コードギアス 反逆のルルーシュ LOST COLORS SSスレ4
さらに、ナイトメアによる護衛というからには求められるのはスピードと正確性である。
(…アーニャも当然の様に付いて行くし)
その任務に自身の機体が向いてない事を自覚していたのか、はたまた別の理由か、自分に一言もなく随伴に加わっていたナイトオブシックス、アーニャ・アールストレイム。
結局残ったジノが、このつまらない任務を引き受ける事になったのだった。
(俺も紅蓮のパイロット、久しぶりに見たかったんだけどねぇ)
今回はアーニャに譲るか、と諦めて苦笑を浮かべるジノ。
彼は知らない。
そのアーニャもまた、護衛対象に忘れられて部屋の外にずっと立ちっぱなしにされている事に。
結果、帰ってきたアーニャに絡んだジノは、彼女の強烈な視線に黙らされる事となる。
支援 わー待ってました!
支援
すみません割り込みました。
支援
――――――
小さな応接室と言っても、人間が一人でいるには些か広すぎてもの悲しい。
その部屋の中央にある正方形の机に、カレンは自身の上半身を突っ伏していた。
彼女の目の前の席に座っていた茶色の癖毛の青年は、既にいない。
(ふふっ、スザクの馬鹿。分かりやすいにも程があるっての…)
そう心の中で言う彼女の表情に浮かぶのは、口調とは裏腹に暗い笑み。
果たしてそれは、今まで話をしていた青年へと向けたものか。
或いは、自分への嘲笑か。
――「あの青いランスロット。パイロットは、彼なんでしょう?」
そう言われた瞬間のスザクの表情は、今やナイトオブセブンとなった彼には滅多に見られない、呆気に取られたもの。
すぐに慌てて冷たい仮面を貼り付けた彼だったが、カレンには最初の表情で十分だった。
否定の発言をするスザクに御座なりな返事をして、すぐにお友達の時間の終了をカレンは宣告したのだった。
彼女の確かめたかった事は、それだけだったから。
それにしても
(私も、何で気付かなかったんだろう)
今にして思えば、あれほど彼に似合った機体もないだろう。
鮮やかな蒼穹のカラーリング。
開発者であるラクシャータをして、理想の使い手とまで言わしめた輻射波動機構の捌きっぷり。
機体性能ギリギリまで振り回す操縦技術。
(絶対に許さない、なんて、私が言えた事じゃないでしょうに)
本当に馬鹿なのは、自分。紅月カレンという女だ。
自分のせいであんな風になったライを、知らなかったとはいえ
(っ…殺そうと、したんだよね)
そこまで考えて、一層自嘲の笑みを深くするカレン。
暗い思考にとらわれかけた彼女だったが
(…でも)
なんとか心の向きを変える。
自分が馬鹿なのは、もう嫌というほど分かっていた事だ。
そうやって愚図るだけでは何も変わらない。
それに今は、選ぶべき道があるのだ。
(生きてて、くれた)
例え自分の事を覚えていなくても、あれは間違いなくライだった。
彼が生きている。
二度と彼に会えないと思っていたカレンにとっては、大きな、それこそ何物にも変えがたい、希望。
ならば
(絶対に、取り戻してやる!)
方法なんて何も考え付かない。
そもそもギアスの事は、彼女の専門外だ。
支援
支援
それでも
体を起こす。
背筋がしっかり伸びた、彼女本来の在り方。
それからカレンは、片腕に優しくもう一方の手を当てて、微笑む。
そこには、一片の闇もない。
(優しい所は、変わってなかったものね)
あの温かさを忘れる事など、諦める事など、彼女には出来ない。出来るわけが、ないのだ。
――――――
カレンがその覚悟を固めた時、現状を正しく理解していたもう一人の人物もまた、大きな転機を迎えていた。
部屋に入る。扉が閉じ、鍵が掛かったのを確認してから、仮面を外す。
煩わしげにそれを投げ捨てると、その人物は目の前のベッドでピザを食べる美しい緑に対して射殺すような視線を向けた。
「…なんだその目は。いっちょまえに格好つけてるつもりか?童貞坊やが」
その視線を物ともせずに、普段通りの毒舌を展開する緑の少女、C.C.。
しかしそのいつもの毒を受けた漆黒の青年は、逆にいつもの様に激昂することもせずに、凍えるような静かな怒りを口にした。
「…黙れ。今度という今度は、俺もお前に愛想が尽きたぞ」
そう言って苛立たしげに椅子に座った青年――ルルーシュの様子に、C.C.は気付かれないようにため息をつく。
彼女には彼女の事情があったのだ。許されるとは、思っていないが。
「ライの事か」
彼女のその言葉に、ルルーシュの視線がさらに厳しいものになる。
「お前は、いつから知っていた」
「最初から」
我慢ならなくなったのか、ルルーシュは荒々しく、座ったばかりの椅子から立ち上がると声をあげた。
「何故言わなかった!俺達が殺し合いをしているのを、お前はただ横で見ていただけか!それに、カレンの事も」
そこでC.C.は割り込む。その言葉は先程のルルーシュのものとは比べ物にならないくらい、冷たい。
援護
支援
「もし私がお前にライの事を教えていたとして、お前はあいつと戦えたのか?」
「…ライと、戦うだと?」
「当然だろう?あいつは今やブリタニアの皇族。そしてお前は、そのブリタニアの敵の筆頭だ。これでどうして戦わずにいられる?」
そう言って鼻で笑うC.C.。
ルルーシュは、苦虫を噛み潰したような表情になりながらも答えた。
「ライを、切り捨てろと言っているのか」
「それ以外の意味に聞こえたか?」
感情のない言葉。ルルーシュはその言葉を振り払うかのように叫ぶ。
「だが!切り捨てるだけでは、」
「ブリタニアには勝てない?」
――本当に?
C.C.は薄い、かすかな笑みをその顔に浮かべる。
何故か背筋に悪寒が走るのを、ルルーシュは止められなかった。
「…何が言いたい」
「切り捨てないんじゃない。切り捨てられない、切り捨てるのが怖くなったんじゃないのか?お前は」
「なっ!?」
ルルーシュの動揺にも構わず、C.C.は続ける。
それは、推定の形を取ってはいたが、もはや断定の口調そのものだった。
「一年前、枢木スザクに切り捨てられたように、いつかまた自分が誰かに切り捨てられると、そう思っているんじゃないのか?」
――だからこその、その言葉、その姿勢。
「今のお前は予防線を張っているだけなのさ。他人に切り捨てられないための、な」
そこまで言って、C.C.は今度は本当に口の端をつり上げたのだった。
支援
今回は終わりです。
支援ありがとうございました。
GJです。
割り込んでしまいました。すみません
969 :
保管庫の人:2008/06/29(日) 15:06:24 ID:D/PK1zeh
>>967GJ!
貴重なシリアスにカッコいいゼロ!
魔女の本領発揮なCC!
乙女成分とカッコヨス成分が絶妙のバランスなカレン!
続きが楽しみすぎます!!
>>967 GJ!毎回続きが待ち遠しいです。カレンの奮起が楽しみです。
>>951 ご本人が書かれる気が無いのであればしかたがないかと思います。
いつか、ふと続きをかかれる気になったらまた書いていただけると幸いです。
>>969 またグラフキター!www
>>967 まってました!GJです!
しかしこの後はまさか本気で殺し愛になるんでしょうかね
できるだけ書いてみようと思います。
有難うございました
SS総数162…だと…?
たったの…4スレで…!?
職人方のあまりの投下スピードに、スカウターが壊れる勢いだな
ふ、ふふふ! 今日の放送でどれだけのもうそ……失礼。
作品が生み出されるのやら……
とりあえずライのプロフは、
クラス:一級建築士
装備:青い帽子、ピコピコハンマー
ってとこかな
>>976 ライ出てたよなあの時
…登場のタイミングからしてライはアーニャ狙いか?
もしかしてロリ
(輻射波動でチンされました 続きは読めません)
ライにロリコンだのなんだのという議論は無意味……
なぜなら奴の射程距離は極めて広い!
そもそもライさんに守備範囲がどうこうというほうが無意味
980 :
名無しくん、、、好きです。。。:2008/06/29(日) 17:36:00 ID:gDv+7+sP
アーニャのシーンで映っていた、あの銀髪の生徒ってライ!?
今週はライカレ派には朗報……なのか?
老若男女無差別に落とすからな…
ロリから熟女まで幅ひr
(四連ハドロンで塵と化しました)
>>980 シャーリーを追っかけてたシーンでもチラリと映ってた
オレンジのギアスキャンセラーで忘れますようにがキャンセルできるから、皆もライのことを思いだせるよな
>>983 お前天才だな
ありがとうオレンジ
今日から君をオレンジじゃなくてぽんかんと呼んであげよう
ぽんかん吹いたwww
つーか、誰か新スレ立てないとピンチだぜ!
それとも誰か立ててくれた?
>>981 最悪の状況から脱出したという意味では朗報だった。
本国行きとかにならんでほんと良かった…
全力で乙。
スレ違いだが、あとはもう今週のライで埋めればいいだろ
この大騒ぎのなか冷静な判断力、
>>988、なんとしても欲しい駒だ…
GJ!!ヤバい、スゲー嬉しい
>>991 このシーンだけ抜き出すと本当にアーニャかわいいな
くっそ俺ロリコンでいいや
>>991 微妙に頬染めテルヨー
ていうかアーニャ狙ってるやつ多いなおい
あともうワンシーンライ出てたが、そっちの画像はないのかなぁ
>>988 乙、そして今回の話はかなりネタになるな埋め
また埋めぽんかん!
1000?
1000ならカレンはライの嫁
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。