コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS SSスレ6
ここはPS2/PSPソフト「コードギアス反逆のルルーシュ LOST COLORS」SS投稿スレです。
感想等もこちらで。このゲームについて気になる人はゲーム本スレにもお越しください。
基本sage進行で。煽り・荒し・sageなし等はスルーするか専ブラでNG登録して下さい。
■SSを投下される方へ
・投下前後に開始・終了の旨を書いたレスを入れて下さい。(または「何レス目/総レス」を名前欄に)
・規制に掛かる場合があるので、長文の場合支援要請の旨も冒頭に書いて下さい。
・投下前は、他作品への割り込みを防ぐ為に必ずリロード。
・投下許可を求めないこと。みんな読みたいに決まってます!
・固定ハンドルは投下時にだけ付けること。その際成りすましを防ぐためトリップもあるとベスト。
トリップのつけ方:名前欄に「#(好きな文字列)」 #は半角で。
・読む人を選ぶような内容(オリジナルキャラ・残酷描写など)の場合、始めに注意を入れて下さい。
・単発の方でも投下しやすいように義務ではないですが、
投下時にはなるべく作者名・タイトル・カップリング表記をして下さい。
・ゲーム内容以外で本編放送前バレ情報があるSSは始めに注意書きを。
・460kb近くなったら次スレを立てるか聞くこと。立てる人は宣言してから。
・保管庫への要望、誤字脱字等の修正依頼は以下のアドレス(
[email protected])に
※修正依頼の際には スレ番号_作品の最初のレス番号 で指定して下さい
例 0003_0342 のタイトルを ○○○○ カップリングを ○○○○
(↑この部分が特に重要です!)
ト、
┌┘ \
__「_/⌒ヽ} よくやってくれた
>>1 \ 《ゝ__ノフ やはり
>>1は優秀だよ
厂厂´{ 卓越している
ノ 》、 \ 冠絶する人材だ
〈_《」」》___〉
特に変更点とか無いよね
で、1本書き上げたんだが
猿さん回避とかも考えて5,6レスで終わらせるようなものだが
どっちに投下しようか
>>7
こっちの方が安全だよ。下手に向こうに投下したら共食いになりかねない。
>>7 向こうの職人さんの投下が終わってからこっちでよろしいのでは?
変更というか、前スレSS保管庫の管理人さんからのメッセージ
↓
787の続きです
こんばんは。784氏ではありませんが、連日てんてこ“舞い”の管理人です。今回はアクセス規制時の投下代行依頼について説明いたします。
作品が出来上がったのにアクセス規制に巻き込まれ投下出来ない!
↓
作品をテキストファイルにしてメールに添付して geass_lc_ss に送信
↓
管理人が作者様に代わって作品を投下します
〜重要!〜
1. 現在コテハンで投下し、尚かつまだ私にメールをされてない方は、依頼の際にコテハン名を記述して下さい
2. 添付するテキストファイルについて
・概要を記したものを本文とは別に一つ作ってください。ここでいう概要とは、タイトル、カップリング、分類、注意書きなどがあります
・本文は1つの区切り毎に1ファイルとしてください
例 作品1と作品2という2つのファイルが送られてきた場合、保管庫には2つの作品として保管されます(続き物でも同様)
3. 投下開始時に、誰々の代行で投下を行うということを宣言します。この時、概要に記された内容を書きます(支援依頼も同時)
4. 管理人が規制を食らった時は、その旨をメールでお伝えいたします
5. 1と2が作者様、3と4が管理人の作業です
6. メールを受け取ってから投下まで、最大で24時間程度の空白が生じることがあります
添付ファイルをそのまま保管すればいいのでは?と思うかも知れませんが、その場合、 スレ番-レス番 を最優先管理コードとしている当方としては
管理が出来なくなってしまうのです。感想も貰えなくなりますしね。
>>9 一言くらい何か聞いておいたほうが良かったな
ごめんちょっとジェレミアに斬られてくる
ということで投下します
注意
・だいぶキャラ崩壊マシ
・前回切るタイミング間違えた気がするのでちょっと読みにくい部分あり
・猿さん対策のため短め 一応支援していただくとありがたい
・どうでもいいけどオレンジは俺の嫁
ということでどうぞ
>>10 たしかに、自分の一存で勝手に転載する内容ではありませんでした。
皆さん申し訳ありません。
>>9は自分の勝手な転載なので
忘れてください…。
>>SS保管庫の管理人さん
一言先に断っておくべき内容のものを
勝手に転載して申し訳ありませんでした…
13 :
プロローグ 5:2008/07/06(日) 22:18:13 ID:Qp39fKcn
「…どうしてここに?」
「私はアッシュフォード家の人間よ?
だからこのパーティに誘われてるのよ」
「…いや、これ夕食会ですって」
「ん?知り合いか?」
「ああ、この人はミレイ・アッシュフォードって言って…」
「…確か…ロイドの…婚約者」
「マジ!?…あのロイドの?」
「…ロイドさんに失礼だよ」
相変わらずジノは…
「…そういえば、今ライから聞いたんだがアッシュフォードって…」
「ええ、アッシュフォード学園の理事長の娘よ」
「…なぁ、アンタからも言ってくれないか?
こいつ学園に戻るかどうか迷ってるみたいだからな」
「…本人の目の前で堂々と話すことじゃないよねそれ」
「…ジノだから…仕方がない」
「ちょ、俺どういう扱いなんだよ!」
「いや、だって…ジノだし、ねぇ?」
「…お前も本人の目の前で堂々と話すことじゃないよなそれ」
14 :
プロローグ 5:2008/07/06(日) 22:19:16 ID:Qp39fKcn
「フフフッ…なんだ、結構友達も居るじゃない
そうだ、あなた達もどう?アッシュフォード学園に編入してこない?」
「モチのロンだ!」
「…殿下に聞いてから…」
ジノ、それいつの時代の言葉?
…でもこれ以上話しているとノリだけで編入させようとするだろうし…
「…じゃあ、僕はこの辺で…」
ものすごく盛り上がっている事を確認して、そっと離れようとすると
「待てって!」
ジノが珍しく真剣な表情で追いかけてきた
「…で、お前もどうなんだ?学園に戻りたいんじゃないのか?」
「…戻りたいけど…」
「それじゃあ、迷う必要も無いじゃないか」
「…」
「お前、ラウンズになる前から、ずっと自分の我侭を言ってないじゃないか
それに、お前たまにだけど『みんな、元気かな…』とか呟いているだろ?」
「…」
「たまには自分の感情を優先しろよ
お前だってやりたいこととか色々あるだろ?」
支援
16 :
保管庫の人:2008/07/06(日) 22:19:26 ID:ETKn63Rq
支援
支援
19 :
プロローグ 5:2008/07/06(日) 22:20:15 ID:Qp39fKcn
「…そうだけど、でも…」
「つまりお前はまた戻りたいって事だな?」
「…うん」
「だったら…俺たちと、一緒に学校行こうぜ」
「…ジノ…」
惜しい。実に惜しい
口元のケチャップが無ければ非常にいいセリフなのに
「…ありがとう、ジノ」
「…何で笑いを堪えてるかよくわからないが、まぁ…元気が出たならそれでいい」
持つべきものは笑いあえる友達と言った所だね
「…うん。決めた…僕、アッシュフォードに戻るよ」
「…じゃあその事、きちんとあの…えっと…ロイドの婚約者に伝えろよ!」
「ミレイさん、だよ?」
「…ミレイだな。よし、覚えた!」
…やっぱり、ジノはジノだ
こうやって適切にボケて僕を元気にさせてくれる
「…ふ…フフ…」
「ライ、笑い堪え切れてないぞ」
「い、いや…ごめん。じゃ…ミレイさんに学園に戻ることを伝えてくるよ」
20 :
プロローグ 5:2008/07/06(日) 22:21:06 ID:Qp39fKcn
「…あの、ミレイさん…」
「ん、なぁに?ライ」
「…僕、その…アッシュフォードに…もう一度編入するよ」
「…ふふっ。了解
…それと、みんなを心配させたことをきちんと謝るのよ?」
「…はい!」
「…これで、ライと一緒に…学校へ行ける」
「アーニャ、まだ決まってないだろ?」
「大丈夫よ!私が何とかするって!
スザク君達からもお願いするしね」
「ん?スザクって誰だ?」
「あ、僕が特派に居たころのパイロットで…ランスロットのデヴァイサーなんだよ」
「なん…だと…、すげぇ!俺ワクワクしてきた!」
…また模擬戦を仕掛けるつもりなんだねジノ
というか何そのワクワクした表情
正直気持ち悪いよ
「…ジノ、気持ち悪い」
「アーニャ!?お前酷いな!」
多少は言葉を選ぼうよアーニャ
…でも、ありがとう。おかげで元気が出たよ
支援
支援
5スレ目と同時作業は流石にクるものがあるなあw
しえん
24 :
プロローグ 5:2008/07/06(日) 22:22:00 ID:Qp39fKcn
「まぁ、これからもよろしくね。ライ」
ムニュッ
「え、あ、ミレイさん…?」
「ふっふっふ〜…やっぱあんたは変わってないねぇ…」
「…ヘンタイ」
「…ねぇ、何で記録してるの?」
「…ヘンタイ」
「これは誤解だよ…」
アーニャ…物凄く視線が痛いよ…
「…そ、そうだ!…ごめん、僕ゼロに呼ばれてるから…」
「そうなの?じゃあ、行ってらっしゃいね〜」
「…気をつけて」
「大丈夫」
ルルーシュ、時間…少し早いけどいいよね
というか逃げるための口実にしてごめん
そして僕はルルーシュの元へ向かった
支援
支援
27 :
おまけ:2008/07/06(日) 22:22:33 ID:Qp39fKcn
「…行っちゃった…」
「おい、アーニャ!この黒いパスタうめぇぞ!」
「それはイカ墨を使ってるのよ」
「物知りだなアンタ!…えっと…ミライさんよ」
「ミレイよ。覚えておいてね。…後、私学園の生徒会長だし」
「ん?生徒会って…」
「ええ。ライもそこに所属してるのよ?」
「ッ!?…負けない…」
「…何?」
「…なんでもない」
「ふーん…まぁ、あなたも大きくなれば胸も…」
「…嫌味…」
「大丈夫よ、私もあなたくらいのときは……ごめんなさい」
「……」
「アーニャ、お前…怒るとかなり怖いな…」
支援
改めて見返してみるとネタが無に等しいな今回
さて次回あたりからシリアス展開を抜けてギャグに成るんですが
・きのこVSたけのこ
・ゴキブリ退治
どっちを読みたいでしょうかね
30 :
保管庫の人:2008/07/06(日) 22:42:56 ID:ETKn63Rq
>>KAMEI卿 SS保管、領地作成完了しました。K茶園をC茶園に修正しました。
>>修羅場の人卿 貴方のも保管しました
スレ建設をされる方に提案なのですが、今後テンプレがあまりに長くなるようでしたら、
私の方で纏めてスレにはリンクのみを張るというのはどうでしょう?
その、GJの嵐の中、申し訳ないのですが、投下、させてもらってもいいでしょうか?
感情のまま書き上げたので、出来は良くないかもしれませんが……
投下ならば支援させて頂きます
前スレ埋まりました
んで、支援
>>30 修正ありがとうございます。
テンプレに関しては、スレにあるべきかと思います。
ただ、テンプレ自体を保管庫に置き、スレ立てする方はコピペすればOKという形にするなら
スレ立てにする方も楽ですし、管理人さんからの修正事項も
確実にテンプレに反映されていいのではないかと思います。
35 :
千葉はライの嫁:2008/07/06(日) 22:57:40 ID:92r5S7VB
ありがとう。それじゃあ、お願いします。
タイトルは「不意に甦った、君の姿」です。
くそう。
明日朝早いからもう寝ようと思ってたのに、投下が途切れないから寝るに寝れねーじゃねーか!
超支援
彼女がいなくなってしまってから、彼女のことばかり思い出してしまうんだ。
そう、あれはいつのことだったかな。別に、彼女に特別な感情を抱いていたわけじゃない。
けれど、彼女と一緒に過ごして。共に歩いて、笑い合っているうちに、ふと思ったんだ。
別に、なんてことのないこと。
彼女が―――
支援
39 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/06(日) 22:59:47 ID:x+pHAFlp
支援
支援要請受理
「ここが、この辺りで一番大きな本屋さん。
大きい出版社の本はだいたい手に入るし、少しマイナーなのも結構揃ってるから、
何か欲しい本があったらここに来るといいよ」
「なるほど……わかった。ありがとう」
「あはは、別に良いって」
そう言って、彼女は笑った。見ているだけでこちらの気分まで明るくなってくるような、
そんな眩しい、夏の青空のような笑顔だった。
「次は、そうだなぁ……よし、私のお気に入りの、秘密のケーキ屋さんをライに教えてあげる。
いわゆる、穴場ってやつ? すっごく美味しいから、きっとライも気に入ると思うんだ」
「それは嬉しいけど……良いのかい? 僕なんかに教えて」
彼女の秘密の場所をそんな簡単に教えてもらってもいいのだろうか、と。
そんな躊躇いを見せる僕を、きょとん、と首をかしげながら、彼女は不思議そうな顔をした。
「だって、ライは友達でしょ?」
何でもないことを口にするように、彼女はそう言った。
それは、その言葉は、本当に自然に、彼女の口から紡がれて。
彼女が本当に、僕のことを友達だと思ってくれているのだと分かった。
「……ありがとう」
「え、えへへ。そんな改まった態度で言われると照れるんだけど……。
と、とにかく、行こう! 美味しいケーキが待ってるんだから!」
「分かった。それじゃあお礼に、今日は僕がおごるよ」
「ほんとに!?」
たったそれだけのことで、彼女は本当に嬉しそうに笑った。
そうして彼女は僕の手を取ると、引っ張るようにしてずんずんと先に歩きだす。
そんなに慌てなくても良いのに、とか。少し危なっかしいな、とも思うけど。
彼女のはしゃぐ姿を見ていると、こんなのもいいか、と思えてしまう。
ふと、自分は彼女の笑顔に随分と救われているのだな、と。
そんなことを考えていると、彼女の足が止まった。
どうやら、何か気になるものを見つけたらしい彼女は、瞳を輝かせながらショーウィンドウの中を眺めている。
「綺麗だね」
「……うん。綺麗」
そこはブライダルショップだった。
彼女は、ショーウィンドウに飾られた純白のウェディングドレスの美しい刺繍やフォルム、
装飾を眺めている。その様子が、余りに熱心だったから、僕は知らずに微笑んでいた。
「私ね……子供の頃、お父さんに言ってたんだ。大きくなったら、パパのお嫁さんになるって。
結婚とか、よくわからなかったのに、こういう真っ白なドレス姿にあこがれてたんだよね……」
「きっと似合うよ。真っ白なウェディングドレス」
ほんとかな。そう呟いて僕を見た彼女は、はっとしたような顔をした。
頬を染め、あー、とかうー、とか、そんな可愛らしい声でうなっている。
「ご、ごめんね急に。思い出話なんて聞かせちゃって……しかもかなり子供っぽい」
「そう? 僕は、女の子らしくて可愛らしいと思ったよ。
それに、君の思い出も、聞けて良かった」
「……ライって、恥ずかしいことでも結構平気で言えちゃうよね」
「思ったことを言っただけだけど」
「それが恥ずかしいの!」
ポカポカと彼女が胸を叩いてくる。
拗ねた彼女のそんな仕草があまりにも可愛らしくて、どうやら僕は微笑んでしまっていたらしく、
もう、笑うなー! と、更に叩かれたけれど、やっぱり痛くなくて。
むしろ、この何気ないやり取りが心地よかった。
「ライのいじわる……」
「ごめんごめん。だけど、ずいぶん熱心に見てたね」
「そ、そう?」
「うん。誰か、好きな人のことでも考えてたの?」
「なっ!!」
ぼっ、と顔をこれまで以上に真っ赤にして彼女は手をばたばた振って慌てだした。
その反応が、とても分かりやすい。ともすれば幼いとも言える、
彼女のその純真な心が、彼女が皆から愛されている理由の一つなんだろうな、と思った。
支援
支援です
支援
46 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/06(日) 23:03:02 ID:4WypGyKe
支援
その後、僕は彼女の機嫌を取るために、ケーキ屋で結構な量をおごることになった。
いや、最初からおごるつもりだったんだけど、予想外というか。
でもまぁ、彼女がこれで機嫌を直してくれるなら、安いものだと思う。
「もう、ライったら、急に変なこと言って……」
いや、ご機嫌、とまではいかなかったらしい。
「すまない……悪気はなかったんだ」
僕が平謝りを続けていると、不意に彼女が悪戯っぽい笑みを浮かべた。
僕の顔を覗き込むように近付けられた彼女の笑顔に、少しドキリとさせられる。
「ウソ。もう怒ってないよ」
「ほんとに?」
「ほんとだってば! ……あ」
一瞬、彼女が驚いたような顔をした。
何だろう、と彼女の視線を追ってみて、彼女の様子に合点が行った。
チラチラと、僕に窺うような視線を向ける彼女の様子に思わず苦笑する。
「シャーリー」
僕は、彼女の名を呼んだ。
「な、何!?」
僕の声に大げさな動作で反応する彼女を見ていると、どうしても笑みが深くなる。
彼女にこんなに想われている彼は幸せ者だな、と思うと同時に、ちょっとした悪戯心が出てきてしまう。
「僕はもう大丈夫だから、行っておいでよ」
「!!」
僕がなぜ笑っているのかを理解した彼女は、やっぱり予想通りの期待通りに、
顔を真っ赤にしてうー、と僕をにらんできたけど。
「……ありがと」
それだけを小さな声で言うと、彼女は駆け出した。
遠目から見てもわかる、黒い髪をした彼の元へ。
支援
支援
支援
「ルルー!」
彼の名を呼ぶ彼女の笑顔の、なんと輝いていることか。
記憶の無い僕にはわからないことだけれど……それが“恋”によるものだとしたら、
ミレイさんの言葉通り、それはとても素晴らしいものなのだな、と素直に憧れる。
そうして、思うのだ。
彼女が幸せになれればいい、と。
特別なことなんて、なくて良い。
大それたことなんて、なくて良い。
彼女が、好きな人と結ばれれば良い。
普通の家庭を築いて、
人並みの幸せを掴めれば
ただ、ありふれた幸せがあれば、それで良い。
心の底から、思う。どうか、彼女が―――
「―――シャーリーが、幸せになれますように」
支援
支援
彼女がいなくなってしまってから、彼女のことばかり思い出してしまうんだ。
そう、あれはいつのことだったかな。別に、彼女に特別な感情を抱いていたわけじゃない。
けれど、彼女と一緒に過ごして。共に歩いて、笑い合っているうちに、ふと思ったんだ。
別に、なんてことのないこと。
彼女が……彼女に……幸せになってほしかった。
心の底から、思う。
シャーリー、僕は、君に―――
「―――幸せに、なってほしかったよ」
支援
56 :
千葉はライの嫁:2008/07/06(日) 23:07:51 ID:92r5S7VB
以上に、なります。
シャーリーが、あまりに可哀そうで、本当に可哀そうで堪らなくなって書きました。
支援、感謝です。
57 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/06(日) 23:08:52 ID:cM8s5Xsr
初オナホ買った。
なんか目覚めた。
>>56 GJ!
泣きすぎて鼻水まで出てきたじゃないか!
≫58
気持ちは分かるがスルーの方向で……。
61 :
保管庫の人:2008/07/06(日) 23:16:47 ID:ETKn63Rq
>>34 いいですね。それも踏まえて検討したいと思います。
>>58 スルーが宜しいかと思われます。
もう間もなくSSの数が200に達しようとしています。毎日の投下に作者様には、ただひたすらに敬服するのみでございます。
あ、↑で書き忘れてしまった、申し訳ない。
>>56 GJです! 本当、彼女には幸せになって欲しかった……。
前回、長い事を謝っておきながら、今回さらに長くなってしまった俺自重……。
二つに分けようかとも思いましたが、良い区切れが無いので、規制覚悟で連投してみます。
例によって、前回の続きになります。
<オリキャラ注意>
遺憾に思う方はスルーでお願いします。
○ロイ・キャンベル。
スザクと同じ日にナイト・オブ・ラウンズになった若き騎士。ナンバーはゼロ。
ゼロと言っても、ナンバーワンより地位的に上というわけではなく、本来は存在しない。という
意味のゼロであり、どちらかと言えば、他のラウンズより地位は下かもしれない。
そのため、自分専用のカラーも無ければ、マントも与えられていない。
能力は高くルルーシュ並の知性と、スザク並の戦闘力を兼ね備えている。しかし、ラウンズに至
るまでの経緯とその出自が原因でブリタニア軍全体の評価は総じて低い。
だが逆に、敵からの評価は高く「青い聖騎士」の二つ名と共に恐れられている。
ちなみに、スザクと二人で戦場で暴れまわる様子を「ブリタニアの二本槍」と呼称された事もあ
る。
軍全体で言えば評価は低いロイだが、一部の皇族、軍人、騎士からは、その人柄と指揮能力の高
さから厚意や好意を抱かれている。
ラウンズの中ではジノ、スザク、アーニャと歳が近いせいもあって特に仲が良い。
支援
今日の展開があまりにショックだったので感情的になってしまった
作者の方々や保管庫の人お疲れさまです
……書いてから、ちょっと後悔。
本スレに変なこと書いてしまった……すみません。
頭を冷やします・・・・・・
支援
ターン2『青い騎士』
ロイの新居での会話の後、ジノは用事があると言ってすぐに帰った。
だから、ロイはアーニャと二人だけである場所に向かう事にした。
二人は、ロイの所有する庶民的なセダンに乗り、キャンベル卿私有地の草原を抜けて、都市部に向けて走る。
ちなみに、ラウンズともなれば電話一本で運転手付きの高級車がタダで来てくれたりするのだが、ロイは運転するのが好きなので今まで利用したことは一度も無い。
あと自分で運転するにしても、なぜ庶民的なセダンを購入したのかというと、車は走れば充分というのがロイの持論だからである。
「ロイ」
ロイが運転する車の中。助手席に座るアーニャが携帯をいじりながら話しかけてきた。
もちろん、二人ともシートベルトは忘れていない。
「んっ、なんだい?」
ロイは視線を向けずに答えながら、左右を気にしつつ高層ビルが立ち並ぶ都市圏の交差点を右折した。
「いつものは?」
「いつもの?」
疑問に疑問で返答したロイだったがすぐにピンときた。
「ああ、それなら君の前の収納ラックにあるよ」
「そう」
するとアーニャは目の前のラックを空けて、中からあるものを取り出した。
それは眼鏡だった。ロイの車にあることから分かるが、それはロイの所有物だった。
かなり分厚い眼鏡で、いわゆる牛乳瓶底眼鏡と言われるものだ。ご丁寧にもレンズには渦の模様が描かれている。
アーニャは大切そうにその眼鏡を取り出し、レンズに「はぁ〜」と息を吹きかけて、備え付けの布で丁寧に拭きだす。
「ロイ。この眼鏡かけないの?」
「ああ、それは今はいいかなってね」
ロイは苦笑した。
この牛乳瓶底眼鏡。実はラウンズ就任式前に皇帝陛下直々に頂いたものである。
と言っても、そもそも、ロイは目が悪くないので眼鏡は必要ない。それにこの眼鏡、実は度が入っていない伊達眼鏡である。
なので、なぜよりにもよって眼鏡、それも伊達眼鏡を陛下から直々にいただけたのかはさっぱり分からない。
支援
とはいえ、陛下直々に頂いたものなのでぞんざいに扱うわけにもいかず、とりあえず外に出る時や人前に立つ時はこの眼鏡をかけるようにしていた。
基本的に公務はこの眼鏡をかけてこなすし、例えばラウンズとしての仕事で報道関係のカメラの前に立つ時なんかも必ず眼鏡はかけるようにしていた。
それが、皇帝陛下への忠誠を表す事になるはず。
そう自分を励ましながら、少々センスに欠ける眼鏡だと分かっていても毎日かけ続けていた。
「似合わない、ね」
アーニャの言葉にロイは再び苦笑する。
「はは、それは自覚してるよ……」
「だけど……役には立ってる」
「? どんな?」
アーニャの意外な言葉にロイは耳を傾けた。
この眼鏡は伊達だし。重いし。相手から顔は見えなくなるし……ぶっちゃけ役に立ってない。
正直に言えば、皇帝陛下からいただいたものでなければ即座に捨てている一品だ。
それでも、アーニャはロイの役に立っていると思っているらしい。
ロイはアーニャの言葉をしばし待つ。
アーニャはその眼鏡のレンズに改めて息を吹きかけて、キュッキュッとレンズを磨きながら言った。
「これをかけてると、ロイに寄ってくる女性が少なくなる」
「そうかい?」
「そう。少しだけど」
「?」
ロイは首を捻った。ついでに制限速度を少しオーバーしていた事に気付いて、軽くブレーキを踏む。
「でも、それって役に立ってるっていうのかな? 僕としては女性にモテなくなるわけだから逆に損してる気がするんだけど……」
「役に立ってる」
「え〜、でも――」
「役に立ってる、だからこれ無しで出歩いちゃだめ」
アーニャは有無も言わさぬ口調でキッパリと言う。そして、助手席から身を乗り出し、ロイにピカピカになった眼鏡をかけた。
とたんに、ロイの端正な顔が分厚いレンズに覆われて、少々冴えない、田舎臭い感じになる。
それでも、アーニャは満足そうに「うん、これで少しだけ安心」と頷いた。
「……」
ロイはしぶしぶ、自分の気に入る位置に眼鏡をかけ直した。
目的地はそろそろだった。
○
支援
“キャメロット”
元はブリタニア第二皇子シュナイゼル・エル・ブリタニアの直轄であった特別派遣嚮導技術部がスザクのナイト・オブ・セブン抜擢に伴って発展的解消となった研究チームの総称。
所属は一応皇帝直轄組織になっている。
「さぁ、到着」
ロイ達は今、キャメロットの駐車上に車を止め、その施設の入り口で立ち止まっていた。ついでに、ロイは眼鏡をクイッとかけ直す。
正直、任務帰りで体がクタクタなのだが、エリア11に行くと決めた以上、ここにはその事を報告しに来なければいけない。
だが、なぜナイト・オブ・ゼロであるロイがセブンのチームであるキャメロットにわざわざ報告に来なければいけないのか。
答えは簡単。このキャメロットはロイのチームでもあるからである。
ラウンズはそれぞれが自分専用のナイトメアフレーム開発のチームと、専用の部隊を持つことが認められている。
通常、その部隊や開発チームは、ラウンズに任命された者やそのバックの貴族が全額、もしくは大部分をポケットマネーで組織するのが常だが、
スラム街出身のロイにそんなお金もバックもがあるはずも無い。
よって最初、ロイの開発チームは国のお金で組織される事になったのだが、国のお金とはつまりは税金であり、税金とは当たり前の事だが国民が納めるものだ。
その税金を、ロイのナイトメアフレーム開発に使用するのは国民感情的にあまりよろしくないのではないかという意見が帝国宰相シュナイゼル・エル・ブリタニアからでた。
ロイも同感だった。
例えば、ロイが数々の戦場を潜り抜け、星の数ほどの武功立て、その上でラウンズに就任したならまだ良い。
それなら、税金で専属チームを設立すると言っても、味方をしてくれる国民もいるだろう。しかし、今もそうだが当時のロイはその実力があまり国民に知られていない。その上目立った武功も無く、知名度も新兵並にしか無い。
そんな奴に税金が、しかも湯水の如く金を使うナイトメアフレームの開発に使われたら、納得がいかない国民の方が多いだろう。
という事で、シュナイゼルの提案と紹介で、ロイはすでに設立されているこの“キャメロット”を自分のチームとしてスザクと兼用運用してはどうか、という事になった。
sienn
もともと“キャメロット”はスザクの専属チームとしての発足が決定されていたのだが、当のスザクは文句など何一つ言わず、ロイとのキャメロット兼用を快く承認し、その責任者も、
『いいよいいよ〜。っていうか、君の事は、生体データとか見た時から目を付けてたんだよね〜。大歓迎』
とむしろ万歳しながら迎えてくれた。
そして、この責任者は本物の天才で、ものの数週間でロイの専用機を作り上げた
それだけじゃない。ここの部署の人たちはスラム出身のロイにも本当に良く接してくれた。
だから、ロイが何か任務に赴く時にはすぐにここにその報告に来るし、時間の許す限り電話ではなく直に伝達するのが礼儀だとロイは思っていた。
「さて、入ろうか。僕の相棒は先にここに帰ってきてるはずだ」
「うん」
ロイの後にアーニャが続き、二人は入り口をくぐる。
そのまま施設内の通路を歩く。
途中。見知った研究員が何人かいたので、二人は軽く手を振り、挨拶をしながら進む。
その光景は、少し異常だった。
通常。ラウンズ程の高い地位の人間が来れば研究員達は頭ぐらい下げそうなものだが、ここはではそんなのは一切無い。
なんというか、皆、親密さが溢れる対応――言い換えれば気軽な対応をしてくる。
この二人はラウンズの中でもキャメロットに良く顔を出す方だから。という理由もあるだろうが、上下関係をきちんと明確にする軍の施設としてはちょっと不自然である。
といっても、その不自然さをロイは気に入っているから文句など言わないし、アーニャも同じだった。
「そういえば、ロイは一時期ここに住んでたんだっけ?」
「ああ、ラウンズに入ってから二ヶ月間ぐらいだったかな。一個の会議室にベッドと机だけ運んでね。そういえば私物が増えたのは居候先に引っ越してからだなぁ」
そんな会話をしながら、二人は迷わずに施設内を進む。すると、
「あら」
と、廊下の向こうに見知った女性が現れて、すぐこちらの存在に気付いた。
ロイはニッコリ微笑んで、その女性に挨拶をした。
「ただいま、セシルさん」
「ロイ君。お帰りなさい」
その女性は柔らかい笑みを浮かべながら歩み寄ってきて二人を迎えた。
女性の名はセシル・クルーミー。通称“キャメロットのお袋さん”。
私怨
もっとも、それを口に出そうものなら「私はまだ二十代ですよ。お袋さんとは何事ですか」と満面の笑顔で言われた後、“人との正しい付き合い方を教えられてしまう”ので、要注意だ。
しかし、お袋さんと呼ばれるに相応しい包容力と優しさを兼ね備えた大人の女性だ。
「あら、今日は二人で来たのね」
そう言ってセシルは、その笑顔をロイからアーニャに向けた。
「いらっしゃいませアールストレイムきょ――」
「ただいまセシル」
アーニャはセシルが言い終わる前に言葉を挟んだ。するとセシルはしまった、といった感じでハッと顔を上げた。
「……」
アーニャは無表情のまま、セシルをジッと見続ける。
そして、セシルは慌てたような、困ったような顔をして、そのまま取り繕うように言った。
「お、お帰りなさい。アーニャちゃん」
「失格」
アーニャはムッとして言った。
「失格。セシルにはがっかり」
「す、すみません。つい……」
すかさず頭を下げるセシル。
ロイは軽く笑いながらその光景を見つめていた。
話は半年ぐらい前にさかのぼる。アーニャがこのキャメロットにロイを訪ねて来た時、ロイがこの部署で軍の階級の垣根を越えた待遇を受けていると知り、
<だったら、私もここではロイと同じ扱いがいい>
と言い出した。それからというもの、アーニャはこの部署、特にセシルに敬語を使われるとご機嫌がすこぶる斜めになる。
「セシル。もう少し努力して」
「……すみません」
シュン、として肩を落とすセシルに、あくまで“階級にこだわらない態度”を“命令口調”で求めるアーニャ。
その矛盾がなんとも可笑しくて、でも、とても暖かいものに思えて、ロイはあえてアーニャを止めなかった。
純粋にセシルに迷惑をかけているアーニャの行動は完全に許容できるものではない。
だが、それ以上に、そんなのはどうでも良いと思えるぐらい、その光景は微笑ましい気持ちになれる雰囲気に溢れていた。
(多分、お姉さんみたいな感じになって欲しいんだろうな……)
ロイはそう思って苦笑した。
アーニャ・アームストレイム。
その少女の事を、ロイは一年近い付き合いを通して、多少分かるようになっていた。
アーニャは、いくら表情が乏しい所はあっても、やっぱり女の“子”である。
支援
ロイはアーニャの事をよく子供扱いするなとは言うが、体だけ見れば子供である。その事実は変えようが無い。それはロイも良く分かっている。
“子”である以上は親がいる。少なくとも親の代わりになる人が必ず必要。
アーニャの家庭とか家族構成を、ロイは良く知らない。
話してくれるのを待ってはいるのだが、今のところそのような様子も無い。だから、アーニャがどのような人たちに囲まれて過ごしてきたのかは知らない。
けど、これだけは言える。
アーニャは求めている。親や家族のように接してくれる人を。
だから、自分の事は“兄”と思って懐いてくれているんだろうし、セシルには母、もしくは姉を求めているのだろう。と、ロイはそう思っていた。
もちろん。それはロイの勝手な妄想かもしれない。いや、そうである可能性の方が高いかもしれない。
でも、ロイには今のアーニャの可愛らしい我侭を止める理由をどうしても見出す事は出来なかった。
例え、それがセシルの災難だと分かっていたとしてもだ。
「……ところでロイ君。今日はどういった御用かしら?」
ひとしきりアーニャに注意され終わったセシルは、ロイに弱々しい口調で尋ねた。
○
「という訳で、僕の機体とスザクのランスロットをエリア11に持っていきたいんですが」
廊下を三人で歩きながら、ロイはエリア11に行くことになった経緯をザッと説明した。
セシルは頷く。
「分かったわ。それから先の話は、ウチの責任者を交えてお話しましょうか」
そして、三人はとある扉の前で止まる。セシルは迷わずその扉を開けると、その部屋の中の人に声を掛けた。
「ロイドさん。ロイ君が来ました」
「ロイ君? おや、君もちょうどいい時に来るね」
多くの技術者達が真剣な眼差しでモニターに流れる一般人には理解不能な記号の羅列を見つめている中で、一人の男がのっそりと顔を上げて飄々と返答した。
一言で言うなら、それはひょろりとした男性だった。白衣。ロイより薄い眼鏡。にやけた笑みが少々独創的な印象を与える。
ロイド・アスプルンド。この“キャメロット”の責任者であり天才。ちなみに伯爵である。
「っと、これはアールストレイム卿も。いらっしゃい」
支援
ロイドはアーニャの姿を確認すると、手を上げてニッコリと挨拶をした。
アーニャはロイドに敬語を使われても別に何とも思わないようで、ペコリと小さく頭を下げた。
「ただいまロイドさん」
「おかえりロイ君。いや〜、ちょうど君に連絡を入れようかと思ってたんだよ。本当、タイミングはバッチリだったね〜」
「? 何か僕に御用でしたか?」
「この子の事さ」
そう言ってロイドが見上げると、そこには二機の――青と白のナイトメアフレームがあった。
ランスロットとランスロット・クラブ。
ランスロットの方はナイト・オブ・セブンであるスザクの専用機だ、その外見は騎士が白い甲冑を着込んだ姿を連想させる。
ちなみに、それは美しかった。
人型であった従来のサザーランドやグラスゴー、さらに言えば現在主力機に移行しつつあるグロースターと比べても、それはまさに人型中の人型だった。
人型のロボットではない。人の形をしたロボット。
だから、人である者達はこの人の形をしたものに魅力を感じるし、美しいという感想を抱く。
人型から始まり人を目指したナイトメアが到達した一つの終着点。ランスロットはそう呼べる精巧な機体なのではないだろうか。
このランスロットはスザクの機体。そして、ロイの機体はその隣だった。
ヴィンセントプロトタイプカスタム。正式名称ランスロット・クラブ。通称クラブ。
元は現在ランスロットの量産機として先行量産されているヴィンセントのプロトタイプとして開発された機体だった。
しかし、ロイドが自分の趣味(高性能性)を詰め込みすぎて、それこそランスロット並に搭乗者を選ぶ機体に仕上がってしまい、データ採取用という名のお蔵入りになっていた。
クラブはそれをロイ用に最適化し、大幅に、それこそ徹底的に改修した機体である。
改修の過程で、サクラダイトの搭載量を増やし、ランスロットと出力はほぼ“同じ”になっている。
ランスロットは白い騎士を連想させるのに対し、クラブの方はロイの二つ名である“青い聖騎士”の名の通り青い騎士を思わせた。
このランスロットとクラブ。見た目は似ているが、武装と装備が少し違う。
支援
最も違う点として、ランスロットは一機にて戦況を変える一騎当千的な思想を純粋に目指しているのに対し、
クラブはその一騎当千の思想を引継ぎながらも、指揮官としての能力が高いロイに合わせて部隊と共に行動、言い換えれば部隊を運用する状況を思想に組み込み、
胸部の二機のファクトスフィアの他に、それを補佐するセンサー・レーダー類の搭載が多く成されている。
そのセンサー・レーダ類は頭部に集中して設置されており、その結果、クラブの頭部はランスロットと違い、サイのように大きな角が付いたような形状になっていた。
そう、あの角は精密機械の宝庫であって、決して伊達や酔狂で付いているわけではないのである。
余談だが、あの角で敵に突撃したり、切り裂こうなんてしたら間違いなく頭部が壊れるので、そんなナンセンスな事をロイは絶対にしようと思わない。
そんな事をする騎士、もしくはパイロットがいるなら是非会ってみたいものだった。
ロイがクラブを見上げると、それに合わせてロイドが言った。
「クラブの可変アサルトライフルの強化をしてみたんだ」
クラブ独自の武装を呟きながら、ロイドは懐から端末を取り出し、画面を表示させてロイに説明しようとした。だが、
「それは後回しにして下さい」
セシルがため息混じりに言った。
○
その場でロイが今までの経緯を説明すると、ロイドは「分かった」と言って頷いた。
「君の出立に合わせてクラブを調整しておこう」
「ありがとうございます」
「ランスロットはちょっと時間がかかるから、あれは後から僕達が届けるよ」
「? ランスロットはどこか故障でも?」
「まさか〜。僕のランスロットが故障なんてするわけ無いでしょ」
と、ロイドは口を二マーとゆがめた。その顔は、自分の自慢のおもちゃを自慢する子供のようだった。
マズイ。とロイは思った。この顔をした時のロイドは要注意である。なにせ、この顔をした後はランスロット、もしくはクラブの自慢を永遠と何時間でも話し出すのである。
「いいかいロイ君。そもそもランスロットは一機でも多数の敵と戦えるように設計されているんだよ。それなのに、途中で故障――」
「この前の模擬戦で、スザク君が頑張っちゃったのよ。ね、ロイドさん」
ロイドの会話がセシルの言葉と笑顔に遮られる。
ロイドは特に気分を害した様子も無く、「あ、うん、そうなんだよ彼、スザク君がね」と言って話題を変えた。
ロイは心の中でホッと胸を撫で下ろした。話題が機体が中心となる以外の話になれば、もう安心である。
さすが“キャメロット”のお袋さん。ロイドさんの諌め方も良く心得ているなぁ。とロイは感心した。
そんな高度な心理的やり取りがあった事など気付かずに、ロイドは話を続けた。
「スザク君。腕はいいんだけど扱い方が荒いでしょ。だから駆動系の部品が真っ先にダメになる。
ま、もっとも、それはランスロットの性能を十二分に引き出している事の証明だからね。こういう修理ならこっちとしても大歓迎だけど」
ふと、ロイドがその青い瞳をロイに向けた。同時にその顔が子供から、人を見定めるような大人の科学者のものに変わった。
「その点、君はおとなし過ぎるね」
「えっ……」
ロイは瞬時にはロイドの意図が掴めなかった。
そんなロイに構わず、ロイドは眼鏡をクイッとかけ直して話を続ける。
「パーツの磨耗率も低ければ被弾率も低いから損傷率も低い。
これは君が効率的な戦術を展開している証拠だけど、それは言い換えれば、クラブの性能を限界まで引き出していない事になる。
例えば、クラブじゃなくてもフロート付きのグロースターでも武装が同じなら今までの君と同じような戦果があげられるんじゃないかな」
「すいません……」
それが、自分を咎めているのだと思ってロイは頭を下げた。
それを見てロイドは「アハ」と独特の笑い声を上げる。同時にその顔が大人の科学者から、子供の科学者のものに戻った。
「別に咎めてる訳じゃないよ〜。君の場合、機体の性能を引き出せないんじゃなくて、引き出さないだけだからね。
つまり、君を本気にさせる敵がいないって事なんだろうし。それに、そういう技量の高い君だからこそ」
ロイドの瞳が怪しく光る。
「どんどん、新しい物を与えてみたくなるんだよね」
ロイドは改めて懐から端末を取り出し、表示されていた強化型可変ライフルのページを消して、新しいページを表示させた。
「すでに付けてあるハドロンブラスターを取り替えて、新しく付けてみたいのがあるんだ」
「新しい武器ですか?」
支援
支援
支援
「ご名答。スザク君の場合、新しい武器を作ったら、慣れるのに時間がかかるけど、君の場合その心配は無いしね。……はい、これ」
ロイはロイドから端末を受け取り、その図案を見た。
それは、すでにランスロットやクラブに取り付けられているハドロンブラスターのようだったが、形状が少しスマートになっており、砲身も長く細くなっていた。
「ロイドさん。これは……」
「可変ハドロンブラスター」
言いつつ、ロイドは身を乗り出してロイの持つ端末を操作する。
すると表示は新しい図案に切り替わった。それはハドロンブラスターの砲身が引っ込んで半分程に短くなったものだった。
「?」
ロイが首をかしげているとロイドが説明を始めた。
「これは状況に応じて狙撃型と拡散型に可変可能なハドロンブラスターでね。ザッと特徴を説明すると狙撃型は通常のハドロンブラスターより威力が低いけど、貫通性と射程。
それに命中率が向上している。ただ、連射がきかないのは可変ライフルの狙撃モードと同じ。後者は射程が短くて威力も低いけど、その代わり広範囲の敵にダメージを与える事が可能」
「扱いが難しそうですね……」
ロイドの説明を聞いてロイが一番最初に浮かんだ感想がそれだった。
そもそも、兵器に可変という思想を取り入れる上で一番のネックがその耐久性だ。
銃であれ何であれ、可変という機構を取り入れるとその武器は構造上、耐久性を著しく損なう。
耐久性の低い武器ほど前線で戦う兵士に不評を抱かれるものは無い。いくら高性能、高水準の武器であっても破損、もしくは故障し、いざという時使えないのではただの鉄の塊。
そして、その点を踏まえ、このロイドが開発した可変ハドロンブラスターを見ると前線で戦う兵士であるロイにも、そのような不安が如実に浮かんだ。
それでも、これがあくまで地上兵器であるKMFに取り付けられると言うのならロイもこのような不安はそれほど抱かなかっただろう。
事実、クラブの可変ライフルは頑丈でロイが地上でどのような高機動戦闘を行っても、壊れる事など一度もなく、充分に主であるロイの希望に応えてくれた。だが、時代とは変わっていく。
支援
フロートユニット。
空において戦闘機以上の機動と高速移動を可能にしたこの新兵器。それはロイの専用機であるクラブにも装備されている。
ロイは与えられた任務はほとんどこのフロートユニットを取り付けて遂行する。
しかし、このフロートユニットが高性能であればあるほど、可変兵器にとってはそれがネックになる。
空の高機動戦闘において機体と搭乗者にかかる負担は地上の高機動戦闘とは比べ物にならないぐらい激しい。
例えば、この可変ハドロンブラスターの狙撃モードの長い砲身を展開したまま、少しでも激しい回避行動を取れば、その長い砲身は全方位から重力や風の圧力を受けてねじ曲がってしまうだろう。
いやねじ曲がるだけならまだ良い。最悪の場合、その砲身の重力、空気の抵抗によって思った通りの回避行動が取れず敵の直撃弾を受ける可能性もある。
それをフォローするための拡散モードなのだろうが、この拡散モードにも問題はある。拡散モードの有効範囲は確かに広く、砲身も短いから多少空中で無理な機動をしても壊れないだろう。
取り回しが効くという点でも通常のハドロンブラスターより優れている。
しかしデータを見る限りその威力には疑問符が浮かぶ、おそらく一発では戦闘機などの小物はともかくKMFレベルの大物になると、その破壊、撃墜は難しいだろう。
そのうえ射程も短い。つまり、拡散モードは通常のハドロンブラスターのようにメインの武器として使うには少々威力が心もとない。
まとめると、この可変ハドロンブラスターは通常のハドロンブラスターに比べ、使える状況がひどく限られる。
性能が一部の状況に優れているよう特化されてはいてもそれ以外のあらゆる状況に対しては退化・劣化しているのである。
ハッキリ言えば。こんな限られた状況でしか効果が期待できない武器をつけるぐらいなら、何も取り付けない方がその分機体が軽くなって良いだろう。
と、これはあくまでロイ以外の一般のパイロット――騎士の視点を加えた上での評価である。
この兵器をロイだけが使うと言う事が前提なら話は変わってくる。
「確かに、通常のハドロンブラスターと比べて欠点は多い武器だ。でも君なら問題無いでしょ」
ロイドの言う通りだった。
支援
一般の騎士にとって優れた武器とは移り変わっていく状況に合わせてオールマイティに使える武器の事を指す。
その観点から言えばあらゆる状況に対応できないこの可変ハドロンブラスターは確かに愚劣な武器と言えるかもしれない。
だが……、
例えば、その移り変わって行く状況を自分でコントロールできる人間にとってもその武器は愚劣だろうか。
例えば、その特化された武器が一番効力を発揮できる状況を自らの手で作り出せる人間にとってその武器は愚劣たりえるだろうか。
答えはノーだ。
そして、このロイ・キャンベルは移り変わる状況に合わせて戦うタイプではない。
もちろんその状況に合わせて戦術を展開する能力も大したものだが、この男の真骨頂はそうではなく、優れた知性と戦闘能力を生かして、自分の望む状況を自分の手で作り出す能力に長けている事だ。
それは知性、戦闘能力どちらかだけに長けていても無理な能力。
つまり、この可変ハドロンブラスターはロイのような希少であり類稀でありながら強力な能力を持つ者が扱った場合にのみ、それこそ鬼神のような力を発揮する。
ロイは素直に感謝した。
先行量産型の調整やフロートシステムの調整。
次世代量産期の開発やランスロットの強化など“キャメロット”はそれらの作業でてんてこまいだったはずだ。
それなのにこんな量産性、凡庸性を完全に度外視したロイ専用の武器を作るのは完全に厚意から出なければ出来ないことだった。
兵器の開発とは最終的にはその量産が目標に置かれるもの。
ロイドの目的がそこにあったかは別として、あのランスロットだってあくまで量産をみこしたシュナイゼルが開発を許可したものだ。
しかし、この可変ハドロンブラスターはそんなのを一切無視したもの。つまり本当に後にも先にもロイのためだけに作られたものなのである。
「……助かります。短期間で僕の専用機を作っていただけただけではなく、こんな武器まで」
ロイはそれを分かっていたから、深々と頭を下げた。ロイドは頬を染めて笑顔を浮かべた。
「いや〜。こんなに感謝されると僕も照れちゃうな」
「気にする事は無いわよロイ君。ウチの“キャメロット”はラウンズ二人の担当になって資金面に余裕ができて大助かりなんだから。これぐらいの仕事をするのは当然よ」
支援!
支援
全力で支援
“キャメロット”の二人は、そう言ってそれぞれの顔で微笑んだ。
「アハ。それに、優れたディバイザーに合わせて改造・改修を繰り返すのは楽しいからね〜。そういう意味では本当に君達二人は最高だよ」
「? どう楽しいの?」
ロイドの言葉を疑問に思ったアーニャが首をかしげながら言った。
ロイドは「う〜ん。そうだね」と少し考え込んで、
「君たちの感性で言えば、男性が女性に自分の選んだ服を着せる喜びに似ているかもしれないね〜」
と、肩をすくめながら言った。さすが“そういう事”の『概念は知ってるんだぁ』と豪語するだけの事はあり、その言葉はかなり的確だった。
「なるほど」
ロイはコクリと頷いた。そして同時に想像してみた。
例えば、セシルさんみたいな美人に自分が服をコーディネートするとなれば、それは……。
「? ロイ君、私の顔に何か付いてる?」
ロイの視線に気付いたセシルは、首をかしげながらも笑顔で聞いてきた。
ロイは、少し慌てて答える。
「あっ、いや、セシルさんみたいな美人な人に、僕の選んだ服を着てもらうのは楽しいだろうなと思いまして」
セシルはそれを聞いて少し頬を染めると、ニッコリと微笑んだ。
「あら、お世辞でも嬉しいわ。でも、あまり大人をからかっては駄目よ」
「そんな、お世辞だなんて――って痛っ!?」
その時、右足から激痛がした。ロイは急いで視線を下に移すと、自分の足の上で、小さな足がグリグリとかかとを動かしたあと、素早く猫のような俊敏さでパッと離れた。アーニャだった。
「な、何をするのさアーニャ!?」
ロイが足を抑え、涙目で訴えると、アーニャはいつものように涼しい顔で、そっぽを向きながら一言。
「……スケベ」
少しだけ、本当に少しだけアーニャのその小さなホッペタが膨らんでいる気がした。
「……へっ? なに? どういうこと? っていうか何か怒ってる?」
「別に」
アーニャの言葉は、いつも以上にぶっきらぼうなだった。
「ところでロイ君。ちょっと新武装の運用データを取りたいから。手伝ってくれる?」
ロイドの言葉に、ロイはアーニャへの疑問は一時置いておいて顔を上げた。
「え、あ、分かりました。すぐにパイロットスーツに着替えてきます」
「ち、ちょっとロイドさん!」
支援
全力で支援
支援
si/e/n
ロイドとロイの間に入り込んで、セシルが声を荒げた。
「んっ、何? セシル君」
「何じゃありませんよ! 確かロイ君は私たちよりも遅く、今日EUの戦線から帰ってきたばかりのはずです。なのにそんな――」
「構いませんよセシルさん」
ロイは笑ってセシルの言葉を止めた。
セシルは心配そうな顔をこちらに向けて「でも……」と呟く。
ロイはさらにニッコリと微笑んだ。
「僕のために作っていただけた武器。凄く興味があります。それに、エリア11に行くまでそんなに時間もないし。少しは慣れておかないと」
それを聞くと、セシルは呆れたような、心配そうな複雑な表情を浮かべた後ため息混じりに言った。
「もう、あなたもスザク君も人が良すぎます……」
「良かった良かった。じゃあ、ロイ君。シュミレーターに」
「分かりました」
○
二時間後。
「ロイ。大丈夫?」
キャメロットの応接室で濡れたタオルを顔に被りながらソファの背にもたれてぐったりとうなだれているロイに、隣に座るアーニャは心配そうな声を掛けた。
「大丈夫、伊達に鍛えてないからね……。と言いたい所だけどちょっと休まないとマズイ」
ロイは息も絶え絶えに言った。
侮っていた。嘗めていた。あと忘れていた。あの人――ロイド伯爵のデヴァイサーに対するドS体質を。
体はもはや疲れでボロボロ。もう指一本動かすのも億劫だった。
通常なら、こうなる前にセシルがストップをかけてくれるのだが、不幸にも来客があったらしく途中で席を空けたためこのような事になってしまった。
ロイはシュミレーターに入っていたので分からなかったが、二時間空けてセシルがシュミレーター室に戻ってき時は凄かったらしい。
セシルの表情は驚き。怒り。そして笑顔の順で変わり、それを見たロイドは顔を真っ青にして立ち尽くしていた。
そして、セシルはシュミレーターを強制停止させてロイが頼りない足取りでタラップを降りた後、
すぐにフラリと倒れて尻餅を付くと急いで駆け寄り、部下にテキパキと濡れたタオルや水分を持ってくるように指示した。
101 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/06(日) 23:44:04 ID:x+pHAFlp
支援
支援
全力で支援
しえん
支援
しばらくしてロイが活力を取り戻すとすぐに、これ以上無い笑みを浮かべながらロイドの襟首を掴んで個室に引っ張っていった。
その時のロイドの顔が悪戯をして倉庫に押し込められる前の泣きじゃくる子供の顔に似ていたらしいが、残念ながら誰もそんなロイドを助けはしなかったらしい。
「あ〜キツイ……」
「でも、こういう練習も必要」
アーニャは心配そうに眉をひそめながらも、正しいことはしっかりと言った。
「……うん、分かってるよ」
ロイは天井を見上げたまま同意する。
アーニャが言った事はもっともだった。自分達はスポーツマンじゃない、兵士だ。そして戦場に出た兵士は疲れたから、体力が限界だからといって、敵に待ってもらえる事は無い。
医学的にいくら認められないハードトレーニングでも必要なのだ。こういう、限界を一枚も二枚も越えるような訓練は何度でも何日でも。機会があるなら毎日でも。
アーニャがシュミレータールームにずっと居たにも関わらずロイドの無茶なシュミレーションにストップをかけなかったのは、ここら辺に理由がある。
どんなに厳しくてもシュミレーションはシュミレーション。ミスっても死にはしないんだから、体力の限界を超えるまでやる事が本人の、自分のためになる。
例え気絶しようが、吐こうが、骨が折れようが筋肉が断裂しようが、操縦桿が握れなくなろうがやるべきなのだ。本物の戦場でそうなったら敵は待ってくれない。
だから戦場では自分の体がどんな状態でも戦い続けなければいけない。いや、戦い続けてやるという気持ちを持ち続けなければいけない。それを鍛えなくてはいけない。
なぜなら、最後の最後で自身の絶体絶命の状況を救うのは技術でも体力でもなく、そうゆう、どんな状況でも諦めないという精神力だ。
この一年、多くの修羅場をくぐってきたロイはそれを分かっていたし、アーニャもこの年には分不相応のその理論を良く理解していた。
ロイやアーニャ、そしてジノ、他のラウンズもそういう世界で生きてきた。
しかし、それが分かってはいても体が疲れる。という現実は変わらない。
それはロイもアーニャも理解している。
だから、常に他の軍人の規範となるべきラウンズにしては、少々だらしなくうなだれるロイにアーニャは何も言わなかった。
いや、それどころか。
支援♪
支援
全力で支援
4円
「ロイ」
「ん、何?」
ロイは濡れたタオルを顔から外してアーニャを見た。
アーニャはこちらをジッと見ている。
「? どうしたのアーニャ」
アーニャはすぐに答えない。その代わり自分のその白く細い膝に手を数回ポン、ポンと当てて、
「寝る?」
と聞いてきた。
「……」
ロイは最初、アーニャが何を言っているのか分からなかった。
考える。
すると、ロイの聡明な頭脳はアーニャの言動から想定されるその意図を瞬時に2876パターンはじき出した。しかし、それでは多すぎて返答できない。
できれば、これらの想定を煮詰めるのに百人程度の他人の意見の収集を行い、
過去十年における女性が膝を軽く叩きながら『寝る?』と発言した例を三百件程調べ、その行動の意図を数値化、データベース化し、
その上で己の理論として確立させてから返答したい所だった。
そのためには五日、いや最低三日ほどの猶予が欲しいところだが、そのような時間の確保は無理だと思われた。
ロイは致し方なしとして、ある程度正確さを損なう事を覚悟し、可能性として低いと思われる順に想定数をどんどん減らしていく。
余談だが、今この場にジノがいれば、苦笑して「ハハ。お前、実は馬鹿だろ。バーカ」と呆れただろう。
そうこうしている間に、ロイのその想定は一個だけ残った。ちなみにそれは大当たりだった。
「……それは遠慮する」
「そう……」
アーニャはつまらなそうに言うと、少しだけ残念そうに肩を落とした。
ロイはゴホンと咳払いを一つして、疲れた体に鞭を打ち、ピッと背筋を伸ばす。
そして、ハキハキした口調で言った。
「いいかいアーニャ。そういう事は気軽にやっては駄目だ」
「? なぜ」
「いや、それは……」
ロイは口ごもった。聞かれてから気付いたが、これは中々説明が難しかった。
というか、説明する内容も思い浮かんでないのに、先に発言する事自体ロイにとっては珍しい事だった。
(い、いや、これは理論ではなく道徳の問題だ。駄目なものは駄目。知的に理解してもらうのではなく、気持ちで理解してもらう事柄だ)
ロイは自分にそう言い訳する。そして、ここは兄貴分として、しっかりと言わなければならないと思い、再び口を開いたとき、
まだまだ支援
「ロイ!」
鋭い声がその部屋に響き渡った。
ロイその声に反応して、部屋の入り口に目を移すとそこには一人の女性の姿があった。
「エニアグラム卿!?」
「おっ、いたいた」
その女性は嬉しそうな声をあげて、ニッコリと笑うと大股でこちらに歩いてきた。
ノネット・エニアグラム。
ロイの同僚でナイト・オブ・ラウンズ。ナンバーはナイン。
切れるような鋭い目と眉。不適に笑う口元。
全身を覆っているカモシカの様な体の筋肉は相手に俊敏さと力強さを感じさせる。性格は大胆にして豪快。
付け加えれば性格ではないが剛力。一部の騎士にはその姉御体質から『姉さん』と呼ばれているとかいないとか。
「探したぞロイ。せっかく家にまで出向いてやったのにもぬけの殻だものな。まぁ、お前のいそうな場所なんて大体想像は付くが」
黙っていれば綺麗な表情が、瞬時に子供のような大雑把な笑顔になる。ノネットはそのままロイに近づくとその肩をバシバシと叩いた。
「というかロイ。なぜ帰ってきたらすぐに私の所に挨拶に来ない? 私の家族も使用人も、お前の帰りを首を長くして待っていたというのに」
と言ってノネットはロイの首に腕を回した。そして引き寄せた。ちなみに身長はノネットの方が大きいため、ロイは自然と覆いかぶされる形となった。
この体勢はジノによくやられているから慣れているのだが、ジノとは決定的に違っているものがあった。
「あ、あのエニアグラム卿。その、当たってますが……ってぶっ!」
ロイは柔らかいものに口を塞がれて、軽い呼吸困難になる。ついでに、かけていたメガネがその柔らかいものに押しやられて、大きく上にずれた。
それを見たノネットの長い眉がピクリと動く。同時に、彼女は腕の力を弱めた。
「当たっているのは構わん。それよりお前はまたそのような眼鏡をしているのか? まったく、それなりに整った顔をしているのに見えなかったらもったいないじゃないか」
ロイは素早く体を離して、重たいメガネをいそいそとかけなおす。だがフレームが柔らかいものの衝撃で曲がったみたいで、眼鏡は少々斜めにかかっていた。
「はは、それはどうも……」
支援
支援
さらに支援
支援
子¥
「皇帝陛下にいただいたものなんだから、かけずに大切にしまっておいても文句は言われないだろうに、律儀な奴だな……。
そうだ、皇帝陛下にいただいたもので思い出したが、お前の新しい家。見に行ったが何だあれは……。私が貸してやっていた家の方が大きいじゃないか」
貸してやっていた。というのはその言葉の通りの意味だった。
ロイはラウンズに就任して二ヶ月程このキャメロットに住んでいたのだが、いくら、キャメロットの設備が整っているといっても所詮は研究施設。暮らし続けると困る事も色々あった。
それを知ったエニアグラム卿が、
『ふむ、ならウチに来い』と言い出して、それに、本気で遠慮するロイの襟首を『後輩が先輩の厚意を遠慮するものではないぞ。アハハハハ』とむんずと掴んで強制的に家に連れて行き、ヒモ……ではなく居候にした。
それから、約半年以上、ロイはエニアグラム卿の家に居候として、部屋ではなく“家”を貸し与えられていた。
「どうせお前の事だから遠慮して、あの程度の家にしてもらったのだろうが、ならわざわざあんな家を建てんでも、私の家に住み続ければ良いではないか」
「いえ、いつまでも他人様の家におじゃましているわけにも……」
ロイの言葉を、ノネットは「フン、くだらん」と一蹴した。
「つまり、他人様でなければ良いわけだろう」
「……へっ?」
「よし。なら、もういっそ婿に来てしまえ。いや、お前はラウンズだったな、ならば私が嫁に行くのもありか。そうだな。そうなると、私の今の家は親族の誰かにくれてやるとして……」
「あ、あの、エニアグラム卿?」
「お前の家で暮らすのもありと言えばありだな。なに気にするな。どんなに小さくても、住めば都。士官学校のサバイバル訓練の時、コーネリア殿下と道に迷って救援が来るまで三日間過ごしたあの洞窟に比べれば天国だ。
大変だったぞ、ウジみたいな虫がそこら中にいてな。その時の殿下の女性のように怖がっていた可愛らしいお顔を、私は一生忘れられんよ。ハッハッハ、っと話がずれたな」
ノネットはコホンと咳をすると、再び口を開いた。笑顔で。
「というわけでロイ。どうだ私の考えは?」
支援
全力で支援
ロイは苦笑いしか出来なかった。確かにノネットは文句無しの美人であり、そりゃあロイだって健全な男子である以上、ノネットにある意味当たり前な感情を多少なりとも抱く事はある。
しかし、いくらなんでもそれは話が急すぎるというか、なんというか、行き当たりばったりすぎる気がする。
「は、ははは。エニアグラム卿は冗談が上手いですね」
「冗談、だと?」
ノネットの顔がニヤリと歪む。ロイは、ノネットのその獲物に止めを刺そうとする猟師のような視線を受けて、小動物のようにブルッと小さく震えた。
「エ、エニアグラム卿?」
「フン。いいだろうロイ。私が本気だという事を教えてやろう」
そう言ってノネットがロイに向かって一歩前に踏み出すと、
ボフッ。
と、その豊満な胸に何かが当たって、足を止められた。
「?」
ノネットが怪訝に思って、自分の胸に視線を移すとそこには毛むくじゃらなピンクの物体――じゃなくて、アーニャの頭が見えた。ちなみにその小さな顔は、その豊満なものの間にすっぽりと埋もれていた。
「……なんだ。いたのか」
「……いた」
アーニャがそう言って窮屈そうに顔を上げる。それによってアーニャの顔の上半分は見えるようになったが、それ以外の大部分はいまだにすっぽりと埋もれていた。
「……どいてくれないか」
「嫌」
まだまだ支援だよう
「年上には譲るものだぞ。色々と」
「サラサラ無い。そんな気は」
アーニャは谷間から、対してノネットは見下ろす形で視線を交わせ、そのちょうど真ん中で火花が散る。
「……」
「……」
しばらく二人は見つめ合いという名の、睨み合いを続けていた。それは永遠に続くかと思われたが、
「ふう……今日のロイ姫には騎士が付いていたか」
と、ノネットが歩を下げる。多分、ライバルと言っても年下相手に本気になる自分に呆れたのだろう。それと同時に、柔らかい物も下がったので、ようやくアーニャは圧迫感から解放された。
結果だけ見れば、敵の進行を退けたアーニャの勝ちである。だが、当のアーニャは喜ぶ事も無く、今まで強大な脅威に晒されていた自分の頬をさすり、
「……」
続けて、ふと、視線を下げて何かを確認すると、
「屈辱。でもいつか必ず……」
と、KMFの模擬戦にコテンパンに負けても浮かべないようなひどく悔しそうな、それでいてほんのちょびっとだけ悲しそうな表情を浮かべ、拳をグッと強く握り締めた。
きっと、彼女はその悔しさをバネに一回りも二回りも成長していくのだろう。多分。
そんなアーニャには気にも留めず、ノネットは改めて口を開く。
「仕方がない。口説くのは今度にするとしよう、今日は違う目的で会いにきたわけだしな」
そして、ノネットは改めてロイを見据えた。
「ロイ。今日はおまえにプレゼントがある」
「へっ?」
ロイが素っ頓狂な声を上げると、その前に紙袋が差し出された。
「エニアグラム卿。これは?」
「いいから開けてみろ」
支援
全力で支援
支援
支援
言われるままその紙袋を受け取り、中のものを取り出すと、ロイは良い意味での驚きで言葉を失った。
「私とお揃いのだ。どうだ嬉しいか?」
それはマントだった。
マントと言ってもただのマントではない、ナイト・オブ・ラウンズだけが着用を許されるあのマントだ。いや、この場合オリジナルは今ノネットが羽織っているので、レプリカと言うべきだろう。
「お前だけマントが無いというのも可哀想だからな。私ご贔屓の職人に仕立てさせた。できるのに半年もかかってしまって、渡すのが就任から大分経ってしまったが……」
ロイはマントを広げて感嘆の声を上げた。
「あ、ありがとうございます。こんな……」
それは立派なマントだった。手触りが半端じゃない。装飾が豪勢で、見ていると目がチカチカしそうだ。
ロイは嬉しかった。公務などで、ラウンズが全員揃う時、一人だけマントを付けていないというのを、ロイはなんとなく寂しく感じていたものだ。
しかし、そんな気持ちなど一切口に出したことは無かったと言うのに、この女性は、そのロイの気持ちを汲んでこのようなプレゼントをしてくれたのだ。
ただ、嬉しさと同時に、ロイには一つの心配が浮かんだ。
「ちなみに、これ凄く高いんじゃ……」
高い。とはもちろん値段的な意味である。
ロイがおそるおそる聞くと、ノネットは「なに」と言って軽く笑う。
「そんな事無い。悪いが安物だ。そうだな……せいぜい車一台ぐらいじゃないか」
「エニアグラム卿の言う車って、あのいつも乗り回してるフランスパンみたいに長い車ですか?」
「ははは、面白い例え方をするな」
「うっ、スイマセン庶民で」
「では、早速着て見せてくれ」
「……はい」
ロイはマントを翻し背に羽織る。そして、胸の前にある紐を繋ぎ固定する。
「ど、どうです?」
少し照れながら聞くと、ノネットは満足そうに「うむ」と頷いた。そして、すこし目を細めて笑った。
「やはり、お前には青い色が良く似合う」
「そ、そうですか?」
「ああ。……なぁ、似合うよな?」
ノネットが振り返って聞くと、アーニャは、
「ピンク色の方が……」
と言って何やら考え込んだ後、
「……何でもない」
と、残念そうにため息をついた。流石に、男にピンクは無しだと思ったらしい。
支援
全力で支援
その時、
「ロイ君。アーニャちゃん。ロイドさんから、ふんだくったお金で買ってきた個数限定の高級ケーキはいか、が……」
セシルがお盆にケーキと紅茶を乗せて部屋に入ってきた。その表情は笑顔だったが、
「って、エニアグラム卿!?」
とすぐに驚愕の表情に変わる。
驚くのも無理は無い。地位的に将官クラスに相当する人物が人知れず、ここにいるのだから。
「よぉセシル。邪魔をしている。あっ、ケーキは私の分もあるか?」
しかし、当の本人はあっけらかんとそう言って楽しそうに笑った。
○
「ふう……」
ロイは、自宅自室のベッドの上にドサリと身を倒した。同時に、新品のシーツからフワッと少し洗剤の匂い舞い上がる。
あのあと、キャメロットではエニアグラム卿に散々模擬戦に付き合わされて、
それにロイドさんが大喜びしてデータを採取し始めて、最終的にセシルさんが止めて、その後、アーニャとは別れた。
彼女はここ一年、とある皇族の専属の護衛になったため忙しい。それでも、その合間を縫って会いに来てくれるので、本当に優しい友人である。
ロイはもう、シャワーも浴びたので、そのまま眠りの世界に旅立とうとした。しかしふと、壁にかけられた青紫のラウンズマントが目に入る。
ロイは思う。
(このマント。僕のため、だろうな……)
睡眠に移行しそうな脳でそんな事を考えた。
ラウンズのマントとは、ラウンズの勲章であると同時に、今現在ラウンズである人物を象徴すものでもある。
だから、このマントを羽織れば、それが同じラウンズであるロイでも、あくまでエニアグラム卿のマントを羽織っているロイ。という事になる。
そんなの当然だろ? と思う人がいるかもしれないが、ロイの場合はそれが結構重要だったりする。
ラウンズである人自身を象徴するマント。
玩具とか一般市民が真似て作るとかなら話は別だが、軍人がこのマントを勝手に複製・制作することは認められていない。
しかし、そのラウンズである本人の手でそれが行われれば話は別だ。つまり、本人と違う軍人がそれと同じマントを持ち、羽織るというその意味は、
支援
支援
素晴らしい、わずか2時間半でこれほどの投稿とは
支援
支援
全力で支援
明日月曜だけど支援
支援
『この男はノネット・エニアグラムが認めた男である。文句があるなら、私にも文句を言っているのと同じ事だぞ』
という、威嚇になるという事。これで、いままでの少々気が滅入るような嫌がらせも減るだろうし、
何より、任務において良く反発を受けていたロイの指示や命令も、多少は軍人や騎士に受け入れてもらいやすくなるだろう。
情けない話だが、ロイはラウンズとして、実力や経験とかそんなものよりなにより、知名度と武勇伝、あと戦果が足りていない。
今だ、皇帝に気に入られたからラウンズになれた男。という印象の方が強い。だから、初めて会う軍人や騎士は大抵、ロイを見くびって反発する。
だから、ロイがこのマントを羽織るというのは色々な意味で、ロイのプラスに働く。
そのノネットの配慮には素直に礼を言うべきだろう。
ただ、いつかはこのマントに頼らなくても、信頼されるラウンズになりたい。
ロイはそう思いつつ、疲労した体に睡眠という休息を与えることにした。
エリア11への出立まで、もうそんなに時間は無い。
次回『エリア 11』に続く。
今回はこれで終了です。長文大変、大変! 失礼しました!(土下座)。
あと、支援には超感謝です!
さて、例によって今週のコードギアス見てないんで今から見ます。
ちなみに、それについて不吉な会話が飛び交ってるけど……嘘だと言ってよバーニィ!。
支援
>>140 GJ、お疲れ様です。本日の放送に関しては、全力で心の準備をせよ、としか……。
>>140 GJ!
本日の放送は……オレンジの我が騎士がかぶるぐらいの忠誠心がかっこよかったな、うん。
KOUSEI卿GJ!
いよいよ次回はカレンとの再会ですかね。今から楽しみです。
本放送は、なんかもうオセロゲームみたいになってきましたね…。
KOUSEI卿GJ!
この物語は(おそらく)ライ×カレン(だよね?)なのにアーニャとか
ノネットさんとか色々素晴らしくて…!特にカレンと同じかそれ以上に
ノネットさんが好きな身としてはちょっと悶えました…(痙攣しながら)
おっとロイでしたね某一級フラグ建築士と重なっちゃって(HAHAHAHAHAのHA!)
…くそぅ誰かライノネ書かないかな…!ノネットさんヤンデレで(無茶)
自分で書いても七転八倒。もう立ち上がれないっす…。どうしても違和感が出る…!
(やはりノネットさんでは無理なのか…!)
今日のギアス
………オレンジの漢っぷりが見れました。もうオレンジなんて呼べないよ…!
146 :
保管庫の人:2008/07/07(月) 00:18:55 ID:C+GrN6ti
先週に引き続き、またまた記録更新です。
本日のレス数 356
このスレでも新たな職人様が降臨すること、そして本日の大きな犠牲に祈りを捧げつつ
本日はこれまでと致します。おやすみなさい。
>>140 KOUSEI卿GJ!!
めっちゃ長いSSお疲れ様ですorz
>>145 だよね、「オレンジ兄さん」って呼ばないと失礼だよねw
>>140 KOUSEI卿GJ、お疲れ様です。
管理人さんもおつかさまです。
アーニャかわいいよアーニャ。
ノネットさんもいいな〜、あんなお姉さんにくどかれたい・・・。
犬男です。13話に衝撃を受け思わず書いてしまいました。
勢いだけで書いたので荒があるとは思いますがご容赦くださいますようお願いします。
それでは投下します。
おそらく2から3レス程度の短いSSです。
タイトル:『心、支える者』
カップリング:特になし
注意事項:ネタバレというか、これは本編13話を都合の言いように改変したSSです。
そういうのが駄目な人はご遠慮ください。
ルルーシュと共に司令室で情報の纏めと、今後の方針の決定、池袋でのあれの進行状況を確認した僕は
ルルーシュと別れ一人駅を歩いていた。
特に目的があるわけでもないが、たまにはこういうのもいいだろう。
そう思いながら、しばらくぶらぶら歩いていると『ピリリィィ・・・、ピリリィィ・・・』と僕の携帯が鳴り出した為、
相手を確認しようと携帯をポケットから取り出し、ディスプレイ部分を見ると相手はルルーシュだった。
先ほどのことで何か問題でも有ったのかと頭をひねりながら、電話に出た。
「ライです。ルルーシュどうした。何か問題でも?」
僕の問いにルルーシュは若干声を荒げながら、
『ああ、問題が発生した。すぐ此方へ来てくれ。実は・・・・』
ルルーシュの説明を聞いた僕は、
「わかった、すぐそっちへ行く。無理はするなよ!!」
そう言い放ち、電話を切り駆け出していた。
ルルーシュの説明によると、神根島の戦いにおいて死んだはずのジェレミアが生きていて学園に来たらしい。
生きていたのも驚きだが、なによりも問題なのはロロのギアスが無効化されたと言う事だ。
どういった条件で無効化されるかはわからないが、僕達にとって驚異になるのは間違いない。
特に白兵戦ができないルルーシュにとっては天敵以外何者でもない。つかまればそれで終わりだろう。
できるだけ速く彼と合流したいが、今彼がいる場所と僕がいる場所はかなり距離が離れてしまっている。
(ルルーシュ、無事でいてくれよ・・・)
僕は心の中でそう思いながら人ごみの中を全力で駆け抜けていた。
支援
あとすこしでルルーシュの元へ辿り付けるという時、後に気配を感じ思わず立ち止まる。
くっルルーシュのことで頭いっぱいで注意が散漫だったか!!
そのままでジッとしてると聞き覚えある声が聞こえた。
「ライ・・・?」
その声に後ろを振向くと、
「シャーリー?」
そこのは何故か銃を持つシャーリーがいた。
僕達はしばらく無言で向き合っていたが、シャーリーが意を決したように喋り始めた。
「ねえ、ライ答えて?ライはルルのこと好き?私はルルのことが好き。」
なぜ、いきなりこんなことを聞いて来たか分からないが、彼女の目は真剣だった。
だから僕も真剣に答えることにした。
「ああ、好きだよ、親友だからね。」
僕がそういうと銃の引き金から指を離し、安堵した表情で、
「良かった、貴方はルルの味方なのね。」
「シャーリー?」
僕はシャーリーの言葉を不思議に思っていると、彼女が
「お願い私を仲間に入れて!!私も戦いたいの、ルルを助けたいの。取戻してあげたいのルルの幸せを。
ナナちゃんの事も・・・。」
そう言うと俯いてしまったシャーリーの肩に手を乗せながら、
「君の気持ちは嬉しいけど、それは駄目だ。君を戦わせるわけにはいかない。」
俯いてた顔を上げ、
「どうして!!私が女だから、学生だからルルを守っちゃいけないの!!」
彼女そう叫ぶ。僕は彼女に笑みを浮かべたまま、
「違うよ、君には別のことで彼の力になって欲しいから、だから戦わせる事は出来ないんだ。」
支援
「別のこと?」
「うん、彼の心の支えになって欲しいんだ。僕は彼の剣や盾になれるけど、心を支える事は出来ない。
でも君には出来る。学園でルルって読んでるのシャーリーだけだよね。」
シャーリーは小さくうなずく。
「それだけ、彼の中で君は特別な存在なんだ。彼が唯一心を許せる存在が君なんだ。
だから彼の心を守れるのは君しかいないんだ。」
しばらく考え込んだが、瞳に迷いは無く、
「分かったよ、ライ。私は私にできる事でルルを助けてあげればいいんよだね。」
彼女がそういって笑みを浮かべるながら銃を僕に渡してくる。
「うん頼むよ、シャーリー。」
僕も笑みで返し銃を受け取る。
「さあ、行こう。いつまでもこんなところにいたら危ないからね。」
僕の言葉に、彼女は
「うん、そうだね」
と返して僕の前を歩いていく。
僕は心の中で思うのだ、彼女なら守ってくれるだろう彼の心をと−。
支援有難うございます
えと以上です。今回の13話はショックすぎでした。なぜああなるのかと、雑巾を小一時間問い詰めたい気分です。
そのショックから立ち直るためにこんな提訴SSをかいてしまいました。
なぜ日曜日にこんな欝な気持ちにならなきゃいけないんだと思いつつ、青月編のシャーリーやって癒されてきます。
あれ?このスレって今晩たったばかりだよね?と確認したくなるような投下&レス具合だ……
進行早ぇ……
>>154 GJです。 自分もあの13話は衝撃が大きすぎまして、このSSで癒されました。(ロロとライが対決するのかと思ったら違ってびっくり)
シャーリーは1人の純情少女として生きてて欲しかったな…
自分もライ&シャーリーを書こうと思ってるので頑張ります。
前スレ940、941殿
ライ&シャーリーのSSを1つ書きあげる決心がつきました。(構想的にはありきたりなほのぼのものですが)
今週の早いうちには第1弾をUpしたいと思うので、その際は支援をお願いします。
放送始まるまで感想を書いてて、再び来てみたらなんだこれは…
読んで書きたい感想もたくさんあるのに、間に合わないwww
>>154 あああGJ!ライがいれば、ライならこうしてくれるはずだ…いやいるし。こうなってないわけがない
ただ気持ちはすごく分かるけど、荒れる元にもなるからキャラへの感想は書かない方がいいと思う
>>156 お待ちしております
>>140 KOUSEI卿GJ!
私の中のノネットさん株が急上昇です!
でも、このシリーズ、ロイ×カレンですよね? そうですよね?(願望)
まぁ、ロイ程のキャパシティがあればみんなまとめて幸せにできそうですがw
>>154犬男卿GJ!
ライなら、ライなら全部解決してくれる!
ただ、これを読んで「兄さん!」と呼ぶライを幻想したw
159 :
銀飯:2008/07/07(月) 02:13:00 ID:EysHKAQw
昨日の放送を見て、オレンジの忠誠を題材にした作品ができたので投稿したいと思います。
時間軸は昨日の放送で、オレンジがゲフィオンディスターバに引っかかったとこらへん。
注意:カップリングはありません。あえて言うなら、ルル・オレンジ×ライです。
ルルーシュとオレンジの過去に若干の捏造、二人がライと接点があったという前提です。
今回も長々とした長文になるかと思いますが、できれば支援のほどを。
タイトルは『オレンジと忠誠』。
160 :
銀飯:2008/07/07(月) 02:16:09 ID:EysHKAQw
『オレンジと忠誠(序)』
「馬鹿な、なんという執念だ!?」
環状線に搭載したゲフィオン・ディスターバの影響によってサクラダイトを搭載した改造オレンジは動けないはずだった。
「執念ではない。これは忠義!!」
「っく!?」
しかし、壊かけの人形のように、破損し、よろめきながらも自分に近づいてくるオレンジに、
ルルーシュは驚きを隠しきれなかった。
「ルルーシュ、下がっていろ!ここは僕が・・・」
「ライ。」
万一に備え先回りして電車の運転席で待機していた銀髪の青年、ルルーシュ・ランペルージとしての自分の親友であり、
ゼロとしての自分の片腕でもあるライがルルーシュを背に隠した。
「狂王!?そ、そうか。き、貴様が、る、ルルーシュの騎士か?だが、私の歩みを止めることは・・・・」
まだだっ、まだ、止まるわけにはいかぬのだ。例えこの身が朽ち果てようとも、マリアンヌ様への忠節を果たすまでは・・・。
ルルーシュ・ランペルージ、いや、マリアンヌ様の遺児ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア殿下と彼に付き従う古の時代に“狂王”と呼ばれしライ、
二人の覚悟を見極めるまでは・・・。
支援
162 :
銀飯:2008/07/07(月) 02:19:47 ID:EysHKAQw
『オレンジと忠誠−第一話(1)』
今から約10年前、神聖ブリタニア帝国アリエエスの離宮の一室。
「失礼いたします。マリアンヌ皇妃、お初にお目にかかります。本日付で
離宮警護担当に配属されましたジェレミア・ゴットバルトであります。」
若かりし日のオレンジは、この離宮の主人である皇妃マリアンヌに
うやうやしく挨拶を行った。初任務が後宮の警護、しかもこの離宮の主が
庶民の出であることを鑑みれば、上旧貴族辺境伯の出自である彼にとっては、
普通ならば屈辱とも言えるものであっただろう。
『閃光のマリアンヌ』の二つ名で庶民の出から一気に騎士侯位に駆け上がり、
皇妃に上り詰めたマリアンヌに対しては尊敬、偏見、羨望、嫉妬、憎悪が
庶民・貴族の間では入り混じっていた。
しかし、彼女の軍人としての功績に対して異論を挟むものはいなかった。
新型兵器KMF、その開発に大きく貢献し、愛機ガニメデによって
実戦で戦果を挙げ、KMFの有用性を決定付けた。
オレンジは貴族の生まれではあったが、軍人としてのマリアンヌの功績に
敬意を払っていて、今回の任務は彼自身にとっては名誉なことではあっても、
決して卑下するものではなかった。
「はじめまして、ジェレミア卿。この離宮の主マリアンヌです。
あなたの様な若くて優秀な方が警護に来ていただいて、とても心強く思います。」
漆黒を思わせる黒髪に、整っていてそれでいて柔和な顔立ち、
どこか憂いを帯びたアメジストの瞳。マリアンヌ皇妃の外見的特徴を
捉えるとこのようにあらわせられるが、それよりも母性を感じさせる
人間であらせられた。美しいお方だと、一瞬思ったが、そのような考えは
不敬に当たると思い、すぐに気持ちを切り替えた。
「お褒めの言葉を預かり、恐れ入ります。ご期待に添えられますよう、
このジェレミア・ゴットバルト全力で警護の任に勤めさせていただきます!!」
「よろしくお願いします。ですが、私はあなたには警護だけでなく、
他のこともお願いししたいのですが・・・。」
「私にできることならば、何なりとお申しつけ下さい。」
「そうですか。では・・・」
支援…人がいないようだ
164 :
銀飯:2008/07/07(月) 02:24:46 ID:EysHKAQw
『オレンジと忠誠−1話(2)−』
「ルルーシュ殿下。こちらにおられましたか。探しましたぞ」
「ああ、ジェレミアか。毎度毎度仕事熱心だな。」
「殿下をお守りすることが我が勤めですから。」
全くこの男の全力ぶりには、いい加減辟易する。今日は異母姉妹のコーネリアと
ユフィが遊びに来ていて、母さんはいつも通りコーネリアと、ナナリーはユフィと
二人だけで遊んでおり、珍しく自分に絡んでこなかった。ついこの間なんぞは、
一体どちらを嫁にするのかと迫られ、一晩中悩まされた上に、
どちらも妹だから結婚できないという要領を得ない答えを出すことになってしまった。
だが、今日は珍しく一人きりになれたので、図書室で、といっても下手な図書館よりは、
はるかに大きいが、本を読もうとしていたら、オレン、いやっ、ジェレミアがやってきたのだ。
「殿下、このように天気のいい日は外で遊ばれたらどうでしょう?
殿下ぐらいの年頃の男子ならば貴族庶民を問わず、みんな外で遊んでおりますぞ。
遊び相手がいないのであれば、不肖ジェレミアがお相手いたしますが・・・。」
「悪いが、そいうのは僕のジャンルじゃないんだよ。それに職務を放棄する必要もない。」
はぁ、このお方はとことん運動がお嫌いのようだ。
ジェレミアがマリアンヌから命じられたのは、
『あなたには、臣下としてではなく、ルルーシュの年上の友人として付き合っていただきたいのです。
皇子という身分でなにぶん同世代との付き合いが少ないだけでなく、他の異母兄弟と接する機会も少ないので・・・』
仮にも『閃光のマリアンヌ』と呼ばれるマリアンヌ様の皇子。時折見せる第二皇子シュナイゼル殿下並の卓越した頭脳は、
さすがと思うが、臣民に対して模範となるべき皇族として、せめて人並みの体力は付けていただかなくては。
さてどうしたものかと悩んでいると。
165 :
銀飯:2008/07/07(月) 02:27:33 ID:EysHKAQw
「そうだ、ジェレミア。お前はこの話を知っているか?」
ルルーシュ殿下が差し出されたのは、帝国に古くから伝わる童話だった。
「『一人ぼっちの皇子様』ですか?ええ、帝国臣民ならば、
誰しもは一度聞いたことのある物語ですので。」
要約するとこうだ。
『昔ブリタニアのある地方国に庶子の出である末の皇子様がいました。
その皇子様は庶子の出であるというだけで、父や上の二人の兄からいじめられ、
自分の実の母と妹以外からは阻害され、孤独でした。そんなときに一人の魔法使いが現れ、
皇子に魔法の力を与えたのです。しかし、皇子はその力におぼれ、魔法使いの忠告も聞かずに、
自分の快楽に任せて使うようになり、ついには自分以外の人々が消えてしまったのです。
独りぼっちになった皇子に魔法使いは言いました。
今まで皇子が願ったことと反対のことをすればいいのですと。
皇子が自分が消えることをのぞむことで、人々は元の世界に戻ることができたのです。
ただ独り末の皇子様を除いて』
殿下がこのような童話を読まれるとは意外だな。そう思っていると不意にルルーシュがたずねてきた。
「オレン、いや、お前はこの話についてどう思う?」
「力に溺れたものの末路と思いますが・・・。」
それを聞いてルルーシュは露骨にいやな顔をした。
「そうか、そういう意見もあるのか。なるほど、いや、参考になった。ああ、もう行っていいぞ。」
「はっ?しかし・・・」
「いいから警護の任務に戻れ。」
「イエス・ユア・ハイネス」
いかに子供とはいえ、主筋に当たる人間に命令されれば従わぬわけにはいかなかった。
図書室を出て詰め所に戻りながらルルーシュの機嫌が悪くなった原因を考えていた。
あの話の内容、・・・そうか!あの末の皇子と殿下の境遇は酷似しているから、
ご自分を投影なされたのか。
そう理解したオレンジは、今度その話のモデルになった人物についてルルーシュに教えようと思った。
神聖ブリタニア帝国の礎を築いた“狂王”とも“辺境の覇王”とも呼ばれた
『ラインハルト・エス・ブリタニア』公王について。
支援
167 :
銀飯:2008/07/07(月) 02:33:15 ID:EysHKAQw
ひとまずはここで終了です。165でタイトルを入れ忘れてますが、
『オレンジと忠誠−1話(3)』です。一話は(3)で終わりますので、
区切りは160で一区切り。162,164,165で一区切りとなっております。
前作のあの落ちとは、オレンジの扱いが180度変わっておりますが、
それほど今回の放送の影響力が大きかったと思っていただければ。
こんな真夜中に支援してくださった殊勝な方々、ありがとうございました。
支援
169 :
銀飯:2008/07/07(月) 02:41:16 ID:EysHKAQw
>>保管庫の人へ
大変申し訳ありませんが、162に誤字があります。
7行目;現状「上旧貴族」→訂正「上級貴族」
訂正をお願いいたします。
SSスレのスピードじゃないwwwwwwこのスレ何日持つかな…
>>167 銀飯卿の続きはどうなるのか期待してます。
職人によって変わる狂王はどうなるかな?
空マメ卿みたいに悲しい狂王になるんだろうか?
>>170 この速度で考えたら五日かな…
今のうちに投下
日本解放戦線経由騎士団再合流ルートで
千葉ちゃん好意度高め設定のグダグダ話
注意:さりげなくラクシャータがなんでもよく食う人(性的な意味で)
今日はここでおしまい、という独特のイントネーションで告げられた言葉に、
二人の男がそれぞれKMFのシミュレーターから出てくる。
「そうそううまくはいかないか……」
出てくるなり、肩を落としてつぶやいたのは、やや白みがかった銀髪の青年だった。
その髪に加えてやや眠たげな印象をあたえる青い瞳、一目見るだけで異国の人間の顔立ちではあるものの、
彼はブリタニア支配下のエリア11において日本という名を取り戻すための抵抗活動に加わわり、
そしてその中でも実力をしめしつつある者でもある。
ライ、という名前と日本人の血筋を半分はひいているという以外のことはいまだ彼自身にもわからないままだ。
もっとも、素性がどうであろうとすべきことにいまさらぶれが生じることはないだろうというのが、
彼と彼を取り巻く人々の共通する見解であるが。
「おいおい、実戦だったら危なかったのは俺の方だぞ」
声をかけながら伸びをしているのは、組織内でも屈指の実力者である四聖剣が一、卜部だった。
その長身には、月下を模したシミュレーターが余程窮屈だったのだろう、伸びをした拍子に背中がばきばきという。
「お世辞はやめてくださいよ、自分がどの程度かくらいわかりますって」
技術では時折押せる局面があったのは確かなのだが、経験で圧倒的に不足があるというのがライ自身の実感だった。
こればかりはひとつずつ自分で埋めていくしかない。
「それより、やっぱり狭いんですね」
なおも伸びをする卜部は、ライの言葉に思いきり顔をしかめた。
「ああ、なんでこう、せまっ苦しいんだろうな。その辺少しは考えて欲しいもんだ」
ため息交じりの愚痴に、青年も苦笑いを浮かべた。
頷けるものがあったからというのともうひとつ、卜部の背後に立った人物が愉快そうな顔をしていたからだ。
「なぁに、不満があるなら言ってくれれば良いのに」
ラクシャータ・チャウラー。彼らの駆るKMFの開発者にして、
いささかエキセントリックな性格のインド人技術者の女性である。
「いや、戦闘時はそう問題ないんだ…っていうか別に一般的な体格ならほんと関係ないだろうし、な、少尉」
卜部に弁解じみた言葉で同意を求められたライは、はあ、とも、まあ、ともつかない曖昧な答えを返した。
どうもこのところ、ラクシャータ相手に卜部が萎縮気味だとライは気づいていた。
卜部はもともと日本解放戦線に所属していた頃から自分のKMFをまめに整備する方であった。
だからか、技術者であるラクシャータとは頻繁に意見を交換する姿を彼は目にしていたのだが、
その態度はごく普通のものであったはずである。
腰が引けているというか、妙な遠慮が感じられるようになったのは、ここ最近だ。
「あの、卜部さん」
はじかれるような動き、というのは体の大きい人がすると面白いなあなどと
ライが無責任なことを思ってしまうほどに、卜部は彼の言葉に大げさに反応した。
「なんだっ少尉っ」
声を裏返らせてまで動揺している卜部をラクシャータも面白がるような顔で眺めている。
「何かあったんですか?」
ラクシャータと、という言葉は最後まで口にすることは出来なかった。
戦いのさなかだってここまで俊敏ではないだろうというくらい、
卜部がすばやい動きでライの口を手でふさいだからである。
「何にも、ないっ、何も―――」
「ふぅん、あんたの『なんにも』ってずいぶん範囲広いのねぇ」
卜部の必死な否定の言葉は、くすくすという軽やかな笑い声に打ち破られた。
ライは力の抜けた手をどけながら、じろ、と卜部の顔を見上げる。
「いやそのちょっと、黙ってりゃラクシャータも、ほら美人だろ、で、
俺もほらここんとこご無沙汰だったし、まんざらでもない感じだったし……だから、
いや、決してその浮ついた…いややっぱ浮ついてたのかなあ…ああいやだから」
頭を抱えてなにやら言い訳にもならないことを言い出した卜部がさすがにちょっと気の毒になって、
ライは口を挟んだ。
「事情はさっぱりわかりませんけど、気が咎めることがあるならさっさと謝った方が
卜部さんの気持ち的にもいいんじゃないですか。ラクシャータも別に気にしてないみたいだし」
それにKMFの問題点も遠慮して言えないようでは、今後の活動にも支障がでる。
それは困るだろうと、そこまで口にしたところで、はじけるような笑いが響いた。
「やだこの子、か……かわいいっ!ま……真面目とかそういう次元じゃないわっ」
見ればラクシャータが腹を抱えて笑っている。さらにいえば、笑いすぎて咽ている。
一方卜部はといえば、今度は気の毒な生き物でも見るような目をライに向けている。
「なんなんですか二人とも」
わけがわからないと、そう口にしかけたところで、不意にラクシャータがぎゅうっと青年を抱きしめた。
「顔だけじゃなくて性格もかわいいのは、ちょっと反則じゃないかしらぁ」
かわいいって男に対して使う言葉だろうかという疑問と、
押しつけられた体の柔らかさに動揺するライを見かねた卜部が声をかける。
「おい、少尉はすれてないんだからそういうの止めてやれって」
すれるとかすれてないとか、何の話だ。またも浮かんだライの疑問をよそに、
ラクシャータが不満げな顔をした。
「ちょっとぉかわいい子をかわいがるくらいいいじゃなぁい、それに」
そこでふっと言葉を区切って、悪戯っぽい笑顔を彼女は浮かべる。
「こんな子だったら仮に『弟』になっても悪い気しないでしょ」
青くなったり、赤くなったり、ここまで顔色の変わる男だったのかと、
ラクシャータに抱きしめられたまま青年はぼんやりと卜部への見解を改めた。
「おい、笑えない冗談はやめてくれよ!大体こいつは千葉がだな」
いや、いいかげん離れろと、泡を食ったような卜部の言葉にも関わらず、
ラクシャータはつまらない顔をしながらもライに抱きついたままである。
ライはライで、また新たに浮かんだ疑問を実に素直に口にした。
「なんでそこで千葉中尉の名前が出るんですか」
ああもう、お前が言うなよ。そう、呻いた卜部の背後で不意に扉が開いた。
「あのう、この前の機体データをまとめてき」
たんですけど、と最後まで口に出来ずに戸口で固まったのは、
紅蓮弐式のパイロットである紅月カレンである。
一時袂を分かったにも関わらず、実に親身にライという青年を気にかけていたのが彼女だった。
そこに何割かの恋情が含まれているだろうことは、誰もが簡単に気づくことであった。当の青年以外は、ではあるが。
さて、その彼女の前で、その青年がインド系の過剰な色香をふりまく女性にしかと抱きつかれているこの現状である。
「な…っなにしてんですか、離してください今すぐ、っていうか何おとなしくしてるのよあんたも!」
当然のごとく凄い剣幕で迫るカレンに、ライも思わずラクシャータから身を離した。
こういう時の彼女には逆らわない方がいいということくらいは、学習していたのだ。
「ちぇ、つまんないのぉ」
ふてくされて口を尖らせたインド人技術者に、カレンが食ってかかる。
「つまんないって、か…かかか彼をオモチャにしないでください!」
なんでもすぐ本気にしちゃうくらい真面目なんですから、という言葉に、
それはあんまりだとライは顔をしかめたものの、卜部が「その通りじゃないか」と無情な追い討ちをかけた。
177 :
保管庫の人:2008/07/07(月) 06:55:27 ID:C+GrN6ti
朝食採りながら支援
支援
遅かったかな?支援
規制かかったので、保管庫管理人さんに一応メールいたしました。
かっこわるー
181 :
保管庫の人:2008/07/07(月) 07:19:14 ID:C+GrN6ti
お猿さんですかね……
>>銀飯卿 0006-0160 0006-0162 という二つの作品を保管するということで宜しいのですね?
160が短かったので確認したかったのです。
182 :
保管庫の人:2008/07/07(月) 07:22:13 ID:C+GrN6ti
「まったく……ここに千葉がいなくてよかったな、少尉」
代行投下です 173の続きです
噛みつくカレンと適当に受け流すラクシャータを横目に、卜部は呟きを漏らす。
疲れを感じるのはシミュレーターのせいばかりではないだろうと、うんざりした気分でいると、
ライがまたも純然たる疑念を浮かべた顔で彼を見上げていた。
「だから、さっきからなんで千葉中尉が出てくるんですか」
思わずバカかと言いかけたそのタイミングで、またも扉が開き、現れた人物に卜部の顔がひきつった。
シミュレーターでのデータ取りは時間で割り振っていたはずで、
確かにそろそろ次の人間が現れてもおかしくはなかったのだ。
だからといって、それはないだろうと思う卜部の横で、ライがぱっと笑顔になった。
「ああ少尉か。その、早すぎたか」
小首をかしげてそう尋ねたのは千葉凪沙。卜部やライ達と共に日本解放戦線で四聖剣として戦い抜き、
そして現在は黒の騎士団に身を寄せている女性である。
「いえ、僕らはもう終わったところですから」
にこにこと答えるライに、千葉はさほど表情を動かさずにそうか、と答えている。
そっけなく見えるが、付き合いの長い人間、そう、卜部などからすれば彼女がかなり上機嫌なのは丸分かりであり、
今は逆にその事実によって頭が痛くなっていた。
「ねえ、終わったんなら時間があるってことよね」
口火を切ったのは、カレンだった。私もちょっと時間に空きがあって、
などという笑顔だけなら可愛いものなのだが。
「あらぁ、疲れてるんだから休ませてあげなきゃダメじゃない」
そんなこともわからないの、などと煙管を取り出しくわえながらラクシャータがしっかり牽制をかける。
女二人のその様子に、千葉がわずかに目を細め、卜部だけがそこに危険信号を感じ取った。
ライは相変わらずただ一人状況を把握できていない。
支援
早朝支援
支援
>>182からの続きです
この際ライを置いて逃げるか、どうすべきかなどという煩悶に卜部が身をゆだねている横で、
千葉がカレンとラクシャータの元へスタスタと歩み寄った。
「どうも話が見えんのだが、少尉がどうかしたのか」
重ねていうが、千葉の感情の機微は分かりづらい。
だが、付き合いの長いものならばそれを見抜くのはたやすい。
そして、卜部はその付き合いの長い部類に入る人間である。
「そうだ少尉、藤堂中佐が終わったらすぐ来いっておっしゃってたんだ!」
言うが早いか、卜部はライの腕をつかむと有無を言わせぬ勢いで部屋から飛び出た。
たちまちトーンの上がった女三人の声をさらっと無視して進む男に、
ライがまるで訳が分からないという顔で尋ねる。
「卜部さん、中佐は今日はこちらにいらっしゃらないんじゃ」
その問いに、前をむいたまま卜部は答えた。淡々と、わずかに恐怖をにじませながら。
「いいか、ひとつ教えておいてやる。武人だろうがなんだろうが、男にはな、
矜持や志よりもなによりも優先すべきたった一つのことがある」
怪訝な顔をするライを男は気にする風でもなく、現場からさらに遠ざかろうとしていた。
「女同士の揉め事には絶対に関わるな。これだけは、絶対に忘れるな」
はあ、という気の抜けた返事にも表情を変えることなく、
卜部は女三人の声が完全に聞こえなくなるまでしっかり逃げた。
これは、ライには絶対的に足りない経験によるものである。
>>173-176,182,186
以上でおしまい。
保管庫管理人氏にはご面倒おかけしました。
GJ
卜部さんマジで苦労人だなwww
ライ鈍すぎだろwww
…ていうか寝て起きたら200近いって何これ
13話が職人に火をつけちまったのか…
良い意味での衝撃としてジェレミア兄貴合流、があって、
悪い意味での衝撃としてシャーリーが天使に、があったからなぁ。
これでカレン裏切りとかなったらどうなるんだろう…
カレンが裏切る……かぁ。
んー、ブリタニアにカレンがつくとしたら、ナナリーの騎士?
というかそんな感じで、ルルーシュのためにナナリーの味方に、みたいな感じがいい。
……あれ? これってルルカレフラg(ry
カレンの背景考えたら、ホントの意味での裏切りって無いと思う。
>>191が言うように、ナナリーを護る為、とかかと。
どうなろうと、もはや糞脚本、糞展開。
本編見るとSS書く気が失せてロスカラやると書く気が出るって時点で終わってる。
そろそろスレ違いかな。
この流れは俺のせいか、すまん
まあ平行世界のことは置いとこうぜ
言いすぎた。ごめん。
書く気が失せるのは俺とか少数派だよな。事実このスレの伸び凄いし。
職人さん方の作品はいつも楽しみにしてます。
以下ロスカラSSスレ本来の姿へどうぞ
>>195 分かった任せろ
5分後投下、急ですんません。急いでます。
注意
・ライ&シャーリーです。がルルシャリ前提というか
・本編にライ介入ルート!しかし救われない
・暗いです。死にます
「シャー…リー?」
ジェレミアとの対決はひとまず終わったらしく、安心してルルーシュのもとへ行く。ロロも先行しているはずだが…
と考えていたら、なぜか、シャーリーが血溜まりの中で倒れていた。
「ど、どうして!?」
お腹の辺りから血が溢れている。ゾッとするほど赤黒いその色は、彼女の美しさを際立たせていて。しかし、その血は―
止まらない。止められない。一目で分かる。もうダメだ。
「そんな……」
「…る」
「っシャーリー!?」
諦めていたその時、かろうじて意識が戻ったのか、口を開くシャーリー。唇はカサカサで、力無く震えている。
「ラ…イ?」
「ああ、そうだよシャーリー。これ以上は、」
「ルルに、…」
「え?」
喋らないで、という言葉はその力無き声に遮られてしまう。
「ライは、…ルルのこと…好き?」
「何をこんなときに、好きに決まってるだろう!?」
そんな事を聞いてどうするのだと言いたげなライの言葉に、シャーリーは笑みを浮かべる。
支援
「良かった……ルルは、1人じゃ…ないんだね…」
「シャーリー、何を…」
「…ルルに…伝えた…い…事…ゴホッゲホッ!」
「シャーリー!?しっかり!」
(く、ルルーシュは何をしてるんだ。こんな時に。ここにいるべきは僕ではなく君だろう!?)
ライの焦りと比例して、シャーリーの目の力が、息の力が、なくなっていく。
何も出来ない。まただ、とライは思う。また、何も出来ない。だからこそこの世界に抗っているのに。
カレンも奪われてしまった。守れなかった。
シャーリーを、大切な親友の大事な人を、助けることも出来ない。
そんな自分が嫌になる。
「ルル…」
「っ…」
せめて、せめて少しだけ、救いを与える方法は無いのか。そして、シャーリーの言葉を聞き、それに思い至る。
これはきっと自己満足。何もしない自分に保険をかけるだけ。それでも、やろうと思う。
そして、ライは出来る限り優しい声でシャーリーに語りかける。溢れる涙を止められないないまま。
「シャーリー」
「なぁ…に?」
それは魔法。
「目を閉じて」
「うん…」
それは奇跡。
「ルルーシュが、来て、くれたよ…!」
「ほん…と?」
「あぁ!…、本当に、ホントに!…ルルー、シュ、来て…くれて!」
それは幻。
『目を開けて。…そうしたらルルーシュがいるはずだから』
淡い紅の色をした眼差しは何を映すのか。優しさか、厳しさか、温かさか、冷たさか。
全てを包むその紅は、偽りの世界を作り出す。
「……ルル…なの?」
「…あぁ。俺だよ…シャーリー」
こうして僕は嘘をつく。
「伝えたい…事が…あるの」
必ず彼に伝えよう。君の命を、君の想いを。
こんな僕らを笑うだろうか。
それでも後ろに道はない。ステップ一つで飛び込める。一寸先は闇か穴か、抜ければ明るいわけもなくて。
観客は僕と君と、そして彼。君達が主役。僕は喜んでピエロになろう。
だから演じよう、偽りの世界を。謳おう、たった2人の小さな世界を。今、幕が開く――
―――何度生まれ変わっても、きっとまたルルを好きになる。これって運命なんだよね?
終わり。直接的表現は避けたんで分かりにくいかもしれませんが、雰囲気を大事にしてみました
シャーリーに哀悼の意を表する
GJ!
シャーリー……
>>201 うーん…いやー…価値観の違いかもしれんが、俺はこれにGJとは言えんな…。
なんというか、あそこで最後にルルーシュが間に合ったからまだいいようなものの、
最後の死に際までギアスで誤魔化すっていうのはなー…
どうもライが介入しただけでただの改悪にしか思えないよ
>>201 泣ける・・・GJ
>>204 だからこそ、踊るっていう表現をつかったのでは?
まあ、たぶん誰も救われなくて(シャーリーの思いすらも)、アニメより鬱な展開ではあるよな。
>>181 保管庫の人へ
二つに、分けていただいても、一つにまとめていただいてもどちらでもかまいません。
207 :
銀飯:2008/07/07(月) 13:57:34 ID:EysHKAQw
>>206 コテハン付け忘れてましたが、二つに、分けていただいても、
一つにまとめていただいてもどちらでもかまいません。
区切りが良かったので分けたんですが、一つ目は量が少ないので、
保管しやすいほうでお願いします。
>>204 貴重なご意見ありがとうございます。
実は“生まれ変わっても”の下りまで書いて、ルルーシュ到着したんですが…
ごちゃごちゃして書ききれなくなり、あえなくカットカットカットorz
他、感想どうも。
シリアス難しい…俺のジャンルじゃない…
さすがに昨日集中したために、人がいないようだ。
質問なんですが、SSを書くに当たってライを悪夢に持っていくのはNG(ゼロが強すぎるから)として、
悪夢のアリスをRの世界に持ってくるのはNGですか?
個人的には、どっちもOKなんじゃないかと。
多分NGなのは
1.オリキャラ出てきて大活躍
2.BLもの
3.三次創作
4.極端なタイムスリップもの(戦国コードギアスとか)
Rって何だっけ?
こっちは悪夢版にライ出そうとしたらシンジュクでいきなり洗脳済みでサザーランドに乗って対マークネモ戦に……
ライを見ていると
銀髪でかり梅好きの某ギャンブラーを連想してしまう
保管庫の6スレ目、
KOUSEI卿の『コードギアス・ラストカラーズR2〜蒼失の騎士〜3』と
犬男卿の『心、支える者』
が読めないのですが、読めるかたいますか?
この手の報告は保管庫の人へそのままメールの方がいいのかな。
前スレあたりにもあったような気がするんだけど。
>>210 OKだと思うけど、アリスだとナナリー限定百合になりそうだから、
百合(っぽいの含む)が駄目だったらきついんじゃね?
そしてライと絡むにしても恋愛対象よりは友情対象になりそう
215 :
保管庫の人:2008/07/07(月) 20:14:41 ID:C+GrN6ti
ちょっと待ってて下さい!
システム上の問題ではなく、保管庫の方が多忙だと思われます。
お茶でも飲んで気長に待ちましょう。
>>212 『あんた、嘘吐きだね』
こうですか、わかりません。
保管庫の人へ
ただの確認だったので、ゆっくりと、ご自身の時間があるときでいいので、
本当に体に気をつけてください。
お茶のんでゆっくりしてます。
219 :
保管庫の人:2008/07/07(月) 20:51:29 ID:C+GrN6ti
今、終わりました。転送ソフトの不具合だったようです。住民の皆様にはご迷惑をおかけしました。
夕食食べてきます。
221 :
保管庫の人:2008/07/07(月) 20:56:43 ID:C+GrN6ti
言い忘れてました。197氏の 偽り-ギアス-の中で踊る の保管を以て、当保管庫のSSが200に達しました。
スレ発足から今日に至るまで、その速度と質にただただ感嘆するのみです。
今度こそ飯食ってきます。
>>221 いつもご苦労様です
今日の投下速度は緩やかなのでゆっくり食事してきて下さい
>>221 200オメ!
しかし197氏はもふもふ卿だと思ってた。文体的に
保管庫の人卿、乙です。
『もりもりたくさん食べて、いっぱいい〜〜〜っぱい活躍してくださいませね』
と神楽耶さまからお言葉を賜りましたのでお伝えしますねwww
こっそりと参上……(なに
どうも、このたびは「すれ違い、ぶつかり合い」の続きを……書いてません!
違うんだ〜私も決してカレンへの愛が(以下省略
と言う事で「姫と騎士にて、愛しきかな」の続きが完成〜
イヤ〜他の作家様達が素晴らしいお話を展開する横で、私はライとナナリーをイチャイチャさせ続けますよ(ぇ?
本当はスザクとの再会、ロイドさん襲来!とかも書こうかと思っていたのですが……
また前回と同じでライ×ナナリーが固有結界を展開するだけ。皇帝陛下がゲスト出演。
そんな話を投下しても大丈夫かな? 大丈夫じゃなくても投下するが、許しは請わないよ?
支援する!
支援!
支援する。
だって僕たちは友達だろ?w
支援部隊出撃!!
全力で支援!
sien
「戻ったか、ナナリー」
一瞬で明らかにアッシュフォード学園の雰囲気、そして戦場の危険な香りが消えたのが、目の見えないナナリーにも解る。
突然現れたV.V.に連れられて、先ほどまで居た場所からとても遠くに来たこと。
そして声と放つ気配から、目の前に居る人物まで彼女は理解できた。
「只今戻りました、お父様」
眼前にいる人物の名はシャルル・ジ・ブリタニア。世界の三分の一を支配する神聖ブリタニア帝国の頂点。
他者を寄せ付けない覇者の威厳と余裕が満ちた視線は、数年ぶりの再会を果たした娘からその隣に控える白髪の青年へ。
覇者の瞳は先程とは違った興味が映る。
「うむ、そして……お初にお目にかかる。狂王よ」
「お会いできて光栄の極みです、皇帝陛下。名をライと……申します」
片膝をつき、頭を垂れた忠誠を示す体勢。だがその気配が辺りに注意を払った臨戦体勢。
そんなライの様子を完全に理解している訳で無いのだが、彼のほうを心配そうな視線を向けてから、ナナリーは再び口を開く。
「お父様、どうして私をお連れ戻しになったのですか? ライさんまで一緒に……不思議なご友人まで使われて」
「……ナナリー?」
ライは許可なく臣下の礼を崩すのが無礼に当たると理解していながらも、思わずナナリーへと目を向けた。
伏せられたままの瞳からは儚くも強い意志が感じられ、余りにも強大な皇帝へと向けられるのは問い詰めるような言葉だ。
支援!
支援
余りにも彼女らしくないし、例え父である存在とは言え七年前の事態をかんがみれば、無謀と表現する事もできる。
一体どうして? その答えをナナリーではなく、皇帝から齎された。
「暫く見ない間に勇ましくなった……そんなにもこの男が大事か、ナナリーよ」
「えっ?」
「そしてこの男 ライも何かあれば飛び掛ってくる覚悟か……面白い」
皇帝にそんな意図はからっきし無いにしても、まるで恋人の中を茶化す様な構図。
当の二人 ライとナナリーはお互い視線を合わせて困り顔。どちらも自分より相手の事を考えている事実がお互いを余計に恥かしくさせた。
「理由など無い。お前は皇女で、その男が騎士なのだろう? ならば纏めて連れて来るが道理よ」
「ではお兄様の事も…「まだあちらの混乱は収まらん。細かい事は後にして、今は休むが良い」…はい」
ライが側にいることはナナリーにとって安心の材料だが、ソレと同様に彼女の心を占めるファクターが存在する。
それが兄 ルルーシュの事だ。当然のように上げた疑問の声も、皇帝のソレにより引く以外に無い。
正論だから……国の元首が取るべき全ての民、全ての事態に対する態度としての正解。
ナナリーはソレを前にして、ワガママを言う事が皇族としての本能から出来なかったのだ。
だが彼女の隣に居る男はそうではない。
「皇帝陛下、お忙しいところ真に申し訳ありませんが、一つお願いしたき事がございます」
「なんだ? 申してみよ」
「私をナナリーの騎士として、認めていただきたいのです」
彼は難しい立場であるが、表面上は……ナナリーの恋人以外に何者でも無い。
「ライさん!?」
「ふん……」
場違いとも皇帝に対する不敬とも取れる反応に、ナナリーは慌てて声をあげ、皇帝自身は更に笑みを濃くする。
支援
「ブリタニア皇族は自由に騎士を選ぶ権利がある。ソレは皇帝といえども口を出すことは出来ん。
だが力無き者を騎士とするのはブリタニアの国是にも反する事。何か見極める術を考えておこう」
「ありがたき幸せ」
こうしてナナリーの数年ぶりの父との会話は、ライの初めてのブリタニア皇帝との会話は終了した。
「色々あったし、これからもあると思う。けど……少し休もう? ナナリー」
皇帝との謁見を終えた二人が連れて行かれたのは、貴族調に整えられた邸宅だった。
身元すらハッキリしない男と、出戻ったばかりの皇女を通すには勿体無い規模の。
メイドや使用人の手配は間に合わなかったらしく、現在はナナリーとライの二人だけ。
「こうしている間も……日本では多くの血が流れていて……お兄様やスザクさんたちも……」
「ナナリー、そういう事を考えるのはとても大事だ。だけど……君にもソレに負けない価値がある事を忘れちゃいけない」
車椅子を押しながらドアを開けていくのはメンドウだったが、ライにとって苦ではなかった。
ようやく事態に対して有効な思考を行えるようになった事、そして慣れが生む余裕が会話を誘う。
「皇帝陛下がワザワザ気味の悪い知り合いを使ってまで、君を連れ戻した。コレにきっと意味がある。
今解らないかもしれないけど、きっといつか理解する事ができる価値があるはずなんだ。
だから……自分の体のことも大事にして欲しい」
「ライさん……はい」
支援
「まぁ……純粋に男として、恋人を心配しているだけなのかもね?」
せっかくの真剣なやり取りもライの何気ない一言で恋人の会話へと移行する。
だがストロベリートークを延長する前に、目的の場所へと二人は辿り着いた。屋敷の最奥に位置する主の為の寝室へと。
「動かすよ、ナナリー」
「……きゃっ」
「動かすって言ったのに……」
天蓋つきのベッドの横で、ライはナナリーを車椅子から抱き上げた。
もちろんベッドへと身を移すためなのだが、ナナリーが上げるのはカワイイ悲鳴。
しかしそこから恐怖のようなものは感じられず、戯れている様子。ソレが解っているから、ライも本当に機嫌を悪くしたりはしない。
「ゴメンなさい。でもやっぱり……男の人ですし……恥かしくて」
「そうだね、女の子としては正しいと思うけど……ちょっと傷つくな」
「違うんです! 恥かしいんじゃなくて…緊張して…ドキドキして……」
そんな会話をしながらも、ナナリーをベッドの中央へ動かし、シーツを掛けて、首に負担が掛からないように枕の形を整える。
ライ……以外とこの男、主夫である。
「さて……おやすみ、ナナリー」
「えっと……ライさんは何処で寝るんですか?」
「ん? そうだな……隣の部屋が客室だったから、ベッドくらいあると思うけど……」
『ちょっと見てくるね?』と言いながらベッドの側から立ち上がろうとしたライの手。
それを握って静止したのはナナリーの小さな手。
「? ナナリー、どうしたの?」
「あのっ……初めての場所ですし……その……」
「解ってるよ。シーツだけでも隣から借りてきて、僕もこの部屋の床で寝る。
『同じ部屋で寝るなんて認めん!』とかルルーシュに怒られそうだけど……」
ライとしては乙女と同じ部屋で寝ること自体が既に色々と問題があるだろうと考えていた。
だが状況が状況、つまり非常時だ。イザと言う時に対処できないのでは、ソレこそあの妹主義な兄に怒られる。
そう考えたからこそ、ライは自分が『同じ部屋』の『床』で寝る事を提案したのだ。
「違うんです!」
「?」
支援
だがナナリーが上げた否定の声にライは動きを止めて、首を傾げる事になる。
「一緒に……寝ましょう」
「そうだね? この部屋で…「そうじゃなくて!」…?」
「このベッドで……一緒に寝てくださいませんか」
「……!?」
同じベッドで寝る? 床を共にする? ライの古めかしいようで最新鋭の知識がフル回転。
色々と此処では書けなそうな答えを導き出す前に、一人の人間として働く心理に気が付いた。
つまり……
「怖いんです、私」
「……」
「あんなに誇らしげに、自信をもってライさんは私に付いて来てくれたのに……」
つまり恐怖。人間が人間である以上、量の差はあれど克服できない動物的な本能。
「恐ろしいんです。『もし目が覚めてライさんが私の側に居なかったら』……そう考えるだけで。
今度こそ……私……一人ぼっちに……」
震える声に震える体、恐怖に表情が歪む。だがナナリーはふと自分以外の何かがベッドに入ってきた事を感じた。
他の重量が加わった事でベッドのスプリングが軋み、全体の形を僅かに変える。
「これで良いかな、お姫様?」
「……ありがとうございます……」
囁く声はとても近くで、優しい色をしながらナナリーの鼓膜を揺らす。シーツが僅かに動く感覚。
伏せた目の向こうを容易く彼女には想像できた。『自分と同じベッドで横になっているライの姿』を。
支援
支援
「僕もナナリーが側にいるのは……その……とても嬉しいし、安心する」
「はい……」
「でも不安な事が一つだけあるんだ」
「?……なんですか」
勢いでナナリーに頼まれるままに、同じベッドの滑り込んでしまったライは一つだけ不安な事があった。
ベッドはキングサイズ、二人で寝ても狭くは無い。ナナリーとは恋人のつもりだが、妹と母に誓って卑猥な事をするつもりも無い。
だが……
「ルルーシュに……」
「お兄様に?」
「何をされるか解ったものじゃないな〜と」
『ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる! オマエは死ね!!』……とか言われたりしたらどうしよう?
『キシャー!』とか叫んで鬼の形相で飛び掛ってくるかもしれない。
何せ彼は『付き合うことは認めたが、二人きりで外出する事は認めていない!』なんて堂々と宣言するヤツだ。
ライが一人で恐ろしくも、現実味がある妄想を戦わせていると、不意にナナリーが声を出して笑い出した。
「ナナリー? 僕はけっこう真剣なんだけど」
「ゴメンなさい。でも……可笑しくって……」
僅かだが目尻に涙を浮かべ、お腹を押さえて身を小さく捩るナナリー。
アクションは育ちがいい故に遠慮気味に、だが確かな『笑い』の最上級系。
どうやら現在の状況とライの心配事のギャップが皇女殿下の笑いのツボとベストマッチらしい。
そんな彼女の様子を見て最初は憮然としていたライだったが、すぐに別の事を考え始めていた。
『やっぱり笑っている時が一番に可愛いな』
「お兄様には私も一緒に謝ってあげますから、安心してください」
「そうかい? なら安心して寝られそうだ……」
「私も……貴方の隣なら……」
どちらとも無く真っ白なシーツの下で手を握り合う。顔を近づけて耳元で囁きあう。
「「おやすみ(なさい)」」
これから激動の日々を忘れ、今だけは静かで優しい眠りを……
以上でした〜なに? 非常時に二人ともイチャイチャしすぎ?
言っただろ? 「許しは請わない」と……
次こそはコードギアス的な要素が……あと他のキャラも出てくるはず。
もし次の話でスザクとの友情がアー!な感じに見えたり、ロイドさんとセシルさんが夫婦漫才をやっていたとしても……
「許しは請わないよ?」(なんか気に入ったんだ、このフレーズw
そして「友達」による支援に感謝〜
248 :
sage:2008/07/07(月) 22:13:40 ID:0A7sAGze
皇帝が、ちょっと余裕のあるお父さんにしか見えない。GJ!
なんという「お義父さん娘さんを僕にください」…GJ!w
250 :
保管庫の人:2008/07/07(月) 22:27:32 ID:C+GrN6ti
>「動かすよ、ナナリー」
>「……きゃっ」
>「動かすって言ったのに……」
何なんでしょう…全身に、この……漲るものは……
GJでした!
>>247 GJ!
ふむ。何故だろうか、結構苦いお茶を飲んでいるのに甘くかんじるのは?w
後にV.V.が皇帝に「ああいう時に邪魔したら来るっていう馬って、どんな
馬だろう?」とか言うのだろうかw
>>250 あれ?ストロベリっていうか違う空気に!?(爆)
>>250 何故だろう。
近頃、保管庫の人卿の好みがどんな感じなのかわかって来たんだ。
女性よりも少女、というか、小さいk(ry
>>252 か、管理人さん!彼にも悪気はないんです!
ですから彼の作品も保管してあげてください!
254 :
保管庫の人:2008/07/07(月) 22:57:39 ID:C+GrN6ti
>>253 私に流れる血が保管せよと言ってました。250のレスをした時点で疾うに保管済みです。
>>247 GJ!!皇帝が父親してやがるw
次回も楽しみにしてます!!……が、それ以上に「すれ違い〜」も楽しみにしてるんだぜ?w
>>254 何と言う速さ。疾風迅雷とはこのことか…!
>>253 そうそう!管理人さんは年の差が好きなんです!!
決してそういう趣味ではない!…はず(後に世界の抑止力の介入)
しかしこのスレはアニメ本編で悲劇が起こるたびにkskしてるな…w
オカシイな〜
どうも私が書きたかった事と皆さんの反応にズレがあるような気がするぞ?
まぁ、面白いと言って貰えるなら何でも良いかw
そして「すれ違い〜」を待っているだと!? コレは不味い……書かねば〜
でもアッチはカレンの一方通行だが、こっちは双方向でイチャイチャできて書き易いなんて口が裂けても言いません。
最後に管理人さんの仕事の速さに感動し、その妄想力に乾杯w
書いている本人はそういう意図はさっぱりありませんでしたよ? 本当だよ?
ひあああああ!
名前入れ忘れてたー!!
>>197は私です。ホントすいません。
記念すべき200個目なのにこんな不手際を…orz
こんなことなら大人しくライカレ落とせばよかった…
なんかもう疲れた。おやすみなさい。
260 :
保管庫の人:2008/07/07(月) 23:31:28 ID:C+GrN6ti
>>259 訂正しておきました。どうか気を落とさずに、これからも精力的な創作を期待しています。
>>258 何か無理言ったみたいで申し訳ないです
読みたいのは事実ですが、気になさらないで下さいm(__)m
貧弱卿の書きたいものを書いて頂ければ満足ですから
>>259 >こんなことなら大人しくライカレ落とせばよかった…
ほほぅ…お待ちしておりますw
とりあえず、今日はお休みなさいませ
262 :
BLUEDESTINY ◆i3Yio0CB.Y :2008/07/08(火) 02:19:47 ID:q75qXp3f
え〜、誰もいなさそうな今を見計らってPOP
ギアスはLCが初体験で、それまで未見だったんですが、
頭のてっぺんまでザブンと漬かりきってしまった
ガノタでミリオタで腐女子で妄想作文書きなわたしです
ここのみなさんに触発されて、ついキーボードを叩いて
しまいました
つい長編になってしまったので本日はさわりの
[その1]を3レスにわけて打ち込みます
どうぞよろしく<(__)>
タイトル[手を取り合って]その1
カップリング[とくになし]
※ 腐女子ですが、内容は腐ってないのでご安心(?)を
遺跡の中を走る影があった。
黒づくめのおそらくは男。マントを翻し脇目もふらずに走る。ただ、走り続ける。
異貌の仮面、黒いマント。その男の名はゼロ。
そして、ここは神根島。
コードギアス LOST COLORS [手をとりあって]
『さっきのトラップはおそらくは時間稼ぎ。狙いは僕か…? C.C.という線もあるが』
―それはないだろう…
とは思う。敵が何者なのかはわからない。だがナナリーをさらった事実からいけば
『敵はゼロの正体を知る者・・・』
そう、敵。
『もしナナリーにもしものことがあったら・・・』
最悪の事態が頭をよぎる。一瞬。
だが進むしかない。そんな結末を迎えないために。そのためにこの仮面を、黒衣を身に纏ったのだから。
やがて目的の場所に到った。
祭壇なのか舞台なのか、開けた空間。その正面に鎮座する巨大な扉。
「いずれにせよ、ナナリーの無事を確かめなければ」
石作りの扉に手をかけようとした、その瞬間だった。
ターーーーーーンっ
銃弾が石扉を削る。
「こちらを向け、ゆっくりと」
抑揚のない、けれどその秘めた感情を押し殺しきれない沈んだ声が遺跡の中に響いた。
『こんな時に…っ』
忘れていたとは言わない。しかしこのタイミングで、とは…
ブリタニアの白騎士。元皇女ユーフェミアの騎士。枢木スザク。
彼ならば何をおいてもゼロを、自分を追いかけてくるだろうとは思った。
「聞こえなかったのか、ゼロ。こちらを向くんだ、ゆっくりと」
「ブリタニアは卑劣にも取り合うべき手を振り払った」
振り向き、言い放つ。彼の顔は、暗い。たとえようのない深い暗さ。何もかもを失った人間の表情。
その意味を知るだけに、その重さを知るだけに悲しかった。
支援っとな
「イレブンに、日本人たちに示されたかすかな希望をも摘み取ったのだ、約束をたがえて! ブリタニアは!」
スザクは何も答えなかった。答えずに、ただその歩を進める。
「だけど、ユフィは死んだ」
一瞬空気が震えた様に感じた。スザクの一言に空気が震えたと。
「ユフィは死んだのに、お前が生きてる。お前は生きている。なぜだ」
「ユーフェミア嬢の死には責任を感じている。だがしかし、だからこそブリタニアの非道こそ…」
「責任を、感じている、だとっ?!」
彼の絶望は覆い尽くせないだろうことなどわかっていた。
スザクの激昂には、つむぐ言葉などありえない、と
ならばどうすればいいのか。
「お前は何の責任も取らない。世界を歪め、争いを呼び起こす・・・それが正義だと言い繕って」
スザクは言った。その歩みも止まらない。扉の前、舞台の上、相対する。
「その虚飾に満ちた傲慢、それがお前の本質だ」
ゆっくりとその手に構えた銃をあげる。
その銃口は真っ直ぐに頭部へと向けられた。放たれる銃弾が命を消し去ることは間違いないだろう。
自身の銃はマントに隠れ、その手に握られていることにスザクは気付いてはいないだろう。
だが機先を制された。彼がその怒りを放つ前に撃てるか。
いや、自分にスザクが撃てるのか?
『撃つ』
傷は負うかもしれない、だが負けはしない。負けることなど許されない。
周囲にお互いの殺気が満ち満ちた、その時。
「スザァーーーークっ!!」
物陰から飛び出す影。なぜ今まで気がつかなかったのか、赤いパイロットスーツの女、カレンがスザクに銃を撃つ。
ゼロを守るために、そのためにいるのが自分だから。
「カレンかっ!」
身を翻し、叫ぶスザク!
信じられない反応速度! カレンの放った銃弾をかわし、大きく飛びのいたスザクは彼女にその銃をむける。
勢い良く飛び出したカレンはその動きに反応できない。
死を意識する間さえない刹那、スザクの銃が乾いた音をたてた。
「ゼロ?」
目を開き、顔を上げ、カレンがかすれた声をたてた。
彼女の前にたち、スザクにその身をさらし立っているのは僕。
ゼロを守る。もう自分にはそれしか残っていない。彼女はそう思っているようだった。
スザク同様に失ってはいけない人を失ったカレン。奪いさったのは僕自身だ。
「君も、日本人たちもバカだ! こんな男の甘言に乗せられて・・・」
その行動は意外だったのか、スザクの言葉に表情に動揺がはしっていた。
銃弾は右肩にあたった。熱さと痛みが広がっていく。
銃をもつ右手は血の流れとともにその感覚を失っていく。
喋ることで動揺を押さえつけようとしているのか、声をあげつつスザクが立ち上がった。
「わからないのか、君には。なぜ見ようとしない、この男の傲慢を」
何かを思いついたかのような表情を見せ、再びその銃を構えた。
「そうだ・・・君も知ればわかる、この男の正体を。この男が・・・」
憎しみを隠そうともせず、スザクはその視線を仮面の下に突き刺した。
「この男が今までどれだけ俺たちを偽ってきたか」
「っ?!」
スザクの意図を察したカレンが再びかばおうとその身を乗り出す。
けれど、その動きは制された。
『どうして?』
突き飛ばされ、後ろに転がるカレンの顔は信じられない気持ちで一杯になっていた。
ナナリーを守るのは“彼”との誓いゆえ。君を守るのは僕自身が決めた僕の誓いだから。
銃弾は狙い誤らず仮面を砕いた。
その破片が床を叩いたとき。僕は静かに口を開いた。二人の驚愕にこたえるために。
「そうだ。僕がゼロだ」
銃弾の衝撃が割ったのか、一筋の血が額を流れる。
「黒の騎士団を率い、神聖ブリタニア帝国に挑み」
スザクの銃がその手を離れ、カレンはその目をこれ以上ないくらいに大きく見開いた。
なぜ仮面の下の素顔がこの男なのか。仮面の下にあるべきは黒髪のあの男だったはずだ。
この男は、最愛のこの男は死んだはずではなかったのか。それがなぜここにいるのか。
二人の顔に浮かんだ疑問たちに答えるように、
「そして、友との誓いを果たす。そのために生きる男だ」
僕、ゼロではない僕。ライは静かに答えた。
以上 その1 でした
支援ど〜もで〜す
あーー、いきなり開始でageしちゃいましたね
もうしわけないです
またよろしくおねがいしますね〜
支援
>>267 文章そのものは上手いと思うんだけど、カレンが出た辺りからちょっと分かりづらい気がする。
ゼロの正体も最初ライだと分からなかったし。いや、俺の理解力不足かもしれんが。
なんにせよGJ! さて、レポートの続きを書くかな
>>267 GJ!このオチなら分かり辛い方が引きになるので良いかと
271 :
保管庫の人:2008/07/08(火) 07:00:22 ID:jFZsQAwo
更新お疲れさまです。
保管庫の人卿に頭が下がると同時に、ページが「0001」など、
「え? 1000の位まで考えてるの!?」とか、馬鹿な事を思ったりしましたw
>>267 GJ!
ライがゼロになるパターンは何度か見たことありますが、この時点で入れ替わってるのは初めて見ました。
続き待ってますよ〜。
あれっ?スザク負けフラグに見える。
>>297乙
この時点で何故ライとルルーシュが入れ替わることになったのか……これからの展開に期待大です
判りにくいという意見が出ていますが、スザクとカレンのモノローグが
地の文と混じってしまっていることもその一因かと思います
ライ以外のモノローグは『』でくくるか、――を使ってみては如何でしょうか?
>>267 面白いです
長編と言われたので、続きを楽しみにしてます
>>267 いいじゃないですか!
この後どうなって行くのかがめっちゃ気になります
278 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/08(火) 17:37:58 ID:VCODxesi
ふと、思う。
近頃、めっきり夏らしくて暑いのに、
どうして、海に行く話がないのだろう、と
この一言がこのスレにさらなる波乱を呼び起こすとはこの時の
>>278はまだしらなかった。
海か
黒の騎士団夏の海合宿、生徒会イベント夏の水着大会、ノネットさんのプライベートビーチでブリタニア軍みんなで夏休み
こんなとこかな?
ミラクル藤堂と愉快な仲間達の海釣り合宿コースもあるぞ!
>>281 そして、ライが大量に(女性陣を)釣り上げるんですね
わかります
外に出たことのない天子様に、泳ぎを教えるライと中華連邦の皆さんを思い浮かべた俺は少数派なんだろうか
>>281 卜部さんにゴカイとか食わされそうで怖いんですけどw
そういえば、ライはナンパするとき何て声をかけるんだろうな
やはり、『ヘイ、ベイビー』か?
僕を好きになれ!
だろjk
そろそろ雑談ストップかけられるころだぜ
夏物書こうと思うんだが、やはり生徒会メンバーが出る学園編が良いのかな?
それとも井上さんやラクシャータに光を当てる為に黒の騎士団編
コーネリア殿下、ノネットさん、ヴィレッタ、ジェレミア卿が出るブリタニアルート編
やはり全てを頂く為に青月編からが無難かな?
どうも初めまして!
このスレ見ていたら自分も書きたくなってしまいましたw
作者名とタイトルはコードギアス REGAIN COLORS(Regainの訳は取り戻すなど)
カップリングは出来ればライ×C.C.でいこうかと
最初なので短いと思いますが、よろしくお願いします
第一話「目覚め」
『次に目覚めた時も、世界がお前に優しいことを祈っている』
そんな、彼女の言葉が眠っている僕へと届いた。
(ありがとう、C.C.)
僕は夢の中でそう呟いていた。
「起きてくれ、ライ!」
(何故だろうか、やけにC.C.の声が聞こえてくるな)
そもそも自分は先ほど眠りに付き、C.C.の言葉を聞いた・・・・・はずだ。
(これは・・・・・夢だな)
僕はそう判断した。体が目を覚ますことを拒否している。
夢のC.C.には悪いがそっとしておいてもらおう、そう思ったときだった。
「お前しか・・・・・頼りになるやつはいないんだ」
そんな悲痛なC.C.の声にさすがの僕も眠っていられるわけがなかった。
「どうしたのさ、C.C.」
僕はゆっくりと目を開いた。
そこにはこの前まで見ていたそのままのC.C.の姿があった。
支援
「すまない、ライにはこのまま眠っていてもらいたかったんだがな」
「そんなことはないさ、頼りにされて嬉しい」
「他が頼りがいのないやつらばかりでな」
そうやって素っ気なく返すC.C.の言葉に笑みが零れる。あの頃と変わっていないようだ。
ライはC.C.から渡された黒の騎士団の制服に袖を通した。
どうやらライの制服はずっとC.C.が取っておいてくれていたようだ。
C.C.はライが着替える中、今までに起きたことを簡単に話していた。
「僕が眠っている間にそんな事があったとはね」
行政特区日本・ユーフェミア皇女殿下の虐殺事件・ブラックリベリオンなど・・・・・。
その話を聞き、全てが驚きの連続だった。
最も悲しかったものは・・・・・。
「そうか・・・・ルルーシュのギアスも暴走を・・・・・」
そして、ユーフェミアの虐殺事件が起こった。
ライは自分の過去と重なる部分を感じ、心が痛む。
「僕が・・・・・眠っていなかったら・・・・・・」
もしかしたらその事件を止めることができたのかもしれない。
そう言おうとするライの口にC.C.は人差し指を当てて黙らせる。
「そんなことを言っても仕方がない。
お前はあの時、自分が考え得る中で最良だと判断した・・・・違うか」
C.C.の言葉にライはゆっくり頷いた。それを確認するとC.C.は指を離す。
「分かった、今はC.C.の手助けに集中させてもらうよ」
「あぁ、そうしてくれ」
そうやってライは微笑むとC.C.もフッと笑っていた。
遺跡から出ると声が掛かった。聞き覚えがある声だ。
「C.C.!こんなところに強力な助っ人がいるってどういう・・・・・誰?」
目の前にはカレンが警戒するようにライを睨みつけている。
そこでライは自分が忘れられていることを確認する。
自分が皆を悲しませないために掛けたギアスだが、今となっては悲しいものだ。
「こいつがその助っ人君だ」
「ふ〜ん、C.C.の知り合いって時点ですっごく怪しいんだけど」
カレンがライをつま先から頭の先まで値踏みするように見てくる。
その様子にカレンも変わっていないことにホッとしたのかクスリと笑ってしまっていた。
そのことにカレンは驚くも怒った顔でライを睨む。
「ちょっと、笑うとはどういうつもりよ」
「あ、いや、別に何でもないよ。僕はライ。よろしく、カレン」
そうやって笑顔でライは手を差し出す。
「え・・・あ・・・・よろしく・・・・って、何で私の名前を!?」
カレンは握手をしながらライの言葉に驚く。
「あ〜、C.C.に先に聞いていたから・・・・・・」
「何て言ってたの?」
「射殺すような目付きで無駄にでかいものぶらさげた馬鹿そうな赤い髪の女・・・・・だ」
ライの横でC.C.はフッと笑いながらカレンを見る。
「っんですってぇ〜〜〜〜っ!?」
ギュウウウウウウゥゥゥゥッ!!
「い、痛い!痛い痛い痛い!カレン、痛いってば!」
「あなたもそれを真に受けたの?」
ブンブンとライは首を思いっきり横に振る。カレンの目に本当に射殺されそうだった。
「C.C.ーーーっ!いい加減にしなさいよね!」
C.C.はライを盾にしてカレンから逃れる。
ライはされるがままに振り回される。何だか凄く懐かしい気分だった。
だが、足りない。足りなかった。
いつもだったら自分を助けてくれる彼の声がないのだ。
それが寂しく感じてしまう。
(ルルーシュ、待っていてくれ)
そうやってライは空を見上げ、ライは決意を固めた。
「C.C.ーーーっ!」
「フン」
(その前に・・・・これを誰か止めてくれ)
そう願わずにはいられないライだった。
以上です!
初なためにえらく緊張してしまいました・・・・
最初だからもっとシリアスっぽくカッコイイのにしようとしたらこんなのに
それにしてもちょっと短すぎたかな〜と感じつつ・・・・
これからゆっくりと続きを書いていけたらなと思います
>>295 GJ!
おお、C.CがヒロインのSSてなかなか無いから興味深い。
続きを楽しみにしとります。
>>295 GJ!!他の職人さんのも面白かったけど、やっぱこの3人の絡み面白いw
ライ×C.C.とのことですがカレンもちょろちょろと出してくれたら嬉しいな。
あとはライはギアスが暴走するのを怖れて眠りについたわけだから
その辺りの葛藤も少しあったら良かったかも。続き楽しみにしてます。
299 :
保管庫の人:2008/07/08(火) 21:18:04 ID:jFZsQAwo
>>294 GJです。ひとつお訊きしたいのですが、どこまでタイトルでどこからコテハンでしょうか?
管理人よりお知らせ
近く、当方の保管システムの大改装を致します。その際に住民の方々の協力を仰ぐことになるかもしれません。
その時はどうか一つ宜しくお願い致します。詳細は決まり次第お伝え致します。
301 :
保管庫の人:2008/07/08(火) 21:38:35 ID:jFZsQAwo
>>300 アーニャ!?私が全力で所望いたします!
>>295 これまたGJ!…えっと修羅場フラグ?w
この頃続き物が増えてきましたねぇ
>>283 単発の物で海か山か花火の話なら書く予定はありますよ〜
メンバーは未定だけどw
>>302 そちらも是非とも
連続ですみませんm(__)m
ど〜も〜腐女子でございます
コメントくださった皆様ありがとうございま〜す
文章やら文字数をおもいっきり削ったせいか
その1がなんかわかりにくい文章になってたな〜
と反省しきりです
推敲はしたつもりだったんですが、あげた文章読み直してから
うがーーーっと転げまわっておりました
昨日に引き続き[手を取り合って]その2です
今回は一気に文章量増量の5レスでお送りしま〜す
気に入っていただけたら幸いです<(__)>
306 :
保管庫の人:2008/07/08(火) 21:55:23 ID:jFZsQAwo
支援
今日はこれが最後です
支援です
あっーーーとですね
文章多杉エラー喰らってしまいました
削りすぎの次は多すぎで七転八倒です
とりあえず文章書き直してきます本当にごめんなさいです〜
・゚・(つД`)・゚・。
あぁ……相変わらず毎日GJが絶えないすばらしいスレだなここは……
私も思わず携帯のテキストメモに勢いのままに書いていました。
しかも続き物…書き続けられるか分からないのに……
311 :
保管庫の人:2008/07/08(火) 22:04:15 ID:jFZsQAwo
>>310 失礼、今から保管システムの改装を始めるので支援にまで手が回らないということです。
保管庫の更新も少なくとも明日の夜まで無理です。すみません。
本当に落ちます。ではまた。
≫311
なんと……。毎度ご苦労様です。
あまりご無理はなさらないで下さいね?
すいませんでした。
調子に乗ったせいか一度に送れる文字量を
大きく越えてしまった感じで書き綴ってた
ようです
少し削り、組みなおしてお送りします
8レスくらいになります<(_ _)>
ああ、横レスしてた。
改めて支援
管理人さんの分まで支援する!!
2ちゃん初心者っぽいが頑張ってください。支援
がんばれ!
支援
コードギアス LOST COLORS [手をとりあって] その2
特区発足より半年がたち、僕──ライはただひたすら事務仕事にいそしんでいる。
戦場は銃弾ではなく、書類と予算が飛び交う会議室へと移っていっていた。
ブリタニア側の全権はユーフェミア特区日本名誉理事。特区構想の発案者。ナンバーズの最大の理解者。
だがそれは彼女の一側面に過ぎない。
「誰だ、お飾りの皇女様だなんてバカにしてたやつは」
ディートハルトのぼやきはすでに日常の風景と化している。
ただの理想家、お飾りさん扱いされてきた彼女がその実卓越した政治センスを持つなどとだれが知りえただろうか。
自信に満ち溢れ、政策を提言し実行していく彼女は日本人にとって最良の理解者ではあった。
しかし、それは日本人への無制限の妥協を意味しない。
「最良の理解者とは最悪の敵手でもある、か」
今日の会議の議題は急速に諸問題が表面化してきた経済に関するものとなっている。
行政府よりあがってきた書類を確認しながらルルーシュがつぶやいた。どうやら僕と同じことを考えていたようだ。
「あの甘えん坊だったユフィがね、しかし」
ルルーシュがその手に持った書類を片手ではじく。
「よくまとめてあるが、誰がまとめたんだ? これは」
[日本経済のモノカルチャー化脱却に関する報告]
その灰色のファイルは玉城がまとめたものだと告げるとルルーシュは心底驚いたようだった。
「玉城が? これを? 本当に?」
「戦前から彼は政治家や官僚を目指していたそうだ」
「あの玉城がか?」
「その玉城がまとめあげたんだ」
心底信じられないといった表情でルルーシュはもう一度ファイルをめくりだした。
「あの玉城がな。なにかの冗談のようだ」
「信じられないかい?」
いや、信じるよ。とルルーシュは言った。
「お前は嘘が下手だからな。つくならもっとわかりやすく嘘をつくだろう」
そう言ってルルーシュは僕をからかう。僕は皮肉をこめてやりかえしてやるのだ。
「部下の能力と特性とを的確に把握し、適材を適所に配置する。君が常日頃よく言ってることじゃないか」
支援
いつの間にか時計は午後6時に至ろうとしていた。
「ルルーシュ。そろそろ時間だ。次は第三会議室に一八:一○」
「もうそんな時間か」
ゼロの仮面を手に立ち上がるルルーシュ。
「なぁ」とつぶやく。
「お前がこの仮面を被って会議に出るというのはどうだ?」
最近はこんなことばかり言っている彼だ。
「そうすれば俺はナナリーのところに帰れるんだがな」
「仕事だ。僕だって学園に帰りたいのは変わらないんだぞ」
天を仰いで「冗談だよ、冗談・・・」とルルーシュ。けれど案外本気で言っていたのかもしれない。
「とはいえ、それもそうだな。お前もカレンとは二週間から顔をあわせていないんだろ」
「なぜそこにカレンがでてくる」
「ステディなんだろ? カレンは。放っておきすぎると悪い虫がつくぞ」
「問題ない。お互い信頼があるからね」
ご馳走様、と苦笑しながらルルーシュは仮面を被り、ゼロへと切り替えた。
「行こうか、ライ」
「了解だ、ゼロ」
政庁内に人影は少ない。発足から半年、一般への開放はまだされていないしすでに職員は退庁の時間だ。
行政機能の確立、ブリタニアへ依存状態にある経済の健全化。産業の創出と雇用の安定、治安維持etc
クリアするべき諸問題は山積みで、それらを一息に解消するような奇跡などはありえない。
地道に解決していくしかないのだ。人の力で。手を取り合って。
だけど、この新しい戦場を僕は嫌いではなかった。
会議室に至る中央エレベーターの前で僕はゼロがかかえるファイルが灰色のファイル一つであることに気がついた。
「ゼロ、持ってきたファイルはそれひとつか?」
「ん?」どうやら重要な書類をいくつか忘れてきたようだった。
取りに戻るかと言う彼を制して、僕はそれには及ばないと答えた。
「お偉方たちを待たせるわけにはいかないだろう? もし開始時間に遅れてでもみろ」
ユーフェミア理事はそれさえも会議を有利に進めるための材料にしかねないぞと笑ってみせる。
先に行っててくれと僕はきびすを返した。
ファイルはすぐにはみつからなかった。いつもならルルーシュの部屋は整理整頓が行き届いていて探し物がしやすい。
だがここ数日忙しさにかまけてか、デスクの上は書類・報告書・資料などでごった返していた。
それに加え、玉城がまとめた書類の内容に驚いたあまり、他の書類のことを失念したのだろう。
『そりゃあ僕だって驚いたさ』
だがあれで官僚としての玉城はそこそこに優秀だった。
この半年で大きく人物評価が変化した筆頭だ。
独創的なアイデアの創出には欠けるが、現在ある問題の改善を図る能力には長けているように思う。
チンピラの様な粗暴さは抜け、職務につとめてもいる。
エレベーターの前にゼロはいなかった。もう一方に乗り込んでボタンを押す。
ガラス張りのエレベーターからは眼下に広がる特区を一望できた。
『生まれたばかりのまだ幼い、若い街。僕たちの国。僕たちの戦場』
殺し、奪い、侵すのではない戦い。守り、育て、創り出すための戦い。
それは充実した日々だった。
ふと視線が横に流れた。
片方のエレベーターが動いている。こちらとは逆に降下していた。
『誰だろう?』
この時間会議に参加するスタッフ以外この区画には警備部の人間しかいないはずだ。
すれ違うゴンドラ。その一瞬、向こう側に幼い顔立ちの少年の姿を見た。
ルルーシュや僕とそう変わらない、二つ三つ下に見えた。気がした。
『なぜ、ここに、いる?』
新政庁は一般に開放されていない。自分たち以外に未成年とおぼしき人物がいるわけがない。
鼓動が高鳴るのを感じた。本能が何かを告げた。危険なことが、起きた。今!
エレベーターはまだ着かない。
支援!
急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、
急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、
急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、急げ、
高速で人を運ぶはずのエレベーターがわざと緩慢に登っていってるようにしか思えなかった。
チーーンという音とともに目的の階に到着する。全力で駆け出した。会議室はすぐそこ。
『何もない、ありはしない、あるわけがない』
扉を開ければそこにはルルーシュがいる。ユーフェミア嬢も。そして始まる。充実した時間が、僕の戦いが。
ルルーシュは笑うだろう。何をあわててきたんだ? と。
ユーフェミア嬢もだ。今日はスザクは一緒なのだろうか? いるならば彼も笑うに違いない。
忘れ物は見つかったかい、と屈託のない笑顔で迎えてくれるはずだ。
信じている。なのに僕のこの足はとまらない。全力で床を蹴ることをやめてくれない。
やけに長く感じる廊下のあの角を曲がる、三番目の扉を開ける。そうすればいつもの日常が続いているはず、だった。
大音響とともに抗いようのない衝撃が僕を壁に叩きつける。
熱風とともに瓦礫が襲い掛かる。粉塵が舞い上がりすべてを覆い隠していった。
支援
「ゼロォォッ!!」
転倒した拍子に肩をくじいたのか、左手があがらない。周囲の様相は一変していた。
舞い上がる煙、瓦礫の山。火は出ていないようだがこのままではフロアが崩落する危険性もあるように感じられた。
『これは対人地雷か? 屋内戦用の対人殺傷兵器?!』
会議室の中は凄惨を極めていた。瓦礫と、肉片と血と、そして・・・。
部屋の上座に誰かと重なり合うようにしてゼロが倒れている。かけよると彼はユーフェミア嬢に被さるように倒れていた。
『かばったのか、彼女を』
「ゼロ! 無事か! 返事をしてくれ」
慎重に彼を抱き起こす。かすかなうめき声。『生きてる!』
「あぁ・・・よかった。ルルーシュ。しっかりしろ、僕だ。ライだ!」
「・・・ライ、か・・・・・」
弱々しい声、迷わず仮面に手をかけた。緊急事態だ、正体を他人に見られたとてそれは後からどうにでもなる。
「待っていろ、いま手当てを・・・」
仮面の下のルルーシュの顔は血まみれだった。その目が空をさまよった。
「ライ・・・、ユフィは・・・ユフィは無事か?」
とっさに目をそらしてしまった。彼がかばったもののユフィ・・・ユーフェミア嬢はすでに絶命していた。
ほんのわずかな逡巡。
「あぁ、気を失ってはいるようだが心配はいらない。君のおかげだ」
ルルーシュの瞳が大きく開かれる。その顔がくしゃくしゃに歪む。そして、優しく微笑んだ。
「やっぱり・・・お前は、嘘が下手だな」
その時、彼を支える右手に熱いほとばしりを感じた。熱い、熱い何かが噴出してくる。それは僕の鼻腔に鉄の味を感じさせた。
「喋るなルルーシュ! いま止血を!」
ルルーシュが僕の肩を強く掴んだ。痛いくらいの強い力で。
「ライ、ギアスだ!」
すでにその息は荒い。話す気力も尽きてるであろうにルルーシュの腕は僕を揺さぶった。
「あの時、会議場に子供が現れた。現れた瞬間消えた。だが、時間は過ぎていた。過ぎていたんだ!」
わからないことを言う。しかし意識が混濁しているのでも妄想を話しているのでもない。ルルーシュの瞳は見たままの真実を話している。
「その子供なら僕も見た。そいつが爆弾を持ち込んだんだな?」
そうだと頷く。
「いいか、覚えておくんだ。そいつが現れたとき、俺は机の上のコップを引っ掛けた。落としてしまうと思った」
もうルルーシュの息はその激しさを止められない。
「だがヤツがかき消すように消えた瞬間、すでにコップは落ちていた。時間が消し飛んだんだ」
もう僕はルルーシュを制止しない。ルルーシュの命が僕の中で流れ落ちていく。
「時間を消し飛ばすギアス、子供のギアス使い・・・」
それは一体何者なのか、予想されうるのは・・・
「ブリタニアの刺客」
ルルーシュが低く宣言する。
「まだわからん。判断するには情報がない。だがな、ライ」
ルルーシュの吐く息はもう激しさを失っていた。その言葉も聞き取るのがやっと。
僕には耳をすまし、その一言々々を聞き逃さないようにすることしか出来なかった。
「ブリタニアの刺客であるにしろ、ないにしろ、今、ゼロが死ぬわけにはいかないんだ」
──わかる。僕はルルーシュの意図を把握していた。
これがブリタニアの陰謀であっても、そうでなくても、ブリタニアはこの機会を見逃さないだろう。
恐らくは特区行政府に治安維持の能力なしとして、そしてユーフェミア暗殺の報復として治安行動に入る。
そうなれば日本独立の芽は今度こそ完全に摘み取られる。
そうさせないためには日本人が団結しなければならない。それにはシンボルとなる存在が必要だ。
ゼロという存在のみが巨大な勢力に対抗するためのシンボルとなる。
「君になれというのか。ゼロに、僕が」
その口元が歪む。微笑んだようだった。
「これは契約だ。俺とお前で結ぶ、契約・・・」
左手で僕はルルーシュの手を取った。痛みなどもう感じてはいなかった。ただ彼にこたえたかった。
握り合う手が交じり合う血が思いを分かち合う。
「結ぼう、その契約。そうだとも、僕たちが手を取り合えばできないことなんて」
・・・なにもない。
そう伝えたかった。ルルーシュは何もこたえない。伝わったのかこの言葉は。誰もそれを教えてはくれない。
教えてくれる者などいない。なんだ、これは。何が起こった、いま。だれか教えてくれ、こたえてくれ。
328 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/08(火) 22:21:54 ID:c1ahOxxP
支援
・
・
・
僕は、いや、わたしは彼を静かに横たえて立ち上がった。
今まで気がつかなかったが、壁が床が微かに鳴動している。数刻を待たずにこのフロアは崩落するだろう。
人が来ないのはそれを危険視してか。それでも装備を整えたレンジャーがやがては到着するだろう。
遠くにサイレンの音が聞こえる。
彼のマント、彼の仮面をわたしは纏った。そう、契約は交わされた。はたさなければならぬ。
歩き出す。もう後戻りをする権利などない。そのつもりもない。驚くほど何もない。総てが色あせていく。
それは奇妙な感覚だった。
今日のこの日、この時、ライは死んだ。わたしはゼロ。黒の騎士団の総司令。
それは自由を失うという意味ではなく、自分を失ったという意味でもなく、まさに奇妙なという他にない感覚。
ライという個人がゼロという存在に溶け合い飲み込まれていくような感覚だった。
『さよならは言わないよ。ルルーシュ』
そうさよならは言うべきではない。
「そのうちわたしの方から会いに行く」
─そう、果たされた契約の結果を報告するために。
支援
支援
以上です。支援してくださった方々ありがとうございました〜
お察しの通り2chは書き込むのはまったくの初心者でして、
大杉エラー連発でぱにくってました
まさに予想外のケースに弱い自分ってやつです
ルル山さんを笑えません。笑えませんとも
感想などお聞かせいただけたら嬉しいです
気に入ってもらえたらなお幸せです。どうぞよろしく<(_ _)>
支援
>>332 GJです。
特区設立後に崩壊シナリオですか!?
悲しいけど、悔しいけど……凄まじく続きが気になります。
あと玉城の意外な有能さにワラタww
>>332 乙。こ、これは凄い・・・引き込まれました。
特区成立してもボロが出てくるわけですね。
>>332 続きが気になるが、個人的にかなり辛い展開です
ちょっと俺には無理だorz
>>332 GJ!
ガッデム。ルルーシュのことをナナリーが聞いたらと思うと切ないっす。
そんでもって二人のやり取りにちょっと目から汗が…!
これからの展開に期待しますっ!
玉城が…!使い込みをしてないだとっ!?(爆)
>>332 腐女子腐女子言うからどんなのかと思ったら、
すごく引き込まれる文章でとても面白かったです!
続きを楽しみにしています!
>>332 GJ!!
辛い展開だが、面白かった。
予想外の展開、予想外の玉城。
これだけのものを書く人なんだから、たとえネタでも腐女子とは
言わない方がいいんじゃないか?
それだけで拒否反応が起こることもあるし。
今までにないタイプでGJだ。
しかし、有能な玉城か。待てよ、玉城がその力を発揮しだした途端、
この事件は起こった。まさか、全ての黒幕はっ……!(ズキュゥゥゥン
>>332 GJ!引き込まれたわ〜
そして「きれいな玉城」の運命やいかに!
>>332 最初その1とその2の繋がりがよく分からなかったんだけどそういうことか…斬新だ
すごく引き込まれて面白かったです。
けど他の方も言っているように腐女子とか過度な自己紹介はやめた方がいいかもしれないw
ここの人たちは基本的に大人な人が多いと思うけど、一応2ちゃんは2ちゃんだし
う〜ん、投下……しようかな……
初めてってのはえらく緊張するが……
なんか注意点ありますか?
>>343 とりあえず、
>>1に全て書いてあるよ。
> ■SSを投下される方へ
以下を御覧あれ。
345 :
.:2008/07/08(火) 23:29:45 ID:ikXBLwNF
>>343 カモカモ!目を瞑って「オールハ〜イルブリタ〜ニア!」と叫びながら投下するんだ!
>>343 「オールハイルブリタニア」を若本ボイスを脳内で再生すれば不安も吹き飛ぶさ!
GJ
平和な感じでいくのかと思ったら突如シリアスになって愕然とした。
締めもかっこよくていうこと無い。
…ロロの能力の描写がキングクリムゾンっぽかったのはちょっとニヤっとしたけどw
うん、そうだね。
ここの住人はみんな大人だし、こんな良質なSS書くんだから。
にしても、続きが気になる…!
それではオールハイルブリタ〜ニア!!
一応、注釈を…
・ライin悪夢版です。
・しかし男しか出ません。
・しかしアッー!ではありません。
・続く、かもしれません。
では、投下してみます。
「何事だ!アイツは一体なんなんだ!」
神聖ブリタニア帝国の植民エリア、エリア11の総督にして第三皇子、クロヴィス・ラ・ブリタニアはG1ベースの司令席からずり落ちそうにながら喚き散らす。
イレブンのテロリストに盗まれたC.C.計画の要、それの情報が外部への流出を防ぐ為、逃亡先のシンジュクゲットーごと処分する。
たかがイレブン、いくら死のうが知った事ではない。
後はただの事後処理のみ、“アレら”の破壊を確認すればどうとでもなる。
発覚による廃嫡を免れる。
その筈だった。
シャーリー「何度でも支援するよ」
しかし、
「第一から第三小隊のナイトメア全て…ロストしました」
「っ!!?」
バトレー将軍の報告にクロヴィスは絶句する。
「十二騎のナイトメアがものの数分で……全滅だと?」
それも、突然現われたたった一騎のナイトメアに……
在り得ぬ事態にクロヴィスは謎のナイトメアの出所がどこかと考える。
キョウトか?アッシュフォードか?
いずれにせよ、このままでは…廃嫡どころか命の危機である。
353 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/08(火) 23:45:34 ID:Aw+fxFEq
支援
支援
「ジェレミア卿!」
クロヴィスは立ち上がり、勅命を下す。
「純血派を唱える貴卿なら、その有用性をここで示してみよ!」
『イエス・ユアハイネス!!』
通信画面越しに勇ましい声が響く、即座にジェレミア傘下の六騎が目標を破壊せんと向かうのを確認すると、次はバトレーに首を向け
「バトレー、アレも出せ。もう実用は可能なのだろう?」
「しかし殿下、アレは唯一手元に残った……」
「今となっては意味は無い!ここで使わねばいつ使うつもりだ!」
支援
神経質に怒鳴るクロヴィスにバトレーは縮み上がる。
確かに、“アレ”は遺跡から発見されたものの、先にイレブンに奪われたものに比べればついでの様なもの、重要性はかなり下、今となっては価値は高い戦闘能力しかない、
しかし……
「バトレー!」
「わ、分かりました。起動準備を致します。しばしお待ちを」
バトレーは急ぎ実験体の“保管庫”に通信を繋ぐ、
支援
保管庫、
そう呼ばれる狭く、暗いその部屋の中、四肢を拘束され、縛り付ける様に仮面を付けられた“ソレ”はこの状況に憤慨もせず、悲しみもしていなかった。
そもそも、感じる感情すら無かった。
“ガチャッ”
前触れ無く拘束が外れ、久方ぶりに四肢の自由が戻る。
次に刷り込まれた知識のままに立ち上がり、部屋に備え付けられたモニターに向かい合い、“命令”を待つ。
彼は実験体、研究者の意のままに使われる人形。
それが彼、名前も与えられない者の役目、存在意義だった。
支援
程なくして、モニターから命令が下される。
「このG1に一騎で近付いてくる敵を破壊しろ。
サザーランドの使用を許可する。即座に行動に移れ」
同時に、部屋の扉が開き、その向こうの廊下にはサザーランドの起動キーを持つ研究者の姿があった。
『イエス・マイロード…敵を破壊する』
仮面越しの機械加工の加えられた無機質な声で応じ、部屋から出てキーを受け取る。
“ソレ”――顔を仮面で覆う銀灰色の髪の若い男は格納庫に走り、そこに鎮座するサザーランドに騎乗する。
手早く起動準備をしながら男はふと思う。
支援
支援
支援
今の自分は夢を見てるのではないかと、目が覚めたら全く違う日常が続きそれが普通で今が異常なのだと。
それ程までに今の自分に現実味を感じない
昔聞いた話で胡蝶の夢というものが……
『…誰から?』
思わず呟く、実験体として刷り込まれた記憶しかない自分が“誰か”から話を聞く筈が無い、その筈だが、確かに誰かから聞いた。
しかし、思い出せない。
無い筈の感情が揺らぐ、
(誰から?誰からだ?誰…母上?)
その単語が浮かんだ瞬間、
“忘れろ、全てを忘れろ”
『ぐ……っ』
何者かの声と供に頭痛が走る。
支援
支援
支援
『どうした!?さっさと出んか!』
コクピットにバトレーの怒声が響き、男は“実験体”に戻る。
既に先行した六騎は撃破され、ここの守りはこの一騎のみ。
『起動準備完了、出撃する』
その声と共にアサルトライフルを持ったサザーランドは、展開したランドスピナーのホイールから甲高い音を鳴らしてG1から飛び出した。
男の実験体としての存在意義、“性能”を示す為に……
どうせ色の無い悪夢の中だという諦めに似た感情を抱きながら……
支援
支援
以上です。
これでプロローグ1です。
あ〜緊張した……
作者諸卿は毎回こんなのと戦っていたのか……?
改めて勇者だと思いますよ……
あ、あと支援ありがとうございました。
>>373 言わせて頂こう……オモローーーイ!
これもわくわくする話ですね!続きが気になるなぁ
ただ残念な事に悪夢というお話を自分が知らない…
知ってればもっと楽しめたんだろうなぁ…orz
あまり間が開かずすみません。
>>300で言ったアーニャ夏モノが完成したので10分後に投下します。
風車卿GJ!
ヤバイ。何故だか燃えてきたw
戦闘前とかも燃える時ってありますよね?
悪夢VS狂王
機体性能には圧倒的な差があるが狂王の意地を見せてくれるかっ!?
しかしこの頃の作者の方々は凄まじいものを見せてくれますねw
「萌え」もいいが「燃え」もいいw
今後も期待しますっ!
もし自分も投稿するときはその緊張を味わうんだろうなぁ…(汗)
377 :
保管庫の人:2008/07/09(水) 00:23:18 ID:8pFUZAe9
>>372 GJでした。ここからの展開が楽しみです
…さて、投下一段落ついたかな?今から管理人を支援してやろうなどという奇特な方はいらっしゃいますか?(SSを投下するわけではありません)
投下が始まるなら止めときますが。
寝る前に支援
内容は起きてから読む!
>>377 できることであれば何でも協力しますよ。
>>377 お呼びでしょうか?
何でも協力させて頂きます。
支援、その後に投下します。
支援はおまかせあれ〜
>>377 私はお手伝い出来ませんが、SSは投下します。
注意
・ライ&アーニャです
・タイトルはあまり気にしない
>>382 あなたは新たなる神、Mrスケアクロウ卿?!
386 :
保管庫の人:2008/07/09(水) 00:32:09 ID:8pFUZAe9
と思ったら、375で投下宣言があったので、それが終わってから来ます。
375氏、どうぞ投下してください。
>>379-380 無理しないでくださいね。SSの雛形を評価試験するだけですんで。
§1
「ジノ、なんだいコレ?」
「だーかーらー、今度出来た巨大プールのチケット!すっごいんだぜ!?」
「しかしなぜこれを僕に…」
「『貴族がプールなど…!』と親父殿に言われてさー…。しょうがないからライ、俺の分まで行ってこい」
と言われ渡されたプールのチケット2枚を眺めるライ。
勢いで受け取ったが、どうしたものか…。やはり、スザクあたりに渡そうか…。などと考えていたらアーニャが近づいてきた。
「ライ、どうしたの」
「いやぁ、ジノから貰ったんだけど…」
と、アーニャの目線に合わせプールのチケットをヒラヒラさせる。舞うチケットに合わせ、アーニャの目もくりくり動く。
もしかして行きたいのかな…?と思い、
「よかったら、どうぞ」
「いいの?」
「うん。別に僕はそれほど興味無いし」
目を大きく開いたアーニャは、それからたっぷり10秒ほど考える素振りを見せる。
行きたいのではなかったのだろうか…と考えていたら、うん、と頷きアーニャがチケットを取る。1枚だけ。
「あれ?アーニャ、あの」
「ありがとう」
「う、うん。でも、もう1ま…」
「明日、9時に政庁前で」
「へ?」
こうして僕とアーニャはプールに行くことになった。
支援
§2
「あつい…」
ここはブリタニア本国政庁前。時刻は9時。
季節は夏で、空にはギンギンに光る太陽。
まだ朝なのに、立っているのも辛いくらい暑い。厚い。熱い。
一応非番であって私服であるのだが、如何せんラウンズであるので、周りからは敬礼の嵐だ。
変なところも真面目なブリタニア軍にうんざりしつつ、だる〜く待つ。
備え付けの休憩所があったのだが、先程ノネットさんが「いや〜“あつ”は“なつ”いね〜」と、世界遺産級のダジャレを放ち、
休憩所という狭い空間内に急激に冷えた空気が流れ、上昇気流が発生し、休憩所は半壊してしまった。
そのため、この暑い中、立ってアーニャを待っているのだが…。9時を回っても現れない。
時間に厳しいアーニャにしては珍しい。何かあったのだろうか、と心配してたら、アーニャがやって来た。
「ライ、待った?」
「ううん、さっき来たところ」
「……そう」
何故か僕の返答に嬉しそうにするアーニャ。何か今の会話にそれほど喜ぶ要素があったのだろうか。それにしても、
「なぜ、アーニャは外から?昨日は政庁内の備えの部屋にいたよね?」
「う……」
何故か顔を真っ赤にして顔を伏せるアーニャ。「気にしない」と言って誤魔化すところがなんとも怪しい。
と、アーニャの顔を覗き込んだ瞬間、ガバッと顔を上げる。
支援
今日のアーニャの服装は、薄いピンク色のワンピースに麦藁帽子。
弾けるような白い肌にとてもマッチした、夏らしい服装なのだが……。
アーニャも流石にこの暑さには参ったらしく、胸元が少しゆるくなっていて。
背の低いアーニャの顔を覗き込もうとしたら、その奥まで見えてしまいそうだったのだ。
(うわ、うわわわ…)
思わず引き込まれそうになって、顔を上げたライは、落ち着いて深呼吸する。
どうやらアーニャも顔を赤くし、うつむいたたままで気付かなかったようだ。
それでもライは顔を真っ赤にするには充分な刺激で。
子供扱いをしているせいで気付かなかったが、アーニャも女の子だと言う事を改めて認識させられたライだった。
一方、アーニャは、「待った?」「大丈夫、今来たところさ」という恋人チックな待ち合わせを演出しようと、
ずっと政庁前でライを見張っていたことがバレたのかと、ハラハラドキドキしていた。
そして、休憩所の修理をしていたノネットは、そんな2人を発見し…
「…ん?おーーい、ライ、アーニャ!2人で真っ赤になってどうしたんだ!」
「の、ノネットさん…!」「っ…ノネットは黙ってて」とさらに真っ赤になる2人を見て、若いっていいなあと思う。
「いや、私だってまだまだ…ん?はいはい、サボってないって!頑張って直してるよ!」
共に休憩所を修理している連中にどやされる。まったく、ダジャレで上昇気流が発生するとは…。
振り返ると、もう2人の姿はそこにはなく。若いっていいな、と再び思う。と、再びどやされる。
「だからサボってないって!あ〜もう、こんな暑い中、休憩所の修理なんて…。
いったいあんなダジャレを言ったのは誰じゃ!?な〜んちゃって」
そして私は風となった。
392 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/09(水) 00:38:37 ID:zLlUUYdl
支援
紫煙
四円
私怨
書けない…
もういや。次、どうぞ。
続きは明日にでも
これだけ支援してもダメなのか!?
おのれ規制めがぁ!
ところで、ピンクもふもふと聞いてシィルを思い出すのは俺だけかな
ふっ…ノネットさんのダジャレに爆笑した二十代の俺はどうしたらいい?
なんか前にも増して規制きつくなってる?
>>396 この短時間でよくここまで書けるもんですな
その才能が羨ましい
明日を楽しみにしてます
さて、次はスケアクロウ卿か
全力で支援する!猿に負けてたまるかっ!!
>>398 俺もいろんな意味で笑ったぞ。俺、十代なのに・・・
403 :
保管庫の人:2008/07/09(水) 00:59:52 ID:8pFUZAe9
今の内に投下だけしておきます
今後の作業の効率化を図り、保管システム(要はスレッドからSS部分を抽出するもの)を最初から作り直しました。
で、それで作ったものがこれです。
http://www1.ocn.ne.jp/~herma/0006-0290_test.html うちの環境では崩れたとか、こういう機能を足した方がいいんじゃないかというのを言って頂きたいのです。
今までのは暫定的な仕様とは違い、これからこれがSSの雛形になりますので(勿論、今後は何も改善はしないという意味ではありません、
一つの節目と考えていただければ結構です)、住人の皆様の意見も聞きたいのです。
職人としては勿論ですが、読み手の立場で見た意見なら、なおいいです。
※なるべくならメールでしてくだされば嬉しいです。
今回の主な変更点
Web標準を重きに置いて
・リンク文字を変更しました
・<br> を全て <br /> に変更しました
・<br> や <br /> の連続使用は止めています
・1行以上の改行は <p><br /></p> を用いています
・行間を広げました
当方の試験環境は、IE6.0 と FIREFOX3.0 です。
最後に、こんな真夜中に、しかもスレ違い・板違いなお願いをしてしまって誠に申し訳なく思っております。
これで問題ないと思います。
ところで、一番最後の二行は作者さんのコメなのでは?
>>403 管理人さん了解です。
これで問題ないと思いますが、これの他に何かいい考えが思いついたらメールします。
と、変わらぬ管理人さんの尽力具合に全力で感謝。
管理人さんのような方を得て、このスレは本当に幸運だなぁ
407 :
保管庫の人:2008/07/09(水) 01:07:12 ID:8pFUZAe9
>>404 あ、それ思いっきり消し忘れです。矢張り最後の手動操作は欠かせないか…、まだまだ改善の余地はありそうです。いっちょやるか。
408 :
保管庫の人:2008/07/09(水) 01:13:40 ID:8pFUZAe9
Mrスケアクロウ卿、まだ起きておられますか?割り込んですいません、どうぞ投下してください。私も作業の合間に支援させていただきます。
おお、より見やすくなった。本当にいつもいつもご苦労様です。
読み手の自分も思いついたらメールを出したいと思います。
失礼な気もするんだけど、hotmail等で無記名でも大丈夫かな?
でも変な人間や無茶言う人間も絶対いるからなぁ…
読み手の意見も、と言って頂けるのは嬉しいけど
基本は返信しませんとか注意書きがあったほうが良いかもしれないね
すいません投下予告しといて朝食の仕込みをしといて時間がかかりました。
では投下します。
十三話ライ介入ものです。
ライ×ジェレミア
BLではありません。
イケブクロ駅ではジェレミア・ゴットバルトがルルーシュを追ってきた。
警備員のルルーシュのギアスを解除し、殴り倒す。
周りがパニックになる中、白銀の髪と深蒼の瞳を持つ黒いジャケットを来た
少年が目の前に立ちふさがる。
「こんにちは、はじめましてかな、こうして面と向って会うのは初めてでしたね、
ジェレミア・ゴットバルト」
その少年にジェレミアは目を見開く。
「おー、もしや、貴方様は」
「その様子だと僕のことも聞かされてますね」
「ええ、良く存じております、子供のころ貴方の伝記に夢中になって呼んだものです。
曰く『狂王』曰く『ブリタニアの軍神』曰く『戦争の天才』、戦術と戦略を両方巧みに操り
自らも先陣を切って敵陣に突撃し、そして必ず勝利して戻ってくる。ブリタニアの騎士で
貴方様に憧れない者などいませんよ」
「ほめられて悪い気はしませんが、僕にとってはそれは忌むべき過去です。
最早知っているとは思いますが騎士の礼儀としてあえて名のりましょう。
ライエル・ド・ブリタニア、ゼロの騎士です」
「ジェレミア・ゴットバルト、貴方様と戦えることを誇りにに思います」
そして2人は間合いをつめていき、ジェレミアが手から出した剣をライの首筋に向ってふる。
しかしライは手袋の甲鉄ですばやくそれを受け流し、その力をうまく利用しバク転しながら
ジェレミアのあごに蹴りを入れる。
「おお、さすがは貴方様、ブリタニア式体術と剣術を両方同時に極め、歴代皇族の中でも
最強と呼ばれるだけはある」
「お褒めに預かり光栄ですが買いかぶりすぎですよ、ジェレミア卿」
(強い、今の反応が少しでも遅れてたら危なかった、しかしこの人、聞いてたのとだいぶ違う。
ルルーシュはオレンジと呼んで道化のように言っていたが、何か強い信念のようなものを感じる)
「ギアスは使われないのですか」
「貴方がギアスを無効化するのは知っていますよ、ただ使えたとしても僕は一対一の戦いで
ギアスなんて野暮な物は使いません、今僕は騎士として貴方と全力で戦いたい」
ライの言葉に目を見開くジェレミア
「素晴らしい、それでこそルルーシュの騎士、それでこそ貴方様だ。
礼として私は貴方様を全力で叩き潰します」
「いいでしょう、参ります」
「来なさい」
支援
ライは腰にあるスライド式の小刀を2つ取り出し構えた。
ジェレミアは高速の速さの攻撃をライは2本の刀で
かわしながらうまく受ける。
しかし防戦一方になってしまっている。
ライは服の中に咲世子に持たされた煙球やクナイがある。
だがライはそれを使おうとしない。
(この人に小細工なんか通用しない、己の技量をぶつけるしかない)
「どうしました、貴方様はその程度ですか」
ジェレミアの挑発の声にライは思わず懐の深いところに飛び込む。
それを見たジェレミアは口元をゆがませ、ライの肩をめがけて剣を振る。
しかしライはそれを呼んでいた。
右手の刀でそれを受けると瞬時に両手から刀を放した。
「なっ!!」
戦いの最中に武器を手放すなど自殺行為である。
それゆえにジェレミアは驚いたが次の瞬間、右頬に衝撃がはしった。
そして今度は左頬に衝撃がはしる。
そう、ライが武器を手放した拳で直接相手を殴ったのである。
2つの衝撃にジェレミアは倒れる。
(挑発にのったふりして、あえて相手の懐に入り武器を手放し
直接顔面をねらう、一見無謀に見えて効果的な策
武器を持ったのも防戦一方だったのもこのための伏線だというのか。
なんというお方)
ジェレミアはすぐにバク転しながら立ち上がり間合いを取る。
そして自分の剣をしまった。
415 :
保管庫の人:2008/07/09(水) 01:26:27 ID:8pFUZAe9
支援
>>409 基本的に、殆ど返信するようにしています(修正したから確認してくれなど)。
今のところ考えているのは、職人様のメールを最優先で、読み手さんのメールはその次ぐらいの線引きを考えています。
(決して、読み手さんを蔑ろにするという意味ではありません)
あまりに理不尽な要求に対しては…、どうしましょうかね?
「どういうつもりですか」
「いえ、貴方様と戦うのにこういうものは不要であると気づかされました。
よろしければ付き合ってもらえませんか」
ジェレミアは拳でファイテイングポーズをとる
ライはそれを見て少し微笑み
「わかりました、付き合いましょう」
「感謝します」
そして、ライとジェレミアの殴り合いが始まった。
お互い防御は一切無視してひたすらお互いを殴りあった。
互いに血しぶきを上げるほどの壮絶な殴り合いは最後に
お互いの顔面に同時にクロスカウンターパンチが決まった。
「ぐっ」
「げはっ」
そして倒れたのはジェレミアのほうだった。
支援
支援
「私の負けです、さあ殺しなさい」
「いえ、殺しません」
「私に情けでもかけると言うのですか」
「違います、私達は敵ではないと気づいたからです」
「なっ!!貴方様は何故それを・・」
「戦ってみればわかることもあります。
貴方の拳に憎悪や殺意を感じなかった。
代わりに強い信念を感じました。
貴方の忠義を尽くす相手はX.X.や皇帝ではないのでは」
「ふはははは、まいりました。そこまでよまれてしまうとは」
「会ってもらえませんか、ゼロに、いえ、ルルーシュに
騎士として、友としての願いです」
「わかりました、ただ一つお願いがあります」
「なんですか」
「私の友になってもらえませんか」
その言葉にライは面食らったような顔をするが
すぐに微笑み
「ええ、喜んで」
「ふふふ、どうやら私は終生の友を得たようだ。
では、又会いましょう、今度は友として、同士として」
そう言ってさっていくジェレミアをライは見送った。
(それにしてもルルーシュとは違った意味でほっとけない人だったな)
ライの友達は大体こんな感じである
支援
支援
投下終了です。
保管庫の方、他皆さん支援ありがとうございました。
タイトルはライVSオレンジ
カップリングは無しで。
次回作ではあの娘を助けたいと思います。
ではまた
古典のような進め方がGJ!
>>422 Mrスケアクロウ卿GJ!
男の友情はやはり殴り合いですよ!
次回は…どうなりますかね
>>422 GJ!!前作とは一転して熱い話でしたが、こういう話も良いですね
GJ
率直に感想を言うとなんか戦闘シーンにスピード感が足りない気がする。
淡々と進んでしまっているような。
あとなんかふたりとも敬語なのはまあキャラなんだからいいんだけど、
台詞の端々に変な違和感があってブームくん↓
/ ̄\
| ^o^ | < コーラ おいしいです
\_[]⊂/)
_| |/ |
| /
/ ̄\
| | < それは しょうゆ です
\_/
_| |_
| |
思い出して噴いてしまった
427 :
保管庫の人:2008/07/09(水) 06:42:48 ID:8pFUZAe9
やっと復旧か……
>>426 君のせいでブームくんが喋っているようにしか読めなくなってしまったではないか!
弁償しr
>>422 GJだけど、ちょっと会話文を見直した方がいいかも
英文直訳を読んでるみたいだった
>>スケアクロウ卿
GJです。生身の戦闘はこれまで少なかった気がするしアイディアも面白かった。
もしかしたら、もう少し会話に「!」とか「…」とかを使うと会話に抑揚が付くかも。
>>保管庫の人卿
メールに返信しないならしないで「どうなってるんだ?」みたいなメールを送る人間もいないとも限らないし
難しい話ですね。とりあえず今は思う通りのやり方でやってみて、
そんな困るようなことがあればまたここで遠慮せず住人に意見を聞いて欲しいです
というか、職人方にも言えるけどちゃんと寝てw
身内にいたけど寝不足や不規則な睡眠は油断してると本当に大変なことになるぞ…
承知!
紫煙
§3
と、言うわけでやってきました巨大プール。
あまりの広さに、圧倒される。東京ドーム30個分の広さだ。エリア11の施設で測るのはどうかと思うが。
――余談だが、東京ドーム〜個分って結局どれくらいの大きさなのかを作者は知らない。誰か教えて。
「ライ、」
「ん、着替え終わったんだねアー…」
振り返ると、そこには天使がいた。いや女神か、天女か。
強い日差しに耐えるため、付けていたサングラスがパリン、と音を立てて割れた。
どうやらあまりの戦闘力-かわいさ-にスカウターが壊れてしまったらしい。
「ら、ライ…変…?」
「い、いや……」
変どころか!
白いすいつくような肌に、映えて見えるのはピンク色のビキニスタイルの水着。
小さいながらも自己主張する、若干膨らんだ胸。下ろした髪は、とても美しく。
いつも見える“へそ”も、なんだか妙になまめかしい。
なによりもその幼い体と大人な水着のギャップ。
周りの男はゴクリと、唾を飲み込み、彼氏であろう男を見て、俯く。どうやら勝てないと判断したらしい。
そう、ライもまた美しいその肉体をさらけ出していたのだが、需要を考えて割愛。咲世子あたりは喜びそうだが。
「すごく可愛いよアーニャ!」
「……よかった」
先程から女の子として意識してしまって、落ち着かないライだが、どうにか賛辞の言葉を出す。
なんのひねりも無い言葉だが、アーニャには充分伝わったようで。
こうして、2人のプールは始まった。
支援
「さあ、入ろうか、アーニャ」
と、手近なプールに先に入る。あまりに巨大なので、人が多くても気にならない。
心地よく冷たい水に、思わず身を震わせ、ぷかぷか浮きながら振り返る。しかし――
「あれ、アーニャ。どうしたの?」
「っ……」
一向に入ろうとしないアーニャ。どうしたのだろうか。
「……ぃ」
「へ?」
聞き間違いだろう。ラウンズで、モルドレッドを自由自在に操るアーニャが…まさか。
これが理由で、最初行くのを渋ってたのだろうか。いや、でも…まさか。
「…泳げない」
まさか、泳げないだなんて。
支援
――――――――――
―――――――――
―――――…
結局、泳げないアーニャのために、それほど深くないプールまで来て、泳ぎを教えてあげることに。
「アーニャ、入るよ」
「……ひぅ!」
「あ、ごめん急だったかな」
「少し、びっくり、しただけ」
保管庫の人が聞いたら勘違いをしそうな会話をしながら、水の中に入る。
怖がるアーニャの手を引き、その細さと柔らかさにどぎまぎするライ。
一方のアーニャは、ライが手を掴んでるというせっかくの状況であるのだが、恐怖でいっぱいいっぱいだ。
「はい、バタバタバタバター」
――バタバタ、「ぷはっ!」
――バタバタバタバタ、「ぷはぁ!」
やはり運動神経はいいのか、ライに手を引かれながらも、バタ足で泳ぐアーニャ。
水の中で目を開けるまでが一苦労だったが、今では何とか泳げそうだ。
そう考えて、バタ足で泳ぐアーニャの、今まで掴んでた手をパッと離す。
支援
支援
「!!?」
「ほら、頑張れアーニャ!」
突然手を離したことに驚くアーニャだが、僕の声に反応し、何とか泳いでくる。
――バタバタ、「ぷはっ!」「頑張れ!」
―――バタバタバタバタ、「ぷはぁ!」「もう少し!」
そして、遂にアーニャが僕のところまで来る。
「ほら、アーニャやればでき…てうわあ!」
アーニャは、ライのところに着いても必死に泳ぎ続けたままで。結果ライは足元をすくわれる。
派手に転倒した2人だが、ライは何とかアーニャを抱きかかえたまま浮く。
「アーニャ、っ…」
大丈夫、と言おうとしたところで息を止める。アーニャの顔が至近距離にあったのだ。
慌てて抱きかかえたため、抱き合うような格好であったのだ。
2人とも何も喋れない。
片や急に女の子として意識して、自分の思いの不理解ゆえに、動けず。
片や気になる人と、実は今までとんでもない状況の中にいたことを意識して、動けず。
しかしどちらも互いを思う事には変わらず。
「ライ…」
「アーニャ…」
そして2人は水の流れに身を任せ―
―――ちゅっ
支援
小さな音を立てて唇を重ねた2人は、今起きた事実に我を忘れ、慌てて離れようとする。
「うわわわ!」
「っ……あ!」
しかし慌てたアーニャは泳げないため、バランスを崩して水の中に引き込まれてしまう。
「アーニャ!!」
ガシッと抱きしめる。
「大丈夫、アーニャ?」
「……う、うん」
水の中では暴れないようにしよう、と落ち着いたライだが、ぎゅう、とアーニャが抱き締めて離さない。
怖かったのかな?
苦しくなるほど強く抱き締めて離さないアーニャに、ライはもう一度呼びかける。
「……アーニャ?」
「……離さないで」
「アーニャ?」
「離さないで」
離さないで。何度もつぶやくアーニャ。
そんなアーニャの頭を撫でながら、出来るだけ優しい声を掛ける。
支援
支援
「アーニャ。後ろを見てごらん」
「…?」
抱きついたまま、アーニャが振り向けば、そこには一面の水。
「君は、ここまで泳いできたんだ。ほとんど端から端まで」
「私…が?」
「そう。こんな離れたところまで、君は僕を捕まえに来てくれた」
「うん」
「だから――もし、忘れてしまうほど僕が離れてしまったら、君は僕を捕まえてくれるかい?」
忘れてしまっても、僕を見つけて欲しい。
「…どうして?」
「え?」
「どうして、離さないって言ってくれないの?」
「っ……」
だってその願いは叶わないと知っているから。きっと僕は、君から離れるだろうから。
でも、今は君を悲しませる時じゃ無かった。
僕の力が止められなくなる、その時まではせめて。君の笑顔を守る。だから、
――離さないよ、アーニャ
――ほんと?
――ああ。約束する。
――…約束。
――そう、大好きなアーニャに誓って。
――バカ。
そして、僕らは再びキスをした。
§4
「約束、か」
「どうかしたのかい?」
「いや、なんでもないよV.V.。少し、思い出しただけだから」
「なにを?」
「――ひみつ」
そう、秘密。だって、叶えられなかった願いなのだから。守れなかった約束だから。
「そのサークルの上で君の望みを言えばいいよ」
「ああ、――」
思い出すのは彼女といった最後の夏。
離さないと誓った約束。
しかし、漕ぎ出した船は、別々の場所へ。
でも、たとえ一緒にいなくても、それでも君の存在は、僕を笑顔にさせる。
未練はあるが、未練は無い。
もう少し、一緒にいたかったけど。
―アーニャが、僕を捕まえてくれますように―
『みんなが、アーニャが、僕を――忘れてくれますように』
本当の望みは、僕と一緒に眠る。
深い紅に包まれ、最後に思ったのは、彼女と過ごしたまぶしい日々。
―――――――――
―――――――…
「…なに、これ」
私は、いつものように写真を撮っていて。フォルダを整理しようとしたら、『ライ』というのを見つけた。
いつの間に作ったのだろうか、と開いたフォルダの中身は、知らない人の画像。
「こんな人、知らない。なに、これ」
思わず削除しようとした手が、しかし止まる。その中には自分が写っていて。
弾けるような自分の笑顔。その知らない人と一緒に写る自分は、あり得ない表情をしていて。
「なに、なんなのこれ……っ!」
つっと何かが頬を伝う。
それが涙と気付く頃には、もう前が見えないほど溢れていて。
なぜこんなにも苦しいのか。
なぜこんなにも重いのか。
ぽっかり空いた自分の心を埋めるこの感情は何なのか。
「………ライっ!!」
私は走り出す。
どこへ、と問われれば彼の下へと。
どうやって、と問われればそんなもの知るかと。
走る――
―――ライ、捕まえた
―――アー…ニャ?
支援
以上、『海へ――Lyrics:Masumi Asano』でした。支援ありがとうございました!
さて、プールなのに“海へ”という謎のタイトルの意味ですが…
浅野真澄さんと鷲崎健さんのユニット『milk rings』の2ndアルバム『OPENING!』の三番目の曲『海へ』から取りました。
もし持っている方がおられましたら、歌詞を見ながらこのSSを読むと、また一段と深く読めるんじゃないかな〜、と。
>>401 上記のように、私はテーマ(今回は歌)を決め、それに沿わせて書くので、テーマが出来たらノンストップなんです。
だから早く感じるのかも。
しかし実は私が時を止めるギアスを持っているから、かもしれない。
ただ、テーマに縛られ過ぎると、悪い部分もあって。
『海へ』は別れた恋人達の歌なので…。どうしても最後はああなりました。
それでもライを捕まえたアーニャが凄いという事で。
〜スペシャルサンクス〜
・貧弱な軍馬様。『姫と騎士にて 愛しきかな 2』のネタ(動かすよ→きゃっ)を改変・流用しました。
勝手にすみません。気に入ってしまって…
・保管庫の人様。地文に登場!
・
>>278様。ネタ提供:貴方の一言でこのSSは生まれた。
・
>>283様。ネタ提供:天子じゃないけど。
・読んで下さった方々
ありがとうございました!
次こそはライカレを投下…するかもしれない。誰かがまた変なネタを提供しない限り大丈夫なはず。
gj過ぎる。流石だピンクもふもふ卿。
しかしほんとに海、じゃないけど水着が出るやつが投下されるとは……
言ってみるもんだな! 今度またなにか思いついたらポツリと呟こう。
ちなみに、以前具現化されたピザ柄パンツの呟きも、俺だったりするぜ
>>450 GJ。甘いと思ったら切ない終わり方だな…と思ったら、救われる感じのオチで良かった
切ないままでもいいけど最近本編のせいでだいぶ感傷的になってるもんで…ライカレも待ってます。
>>451 ピザ柄コメにレスした一人だけど
卿もそれだけ素晴らしい妄想力があるならどんどん書いてみてもいいのではw
453 :
保管庫の人:2008/07/09(水) 19:59:11 ID:8pFUZAe9
>・保管庫の人様。地文に登場!
はて、何のことかいな?と思い急ぎスレを見返してみると……
こ の 血 の 滾 り を ど う し て く れ る!
いや、GJでした。で、387からの分と纏めます?それとも前半後半に分けて保管しますか?
ライカレ投下を全力で待ちます!
>>453 まとめて下さって結構です。本当は1日で投下するものだったので
456 :
保管庫の人:2008/07/09(水) 20:34:42 ID:8pFUZAe9
>>455 了解しました。ではその形で進めます
住民の皆様、後ほど管理人よりお知らせがあります。文言を纏め次第、お伝え致します。
ちょっとしたおりに拝読させて頂いておりますm(_ _)m
職人の方々には頭が下がる思いでいっぱいです
倉庫の人様 職人様
日頃の感謝をこめてグッチョ〜ブ!!!
>>450 アーニャ好きの俺発狂wwwwwwwwwwwwwwwww
GJ!
すいません(>_<)
保管庫の人様
倉庫の人様なんて名前を間違えてしまいました
大変失礼致しましたm(_ _)m
しかし保管庫の人様の仕事っぷりには脱帽ですな。
「ぼのぼの」に出てくる某しまっちゃうおじさんを思い出してしまった。
461 :
保管庫の人:2008/07/09(水) 21:33:19 ID:8pFUZAe9
>>459 そういや倉庫番とかいうゲームがあったなあ……。
ま、それは置いといて、保管庫の人というのはあくまで便宜的に名乗ってるだけなので別に気にしないで下さい。
意味はどっちも一緒ですしね。
(というか、最初になりすまし云々でトリップを付けることを提唱した私本人が、いつまでもこのままというのも拙いんですが)
さて、お待たせ致しました。サイト改装の日程が正式に決まりましたのでお伝え致します。以下、箇条書き
本日〜 昨夜に引き続き、保管システムの再構築の続きと動作試験
11日(金)1800時 SS雛形の意見募集を締め切ります
既存全SSを新しい雛形の仕様に変換
12日(土)0800時 当サイトが全く見られなくなります。SSだけでなくトップを含む全てです。
現 在 サ ー バ ー に 上 げ て い る フ ァ イ ル を 全 て 削 除 し ま す
12日(土)1800時(予定) サイトを復旧させます。SS・領地・トップなど全てを新しい仕様にします
・決して閉鎖ではなく、一時的なものです
・これはサイトでも告知します。自分の気に入ったSSを削除期間中に読みたいのであれば、
今の内に保存しておくことをお勧めします
・11日の夜から約24時間の間、こちらに全く来られなくなります。(住民の皆様、投下の際は支援の方、宜しくお願い致します)
以上です。作業に戻ります。
お疲れ様です保管庫の人卿。ガッツですよ。
それじゃあ、改装前に投下しておこうかな。
ちょっと長いのだけれど、支援してくれる人今いるかな?
支援するぜ!
それじゃあ、投下します。
先週のギアス観る前に書いてて、シャーリーの最期を見て続き書けなくなった未完品。
終わり方が微妙ですが、本当はもう少し続く予定だったことを酌んで許してください。
支援
幻の美形とも称される男、ライ。
眉目秀麗、頭脳明晰。運動神経は抜群で、また皆に愛される優しい人柄。
基本的にはしっかり者なのに、どこか抜けているところがあるのも、
放っておけない、ということで人を惹きつける彼の魅力となっている。
今日は、そんな彼の朝の一コマを覗いてみよう。
朝、微かな違和感を感じてライは目を覚ました。
ライはルルーシュ、ナナリーと同じく、クラブハウスの一室で一人で生活している。
まぁ、そうは言っても昼間は休日以外学校に行っているし、夜は夜で騎士団の仕事で忙しいし、
家事は咲世子が行ってくれているし、上記したルルーシュ達とは家族同然の付き合いをしているしで、
あまり一人という気はしない。眠るとき以外は誰かと一緒だと言っても過言ではない。
そう、眠るときは一人の筈なのだが……。
「……」
軽く半身を起したライが見ると、ライの腹辺りに妙な、それこそ人一人分くらいの膨らみがあった。
頭痛を堪えるようにこめかみに手をやると、ため息を吐きつつライはシーツをとっぱらう。
「……何でそこにいるんだ、C.C.」
ライの言葉通り。ライの腹を枕代わりに、C.C.がすやすやと寝息を立てていた。
ちなみに、しっかり手足はライの体に蛇のように絡め、おまけにパジャマの代わりにYシャツオンリー。
ライが狼さんなら食べられても文句は言えないだろう。ライは紳士なのでそんなことはしないが。
「うむぅ?……ああ、もう起きたのか。相変わらず早いな」
「とにかくまず離れろ。話はそれからだ」
まだ覚醒しきってないC.C.は気付いていないのか、
C.C.は腹を枕代わりにしていて、そうすると位置的に、ライの大変な部分に、
C.C.の柔らかな……その、男のロマンと申しますか。夢の結晶と申しますか。
母性の象徴、まぁ、ぶっちゃけおっぱいなのですが、それがばっちり当たっているのである。
これは流石に、ジェントルマン・ライと言えど色々と不味いのである。朝の生理現象的な意味で。
「ふむ? 何やら胸に固いものが……」
「あぁっといけない! 今日からランスロット仮面の続編、紅蓮仮面が放送開始だった!
早くいかないと見逃してしまう!!」
ずばぁ、と猛烈な勢いでべッドから転がり出るライ。そのままコロンとベッドに転がったC.C.がおお、
と感嘆するほどの速度で着替えを済ますと、鞄を引っ掴んで慌ただしく部屋を出て行った。
C.C.はそれを寝転がったまま見送っていたが、ぼそりと。
「……つまらん。朝から、というのも一興なのにな……まぁ、いい」
何がだ、と問い詰めたくなるような言葉をもらすと、のろのろとシーツを被ってまぶたを閉じる。
そのまま、大きく息をする。このベッドの主の香りが鼻腔をくすぐった。何だか、とても心地良い。
「良い匂いだ……これなら、ゆっくりと……眠れ、そう……」
少しして、穏やかな寝息が聞こえ始めた。再び眠りについたC.C.の顔には、
普段の彼女では滅多に見せない、愛らしい微笑が浮かんでいた。
支援
支援
無事窮地から脱したライは、洗面所で支度を済ませ、朝食の場に向かいながらなんとか気を落ち着けていた。
近頃、C.C.はルルーシュの部屋よりライの部屋にいる時間の方が増えてきていた。
ライは彼女のことは嫌いではないし、彼女とのやり取りだって楽しいとさえ思う。
思うが。
「……無防備なんだよなぁ。女としての自覚がないのか、男として見られてないのか」
C.C.が目が覚めるような美貌の持ち主であるだけに、余計にタチが悪い。
というか、明らかにわざとなのだ。それでドギマギするライの反応を楽しんでいる。
それはライも分かっているのだが、美女に迫られて平静でいろと言われても厳しいだろう。
どうしたものか、と頭を悩ませながらダイニングルームに入る。
「おはようございます、ライ様」
「おはようございますライさん。良い天気ですね」
ダイニングルームに入ってすぐ、クラブハウスの住人であるナナリーと、
メイドの咲世子がライに声をかけてくる。
「おはようナナリー、咲世子さん」
ライがいつも座っている席に腰をおろすと、咲世子がすぐに朝食を運んできた。
ほかほかの白いごはんに、焼き魚。そして食欲をそそる香りのするお味噌汁。
ライが和食が好きだと語ってから、咲世子はこうして時折和食を用意してくれるのだった。
「ルルーシュは? まだ寝てるのか?」
「そうみたいです。お寝坊さんですね」
そう言ってナナリーは、クスクスとおかしそうに笑った。
たったこれだけのことで癒される。恐らく、ナナリーの笑顔には人体に良い影響を与える成分(カワイイハセイギ酸、みたいな)
が含まれているに違いない、とライはお馬鹿なことを考えていたりした。
「ずいぶんお疲れのようでしたから、ぎりぎりまで寝かせておいて差し上げましょう。
いざとなれば私が起こして参りますので、お二人は、どうぞ朝食をお楽しみください」
「じゃあ、お言葉に甘えて。食べようか、ナナリー」
「はい」
ナナリーとの他愛のない雑談を楽しみながら食べ始める。
ナナリーは勉強のこと、友達のこと、ルルーシュと生徒会メンバーのことを楽しそうに話す。
ライは、とても聞き上手な人間だった。ライと話をしているナナリーの表情は輝いていて、
それを見守る咲世子も頬を緩ませていた。
「おっと、もうこんな時間か……そろそろ行かないとまずいな。
というか、ルルーシュは大丈夫なのか?」
クラブハウスは学内にあるだけあって相当ゆっくりしていても問題ないが、
それでもそろそろ行かないと遅刻になってしまうような時間だった。
「あ、お兄さまは私が起こしてきますから、ライさんはもう学校へ行ってください」
「そうかい? それじゃあ、そうするかな」
ナナリーに軽く礼を言うと、ごちそうさま、と手を合わせてライは席を立った。
そのまま隣の椅子に置いておいた鞄を掴み、扉へと足を向ける。
「あ、お待ちくださいライ様」
咲世子に呼び止められ振り返ると、咲世子は手に小さな包みを持っていた。
何故かその瞬間、ナナリーが照れたような顔をした。
「これは?」
「ナナリー様がお作りになられたおにぎりです。
小腹がすいた時にでも、お食べください」
「咲世子さん、そのことは秘密にしてくれるって……!」
「へぇ、ナナリーが作ってくれたのか!
嬉しいよ。ありがとう、ナナリー」
「い、いえ……」
歩み寄り、片膝をつくと、ナナリーの手を取って礼を言うライ。
はにかんだ様な笑みを浮かべるナナリーの頬には、うっすらと朱がさしていた。
もう一度ナナリーに礼を言い、今度こそ学校へ向かおうと立ち上がったライを、
またもや咲世子が呼びとめる。
支援
「髪に糸くずが付いていますよ。取って差し上げます」
「あ、お願いします」
すると咲世子は、必要以上にライに身を寄せた。
しかしライは基本的に鈍いので、特に気にしなかった。気にしなかったが。
「取れました」
「ありがとう咲世子さ」
ライの言葉が途切れる。
咲世子の唇が、ライのそれのすぐ横に押し当てられたからだ。
思わず硬直したライだが、咲世子の柔らかな舌の感触を唇の端に感じた瞬間、反射的に飛びずさった。
「な、なななな、何……!?」
「失礼しました。ライ様の口元にご飯つぶが付いていたもので、思わず」
平然としている咲世子を見て、「え、なに? 気にしてるの僕だけ?」
とテンパるライ。ライの動揺は感じているらしく、ナナリーが不思議そうな顔をしている。
「ライさん? どうかしましたか?」
「い、いや、何でもないよ! そ、それじゃ行ってくる!!」
「行ってらっしゃいませ」
顔を真っ赤にしたまま逃げ出すように駆け去ったライを、
咲世子がお手本のようなお辞儀で送り出す。
その顔に、酷く艶のある笑みを浮かべて。
全力支援
「……咲世子さんのあれは……いや、咲世子さんは割と天然だから……」
朝から悶々とするような事態に見舞われ、思わずぶつぶつと独り言をこぼしてしまうライ。
少々前傾姿勢で、俯き加減になってしまっているが、それほどの先程のことが衝撃的だったのだろう。
そんな格好をしていたものだから、ライは目の前で仁王立ちする人の気配に気づかず。
「うぷっ」
「あら、大胆」
ライの保護者を自称する、ミレイのそりゃあもう立派なお胸様に顔から突っ込んだ。
しかも当初、気付かずにその二つの膨らみを鷲掴みまでしちゃったのだから、
これはリヴァル涙目と言わざるを得ない。
「ライったら、意外に積極的だったのね」
「いや、今のは……! そ、そういえば、今日はずいぶんゆっくりした登校ですね」
「話題転換が露骨ねぇ。まぁ、たまにはね。
折角だから、一緒に行きましょ」
そう言うとミレイは、ライの返事も聞かずにぐいっと腕を取ると、
いわゆる「当ててんのよ」な体勢のままずんずん進んでいく。
途中、朝の挨拶をしてくれる友人たちに返事をしつつ、ずるずると引きずられていくライ。
ちなみに、挨拶してくれたのは男子もいたが、圧倒的に女子が多かった。
あと、結構アレな感じのライとミレイを見ても、周りは「なんだライか」みたいな目で見るだけだ。
(ああ、もうそんなに慣れられてしまうくらい、僕はミレイさんの尻にしかれてるんだなぁ……)
なんだか微妙に泣きたくなったが、ミレイにはお世話になってるしとても好ましい人物だと思っているので、
ふりほどいたりはしない。そしてそれが出来ない自分がちょっと恨めしい。
「なに? 胸よりお尻が好きなの? ライが好きならそっちでも良いけど」
「そういうわけでは……あれ? 今、僕声に出したっけ?」
ナチュラルに心を読まれて、首を傾げるライ。
というか、ミレイのセリフ。聞きようによってはかなりけしからん内容である。何がとは言わないが。
そしてライは一つ間違っていた。確かに、ライとミレイとのやり取りなど、
周囲は見慣れていただろうが。
(ぐぅ、ライばっかり……だがライなら許そう)
(良いなぁ、会長。ライ君といちゃいちゃ出来て……)
というような、諦めと羨望の眼差しも向けられていたのだった。
ライの登校風景は、多少の差異はあれ、こんな感じなのであった。
支援
私えん
終了。うーむ、やはり終わり方が微妙だ。仕方ないけど……
しかし咲世子さんのスーパーメイド振りは凄いよね。その内書きたいなぁ。
支援してくれた人ありがとう!
あと
>>452 フフ、もうとっくの昔から妄想力を爆発させてたのさ!
それではまた〜
冒頭の
「今日は、そんな彼の朝の一コマを覗いてみよう。」以後
世界丸見えのナレーションががガ
GJ!二人とも大胆すぎるww
>>479 乙!
こういう日常の1コマ的な話はほのぼのしてて好きだなー
GJ!!
ライがいい子過ぎる〜
こんな息子が生まれてくるならなぁ〜とか思ってしまいます〜
>>479 GJ! 無自覚な(生徒公認の)モテモテライがいい!
そしてカワイイハセギ酸吹いたwww
>>479 GJ!ミレイ会長のおっぱい…
ハーレム物もいいよなぁ…はっ、いかんいかん。また別の話に行くところだった…
ここの職人さんたちに触発されて書いたSSがあるんですが、投下してもよろしいでしょうか?
なにせ、こういうことは初めてなもので・・・
ぜひ、お願いします。
すまない、コテハン消し忘れた。
とにかく支援は任せてくれ
492 :
468:2008/07/09(水) 22:32:02 ID:8en4x7pC
では投下したいと思います。一応ライ×ナナリーもので書いたつもりが変な風になってしまいました。
支援のほどよろしくお願いします。
493 :
486:2008/07/09(水) 22:34:12 ID:8en4x7pC
すいません468ではなかったです。486でした。
現在時刻00:30分。どうやらこのクラブハウスの中にいる住民たちは僕を除いてみんな眠ってしまったようである。つい15分ほど前にルルーシュであろう足音が聞こえたきり、物音一つない静かな空間と化していた。
物理の授業で出された課題が明日提出だということを1時間ほど前に思い出し、急いで取り掛かっていたのだ。まったくなぜ気がつかなかったのだろ?
「ふぅー」
1時間ほどかかりようやく課題を終えた僕はペンを置いた。このところ学園祭の準備でとにかく忙しい。特にミレイさんが無理難題を押し付けてくる。「どうにかなる!」とミレイさんは言うけれど、どうにかならないような気がしてたまらない・・・。
コンコン
ドアがノックされた。誰だろうこんな時間に?C.Cがまたピザを要求しにきたのだろうか。それともルルーシュに部屋を追い出されたのだろうか。疲れのせいもあってイライラしていた僕はぶっきらぼうにドアをあけた。
「こんな時間になんだ?」
だがそこにいたのはC.Cではなかった。かわりにいたのは可愛らしいフリルのついたパジャマを着た少女だった。
「・・・ナ・・・・ナナリー?」
「あのっ・・・すいません・・・こんな時間に・・・」
少し顔を赤らめながら誤るナナリー。大体の男はこれでイチコロだろう。
「どうしたんだい?こんな時間に?」
やさしくナナリーに問い掛ける。やばい。さっき思いっきりドアをあけなければよかったと僕は心のなかで後悔した。
「あっと・・・その・・・お部屋の中に入ってもいいでしょうか?」
「別にいいが、ルルーシュのことはいいのかい?」
さすがに夜中だし、ひとつの部屋に男女がいることはまずいだろう。それもナナリーならなおさらだ。彼女には怖いお兄様がいる。
「お兄様のことは今はいいんです!」
いきなりのナナリーの態度に僕はキョトンとした。ふとサヨコさんのことを思い出すが、そういえば今日と明日の二日間はサヨコさんが居ないとルルーシュが昼間いっていた。そんな僕をよそにナナリーは僕の部屋へと入っていった。
494 :
486:2008/07/09(水) 22:37:08 ID:8en4x7pC
「で、どうしたんだい?」
部屋の中にナナリーをいれた僕はしゃがんでナナリーと同じ高さになった。すると、さっきまで明るそうだった少女の表情は見る見るうちに曇っていった。
「・・・怖い夢をみたんです。」
ナナリーは少し暗い顔をしてぽつりとつぶやいた。
「怖い夢?」
「はい・・・」
ナナリーの両手はぎゅっと僕の手を握った。小さな手が硬く握られておりガタガタと震えていた。よほど怖い夢だったんだろう。
「大丈夫だよ」
そういって僕はそってナナリーの左手を両手でやさしく包み込んだ。硬く握られていた手がやわらかさを取り戻した。
「ナナリーが怖くなくなるまで僕がそばにいてあげるよ。」
「ありがとうございます・・・。ライさん・・・」
ナナリーは僕の両手を包み込むようにそっと右手を添えた。とても温かかった。
全力で支援
496 :
486:2008/07/09(水) 22:39:27 ID:8en4x7pC
「ナナリー!!!!」
勢いよく開かれたドアの向こうにはなぜかルルーシュが立っていた。とんだイレギュラーだ。ナナリーもキョトンとなっている。なにか嫌な予感がする。
「ルルーシュ、ノックぐら・・・」
「ライ!お前は黙れ!」
嫌な予感は的中だった。ルルーシュは僕の手をナナリーから無理やりひっぺがえしかわりに自分の手を添えた。
「大丈夫か?ナナリー。こいつになにかされたのか?」
「んなっ!僕は何も・・・」
「お前は黙っていろ!」
あっさりと一蹴されてしまった。その上僕に対してにらんでくる始末だ。紫色の鋭い目が僕を刺してくる。だがナナリーを見るとすぐに笑顔にもどる。
「お兄様!ライさんは何も!」
ナナリーが反論してくれた。さすがのルルーシュもこればかりは無視するわけにはいかないだろう。
「平気だからな、ナナリー。俺が守るから。」
もはや妹の話さえ聞いてあげないのか。誰かこいつをとめてくれ。このシスコンを!
「お兄様!」
ナナリーが珍しく大声を出した。可愛いらしいながらもどうやら裏では怒っているような声だった。
「なんだい、ナナリー。さあもうベッドに戻ろうか。」
そういってルルーシュは再度思いっきり僕をにらみつけたあと、僕に背を向けたルルーシュはナナリーの車椅子を押して出て行こうとした。
試演
支援
市縁
500 :
486:2008/07/09(水) 22:43:47 ID:8en4x7pC
「お兄様なんて大ッキライ!」
ナナリーだった。僕もルルーシュも呆然とした。ナナリーがその言葉を出すなんて。僕もビックリしたが、お兄様は驚くの限度を超えて完全に石になっている。もっとも背をこちらに向けているので表情まではみえないが。
「私がライさんのもとに望んでいったんです。お兄様のお部屋にいってもいなかったので・・・。」
ナナリーの語尾が次第に小さくなっていく。それに比例するかのように、ルルーシュも小さくなっていった。
なにやら心当たりがあるのだろうか。小さくなったルルーシュをみて僕は少しだけ同情した。
小さくなってしまったルルーシュを僕の部屋に残し、ナナリーは一人で部屋を出て行ってしまった。
その後小さくなってしまったルルーシュが「邪魔をしたな・・・」と蚊の鳴くような声で言い、僕の部屋を去っていった。僕はルルーシュを追いかけることも、ナナリーを追いかかることもできなかった。僕は二人がいた場所を見つめることぐらいしかできなかった。
支援、なんという理不尽ww
502 :
486:2008/07/09(水) 22:45:43 ID:8en4x7pC
次の朝、僕はいつもどおりにベッドのうえで起きた。どうやらいつの間にやら眠ってしまったようである。
ふと昨夜のことを思い出し二人の兄妹のことが心配になった。制服に着替えたあと僕はダイニングルームをのぞいてみた。
だがそこにいたのは仲の良さそうな兄妹だった。仲良く会話をしながら朝食を食べている。昨夜のケンカはどこにいったのだろう。もしかして夢だったの
だろうか?いやだったらどこからが夢なのだろう。場合によっては物理の課題を終わらせていないことになる。冷や汗がほほをつたう。
とりあえず確認のため猛スピードで自分の部屋に戻った。
僕はなんとか物理の課題を提出した。確認をしたところ課題はきちんとやってあったのである。
でも、「昨日の夜のケンカはどうなっったんだ?」なんて口が裂けても仲のよい兄妹には聞けない。結局のところ、あれは夢なのかな?
支援。
あのせりふはかわいい妹の最終兵器だからなw
504 :
ワラビ餅:2008/07/09(水) 22:52:39 ID:8en4x7pC
投下完了
486改めましてワラビ餅です。支援してくださった皆さん、ありがとうございました。
一応題名は 「帝国の兄弟の私闘」 です。
文章は一応推敲しましたが、やっぱり変に・・・。
gj
しかし、気になる終わり方だなぁ。
506 :
保管庫の人:2008/07/09(水) 22:56:24 ID:8pFUZAe9
>>504 GJ。そしておめでとうございます。貴方がこのスレのコテハン職人の40人目です。
>>504 初投稿乙です。何があったのか大変気になる…というか気になりすぎるので続きをぜひ
40人www 増えたなぁ職人もww いや、良きかな良きかな(仙波風
509 :
ワラビ餅:2008/07/09(水) 23:01:59 ID:8en4x7pC
40人目!?きりよすぎww
それが自分だなんてwwww
510 :
保管庫の人:2008/07/09(水) 23:20:14 ID:8pFUZAe9
あ、大事なこと言い忘れてました。
>>461で申し上げた通り、ただいまSS(だけじゃないけど)の雛形を調整中ですので、改装が完全に済むまで投下作品を上げることはできません。
ただ、スレそのものの保管は頻繁にしているので、進行が速くても大丈夫です。ですので、職人の皆様、安心して投下なさってください。
さて、今日は午前0時で寝るのでもう一踏ん張りです。ではまた。
どうもこんばんは
コードギアス REGAIN COLORSことピザの配達人です
とりあえずコテハンはこれにすることにしました、これからよろしくお願いします
今回も量は1話と変わらないくらいになってしまいました
1話ごとの量はこれくらいを平均におこうと考えます
それでは、投下したいと思います
>>510 保管庫の人卿、本当にお疲れ様です!
「これが現在の黒の騎士団のメンバーの状況だ」
C.C.から渡された資料に目を通していく。
ブラックリベリオン後、黒の騎士団は散り散りになってしまっていた。
多くは捕まってしまい、残っているのは残党として各地に身を潜めているらしい。
「カレンと紅蓮が捕まらなかったのは一番の救いだな」
「私はカレンより下か?」
「そんなわけないよ、C.C.がいなかったら僕は目覚めなかった。感謝してるよ?
カレンについては・・・戦力の面においてってことだよ。それにしても・・・・・・・」
C.C.の少し拗ねたような言葉にライは少し笑いながら見上げる。
そこにはカレンの紅蓮弐式が立っている。
そして、その横には青い月下が並んでいた。
「この月下まであるとは驚きだったよ」
「あぁ、それ?」
先ほどまで紅蓮の整備をしていたカレンがライとC.C.の元までやってくる。
「乗れるやつがいないのにC.C.が持っていくって聞かなかったのよ。
まぁ、あの設定で乗れる人がいるなら見てみたいもの・・・・あれ?」
カレンはそこで何かおかしい気がした。
自分はこの青い月下と共に戦っていた。戦っていたはずだが・・・・・誰が乗っていた?
何故だかその部分だけが真っ白に抜け落ちている。
思い出そうとしても思い出せない、何か大事なものだったはずだ。
「カレン?」
「え?・・・・あ、なに、ライ」
ライに呼びかけられてカレンは我に返る。
「どうしたの、顔色が悪いみたいだけど・・・・・・」
「だ、大丈夫。ちょっと・・・・ね」
「おい、ライ。そんな奴にかまけてないで私の相手をしろ」
「はいはい」
C.C.の言葉にライは溜め息を付きながらも笑いながらC.C.の元へと歩いていく。
そのライの背中を見ながらカレンは先ほどのことを考えていた。
自分が共に戦った戦友・・・・・男?女?それすら思い出せない。
ただその記憶にないパーツが今のライに当てはめるとピッタリとはまっていた。
名前も知らないはずの、あのC.C.が連れてきた男なのに・・・・・・。
しかし、カレンは紅蓮の整備に戻るとそのことを忘れてしまっていた。
今、ライたちは各地に散らばった黒の騎士団の仲間を救出していた。
「カレンはそのまま直進、E3、E5はB1からB5の援護を。G3、爆破用意は?」
ライが黒の騎士団に入隊(復帰)し、2ヶ月が経った。
最初は余所者扱いを受けていたライだが、今では全体の指揮を取っている。
カレン並の操縦技術、指揮能力はゼロより劣るもののそこ等辺の軍の指揮官の倍以上はある。
指揮だけじゃなくライ自身も月下を操り、仲間の援護を行っていた。
そして、ライの人柄の良さを見れば、メンバーが彼を信頼するのも当たり前だろう。
「G3爆破開始!僕が敵のナイトメアを引き付ける。カレンはそのまま残ったナイトメアを」
『分かった!』
ライの後ろにはサザーランドが7機。残った機体は5機。
ライもカレンも十分対処が出来る数に分かれてくれたようだ。
後ろのサザーランドがライフルを撃ってくるが、それを最小限の動きで避けていく。
「当たるつもりはないよ」
サザーランドではライの月下のスピードには付いて来れていない。
しかし、ライは出来る限り7機との距離を保ちながら月下を走らせる。
「着いた!」
そこは前が断崖絶壁の崖だった。
ここから上に上がろうとすればすぐに蜂の巣だろう。
月下をサザーランドのほうへと向ける。
向こうは壁を背にした月下を見て余裕ある動作でライフルを構える。
「油断しすぎだ。C.C.!」
『分かっている』
崖上から数機の無頼やバズーカを持った団員たちが一斉掃射を開始する。
それによりサザーランドの陣形が一気に崩れる。
「はぁっ!」
ライは近くにいた指揮官機と思しき機体に一気に近づく。
そして、左腕で指揮官機の頭を捕まえる。
「これで!」
輻射波動により、機体が膨張し爆発する。
爆発する指揮官機には目もくれず、廻転刃刀を抜きその隣にいた機体に突きを放つ。
機体の動力ケーブルを切ったため、機体が動かなくなる。
パイロットはすぐに逃げ出したが、ライはそれを撃つことはしなかった。
その頃には、周りのサザーランドも機能を止めていた。
通信から作戦成功の声が聞こえてきていた。
「いやぁ、助かった。礼を言うよ、カレン」
ライたちが助けた騎士団員の中には四聖剣の卜部がいた。
「いえ、卜部さんがここの人たちを守ってくれていたおかげです。
それにお礼を言うのは私じゃなくてライに言ってあげてください。
今回の作戦立案から指揮まで全部彼がやってくれたんですから」
誇らしそうに言うカレンはライへと視線を向ける。
それまでC.Cの隣にいたライは前に出て卜部と握手を交わす。
「初めまして、ライと言います。若輩ものながら指揮を取らせてもらっています」
「君が青い月下のパイロットか。指揮も的確だった、助かったよ」
「私が連れてきたんだ。当たり前だろう」
「C.C.が自慢する必要ないじゃないの。凄いのはライなのよ」
そうやってまたC.C,とカレンの喧嘩が始まってしまう。
そんな2人に挟まれてライは苦笑いを浮かべている。
「大変だな、君は」
そうやって同情してくれる卜部に少し感謝したライだった。
支援
支援
支援
とりあえずここまでです!
短い方が読みやすいし・・・・良いですよね?
うまくライたちを表現できているか不安ですね、初だから大目に見てくださいorz
とりあえず忘れていたのが2話のタイトルは「指揮官代行」としておきます
次は忘れないように気をつけないと・・・・・
ではでは、今回もお付き合いありがとうございました!
521 :
保管庫の人:2008/07/09(水) 23:42:53 ID:8pFUZAe9
>>520 これでいいですか?
メインタイトル サブタイトル
コードギアス REGAIN COLORS 1話 目覚め
コードギアス REGAIN COLORS 2話 指揮官代行
>>521 素早い対応ありがとうございます
全然問題ありません
523 :
保管庫の人:2008/07/10(木) 00:05:25 ID:hLAKCtjw
了解しました。この形でいきます。
職人の皆様へ
今回の改装でタイトルとサブタイトルを区別します。(SS一覧に反映)
分ける判断基準は主に次のようなものです
・「捏造ラウンズ」 のようにシリーズ化している場合、
タイトルを 捏造ラウンズ にしてサブを アーニャ編? にする
・途中で区切っていると思われる場合
○○○○○○ 〜○○○○○○〜
ならば、「〜」 の部分でメインとサブに分ける
などです。ある程度私の判断で行いますが、「ここで区切ってくれ」「全部メイン扱いにしてくれ」などの要望は
遠慮無く仰ってください。
今日はもう寝ます。お休みなさい。
ライの契約者「そのときがくるまで、おやすみ」
携帯での投下は不可ですか?
改行が上手く出来てるか分からないんです
支援。でも不安ならパソコンでやったほうがいいかも
>>525 私、ピンクもふもふは携帯で投下してますよ。
いゃ、PCもあるんですけどね。
でも電車の中とかでも書いてるし…楽なんだよネ
>>526 パソコンはぶっ壊れてます……
不安ですが、えぇい!なるようになれ!
カップリングはライ×カレンです
タイトルは『笑いのツボ』
ギャグ系です。ライがかなり変ですので
苦手な方はスルーして下さい。
ある日の事。いつもの様に生徒会での仕事に忙殺されていると、友人の一人でもあるリヴァルにこう言われた。
「なあ、ライはお笑いとか見ないのか?」「お笑い?」初めて聞く単語だったので、ついそう聞き返してしまうと、
リヴァルは信じられないものを見たような表情を浮かべた。(こんな表情をするリヴァルを見るのは久しぶりだな。
ミレイさんの婚約者が伯爵だと知った時以来かな?)などと考えていると「おいおい、お笑いを知らないなんて、
それは人生を損してるよ、チミ〜。」などと言われた。いつもは話半分に聞いていたリヴァルの言葉に、
僕は久しぶりに興味を覚えた。当然だ。人生を損しているなどと言われて聞き流す事など出来ない。
「じゃあ、どういったものなのか教えてくれないかな?」
「よーし。良く言った。じゃあ、世間知らずなライ君に一つ講義をしてやるよ。」
と、得意気な表情を浮かべながらリヴァルは話し始めた。
―――――――――――
支援
夜、部屋に戻った僕は、リヴァルから借りた最新のお笑いDVDとやらをセットしていた。
どうやら、お笑いというのは昔でいうところの喜劇のようなものらしい。
芸人と呼ばれる人が話をして観客を笑わせる。
正直に言って、僕はあまり喜劇について良い思い出は無い。いや、笑った覚えが無い。
当時、戦いに明け暮れていた僕にとって、喜劇などというものは不快なものでしかった。だから自分を不快にさせた人達を僕は………。
などと暗い記憶を思い出しかけていると、画面から声が聞こえてきた。
どうやら始まったらしい。僕は昔とは違う。大丈夫、きっと笑える。そう気持ちを切り替えて見る事にした。
―――――――――――
私は思わず叫んでいた。
「何だこれはっ!?」あまりにも低俗で、何処で笑えというのか。ひたすら「良い」を連呼するのに何の意味があるのだ?
「ヌーブラ」とは何だ?アホになるだと?髪型からして、すでにアホではないか!!
全く理解出来ない。いや、理解以前に不愉快極まりない。私の目の前であれば、即刻その首切り落としてくれるものを。
これ以上は見るに耐えん。そう思い画面を消そうとした時、一人の芸人が映った。
―――――――――――
支援
「フッ、フフフ、フハハハハッ!!」
笑えた。僕は始めてお笑いというもので笑えた。
前文の意味はよく分からなかったが、キメ台詞の意味は分かる。これは自虐的なギャグというんだっけ?
ふと、昼間にリヴァルが言っていたお笑いのタイプに当てはめて考えていた。
正直、これは面白いと思う。自信たっぷりに言う所なんて、滑稽で何とも言えない面白さだった。
笑い終えると、ふと呟いていた。
「僕がやってもウケるかもしれない。」
最近は、みな生徒会の仕事が忙しく、集まっても談笑するような機会があまり無い。
ここは日頃皆にお世話になってる僕がひと肌脱ぐべきだ。機会を見つけて皆の前でやってみよう。
きっと笑ってくれるだろうと思いながら僕は眠りについた。
―――――――――――
翌日、その機会はあっけなく訪れた。
昼休みに生徒会室で皆と昼食を取っていた時の事、「よう、ライ。昨日のお笑いはどうだった?」とリヴァルが聞いてきた。
それまで会話していた他のメンバーにも聞こえたらしく、皆の視線が僕に集まる。
実に良いタイミングだ。「うん、一つだけ面白いと思うのがあったよ。」と答えた後、僕は食べていた料理を指差した後、
台詞に対して、出来るだけ滑稽に見えるように、前髪を掻きあげ自信満々の笑顔で言った。
「ラーメン、つけ麺、僕イケメンッ!!」
……世界が止まった。
―――――――――――
何故だ?こんなはずじゃなかったはずだ。
皆は笑うどころか絶句している。ミレイさんやシャーリー、ニーナは何故か頬をうっすらと染めたまま微動だにしない。
カレンに至っては、髪の色と変わらない位、顔を真っ赤にしたまま固まっている。
ルルーシュは、何故か頬を引きつらせたまま一言も発しようとしない。リヴァルは何故かミレイさんを見て泣いている。
スザクとナナリーだけは固まっていなかったが、二人共「そうだね(ですね)」と微笑んでいる。
おかしい。ここは笑うところであって、相槌を打つところじゃないはずだ。
そうこう考えていると、不意に肩を掴まれた。どうやらいち早く復帰したらしいルルーシュが、こめかみを押さえながら言った。
「いいか?ライ。そのギャグはお前が言っても笑えないんだ。」
「そ、そうだぜ?いや、お前が言ったら嫌味にしか聞こえないぜ。」と、何故かジト目で僕を見ながらリヴァルが言う。
支援
支援 って、ニーナにまで効いてるw
「そ、そうよ。ライ。カレンを見なさいよ。目の前でそんなの見ちゃったもんだから……。」とミレイさん。
「いきなりあの笑顔はちょっと…ねぇ?」「反則……です。」と、シャーリーとニーナが何やら話し、スザクとナナリーは首をかしげている。
カレンは相変わらず固まったままだ。
「兎に角!!それは封印しろ!いいな?二度と使うんじゃないぞ!?」と物凄い剣幕でルルーシュに言われた僕は
渋々「わかったよ。」と答えた。結局、そうこうしているうちに、昼休みは終わってしまった。ちなみに、昼休み中、カレンはずっと固まったままだった。
お笑いというのは難しい……。
―――――――――――
更に私怨
おまけ〜放課後の生徒会室〜
「そういや、カレンはお笑いとか見るのかい?」「お笑い?そうね。最近のは一応チェックしてるわね。」
「そうなんだ。じゃあ、一つ教えて欲しいんだけど……。」「あら、何かしら?」
「ヌーブラって何なんだい?」「▲□※っ!!!???」
支援
紫煙
もし投下終了なら宣言してくれ支援
投下終了です
猿くらいました。すいません
支援ありがとうございました。
よかった。書き込めた。
改行上手く出来てないと思うので、見にくいでしょうが申し訳ありません
初投稿なのに、最後の最後にグダグダに…
本当にごめんなさい
gj
携帯はやりにくいからしょうがないさ。
ライのキレっぷりに噴いたw マジになり過ぎだよ殿下
お疲れ様でした
個人的にライは落語とかでしみじみと笑うのが好きっぽいイメージ
GJ
顔良い男があのギャグやったらホント笑えないよなw
GJ。みんなキャラが出てていいね。特にスザクとナナリーの反応がそれっぽい
さすがのライも現代のお笑いに関してはエアリーディングできなかったかw
ピザの配達人卿GJ!
ただ気になったのは、卜部さんはカレンのことを「カレン」ではなく『紅月』ってよんでませんでしたっけ?
ライカレ厨卿、エクセレント!!www
ここまでのライの切れっぷりはすさまじいwww
でもそんなライを妹や母上が見たらどう思うんだろw
呼び方って時期によって変わってくるから、確認とか大変だよね
四剣聖がカレンの事を「紅月」呼びするのに燃えていたから
紅蓮が神虎に連れ去られる時に朝比奈が「カレン」呼びしたのには
仲間として親密度が上がってるんだ!と嬉しくもありったけど、寂しくもあった
そんな自分は、今、千葉さんが藤堂さんの事をどう呼ぶかで悩んでいる
R2になってから呼んでないよね?
前は藤堂中佐だったけど、今だとやっぱり藤堂さんが妥当かな?でも、ひょっとしたら藤堂将軍呼び?
構想中のSSで千葉さんが藤堂さんの名前を呼ぶ見込みだから、ちょっと悩んでいる……
>>545 GJです。ルルーシュはなんで怒ってんの?
>>551 呼び方とか口調とかは作者によってちょっと変わるのはしょうがないですね。
ライは黒の騎士団では扇と藤堂には敬語使うけど、ほかの人には基本タメ口だし。
>>553 一瞬とはいえ、自分の思考を止められた不甲斐無さに対してとか、
スザクはともかくナナリーが相槌を打った事に対して、取られてしまうという危機感を感じてとか、
受け手の方にお任せするつもりで書いたんですが、言われてみると、なるほど。
あまり良く分からないですね。
「頬を染めながら」と一文入れた方がよかったかな?
いや、それだと俺の中のルルーシュのイメージが……。
指摘有難うございます。文章書くのは難しいですね。
>>552 R2SE1ではカレンが卜部さんのことを 卜部さん→卜部のおっさん→卜部ちゃん
と、どんどん見下してる呼び方になってたしねw
呼び方はあまり違和感がなければ良いんじゃないかなぁ
だがそこまで真剣に考えちゃう職人さんのクオリティに脱帽
ライの妹の名前は公式設定無いよね?
なにかいい名前はないだろうか…
LCR2で出るかもしれないけど、今のとこ公式は無いな
このスレだとサクヤ(漢字忘れた)が多い
>>556 妹の名前の公式設定はたぶんないと思う
今までここのSSを読んできた限りだと、咲久耶って名前が多いような?
名付け親は這い寄る混沌さんだね
自分はこれが私的公式設定になってるな〜
あと母親の名前は今までに出たことあったっけ?
では不都合無いようでしたら咲久耶を使わせてもらいます。ありがとうございました。
>>558 母親の名前を書いた職人さんは居ないと思う
過去編を妄想して会話させようとした場合、母親は全部「母上」で済むからね
考える必要があまり無いんだと俺は思う
同じく咲久耶って名前は私的公式設定です
いつか使いたい
ここのSS読む以前からだが俺も咲久耶がデフォになってるなぁ。
これが1番しっくりしくるしねぇ。
あと候補として桜ってのも考えたことがある。
んで一緒に折り紙しつつ、これはお前と同じ名前だよ〜みたいな妄想があったりなかったりwww
ただ、父王がそんな日本風の名前をつけるのを許したかどうかが問題なんだけどね。
ミドルネームかライ母子だけで通じる名前なのかな。
ってなんかスレチになっちまったな。
ライだから同じラ行のレイを使ってる俺
563 :
保管庫の人:2008/07/10(木) 18:54:50 ID:hLAKCtjw
こんばんは、毎度お馴染み管理人でございます。
403に引き続き、今度はサイトそのものの意見を募りたいのですが、大丈夫でしょうか?
10分後立って、SSの投下が無いようであればアドレスを投下します。
565 :
保管庫の人:2008/07/10(木) 19:14:54 ID:hLAKCtjw
大丈夫そうなので投下します
http://www1.ocn.ne.jp/~herma/test/0.html ・アドレスは仮です
・感想は今のところ一人だけです。
作者一覧 → 這い寄る混沌卿の領地に移動してください。SS閲覧の横に感想という
項目を追加しています(感想かどうかは私の判断でやってます)
・連載ものなどは、“領地”とは別に“部屋”を設けそこに纏めてあります。
一人の作者様が複数の連載をしていれば、当然部屋も増えます
これでようやく本当の意味での「保管庫」に一歩近づいたかな、と思っております。
が、そこはそれ、まだまだ改善は出来ると思いますので、ご意見ご要望宜しくお願い致します。
P.S 今回の再構築の作業で、自分が今まで如何に杜撰な管理をしていたか思い知らされました。
うわ…凄いことになってる…
このスレはいい保管庫の人に恵まれたね
>>565 すげ〜…
ここは本当に2ちゃんなのかな…?
こりゃすげえ
感想まで保管するとは…
管理人様々ですなこりゃ
これからは感想もしっかり書かないとなぁ
お疲れ様です!
今迄は時間が結構経った後に読んだSSの感想書いてなかったけど、これからは逐一書くべきか・・・
571 :
保管庫の人:2008/07/10(木) 19:56:28 ID:hLAKCtjw
>>565 の補足です。
今回の感想システムの導入に伴い、過去の作品への感想も容易になりました。
亀レスですが…の心配はもう必要ありません。
感想は職人様の大きな励みになると信じての導入です。
〜重要!〜
・スレを跨って感想を書く場合などは、SS固有の管理番号を確実に記述してください
http://www1.ocn.ne.jp/~herma/Geass_LC_SS_Master_0001.html 上記(一覧兼マスターデータベース)のページ管理番号というのがそうです
・感想と書くと大袈裟ですが、GJ!などの一言でもいいです
・多少否定的なものも載せる予定です。ただし、あまりに酷い中傷など、感想と呼べないようなものは
管理人の判断で載せない場合があります
・感想の誤字脱字は 修 正 致 し ま せ ん。当時の形を出来るだけそのままの形で残したいのと、
私の負担があまりにも大きくなり過ぎる事が予想されるためです
・基本的に、SSの保管を優先するのと(現時点では)手作業が占める割合が大きいので、基本的に遅いです
過去の感想をどうやって載せてるんだ?と思うかも知れませんが、私はこのスレッドを1スレ目から全て保管
してありますのでそこから回収してるだけです。
以上、作業に戻ります。
手作業で感想を集めるとか…すでに負担が大きいと思うんですけど(´;ω;`)ブワッ
すごく嬉しいけど本当にちゃんと休むときは休んでください
今、保管庫を見たけど……何ですかこれ?
管理人さん、マジで大丈夫ですか?
本当に無理はしないで下さいね
管理人さんGJ
…だけでは足りないな。
職人の一人として、この保管庫をフル活用するためにも頑張るよ!
感想も凄く励みになるけど、管理人さんの存在もまた大きなプラスなんだぜ。
管理人への感想を保管したらきりがないと思われる
えっと、私サイトの作り方とか良く知らないんで素人考えなのですが、
感想ならそれぞれの職人さんの領地に掲示板みたいなやつを作った方が、管理人さんは楽だし、後からの感想も書きやすいのではないでしょうか?
手作業で集めるのは本当に大変そうですし、これからもこのスレは長く続いていくと思うので、少し意見を言ってみました。
携帯でも作業してるみたいだけど
ここまでやってたらうかうか旅行にも行けないんじゃないかな…
いつか擦り切れてしまうんじゃないかな…GJすぎて心配だ
でもせっかくなので読み手の自分もこれまでより感想をたくさん書きたいと思います
できればいつかSSも書けたらいいな
>>575 カーブかかり過ぎて褒め言葉と気付くのに時間がかかった。なんというツンデレ褒め言葉
>>576 そのアイディアナイスだと思う!
ふ〜今日は投下は無しか……
581 :
保管庫の人:2008/07/10(木) 22:32:33 ID:hLAKCtjw
一区切りついたので、ちと休憩がてらにお返事をば。
>>575 保管するのはSSに対してのものだけですよ。
>>576 取り敢えず掲示板の作り方を知らない(爆)。あと、荒らしへの対応が面倒だというのもありますね。
スクリプトなんて組まれて、ある日起きたらサーバーの容量がパンクしてたなんてことになったら…。
設置しないと決めているわけではありません。日々よりよき道を模索している段階です
>>577 殆ど問題ありません。常にノートPCと通信端末を持ち歩いていますので、電波の届く範囲ならば屋外でも閲覧も編集も転送も可能なのです。
もし、通信手段の存在しないようなところに行く時は、事前にその旨を通知します。(サイトと、あと皆様がいいとおっしゃるのであればここでも)
皆様数々のご声援ありがとうございます。体に気を使っての下さり本当に嬉しいです。
大変じゃないか?というのをよく見ますが、大変ではあるかも知れませんが苦痛と思ったことは一度もありません。(寧ろ楽しくて仕方がない)
少々早いですが、明日の山場に向けて、目覚めた時に新たな投下が成されている事を祈りつつ今日はもう寝ます。おやすみなさい。
>>580 この怒濤のバージョンアップの最中にお仕事増やすのはちょっと、って事では?
最近、更新の方は遅れ気味だし。
あくまで今までと比べたらですが……
管理人様凄すぎます! あまり無理しないでちゃんと休んでくださいね。
しかし、自分の感想が格納されても「アッー!」の一言に集約できてしまうと思うと、ちょっと悔しい。
でも、寂しい夜なのをいいことに、懲りずに「アッー!」な内容を投下してみる。
これを含めて10レスの予定です。支援宜しくです。
タイトル:家政腐日記(改)
カップリング:ライ×咲世子
注意事項:
咲世子さんとライの日記が交互にでてくる形式のSSです。
前回の咲世子さんは腐っていることが表面上は隠れていて、一見シリアスでしたが、
今回はネタ100%な感じです。
SEネタ・50質ネタが含まれています。
終わってません。
最後に質問というか、アンケート(?)があるので応えていただければ幸いです。
某月某日
テラスで、ルルーシュ様がライ様とお話しているのをお見かけしました。
お珍しいことと思いながら、見目麗しい殿方が仲良く談笑する姿に、しばらく見惚れてしまいました。
スザク様とルルーシュ様がお二人でいらっしゃるところも中々素敵なのですが、
スザク様が童顔気味なのに対して、ライ様は美形と呼ぶに相応しい整った容姿の持ち主で、
白磁の肌と黒絹の髪、紫水晶の瞳…などと表現したくなるような容貌であられるルルーシュ様の
お隣に立たれると乙女の夢が具現化したような錯覚に囚われ、とても醸され……もとい、癒されます。
良いものを見ることが出来、一日の疲れがアッー!という間に吹きとんでいきました。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
某月某日
今日もカレンに疎開を案内してもらった。
裏手から校内に入ってクラブハウスに戻ろうとしたら、テラスにルルーシュがいるのが見えた。
向こうも気付いた様子だったので、そのまま通り過ぎるのもなんだと思い、声をかけて暫く話をしていたら、
咲世子さんが来て熱いお茶を出してくれたので、つい長居をしてしまった。
咲世子さんが作ったという甘さ控えめのサクサクなサブレが美味しくて、何枚か食べていたら、
ルルーシュに「夕食前だろう?」と呆れられてしまった。
自分で思っていたより、たくさん食べていたらしい。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
全力で支援
某月某日
本日はスザク様がいらっしゃいました。
スザク様は技術部所属ということで、軍務をこなしながら学校へ通うことが出来ていることから、
他部門とは異なり、平時であればかなり予定に融通がきくようです。
とはいえ学業と軍務の両立は大変なご様子で、今日訪ねていらっしゃったのも、
半分はルルーシュ様に休んだ日の授業内容について教えていただくためでした。
先日、ルルーシュ様とライ様がお二人でいらっしゃる姿を見て、夢心地になっていた私ですが、
やはり、ルルーシュ様とスザク様のお二人の並ぶ姿は素晴らしく、別格だと思います。
警戒心のお強いルルーシュ様が、スザク様に対してはまるっきり無防備な様子は、
乙女としてトキメキを禁じえません。
幼馴染とはいえ、ご一緒に過ごされたのは半年ほどと聞いております。
その後七年という歳月が流れ、その間一度も会われていなかったということですのに、
ルルーシュ様のスザク様に対する信頼感といったら……。
会わずに過ごす時間が思いを募らせるということでしょうか?
筒井筒 井筒にかけし まろが丈 すぎにけらしな 妹見ざるまアッー!に
また、童顔でありながら軍人らしい精悍な体つきのスザク様と、
同年代の殿方と比べて華奢なルルーシュ様の対比も素晴らしいですし、
真剣な顔で見詰め合うお二人のご様子といったら、もう!
アッーーー!
この思いと何と表現すればイイのか、自分の語彙の乏しさに悲しみがとまりません。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
支援
某月某日
ついさっき、軍に戻ろうとしているスザクと会った。
最近は疎開も大分判るようになってきたので、一人で歩いてみたら迷って少し遅くなってしまい、
慌てていたせいで、出会いがしらにぶつかりそうになってしまった。
相手がスザクだったから向こうがよけてくれたけど、ビックリさせて悪いことをした。
今日、スザクはルルーシュと一緒にクラブハウスで勉強していたらしい。
スザクは頭が悪いわけではないが、やはり母国語でない授業についていくのは大変なようだ。
日常会話は問題ないが、軍関連以外の専門用語や特殊な言い回し、古典を踏まえた発言になるとさっぱりで、
ノートをとったりするのには、読めるけど綴れない単語が結構あって苦労しているようだ。
軍務で休みがちなのも痛い。おかげで今日は散々ルルーシュに絞られたらしい。
なんだか甘い香りがするので訊いてみたら、匂いの元はお土産に咲世子さんがくれたというマドレーヌだった。
分けてくれるというので、ありがたくもらったが、ひょっとしたら物欲しげな顔をしていたのだろうか?
この間のサブレの美味しさと思い出し、ちょっと羨ましく思ったのは事実だし……。
もらったマドレーヌは予想通り美味しかった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
支援
支援
某月某日
夕刻、ライ様とナナリー様が折り紙をしているところに、ルルーシュ様がいらっしゃいました。
この時間帯にルルーシュ様をクラブハウスでお見かけするのは久しぶりのことで、
ナナリー様もとてもお喜びになりました。
暫くはご一緒に折り紙を楽しまれていたはすなのですが、いつの間にかライ様とチェスに興じられており、
私はチェスのことはよく判らないのですが、勝負内容は充実したものだったようです。
ルルーシュ様はナナリー様に向けるものとはまた違った、満足げな良い笑顔でいらっしゃいました。
ライ様も終始笑顔でいらっしゃいました。
こちらに住まわれ始めた頃は表情に乏しかったライ様ですが、最近はよく笑顔を見せるようになり、
大変喜ばしいことだと思っております。
ライ様はナナリー様の前ではいつも優しく微笑んでいらっしゃいますが、
今日のような心底楽しそうな表情は、ルルーシュ様に向けられていることが多いように思います。
仲が良いのは本当に素晴らしいことだアッー!と思います。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
某月某日
今日、ナナリーと折り紙をしていたらルルーシュが現れた。
どうやら、僕がナナリーとよく会っているとリヴァルから聞いて様子を見に来たらしい。
シスコンめ!と思わなくもないが、別に疚しいところはないし、チェスも楽しかったのでよしとしよう。
何より最近ルルーシュが不在がちで、いつも寂しそうにしていたナナリーが本当に嬉しそうでよかった。
そもそも僕を警戒するくらいなら、ルルーシュがナナリーの傍にちゃんといてやればいいんだ。
僕はナナリーの「大切なお兄様」の代理を勝手に引き受けているだけなんだから。
……まあ、頻繁に来ている理由には、咲世子さんお手製のお茶菓子に
魅力を感じているってのもあるんだけど。
今日はとうとう夕食までご馳走になった。
咲世子さんはお菓子作りだけでなく、料理腕も確かで、出てきた料理はどれも美味しかった。
次の機会にはルルーシュがしきりに絶賛していた「カレーうどん」なるものをだしてくれるそうだ。
「うどん」とはエリア11、いや日本のパスタだそうで、どんなものがでてくるのか今からとても楽しみだ。
日本の習俗的な文化である折り紙は無意識に折れるのに、食文化であるうどんは判らなかった。
僕の記憶(いやこの場合は知識というべきか?)は本当にどうなっているんだろう? 不思議だ。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
支援
余計な御世話だったみたいですね支援
某月某日
今日はライ様とスザク様がお越しになりました。
三人で楽しそうにお話されていましたが、途中、ナナリー様がご学友の持ってきてくださった課題を
受け取るために部屋から出ようとした時、スザク様が変な顔をされていました。
ナナリー様に連れ添って部屋から出て、ドアの閉まる、ほんの一瞬見えただけなのですが、
困ったような、戸惑ったような、嫌なものを見たような……なんとも表現しがたい微妙なお顔でした。
一体どんなお話をしていたのでしょう?
ルルーシュ様のお名前が出ていたのは聞こえたのですが、内容は全く判らなかったので、
少し気になります。
もしや、ライ様がスザク様に
「ルルーシュは僕のものだ!」
なーんて宣言をしちゃったりとか、なんかしちゃったりして!!
アッーーー!
私としたことが、少々興奮して言葉が行き過ぎてしまいました。
今は反省しております。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
紫煙
某月某日
今日ナナリーのところにいったら、スザクがいた。
丁度聞きたいことがあったけど、ちょっとナナリーには聞かせるのは微妙な内容だったので、
どうしようかと思っていたけど、たまたまナナリーが中座することになったので、その隙に訊いてみた。
僕は記憶がないが、知識はある。
ただ自分でも自分がどんな知識を持っているか判らないのが困りものだ。
エリア11の言葉「日本語」もどうやら理解できているようなのだが、それがどの程度正しいものなのか
実際に話す機会もないのでさっぱり判らない。
だから、元イレブンで名誉ブリタニア人のスザクなら判るだろうと、思い切って質問してみた。
日本語に「筒井筒」という言葉があるが、それって「幼馴染」のことだけど、ニュアンスとして
「婚約者」とか「将来を誓い合った仲」であることが含まれているんじゃないのか?って。
いきなりの質問に、スザクは少しビックリしていたが、自分の知識は概ね正しかったことは確認できた。
何故そんなことを訊くのか不審がられたので、スザク自身にも関わるから出来れば黙っていたかったんだけど、
隠し切れずに、結局本当のことを言ってしまった。
「ルルーシュが自分とスザクが筒井筒だというから変だと思ったんだ」って。
ルルーシュは頭がいい。
学校の成績こそ上位グループではあるが特筆するほどではないって感じの位置だけど、
どうやらそれも、変に目立たないように自分で成績をコントロールしているようだ。
しかし、それとは別の部分で抜けているというか、うっかりしているところがある。
だから今回のことも、なにか変に勘違いして思い込んでるんじゃないかと思う。
でも、いったい何処でそんな古めかしい日本語を(しかも微妙に不適切に)覚えたんだろう?
可能性は低いがスザクからかとも思っていたけど、やはり違ったみたいだし……謎だ。
スザクはルルーシュの”筒井筒”発言に微妙な顔をしながらも、
「そうだね。僕とルルーシュなら”竹馬の友”の方が適切な表現じゃないかな?」
と言っていたが、それを聞いた僕は、ルルーシュが竹馬を上手く乗りこなせるかどうか、疑問に思った。
いや、バランス感覚は悪くないようだから、竹馬なら大丈夫なのかな?
支援
あと疎開ではなく租界では?
とりあえず、ここまでです。
この話はここまで一見別の話のようですが、(改)が示すように、前回のSSと大元のネタ(オチ?)は同じ予定で、
ライ視点のSSあまりにもすすまなかったので、気分転換をかねて試しに違うノリで書いてみたものです。
前回投稿した後、これとライ視点バージョンの書けているところまでを読み直していて気付いたのですが、
ライ視点が進まないわけは「あまりにもライが咲世子さんを好きすぎる」からだということに気がつきました。
いままで、天然で返すライというパターンのSSは幾つもありましたが、寧ろ逆。
ライの好意(かなり惚れこんでるっぽい)をひたすら天然でスルーし、アーッな妄想に勤しむ咲世子さんという構図。
そんなSS今までこのスレであったっけ?ないよな?自分は今道の世界に踏み込もうとしているのか?
そもそも、それってこのスレ向きか?需要あるのか?と疑問に思った次第です。
そこで質問。
(1)書きやすいが正義!このまま交互日記形式で突っ走れ!
→多分そんなに甘くならない予感。
(2)初志貫徹!たまには毛色の違うSSも読んでみたいぜ!
→このあと参考のため1レス分のみ投下します。
ただし、草稿に毛が生えた程度の状態なので本編では変更になる可能性大。
(3)ネタかぶり上等!どっちも書きやがれ!
→……精進します。でも、オチは同じなんですが、本当にいいの?
因みにライ視点の糖度を落として仕切りなおしも考えたけど、ちょっと無理っぽい感じです。
と言うわけで、ライ視点を投下。
管理人様へ
次のレスは中途半端すぎるので保管庫には入れないでください。
僕が咲世子さんに惹かれたきっかけは、彼女が黒髪だったからかもしれない。
過去の記憶に繋がるイメージに現れる少女。
懐かしさと愛おしさと切なさに彩られた幻視的なヴィジョンの中に存在する黒髪の少女は、
過去の僕にとって間違いなく大切な存在だったのだと思う。
いいや、単に黒髪だというなら、ニーナだってルルーシュだって黒髪だ。
やはり咲世子さんのナナリーに対する真摯な態度や、僕に対するさりげない気遣いに
心が動かされたんだと思う。
どこの誰とも判らない僕に対して、生徒会の皆は過ぎるくらいに優しい。
生徒会会長として、また学園理事長の孫として、校内の治安を守るべき立場にあるミレイ会長の
太っ腹さは特筆すべきものだが、他のメンバーだって相当のものだ。
特にルルーシュのナナリーに対する溺愛ともシスコンともいえる情愛をみるにつけて、
僕がクラブハウス内に居住することを彼が許したのは、奇跡に近い出来事だったんじゃないかと思う。
ミレイ会長の強引さを誰より身にしみて感じているだろうルルーシュだから、
諦めが早かっただけかもしれないけれど。
怪しすぎる自分の身の上をちゃんと理解はしているつもりだったけれど、
それでもルルーシュの始めの頃のそっけない態度は、気にならなかったと言えば嘘になる。
でも今は逆に、よくあの程度で済ませていてくれたなあと思う。
何しろ彼の大事な大事な妹と一つ屋根の下に、男が住むことになるのだから。
……そう考えると、やっぱりミレイ会長はすごすぎるな。
別に自分に疚しいところはないけど、年頃の男女を、夜は人気の無くなる一角に住まわせたんだから。
信用されていたんだと思えば嬉しいけれど、初対面の身元の明らかでない男に対する処遇としては
ちょっと問題があるような気がする。
そんな過剰すぎて恐縮したくなるような優しさのなかにあって、咲世子さんの気遣いは
本当にさりげない、ささやかなものだったと思う。
ちょっと寒くなってきたな、と思ったところに暖かいお茶をそっと差し出されるような。
美味しいと思ったお菓子が、次に来たときも用意されているような。
あまりにもさりげなくて、偶然かな?と思えるような心遣い。
めちゃめちゃ中途半端でスミマセン。あくまでも参考と言うことで……。
>>598 ご指摘ありがとうございます。確かに変換ミスですね。
管理人様
お手数ですが、
>>548の疎開を租界に修正していただきますよう
お願いいたします。
>>601 KAMEI卿GOODです
自分としては「(3)ネタかぶり上等!!!」で頑張ってもらいたいですねw
>>601 GJ!咲世子さんは天然だから色んな意味でライを餌付けしてることに気がつかないんだなw
自分もどっちも面白そうなんでぜひ読んでみたいです。
>>601 GJ!
ルルーシュのキャラを勘違いして、ライとキスしてしまう咲世子さんはここですか?
どうも毎度ありがとうございます、ピザの配達人です
SSのお届けに参りました、今回のトッピングはライ×アーニャですw
アーニャを無性に書きたくなったので書いてしまいました
しかし、アーニャが出るのはまだまだ先なのでだったら番外編でいいじゃないかと
出来るだけ今書いているコードギアス REGAIN COLORSの世界観を壊さないように書きました
長いので前編を投下させてもらいます
とりあえずルルーシュが学園に帰ってくるのとキューピッドの日までの間のお話です
コードギアス REGAIN COLORSの外伝と考えてください
支援部隊出動!
コードギアス REGAIN COLORS番外編「ライの学園案内」
「僕がラウンズの案内!?」
生徒会室から大きな声が上がる。その声の主はライだった。
ライが学園にいるのはルルーシュのおかげだ。
少しでも使える人間は自分の傍に置いておいたほうが良いと判断したのだ。
C.C.がライの日本行きを随分と渋っていた。ピザが目当てだったのだろう。
ルルーシュの昔の知り合いとしてミレイに紹介され、すぐに二つ返事で入学が決定した。
そして、そのままライは生徒会のメンバーになっていた。
元のメンバーが3人もいなくなり、人手不足だったからだ。
昔の生徒会の仕事を手伝っていたこともあってライはすぐに生徒会の重要人物となった。
そして、今日もミレイにより決定事項が言い渡された。
「そ、ライって学園の中ももう完璧に詳しいし」
「そうだよね〜、ここって広いのに全然迷わないし」
「ル、ルルーシュに案内してもらったからね。でも、僕なんかが・・・・・」
そうやってライは笑って誤魔化すことにした。
「いいじゃないか、ライ。案内をしたらどうだい」
隣に座っているルルーシュの言葉にライは驚いたように目を見開く。
しかし、他のメンバーに聞こえない声で小さく呟いた。
「ラウンズが怪しい動きをしないか。監視してくれ」
ルルーシュの言葉にライはなるほどと納得する。
「分かりました。じゃあ、その任引き受けさせてもらいます」
>>604 流石にそれはスレ違いでは……と最初は思ったが、
咲世子さん視点で、書きようによってはありかも?と思ってしまった。
やめてっ!これ以上アッー!ネタを私に与えないでっ!!
このままではアッー!書き専門になってしまう!!
私だって一応、アッー!じゃないライ×咲世子ネタとかライ×アーニャネタとかも考えているんだっ!!
本命のネタはライ×カレ(+ルルーシュ)なんだっ!!
でも、アッー!ネタが書きやすいというのが事実なのは否めないんだぜ……。
そして、ライの学園案内が始まる。
「えっと、初めまして僕はライ。2人の学園案内を任されてる、よろしくね」
「よろしくお願いしま〜す!先輩」
「よろしく」
そうやって大と小の背と声の2人が答える。
(ナイトオブ3のジノ・ヴァインベルグとナイトオブ6のアーニャ・アールストレイムか)
どちらも自分よりも年下だ。
しかし、この2人はあのナイトオブラウンズなのだ。油断は出来ない。
一度、戦って戦闘に関しては天賦の才を持っているのは良く分かる、気は抜けない。
「それじゃあ、まずはクラブハウスから・・・・・って・・・・あれ?」
ライは一度目を擦ってみるが、変わらない。
「あの・・・・・ヴァインベルグ君・・・・・は?」
「どこかに行った」
いきなりの緊急事態にライは眩暈を覚えそうになる。
(どうする?ヴァインベルグ卿を探すか?いや、アールストレイム卿をほっとくわけにも)
ライは事態の解決策を幾つも上げていくが、どれもうまくいかない。
そこへ携帯が鳴り、誰かと確認するとルルーシュだった。
『ライ、ジノのほうは俺がどうにかする。お前はアーニャを頼む』
「すまない、ルルーシュ」
『気にするな、それじゃあ頼むぞ』
そうやってライは携帯を切るとアーニャのほうに向き直る。
「ヴァインベルグ君は生徒会が案内するみたいだから僕たちは僕たちで見学しようか?」
「分かった」
返事をするアーニャの表情は変わらず、良かったのかどうかライには判断できなかった。
「や、やっぱりヴァインベルグ君も一緒の方が良いかな?」
「別に」
「そ、そうですか」
はっきり言ってしまうとアーニャの相手はかなり根気がいるかもしれない。
当の本人は携帯を弄ったり、周りの写真を撮ったりと自由にしている。
「それじゃあ、案内するから付いてきて」
そうやってライの学園案内が始まった。
「いいのかい?」
「いい、変に気を使わないで」
「分かった、でも辛くなったら言ってね。すぐに止めるから」
「大丈夫・・・・・だから、来て」
「うん」
声だけ聞けば誤解しそうなセリフを言っていることにこの2人は気付いていない。
まぁ、この2人だから仕方ないことであろう。
「はぁっ!」
「っ!?」
ライの剣をアーニャは直ぐに避ける。
そのままライは弐の太刀を繰り出すが、次は受け止められる。
しかし、さすがにライの力を抑えきるのはアーニャには無理がある。剣をずらして受け流す。
受け流した流れでアーニャは直ぐさま突きを放つ、正確な突きがライの顔を狙う。
ライは直ぐに頭をずらすが剣が頬を掠る。撫でてみると擦過傷が出来ているようだ。
今のライとアーニャは学生服に剣という格好で戦っている。
防具を付けないと危ないとライは説明したが、アーニャはそれを聞かなかった。
(確かに防具を付けたらあんな小回りの利く動きは出来ないか)
そうやってライは冷静にアーニャの動きを見る。
アーニャの剣を使っての戦闘スタイルは素早い動きで翻弄して突きの一撃で終わらせるもの。
(しかし、さっきの突きは本気で顔面狙っていたな。
いくら学校で使う練習用の模擬剣でも当たっていたら鼻が陥没骨折するぞ)
ライの剣術は昔から使っている、戦争というものが染み付いた剣術だ。
目の前にいるものを叩き伏せる剣術。
バトレーにより色々な戦い方を記憶させられているが、ライはこの剣術のほうが体に馴染んでいる。
611 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 00:04:42 ID:wsXypqOM
支援要請受理!これより支援放火を開始する
しかし、どうしてこんなことになったかというと・・・・・・。
剣術の練習場の見学をしていた時だ。
「ライ、剣は使える?」
「え?まぁ、出来るけど」
「勝負」
ざっと5秒で決まってしまったことだった。
ライも止めようといったが聞き入れてもらえず、こうなってしまっていた。
(しかし、強い)
ライは自分の中の戦いに対する血の滾りが抑えられない。
一瞬でも隙を作れば仕留められてしまうという緊張感があった。
だが、その緊張感すら簡単に吹っ飛ばしてしまうものをライは見てしまった。
「ぶっ!?」
そして、思った・・・・・・着替えさせるべきだったと・・・・・・。
アーニャが着ているのは制服、しかも剣術の勝負。
激しく動き回るのは当たり前なわけで・・・・・・。
ときおりスカートから見える白いふともも、もっと動けばさらに上が見えてしまう可能性がある。
「あの・・・・アールストレイムさん?」
「何?」
「もう止めませんか?」
「何故?」
「いや、非常に言いにくいんだけど・・・・・」
「集中して」
そうやってアーニャはライへ向かって飛ぶ。
「あの・・・・スカートだから・・・・見えちゃうよ?」
「え?・・・・あ」
ライの一言でアーニャのバランスが崩れてしまう。
それをライは慌てて受け止める。
「っ!?」
「大丈夫?」
「平気・・・・・ここはもういい、次に行く」
そうやって答えるとアーニャはライから離れると剣を置くと剣道場から出る。
ライはそれを見て苦笑いを浮かべ、アーニャの後を追ったのだった。
投下に割り込んでしまう形になってすみません。
お詫びに代えて全力で支援!
とりあえず前編はこれで終了します!
支援などありがとうございました!
当店のSSでお腹が少しは膨れましたでしょうか?
そうであったら嬉しいですw
後編に関してはまた配達に参りますのでお待ちください
それではこれからも当店のSSをよろしくお願いします
GJ! だが、それ以上に
>>613 の狙ってもこうはいかないというタイミングに噴いたw
KAMEI卿GJです。
咲夜子の勘違いぷりがアッーー!
ライの気持ちは届くのだろうか。
自分も3で、どちらも見てみたいです。
ピザの配達人卿もGJです。
膨れました、しかしまだいける。
次の配達を楽しみにしてます。
保管庫の人卿、どんどん進化していく保管庫。
このSS板は貴方のような人を持てて最高に幸せだと思います。
卿のがんばりに負けないようSSを投下できればと思います。
>>601 GJ 需要あると思いますよ(3)で
>>614 GJ おかわり(後編)お願いします
攻略本だけと思ってたのに、PSP本体とゲームも買ってしまった184です。でも、後悔はしてないぜ?
さて、SS投下します。少し長め(9レス?)になったんで、支援よろしくお願いします。
タイトル:熟練パイロット・メーカー カップリング:なし(神楽耶、千葉の好感度高目)
ルート :解放戦線
>>614 GJ!丁度小腹が空いてたからナイスなタイミングでしたw
また配達に来て下さいね
ageちゃってすまんorz
619 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 00:22:48 ID:rIlKw6Dq
しえん
午前の戦闘訓練を終え、仮設の食堂に向かうと仙波大尉が手を上げて僕に声を掛けてきた。
「少尉、こっちだこっち」
「仙波大尉、藤堂中佐も・・・何か御用でしょうか?」
「ふむ、丁度君の事を話していたところだ。食事を受け取ってきたまえ、食べながら話をしよう」
藤堂中佐に促され、カウンターで食事を受け取り二人と同じテーブルに着く。
「お二人とも、僕の事を話していたとか?」
「ふむ、先程の模擬戦闘を見たが、少尉が指導したパイロット達の練度が著しく向上しているのでな」
「ありがとうございます。中佐がそう言ってくださったと知れば、彼女達もきっと喜びます」
藤堂中佐と四聖剣が揃った現状でも、片瀬少将は積極的に攻勢に出ようとはせず、『今は力を蓄える時』と
ここイシカワで守りを固めようとしている。防衛施設の構築は勿論、日々の訓練もそれに当たるのだがその
中には、KMFパイロットの教育も含まれる。僕や四聖剣の面々は、それぞれ教官として新人パイロットを
育て上げる任務を与えられていた。
「いやいや、少尉の事だよ。少尉は、教官としても優秀だと話していたんだ」
「名選手が必ずしも、名監督や名コーチになれるとは限らない。が、少尉は例外だな」
「ありがとうございます。でも、お二人とも褒めすぎです」
照れ隠しに、味噌汁を啜る。
「ははは。謙遜する必要はない。何か特別な指導法でもあるのか?」
記憶喪失の僕は、当然のことながら誰かにKMFの操縦方法を教えてもらった覚えがない。感覚だけで操縦
してきた僕が、それを訓練生達にどう教えていけばいいのか。最初は、非常に苦労したのだが
「指導法については、朝比奈中尉からのアドバイスがありましたので」
と、藤堂中佐の問いに答えた。
「朝比奈が? ふむ、ではわしも・・・」
「あ、それが『この方法は人を選ぶから、少尉以外の人がやっても効果は出ないからね』とも」
「なんだ、それは?」
「さあ?」
>>614乙です
なかなか焦らし上手ですなw続きが楽しみです
ただ、ナイトオブ3やナイトオブ6という表記に違和感を感じます
雑誌などでもナイトオブシックスと片仮名表記ですので、個人的にそっちの方がいいのではないかと…
622 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 00:24:00 ID:rIlKw6Dq
sien
支援
昼食を終え格納庫に入ると、僕の姿に気付いた女の子達が駆け寄ってきた。
「ライ少尉」「少尉」「師匠」「教官」「先生」「隊長」
みんな僕がKMFの操縦を教える訓練生だ。みんなの顔を一様に眺めた後、昼食時の藤堂中佐の話をしてやる。
「今日の模擬戦、良い動きだったぞ。藤堂中佐も君たちの成長ぶりを褒めていた。教官である僕も鼻が高い」
親指をグッと立て、ニカッと白い歯を見せてやると女の子達は、ホゥと吐息をつく者・「キャー」と黄色い
歓声を上げる者・胸の前で両手を組んでブルブル震える者等と、さまざまな方法で喜びを表現してくる。
さすがに藤堂中佐から褒められたとなると、みんなの目の輝きも違う。彼女達の反応に、僕も元気を分けて
もらう。
「君達の更なる成長に期待する!」
「「「「「「はいっ!」」」」」」
僕の敬礼に、即座に敬礼が返ってくる。うん、打てば響くようで気持ちがいい。
「少尉、私達少尉の背中を守れる存在になれるでしょうか?」
「勿論だ。だが、並んで戦わなくても『共に戦う』事はできるぞ」
「?」
「君達が本陣を守ってくれれば、僕は心置きなく敵陣に切り込める」
「はいっ!」
「教官、戦果を上げれば私達も月下に騎乗する事ができるでしょうか?」
「コストの問題があるので、こればっかりはなんとも・・・」
「え〜〜」「そんな〜〜」
僕の答えに不満の声が上がる。
「分かった、分かった。月下に騎乗する資格が充分と判断した時、僕からも上にかけあってやるから」
「やった♪」
「あの〜 その時は、引き続き教官に指導していただきたいのですが?」
チラチラと上目遣いで、恥ずかしげにお願いをしてくる。そのお願いに、他の女の子達が反応する。
「!」「な、何言うのよ!?」「ひゃあ・・・」「これはこれは」「大胆・・・です・・・」
千葉と聞いたら支援せざるを得ない
支援
どうして、そんな反応になるのか僕にはサッパリ分からなかった。そもそも、月下を任せられるだけの技量が
あれば指導など必要ないと思う。しかし、ブリタニアのグラスゴーをコピーした無頼と、紅蓮弐式の量産型に
相当する月下では設計思想が根本から違う。その辺で、最初は戸惑うかもしれないという事だろう。
そう結論づけて了承する。
「ああ、いいとも」
「ありがとうございます!」
僕の返事に、満面の笑みで頭を下げる彼女の廻りから
「私も、私も」「私もお願いします」「私も」「お願いします」「少尉〜」
と、便乗する声が上がる。
「みんなズルイ!私だけ恥ずかしい想いさせて〜」
「こらこら、皮算用はその位にして、訓練再開だ」
一部始終を朝比奈と卜部が、頭上のキャットウォークから見ていた。
「どう、参考になった?」
ニコニコと笑顔で問う朝比奈に、煙草の煙を吐き出しつつ、卜部が渋い顔で答える。
「強くなるはずだ。俺じゃ、こうはいかない」
「だよねぇ。彼女達、本当に少尉の事を慕っているもの」
少尉が見ていてくれるから、訓練も苦にならない。少尉に褒めてほしいから、がんばれる。
そして成果を上げれば、少尉と共に戦える。それらは、『日本解放』のように遠大でおぼろげな目標ではなく
身近でしっかり感じ取れるものだ。その為、モチベーションを高いままで維持することができる。
「『想い』が・・・『心の力』がパワーの源って訳だ」
(意外とロマンチストなんだよな、この人)
卜部の言葉に、微妙に失礼な事を考えている朝比奈。暫くすると起動を終えた無頼が、格納庫の出口扉の方に
移動を始めた。
「演習場に移動するみたいですよ。ついて行きます?」
「いや、そろそろ戻る。あいつら、俺が見てねーとすぐサボリやがる」
吸殻を携帯灰皿に押し込み「どっこいしょ」と立ち上がる卜部に、「それじゃあ。また、後で」と言った後
朝比奈は、階下の優秀な教官に声を掛けた。
「お〜い、ライ少尉。俺も連れて行ってくれよ」
私は今日何回割り込みすれば気がすむのか……orz
詫びに代えて支援!!
指揮車に朝比奈中尉を案内して、さあ僕も乗り込むかというところで待ったがかかった。
「少尉〜 お待ちになって下さいませ♪」
「ライ少尉、私達も同行させてくれ」
「神楽耶様!それに千葉中尉も」
キョウトにいる筈の神楽耶様と四聖剣の紅一点、千葉中尉だった。
「うわあ、よりによって・・・」
朝比奈中尉が何か呟いたようだが、あいにく車外にいる僕には聞こえなかった。
「少尉がなかなか会いに来て下さらないから、私の方から出向いてきましたの」
「神楽耶様に案内を頼まれてな。それに、ちょうど私も少尉の指導には興味があった」
「申し訳ありません、神楽耶様。お元気そうでなによりです。千葉中尉も参考になるか分かりませんが
見学して行って下さい。お二人とも歓迎します」
顔の上半分から頭部にかけて青く塗装された無頼三機に守られる様にして、指揮車が演習場に到着した。
残りの訓練生三人に、無頼のモニタリングを任せゲストの三人と共に車外に出る。
「あまりお構いも出来ませんが、合間合間に時間を取りますので質問はその時にでも」
そして、インカムからパイロット達に呼びかける。
「よーし。今日はキョウトから神楽耶様が、そして君達の目標でもある四聖剣から朝比奈・千葉両中尉が
見学に来られている」
この分だと近いうちに藤堂中佐も見学に来るだろうなと、考えつつもそれはあえて言わない。
変に張り切ったり、緊張して普段通りの動きができなくなったら困るからだ。
「――緊張する必要はないぞ。野菜・・・ あ、いや可愛い仔猫が見に来ていると思え!」
危うく野菜呼ばわりしかけて、すかさずフォローを入れる。背後の三人にペコペコ頭を下げつつ、様子を
伺うと、眼鏡の猫はツボに入ったのか腹を抱えて笑っている。白い仔猫は、機嫌良さげに手を小さく振って
いる。美人の猫は、腕を組んでそっぽを向いている。
(千葉中尉に『可愛い』は、まずかったかな? あの人、女扱いされるのを嫌がるし・・・)
気を取り直して、パイロット達に指示を与えていく。
630 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 00:28:08 ID:rIlKw6Dq
sien
支援
632 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 00:29:38 ID:gGBvOAda
しえん
「連携行くぞ。密集陣形のまま、突撃。――次は縦列陣形に移行し、蛇行による回避運動。――敵陣突破。
一番機はスタントンファで格闘モードへ。二番機、三番機射線をずらして援護。キビキビ動け!
――螺旋陣で、包囲! 射撃モードに戻すのを忘れるな。――良し、そこまで! 実戦ではこの後、波状
攻撃を行うわけだが、今回は陣形の変更をスムーズにするのがメインだ。ここまでを反復練習。タイミン
グは一番機が取る様に」
訓練の継続を指示し、後を振り返る。少しの間だが、ゲストの方々の質問を受ける事ができるだろう。
Q1.この前まで、KMFをまともに触った事もない娘達がすごい上達ぶりだねぇ。
A1.運動神経は、人並み外れて発達した娘達が揃ってましたから。後は彼女達が真面目に取り組んでたの
が大きな要因でしょう。中尉からのアドバイスも効いてます。ありがとうございました。
Q2.普段の少尉も素敵ですけど、指揮を執られる姿も凛々しくて素敵でした♪
A2.あ、ありがとうございます。
Q3.・・・あの、千葉中尉。さっきの(『可愛い』)怒ってます?
A3.べ、別に怒ってない。気にするな。それにしてもすごい上達ぶりだな。
『師匠、『いつもの』お願いします』
インカムから、呼び出しだ。
「わかった。今、行く。――すみません。行って来ます」
三人に声を掛け、無頼一番機の方に向かった。
投下の数が多すぎて状況の見込めてないけど、支援。
支援
支援
パケ絵ってどっちもキムタカ?
「行ってらっしゃいませ♪ 早く帰って来て下さいね〜」
少尉への好意を素直に表現できる神楽耶様を少々羨ましく感じ、私も
「しっかりな」
と、少尉の背に声を掛けた。
少尉が無頼一番機に乗り込み、先程と同様の連携訓練が始まった。
「まあ、少尉が乗っただけで動きが見違えるようですわ♪」
隣で、神楽耶様が呟く。彼女の欲目ではなく、実際動きに無駄が無くなった。それは良い事の筈なのだが、
個人的には酷く悪い予感がして指揮車内に戻った。ここならコクピットの様子もモニタリングしている筈だ。
コクピット内部を映すモニターを見てみると、そこには・・・
「!!!」
膝の上に、少女を抱っこする少尉の姿が! いや、待て落ち着け凪沙! よく見ろ膝の上じゃない、単に
同じシートに座っているだけだ。しかし、この姿は・・・
「まあ、手取り足取りですわ」
いつの間にか傍に来ていた神楽耶様が、この状態を表すのに、相応しい表現をする。そうそう、それそれ、
それだ! なんと、破廉恥な! これは、これは・・・
「これは、セクハラではないのか!?」
私の叫びに、周りの者達が『へ?』『はぁ?』『何ですか、それ?』といった感じの不思議そうな顔をする。
な、何だその反応は? これではまるで私が、『過敏に反応しているオールドミス』の様ではないか!
「まあまあ、そんなオールド ぐはっ!」
「黙れ!私は、まだ充分若い!」
朝比奈が余計な事を言う前に黙らせた。こいつは、偶に私の考えている事を的確についてくる。
紫煙
支援
支援
SIEN
643 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 00:33:42 ID:gGBvOAda
支援
支援
「神楽耶様、あなたは少尉のこんな姿を見て、何とも思わないのですか!?」
「これは、訓練の一環なのでしょう? 彼女の方からお願いしていたようですし・・・ そもそも、二人の
真剣な様子を見て『セクハラ』と、いう発想の方が変なのではないですか? それにしても・・・ああ、
パイロットしてる少尉も素敵・・・♪」
「ホッ、そうそう。それより千葉が少尉の事を『教官という立場を利用して、少女達を毒牙にかける卑劣漢』
とか思ってるなんて本人が知ったら・・・ ああ、ショックだろうなあ〜」
こいつめ、神楽耶様を味方につけて、あからさまにホッとしている。すぐさま、私を弄りだした。
しかし、そういう事になるのか? 私は、そういう風に思っていたのか? 違う!私はただ・・・
「羨ましかったんだよねぇ? 嫉妬して、つい心にも無いこと言っちゃったと・・・」
こ、こいつはまた・・・
「告白しちゃえばいいのに」
「な、何を告白しろと」
「少尉なら、きっと応えてくれますわ♪」
「「か、神楽耶様!?」」
『(自称)ライ少尉の婚約者』から発せられたとは思えない言葉に、私も朝比奈も目を丸くした。
「上官からは、頼みにくいのかもしれませんが『私も少尉の熱血指導を受けたい』と言えばきっと」
「そ、そうそう。少尉は、藤堂さんの三段突きに対応できる程の猛者だよ。少尉の『熱血指導』で、千葉も
更なる高みへと登れるんじゃないかな? はははは・・・ 藤堂さんのためだよ?」
「・・・」
神楽耶様の多少ズレた発言に、朝比奈が乾いた笑いをこぼしつつ言葉を重ねてくる。その『更なる高み』
『中佐のため』というのが、酷く魅力的で私は考え込んでしまっていた。
646 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 00:34:26 ID:gGBvOAda
支援です
支援
無頼を降りた僕に、神楽耶様が飛びついてきた。
「お疲れ様でした少尉。また、惚れ直してしまいましたわ♪」
「ありがとうございます。神楽耶様」
情熱的な出迎えに、苦笑していると何やら視線を感じた。
「?」
千葉中尉だった。唇を噛み締め、怒っているとも照れているとも取れる表情を浮かべている。
「そうそう、そういえば、千葉中尉が少尉にお願いしたい事があると言ってましたわ」
「何でしょうか?」
尋ねてみるが「あー」とか「うー」とか「むー」とか唸るだけで、要領を得る事ができない。
朝比奈中尉も「やれやれ」といった様子で、肩をすくめていた。
結局、その日は『お願い』を聞く事ができなかった。
その後勇気を振り絞り、なんとかライから『熱血指導』を受ける事ができた千葉凪沙だが、施設内のあちら
こちらで彼の姿を見かける度に、真っ赤になって逃げ出す彼女の姿が暫くの間目撃される事となる。
憎からず想っていた相手とコクピットという密室で二人きり、お互いの体温や吐息が感じられ、心音が聞こ
える程に接近――と、ここまでならロマンチックな状態なのだが・・・
月下のシートは、バイクと同タイプ。これに二人で乗り込むと、彼女は背後から覆い被さられる形で密着さ
れる。更にKMFの激しい機動が加わると、コクピット内で二人は前後左右上下にシェイクされる事になる。
その姿は、まさに雄と雌、獣の――げふんげふん。と、とにかく、初心な彼女には刺激が強すぎたようだ。
しかし、頭の中が真っ白なっていたのがかえって良かったのか、彼女の操縦技術は確実に向上していた。
――めでたし、めでたし――
千葉さん、あなたは充分若いよ支援
(おまけ)
キョウトの一室で、密談が行われていた。
「少尉の指導で、彼女達のレベルも上がりました。そろそろ・・・」
「分かりました。今週中に月下を六機、用意させます。それと新たに六名の者に、少尉の指導が受けられる
ように手を回しておきます」
「こちらとしては助かりますが、よろしいのですか?」
少尉の周りに、女性を置きすぎではないかと暗に示す。
「あら? 少尉は私の夫となられるお方ですもの♪ 親衛隊は、遅かれ早かれ必要ですわ」
「・・・」
「心配いりませんわ。元々彼女達は、私共キョウト六家を代々守護する家系に連なる者達ですの」
「なるほど。いずれ、片瀬とは袂を別つ事になるでしょう。その時に俺達について来てくれる者は、多いに
こしたことはない。それが、熟練パイロットだったりしたら言う事なしです」
少尉が片瀬派につくなど、ありえない。何故なら彼の忠義は、藤堂さんにあるのだ。そして、彼女達ならば
軍のしがらみ等、歯牙にもかけないだろう。少尉の下から離れる事は、絶対にない。
「それと・・・ 月下の開発責任者さんが『月下を十機以上も有する軍なら、戦闘データが沢山集まりそう
ねぇ』と、そちらとの合流を希望されているのですが・・・」
「片瀬がトップの間は、こちらから打って出る事はないでしょう。その人の欲しているのが、実戦データ
ならトップが入れ替わるまで待つのが得策かと・・・」
片瀬の傍にいると、無駄に才能を擦り減らされるのがオチだ。奴が退場するまでは、このまま距離を置いて
サポートを続けてもらう方が良い。
「では、その様に伝えておきますわ」
「今日は、このくらいで・・・ また、変化がありましたら報告します」
親衛隊の加入で、戦局にどの程度変化を与える事ができるだろうか? そんな事を考えつつ男は、頭を
ペコリと下げて部屋を出て行った。
651 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 00:37:45 ID:gGBvOAda
しえん
け、けしからん! けしからんけどGJだ!
ところで、解放戦線にもやっぱ女性いるのかね?
黒の騎士団と違って、グラフィック男ばかりだから前から気になってたんだけど
支援
以上です。沢山の支援ありがとうございました。
初めての解放戦線ルートでのSSでしたが、どうだったでしょうか?
単に『月下のシートで二人乗り』が書きたかっただけなんで、続きは考えてませんがゲームとは違った分岐
もできそうなんで絡める事のできるネタがあれば書いてみたいとは思ってます。では〜
しまった、めでたしめでたし出たから終わりかと思った。
すまない支援
656 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 00:40:56 ID:gGBvOAda
GJでした
>>654 184卿GJだ!!
狭いコクピット内での手取り足取りで騎乗を教えるなんて、なんてPLAYだぁ〜!w
てか千葉はライの嫁卿が居たような気がするが気のせいかな?
184卿GJです。
赤くなってる千葉さんが可愛かったりw。
どうも、犬男です。
あの13話以降、シャーリーを中心にロスカラをやり直していたら思いついたSSです。
思いつきで書いてるので荒があるとは思いますが、ご容赦のほどお願いします。
投下いたします。
おそらく3から4スレ程度です。
タイトル:『今を君とともに生きる』
サブタイトル:無し
カップリング:ライ・シャーリー
注意事項:このSSは学園編ENDの改変Verです。
ここはアッシュフォード学園。
今は先日行われた学園祭の続きが開催されていた。
あの事件を払拭するかのような盛り上がりを見せる学園内の屋上に、僕は一人佇んでいた。
賑わってる校庭を見下ろしながら、
「戻らないって、決めたのにな・・・・。」
と僕は自嘲気味に呟いた。
あの事件が起きて、記憶とあの力を取り戻して、
過去と同じ事を繰り返して皆を失うのが怖くてここから逃げ出したのに・・・。
戻ってこないと決めたのに・・・。
だけど僕は戻ってきてしまった。
何もない状態でこの学園に来た僕を、皆は暖かく向い入れてくれた。
正式にこの学園に入れることになって、僕は嬉しくてしょうがなかった。
ミレイさんに学園祭実行委員長に任命されて、とても大変だったけどすごく充実していた。
僕に今をくれた皆との楽しい時間。
記憶のなかった僕に与えられた新しい記憶。
そして、僕が心の奥からとても大切だと思える人も出来た。
だけどそんな平和な日々は長く続かなかった。
660 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 00:43:58 ID:gGBvOAda
支援します
支援
皆が楽しんでいた学園祭。その学園祭に現れた招かざる客、テロリスト達。
彼らは爆発と共に現れ、僕達を人質にとり学園内に立て籠もった。
僕とルルーシュとスザクは隙を突いて犯人達を取り押えようとしたけど、彼らの人数が多くて失敗してしまった。
そして激怒したテロリストの一人が生徒達に銃を向けた瞬間、
激しい頭痛と共に、僕の頭の中でカチッと何かがはまるような音が聞こえ、僕は記憶を、過去を取戻した。
過去に欲した力・ギアス、過去に自身が招いた災い、守りたかったけど守れなかった大切な人たち。
力を取り戻した僕は、テロリストを排除するために力を使った。
そしてこの力を知られたこと、過去の自分の犯した過ちを繰り返したくなかった僕は、
皆に事件のことを忘れるようにギアスをかけて学園から立ち去った。
それから僕は命を絶とうと高層ビルの屋上に居た。
飛び降りようとビルの端まで来た瞬間、頭の中に大切な存在・シャーリーとの思い出が走馬灯の様に現れる。
支援
支援
665 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 00:45:22 ID:gGBvOAda
支援
どんなときでも僕に笑顔をくれた彼女。
何者か分からない僕に親身になってくれた彼女
一緒に学園際の準備をしたり、一緒に色々回ったこと。
呆れた顔や、困った顔、照れた顔、彼女が見せてくれた色々な仕草が頭の中を駆け抜けてゆく・・・。
僕はビルの端に力無く座り込み、それ以上動くことが出来なかった。
座り込んだ時、突然に僕の頭の中に女性と思われる声が響いた。
「ふん、後一歩だったのにな?」
若干、怒りが混じったような声で確かに聞こえた。
「誰だ!?」
そう叫びながらあたりを見回すが誰もいない。
一拍の間を置いて再び声が聞こえた。
「私のことなどどうでもいいだろう?それよりお前はどうするのだ?」
一瞬考えたが、すぐ言葉の意味を理解し、
「どうするって、生きるか死ぬかって事か?」
そう答えた。
その言葉に納得したのだろうか、声は次の質問をしてきた。
「そうだ、このまま過去に囚われ今を捨てるか、それとも過去を乗り越え今を生きるのか。
お前はどちらを選ぶ?」
もう僕の中で答えは決まってきた。
「僕は・・・!!!」
なんだこの一時間のこの投下量は
そうして僕は今ここにいる。
彼女にもう一度会いたかった、彼女と共に今を生きたかった。
それでも何時間もこんなところにいるのは、彼女と会うのが怖いからだろう。
そろそろ会わなきゃなとか考えながら扉の方を振り返るろうとした時、バタンッと大きな音がして扉が開いた。
僕が扉の方を振り返ると、息を切らして胸元を押さえてるシャーリーの姿があった。
僕を見つけたシャーリーは、僕の方に走ってくると勢い良く僕に抱きついてきた。
僕はよろけそうになりながらも、彼女をしっかり抱きしめた。
「ライ、ライなんだよね?」
彼女は涙声になりながらも、僕に聞いてきた。
「うん、そうだよシャーリー、ごめん突然いなくなって。」
彼女を抱きしめ、髪を撫でながらそう答えた。
「もう馬鹿馬鹿!!どこ行ってたの?心配・・・したん・・だから・ね。」
最初は大きな声だったが次第に小さくなったいく。
「ごめんシャーリー、でももう、どこにも行かない。」
彼女をいったん離し、目元にたまった涙を拭う。
「当たり前だよ、もし次に居なくなったりしたら絶対に許さないんだから!!」
シャーリーは再び抱きつき、
「本当に居なくならないでね。」
と涙目で僕を見上げ小さく呟く
僕は力強く頷く。
しばらく見詰め合ってたが、ゆっくりとシャーリーの目が閉じられて顔が近づいてくる。
僕もゆっくり顔を近づけ――――。
僕は今ここに誓おう、『今を君と共に生きると』。
この後、生徒会メンバーと再会したとき、ひと騒動あったがそれは又の機会と言うことで・・・。
669 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 00:47:08 ID:gGBvOAda
しえん
以上で投下終了です。
支援ありがとうございました。
いなくなって分かる大切な物ってありますよね。
ほんとに彼女には幸せになって貰いたかった、そういう思いでこのSSを書きました。
で次回はやはり定番の海か肝試し物を書きたいと思っています。
まだ骨組みが出来てないんで、
先になりますけど投下の際は生暖かい目で読んでやってください。
それでは皆様おやすみなさい。
671 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 00:48:04 ID:gGBvOAda
GJでした
>>670 犬男卿G〜J!
シャーリーほど幸せは似合う女の子っていませんよね。
だからこそこれだけ愛されるんでしょうね。
GJ。シャーリー……ほんと笑顔が似合う娘だなぁ。
何で今放送してるロスカラの二次創作ではあんな目に……
今日は凄いな…怒涛の投下ラッシュだ…!
そして本スレでも千葉はライの嫁卿らしき人物に出会う面白い日だ!
>>654乙&GJです
神楽耶様の強かさと千葉さんの純情っぷりが素晴らしい
ただ、千葉さん視点に移ったのが唐突でビックリしました
あと、密談の相手は朝比奈でいいのかな?
>>670乙&GJ
シャーリーは本当に笑顔の似合ういい娘だよね
シャーリーの魅力が凄くよくでてる、良いSSだと思います
このSSの未来のシャーリーは幸せだと信じてる
676 :名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 01:02:07 ID:Q21OS+「BL」
……いや、すまない。どうしてもその、ツッコミたくてアッー!
自分でも気付いていたが、必死でスルーしていたのにw
天はこの私に迷わず逝けというのか
アッー!の道を……
行くか・・・修羅の道を。
>>670 GJ その後の話もぜひ
>>676 ご意見ありがとうございます。次は、気をつけてみます。
密談の相手は、あえて”男”とすることで、朝比奈orライを支援する男=184
はたまた??? といった感じで読み手の好きにとらえてもらえればと・・・
おそらくは誰もいないであろう早朝にPOP
みなさんおはようございました!
一晩かけて「手をとりあって」の続きを全部書いてまおう!
とがんばってみたんですが
保存しそこなってパーになってまいましたっ!
まさに、 ゚д゚)゚д゚)゚д゚) ですorz
なので代わりに下書きナシで書いてみたギャグものあげてみま〜す
タイトルは「焼肉ギアス」
レス数は9で!
どうぞよろしくです〜<(_ _)>
YAKINIKU行くわよ! YAKINIKU! 会長命令で♪」
ミレイさんはいつだって突然だ。今日は何の記念日なんですか? と聞きかけて考え直した。
昨日は3−B記念日だった、その前はキューピッドの日。五日前のはサラダ記念日だったっけ。はっきりいって意味がわからない
。
意味がわからないということは聞いても仕方がないってことだな。僕は冷静且つ慎重にスルーすることにきめた。
人は運命には逆らえないものなんだってどこかの准尉さんも言ってたし。
「はーーい、会長! わたしもYAKINIKU食べてみたいでーす!」
「おれも、おれもー! YAKINIKUって食べたことないしー」
「イレブンの食べ物・・・なんか怖い・・・・・」
口々に声をあげるみんな。ミレイさんは上機嫌だ。
「なんといっても生徒会の親睦会だからね〜、予算つかっちゃうわよ〜! つかいまくっちゃうわよ〜!」
『いいのかそれは』
思わずツッコミが喉まで出掛かるがガマンする。場の空気を読める男ライ、それが僕なのだから。
「さっすが会長、ふとっぱら! そりゃ期待できそうだな〜」
リヴァル、少しは止めようって気にはならないのかい?
「会長〜! わたし、絶対参加しま〜す!」
シャーリー、僕は君への認識を少しだけあらためさせてもらうよ。
「ミレイちゃんが一緒なら、行きたくないことはないかも・・・」
ニーナ、要するに行ってはみたいってわけだね。
心の中で頭を抱えてる僕の横でミレイさんは満足気に頷いている。
「この場にいないカレンと朴念仁ズは強制参加させるとして、ラ〜イ〜」
イヤな予感がした。
「貴方をアッシュフォード学園生徒会特別安全保障担当委員に任命します! あなたが幹事をやるのよ!」
なんで安全保障と親睦会と幹事が関係あるんですか? 喉まで出かけたツッコミだけど、僕は今度もガマンできた。
しかしミレイさんは僕が何を言わんとしたかを察したようだった。
「ノリよ!!」
こーどぎあす はんぎゃくのるるーしゅ『 焼 肉 ギ ア ス 』
翌日。
アッシュフォー(ry)委員を拝命した僕は任務に従事した。
たった一晩で何ができるかって?
だが僕はやってのけた。
参加者たちの要望をまとめ、会場となるYAKINIKU店を探し、予算の都合をつけ、予約をつける。
我が生徒会役員が受ける任務に不可能なものはない。ただ不可能に近いもののように見えるだけなのだ。
親睦会当日の終礼の鐘がなるころ、僕は各生徒会役員用に「親睦会のしおり」さえ用意して生徒会室にそろえてみせていた。
ミレイさんは僕の方を見もしないでうなるように言った。
「よろしい、さぁ出発するわよ皆の衆(はぁと)」
そろそろ日が落ちきるトウキョウ租界、僕たちがいるのはこじんまりとしたYAKINIKU店「焼肉メビウス」
何でも英雄とも呼ばれた伝説的パイロットにあやかって付けられた名前だという話だけど、深く追究はしないでおこう。
なんといっても僕の価値は空気を読めるところ、なのだから。
「それにしても・・・」
僕は店内をぐるりと見回した。
「なんだか人が増えてませんか?」
生徒会の7人に加えてナナリーと佐代子さんまでがいる。それはまだいい。
ナナリーの横にいるリボンで髪を結んだ女の子は誰だ? ちょっと釣り目気味のかわいい子だ。それに・・・
「スザク、君の横にいるのはもしかして」
「ユフィだよ」
頼む。何でそんな当たり前のことを聞くんだい? って顔をしないでくれ。
僕はルルーシュに助けを求めようとその姿を求めた。
「大丈夫だ。俺がナナリーの目と脚になって、ナナリーをYAKINIKUから守り続ける。絶対にだ」
ナナリーとのお出かけに興奮しているのか何を言ってるのかわからない。
『王の力はお前を孤独にする』
なるほど、これがギアスを手にした代償なんだね。
けれど僕は涙を流したりしない。覚悟なんてとっくにできているさ。うん。
幸い席には余裕があったため、予想外の参加者の分も含めてなんとかなった。
空気が読める店主さんに感謝しよう。
予約しておいた部屋はいわゆるジャパニーズ・ザシキというものだ。
不意にリヴァルが肩を叩いた。小声でなにかをささやいてくる。
「グッジョブだライくん! わかってるじゃないかチミィ!」
どうやら僕は褒められているらしい。
「ザシキというのはイレブンに伝わる最高の文化なんだぜ」
畳敷の良さを知ってるとはリヴァルも以外にいい趣味をしてるじゃないか。
「ザシキってのは床に座るようなもんだからさ、スカートの女子が座る時に至福の一瞬がおがめるんだ!」
ぐふふ、とイヤらしい笑みを浮かべるリヴァル。前言は撤回しておこう。
「へぇ〜、準備時間が短かった割にはイイとこみつけたじゃな〜い」
案内された部屋を一見したミレイさんにお褒めの言葉をいただいた。
「それにここ掘り炬燵なのね。女の子がどういうお店を望んでいるか、よくわかってるじゃない」
ザシキだと色々こまっちゃうのよね〜とミレイさんはがっくりきてるリヴァルを尻目にもっともな感想を口にした。
「ライ、チミにはがっかりだよ」
それはこっちのセリフだよリヴァル。
ナナリーには座椅子を用意してもらいルルーシュと彼女の親友だという女の子に手伝ってもらい座ってもらった。
「それじゃみんな席に着いたかな?」
ではまずは会長から一言・・・と用意した仕切りで始めようとしたときだった。
ガラっと襖が開き、緑髪の少女が部屋に入ってきた。
「なんだ、早かったんだな。到着まではもうしばらくと思っていたのだが」
ナナリーにエプロンをつけていたルルーシュが派手にずっこけた。カレンは運ばれてきた飲み物を盛大にリヴァルに吹きかけてい
る。
カレン、まだ乾杯してないのに飲んでちゃダメじゃないか。ではなく。
「C.C.なんで君がここに!」
「あら? ライさんはC.C.さんをご存知なんですか?」
ナナリーのツッコミが入る。ていうか、ナナリーこそなんで彼女を知っているの?!
「将来を約束した関係だ。なっ?」
カレンがまた飲み物を吹き上げた。酷いな、リヴァルびっしょりじゃないか。ではなく。
僕はC.C.を引っ張って問いただそうとした、が、ミレイさんが僕を制止する。
「まぁいいじゃない。知り合いなんでしょ? じゃあ一緒にYAKINIKUしましょ!」
「でもミレイさん・・・」
今度こそ僕はミレイさんに抗弁しようと声をあげた。そんな僕の肩をつかみ、力任せに座らせるミレイさん。
「いいからいいから」
その時僕は彼女の目が笑ってないことに気がついた。
「どういう間柄なのかな〜とかって聞いてみたいし〜、一緒でいいわよね?」
他のみんなには聞こえないよう、僕にだけ聞こえる声でミレイさんはささやいた。
「でも・・・」
──この部屋にはもう座る席がないんです──
だけど、C.C.はこともなげに言い放った。
「男は床で食え」
支援
とりあえずC.C.の席は確保した。リヴァルごめん。
もう乱入してくる人はいないだろう。では、会長から一言──省略
それと、ナナリーからも一言お願いしようかな。よろしく。
「ニャアァ〜♪〜〜〜♪」
なごんだ。これが租界でいまはやりの萌えってやつなのかな。
まぁいいや、もう乾杯でいいよね。乾杯でいいはずだ。乾杯をしま〜す!
「乾杯!」
その合図とともに運ばれた牛肉・豚肉・鶏肉・野菜が次々とロースターの上に運ばれていった。
──じゅうううぅぅぅぅっ!
肉が焼ける音、肉の焼ける匂い、肉が焼けるとともに煙・・・がほとんど出ない。無煙ロースター?
便利なものが出来たものだなぁ。昔は肉なんて焼こうものなら煙がすごくて酷いものだったのに。
僕は過去、野戦の際に前線の陣地で狩った獣を焼いて食べた時のことを思い出していた。
あれはあれでいい時代だったなぁ。毎日が命がけだったけど、生きてるって実感もあった。
母上も妹も、大事な人はみんな死んじゃったけど。おもいっきし僕のせいで。
ズーンと落ち込む心を奮い立たせ、目の前の肉に意識を集中させることにした。
僕は自分の目の前で焼いていた上ロースを取ろうとした、ない。
目の前で獲物をかっさらったのはルルーシュだった。
「ルルーシュ、それ僕の・・・」
フッとルルーシュは悪魔的な笑みを浮かべて言った。
「食っていいのは食われる覚悟があるヤツだけだ!」
ルルーシュ、それ悪役のセリフだよ。僕は仕方なくもう一つの上カルビに手をのばした。ない。
目の前で獲物をかっさらったのはスザクだった。
「スザク、それ僕の・・・」
スザクは必死な表情で僕に言った。
「うるさい! オレは食べなきゃいけないんだ!!」
スザク、そんなに肉食に飢えていたっていうのかい・・・。
僕は仕方なく新しい肉をロースターに放り込む役に徹することにした。
あたりを見ればすでに座敷は大騒ぎの状態になっている。まるでそれは戦場の様相だ。
規制解除キター
「肉だ! 肉をさがせ〜〜〜!」
ミレイさん、探さなくても頼めば追加きますから・・・
「肉は来ますよ」
シャーリー、わかってるなら自分で頼んでよ。
「たまには出してみますか。本気ってやつをね」
いやいや本気だったら主に仕事の時に出そうよリヴァル
どうにもこうにも僕は接待役が似合うようだ。さっきから何も食べてない。食べる暇を与えてくれない(みんなが)。
あ、上カルビと上ロースにハラミ・豚バラ、あとソーセージも追加お願いします。
そんな僕の取り皿にC.C.が肉を入れてくれた。
「ありがとうC.C.、やっと食べられるよ」
「感謝されたのは…初めてだよ」
え、そうなのか? 僕はC.C.にちょっとだけ同情した。ルルーシュは普段C.C.にどんな態度をしているんだ。
運命共同体といってもいい仲なんだから、もっと大事にしてやればいいのに。
と、思ったらその肉さえルルーシュは横から奪い去ったのだ!
「ルルーシュ、それ僕の・・・」
「ナナリーが望む優しいハラミは、俺が焼いてみせる!」
その肉を今度はスザクが奪い取った。
「スザク、それ・・・」
「間違った方法で手に入れた肉に、価値は無いと思うから」
だったらそれ返してくれよぅ。
ルルーシュとスザクはすっかり二人の世界に入り込んでいる。
「スザク、俺の手はすでに汚れているんだよ(タレで)」
「・・・残念だけどルルーシュ、お前の願いはかなわない。自分が先に食べさせてもらうよ」
「それでも向かって来るなら構わない。 歓迎してやるさ、俺達は友達だからな…」
ふっふっふふふふ……
ふっはははははははははは!!!!!!!!!!
高らかな悪役笑い。ルルーシュは次々に美味そうな肉を確保していく、それに負けずにこれまた確保していくスザク。
それを横目で見ながら頬を染める佐代子さん。
「ルルーシュ様×スザク様? スザク様×ルルーシュ様も捨てがたいし・・・。アッー!」
あぁ、もう・・・・・
支援
ふと隣の卓を覗いてみると、どうもカレンの食が進んでないようだった。
小さな肉を箸でゆっくりゆっくりちょっとづつかじるように食べている。
あっれー、この間騎士団でピクニックに行ったときには豪快にバーベキューの串にかぶりついていたのにな。
『病弱なんて設定にしなければよかった』
豪快にもりもりいきたい、そんなカレンの気持ちを僕はまったくわかっていなかった。
「カレン、あんまり食べてないね。具合でも悪い?」
そう気遣うシャーリーにカレンは清楚な笑顔で「ちょっとね・・・」とこたえていた。
「そうなんだー。じゃ、これ貰うね」
『ほんっとうに、病弱なんて設定にしなければよかった』
この数日後、僕はカレンにYAKINIKUのやり直しにつきあわされる羽目になる。だけど、それはまた別のお話。
つんつん、と肩をつつかれる。今度は誰さ?
振り向くとC.C. 今度は僕に肉をわけてくれるわけではないらしい。
「幹事のお前に話がある」
どこかであったような展開になりそうな予感がする。
「宴会のメニューにピザがないようだ。なんとかならないか?」
はい、ビンゴー。これはどうしたことだ。僕のギアスは未来線を読むギアスではなかったはずなのに。
「ぜひ追加してほしい」
そうは言うがな、旦那。ここはレストランじゃなくてYAKINIKU店なんだよ。と告げるのだが。
「わたしは別に焼肉のピザでもかまわないぞ。脂身のピザはごめんだが、豚トロのピザは美味いかもしれないな」
「だけど、メニューは予約の時に決められているからなぁ・・・・・・。今からの変更は難しいと思うが」
それ以前にYAKINIKU店のメニューにピザがあるとは思えない。
なんだかもう自分のセリフも含めて皆どこかで聞いた覚えがする。頭の隅に温泉宿が浮かんで消えた。
「・・・・・・無理なら自分で宅配を頼むが」
とりあえずお店の人に聞いてみた。
──できますよ〜焼肉ピザですね。別料金になりますが──
できるんだ。すごいや「焼肉メビウス」今後とも贔屓にしよう。
「C.C.別料金にはなるが、ピザはメニューにあるそうだ」
C.C.の目が大きく輝いた、ように見えた。
「もう一度言え」
はぁ? しょうがない。僕はもう一度ピザを注文できた旨を伝えた。
「もう一度、言え。先ほどのように。一度だけだ。大切に、優しく心をこめてな」
「ピザの注文を確かにすませた。時間はかかるようだから、ゆっくり待っててほしいそうだ」
C.C.はどこからともなく取り出した人形をぎゅっと抱きしめると自分の席にもどっていった。
あのぬいぐるみ、持ち歩いていたのか。
まわりは相変わらず騒がしい。
「食べたければわたしに従え!」
「お肉を好きになりなさい! その代わり私もお肉を大好きになります」
「ユーフェミア様がお肉を好きなんて言うのはやめて下さい! だって必要なんです・・・私にとって・・・」
「なんど生まれ変わっても、きっとまたお肉のことを好きになる」
「やはりYAKINIKUは素晴らしき素材。カオスの権化だ!」
「ざぁんねんでしたぁ〜、YAKINIKUって概念は知ってるんだー」
「私は食べ残しはせん。皇女として、最後まで食べきる!」
ちょっとまて、なんか変なのが混ざってやしないか?
どこかで見たような、見てないような、そんな人たちも増えていて、もはや収拾がつかない。
ていうか、僕は全然肉を食べることができてないじゃないか!
「うお、おぉん、ナオトぉっ・・・・・・おれたち、こんな立派にぃぃ・・・・・・」
やかましいリーゼントを部屋から追い出し、僕はもう一度自分の席についた。
もう知るもんか、僕は僕が食べる分を食べてやる。接待? 幹事? それがどうした。もう知らん。何も知らん。
支援
支援
僕は特上ハラミ(ワサビ醤油)と特上ニンニク塩カルビを注文した。これだけは誰にもやらん。僕のものだ。
「やはりお前は優秀だ。卓越している。冠絶する人材だ」
ルルーシュがよってきた。
「君のやり方は…間違っている!」
スザクもよってきた。
ルルーシュは僕が頼んだ二皿を見て満足そうに笑っている。ちがうよ、これは君のために頼んだんじゃないんだ。
スザクは悲しそうに僕の顔を見つめた。独り占めするなっていうのか? 君は散々食べていたじゃないか。
ロースターの上に肉をしく。時間をはさんでひっくり返す。
─じゅうううぅぅぅぅっ!
いい音、いい匂い、そして・・・
「ルルーシュ、スザク、それ僕の・・・」
二人は幸せそうな、心の底から幸せそうな笑顔で僕の特上ハラミ(ワサビ醤油)と特上ニンニク塩カルビを食べた。
僕はキレた。
「いいかげん、僕にも肉を食べさせろ!」
───キュイィィィィィ・・・・・・・・・・ン、カシャっ────
「は?」
いま、なにかが起きた。
部屋にいる全員が僕を見てる。あれ? いま、僕はなにをした? なにをしてしまった?
「そうだな、お前も肉を食べなければな」
「うん。君もお肉を食べるべきだ」
「ライさんもお肉を食べてくださいね」
みんながお肉を手にゾロゾロとせまってくる。
「え、え、え、えぇ?」
ルルーシュが、スザクが、ナナリーが、カレン、ミレイさん、リヴァル、シャーリー・・・みんな一様に両手いっぱいに肉を持ってい
る。
その向こうでC.C.がどこ吹く風で極上豚トロピザをかじっていた。
『これもまた一つの選択の結果だ。受け入れるんだな』
C.C.は哀れむように僕を一瞥すると、再びピザに手を伸ばした。もう、こちらを振り返ることはなかった。
「あやつめ、やーりおったかーーーーっ」
どこかで巻髪のオッサンが大声で笑う姿を見たような気がした。
そして、僕の意識はみんなに押しつぶされていったのだった・・・。
以上なんですが〜
やっぱですね、人間睡眠は大事ですね
規制くらってるあいだにちょっと冷静になって読み直してみました
全力でなんだこりゃーです。おちつけ自分。
とりあえず、プラスチックごみをだしてから寝なおします
おやすみなさいました〜
うん、訳が分からないが皆が楽しそうだからいいや
GJ!
>>695 シャーリー大好きなのに、「肉は来ますよ」で不覚にも吹いちまった
いい意味で公式アンソロジーコミックっぽいニオイがしたw 楽しかったよGJ!
ここは本当に癒されるな
698 :
銀飯:2008/07/11(金) 08:53:45 ID:XaeeqTwM
どうやら、この時間は職人がいないようなので、『オレンジと忠誠』の第2話を投下します。
カップリングがありませんのでご注意を。
オレンジから「狂王」について聞いたルルーシュの反応がメインの回です。
それほど量がないので大丈夫かと思いますが、見ている方がおられれば、念のために支援をお願いします。
699 :
銀飯:2008/07/11(金) 08:56:54 ID:XaeeqTwM
『オレンジと忠誠 第2話(1/4)』
公王ラインハルト・エス・ブリタニア。神聖ブリタニア帝国において、
彼ほど最大級の賛辞・憎悪を得たものは他にいないだろう。
ブリタニアがまだ大陸にできた新興国家として脆弱だったころ、
ブリタニア皇帝に連なる西海岸の地方領主の王子として、生を受け、
齢わずか14で父親を誅して地方領主の座に就き、内政・外交・戦争と
あらゆる面に抜きん出た才略を発揮し、父から受け継いだ領地を瞬く間に
広げていった。内政においては貧民救済を軸に公正明大を信条とし、
重大な不正を働くものは、例え貴族であろうとも九族にいたるまで皆殺しにした。
他の領地の人間はそれを指して「狂王」と呼んだが、その二つ名の通り人殺しを
好んだわけではない。民衆に対しては寛大であり、母や妹に対しては慈愛に満ちて
いたという。また、外交においてはその卓越した戦果や二つ名よって交渉相手から
譲歩を引き出すことが多かったともされる。彼と会談したものは、その声を聴いた
瞬間に軍門に下るとも言われていた。そして戦争においては、当時は5人一組の
組織を基礎とする近代的な軍隊を形成し、個人戦しか知らない蛮族を相手に
大きな衝撃を与え、彼自身の見事な指揮もあって瞬く間に北方へと追いやったと。
その戦果によってブリタニア皇帝からは公王の称号を、また人々からは
「辺境の覇王」という二つ名が付けられた。
700 :
銀飯:2008/07/11(金) 08:59:24 ID:XaeeqTwM
『オレンジと忠誠 第2話(2/4)』
「しかし、その二つ名に脅威を感じた蛮族度もが一致団結して彼の領地に
攻め入ったのです。混乱の中で戦死されたと伝わっています。狂王という
名前で恐れられていたラインハルト公王ですが、彼が文字通りの狂王で
ないことは、民が全員彼のために戦い死んでいったことが明らかです。」
前回この部屋の主に、ジェレミア・ゴットバルトは、
童話『一人ぼっちの王子様』のモデルとなった、
伝説の王ラインハルト・エス・ブリタニアについて説明した。
「民衆が全員戦死・・・。なるほど、だからあの話の最後のシーンは・・・。」
部屋の主であるルルーシュ・ヴィ・ブリタニアはあのシーンにこめられた
意味を反芻した。
「しかし、なぜラインハルト王のミドルネームは『エス』なのだ?
あまり聞かないが・・・。」
自分のミドルネームも上流階級ではあまり有名ではないが、『エス』などという
ミドルネームを持つものと少なくともあったことが無いな。
「はっ、それについては諸説ございます。あまりにも母方があまりにも
身分の低い出であったとか、他国から嫁いできたためブリタニアの表記では
表せなかったとか・・・。後は、あまりにも突飛な説ですので聞き流して
いただいたほうがいいかと思いますが・・・。」
「んっ、なんだ。もったいぶらずに話せ。」
「はっ、実は日本から嫁いできたのではないかという説も・・・。
ただ当時の航海技術を考えればありえない説かと。」
支援
702 :
銀飯:2008/07/11(金) 09:03:39 ID:XaeeqTwM
『オレンジと忠誠 第2話(3/4)』
「なるほどな。しかしなぜそんな説が出たのだ?それなりの理由があるだろう。」
「それは、王の領地が西海岸にあり母親が黒髪で、しかも公衆の面前ではほとんど
話さないのにもかかわらず、妹君を含め、家族だけでおられる時は周囲のものが
知らぬ言語で話していたとか・・・・。」
黒髪に周囲のものがわからぬ言語、たしかに日本人説が出てきても不思議ではないが、
それにしても無理がありすぎるな。しかし、黒髪の母親に妹。家族だけのときに
周囲にわからぬ言語で話したのは孤立していた何よりの証拠。やはり似ている。
自分の境遇と。おそらく自分も同じ立場に立てば・・・。
もう少し詳しく調べたほうがいいかもしれないな。
あいにく、北の蛮族が攻め入ったときに資料らしい資料はすべて燃え尽きたようだが。
そう思ってから、なぜこの全力男が目の前にいるのか思い出した。
「ところで、お前は明日から士官学校にまた戻るそうだな?」
「はっ、卒業後研修で2ヶ月間士官学校に戻ります。ルルーシュ殿下には
お健やかに過ごされますよう。」
「ああ。狂王に近づけるように善処するさ。お前もダールトンにしごかれて
死なぬようにな。」
そういって、ルルーシュと全力オレンジはしばしの別れの挨拶を行った。
これが10年以上の別れになるとも知らずに。
703 :
銀飯:2008/07/11(金) 09:06:21 ID:XaeeqTwM
『オレンジと忠誠第 2話(4/4)』
アリアスの離宮に再びジェレミアは戻ってきた。今日の警護担当は第二皇女の
コーネリア殿下である。士官学校で臨時講師として招聘された殿下の軍師でもある
ダールトン将軍に散々しごかれた。なぜコーネリア殿下の軍師であるダールトン卿が
臨時講師として招聘されたかというと、実戦配備間近のKMFサザーランドの
パイロット特別要請のため、また模擬戦においてその有用性のほどを見極める
ためだ。自分で言うのもなんだが、私個人の成績は(集団は言わないでおこう)
突出していた。そのおかげで殿下の親衛隊への入隊の誘いの話があがったが、
丁重にお断りをさせていただいた。なぜなら、私の主はマリアンヌ皇妃であり、
皇妃の子供たちであるからだ。そういえば、士官学校で意気投合したキューエルは
第三皇子クロヴィス殿下の親衛隊入りが正式に決まったとか・・・。
しかし、今日はやけに警護の人数が少ないが気のせいか・・・。
「何をぼうっとしている!?この脆弱者めが!!」
怒鳴り声の方へ顔を向けると、そこにはコーネリア殿下の顔があった。
「はっ、申し訳ございません!今日は警護の人数が常時より少ないので
いかがしたのかと・・・。」
この発言は、警護の責任者であるコーネリア殿下の指揮批判とも言えなくないが、
「なるほどな。確かに今日の人数は少ない。その点に注意を払っていたのならば、
不問に付すとしよう。だが、ならばなおさらのこと警戒を強めよ!!」
「イエス・ユア・ハイネス」
「ふっ、全力で励めよ」
そう言いながら殿下は離宮から退出された。しばらく警戒を続けていたが、
何か釈然としない。なぜこの人数に。もしこの状態で・・・。
ドッさ!?その物音が何であったのか未だにわかっていない。
しかし、その物音の前後に私は倒れたのだ。
そして・・・。
支援
705 :
銀飯:2008/07/11(金) 09:12:42 ID:XaeeqTwM
今回の投稿は以上です。かなり内容がうすっぺれい気がしますが・・・。
保管庫の人へ
今回は第2話ですべてまとめていただければありがたいです。
それと支援してくださった方、感謝の言葉もありません。つまらないものですが、お礼にこれを。
∋無頼(日本解放戦線仕様)
706 :
銀飯:2008/07/11(金) 09:19:53 ID:XaeeqTwM
703の補足。
時期的にはグラスゴーが正しいかと思いますが、サザーランドの先行試作機だと思ってください。
>>695 GJ!
余りのカオスぶりに吹いたwww
何気にアリスも混ざってるのな
そしてルルーシュが当初の目的忘れてスザクとやり合ってる間に
ナナリーの分の肉を確保してるのは彼女だと予想w
BLUEDESTINY卿、GJすぎるwww
一晩ですべてのセッティングをやってのけたライに、『ライが一晩でやってくれました』なんてせりふが浮かんでしまったw
こういうおバカなギャグ系もたまにはいいねぇwww
銀飯卿もGJ!
ライの過去がきれいに曲解されてつたわってるのがおもしろいですね。
続きが楽しみだ。
709 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 13:13:45 ID:U4PqSpcO
皆さん、ライの狂王時代の名前、どうしてますか?
投下された作品を読んでいる限りでは、ラインハルトとかラインフォードが主だと思いますが。
これ以外の名前を考えている人っていますか?
ライ〜が多いよね。ラインハルトは本来金髪で、赤毛の幼馴染がいるはずですが・・・・。
それは置いといて、名前が「ラ」から始まるのは確実だと思うけど、「イ」はミドルネームを含めた短縮の可能せいもあるよね。
そんなもんない
所詮、妄想だろ
…え?ライはライじゃないの?
ま、あとはライスレで。銀飯卿GJでした。
卿の文章は時代や人物設定が細かく描写されていて良い脳内補足をさせてもらってます
…自分にもこのくらい想像力があればいいのに
>>703 急に三人称だったかとおもえば特定の人物視点に切り替わるのが若干分かりづらい気ガス
>>707 こうなるわけですね
互いに盛大に肉を奪い合うルルーシュとスザク、それを邪な目で見る咲世子さん、
好き勝手大騒ぎする生徒会の面々を見ていた、ナナリーの親友だという女の子は
「もうあのお兄様と生徒会の庇護の下じゃナナリーの分の肉は確保できない」
そう呟き、焼きあがった肉を物凄い速さで箸で取り、
「私が……ナナリーを守るしかないのよ」
タレに付けてナナリーの口元へと持っていった。
さて、現在投下準備中。
やっとライカレ出来た…
かな〜り長いので、支援求む。
20分後くらいに開始したいと思います。
おお、待ってました。支援任せろ
及ばずながら支援に参りました
支援の為に俺、参上!!
さて、投下するか…皆さん、注意事項をよく読むように
注意
・ライ&カレンです
・馬鹿です。作者が。
・エロいです。いろいろギリギリです。
・おっぱいに非常に重点をおいた作品となっています。そのため、ひんぬー教は楽しめるかは分かりません
・しかし作者はひんぬー教
第1話『オカルトフェノメノン』
§1
「〜♪」
紅月カレンことカレン・シュタットフェルトはご機嫌である。
最近は黒の騎士団も、嵐の前の静けさというか、とりあえず自分が動く活動が少ないのだ。
そのため、寝不足も解消され、肌もピチピチ。ルンルン気分で、今日は久しぶりにお世話係主任の権限で、ライを連れまわすのも悪くない、なんて軽い気持ちで生徒会室のドアの前に立つ。
しかし、ドアが開いて足を前に進めようとした瞬間、
ゴツン!…ドサッ!
と景気のいい音ともに同じくドアの前にいたライと頭をぶつけてしまった。
おまけに2人で倒れてしまい、ライがカレンにのしかかるような体勢となる。
「いった〜…」
「っ〜〜……だ、大丈夫かい?カレン」
「う、うん……てどこ触ってんのよ!」
「うわあ!!」
涙目になりながらもお互いを気遣い合うライとカレン。
しかしライの右手はカレンの“おっぱい”をがっしり掴んでいたのだ!なんとうらやましい!
「ご、ごめんカレン(うわ…柔らかい…!)」
「もう!今回だけだからね、許すのは…」
まったく、こうやってすぐ女の子とイベントが起きるのがライの良い所であり悪い所よね…。
と、まんざらでもないながらも、少々呆れるカレン。
その後、生徒会の業務をこなし、ライと記憶探し(デ〜ト)をして。こうしてカレンは1日を終えた。
―――余の辞書には「おっぱい」の文字しかない
§2
―――翌日
「ん、んん……」
気持ちのよい日だまりの中、目を覚ましたライは、ベッドに入ったまま目を開ける。
「知らない天井だ……」
呟いたライは、起き上がると同時に部屋を見渡す。
清楚な感じで雰囲気のいい部屋なのだが(なぜかバーベルがある)、こんなところは知らない。エヴァに乗った覚えもない。
ふとなんだか胸のあたりに重みを感じる。と視線を下げ、次の瞬間ガバッと視線を上げた。
(ありえない…)
『ありえないなんてことはありえない』と誰かが語っていた気がするが、それにしてもありえない。
恐る恐る部屋にそなえてある鏡の前に立つ。
ありえない。再び考える。ありえない。
何故、
何故、
何故、鏡に映った自分の姿は、下着姿のカレンなのか。
「えええぇぇぇええええええええええええ!!!」
とゲシュタルト崩壊する程叫んだ声すらも、自分の声ではなかった。
支援
支援でござる!
支援だぜ
「どうしましたカレンお嬢様!?」
「ハッ!」
勢いであげた声に反応して部屋に入ってきた侍女にライ(カレン)は、慌てて首を振った。
「な、なんでもないなんでもない!」
「そ、そうですか…?」
おとなしいお嬢様があれほど慌てることはなんだろうか、と疑問に思いつつも、侍女は下がっていく。が、ライ(カレン)の動揺はおさまらない。
(おおおおお落ち着こうライ!KOOLになれ、素数を数えよう、1,2,さ〜ん,4,5,ろく〜!)
COOLになるどころか、3のつく数字と3の倍数だけアホになりだしたライ(カレン)は、
とりあえずこの下着姿をなんとかしようと、制服に着替えることにした。しかし――
(うわあぁぁ!!まずい!これはヤバい!)
ただでさえ女の子の体という未知の領域である。しかもカレン。圧倒的なそのぼでーには、流石のライもたじたじだ。
何故寝間着を着てないのかと文句の1つも言いたくなるが、逆にそれを脱がすという扇状的や行為をしなくてすむと考えて、着替えに集中する。
「ぷにっ」「ぷにゅ」と既に擬音でしか表せない感触にライはただ我慢するのみ。
心頭滅却状態の彼は、今ならランスロットも生身で倒せる程のオーラを放っていた。
支援じゃ
「終わった…」
終わった。着替えという、高レベルミッションを遂行した彼は一息。大分落ち着いたのか、彼は状況を確認する。
(何故かは分からないが、僕は今カレンだ。間違いなくカレン・シュタットフェルトだ。
時刻は、朝の早い時間。シュタットフェルト邸の位置は記憶しているので問題ない。
カレンはあまり親と話したりしないはずだから、コミュニケーションは問題ない。だから早めに登校して僕の…あれ?)
とそこまで考えふと気付く。自分の体はどうなっているのか。カレンが入ってしまったのだろうか。
いや、そうでなかったらさらにまずい。生徒会メンバー総入れ替えとかだったら最悪だ。とりあえず確認を…と電話をしようと思うが、すぐにとどまる。
(もし、カレンが自分の体に入っていたとして、クラブハウスに連絡したらきっと咲世子さんやルルーシュが起こしにくる。
カレンがまともに対応できるか分からない以上、直接向かうべき…!)
と急いで制服の上着を着ようとしたところでライの手が止まる。よく考えれば自分はもの凄く貴重な体験をしているのではないかと。
鏡を見て、カレンは綺麗だと改めて思う。髪は整えなくてもさらさらと流れるようで、さらに艶めかしい肢体は…
つ、と自然に手がそのふくよかな胸に向かう。
いけないことだと分かっていても、向かう手は止められない。
脳裏に焼き付くのは忘れもしない昨日の感触。
「あれは、いいものだ」と叫ばずにはいられなかった柔らかさ。
どくん、どくん、と鼓動がソーラン節を踊り始める。
手が届く。いざ行かん、約束の地へ!
そして、次 の 瞬 間
むにゅ
(お、お、お、お、おおおおお!!!)
声を出して叫ばなかった自分をライは褒め称える。そして残った理性で全力で手を胸から引き剥がす。
その感触はまさに至高の一言で、ほどよい弾力がありながらそれでいてすいつくように手を離さない。
昨日偶然触れたのとは違い、今回は意識的に触ったせいで、余計に手にそのやわらかな感触が伝わっていて…。
シャツと下着の上から触ってコレ。生で触れたらどうなるか。おそらく正気ではいられないだろう。
(なんて危険な…)
このままではカレンの体が危ない。自分の理性がこのまま持つとは到底思えない。
絶え間なく供給され、同時に発散されるリビドーの禁断の自給自足はもはや止められるものではない。
ライ(カレン)は、すぐに学園へと向かうのだった。
―――おっぱいは一度覚えるとクセになりそうで
支援
シ・エン
第2話『ツインハート・ツインボディ』
§1
ルルーシュはナナリーと優雅に朝食を食べていた。彼にとってこの時間は至福の時である。
ライがいないのはやや残念ではあるが。
(いったいどうしたんだ…)
先ほどのことを思い出す。
朝、ルルーシュはライを起こしに来た。ただそれだけなのに…
ライは起きた瞬間、はたいてきたのだ。「出ていけー!」ともの凄い迫力で言われ、すごすごと部屋を後にしたのだが。
その後ライは奇声を上げ、「ら、ライ!?」「どうなってんの!?」などと叫び続けていた。
とりあえず落ち着いたら朝食に来るように言ったが、あの様子は尋常ではなかった。
何かあったのだろうか。普段冷静な彼がこれほどまでに取り乱すとは…と考えていると、何故かカレンがやって来た。
「カレン!?どうしたんだ?」
「カレンさん?」
「カ、――ライはいる!?」
「あ、ああ部屋にいるが」
「どうも!」
と普段(学園)のおしとやかさなど欠片も出さず、カレンはライの部屋へと向かう。
ルルーシュとしてはせっかくのナナリーとの朝食に邪魔が入って腹立たしい面もあったのだが、
どうやらライの様子がおかしいのはカレンと何かあったようで。これで彼が元に戻ってくれればいいと思い、朝食を続けた。
―――おっぱいとは、男にとって必須アミノ酸より重要な生きる糧だ
支援
§2
紅月カレンは起きたらライだった。
いや、それ以上でもなくそれ以下でもなく、カレンはライだった。
ルルーシュが起こしに来たときは、あまりにびっくりしてはたいてしまった。後で謝る必要がある。
とりあえず着替えてみたのだが、その堅い胸板に心を悩ませ、時間が掛かってしまった。
落ち着いたところで、下半身の妙な感覚に意識を向ける。
(これって…)
やはりあれだろうか。不潔なものだがやはり女としては若干気になるアレ。
何気なくズボンのベルトに手を掛けて―
「カレン!」
「うひゃあ!?」
いきなり入ってきた自分の姿に思わず奇声をあげるカレン(ライ)。
「の、ノックくらいしなさいよ!」
「ま、待って。僕の姿で女言葉を話さないで…」
「それはこっちのセリフ!」
互いに興奮状態な2人。
「大体なに、そのガサツな態度。病弱なんだからもっと静かにしたらどう!?」
「本来のキミから見れば大した事はないだろう!」
「何それ、アタシがガサツって言いたいワケ?」
無理もないのだが、人は理解し難い状況に陥ると反発してしまうという性を持ち。
さらにそこにひとつの爆弾が投げ込まれることになる。
「うるさいぞ」
「「ご、ごめんなさい…」」
部屋に入ってきたC.C.は言い争う2人に向かってピシャリと言い放つ。
静かになった2人を見てC.C.は満足そうに、部屋を出た、が。
「な、なんでC.C.がここにいるのよ!」
「あ、いや…ココで匿っていて…」
「はあ!?」
端から見ると体格のよい青年が、か弱い乙女を責め立てる図なのだが。
どうやらカレン(ライ)はライ(カレン)の言った“ココ”というものをライのトコロと判断したらしい。
ライは、ルルーシュに迷惑をかけまいとぼやかしたつもりだったのだが、カレンには火に油を注ぐ結果となる。
「なんでなんでなんで!?C.C.なの?やっぱC.C.狙いなの!?」
「お、落ち着いて…」
「うるさいライの馬鹿!」
冷静さを取り戻し始めたライだったのだが、カレンの馬鹿という言葉にカッとなり――
「キミの方が馬鹿だ!」
「なによ!」
結局2人の亀裂は塞がらないまま、深くなってしまって。
「「フン!!」」
―――しかし私は言っておく。立ち向かってはならない。右のおっぱいを揉まれたなら、左のおっぱいをも向けなさい
規制かかるので小休止。
続きはまた後で。
支援w
第3話『パラダイス・オア・パニック』
§1
(カレン…)
喧嘩をしてる場合ではなかったのに、つい反発してしまった自分を呪うライ。
(しかし、カレンもカレンだ)
僕が好きなのはC.C.ではなく…。なのに変な勘違いなんかして、おまけに馬鹿だなんて…、と次第にムカムカしてきたライ(カレン)だった。
そこにシャーリーがやって来て。
「カレン、おっはよ〜」
「っシャー…リー」
「どったのカレン?具合悪い?」
「へ、平気よ平気。おほほほ」
やはりどこか調子が悪いのではないかと「じー…」と見てくるシャーリーだが、ライ(カレン)の前では無力だ。
「あ、ルルーシュ」
「へ!?る、ルル!?」
面白いように反応したシャーリーの横を「残念違ったみたい」とさらりと通り過ぎる。
案外慣れれば面白いものだ。このまま1日くらいはカレンのままでいても悪くない
――などというライの楽観は長くは続かない。
(なんでだ……)
今日何度目か分からない疑問を呟き、状況を確認する。
一限目の数学は問題なかった。
二限目の化学も問題なかった。
しかし、次の時間は…
た い い く
体育。体を動かすことに問題は無い。カレンの体にも慣れた。
しかしその授業に行きつく為には最大の難関が待ち受ける。
女子更衣室にまで来てしまったライ(カレン)は、その扉の前で固まる。
(逃げなきゃダメだ逃げなきゃダメだ逃げなきゃダメだ…)
この時のライ(カレン)は、きっと初出撃にも関わらずエヴァを乗りこなしただろう。サキエルも真っ青だ(パターン青なだけに)。
カレンの病弱設定を使い、見学しようと思い、更衣室から離れようとしたところで、シャーリーにつかまった。
「どうしたのカレン?早くしないと授業始まっちゃうよ」
「え…あ、シャーリー!」
扉をくぐり抜けたそこは楽園。
ふわっとした女の子の香り。
そして周りには着替えをしている女の子女の子女の子…
ここにいるのはマズい。そう静かにライは思った。
「シャーリー、私体調が……っ!!」
「え、な〜にカレン?」
体調が悪いから休むという旨を伝えようとしたらシャーリーは下着姿になっていた。
更衣室で服を脱ぐのは当たり前だが、これほどオープンでいいのか!?
カレンほどではないにしろ、バランスのとれた体つきに僕のハートはバッキンガム。しかも、
「カレンどうしたの?」「カレン?」「具合悪い?」「お姉様しっかり!」
と次々と女の子がカレンを心配して寄ってくる。下着姿で。
ライ(カレン)は、男としては最高の状況なのだが、如何せん免疫が無く…
「も、もうだめ……」
「ちょ、ちょっとカレン!」
最後に見えたのはシャーリーの心配そうな顔……ではなく扇状的な下着姿。
ごめんシャーリー。僕は最低な男だ。もしも体が戻ったその時には……
そして僕は意識を手放した。
―――おっぱいいっぱい夢いっぱい
支援
§2
ふぅ…
と今日何度目かのため息をカレン(ライ)はつく。なぜこうなったのか…。
(ライがいけないのよ。私に黙ってC.C.と暮らしてるなんて…。
そりゃ別に私とライはそういう関係じゃないけど、一言くらい言ったって…)
ふぅ…とまたため息が出る。
最初はライの視点に立つだけで、世界が変わってみえて楽しかった。
しかし、階段を上れば女子がこけ、廊下を曲がれば女子とぶつかり、拾ったハンカチはやはり女子。
フラグだらけだ。ありえないくらいの女子との遭遇にもううんざりだ。
と、そこまで考えていたら教師が何やら注意してきた。
(ウザい)
と目だけでそう言って教師を黙らせる。
横目で自分の姿をしたライを見ると、普通に板書を写しており、順応力高いな〜と感心する。
て何をほめてるんだ私。
なんてセルフツッコミを脳内で展開中に、下半身に違和感が。
(これは、まさか…!)
男にも女にもそれはくる。生物としては当たり前。というか朝からよく保っていた。
(と、トイレ行きたい…)
ああ、今私はオトコノコ。
744 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 18:21:10 ID:CimJNJfU
sienn
支援
キーンコーンカーンコーン…ガラッ!
教師の挨拶も忘れ、カレン(ライ)はトイレへ一目散に。
慌てて女子の方に入りそうになったが、男子トイレに入り一息つく。
もう大丈夫、そんな気持ちも一瞬で、目の前に尿をしている男子のせいで崩壊。
こんなところで出来るか…!第一やり方分かんないし!と個室に入り、ズボンに手を掛け………
(待て。待つのよカレン。
今、私とライは入れ替わっている。つまり私の体はライ。つまりトイレをするってことは…?)
導き出される三段論法の解。
手に掛けたズボンを下ろすという事は、つまり、その、ライの、なんていうか、……
真っ赤になる。しかし止まらない尿意。
お兄ちゃん、ごめんなさい。私、漢になります。
カレン(ライ)は、ズボンに掛けていた手に力を込める。
次の瞬間、
カレンの目に映るのは、
咲世子「アッーーー!!アッ、アッ、アッーーーーー!!」
「ど、どうかしましたか咲世子さん!」
「いえ、すみませんナナリー様。しかし叫ばずにはいられない状況であったのです」
「そうですか…」
「それより、私がお教えした篠崎流の折り鶴はどうでしたか?――サクラダイトを仕込んだ」
「あれは、最後にお兄様がゲフィオンディスターバーで動きを止めたせいで負けてしまいました」
「まあ、負けず嫌いなルルーシュ様らしいですね。ふふふ」
「そうですね。ふふふ」
―――おっぱいは逃げない。逃げるのはいつも自分だ
支援
§3
ふらふらした足取りでカレン(ライ)は教室に戻る。
(凄かった…)
何が、とは問わないで。
と、教室では何やら騒ぎが。確か次は体育。
着替えも面倒だが、いまの私には軽いミッションね。と何やら勝ち誇るカレン(ライ)。
するとリヴァルが話掛けてきた。肩を掴んでガクガク揺らしながら。
そばにいたルルーシュも近寄ってくる。
「おい、聞いたかライ!カレンが倒れたってさ!」
「っ――肩を揺しながら喋るな!……て何!?カレンが!?どうして!?」
「パニックになってる場合か。とにかくカレンは保健室だ。更衣室で倒れたそうだ……見てきてくれるか?」
「いってくる!」
ルルーシュの一言で走り出す。
ライのやつ、更衣室で倒れた…という事は、おそらくそういう事なのだろう。
まったく、世話がやける…!
喧嘩していたことなど忘れて、カレン(ライ)は保健室へ走り続けた。
―――おっぱいの、おっぱいによる、おっぱいのための政治
支援
第4話『イージーソリューション』
§1
目を開ける。ここはどこだ。そうだ確か僕は更衣室で倒れて…
「知らない天井だ…」
「バカ」
「っーーカレ、ら、ライ。いたの?」
「ずっといたよ。カレンったら、お昼まで寝ちゃうんだから」
2人とも、ふふふと笑う。自分に話し掛ける不思議な感覚。
「てもう、昼なのか…悪いね、付き合わせて」
「別に。それよりお腹空いてない?お弁当作ってあるの」
「へぇ、いつの間に…?」
「朝、ね。台所がいつもと違うから手間どったわ。
ルルーシュなんか『ライ、弁当作るなんてどうしたんだ!』なんて凄く慌てて」
「あはは、」
笑いながら弁当を空けてみる。
「おにぎり、漬け物、パエリア、イチゴ。どれもおいしそうだ」
「でしょう。ちゃ〜んと味わって食べなさい」
「了解」
いつもとは逆。
カレンが弁当を食べ、それをにこにこ見守るライの姿は、しかしいつも通りの2人だった。
―――パンが無ければ、おっぱいを吸えばいいじゃない
支援
支援
支援
754 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 18:31:03 ID:gGBvOAda
しえん
§2
「考えたんだけど」
弁当も食べ終わったところで、カレン(ライ)が話し掛けてきた。
「なにを?」
「入れ替わった理由。たぶん昨日私達がぶつかったから…かな?」
「たぶん。それしかないし…」
「そうよね、だから」
だから、とカレン(ライ)が顔を近づけてくる。
こうして見ると意外と僕ってかっこいいかも、なんて思える。
いかんいかん。自分に恋するなんて、禅の境地みたいなのは嫌だ。と考えていたら…
ゴツン!
とカレンが頭をぶつけてきた。思わず頭を抱えながら、目の前にいるカレンに文句を言う。
「何するんだよ、カレン!…て、カレン?」
「あなたこそ……ライ?これって…」
「「戻った!!」」
こうして僕らの不思議な入れ替わり体験は幕を下ろした。
喧嘩したり、すれ違ったりしたけど、
今日という1日で、かなりカレンに近付けた、そう思える日だった。
―――NO OPPAI NO LIFE
支援
§3
「ところで、」
「なんだい、カレン?」
「私の体に変な事しなかったでしょうね?」
「へ、変な事っテ!?」
しまった。声が裏返った。
「あーなんかしたのね!?言いなさい!何したの!?」
「い、いや…………その、胸を」
「触ったの!?ライのエッチ!」
変態!最低!と騒ぎ立てるカレン。しかし君の魅力的な体がいけないんだと僕は思う。
「しょうがないだろう!おっぱいとは、」
「おっぱい、とは」
「男にとって現実であり虚構、つまり、パラドックスを内包した、一義的なものなのだから!」
「ワケ分かんない!」
ギャーギャー言い争う。
どうしてこうなってしまうんだろう…僕の思いを伝えるのは、まだまだ先になりそうだ。
そう思うライだった。
―――私は真に驚くべきおっぱいを発見した。しかし、この余白はそれを描くにはあまりにも小さすぎる
支援
以上、『いれかわり☆マイラバー:カレン篇』でした。
支援どうも。
保管の方は、出来たら1話毎の4分割にして頂けると幸いです。
忙しいようでしたら、1つに纏めて下さってもかまいません。
え〜、馬鹿です。すみませんでした。
お詫びする言葉もございません。やっと投下したライカレがこれですからね。
次は真面目に書こう…。ただ、私が真面目に書くと、ドロドロの恋物語なりそうで…。
パ〜っと明るい話を作ろうとしたらこんな馬鹿話に…
一応、弁解すると、私は貧乳の方が…(マテ
因みに、この話ですが、テーマはおっぱい。いたる所におっぱいが絡んでくる訳ですが。
実は、文章内にも色々仕掛けをしておりまして…“隠れおっぱい”も存在します。
ぶっちゃけそっちが本命です。ヒマな人は探してみるといいかと。
……数は全部で4つあるいは5つ。そんなに難しくはないです。
また、セクションの終わりにある文章は、「おっぱい名言集」と検索すれば出てきます。結構面白いですよ。
次は、とか言ってましたが、投下予定は今のところございません。
特に書きたい話もなくなってしまったし…。いや、おっぱいが書きたかった訳じゃないけど。
勢いでカレン篇とか書いけど、他のキャラ.verも見たい?希望があったらどうぞ
>>759 お前がNO.1だ
…おっぱい的な意味で
んー、「知らない天井」とかはいいけど、
エヴァとかサキエルとか出し過ぎな気がしたなぁ。
まぁ、俺が気にしすぎなだけだろうけど。GJでした
>>759 乙。
うわ、ほんとにあるよ「おっぱい名言集」。
面白かったんだけど、各チャプターの終わりにある
その名言がちと話のテンポを悪くしてたかな、という印象。
ドロドロの恋愛モノも読んでみたいっす。
>>759 ふっピンクもふもふ卿……面白う御座いましたorz
「お兄ちゃん、ごめんなさい。私、漢になります。」のくだりがツボにはまり
飲んでいたウーロンさん家のお茶が液晶画面に吹き付けられたのは内緒です
GJ!
男にとって現実であり虚構、
つまり、
パラドックスを内包した、
一義的なものなのだから
↑
これが隠れおっぱいかwww
咲世子さんはいったいどうしたんだwwwwwwwww
>咲世子「アッーーー!!アッ、アッ、アッーーーーー!!」
GJ過ぎて腹筋ねじ切れそうww
おにぎり、
漬け物、
パエリア、
イチゴ
駄目だどんどん見つかるww
俺もおっぱいマイスターかorz
>>762 それは私も思いましたが、逆に無い方が切れ目が弱かったんです。
何かいいのないかな〜と調べてたら名言集にぶつかりまして。
おっぱいにかける情熱を抑えきれませんでした。
>>765 >>768 正解です。良く見つけましたね。
拙者も見つけました。
「おい、聞いたかライ!カレンが倒れたってさ!」
「っ――肩を揺しながら喋るな!……て何!?カレンが!?どうして!?」
「パニックになってる場合か。とにかくカレンは保健室だ。更衣室で倒れたそうだ……見てきてくれるか?」
「いってくる!」
ではないですか?
お詫びする言葉もございません。やっと投下したライカレがこれですからね。
次は真面目に書こう…。ただ、私が真面目に書くと、ドロドロの恋物語なりそうで…。
パ〜っと明るい話を作ろうとしたらこんな馬鹿話に…
一応、弁解すると、私は貧乳の方が…(マテ
これも・・・・かな?とは思うのですがw
GJでした!
773 :
保管庫の人:2008/07/11(金) 19:23:57 ID:HLVr0IJy
>>601 了解です。返事が遅れてすいませんでした。
さて、767で笑い転げたところで管理人よりお知らせです。
・現時刻をもってSS雛形要望を締め切らせていただきます。皆様、多数のご返事ありがとうございました。
・461で言ったデータ削除の件ですが、トップだけは残しておきます。アドレスが変わるので、その案内用です。
・718氏の支援の時点で、日毎のレス投稿平均が80に達しました。
この後、リンクの動作試験を行ったあと、いよいよ既存SSの変換作業に入ります。ではまた。
GJ
だがおっぱいおっぱいうるせえwww
名言集に「くやしい、でもわらっちゃう」と思ってたら元ネタがあるのか……
>>765をみて、一義的→「いちぎ」ではなく「かずよし」→某おっぱい星人的という意味に誤解したので、
770を見るまで、
>>768が理解できなかったw
GJ!笑わせていただきました!
>>775 「おっぱいの何が悪いんだぶるああああああああああ!!」
って、なぜか黄色い球体になった皇帝が本国で騒ぎ始めるからその突っ込みはダメ
第1話『オカルトフェノメノン』
第2話『ツインハート・ツインボディ』
第3話『パラダイス・オア・パニック』
第4話『イージーソリューション』
ラストはこれだーーー!
真面目に探していた自分に乾杯!
オールハイル・オッパイ!
>>779 おめでとうこざいました。
いや、ここまで反響あると作ったかいがありました。
素人で携帯からだがSSと呼べない小ネタでも投下オケッ?
784 :
小ネタ:2008/07/11(金) 20:51:05 ID:6TwMAY5h
ゼロ「例えば、『日本人と腕立て伏せでもしろ』、って言ったら、君の意思とは関係無く――」
(´・ωひ`)キュイイイイイン!!
コル「ああ、私は…そうだ、私は…」
ゼロ「っまさか……!」
コル「そうだな。日本人と腕立て伏せをしなければ」
muscle 22「豪腕 の コルチャック」
コル『日本人を名乗る皆さん、お願いがあります。腕立て伏せをしていただけないでしょうか?』
ゼロ「やめろ、コルチャックゥゥゥウー!!」
ライ「あれは…ゼロ!そうか、ギアスが暴走して……やめるんだコルチャック!」
コル「やあ、ライ。君も日本人だったね?さぁ、一緒に腕立て伏せだ!ふん、ふん」
ライ「やめろ!コルチャック!」
コル「さあ、兵士のみなさんも早く!!」
ライ「く…ダメだ。そんなことをしてはいけない!『思い出すんだ、本当の君を!!』」
(´ひωひ`)キュイイイイイン!!
コル「本、当の…私」
ライ「そうだ、本当の君は…!」
パン!
ライ「ぐ!……こ、コルチャック…何を…!」
コル「本当の私、腕立て伏せこそが本当の私…!さあ、みんなで腕立て伏せだ!!」
―――――――――
―――――――…
785 :
小ネタ:2008/07/11(金) 20:55:16 ID:6TwMAY5h
C.C.「驚いたぞ、ここまで(?)するとは」
ルル「俺じゃない」
C.C.「なに?――っ!」
ルル「俺はギアスをかけていない、いやかけたつもりはなかった。ライですら止められなかった。
こうなったらコルチャックを最大限利用するしかない。それが、せめてもの――」
チャーンチャーンチャーンタララン♪(BGM:Avalon)
ゼロ『黒の騎士団総員に告げる!コルチャックは敵となった!
行政特区日本は、我々に腕立て伏せを押し付けるという、卑劣な罠だったのだ!
自在走行戦闘機部隊は、式典会場に突入せよ!
ブリタニア軍を壊滅し、負傷した作戦補佐と、日本人を救い出すのだ!急げ!!』
スザ「絶対、絶対にコルチャックを――!」
ゼロ『見つけ出して殺せ!!』
―――――――――
―――――――…
コル「おや、日本人かと思ってしまったよ。なあ、考えたんだけど、一緒に行政特区日本を…いや、それより腕立て伏せを…」
ゼロ「ああ、出来ればそうしたかったよ。君と共に――」
パン!……
ゼロ「さようなら、コルチャック。たぶん、初恋だった(咲世子「アッ―!」)」
……カキーン!
ゼロ「な、銃弾が筋肉で跳ね返っただと!」
コル「ふはは!銃なぞ効かんわ!この
787 :
小ネタ:2008/07/11(金) 20:56:36 ID:6TwMAY5h
の素晴らしき、大胸筋!…それより、私と共に腕立て伏せをしたかったとな!」
ゼロ「ほあああああ!!」
―――スザク、式典は上手くいったか?日本人の皆は、喜んでくれたか?私は、上手く、出来たか?
―――コルチャック…行政特区は…大成功だ。みんな、腕立て伏せをしてくれたよ。
―――よかった
最後切れた。残念
不意打ちでワロタww
ライほとんど関係ないww
ちょっと待てwww
面白いが、ロスカラSSなのか?
>>789 一応ライ絡めましたがほとんど関係ありませんね。
ていうかライが存在しないものが本来のもので、とあるスレに今投下してきました。
保管はしなくて結構です……
>>781さん、割り込む形ですみませんでした。どうぞ投下して下さい
792 :
保管庫の人:2008/07/11(金) 21:08:53 ID:HLVr0IJy
>>790 >保管はしなくて結構です……
だが断る
>>792 そんな…さっきのおっぱいといい、コルチャックといい私の性格が誤解される…!
>>793 こういっちゃなんだがもう手遅れなんじゃ…
798 :
保管庫の人:2008/07/11(金) 21:24:04 ID:HLVr0IJy
こんばんは、毎度ご愛読ありがとうございます
今日もSSをお届けに参りました!
昨日の続き(おかわり)をお楽しみください
自分のSSで皆さんのお腹と心がいっぱいになってくれれば嬉しいですw
全力支援
コードギアス REGAIN COLORS番外編「ライの学園案内」後編
ライの学園案内は続いた。
「あ、ライ君!」
屋内プールに来てみればシャーリーたち水泳部の活動真っ只中だった。
シャーリーはプールに来たライとアーニャに気付いて真っ先に駆け寄ってきた。
「アーニャちゃんとジノ君の学園案内だっけ。あれ?ジノ君は?」
「ルルーシュが案内してるはずだよ。シャーリーは今から部活?」
「うん。あ、そうだ!アーニャちゃん」
「何?」
「あなたも泳いでみない?アーニャちゃんサイズの水着が何故かあるから。
ライ君もどう?ライ君って運動神経良いみたいだしさ。うん、いい考え!そうしなよ」
そうやってライとアーニャの返事を待たずにシャーリーはアーニャを連れて更衣室へ入っていく。
ライはそれをポカンと見送ってしまっていた。
そして、ライはアーニャとシャーリーが泳いでいるのをプールサイドで眺めている。
先ほどまでシャーリーと競泳をして疲れたから休憩していた。
アーニャとの剣術勝負が体力に響いているようだ。
しかし、当事者のアーニャは表情変えずシャーリーと泳いでいる。
どうやらシャーリーと競泳を始めたようだ。
「それに比べて僕は・・・・・もう歳かな〜」
そうやって自嘲気味に笑っていたが、ふと視線を戻すと何かがおかしかった。
(あれ?アールストレイムさんは?)
辺りを見回しても彼女の姿が見えない。シャーリーは先のほうへ泳いでいる。
しかし、シャーリーも異変を感じてプールに立つ。
「っ!?溺れてるのか!?アーニャ!」
プールの中に動かない小さな影が見えるとライは直ぐさまプールへと飛び込んでいった。
支援
アーニャを引き上げると彼女の足首が腫れていることに気が付いた。
(あの時の剣術勝負で捻っていたのか、何で気付かなかったんだ)
表情をあまり出さないアーニャの微妙な変化を見極めるのは今のライでは無理だった。
アーニャをプールサイドに寝かせ、心臓の音を確かめる。
心臓は鳴っているが、呼吸はしていなかった。
「水を飲んでるのか、くそっ!」
ライは直ぐにアーニャの気道を確保すると。
「んっ」
アーニャに人工呼吸を始める。
一瞬、周りから何やら聞こえたが今は人工呼吸に集中することにした。
そして、5度くらい息を送り込んだところで。
「ゴホッ、ゲホッ・・・・・」
アーニャが水を吐き出して、目を開けた。周りからは歓声が上がっている。
「ラ・・・イ?」
「良かった。でも、何でそんな足で泳いでいたのさ、危ないだろう?
でも、無事でよかった」
そうやってライはアーニャの頭に手を置くと優しく撫でた。
しかし、そこでライはハタと気が付いた・・・・・周りの様子がおかしいことに。
周りの生徒、特に女子たちが顔を赤くしたり、黄色い歓声を上げたり、興味津々といった感じで見つめていたり。
「あ、あのね、ライ」
シャーリーが顔を赤くしながらライへと話しかけてくる。
「その、アーニャちゃんに人工呼吸するなら、私たちでも良かったんじゃない?その女同士だし」
「・・・・・・・・・・」
シャーリーの言葉にライがピタリと止まってしまった。
数秒後、ライの顔が真っ赤になって慌ててしまう。
自分の唇にはしっかりと柔らかかったアーニャの唇の感覚が残っている。
「あ、いや、その、そんなこと全然気付かなくて、助けなくちゃと思って、それで、その」
ライは慌てたように手をバタバタと振ってアーニャやシャーリーを交互に見る。
そんなライの姿がおかしいのか、シャーリーたちは笑い出してしまう。
「クスクスッ、分かってるよ。ライ君ってそんなに顔赤くして、可愛い〜」
そうやって笑うシャーリーにライは顔を真っ赤にしたまま俯いてしまう。
「でも、いいな〜。そうやって助けてくれる人がいて」「いいよね〜」「ライ君狙ってたのにな〜」「諦めなって」
そんな言葉がライをもっと顔を熱くさせる。
チラリとアーニャと目が合ったが、何故か両方ともすぐに目を逸らしてしまっていた。
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
夕方となり、アーニャもそろそろ帰らないといけなくなった。
足を痛めているアーニャをライが背負って歩いている。
プールから出てもライとアーニャがお互い喋ることはなかった。
(・・・・・気まずい、気まず過ぎる。怒ってるか?怒ってるのか?怒ってるよね)
ライは意を決してアーニャへと話しかけた。
「えっと、さっきは・・・・その、ごめん」
「・・・・・・・何で?」
「え?」
「何で謝るの?あなたは私を助けた、謝る必要はない」
「で、でも、やっぱりシャーリーとかにやらせるべきだった。ごめん」
「・・・・・・・」
アーニャは黙り込んでしまう。ライはまた機嫌を悪くしたと思って慌ててしまう。
「あの・・・・アールストレイム・・・・・さん?」
「アーニャ」
「え?」
「アーニャでいい」
「え、あ、わ、分かった。アーニャ」
そうやって答えるライに背中のアーニャが少し笑ったような気がした。
そのおかげで空気が少し柔らかいものへと変わった。
「そういえば僕には妹がいてね、よくこうやって夕方に妹をおんぶして家に帰ったよ」
ライは懐かしむように夕日を見つめる。少しだけあの頃を思い出した。
「さて、スザクには迎えに来るように頼んだし、早く行こう」
そうやってアーニャに話しかけるが、何も反応はない。
ただただ安らかな寝息がライに聞こえてきた。そのことにライは優しそうに笑うだけだった。
「アーニャ、ライ」
校門にはスザクとジノが待っていた。
足の怪我も伝えてあるのでスザクやジノが心配して来たのだろうか。
そんな2人がライの背中のアーニャを見て、優しく笑っている。
「こんなアーニャの顔、初めて見たよ」
「俺もだ。なぁ、ライ先輩携帯持ってるか?」
「え?ポケットにあるけど」
ジノはライのポケットから携帯を取り出すとアーニャの寝顔を写していた。
そこには幸せそうに眠るアーニャの顔が写されていた。
「それじゃあ、アーニャは僕たちが運ぶよ」
「うん、お願い」
そうやって背中のアーニャをジノに渡そうとして引っ張られる。
眠っているアーニャの両手がガッチリと制服を掴んでいた。
3人はそれを見て顔を見合わせて楽しそうに笑い合う。
ライは制服の上着ごとアーニャをジノへと渡した。
「また明日、アーニャ」
眠っているアーニャの頭をライは優しく撫でる。アーニャの顔が一瞬笑ったように見えた。
アーニャは自室で携帯でブログを書いていた。
しかし、ある一部分を書いては消し、書いては消しの繰り返しをしていた。
その部分はライについてだった。
ライがどういう人間なのかと書いてみるが、自分の感じたものと違い消してしまう。
アーニャは今日のことを思い返した。そして、彼の制服を抱きしめる。
自然と安心する気がした。
そして、ライについてはこう書く事にした。
『不思議で・・・・温かい人』
支援
おまけ
「おい、ライ」
不機嫌そうなC.C.の言葉にライは溜め息を付くしかなかった。
「何?C.C.」
そうやって振り向いたライの顔にグイッと携帯が近づけられる。
それはライの携帯でその画面に写っているのは・・・・。
「これは何だ?」
幸せそうに眠るアーニャの写真があった。
消そうと思ったが、何故か消せずにライはこの写真を時々見ていた。
「何だと言われても・・・・・アーニャ・アールストレイム?」
「名前を聞いているのではない。この写真は何なのだ?」
「・・・・・・・」
「消す」
そう言ったC.C.から素早く携帯を奪うとライは一気に逃走した。
「ほぅ、いい度胸じゃないか。今夜にでもゆっくり話を聞こうじゃないか、今夜は寝かせないぞ?」
そんなC.C.の言葉に恐怖を感じつつもライは携帯のアーニャの写真を見て微笑むのだった。
嫉妬ww
毎度ありがとうございました!
お腹と心の空腹に少しは足しになったでしょうか?
もしそうならば嬉しいですw
当店のSSをこれからもご贔屓にお願いします
それでは、また!次の配達で!
812 :
小ネタ:2008/07/11(金) 22:11:24 ID:iab6U61+
813 :
小ネタ:2008/07/11(金) 22:13:31 ID:iab6U61+
生徒会室にて
ガチャッ
ライ「やあ…よかった。みんな揃ってるな」
リヴィル「カレンは居ないけどな。いつもの病欠で」
ライ「そうか…‥カレンからも意見を聞きたかったが仕方ないか」
シャーリー「どうしたの?
浮かない顔してるけど何かあったの?」
スザク「カレンは居ないけど僕達でよかったら相談に乗るよ」
ルルーシュ「そうだな、俺たちに出来ることなら力になろう」
ライ「…‥ありがとう。助かるよ」
ミレイ「いいのいいの。
困った時はお互い様よ。で、何があったの?」
ライ「ああ、実はですね…」
814 :
小ネタ:2008/07/11(金) 22:16:21 ID:iab6U61+
ミレイ「うんうん」
ライ「最近、女の子達に避けられてる気がするんだ」
全員「…は!?」
リヴィル「おいおい、そりゃ勘違いだろ。
だってお前どちらかと言うと…」
ライ「嫌、最近では避けられるどころかむしろいじめに近いことまで受けているんだ」
スザク「そうなのかい? 一体どうして?」
ルルーシュ「いじめとはいじめる側には特に理由なく、ただ目立つからという理由でいじめる連中もいるからな。
恐らく転入生で生徒会のお前がたまたま目立ったから始めた…っという所だろうな」
シャーリー「酷いな…。それだけでいじめるなんて」
ミレイ「ん〜、避けられるだけならまだしも、いじめは見過ごせないわね。」
スザク「それで一体どんなことされてるんだい?」
ルルーシュ「そうだな。
そこから犯人を特定出来るかもしれんし教えてくれないか?」
ライ「ああ、わかった。
…そうだな、最初はただ廊下を歩いて目が合っただけなのに『キャー!』って悲鳴を上げ怖がられた。
それも一人や二人じゃない?%f
支援
支援
818 :
小ネタ:2008/07/11(金) 22:27:54 ID:iab6U61+
ライ「それも一人や二人じゃないんだ。
他にも転んだから手を差しだしたら慌てて逃げられたり、普通に挨拶しただけなのに無言で見つめられたり。
…‥それだけなのに何故かみんなして顔を真っ赤にして怒るんだよ
…‥ってどうしたんだいみんな?」
ルルーシュ・ミレイ・シャーリー・リヴィル「………‥…」
リヴィル「…なあライ、それって怒ってるんじゃなくてさぁ」
%0
リ「ヴァ」ルな 支援
スザク「それでその後は?」←気づいてない奴一名
ライ「そしてここからがいじめの話なんだけど最近教室に入ったら自分の机の中に手紙が教科書も入らないくらい大量に入ってるんだ」
シャーリー「いや、たぶんそれは…」
ライ「しかも手紙はみんな『校舎裏で待ってます』とか『礼拝堂に一人で来て欲しい』とか一人での呼び出しばかり」
支援
822 :
小ネタ:2008/07/11(金) 22:34:29 ID:iab6U61+
ミレイ「いや、だからそれは…」
スザク「ってことは複数犯か…一人で来たところを複数で…‥って考えるのが妥当だろうね。
手紙に差出人の名前は?」
ライ「残念ながら無い」
ルルーシュ「まて、二人とも
…本気で言ってるのか?」
823 :
小ネタ:2008/07/11(金) 22:35:51 ID:iab6U61+
ライ「他にも以前咲世子さんのタルトが美味しかったと話をしたら次の日には机の中にたっぷりのタルトが…‥」
スザク「つまり、キミは常に誰かに監視されてる。
って考えるのが妥当だろうね」
ライ「ああ、そういうことだろうな…‥って何をする? ルルーシュ!? リヴァル!?」
支援づら
及ばずながら支援に参った
バイト帰り支援
827 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 22:54:26 ID:gGBvOAda
支援
828 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 22:56:56 ID:M6l3VCRz
支援
猿か!?
830 :
小ネタ:2008/07/11(金) 23:00:21 ID:iab6U61+
ルルーシュ「リヴァル遠慮はいらない。本気でやれ。」
リヴァル「サンキュー、ルルーシュんじゃ思いっきり…‥」
ライ「ちょっとまて二人とも!? 僕が何かしたのか!?」
リヴァル「しいて言うなら八つ当たりかな」
ライ「なっ!! おいちょっ! 離せルルーシュ!!」
スザク「おい、二人とも一体何を!?」
ミレイ「ああ、いいからいいから、さっさと仕事に戻っちゃって。」
スザク「しかし…」
ミレイ「いいから、いいから、ただのくだらない勘違いだから。
それにしてもすごいのね鈍いって」
シャーリー「まったくですね。
ここまで鈍いと犯罪ですよね」
支援
832 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/11(金) 23:03:49 ID:gGBvOAda
しえん
猿が憎い!!
ト書きは止めろとあれほど
836 :
小ネタ:2008/07/11(金) 23:24:41 ID:iab6U61+
ライ「ちょっ! まてリヴァル…もう少し手加減を…‥ッグ!!」
リヴァル「うるせー! お前なんかに俺の『心配したけどたたの無自覚なモテモテ野郎の自慢話でした〜』な裏切りを受けた俺の気持ちがわかってたまるか〜!! 受けろ我が必殺の拳!!」
ライ「ムッ!?」
ルルーシュ「まて!?必殺なんか雰囲気ぶち壊しになってきてるぞリヴァル」
支援
支援に回ろうぞ
支援
支援
支援
843 :
小ネタ:2008/07/11(金) 23:32:28 ID:iab6U61+
ミレイ「それはしょうがないわ。オチが思いつかなかったんですもの」
ルルーシュ「だった投下するな!!」
スザク「ああ、急に背景が宇宙空間に!?」
リヴァル「燃え上がれ俺の小宇宙(ヒガミ)」
スザク「ああ、あの動きはまさか!!」
ルルーシュ「まて!!リヴァル!! 俺が押さえてるんだぞ」
リヴァル「うるさい!お前だって同類だろ! くらえ! ぺ(自主規制)拳」
ライ・ルルーシュ「うわぁぁぁぁ!!」
車田落ち
ミレイ「はい、オチたオチた」
板汚しスマン。ちょっと切腹してくる
反省はしてる
支援しまーす
>>843 GJ!!
>>小宇宙(ヒガミ)
語呂が妙に合っててワロタw
なんという強引なオチw力技過ぎて笑えた。
携帯からだということだけど、メモ帳編集?
メールを使って書けば、長く書けるから、投下回数減らせて楽じゃないかと思います。
というか、自分も今から携帯で投下予定なんだけど、他に待ちの職人さんいるかな?
カモンカモン!投下開始が今日中なら投下10達成!
記録更新かっ!?
それでは投下します。その前に……
>>679 それが、我が運命ならば。
……と応えたいところだけど、アッー!じゃないのも書きたいんだぜ。
でも、構想してるブツは一つ除いたら、全部、咲世子さんから見たらアッー!かもしれない……。
>>773 落ちる宣言直後に投下しているのは承知していますし、24時間以内は遅れたとは言わないと思いますよw
無理せず、適宜休息を取って作業してくださいね
さて今回は
>>604のネタを受けて、突発的に妄想をかましてみました。
続きじゃなくてすみません。
しかも最初は、乙女のトキメキと自分のドキドキを混同してしまう咲世子さん視点のアッー!なネタなつもりだったのですが、
何故かライ視点の天然咲世子物になっていたり……。
今回は携帯からなので、改行とか、おかしくなっているかもしれませんが、ご容赦ください。
また、本文は5レスを予定していますが、
今回各レスともほぼ32行ギリギリ+携帯なんで行数カウントし間違えたりしてるかも?で1レス増えるかもしれません。
<注意点>
ライ×咲世子で、一応既に出来上がっている設定です。
LCのルートはほとんど考慮していませんが、取り合えず、ブラックリベリオンの後、
ライは中華連邦に渡り、咲世子さんやディートハルト達と行動をともにしていたとご理解下さい。
ラブアタック回捏造物です。
アッー!ネタではないと思うのですが、でもやっぱり、アッー!かもしれません。
ライが微妙にヘタレな気がします。
ヤンデロロ成分も微量ながら含有しています。
完結してます。
すまない、ルルーシュ。僕に彼女を止めることは出来なかった。気付いた時には既に手遅れだったんだ。
咲世子さんがルルーシュの「何か」を勘違いしていること自体は、すぐに判った。
でも、何をどうやって勘違いしているのかは、全く判らなかったんだ。
表層的な出来事に対しての注意はしたけど、結局、根本的な解決には至らなかった。
その結果が108人の女性とのデートの約束となって、ルルーシュを疲弊させている。
そういえば108人ってブリタニア皇帝の后妃と同じ人数だね。
いや、僕らの注意もあって、これでも十数人はデートの約束を回避してるんだよ?
だから本当なら120人以上の……ってこんなところで皇帝と張り合っても仕方ないか。
とにかく、この件についてはすまなく思っているし、このままではゼロの――黒の騎士団の活動に影響が出かねない。
今日の行事で一気にかたをつけるのは賛成だし、協力は惜しまないよ。
咲世子さんを前面に押し出す策は正直に言って不安がある。
だから影からフォローをするために、僕は懐かしいアッシュフォード学園の制服に身を包み、学生に紛れることにした。
咲世子さんの身体能力と僕とロロのフォロー。
この布陣ならなんとかなる。なるはずだ。なると思う……咲世子さんさえ暴走しなければ。
いや、それが一番の問題なんだと判ってるんだけどね。
『恋人の手綱ぐらいしっかり握っておけっ!』
不意に、ルルーシュの八つ当たり混じりの言葉がよみがえる。
――恋人。
ディートハルト達と中華連邦に渡り、一年間行動を共にするなかで、僕は咲世子さんと漸くそう呼べる関係になれた。
……多分なれた、と思う。……なれたんだよね? 咲世子さん?
何しろ咲世子さんは天然だ。
僕が一生懸命いい雰囲気にもっていこうとして、よしっ! いける!! と思ったのに、スルーされてしまうのは日常茶飯事だ。
海氷船で日本に来た時だってそうだ。
僕は『二人っきりだ』とドキドキしていたのに何もできなかった。
どうしてだ?
見渡す限り、周りは海。
夜空には満天の星。
航海は順調で、暫くは自動操舵航行で問題ない。
艦内にいるのは僕達二人だけ。
願っても滅多にないシチュエーションじゃないか。
本日10件目達成、超支援
支援
そんな中、二人で並んで甲板に座り、時節柄七夕の話しなんかしてみたりして、
「僕は一年間も咲世子さんに会えないなんて嫌だな。」とか、
「咲世子さんと一緒に中華連邦に渡れてよかった」だとか、
今、思い返すと自分でも憤死モノの甘ったるいセリフを吐いて、見つめていたのに……っ!
咲世子さんも、「ライ様……」とか言って、潤んだ目で見つめ返していてくれたのにっ!!
どうして、その次のセリブが、
「私、そろそろ幹部の方々のお部屋を整えないといけませんので……」に、なるんだっ!!
僕は仕事熱心な咲世子さんが大好きだ。
与えられた仕事に誠実に取り組む彼女の姿は綺麗だと思う。
そんな咲世子さんを見ているのも好きだし、一緒に仕事ができれば、なお嬉しい。
でも、あと少し。あと10cm顔が近づく間くらい待ってくれてもいいじゃないかっ!!
咲世子さんは大人の女性だし、僕だってはるか昔とはいえ、それなりの女性経験はある。
少なくとも、どっかの童貞ボウヤとは違うつもりだ。
そ れ な の に !!
未だキス一つ出来ていないという事実が、僕を打ちのめす。
手は握ったことなら何度もある。実際、甲板の上でも手を繋いでいた。
抱き締めた事もある。
想いが通じた時に思わず引き寄せてしまった咲世子さんは、柔らかくて、いい匂いがして、すごくドキドキした。
少しだけ腕の力を強くしてギュッと抱き締め、咲世子さんの体温と鼓動を感じた。
それはとても暖かくて、気持ちのいい、幸せな時間で。
そのまま、少し体を離してキスをしようと思ったのに……。
「私そろそろ、明日の朝食の下拵えをしなければなりませんので」
そう言って、咲世子さんは身を翻すとキッチンへと去っていった。
「どこかの誰かさんとは違うんじゃなかったのか?」
その時、僕には幻聴が……魔女の声が聞こえた。
思い返せば抱き締めた時も、甲板の上でも咲世子さんは普通の、いつもの表情だった。
目が潤んでいたのは僕の願望が見せた幻だったのか?
ひょっとしなくても、盛り上がっていたのは自分だけなのか?
想いが通じたと思ったのは僕の勘違いで、あの時の「好き」は
「仔犬が可愛くて好き」とかいうレベルの「好き」だったとか……?
支援
いや、そんなことはないはずだ。
抱き締めた時、咲世子さんは嫌がらなかったし、手を繋ぐのだって拒まれたことはない。
想いは伝わっているし、受け入れてくれている。……と思う。
そこから前進していないだけだ。
いけない、いけない。
今は僕と咲世子さんの事を考えている場合じゃない。そろそろルルーシュと咲世子さんの入れかわる時間だ。
交代が無事完了し、咲世子さんがルルーシュとして動くようになったら、ひとまず安心だ。
別の不安はつきまとうけど……。
いや、それを何とかするのが今回の僕とロロの主な役目だ。
人目を避けながら、交代が行われる図書館近くを歩いていると、曲がり角から不意にルルーシュが現れた。
「ルルーシュ! ……じゃなくて、咲世子さんか。もう、入れかわったんだね」
咲世子さんの変装は完璧だ。
顔形だけでなく、声や口調、歩き方や所作も本当にルルーシュそっくりに化けていると思う。
知っているから、ほんのちょっとした違いでルルーシュじゃなくて咲世子さんだと判るけど、
何も知らなかったら、僕だって誤魔化されて気付かないかもしれない。
「……ライ様」
やっぱり、咲世子さんだった。僕はちゃんと見抜けたことが嬉しくて、思わず咲世子さんに駆け寄った。
「いいかげん、“様”はやめない? 咲世子さんにそう呼ばれるのは好きなんだけど……その、僕達は恋人同士なんだし」
「ですが……」
恋人同士という言葉を否定されなかったのが嬉しい。
僕は咲世子さんの事になると、本当に自信がないんだなと改めて思う。
「今すぐかえてくれとは言わないよ。でも、考えてくれると嬉しい」
僕は咲世子さんの右手に触れ、そっと指先を握った。
無理強いはしたくない。
いつか咲世子さんが呼びたいと思ってくれた時に呼んでほしい。
そんな気持ちを込めて、笑ってみせる。
すると咲世子さんは少しだけ困ったような表情をして、顔を反らした。
支援
支援
あれ? これって悪くない反応じゃないか? ひょっとして、今、押しておくべき?
「今日の作戦、咲世子さんなら心配ないと思うけど、一般生徒を傷つけるわけにはいかないし、難しい局面もあるかもしれない」
何しろミレイ会長がとんでもない発言をかましたので、ルルーシュを追ってくる生徒は女子だけでなく、
体力自慢の体育会系マッチョな男達が組織だってかかってくる可能性も高い。 正直に言ってしまえば、彼女が僕ではない男に追いかけられる状況になんて向かわせたくない。
咲世子さんなら大丈夫とか、そういうレベルの問題ではなく、彼女が男性に追いかけられることそのものが僕を苛立たせる。
会長の性格なら予測できない事態ではなかったのに、油断していた。
「無理はしないで。そのために僕がフォローについてるんだから」
そう言って、少しだけ指先に力を込める。
咲世子さんは相変わらず僕から顔を背けて下を向き、こっちを見てくれないけど、これっていい雰囲気だよね?
この作戦が終わったら、何度目になるか判らないくらい失敗しつづけているキスにまた挑戦できそうな気がしてきたぞ。
よし、やる気が出てきた!
なんとしてでも、この作戦を成功させ、続けざまに初めてのキス作戦も成功させてみせる!!
そんな不埒な事を考えていたら、咲世子さんがそっと手を握り返してくれた。
「……ライ様」
咲世子さんはそっと小さな声で僕の名を呼び、俯いたままだった顔をあげた。
ちょっとだけ、目が潤んでいる気がする。
やっぱり、これはいける! 今度こそ本当にいけるぞ!! 間違いない!!!
高まる期待に胸を踊らせていると、握りかえされていた手に力が込められ、
顔が徐々に近付い、て……き…て……えっ!?
ええぇぇぇぇぇーーーっ!!
こ、これって、これって……っ!!
支援
あれ? これって悪くない反応じゃないか? ひょっとして、今、押しておくべき?
「今日の作戦、咲世子さんなら心配ないと思うけど、一般生徒を傷つけるわけにはいかないし、難しい局面もあるかもしれない」
何しろミレイ会長がとんでもない発言をかましたので、ルルーシュを追ってくる生徒は女子だけでなく、
体力自慢の体育会系マッチョな男達が組織だってかかってくる可能性も高い。 正直に言ってしまえば、彼女が僕ではない男に追いかけられる状況になんて向かわせたくない。
咲世子さんなら大丈夫とか、そういうレベルの問題ではなく、彼女が男性に追いかけられることそのものが僕を苛立たせる。
会長の性格なら予測できない事態ではなかったのに、油断していた。
「無理はしないで。そのために僕がフォローについてるんだから」
そう言って、少しだけ指先に力を込める。
咲世子さんは相変わらず僕から顔を背けて下を向き、こっちを見てくれないけど、これっていい雰囲気だよね?
この作戦が終わったら、何度目になるか判らないくらい失敗しつづけているキスにまた挑戦できそうな気がしてきたぞ。
よし、やる気が出てきた!
なんとしてでも、この作戦を成功させ、続けざまに初めてのキス作戦も成功させてみせる!!
そんな不埒な事を考えていたら、咲世子さんがそっと手を握り返してくれた。
「……ライ様」
咲世子さんはそっと小さな声で僕の名を呼び、俯いたままだった顔をあげた。
ちょっとだけ、目が潤んでいる気がする。
やっぱり、これはいける! 今度こそ本当にいけるぞ!! 間違いない!!!
高まる期待に胸を踊らせていると、握りかえされていた手に力が込められ、
顔が徐々に近付い、て……き…て……えっ!?
ええぇぇぇぇぇーーーっ!!
こ、これって、これって……っ!!
支援
四円
「ではライ様。いってまいります」
そういうと、呆然と立ち尽くす僕を残し、咲世子さんは行ってしまった。
僕は、今、僕の身に何が起こったのか理解できない。
いや、理解したくない。
二人の初めてのキスなのに、女性である咲世子さんにリードされてしまった! 男の沽券にかかわる!!
なんて事はこの際どうでもいい。
こんなところでキスをして、誰か学園の生徒や、機情のカメラで見られてるんじゃないか? とかも置いておく。
幸い機情のカメラに撮られていたとしても、この位置はロングショットしか撮れないはずだし、
用心して僕の背で咲世子さんが隠れるような位置取りにしてあった。
だから、何が起こったのかはっきりとは判らないはずだ。
問題は、今の咲世子さんの外見は完全にルルーシュだったと言うことだ。
何が哀しくて、外見だけとはいえ、ルルーシュとキスしなれければならないんだっ!!
しかも大好きな人との、大切な、初めてのキスだったのにっ!!
何度も挫折して、ようやく叶った念願のキスだったのにっ!!
咲世子さん、貴女は一体何を考えているんだ……?
貴女の事は大好きだけど、時々、本当に何を考えているのか判らない時があるよ……。
いや「時々」じゃなくて、「頻繁に」かもしれないけど……でも、ここまで混乱させてくれたのは初めてだ。
……仕切り直す! 仕切り直すぞっ! 今のは考えない事にして、今度こそ僕の方から、ちゃんと「咲世子さん」と!!
機情に、いや、ルルーシュに見られなかっただろうことは幸いだ。
万が一目撃されていたら、後から何を言われたものか判ったもんじゃないし、反論もできない。
そうだ、過去を振り返るんじゃない! 未来を、明るい未来を信じるんだ!!
良かった探しは大切だよね。うん。
ようやく立ち直って、その場を去ろうとした、正にその時。僕は殺気を感じ、身を翻した。
何だ? この尋常じゃない空気は!?
さっきまで普通だったのに、何が起こったんだ?
警戒しながら周囲を見回すと、500mほど離れた木陰の間にロロがいた。
……ひょっとして、今の見られた?
いや、まて、ロロ!
今のルルーシュは咲世子さんだっ!
本当のルルーシュであるはずがない!
そんなの君だって判っているだろう?
何で、そんな本気100%の殺意を向けるんだっ!! やめてくれ!
ただでさえ、落ち込んでいるのに、そんな形でルルーシュ(外見が)とキスしてしまったという事実を押し付けないでくれっ!
あれは咲世子さん。僕の大好きな咲世子さんなんだーーーっ!!
僕の心の叫びは虚しく、ロロには届かなかった。
あまりの険悪さにルルーシュに何があったのか問われたが、もちろん答られるはずがない。
咲世子さんとのキスやり直し作戦も決行できる雰囲気にならない。いや、そもそも、僕がそんな気分になれない。
機情に戻れば、ロロのジト目が、僕に忘れてしまいたい事実を突き付けてくるのだから。
せめてもの救いは、ロロの攻撃性が咲世子さんにはほとんど向かっていないことだ。
……向けても意味がないことが判っているからかもしれないけど。
そしてロロの機嫌は低空飛行を続け、その間ずっと僕はルルーシュを直視できず、いたたまれない日々を過ごしたのだった。
……色々な意味で。
支援
以上です。
やっぱり、文字数オーバーして怒られたので、レス数増えてしまいました。すみません。
ギリギリはイカンですね。次からは余裕を持って編集するようにします。
後半上手くまとめられず、ちょっと中途半端な感じになってしまい、
しばらく寝かせるべきかとも思ったのですが、勢いを優先しました。
結局、振ってもらったネタに忠実なのは、
「ルルーシュの格好をした咲世子さんが、咲世子さんからライにキスをする」という部分だけですね。
内実的には「ライとルルーシュの」キスじゃなくて、「ライと咲世子さんの」キスになってます。
でも、スレ的というか、板的にこっちの方が正しいよね?
私、間違ってないよね?
しかし内実はどうあれ、ビジュアル的にはライとルルーシュがイチャイチャしてるんだぜ?
SSの素晴らしさを痛感したよ。文字だけだから書いてる時は気にならなかったんだぜ。
ワレニカエルトあっー!ナンダケドネ。
因みに家政腐日記ライ視点バージョンは、もう少し糖度が高くて、シリアスになると思います。
多分。
そして、ラブいのが書きにくいんじゃなくて、シリアスなのが書きにくい気がしてきたんだぜ……。
867 :
保管庫の人:2008/07/12(土) 00:25:22 ID:Rq/Uomds
GJ!7月11日の10個目はKAMEI卿でした。(パチパチ)
タイトルなんですが、
× 特別天然危険物―\―\咲世子
○ 特別天然危険物――咲世子
でいいですか?
GJ。500m先の木陰の人間が見えるって、どこぞの民族じゃないんだし。ライ、恐ろしい子っ!
でもどんだけライが咲世子さんのこと好きなのかが分かって面白かったです。
ひとつ残念なのはいくら天然って言っても咲世子さんの心情がほとんど見えないのは残念かな
ライ視点だから難しいところもあるかもしれないけど
4/6を重複投稿していたんですね……orz
すみません。
やっぱり、携帯からの投下は何かと難しい……。
>>867 それでお願いします。
携帯からの設定機能を使ったら、何故か\が挿入されていたのです。
>>868 ……咲世子さんの心情について、ほとんど考えて無かった事に気付きました。
でも、きっとライにベタ惚れなんじゃないかと。
家族でもカップルでも天然でイチャイチャな人達が大好きなので、仮に咲世子さん側を書いたらそうなると思います。
870 :
保管庫の人:2008/07/12(土) 00:57:14 ID:Rq/Uomds
了解しました。
ところで、866の >シリアスになると思います。 のくだりで、
シリアスがシリアナルに見えてしまったのは、KAMEI卿の業故でしょうか?w
医学用語だけどそれ以上は板的にアッー
それにしても時期的にも人がいないと思いきや、すごいですねこのスレの投下量。
ギャルゲ板だし社会人やテスト中くらいの大学生が多い…よね?
……シリアスを投下し辛い流れだぜ……大丈夫かな?
んー、誰もいない今のうちにちょろっと投下しちゃおう
874 :
騎士の誓い:2008/07/12(土) 01:41:30 ID:tLF0jFS3
「ジェレミア卿」
嚮団に攻め入る為に日本を離れるまでの、空白の時間。
学園の外に歩みを進めていたジェレミアを、ライが呼びとめた。
ライは、未だジェレミアを信用しきれていなかった。自らが王であった頃に、
忠臣に恵まれなかったからか。ジェレミアの言う忠義が、ルルーシュを陥れるための偽りに思えたのだ。
そう思っていた矢先に姿を消そうとしているジェレミアを見て、ライは警戒心を抱かずにはいられなかった。
「これは、ライ様。騎士団の準備は整いましたか?」
「もう少しかかるらしい。それより、どこへ行くつもりなのですか?」
表面上は穏やかな、しかしその内に穏やかとはほど遠い思惑を孕ませたライの言葉に、
ジェレミアは不意に哀感を感じさせる顔をし、目を伏せた。
「戦いの前に、殿下に……ユーフェミア皇女殿下に、ご挨拶に伺おうかと」
全力で支援しよう
876 :
騎士の誓い:2008/07/12(土) 01:43:44 ID:tLF0jFS3
薄暗い霊廟の中。水面に浮かぶ幾つものキャンドルの灯は、
ここに静居するモノ達を闇から遠ざけるかのように淡く、優しく輝きを放っている。
その姿は、幽玄な美しさを生み出すと同時に、見る者の胸中に言いようのない悲哀を抱かせている。
「……殿下の髪と、同じ色です」
そういってジェレミアは、思いのほか整った筆跡でユーフェミアの名をピンクのキャンドルに刻んだ。
ジェレミアが硝子細工を扱うように、恭しい手つきでキャンドルを水面に浮かべるのに倣って、
ライもまたブルーのキャンドルにユーフェミアの名を刻み、水面に浮かべてそっと押し出す。
ジェレミアとライのキャンドルが、他の無数のキャンドルと寄り添うようにしながら儚げに光る。
暫くの間、二人は黙ってその幻想的な光景に見入っていた。
死者達を悼む場だからか。まるで音さえも死んでしまったように、深々として悲しい、
しかしどこか包み込むような優しさを含んだ、そんな静寂。
「ライ様は、ユーフェミア様のことをご存じで……?」
「……まだ、僕がアッシュフォードで学生をしていた頃。
ユーフェミア殿下……ユフィが、僅かな期間だけど、生徒として通っていたことがあって」
支援していいのは支援される覚悟のあるやつだけなので支援〜
支援に参りました
879 :
騎士の誓い:2008/07/12(土) 01:44:41 ID:tLF0jFS3
自分と友人として接してほしい。そんなユーフェミアの言葉を思い出して言い直しながら、
ライ自身が驚くほど、ユーフェミアへの想いは自然と紡ぎだされた。
「……不思議な人だった。ブリタニア人だとか、日本人だとか、そんな括りは彼女には何の意味も無かった。
世間知らずで、時には突拍子の無いこともする、お転婆な人だったけど……」
じんわりと、まるで水がしみ込むように、ゆっくりと広がる胸の痛みをライは感じた。
ブラックリベリオンの後。ゼロを失い、ほとんど壊滅状態の騎士団の仲間達と必死に逃げ延びてきた今まで。
ゼロを取り戻し、囚われた仲間達を救い出し、仲間達を失いながらなお日本解放の為戦い続けている今。
ライは考える。その間、自分は、彼女の死から目を背けていたのではないだろうか?
「だけど……本当に、優しい人だったよ」
ひょっとしたら自分は今、漸く、ユーフェミアという人物の死と正面から向き合えたのではないか、と。
ライ自身にすら把握しきれない感情を孕む声をもらしながら、ライの心は不思議なほど澄んでいた。
ジェレミアは何も言わなかったが、あるいは、ライはこの時涙を流していたのかもしれない。
大切だった、本当に大切だった人との、早すぎる別離を惜しんで。
優しい世界を望んだ、誰よりも優しかった人の、不憫過ぎる最期を悼んで。
何故か。その声が霊廟に広がり溶けた瞬間に何処からか吹いた風が、
悲しんでいる自分を労わるかのように、頬を撫でてくれたようにライには思えた。
880 :
騎士の誓い:2008/07/12(土) 01:45:11 ID:tLF0jFS3
「……私が、アリエスの離宮の警護に着いた日。
ルルーシュ様とお戯れになっていたユーフェミア殿下は、お帰りの際、
私に声をかけてくださいました」
ぽつりと、声が聞こえた。
昔を懐かしんでいるような、泣き出すのを堪えているような。
言葉では表現できない感情が混ざり合った言葉。
背を向けたままのジェレミアがどんな表情を浮かべているのか、ライには知ることが出来ない。
けれど、きっと今の自分と同じような顔をしているのだろう、と。
何の根拠もないのに、ライはそんな風に思った。
尤も、ライ自身、自分が今どんな顔をしているのか分からなかったが。
「幼いながら、皇族としての気品を感じさせながら、ユーフェミア様は仰った」
881 :
騎士の誓い:2008/07/12(土) 01:46:14 ID:tLF0jFS3
『約束してください。私の、大切な人達を守ってくださると』
その時ライは跪いたジェレミアの手が固く、震えるほどに固く握りしめられていることに気付いた。
その震えが伝播したように、紡がれるジェレミアの声も震えている。
「私は、約束したのです。マリアンヌ様を、ナナリー様を、ルルーシュ様をお守りすると。
そして誓ったのです。この優しい方を、ユーフェミア様を必ずやお守りしてみせると。
だというのに、私は……私は……!」
ぎしり、と。機械の腕が軋むほどに、ジェレミアの拳が一際固く握りしめられた。
支援
sien
支援
支援させて頂く!
まだ途中なのに目に汗がしみてきたぜ……
支援
支援!
思念
支援
890 :
騎士の誓い:2008/07/12(土) 02:40:38 ID:tLF0jFS3
「マリアンヌ様をお守りすることも出来ず……ナナリー様の光と自由を失わせた挙句……
今また……! ルルーシュ様から、掛け替えの無い方を奪ってしまった……!!」
例えV.V.の信を得て、ルルーシュの真意を確かめる為の行動だったとはいえ。
ジェレミアがシャーリーの記憶を甦らせたことが、悲劇を惹き起こした原因であるとも言える。
少なくとも、ジェレミア自身はそう考えているのだ。そして、ジェレミアの後悔はこれだけではない。
行政特区日本。ユーフェミアの夢見た、誰もが仲良く暮らせる優しい世界への、第一歩。
それがギアスの暴走により、ユーフェミア自身の手によって打ち砕かされた。
もしもっと早く、ギアスキャンセラーの力を手に入れていれば。
ユーフェミアを、救えたかもしれない。ルルーシュに、大切な人を殺めさせずに済んだかもしれない。
守りたかった人を守るべき時に、守ることが出来なかった……そんな自分が、ジェレミアは許せないのだろう。
891 :
騎士の誓い:2008/07/12(土) 02:41:42 ID:tLF0jFS3
「私は……また、守れなかったのですね。
ユーフェミア様を。
ユーフェミア様の夢を。
ユーフェミア様と交わした……約束さえも」
唐突に、ライは気付いた。この男は、自分によく似ていると。
譲れないものがあった。守りたい人がいた。
それなのに守ることが出来なかった、不甲斐ない自分に。弱かった自分に。
「ジェレミア卿」
だが、だからこそ。この男に慰めなど必要無いことを理解していた。
シャーリーは、ライにとっても掛け替えの無い友人だった。そのシャーリーを死なせたことで、
自身の無力さへの形容し難いほどの怒りをライ自身も覚えていた。故に。
892 :
騎士の誓い:2008/07/12(土) 02:43:04 ID:tLF0jFS3
「僕達にはまだ、守らなければいけない人がいる。
咽び泣き立ち止まることなど、今の僕達には許されない」
「……ええ、分かっています」
ライの思ったとおりに、ジェレミアは立ち上がり、振り向いた。
その顔には最早、ジェレミアの弱さは感じられない。少なくとも、表面的には。
ライはこの時、確信した。この男は、やはり自分に酷く近しい存在だと。
まだ、守るべき人がいて。その人を守れる力があるのなら、
ライなら再び立ち上がる。だからこそ、今も戦っている。
ジェレミアも、自分と近しい存在なのだから。
いつまでも、悲しみに沈んでいる筈が無い。
893 :
騎士の誓い:2008/07/12(土) 02:44:29 ID:tLF0jFS3
だから、清浄な想いの集うこの場所で、今また誓おう。
かつて守ると誓った彼女が、安心して眠っていられるように。
「誓うよ。ルルーシュも、ナナリーも、僕達が守る」
「その為なら我等例えこの命に代えても、全力で!」
淡いキャンドルの光の中で、二人の騎士は拳を突き合わせて誓うのだった。
支援
投下終了。なかなかやるな、お猿さん。
なんだか湿っぽい内容だけど、多くの支援に全力で感謝するよ。
あと、保管庫の人様。騎士の誓いで二個目のところを、
薄暗い霊廟の中。水面に浮かぶ幾つものキャンドルの灯は、
ここに静居するモノ達を闇から遠ざけるかのように淡く、優しく輝きを放っている。
その姿は、幽玄な美しさを生み出すと同時に、見る者の胸中に言いようのない悲哀を抱かせている。
「……殿下の髪と、同じ色です」
そういってジェレミアは、思いのほか整った筆跡でユーフェミアの名をピンクのキャンドルに刻んだ。
ジェレミアが硝子細工を扱うように、恭しい手つきでキャンドルを水面に浮かべるのに倣って、
ライもまたブルーのキャンドルにユーフェミアの名を刻み、水面に浮かべてそっと押し出す。
ジェレミアとライのキャンドルが、他の無数のキャンドルと寄り添うようにしながら儚げに光る。
暫くの間、二人は黙ってその幻想的な光景に見入っていた。
死者達を悼む場だからか。まるで音さえも死んでしまったように、深々として悲しい、
しかしどこか包み込むような優しさを含んだ、そんな静寂。
その静寂をやぶったのは、ジェレミアだった。キャンドルを見つめる眼はそのまま、
ジェレミアは背後に立つライに問いかける。
「ライ様は、ユーフェミア様のことをご存じで……?」
「……まだ、僕がアッシュフォードで学生をしていた頃。
ユーフェミア殿下……ユフィが、僅かな期間だけど、生徒として通っていたことがあって」
と入れ替えて保管してくださいませんか? お願いします。
それでは、最近千葉さん書いてないなと悩んでいる千葉はライの嫁でした。
改めて、支援に感謝です。
>>895 乙ですっ!!いいな、いいなー。
シリアスな話が書けるその才能。羨ましいなー。
シリアスな話の後で恐縮ですが、一つ投下
よろしいでしょうか?
というか人いるのかな?
>>895 いいねぇ悲しみの色が入った作品はひきつけられるものがありますね
とても昨日ここで出会った人とは思えないw
>>896 お呼びですかな?
>>897 孤独な戦いをしようとしていた所に・・・。
あなたが神かっ!!??
投下行きます。
例によってバカ話。
シリアス書きたい、けど書けない・・・。
これは運命だったのかもしれない。いや、きっとそうなのだろう。
記憶を思い出した僕にとって、家族以外で初めて出来た大切な存在。
かつての僕が見たら信じられないと思うだろうな。
こんな気持ちを抱くなんて。
全くの他人。だけど僕らの境遇は似ていた。だから惹かれあったんだ。
僕は今満たされている。これが、人を愛するという事なのか。
― 熱風襲来 ―
病弱という設定は大変だな。
彼女を保健室まで送った後、生徒会の仕事まで少し時間の空いた僕は
屋上で風に当たりながら、ふと考えていた。
カレンと恋仲になって、最初の夏がやってきた。
夏は暑い。これはいつの時代も変わらない。
けど、皆が言うには今年の夏は特に暑いそうだ。それも半端じゃない程暑いらしい。
ミレイさんは僕と顔を会わす度に、一言目には決まって「・・・熱いわ。」と言うし、
シャーリーは、「急に(気温が)変わり過ぎよ。」と呟き、リヴァルは暑さのあまり
生徒会室にも滅多に姿を見せなくなった。
いや、そもそも校内でも見かけない。学園に来ているのかさえ怪しい。
確かに、夏の暑い中にバイクを飛ばすのは拷問に近いものがあるのだろう。
僕も昔馬に乗っていた時にそう思ったから。
だが、スザクやニーナからは「それ程でもない。」との返事が返って来る。
でも、スザクは鍛え方が並じゃないから参考にはならないし、ニーナに至っては
毎日冷房の効いた部屋で一日中パソコンとにらめっこをしていて、
外の気温を知っているのかさえ怪しい。この2人は参考にならない。
カレンに聞いてみたけど、「去年と同じくらいよ。」と優しく微笑みながら
返してくれるだけだ。あぁ。あの笑顔、綺麗だったなぁ・・・・・。
ところ変わって生徒会室
「ルルーシュ?ちょっといいかしら。」
心底疲れきった様子で会長が話しかけて来る。
「・・・何ですか?会長。嫌な予感がするんですが。」
本当に嫌な予感がする。自慢じゃないが、こういう時の勘は悲しいかな、
ハズレた事が無い。
「この熱さをどうにかして欲しいのよ。あなたなら出来るわっ!!」
「なっ!?何の冗談ですか。幾ら俺でも出来る事と出来ない事ってものが・・・。」
やっぱりか。あらゆる可能性を考慮するまでもなかった。何故ならそれは
アッシュフォード学園のみならず、今やこの租界全体の問題だからだ。
「あっ!グッドアイデアですね、会長。確かにルルなら何とかしてくれるかも。」
「シャーリー!お前まで!?だから無理なものは無理だと・・・。」
まったく無茶な事を言う。ブリタニア軍ですらこの熱さに頭を悩ませているのに、
シャーリーは俺を過大評価し過ぎだ。
「会長、俺も賛成です。」
「リヴァル!!滅多に学園に来ないお前は黙っていろ。俺だって出来る事なら
部屋で休んでいたいんだぞ。」
おまけに、ゼロの仮面を被って、あの熱さとも戦わないといけないというのに。
敵はブリタニアだけで十分だっ!
支援
「それはルルが悪いんじゃない。唯でさえ出席日数足りないんだから。」
「くっ!兎に角。会長、俺には無理ですっ!!」
「あらぁ、ナナリーがどうなっても良いの?」
「っ!!??」
何を言い出すんだ会長!?ナナリーがどうなるというんだっ!?
「今はまだ本格的な夏を迎えて無いわ。だからナナリーまで影響は出ていない。」
「本格的な夏・・・あっ!」
「これ以上熱くなると?その根拠は何なんですかっ!!」
冗談じゃない。これ以上なんて耐えられない。ん?シャーリーはどうしたんだ?顔が赤いな。
まあ、大体察しはつく。大方、昼間のあの熱さを引きずってるんだろう。
「女の勘よ。でもその時が来たら、間違いなくナナリーも・・・。
そうなった時にはもう手遅れ。私達は再起不能。勿論ルルーシュ、あなたもね。
けど、そうなったら誰がナナリーを守るの?」
会長の勘・・・何て事だ。黒の騎士団に任せるか?いや。駄目だ。連中もあの熱さに
心底参ってる。それに・・・騎士団にはアイツがいる。あんな奴にナナリーを
守らせる訳にはいかない。危険すぎる。
「何とかするしか・・・無いですね・・・。けど、俺だけじゃ無理です。ここは
全員の力を合わせて・・・。」
「ゴメンなさい。ちょっと保健室に行ってて。」
「「「「カレンッ?」」」」
丁度いい。いや、もうこうなったら下手な小細工などせずに正面突破だ。
「カレン?ちょっといいか?」
「あら、ルルーシュ。どうしたの?」
俺は軽く息を吸い込み、気持ちを落ち着かせる。
「話がある。重要な話だ。」
「重要な・・・話?」
二発目じゃぁい!
全力支援
えっ?もうこんな時間?僕は一体・・・。そうだ、カレンの笑顔を思い出していたら
いつの間にか。はぁ、彼女の笑顔はまるでギアスだ・・・。
違う違う!今は昔と比べてどれくらい暑いのか具体的に知りたいんだった。
カレンの笑顔ならいつでも見れる。あぁ僕は幸せ者だ。・・・いや、だから違うっ!!
このままではらちがあかない。ここは一つ、僕の一番頼れる親友、ルルーシュに聞いて
みよう。
そう思い、僕は生徒会室に向かった。
「重要な話って何なのかしら?」
「ああ、君とライの事だ。」
「ライの事・・・。」
何故もう頬を染めるっ?くっ、負けるな、俺は魔神ゼロだ。
ブリタニアを壊し、世界を創造する男だ。色恋沙汰の一つや二つ、簡単に
治めて見せるっ!!
(童貞坊やには無理だ。)
黙れ魔女!!・・・何だ今のは。幻聴か?いや、まあいい。俺の事はどうでもいい。
今は目の前の問題を・・・。
「すいません。遅れました。」
「「「「「ッライッ!?」」」」」
支援だ!君は一人ではない
支援
扉を開けると、そこには彼女が居た。僕の最愛の人。
彼女は一瞬驚いたような表情をしたが、次の瞬間、僕の胸に飛び込んで来た。
僕は彼女を優しく抱きしめる。すると彼女は僕の胸の中で、その綺麗な瞳を潤ませて、
囁くように言う。
「・・・ライ、会いたかった。」
僕はとびきりの笑顔を彼女に向けてこう告げた。
「僕もだよ、カレン。僕の愛しい人。」
僕は今満たされている。これが、人を愛するという事なのか。
支援
―またまたオマケ―
熱風が吹き荒れ、その元凶が去った生徒会室。そこは死屍累々という言葉が
相応しい場所だった。
「これだから・・・来たくなかったんだ。何なんだよ、あいつら・・・
今日はずーーーっと一緒だったハズだぞ?」
今にも泣き出しそうな表情でリヴァルが言う。しかし、涙は出ない。
どうやら、流し過ぎて枯れてしまったらしい。
「か、会長。あれで・・・まだ・・・。」
シャーリーは床に座りこんで天井を見上げながらそう言った。
その目は、心なしか焦点が合っていない。
「え、ええ。あれで、まだ・・・よ。」
およそ彼女に似つかわしくない、精魂尽き果てたような表情でミレイが答える。
熱風の直撃を間近で受けたルルーシュは、真っ白な燃えカスのようになっていた。
ルルーシュは薄れ行く意識の中で、あの声を聞いた。
(流石は騎士団の双璧だな。だから言っただろう?童貞坊やには無理だと。)
・・・黙れ・・・魔・・・女・・・。
支援
以上で投下終了です。
支援して下さった皆様、真にありがとうございました。
こんな真夜中なのに・・・。本当はもっと早くに投下したかったのですが
今日は、凄まじい投下ラッシュで、さながら戦場のような様相でしたので
躊躇してしまいました。気づいたら、ネカフェで5時間経過・・・。
PC早く直そうっと。
それでは、最後にもう一度、支援してくださった皆様、ありがとうございました。
支援 感想は後で書くが言わせて頂くGJだ
乙&GJです。
暑いと熱いが混じっていて誤変換?と思っていたら、そういう話でしたか!
これ投稿したら、改めて最初から読み直したいと思います。
ラブラブバカップル万歳!
恐らく連投になっているだろうから謝っとく
すんませんorz
>>914 ライカレ厨卿GJだ!!
夏が熱いのは当然だが愛の炎でさらに気温が上がっても当事者たちは気付かない!
そこが面白い!w
私は紙ではないですよ、こんな時間まで自分のSS煮詰めていたアホな職人空(ryです
管理人さん。すいません。読み返してみて修正したい箇所があります。
>>912のところの最後から2行目のC.Cの台詞です。
(流石は騎士団の双璧だな。だから言っただろう?童貞坊やには無理だと。)
ここの「双璧だな。」の後に「輻射波動も真っ青だ。」と入れて頂けないでしょうか?
その後はそのままで。お手数かけて申し訳ないですが、何卒よろしくお願いします。
>>916卿
>>917もとい豆卿
ありがとうございます。これからも頑張って書きますっ!!
次回作はある程度出来上がってるけど、今までで一番長いうえに
バレスレ見てて受信した電波なんで、正直迷います。
今まで、誰もバレネタいじって投下されてないから、反応が怖すぎる。
しかも、カレンのカの字も出ないし・・・。
>>895GJです。
ユフィまで絡めてくるとは!
しかし、先週以来ジェレミア株は各所で上がりっぱなしだけど、
ここまでかっこいいジェレミアは初めて見た気がします。
>>919 大丈夫だ、自分もバレスレで受信した物を書いているから。
一瞬ネタ被ってたらどうしようかと思ったが
>>しかも、カレンのカの字も出ないし・・・。
で安心した。
老婆心ながら、投下する時はバレネタが入ってる旨は明記するのぜ?
日曜日の夜にたったスレが既に920超えしている件
これは放送前に新スレ移行するな……
どうやら1週間持たなそうだな…恐るべし
なら今日でこのスレに止めを刺し、新たなスレの幕を開けるか…
丁度保管庫も新たに生まれ変わる日だしな…
>>924 そんな事言うからふと電波を受信した
その役目を負うのは、これが初戦の職人さんか、はたまた歴戦の古強者か……。
SURE 07
保管庫 が 目覚める 日
926 :
保管庫の人:2008/07/12(土) 07:24:40 ID:Rq/Uomds
>>924 すいません…予定の時間に間に合いそうもありません…
927 :
保管庫の人:2008/07/12(土) 07:39:28 ID:Rq/Uomds
すいません、ちょっと仮眠取ります。
・既存のサイトは残してきます
・現在、既存のSSの変換を優先してるため、新規に投稿されたものはあと回しになってます
・新サイトは近日中とさせていただきます。時間を見誤ってました
あと、すいませんが、万が一のためにどなたかこのスレが1000にいくか容量ストップした時点でスレをhtml形式で丸ごと保管しておいて貰えると助かります。
落ちます。約束守れなくてすいません。
保管庫の人あまり無理はしないでくださいね。
親サイトの方はゆっくりでいいですから、体調を崩さないよう気をつけてくださいね
のんびりやりゃあ良いと思うよ
ちょっと遅いくらいで文句言うやつもおらんでしょーし
このスレの膨大な作品量を考えれば、保管庫の人卿の働きは既に充分ですよ。
まったり息抜き程度に考えて作業してくださいな
>>927 無理しないでくださいね、本気でそう思っています。
保管庫の人氏の働きが素晴らしすぎるのはここの住人なら周知の事実です。
実生活に支障のない程度で作業は行ってください。
932 :
保管庫の人:2008/07/12(土) 14:20:43 ID:Rq/Uomds
取り敢えず、あれからたっぷり4時間ほど寝て作業の続きしてます。
概算ですがSSだけならあと12時間ぐらいで終わると思います。
もし、私のことを気にして投下を躊躇されている職人様がおられましたら、どうぞ遠慮は無用です。
今回の改修は作品の増加を見越してのものなので、作品が来ないと私の作業が全て無駄になってしまいます。
また夜に来ます。では。
933 :
保管庫の人:2008/07/12(土) 14:23:03 ID:Rq/Uomds
言い忘れました。
>>928-931 ありがとうございます。SSと皆様の声援は私にとって何よりの活力の源になっています。
最低限、休むべき時は休んでいるので、どうぞご安心ください。
このSSスレがここまで大きく長く続いているのは
ロスカラが良いゲームだってこともだけど
保管庫の人さんの存在が大きいって思ってます
保管庫の人さんガッツ!
わたしも面白かったよって言ってもらえるようなSSをガッツで作って持ってきま〜す
つまりライ×ミレイ執筆中ということですね
わかります
言ってみたかっただけです……
やっぱり900番台になると、徐々に投下が減りますね……。
昨日あれだけあったからだろ
きっと22時以降が職人さんたちのターン
939 :
ワラビ餅:2008/07/12(土) 21:16:35 ID:4StED6nR
この前書いたSSのつづきを投下したいのですが
支援してくださる方いらっしゃるでょうか?
支援の準備はいつでもできているであります、サー!
しえん、しえん!
支援
943 :
ワラビ餅:2008/07/12(土) 21:23:17 ID:4StED6nR
支援してくださる方がいらっしゃるので投下したいと思います。
※注意※
ルルーシュ人格崩壊してます。
944 :
ワラビ餅:2008/07/12(土) 21:23:50 ID:4StED6nR
帝国の兄妹の私闘 Second Battle
あのルルーシュとナナリーのケンカ?を見てから1週間が経っていた。僕はいまだにあのケンカは夢かどうかを聞けていなかった。なんでかというと夢だ
ったら「夢だったんだ、よかった」で終わるけど、現実だった場合は色々とショックが大きい。でもそれを除いては特に何もなかった1週間だった。
いつものように生徒会室を開けてみるとそこには友人が2人いた。1人は栗色の髪の色をした水泳大好き少女。いつもは元気な彼女だが、今回ばかりは
違っていた。多分理由はもう1人の友人のせいだろう。漆黒の髪をし、紫色の瞳をした容姿端麗な青年は異常な行動をとっていた。
悪の根源は誰かなんて知りたくもないし、調べたくもない。話は1時間ほど前にさかのぼる。
支援
支援
947 :
ワラビ餅:2008/07/12(土) 21:25:05 ID:4StED6nR
悪の根源は誰かなんて知りたくもないし、調べたくもない。話は1時間ほど前にさかのぼる。
たまたまミレイさんが理事長のために2,3日前に買ってきたアルコール度数の高いお酒があった。なんでも、もうすぐ理事長の誕生日らしくプレゼントと
して買ってきた物だった。それを理事長には秘密にしたいからとクラブハウスにある冷蔵庫にこっそりと入れておいてらしい。
それをリヴァルがそうとは知らずに生徒会室に持ってきてしまった。まあそのお酒はラベルなんかも取り外してあったし、袋やメモなんかもついてなかっ
たし、なにより液体の色がオレンジ色だからジュースだと思ったのだろう。たまたま誰もいなかった生徒会室でこっそり飲もうと思っていたリヴァルは、ニ
ーナから手伝って欲しいことがあるから図書室に来てくれとたのまれたらしい。至急だというのでリヴァルはさっさとその手伝って欲しいこととやらをおわ
らせて飲もうと考えたらしく、テーブルの上に出しっぱなしにしたまま図書室へと走っていった。
及ばずながら、支援を
支援
支援
支援
しえん
953 :
ワラビ餅:2008/07/12(土) 21:27:53 ID:4StED6nR
誰もいなくなってしまった生徒会室にシャーリーとルルーシュがやってきた。ルルーシュはのどが渇いていたらしかった。ルルーシュのためになにか飲
み物をあげたい、そう思ったシャーリーはテーブルの隅に追いやられているオレンジ色の液体のはいったビンを見つけたのだ。即座にジュースだと思っ
てシャーリーはルルーシュにジュースをあげた。ルルーシュは最初オレンジ色の液体を見ながらなにかブツブツ言っていたらしいが、のどの渇きに負け
て結局飲んでしまったそうだ。
ルルーシュはたった1杯しかのんでいない。しかしあっさりとアルコールに負けてしまったそうだ。恐るべし、アルコールパワー。その後のことは想像にお
任せしよう。いきなり猫マネをし始め、次に腕立てふせ、お次はヘアブラシで自分の髪の毛を外ハネにし、挙句の果てに、なにやらポーズのとって「はじ
けろ!ブリタニアー!」なんて叫び出したそうだ。
支援
955 :
ワラビ餅:2008/07/12(土) 21:29:30 ID:4StED6nR
魔と化した生徒会室の扉をあけた時に僕が目にしたのは今にも泣き出しそうなシャーリーの顔と「お兄様ー!おにいちゃーん!」と交互に叫んでいるなぜか顔が赤いルルーシュの姿だった。
「ライ・・・ルルがどうにかなっちゃった・・・。」
どうしようとばかりにこちらを見てくるシャーリー。お願いだから僕にこの現状を理解する時間を下さい。僕の願いもむなしくルルーシュは円周率を唱え始
めた。
「3.141592・・・。」
ルルーシュの円周率をBGMにしながらとりえあえず、僕はシャーリーをこの部屋から避難させることにした。このままだと何かシャーリーの身になにか
悪いことが降りかかりそうな気がするからだ。
「シャーリー、ここは僕が何とかするから、君はこの部屋からでたほうがいい。」
「でっでも、私の責任だし・・・。」
「3589・・・。」
「君のせいじゃないよ。ルルーシュは・・・えっと・・・そう、きっと色々あって睡眠不足なんだ。だからおかしいんだよ。だから何も心配することはないよ。」
シャーリーを無理やり丸め込み僕は彼女を生徒会室から避難させると、この変人をどうしようかと悩むことになった。とりあえずルルーシュの部屋に隔
離しよう。そう思ったときだった。
支援
957 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/12(土) 21:29:54 ID:2ubDWE0a
支援
支援
959 :
ワラビ餅:2008/07/12(土) 21:30:24 ID:4StED6nR
「お兄様?いらっしゃるでしょうか?」
「「ナナリー!?」」
この兄妹って本当に突然やってくる。それもうまい具合に。
「この声・・・お兄様とそれにライさんですね。んっ?なにかあったのでしょうか?」
「なっ・・・なにもないよ、ナナリー。とっ、とりあえずこの部屋から逃げたほうが・・・。」
ナナリーを避難させなければ。逃げてくれ!しかし再度僕の願いはかなわなかった。
「ちょうどよかった、ナナリー。二人とも話があるんだ。」
先ほどのルルーシュとは違い、なにやら真剣な目でこちらをみてきた。
「なんでしょう。お兄様?」
僕の立っている位置まで車椅子を動かしたナナリーはいつもの調子で兄に問い掛けた。
「とりあえずライは床に正座しろ。」
「えっ!?正座!?なんで・・・。」
「それがナナリーをくださいなんていえる口か!!!!!!」
へっ!?意味がわからない。ナナリーをくださいって、なぜナナリーを僕がもらうんだ?なんだか怖いのでとりあえず僕は床に正座した。
ルルーシュはどこからともなくちゃぶ台を出してきて僕と向かい合うようにして座った。あぐらをかいている。なぜ彼はあぐらで僕は正座なんだ。
支援
支援
962 :
ワラビ餅:2008/07/12(土) 21:32:30 ID:4StED6nR
「お兄様?いったいどうなさったのでしょうか?」
「ナナリー。お前は黙っていなさい。これは俺とライの問題だ。」
問題!?何の問題なんだ?ナナリーもナナリーで「はい・・」と小さく返事をしている。
「問題ってなんだ?」
僕はいたって普通に聞いた。そう、ルルーシュと僕の問題とは何かを。なのに。
「ナナリーをくださいだとおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」
ルルーシュはちゃぶ台を思いっきりひっくり返した。ゴンッと音を立ててちゃぶ台はキレイにひっくり返った。ナナリーがキャっと軽く可愛らしい悲鳴をあげ
る。
「ルルーシュ!僕はナナリーをくださいなんていってない!」
「お前にお義兄さんなんて呼んでいいなんていった覚えはないわあぁぁぁぁぁ!!!!」
話がかみ合ってない。誰か助けて!ってアレ?こんな状況前にもあったような・・・。それも1週間ほど前に・・・。
「お兄様!ライさんの話を聞いてあげてください!」
この前もそうだった。ナナリーが反論してくれてそれで・・・。
「ナナリー、落ち着きなさい。俺がついてる。」
多分、この中で一番落ち着いていないのはルルーシュ君だと思うしルルーシュがついていつからこそ不安だとおもうのだが。心の中でつっこむ僕。こう
でもしないと冷静になれない。
「とりあえずライ、お前にはナナリーは渡さんからな。」
「お兄様・・・。」
突然おかしくなってしまった兄を相手にナナリーはどうしようかと迷っているようだった。それっきりナナリーは黙ってしまう。僕もなにかしなくては。そう思
ってとりあえず深呼吸をする。そしておもいっきり頬っぺたをつねってみた。うん、痛い。ヒリヒリする。ということは夢ではないようだ。
支援
支援支援
支援
966 :
ワラビ餅:2008/07/12(土) 21:33:08 ID:4StED6nR
「ライ、なにをしているんだ?」
「とくになにも。」
いいぞ僕。冷静さを取り戻した僕はこれまでの彼の行動をまとめてみた。彼の中では僕の話した言葉は勝手に脳内変換されるようだった。だったら話し
合いは通じない。しかたないのでルルーシュには悪いがナナリーといっしょにこの部屋から脱出することにした。しばらく人に見られないようにこの部屋
に監禁しておけば彼もそのうち治るだろう。
「ナナリーこの部屋から出よう。ルルーシュは今、混乱しているんだ。だからそっとしておいてあげよう。」
僕はできるだけナナリーの不安を取り除くように優しく言った
「そうだったんですか。ではそっとしておいてあげたほうがよろしいですね。」
ナナリーはさっきまでの悩んでいたのが嘘みたいに顔がほころんだ。
「じゃあ行こうか。」
「はい!」
僕はルルーシュに背を向けナナリーの車椅子を押して歩き出した。さらばお兄様。しばらくそこで頭を冷やしておいてくれ。
「ナッナナリー!?どこにいくんだ?俺を置いて奴といってしまうのか?」
ナナリーは後ろに振り向きながらいつもと変わらぬ調子で言った。
「お兄様は落ち着くまでそこおとなしくしていてください。ライさんをいじめた罰です。」
花が咲きそうな笑顔でそういわれるとさすがのルルーシュも懲りたらしく泣きながらナナリーナナリー叫んでいた。でもそんな彼には同情せず、僕達は
生徒会室をあとにした。
支援
968 :
ワラビ餅:2008/07/12(土) 21:34:18 ID:4StED6nR
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
俺はなぜか床の上で起きた。おかしいな、さっきまでシャーリーといっしょだったはずだが。そのうえのどがカラカラで頭痛がひどい。俺が考え込んでい
るとライが入ってきた。
「おはよう、ルルーシュ。よく眠れたかい。」
気のせいかもしれないがライの声色が冷たい。
「あぁ、俺はなぜ眠ってしまったんだ?」
するとライは不思議そうな顔をして少し考え込んでいた。
「・・・。ルルーシュ、君は夢を見なかったかい?」
「夢?みたぞ。」
「どんな夢だった?」
「はじめはアーサーになった夢だった。次はたしか麻薬の密売人で、次がカレンだった。他にも色々あったような・・・。」
おもえばおかしな夢だった。それもなんで俺は麻薬の密売人の夢なんか見るんだ。アーサーやカレンはわからなくもないが。
「他は?」
「他は・・・。ナナリーが結婚してしまう夢だった・・・。俺を置いて。俺がどんなに叫んでも振り向いてはくれなかった。」
そう、あれは悲しい夢だった。もし現実に起こったならば全力で阻止せねば。そもそもこんな恥ずかしい夢の内容なんてライぐらいにしか話せないが。
「そうか・・・。」
そういってライは生徒会室から立ち去っていった。俺はなぜか疲れきっていてもう動けなかったのでライを追いかけることはできなかった。
それから数日間はライ・シャーリーそしてナナリーまでもが俺に対してなぜが冷たかったのはいうまでもない。
支援
970 :
ワラビ餅:2008/07/12(土) 21:36:22 ID:4StED6nR
投下終了です。支援してくださった方、本当にありがとうございました。
支援
遅かったか…、GJでした。
乙で〜す
酔っ払ってはっちゃけるルルーシュ・・・
スザクが酔っ払ってはっちゃけるとこも見てみたいようなw
>>970 ワラビ餅卿GJ!
酔っ払ってキャラ崩壊したルルーシュw
ちゃぶ台返しってあなた!w
遅かったか…、GJでした。
>970乙&GJでした。
ナナリーが可愛らしくも、ちょっぴり黒くて好きです。
ルルーシュの壊れっぷりも半端ないしw
>多分、この中で一番落ち着いていないのはルルーシュ君だと思うしルルーシュがついていつからこそ不安だとおもうのだが。
この部分「ルルーシュくん」に読んでしまい、ちょっとびっくりしました。
後、「ついていつ」は「ついている」でいいんだよね?
もう970番台ですか
そろそろ次のスレを・・・と言いたいとこですが
にちゃん初心者のわたしにはスレ立ての方法がわかんない、と
どなたか方法教えてもらえないでしょ〜か。スレ違い申し訳ない・・・
それはさておき、ライカレで一つ投下
2レスですませま〜す
カレン・シュタットフェルトとは仮の名前、本名紅月カレン───な、わたしはとにかく憂鬱だった。
憂鬱の理由、くすんだ銀髪の男──ライは人の気も知らないで寝ている。わたしの膝の上で。
先日、いざという時の逃走ルートの確認を・・・という話をした際、
彼は恥ずかしげもなくわたしを映画に誘った。なのに本人はそのことをすっかり忘れている。
だから勇気を振り絞ってわたしの方から話題を振ったというのに・・・。
──ねぇ、ライ。[THE UNSUNG WAR]って映画知ってる? 先週封切りした映画なんだけど──
彼は読んでいた本から顔をあげて言った。
『うん、知ってるよ。まぁまぁ面白かったかな』
先週末にクラスの女生徒たちと連れ立って観にいったそうだ。
『社会勉強だから一緒に行こうって誘われちゃったものだから』
──じゃあ、[Shattered skies]って映画は? これも先週封切したばかりの映画なんだけど──
『そっちはなかなか面白かったよ。星五つでもいいくらい』
それも同級生の子と行ったの? と聞くと、彼はかぶりを振った。
『世界史のヘンリエッテ先生となんだ。映画館に行った事がないから一緒に行って欲しいって頼まれて』
──ということは[Electrosphere]ももう観たわよね。これも先週封切の映画なんだけど──
なんで知ってるんだい?! とライは無駄にさわやかな笑顔で返事した。
わたしはいたたまれなくなって、生徒会室を飛び出した。
中等部の女の子たちに引率者になってくれと頼まれて行ったのだという事は、あとでリヴァルから聞き出した・・・。
はっきり言ってライは天然だ。
社会勉強で一緒に行って! だの、初めてだから一緒に行って! とか、引率で一緒に行って! なんて
みんなただの口実で、ライとデートしたいだけなのは確定的に明らかじゃないか。
それで頭にきているというのに本人はどこ吹く風。
今はこの通りわたしの膝の上ですやすやと寝息をたてている。
休日は女の子たちとデート三昧。今日は今日とてアジトでKMFの整備。
疲れきって寝てしまうのもわかる話だ。
「いい加減にしなさい・・・、こいつめ」
ライの鼻をつまんでやった。ふがふが言い出したら離してあげよう。
「そうだ・・・・・」
確か今週末にも封切の映画があったはず・・・
封切り前の映画だったらライもまだ誘われてはいまい。
「今日にでもチケット取りに行こうっと」
そう決めると自然に笑みがこぼれた。
どの服を着て行こうか、映画の後にはどこに行こう。
そうだ、ライも行ってみたいと言っていたマフィンのお店! あそこに寄ってみようかな。
ライの髪を撫でながらわたしは幸せな想像にふけっていた。だから、
「ずいぶんと幸せそうな顔をしているのだな」
ほんのすぐそばまでC.C.が近寄ってきているのにわたしはまったく気がつかなかったのだ。
「ほあぁぁっ?!」
驚きのあまり変な声を出してしまった。危ない。あやうくライの頭を落っことしてしまうところだった。
「C.C.?! 驚かさないで! ライが起きちゃうでしょ!!」
「ほう、それはすまないことをした」
珍しいことにC.C.は素直に謝罪し、頭さえ下げてみせた。痛んだピザでも食べたのかしら?
だけど、あげたその顔は魔女の笑顔に満ち満ちていた。
「確か[Fires of Liberation]とか言ったかな? 週末封切の映画は」
一瞬、彼女が何を言ってるのかわからなかった。
「なかなか面白かったぞ。ピザを食べながら観るにはとても良い映画だった」
ちょっとなに言ってんの? まだ封切前の映画だってのに──そう言いかけて、わたしはある一つのことに思い至った。
「もしかして・・・・・」
あぁ、とC.C.は満面の笑顔で言い放った。
「昨日試写会に行ってきたのだ。ライをともなって、な」
それだけ言って、C.C.はきびすをかえして歩いていった。
後に残されるわたしとライ。
「こ、こ、こ、このっ、魔女ぉっっっっ!!!!!」
わたしは思わず立ち上がり、心のおもむくままに絶叫した!
ゴスっ。
整備場一帯に鈍い音が響きわたる。
それの意味することにわたしが気がつくのは、それからしばらく後のことだった。
980 :
ワラビ餅:2008/07/12(土) 22:01:34 ID:4StED6nR
>>976 誤字指摘ありがとうございます。
「ついている」が正しいです。
全然気がつかなかった・・・
>>979 GJ!
そうか、試写会という手があったか・・・
以上でした
二件続けてコメディ(というか、前のはギャグ?カオス?)
でしたが、最初に投稿した長編って方も忘れてはないです
ただ、書き上げた総てが保存しそこねてパーという状況に
いまだ呆然としていて・・・
忘れられないうちに書き上げて持ってきます。ガッツで!
>>981 BLUEDESTINY卿……どんだけACE好きなんですか!
そしてそれが分かってしまう自分はあなたといい酒が飲めそうだw
あーーっと、それともう一言、二言ほど
「焼肉ギアス」の時に支援くださった方、感想くださった方々ありがとうございました
あまりにも眠くて感謝もなにも一言もなく落ちてしまいました
ナナリーの親友にニヤリとしてくれた方はいたかなぁと思ってましたがいてくれたので良かった
三巻がどこにもないうえ、尼損ではなんか中古がプレミアですよ奥さん
次は今度こそ長編の方の続きで
P.S. 映画のタイトルに使ったのはアレです。わかる人はわかっちゃってニヤリとしてくださいませw
>>981 ライカレktkr!!
BLUEDESTINY卿GJです!!短い文章でよくここまで・・・。
上手いなー。
>>981 BLUEDESTINY卿GJ!
気の毒なライさん…せめてマフィン屋には付き合ってやろうぜw
さて、半端なレス番なのですがそろそろ次スレ立てに挑戦してみま〜す
(ワタクシの場合は、スレ立てる際には2ちゃんをブラウザで開いて、
当該板の最下段「新規スレッド作成画面へ」ボタンから作成しています。)
産め!
>>985さん
今日、にちゃんを見るようになってはじめて板の最下段を見ました
なんてことだ! そんなわたしはライを天然だなんて言えないようです
>>982さん
( `・∀・)つ且 お酒ドゾー
わたしはさっきからビールをいただいてますw
>>986 乙!!
埋め埋め。
新スレも立ったし、一つ創作するとしよう。
993 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/12(土) 22:26:22 ID:CJEUqpAf
うめ
>>986 乙でーっす!!
そして楳ー
…こんな漢字だったのかうめ
995 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/12(土) 22:27:26 ID:2ubDWE0a
埋め
うめ
997 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/12(土) 22:28:37 ID:2ubDWE0a
埋め
>>990 もう飲んでるんですかw
あ〜どうも日本酒頂きますよw
埋め!
1000 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/07/12(土) 22:29:48 ID:2ubDWE0a
1000だったらみんなで腕立て伏せ
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。