俺を求めて、俺の背中に腕を回すのに。
俺の中で俺に抱かれる広瀬は。
ばりっ、と、俺の肉牙が広瀬をえぐる。
彼女は一瞬息を止めて体を反らせ、力を抜いた。
目を閉じたまま。諦めたように。呆れたように。俺を赦すように。
動いた。とにかく、動いた。目を瞑って。歯を食いしばって。
それしかできなかった。
いつものように優しい声を掛けることも出来ず。
血まみれの、俺と彼女の下腹を想像することも出来ず。
声も無くあいつの名を呼ぶ彼女の震える唇を正視することも出来ず。
声も無くあいつに赦しを乞う彼女の震える唇を正視することも出来ず。
長い射精だった。永遠とも思われた。
俺の種が広瀬を満たしてゆくのが分かった。
広瀬は帰った。
びっこを引きながら。
涙の痕の残る頬で。
青のストライプのパンティを血と精液に濡らして。
俺は泣いている。
夕闇に冒された美術室で。
油絵の具の匂いを嗅ぎながら。
くしゃくしゃのレシートのようにうずくまって。
俺は泣いている。
何も出来なかった非力な自分に。
しかし本当に広瀬が好きだった自分に。
終
上がった時、他スレに迷惑にならないように回します。
みんなはエロと萌えどっちが読みたい?
久々の新作だね。
みんな感想は?
回れまーわれ。
もう少し回すよ〜。
うざいとか言わないでね。
ところでこれTLS?
これを境に盛り上がれ〜。
回し終了。ご協力ありがとうございました。
110 :
94:2001/02/22(木) 00:42
ゴメソ.一個目がsagaってなかった。
カウパーが…。
112 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/22(木) 22:18
>100
エロと融合された萌えを・・
113 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/23(金) 08:30
114 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/23(金) 08:50
ん? 94=99じゃないだろう。
視点が新鮮でなかなかよかった。
光SSスレの1はここに来ないのか
今日、栞をさらってきた。
睡眠薬で眠っているうちに樹に縛りつける。
現在気温‐5度。厚着をしていてもまだ寒い。
3時間ほどたった頃ようやく栞は目を覚ました。
「やあ、気分はどうかね?」
「だ、誰っ!?」
「さて、誰だろうね」
私はそう答えると、この日の為に用意しておいたバケツ一杯のアイスを栞の前に置いた。
「!?」
「アイス、好きなんだってね」
炊飯器用のしゃもじでバケツからアイスを掬い取る。
「な…何を……?」
「何をって勿論食べるんだよ、君が」
「そんなっ…嫌です……っ!!」
いくらアイスが好物の栞でもバケツ一杯も食べれるはずがない。
「さっそく食べてもらおうか」
「お姉ちゃん助けてっ!!」
しゃもじのまま無理やり栞の口にアイスを押し込む。
「………っ!!」
栞が食べるのを拒んだ為アイスがボトボトと地面に落ちた。
「…いけない子だ」
こぼれたアイスをしゃもじで拾いそのまま栞の口に押し込む。
もちろんアイスには泥や埃が付着している。
「…んっ……っ……んっ!!!」
「こぼしても無駄だよ、君が食べるまで何度でも拾うから」
「………っ」
観念したのかようやく栞は最初の一口を食べた。
「良い子だ。では続きをいこう」
そういって2掬い目を栞の口に押し込む。
「……んっ……っ…んー!!!!」
拒絶する彼女の意思を無視し次から次へとアイスを食べさせる。
「…っ……っ……っ…………!!!!」
押しこむ! 押しこむ! 押しこむ! 押しこむ! 押しこむ!
押しこむ! 押しこむ! 押しこむ! 押しこむ! 押しこむ!
「―――――――っ!!!!」
バケツ半分ほど食べさせた頃、栞が内股をモジモジと擦り合わせ始めた。
「どうしたのかね?」
「…トイレに……行かせて下さい」
顔を真っ赤にして涙目で訴えかける。
「………いいでしょう、行ってきなさい」
私は栞を縛ってた縄をとき栞の身を自由にした。
「…あ、ありがとうございます」
よほど焦ってたのだろう、栞は筋違いな礼を言い小走りで駆けていく。
そんな後ろ姿を見つつ私は『栞はもう帰っては来ないだろう』と思いアイスの入ったバケツを手にし駅へと歩きはじめた。
私が警察に逮捕されたのはその一時間後だった。
本当に「無意味」だ…。
やるならとことんやってくれ。
なんか疲れた。
121 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/27(火) 01:58
意味不明だが作品が出てるのでageときます。
期待!
つうか、貼るとこ間違えてない?庭からスレならみんな喜びそうなネタだな
口調が総理・長森っぽい…
なんか、これ、趣を感じるよ。やはり、変態と言うのはこうで無いとね。
今日は綾香をさらってきた。
目を覚ます前に木に縛りつける。
暴れられると面倒だから今日はいつもより念入りに縛る。
やがて睡眠薬の効果が切れたのか綾香は目を覚ました。
「なにするのよっ!!」
開口一番、私を叱責。
無理も無い、突然誘拐されたたうえに木に縛りつけられれば誰だって怒る。
「まあまあ、そうお怒りにならず一緒に楽しもうじゃありませんか」
そう言って彼女の顔に自らの顔を近づける。
「いっ…嫌っ…!!」
唇を奪われると勘違いしたのだろう、綾香は私から顔を背けようと必死になる。
そんな態度に私は苦笑しつつ彼女の耳に唇を近づけ――
ふぅ〜っ
と、息を吹きかける。
「…ひゃんっ!」
こそばゆいのか綾香は身をくねらせる。もっともロープで縛られてるから可能な動きは限られている。
「ククク……気持ち良かったかい?」
「……っ!」
相変わらずのキツイ視線で私を睨む。
それでも私が誘拐した意図が判らないのか、その顔はどこか怪訝だ。
そんな表情に満足し再び彼女の耳元に顔を近づける。
「……ッ!!」
身を強張らせる綾香。そして再び――。
ふぅ〜っ
「…っひゃん!」
普段の彼女からは考えられないような可愛らしい声。駄目だ、もう我慢できない!
私は立て続けに彼女の耳に息を吹きつける。
ふ〜っ、ふ〜っ、ふ〜っ、ふ〜っ…
「やだっ…ち……力が抜けちゃう…っ」
それだ! その表情が堪らないっ!!
ふ〜っ、ふ〜っ、ふ〜っ、ふ〜っ…
「や、やめて〜っ…」
た、堪らんっっ!!!!
ふ〜っ、ふ〜っ、ふ〜っ、ふ〜っ…
「だ…駄目っ…許して〜」
やがて綾香は足をガクガクさせはじめる。
そして遂に失禁してしまった。
……私が。
その後、脱力しきった綾香を解放し私は濡れたズボンを手に駅へと歩きだした。
またもや意味不明だな、サド卿。
これって続くのか?
耳に息吹きかけられて悶える綾香イイネ!(・∀・)ь
ギャルゲー板ってSSスレ人気無いよね。
129 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/02/28(水) 03:06
age
失禁するサド卿…。
131 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/01(木) 02:17
萌えSS期待age!
132 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/01(木) 02:23
ひかりんの超萌えな極甘SS(非18禁)お願いします! > SS職人さま
佐渡様素敵 はぁと
皆さんお久しぶりです。
今回のターゲットは伊集院メイ。いつもの様に睡眠薬で眠らせてさらってきました。
拉致する時、護衛の者に脇腹を撃たれましたが、これから味わう快楽の事を思えばこれくらいの痛みなど屁でもありません。
おっと失礼、『屁』などと貴族にあるまじき失言をしてしまいました。なにぶん気分が昂ぶってるので許していただきたい。
さて、本題に入りましょう。今回はいつもと少し趣向が違います。
今回、私は直接手を下しません。今回は見ているだけです。
舞台はアメリカのテキサス州。周りは360度どこを見ても地平線の荒野。
携帯電話? もちろん通じませんよ。自動車だって殆ど通りません。
そんな場所に彼女を一人放置。 さて、一体どうなるでしょう?
フフ…私だって悪魔じゃありません。それなりの物を彼女の為に用意しました。
地図とコンパス、そして数日分の食料。
食料には彼女の大好物である『ネギ』を用意しました。私からのほんのサービスです。
『…うぅ…ん』
おや、どうやら目を覚ましたようですね。それでは隠しカメラによる中継を見るとしましょう。
『…ここは何処なのだ?』
キョロキョロと辺りを見るメイ。もちろん見えるのは果てしない荒野、そして地平線。
『咲之進? 咲之進はいないのか!?』
勿論いるはず無い。いるのは、ここに生息している獣や爬虫類ぐらいだ。
近くに誰もいない事を悟ると同時に、メイを言いようの無い心細さが襲う。
『……寂しいのだ』
集音マイクでもギリギリ拾えるくらいの小さな声。その声がサド卿の嗜虐心をかきたてる。
(た…たまらん!)
サド卿は自分の血の温度が1,2度上がったかのような感覚に陥った。
『きゅるる…』
不意にメイのお腹が可愛らしい音を立てる。無理も無い。彼女は睡眠薬で眠らされてから目が覚めるまでの丸一日、何も摂取してないのだ。
『…お腹が空いたのだ』
メイは何か食べるものが無いか周りを見る。そしてようやく、さっきまで枕代わりにされてたリュックの存在に気が付いた。
『!』
期待を胸にリュックを開ける。中から出てきたのはここら一帯の地図とコンパス、そして――
『な、なんなのだ! コレは!!』
彼女の大嫌いな『ネギ』が出てきた。
一瞬で再び絶望顔に戻るメイ。その顔を見て再び興奮するサド卿。
(た…たまらん!! あまりの良さにクラクラしてきた…)
クラクラするのも無理も無い。サド卿の脇からは、ポタポタと血が滴り落ちていた。
メイをさらう時に撃たれた傷が、先ほど興奮した時に開いてしまったのだろう。
サド卿は、その事に気付いていない。今やサド卿の関心はモニターの中の少女にしかないのだ。
『きゅるるる…』
再びメイのお腹が鳴った。
『…これ以上、我慢できないのだ」
覚悟を決めたメイが一本のネギにかぶりつく。
『……うぅ、やっぱり、不味いのだ〜!』
とうとうメイは泣きだしてしまった。それを見てサド卿も、
(た、た、た、た、た、た、た、たまらん〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!)
昇天してしまった。
色々な意味で……。
そんなサド卿をよそにモニターの中では、たまたま通りかかったトラックに介抱される少女の姿が映っていた。
おしまい
ご主人様はは永眠しました。
これまでのご愛読ありがとうございました。
サド卿執事 セーエキ・ヨーデル
PS.今回、いつも以上に変な表現がありますがツッコミはご遠慮下さい。
138 :
ちんこ:2001/03/01(木) 23:03
age
サド卿はサド男爵に生まれ変わります(嘘)
>>132のリクエスト、誰も応えてくれないのな。
仕方がない、自分で書いて一人で萌えてよう。自給自足。
>>141 書いたらうぷしなさい。
うぷしないと泣きます
長かった夏休みも終わり、ニ学期を迎えて間も無いある日のこと。
校舎の屋上で昼飯を摂った俺と光は暖かい日差しの下、あまりの気持ち良さについ眠ってしまった。
二人とも寝不足だったのか、部活疲れが溜まっていたのか、目が覚めたのは午後7時、とっくに下校時刻を過ぎていた。
「参ったな…」
校舎への扉はとっくに施錠され屋上から出る事はできない。
フェンス越しに校庭を見下ろしても部活動の片付けをしている生徒が数えられるほどしかいない。
しかも校舎から離れた場所にいる為、ここから助けを呼んでもおそらく聞こえはしないだろう。
「どうしよう…」
非常給水塔の横に座り心底、困り顔の光。
「どうしよっか…」
俺もその横に腰を下ろす。
「あ〜あ、午後の授業サボっちゃったな」
冗談(実際には冗談になってないのだが…)を言っても光の顔には笑顔が戻らない。
「寒い…」
う…、それどころか『寒い』とまで言われた。
……いや違う。
寒いのは事実なのだろう。
よく見ると光の身体は小刻みに震えている。
無理もない。九月の頭とはいえ最近では夜も涼しくなってきた。それにさっきまでこんな所で寝ていたんだ。もしかすると風邪をひいたのかもしれない。
「光、寒いのか?」
「うん、ちょっとだけ…」
光は、親指と人差し指で『ちょっと』のジェスチャーをすると、俺を心配させまいと力無く微笑んで見せた。
(ハァ…こんな時、上着でも貸してやれば格好つくんだけどなぁ)
生憎まだ9月。制服も冬服ではなく夏服だ。
(シャツなんか貸しても、しょうがないし…)
なんだか無力な自分が情けなくなってくる。
そんな事を考えてたら、不意に光が俺の方に身体を寄せてきた。
「ど、どうしたんだよ!?」
「ゴメン、ちょっとだけ傍に寄らせて」
「ベ、別にかまわないけどっ…」
(ドキドキドキドキ…)
光は、寄り添いあうことで暖をとろうと考えたのだろうが、こっちは違う理由で熱くなってくる。
身体と身体が密接しあう気恥ずかしさで顔の温度が1,2度上昇したような気がした。
「そういえば昔、こんな風に遊んだね」
ふと、懐かしむように光がいった。
「子供の頃、よくやったよね。おしくら饅頭」
「…おしくら饅頭? あぁ、確かにやったな」
「でも、ある時、急にやらなくなっちゃったんだよね」
少しだけ寂しそうに光は言った。
「そうだっけ?」
もう何年も前のことだ。実をいうと、あまり憶えてはいない。
「うん、ある日私が押された反動で転んで泣いちゃって、それを見た君が『光ちゃんがかわいそうだから、おしくら饅頭はもうやめよう』って言ってくれてさ」
「………」
そういえばそんな事あった。
おしくら饅頭をやると力の弱かった光はいつも輪から押し出されていて、あの日もいつもと同じように押し出されたんだけど、偶々その場所に石があって光は躓いて転んでしまったんだ。
「あの頃から君は優しかったね」
そう言って光は俺のほうに体重をかけてきた。身体がさらに密着する。
「お、おいっ…」
「おしくら饅頭♪」
そう言う光の顔には、いつの間か笑顔が戻っていた。
ガチャ…
突然、校舎への扉が開いた。
「まったく、午後の授業にも出ないでこんな所で何やってるのよ…」
校舎へと続く扉から呆れ顔の水無月琴子が現れた。
「こ、琴子!」
「み、水無月さんどうしてここが!?」
「部活が終わって帰ろうと思ったら、屋上に人影が見えたから職員室で鍵を借りて見に来たのよ」
それに、あなた達かもしれないって思ったからね、と水無月さんは付け加えた。
「ありがと、琴子」
「助かったよ、水無月さん」
俺達は口々に礼をいう。すると彼女は、
「あら、私が来なかった方が良かったんじゃない?」
と、彼女流の冗談を言って微笑んでみせた。
「もぅ、琴子ったらぁ」
踵を返し光の言葉を背中で受ける水無月さん。
「二人とも鍵かけるから早く出なさい、それともまだそこにいる?」
俺達は慌てて立ちあがる。
「帰ろっ♪」
スカートについた埃を払い光は言った。
「あぁ」
そう言って俺も水無月さんと光の後に続く。
屋上を出る時、ふと、空を見上げると星が綺麗だった。
>>143-146
ときメモ2の光モノ、アップしました。
読んでわかる通りかなりへぼい文章です。
まぁ、笑って許してください。
ついでに言うと私は141ではありません。
じゃ。
ところで「おしくら饅頭」って言葉は全国区?
…あ、おはよう。今日もいい天気だねっ!
えっ?なんだか元気ないみたいだって?
や、やだなあ、全然そんな事ないよ。ほら、元気元気!
…ごめん、やっぱり解っちゃうんだね。
ううん、全然たいした事じゃないんだよ。ただ…
ちょっと、嫌な夢見ちゃった…それだけの事なんだ。
え?どんな夢だったかって?
き、聞いてもつまんないよ、きっと。
…どうしても聞きたいの?
あのね…
君が、急にどこかに行っちゃう…そんな夢を見たんだ。
うん…7年前の、あの日みたいに…
…もうっ!そんなに笑わなくたっていいじゃない!
あの時、私、ほんとに悲しかったんだよ…
…だめ、いまさら謝っても。もう、君なんか知らないんだから…
えっ…?
ば…ばかぁ。
急に真顔になって、そんな事言わないでよ…。
…でも、嬉しいな…。えへへ、ありがと。
今言ってくれた事…約束だよ。
これからは、ずっと一緒…って。
あ、そうだ。指切りしようよ。小さい頃みたいにさあ。
あはは、いまさら恥ずかしがるふりしたってダメだよ。ほら、小指かして!
指切りげんまん、嘘ついたら、針千本のーますっ!
…本当に、約束だよ。
ずっとずっと、私のこと…離さないでね。
えへへ…来ちゃった。
風邪ひいちゃったんだって?先生から聞いたよ。
急に休むから、ちょっぴり心配しちゃったけど、どうやら大丈夫そうだね。
あ、ちょっとだけ、キッチン借りるね。
ううん、いいから君は寝てなきゃ。
はい、ホットココア。
あったか〜くして、ぐっすり寝てれば、すぐに良くなるよ。
それにしても、君が寝込んじゃうなんて、珍しいよね。
ほら、何とかは風邪ひかない、っていうのにさあ。
…あはは、冗談だよ、冗談。
でも、本当に、早く良くなって欲しいな。
君の元気な顔を見るのが、私は好きだから…
…あれ、どうしたの?顔、真っ赤だよ?
熱が上がってきたのかな…。ちょっとおでこ貸して?
…うーん、それほどでもなさそうだけどなぁ。
え?私に伝染るといけないから、早く帰れって?
あはは、私なら大丈夫だよ。部活で鍛えてるもん。
…だから、もうちょっとだけ、君のそばにいさせて。
そうだ、タオル濡らしてくるね。
ほら、ちゃんと寝てなきゃダメだよ?
あっ、おはよう!
元気そうじゃない。うん、もう心配いらないね。
あ、そうだ。はいこれ、休んでた間のノートのコピー。
ううん、お礼なんていいよ。私がしたくてやってる事だから…
くしゅん!
…あれっ?
なんかボイスCDみたいな文章だな〜。
でも萌え〜。
そろそろ上げたい時期だが上げる前に長いやつ回さないといかんな。
154 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/04(日) 11:07
琴子SSキボン
155 :
名無し そうか、俺の事好きか。:2001/03/04(日) 21:32
俺的にはSSは土星なんだけどな
>>152 あたりです、と間を置いて言ってみたり。
や、一人称ものって、あまり書き手が透けて見えると、萎えそうな気がするもんで。
一瞬あなたが何を言ってるか判らなかった。
セがサターンの土星って意味ね。
あ〜驚いた。
今日も琴子は部室のコタツで丸まって読書をしていた。
茶道部部員の特権だ。
コタツの上には、お茶とみかん。もはや至れり尽せりといったご様子。
「ニャ〜ン」
何処からともなく猫が来室。琴子の反対側からコタツに潜る。
しかし読書に夢中になっていた琴子はそれに気付いていなかった。
スリスリ…
「あぁんっ…!」
突然、猫からの抱擁。つい艶めかしい声がでてしまう。
「……?」
何事かとコタツの中を覗く琴子。
中では昔歌った童謡のごとく、猫が丸くなっていた。
「どこから入りこんだのかしら?」
突然の珍客に琴子は驚く。
一瞬、追い出そうかとも思ったが、自分だけ暖まって猫を外に追い出すのもどうかと思い、今回は見逃してやることにした。
「今回だけ特別よ」
「ニャ〜ン」
琴子の言ってることが判ったのか猫は小さく泣いてみせた。
再び読書に戻る琴子。
しかし、暫くするとまた…。
スリスリスリ…
「やんっ…!」
再び猫からの抱擁。コタツの中に猫が居ることは判っていても、この不意打ちにはつい声が出てしまう。
「もう、読書の邪魔をしないでっ」
コタツ布団をめくり、猫を一喝。
しかし猫のほうは、そんなこと知ったこっちゃない、といわんばかりに「ふにゃ〜〜」と欠伸をした。
「……あなた、いい度胸してるじゃない」
それを見て、ひきつった笑顔をうかべる琴子。漫画なら琴子の背後には炎が燃えさかり、額には×の形をした青筋がうかんでいただろう。
「フギャッ!」
猫もそのひきつった笑顔から漏れる『殺気』を感じて身を強張らせる。
(……って私、猫を相手に何やってるのよ)
我に帰った琴子は自らに苦笑し再々度、読書に戻った。
(今日中に160ページまで読むと決めたんだから集中、集中!)
気合を入れなおす琴子。
今度はさっきまでと集中の度合いが違う。猫にスリスリされたぐらいではもう声をあげはしないだろう。
スリスリ…
(集中、集中!)
スリスリスリ…
(集中、集中、集中!)
ペロペロ〜…
(集中、集中、集中、集中!)
モミモミモミ〜…
(集中、集中、集中、集中、集ちゅ…って)
「きゃーーーーーーーーーーーーーっ!!」
猫とは違う、明らかな違和感に琴子は悲鳴を上げてしまった。
「わ、ごめーん。琴子」
思わぬ悲鳴に犯人もつい謝ってしまう。
「ア、アンタ、なにやってるのよ………」
布団をめくり上げると、中には苦笑いをうかべる光の姿があった。
「あのね、さっきから声かけてたんだけど、琴子が気付いてくれなかったからつい――」
最後まで聞くことなく無言で布団を下ろす琴子。
「あ〜、琴子ひどいよ〜っ!!」
布団越しにくぐもった声が聞こえたが無視すると、琴子はすっかり冷めてしまったお茶を一口すすった。
コタツDE琴子
>>158-160
思いつきで書いてみました。主人公は登場しません。
誤字・脱字・変な文体がありましたらご指摘、お願いします。
最近にわかに元気あるな〜
まさかコピペってことはないだろうな?
よしなに。
何?今回してるの?
ときメモキャラを次から次へとネプ投げしていくSSを書いてくだしい。
>>163 少なくとも
>>149-150は違います。まぁ、ありがちなネタっぽいので、探せば
似たのはどっかにあるかも知れんけど。
>>160 琴子よりも、むしろ光の意味不明っぷりに萌え。
俺もSSを書こうかと思ったが萌えの難しさに挫折。
だったらエロを書けって?
よけい難しいよ。
回して…。
170 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/06(火) 14:28
上げてみます。
何か無いかな?
ウサギはね、寂しくなると氏んじゃうんだよ…
173 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/08(木) 01:10
隣のヨシ坊「ショウ兄ちゃん!?」
寂しいね。
だれか来ないかな。
175 :
:2001/03/09(金) 20:11
誰か何かかけ!
177 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/12(月) 22:38
う、寂れてきたなこのスレ。
ちょっと質問なんですが、ここにいる皆さんは、SSなどの二次創作に、どういった
事を求めるのでしょうか?ネット上でいろんなSSを見てると「うわなんじゃこりゃぁ」
なシロモノに出くわす事も少なくないんですが。
今までで一番理解できなかったのは、原作ではおとなしいだけの健康なキャラに「病弱」
の設定を付加した挙句、主人公と氏に別れさせちゃう話。何故殺す?つーか、「はかない
命萌え」とかそういう萌え属性があるのか?萌えって奥が深い…
なんか考えて作ってきます。(ド素人ですが。)
TLS2の君子と兄の近親相姦モノでよければですけど。
反対意見ありましたら書きません。 では。
179 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/15(木) 01:35
>>177 【書く方は】
・読者を置いてきぼりにしない(一人よがりは駄目)。
・ご承知の通り、勝手な自分設定をつけない。
でいいんじゃない? 萌えやエロは書く人の自由だよ。
【読む方は】
・なるべく感想を書く。
・頭ごなしに批判・中傷しない。
って感じかな。
>>178 頑張って書いてね。待ってるよ。
180 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/15(木) 01:38
そろそろシスプリSSが来てもおかしくないな。
もっとも俺は未プレーだから読んでもわけわからんだけだと思うが。
Λ_Λ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´∀`)< 定期あげだモナー
( ) │
| | | \__________
(__)_)
183 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/16(金) 00:07
いけねsageのままだった。
しかもAAずれてるし…。
>【書く方は】
>・読者を置いてきぼりにしない(一人よがりは駄目)。
これが悩む所なんですよね…。書き手は脳内にその場面や情景が浮かんでるけど、
それがしっかり読み手に伝わってるかっていうのが解らない。修行あるのみかな。
ちなみに私はSS書き見習中。メモ2健全ネタ短編3本書き上げたんですけど、
どっかに投稿するか悩んでます。ここに上げるには長すぎるし。
>>184(葉鍵板ではこうだよ)
・書いたSSを30行程度で何分割かしてひとつずつsageで書き込む。
名前の欄にタイトルを入れておくとスマート。
・全部書き込んだら9つ短い書き込みをsageでして回す。
・回ったら名前の欄に作者名を書きタイトルを記入して自分が
アップしたところをリダイレクトする。
>>1-2みたいな感じ。
とりあえずここにアップしてみなよ。
さあ来い!
187 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/16(金) 20:58
3/5以来誰もかいてないなぁ。
誰か書いてくれよ。
>>185 どうもありがとうございます。葉鍵板、初めて行ってきました。
向こうはSS討論スレなんてあるのね…
…うひい、レベル高いよお。一気に鬱サイクルに突入してしまった。
やっぱりもうちょい書き直そう…(<きりがないのは解ってるけどね)
文章力向上の秘訣に人に読んでもらって意見を聞くってのがあるよ。
取りあえず発表してみたら?
あと葉鍵板のSS作家は熟練者が多いのであれを標準だと思わないようにね。
190 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/17(土) 18:34
おやすみなさい。
あまり188に期待をかけるとプレッシャーになりカワイソウだよ。
き、期待かけられてたのか……?
ごめん、のんびり修正中なので期待せず待ってて。ちなみに八重さんの話ね。
気長に待ってます。
途中まで作りました。未完成ですが、試しで書き込みます。
「ふぅ・・・」
君子はため息に似た声を洩らした。
右手を厚手のショートパンツの股間に宛がい、その奥の
「敏感なところ」を押し付けると産まれる痺れに、君子は
「いけないこと」と知りつつ抵抗できなかった。
自室の学習机の上に左腕を乗せ、顔を伏せ口を押し付ける。
思わずこぼれる甘い吐息が、一緒に住む兄に聞かれたくないためだ。
今は両親は引っ越し先である。
君子は兄とふたりきりの生活をしている。「こんなこと」を
しているなんて、お兄ちゃんに知られたら・・・と思うだけで
顔が熱くなる程恥ずかしいのに「えっちなきもち」になってしまう。
『こうゆうことする女の子、お兄ちゃんどう思うのかな・・』
机の上には、予習ノートがやりかけで止まっていた。
>196
「ん・・・ んぅ・・・ 」
君子は右手の指を、ゆっくりと上下に動かし、
ショートパンツの上から自らの弱点を責めたてる。
白い靴下を履いた可愛らしい細い足が、机の下でイヤイヤを
するように、ゆるやかにくねった。
しばらくその手淫に浸る君子。呼吸が乱れ始める。
ガマンができなくなったのか、一旦手を止めショートパンツを
脱ぎ、座りながら膝まで下ろしていく。
清潔感のある白い下着が露になり、薄い綿の布にうっすらと
浮かんでいる「一本線」に指を滑らせると、ひくん と全身を
震わせる。
君子は顔をあげ上体を反らし、椅子の背もたれに体重を預けた。
軽くにぎった左手を口にあてて、声を押し殺す。
下着越しから秘部をいじり、その快楽に目を細め、瞳を潤ませる。
「・・んぅ・んふぅ・・はぁはぁ・あくっ・・・んんぅ・・」
息が荒くなり、口から自分の意志と反対にあられもない悩ましい
声が洩れてしまう。
君子は、薄桃色の舌で唇をなめ濡らし、軽く噛んだ。
>197
「お兄ちゃんっ・・あふっ・・・んんっあっ・・はぁ・・」
君子はベッドに仰向けになって悶えていた。
脱ぎかけの下着が、左足首に絡まっている。
右手は常に動き、いやらしい唇から溢れるぬめりを陰核に
塗りつけて、そのたび、クチュクチュと卑猥な音を部屋中に
響かせていた。
左手はセーターとブラを一緒にたくしあげ、控えめで可憐な胸を
外気に晒してしまう。そして、その柔肉を手のひらで包み
乳房全体を揉みほぐす。おもわず甘い刺激に顔が歪む。
もっと強い刺激を求め、右手をもう片方の胸を掴んだ。
愛液で濡れた指を敏感な先端に擦りつけ、夢中になった。
君子は、想う。この手がお兄ちゃんの手なら・・・
背筋がゾクゾクッとなり、一際高い喘ぎ声をあげる。
「いいよ・・お兄ちゃんっ! いっぱいしてっ いっぱい・・
いっぱい いじって! いっぱい えっちしてっ!!」
懸命に秘部を擦り、細くくびれた腰をくねらせ、
荒々しい息づかいは、絶頂が近いことを表している。
「あっあっあっんふっあっ!あっ!あっ!」
速く速く執拗にクリトリスを擦りあげる! びくんっ!!
「ああっ!! ・・・〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」
一瞬、息を止め全身を強ばらせ緊張させる。
そしてゆっくりと筋肉を弛緩させ、ぐったりと横たわった。
君子は、恍惚とした表情で絶頂感に浸りながら、
兄を妄想で汚した自分を責めていた。
ーつづくー
かわりにまとめておくね。
『君子日記』(未完)
>>176-178
そんなに長くはないので回さないでいいよね?>ALL
早急に続きをキボーン。
といってもどう続くんだろう、この話。
やっぱり兄が現れて…って展開かな?
とりあえずご苦労様。
「・・・」の「・」の数はそろえた方がいいよ。
修正完了…うむう、こんなもんかなぁ。
まあいいや、見切り発車でゴー!
お、久しぶりの新作だ。
心が、寒い。
どうしてだろう、昨日まであったはずの何かが、すっかりなくなっている。
空っぽになってしまった心の隙間を、冷たい夜の風が吹き抜けていく。
だから、心が、寒い。
私……私は誰?
私はどこから来て、どこへ行くの?
……何も思い出せない。
ただ一つだけ判ること。
それは、昨日までの私と、違う私になってしまったこと。
だって、昨日まで、世界はこんなに広くも大きくもなかった。
だって、昨日まで、世界はこんなに喧騒に満ちていなかった。
耐えがたい不安が私の心を押しつぶそうとする。
私は、その不安を紛らわせようと――
――毛皮を震わせながら、小さな声で一回だけ「にゃあ」と鳴いた。
Tokimeki Memorial 2 Side Story
猫の夜 ― featuring Kaori Yae ―
夜の闇は、こんなにも心安らぐ物だっただろうか。
星空は、こんなにも明るく美しいものだっただろうか。
何も思い出せなくても、どうしてか、そんな違和感だけははっきりと感じる。
私がいたのは、何もない空間だった。平らで冷たい地面と、暗い空に輝く月と星――それだけが、その世界のすべてだった。
一体、ここはどこなのだろう。
それを確かめようと、私は歩き出した。小さな段差を乗り越えようとして――そこで足が止まった。
地面がない。――いや、正しくは、垂直に切り立った崖を隔てて、遥か下に地面がある。
高い。目がくらむほどの高さだ。全身がふるえ、四本の足がすくんだ。
そして、見下ろした遥か下には、無数の光の粒が流れていた。それは天から降り注ぐ星の光にも似て……しかし全く異なる、どこか冷たい光たちの群れ。
(ここは……屋上……?)
オクジョウ。
その意味は思い出せないのに、それはなぜか特別な響きを持って、私の胸にこだました。
だって、あの人と初めて出会ったのも、屋上だったから。
――あの人?
その瞬間――記憶が弾けた。
その人は、突然私に声をかけてきた。
「あ、あの……えーっと……」
口ごもるばかりで、一向に用件を切り出さないその人に、私はかすかな苛立ちを感じた。
「……何か用?」
「いや、用ってほどでもないんだけど。その、えーっと……」
だったら、声なんてかけないで欲しい。私は、一人でいるのが一番落ち着くのだから。
「用がないなら、私、帰るから……」
立ち去ろうとする私を、彼は慌てて呼び止めた。
「ま、待って、その……な、名前教えてよ」
私の名前なんか聞いて、どうするつもりなのだろう。
どうせ、今ここですれ違っただけの、赤の他人なのに。
……どうでもいい。
ただ煩わしさだけがあった。一刻も早くここを立ち去りたい……だから、私の名前を聞く事で彼が満足するのなら、そうしようと思った。
「……花桜梨。八重花桜梨。それじゃ」
「あ、ちょ、ちょっと待ってよ」
「……まだ何か?」
「あ、あの……良かったら……」
彼は少しうつむいた後に、顔を上げて……私の目を見つめながら、言った。
「良かったら、今度どこかに遊びに行かない?」
それは、イメージの奔流だった。そこからは『意味』が抜け落ちていたから、目覚めた後に思い出せない夢のように、それは私の心の隙間から滑り落ちていった。
ただ一つ、記憶のひとかけら、一つの名前だけが、私の心に留まり続けていた。
私は花桜梨……八重花桜梨。
それが何を意味するのかさえ、今の私には解らないけれど。
……小さな気配を後ろに感じた。
振り向くと、そこには一匹の『同族』がいた。もともと真白だったに違いない毛並みは、今は薄汚れて茶色とも灰色ともつかない。長い尻尾を、誇るかのように垂直に立てている。
――あなたも、独りぼっちなの?
私は彼女に近寄ろうとした。だけど……彼女はうなり声を上げて私を拒んだ。大きく開いた瞳に、テリトリーを奪われたという冷たい怒りがみなぎっていた。
だから、私はすごすごと、その場を後にせざるを得なかった。
……あなたも、私を拒絶するのね。
かつての友達……いや、友達だと思っていた人たちと同じに。
……かつての?
「……あ、ほら、あの人よ。例の……」
「え、それってマジ?……やだ、何考えてるのかしら」
それは小さなささやきだったが、確かに私の耳に届いていた。それとも、わざと私に聞こえるぐらいの声で話しているのか……どちらにしても、それは悪意という毒を塗った矢となって、私の心の傷口を射抜いた。
休学処分が明けた日……学校で私を待っていたのは、つい先日まで仲良く話していたはずの友人たちの、冷たすぎる目だった。いや、先生たちの視線でさえ、私に向けられるそれは蔑みに満ちていた。かつては優しさに溢れていた様に思えた校舎も、今はただ冷たい、ガラスとコンクリートの塊にしか感じられなかった。
(……私のした事は、間違っていたの?)
解らない。その時は、自分にできる最善の方法を採ったと思っていた。だけど、冷静になって考えれば、確かに軽率だったかも知れない……いや、よそう。過ぎた事で自分を責めても仕方がない。
私が間違っていて、その事で誰かが私を責めたとしても……一緒に笑い、一緒に悔しがった、そんな時間を共有した仲間たちなら、きっと解ってくれる。許してくれる。そして、以前の日々を取り戻せる……
そう信じて、私は仲間たちの待つはずの部室へ向かった。
そう、そこで私は――
一番失いたくなかったものを、自分の手で壊してしまった事を――知ったのだ。
まただ。
なんなのだろう。この、不意に蘇ってくる記憶は。
一体……私はどうしてしまったのだろう。
気がつけば、さっきまで遥か上から見下ろしていたはずの風景が、すぐ目の前にあった。どうやってここまで降りてきたのか、自分でも解らない――もしかしたら、今の私になる前の私が、その方法を知っていたのかもしれない。
その場所は喧騒に満ちていた。騒がしい音楽と、けばけばしいだけの光が、夜が本来持つべき静けさとは程遠い、空虚な世界を作り出していた。
見上げると、大勢の人間たちが楽しそうに話しながら、しかしどこか虚ろな目をして歩いていくのが見えた。
何がそんなに楽しいのだろう。
嘘と偽善にまみれたこの世界で生きていく事の、何がそんなに。
しばらく歩くと、さっきの地面を流れる光の帯の正体が解った――それは、轟音を上げて次々に通過していく、大きな金属の塊だった。その後ろに撒き散らされていく、嫌な匂いの空気が私の鼻をついた。
――怖い。
なぜだか解らないけど、これは、とっても怖い物だって……覚えている。
「八重さ〜〜ん!」
冷たい雨の降る中で、後ろから追いすがってくる声が聞こえた。その焦ったような声色が、とても苛立たしい物に思えた。
追いつかれないように、駆け出そうかと思ったけど……やめた。
彼は息を切らせながら、私の背中に近付き、雨音にまぎれそうな小さい声で言った。
「ご、ごめん……」
「……どうして謝るの?」
「い、いや……なんだか、触れられたくない事に触れちゃったみたいだから……」
「解ってるのなら、私を……一人にしておいて」
言い捨てて歩き出す私を、彼はしつこく呼び止める。
「だって……八重さん、何か一人で抱え込んで、悩んでたみたいだから……、だから俺……例え少しでも、八重さんの心の重荷を、一緒に背負ってあげたくて……」
「……だったら、人の過去に、土足で踏み入ったっていいと言うの?」
「だから、それは悪かったって言ってるじゃないか!」
「……もういい。あなたとも会うのも多分……これが最後だから」
「え……?」
「私……やめるの。学校も……何もかも」
私の言葉に、彼の表情が凍りついた。その顔が蒼く見えるのは、多分ネオンの照り返しだけではないだろう。
時が止まったかのように見つめあう私たちを、ただ降りしきる雨が濡らしていく。
「……じょ、冗談だろ……?」
「……冗談なんかで、こんな事、言わない……」
そうだ。それは、悩みに悩んだあげくに出した答えなのだから。
――本当は、ずっと前から考えていた。ただ、実行に移す決断ができなかっただけ。
だけど、もう限界だった。過去を隠したまま、一人の時を過ごす私を、クラスメイトたちが好奇の視線で見つめる。そんな毎日が繰り返される事に、私は耐えられそうになかった。
今、私の鞄の中には、一通の退学届が入っている。明日、これを提出しさえすれば――総てが終わるのだ。
「そんな……そんなの駄目だよ、八重さん!」
「……あなたには、もう関係ない……」
「関係なくなんてない!お願いだ、考え直して……八重さん!!」
彼の手が、私の手に触れようとする。しかし。
「……離してっ!」
彼の手を振り切って、私は駆け出した。信号の確認もせず、交差点へ向かって……。
その刹那、眩しいヘッドライトが私を照らした。
タイヤの擦れる、嫌な音が響き渡って……そして。
その記憶は、フィルムの切れた映画のように、そこでぷつんと途絶えた。
……寒い。
全身の震えが止まらない。
どうしてか解らないけど……怖くて、ただ怖くて……そして、寒い。
――助けて。
路地の隙間で、私は鳴いた。でも、通り過ぎる人々は、薄汚れた野良猫なんかに目もくれず、ただ機械めいた足取りで歩いていく。
――助けて。
どうしようもなく切なくて、寂しくて……私は救いを求めて鳴き続けた。
そして……
……二人の人影が、路地の前で立ち止まった。
「……おい、どうかしたのか?」
「いや、猫が……」
どこか懐かしさを感じさせる、それは少年の声だった。
「野良猫だろ?これから病院に行こうってのに、黒猫なんて縁起悪いぞ」
「だって……こんなに寒そうに震えてるじゃないか。ほっとけないよ」
その少年は路地の前でしゃがみこみ、私を呼んだ。
「……おいで」
私が警戒のうなり声を上げても、その人は優しい声で、私を呼び続けた。
私は、ゆっくりと一歩ずつ彼に近づき、そして、その足元まで行ったとき……彼に抱き上げられた。
「……よし、いい子だ」
「ったく、お前はお人よしだよな……」
あきれた口調で言うもう一人の少年をよそに、私を抱いた少年は、少し不器用な手つきで、しかし優しく私の毛並みをなで続けていた。彼の心臓の規則正しいリズムが、私をあやす子守唄のように聞こえた。
その少年の温かい胸に抱かれて、私はかすかにまどろみながら、彼らの会話を聞いていた。
「それにしても、今日で10日目か……今日こそ、意識が戻るといいな」
もう一人の少年がそう言うと、私を抱いた少年は、悲しげに顔を歪めた。
「……俺が悪いんだ。俺が、彼女と口論なんてしなければ……あんな事故には」
「運が悪かっただけさ。お前のせいじゃない」
「いや……俺、思い上がってたんだ。彼女の過去を知れば、彼女の苦しみを分かち合えると思ってた……バカだよ、俺。俺がした事は結局、まだふさがってない傷口を広げただけだった……!」
私を抱く、少年の手に力がこもった。私が驚いて身じろぎすると、彼は慌てたようにその力を緩めた。
もう一人の少年が慰めるように言う。
「よせよ、そうやって自分を責めるのは。お前なりに良かれと思ってやったことだろ?」
「……そうだな。すまん、純」
「謝る相手は俺じゃないだろ?……大丈夫、彼女はきっと解ってくれるさ。だからお前は祈ってろよ……八重さんが目を覚ましてくれる事を」
えっ……?
彼らは、私の名前を知っている。
……そうだ。
私も、この人の顔を覚えている。この人の声を知っている。
屋上で私に声をかけてくれた人。
私が約束を破っても、怒った顔ひとつ見せずに許してくれた人。
一緒に熱帯魚の美しさに感動してくれた人。
足を怪我した私を、優しく背負ってくれた人。
私に……人を信じる気持ちを思い出させてくれた人
ああ、こんなに大切な思い出を、どうして忘れていたのだろう。
――そして、ふと気がついたとき。
私たちの前に、一人の女性が立ちふさがっていた。
「……ようやく見つけたわ」
その女性は、どうやら私を抱きかかえる少年と同じぐらいの歳らしかった。その切れ長の双眸には、強い意思の光と一緒に、氷のような冷たい輝きが宿っていて、私の警戒心を刺激した。しかし、そんな私の思いとは裏腹に、少年は無防備に彼女に近付いていく。
「君、この猫の飼い主かい?」
「ま、そんなとこね。窓の鍵をかけ忘れて、うっかり逃げられてしまって……さあ、こっちへいらっしゃい」
嘘だ。
こんな人、私は知らない。
抵抗しようとした。でも、私に伸ばされた彼女の指、そこにはめられた指輪から立ち上る匂いを嗅いだとたん、私は強烈な睡魔に襲われた。……体に、力が入らない。
「良かったな、飼い主に会えて……」
私に向けて微笑む彼に、私は薄れていく意識の中で叫んだ。
――離さないで。
ずっと抱きしめていて。
この温もりを、失いたくない。
あなたとの思い出を、失いたくない。
……失いたく……ない…………。
…………。
(聞こえるかしら?いま私は、あなたの心に直接呼びかけているわ)
聞こえる。……あなた、一体誰?私をどうするつもりなの?
(……すいぶんとご挨拶ね。恩人に向かって)
恩人?あなたが?
(そうよ。事故によるあなたの肉体の損傷は、実のところたいした物じゃなかった。むしろ大きかったのは精神面のダメージ……あなた、事故前後に、何かトラブルでも抱え込んでいたのではなくて?)
……あなたには関係ないわ。
(そうね、詮索するのは本意じゃないわ。ま、そんなことはどうでもいい……大事なのは、あのまま放置していれば、あなたは一生眠り姫のままだった、って事ね)
……。
(そこで私が試したのは、精神の別固体への転送――つまり、猫の体にあなたの精神を移植する事で、一種のリハビリテーションを試みたわけ)
……嘘。そんな事、できるはずない。
(本当よ。ま、まだ実験段階ではあったけど……どうやら成功したようね)
……成功した?でも、昔の事とか、ほとんど思い出せなかった……
(当たり前よ。猫とヒトじゃ、脳の容量が全然違うもの。移植するのは、あなたの人格を構成する最小限の要素だけ。記憶の大半は本来の体に置き去り……ま、再移植と共に思い出すでしょうけど)
……じゃあ、あの……いくつかの記憶は……?
(そうね、人格の一部と化してしまった様な記憶なら、何かのきっかけで思い出す事もあったかもね)
人格の……一部……?
あの人との思い出が……もう私の一部だって……言うの?
(おしゃべりはここまでにしましょう。……さあ、目覚めなさい。あなたに生きる意志があるなら)
生きる……意思……。
意思……。
……。
規則正しい電子音によって、私は闇の中から呼び起こされた。
目覚し時計にしてはやけにゆっくりなその音は、よく聞けば自分の鼓動と同期している事に気が付いた。
なんだか、長い夢を見ていたような気がする。
「あ……ん……」
白い天井。
薄い水色のカーテン。
消毒液の匂い。
ここは……病院?
私、どうして病院なんかに?
「や……八重さん……気が……気がついたんだね!」
「え?」
聞き覚えのある声がして、私は顔を声の方向へと向けた。
「どうして……あなたが?」
彼は私の質問には答えなかった。その代わりに、大きな目からぼろぼろと涙を溢れさせながら、私の手を握り締めた。
「よ……良かった……!」
状況が飲み込めずに戸惑う私をよそに、彼は嗚咽を交じえたまま話し続けた。
「俺……八重さんが、このまま眠ったままだったらって……ずっと、ずっと心配してたんだ……!本当に……本当に良かった……」
男のくせに、涙で顔をグシャグシャにした彼の姿は、お世辞にもかっこいいと呼べるものではなかった。だけど。
握り締められた彼の手が……とても暖かい。
――孤独だけが私に安らぎをくれると、そう信じていたけど。
だけど……なぜだろう。今の私には、この暖かさこそが、何よりも貴重なものに思える。
本当はずっと求めていたのかもしれない。この優しい温もりを……。
「……そうだ。私の鞄……ある?」
「え?あ……うん」
彼が差し出した鞄から、私は一通の封筒を取り出した。それを見た彼が蒼ざめる――無理もない。それには大きな字で『退学届』と書いてあったのだから。
私はそれを、まだかすかに痺れの残る両手で……力いっぱい引き裂いた。
彼が驚愕の、ついで安堵の、そして喜びの表情を浮かべる。――解りやすい人だ。私が思わず微笑を漏らすと、彼もつられたように笑い出した。
――逃げ出す事はいつでもできるけど。
今は、もう少しこの場所で――彼のいる場所で生きてみよう。
今、手に入れた温もりを、二度と失わないように。
「……そうだ、先生呼んでこなくちゃね。ちょっと待ってて」
涙をぬぐいながら病室を後にする、彼のその背中に、私は小さなささやきを投げかけた。
「――ありがとう」
それは彼には届かなかったらしく、彼は何も答えないまま走り去った。
その代わりに、いつの間にか窓から顔を出していた一匹の黒猫が、どこか誇らしげな仕草で、一声「にゃあ」と鳴いた。
<< Fin >>
……回します。
はいっ!
…サーブ!
レシーブ!
トス!
アターック!
(さらに)アターック!
(もひとつ)アターック!
…汗をかくのって気持ちいい…。
「猫の夜」
>>204-215
てなわけで、二次創作の定番、どーぶつ変身ものでした。でも、こういうのって
大概ギャグですから、八重さんみたいなシリアスキャラでやるのは結構新鮮なんじゃ
ないかな…新鮮だといいなぁ…。
227 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/20(火) 23:31
サルベージ
ここにきてこのスレも活気が出てきましたな。
俺も時間をみつけて何か書こうかな。
でもその時間が無い…。
よしなに
233 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/21(水) 19:55
vxzxzxzxzxzxzv
意味不明な上げかたすんなよ
閑古鳥がないてるね
236 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/27(火) 00:26
痛いSSサイトスレが出来てからピタリと書きこみが無くなったな。
みんな恐れをなしたか?
痛いと言われようが、筆者のオナニーSSと言われようが書いてこそ真のSS作家だろ。
さぁ、君達のオナニーショウを見せてくれ!!
俺? 俺は書かないよ。
237 :
188@SS書き見習い:2001/03/27(火) 00:36
>>236 なんじゃそりゃ(w
なんか書きたいけどネタが思い付かない。ひかりんの話は一本書いてあるけど、
204-215より長い上、それと芸風が同じすぎて今は上げる気にならんし。
ゆっきーあたりでコミカルな話書きたいなぁ…。
238 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/27(火) 00:40
>>143-146
ひかりんの話、ほのぼのしていて楽しめたよ。読み終わったあとなんか
幸せな気分になった。
なんだかんだいって書いたり発表するのが一番上達するヒケツだからね。
始めはみんな痛いさ。
問題は、痛いまま続けるか、上達していくか、もしくはSS書きをやめるか。
全ては作家しだい。
240 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/27(火) 01:26
>>239 人によってはいきなり上手い人もいるぞ。
まあ、ごく稀だが。
241 :
SSギコ:2001/03/27(火) 01:59
>>216-224 がおもろい。いやほんとーに。
SSって、サイドストーリー(SideStory)つまり外伝の意味で使ってるんだろうけど、
ショートストーリー(ShortStory、短編)あるいは
サドンストーリー(SuddenStory、突然の話、始まりと終わりが突然の、くらいの意味)
でもあるんだと思う。いわゆる長編に対しての。
長めの、筋の通った話ってのは、よほど構成力が無いかぎり、どっかで見たような、
それも冗長で押し付けがましいものになって、読みとおすのも辛くなったりしがち。
だから初めは、このキャラのこんなワンシーンが見たいっ!を考えて、それだけを
まず表現する。極端、1行で済むならそれでいいと思う。
それでも足りない場合、1行、また1行と増やせばいいのであって。
ま、愛があればいいのだけどな、この手のやつは(藁。自己満足だってかまわんし。
逆に上手く書こうと思って妙な表現を使ったりすると、たちまちやばし。
どうも、一週間ぶりです。
もうすこししたら、君子日記の続きを書きます。
私は、素人ですしSS作家を目指してません。ですが、
好き勝手を許されるなら、少しづつ書き込んでみようと思います。
(もちろん読める程度になるよう工夫してみます)
批評、注意などありましたら宜しくご指導お願いします。
243 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/27(火) 02:25
陽ノ下光のSSをお願いします。
244 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/27(火) 02:54
長文の妄想カキコ
>>67-69みたいなのはSSというのでしょうか・・・?
245 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/27(火) 03:00
言わないと思う(w
246 :
188@SS書き見習い(早起きした):2001/03/27(火) 06:30
>>241 お褒め頂いて恐縮だけど、それは「ぱずるだま」連鎖時のセリフなんです…
回し用のネタに負ける俺の本編っていったい…しくしく。精進しよう。
247 :
188@SS書き見習い(追記):2001/03/27(火) 06:59
ついでに。
>>204-215 も、出発点は「猫になって主人公に抱かれる花桜梨」というイメージ
だったんですが、なぜそんな脈絡のない事になっちゃうのか?てな事を考えてる
うちにあの長さに(でも紐緒さんに頼るのは安易だよな、我ながら)。
指摘された点については自分でも解ってるんだけど…うーん。自分の理想と実力の
間でもがいてるな、自分。次は短いのを書いてみよう…
248 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/27(火) 13:33
なんにしろ頑張ってくれ。
ところで188はHNなのか、実際に188番の人なのか教えてくれ。
250 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/03/29(木) 10:56
あげ
動きがないな。
シスプリSSが全然出てこないなー。
まだ前半だけですが、書いたのでアップしてみます。
「咲耶、お客様よー」
休日の朝だというのに階下からそんな声。さてはお兄様かしらっ? …なーんて思ったんだけど、玄関に行ってみると亞里亞ちゃんのところのメイドさんだった。
「朝から申し訳ありません。実は亞里亞さまのことでご相談が…」
「亞里亞ちゃんの?」
「はい、もう亞里亞さまにはほとほと困り果てております。勉強はしない、好き嫌いは多い、ちょっと厳しくするとすぐ泣き出す。こんなことをお願いできた筋ではないのですが、私の指導力ではなんともしがたく…、なにとぞ姉上様の力をお借りしたいのです」
「そ、そうなんですか…」
亞里亞ちゃんか…。考えてみれば私たちって、あの子のことをまだほとんど知らないのよね。あのお屋敷の中ではそんなことになってたのね。
ふふっ、それにしても私を頼ってくるなんて、やっぱり大人から見ても私は一人前の女性として映るのかしら?
「実は兄上様にもお願いしたのですが、今はお忙しいとのことで」
「なにぃ!? お兄様に他の妹を近づけないでよ、このヘボメイドっ!」
「‥‥‥」
「あ゛。あ、あははは、そういうことでしたら私におまかせくださいな! 妹の面倒を見るのは慣れてますのっ」
そんなわけで私はじいやさんの…メイドさんは亞里亞ちゃんからそう呼ばれているらしいの…車に揺られて、亞里亞ちゃんの家へと向かいました。
いつ見てもすごいお屋敷よね。パーティ会場としては最適なんだけど、浮世離れしすぎていて暮らすにはちょっとね…。でもお兄様と二人きりなら住んでもいいけど。これだけ広ければ他人の邪魔も入らないものっ…なんてね、ふふっ。
「姉上様?」
「あ、な、なんでもありませんっ」
ごまかし笑いを浮かべながら邸内に入る。ここに私の妹が住んでるなんて、なんだか変な感じがしちゃうわ。
じいやさんは長い廊下を歩いて、豪華なマホガニー製の扉を軽くノックした。
「亞里亞さま、姉上様が遊びに来てくださいましたよ」
重い音を立てて扉が開く。その向こうには青いドレスに身を包んだ小さな女の子が、豪華な調度品に囲まれて、絨毯の上で絵本を読んでいたの。
「ハァイ、亞里亞ちゃん。元気にしてた? 優しいお姉様が遊びにきてあげたわよ&hearts;」
なんて気さくに挨拶をする私。亞里亞ちゃんはこちらを向くと……あからさまにがっかりした顔をした。
「…兄やじゃないの……くすん…」
ぐっ…。
い、いえ、我慢我慢。それだけお兄様が魅力的だってことよね!
「それじゃじいやさん。亞里亞ちゃんの面倒は私が見ますから、ゆっくり休んでくださいね♪」
「そ、そうですか? それでは…」
なんだか不安そうな顔を残して、じいやさんは部屋の外へと出ていった。
二人きりになったところで、にっこりと微笑みかける私。亞里亞ちゃんはこちらを見たまま、ぼーっとその場に座っている。
「ふふっ、亞里亞ちゃん。あんまりじいやさんを困らせちゃダメよ。そんなことじゃ私みたいな素敵なレディになれないわよ?」
「……だってじいや、すぐ意地悪するの……くすんくすん」
「それは意地悪じゃなくて愛よっ! 一見厳しいように見えて、そこには深い愛情が隠れているの。そう、あれは私がまだ小さかった頃お兄様の…って、ぎゃーーっ!」
亞里亞ちゃんは手を伸ばしたかと思うと、何を思ったのか私の髪を全体重をかけて引っ張ったの!
「姉やの髪、お馬さんのしっぽみたいですー…」
「私は七○留美かっ!?」
「くすんくすん……姉やが怒った……姉やがいじめる……くすんくすん……」
こ、こんガキャぁ…。って、いけないわっ私がそんなこと思っちゃ。私は優しいお姉様なんですもの。スマイルスマイル。
「ふ、ふふふ。それじゃ亞里亞ちゃん、お勉強でもしましょうか? 分からないところはお姉様が見てあげるわよ」
「亞里亞、勉強イヤです……くすん」
「そ、それならスポーツなんてどうかしらっ? こう見えても運動も得意なのよ」
「疲れるからイヤです……くすんくすん」
「ならトランプでも…」
「めんどくさいからイヤです……」
「…じゃあ何がしたいのよ」
ぞんざいになってきた口調でそう聞くと、亞里亞ちゃんは上目遣いに私を見ながらこう言ったの。
「…姉やが、お馬さんになるの…」
「は?」
「姉やがお馬さんになって、亞里亞が上に乗るの……。姉やのお馬さんがぱっかぱっか走るの……。とぉっても、楽しいですぅ……」
「‥‥‥」
私は無言で両手を伸ばすと、亞里亞ちゃんの口に親指を入れて思い切り横に広げた。
「ふぇふぇふゃっ!?」
「馬になれ…ですって?」
「ふぁふぉ…ふぁふぉ…」
「容姿端麗成績優秀、学園のアイドルたるこのクイーン咲耶ちゃんに向かって…こともあろうに馬・に・な・れ・ですってぇぇ〜〜?」
「ふぇ…ふぇぇぇぇーーーん!!」
邸内に響く大音量の泣き声。すぐさまじいやさんが飛んできて、状況を見るなり大声を上げる。
「何をしているんです! 亞里亞さまを泣かせましたわね!?」
「だってこの子、私に馬になれなんて言うのよ!?」
「う…、い、いやお姉ちゃんなんだからそのへんは寛大な心で」
「いくらお姉ちゃんだって限度があるわよっ! サイテー! きーーっ!!」
「き、今日はこのへんでお開きにしましょう! 誰かー! 姉上様がお帰りですよー!」
気がつくと私は丁重に追い出され、門の外で立ちつくしていたの…。
はぁ、やっちゃったわ…。でも私は悪くないわよっ。いくら妹だってやっていいことと悪いことがあるじゃない。ああ、この心の傷を誰に癒してもらえばいいのかしら…。
考えるまでもなく、私の足はお兄様の家へ向いていたわ。
「やあ咲耶、どうしたんだい…ってうわぁ!」
「お兄様っ! 聞いてお兄様。私は精一杯やったのよ! なのに亞里亞ちゃんたらちっとも言うことを聞いてくれないの。それとも私が姉として未熟なの!? 教えてお兄様!」
「なんだかわからんが落ち着けっ!」
なだめられつつお兄様の部屋に上がって、涙ながらに今日のことを話す私。お兄様は話を聞き終わると、慰めるように私の頭を撫でてくれた。ああ、災い転じて福ねっ…&hearts;
「そうだったのか…。ごめんね、僕が何とかしなくちゃいけないのに」
「そんなっ! お兄様だって忙しいんですもの、妹全員の面倒を見るなんて無理よ。見るなら私だけにして」
「は、ははは…。まあでも、テストが終わったら行ってみようと思ってたんだけどね」
「あ…。し、試験勉強中だったのね」
言われてみれば机の上に参考書が広げられてるし…。ああでもそんな中でも私の相談に乗ってくれるなんて、お兄様の深い愛を感じるわっ。
「これも亞里亞のためだものな」
「誰のためですって? お兄様…」
「くっ首を絞めるなっ! わわわかった、咲耶のためだっ!」
「うふっ、最初からそう言えばいいのに。お兄様の照れ屋さん♪」
ぜえはあと息をしているお兄様に、私は自分の胸をぽんと叩いた。
「ということで、亞里亞ちゃんのことは私に任せてね。お兄様は私たちの未来のことだけ考えていればい・い・の」
「‥‥‥。まあ頼むけど、他のみんなにも手伝ってもらった方が良くないかな?」
「あら、私だけじゃ頼りないの?」
「そうじゃないけど、咲耶はいつも一人で背負い込みすぎだろ?」
「え…」
思わぬ一言に、つい言葉に詰まる私…。
「咲耶は僕にはもったいないくらいよくできた妹だけど…。でも普通の女の子なんだから、あんまり無理しちゃだめだよ」
「お、お兄様…」
やだ、涙が滲んできちゃった…。いつも完璧みたいに思われてる私だけど…昔からお兄様だけは、私のことをちゃんと理解してくれるの。もう、だからこんなに好きになっちゃったのよ…?
「うん、お兄様…。それじゃ千影たちにも相談してみるね」
「ああ。僕も試験が終わったら手伝うよ」
「ふふっ、心配しないで。お兄様はお勉強を頑張ってね。それじゃお兄様、バーイ&hearts;」
来たときとはうって変わって明るい気分で、私はお兄様の家を後にしました。
さーてとっ。引き受けたからにはあのわがまま妹を、姉としてしっかり教育してあげなくちゃ。
誰を巻き込…もとい、手伝ってもらおうかしら。
考えながら歩いていた私の前に、小さな人影が立ちふさがる。
「フフフ、これは四葉の出番デスネ! ベールに包まれた亞里亞ちゃんの生活をぜーんぶチェキしちゃうわよっ!」
「やっぱり頼むなら年長組よね。千影、鈴凛、春歌の誰かかしら…」
「うわっ完全無視! しょせん四葉は外様というわけデスネー! いいデスいいデス、兄チャマに慰めてもらうデス…」
「ちょっと待てコラ」
歩き去ろうとする四葉ちゃんの首根っこをつかむと、後ろから締め上げる私。
「ふふふ〜、四葉ちゃん。私を差し置いてお兄様に何をする気かしら〜?」
「ぐえっ、やっぱり咲耶ちゃんは四葉が嫌いなのネ。だからゲームでも『いつも脳天気なんて四葉ちゃんみたいじゃない。絶体絶命だわ!』とか何気にヒドいことを言ったんデスー!」
「あなただって『ついでに咲耶ちゃん』だの『オマケの咲耶ちゃん』だの言いたい放題だったでしょっ! ああもう、わかったわよ。それじゃ亞里亞ちゃんのことを調べてきてくれる?」
「え…」
一瞬きょとんとして、いきなり鼻をすすり上げる四葉ちゃん。
「ううっ、探偵稼業十数年、初めてまともに依頼を受けマシタ〜!」
「ハイハイ、ほどほどにお願いね」
「チェキっとおまかせ! だいたいこの不況下であんな豪邸自体が不思議でシタ。きっと機密費を流用しているのよ! どうりで亞里亞ちゃんが馬好きなわけデス!」
「時事ネタはすぐ風化するわよ」
「さっそく調査開始ねっ! チェキチェキ〜!」
四葉ちゃんは土煙を上げて、地平線の向こうへ消えていった。あの子もなんだかよくわかんないわね…。
で、誰に押しつ…もとい、協力してもらおうかしら?
千影
>>257 鈴凛
>>258 春歌
>>259
翌日の朝、私は千影と一緒に亞里亞ちゃんの家へ向かっていました。
「あなたも私と同じで最年長なんだから、少しは妹の面倒も見なきゃダメよ」
「フッ、そういう役は君に任せるよ……。しかし亞里亞くんも、兄くんにしか懐かないとはね……」
「ほんとよね。はぁ…。私がいくら頑張っても、お兄様にはかなわないのかしら…」
「単に兄くんが優柔不断で甘いだけじゃないのかい……。まあ、おかげでこちらは実験がしやすいがね……フフフ……」
「‥‥‥」
こいつを何とかしないと私とお兄様の未来どころか、お兄様の人生自体が危ういわね…。
とはいえ今は亞里亞ちゃんが先。じいやさんに案内され、再び亞里亞ちゃんのお部屋をノックした。
「ハーイ、亞里亞ちゃんっ。昨日はごめんねっ」
「くすんくすん……また姉やが亞里亞をいじめにきました……」
ああっ憎たらしいっ…。ここは千影に押しつけようっと。
千影の背中を押して亞里亞ちゃんの前に出す。
「ほら、なんとか言ってあげてよ」
「亞里亞くん……。今日は面白いものを持ってきたよ……」
「くすんくすん……面白いものですの?」
泣きながらも興味を引かれたように、ちょっと顔を上げる亞里亞ちゃん。
「ああ、フランス製のギロチンを手に入れてね……君にはぴったりだろう……? なんなら切れ味を試して……いたっ」
後ろからひっぱたかれて、千影は恨みがましそうな目を私に向ける。
「面白く……なかったかい……?」
「何を考えてるのよ何をっ! ご、ごめんね亞里亞ちゃん、ほんの冗談よっ。ほらほら、ギロチンなんてどこにも持ってないじゃない」
「そう、思うかい……? 私が一声かければ、異次元から刃が落ちてくるよ……」
「もういい喋るなっ! あ、ち、ちょっと亞里亞ちゃん逃げないで〜!」
亞里亞ちゃんは真っ青になって、ソファーの陰でぶるぶる震えてる。まあ、そりゃそうよね…。
「えうっ……。姉やたちは亞里亞の首をちょん切りに来たんですの……」
「違うってば〜! もう、千影、亞里亞ちゃんが怖がっちゃったじゃない! 罰として何か言うことをきいてあげなさい」
「ほう……何が望みだい……?」
「ほ、ほら亞里亞ちゃんっ。千影お姉様が何でもお願いを聞いてくれるって!」
必死でご機嫌を取る私に、亞里亞ちゃんはちょっと安心して千影の前にくる。
「それじゃ、千影姉や……、お馬さんになってください……」
蹴り!
…蹴っ飛ばされた亞里亞ちゃんは、床に転がって呆然としていた。
「千影ぇぇぇぇぇっ!!」
「私は……刃向かう者には、容赦しないよ……?」
すぐさま耳をつんざく泣き声の嵐。じいやさんが飛んで………こないわね。
「ちょっと廊下に魔界空間を作ったから……しばらく誰も来ないよ……」
「わけのわかんないもの作らないでよっ!」
「くすんくすん……。どうして亞里亞をいじめるんですの? 亞里亞はなんにも悪いことしてないのに……」
「泣けば自分中心に世の中が回ると思っている愚物には……しつけが必要だね……」
「まったくね、ってちがーう!」
ああっ、私はどうしたらいいの? って言うかなんで私は千影なんか連れてきてしまったの!? 助けてお兄様!
「亞里亞さまぁ〜〜!」
あ、じいやさんが根性で這い出してきた…。
「じいやぁ〜!」
「亞里亞さま、ご無事ですかっ! …あなたたち〜!」
「あ、あはは…」
「出て行きなさーーいっ!!」
あっけなくつまみ出されて、私たちの作戦は失敗に終わりました…。
「フッ…」
「何がフッよっ!」
「一応、おもちゃとか色々持ってきたんだけどさ」
鈴凛ちゃんはそう言いながら、大きなボストンバッグを上から叩いた。
「亞里亞ちゃん喜んでくれるかなぁ?」
「ふふっ、さすがは鈴凛ちゃんね。子供はそういうの好きだもの」
部屋に行くと、亞里亞ちゃんはうさぎのぬいぐるみで遊んでいるところだったわ。
「やっほー、亞里亞ちゃん。そんなうさぎより面白いものを持ってきたよ♪」
「うさぎさんよりも……ですの……?」
鈴凛ちゃんは元気にうなずくと、バッグの中から銀色に光る何かを取り出した。
「これよっ! 『1/200光子戦闘機ジェットリンリン1号』!」
「‥‥‥」
「ホントに発射できるミサイルランチャーつき!」
「‥‥‥」
「‥‥‥」
「グレート殺人キャノンもつけた方がいいと思う?」
「知るかっ!」
バッグを引ったくって中身を見ると、入っていたのは超合金のロボットばかり。こ、こいつはっ…。
「姉や……、そんなに亞里亞がキライなんですの……」
「誤解よっ! ほ、ほら、ちゃんと動くんだし、飾りとかつけて可愛くすればそれなりにステキだと思わない?」
「メカに可愛さなんて邪道だと思う」
「鈴凛ちゃんは黙ってなさいっ!」
私の苦労なんかどこ吹く風で、亞里亞ちゃんのそばにしゃがみ込むと耳打ちする鈴凛ちゃん。
「ところで亞里亞ちゃんお金持ちでしょ? 三億円くらい貸してくれない? 巨大ロボ作るからさぁ」
「妹にたかるんじゃないわよっ!」
「なによー。そういう咲耶ちゃんだって、この前金欠だって愚痴ってたくせに」
「そ、そうね、化粧品ってけっこう高くて…って違う違う」
「‥‥‥」
ああっ! 亞里亞ちゃんが白い目で見ている!
「亞里亞、腹黒い人は嫌いです……」
「誤解よぉっ。私ほど一途にお兄様を想い続けるピュアな女の子はいないって世間でも評判なのに…」
「誰が評判してんのよ、誰が」
私の説得も空しく、亞里亞ちゃんは隣の小部屋に入ると中から鍵をかけてしまったの…。
「やれやれ。しょせん子供に巨大ロボのロマンはわかんないんだよね」
「私にだってわかんないわよっ!」
「ふふっ、やっぱり春歌ちゃんが一番まともよね」
「はいっ。弟妹を指導鞭撻するは兄姉のつとめ、この春歌未熟の身ではありますが、一命を賭して亞里亞ちゃんにヤマトナデシコの道を教え諭す所存でありますわっ! 咲耶ちゃんも大船に乗った気でいてくださいませっ!」
「‥‥‥」
思いっきり不安…。
はたして亞里亞ちゃんの部屋に入るやいなや、春歌ちゃんは両手で顔を押さえて悲鳴を上げた。
「きゃぁぁぁっ! 亞里亞ちゃん、なんという格好をしているんですかっ!」
「え……。だってフランスではずっとこの格好でしたの……くすん」
「いけませんわっ! 郷に入っては郷に従え、日本に来たからにはその国の風習に従うのが筋というものですわっ!」
「あなたドイツでも和服着てたんじゃないの?」
「あー、えへんえへん。本日は晴天なり」
「くすん……亞里亞の姉やは変な人ばかりです……」
あああ反論できない…。
私が頭を抱えている間に、ノックの音とともにじいやさんがすまなそうな顔で現れる。
「申し訳ございません、そろそろバイオリンのお稽古の時間なのですが…」
「くすんくすん、亞里亞、お稽古ごとはもうイヤです……。姉や、たすけて……」
あ、亞里亞ちゃん…、初めて私のことを頼ってくれたのねっ。都合のいいときだけって気がしないでもないけど。
「ねえじいやさん、こんな小さいうちからお稽古なんてひどいんじゃない?」
「何をおっしゃるんですか咲耶ちゃんっ!」
しまった、隣にこいつがいたんだわ…。
「常に切磋琢磨し精進するのが日本女性の真髄というもの。ヴィオロンなんて生温いです! お花、お琴、書道、日本舞踊も習わせるべきですっ」
「亞里亞、死んじゃいます……」
「武士道とは死ぬことと見つけたり」
「死んでどーする!」
呆気にとられていたじいやさんだけど、とにかくお稽古が先と思ったのか、春歌ちゃんと一緒になってお説教を始める。
「姉上様の言うとおりですわよ。頑張って一人前のレディになりませんと」
「兄君さまの妹ならこれくらいできて当然ですわ。そしていつかは兄君さまの良妻賢母に……きゃあっ&hearts;」
「すべて亞里亞さまのためなのです」
「亞里亞ちゃん、精進ですわっ!」
「じいやが二人になったみたいですぅー!」
私は春歌ちゃんの襟首を掴むと、引きずるようにして屋敷を退出した。
「ああっご無体な。このような辱めを受けるならば、いっそ自害させてくださいませぇっ」
「黙ってて。頼むから…」
はぁぁ……。
まだ冬の残る朝の通学路に、私の吐く息が白い跡を作る。
昨日はさんざんだったわね。今日も今日でお兄様を誘いに行ったらもう登校した後だし、ダメのダメダメ…。
…だいたい、なんで私がこんな苦労しなくちゃいけないのよ。
そりゃ亞里亞ちゃんは妹かもしれないけど、一緒に暮らしていたわけでもないし…。
まったく違う世界で、違う風に生きてきたんじゃない。これでホントに姉妹だなんて言える?
それに…お兄様を巡ってライバルになるかもしれないんだし…。
って何考えてるのよ私ったら子供相手にっ。ああっでもでもっ。
「元気のない人にチェキー!」
「きゃっ! …も、もう四葉ちゃん、脅かさないでよねっ」
例によって唐突に現れた四葉ちゃんと、その後ろからリボンの角がぴょこんと顔を出した。
「咲耶ちゃん、一大事ですのっ!」
「あら白雪ちゃん、どうかしたの?」
「四葉の調査で重大なことがわかったのデス。テーマは亞里亞ちゃんの食生活について」
「亞里亞ちゃんったら、一流シェフの作った料理を毎日出されているくせに、ほとんど残してしまっているらしいんですの。代わりにお菓子ばっかり食べてるっていうんですのよぉっ!」
「ふ、ふーん」
そういえば好き嫌いが多いってじいやさんも言ってたわね。まったく、スタイル維持に苦労している私の爪の垢でも飲ませてやりたいわね。
「四葉がチェキしたところによると、昨日だけでもショコラを3つ、チョコレートを2枚、キャンディーを4個口に入れてマスね」
「このままでは確実に糖尿病になりますの! ああっ、姫、そんなの耐えられませんっ!」
両手で頬を挟んでいやいやをする白雪ちゃん。なんか嫌な予感…。
「あ、あのね白雪ちゃん。心配するのは分かるんだけど、それは亞里亞ちゃんのご両親やじいやさんが考えることじゃないかなーって…」
「んまあっ、何を言ってるんですのっ? 咲耶ちゃんは妹が病気になってしまっても平気だって言うんですのねっ!」
「ううっ」
私にどうしろっていうのよぉ…。
「お願いですの咲耶ちゃん。今度のお休みの日に、亞里亞ちゃんをピクニックにでも誘ってほしいんですの」
「そこで白雪ちゃんのお弁当を食べさせ、好き嫌いを直そうと思うのデス。この作戦の成否はキミにかかっているっ!」
「ち、ちょっと…」
「姫、頑張って腕をふるいますの。人参とかピーマンとか、栄養のあるものをふんだんに入れますわっ」
そんなのあの子が食べるわけないじゃない! 『ピーマン嫌いです』とか言って泣かれるのがオチよ。そんなことしても何にもならないわよっ。
…でも、白雪ちゃんも四葉ちゃんも、信頼しきった目で私のことを見ていて…。
結局私はいつものように、笑顔で引き受けるしかなかったの。
「ふ、ふふっ。そこまで頼まれたら仕方ないわね♪ 亞里亞ちゃんを連れ出すくらいどうってことないわよ」
「さすがは咲耶ちゃんですわっ」
「頼りになるデス!」
ああぁ…。結局私って、妹たちの前では格好つけちゃうのよね。こういうところ、やっぱりお兄様の妹なのかしら…。
こうして逃げ場のなくなった私は、足を引きずるようにして学校へと向かいました…。
それから数日。まだなんにもしてない。
そりゃ、亞里亞ちゃんを無理矢理連れ出すだけなら簡単だけど、それであの子のわがままが直るとは思えないじゃない。
どうせまた泣かれるんだろうし…。私って誰にでも好かれる人間だから、歓迎されないって結構ツラいの。
…お兄様は、まだ勉強中なのかしら。
ちょっと顔を見に行ってみようかな? うん、そうよね。こんなに悩んでいる妹をお兄様も慰めたいって思うはずよ。だって私のお兄様ですもの!
すっかり納得した私は、放課後になると軽い足取りで校舎を出たの。
と、校門のところで、可憐ちゃんと衛ちゃんが話しているのが目に入ったわ。
「ハーイ、二人とも。なんのご相談?」
「わっ、噂をすれば咲耶ちゃんだ」
「今ね、亞里亞ちゃんのことを話してたの」
うっ…。四葉ちゃんたら、妹全員に喋ったわね。
「やっぱり一日家の中でお菓子食べてるなんてよくないよっ。外に出て体を動かすべきだよ!」
「だから、可憐たちも何か咲耶ちゃんに協力できないかなって思ったんです」
「ふふっ、あなたたちはホントにいい子ね。でも大丈夫よ、亞里亞ちゃんのことは私とお兄様でなんとかするから。まあ将来における私たちの育児の予行演習みたいなものかしら? きゃーっ&hearts; じゃあまたね」
「ちょっと待て」
ごきっ
髪の毛の端を引っ張られ、私の首は後ろに90度折れ曲がっていた。
「…可憐ちゃん〜!」
「あ、あははは。えっとねっ、お兄ちゃんも忙しいんだし、私たちだけで何とかした方がよくないかな?
亞里亞ちゃんもお兄ちゃんが相手だとすぐ甘えちゃうだろうし。うん、可憐はそう思いますっ!」
「とか言いながらなにか黒い怨念を感じるのは気のせいかしらっ!?」
「え〜っ? 可憐、子どもだからわかりませんっ」(えへっ)
くっ、このカマトト娘め…。…でも、そうよね。この前私に任せてって言ったばかりなんだし。ここでお兄様に頼ったら、お兄様に相応しい女の子なんて夢のまた夢じゃない。ふふっ、私もまだまだ修行が足りなかったかしら?
「で、でも咲耶ちゃんにばっかり頼るのもよくないよっ」
純粋にいい子の衛ちゃんがそう言ってくれる。
「よし、ボクが亞里亞ちゃんに言ってくるよっ! 野菜も食べなさいってびしっと!」
「ダメよ衛ちゃんは。馬になれって頼まれたらホントに馬になっちゃいそうだし」
「そっ…、そんなことないと思うけどなぁ。あは、あはは…」
泣かれたとたんにオロオロしだして『ごごごめんねっ! 馬にでもなんでもなるからぁっ!』とか言い出す姿が目に浮かぶわよ。やっぱり私が何とかするしかないのよね…。
「うん…。それじゃ今度の土曜日に亞里亞ちゃんを連れてくるから、一緒に遊んであげてくれる?」
「そうなの? うん、もちろんだよっ!」
「可憐たちにできることがあったら、何でも言ってくださいね」
妹たちに応援されて、私はお兄様のところへ行くはずだった足を、ぐっと自分の家へと向けた。
そうよね、私はみんなのお姉様なんですもの…。
そんなわけで、今は金曜日の夜です。
一応雛子ちゃんと花穂ちゃんは一緒に遊んでくれる約束になったんだけど、肝心の亞里亞ちゃんとはまだ約束してないの。
電話したんだけど、『姉上様とはお話ししたくないとおっしゃってます』って、じいやさんに申し訳なさそうに言われちゃって…。
あーもう、ホント子供ってイヤっ!
考えてみれば、可憐ちゃんも花穂ちゃんも雛子ちゃんも手の掛からないいい子だったものね。私って姉としてのレベルは思ったほど高くないのかしら…。
せめて鞠絵ちゃんが近くにいてくれたら、何かと相談できるんだけど。
「咲耶、お電話よ。鞠絵ちゃんから」
っと、噂をすれば影ね。部屋にある子機を取って、電話をつなぐ。
「ハァイ、鞠絵ちゃん?」
『咲耶ちゃんですか? 急にごめんなさい。みんな、どうしてるかなって…』
落ち着いた声が電話から流れてくる。元気? 体の調子はどう? なんていつもの会話をして、話は最近の出来事になった。ほとんど、私が一方的に喋ってるんだけどね。
亞里亞ちゃんのことも、さりげなく話題にしたんだけど…。
『そうなんですか…。咲耶ちゃんも大変ですね』
なんて、言われちゃった。
「や、やだ。別に大変なんてことないわよ。私が頼られるのも人徳ですもの。なんてね」
『うふふっ。咲耶ちゃんは相変わらずですね』
可笑しそうに笑う鞠絵ちゃん。どうもこの子が相手だとやりにくいなー。
『……亞里亞ちゃんは、どんな気持ちなんでしょうね』
電話からの声が、急にそのトーンを変えた。
「…鞠絵ちゃん?」
『あ、ごめんなさい。いつもお屋敷の中にいて、周りに誰もいなくて、外にも出られなくて……それって、私と似てますから』
「鞠絵ちゃん…」
やだ、こういう時ってなんて言えばいいのよ…。
正直言っていつも健康でお兄様のそばにいられる私は、鞠絵ちゃんに悪いなって思うこともあるけど…。でも敢えて、私は明るい声を出した。
「もう、鞠絵ちゃんには私たちがいるでしょ?」
『ふふっ、そうですよね…。亞里亞ちゃんだって、そうなんですよね』
ずきん、と胸が痛む。そんな風になんて……考えたことなかったもの。
『咲耶ちゃん、亞里亞ちゃんをお外に連れだしてあげてください。私と違って、出ていこうと思えば行けるんですから…』
「…うん。わかったわ。約束する」
『くすっ、やっぱり咲耶ちゃんですね』
「あら、それって誉められてるのかしら?」
『もちろんです。それじゃ…またお電話しますね』
静かに電話は切れて、私は深呼吸してから受話器を持ち替えた。
もう迷うことなくダイヤルを押す。
「じいやさん? 咲耶です。亞里亞ちゃんいます? 出なかったら千影を送り込むわよって言ってやってください」
数分後、恨みがましそうな亞里亞ちゃんの声が聞こえてきた。
『くすん……。もう亞里亞のことは放っておいてくださいです……』
「そうはいかないわよ、私は亞里亞ちゃんのお姉様ですもの。
だから、ね。仲直りしましょ? 明日、かしのき公園にでも遊びに行かない?」
『公園……?』
「そっ。雛子ちゃんも来るのよ」
『雛子ちゃんが……』
亞里亞ちゃんの声がいくぶん柔らかくなる。ちょっと悔しいけど、やっぱり子供は子供同士の方がいいのかもね。
「明日はお稽古とかあるの?」
『ないです、でも……』
「じゃあ決まりねっ! 明日の朝に私が迎えに行くから、楽しみに待っててね。じいやさんには私から言うから」
『あの、でも……』
「大丈夫よっ。お姉様と妹が一緒にお出かけするなんて、別に普通のことじゃない。今までなかったのがおかしかったのよ。それじゃ明日ね。バーイ」
『あ……』
断られないうちに電話を切った。もうなるようになれよ! 一緒に遊んで、いろんな話をすれば、少しは姉妹らしくなる。今まで離れていた分は、これから取り戻せばいいじゃない。
こんなに大勢の姉妹がいるのは、私たちだけの特権なんだから……
だから今回は、遠くから見守っててね、お兄様。
<つづく>
回します
咲耶「今度から同じクラスになった咲耶です。なんでも聞いてね!」
兄 「咲耶…あの…」
咲耶「ああだめ! スリーサイズは秘密よ!」
咲耶「でもスタイル良くないから言うのが恥ずかしいってわけじゃないのよ。
こーゆーのもなんだけど結構たいしたものよ?」
咲耶「いやーんもう! 何言わせるのよぉ、お兄様ったらぁ!」
兄 「じゃなくて、お前の教室は中等部だ」
咲耶 「はい、新妹を紹介しまーす。亞里亞ちゃんです」
亞里亞「あ、亞里亞です……。よろしくお願いします……」
咲耶「亞里亞ちゃんはフランスに住んでいたけど、日本の豪邸に引っ越してきました」
一同(おおー)
咲耶「ガキのくせに金持ちだからっていじめないであげて下さいね」
一同(咲耶ちゃんにいじめられなきゃいいけど… (ガキのくせにって…))
273 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/01(日) 02:45
S. Education(前)
>>253-262 プレステ版のネタを多少含みます。
亞里亞が叩かれて不憫だったので(あれじゃ無理もないが)、一応フォロー用SSです。
(なんかギャグになっちゃたが)
続きはまたいずれ〜。
無理矢理全員出すのはやはり無理があったな…。
274 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/01(日) 23:34
久しぶりのSSやね。
しかも分岐ときたもんだ。
ごくろーはん。
275 :
GOOD:2001/04/02(月) 00:22
ですね>シスプリSS
しかも分岐アリ(W
こういう軽いタッチの好きなんですよ
ELF系はどうですか?
276 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/02(月) 00:30
ELF系は蛭田テイストの文章が書けないとキツイっしょ。
でもあえて聞こう。
何ネタが読みたいの?
277 :
う〜んとね:2001/04/02(月) 00:48
同級生2&下級生
会話のテンポでみせてるゲームだからSSは難しそうだな。
エロゲ板や葉鍵板みたいにSS保存サイト誰か作って。
280 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/05(木) 12:46
一週間ぶりにギャルゲー板のぞいてみたが、あれ?
ときめも+バトルロワイヤル消えたのか?
見上げると、少し暗くなりかけた空のその半分を、淡いピンク色の
花が埋め尽くしていた。
今年も桜の季節が巡り来た――感慨深く一本の樹のそばにたたずむ
私の足元を、小さなつむじ風が、歓声を上げながら元気に走り抜けていく。
「あんまり走り回ると危ないよ、愛結実」
「あゆみへーきだもーん!……わっ」
……ほら、言わない事じゃない。転んで芝生の上に突っ伏した愛結実に、
私は小走りに駆け寄った。
愛結実は、顔をゆがめながら、何かを求めるように私を見上げて、
「いたいよぉ」と泣きそうな声で言う。そんな小さな愛娘に、私は言った。
「一人で、立てるよね?」
「……え?」
愛結実は不思議そうに私の目を見つめる。無理もない、いつもなら
助け起こす場面だものね。……でも、今日からは。
「転んだら痛いのは当たり前よ。でも、だからといって、いつまでも
転んだままじゃだめでしょ?」
「……でもぉ……」
「大丈夫、急がなくたっていいの。ゆっくりと、自分にできる速さで
起きればいい。そして、また歩き出さなきゃ。ほら、ママが見てて
あげるから。ね?」
私の言ったことのどれくらいを、この娘の幼い心が理解したかは
解らない。でも、愛結実は確実に何かを感じ取ったようだった。短い
手足を地面に突っ張って、必死に起き上がろうとする。
そして、ようやく立ち上がった愛結実の前に、私はしゃがみこんで、
その頭を精一杯の愛情を込めて撫でた。愛結実の顔が満面の笑みに染まる。
「ひとりでできたよ。あゆみ、えらい?」
「うん、えらいえらい。やっぱり、今日からひとつお姉さんになる
だけの事はあるよ」
「……おねーさんに?」
「うん。……お誕生日おめでとう、愛結実」
その時、少し息を切らせながら、私たちを呼ぶ声が聞こえた。見ると、
一人の男性のシルエットが、大きな包みを抱えて駆けてくる。
「パパー!」
愛結実は駆け出すと(今度は転ばなかった)、走って来た父親に抱きついた。
「もう、遅刻よ、あなた」
「はは、悪い悪い。仕事はさっさと切り上げたんだけど、ちょっと隣町の
玩具屋まで行ってたものだから……ほら、愛結実にプレゼントだよ」
そう言って、カラフルなラッピングがされた大きな包みを、愛結実に
差し出す。たぶんぬいぐるみか何かだろう。
「ほんとにあなたって、愛結実に甘いんだから……」
「なんだ?自分の娘に嫉妬かい?心配しなくても君の分も買ってあるよ――」
言いながら彼は、私の左手の指輪に触れた。「――今日は俺たちにとっても、
大切な記念日なんだから」
「……もう」私は少し照れながら言った。そしてもう一度桜の樹を見上げる。
「4月8日か……あれからもう、ずいぶん経つんだね……」
「そうかい?俺は昨日の事の様に思い出せるけどな」
「……ふふ、それは私もおんなじ」
そう、忘れもしない2001年4月8日。それは転んだままだった私が、
もう一度立ち上がって歩き出した日。あるいは、この人に歩き出す勇気を
貰った日。
そしてその数年後、私たちは小さな教会で、永遠の誓いを交わした。その
日を4月8日にしようというのは、どちらが言い出したことだったか――
今ではもう思い出せない。
さらに数年後の同じ日、小さな天使が私たちの元に舞い降りた。それは
多分ただの偶然だけど、彼に言わせるとこうだ――この子はきっと、私たちが
何かを忘れて立ち止まってしまう事があれば、その時に一番大切な事を思い
出せるように、そしてもう一度歩きだせるように、神様が遣わしたのだと。
だから――この子の名前は“あゆみ”。
咲き遅れた桜にようやく結ばれた、いとおしい果実。
「ねえ、プレゼント、あけていーい?」
娘の声に、私は回想から引き戻された。
「だめよ。それはおうちに帰ってから。パーティーの用意もしてあるしね」
「じゃ、はやくかえろうよー!」
言って彼の手を強く引っ張る愛結実に、彼は仕方がないな、という表情を
したまま引きずられていく。――本当に甘いんだから。
「さ、行こうか、花桜梨」
「うん」
歩き出す前に、私はもう一度だけ、思い出の場所で咲き誇る桜たちを
振り返った。
時は巡っても、花たちは変わらずに春の訪れを告げるように、きっとこの
私たちの幸福な日々も、永遠に続いていくのだろう。
――今の私には、そう信じられる。
(Fin)
練ってないぞ!推敲してないぞ!はっきり言って勢いだけで書いてるぞ!
つーか一番悩んだのが娘のネーミングってそんなことでいーのかオレ。
でも、これ今日上げないと意味ないよなぁ、というわけでアップしておきます。
まぁ、各自の思い描く八重さんの未来とは違うかもしれませんが、そこは
「可能性の一つ」てな事で一つご容赦くださいませ。
久しぶりのSSですな。
あとがきで作者が自己嫌悪(?)&暴走してるけどこれはこれでいいと思うよ。
いいんじゃないか?
愛を感じるぜ?
287 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/16(月) 03:17
定期あげ。
悲しい話は嫌だい。
船室に戻った彼は、乱暴にベッドに身を横たえ、腕で顔を覆った。
涙は出ない。しかし、言いようのない喪失感にさいなまれていた。
彼が心を許した女性は、国を発つ一週間前に、彼の前から姿を消した。
剣を抜かない者は斬れないと涙を流して走り去っていったのだ。
そのほんの10日ほど前、2月最後の休日には
二人は喫茶店で一杯のソーダを一緒に飲んだりしていた。
玉砕覚悟で彼が提案してみたら、
『たまには、いいかもね…』
彼女は真っ赤になって視線をそらしながらストローを吸っていた。
──あれは現実の出来事だったんだろうか。
それとも、その後の出来事の方が悪い夢か何かなんだろうか。
頭の中がぐるぐる回っていた。
確かなことは、彼はドルファンを追い出され、
彼女は彼に別れを告げて去っていった、ということだった。
なぜこんなことになったのか。
彼には何もかも納得いかなかった。
なぜいま自分は船に乗っているのか。
なぜ彼女がヴァルファの一員だったのか。
なぜ彼女は自分を斬らずに走り去ったのか。
何もかもが分からなかった。
分からないといえば、彼には自分自身のことも分からなかった。
いくら心を許した相手とはいえ、
自分を討とうと武装している者の目の前で刀を投げ捨てるなど、
戦場を生き抜いてきた人間とは思えない無謀さだった。
『優しいのね…』
(優しい、か……この俺が…)
『さようなら、私の憧れた人…』
彼女の最後の台詞が頭の中で何度もこだまする。
彼は唇を噛み、腕で目をこすった。
彼が乗っている船は、新しくできた外国人排斥法に則って
外国人を国外退去処分にするためにドルファンが出した船だった。
ハンガリア、ヴァン=トルキア、セサ、
そしてスィーズランドへと順番に寄港し、
どこか任意の地で降りなければならなかった。
彼はどこに降りるとも決めずに乗り込んだが、
船が各国に寄港するたび、軍の要人だか誰だかがどこから
嗅ぎつけたのかやってきて、傭兵部隊の指揮官だの、
正規軍の将校だのといった話を彼にもちかけてきた。
全欧最強の呼び声高い傭兵騎士団ヴァルファバラハリアンを
ほとんど一人で壊滅に追い込んだドルファンの聖騎士の名は
本人の思いもよらぬところまで知れ渡っていた。
単に彼に自覚がなさすぎたのかもしれないが。
彼は正直、歓待が憂鬱だった。
熱心な誘いを受ければ受けるほど自分の心が沈んでいくのが分かった。
あの果し合いの後、彼は剣を手にとる気持ちを失っていた。
『あそこで俺はもう剣を捨てたんだ。
彼女の前で、ハッタリではなく、作戦でもなく、本当に捨てたんだ。
あの気持ちに嘘はなかった』
そんな思いもあったかもしれない。
彼はあのとき、命を捨てる覚悟で剣を捨てた。
しかし同時に、自分が剣士であることそれ自体をもある意味で捨ててしまって
いたのかもしれない。彼女は、敵を目の前にして斬れない自分は
もうヴァルファ八騎将の一人を名乗る資格はないと言っていたが、
それなら敵を目の前にして剣を捨てる自分も同じではないか。
そんな思いも彼を苦しめていた。
各国からの誘いを片っ端から断っていくうち、
結局、船は最後の寄港地であるスィーズランドにたどり着いた。
案の定、スィーズランドでも彼の名は知れ渡っていた。
もともとヴァルファバラハリアンがスィーズ経由の部隊だったことを考えると、
まあ当たり前の話だった。
ここでもやはり仕官を断った彼だが、さりとて他にやることなどなかった。
ドルファン時代に傭兵やアルバイターとして決して少なくない額を稼いで
いたので、当面、食うに困らないぐらいの貯えはあった。
しかし、それが今の彼にとってはかえって裏目となった。
酒浸りになり、やることもなくブラブラと過ごす毎日。
なまじ腕が立ち、東洋人で目立つこともあって、
喧嘩を繰り返しては宿を転々としていた。
守るべき何物もなく物心両面で戦う意味を見失った彼の生活はすさんでいった。
最初は熱心に誘いに来ていた正規軍や民間の傭兵団のスカウトも、
もはや彼を見捨てつつあった。
そんなある日。
相変わらず昼間っから酒場で酒をあおり、
酔いざましに彼は川原までやってきていた。
石と同化しているかのように川原に座り込み、
虚ろな目で川面を見やっている。
そんな彼を呼ぶ声があった。
「おーい! おーーい!」
おそらくランニングの途中なのだろう、トレーニングウェアを着た少女は
ペースを変えずに彼の前で走り寄り、軽く足踏みをしてから止まった。
振り返った彼には、懐かしくもまぶしい笑顔が太陽の光とともに飛び込んできた。
「やっぱりそうだ。やっ、久しぶり! キミもこの国に来てたんだね。
どう、元気? …って、あれ? もしかして、ボクのこと、忘れちゃってる?」
彼女は心配そうに彼の顔をのぞき込んだ。
彼の瞳に輝きがない。それにずいぶんと酒くさい。
あれっ、と彼女が思った次の瞬間、彼はびっくりしたように立ち上がった。
「やあ、ハンナじゃないか。久し…ぶ…」
まだ酔いが回っていたらしい。いきなり立ってクラッときた。
「あっ!? だ、大丈夫!? ちょ、ちょっと! ねえ! ど、どうし…」
彼女の声が遠ざかっていく。目の前が暗くなった。
気がつくと、彼はベッドに横たわっていた。
学校か何かの医務室のような部屋。
目が覚めたとき、部屋には彼以外に誰もいなかった。
起き上がろうとしたが、頭に鈍痛を感じて再び倒れ込んだ。
川原で倒れたときに頭を打ったらしい。
手でなでてみると軽く包帯が巻いてある。
気を失って介抱されるなんて、ドルファンでトラにやられて以来だ。
トラならともかく、酔っ払ってコケてケガとは情けない。
いよいよヤキが回ってきたか。
頭に手を当ててゆっくりと上半身を起こしてみる。
窓の外にはグラウンドが広がっている。やはり学校か。
背後でガラッと扉の開く音がした。
「あ、もう起きたの? もうちょっと寝ていた方がいいよ」
ハンナだ。
「ここは?」
「ボクが通ってる学校の医務室。病院よりこっちの方が近かったからね」
ベッドから出ようとしたが、腰を上げた途端にズキッときた。
「ほらほら、まだ無理しちゃダメだって。川原の石で頭打っちゃってさ、
ちょっと血が出てたんだよ」
「どうやってここまで?」
「おぶって走ってきた」
まさか、という顔をしている彼に対し、
「いつものランニングコースだからね。
ま、ちょっときつめのメニューだったかな?」
ハンナはケロッとした顔で笑った。
つられて笑顔を浮かべた彼だが、
「…すまない」
「いいのいいの、気にしない気にしない」
その後ハンナは、自分の近況を話してくれた。
自分はいまスィーズランドの体育学校にスポーツ留学していること、
彼がドルファンを出るのは知っていたがその時ちょうどこちらの学校の
入学手続きがあって見送りに行けず心残りになっていたこと、
また現在は次の競技会が迫っていて、準備は万端であること、等々を。
「今度ドルファンに帰ったら、もう絶対あの高ビーには負けないんだから」
いたずらっぽく笑ってみせる。
つられて彼も笑う。しかし笑顔に精気がない。
「…ねえ、何かあったの?」
「ん?」
「この国で、うまくいってないの?」
どうして、と訊こうとしたが、先を越された。
「さっきもだいぶお酒入ってたみたいだし、なんかちょっと元気ないなと思ってさ」
「ん…」
とっさに気の利いたごまかしのセリフも思い浮かばず、彼は言葉に詰まった。
「ボクにできることなら、力になるよ?」
一点の曇りもない瞳で彼を見つめるハンナ。彼にはその眼差しが痛かった。
「…ありがとう」
精一杯の照れ笑いを浮かべる彼。
ハンナは久しぶりに彼のはにかんだ笑顔を見て一瞬ドキッとした。
「でも」
彼が続ける。
「気持ちはうれしいけど、これは自分で何とかしないといけないから」
「そう…」
沈黙が流れる。
「ね、ねえ」
気持ちを切り替えるようにハンナが切り出した。
「ライズって子、知ってるかなあ?」
ビクンと体が反応した。ような気がした。
一瞬後にハッと彼女の方を見た彼だが、彼女は特に気づいていないようだった。
「ドルファンの高等部時代にクラスメートだったんだけどね、
まあボクも当時はそれほど親しくしてたわけじゃないんだけど、…」
「知ってる。いつも手袋してた無愛想な子だろ」
「そうそう、なんだ、知ってんじゃん。でね、こないだ彼女に会ったんだ。
向こうの花屋さんで。アルバイトしてたらさ、彼女、お花買いに来たんだよね。
お墓参りに、とか言ってたっけ」
そうか、やっぱりスィーズランドに来てたのか。
行方が分かってどうなるものでもないが、
少しだけ安堵の表情が浮かんでいたかもしれない。それを受けるように、
「でね」
とハンナが続ける。
「それから後も町を走ってたらちょくちょく会ってさ、ボクもドルファンで見知った顔だから
ついつい会うたびに話し込んじゃって、今では時々お茶する仲なんだよ。
まあ、ボクの方が一方的に会いたがってるような気がしないでもないけど」
彼の顔から苦笑いがこぼれる。
「でもね、彼女の口から時々、キミの名前が出てくるんだ。
今どこでどうしているか知らないかとか、スィーズランドに来たのは知っているが
そこから先どうもあまりいい話を聞かないとか。ボクはキミがスィーズランドに
来たのも知らなかったんだから、何も知ってるはずないんだけどね」
(…いい話、か。そりゃないわな)
しかしやはり元隠密。しかもここは地元。
いまの彼の情報をある程度つかんでいるのも当然と言えば当然か。
「ハンナは…」
「ん?」
ライズの正体を知っているのか?とうっかり言いかけてやめた。
知っていたらこんなに呑気にしているはずがない。
今は友達でいるようだから、わざわざ正体をばらすこともない。
「いや、なんでもない」
「?? そう?
…あ、そうだ、来週に向こうの喫茶店で彼女と会う約束してんだけどさ、
もしよかったら、キミも来ない?」
突然の申し出に彼は言葉を失った。
「そうだ、せっかくだから、道案内も兼ねて、これから一緒に
そこへ行ってみようよ。ねっ、いいでしょ、ここからすぐだから」
ハンナに背中を押されるようにして喫茶店へと向かうことになった。
外に出るともう日は傾いていた。
スィーズランドでも屈指の繁華街。
ドルファンでは考えられないような人通りだ。
「今日は剣を差してないんだね」
「ん?」
「あの片刃の剣。キミの生まれ故郷のものなんでしょ?
エキゾチックで、カッコいいよね〜」
「こんな街中で、剣を抜かないと勝てないような相手に出くわすことはまずないから」
「なるほど、それもそっか」
ハンナはあっさり納得してくれたが、剣の手入れなどもう何ヶ月もやっていない。
部屋でほったらかしになっている。
(剣もそうだが、俺の腕ももう錆びついているかもな)
「…ふふふっ」
「どうした?」
「あ、ゴメン。なんか、久しぶりだなあと思ってさ。キミとこうやって並んで歩くの」
「会ったの自体、久しぶりだしな」
「そうだね、アハハ、当たり前か」
彼が穏やかな笑みを返す。
(変わんないなあ、この笑顔)
とんでもなく強くて、愛想も決して良いとは言えない男だったが、
彼女にはなぜか彼が遠いところにいる人という感じがしなかった。
強さをひけらかすようなところがないからだろうか。
二人で仲良く花屋で水やりをしていたあの頃がハンナには無性に懐かしかった。
「なあ」
「…えっ?」
「このまままっすぐ行くと商店街の外れっぽいが、店はこっちで合ってるのか?」
「え、あれ、あれれ? …ああっ、行き過ぎちゃった〜。
ゴメン、ちょっとボーっとしてて…」
無言でクスクス微笑む彼。真っ赤な顔を隠すように慌ててきびすを返すハンナ。
ほんの数十メートルほど戻ると、そこに目的の店があった。
「あーっ」
店に入るなりハンナが素っ頓狂な声を上げる。
「ライズも来てたんだ。すごい偶然。
ねっねっ、今日はもう一人いるんだよ。さっき会ったんだ。
キミが会いたがってたヒト」
彼の頭の中が真っ白になった。が、ここで引き返すわけにもいかない。
「やあ」
ハンナの後ろから顔を出す。一呼吸置いてからライズの顔を見た。
ライズは固まっていた。自分の表情をどう作ったら良いのか分からず、
必死に無表情を装っているようにも見えた。
彼自身もまたそうだったから、そう見えたのかもしれない。
「あら、……久しぶりね」
「ねえ、今日は一人? 相席してもいいかなあ?」
「…ええ、いいわよ。一人だから」
「やたっ。ほらほら、キミもぼっとしてないで座りなよ」
そしてハンナはライズの向かいに、彼はハンナの隣に座った。
「よくここに来るの?」
「そうね。貴女に紹介してもらって、気に入ったから。
一人でも時々くるわ」
「ふ〜ん、そうなんだ。えへへ、なんだかうれしいな」
「それより」
「?」
「その頭の包帯、どうしたの?」
ライズが表情を変えずに彼の頭に目を向ける。
「これ?これはさっき、川原で転んで…」
ついついありのまま言ってしまった。横でハンナが思い出し笑いしている。
「そう」
彼女はつられて笑い出したりせず、目を伏せて軽くため息をついた。
「私は今、この近くの祖母の家で暮らしてるんだけど、
貴方は今、どこで何をしているのかしら?」
「そうそう、ライズそれ知りたがってたよねえ。
そういえば、ボクもそういう肝心な話を聞いてなかったなあ」
「ん…今は…、まあドルファンでの戦争も終わって、久しぶりにのんびりさせて
もらってるところだ。ドルファンでそれなりに稼いだから、一応貯えもあるし」
つとめて明るく言ったつもりだが、ライズはお見通しのようだ。
「そう。どうりで情報が入ってこなかったはずだわ。
いろいろ当たってみても、あの男はもうダメだ、という話しか
入ってこなかったから。そういうことだったの」
ハンナが目を白黒させている。
「相変わらずそういう仕事をしてるのか」
「仕事ってわけじゃないわ。あれはもう廃業。
貴方のことは個人的に少し気になってたから。もう忘れようと思ってたけど、
この国に来たって聞かされたらどうしてもその先が知りたくなって、ね」
「あ、あのう…」
ハンナがおずおずと手を挙げて口を挟んできた。
「二人って、どういう付き合いだったの?」
当然の疑問といえた。
このやりとりを聞けば誰でもそう思うだろう。
さりとて、果し合いをした仲だとはとても言えない。
ただの友達だという言い訳も、今のやりとりの後ではちと苦しい。
彼はもったいぶった振りをしてコーヒーを一口すすり、
コーヒーカップをゆっくり置いてから切り出した。
「そうか、ハンナは知らないよな。秘密にすると約束できるか?」
ハンナは好奇心に満ちた目でうんうんとうなづく。
ライズはまさかと息をのむ。
「彼女はスパイだったんだぜ」
ハンナもライズも驚きの表情を浮かべた。
「スィーズランドからのな。ドルファンの学校に潜入して、
ドルファンの情勢を逐一国に伝えてたのさ。
俺もあちこち渡り歩いて、それなりに近隣諸国のことを知ってたから、
ライズと俺とでお互い有益な情報を交換してたんだ」
彼にしては気が利いた嘘だと言えるかもしれない。
ハンナは一瞬ポカンとした顔をしたが、
「それってホント?」
とまじまじとライズの顔を見つめた。
彼から目で合図を受けたライズは、
「…ええ、まあ、…そんなところね」
と話を合わせてきた。彼女としても、
過去の正体を知られるよりはその方がいいだろう。
「外国人排斥法ができただろ。あれでスィーズ人のライズは
ドルファンでの任務を解かれて、こっちに戻ってきたんだよな」
ライズが無言でうなづく。
ここは合わせておいた方が得策と踏んだようだ。
「すご〜い! 全然知らなかったよ。カッコイイじゃん!
ね、ね、ドルファンでどんなこと調べてたの? どうやって?」
その後、店を出るまでライズはハンナの質問攻めにあっていた。
ライズは恨めしそうな目をチラチラと彼に向けていたが、
彼は何食わぬ顔でコーヒーをすすっていた。
「じゃ、ボクは一度学校に寄ってくからここで。バイバイ!」
元気に手を振ってハンナは走り去っていった。
彼と一緒に手を振っていたライズだが、彼女が角を曲がるなり、
「…どういうつもり?」
と彼に訊いてきた。
「仕方ないだろ、あの場ではああとでも言うしか。情報が入ってこないとか、
そもそも君が言い出すから話がややこしくなったんだ」
「そうじゃなくて」
眉一つ動かさずに彼女は重ねて訊ねてきた。
「どうしてこんなことになったの? 昼間から酔っ払って
転んでケガをするなんて、以前の貴方では考えられないわ」
もう酒気は抜けたと自分では思っていたが、まだ残っていたらしい。
「ドルファンに居られなくなったことで荒れるのも分からなくはないけど、
でも…」
「そうじゃない」
と彼は遮った。
「こういう仕事をしていれば、働きに関係なく国を追い出されるのはよくあることだ。
餞別代わりでも騎士に叙勲してくれたんだから、ドルファンはマシな方だよ」
じゃあ何が、とライズが彼の顔を覗き込むようにすると、
「とにかく俺にはもうかまうな。君は剣士も隠密も廃業したんだろう?
もうこんな世界の人間に関わっちゃダメだ。じゃあな」
彼はそう言って、ライズを押しのけるようにして立ち去った。
ライズは別れの挨拶もままならないまま雑踏の中に立ち尽くしていた。
次の日、彼はやはり酒場で飲んでいた。
そこへ、
「やっぱりここにいたのね」
背中から彼に声がかかった。
彼が物憂げに振り返ると、
ライズが困ったような、心配そうな顔で立っていた。
「未成年だろ、こんなとこに来ちゃダメだ。帰れ」
彼はぷいっと向き直り、後ろ手にしっ、しっ、と追い払うしぐさをした。
彼女はかまわずにカウンターの隣の席に座った。
「帰れというに」
「貴方、剣士を廃業するつもり?」
「聞いちゃいねえ」
「真面目に答えて」
彼がやっとライズの方を向いた。
「なぜ、俺なんかにかまう?」
「剣を捨てた理由を知りたいの」
「そんなこと、知ってどうする」
「もしもあのときの事が影響しているのなら、
私も無関係では済まされないもの」
手に持っていたグラスを一杯あおってから彼が答えた。
「確かに俺はあの時、君の前で一度は剣を捨てた。
でもその後もう一度剣をとる気になれないのは自分が弱いからだ。
君は何も気にすることはない」
「…東洋人らしい考え方ね。でも…」
「とにかく」
彼がカウンターにグラスをダン、と叩きつけた。
「君は何も悪くないんだ。これでいいだろ。
さあ、もう俺のことは放っておいてくれ」
「じゃあ」
今度は彼女の方が声を荒げた。
「そもそもどうして貴方はあそこで剣を捨てたの?
相手が私でなくても同じように捨てた?」
彼はグラスに酒を注いでいる。
「そんな昔のことを訊かれても知らんよ」
「ちゃんと答えて」
「人に訊く前に、君はどうなんだ。
相手が俺でなくても斬らずに立ち去ったのか?」
「八騎将として正々堂々の果し合いを申し込んだ以上、卑怯な真似はできないわ。
戦意のない者は斬らない。丸腰の相手は斬らない。
貴方が剣を抜いてくれれば、真剣勝負を挑んだわよ」
「負けると分かっていてもか?」
ライズはキッと彼の方を向いたが、すぐに前を向き直って淡々と語りだした。
「…そうね。1対1でお父様を倒してしまうような相手に、
正攻法では正直言って勝算は薄かった。
でも、だからといってそれが勝負を避ける理由にはならない」
「つまり、死を覚悟してたんだろ」
「戦いに赴くときはいつでも死は覚悟するものよ」
「ああ、言い方が悪かった。ハナっから死ぬつもりだったんだろ?」
「そんなことはないわ。力の差はあっても真剣勝負は何があるか分からないし、
たとえ力及ばぬまでも精一杯の抵抗をするつもりだった」
「精一杯の抵抗をしてお父様への義理を果たしておいて、
俺にやられたらやられたでお父様の元へ行けるわけだから、
どっちにしても万々歳だったわけだ」
「違う、違う!」
ライズが激しくかぶりを振った。
「私は、私は、お父様の死が犬死にだと思いたくなかった。だから、だから……」
「ヴァルファは自分の死と共に消滅する、と親父さんは言ってたじゃないか。
普通の女として残りの人生を自分のために生きろ、と君に遺言を残して逝ったじゃないか」
「私はそれでは納得できなかったの。お父様の優しさに甘えたくなかった」
「それなら、剣を捨てた俺を躊躇なく斬れたはずだ」
「どうして…どうして貴方はあのとき剣を捨てたりなんかしたの?」
「…堂々巡りだな」
「どうして…」
ライズはうつむいてしまった。肩が小刻みに震えている。
彼はため息をついて言った。
「君に剣を向けたくなかったんだ。それだけだ」
涙を拭おうともせず彼の方を向くライズ。
「命を落とすことになっても?」
「君を斬って生き残るぐらいなら君に斬られた方がいい。本気でそう思った。
この先いつかどこかで誰にやられたとも分からず死体を野ざらしにするぐらいなら、
惚れた女に斬られるのも悪くない。敵討ちにも貢献できるんだから、ってな」
シラフなら本人の前ではとても言えないような台詞がすらすら出てくる。
ライズは再びうつむいてしまった。赤面して…いるのか?
彼も自分の言ったことを自分で反芻しているうちに赤面してきた。
「つまり…その…なんだ、あのとき君は言うだけ言って去ってしまったろ」
「?」
「聞こえてたぜ。『私の憧れた人』って」
ライズはかあっと耳まで赤くなった。
「正直、いまの俺ではもうライズのお目がねにはかなわないと思う。
もちろん自業自得だ。ただ、俺もドルファンにいた頃は君が好きだった」
白昼から酒場で、それも酔いの回った状態で、というシチュエーションの情けなさが
彼の現状を如実に物語っていた。
「好き…『だった』? …いまは?」
頬を染めたままライズが訊ねてきた。
「…もう住む世界が違う。これから普通の女として君が生きていこうというときに、
父のカタキである俺は、もはや君の人生に影を落とす存在でしかない」
ライズの表情が一瞬にして曇ってしまった。重苦しい沈黙。
「親父さんを倒した俺が言うことではないかもしれないけど、
君には親父さんの遺言を守って生きていってほしい。だから、もう俺には…」
「一つだけ、お願いがあるの」
彼の言葉を遮って、彼女が決然と言った。
「もう一度、果し合いをして」
「お…、おい」
「私は本気よ。今の半分廃人のような貴方になら私にも勝機は十分あるわ」
「うん、まあそれは確かにそうかもしれんが…って、そうじゃなくて」
「止まった時をもう一度動かすの。貴方もあそこで立ち止まったままでしょう?
私は貴方を倒してこれまでの全てを断ち切るわ。そうしないと、
いつまでたっても明日がやってこないから。何もかも宙ぶらりんのまま、
これからは普通の女として自分の人生を生きていけだなんて、無理なのよ」
「………」
「今度の日曜日、この町の北の外れの墓地で待ってるから。じゃあ」
無理やり感情を押し殺したように青ざめた表情で彼女は帰っていった。
彼はうなだれて深くため息をついていた。すっかり酔いも醒めてしまっていた。
「…お前さんにあんな知り合いがいたとはね」
「…マスター」
「風貌からしてもしやとは思ってたが、
お前さんがヴァルファを一人で潰した伝説の東洋人だったのか」
「そんな大層なもんじゃない。見ての通りの半分廃人だ」
「ハハハ。で、どうするんだね?『隠密のサリシュアン』との果し合いは」
驚きの表情でマスターの顔を眺める彼に対し、
「ワシだって昔は傭兵をやってたんだ。スィーズの傭兵団のことならたいていは知ってる。
今でもここにいればいくらでも情報は入ってくるしな」
マスターはカカカッと笑った。
「…俺は、斬りたくない。斬られるならまだしも」
「じゃあ、彼女に花を持たせてやるかね?
彼女、口ではあんなこと言ってたが、もし本当にお前さんをやっちまったら…」
「やっちまったら?」
「後を追って自害するかもしれんぞ」
彼は、ハッとマスターの顔を見上げた後、再び考え込んでしまった。
「お前さんにはもはや普通の女としての彼女と人生を共にするつもりはないときた。
それならばと、せめてお前さんの再起のために捨て石になろうとしたのかもな。
まあ何にせよ、あんな可愛いお嬢さんがわざわざこんなとこまで乗り込んでくるんだ。
大事にしてやんなきゃな」
約束の地に先に訪れたのは今度は彼の方だった。
山あいの小さな墓地。普段は訪れる者とてない。
山から吹き降ろす初夏の風が彼の黒髪を静かに揺らしていた。
あれから後、彼の頭の中ではあのときの酒場のマスターの言葉がぐるぐる回り続けていた。
『彼女、もしお前さんをやっちまったら、後を追って自害するかもしれんぞ』
『お前さんの再起のために捨て石になろうとしたのかもな』
正直な話、彼にはマスターの言葉が当たっているかどうかの判断はつきかねた。
ただ、すでに平穏な人生を送っていた彼女が今またこんなことをするに至ったのには、
彼自身に原因があるのは間違いないところだった。
情けない。彼女に平穏な人生を望んだ彼女の親父さんにも申し訳が立たない。
そもそも彼がスィーズに来なければ、彼女の気持ちはいずれ時間が解決していたはずだ。
いたずらに彼女を苦しめることしかしていない自分自身が彼には腹立たしかった。
流れる雲を見上げながら、一つ大きく息をついた。
そこへ、彼がやってきた方向から砂を踏む音が聞こえてきた。
「早かったのね。待たせたかしら」
「いや、俺が早すぎただけだ。久しぶりの実戦なんで、緊張してな」
「そう」
彼女はあの日と同じ、真紅の鎧を身にまとっていた。
「今日はさすがにお酒は入っていないようね」
「君と酒場で別れたあのときから酒は断ってきた。
今日に備えて、いちおう稽古もやってきたよ。おかげで体中筋肉痛だ」
大げさに肩が凝ったしぐさをしてみせる彼だが、彼女はまったく表情を崩さない。
「それより君の方もブランク自体は長いだろう。大丈夫か?」
「ご心配なく。そう簡単に勘は鈍らないわ」
「そりゃ何よりだ。お互い後悔のないようにしないとな」
「…始めましょうか」
「俺はこれを現役復帰のきっかけにさせてもらうよ」
「ずいぶんと無駄な時間を過ごしたものね」
距離をとって向かい合った。
彼なりに作戦は練っていた。
速戦即決。
一瞬で懐に飛び込み、剣を打ち払って手から引き剥がす。
そして間髪を置かずに頸部を締めて落とす。
とにかく手っ取り早く相手を戦闘不能にする。それもできる限り無傷で。
要するに、生け捕りが狙いだ。
その後は、「負けたんだから、俺の言うことを聞け」とでも言って説得すればいいだろう。
問題は、それ以前に酒浸りでなまった自分の体が言うことを聞いてくれるかどうかだ。
彼は静かに集中力を高めていった。
対する彼女は、自分の中の恐怖心と必死に闘っていた。
こうして向かい合っているだけでも押し潰されそうな威圧感。
目の前にいるのは、おのれの力のみを頼りにたった独りで
はるばる東洋から流れてきて、ドルファンの聖騎士にまで登りつめた男。
ブランクが長く酒浸りとはいえ、どれほどの力の持ち主であるかを
あらためて思い知らされる気分だった。
考えてみれば、彼の殺気を直接向けられたのもこれが初めてだった。
鎧の下を冷や汗が流れる。しかし同時に、往時の気迫を取り戻しつつある
彼の姿を目の当たりにできた満足感のようなものが彼女を満たしつつあった。
もうこれで悔いはない。あとは力を振り絞って可能な限り抵抗するのみ。
少しでも長く、最後の時間を彼と共にするために。
「…こちらから行くぞ」
言うが早いか、彼は刀の柄に手をかけて猛烈な勢いで突進してきた。
「くっ!」
ライズは慌てて飛び退いた。
やはり敏捷性では彼女の方が上のようだ。
加えて、彼の踏み込みのスピードも以前に比べてずいぶん落ちている。
差は歴然だった。彼の当初の計画は早くも見直しを迫られつつあった。
「はっ!」
今度は彼女が素早く踏み込んできた。
袈裟懸けに斬りかかってくる。速い。
すんでのところで刀で止めた、と思った刹那、彼女はすでに退がって間合いをとっていた。
彼には計算外だった。こんなに速かったとは。
しかし、刀で止めた感触では、剣の力は逆に予想外に軽かった。
(本気ではないのか?それともまずは様子見か?)
そう思った次の瞬間、再び彼女が間合いを詰めてきた。
鋭い突きを放ってくる。
何とかかわした。
彼女はそのままの勢いで駆け抜け、再び距離をとった。
「どうしたの?驚いたような顔をして」
彼女が不敵な笑みを浮かべた。
「本気で戦ってくれないと、倒し甲斐がないわ」
「そっちこそ、剣に殺気が込もってないぜ。そんなんじゃ俺は倒せないな」
「あら、アドバイスありがとう」
言い終わらないうちに、ライズがまた突っ込んできた。
ギリギリで止める。次の瞬間にはもう元の距離を保っている。
見事なヒットアンドアウェイ。
とてもじゃないが捉え切れない。
彼は防御に徹し、彼女のスキをうかがうことに専念した。
「…なるほどね。速さでは私にかなわない。
いまの自分の体力ではむやみに私を追い回すのも得策ではない。
ガードを固めて一瞬のスキに力で押さえ込んで仕留めるという作戦でしょう。
正解だと思うわ。…でも」
彼は肩で息をしていた。手足から血が滴っている。
「…思ったよりも体がなまっていたようね。足を止めてガードに徹している
貴方のほうが息が上がっているんだから」
無傷のまま軽く息を弾ませるライズが彼を見下すように言った。
「どうしたの?そんな程度だったの? それとも」
彼女はキッと彼をにらみつけた。
「貴方、私に手を出さずにわざとやられる気?」
「…ちょっと待ってくれ。こっちはしゃべるのもしんどいんだ」
実際、それほどの深手ではなかった。ただ、肉を切らせて骨を断つ作戦だったのが、
肉を切られるばかりでなかなか骨を断てずにいた。
一撃で殺せるようなスキは何回かあったが、それでは元も子もない。
といって、生け捕りにできるほどのスキはなかなか見出せなかった。
「そっちこそ、なんで俺に斬りつけるたびにつらそうに顔をしかめるんだ。
刃先に迷いが生じてるのが分かるぜ。こんなのは俺にとっちゃ猫に引っ掛かれた程度だ」
「まだ口は減らないようね」
再度ライズが突進してきた。
かわし…たと思った瞬間、突如軌道を変え、真横から刃が飛んでくる。
皮一枚のところでしのいだが、左腕からまた新たに血が流れ出した。
これでは埒があかない。そろそろ出血量もバカにならない。
(いっそ、大技を出させた方が、あるいはスキが生じるか)
「いい加減に本気を出したらどうなの」
ライズが苛立ちをあらわにして言った。
「ここまでギリギリでかわせるんだから、もう私の剣は見切っているんでしょう。
いっさい反撃もしないで、貴方、私を馬鹿にしているの?」
「それはどうかな。俺には君がわざと手加減してるように見えるぜ。
どうだ?本気で攻める気がないならそろそろお開きにするか?
もとは君が持ちかけた果し合いだ。俺は全然かまわないぜ。
それとも、いまの攻撃をこのまま続けて俺が倒せると思うか?」
「…分かったわ。もう茶番は終わりよ」
ライズは一つ深く息をつき、必殺技を繰り出してきた。
「プレシズ・キル!!」
来た。この瞬間を待っていた。
どんな技か分からないが、とにかく発動する前に抑えるしかない。
彼は刀を振りかざし、ライズに向かって突撃した。
一瞬後。
彼は、刀の峰でライズの篭手を打ちすえていた。
主の手を離れた剣は、彼の腹部に深々と刺さっていた。
「一瞬…遅れたか…」
彼は地面にくずおれた。
上からライズの声がする。
「○☆◇▽…○☆◇▽!…」
(ダメだ。意識がもうろうとして、聞き取れない。俺の名前でも呼んでいるのか?)
懸命に意識をつなぎとめようとしたが、まぶたが勝手に閉じていく。
全身から力が抜けてきた。首がゴロリと横に振れた。
ライズは地べたにへたり込んでいた。茫然自失のあまり、涙すら出なかった。
「どうして…どうして、最後まで私を斬ろうとしなかったの?
篭手ではなく突きにくれば、貴方の方が早かったはずよ。
私、やられたと思ったわ。それなのに…どうして……
……もう、これで、すべて終わりね。私のすべてが、もう……
…お父様、ごめんなさい。ご遺言、果たせませんでした。
ハンナ、ごめんね。大事なお友達をこんなにしてしまって…。
そして……」
彼の頬にそっと手を差し伸べる。
「ごめんなさい。貴方は、最後まで優しかったわね。
すぐに後を追うから、許して…」
「や……やめ……」
彼が目を見開いたとき、ライズはまさに自らの喉に短刀を突き立てようとする寸前だった。
あらん限りの力を振り絞って叫んだつもりが、そよ風にも消されそうなかすれた声しか出ない。
それでも、ライズは彼の異変に気付いた。
「! い、生きて…いたの?」
「か…てに……こ…すな…」
勝手に殺すな、と言うつもりが、まともに言葉にならない。
ライズが短刀を放り投げ、彼にすがりついてきた。
大粒の涙がポタリ、ポタリと彼の顔に落ちる。
「よかった…よかった…私、私……」
自害を思いとどまってくれたことで安心したのか、
再び彼の意識が遠のいた。
「し、しっかり! ねえ、しっかりして! お願い! …」
彼の目が覚めたのはそれから1週間後。病院のベッドの上だった。
それから退院するまでの約1ヶ月間(非常に早い回復だったらしい)、
時々ハンナが見舞いに来てくれたが、ライズはとうとう姿を見せずじまいだった。
ただ、看護婦さんに聞いた話では、意識を取り戻すまでの1週間、
ほとんどつきっきりでそばにいてくれていたらしい。
それ以降会いに来てくれないのは、ハンナも言っていたように、
「彼女、『あの人はもう私に会うことを望んでいないから』って言ってたよ」
ということなのだろうか。怒るハンナに説明するのが大変だったのだが。
季節はすっかり夏になった。
あれから後、彼は酒場のマスターの紹介で民間の傭兵団に入った。
装備、兵力ともに決して充実しているとは言いがたい規模だったが、
彼はそこの部隊長クラスを任され、来るべき実戦に向けて調練の日々を送っていた。
そして、久しぶりの休日。
彼はハンナに書いてもらった地図を頼りにライズの家を探していた。
『キミが入院しちゃってから、なんかライズ元気ないんだ。キミの方はもう元気なのにね。
ケンカしたんじゃないんでしょ? なら一度、会いに行ってあげなよ』
しかしその地図がところどころ間違っていて、彼は完全に道に迷ってしまった。
キョロキョロ見回しながら角を曲がったら、向こうから歩いてきた人にぶつかった。
「す、すみません。よそ見していたもので。大丈夫ですか? ……あ」
手をさしのべようとして一瞬固まった彼だが、直後にこぼれるような笑みを浮かべた。
手袋の感触が彼の手にしっかりと伝わる。
「…そう言えば、私たち、初めて会ったときもこうだったわね」
彼女は照れ笑いを浮かべ、彼の手を強く握り返して立ち上がった。
ごめんなさい、いきなり部屋に連れ込んだりして。
いや、嬉しいし光栄だよ。それより、急にどうしたんだ?
ねえ、貴方は私に、お父様の遺言を守れと言ったわよね。
ああ。俺自身も君が今後の人生を楽しんでくれることを願ってるよ。
貴方は私を一人の女として見てくれるのかしら?
…君が望むなら。俺も、君のおかげでどうにか社会復帰できたしな。
ありがとう。…ねえ、これを、見て。
! その胸の傷は……?
以前に戦場で負った傷。こんな体でも、貴方は…その…私を……
というわけで、
>>291-312
みつめてナイトのSS「もう一度その手に剣を」でした。
某ルートのバッドエンド後の話なので、
ネタバレを多少(かなり?)含んでいます。
ゲームをプレーしたのもネットにつないだのも最近なので、
類似のSSが他にあるかどうか知らないのですが、
れっきとした書き下ろしデス。
長くてスマソ……
323 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/18(水) 22:11
…スゲー超力作だ。
俺、このゲームやってないから何ともいえんが(感想を)やった奴は感想をいってやってくれ。
いや、ご苦労様。
325 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/19(木) 02:02
>>322 ゲームはわからんが上手くまとまってる。
かなり良質なSSだと思うよ。
お疲れサマ。
326 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/20(金) 04:42
>>322 こういうすごいのが出てくるから、SSスレッド覗くのやめられないんだよ。
327 :
322:2001/04/21(土) 09:41
いったん手元から離して読んでみるといろいろとアラが目につきますが、
そんなSSを読んでいただいて、さらに感想まで、ありがとうございます
>>323-326
なげえぞゴルァ(゚Д゚) とか期待…じゃなくて危惧してたんですが、
ゲームをやっていない方にも読んでいただけたようで、感激しました。
でも、反面ちょっと寂しい(やっぱ人気ないか…みつめてナイト)。
328 :
咲耶たん、、、好きです。。。:2001/04/21(土) 12:17
>>322 イエハー、素晴らしい出来です。
設定の不備とかを突くよりも、やっぱこんくらいはやらなくちゃいけないなと、思った次第です。
ライズたんの胸の傷……ハァハァ
329 :
サクラ大戦3:2001/04/22(日) 02:59
「は〜い、次は人気ナンバー1の売れっ子、エリカさんのオナニーショーで〜す」
ヒューヒュー、パチパチパチパチ・・・
舞台が暗くなり、スポットライトがエリカの痴態を照らした
「皆さん始めまして、私、エリカといいます。
こんな格好で失礼します・・・」
エリカは、ストッキングとハイヒール、それとわずかなアクセサリー以外は
何も身に付けていなかった。
エリカが身を揺らすたびに、Dカップはあろうかと思われる剥き出しの巨乳がプルプルと震える。
「あっ・・・んっ・・・!」
エリカは左手で乳首をまさぐり、右手はマンコにあてがった。
クリトリスの皮を剥き、陰核を冷たい外気に当てると、エリカは全身に電流が流れたようにビクッと震える。
「今日は皆さんに私のオナニーを見せてしまいます・・・」
顔を紅潮させながらナレーションを入れる。
「こんな事、とっても恥ずかしいのに・・・。でも、皆さんに見られてると思うと・・・
はぁぁぁああああああああああああああっっっ!!!」
エリカは、濡れ濡れでテラテラに光リ、パックリと開いたマンコに指を3本も入れて、
無我夢中でかき回し始めた。
クチャッ、グチョッ、といった卑猥な音が舞台中に響き渡る。
もう片方の手の中指はピンク色のアヌスに突っ込み、クニクニと腸壁を刺激する。
「いいっ! 気持ちいいッ! エリカ、オナニー大好きです!
みんな、私の恥ずかしい姿をもっと見て!
私のいやらしいオナニーを見ながらあなたもオナニーしてみて!
エリカ、もうイッちゃううううううううゥゥゥゥゥ!!!!!!」
久しぶりのエロだ〜ヽ( ´ー`)ノ
331 :
名無しくん、、、好きです。。。 :2001/04/24(火) 23:43
あげ
コピペだけどな。
333 :
名無しくん、、、好きです。。。:2001/04/29(日) 12:48
そろそろあげてもいいよね?
6月18日(日)晴れ
梅雨でうっとおしい天気が続いてたけど、今日は久しぶりにきれいな青空だ
った。もともと走るのは好きだけど、こんな日は格別。風が、とっても気持ち
いいんだよね。
でも、今日が16歳最後の練習試合になる……って、そんな事に気づいたら、
ちょっぴり緊張しちゃった。そんな私をリラックスさせてくれたのは、やっぱ
り彼。そのおかげ……なのかな、午後からはとっても調子良くって、なんと自
己ベスト更新!って、ほんの少しだけどね。でも、いい記念になったかな。
一方、私を励ましてくれた彼はっていうと、ちょっとスランプぎみみたい。
どうせなら、いっしょに記録更新……といきたかったけど、やっぱりそううま
くはいかないか。でも大丈夫だよね、君が人一倍頑張り屋さんなのは、幼なじ
みの私が一番良く知ってるんだから。
来週には私も17歳。だからって、何がどう変わるって訳じゃないけど……
あと2年たらずしかない高校生活、一日一日を大切に、精一杯過ごして行きた
いと思う。
陽ノ下光、明日からもがんばります!
6月19日(月)雨
昨日晴れた分まで……ってわけじゃないんだろうけど、今日は朝からどしゃ
ぶりだった。
で、教室でみんなとおしゃべりしてたら、うわさ好きの潮音が、おどろいち
ゃうようなニュースを持ってきた。同じクラスの悠里が、野球部の浅見先輩に
告白して、しかもOKもらったんだって。浅見先輩っていえば、かっこよくて
明るくて、校内ではちょっとした有名人だよね。悠里っておとなしくて恥ずか
しがりやだから、思い切った事したねって、みんなびっくりしてた。とにかく、
よかったね、悠里。
そこまではいいんだけど、次は誰の番かなっていう話になった時、みんない
っせいに私のほう向くのにはまいっちゃった。笑ってごまかしたら、横で聞い
てた琴子が大きなため息一つ。もう、琴子ったら。
だから、帰りに彼を見かけたとき、いっしょに帰ろうって声かけるの、少し
恥ずかしかった。いつもなら意識しないのにね。
でもね、彼が当たり前みたいに私のそばにいる……それだけで、今はとって
も幸せなんだ。
6月20日(火)曇り
う〜ん、今日は朝からちょっぴりブルー。少し寝坊して、慌てて学校にいく
支度してたら、机の上に飾ってあったガラスのラッコの置物、うっかり落っこ
として、少し欠けちゃったんだ。
確か、パパが出張のおみやげにって買って来てくれたんだよね。そのパパは
「形ある物はいつか壊れる」なんて、どっかで聞いたような事を言ってたけど
……これ、とってもキュートでお気に入りだったんだけどなぁ。
そんな訳で、朝からため息つきながら登校。そうしたら、彼に「落ち込んで
る顔なんて似合わない」なんて言われちゃった。まあそうかなって自分でも思
うけど、なんだか、私が悩みなんかないバカみたいに聞こえるじゃない、もう。
あ、もちろん、本当は解ってるよ。私を元気づけようとして、そう言ってく
れてるって事。いつもありがとう。本当に感謝してるよ。
そうだよね、うん。壊れちゃったものは仕方ないもの。あきらめが肝心!
……やっぱり、接着剤でくっつかないかな?
6月21日(水)曇りのち雨
今日は、英語の教科書をうっかり忘れちゃったから、彼に借してもらった。
それはいいんだけど、ページの隅っこに描いてあった先生の似顔絵の落書き、
あんまりそっくりだったから、つい吹き出しちゃって、先生ににらまれた。彼
ったら、授業中こんなことばっかりしてるのかなぁ?
ところで、教科書返すついでに、一緒に帰ろうと思って彼のクラスに行った
んだけど、今日はなんだか急ぎ足で帰ったみたいで、すれ違いになっちゃった。
彼は彼で、傘を忘れたって言ってたから、教科書のお礼に、私の傘をはんぶん
貸してあげようと思ったんだけどなぁ。
お互いに違うクラスだと、便利な事も不便な事もあるけど、どうせだったら
やっぱり、同じクラスがいいな。来年のクラス分けはどうなるんだろう……な
んて、ちょっと気が早すぎるかな?
6月22日(木)雨
校庭の片すみに、きれいなアジサイが咲いているのをみつけた。空はあいか
わらずの雨模様だけど、こういうのを見ると、梅雨も悪くないかな……って気
分になるよね。
そうそう、その横に小さな札が立ってて、アジサイの花言葉が書き添えてあ
った。「しんぼう強い愛」なんだって。明日、琴子に教えてあげよっと。
その琴子の事なんだけど、潮音がちょっと気になる事を言ってた。昨日の放
課後、彼と琴子が一緒にショッピング街をいるのを見かけたんだって。なんだ
かとっても仲良さそうに、ファンシーショップに入っていった……とか。
どうして私も誘ってくれなかったんだろ。ちょっと気になるなぁ。
確かめついでに、放課後に彼のクラスをたずねたけど、今日も彼は帰っちゃ
ったあとだった。同じクラスの子に聞いたら、HRが終わったとたんに飛び出
していったんだって。
……ちょっぴり、寂しいな。
6月23日(金)曇り
昨日、潮音が言ってた事がつい気になって、昼休みに彼にさりげなく聞いて
みたら、そんな事ない、何かの見間違いだろう……って言ってた。
相変わらず、嘘が下手だね。
一生懸命話をそらそうってしてたの、すぐに解っちゃったよ。
私に気を使ったのかもしれないけど……そんな事より私には、隠し事をされ
る方がショックだった。
8年前、君が引っ越して行っちゃった日、私すごく泣いた。でも、どうにか
立ち直れたのは、例え遠くに行ったって、きっと心のどこかは君と繋がってる
って信じられたから。
だから、同じ街に住んでいても、心がはなればなれになっちゃう事の方が、
怖いよ。
わがままかもしれないけど、いつでも私には、本当のこと話して欲しい。
それとも、そんなに私に言いづらい事だったのかな?
例えば……彼が琴子のこと、好き……とか……?
6月24日(土)雨
彼は今日も急ぎ足で帰っていった。まるで私を避けてるみたいに……。
一人で家に帰って、なんだか寂しくなって……ふと、今日までの日記を読み
返してみた。
ひびきの高校に入学してからつけ始めた日記……めくってもめくっても、ど
のページにも彼の事が書いてある。並んで帰ったこと、一緒にお弁当食べたこ
と、昼休みに学校の屋上から街をながめたこと……そんなことばっかり。
自分でも気づかないうちに、いつのまにか、彼の存在が私の中ですごく大き
くなってた。高校生になって、いい事ばっかりじゃなかったけど、それでも…
…落ち込んだときも悲しいときも、彼の笑顔を見れたら、私、それだけで幸せ
な気分になれた。
もし君が、他のだれかの事を好きになって……私のこと、忘れちゃったとし
たら……私は、それまでの私と同じでいられるのかな。
そんな事あるわけないって、何回自分に言い聞かせても、頭の中はそればっ
かり、ぐるぐる回ってる。私……いやな女の子だね。
明日は私の誕生日だけど……。
こんな気持ちのままで、17歳になんかなりたくない……。
6月25日(日)晴れ
……何から書いたらいいのかな。
今日、彼が家を訪ねてきた。私へのバースディプレゼントを持って。
このプレゼントを選ぶために、ここしばらく、放課後は毎日ショッピング街
に通って、あげくに琴子まで駆りだして……そうしてやっと、これって決めた
んだって。とってもきれいな、まるで本当に生きて跳ねてるみたいな、ガラス
のイルカの置物。
しかも彼ったら、私のよろこぶ顔が見たかった……だなんて言うんだよ。つ
い、泣きそうになっちゃって……でも、もう彼の前では泣かないって決めてた
から……思わず照れ隠しに「バカ」って言っちゃったら、子供の頃みたいに「バ
カっていう奴がバカ」って言い返されちゃった。
……本当に、そうだよね。
私、本当にバカだよ。どうして、君のこと信じられなかったんだろ。君が私
に嘘をつくのは、いつだって私のためだったのにね。
でも、今度の事で私、自分の気持ちに素直になれたような気がする。
今までは……多分、彼への想いを形にするのが怖かったんだ。形にすれば、
いつか壊れてしまうかもしれないから。だから、ずっとあいまいな、仲のいい
幼なじみのままでいたかったのかな……って。
だけど、もう怖くなんかない。結局、彼への気持ちは、小さい頃も、高校生
になった今も、ずっと変わってないんだ……って気づいたから。
もしできる事なら、昨日のページを書いている私のところに行って、何も心
配しなくていいよ……って声をかけてあげたいけど、それは無理だから。
せめて、今の気持ちをこのページに綴って、未来の私に伝えてあげたい。
私の、本当の想いの形。
……好きだよ。
昨日までも、今日も、明日からも。
ずっとずっと、君の事、大好きだよっ!
回しつつあとがき。
……いやぁ、力尽きました(藁)。
予想以上に精神力使いますね、日記形式って。
当初の予定では、主人公君の事が
「仲良しの幼なじみ」から、
「好きな異性」へと変わっていく、
そんな光の心情を書きたかったんですが、
どうも微妙に思惑と外れたような。
ま、これはこれでいいのかな?
という訳で
>>334-341 「光のダイアリー」でした。
物語としての起伏はあんまし無いですけど、光から見た、
ひびきの高校の何気ない日常を楽しんでいただければ幸いです。
jねdd儀v所IR慧mfcmdlkb
イイ!!