文才なしがSS書いたっていいじゃない

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1名無しくん、、、好きです。。。
ギャルゲー関連のSSとかを投稿して読んで喜ぶスレ
素人でもとりあえず書いてみれ、玄人ならなおのこと書いてみれ

諸注意・心構え
・元ネタは明記、SS名もあればよし
・短くてもおk、下手くそでも(・ε・)キニシナイ!!
・批判批評は甘んじて、煽り荒らしは華麗にスルー
・批判する側もあまりきつくはいわない
・投下して反応がなくても泣かない
・長編投下するときはまず断る、酉をつけるとなお良し
 (酉の付け方:名前欄に『#任意の文字列』と書く)
・基本sage進行だが過疎りだしたらageてみるのもあり

投稿不可のもの
・媒体を問わず既に発表済みのもの
・直接的なエロ描写を含むもの
・その他、著しくギャルゲー板の趣旨を逸脱したもの
 (板・スレ活性化のため、漫画・ラノベやエロゲは容認で)

その他必要だと思うことがあれば随時適当に追加してください
2名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/12(木) 10:28:14 ID:c9lklQYp
いや、イカンだろ
3名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/12(木) 10:42:24 ID:+FZCjJlZ
5W2Hと言うものがあってだな、
4名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/12(木) 11:32:08 ID:/wlEEw0u
SSキメェ
51:2006/10/12(木) 12:31:11 ID:lOHBAf9h
荒しは消えろ 屑
6名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/12(木) 20:28:40 ID:vUMeIfI7
来月辺り、暇があればEver17の武とつぐみんのafterを書いてみたいと思う。
武が記者、つぐみが助手としてライプリヒを糾弾するという話にする予定。
7名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/12(木) 21:49:10 ID:Vta/zcm7
じゃ俺は、CLANNADで。

8夜光 ◆WZUNqKEFyc :2006/10/13(金) 00:01:55 ID:ogliLp65
駄作を暖かく迎える雰囲気が名作を産む土壌となる。
9名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/13(金) 02:14:23 ID:gUFHwwW6
そういや、ガンガンでひぐらしのオリジナルのシナリオを公募してたな。
もちろん、竜騎士氏の監修で。
10名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/13(金) 03:40:13 ID:vHtV/clt
角川の型月
スクエニのひぐらし
11名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/13(金) 09:50:54 ID:wE/seUTM
二次創作じゃなくてオリジナルでもおkなら投下したい
12名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/13(金) 11:35:41 ID:vvqcQJE3
>>11
ぉK
俺も人のこと言えないし
13名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/13(金) 19:02:22 ID:vHtV/clt
ssは何文字くらいが基本?
14名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/13(金) 22:40:18 ID:/+YLycgB
特に決まった基本はないと思うけど
二〜三行でも面白いのはあるし
15ota爺 ◆sw9WaSu5gM :2006/10/14(土) 00:41:41 ID:jvA7Yh0j
少し前に落ちたスレでSS途中まで書いてたんだが、それは発表済なのかな?
ダメなら、新作書いてみるが…。
16名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/14(土) 01:18:44 ID:8nMdM2Li
>>15 そのくらいならまあいいのではないかと
17名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/15(日) 18:55:35 ID:fVWmbOgf
とりあえず、はやいとこ1作目きぼん。
18名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/15(日) 22:16:00 ID:/kiWyVyj
何だか彷徨っているとこのスレに救助されたのですが、
ここってクロスオーバーありですか?
考えてるネタが二つほどあってどっちかをヘタながら書きたいなと思う今日この頃です。
19名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/15(日) 22:45:05 ID:Jvhv9evQ
>>18
いいんじゃない?まあギャルゲ板だしその範疇なら。
20名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/15(日) 22:54:05 ID:/kiWyVyj
>>19
了解しました。なら某スレでお蔵入りにしたネタから掘り出してどっちかを書かせてもらうかもしれません。
・とらいあんぐるハートシリーズ+戦国BASARA+おまけ
・バルドバレット+ガンダムSEEDシリーズ

取り敢えずは他の人をwktkしておきますか
21名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/16(月) 03:56:16 ID:3vSon93y
みんな制作中なのかな?ガンガレ(´・ω・`)

オリもネタが浮かび次第、投下する…
22名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/17(火) 23:16:14 ID:WkiLwmhs
ジャンル:オリジ
(過去スレ『こんなギャルゲーキャラは嫌だ』からキャラの特徴を抜粋したもの)



 陽光の光が、カーテンの隙間から差し込む。その微かな眩しさに一瞬、開きかけた瞼を閉じると、その表情は暗く落ちた。最近、朝はいつもそうだ。鬱になってしまう。
「……また、学校か…………」
 そう呟くと、珍しくも思い出へと浸る。学校に行くにはまだまだ早いだろう、その時間の中脳裏に過ぎる過去を見る。




「……ね、だから、ぼく、今日でいなくなっちゃうんだ…………」
 幼き日の思い出。浮かんだのは既に名前も覚えていない少女。その少女は、幼き頃の自分の姿を見て泣いていた。
「うっ……いやぁ…。あたし…………なのに……」
 途切れがちに言う少女は、涙を手で拭いながら自分を見つめている。
 思い出してから気づいたが、その少女は随分と綺麗な身なりだったと思う。服とかには疎いのでどうとは表現できないが、自分とは住んでいる世界が違うような、そんな感じだった。
23名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/17(火) 23:17:26 ID:WkiLwmhs
「…………起きるかな」
 そこで思い出すのを止めた。自分にとってもいい思い出でもなかったし、何より朝から御涙頂戴の出来事なんて思い出したくない。
 ベッドからのろのろと起き上がり、カーテンを開ける。日の光が差し込み、部屋が明るくなる。そろそろ7月に入る頃で、最近は暑い。窓を開け網戸を降ろし、部屋を出た。
 階段を降りて洗面所へと向かう。目覚めからの鬱は未だに晴れない。歯を磨きながら玄関へと新聞を取りに向かう。そして誰もいない居間で新聞を広げて文面を読みながら歯を磨く。いつもの朝だ。
 そうして、“そろそろ来るな”と思った矢先に、玄関のインターホンの音が鳴る。
「雅ーーー!!起きてるかー?」
 やたらと大きい声が聞こえてくる。いつものように、玄関へと向かい、声の主を迎える。
「起きてるって……それにしてもうるさいよ墨人(すみと)…」
 俺が迎えた、目の前にいる好青年っぽいやつの名前は『鈴村墨人』という、イケメンなやつ(といっても、僕から見てそう思うのであって、周囲としてはその評価が『多少』程度らしいのだが……)で、性格も悪戯好きと日常生活で発する奇妙な発言。
 まぁ、その二つを抜かせば至って普通の人間で、僕の友達だ。
「っとに、早くしろよ?そんなにのんびりしてると、学校に間に合わなくなるぞ」
 墨人が僕を促すように言う。壁に掛かってある時計を見ると、既に7時半を過ぎる頃だった。
「わかったって。ちょっと待って」
 歯磨きを終わらせ、二階へと向かう。部屋の中で制服に着替え、ふと机を見る。
 机の隅に、小さく文字が削られてあった。昔……両親が生きてた頃に自分の名前と、父さんと母さん、両方の名前を掘ったものだ。少し擦れて見難いが、確かに俺の名前の『静野雅』と両親の名前を読んだ。
(って、こんなことしてる時間もないって!!)
 腕時計を見ると7時50分を過ぎたところだ。学校へはギリギリ間に合うという微妙な時間だった。
「早くしろーーーー!!」
 墨人が急かして僕を呼ぶ。急いで駆け降り、そして一段踏み外しそのまま落下する。

24名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/17(火) 23:22:05 ID:WkiLwmhs
「普通に間に合うな」
 腰を抑えて歩く僕の隣で墨人が言う。家から出た矢先に少しばかり走り、信号無視まで決め込んでしまえば案外遅刻はないものだった。あちこちに同じ制服を着た生徒が見える。
「てか……普通に学校行きたくないんだけど………」
 そして、僕は学校に近付く度に溜め息を吐く。もはや日課となりつつあるこの動作を見て、墨人は声を掛けてくる。
「確かに……毎日毎日延々とあんなことやられてたら、お前も1年で死ぬかもな」



長編?になるかもしれません;;もう少し投下して今日は落ちます
25名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/17(火) 23:33:58 ID:WkiLwmhs
 気を紛らわすべく、墨人と他愛のない雑談を交わす。事情を知っている墨人は快く僕の誘いに乗ってくれる(単に、僕がそう思っているだけかもしれないけど)
 そして、視界の末端に校舎が見えてきた。外見的な特徴は……特にこれといったものは無いけど、県立高の中では中の上、程度の私立高校『私立創櫻高等学校』が見えてきた。
「あ〜あ、着いた着いた」
 わざとらしく墨人は僕を見ながらそう不満一杯の口調で話す。
「今日って日本史の小テストだろ?なんも勉強してないんだよなぁ」
「……墨人は気楽でいいね………」
 ああ、憎たらしいったらありゃしない。一瞬、というか現在進行形で殺意が沸いてきている。
 既に腰の辺りまで伸ばしている自分の髪の毛を指で掬い上げながら、僕は深く溜め息を吐いた。


今日は落ちます
26名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/18(水) 00:04:24 ID:xmjj5AQl
>>22-25
1発目、とにかく乙w
27名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/18(水) 01:17:11 ID:p/w7ip5o
>>22-25
乙です。内容は楽しみだが、>>1にあるようにトリップはつけた方がいいぞ?
今はまだいいが、人増えるとゴッチャになる可能性がある。長編ならなおさら
28 ◆rC65EX7nqw :2006/10/18(水) 12:20:55 ID:gS40oeAb
>>27
スマソ;;すっかり忘れてたorz


 少しばかり恐る恐る教室へと向かう。既にクラスの椅子は半分ほど埋まっているが、どうやらまだ安全なようだ。
「おっ、よかったじゃ━━」
 墨人が言い終わる直前、つい5秒ほど前に閉めた教室のドアが勢い良く開いた。
「ちょっと失礼、雅さん。貴方の存在が邪魔で通れないのですが?」
 自分の背筋が氷ついたのが嫌でもわかった。しかし、決して表情を崩さず、あえて普段通りに背後の声の主に言葉を返す。
「あ、ゴメン……静波さん」
 振り返り形だけでも謝罪を述べる。静波さんは長く伸ばした明るいピンク色の髪を揺らしながら、僕の横を通り過ぎる。
 ━━瞬、透き通るような青い瞳で、異物でも見るかのような表情で僕を見てからだけど。
「まぁ、とりあえず今日も頑張れよ」
 隣に居た墨人が呟くように僕に声援を送る。
「いや……そう言われても困るんだけど………」
 はぁ、と再び溜め息を吐き窓際の最後尾にある自分の机へと向かった。

29 ◆rC65EX7nqw :2006/10/18(水) 22:49:29 ID:pQJ49DMR
途端に、教室の中に居るのが居心地悪くなった。静波さんは僕より横2列、後ろから3列目に置かれてある席に座る。

 ――静波繁縷。多岐に渡る企業の頂点に立つ静波財閥のお嬢様。どうしてこんな平凡な私立高に通っているのかは……よく分からないが、噛み砕いて言えば凄いお嬢様。
 ピンク色の伸ばした髪、青い瞳、整った顔立ちと、墨人曰く抜群のプロポーション。確かに、外見は良いのかもしれない。だけど――
「雅さん?聞いていますの?」
 と、いつの間にか静波さんが僕のすぐ側まで来ていた。
「え?ああ…はい、なんですか?」
 しまった、と思いながらも僕は返事を返す。眉を顰めながら静波さんはおもむろに財布を手に取り、中から小銭を数枚取り出して僕の机の上に置く。
「わたくし、喉が渇いてしまいましたの。よろしければ代わりに販売機のほうまで買いに行ってきてはくれませんか?」
 蔑むような目で僕を見るが、その声は明るく、顔を見ないで声だけ聞いていたら自然と反応してしまうだろう。
「あ…はい、わかりました」
 けれど、僕はそんなことを考える前に既に小銭を手に取り、教室を出た。



 ――2年生となった四月に、突然転校してきた静波さんは、一度僕に声を掛けてきた。
『こんにちは。お元気ですか?』
 丁度、帰宅の途中で、墨人も始業式を途中でサボってゲーセンに行ってたから、僕は一人で歩いていた。そのときに静波さんは僕に話し掛けてきた。
『あ、あの……』
 別段、彼女は僕に面識はないだろう。無言でいる僕に視線を向けたり、逸らしたりしながら時間が過ぎていく。
 そして、その空間が崩れたのが――

30 ◆rC65EX7nqw :2006/10/18(水) 22:52:13 ID:pQJ49DMR
「あ、雅くんー」
 廊下を歩いていると柔らかで馴染みのある声が聞こえ、僕は後ろを振り返った。
「ん、どうしたの愛美?」
 腰まで伸ばした水色の髪にウェーブ掛かっている彼女『巴愛美』。小学校の頃からの付き合いで、何かと会話する機会も多かったから、同じ中学出の僕と墨人と愛美と3人、1年の入学式以来からはよく3人でいたりしていた。
「なんか肩落してあるいてたから……また“いつもの”?」
 心配そうに愛美は僕を見る。2年になってからは愛美だけがクラス替えで僕と墨人とは離れてしまってからは、こうして廊下で会ったときや放課後でしか会話することが無くなった。まあ、最近のことは墨人があれこれ話してたらしいけど。
「まあ……ね。とりあえずもう少しで予鈴も鳴るし、後でね」
 僕がそれだけ言うと、愛美は笑顔で自分の教室へと戻っていった。

31 ◆rC65EX7nqw :2006/10/18(水) 22:52:59 ID:pQJ49DMR
 ――そう、そのときの空間が崩れたのは愛美が現れてからだった。
『雅くんー』
 静波さんの遥か後方から手を振りながら現れた愛美は、静波さんの横を真っ直ぐ通り過ぎ、僕の目の前にやってきた。
『あ、愛美……なあに?』
 僕が軽く返事を返すと、愛美は制服のポケットから何やら出して笑顔で答えた。
『えっとね、これ、喫茶店の割引券。新しく出来たトコなんだよ。墨人くんも誘いたかったけど帰っちゃったみたいだし、2人で行こうかなーって…て』
 と、ようやくここで愛美は後ろを振り返った。今の今まで静波さんに気付かなかったと言わんばかりの表情で、そして再び僕に視線を戻す。
『あ〜……友達?』
『え、違うよ?なんか僕に用事があるみたいで……』
『へぇ〜…あ、そうだ!!』
 突然声を大きくしてそう言うと、愛美は静波さんに向き直り、おそらく墨人に渡す予定だったのだろう、割引券を差し出した。
『よかったら一緒に行きませんか?私たちの友達も一人行けなくなって――』
 そして、最後まで言い終わる前に静波さんが声を張り上げてそれを遮った。
『いいえ、わたくしはこれといった用事もありませんでしたし、彼に声を掛けたのも偶然ですので、どうぞお二人でごゆっくり』
 先ほどとは同じ口調だが、雰囲気がガラリと変わった。笑顔だけれど眉を吊り上げながら、静波さんは僕たちの横を通り過ぎ、スタスタと歩いていってしまった。



今日はここまでにします。gdgdでスミマセン;;
32ota爺 ◆sw9WaSu5gM :2006/10/19(木) 06:32:11 ID:pOGDzQ3b
◆rC65EX7nqw  乙。&GJ!wktkですお
33知らない人 ◆tr.t4dJfuU :2006/10/19(木) 11:04:13 ID:mzFm6WKC
Ever17

What's your NAME.1 
(ネタバレ・有)

目の前に、推定17才前後、高めに見積もっても、二十代
を超える事は無いと言える、黒一色の服装に身を包んだ女の子がいた。

だが、俺は知っていた。彼女が40才である事を。
そして、名前や顔、普通の人間ではない事も。

その彼女の前で、俺は、許されざる嘘をついた。
「俺の名前は、倉成 武」と。

34知らない人 ◆tr.t4dJfuU :2006/10/19(木) 11:36:42 ID:mzFm6WKC
What's your NAME.2
俺の目の前の彼女の名前は、小町つぐみ。

彼女の顔が、一瞬驚愕し、直ぐに憤怒、憎悪の顔へと変化した。
当たり前だろう。
何故ならその名は、既に、故人の名前でもあるのだから。
そして、つぐみが、最も愛した人の名前でもあるからだ。

「何の冗談?あなたは、誰?」
「…い、いやだから、今名乗ったじゃねーか」
「倉成 武、ね…」
「納得してねーな、オイ」
「当たり前じゃない」
だって、本当の武は一
つぐみは黙った。
この目の前の、正体不明の謎の男
に、いかなる目的があるのかを、しばし考えはじめた。

35知らない人 ◆tr.t4dJfuU :2006/10/19(木) 12:31:53 ID:mzFm6WKC
What's your NAME.3

つぐみは、とりあえず、謎の男の首を締め上げた。

今周りに、二人以外に人影は無かった。
それをいい事に、つぐみはプロレスラーも真っ青な、
見事なネッキング・ハンド・ブリーカーで、謎の青年の首を、
かなり強い力で締め上げたのだ。古典的方法
ではあるが、手っ取り早く真相を究明するには、
確かに有効だと言えた。
「さあ…早く本当の名前、素性を明かしなさい」
「ッ!…ぐえ!」
く、苦しい一
やべぇ…マジで…死ぬ、か?…

俺が死んだら、この計画は、当然ご破算だ。
やっぱり、今ここで本名を名乗り、つぐみにも、計画の全貌を話して一

意識が朦朧とする。
その薄れゆく意識の中、俺は思い出した一
「優一」
36知らない人 ◆tr.t4dJfuU :2006/10/19(木) 13:09:15 ID:mzFm6WKC
What's your NAME.4

優一
本名は、
田中 優美清春香菜。
(タナカ ユウビセイハルカナ)
早口言葉では無い。念の為。
今回の計画の首謀者、にして牽引役(?)と本人は言っていた。

「つぐみに、予め話を?」
「ああ、別に問題無くないか?元々、余計な事を喋る
様な奴じゃないしさ」

「一ダメよ、(そう言う筋書きじゃなくなる)から」

「はあ?何だそりゃ?!」

「聞いて、カブラギ…」

俺はそこで、優から聞いた事を思い出した。
BWー(ブリックヴィンケル)
早口言葉ではない。念の為。

第3の眼一4次元的存在の話。
そのBWから教えられた、17年後の世界のあるべき姿を一

そして17年前を、完全に再現しきる事ができた時、BWは
完全に覚醒して、俺たちの悲願を叶える、力強い味方となり得る一と。

(ココ…)
37知らない人 ◆tr.t4dJfuU :2006/10/19(木) 14:12:54 ID:mzFm6WKC
What's your NAME.5

つぐみの手は、いよいよ男の、カブラギの首を、もぎ取らん
ばかりに、締め上げ続けていた。

俺は一(ぼくは一)

「殺すわよ」

冷たく耳に響く、つぐみの声。

(今ここで、本名さえ明かせば、この苦しさから、解放されて一終わる)

終わる一

17年前の、あのココの、明るい笑顔を取り戻す事も。

「ぼ…俺の名前は」


「くらなり、たけ…し」

つぐみは、カブラギの首を、締め上げるのをやめた。

38知らない人 ◆tr.t4dJfuU :2006/10/19(木) 14:37:50 ID:mzFm6WKC
What's your NAME.6

「いいわ…付き合ってあげる」
つぐみは、カブラギの首を放してから、やや悪戯っぽく笑い、そう言った。
「あなたに、そこまでの悪意は感じない
し、組織の者、て気もしないし」

「だから、言ってるだろ?本人だ、って」

カブラギの方も、首締めから解放された余裕も手伝い、
負けじと不敵な笑みで、つぐみを見て言った。

「フン、言ってなさい」
つぐみはふい、と横を向いて続けた。
「あなたに興味がわいたわ。どんな理由で、嘘をつき続けてるのか、ね。
でも、必要以上に馴々しくしないでよね」

「馴々しくも何も、馴々しくする隙
がなかったじゃんかよ」
「ま、失礼ね。それじゃ…」
つぐみが手を差し出す。(お手?)
「?」

「お腹空いたわ、武」

こうして、俺(偽武)と、つぐみの1週間が始まった。
39知らない人 ◆tr.t4dJfuU :2006/10/19(木) 15:08:32 ID:mzFm6WKC
What's your NAME.7
2034.5/7
インゼル・ヌルの海上一
BWが覚醒し、事の真相がほぼ全て解明され、計画は成功した。

ココも、本物の倉成 武も、無事救助され、正に奇跡の生還を果たした。
しかし俺の気は重かった。
彼女に、何を言えばいいんだろう?

カブラギは一人、沈んでいた。

いくら計画であったから、とは言え、つぐみを騙し続けた事実
に悩む自分の心を、自分の中で燻らせていた。

ココには勿論話は聞いた。
だが一度は、直に俺から話しておかないと、マズい気がした。

俺は、ぬいぐるみに向かって歩いていた。

40知らない人 ◆tr.t4dJfuU :2006/10/19(木) 15:30:06 ID:mzFm6WKC
What's your NAME.8

みゅみゅーんと並んで、俺は座った。

「どうしたの、武?ふふ…」
つぐみの顔は明るい。
「勘弁してくれよ、もう」「あ、ゴメンゴメン!」

「あ!い、いや!謝るのは…その、俺の方、だ。
今まで、黙っててゴメン。悪かった、と思ってる」

しばらく、沈黙。
やがて一

「ねぇ?ちょっといい?」「え?あ、ああ…うん」

呆気にとられた俺は、そのまま頷く。
それから、つぐみは今までの事を話し始めた。
明るく楽しそうに一
そう、実に楽しそうに。
「ちゃんと聞いてる?」
「ああ。でも、それが一体…」
「私の、あなたへの答え」
「え?」

「ありがとう…」
41知らない人 ◆tr.t4dJfuU :2006/10/19(木) 16:08:51 ID:mzFm6WKC
What's your NAME.9

一週間前、俺は、彼女に、小町つぐみに、嘘をついた。
「俺は倉成 武だ」、と。
そして今、目の前の彼女、小町めぐみに真相を語り、
俺は、許されざる嘘への、罰を覚悟していた。

だが、彼女は言った。
「あなたの、その嘘をつき通した覚悟が、この幸せを掴む
きっかけにもなったの。だから、あなたに
罪は無い。あるのは功績だけ」
「だ、だけど…」

「胸を張りなさい。卑下する事は、何も無いわ」
みゅみゅーんを着たままながらも、つぐみの手が、カブラギの手を、強く握る。
「これからもよろしく!ね?」

その笑顔で理解した。
許された自分を一

目の下を拳でぬぐった。少し、湿っていた。

視界はやや難有りだが、天気は快晴、今の気分と全く同じだった。(Ende)
42Ever17未経験者:2006/10/19(木) 16:34:11 ID:mWW3troq
>>33-41
乙。
文章がかなり読みやすかったお。
また書いてちょw
43知らない人 ◆tr.t4dJfuU :2006/10/19(木) 16:44:38 ID:mzFm6WKC
>42 レスサンクス!


携帯からなんで、あまり一回に長編は無理なんだ。
でも、機会があればまた!

44 ◆rC65EX7nqw :2006/10/19(木) 22:55:52 ID:LQSQ47yx
Ever17知らないが面白かった。また書いてくれると嬉しいよww
45続き ◆rC65EX7nqw :2006/10/19(木) 22:57:58 ID:LQSQ47yx
「……はあ、なんであのとき声掛けられたんだろ?」
 呑気に考えながら1階にある自動販売機に小銭を入れて缶コーヒーを買う。静波さんは僕をパシリに行かせるときはいつもコレを言いつけてくる。もはやこの行動が毎日の日課だ。
 嫌だと思うときもある。というか、嫌だと思うばかりなんだが……まあ、相手にしなきゃそれでいいとは思うんだけど……
(断れるわけ………)
 ――そう、だって僕は…………
「あ……………」
 そこまで考え込んでいて、思考が停止した。販売機の下から缶コーヒーを取り出し、面を上げた瞬間、目の前に静波さんの姿が写った。
 しまった。もしかして愛美と話してたから遅くなっちゃったのか……謝らないと。
「その……すみません、遅くなって……」
 丁度、腰を上げようとした瞬間だったから、上目遣いに静波さんを見る形になってしまった。物凄い剣幕…というわけでもない静波さんの表情は、ただいつものように僕を見下している。
「別に……あまりにも遅いので様子を見に来ただけです」
 不意に、静波さんの表情が歪んだ。
「……普段の貴方なら、すぐに戻ってきますし、遅くなるなんてことはありませんでしたからね」
 嫌味たらしく言っているのか、僕には分かりかねてしまうけど、決めたことだ。
「これからは、もっと早く戻るようにしますね」
 嫌な顔一つせずに、僕は頭を垂れた。心の底で彼女を非難し、徐々にストレスが蓄積されていく感覚が身体中に広がっていく。
46続き ◆rC65EX7nqw :2006/10/19(木) 22:59:36 ID:LQSQ47yx
四時限目開始前の休み時間、朝に墨人が言っていた日本史の小テストが次に始まる。別段、僕は始まる前に教科書を開いて最後の暗記に掛かる、ということはしないのだけれど。
「なあ雅、岩倉使節団のさ………」
 墨人が熱心に僕に教科書の中身を訊いてくる。そんなに必死ならちゃんと勉強すればいいのに、と思う反面、頼りにされて嬉しい、と思うところもある。
 しきりに、静波さんがこちらを見てくるのが気になるけれど……。
「でさ、ここって……」
 言いかけた墨人がピタリと止まった。そして、僕に顔をギリギリまで近づけてくる。別段避けるつもりもなく、墨人の囁きを聞き取る。
「なんかさ、最近やたら扱い酷くなってね?」
 触れないで、と思ったけど、墨人は僕の心情を理解してくれる数少ない友達だから、少しだけ頷いた。
「うん……けどね、ちょっと前と変わったんだよ」
「なにが?」
「最初の頃と比べたら、前よりも怖い顔で睨まれたりしなくなって、今日も……なんか変な顔してたよ」
 4月当初は、もしかしたら殴られたり刺されたりでもされるのではないか、と思わせられるような表情で静波さんは僕を見ていた。
 それが、最近―7月に入った辺りなのだが、それが少なくなった。睨まれる、というよりは愚図を蔑んだりするかのような表情を僕に向けてくる。と思えば、無表情で僕から目を逸らさないときもある。
「まあ…前よりマシになったんならいいんじゃねえか?」
 軽く言う墨人対して、僕は深く考え込んでしまう。確かに、最初の頃は僕に対する暴言は時と場所を問わずに散々吐き散らかされていた。それが無くなったのはいいことなのだが。
 なんて言えばいいのか、威圧感がある。面と向かって会話をされると息苦しくなる。目を逸らしたくもなるけれど、それは出来ない。やっぱり決めたことだから。
「……っと、そろそろチャイム鳴るな」
 と、墨人が言った途端、本当に予鈴が鳴り響いた。教科書のページを捲りながら墨人は席へと戻る。それとほぼ同時に、先生も来た。
 ああ、息苦しいまでに静波さんと話すのが嫌だなんて、このままだと、本当に死んでしまうかもしれない。もちろん、ストレス死という形で。

47 ◆rC65EX7nqw :2006/10/19(木) 23:00:07 ID:LQSQ47yx
「それじゃあ、当番はちゃんと残ってね」
 六時限目が終わり、HRを終了させてから担任の『望月 由紀恵』先生が当番は残れとだけ言って生徒のほとんどを帰らせた。
 その当番というのは、ドコの学校にもある至って普通の掃除当番なのだが。
「てことで、墨人は先に帰っててよ」
「オッケー。それじゃ終わったらメールくれよ」
 墨人は当番ではないので、一足先に帰らせる。待たせるのもなんだし、遊ぶ約束もしてたから掃除が終わったらメールを送る予定だ。
「それじゃ“くじ”作るからね〜」
 その真後ろで、先生がウキウキしながら紙にペンで縦線を何本か書いて、それから横線を何本も加えていった。
 つまり、当番の中で分担を決めるのは、毎回アミダくじで決定されているのだ。
「それじゃあ、好きなところに名前書いて」
 各々が紙に名前を書き加えていく。僕含め合計で5人、くじを引くことになるのだけれど……
「余ったところは雅くんね」
「あ、はい」
 別段、くじの場所なんてドコでもいいので、毎回先生が余った場所に僕の名前を書き入れる。……隣にはしっかりと、『静波繁縷』と丁寧に名前が書かれてある。

48 ◆rC65EX7nqw :2006/10/19(木) 23:00:40 ID:LQSQ47yx
「まだ終わりませんの、雅さん?わたくし、早く帰りたいのですけれど……」
 見事、当たってしまったということで、現在は音楽室の掃除をしている。もちろん、僕1人で。
「もう少しですよ」
 催促してくる静波さんと、せっせと掃除をしている僕と、特別教室なので5人のうち2人がこの教室に来ることになる。
 今日だけでなく、何度も静波さんと音楽室の掃除に当たったことがある。その度に僕は1人で掃除をし、静波さんは終わるのを待つ。それが当たり前のようになっている。
 静野と静波、苗字の頭が一緒なだけに、出席番号順で当番が決まってしまったときは軽く凹んだりもした。
「……ふう」
 ゴミをゴミ箱へと投げ、そこからゴミ袋だけを取り出して縛り、新しいゴミ袋に換える。ようやくこれで掃除は終わりだ。
「終わりました」
 機械的に僕は言って、ゴミ袋を2つ、両手に持って静波さんと音楽室を出る。ドアを施錠している静波さんを置いて、僕は階段を降りてゴミ捨て場へと向かう。
「あら、雅くんじゃない」
 と、そこへ丁度良く?間延びした口調で目の前に先生が現れた。どことなく上機嫌に見えるのは気のせいか。
「掃除、終わりましたよ」
「丁度良かったわ。ちょっと保健室まで来ない?」
 それを聞いたとき、正直かなり嫌な顔になれたと思う。無理やり無表情を取り繕ったけれど。
「え〜……けどゴミ捨てもありますし…」
 しかし、丁度良く(本当に丁度良かった)ゴミ袋を両手に抱えているじゃない。これは断るいい口実だ。
 と、思った。絶対にこれは上手く避けれると思った。が……
「それなら、わたくしが代わりにゴミ捨てに行ってきます」
 突然、後ろから静波さんが僕の両手からゴミ袋を掠め取った。先生に鍵を渡して、軽く会釈してスタスタと廊下の角へ曲がり見えなくなってしまった。
「よかったわ〜、静波さんが持っていってくれて。それじゃあ、行きましょう」
 僕が嫌だと思うことを見透かしているのか、はたまた先生が相手だったから代わりにゴミ袋を持っていってくれたのか、静波さんの考えはきっと、前者なのだと思った。

49名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/20(金) 11:41:34 ID:OjRNGsHc
>>45-48
乙GJ!!
しかしこれは開始から主人公がイジメにあっているとは………
50310:2006/10/20(金) 14:35:06 ID:5lKnCXh1
ここで空気を読まずに初代スレ310の俺が降臨
受験とかしばらくきてなかったけどまとめとかできてたんだな
51知らない人 ◆tr.t4dJfuU :2006/10/20(金) 14:55:44 ID:Al5P4Ku4
>44 感想、乙!

そして、GJ一!!

今、そちらさんのSSにも目を通し、読ませてもらってます!

友達、幼なじみ、お嬢様、先生…

これからの展開に、wktk!
こちらは後、
インタールード、こみパ、ゆめりあ、CLANNAD、
辺りのどれかから、狙ってみたいと思います。

52続き ◆rC65EX7nqw :2006/10/20(金) 21:38:30 ID:9uhHYCV4
 今週は保健室は閉鎖されていた。保健室の先生が出張のために不在だったらしくて、生徒は利用できなかった。
「ちょっと待っててね〜」
 といいながら、先生は保健室に備わっている台所へと向かう。思うけど、どうして保健室には台所なるものがあるのだろうか……
「〜♪〜〜♪」
 長いソファに座って待っていると、先生の鼻歌が聞こえてくる。普通に聞くだけなら、それはそれでいいモノなのかもしれない。
 しかし、それと一緒に飛んでくる匂いで、気が滅入ってしまう。あまりこういう人は少ないのだろうけれども。
「はい〜。今日はねえ、初めて買ってみたパック使ったんだよ」
 と、差し出されたのは紅茶。
 そう、紅茶なのだ。
「へえ……」
 これだけ言葉を発することは出来たが、それ以上は喉の奥につっかえて出なかった。
 どうも、紅茶は苦手だ。
 まず、匂いが嫌だ。そりゃあ、“匂い”なんだから決して悪くはないのだけれど……匂いだけで甘すぎる。紅茶が趣味だという先生の考えが分からない。
「飲んでみてくれる?」
 催促されて、言われるがままに飲んでみる。もう、言葉に言い表せれない。とにかく、紅茶や、そんな類の匂いや味が苦手だ。正直、先生は保健室が空く度に何度も僕を誘っているが、その度に断りたくなる。
「美味しいですね〜。どこで買ったんですか?」
 けれども、先生は好意で誘ってくれているのだ。断るのも……後ろめたいものがある。
「そう?よかった〜♪それね……」
 こうして、先生の話を聞く。1年の頃から先生が担任だったけど、2年になってからは何となく存在が大きくなったような気がしている。
 …………最近は嫌気が差している学校生活の中で、唯一ゆったりした時間を過ごせる場所だからだと思う。
(大事にしよう……。紅茶は嫌だけど………)
 おかわりを勧めてくる先生を見ながら、僕は少し、ほんの少しだけそう思った。
53 ◆rC65EX7nqw :2006/10/20(金) 21:40:04 ID:9uhHYCV4
『終わったよ。ゴメン、先生に捕まってた』
 校門を出て、墨人にメールを送った。あれから3杯ほどおかわりをさせられたが(当然、口の中が最悪なことになっている)ようやく解放された。
 メールの返事は、すぐに返ってきた。
『南無。てことで、いつもの場所で待ってるからな』
 いつもの場所、と返ってきて、すぐさま目的地へと向かう。もちろん、家に戻って着替えてからだけど。
 着いた場所は、大通りの交差点の一角だった。そこで墨人が右往左往しながら僕を待っているのが見える。
「墨人ー」
 声を掛けると、案の定すぐに振り返った。
「遅いっての」
「ゴメン、先生に拉致されてて……」
「まあいっか。それじゃ、ゲーセンでも行くか」
 墨人に連れられてゲーセンへと向かう。着いた場所は最近新しく開店したばかりの『PABOSI』という名前の店だ。
「んじゃ適当に遊んでようぜ」
 中に入るや否や、墨人はお目当てのゲームをやりに店の中へと消えていった。
 それで、僕はというと………
「暇…………」
 そう、墨人にでも誘われなければ絶対に行かないだろうゲーセンで、することがない。いや、何をすればいいのか分からない、といったところなんだけど。
(墨人…どこ行っちゃったんだろう……)
 そして必ずすることが、先に行ってしまった墨人を探すこと。大体は格ゲーや音ゲーのコーナーに居るらしいのだが。
 それにしても、よく混んでいる。店側としては繁盛しているんだろうか。まあ僕には関係ないけど……すぐ疲れちゃうのが嫌だな……
「うわ……」
 そんなことを考えていると、目の前に数人の、いかにも柄の悪そうな人達がたむろしていた。
 無理に通ろうとせずに回避回避、そう思っていたのだが……
54 ◆rC65EX7nqw :2006/10/20(金) 21:41:10 ID:9uhHYCV4
「あ、ねえねえキミ、一人なの?」
(うう……)
 案の定、その中の一人に目をつけられてしまった。嫌な予感はしてたんだけど……こういうときに墨人がいないのがなあ……
「ち、違います…。友達と一緒で……」
「ええ?そんなのいいじゃん。俺たちとどっか行こうよ?」
 なるべく、他の連中から離れるように歩いて、何とか目の前にいる男と1:1で話す形になっている。けど…墨人のところまで行けるかな………
「ほら、早く行こうって」
「あっ……!」
 痺れを切らしたのか、男が強引に腕を掴んできた。少しばかり強く掴まれたので驚いてしまった。
 まだ堪えられるか……けど、限界が来そうで……もう――。
「ちょっと、貴方」
 ………はい?
 反射的に、心の中で返事をしてしまった。いや、声を聞いただけで誰が言ったのかが分かった。背筋に寒いものが通り過ぎていったからだけれども。
「何をしているんですか?そろそろ迎えが来るじゃないですか。早く行きましょう」
 ぽかんとしながら、僕の腕を握っている男は次第にその手を緩めていく。いや、その気持ちは分かりますよ?
 だって、静波さんの後ろで、いかにも怖そうな黒スーツにサングラスなんてSPみたいな格好の人に睨まれでもしたら……ね。

55 ◆rC65EX7nqw :2006/10/20(金) 21:41:59 ID:9uhHYCV4
 手を引っ張られて、連れてこられた先は2階と3階とを階段と廊下で繋がれている場所だった。
「あ、ありがとうございます……」
 さすがに、今回は助けてもらってしまった。――向こうは何を考えているのかは分からないけれど。
「…………」
 ……え、黙ったまま…なの?普段ならここで…何か言ってくるのに。
「疲れていますの?」
 いや、何も返事が返ってこないなら、それはそれでよかったんだけれど………って、
「へ?」
 一瞬、耳を疑った。というか、今も疑っている。
「だから、疲れているのかと訊いたんですけれども、どうなんですか?」
 聞き間違いではないらしい。
 ……心配してくれている?しかし、そうは思っても、いつもの無表情な顔が怖いのだが。
「え、ええ……あまりこういうところは来ないから……少し疲れてしまって…」
 墨人が誘わなかったらこんなことにもならなかったけどね。というか、いつもの静波さんと全然違うんだけど……
「……そう」
 ――!!
 今、はっきりと見えた。
 静波さんと、初めて会ったとき、今と同じ表情をしていた。
 今朝たまたまそのときを思い出したのは、運がいいのか何なのか……いや、そういうことじゃなくて。
 あの時と同じように、こっちに目を向けたり、逸らしたり。どこか落ち着いていない。
「あ、あの……」
 今なら、何か訊いたら答えてくれるかもしれない。確信はないけど、思い切って声を掛けてみた。
「――!!」
「あっ……」
 同時だった。声を掛けた途端、静波さんは肩を勢いよく上下させて、物凄い勢いで踵を返してこの場から去ってしまった。――SPみたいな人と一緒に。
 僕はそれを、ただ眺めていて、静波さんが角を曲がって見えなくなったときに、墨人宛にメールを送った。
『疲れたから、外で待ってるね』


56 ◆rC65EX7nqw :2006/10/20(金) 21:43:40 ID:9uhHYCV4
今日はここまでにします;;親が二階へと上がってくる・・・・・orz

>>51
サンクス。しかし、自分はリストに挙げられてるゲームに手をつけていない罠OTL
57 ◆c0xf7D8Z0I :2006/10/21(土) 02:36:06 ID:oqngXBhP
>>52-56乙。
静波さん…すごく気になる存在でつね。今後の展開にwktkします。
俺も書いてみますた。投下させていただきます。


元ネタ:「キミキス/咲野明日夏」
※ネタバレを含むので、未プレイの場合はスルーしてくださいorz


AM10:30

タッタッタッ…
ガチャッ!

→屋上

咲野「…ふうっ。今日も日差しが気持ちいいなあ。」
咲野「え〜と…」
咲野「…。相原君、いないみたいだなぁ。残念。…ま、しょうがないか。
    ちょうどいい天気だし、日向ぼっこでもしていこうっと!」

咲野「ん〜っ…最高w」
58 ◆c0xf7D8Z0I :2006/10/21(土) 02:36:49 ID:oqngXBhP
AM11:30

タッタッタ…
ガラガラ!

→2年A組教室

咲野「え〜と…あ、あそこ!っと…いないや…。」
?「咲野さん。どうしたの?うちのクラスになんか用かい?」

咲野「え?…ああ、柊君。いや、ちょっと…ね」
柊「…もしかして、相原に会いに?」
咲野「!ええっ?あ、いや、いやまぁそんなこともあったりなかったり…」
柊「…ふふっ。咲野さん、顔が真っ赤だよ?」
咲野「っ!…もうっ!柊君てば。」
柊「はははっ。」

柊「相原、もしかしたら屋上かな?」
咲野「ええっ?(屋上だったら前の休み時間に行ったのに…)」
咲野「ん。分かった、今から行ってみる!」

き〜ん こ〜ん か〜ん こ〜ん♪

柊「っと…。どうやら、時間切れみたいだね。」
咲野「…はぁ。そうみたい。」
柊「相原に、咲野さんが探してたって伝えとくよ。」
咲野「え?…うん。ありがと、柊君w」

咲野(ん〜…また会えなかったなぁ。…よし、お昼休みこそは!)
59 ◆c0xf7D8Z0I :2006/10/21(土) 02:37:21 ID:oqngXBhP
PM12:30

→食堂

咲野「お昼といえば、食堂よね。」

咲野「…なんで?なんでいないの〜〜〜?」
咲野「う〜…もしかしたら、図書館で自習とか?…相原君ならありえるなぁ…よしっ!」
食おば「あら、明日夏ちゃんじゃないの。」

咲野「え?あ、おばちゃん!」
食おば「ふふっ、明日夏ちゃんは今日も元気いっぱいだねぇ。」

食おば「ところで、冷やし中華食べてかない?」
咲野「冷やし中華?…いや、おばちゃん私今急いでて…」
食おば「そうなのかい?冷やし中華、今日までなんだけどねぇ。」
咲野「え…そうなの?」
食おば「そうなのよぉ。よしっ、明日夏ちゃんには特別、超大盛りで出しちゃうからさっ!」
咲野「…」

咲野(…はぁ。食の誘惑に負けてしまった。…だって、お昼ごはん、
    菓子パン1個しか食べてなかったんだもん…はぁ…。)

咲野「…放課後、会えるかな?…」
60 ◆c0xf7D8Z0I :2006/10/21(土) 02:37:55 ID:oqngXBhP
PM15:30

→図書館、窓辺の席

咲野「…相原君、今日も会えなかったな…。」

グラウンド。運動部が部活の準備を始めている。
咲野「…そろそろ、部活行かなくちゃ。」

相原「咲野さん!」
咲野「!…相原君。」
相原「咲野さん…ははっ、よかった。やっと会えた。」
咲野「へ?」
相原「あ、いや…ところでさ。咲野さん…」

咲野「…ごめん、相原君。」
相原「え?」
咲野「私、もう部活行かなくっちゃ。」
相原「あ…」
咲野「ごめん…。」
61 ◆c0xf7D8Z0I :2006/10/21(土) 02:38:44 ID:oqngXBhP
ガラガラ…

相原「…咲野さん!」
咲野「…え?」

相原「あの、さ。」
相原「お願い!20分、いや10分だけでも。…部活、遅刻することできないかな?」
咲野「相原君…。」


その日、私は初めて部活に遅刻した。
コーチは私を咎めるでもなく、逆に心配そうな顔してたな。
…結局、相原君とは1時間近く話してた。

だって、10分20分で切り上げられるわけないじゃない?
それどころかもっと…

そう。もっと。私はもっとずっと、彼と一緒にいたい。

明日が、待ちどおしいよ。―――END
62夜光 ◆WZUNqKEFyc :2006/10/22(日) 23:19:22 ID:V3h8iIjI
さあ神がかって参りました!!職人さん各氏GJ
63立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/10/23(月) 06:10:31 ID:O6TV14a9
メモリーズオフ
〜アナザーレイン〜

注*メモオフ好きな皆様ごめんなさい

私は雨の降る国道を走っていた。
彩花「急がないと…!」
恋人である三上智也に傘を届けるため、私は足を動かす。
彼は学校行事の準備のため学校に遅くまで残っていた。秋の天気は変わりやすく、彼の帰宅時間には雨が降り出していた。
彩花「もうっ!今日は夜から雨だから、あれほど傘を持って行けって言ったのに…」
しかし私の心は弾んでいる。愛する彼に傘を持って行くという単純な行動に私は喜びを感じていた。
坂を上がる。踏み切りを越えて、段々と彼に近づいていく。ここの交差点を渡れば、彼にもうすぐたどり着く。
私の心は一層弾む。ゆうゆうと交差点を駆け抜ける。
が、その私の瞳は自身に突っ込んでくる軽トラの存在に気付かなかった。
64立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/10/23(月) 06:14:29 ID:O6TV14a9
キキードンッ!!
鈍く鋭い音が暗闇を切り裂く。目の前は真っ赤に染まり、私の身体はしばし空中浮遊を体験したあと、
あのコロニー落としさながら地表へと落下した。
彩花「くぁ…っつ…。」
解らない。頭が混乱している。落ち着け。オチツケ。おtつk。
段々思考がクリアになっていく。そして気付いた。
あぁ、私、死ぬんだな…
時速100qは出ていた軽トラがこの華奢な身体に突っ込んだのだ。
サイヤ人やサーヴァントでもなければ、まず生き残れないだろう。
??「…ぶ?」
ああ、死んでも教会に戻るだけならいいのにな…??「…じょうぶ?」
ごめんね智也…私がデビル細胞で出来てないばっかりに…
??「大丈夫?」
認めない…アス×レイは絶対に認めない…やっぱアス×シンだよね!うっ…最後にこれだけは言っておきたかった…
??「シカトとはいい度胸ね。」
65立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/10/23(月) 06:16:55 ID:O6TV14a9
彩花「!!」
ヤバイ、素で気付かなかった。瀕死の私に必死に話し掛けてくれる天使に…
??「あなたを軽トラで撥ねた者です。」
…もとい悪魔に…
彩花「はっ…あっ…」
声にならない声で答える。
??「ごめんなさい。自由に憧れて盗んだ軽トラでいろは坂を制覇しに行く途中でこんな…。」
彩花「あ…あぅ…。」
??「お詫びにレモンでも食べる?」
彩花「あ…あの…、アナタは?」
??「私はブリトニースピアーズ…」
彩花「(゚O゚;)!!」
??「…に憧れる才女、南つばめちゃんよ。」
彩花「(´・ω・`)」
な…なんなのコイツ。人を撥ねといて図々しい。
彩花「あの…とりあえず救急車を…。」
つばめ「アナタの気持ち、痛いほど解るわ。でもそれは無理。なぜならバレたら私、大学退学になるから。」
し、知るか―!!アンタが悪いんだろうが!!叫びたいが、そんな体力は無い。
66立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/10/23(月) 06:18:51 ID:O6TV14a9
彩花「あ…あの本当にお願いしま…。」
つばめ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄あぁ!!」
彩香「Σ( ̄□ ̄;!」
つばめ「安心して…貴女は私が救うわ…。だから私を神と崇めなさい…。」
イヤーアナタガソモソモノゲンインデスヨ―?マジコロシテー。
つばめ「大丈夫よ…。こう見えても私、BLACKJACKは読破したから。」
いやいやいやいやいやいやいやいや!?
彩花「いやいやいやいやいやいやいやいや!?」
あまりのことに思ったことをそのまま口にしてしまった。
つばめ「さぁ、行くわよ。」
どこに!?いやだ!私はまだ逝きたくない!
つばめは血まみれの私の身体をひょいと持ち上げ、軽トラの荷台に放り込む。そして自身も運転席へと戻った。
つばめ「Dr. コトーによろしく!」
彩花「いやぁやぁぁぁぁぁ!」
こうして瀕死の私を乗せた軽トラはドナドナと何処かにむかって走り出した。
走り去る寸前、私たちを見つめる男子の目が…。あぁ、きっとこの出来事は彼の一生のトラウマになったに違いない。
そして私の記憶も一旦そこで途切れるのである。
67立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/10/23(月) 06:20:57 ID:O6TV14a9
??「はっ…!」
気付いたら私は布団の中にいた。少し古ぼけた部屋。知らない臭い。年期の入ったアパートを連想させた。
つばめ「気付いた?」
??「!?」
そこにはあの悪魔がいた。彼女は平然と窓から空を見ている。
??「あ…あの…。」
つばめ「私は大塚愛…。」??「嘘ですよね?」
つばめ「うん。」
??「…。」
できることならね、コイツに対する恨みを万の言葉を用いてレポートにまとめ上げてやるよ。
でもいかんせん私はそんなにヒマではないんだ。??「あ…。」
しかし驚いたことに私の身体はあれだけの重傷だったのにも関わらず、どうやら生きていたらしい。
傷口は痛むけれども綺麗に手当てされていてた。つばめ「ここは朝凪荘。私の秘密基地なのよ?」
??「すさまじくどうでもいいです。」
つばめ「レモンの香が素敵でしょう?庭にレモンバームという花が咲いているの。」
??「聞けよ。」
つばめ「だけどこの臭いはトイレの芳香剤。フッ…。」
??「…帰ります。」
私はヨロヨロと起き上がり、入口に向かって歩き出す。
つばめ「?何処へ行くの香菜ちゃん?」
香菜「!?」
68立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/10/23(月) 06:25:18 ID:O6TV14a9
こいつは何を言ってるのだろう?私の名前は桧月彩花だったはずだ。
つばめ「あなたこそ何を言ってるの?貴女の名前は舞方香菜。小学六年生じゃない?」
香菜?「はい?私はだから…!」
つばめ「香菜ちゃんでしょう?両親が死んで、私が引き取ったじゃない?」
えぇ―!?そんな馬鹿な!!
つばめ「かわいそうに…昨日の事故で記憶が混乱しているのね…。」
そんなはずは無い。私には桧月彩花の記憶がちゃんと有る…ハズ?あれ?何か自信が無くなってきたぞ?。
つばめ「これからもヨロシクね?香菜ちゃん。」
香菜?「う…嘘ダァ!」
たまらず私は部屋を飛び出す。自分の記憶を頼りに、"自分の家"に向かう。


いきなり長文スミマセン。しかもまだ続きます。くだらないコメディですが、読んでくれるとうれしいです。
これからもよろしくお願いしますm(__)m
69名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/24(火) 22:54:47 ID:0PwI769r
>>63-68
小ネタが効いててイイね。
続き待ってるぉw
70立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/10/25(水) 03:37:03 ID:rJOIw+Il
香菜?「ハァハァ…。」
私は癒えていない傷を引きずりながら壁伝いに歩く。
つばめは私を香菜と呼んだ。
香菜?「んなわけ無いでしょが!私は桧月彩花なんだから!」
とっとと帰ろう。帰って智也や家族を安心させてやろう。
幼友達の唯笑なんか泣いているのかもしれない。香菜?「でもやっぱり最初は智也に会いたい…!」
私は足を智也の家へと向けた。

朝凪荘は桜峰にあったので、家のある澄空まで電車を使う。全身包帯巻き、綾波仕様の私が息を切らして電車に乗る様はさぞ滑稽だっただろう。
智也の家は私の家のスグ隣りにある。いわゆる彼とも幼友達なのだ。
もはや倒れる寸前、ゾンビのような足取りで家にたどり着いた時にはすでに日がくれかけていた。
玄関の呼び鈴を鳴らす。しかし、返事は無い。だが玄関は開いているようである。
香菜?「お…おじゃまします…。」
勝手に入るのは失礼と思ったが、彼に会いたい気持ちのが私の中で勝っていた。
71立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/10/25(水) 03:39:13 ID:rJOIw+Il
家の中へと入る。夕暮れに染まる家の中は不気味なくらい朱い。
香菜?「智也ぁ…いないの?」
二階へと続く階段をゆっくりと歩く。薄暗い廊下、カラスが世話しなく泣いている。
そんな中を包帯だらけの私が歩く様は端から見ればホラーだ。ひぐらしも号泣である。

私は彼の部屋へと近づく。香菜?「いないの…かな…。」
だけど人の気配は確かに感じる。それと共に微かだが会話も。
私は痛い身体を引きずり走り出す。

香菜?「智也…。智也ぁ…!」
段々と彼に近づく。
しかし、私は近づき過ぎた。聞かなくていいことまで聞いてしまったのだ。

??「智ちゃん…。彩ちゃんはね…もう…いないんだよ…。」
智也「うっ…くっ…つ!唯笑…!」
唯笑「だけど唯笑は…智ちゃんの側にいるからね…。」
72立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/10/25(水) 03:41:25 ID:rJOIw+Il
香菜?「何…これ?」
イミワカンナイ。

そこには自分の彼氏だった男が、友達だった女に抱き付かれている現実。
そして自分の存在が既に抹消されているという事実。
私はその場を後にした。そうするしか無かった。
すでに世界は私を消して動いている。ここで私が登場するとそのすべてが壊れてしまう。
私が中心なのに私がいない理不尽と矛盾。吐きそうになった。
ふとカレンダーが目に入る。日付を見て驚愕した。
香菜?「嘘…。一ヶ月も経ってたの…?」
私が世界から消されるには充分過ぎる時間だった。
どうすればいいのだろう?何処に向かえばいいのだろう。
私が途方にくれて澄空駅まで来た時、携帯が鳴った。
73名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/27(金) 01:41:32 ID:KYq8OxRw
支援age
74名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/27(金) 03:43:13 ID:5FOB10b1
誰か私に根気とやる気を下さい。
75名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/27(金) 05:55:26 ID:JLYs8ZFr
>>74
リラックス、リラックス。
書きたいシーンがあれば
自然とそこへ引っ張られていくはず。
76名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/30(月) 15:47:01 ID:28qjT8mQ
保守。

誰も書かないなら、次回、書きに来る。

たいして期待せず待っててくれ。

77 ◆rC65EX7nqw :2006/10/30(月) 19:25:47 ID:hNpDyE1A
金払ってないからネット繋げない………(´・ω・`)
78名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/31(火) 20:01:21 ID:G66U8G10
教えてくれ、ゼロ
俺は何度、書いたデータが吹っ飛んで失えばいい?何度ゲームを勝手に売られればいい?
ゼロは何も教えてくれない

という訳で通算15回くらい、メモ帳に保存した書き込むデータが消えてました。
やっと此処に書けると思ったのに……

チラシの裏
ジョジョまで売られた。いや今回はまあいいか(あきらめ
79名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/31(火) 22:32:40 ID:OSlH5u/C
>>78どんまい!ノシ

リクエスト投下ってありかな?
この作品の、このキャラが出るSS読みたいです、みたいな。
80名無しくん、、、好きです。。。:2006/10/31(火) 23:34:56 ID:LfJvnWYm
>79 こんな状態だから、アリだと思う。(勝手言ってスマン>1)


至急、リクエストプリーズ!!>79!!


ちなみに俺は、ギャルゲー相談所で、SSを書くのに、
最適なゲームを尋ねたら、家族計画を勧められた。


売ってなかった…orz。

81 ◆rC65EX7nqw :2006/10/31(火) 23:47:58 ID:UvBXHKLI
リクエストかぁ…………
それなら携帯でも何とかなりそうだなぁ(´・ω・`)
しかし己にはオリが残ってるだろ、と自分に突っ込む
82名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/01(水) 00:07:48 ID:IofOwgB/
>>81気に入ったリクがあったらどうかヨロ、です。
では…(職人さん、どうかよろしくお願いしますorz)

つ『キミキス/祇条深月』

…まぁ基本ルールは、ヌルーされても泣かない、ですな。
83名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/01(水) 16:55:49 ID:y5yrLA7/
つよきす。きぬ。


しょーもないのから下、何でも…やっぱ無し
(あんま過激なエロは×)
誰か名乗りを挙げてくれると嬉しい。

84 ◆rC65EX7nqw :2006/11/01(水) 19:42:48 ID:VBUtPHAC
うぇっwwwwつよきすもキミキスもやったこと無いとか自分ww

よく考えたらプレイしたギャルゲーも多くないな……
85名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/02(木) 02:21:44 ID:332AJ2Jo
どうかよろしくお願いしますorz
リクエスト@ときめきメモリアル/清川望

10年以上前、当時は( ´_ゝ`)キャラのうちの1人だったんだが…
今の漏れにとって、ツボど真ん中なんだよなぁ。
人は変わるものなんだと実感。
86名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/02(木) 17:02:15 ID:OrCOQTtM
>>85
書けるか分からんがとりあえず挑戦してみよう
8785:2006/11/02(木) 17:16:43 ID:4GQ/OCu0
>>86
嬉しいです。
88立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/11/05(日) 06:20:44 ID:zjtQfS8M
[着信中 つばめちゃん]
有り得ない相手からの着信だった。いつの間に私の番号を調べたのだろうか?
香菜?「もしもし…。」
つばめ『あぁ、香菜ちゃん?』
香菜?「…彩花です…。」
つばめ『彩花でいいの?』
香菜「…ウウン。もう香菜でいいです…。」
彩花は死んだんだ、もう…。
つばめ『辛い目にあったようね…。ごめんなさい、私のせいね…。』
香菜「もう…いいよ…。」
泣きたかった。いや、既に泣いてるかもしれない。
つばめ『…今のあなたに一つ歌を送るわ。』
歌?そんな気分じゃないんだけどな…。でもそれは彼女なりの謝罪なのかもしれない。
私は耳を済ました。
つばめ『…ホントにホントにおバカさん♪教えてあげよかおバカさん♪そう
この世で一番大切なことは、絶対外しちゃいけないことはね
やっぱりタイミングだと想うでしょ〜♪』

バキャ!
買って半年の携帯だったが、私はためらいなく叩き折った。
89立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/11/05(日) 06:23:13 ID:zjtQfS8M
私はこの先どうするべきか悩んでいた。だが、たった今目標ができた。
香菜「殺す…!とりあえずあの電波を殺す!」
仮にもメモオフなんだからそれくらいの欝展開、許されると思うんだ。
私は某メロス並に激怒した。
電車に飛び乗り単身朝凪荘に特攻する。
途中で"約束された勝利の剣"(角材)も拾った。準備は万端、ジルバだ踊るぜレヴィ!

朝凪荘に着く。もう二度と来ないと誓ってから二時間後のことだった。
時は既に夜。家族で夕飯をつつく時間だ。
私は軽くホームシックになりながらも階段を駆け上がる。目指す首は一つ、敵は朝凪荘に有り!
もはや全身の傷も忘れ、勢いよくドアを開け放つ!
90立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/11/05(日) 06:31:33 ID:zjtQfS8M
つばめ「hold up!」
しかし…殺されそうなのは私のほうだった。
目のまえにいたのは全身SATばりの重装備で固めた電波女。私の武器は瞬間に飾りと化した。
つーかそれらを何処で手に入れた。犯罪でしょ!
つばめ「武器を捨てなさい…。私のSIGの引き金はタン○ンよりも軽いわ…。」
…タ○ポンとか言うな。
香菜「くぅ…っつ!」
訳もわからず降伏。畜生…。なんなんだこの女…。
つばめ「あなたが乗り込んでくるのは予想通りだったわ…。一目見て気付いた。あなたは私に惚れてる…と
どうせ家に帰ってもわたしが愛しくて戻ってくると。」
香菜「あなたを殺すわ」
即答した。
つばめ「愛してるわ香菜ちん。私の愛なんて羽根のように軽く鎖よりも重いけど」
…それが拳銃を向けるやつが言う言葉か…。
香菜「…ふざけないでよ…。」
冷静でいたかった。しかし中学生である私の理性には限界があった。
91名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/08(水) 03:10:17 ID:uNsgUZOJ
うほっ バトルかぁ。
92名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/08(水) 07:37:40 ID:MRhJYrlh
あの角材w←(見えないのかなw?)

93料金払って復活 ◆rC65EX7nqw :2006/11/10(金) 21:27:12 ID:uPuacYcN
「あふ………」
 朝起きるのは辛くない……て程でもないけど、ちょっと眠い程度。
「………む〜……」
 とりあえず、何するんだっけ?
「………あ」
 机の上を見て、思い出した。
 墨人と昨日、ゲーセンから出たときに……ノートの写し持ってきてって言われたんだった。
 けれども、とりあえずは階段を伝って洗面所へと向かった。
 寝間着を脱ぎ捨てて洗濯籠へ。そのまま風呂場でシャワーを浴びる。
 本当に、昨日は疲れた。あの後、墨人は全然戻って来なかったし、来たら来たでマック・ドナルドっていう店で勉強教えることになってたから見てあげてたし。
「ふう………」
 髪を洗うべく、備え付きの縦に長い、丁度僕の身長をそのまま写せるような鏡に向かって頭を垂れる。
 ぐん、と、腰近くまで伸ばしてある髪が、お湯を含んだままで重く垂れ下がる。
「ほんっとに、もう」
 洗い難くて仕方が無い。髪の毛を倒しながら両手でゴシゴシ擦って、普通の男の人ならこんなことしないよね。やっぱり、そろそろ切ったほうがいいかな……。
 ――いや。
「なんて、ホントは切らないくせに」
 お湯の温度を上げて、熱さで目を覚ましながらシャンプーを洗い流す。
 そうして面を上げた僕の素顔を見て思う。
 ああ、やっぱり切りたくないな。って。
 そうだよね。父さんも、母さんもいないし、写真だけでしか見たことない母さんに似ちゃった顔と、髪と、声。
 ホント、嫌になっちゃうよ。どうしてか、静波さんが嫌いで嫌いで仕方ないや……

94料金払って復活 ◆rC65EX7nqw :2006/11/10(金) 21:28:30 ID:uPuacYcN
「なあ雅、ここに書いてる問題ってどうすんの?」
「ああもう、ノートに書いたのにまだ分からないの?そこで公式1使って、2で使う数値出すんだよ」
 なんで墨人は、ノートに書いてること出来ないの?
 って、そう言っても本人は分かんないって言うけどね……。
 今日はいつもより、少しばかり早くに学校に着いてしまったから、墨人の勉強を見てる。
「よかったな。まだ平和で」
 それなのに、ぶち壊すかのように墨人が思い出させるのが本当に憎たらしい。というより、素直に憎い。
「……叩くよ?」
「マジ勘弁」
 まあ、こう来たら墨人は反論できないからいいけど。
「朝から賑やかですね」
 と、声で分かってしまった。本当に平野を崩す本人が現れるのが、いつも通り肌で感じてしまった。
「あ、おはようございます、静波さん」
 僕は挨拶を済ませて、墨人の勉強を再び見る……って。
「あ、あのっ」
「どうしました?」
「昨日はありがとうございました」
 忘れてた……。お礼言わないと。昨日は結局言ったのか言わなかったのか分かんなくなったし。
「……別に、たまたま通っただけですから」
 そう言った静波さんの表情が変わった。というか、無表情で眉がへの字に曲がっている。
 もしかして……怒ってる?
 けれども、そう訊ねる前に、静波さんは自分の席へと戻ってしまった。
「おい、どうしたんだよ」
 と、墨人が小声で僕に訊いてくる。
「え?いや……なんか怖そうな顔されたから」
 墨人に隠れながら静波さんを伺ってみると、表情はもう戻っていた。女友達の人たちと楽しく話しているのが見える。
「神経質になりすぎだって。あと1年あるんだから、気楽にいけって」
「……ハァ、そうだね」
 全然、気楽に出来ないけどさ……
95名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/11(土) 03:02:52 ID:uElWsVK1
>>93-94
復活おめw
96立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/11/12(日) 07:32:55 ID:LuBPUzjY
香菜「どうして…!?なんでこんなことするの?私を虐めて楽しい?」
つばめ「うん……あ、いや、あなたに質問があります。」
香菜「…何よ?」
つばめ「あなたは今まで幸せだったのですか?」
香菜「幸せよ!あなたに出会うまではね!」
つばめ「そう、友情を裏切ったとしても?」
香菜「何…を?」
つばめ「あなたのこと、寝ている間に色々と調べたの。智也と言う彼氏がいること、唯笑と言う友達がいること。」
香菜「…。」
つばめ「そして唯笑と好きな男を取り合ったこと。」
香菜「!!」
つばめ「あなたは彼女の前で、彼女が好きだった男と付き合い続けるのですか?」
香菜「解ったようなこと言わないで!唯笑は理解してくれたわ!」
つばめ「あなたは唯笑さんを理解しているの?彼女は微塵の苦痛も感じていないと?」
97立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/11/12(日) 07:34:28 ID:LuBPUzjY
香菜「たしかに…少し悪いことしたなとは思う…けど!」
つばめ「あの二人はきっと上手くいくでしょう。"気兼ね"が無いもの。
唯笑さんは貴女という不幸と引き換えに彼と言う幸せを手に入れたわ。
あなたの存在は彼女の幸せをまた奪うだけなのよ。」
香菜「うるさい!うるさい!」
つばめ「では、あなたは友達の羨望の目を真横に受けながら、彼との関係を続けるのですか?」
香菜「ゆ…唯笑は私の幸せは自分の幸せだと…。」
つばめ「優等生な回答だわ。
でも、それはただ関係を維持したいがための偽善的かつ保身的な回答だと
あなたは気付くべきです。」
香菜「う…くっ…。」
なぜ私はこんな女に諭されているのだろう。しかも悔しいことに何も言い返せない。
そして私は
今、泣いていることに気付いた。
98立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/11/12(日) 07:35:57 ID:LuBPUzjY
香菜「私に…どうしろと?」
つばめ「舞方香菜になりなさい。あなたには第二の人生の舞台が既に用意されている。
学校もそうね…転校したら?架空の戸籍なんて私ならすぐ準備できるもの。」
なぜ?それって犯罪じゃないかな?かな?
つばめ「眼鏡もしたほうがいいわね。きっと似合うわ。あと念を入れて学年も偽装しましょう。
家はこの朝凪荘を使って。私もたまになら顔を出すから。」
香菜「私、上手くできるカナ…。」
つばめ「洒落?」
香菜「…。」

こうして私は舞方香菜として生きていく事になった。智也の二年後輩として…。
最初は大変だったけど、馴れたらそうでも無くて、つばめさんに時々弄られながらも楽しくやってきた。
そして月日は過ぎ、今日は浜咲学園の入学式である。
99名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/17(金) 08:16:44 ID:5AYfhr0m
保守
100名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/20(月) 01:17:56 ID:RxmO7IJO
念の為、保守&>100げと

101立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/11/20(月) 03:42:44 ID:MtGZsPiD
香菜「ふぅ…。」
新しい制服に新しい学校。きっと楽しくも大変な三年間が私を待っているのだろう。
残念ながら友達は皆、他校に行ってしまったので0からの挑戦だ。
香菜「うわぁ〜!」
美男美女が多いことで知られる私立浜咲学園高等学校はまさにドラマや漫画のような華々しさ。 私も初の(実質二人目の)彼氏が出来るかもしれない。
香菜「うふふ〜!」
思わずにやけてしまう。まさにその時だった。
ビュン!!
何かが私の横を高速ですり抜けていったのは!
ガチィイン!!
その何かはどうやらそのまま後ろの樹にぶつかったようである。
香菜「お…おおおお…おう!?」
何だ?何が起きたの?誰かが私を暗殺するために義体でも差し向けたのかしら!?
??「くぉうらぁ!避けんなボケェェ!後ろの人に当たったらどないすんねん!」
??「…ふぅ、このような密集地帯でホウキを投げるほうがボケではありませんか?この愚かもの!」
香菜「!?」
102立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/11/20(月) 03:50:27 ID:MtGZsPiD
??「ちっ…藤原言うたな?アンタの顔しっかり覚えたからな!絶対ただでは済まさへん!」
藤原「ふん、勝手になさい。愚かもの。」
そう言うと、長いポニーテールをなびかせながら、藤原さんは校舎へと消えていった。
な…なんだったんだろうか。入学早々ジャスティス学園と間違えたんジャマイカと思っ…ん?誰かが倒れている…。
と…突然だなんて言わないで!私もぶっちゃけビックリだから!
どうしてだろう?まぁ、そばに落ちてるホウキを見ればなんとなく解るが…。きっとあの関西弁の女子の流れ弾に当たってしまったのだ。かわいそうに。
香菜「だ…大丈夫ですかぁ〜?」
??「ふみゅう…。」
??「ほ…息はあるみたいやな。君!急いでオペの準備や!」
香菜「はいっ!先生!」
??「メス。」
香菜「はいっ!」
??「鉗子!」
香菜「はいっ!」
??「超電磁ホイール!!」
香菜「先生!そんなものありま…ってキャアアアア!!」
…全ての原因がそこにいた。
香菜「なななな!あなたはあぁぁ!?」
??「うん、いい!君そのノリツッコミ最高や!あたしとコンビ組まへん?」
103立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/11/20(月) 03:53:02 ID:MtGZsPiD
香菜「いや、えぇと…。」
??「ああ、アタシは木瀬。木瀬歩。はるばる奈良から来ましたブライト艦長!」
香菜「なななな何でやねん!誰がやねん!」
歩「いいっ!君ほんまいい!えと…。」
香菜「あっ舞方香菜です…。」
歩「へー香菜ちゃん!一年やろ?アタシはタメやからこれからヨロシクな。」
あんまよろしくされたくない…。恐そうな人だし。
歩「さて、そこの黒髪さんを蘇生するかな。おーいもしもーし。」
歩が倒れてる彼女の頬をペチペチ叩く。
??「う…ん?あれ、私はいったい…。」
一見貞子を彷彿とさせる綺麗な黒髪さんは、重たそうな髪といっしょに起き上がる。
104立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/11/20(月) 04:06:40 ID:MtGZsPiD
歩「すまんなぁ。憎き藤原のせいとはいえ、怪我させてもうて。ふ じ わ らのせいで…。」
香菜「…。」
??「え…?あっ、ううん。ええと…。」
歩「木瀬歩や。」
香菜「舞方香菜です。」
歩「二人合わせてダウンタウンです。」
香菜「な、なんでやねん!……はっ!?」
歩「ニヤリ。」
香菜「い…いや、そのアナタは?」
私はその黒髪さんに問い掛ける。しかし返事は無く、なにやらブツブツ呟いている。
??(どうしよう…。こういう時、やっぱりツカミは大事だよね…。つまらない人に思われたくないし…。
でも、どうしよう…。やっぱあの手か!)
香菜&歩「??」
??「い…。」
香菜&歩「い?」
??「いのりちゃんのなぞなぞタァーイ…。」
香菜「…。」
歩「…。」
空気が死んだ。
??「わ…私の名前はなんでしょう…?」
歩「いや、いのりやろ?」
いのり「!す…すごい。どうしてわかったの?」
香菜「いや、自分でいのりのナゾナゾ言いましたし。」
いのり「はぅ!?」
歩「…。」
香菜「…。」
寒い…。これがツンデレってやつか。地球ツンデレだなぁ。
ここにはまさにイヌイットのホームグランドを思わせる凍てつく氷河の世界が広がってしまっている。
一瞬の出来事だった。
105故障したからocn回線にしたぜ ◆rC65EX7nqw :2006/11/22(水) 00:49:51 ID:7n02oFwE
「それじゃあ、次の授業で提出しろよ」
 四時限目の終わりに、先生が宿題を提出するようにクラスに促した。といっても、殆どの生徒は授業中で終わらせてるけどね。墨人は別として。
「ねえ墨人、学食いこっか」
 いつものように軽く訊いてみると、墨人はすぐさま立ち上がって僕の前まで走ってきた。ああ、アホがいるね。
「よし、そんじゃ行こうぜ」
「それじゃあ、きょ――」
「雅くんー!」
 僕が返事を返すや否や、唐突に背後から声が聞こえてきた。と言っても、遠目から僕を呼ぶ人なんてあまりいないけど。
 理解しながら、僕は振り向いてその声に応える。
「ん、どうしたの愛美?」
 僕がそう言うと、愛美はいつも僕や墨人に見せるときの笑顔で……
 僕の目の前に布袋を差し出した。
「えっとね、今日朝早く起きたから……ね、お弁当作ってきたの」
 と、ぽすっ、と僕の手の上に弁当箱?らしき包みを乗せた。
 というよりも、丁度いいというか何と言うか、久しぶりに学食に行こうと思った矢先に渡されたのは……いや、嫌じゃないんだけど、都合がいいなぁって思った。
「そっか、それじゃ食べて――」
106故障したからocn回線にしたぜ ◆rC65EX7nqw :2006/11/22(水) 00:50:20 ID:7n02oFwE
「雅さん」
 またも言い切る前に、というよりも遮られた?
 とにかく、そんな感じの声が自分に向かってきた。背筋に嫌なものが走ったのが分かる。途端、今日はまだそれほどでもなかった鬱が顔を出してきた。
「あ、はい。どうしました?」
 機械的に、それも今日は手前いい気分だったから文句の一つも言いたい。けど、そんなことは言うはずもなく僕は声のするほうを振り向いた。
 案の定、というか分かりきっていたが、静波さんが僕に視線を固定していた。普段と同じく、僕を見下すような表情で。
「喉が渇いてしまったんです。よろしかったら、下までご一緒願えませんか?」
 ああ、またパシリか。仕方ない……よね。
 ――ん?
「どうしました?早くしてくれません?」
 ――ご一緒願えませんか?
「は?あ、あぁ……はぁ?」
 かなり上擦った声で、曖昧な返事をしたのが自分でも理解できた。そのぶん恥ずかしかったけど。
 と、静波さんは一人でさっさと教室から出ていってしまった。慌てて僕もその後に付いて行く。
「っと、墨人、後で学食行くから」
 もちろん、友達に律儀に断ってから。
107故障したからocn回線にしたぜ ◆rC65EX7nqw :2006/11/22(水) 00:51:07 ID:7n02oFwE
 自販機へと向かう通路はごった返していた。
 当然と言えば当然か、学食へと飲み物を持っていくために生徒の群れが自販機に詰め寄っている。
 まぁ、僕としても、これは見慣れてる光景なんだけど、ね。
「……随分と狭いんですのね」
 半ば引き気味に、静波さんはその光景を眺めている。普段から自分で行かないから、と思いつつも、早くに用事を済ませるべく僕は群れの中へと入っていく。
「あ、ちょっと待ちなさい!」
 つられて、静波さんも群れの中に突入する……が、
「あっと」
「きゃっ!」
 突然、さらに背後から大多数の生徒が押し寄せてきた。ホントに、この狭い廊下でなんで押してくるんだか……。そう思いながらも、僕は何とか壁際の、丁度更衣室のドアの窪みの部分へと滑り込んだ。
「あ〜あ……これじゃあちょっと待たな――」
 …………今日何度目だろうか、またしても言葉を遮られた。押し寄せる人波の中、突然静波さんが僕と同じところに吐き出されるように現れてきて……
 胸から僕に激突した。
「あっ、ち、ちょっとあなた!!」
「…………」
 力が抜けて中腰になっていたせいか、僕の顔面が静波さんの胸にすっぽりと覆われていた。というより、普通に苦しい。
「んっ……んっ!」
 とりあえず、そこから逃れようと僕は思い切り頭を振る。が、抵抗虚しく静波さんのそれも僕の動きに合わせて右へ左へと、その部分だけ動くから逃げる以前の問題だった。
 しかも、その後ろからさらに生徒の波が動いているから、静波さんの身体自身も僕を圧迫してくる。
「あぅ…ちょ、と…ダメよ……」
 何と表現したらいいのか……静波さんの声が普段聞くようなこともない……なんだろうなあ、芯が抜けたような声?そんな声が延々と聞こえていた。
 まあ、その声も、生徒が疎らになってきたころには終わっていたけれども。
108故障したからocn回線にしたぜ ◆rC65EX7nqw :2006/11/22(水) 00:52:03 ID:7n02oFwE
「あ〜…………」
 それ以上声が続かなかった。いや、だって、静波さんの顔が、泣いてる?いや、まだ泣いてないけど泣きそう。というより、僕の顔見ようとしてないし。
「んと……静波さんって」
 何か言わなきゃ、と思って話を振ってみると、思いっきり体をビクつかせて静波さんは僕のほうをようやく見た。
 ……無視して帰れたかもしれないけど。
「あんな……じゃなくて、あまり人の多いところって行かないんですか?」
 『あんな声出すんですね』とうっかり言うところだった。言ったら、次の朝日云々より学食に行くことさえ叶わない気がしたから。
 それでも、少しばかり嫌味を含めて言ったつもりだったけど。
「う……そ、それは」
 そりゃあ、天下の静波財閥の娘さんがこんな場所に行くことなんてないし、行く機会があったにしても、全部僕をパシリに行かせてたから潰れてたわけで。
「あ、初めてなんでしょう?」
 何となく悪戯心が沸いたのか、僕も静波さんを責めてみる。……大丈夫そうなところまでだけど。
「僕にいつも行かせてるからですよ。たまには、自分でこうやって買いに行ってみたらいいじゃないですか」
 結局は自分でも分かるくらいの笑顔で言ってしまったけど。けど、相手を見てみると、表情からダメージがあるのがハッキリと分かった。
「――――っ!!」
 途端、それを確認してからだけども、静波さんが猛スピードで廊下を走り去って行ってしまった。
「……じゃなくて」
 もしかして……あれだけで本当に朝日が見れなくなったり……する?


109故障したからocn回線にしたぜ ◆rC65EX7nqw :2006/11/22(水) 00:52:59 ID:7n02oFwE
あまり人来て無いなぁ・・・・・・もっと盛り上がろうよ(´・ω・`)
110名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/22(水) 03:33:19 ID:JfQ6US6D
たまにはageようか?
111名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/24(金) 19:26:08 ID:+boCdjYB
保守
112名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/25(土) 00:09:09 ID:2dvEZfWH
スレのタイトル、失敗したかねえ?

113名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/27(月) 06:29:18 ID:r5QkmxBy
実際、二、三人くらいしか書いてないからなぁ。もっと皆、自信持って書いてほしいよ
114名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/27(月) 10:26:36 ID:TTINORu/
書く気はあるッ!むしろ携帯にデータがあるッ!
だがそれをPCに落とす時間がないのだッ!!

モノクロとシンアスカなんていりませんかそうですk(ry
115名無しくん、、、好きです。。。:2006/11/28(火) 04:17:13 ID:J0ybWNWZ
>>114
ルナマリアが出てくるなら許す…冗談w
どんなのでもいいから読んでみたいです。楽しみにしてます
116名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/01(金) 07:11:37 ID:V4pgoSwY
保守
117名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/01(金) 20:03:48 ID:qeiww6Ug
もうすぐ24時間以内に投下する予定なのですが、ここは一レス何行何列でしょうか?
118名無しくん、、、好きです。。。::2006/12/02(土) 18:11:39 ID:W3cx/y+8
はるか昔に書いたFF6のSSでも投下してみるか。

ロック・セリス。
119名無しくん、、、好きです。。。::2006/12/02(土) 18:12:31 ID:W3cx/y+8
sage忘れてた。

まあ、とにかく投下だ。

「お前のことは絶対に守ってやる!」
 そんな彼の言葉を信じて、私は帝国を裏切り彼の元へと走った。
 世界を崩壊させるほどの激戦さえくぐりぬけ、私[セリス]は彼[ロック]と
ともに、各地を転々としていた。彼の職業?のトレジャーハンターの仕事に付き合っているから
だけどね、でも不思議と退屈はしなかった。
 いつも、そばに彼の笑顔があるから――。
「ったく――ここの山もデマなのかよ――」
 山の頂上でむき出しの岩肌に腰掛け、悪態を吐くラフな感じの青年。
「やはり、あんな浮浪者の言葉なんて鵜呑みにしちゃ駄目よ。こんな所に、幻の宝石なんて、
 あるわけないじゃないの」
「おいおい、あんな浮浪者だからって馬鹿にしちゃ駄目だぜ?ナルシェの人間は、物知りだからな。」
 そういって、彼は澄み渡った空を見上げる。ボロボロになった帽子からのぞく髪が美しい。
 そういう私は彼の側にこしかけマントをなびかせる。
「それにしても、どうしてそこまで宝石に入れ込むの?」
「俺はトレジャーハンターだぜ?お宝を前にして、引き下がれないさ」
「フフ、相変わらず財宝には目がないのね。」
 意気込む彼を見つめながら、私はいつも彼が遠くに感じていた。
 だけど、彼は彼、いつもどおりの彼、そして私も、いつもどおりのセリス――。
「ねえ、見て。この辺には珍しいわね。チョコボがいるわ」
 すぐ眼前の草原を駆け抜ける黄色い鳥――自分より若干大きなそれは、まだ子供なのだろう、
親鳥が側を歩いている。
120名無しくん、、、好きです。。。::2006/12/02(土) 18:13:17 ID:W3cx/y+8
「本当だな、この地方はチョコボが少ないと言われているのに。」
 彼は岩肌から立ち上がり、チョコボに向かって歩いていく。
「ロック――」
 本当に子供みたいな人ね――好奇心大盛で、誰にもしばられない自由な人、そんなところ
大好きだな――本人には言えないけど。いつか言ってあげよう。
「クエッ、クエッ」
 チョコボの首筋を撫でるロック――。
「さて、また会おうな」
 パンパンと首筋を叩くロック、クエッと一鳴きすると、チョコボの親子は山を降りていく。
 青々と広がる空に頂上を彩る小さな草原――全てがこの暖かい陽気と絶妙にマッチし、その日は
とても気分がよかった。そう――心に残るこの不安感をのぞいては――。
 どうにも、胸騒ぎが収まらない――。私は、自分の胸を押えた。
「セリス、そろそろ行こうぜ」
「え、ええ――」
 ぎこちなく笑顔を返すと、立ち上がり尻についた土を払った。
 
「さて、あと残るポイントはここだけか。」
 ロックは山と山の間の峡谷を見下ろす。
「下まで結構あるわね――ここ。」
 つり橋の間から見える景色は米粒ほどの岩と、峡谷の間を走る道だけだった。
 完全な断崖絶壁――悪寒が背筋を駆け上がる。
「大丈夫さ、セリス。これぐらいいつもの事じゃないか。」
 ははは、と彼は微笑んでいるものの、私の不安は衰えることなく、その
激しさを増すばかりだった。
「じゃ、ちょっと行ってくるぜ。」
「ロック!」
 止めるまもなく漆黒の断崖をロープを伝い下りていくロック。
 やがて、その姿は捉えることのできないはるか地表に消えていった。
 しばし穴を見つめていた私は、そのままロックの後を追おうと決めた。
121名無しくん、、、好きです。。。::2006/12/02(土) 18:14:56 ID:W3cx/y+8
地表に降り立ち、ロックはあたりを見回した。
 両脇をはるか空まで覆い尽くすかのような絶壁が広がっている。
 あちこちに長年かけて、えぐられていった痕跡があるところを見る限り、
この場所には何十年も人が来た形跡はなかった。
 つり橋のあるあたりは、ハンターがよく訪れているらしいが、さすがに誰も
こんな下までは降りてくる者はいないようだった。
「さて――どうするか」
 ロックはゆっくりと歩き始める――周りに警戒の目を走らせ、どんな物も見逃さない
ということだろう。峡谷ははるか先まで続いており、両脇の壁などにも、洞窟などの
ポイントはひとつもない。
「くそっ、やはりあのじーさん、嘘をついたのか。」
 脳裏に浮かぶのは、炭坑都市ナルシェで出会ったあの老人。
「あそこの峡谷の道には、それは素晴らしい宝石がありますぞ。」
 という言葉にしたがって、ほいほいとやってきた苦労が、無駄に感じられ、ロックは
傍の壁を蹴る。
「ちえっ――」
122名無しくん、、、好きです。。。::2006/12/02(土) 18:16:16 ID:W3cx/y+8
 その時――地面や壁が大きく揺れ出した。
 ゴゴゴ――と、体にもはっきりわかるほどの振動――そして、
何者かの敵意のようなものまで感じられた。
「!?」
 咄嗟に上を見上げると、そこには――。
「ベヒーモスだと!?」  
「グオオオオオオ!!!」
「くそっ!!」

 ロープを降りたセリスは、辺りに響く振動と、謎の咆哮を耳にしていた。
 この咆哮と振動――まさか、とにかく急ごう。
 セリスは大地を蹴り一直線に道を駆けて行った。
 ロック――無事でいて――!!!
 一方ロックは、ベヒーモスの奇襲に大苦戦していた。
 ダガ―程度ではこんな化け物には歯がたたない。
「ちくしょう、何でよりによってこんな奴が降ってくるんだよ!」
 次々と繰り出される自分の身長ほどもある爪の攻撃をなんとか避けるものの、
空ぶった爪は岩壁をけずり、その破片がロックに降り注いでいた。
「くっ!」
123名無しくん、、、好きです。。。::2006/12/02(土) 18:18:38 ID:W3cx/y+8
「グガアアアアア!!!」
 とうとう、巨大な爪の一撃がロックの全身をうちすえる。
「ぐあっ!!!」
 激しく岩壁にたたきつけられ、呼吸がとまり、かわりに大量の血を吐き出すロック。
「ぐふっ――く、くそっ」
「グガアア!!」
 ベヒーモスの周りの空間がぐにゃりとゆがみ、辺りを強烈な熱気が包み込む。
「!!!」
「ロック!!!」
 そこへ、セリスが剣を抜き、飛び込んでくる。
「セリス!」
 ベヒーモスがフレアを唱えるのと、セリスの魔封剣は、ほぼ同じタイミングだった。
 フレアは剣に吸収され、強烈な波動があたりに飛び散る。
「グガアアアア!!」
 雄たけびをあげるベヒーモス、セリスは冷静に相手を見据えた。
 ベヒーモスは通常の魔法では歯が立たない――あれを使うしかないわね。
 剣を空中に漂わせ魔法陣を描く、セリスは呪文を詠唱する。
「セリス――何をする気だ」
「グガアアアアア!!!」
 ベヒーモスが大きく爪を振り上げ、セリスに一撃を放つ瞬間!
 この絶対的なピンチを切り抜ける魔法が炸裂する。
「アルテマ!!!」 
 ありとあらゆる波動が両者の間から溢れ、ベヒーモスに直撃する。
 肉を焼き尽くすでも、切り裂くのではなく――ベヒーモスという存在そのものを
消し去ってしまった。
124名無しくん、、、好きです。。。::2006/12/02(土) 18:19:54 ID:W3cx/y+8
「ふう――ロック!」
 セリスは剣を収めると、壁際にはりつくロックに駆け寄る。
「つっ――平気さこのぐらい」
 とは言うものの、セリスから見てもそれは深手には違いなかった。
 右肩から腹までを切り裂かれ、血がとめどなく流れつづけている。
「酷い傷――待ってて今魔法を――」
 魔法を使おうとして、全魔法力を使ったことに気づくセリス――。
 ど、どうしよう――こんな深手だと、魔法力の回復なんて待っていられない。
 なんとか、せめて水のある所まで連れて行かないと――。
「ぐっ!!」
 激痛のためかロックは意識を失い、壁にもたれてしまう。
「ロック!!」
 駄目だわ――もう一刻の猶予もない――セリスはマントをびりびりに裂くと、ロックの荷物から、
持ってきていた酒をしみこませ、ロックの上半身に巻きつけた。
 応急処置にしかならないけど、少しなら持つわ。
 セリスはロックを背負うと、峡谷を進み始めた。
  
 峡谷を進むと、道はどんどん狭くなっていった。
 私がなんとか通れるほどだったので、ロックをひきずるはめになってしまった。
 暗い闇が続いていたが、やがて小さな光が目の前に見え隠れしていた。
 光――?この先に何があるんだろう。私はロックを背負うとその光に向かっていった。
 やがて、峡谷を抜けた先には、小さな開けた空間が待っていた。
「わあ――」
 私は思わず声をあげた。一面に広がる草原に、小さな泉があったからだ。
 断崖なのだが、そこだけ草木に覆われ、空が青々と輝き、太陽がとてもまぶしかった。
 私はロックを泉の側に下すと、ロックの手当てを始めた。
125名無しくん、、、好きです。。。::2006/12/02(土) 18:21:54 ID:W3cx/y+8
「うっ――ううっ」
 やがて、小さな呻き声をあげながらロックが目覚める。
「気がついたのね――ロック」
「セリス」
 ロックは辺りを見回し、状況が配慮できずに混乱する。
「こ、ここは?」
「ここは、あの峡谷を抜けた先よ。貴方を担いで上には上がれないから、先に進んだの」
「そうか、つっ」
 ロックは裂いたマントのまかれた胸を押える。
 血はとまったとはいえ、まだ動ける傷じゃないからだ――私はロックに膝枕をしてあげると、
髪の毛をなでた。
126名無しくん、、、好きです。。。::2006/12/02(土) 18:22:40 ID:W3cx/y+8
「まだ動いちゃ駄目、もう少し休んで――」
 私は精一杯の微笑を眼下のロックに投げかける。
「すまない。セリス――俺が無茶しなければ――」
「貴方から無茶をとったら何も残らないわ――でも、そんなところが好きなの私は」
「セ――セリ」
「ん――」 
 驚くロックの唇に、そっと自分の唇をあてがう――乾いた唇だが、温かさと何より、優しいキスだった。
「セリス――」
 ロックはほうけたような顔で私を見つめる。
「ナルシェのおじいさんもさ――きっと宝石なんかより、価値のあるものだと言いたかったんじゃないかな?」
「そうかもな――景色以上に、ここに来なけりゃ、こんなにいい気分にはなれなかったよ」
「あら、私のキスは高いわよ?責任とってよね」
 ウインクを返しながら、再び風景を見つめる。
 そう――私とロックにとっては、財宝よりも、この一瞬こそが何よりの宝かもしれない――だって、
ずっと言えなかった事を言っちゃえたんだから。
「セリス――」
 不意にロックが、私の頬に手をあてる。
「ん――?」
「ずっと一緒に生きていこうな」
 ロックは精一杯の笑みと、温かい言葉をくれた。
「ええ!」
 私たちは再びキスを交えながら、暖かい陽気と泉の香りを楽しんでいた――。
127名無しくん、、、好きです。。。::2006/12/02(土) 18:24:29 ID:W3cx/y+8
以上です。

FF6はこの二人が好きだったので、
かなり昔に書いてみたものです。

また気が向いたら何か書いてみますね。
では、連レス長文失礼致しました。

128名無しくん、、、好きです。。。::2006/12/02(土) 18:25:47 ID:W3cx/y+8
スマソ、ギャルゲ関連じゃなかったな。

>>1 を百回読み直してくるぜ('A`)
129名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/02(土) 19:25:38 ID:SL00+jYX
>>115
ごめんルナマリアは出ない確率高い、何故なら俺はステラhな、なにをするきさまー!

>>117
結局行数が解らないので適当に投下してみるテスト。プロローグ部だけですが。
ちなみに題名はまだ(仮)です。monochrome×種死です。
携帯五千文字はここでどのぐらいの長さになるんだろ?

>>128
なに、逆に考えるんだ。
>>1でエロゲ可能と書いてあるぐらいだから、そのぐらいならいけるだろうと考えるんだ

……ダメカナ?
130名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/02(土) 19:37:01 ID:SL00+jYX
今計算したらかなり短かったorz
所詮携帯か……今度から気をつけよう。

そして今食事に呼ばれたのでまた後程。今日中に。
131名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/02(土) 19:57:15 ID:SL00+jYX
では投下します。
-------------------------------------------

 寒い……。
 全身を縛り付けるような冷たさが、身体に襲いかかる。本当なら苦痛を感じるほどの気温だが、当の本人は、夢まぼろしにたゆたうように、ただぼんやりとしていた。

(俺は……死んだのか?)

 自然と心の中で発せられた問い。よく人は死に際に寒いと訴える光景があるが、自分もその口なのだろうか。冥府への階段の一段目に、既に足をかけているのかもしれない。
 だが、やりたい事はやった、シン・アスカは、因縁の相手、フリーダムをついに討つ事に成功したのだ。そして、その爆発に巻き込まれた所までは覚えていた。

(やったぞ……レイ、そしてマユ)

 家族を殺し、もしそれが勘違いだとしても、突然戦場に現れては無意味に荒らし、仲間を何人も消していったフリーダムはこの手で仕留めた。
 惜しむらくは、ともに討つべく協力してくれたレイや、ミネルバのみんな―――アスランに関しては余り考えたくない―――に戦勝報告が出来ない事、マユに墓前で言えない事だろうか。
 そう思考が出来るのも、後少しだろう。行き着く先は闇か天国、いや地獄?ならばせめて、マユかステラに出会える事を祈って。
 シンは、意識を閉じて、全てを何かに委ね、考えるのをやめた。
132名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/02(土) 20:03:00 ID:SL00+jYX
 そういう気分に浸っていたのも、ごく僅かだった。

「ごわっ?!」

 詰まったような悲鳴をあげ、シンは起き上がった。行き着く先は案外近かったらしい。

「なんだよ…雪?」

 顔に降り注いだ、自分を叩き起こした正体に触れると、白い水気のあるもの―――雪が水になって溶けていった。
 いつの間にか、森の中にシンはいた。葉は枯れ落ちた木々、辺り一面に積もり、なお空から降り注ぐ雪。最近までコロニー在住とはいえ、地球にいた方がまだ長いシンだが、ここまで雪国というぐらいの雪は見た事が無い。
 という事は、ここは地球なのだろうか。しばし物珍しさに辺りを見回していたが、やがて寒さが少し厳しくなり―――防寒を兼ねるパイロットスーツでなく、何故かザフト謹製の赤服だった―――、どこへともなく歩く事にした。
 インパルスを探すか人のいる場所を見つけるか迷ったが、少し先も見通せない森の中ではどちらにせよ同じだからと思い、先にどちらかを見つけてから考える事にした。

 先に見つけたのは街だった。月の見えない曇りの夜、人は全く通っていない商店街で、何処と無く物寂しさを感じる。だが、そんな事よりシンは別の事に気付いた。
 地球はエイプリルフールクライシスやニュートロンジャマーの投下からヤキン・ドゥーエ戦役、そしてユニウス落下と現在続いている戦争で、大部分が荒廃している筈だ。
加えて周囲のあちこちに書かれた日本語―――シンはアカデミーで少しだけ習った―――からここは東アジア共和国が一つのニホン地域だと思ったが、にしては平和過ぎた。ロゴス排斥の暴動どころか、戦争の気配すら見られない。
133名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/02(土) 20:05:34 ID:SL00+jYX
 これじゃあまるで、異世界だ。それとも、死後の世界は日本語が公用語なのだろうか?その他の地域の人は大変だろうなとくだらない思考をしながらの、その疑問に関する答は商店街を抜けた後の公園の、ゴミ箱にあった。
 風が吹き、ゴミ箱から古新聞がこぼれ落ちる。人っ子一人いない公園にぼおっと立ち尽くすシンの足に引っ掛かり、蹴り飛ばそうとして気になった書き込みを見つけ、拾いあげる。

 200×年○月△日―――

 まず、目眩がした。次に夢かと思い、頬を抓る。痛い。そしてもう一度、新聞を見る。

 200×年○月△日―――

 聞き覚えがある。歴史の授業で、コズミックイラの前は西暦で年号を表していた筈だ。CEはまだ二桁程度だし、新聞があって四桁なら、ここが地球である限り恐らく西暦だろう。
 視界がぶれる。足下が崩れ去る気がする。
 元々大きな目的を達成した直後という事もあり、シンの心の中は空っぽに近かった。加えて、気付いたら自分の世界から切り離されていた。
普段の彼なら悪態か愚痴でも叩きながらも、だれか人を探して走り出すだろうが、この精神状態に加えて流石にこんな非常識な事態、どうしていいか分からない。分かる筈も無い。
 死んでるのか、生きているのかすら現在状況を把握できない。死んでいるのなら、諦めもつくのに。
 このまま、何時とも何処とも知れぬ場所で、仲間に二度と会えないまま、寂しく朽ちて行かなければならないのだろうか。これが、怒りに任せて仇敵を倒した代償なのだろうか。
 それとも世界が、アイツが殺されることを嫌がった?否定した?だからなのか?これは罪なのか?罰なのか?
 絶望が、波の形を取って押し寄せてくるように見える。寒さがナイフのように鋭く、身体や心の暖かさを削り取って行く。
 何もかもが分からなくなってしまい、シンはさっきとは逆の理由で考える事をやめた。
134名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/02(土) 20:14:38 ID:SL00+jYX
 桐丘千歳はれっきとした成人である。しかも、職業は教師である。おまけに桐ヶ丘学院の学院長である。
例え背丈が小学生ぐらいしかなくとも、実際行動が少しばかり子供っぽくとも、千歳は間違いなく成人しているし、生徒からはちーちゃん先生と慕われる人気教師なのだ―――体躯のおかげである可能性は否定出来ない理由の一つであるが。
 彼女は学院近くの廃寮で、弟と二人暮らしをしていた。時々仕事が忙しくて、その日に帰ってこられないこともあるが、概ね二人は中の良い姉弟であった。
 そんなある晩、一般人ならとうに眠りについた時間、しかし深夜まで働いて漸く寝ようとしていた千歳は、自室の窓越しに、庭に立つ少年の姿を見つけた。自分の学院の生徒達と同じぐらいの年代だろうが、この辺りでは見ない姿だ。
それを差し引いても、日付も変わろうとしている最中、こんな廃寮の庭を一人、足取りも重く歩いているだけでも十分奇異ではあった。
 何処かの家出か、それとも何か犯罪にでも巻き込まれているのか。

(どちらにしても、見ぬ振りはできないよね)

 教師としても、大人としても。
 パジャマの上にコートを羽織り、玄関に出ようとした時、ちょうど風呂に入ろうとしていた義弟の大輝と遭遇した。

「義姉さん、こんな時間にどうしたの?」
「大輝、暖かい飲み物,用意しといて?できればスープがいいかな」
「……? わかったよ」

 疑問の視線を小さな背中に受けながら、千歳はドアを開いた。いつもの冬と変わらない、北風の吹く夜だった。
135名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/02(土) 20:28:46 ID:SL00+jYX
 次回予告

 暖かな寝床にありつけたシンアスカ。
 異世界に来てしまった事にショックを受け、悩みながらも、平和な生活は戦いですさんだ心を癒し始めていた。
 だが、またもや天使と名乗る者はシンに心休まる暇を与えなかった。
 予想外の攻撃に胃を、そして耳を潰されたシンの運命は!?

 次回、『ガンダムSEED PHANTASIA(仮)』黒い天使

 恐るべき凶悪兵器に負けるな、シン!

-------------------------------------------------------
正直スマンカッタ(ry
KID倒産しやがった……モノクロ続編外伝フラグも崩壊したらしいし……orz
136 ◆rC65EX7nqw :2006/12/03(日) 00:56:51 ID:9Cfco9EM
種ネタなら分かる。gj
137立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/12/03(日) 06:11:41 ID:xR87zsQm
すごい!いつの間にかこんなに増えてる!これからもどんどん増えればいいな。
自分も続き書きたいけど最近、テストやら課題やらで忙しくてできないorz
138名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/04(月) 03:32:37 ID:r3QoDRjr
>>130、GJ!
ずっとROMってたけど、ここも活性化してきた感じだね。よかよか。

俺は投下を迷ってる…
理由はたくさんあるけど一番の理由は「うんこしたい」からかな。

まあ兎に角職人さんたちガンガレ
139名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/04(月) 17:23:12 ID:+ytwgsbi
>>138
うんこと一緒に投下するんだ!
140 ◆rC65EX7nqw :2006/12/05(火) 01:12:01 ID:Q4H1CsvU
>>139
ちょww爆撃w

「ん?どうしたよ雅?」
「いや・・・なんでもないよ」
 そんなこんなで、静波さんに対して疑心暗鬼になりながらも学食で墨人たちと昼食を食べれることにはな

った。まぁ、勝手に走って居なくなったからこれ以上考えるだけ無駄と、そう(必死で)考えて現在は墨人

たちと楽しい食事。
「ねえ雅くん、どう?おいしい?」
 昼休み頭に愛美が渡してくれたお弁当を少しずつ突っついていると、不意に訊かれた。
「うん、美味しいよ。ありがとう」
 そう言うのが礼儀というか当たり前というか、いや、当然なんだけどね。
 愛美に料理教えたのも僕だし・・・・・・
「でね、墨人くんには何作ったと思う?」
 と、それから活き活きとした目で僕を見ながら愛美は訊いてくる。というか、言われて気付いたけど、墨

人ってもう食べ終わってたのね。
「ん〜・・・・・・と、僕が貰ったのは普通の中身だったから・・・なんだろ・・・・・・」
 しかし、予想を立てるまでもなく考えに詰まってしまう。ヒントも無しなら当てるのは厳しいけど・・・同じ

中身か・・・・・・
 しばらくの思案の後に、それを途切れさせたのは墨人の一言だった。
141 ◆rC65EX7nqw :2006/12/05(火) 01:13:01 ID:Q4H1CsvU
「・・・・・・イカ墨のパスタ」
「は?」
 それは、とても小さい声で喋られたものだから、僕はついおかしな返事を返してしまう。
「墨人のパスタ?」
「イカ墨だ!!」
 あえてボケてみたけど、まさか怒鳴られるとは。あまりの勢いだったので体ごと隣に座っている愛美の側

まで退いてしまった。
 しかし・・・
「イカ墨・・・ねえ」
 そこで視界の真上に捉えている愛美の表情を見る。なんの考えがあってイカで、墨で、パスタなんてもの

を学校に持ってきたのだろうか。新手の嫌がらせ?
「いいじゃない?イカもおいしいし、私も新しいレシピ作れるようになりたいのよ」
 と、意気揚々に愛美はいい、満面、とは言いがたいけどそれに近い笑顔を僕に向けた。
 ちなみに、なぜ墨人が狂気に満ちていたかというと、そのイカ墨パスタは頗る美味しくなかったからとの

こと知ったのは、それから放課後のことだった。

142 ◆rC65EX7nqw :2006/12/05(火) 01:14:48 ID:Q4H1CsvU
「・・・・・・しまった」
 目が覚めたのは十時半。マズい、完全に寝坊した・・・・・・
「洗濯して出かけたかったのに・・・・・・」
 まぁ、今日は土曜日だからいいけど。
 ベッドの感触を名残惜しみながらも、上体を上げて眠気を覚ますべく洗面所へと向かう。
「・・・・・・む〜・・・」
 水を一面に張って、面倒だから顔から思いっきりそれに浸る。
「・・・・・・じゃなくて!」
 それで眠気が覚めると途端に、やり忘れていたことがぽつぽつと頭の中に浮かび上がってきた。
 本当は、六時に起きて掃除機かけて、終わったら洗濯して、それから昼に図書館だったのに・・・・・・
「・・・・・・諦めて二時から行こうかな」
 というか少しどうでもよくなってきた気がする。
 不意に、鏡に映る自分の姿を見た。
 髪の毛は・・・長い癖に別段起き抜けで跳ねてるわけでもないし、まぁ水浸けて濡れちゃったけど。
 手で少し撫でて、それからまた自分の姿を見る。
 自分でも分かる。女の子に間違えらえるのはこれじゃ仕方ないって。
「だけど・・・・・・ね」
 切りたくないし、ね。好きじゃないけど、やっぱり・・・・・・
(・・・・・・そういえば)


143 ◆rC65EX7nqw :2006/12/05(火) 01:16:46 ID:Q4H1CsvU
『あ、雨ふってきた』
 小さい頃から、もう肩より下・・・背中まで髪の毛伸ばしてたっけ。
『ん・・・・・・さむいよお・・・』
 その女の子、なんで僕と遊んでたんだろ・・・・・・。思い出せないけど、確か二人で遊んでたときに、雨降っ
てたんだっけ。
『だいじょうぶ?』
 濡れて濡れて、走って公園の屋根付きのベンチの中まで走ったんだよね。けど、女の子のほうは結構雨で濡れて、寒そうにしてたんだよね。その頃の僕と同じくらい伸ばしてた髪が服に張り付いてて、だから僕が、寒くないように抱き締めたんだった。
『あったかい?』
 今思えば濡れたままお互いくっつけば寒いはずなのに、女の子は・・・・・・
『うん!!』
 なんて、笑顔で言ってくれたんだよね。
『ねぇ・・・・・・』
『なあに?』
 そして、最後に言われたんだ。自分じゃそうは思ってないけど、その子は僕の、濡れて水を滴らせている髪を少しだけ握ると・・・・・・
『キラキラしてて、とってもキレイだね』



「・・・・・・なんて」
 どう考えても小さい頃、というより小さすぎるじゃない。確か五、六歳の頃だったかな?・・・・・・まぁ、い

い思い出だったっていうことで。というか、全然詳しく覚えてないや。
 ちょっと寂しいけど、僕は鏡に映る自分に笑顔を向けて、覚醒しきった意識で忘れていた家事のことを思い出して焦って着替えはじめた。
 けど・・・いつか、またあの子に会えたらいいな・・・・・・なんてね。
144 ◆rC65EX7nqw :2006/12/05(火) 01:17:32 ID:Q4H1CsvU
しまったOTL
今見たらテキストの右端折り返しで文書がおかしくなってるorz
145立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/12/08(金) 05:54:43 ID:tIEFOztA
歩「ま…まぁ、ええわ。よっしゃ!コレでアタシらはマブダチや!宜しくたのんますよ!」
香菜「えぇ!?」
いのり「かっ…勝手に友達にされちゃった。」
歩「なんじゃいワレ。なんか不満でもあるんかいのう?おぉう!?」
香菜&いのり「い…いえ、何もございません…ガクガク((´Д`;))ブルブル」
奈良なのか広島なのかはっきりしてほしい。
歩「OK!しかしだな諸君、悲しいことに今日、我らが明るき未来の灯火が早くも消え去ろうとしている!"藤原雅"だ!」
いのり「誰?」
香菜「私もよくは知らないの。」
歩「よくぞ聞いてくれました。」
いのり「いや、別に…。」
歩「あれは30分前、桜の舞う入学式の日のことや。」
香菜「そりゃ30分前だしねぇ…。」
歩「アタシは今日、新しい学校生活にwktkしながら校舎への道程を走っていた…」

歩・回想「遅刻、遅刻〜!入学早々遅刻なんて超ヤバイって感じだよね〜!」
香菜&いのり「…。」
歩「その時やった。アタシの目の前にあのコンチクショウが現れたんや。
ヤツはなんのためらいもなく持っていた薙刀を振りかざし、おもいっきり殴りおった。」

スパコーン!!
146立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/12/08(金) 05:56:45 ID:tIEFOztA
歩・回想「なっ…何すんの!?」
雅・回想「このように人通りの多い歩道を自転車で全力疾走とは何事ですか愚か者!人を撥ねたらどうするのです!」

香菜「えぇ〜?自転車だったのぉ?それは危ないよぉ。」
歩「危なくない!アタシはこれでも自転車SSスーパーライセンスを持っとるねんやから!」
それはいったいどこの国でどうすれば手に入る代物なのだろう。

歩・回想「…っつ!貴様!浜学やな?アタシの顔に傷を付けおって…。許さん!」
雅・回想「貴様では無い。藤原雅です。その悪そうな頭に叩き込んでおきなさいこの愚か者!」
歩・回想「ムキー!!」

歩「…そして今にいたる。」
いのり「は…はた迷惑この上ない…。」
歩「あ?」
いのり「いいいいいえ!何でもないです!!」
こ…恐い。何と言うことだろう。希望に満ちた入学式のはずが三年もの地獄の幕開けになろうとは誰が予測できるであろう。
歩「よって!アタクシは今日、FOK団を設立することをここに宣言します!」
香菜「FOK団って…?」
歩「“藤原を大いに苦しめるための木瀬歩の団“略してFOK団。」
いのり「うわぁ…痛い…。」
147名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/10(日) 20:45:12 ID:a2XRBeM8
投下予告します。24時間以内です。オッケーですか?
148名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/10(日) 21:38:37 ID:/E392zm1
期待しているぞ
149名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/10(日) 22:02:05 ID:a2XRBeM8
期待に応えられるか……ガクブル。

-----------------------------------------------------------------
ガンダムSEED PHANTASIA(仮)1話「やっぱりラッキースケベ」

 目の前に降り注ぐ眩しさに、シンは目を覚ました。ベッドの暖かさが、昨日までの冷たさを追い出すように身に染みる。そうだ、さっきのは間違いだったんだ。
 ただの悪夢。ひと一人いなくて、ただ寂しくて、寒いだけの世界。今目覚めさえすれば、いつものようにミネルバの自室にいる。
 そう信じて、瞳を開けたが。

「……どこだ?」

 出迎えたのは全く知らない天井。どこかの家屋のようだが、つまりは誰かに運ばれたという事か?
 なら、少なくとも夢の中と違い、人はいる。その事に、シンはまず安堵した。夢の中だったとはいえ、あの時はわけがわからなさすぎて我を失い、今まで意識が無くなっていたぐらいだから。

「よかった……誰かいるんだ」

 そう安心しきっていたのだろう、シンは横にある不自然な――――不自然過ぎる膨らみに気付かず、ベッドの横に手をついた。

 ふに。

 まるで人肌のように暖く、触り心地がいい。このまま触り続けるだけでも、心が安らいだり場合によっては興奮したりするだろう、そうあって問題無い状態ならば。
 だがシンは逆に、異常な程の不安に、血の気の引く音が聞こえた気がした。
 警告が頭の中を跳ね回る。今すぐここから離脱しなければならない。それも可及的速やかに。
 しかし逆に離脱すれば離脱したで、余計にまずくなる気配がする。疑いを増加させると言うか、そんな雰囲気が。
 そんな青少年の煩悶を知らず、答えは勝手に現れる。シーツが巻き取られ、膨らみに巻き付いて行く。
 その正体は少女だった。金髪で、いかにも活発そうな、自分と同じぐらいの年代の。シーツの下に特に身を包むものが見られないが、つまりはそういう事なのだろうか。
 その少女が半身を起こし、シンの視線と交錯する。部屋を包む絶対零度の時間。一秒が一時間にもそれ以上にも感じられた。
 緊張の冷や汗が一滴、顔から流れ落ちていこうかとする頃、少女が口を開くのをきっかけに漸く時が動き出す。

「……こういう時って、責任取ってって、言えばよかったんだっけ」
「あ、あ、あんたってひとはぁぁぁぁ!?」
150名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/10(日) 22:03:43 ID:a2XRBeM8
「いやあ、さっきの反応はよかったわぁ。大輝だとああはいかないから」

 あれから叫び声を聞き付けた千歳は、様子を見るなり動揺一つせずやれやれと肩をすくめ、朝食が出来てるからと一足先に去っていく。
あれ?放置?もしかして慣れっこ?と混乱のシンは、そのままあれよあれよと言う間に、食堂のテーブルについていた。
 もと寮らしくやけに広い部屋で、一つのテーブルに四人がぽつねんと食事する光景は、何となく落ち着かなかった。
ただ、同じぐらいの年頃にみえる遊羽――――シンはまだ名前は知らないが――――とは、向こうの物怖じしない性格もあいまって比較的普通に話せるようになったが。

「ベッドの中に、いきなり女の子がいたら、びっくりしないほうがおかしいだろ?」
「お約束じゃないの?青少年には必然的な。そう聞いたけど」
「……誰から聞いたんだよ」
「それはてんs―――むぐ」

 今までいなかったハイテンションな性格についていけず、シンは助けを乞うように周りを見回す。
 少し年上のような男、大輝は諦めてくれと言うように肩をすくめるだけだが、遊羽の口を塞いでいた一回り小さな少女―――千歳がそのSOSに答える。

「あはは……いきなりごめんね。遊羽ちゃんも悪気はないから」
「ぷはー!そういえば大輝って酷いのよ?さっきと同じ事したのに、全く以て無反応なのよ?
 こんな美少女があんな事したのに!あなた、どう思う?」

 どう思うと聞かれても、コメントに困る。シンが差し障りの無い答を返すのと、大輝が話すのはほぼ同時だった。

「……ノーコメントで」
「色気無いのにしてもどうもしない」
「メガむかつくぅ〜!」

 そんな風景を体験していると、ふと思い出す。
 小さな頃、家族のいた頃の食卓。アカデミーやミネルバの、仲間と食堂で笑い合った事。
 今はもう帰ってこない日々を思い出すと涙が出てきそうになる。それをすんでのところで堪え、遊羽と大輝の喧騒を少し遠くに感じながら黙り込んでいると、千歳がそういえばと思い出すように尋ねた。

「ところで、君の事、教えてくれない?」
151名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/10(日) 22:06:24 ID:a2XRBeM8
「俺は……シン・アスカっていいます」
 食事が終わってひと心地ついてから、シンは語り出そうとする。
「シン君、ね。私は桐丘千歳。そこの大輝の姉なの」
「……え?」
「聞きまちがいじゃない。確かに、俺の義姉さんだ」

 弟と言われた本人から言われても、シンはすぐには信じられない。
 大人っぽいように見える大輝の妹ならともかく、こんなにも小さくて、小学生みたいで、ちみっこでろりぃで美幼女な、生前のマユぐらいの身長しかない彼女が姉とは、この世界はどうなってるのだろう?
すでに狂気に片足を突っ込んでいたのか?もうSAN値が無いのかもしれない。
「すっごく失礼な事、考えてない?」
「そ、そんな事は……」
「それから、年は23歳―――」
「な、なんだってー!?」
「今の反応でよく分かるんだけど」
「ごめんなさい」
 どうやら狂気ではないらしいが、シンは未だ目前の事が信じられなかった。今まで存在しなかったタイプのキャラだった事が、混乱に拍車をかけた。

「シン、ね。オーケイ、刻んだわ。私は遊羽。
 つい最近ここに居候になった、いわばお仲間ね」
「遊羽ちゃん、アスカ君はまだここに住むって決まったわけじゃないわよ」
「そなの?」
「……分からない。俺だって、今ここがどこで、何でこんなところにいるか分からないんだ」
「あ、それ私も。朝目が覚めたら、大輝のベッドの筈なのに知らない人が寝てるなって思ったんだけど」
「知らない人相手にしたのね、あれを……」
「いやあ、布団の中身を見ずに入ったのが失敗ね」

 全く懲りた様子の無い遊羽。この調子は、しばらく先に同じ事をしそうだと千歳は頭を抱えた。大輝の事だから、誘惑されないとは思うけど。

「それから、こっちの不愛想で無口なのが大輝ね」
「……よろしく」
「遊羽ちゃん、人の義弟を変な紹介しないでくれる?」
152名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/10(日) 22:08:19 ID:a2XRBeM8
 千歳が言うには、夜遅くに彼女が就寝に入る間際の事、窓越しに寒空の中の庭でぼおっと突っ立っているシンを発見。近くで声をかけたが反応が無く、体が酷く冷えて危険と判断したので室内へ。しばらく暖めてからベッドに寝かせたとの事だった。
 ちなみに昨晩大輝が準備したまま飲まれなかったスープは今朝朝食としておいしくいただきました。

「……って、こんな様子だったんだけど、どうしてあんなところに?」
「分かりません……。
 とにかく俺、気がついたらこの『世界』……いや、『過去』? にいて、誰も人がいなくて、ショックを受けたまま気付いたらここに……」
「『世界』?」
「『過去』?」

 妙な反応にシンはつい口を滑らした事に気付くが、やがて話す事を決心した。
 それは未だ着たままの、一目見たら分かる程有名なザフトの赤服を見ても態度を全く変えない―――ナチュラルなら尚更な―――三人を信用しようと思ったし、何よりやっと人に会え、話が出来た事に、心が緩んでいたのだ。
「俺は―――」

 ザフトからモビルスーツ、そして戦争やここに来る直前直後の話を一通りした後の桐丘姉妹の反応は、困惑だった。
 確かに話自体はよく出来ており、矛盾も少ない―――一部理解出来ないところもあるにはあったが―――し、質問疑問にもはっきりした答があったが、それだけで信用しきれないのは人間のサガである。遊羽は、話の開始五分で理解を放棄した。
 かといって、昨晩あんな風になっていた彼をまた、放り出すのは心苦しかった。故に、決定した理由は、理屈ではなく心のままに。
153名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/10(日) 22:09:40 ID:a2XRBeM8
「それがほんとの話かは、私達は分かんないけど。シン君が何とかなると思うまでは、ここにいてもいいよ」
「本当ですか?あ……ありがとうございます」
「うん」

 千歳は少し昔を思い出していた。大輝が記憶を失った事から時々する、自分の立ち位置が解らない寂しそうな目を、この少年にも見て取った。だから、見捨てられなかった。

「後、ここを自分の家だと思ってくれていいからね。
 あ、もう一度言うけど、私おねーちゃんだから」
「義姉さんが言うなら、俺も反対の理由は無いな」
「大輝には前科があるしね」
「その原因のお前が言うな。
 ……歓迎する、アスカ」
「よろしくね」

 三者三様の返答。その言葉を聞き、シンは気付いたら涙を一筋流していた。
 それが安堵からなのか、優しくされたからなのかは分からない。無意識で、戦いから本当に離れた場所にたどり着けた事を理解したのかもしれない。
 帰る日が来るのかどうか、それとも二度と帰ることが出来ないのかもしれないけれど。今は、このままこの暖かさに感情を任せる事にした。
154名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/10(日) 22:11:42 ID:a2XRBeM8
 暗い場所にいた。
 上も下も、距離も時間も、重力も何もかもが分からない。
 光すらもなく、自分の体がどこに在るのかも分からない。
 意識すらも、無限の彼方に溶けてしまいそうな場所に、キラヤマトはいた。

(僕は……)

 ここに来る前に何があったのか、よく思い出せない。
 ただ、何かをしなくちゃいけない。何かを、守らなきゃいけない。その思いだけが、胸の中に残っていた。
 だが、ここからどうやって出るのだろう? 光も闇もない、宇宙創世前の様な暗黒世界から。

(……あ)

 出たいという思いが通じたのか、空から一条の、白い光が差して来た。
 その光は地獄に伸びる雲の糸のように見えるし、誰かが助けようと伸ばした手の様にも見える。
 目的も、したかった事も思い出せないけれど。
 時間も空間も超えたこの世界から抜け出す為に。

(オレは……いや、僕は……)

 彼は、静かにその目を、開いた。
155名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/10(日) 22:26:46 ID:a2XRBeM8
次回予告(BGM・チャーチャーチャチャーチャー(ry )

前回の次回予告が実は数話以上後の物と知ったシンアスカ。
同じ頃、キラヤマトもこの世界で目覚める。運悪く遭遇した二人だが、キラは様子がおかしかった。
片やシンは仇敵と出会い、声を聞いてあることを思い出した。
(三上智也って、中の人はグリリバだよな?内野一って、誰?)
次回、『ガンダムSEED PHANTASIA(仮)』二話「この次回予告はフィクションです」
嘘、大袈裟、紛らわしいをJAR○で撃て、インパルス!

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ごめん悪かった反省しているだが謝らなな、なにをするきさまー!(棒読み
この後どうしよう、修行と思って苦手なシリアス行くか、普通にグダグダのんびりいくか。
極めよ道、悟れよ我!

そういえば連ザ2+買った友人曰く、ゲームではフリーダムがシンの家族吹っ飛ばしたとなってるみたいですね。
PS2版はマワールのパイロット(CV:鷺沢一蹴の中の人)が出るらしいですし、シンが時間跳躍するみたいですし、買ってみようかな。

スターゲイザーの爆弾見てコーラ吹いて友人に怒られましたが。
156立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/12/12(火) 06:23:23 ID:2kfTJ6qd
>>155
ちょww次回予告ワケワカメwww
157名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/15(金) 04:51:00 ID:poa4xH4v
ほす
158名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/18(月) 05:41:01 ID:2nn13DSU
過疎あげ
159名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/18(月) 16:27:52 ID:BS3gobNR
ごめんね……少しばかり忙しくて書きにくい状況なんよ
少しずつ書いてはいますので
ところでやっぱり名前は要りますか?つけ忘れてましたが
160名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/21(木) 07:29:13 ID:rsvfRxcd
>159 うん。

でも…本来は、見分けがつかなくなる、てな危惧で、
誰かが付けておいて、て話だったから、まあ、今更
名付け忘れで、怒る奴もいないとは思うが…

ま、できるだけトリップを付ける、を基本で。

161立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/12/22(金) 04:42:19 ID:1xhCiMG1
歩「あぁ?痛いっでなんだべ?オラのなーにがいでーだ!」
いのり「ひいぃぃ!」
だからどこ出身だ。
香菜「でも、関係ない人を苦しめるのもなぁ…」

つばめ「ふ…何やら困ってるようね。」
香菜「あ…あなたは!」
作者がノロノロ書いてるせいでお忘れかもしれないけど、彼女こそこの物語のキーパーソン・南つばめである。
私の本名は桧月彩花。中学生の時、このつばめさんの運転する軽トラに壮大に追突された私は、
証拠隠滅の為に無理矢理に舞方香菜に改名させられ、第二の人生を送ることになった。
今思えば何故わたしはここまで乗せられてしまったのだろう…。
つーか日本の警察はなにやってるのかしら!?
つばめ「話しは聞いたわ…。つまり貴女たちはその…藤原紀香に復讐したいのね?」
香菜「雅です。しかも貴女達と一括りにしないでください。ってかなんでココに?」
つばめ「ヤボなこと言わないの。朝のドラマ小説見てたら私のオモシロメーターが鬼太郎並にピーンときたのよね。
これは香菜ちゃんが面白いことになってるなって思って飛んで来たの…。」香菜「なんと迷惑な…。」
162立花道 雪 ◆GgONjKGvFs :2006/12/22(金) 04:48:30 ID:1xhCiMG1
つばめ「私の助け…必要でしょ?」
香菜「いりません。」
つばめ「もう、素奈緒じゃないなぁ。」
??「はいそこ!名前ネタNG!サッΞ」
………誰?今すごい勢いで去って行ったけど。
歩「あの…失礼ですが、どちらさまですか?」
つばめ「人に聞く前に自分で名乗る。これ常識。」
歩「あ…ああ、アタシは木瀬。木瀬歩。」
いのり「陵いのりです。」
つばめ「うん、知ってる。ずっと陰で見てたし。」
歩&いのり「…。」
香菜(こ…この人は…。)
つばめ「私は南つばめ…。大学生よ。つまり貴女達は私よりも下っ端…。フッ、勝った。」
歩「こ…この人大丈夫なんか?」
香菜「たぶん群青レベル80オーバーしてるけど大丈夫だよ〜。」
いのり「香菜さん…。それ大丈夫じゃないと思う…。」
つばめ「とにかく貴女は藤原さんに対して復讐したいのでしょう?まかせて…
私が必ずあの女に『きゃーノビタさんエッチィ!』と言わせてあげる。」
いのり「コワっ!!」
歩「それはええなぁ…。くくく。」
あぁ今この学園には世界一自己中な女が揃い踏みしてる…。
163名無しくん、、、好きです。。。:2006/12/28(木) 03:52:07 ID:bFVLiNoM
保守っとく
164名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/01(月) 03:03:03 ID:UQml6kLn
年明け保守
165名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/06(土) 06:19:31 ID:xvsFyNzp
保守
166名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/10(水) 01:19:57 ID:ocEuQFFz
機神飛翔デモンベイン嘘予告投下したいけど、正直エロゲネタ板の方の
スレの方が相応しいかとも思うので微妙。大丈夫かな?
167名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/11(木) 01:40:55 ID:ya3AxjQG
>>166
平気だと思うよ。投下してくれ
168名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/11(木) 23:54:53 ID:FPNVRn88
>>167
了解。
九朔×紅朔のラブいの書こうと思ったら、別方向にラヴいので注意。
169名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/11(木) 23:59:52 ID:FPNVRn88
これはむかしむかし、とおいとおいむかし、まだせかいがはじまるまえのおはなしです。
わたしたちのすむせかいがうまれるまえ、いやはてのむかしにソレはソレをはじめました。
うつろなうつろにうかぶソレは、ソレいがいのなにものもしらず、ただときをむさぼりながらありありてありました。
ふわりふわりとうかんでいたソレは、あるときうつろにうかぶソレいがいのなにかをみました。
それはヒカリです。
ヒカリをみつけたソレはヒカリがまぶしくて、きれいで、
はじめてみたじぶんじゃないものだったので、ヒカリをつかもうとしました。
それをつかもうといくおく、いくちょう、いくきょう、いくなゆた、いくえいごうのときをすごしました。
でもソレがどれほどてをのばしても、ヒカリはヒカリ。てにとることなどできないものです。
ソレはもとめるものにはてがとどかないとしりました。
170名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/12(金) 00:03:02 ID:VPrcAVpp
そして我は/我らは、眼を開く。
「「ここは……」」
目の前に続く広大な砂漠。砂と岩と乾いた風の広がる世界。果て無き虚ろな砂の中に在る街。
白と金と極彩色と、ターバンと駱駝と様々な人々が飾る世界。
そこは――――、
「「亜剌比亜(アラビア)?」」


次の遊戯(ゲーム)の舞台はアラビア半島。
ワールドルール『砂の一粒/大河の一滴/星の屑/人の夢(ゲヘナ)』。
そのルールとは『ネクロノミコンの記述の閲覧及び使用の禁止』。
何故ならば――――。


――――この地で何を成すべきか。
駱駝の背に乗り探索し回っていた九朔達は、砂漠の真ん中でのたれ死のうとしていた青年を拾う。
「いやぁ、ありがたい。あのまま日干しになったら死んでも死に切れないところでした」
「でも、何で砂漠のまんなかで死に掛けてたのぉ?」
紅朔の問いに、恥ずかしそうに頬を指で掻きながら、男は答える。
「何でも風の噂によると、突然砂漠に埋れた伝説の古代の都が現れたってことですよ。
言い伝えによるとそこは人間が地に出る以前、アッラーがつくられた地を這うもののなかで
最も賢い蛇に似た連中が築き上げたらしい。そこで一つその古代都市とやらを見てやろうとすこしばかり砂漠へ出たら」
「見つからずに水も食料も尽きた、と言う事か」
「恥ずかしいことです。昼夜問わずに探し回ったが、影も形も見当たらない。
諦めて帰ろうとしたら道に迷ってしまいましてこの有様です」
「それは大変だったわね。ご愁傷さまぁ」
「貴方の名は?」
「私ですか? 私は――」
汗を拭うと青年は、自らの名を名乗った。
「アブドゥル=アルハザードです」
「「えぇ――――――――――ッ!!!」」
それにしても、アルハザードが白人だったとは。
171名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/12(金) 00:04:41 ID:VPrcAVpp
そう、『この世界』においてはネクロノミコンは未だ『書かれていない』。
まだ書かれて無い書は存在し得ないが道理。
ゆえに――――この世界では二人の九朔はただ少し魔術(たたかい)に通じた子供に過ぎないのだ。
それこそがこの世界の掟。
大十字九朔(ネクロノミコン)を封じ込めるため用意された、煉獄の箱庭(ジャハンナム)。


「そして、アルハザードの殺害を成せば」
「わたし達は未来永劫存在出来ない。そういうこと、邪神」
アルハザードを捉え喰らおうとしたとした、不可視の怪物。
それを苦戦の末屠った我らの前に現れたのは、肌も眼も口中までも真っ黒い男。
「そう、私とて気軽にホイホイ過去まで飛んでアルハザードを殺すことは難しかったのでね、
こういう舞台(モノガタリ)を用意してみた。お気に召したかな?」
「この世界、正直嫌いではないわ。でも、お前のそのやり方」
「貴様のその陰湿なやり方には――吐き気がする」
アルハザードは震えながら、黒い男を指差し叫ぶ。
「何だ、アイツは何なんだ、どういうものなんだい、九朔!」
「あの男は、我らが宿敵」
「いいえ、わたし達だけじゃなくて、人類全ての大敵」
「そう。我こそ人に害なす巨人。壺の中の大悪霊。悪魔の君主(スルタン)の意思」

「われこそは這い寄る混沌――ナイアルラトホテップなれば」


明かされる二つ目のルール。
『千夜一夜物語(アラビアンナイト)』。
それは魔法の物語の再現。目には目の報復、魔術には魔術の闘争。
ナイアルラトホテップの策略により、魔術を奪われ苦闘を続ける九朔達の下へ、
時空間を越え馳せ参じるは、金色の物好き魔術師。
172名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/12(金) 00:06:09 ID:VPrcAVpp
シンドバットの冒険譚の中にある、人食い巨人の棲まう島。
そこに上陸した三人の前に現れたのは頭頂から首まで裂けた口を持つ四本腕の怪物。
余りに忌まわしき祭祀の果て、夢の国の地下に幽閉された不浄の巨人、ガグ。
強力を誇る敵に立ち向かうも、魔術を封じられた九朔達には有効な手立ては無い。
最早駄目か――――そうアルハザードが思った時、輝く幾何学模様を織り込んだ五角形とともに、
誰かが、何かが顕れた。
「ナコト五角形だと、真逆!?」
ナコトの五角形。古代ロマール人が標しイスの偉大なる種族が用いた護符。
時の旅人を、不浄なる時の角度に潜むものから守護する『ナコト写本』に遺されし印。
それをかざしてこの砂地獄(ゲヘナ)へと顕れた者は。
「ペルデュラボー! 何故お前がここに!」
「やあ、助けに来たよ。九朔、それに……もう一人の九朔」
微笑みを顔に浮かべながらそう言ったのは、大十字九朔の親友、少年魔術師ペルデュラボー。
「マスター。お喋りは兎も角、とりあえず目の前の敵に集中を」
そしてその書(パートナー)、エセルドレーダは主に眼前の敵への注意を促した。
と同時に、自らは二人のクザクへと注意(と言うか敵意)を向ける。
「エセル、僕はまだ九朔たちと何も喋ってないけど」
「良いから、敵に集中して下さい」
「……何を怒ってるんだい、君は」
嫉妬の炎がメラメラと。


数々の冒険を潜り抜けた二人のクザクとアルハザード。
千と一つの夜の大冒険(アラベスク)。
ロック鳥、魔法のランプ、象の墓場と人食い族とイフリート。空飛ぶ絨毯開けゴマ。
冒険の果て、真紅の砂漠(ダーナ)を通過し、辿り着いたのは伝説にある無名都市。
アルハザードが神々の秘密を知った地。
かつて水生の爬行生物達が築き上げた古代の都邑。
そこで終に――――。
173名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/12(金) 00:07:54 ID:VPrcAVpp
「合格だ、大十字九朔君。
君達は無事、アルハザードに御伽話の世界(アラビアン・ナイト)を体験させてあげられたようだね」
「私に、世界を体験させる……?」
「どう言う事だ、邪神。貴様何を企んでいる!」
「そうよ、お前のワケのわからない策略のせいで、砂漠中散々に歩き回ったせいで、肌が真っ黒よ。
……さてはこれもお前の仕業!」
「「いや、それは違うと思う」」
邪神の化身、黒い男の言うことに、二人のクザクとアルハザードは一様に疑問を抱く。
「紅い方の九朔君の言うことは兎も角、……この世界を解き放つ鍵は、私の言った通りのことだ。
アブドゥル=アルハザードに千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)の如き世界を体験させ、無事無名都市へとゴールする。
神秘的で幻想的で、子供の憧れるおとぎ噺。それがこの『人の夢(ゲヘナ)』さ。
簡単なゲーム、丁度楽しくサクサクと進める、良い塩梅だったと思うがね」

「……貴様の楽しみのために世界を、玩具にしてッ!」
九朔の怒りを込めた叫びに、黒い男はふぅーっ、と長いため息を付く。
「だ・か・ら、今回は違うのだよ。ボーナスステージのようなものだ。
この世界(ゲヘナ)は私のためではなく、彼のためにあるのだよ」
黒い男がアルハザードを指差す。
「アブドゥル=アルハザード、いや、我らが創造主。貴方のために」
「何だって?」
唐突に霊風が吹き荒ぶ。
咄嗟に結界を張った九朔たちはそれを跳ね除けるが、アルハザードは一瞬でその魔風に連れ去られた。
「……ッ、貴様、アルハザードを何処へやった!」
「そう! 著者(おじいさま)をどこに連れて行ったの! 答えなさい、ナイアルラトホテップ!」
「著者(おじいさま)、……ククッ、筆者、御爺様か」
ハハハ、と邪神が笑う。嘲笑うのではない。只笑う。
「何が可笑しい!」
「いや、確かにそうだなと思っただけだよ。御爺様。そう、確かに彼は我等の執筆者。
我らの物語を紡ぐ夢見人。愛すべき老人。彼は神意(Providence)なり」
「何をワケわからないことを言っているのかしら」
「なァに、こちらの話さ。さて」
黒い男の姿が歪む。膨れ上がり、収縮し、奇妙な角度へと捻じ曲がり正される黒い肉。
174名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/12(金) 00:10:29 ID:VPrcAVpp
そして――――、顕れる大悪鬼。
「さて、今の私は闇の魔神だ。
理想化された悪。
誰もが望む適当な『こう在ったら良い』と思う悪だ。
誰もの目にも明らかな理想的な悪魔、人が敵とするに相応しい典型的な悪、それが私だ。」
野猪と山羊と蝙蝠を混ぜ合わせ、不自然に人間の如き形へと歪ませた忌まわしい悪魔。
千の貌と無貌を持つナイアルラトホテップの化身――――闇の魔神。

「心配しなくともアルハザードは無事だ。直に目覚める。
だから君達は、物語のラストを飾るに相応しい私を倒してハッピーエンドだ」
「お前の言うことを信じられると思うの、混沌!」
「貴様を倒し、必ずや我らはアブドゥル=アルハザードを救い出す!」
闘志に燃える二人を前に、やれやれとでも言うように、闇の魔神は頭を振った。
「まぁ、それならそれでも良いさ。君達は私を倒しアルハザードを救う。うん、実にシンプルだ。
良い勧善懲悪の筋書きだ――――かかって来たまえ」
「言われずとも!」
「我らは神を断つ剣なれば!」

「憎悪の空より来りて」
「正しき怒りを胸に」

「「我らは魔を断つ剣を執る」」

「汝、無垢なる刃!」 「汝、気高き刃!」

降臨する正義の権化。怨敵の姿を見ながら、邪神は想う。


「「――――デモンベイン!!」」


――――喜んでいただけましたか、テオバルドス御爺様。
175名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/12(金) 00:12:20 ID:VPrcAVpp


「――ふむ、アラブ風の名前が欲しいのかね、君は。
よし、僕が君の名付け親(ゴッドファーザー)になってあげよう」


「そうだね、アラビア語で『偉大なるむさぼり喰う者の崇拝者』を意味する――」


「――――アブドゥル=アルハザードというのはどうかな?」







『アブドゥル・アルハザードという名前は、わたしが、『アラビアン・ナイト』を読んでアラブ人に
なりたくてたまらなかった五歳のときに、誰かおとなの人が(誰だったか思い出せません)
わたしのためにつくりだしてくれたものです。』
――――H・P・L







「……僕の名前かい?
――――そうだね、ナイア■■■■■■■とでも名乗っておこうかな、御爺様」
176名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/12(金) 00:19:04 ID:VPrcAVpp
――ソレはついにヒカリをえられませんでした。
がっかりしたソレがやすもうとめをとじました。
するとそこにはくっきりとヒカリのまぶしいかげがうかんでいたのです。
ソレはよろこびました。
これでもうてをのばさなくても、ソレはいつもヒカリとともにあるのですから。
まっくろい、ただ無名の霧と闇と、這い寄る混沌だけがあったまぶたのうらには、
いまやちいさなヒカリがあるのです。
そのまま、まぶたのうらのヒカリをみながら、ソレはふかいふかい、
盲目白痴の夢へとおちていったのです。
ヒカリがいつかうしなわれるそのときまでつづく夢に。
ソレは夢見人となったのです。

――――そしてせかいははじまりました。



機神飛翔デモンベイン外伝
『アラビアそして夢の世界へ』



死も氏ぬ永劫に未完。

以下反省点
テンポが悪い。
ネタがわかりにくい。
紅朔出番無い、むしろ両クザクがニャル様のかませ。
御大ラヴ。
とりあえず鋼屋は早急にデモンベイン2を発表すべきだと思う。
俺のイタイ妄想にトドメ刺すべく。
エイボンの書子は俺の嫁。
177名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/13(土) 01:10:24 ID:XZYQo1tP
久々の投下GJ!
178名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/16(火) 01:34:28 ID:ixb/Q4Yc
やべ、こんな良スレ久々だ。
夜光さんは書かないのかな?かな?
179名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/20(土) 03:00:37 ID:q2dxnfsX
保守
180名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/22(月) 17:04:03 ID:Dc0pi1rr
保守がてらにお願いが…
作者様がた、出来れば登場キャラや世界観の元ネタを明記してくだせぇ…後生だ…
181名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/26(金) 08:33:16 ID:ra4w15W3
保守
182名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/30(火) 02:02:54 ID:DpzqfI11
保守
183名無しくん、、、好きです。。。:2007/01/31(水) 23:02:38 ID:sggOIx3O
保守
184名無しくん、、、好きです。。。:2007/02/01(木) 21:09:53 ID:2VLgMZO1
Darkness illusion

(CLANNAD〜 ネタバレ・有)

 ?
 ??
 ???

 闇。
 暗闇。
 真夜中…ではなかった。
いや、よくわからない。
ここは屋内だから、正確な時間は、時計が刻む数字だけが頼りだ。

しかし、この家に時計はあるが、肉眼でその時計を眺め
見るには、この家の部屋は暗すぎた。

(私は暗闇の中にいる)

185名無しくん、、、好きです。。。:2007/02/05(月) 00:27:20 ID:gNdfPJoV
保守
186名無しくん、、、好きです。。。:2007/02/08(木) 00:49:07 ID:K5JeMs8J
保守
187名無しくん、、、好きです。。。:2007/02/11(日) 00:58:58 ID:/fhO1Y9H
保守
188名無しくん、、、好きです。。。:2007/02/14(水) 00:37:37 ID:7p6HoBLo
保守
189名無しくん、、、好きです。。。:2007/02/17(土) 02:15:24 ID:FLbbakDu
保守
190名無しくん、、、好きです。。。:2007/03/03(土) 20:20:11 ID:v9kuyBZP
あげるよ
191名無しくん、、、好きです。。。:2007/03/13(火) 18:07:29 ID:LWz+W1Sl
保守しとくか…
192名無しくん、、、好きです。。。:2007/03/18(日) 02:05:10 ID:/yeYDGJL
つよきす行きまーす。

注:レオ=対馬レオ
  きぬ=蟹沢きぬ=カニ
  新一=鮫氷新一=フカヒレ
  スバル=伊達スバル

 以上の面々でお送りしまーす。
193名無しくん、、、好きです。。。:2007/03/18(日) 02:06:26 ID:/yeYDGJL
 海浜都市、松笠(まつかさ)祭りの一角。
 俺達は、いつものメンバーで屋台めぐりをしていた。

新一 「やっぱ祭りはいいね。心が洗われるよ。合法的に浴衣見たい放題」
レオ 「そうだな。うなじは悪くない」
新一 「思い出すなぁ。ケイコちゃんと一つの綿アメを食べたのを」
レオ 「そっか。良かったな?」

 ちなみに今の、ギャルゲーの話です。

スバル「気持ちはわかるが、この人混みはどうにかしてもらいたいもんだね」
新一 「馬鹿野郎! 堂々と接触したい放題なんだぞ!!
    おっと手が滑った〜、失礼お嬢さん」
きぬ 「それ、普通に犯罪だからな」
新一 「ぎゃあああああああああああ(←逮捕)」
レオ 「で、どれから行く?」
スバル「適当に端から見ていこうぜ」
きぬ 「あ、やきそばだ!
    うっひょぉぉぉ、油ギトギト。こいつは不味そうだぜ!!
    親父、一つくれ! レオー財布」
新一 「お前ら、大抵薄情だよね……」
レオ 「お、早かったな前科モノ。ほれ出所祝いだ」
新一 「おええええええええええええ」
きぬ 「やっぱり不味かったか。食べなくてよかったぜ」
スバル「フカヒレ、ラムネだ。洗い流せ」
新一 「ぶはぁ。生き返るぅ」
レオ 「店の前で、いい度胸だよなお前ら」
194名無しくん、、、好きです。。。:2007/03/18(日) 02:08:05 ID:/yeYDGJL
 何軒か屋台を荒らし、腹も膨れてきた。

きぬ 「おお、ザリガニだ」
レオ 「食うなよ」
きぬ 「いくらボクでも、ぬいぐるみは食べられないよ〜」
レオ 「照れるな。そして本物でもダメだ」
新一 「あぁあぁぁ」

 フカヒレは頭を抱えている!

スバル「フカヒレの奴、昔飼ってたザリガニのこと思い出しちまったぞ。
    ほれカニ、謝っとけ」
きぬ 「美味しかったよ?」
新一 「えーんえーん」
スバル「旨かったよりは進歩……かな。偉いぞ」
レオ 「おいおい、あんまりカニを甘やかすなよ」
きぬ 「レオは厳しすぎなんだよ。
    少しはスバルを見習って、ボクを褒めて褒めて上手に育ててみなよ」
レオ 「これはフカヒレの分!」

 ゴンッ(げんこつSE)

きぬ 「痛ぇ! レオにしか殴られたことないのに!」
レオ 「じゃあ、いんじゃん」
195名無しくん、、、好きです。。。:2007/03/18(日) 02:09:43 ID:/yeYDGJL
レオ 「で、結局やるわけだ」
きぬ 「ふふん、ボクにかかれば造作もないね!」
スバル「いやー、これは結構難しいぞ」
新一 「ショットガンのシャーク、鮫氷新一とは俺のことだぜ」

 おのおの、射的屋の前で獲物を吟味する

新一 「おっちゃん一回ね……ふむ、タマはニ発か。
    果たして世の中の景気は本当によくなっているのだろうか」
レオ 「一番でかいの倒したら優勝か?」
スバル「妥当だな。フカヒレ、タマ軽いぞ。無茶すんなよ」
新一 「浴衣のおねーちゃんと神社の神様、オラに力を分けてくれー」
レオ 「すごい並列関係だ」
新一 「アタック!」

 どでかいザリガニのぬいぐるみに命中!

新一 「無傷だと!?」
レオ 「傷ついたら売り物にならないからな」
スバル「厄介だな。台の上に乗ってるから多少はぐらつく。
    取れそうで取れない構造。こりゃ何か策が必要だ」
新一 「全弾打ちつくしました!」
きぬ 「右に同じ!」

 ちなみに、カニはすべてはずしていた。
196名無しくん、、、好きです。。。:2007/03/18(日) 02:10:43 ID:/yeYDGJL
レオ 「どうする、あれは取れそうもないぞ。
    グリコでも取ってお茶濁した方が利口だ」
スバル「とか言いつつ、やる気満々だなボウズ」
レオ 「まぁ、男には引けないときもあるかな」

 シャカッ(タマを装填するイメージSE)。

スバル「かっこつけやがって。惚れんなよ」
レオ 「それ俺の台詞。親父、銃追加ね」

 シャカッシャカッシャカッ(タマry)。

レオ・スバル「せーのっ」

 同時に放たれたコルク弾はザリガニの眉間につきささる。
 ザリガニはよろけるが、倒れるには至らない。
 俺もスバルも、すぐさま持っていた銃を捨て、新しい銃を構える。

レオ・スバル「もう一丁!」

 再び同時に発射され、ザリガニは大きくよろけ……

きぬ 「よっしゃー倒したぜ! 見た見た、ボクの力!?」
スバル「よしよし。戦利品だぞ」
197名無しくん、、、好きです。。。:2007/03/18(日) 02:12:38 ID:/yeYDGJL
 ばーんばーん(花火SE)。

新一 「今年の祭りも楽しかった。
    また来年もみんなで来られるといいよな」
スバル「だな。ちなみにオレは四人で集まれるならなんでもいい」
きぬ 「じゃ今度はスキーね。スノボなんてヤワなものはしないよ!
    雪山の頂上から颯爽と滑り下りるのさ。遅れても待ってやんないからな。
    覚悟はいいか子分ども!!(←スキー初心者)」
レオ 「泣くなよフカヒレ」
スバル「ほれ、ハンカチ」
新一 「うっうっ、彼女欲しいよー。二次元だけじゃ満たされないー。
    かわいくて、なーんでも俺の言うこと聞いてくれる女の子、降ってこーい」

 花火が終わる。
 俺達の夏はまだ始まったばかりだ。


 おしまい。



 次回の名無しくんのSSにご期待ください
198名無しくん、、、好きです。。。:2007/03/20(火) 06:16:04 ID:ZND12rw1
遅れたが、よくやってくれた!GJと言わせてもらおう!
199名無しくん、、、好きです。。。:2007/03/29(木) 02:44:01 ID:qNGt2g1o
ひぐらしのなく頃に


ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
200名無しくん、、、好きです。。。:2007/03/31(土) 13:01:46 ID:9H39Qe/h
ageてみよう
201名無しくん、、、好きです。。。:2007/04/06(金) 21:20:25 ID:fQ2GUGWa
保守
202名無しくん、、、好きです。。。:2007/04/14(土) 19:44:18 ID:sx4WSiKd
ほしゅ
203名無しくん、、、好きです。。。:2007/04/14(土) 20:30:24 ID:e3yFhGJE
204名無しくん、、、好きです。。。:2007/05/05(土) 00:23:25 ID:Kn/LJmsv
205名無しくん、、、好きです。。。:2007/05/26(土) 01:18:27 ID:t1Xi4WCE
誰もいない…

後で適当に投下するか。
206夜光 ◆WZUNqKEFyc :2007/05/28(月) 05:34:29 ID:3FndnQql
>>205
期待して保守
207名無しくん、、、好きです。。。:2007/06/03(日) 00:04:24 ID:YZ/fs46q
 (ひぐらしのなく頃に)
 (ネタバレ:有)

 昭和58年6月のある日の夕方頃。
 雛見沢分校校舎屋上一
 対峙する二人の人影。
 「まさか…ここの起爆装置を見破るとはね…」
 「ゲームセットだな、レナ!」

 二人の人影はこの学校の生徒だった。
 しかし二人は今、学徒として対峙してるワケではなかった。

 端的には、犯人と人質だった。今の今までは。
 竜宮礼奈と言う、学校を丸ごと発破せんとする凶悪犯と、
それをさせまいと、必死に説得、宥めようと奮闘していた
一人質の関係一だった。
208名無しくん、、、好きです。。。:2007/06/03(日) 00:36:43 ID:z1rUWUvq
>207から続き

 そして人質の立場から一転した圭一、前原圭一は、
その手に金属バットを持ち、構えた。

 今。
 この瞬間から。
 二人は、完全に対等な立場での対決者になった。
 「レナ!ここで、白黒 ハッキリつけようじゃねーか!」
 「…へぇ?」
 「寄生虫に宇宙人?誰が今時んな与太話、真に受けるんだよ、ダセぇなぁ!」
 圭一は挑発する。
 レナが信じてやまない、ありえない被害妄想の話を貶して。
 「ば、馬鹿にしてぇ…!許せない…許せない許せない
許せない許せない許せない許せない許せない許せないッ!…」
 「なら、俺たち(部活メンバー)には、
簡単な決着のつけ方があるじゃね〜かよ?」

 二人は、一瞬間をおき、再び、同時にニヤリと笑う。

 『勝った方が正義!』
 「って事だね」
 「って事さ」

 レナと圭一が、ナタとバットで、互角の闘いを開始する。
 互いの想いを、凶器に託して一

209名無しくん、、、好きです。。。:2007/06/03(日) 01:28:23 ID:z1rUWUvq
>208から続き

 ガッキィイーン!

 甲高い金属音が、辺りに響く。

 …気持ちいい。

 レナは、かつて自身が一度だけ、こんなにも、気分
良くハイテンションになれた機会があった事を、思い出していた。

 あの日の部活一

 そうだ。
 あの日、クラス全員で、水鉄砲で試合をした日一

 「あの日、思わなかったか?レナ?」
 「うん!思ってた!」


 『もう一度こんな闘いがしてみたいって!』

 二人の闘いは、辺りが夕焼けをすぎ、夜の帳が降りても、まだ続いた。
210名無しくん、、、好きです。。。:2007/06/03(日) 02:02:24 ID:z1rUWUvq
>209から続き

 二人の闘いは、大勢の人々に見守られる中で、行なわれていた。

 でも。

 誰もが、この闘いを、くい止めようとしなかった。
 いや、始め暫らくは、警察関係者らは、レナに投降を
呼び掛けたりもしていたが。

 それが、野暮な話だとすぐにわかるほど、二人の闘い
は、純粋な輝きを放っていた。

 まるでアレは一…

 互いのやりとりを事前に取り決めていたかの様な、
 ダンスみたいなもの。
 その光景は、まさに神秘だった。

211名無しくん、、、好きです。。。:2007/06/04(月) 18:45:33 ID:8vFwyfd0
もう、落ちるのか・・・?
こんなところで終わっていいのか!?
おまいらにはまだ夢(ネタ)も、希望(SS)も、あるんじゃないのかッ!?

まだだ、まだ、落ちるな・・・
まだ、希望(SS)を見出せない人のために・・・
212名無しくん、、、好きです。。。:2007/06/04(月) 20:21:21 ID:bYDyztip
ここってギャルゲネタじゃないと書き込み不可?
213名無しくん、、、好きです。。。:2007/06/04(月) 21:17:21 ID:TGYYOt2w
オリジでもギャルゲ的シチュなりキャラなりが含まれてるならおkだと思う
ギャルゲ以外の既存作品なら質にもよるけどここより該当板の方が盛り上がるだろうね
214名無しくん、、、好きです。。。:2007/06/22(金) 19:48:46 ID:c/im0qHL
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 これを見ると今年の受験に落ちます。
これを今から1時間以内に3回他スレにコピペすれば100%、受かります。
貼らないと
落  ち  ま  す
215名無しくん、、、好きです。。。:2007/06/24(日) 01:45:08 ID:um3A4jFz
あれから数週間。
この町の夏は続いている。
そろそろ、来る頃だろうか。
別れてから、それほどは経っていない。
喧嘩ばかりしていた気がする。
そんなアイツ。
でも、今の俺にはかけがえのない存在。
また、バイクで来るんだろうな。
そう考えると、なんだか落ち着かない。
ガキじゃあるまいし、落ち着いたらどうよ俺。
「あ、お兄ちゃん起きたんだ」
「まぁな」
「珍しいね、まだ夏休みだよ?」
「たまにはな」
「ご飯はどうする?」
「ん、いいや」
「分かった。私は部活だから、もう行くね」
まったくご苦労なことだった。
「じゃ、行ってきまーす」
鈴夏が出て行って、なんか手持ち無沙汰になっちまった。
かと言って、今から寝るのもな…。
「そうだ」
アイツには頑張ってもらうことになる。
「軽くメンテでもしてやるか」
親父からもらったトラ改。
原型を止めてはいないが、それでも頑張ってくれた愛車。
最近は調子がいいけど、一応見ておこう。
美空は飛ばすからな。
バイクをガレージから出すと、どこまでも高い夏の空が広がっている。
騒がしくなりそうな、それでも楽しそうな夏が再開しそうな気がしていた。
216名無しくん、、、好きです。。。:2007/06/24(日) 01:45:59 ID:um3A4jFz
元ネタはラムネです。
稚拙な文で、不定期になるでしょうが、続けられる限りは続けたいです。
217名無しくん、、、好きです。。。:2007/07/16(月) 00:12:10 ID:lkeC4NOn
ageておく
218名無しくん、、、好きです。。。:2007/07/31(火) 01:07:10 ID:W/AFjqrn
219名無しくん、、、好きです。。。:2007/08/14(火) 22:53:45 ID:ZfMLwq4V
age
220名無しくん、、、好きです。。。:2007/09/19(水) 22:37:41 ID:cayOVpho
いーじゃん
221名無しくん、、、好きです。。。:2007/10/17(水) 00:25:28 ID:QIKYEsU5
いーじゃん
222名無しくん、、、好きです。。。:2007/10/17(水) 01:08:46 ID:sZ3ZyLY0
いーぢゃん
223名無しくん、、、好きです。。。:2007/10/17(水) 07:20:29 ID:vtEmPtoC
>>1-222は神奈川のちんこ花火厨
224名無しくん、、、好きです。。。:2007/11/03(土) 00:32:38 ID:hhlxrbbn
保守。
225名無しくん、、、好きです。。。:2007/11/15(木) 16:31:39 ID:Kje7AUDm
補修
226名無しくん、、、好きです。。。:2007/11/29(木) 20:37:49 ID:cGrRAxSU
age
227 ◆XqWN.uxopQ :2008/01/03(木) 21:28:08 ID:DtTdEE48
>>143
過疎ってるから勝手に投下してもいいよな。酉は忘れたから新しいのにする

「暑いー!! 墨人何やってるの!!!!」

 人通りで声を上げたのは、久しぶりかもしれない。
 結局、家事が終わる頃には二時を過ぎていたので、仕方ないから墨人を遊びに誘ったんだけれども。
『んじゃ、三時にゲーセンな』
 そのメールが届いてから家を出て、ゲーセンの前に着いたのは三時十分前。
 そして、現在は三時半を過ぎている。

「ひ、人がせっかくの休日に……誰にも縛られないでゆっくりと遊べるかと思ったのに……!」
「誰が、何に縛られるんですの?」

 ――背筋が凍った。
 まさか休日に聞くとは思わなかった声が、否応無しに聞こえてくる。
 次々と流れてくる言葉を聞くたびに、絶望の二文字が脳裏に浮かび上がる。

「こんな暑い日に、どうして棒立ちになっているんですの? よほど暇人ですのね」

 ――誰も好きでこんな場所に立ちっぱなしでいるわけないでしょう。
 なんて、口が裂けても言えないけれども、心の中で押し留める。
 大丈夫大丈夫、こういうときの対処だって、何回も練習したんだから。
 軽く息を吐いて、なるべく簡潔に答える。
228 ◆XqWN.uxopQ :2008/01/03(木) 21:28:44 ID:DtTdEE48

「友達と待ち合わせしてるんです」

 誰、とは明確に言わず、待ち合わせをしていることを告げる。
 墨人や知っている人の場合だと、学校で僕を散々な目に合わせていることを掘り返して話してくる。
 そして知らない人だったときには、僕の友達なら半数が下の存在だ、などと言ってくるだろう。
 まず以前言われたことがあるのだから。

「ここって……この前のゲームセンターじゃない」

 あれ、覚えてる?
 静波さんが覚えているなんて、以外だった。
 彼女にとって、僕の存在は良く言えば便利な道具。
 ……悪く言えばそこらへんに転がっているゴミ、みたいなものだろうに。

「少し入ってみましょうか。行きますわよ」
「え、あ……はい」

 ――へ? 今、何て言った?
 いや、聞き間違えだろう。まさか連れて行かれるなんて……。

「行くと言ったのが、聞こえなかったのかしら?」

 ……言ってた。
 どういう風の吹き回しなのだろうか。せっかくの休日が、墨人が来ないせいで潰れてしまったじゃないか。
 一人でスタスタと歩いていく静波さんの後ろを、付かず離れずの距離で付いていった。
 ――恨むよ、墨人。

229名無しくん、、、好きです。。。:2008/04/07(月) 07:46:25 ID:Z6Qh5IdM
 
230名無しくん、、、好きです。。。:2008/04/07(月) 08:54:10 ID:TbLfpEAx
はじめてこのスレの存在を知った。
231名無しくん、、、好きです。。。:2008/04/07(月) 09:52:26 ID:qmxHnPT+
さあおすすめ作品のSSを書く作業に戻るんだ
232名無しくん、、、好きです。。。:2008/04/07(月) 20:02:07 ID:hyNirl4v
こんなスレがあったのか……俺も初めて知った
中々良さげなのに過疎っぽいのが残念
233 ◆rroOjpeA1. :2008/04/08(火) 09:02:31 ID:ci7lihkl
勝手に書いて良いんかな。

以下CLANNAD
234 ◆rroOjpeA1. :2008/04/08(火) 09:03:41 ID:ci7lihkl
それは風のように。
「邪魔」
その一言と同時、ホームで離れ離れになる恋人同士のようなワンシーンを演じていた春原が床に叩きつけられる。
「やっほー、朋也」
そいつは何も無かったかのように至極普通に挨拶をしてきた。
声に対して片手を挙げて答えてやる。どうせこれはいつもの事で、ただの日常の一つにしか過ぎない。どうせ春原の心配をしたところで、数分後には復活しているのだろうから。

藤林杏。2年の時同じクラスだった。その程度の関係。
何故か不良と指さされている俺や春原に平然と声をかけてくる数少ない人物でもある。
今は隣のクラス。そして何故か委員長をしている。・・・まぁそれはじゃんけんで決まった、程度のものだろうが。

場所は変わって中庭。
「で、なんでココなんだ?」
話があるなら教室でも良いだろうに、と思う。そりゃ、春原が邪魔だというのならこの措置は納得できるが。
「それがねー、あの子が占いで、『岡崎さんと中庭に行かなかったら安全です』なんて言うもんだからねー・・・」
ため息をつきなから杏は言う。あの子―杏の双子の妹の、藤林椋。自分のクラスの委員長。
それがただの占いならば良い。
藤林の占いは―逆の意味でよく当たる。
「つまり、俺はただの危険回避のための道具か?」
「何当たり前のこと言ってんのよー」
まるで心外だ、とでも言わんばかりに笑顔で答えられた。いつか刺されるぞ、こいつ。
「あ、今、失礼な事考えてなかった?」
「気のせいだ」
そしていらんトコで勘が妙に鋭い。
――と。
235 ◆rroOjpeA1. :2008/04/08(火) 09:04:40 ID:ci7lihkl
「岡崎と杏がいるーーーっ!?まさか付き合―ぐぎゃっ!?」
金髪が吹っ飛んだ。誰がどう見ても春原。いつもよりかは復活が速かったみたいだが、逆にそれが仇となった、そんな感じか。
顔面に辞書をめり込ませて地面につっぷしている。
「・・・なぁ、杏」
正直、春原が辞書で吹き飛ばされても良い。こっちは愉快だから。けど。
「なによ?」
若干不機嫌なようだ。
「お前、いつもドコから辞書持ち出してんだ?」
そう言うと、杏は手を口元に当てて、少し考えて―
「・・・乙女の秘密よ」
そう言い放ちやがった。そして似たセリフもどこかで聞いたことがある。
「お前ら双子って・・・似てないのに似てるよな」
しみじみと思う。
以前、藤林が初めて占いをしてくれた時、どうしてそんな具体性抜群な占いなのか、それを聞いた時も。
『・・・乙女のインスピレーションです』
そう言っていた。
言う事はたまに似ている。性格は真反対でも、双子だから、とでも言うべきか。
236 ◆rroOjpeA1. :2008/04/08(火) 09:05:01 ID:ci7lihkl
よく考えれば。
藤林の占いは逆の意味でよく当たる具体性抜群な占い。
それと同じように、資料室にいる宮沢の占いも、それに劣らず具体性抜群で。
そして。
何か間違っている。

「あはは・・・出られないわね・・・」
「そうだな」
正直、まさか本当に可能とは思わなかった。いや、宮沢のおまじないなのだから出来て当たり前、か。
放課後の体育倉庫の中。
何の因果か、杏と一緒に体育倉庫に閉じ込められていた。
事故か偶発か。・・・いや、意味は一緒か。
差し込む光が紅い。
そしてそれはもう少しすれば闇へと変わる。
心の中で溜息をつく。
『杏が一番間が持ちそうだから、って選んだのに・・・』
ちら、と杏を見る。
「・・・・・・」
無言。
この状況下だと二人とも意識しまくっている。杏は杏で何かされると思ってたりしたから、それが余計に意識している原因なのだろう。
そして自分も、昨日の宮沢の占いの結果を思い出したせいで、杏を意識してしまっている。
まぁ考えても仕方がない。
とにかく脱出したいのだが、肝心の宮沢は何も言ってなかった。
ある種で呪いのこれを解く方法なんてあるのか、と疑問に思う。
「実はあたし、暗い場所苦手なんだー」
突然響く杏の声。いつもと少し違う調子の声。少し照れた感じの。
「近くに行っても良い・・・?」
そう言って杏は、こちらに身を寄せてくる。
これじゃあ余計に間が持たなくなる。
237 ◆rroOjpeA1. :2008/04/08(火) 09:06:32 ID:ci7lihkl
「あー、窓、開かねぇかな」
そう呟いて俺は立ち上がる。正直なところ、心臓に悪い。
窓に手をかけ、力を込める。少しサビついていたものの、なんとかゆっくりと動く。
喜びも束の間。
はめ込まれた格子が目に入る。
『くそ・・・』
心の中で舌打ちをする。――と。
「ぷっひ」
鳴き声とともに、そこから侵入してきた物体、いや、生物。
「あれ?ボタン?なんでここに?」
イノシシの子供。ウリボウ。杏のペット。――ボタン。
ただ、今は、こんな珍動物でも役に立つ。
「・・・腹減った」
言いつつボタンをじっと見る。ボタン鍋というものもあるのだから、こいつを鍋に入れたら良い味しそうだ。
「ぷひ〜〜〜・・・」
「あんたボタンに何する気よっ!?」
「いや、何もしないが」
そうしていつもの調子に戻る。これが本来の自分たちの関係なのだから。
互いを意識せず、友人同士そのもの、といった関係。
その関係が、一番、良い。
238 ◆rroOjpeA1. :2008/04/08(火) 09:46:08 ID:ci7lihkl
あの後解放されたのが、2時間後だった。
けど、ボタンの登場以来、あの微妙な空気は消え去って、結局いつものように他愛もない世間話をして、なんとか間が持った。
こういう時ばかりは、ボタンという珍動物に感謝しなくてはならない。
そして、ボタンが拾い子であることも分かった。ペットショップとかで買ったのではなく、雨の中うずくまっているのを杏が発見したらしい。
ただ、それが分かったところで何も変わらない、明日からはまた日常に戻る。
『宮沢の占いはしないほうが良いな・・・』
そう認識を新たにして。
239 ◆rroOjpeA1. :2008/04/08(火) 09:47:17 ID:ci7lihkl
一応、以下続きありますが、規制かかったら嫌なのでこれで止めておきます。
評価良ければ続きも書こうかと思います。
240名無しくん、、、好きです。。。:2008/04/09(水) 07:38:13 ID:XrM6HMXA
よし頑張れ
241 ◆rroOjpeA1. :2008/04/09(水) 09:19:07 ID:f/yGm0nc
翌日。放課後。
「今日も有紀寧ちゃんのトコに行く?」
SHR終了直後に春原が聞いてきた。正直なところ、そろそろあの資料室は危険な気もしてきていた。
あのおまじないもそうだが、お友達、というのが余計に危険な気もする。
「朋也ー」
どう答えようか、と考えていると、ふいに響く声。
杏が戸口に立っていた。
「なんだ?」
この際春原は無視して杏に声をかける。「僕は無視っすか!?」という叫びが聞こえたがそれも無視する。
杏は何も言わずに、ただ、手でこっちに来い、という合図を送ってくる。仕方なしにそちらへ行く。
「ってアンタはいらないわよっ!」
叫びと同時、杏が何かを投げる。
何故か後ろについて来ていた春原めがけて。
どごっ、というかなり痛そうな音と共に、それは春原の顔面へ直撃する。
そのまま春原は床へ倒れる。そばにぽてっと落ちる辞書。かなり分厚い百科事典U。
「で、どうしたんだ?」
倒れた春原の事は微塵も気にせず声をかける。
「手伝って」
「は?」
笑顔でいきなり言われても、正直、何の事だかさっぱり分からない。
242 ◆rroOjpeA1. :2008/04/09(水) 09:20:14 ID:f/yGm0nc
「で、何で俺が?」
いつの間にか買い物の荷物持ちをさせられていた。
「いいじゃない、減るもんじゃないし」
ムっとして、杏が言い返してきた。
「時間が減る」
「どうせぐーたらでしょ」
確かに。どうせ春原の部屋で雑誌読んでるだけよりかは幾分かマシだ。
「勉強しようとしてたらどうするんだ?」
「有り得ないわよ」
断言された。かなりひどい事を言われた気がする。
「でも、買い物の荷物くらい、お前と藤林だけで十分じゃないか?」
「あんた、女の子に荷物持ちさせる気?」
そして少し考え込み、杏を見る。
「な……なによ?」
「いや、藤林はともかく、お前はな、と」
「あァ?」
「いえ、なんでもありません」
命が惜しいからこれ以上は言わない事にする。辞書を投げられたらたまったもんじゃない。
「第一、今日はあの子、なんか用事があるみたいだったし」
「あっそ」
なら仕方がないか、と思う、一人で持つには多い量だし。
とはいえ、それを全て持たされているのだが。かといって、杏に持たせたら完璧ヘタレ扱いである。
一応、杏だって女なのだから。
『って何を考えてるんだ、俺は……』
思考を振り切るように首を振る。そもそも杏にこうして何かを無理矢理やらされることなんて、いつものことで、つまりそれはいつも通り、という事なのだから。
昨日までの事を意識する必要もない。
243 ◆rroOjpeA1. :2008/04/09(水) 09:22:43 ID:f/yGm0nc
もう空が闇に染まった頃――
「今日はありがとねー」
「いや、まぁ、別にいいさ」
無為な時間を過ごすよりかは幾分かマシだった。だから俺はそう言った。
「ね、朋也」
「ん?」
若干改まった調子で、杏が口を開いた。
「もしさ、あんたのこと好きって娘がいたら付き合う?」
いつかも聞いた質問。
「相手によりけりだ」
だから前と同じように返す。一般的な解答だろうし。
「じゃぁさ……」
この前とは違って、杏は次の言葉を、少し躊躇いがちに発する。
「それがあたしだったら?」
「……」
即座に何かを言う事が出来なかった。思考が突然フリーズしたかのように。
いや、事実フリーズしていた。
頭の中で、今言われたことを反芻し、脳が理解したところで。
「え?」
やっと出た声はかなり間抜けなものだった。
244 ◆rroOjpeA1. :2008/04/09(水) 09:23:46 ID:f/yGm0nc
脳がまともに動いていない、と感じている自分がどこかにいた。
「まぁ……悪くはないが」
しばらくしてからようやくそれを言った。杏と話していて別につまらないわけじゃないから。
「じゃあ、椋だったら?」
「え?」
何か違和感を感じた。杏の目が、何か、すがるような雰囲気の目で。何かを願っている、そんな感じの。
「お前、今日はどうしたんだ?」
だから聞いてみた。
「え?あっ、えーと……」
杏の顔が少しだけ紅くなった。
「ごめんっ、忘れてっ」
そう言って杏は扉を開いて慌ただしく家の中へ入っていった。
パタン、と扉が閉まる音。
俺一人だけがそこに残された。
『なんだったんだ……?』
そう思いつつ、さっきの会話をもう一度頭の中で再生する。
『って余計意識する……』
3日立て続けに杏となんらかの事があった。ここまで来て何も意識しないほうがおかしい。
けど。
『なんであそこで藤林の名前が出たんだ……?』
疑問は深まるばかり。
今から家に帰ったら親父がいるし、制服のままでいいか、と思いつつ春原の部屋へと向かう。
その疑問の答えは出ることなく。
245 ◆rroOjpeA1. :2008/04/09(水) 09:27:52 ID:f/yGm0nc
週明けの月曜日。
いつものように、遅い時間に家を出る。このまま行けば、今日は2時間目の授業に間に合っているだろう。
「あ、朋也ー」
そんな事を考えていると声が聞こえた。思わず身構える。が、予想していた衝撃はこない。
「あんた、またはねられるとか思ってたワケ……?」
バイクに乗って徐行運転をしている杏が言う。
「当たり前だ」
既に2回ははねられているのだから。
「心配しなくても、何もなかったらしないわよ」
けらけら笑いながら言ってきた。最初の1回は明らかにこっちに非が無い時にはねられた気がするのだが。けれどそれを追求しても無駄だろうから、別の事を言う。
「で、今日も遅刻か?」
「間に合うわよ。だから置いてくねー」
そう言ってバイクのスピードを上げようとする杏。
「乗せてけ」
「ヤダ」
即座に拒否されて、バイクはぐんぐんスピードを上げて去って行った。
一度くらい乗せてくれても良いだろうに、とため息をつきつつ、俺も歩みを再開した。
246 ◆rroOjpeA1. :2008/04/09(水) 09:31:25 ID:f/yGm0nc
学校に着いたのは、予定通り1時間目終了後の休憩時間。
が、いつもと少し雰囲気が違った。休み時間だけれど、何か暗い雰囲気がして。
実際、教室に行く途中で、事故がどうのこうのという話をちらほら聞いた。
『……知り合いにいたら嫌だよな……』
そうは思うものの、春原なら別にいいか、とも思う。だが春原はバス通学じゃないし、そもそもこんな時間に登校するわけが無い。
教室に入っても一緒で、やはり雰囲気は暗かった。
当たり前かもしれない。クラス内にも空席がある。恐らく事故に遭った人たちなのだろう。それで、まだ安否確認がとれていないからこんな状況、といったところか。もし

くは生徒に連絡がいっていないだけか。
春原がいないのは別にいつもの事なので、気にしない事にする。
ただ、唯一気がかりなのは、このクラスの委員長の藤林の席が空いていること。
『ま、藤林でも遅刻することはあるかもな』
杏がバイクで行っていたということは、藤林はバスで行っていた可能性が高い、という事は冷静に考えれば分かること。
だけれど今はその、まさか、を考えていなかった。
247 ◆rroOjpeA1. :2008/04/09(水) 09:34:43 ID:f/yGm0nc
2時間目は自習。けれどクラス内の誰もが先程と同じような雰囲気で、事故の事を話している。そもそも課題すら出ていないのだから、どうしても興味はそちらへといくのだろう。
聞いた限りだと、この学校が終点のバスが事故を起こしたらしい。時間が時間だから、この学校の生徒でいっぱいだったバスで、それはつまり、負傷者などは必然的にこの学校の生徒になる。
それに、死者もいるかもしれない、との噂。
朝から気の重くなる話題だ。
こんな空気から抜け出したくなった。
立ち上がり、教室を出る。どうせ課題のない自習だし、サボってもなんの問題もない。

旧校舎にある空き教室。いつもなら寝るために利用している場所へ向かう。
図書室でも良かったのだが、本を読む気になれない上に、あそこには恐らく浮世離れした少女が確かいたはずで、そいつと話すのは少し気疲れする。
だからいつものようにただ寝ることに決めていた。
空き教室の扉を開くと、人がいた。
「杏……?」
壁を背もたれにして床に座り込んでいる少女は杏だった。
今朝のあの調子はどこにも見えず、俺が声をかけても、天井に目を向けたままだった。
「おぃ、杏?」
近づいて肩を揺すってみる。肩を揺すられて、杏はようやく俺の存在に気付いたらしく、目線を俺に向けた。
「あ、朋也……」
その声もいつもとは違って、消えてしまいそうな声で。
248 ◆rroOjpeA1. :2008/04/09(水) 09:37:34 ID:f/yGm0nc
「どうしたんだ?……らしくないだろ」
もう大体答えは予想がついている。けれど、そうじゃないことを期待するように、俺は言った。
そもそもこんな杏は杏らしくないから。
「椋が……・・」
それだけしか答えてくれなかった。
けど、これで悪い方向の予想が当たったことになる。藤林が事故に遭った、という予想が。
「藤林もか?怪我とかの状態は聞けたのか?」
もう少し聞いてみる。けれど、杏は首を横に振った。
「そもそもね……。まだ何の連絡もないのよ?……どうすればいいのよ……」
つまり学校側からの連絡もなにも無い状態、ということか。
「落ち着け。怪我しただけで、実はたいしたこと無いかもしれないだろ?」
だから俺はただ安心させるように言う。そうである保証なんてどこにも無いし、俺だってそんなに落ち着いているわけでもない。
けれど、せめて、いつもの杏に戻って欲しい、そう思ったから。
その時、一応授業中だというのに、校内放送がかかる。
何人かの生徒が職員室に呼ばれた。その中には杏も含まれていた。恐らくは、事故に遭った人の兄妹あたりに情報伝達、といったところか。
杏は事故関係での呼び出しだ、とすぐに分かったのだろう、すぐさま教室から飛び出して行った。
『大丈夫なのか、あいつ……?』
心配になる。
もし、一番辛い結果になったとしたら。
『いや、んなこと想像すること自体が間違ってるか』
まさか藤林が死ぬとは思えない。普通に生きて、あの姉妹は笑顔でいられるはず。
また、藤林に春原を占ってもらって、またピエロになる春原を見る、そういう楽しい日常が巡ってきますように。
249 ◆rroOjpeA1. :2008/04/09(水) 09:39:14 ID:f/yGm0nc
夜。
俺は春原の部屋にいた。
結局、あの後、杏の姿を見ることはなかった。ただ、授業は緊急時だからか午前中で終了していたため、会わなくてもおかしくはない。
会っていないからこそ、ここに来てからも、ずっと杏の事ばかり考えていた。
「な、岡崎、今日何があったんだよ?」
今日何度目かの質問を春原が発した。
こいつは今日、結局来なかったのだ。5時間目から来るらしかったが。
「だから俺も知らないんだって」
何度もこの答えを返した。そもそもそれは俺が知りたい。
事故が遭った、それしか分かっていなくて、誰が犠牲になったのかとかそういう一番知りたい事は何一つとして分かっていない。
それ以前に、杏がどうなっているかの方が気になる。それは藤林が無事かどうかを知りたいのと同義だけれど。
「にしちゃ、お前イラついてない?」
春原がそう指摘した。
「別に。普通だろ」
『その原因の半分はお前だが』
心の中で付け加えておく。
250 ◆rroOjpeA1. :2008/04/09(水) 09:41:01 ID:f/yGm0nc
杏の事が分からずにイラついているし、そもそもこいつが同じ質問を繰り返すからイラついている。
「いんや、多分、知り合いの誰かが事故に遭った、とかでイラついているんだろ」
意外と鋭い。なら自分も原因の一つと気付いてほしいものだ、と思う。
「それだけじゃないね。その事故でショックを受けた奴も見たんだろ」
どういう思考回路を辿ったらその結論に行き着くのか、こいつの脳内回路を一度分析してみたいものだ。鋭いにも限度がある。
「あー、そうだよっ、イラついてるよっ!」
このままこの話題を引きずられてもしつこいだけなので、認めておく。
藤林の容態によっては杏もどうなるか分からない、ただそれだけが気になる状況下。
「なら、岡崎。お前ここで何してんの?」
春原の声が真剣なものに変わっていた。
「気になったら行けよ。次があるか分からないんだぞ」
春原の頭の中では何をどう考えて、何をどう思っているのか知らないが、そう言ってきた。
確かに、気になるなら会いに行けばいい。それで全て解決する。
「どうせ女の悩みだろっ!お前の悩みは贅沢なんだよぉっ!」
いきなり春原が吠えた。どうもこいつは別の事を思っての結論を出していたらしい。ムカついたから、雑誌を丸めてそれで殴る。
「あー、うるせぇっ!」
そして雑誌は放り投げて、部屋から出る。
251 ◆rroOjpeA1. :2008/04/09(水) 09:42:51 ID:f/yGm0nc
夜の町を走る。
『よく考えたら、俺、あいつの家知らねぇ……』
かと言って足を止めるつもりはない。見つけて、俺が安心したかったから。
学校に行ってみたが、電気のついている部屋は警備員室くらいだったので、ここにはいない。
次に探したのは、ボタンを拾ったという場所。体育倉庫に閉じ込められた時に聞いた話。
杏の家が分からない以上は、そこが最後の手がかり。

草原のような場所。
そこに杏はいた。
時折、「ぷひー」という鳴き声が聞こえたから、ボタンもいるのだろう。その鳴き声が主人をなぐさめようとしているように聞こえて。
「杏……」
ゆっくりと近づいて声をかける。ボタンが俺に気付いて、「ぷひぷひ」と何かを訴えるように鳴きながら、俺のスボンの裾を引っ張る。
「分かってるよ」
ボタンを抱き上げてやり、そう言う。最悪の結果なのかもしれない。
覚悟をしておく必要がある。
「杏」
今度は肩に手を置いてみる。それで杏はようやく顔を上げてこっちを見た。
泣いてはいないけれど、でも、泣きそうな表情。
「朋也っ……、椋が、椋がっ……」
杏は精一杯その結果を俺に言おうとしていた。いつもの強い杏じゃないその姿。
俺も泣きそうになった。あの占いを誰かにする事はもう無くなったんだ、と。
でももっと辛いのは杏で。
「わかった」
252 ◆rroOjpeA1. :2008/04/09(水) 09:45:57 ID:f/yGm0nc
俺はただそう言って、杏を抱き締めた。
何かを思っての行為じゃない。
ただ、そうしたかったから。
蹴られても、辞書をぶつけられても、突き放されてもいい。それでも、本当は弱い、そして今壊れかけている杏を守りたい、そう思ったから。
「あんたっ……こういう時だからって……」
「こういう時だから、だ」
更に強く抱き締める。
「今は泣いてろ。誰も見ていないから」
「あんたが見てるでしょっ……」
「見ないから」
気丈に振舞っていたら、いつかは壊れる。だから、今は泣いても良い、と思う。
俺はただ、この弱い少女を守ってやりたいだけだから。
しばらくして。
杏は泣いていた。
253 ◆rroOjpeA1. :2008/04/09(水) 09:49:16 ID:f/yGm0nc
「あたしたちね、本当に仲が良かったのよ」
3日後、葬式も終わったその日、学校を休んで2人でボタンを拾ったこの場所にいた。
陽の光を浴びている暖かい場所。
そんな場所で、俺は杏の話を聞いていた。
「休みの日は2人で遊びに行くことも多かったし……」
杏は語り続ける。3日くらいで傷が癒えているとは思えないのに、いつもの表情。それでも時折寂しい表情を見せることがある。
「それであの子がいない、なんてちょっと信じられなくって……ね」
あの日の自分を振り返ったのか、ちょっと照れくさそうに言う。
「まぁいつもの凶暴女とは大違いだったからな」
辛気臭い雰囲気になってきたので、俺はそう言ってやった。
「目ん玉くり抜いて鼻に詰めるわよ」
どうしてこうおっかないセリフを平然と言ってのけるのか、この女は……。
だけれど。
「ま、それが言えりゃ、すぐいつも通りに戻れるな」
「え?」
「気にするな」
「ぷっひ」
突然の鳴き声。そばを見てみれば、何故かボタンが誇らしそうな、というか威張った感じの表情をしていた。
『ま、言いたい事は同じなんだろ』
早くいつも通りに戻って欲しい、というのは。
俺も決めたことがある。
あの日、弱い杏を見て、守りたいと思ったのは本当の気持ちだった。
杏の心の傷は完全には消えないだろうけれど、いつか、杏が本当にいつも通りに戻れたら、言おうと思う。
守りたい、と思ってから初めて、好きだ、と気付いたから。
「なんでボタンが威張ってんのよっ!」
そう言って杏はボタンをくすぐり始めた。
「ぷひぷひぷひぷひーっ!」
多分嫌がっているボタンの鳴き声。
願いの叶う場所で、その光景を見て思う。
案外、その時はすぐそばまで来ているのかもしれない、と。
254 ◆rroOjpeA1. :2008/04/09(水) 09:52:08 ID:f/yGm0nc
とりあえず終わり。
スレ汚しすいませんでした。ちなみにストックはこれだけ。二次専門じゃない。

さて、大学行くか……実験メンド
255名無しくん、、、好きです。。。:2008/04/17(木) 00:07:07 ID:I2f2SX6q
携帯からでなんだけど、AIRを。短く、ちょっと書いてみます。


256知らない人 ◆tr.t4dJfuU :2008/04/17(木) 00:28:14 ID:I2f2SX6q
  【人の詩】

 真夏の昼下がり。

 目指してきた場所が今、目の前にある。
 長い様な、短い様な、時をこえた旅路の果てに。

 数々の想い、様々な希望と絶望を抱き抱え、私は歩き出そうと決意した。

 既に両足は棒。
 立ち上がる力は皆無。

 でも。


 後ろから、私を励ます何かの力を確かに感じた。
 それは遥か昔から継がれて来た意志一

 人から人へと。悠久の時を経て。

 だから。


 私も未来へ継ごう。この心の、この幸せな気持ちを。

 それは、果てる事の無い人の詩だから。

257名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/10(土) 01:29:12 ID:e/2qy1X+
ちょっとした CLANNAD ネタがあるので書きます

258名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/10(土) 01:30:23 ID:e/2qy1X+
朋也「YO! YO! オレ岡崎!! オマエは…ソックスハンター!! ク・ツ・シ・タ!! の、虜ォッ!!! …って、アホらし。」
春原「ぶゥ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!」
     :
春原「コーヒー吹き出しただろうが!!! 何でイカしたラップが、オマエの訳分からんラップに変わってるんだよ!?」
朋也「(゚Д゚)ハァ?  何、俺の所為にしてんだよテメェ!?」
春原「オレ岡崎、って自己紹介してたじゃないか!! …しかも、ソックスハンターって何だよ!? 訳わかんねーよ!!」
朋也「お前の良いところをラップにしようとしたけど、いざ考えたらいい言葉が出てこなかったんだ、悪いな。」
春原「すんげぇ、人の神経逆撫でしてるんですけど!?」
朋也「だから、悪いって言ってるだろ? コレやるから許してくれな?」
春原「──何これ? いかにもプレゼントっぽいんですけど!?」
朋也「一応、中身には藤林が喜びそうなモノを入れている。 …まずコレをオマエから直接渡せ。
   そしてうまく食い付いたら、自然な流れで『君の靴下が欲しい』って台詞を会話に盛り込むんだ。」
春原「それって、イジメっすか!? ただのヘンタイじゃないっすか!!」
朋也「いいから、言うとおりにしろ。 悪いようにはしねぇよ。」
春原「………。 分かったよ、やれば良いんでしょ?」
     :
春原「──椋ちゃんさぁ、ちょっと良いかな? 時間は取らせないよ。」
椋「…は、はい…何ですか?」
春原「コレなんだけどさ…多分好きそうかな…って思って。 まぁ、僕が持っててもしょうがないからね。
   …良かったら、椋ちゃんに譲ってあげようかと思ってるんだけど?」
椋「…えっと…その、開けてみても良いですか?」
春原「あぁ、いいよ。」
259名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/10(土) 01:31:08 ID:e/2qy1X+
──ガサゴソ、ガサゴソ…。

椋「──え、…えええええぇぇぇぇぇ〜!?(///)」
春原「あ………。(─岡崎テメェ、あの箱ん中に何入れたんだよ!?)」
椋「あ…あわわ…、あ…えと、その…。 こ、これ…本当に頂いても…良いんですか? (/////)」
春原「あぁ…うん。 その代わりって言っちゃ何だけどさ…。」
椋「は…はい?」
春原「──それと、君の靴下と交換してください!!」
椋「………。」
春原「………。(─岡崎ィ〜、これじゃあまるで僕が変な人じゃねぇか!!)」
椋「…わ…分かりました…。(///)」

──シュルシュル…、スルッ…。

椋「…どうぞ…(/////)」
春原「あ…ありがとう…。(─マジかよ!?)
     :
春原「あはは…。 はは…。」
朋也「首尾良く靴下ゲット出来たようだな、しかも『生脱ぎ』か。…ポイント高けぇな。」
春原「まだ、ちょっと温かいっす…。」
朋也「これでオマエはもう、靴下の虜だ…。 あぁそうだ、ハンティングした靴下はコレに入れておけ。」
春原「あぁ、分かった。 ははは…確かにコレは僕も虜になりそうだよ…。」
朋也「まさか、本当に俺の歌の通りになるとはな…。」
春原「それは関係ないですから!! …ところでさ、藤林の奴が靴下を脱ぐ時にチラッと目に入った、
   水色と白の縞模様なんだけど、やっぱりアレってパン…」
杏「──忘れろ〜〜〜ッ!!!!!」
春原「…ぐあッ!!」
260名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/10(土) 01:31:48 ID:e/2qy1X+
朋也「テメェ何しやがる、危ねぇじゃねぇか!?」
杏「あァん!?」
春原「─ひィッ!? …って言うとでも思ったか!? ちょうど良い、杏に話がある!!」
杏「何よ!?」
春原「オマエの靴下を賭けて、僕と決闘しろ!!!!」
杏「──受けて立つわ。 …その代わり、アタシが勝ったら椋の靴下を返して貰うからね!!!!!」
     :
春原「…クソ、やっぱりコイツ強ぇ…!!」
杏「──もうちょっと楽しめるかと思ったのに…、やっぱ所詮ヘタレはヘタレね。」
朋也&椋「…?」
春原「……気…いん…ねぇぞ、…ラァ!!」
杏「ハッキリ言って時間の無駄。…ヘタレはヘタレらしくしてなさい!!」
春原「─だから、勝った気でいんじゃねぇって言ってンだよォ!!!!」
朋也&杏&椋「──!?」
杏「…何? まだやる気!? ダルいわね〜もう、勝負は見えてるのに…。」
春原「──その舐めた口、二度と利けなくしてやるよ…。」

──ゴゴゴゴゴ…。

春原「──大いなる創造神トライ○よ!! すべての敵を滅せよ!!!」
朋也「(──おい、冗談だろ!? 杏だって一応女の子なんだぞ!?)」
杏「…動かなくなってから、さらに+100発の刑にしてあげるわ!!」
椋「──ダメえッ!! …お姉ちゃん、逃げてーッ!!!」
春原「トライ○ース!!!」
261名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/10(土) 01:32:24 ID:e/2qy1X+
──ズガガガガーン、ズドドドドーン

杏「きゃああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
春原「……はぁ、はぁ。 殺ったか!?」
杏「う…ッ……。」
春原「──この技を食らっても、意識が残ってるなんて…大したモノだね、褒めてあげるよ。
   でもさ、もうまともに動けないでしょ? …約束通り、杏の靴下は貰い受けるからね。」
杏「!?」

──シュルシュル…、スルッ…。

春原「よし、靴下ゲットォ!! しかも今度は『生脱がせ』か。…コレもポイント高いっすね!!」
朋也「…そうだな、その調子で頑張れな…。」
春原「おうよ!!」
     :
朋也「──おい、杏! 大丈夫か!?」
椋「お姉ちゃん、しっかりしてッ!!」
杏「──あ……椋、と…朋…也? アタシ…どうしちゃったの?」
椋「それは…。」
朋也「──立てるか? ほらよ、肩貸してやる…掴まれ。」
杏「…あ…ありがと…。」
朋也「よっ…と…、ゆっくり行くぞ…。」
椋「あの、行く…って…何処へ行くんですか?」
朋也「決まってるだろ? 替わりの靴下をどっかで調達するんだよ。
   (──普段、隠れてて見えなかった生足に興奮してるなんて…口が裂けても言えねぇ)」
杏&椋「あ…。」
朋也「──行くぞ。」
262名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/10(土) 01:35:34 ID:e/2qy1X+
──翌日。

春原「なぁ岡崎、今日も資料室?」
朋也「あぁ。」
春原「じゃ、行こうぜ!」
     :
宮沢「──いらっしゃいませ〜。」
春原「やぁ、今日も来たよ有紀寧ちゃん!」
宮沢「今日は、どうしますか?」
朋也「…ホットコーヒー」
春原「えっと…ゴホン。…く…靴下定食ッ!!!」
宮沢「かしこまりました〜。」
春原「あ…。(──勢いで言っちまったけど…『靴下定食』って何だよ!?)」
宮沢「…ホットコーヒー、お待たせしました〜。
    あの〜、すぐ春原さんの分も用意しますので…少々、お待ちください。」

──シュルシュル…、スルッ…。

宮沢「お待たせしました〜、こちらが靴下定食になります〜。」
春原「─ご飯と味噌汁、お新香…と靴下…。無い…無い…おかずが一品も無〜いッ!!!!!」
朋也「靴下があるだろ? …真のソックスハンターともなれば、ひと嗅ぎで飯3杯はイケるんだぞ!?」
春原「マジかよ!? …そうか、そうなのか……(ゴクリ)。」

──クンカクンカ…。

春原「──何だろう? どこか懐かしい…よく分かんないけど、心が満たされてくぜ…。」
宮沢「あ…あの、お鼻に合いましたでしょうか…? (/////)」
春原「お鼻? …って、あれ? 有紀寧ちゃん…今、素足だね…?
   ──って事は…まさか…まさか…、これって、有紀寧ちゃんの脱ぎたてですか〜!!!???」
宮沢「はい、そうですよ。まぁ…良かったらお持ち帰り頂いても結構ですよ。」
春原「えッ、本当っすか!? …ありがとう有紀寧ちゃん、これ大事にするよ!!」
263名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/10(土) 01:38:51 ID:e/2qy1X+
今日はここまで。

果たして春原は、全員分の靴下をハンティング出来るのか!?
264名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/24(土) 21:23:45 ID:hqW3gpCb
265みつめてナイト:2008/05/29(木) 07:47:36 ID:/eHVmrut
―酒場
ジーン「ちっ…ついてないな。同じ物を頼む。」
サム「よう。ちょっとはしおらしくなったかと思ってたが、相変わらずだな。」
ジーン「サム…。悪かったな。」
サム「はは、冗談だよ。いつものをくれ。ここで会うとは珍しいな。最近は暇なのか?」
ジーン「今日は人に任せてある。」
サム「ほう、やっと手に入れた牧場にしちゃあ、随分と適当なんだな。」
ジーン「そういうわけじゃないが、今じゃ軍用馬がほとんどだからな。軍部の人間が付きっきりでいるんだ。俺がいたってろくに世話できるわけじゃない。」
サム「お前なら突っぱねるかと思ってたが…ま、時代には逆らえないか。」
ジーン「俺一人の問題ならそうしたい所だが、これでも一応経営者なんでね。」
サム「柄じゃねえな。」
ジーン「まったくだ。」
サム「…エリータス家の当主が暗殺されたのは聞いたか?」
ジーン「いや…。あまり興味がないんでね。」
サム「おいおい。仮にも王室直属の牧場主なんだ、それぐらい知ってて損はないぜ。」
ジーン「ふん…王室直属ね。」
サム「まぁ仲間内の犯行だろうがな。わかっちゃいたが、これで実質今の体制にベルシス家を筆頭に民衆が挑む形になったわけだ。」
266名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/29(木) 08:08:01 ID:/eHVmrut
ジーン「元はお偉いさん方の勢力争いだったんだろ?勝手にやらせておけば良かったのにな…。」
サム「そうも行かないさ。王家が貴族共の操り人形だってことはもう誰の目にも明らかだ。こんな状況で黙ってるほど俺達だってバカじゃない。プリシラ姫の件もあったしな。」
ジーン「ああ…。行方不明だったか?」
サム「ま、そういうことになってるな。みんなベルシス家をかついじゃいるが、本心はそうじゃない。それに排斥令が出たと言ったって、国境付近にはお偉いさん方を恨んでる傭兵連中がゴマンと潜んでるんだ。戦力じゃ上なんじゃないか?」
ジーン「やっと戦争が終わったと思ったら、今度は内戦か…何が楽しいんだか。」
サム「せいぜい気を付けな。一応王家側に加担してる人間なんだからよ。」
ジーン「ま、覚えておくよ。」
サム「おいおい…これでも心配してやってるんだぜ?」
ジーン「はは、わかってるよ。まあいいじゃないか。たまになんだ、ゆっくり飲もうぜ。」
267名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/29(木) 08:18:38 ID:/eHVmrut
―表通り
ジーン「おっと…」
サム「おいおい。送って行くぜ。」
ジーン「…よせよ。大丈夫だ。」
サム「そんなつもりで言ったんじゃねえよ。ま、気をつけて帰んな。」
ジーン「ああ。じゃあな。」
サム「…どうやら港をベルシス家側が押さえたらしい。近く傭兵を雇うことになったそうだ。」
ジーン「……。」
サム「俺が聞いたのはそこまでだ。じゃあな。」

ジーン「…ふん。」
268名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/29(木) 08:31:16 ID:/eHVmrut
―牧場
ジーン「権利書だ。」
軍人「確かに。これからどうするんだ?」
ジーン「さあな。また御者でもやるさ。」

―高原
ジーン「…。そういやガトーなんてしばらく焼いてないな。…おいおい、何考えてんだ俺は。」

ジーン「……どう、してるかな。手紙ぐらいよこせばいいのによ…。」

ジーン「………。馬鹿野郎…。」

ジーン「……ん?」



ジーン「…よう。…会いたかったぜ。」

おしまい
269名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/29(木) 08:37:07 ID:/eHVmrut
割り込み失礼。
お邪魔しました〜
270みつめてナイト:2008/05/30(金) 02:44:18 ID:ukYo/mRx
―ブティック
プリシラ「あ、これかっわいい〜♪」
ギュ ギュ
キャロル「あっ!」
プリシラ「ちょっと!これは私が先に見つけたのよ。はなしなさいよね!」
キャロル「何よそのいい方。な〜んか感じ悪いわね。先に掴んだのはアタシなんだかんね。そっちこそ離しなさいよ。」
プリシラ「いい度胸じゃない?ぜっっったい離しませんからね!」
キャロル「あんたいい加減にしなさいよね!離せっての!」
ビリッ
プリシラ「きゃ!」
キャロル「やっばぁ…ほ、ほら、早く逃げるわよ!」
―喫茶店
キャロル「あ〜あ、あの服欲しかったのにな〜。」
プリシラ「あなたが意地張るからいけないのよ。」
キャロル「はいはい。こりゃぶっ殺すリスト入りね。」
プリシラ「ち、ちょっとやめてよね。」
キャロル「冗談だってば。」
プリシラ「あ、すいませ〜ん、DXパフェ追加で♪」
キャロル「あんた金持ってるわね〜。」
271名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/30(金) 02:49:14 ID:ukYo/mRx
プリシラ「べっつにぃ〜。せっかく来てるんだから食べたいもの食べなきゃ。」
キャロル「あたしなんか毎日バイトでもカツカツだっての。」
プリシラ「アルバイトしてるの!いいな〜、私もやってみたいわ!」
キャロル「…ケンカ売ってるわけじゃないわよね?」
プリシラ「どうして?」
キャロル「はぁ…なんか馬鹿らしくなってきた。」
プリシラ「ほら、あなたも食べたいなら注文すればいいじゃない。それぐらい出してあげるわよ。」
キャロル「ほんと!?あんた案外イイやつじゃん!すいませ〜ん、パフェもう一個〜!」
………
272名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/30(金) 03:00:33 ID:ukYo/mRx
―キャラウェイ通り
キャロル「あんたほんと金持ちね〜。」
プリシラ「でしょでしょ?なんちゃって。さ、次は向こうに行ってみましょ♪」
―裏通り
キャロル「な〜んかヤなとこに出ちゃったな〜。戻るわよ。」
プリシラ「いいじゃない。あぁ…陽の当たらない裏路地…危険な匂いがプンプンしてて堪らないわ!」
キャロル「ばっかじゃないの…」
ビリー「よう姉ちゃん、さっきから見てりゃあ随分と羽振りいいじゃねえか。俺にもちぃっとわけてくんねぇかなぁ。」
キャロル「げげっ!いわんこっちゃない…」
プリシラ「イヤよ。誰に向かって口聞いてるのよ。」
ビリー「てめぇ、あんまり偉そうな口聞いてると、女だからって容赦しねぇぜ!」
キャロル「ばか!逃げるわよ!」
ビリー「逃がしゃしねぇぜぇぇぇぇ!」
?「アイアーム、ロケットナ〜イト!」
ビリー「あ?なんだてめぇは?」
?「お嬢さん達、この僕が来たからにはもう安心だよ。さあ勝負だ!」
ビリー「カッコつけてると痛い目に会うぜ!」
………
ビリー「ついてねぇぇぇ!」
273名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/30(金) 03:07:37 ID:ukYo/mRx
?「お嬢さん達、これでもう安心…おや?」
―キャラウェイ通り
プリシラ「あ〜ビックリした。でも楽しかったわね♪」
キャロル「あんたねぇ…」
プリシラ「やっば〜!もうこんな時間!私もう戻らなきゃ。じゃあね!」
キャロル「あ、ちょっと!」

―王女誕生日
キャロル「招待状もらう覚えなんてないんだけどな〜。ま、いっか。」
―宮廷内
プリシラ「ようこそおいで下さいました。」
キャロル「あっ、あたし!?…ですか?」
プリシラ「また今度どこか行きましょうね。オゴってあげるわよ♪」
キャロル「…?ああっ!あんた!」
メッセニ「ごほん!」
こうしてキャロルはメイドになりましたとさ。
めでたしめでたし
274名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/30(金) 03:08:16 ID:ukYo/mRx
かまって上げ
275巴里過激団:2008/05/31(土) 13:14:13 ID:036F7Wnx
レニ:隊長。巴里から手紙が届いてるよ。
大神:ああ、ありがとう。お、エリカくんからかー、どれどれ。


『Dear エリカ』
……。Dear 大神じゃなく?


『ボンジュース、お元気ですか大神さん。花火さんにおそって、カンジとカナで書いたみました。』
果汁100%かなんかか? おそって? 教わってってことかな。


『いしょうのおびをひっぱったら「あーれー」とこまのようにくるくる回っておもしろかたです。』
本当に襲ったんかーいっっ!


『ところで、コクリコがこどもをうみました。母子ともにけんこうです。』
ぬわんだってぇぇぇぇ!!!?


『ライオンのあかちやんはかわいいですね。』
ああ、そういうことね。びっくりした。


『メルさんとツーさんは、いつも中がいいです。きのうシャワー室で、アツアツの一夜をすごして、きもちよかたそうです。』
な、なんと、そ、そんな関係だったとはっ!


『きのうはとくにあつかったので、わたしもシャワーをあびてかえりました。』
さっきからまぎらわしいわ!
276名無しくん、、、好きです。。。:2008/05/31(土) 13:15:26 ID:036F7Wnx
『グリシーヌさんは、このあいだわたしがプリンをかってに食べたらケットーをもうしこんできました。』
貴族のやることか。


『ロベリアさんは、ワタシのことをバカバカうるさいので、「バカっていう人がバカなんですよーだ、
ふふん、バカだからか?」と言ってやりました。』
自爆してるやん。


『こんなふうに毎日へいわでたのしいです。私と巴里に戻ってくれなかた大神さんは元気ですか』
なんだかトゲがある言い方だな。ごめんね、エリカくん……。


『許しはしないよ!』
パリシィが乗り移ってるーっ?


『というのはジョーダンでまた日本にあそびにいくおもいます。首をあらってまっていてください。』
いやっ、コエェよ! 冗談じゃないみたいだ。


『あ、首じゃなくて足でしたね。』
うん、それも違うけどな。


『あなたの巴里の変人 エリカより』
巴里の変人かぁ。まあある意味すごく合っているが。
277名無しくん、、、好きです。。。:2008/06/27(金) 03:29:09 ID:vsVXMAQ7
王に仕える第一の騎士ランスロット
彼女は王妃グウィネヴィアを火計台から助け出し彼女を慕う騎士達と共に東の荒野に消えた

今や余りに空席が目立つ円卓にまだ年端も行かないブリテンの王が腰掛けた。
その瞬間、
「すぐに東を追悼しましょう!」
はきはきと、しかし酷く怒りを帯びた声でガウェインが拳を振りかざした
王に仕える騎士である彼女は妹達3人全てを一度に失った
ガレス、ガレリス、アグラベイン、3人の妹達は彼女達が最も尊敬し慕っていた騎士ランスロット
彼女の持つ黒い剣により無惨にも火計台の下倒れたのだ

「ランスロットと戦うべきではない」
ベティヴィアが異を唱える。
だがガウェインは決して妥協しない。
「何を言うベティヴィア卿、王はグウィネヴィア様を奪われたのです。
裏切り者のランスロット、彼女に追従する不逞の輩に裁きを」
それに呼応するかのようにアーサーの息子、モードレッドがたたみかける。

トリスタンが円卓から離れ、多くの騎士達が聖杯探索の末に散った
更にガレス達を失い遂には円卓の中枢であったランスロットとそれに従った多くの騎士達が去ったのだ
もはや円卓は完全に修復不可能な程に割れていたのだ。
278名無しくん、、、好きです。。。:2008/06/27(金) 03:30:59 ID:vsVXMAQ7
ちなみに
アーサー:ショタ男
ランスロット:金髪黒甲冑おにゃのこ
ガウェイン:勝ち気幼なじみ
でつ

ルーカンベティヴィアのBL兄弟 モードレッド トリスタン 以外は皆おにゃのこでつ
279名無しくん、、、好きです。。。:2008/08/01(金) 00:07:37 ID:z1mOirlg
280名無しくん、、、好きです。。。:2008/08/15(金) 00:23:57 ID:+tN7oi2I
匂う
281アイアイ ◇hqW3gpCb:2008/08/30(土) 03:31:23 ID:YlAY0EpH
異を唱える
282名無しくん、、、好きです。。。:2008/10/05(日) 22:38:34 ID:PdkPesSc
えー
283名無しくん、、、好きです。。。:2008/10/16(木) 21:35:18 ID:wqSoASXF
 
284名無しくん、、、好きです。。。:2008/12/06(土) 18:54:05 ID:3NYAW+gN
・・・
285名無しくん、、、好きです。。。:2008/12/28(日) 00:25:39 ID:pvuy2hEz
上げ
286名無しくん、、、好きです。。。:2009/01/30(金) 21:43:59 ID:p7/z3lh+
サゲ
287名無しくん、、、好きです。。。:2009/02/14(土) 22:38:41 ID:D13LcAWO
文才ねー
288名無しくん、、、好きです。。。:2009/03/29(日) 21:07:45 ID:PDXuVdhz
にはは
289名無しくん、、、好きです。。。:2009/05/16(土) 18:28:53 ID:DqBsyDho
ふむ
290名無しくん、、、好きです。。。:2009/05/22(金) 20:40:13 ID:ZE9esdVj
あげ
291名無しくん、、、好きです。。。:2009/06/22(月) 21:43:36 ID:rR4geku9
憎い
292名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/15(水) 00:18:25 ID:LrsM0zLl
従姉『お兄ちゃん待ってーっ!』後ろから叫び声。恥ずかしい…。慌てて振り向いく
『だからお兄ちゃんはやめてくれよ、姉さん』
従姉『えー?でもでも背、お兄ちゃんのが大きいし、僕よりしっかりしてるもん』
『あのなぁ、そういう問題かぁ…?』
従姉『あっ!それより僕の事、置いてったでしょ!ひどいよ!』
『ぐーすか寝てたからな。へそだして』
従姉『ひどい!み、見たんだね!?乙女のおへそをっ』
『見た、むちゃくちゃ見た』
従姉『…で、僕のおへそ、どうだった…?』
『寝顔が可愛かった』
従姉『へ?』面食らったのか、間抜けな声を出す従姉
『なーんてな、ほら、行くぞ。遅刻する』
従姉『あ、待ってっ!待ってったらっ!お兄ちゃんっ!』
『お兄ちゃんはやめろって!』両親を亡くした従姉をうちが引き取ってから七年、ずっと言ってるというのに…直る見込み無しだった
従姉『弟くん!待って!…んー、やっぱり違和感あるよ〜』
『ねぇよっ!七年間お兄ちゃん言われてるけど全然違和感なかったよっ!』
従姉『うっそだぁ!そんな嘘つきな弟くんにはお手々繋ぎの刑だ〜っ!てりゃぁっ』右手に暖かい感触。妙に心地良い
『…ったく…』
従姉『えへへ〜、らぶらぶ、らぶらぶ』
『……ったく…』
293名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/15(水) 09:35:04 ID:uMMV0k5/
姉妹スレ落ちたのここを再利用するの?
ageて知らせるか
294名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/15(水) 12:54:17 ID:5Perl9Fq
>>292神職人復活キタ!
295名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/15(水) 17:20:02 ID:LrsM0zLl
>>293-294どーも
まぁ姉妹限定じゃなくなるかもしれないが、よろしくなっ!
296名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/15(水) 18:56:31 ID:LrsM0zLl
妹『やたま〜』打ち上がる花火を見つめながら、訳のわからない事を言い出す妹
『たまや、な』
妹『…。し、知ってるし!お兄ちゃんのツッコミのほどを確かめたかっただけだし!』
『ほほう。で、何点だったよ』
妹『30点。キスが足りなかった』
『タコ焼き食うか』
妹『スルーしないでよっ』タコ焼きを買う。お約束なのか、屋台のオッサンに冷やかされた
妹『お似合いのカップルだって!きゃ〜っ』
『んまんま』
妹『あ、お兄っ!あ〜んして、あーん』口を開ける妹
『自分で食え。はい』入れ物ごと渡す
妹『ぶーっ!いいもんいいもん。一人寂しく食べるもん』
『あ、全部食うなよ』
妹『…はいはい』あーんしないだけで凄い落ち込みようを見せる、相変わらずだった
『ったく…ごほん』
妹『?』
『あー、わたあめ食べたいんだけど、一人じゃ食べ切れないからさ。二人で一つのわたあめ食べないか』しまった。と、後になって気付く。棒読みすぎた
妹『…し、仕方ないなぁお兄ちゃんは!ほら、行くよっ』
『…単純でよかった』
妹『え?』
『いや…。ま、それがお前の良いところでもあるんだよな』
妹『な、なに?いきなり褒められても私、唇しか出ないよ?///』
『いらんわっ』
297名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/15(水) 19:50:09 ID:5Perl9Fq
やっぱりうまいなw読んでてニヤニヤしちまうぜw
298名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/15(水) 23:51:36 ID:uMMV0k5/
姉妹スレの同士達がここを見つける事を祈ってage〜
しばらくは定期的にageるけど、悪気があってageるわけじゃないので
気付いてくれないかな
299名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/16(木) 00:27:45 ID:umAk7OWA
>>295
またお世話になります
300名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/16(木) 00:55:17 ID:4rp4WGwz
へー、結構姉妹スレ見てた人いるんだね
意外
301名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/16(木) 01:29:16 ID:4rp4WGwz
姉『暑い!まだ朝なんだぞ!?何だ最近の太陽は!私に喧嘩を売ってるのか!』朝飯くらい静かに食べれないのか
『喧嘩買って燃え尽きて灰になれ』面倒なので適当にあしらう
姉『よいしょ、よいしょ』そんなあしらいを無視し、上着とスカートを脱ぎ始め下着だけになる姉
『何やってんだ』
姉『暑いのよ。てゆーかアンタね、目、逸らすとかしなさいよ』
『もう見慣れてるしなぁ…』
姉『プール行こう』
『突然過ぎるだろ』
姉『黒いビキニでアンタや周りを悩殺ね』
『ははは、ゴリラが何を。寝言はバナナでも食ってからにしろよ』バシッ 頬に熱い感覚。ビンタだ
姉『上から75、56、88だけど何か問題でも?』
『胸、かな』バシッ
・・・・・・・・・
姉『海ーーーっ!』
『プール、な』
姉『どう?このビキニっ!』
『いいケツしてるよ』バシッ
姉『焼きそば食べよっか』
『来ていきなりかよ』
姉『はぁ?じゃあなに?ぱふぱふしてほしいの?』
『ははは、その胸で?どうやって?』バシッ
姉『んじゃとりあえず泳ぐか。上が流されちゃった!私の胸隠して!…何て展開…いる?』
『いらんわ。バナナでも食べながらジャングルに帰れゴリラ』バシッ
姉『握力120キロあるんだけど、そろそろ殴っていい?』そういって、握りこぶしを作る姉
(マジゴリラだろそれ…くそ、仕方ない)
『お姉様の豊満なその胸を、わたくしめに押し付け下さい』
姉『よろしい』
302名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/16(木) 06:25:07 ID:Es7HT8Tk
SSって呼び方今も変わらないのか
同級生のよく書いてたなぁ
303名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/17(金) 00:31:01 ID:nxKuJUqX
>>301 姉ちゃんw
304名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/17(金) 01:10:29 ID:vCktIYEq
>>301
イイヨイイヨー
305名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/17(金) 01:10:44 ID:X8Ed61g+
女『ほら!起きなさいよっ』掛け布団を奪われた。まぁ、奪われても暑いし関係ないんだが
女『可愛い幼なじみがっ、起こしにっ、き、た、わ、よっっと!』パジャマを上下脱がされ、トランクスだけになる俺。まぁ、脱がされても暑いし関係ないんだが
『ふぁーあ…眠い。あ、おはよう…お?』いつの間にか制服姿になっているではないか
女『おはよ。まったく…着替えくらい一人でしないさいよね』別に頼んでないっス…
『着替えも済んだし、学校行くか!』
女『ストォォオップ!顔洗って歯、磨け!朝ご飯も作ってるから!』
『流石だな』
女『別にアンタのためって訳じゃないからねっ!アンタんとこの親御さんに、よろしくねって言われたからやってるだけだから!』そう、共働きの両親が同時に出張。そして、家の合い鍵をこいつに託したのだ
『嫌なら構わないんだぞ』
女『う、うっさいわね!アンタは私の善意に甘えてればいいの!』
『わりぃなぁ』
女『いいのよ。あ、それとお弁当作っておいたから。一緒に食べようね』笑いながら言う。この可愛さが学年一の評判を呼ぶらしい
『後ろから刺されちまうわ俺』
女『はいはい、そうなったら私が助けてあげるから』
『…どうやって?』
女『私の男に手を出すな!ってね』
『うーん、どう考えても俺が情けなさすぎるな、それ』普通は俺が言うべき台詞だろうに
女『そう?アタシはあんたの事、良い男だと思うけど?』
『…はいはい』
女『うふふっ』
306名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/18(土) 00:12:38 ID:MSLNpNXU
女がベタ惚れ過ぎてw なんて羨ましい・・!
307名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/18(土) 02:41:33 ID:wV8Pr/Bz
妹『お兄、私彼氏出来たんだ』子供のようにはしゃぎながら、言う
『あっそ』
妹『今からデート行ってくるから、じゃあね〜』自慢したいがために、わざわざ俺の部屋まで来て報告する妹。全く、暇な奴だな
女『こんな夜中にデートか…絶対エッチするんだろーね』ベランダから声。隣に住む幼なじみだ
『不法進入者め、通報してやる』
女『ちょ。やめんかコラ。…一緒にゲームしようと思ったんだよ』
『暇人かよ』
女『暇人だよ』
『…でもなぁ、お前とやると明日の昼くらいまで寝かせてくれねーしなぁ…』
女『ヤるって何だよ、エロいなぁ』
『ゲームだろ!』
女『はは、冗談だよ』
『もうやらねー。帰れ』背中を押してベランダへ足を進めさせる
女『ごめんごめんってー!一緒に遊ぼうよーーっ』
『…ったく。…お前の彼氏になった奴は、かなり大変だろーな』
女『あはは、そんな大役、アンタにしか務まらないわよ』
『…なんか遠回しに告られた気がするんだが』
女『うん。スルーしないでくれると…う、嬉しいかな』
『返答がどうであれ…か?』
女『…あほ。もういい、帰る』
『まぁまぁ、ゲームやろうぜ』そのあと変な空気の中ゲームを始める。パーティー用ゲームだ
俺が先に名前を入力した。入力した名前は『オマエがスきだ』。あいつは『ワタシも』
二人で大爆笑した
308名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/18(土) 10:07:24 ID:8jwen8A4
(*・ω・*)はうー
309名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/18(土) 13:28:33 ID:MSLNpNXU
>>307これ良いねw
310名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/18(土) 13:45:30 ID:ZODFPzqJ
窓枠に手足掛けてるイメージかな
311名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/18(土) 17:17:17 ID:6xExFtOu
SSってショート ストーリーの略ですかい?
312名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/19(日) 01:17:26 ID:nBWv+qNJ
多分そうなのかな。SSと聞いてWRCしか思い浮かばなかったのは俺だけで良い。
313名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/19(日) 01:28:56 ID:tZ6ORKmW
人により用法が異なるが「ショートストーリー」「サイドストーリー」「セカンドストーリー」という意味。
英語圏では同様のものをFF(ファンフィクション)と言うそうだ。
314名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/19(日) 02:33:03 ID:7F49gK5W
姉『すー、すー』
『姉貴、姉貴』ゆさゆさ ゆさゆさ
姉『ん、んん…?あぁ、あんた…。どうしたの…?』
『いや、今バイトから帰って来たんだけどさ、リビングにこんな書き置きがあったんだよ』
姉『んん…暗くて見えにゃい…』
『あ、悪い。電気つけるわ』パチッ
姉『ぎゃああ・・・目が…目がぁあ』お約束の行動をとる姉。寝起きだからか、やたらテンション低く言う
『いや、もういいからそーゆーの。はい書き置き』書き置きを手渡す
姉『…ぉお、弟を好きにしていいだって?』
『んな事書いてないだろっ!』
姉『冗談よ…。お父さんの出張、お母さんはそれに付いて行ったって書いてるね』
『な、急すぎるよな。あらかじめ言っとけっての』
姉『はぁ…てゆーか何で私を起こしたの?』
『いや、なんとなく』
姉『あほらし…アンタも早く寝なさい。明日学校あるんだから』
『何故俺をベッドに引き込みながら言う』
姉『一緒に寝たい〜〜』足をばたつかせながらねだる姉。その姿はまるで、子供のようだった
『明日の朝飯とお弁当は俺が担当してやるから、手、離せ』
姉『それ、逆に言うと、私が担当すれば一緒に寝てくれるって事よね?』
『……ブラコン』
姉『なんだシスコン』
『違うわっ』
315名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/19(日) 03:28:53 ID:Uwf14npP
○スカ似のデレ姉とな
316名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/19(日) 17:09:50 ID:nBWv+qNJ
>>314このシリーズは安定してるなw
317名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/20(月) 22:22:17 ID:x3jGRLFT
『雨凄いな…』七月下旬。もう梅雨明けとの放送まであったのに
(ここ最近雨ばかりじゃないか…)
『あ…』向かいのベランダで手を振る奴がいた。電話をかける
女『はぁい、もしもし…』
『暇ならこっち来ないか?』
女『えっと…私が行くの?』
『…俺が行ったほうがいい?』
女『…うんっ』
『はいよ』ピッ
・・・・・・
『ずぶ濡れになったぞ…足元とかとくに』
女『傘さしても濡れる時は濡れるよぉ。…シャワー、浴びる?』
『流石にそれは…玄関で話そうぜ?』
女『遠慮しなくてもいいのっ。幼なじみなんだし。早くぅ、入りなさいっ』眉間にシワよせて言う
『…ありがと』
・・・・・・・
『お前の部屋入るの久しぶりだな…』ピンクに染まった部屋。いくら幼なじみとはいえ、女の子を意識せざるえない
女『あはは。だね。…今日さぁ、泊まってく?』いきなり何を言うのか。吹き出しそうになってしまった
『突然だな…』
女『帰りも濡れちゃうし。ねっ?ねっ?』可愛いぬいぐるみを抱えながら、近寄ってくる幼なじみ
『べ、別にいいけど』
女『わぁーい!久しぶりに一日中一緒にいられるねっ』
『そんなに嬉しいか…?』
女『えへへ…あなたといると、とても落ち着くの。…あっ、枕もうひとつ用意しなきゃっ』
『枕?いや、掛け布団だけでいいよ。下のソファーで寝るからさ』
女『ダメッ!一緒に寝るのっ』
『えぇーっ』
318名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/21(火) 00:17:43 ID:DoAd4zG8
務所から出て、足を進める。
やがて、実家がある町へと着いた。冤罪と戦い続けた三年間。なんとか犯罪者にならずに済んだが、膨大な時間を失ってしまった
(なんでウチの両親は向かいに来ないんだ…)考え事をしながら歩いていると、近所の人達に声をかけられた
犯罪者にならなくて良かったねぇ。など口にされた
(うぜぇ…完全に第三者の意見だ。当事者になってみろっての。そんな同情の言葉吐けねーから)何も知らない俺は、この町の近況を聞いた。なんと、昨日俺の両親が他界したらしいのだ
(道理で来ない訳だ…)だが家と妹は残っているはず。そこを拠点に、就職口を探し、なんとか生きていく。今の俺にはそれしかない
『そーいやアイツ…元気なのかな…。向かいに来るのは…無理だよなーそりゃ』病弱で身体の弱い妹。少しブラコン気味な妹。早く会ってやりたい。高ぶる気持ちが、俺の足を早く進める。やがて、実家が見えた
妹『お兄ちゃん……?』俺の実家の玄関で倒れ込む女がいた。妹だ
『お前っ、なにやってんだ!!』駆け寄る
妹『わぁ、本当にお兄ちゃんだ…。嬉しい…お兄ちゃんだ…』涙を流しながら、言う
『馬鹿、お前…まさかこっちに来ようとしてたなっ?』
妹『うん…お兄ちゃんに早く、会いたくって…。でも、ちょっと疲れたから休んでた。えへへ』
『…全く…。家入るぞ』妹を持ち上げる。とても軽い
妹『わぁ…お姫様抱っこ…。えへへ…。お兄ちゃんの匂い…久しぶり…』
『…今、高三だっけ?』
妹『うん。ちょっと、休み気味だけど…』
『仕方ないよ。あ、そうだ。さっきそこで聞いたんだけど…お袋達…さ』
妹『…うん。…えっとね、最後にお兄ちゃんの顔、見たかったって、そう言いながら二人とも…』
『…そっか』頼りになる親はもういない。今、この家と妹を支えれるのは俺だけだ。早く就職口を探さなくてはならない。再び、強くそう決意した
『…改めて、よろしくな』
妹『あ……うんっ、お兄ちゃん…えへへ』
319名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/21(火) 14:27:34 ID:xMdBveAF
シリアスだな。書けるジャンルの幅広すぎだろw
320名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/21(火) 18:59:00 ID:DoAd4zG8
女『先輩!』
『なんだ後輩』昼休み。購買部に来ていた俺に、声をかける女がいた。妹を通じて知り合った奴だ
女『なんですか、その呼び方!ちゃんと名前で呼んでくださいッス』
『いや、先輩!って呼ぶのがありならさ、後輩!ってのもアリじゃね?』
女『普通の人はそんな呼び方しないですッスよ』
『俺、普通じゃないんだよ。あと、お前、日本語おかしいからな』
女『そんな事より先輩、一人虚しくお昼ッスか?なんなら一緒に食べようッス。ッス』
『え?なんで二回、ッスって言ったんだ?てゆーかジャン負けで、買い出しに来てるだけだからさ』
妹『えー、良いじゃん!男友達より可愛い女の子と食べた方が体に良いよきっと』後ろから声。妹だ
『野郎と食っても健康に差し支えはねーよ』
女『先輩!可愛い女の子を食べるのはいかがッスか?』挙手しながら、言う
『ちょっと口閉じよう。な?』
女『先輩なら、いつでもOKですますッス!』
『日本語おかしいからな』
妹『もういいや。私達が教室行くよ』
『流れおかしいからソレ』
女『先輩の教室…ドキドキッス』
『もうお前ら帰れ』
321名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/21(火) 23:39:16 ID:LwJZql7F
うむ
322名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/22(水) 00:01:58 ID:mRMjuBZ0
>>320
俺こーゆうの大好物なんスよ。
323名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/22(水) 00:50:03 ID:pQc9p2AG
パン屋で働く娘に、恋をした。
だから何度も通った。いつのまにか、会話だって出来ていた。そして、要約付き合える事になったのだ
そこからだった。彼女は人間ができていなかった。付き合えば付き合うほど酷い性格が露呈。最悪だった
『…いてぇ…』目が覚めるとそこは、マンションの一角にあるゴミ置場だった
『何でこんな所にいるんだ…俺…っつ!』所々に激痛。思い出した。あの女が男を連れて来て、そいつが俺をぼこぼこにして何処かへ行ったのだ
『どんだけ貢いだんだよ…はぁ』つまり俺は、詐欺にあったのだ。まぁ、気付かない俺も悪い
女『あ、あの…大丈夫…じゃないですよね?』
『あ…?』突然話しかけられた。このマンションの人間だろうか
女『わっ、酷い傷っ。た、立てますかっ?』
『ほっといてくれ』もう女という人種に関わりたくなかった
女『ほっとけませんっ。今、手当しますからっ』と、ポケットから何かを取り出し俺の顔に当てた
『…なんでこんなもん持ってんの?』絆創膏やらガーゼやらをテキパキ扱う女
女『えへへ、私、よく転ぶんですっ。だから、いつも持ち歩いているんです』顔を赤く染めながら、言う
『…ありがとう。もう、良いだろ?』
女『…あ、あの…』
『…んー?なに』
女『き、気づいてくれないみたいなので、言いますね』
『なにを?』
女『わ、私…いえ、何でもないですっ…それではっ』走り去っていった
『何なんだ…。…そういえば誰かに似てたな…。でもあんな可愛い女の子の知り合いなんて…』ふと、隣の席の子が脳裏に浮かぶ。とっさに、そんな馬鹿なと、首をふった。あの子はみつあみで眼鏡をかけた地味な子。さっきの女の子とはまるで正反対だ
『ってなに女の事考えてんだ俺は。くそっ。絶対これからの人生女なんて信じるもんかっ』ペッ、と唾を吐く。勢いよく飛び出た唾には血が混じっていた
324名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/23(木) 00:30:32 ID:+3eO0Nui
女『付き合うってだけで、こんなに幸せになるなんて…知らなかったよ』俺の腕を抱きながら真横を歩く女の子。俺の彼女だ。その事実を改めて再確認する俺
『夢じゃないよな』
女『うふふ。ほっぺ、引っ張ってあげようか?…それともキスしよっかな?』
『キスがいい』唇を重ねる
女『…昨日の告白、嬉しかったよ。本当に良い思い出だよ』顔を赤らめて言う
『お前が幼なじみで良かったよ。じゃなきゃ縁なんてなかったからな』
女『…多分その時は、違う女の子があなたを幸せにしてたよ』
『俺を幸せに出来るのはお前しかいないよ』
女『…馬鹿。真顔で何、言ってるの…』
『嫌だった?』
女『…もっと言ってほしい…かも』
『…ぷっ』思わず吹き出す
女『あ、あーっ!笑ったなぁっ。このっ、このっ』脇腹を突かれる
『可愛い攻撃だなぁ。それで怒ってるつもりか?』
女『えぇ、怒ってますとも』
『んな可愛い顔して怒られてもね』しかも組んだ腕、離さないし
女『…むぅ』
『面白いなぁ…どんな顔しても可愛いなんて』
女『ば、ばかっ』
325名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/23(木) 12:29:42 ID:zcx64LVf
>>324昔を思い出して切なくなった・・
326名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/24(金) 01:38:51 ID:PhT+0yOr
『暑い…』八月の通学路を歩く。夏真っ只中だ。世間は夏休みだというのに、何故俺は学校へと続く坂道を歩いているのか…
『あ…。おーい』人影を見つけ、叫ぶ
女『あ…おはようっ!』校門の前でブンブンと腕を振る女。俺の幼なじみだ
『…で、何のようだ。いきなり学校来いってさ』
女『プール解放してるからさ、一緒に入ろうよ…って話し』ミーンミーンミーンミーン
『うるさい』
女『えぇ?いきなり何??ひどっ』
『いや、蝉だよ』
女『あはは、なんだぁ。しょんぼりして損したじゃない』
『だから下に水着はいて来いって言ったのね』
女『うん、ち!』ボケられる。無視した
『…』暑くけだるかった気持ちが一変する。早く泳ぎたいと、テンションが上がり出す
『行こう』その日俺は、溺死した
327名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/24(金) 10:15:43 ID:Zsut78fR
溺死したのか…
328名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/24(金) 11:18:40 ID:9KJNKSi/
えっ
329名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/24(金) 12:50:21 ID:VPVS6JI8
バッドエンドか?w
330名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/26(日) 20:25:25 ID:57ge734p
書いてみてよいかな?
331名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/26(日) 20:27:04 ID:57ge734p
俺は進路希望調査表なるものに延々悩まされていた。
高校に入って間もないというのになぜこんなものを…
「あんたねぇ」
そう言って彼女が俺の手元を覗きこむ。
彼女は中学からの友人だ。
「そんなもの、思った通りにパッと書いちゃいなさいよ」
確かにその通りなのだが…
『今はやりたい事もないので、一応進学が無難かなと思ってます。とりあえず適当に頑張ります』
流石にこれを書く勇気はない。で、結局―
『進学予定』
「ハァ?それだけ?」
こいつは本当に…なんというか…。

なんだか俺は納得が行かない日々を送っていた。
勉強するのは、目標があるから?
なんとなく興味をひかれて始めた部活だって、いつのまにか勝つことだけが正義になってた。
どうやら向上心とやらが常にないと、もう競技をやる資格すらないらしい。
何をするにしたって理由だ目的だ。
確かにそれが大事なのはわかる。
だけど…
まぁ結局、俺みたいに半端な人間は、何をやっても駄目なのかもしれないな。
「何、あんたまだ考えてんの?」
「いや…。さ、出すかな」
332名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/26(日) 20:29:31 ID:57ge734p

下校時。ずいぶん当然のように彼女は俺にさぁ帰ろうと言う。
帰り道、俺はずいぶん不満そうな顔をしていたのだろうか。
それを見た彼女はよっぽど俺以上にイラついた顔でこちらを向いた。
「あんたねぇ、何かあるならハッキリいいなさいよ」
別にお前に不満があるわけじゃないが。とりあえず俺は思いのほどを彼女に話してみた。
「はぁ?じゃ何、私と話してるのもなんか理由とかあるわけ?」
友達だから…?いや、それは理由になってない。というか、そんな事考えた事もない。
「いや別に…なんとなく?」
ハァとため息をついた彼女は、何だかずいぶん真面目な顔になってしまった。
「そりゃあね、目標とか、目指すものは大事よ。でも…」
「うん?」
「それだけじゃないでしょう。そうじゃなかったら何も出来ないじゃない。そんなの…つまらないわ」
普通にしてればいいのよ、そう言いいながら彼女はこちらを向く。
さっきまでの表情とは違って、いつも通りのからかうような笑顔になっていた。
「…そうだよな。うん、そりゃそうだ」
本当にそう思えた。
いつも彼女が俺を助けてくれるのだって、きっといちいち考えての事じゃないだろう。
一気に力が抜けていく。
そして俺は、極々自然にとんでもない事を口にしてしまったんだ。
「なぁ、俺、好きだよ。お前の事」
突然の告白に驚きもせずに、ニヤニヤとした笑顔の彼女はこう返す。
「知ってるわよ、そんなこと」
ああ、きっとそんなもんなんだな。
俺は嬉しくなって彼女の手を握ってみた。
「何よ急に。馬鹿ね」
そうして相変わらず俺たちはてきとうな会話を交わしながら、いつもよりゆっくりと歩いてみた。
だけどそうして見える景色だって、いつも通りこれまでと変わらないものだった。


おしまい
333名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/26(日) 20:33:05 ID:57ge734p
おじゃましましたー(・ω・)ノ
334名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/26(日) 23:02:42 ID:u2SVKPNx
>>333
いいぞもっとやれー
俺も何か考えてみるぜ
335名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/26(日) 23:12:29 ID:xVtclSef
イイヨイイヨー
336名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/26(日) 23:35:51 ID:u2SVKPNx
『はいはいはいはい』鳴り響く携帯電話。非常にうるさい
(音量かえようかね…)ピッ
『はい』
?『あのね、私私』新手の詐欺だろうか?
?『新手の詐欺じゃないわよ』読まれていた。伊達に長い付き合いではないらしい
『何か用かよ?昔ながらの幼なじみさん』そう、電話の相手はお隣りさんの幼なじみ。と言っても、今俺は上京している身なので、お隣りさんは知らん人なのだが
女『なによ、用がないと電話しちゃいけないの?』
『用も無いのに電話する必要なんてあるのか?』
女『あ、あんたの声…ゴニョゴニョ…聞けるじゃん…ゴニョゴニョ…あほ…』ぼそぼそと呟く
『はい〜?よく聞こえんぞ』
女『わ、私そっちに大学決まったからあんたの家に住まわせてって言ったの!』
『は?マジか』
女『…で、どうなのよ』
『構わんぞ』アイツは面白い。それに独り身は少し寂しい。あらゆる面で考えた上での結論だった
女『……ほんと?後で嘘って言わない?』
『言わない言わない。というかお前に真面目な話しで、嘘ついた事ないし、俺』
女『…………やったぁぁああああああっっ!!』突然の奇声。そして耳鳴り
『うるせーっ!』
女『明日から行くからね!それじゃっ!』ピッ。切れた
(明日かよ)ピピピ。再び鳴り出す携帯。表示された名前はアイツだった
『今度はなんだ!?』
女『眠くなるまでお話しよ〜よっ!さっきはつい嬉しくてそのまま切っちゃったの。あはは』
『……俺からかけ直すわ。電話代かかるだろ』
女『…ね、ね、今度あれしない?恋人同士なら通話無料ってやつ!』
『はいはい』
337名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/26(日) 23:37:02 ID:u2SVKPNx
女『わーっっ!』電車からハイテンションで降りてくる幼なじみ
『荷物貸せ。持ってやるから』
女『ありがと。てゆーか久しぶりに会ったのに冷めてない?』
『照れ隠しだ照れ隠し』
女『それ口に出す事じゃないよ』
『それにしても、ほんとにおめでとうだな。一年浪人した甲斐があったなぁ』
女『お母さん達がうるさかったからねぇ…進学しろって』
『あ、そうそう。家賃とか食事代は気にするなよな。俺一人でなんとかなるし』
女『…そーはいかないわよ。バイトしなくちゃ駄目でしょ流石に』
『えー。お前には、仕事から帰って来た時に家に居てほしかったんだけどなぁ…』
女『…………』
『どうした?』
女『…わ、わかっわよ!じゃあ家事全部やるからね!』
『いや、交代制にしよう。大変じゃないか』
女『…あんたって、本当にイイ男ね…はぁ』
『は?』
女『…なんにも…。そ、そーいえばさ、私、家に居て彼女さんとか怒らないの?』
『彼女いねーよ。てゆーか好きな奴いるし…あ、あそこだよ俺の家』
女『…ストップ!好きな人!?』
『お前だよ』
女『……』
『……』
女『ぐ、が…凄いタイミングで言うわねぇ…』
『全く…展開の遅い男女だよな。俺達』
女『…ま、まぁ私の方があんたより、好きな気持ち大きいんだからねっ!』
『はいはい』
338名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/27(月) 03:36:34 ID:pdxitTIM
もうラブラブ以外の何物でもないwww
339名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/28(火) 00:18:51 ID:wtIC0V5s
女『ヤッホー、独り暮らしは慣れた?今日ご飯作りに行こうかっ?』両親が他界してから一週間、コイツにはとても世話になった
『流石に悪い』だから、遠慮した
女『幼なじみだろ!気にするなって!』
『…じゃあ料理教えてくれよ。他にも家事全般イロイロ…さ』学んでおけば、世話になる事もないだろう
女『やだ』まさかの拒否
『なんで?』
女『…お世話…したいんだもん…』
『え?なんて?』
女『何でもなねぇーですよ!早く家帰って宿題でもしてろ!…後で行くから』
『…へいへい』
・・・・・・・
『…あ?』自宅の前に誰かいる。腰までのびた、黒髪が印象的な女性だ
『あの…?ウチに用ですか?』
女性『へ?……あ!あーっ!見つけたぁっ!』
『…姉さん?』正体は従姉だった
従姉『ていうか、今の他人行儀はなに?私だって事に気付かなかったのね…?弟くん』
『…すみません』
従姉『よろしい。…えーと、話しは私のお母さんから聞いてるよね?今日から、私はあなたの親代わりよ』
『わかってるよ。ありがとう、姉さん』
従姉『それじゃ早速ご飯作ろうかっ』
『…え。今日は駄目だ』
従姉『えー?なんで?こんなに材料買って来たのに』
『…いや、あのね』
女『あれ?お姉さん!?』後ろから声。あいつだ
従姉『あら…。あら?その手荷物…。はっは〜ん。…私、もしかしてお邪魔だった〜?』
『ぐ…』
女『??』
従姉『まぁ、いいや!今日は三人で鍋パーティーだねっ!』
女『…鍋ですか』
『…鍋か』
340名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/28(火) 00:45:29 ID:RqZiotyM
>>337後半すごく良かった。
341名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/28(火) 03:09:11 ID:hXTVdNN1
>>339
途中から鍋の味もしなくなるのだろう
342名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/28(火) 10:18:28 ID:etQnwh2m
この展開なら鍋は食べないだろう
食べるのは…お前だっ
343名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/28(火) 17:36:50 ID:wtIC0V5s
姉『おらっ!おとなしくしなっ!へへ、良い子だ。さ、開くぞ』
『……』
姉『ああ、やめてっ!いやぁっ!』
『……』
姉『嫌がってる割には、開く方向に力が入ってるぜぇぇ?』
『……』
姉『そんなっ…私嫌なんですっ…やめて…!!』
『……』
姉『ははは、先端の方はもう濡れちまってるぞ!とんだ淫乱だなぁっ!ひゃはは』
『……』
姉『おらっ!最大まで開くぞ!中身全部見せろやぁああっ!』
姉『ひゃああああっっ!!』バサッ。傘が開く音だ
姉『んじゃ、帰ろっか』
『次傘開く時は普通にお願いね』
344名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/28(火) 18:44:44 ID:RqZiotyM
>>343クソワロタw
345名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/28(火) 23:56:08 ID:HiSXOidQ
>>343
wwwいいわこれw
346名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/29(水) 00:49:55 ID:aSSQqUTk
『…』
悪友『ナニ落ち込んでんだよ。尻の穴貸そうか?兄弟』
『どこかへ消えてくれ』
悪友『ははは、まぁお前が落ち込むのも無理ねーわな』
『全部見てたのか』
悪友『学園のアイドルに告られてたな。んで振って泣かした』
『…』
悪友『噂というものは、凄い早く流れるぞぉ?野郎連中からボコボコ決定だな』噂を流す張本人にがナニを…何を言っているのか
『どうでもいい』
悪友『先輩、なんでお前の事好きになったんだろうな』
『知らん。興味ない』
幼『あ、いたぁあっ!こんな所にいたのね!』校舎裏に悪友に続く新たな人間が。幼なじみだ
幼『さっさと帰るわよっ!』
悪友『あ、なぁなぁ、面白い話しがーー』バキッ!
悪友『あふぇっっ』ドサッ
幼『は…なに?って、え?』
『倒れたい年頃なんだよ。帰るぞ』・・・・・・
父『おかえりんこ!!』
『ただいま』
父『とりあえずソッコーで悪いが、俺の話しを聞け。簡潔に述べるぞ?いいか?…ウォッホン!……俺、再婚して家族増えっから』
『…は?』その刹那、親父が手招きをする。次に俺の目に映ったのは、今日告白されて振った先輩と、その母親らしき人物だった
『………は?』
347上とは別物〜:2009/07/29(水) 01:11:11 ID:aSSQqUTk
妹『へーっくしょい!』豪快なくしゃみが俺の顔を襲う
『もう少し女の子らしいくしゃみ出来ないのか。つーかこっち向いてやるな。キタネェな』
妹『私、女捨ててるから大丈夫』妹がハンカチを取り出し、俺の顔をふく
『ほー、言うようになったな。じゃあ今から俺がお前を揉みくちゃにしても無問題?』
妹『もーまんたい。もーまんたい』
『…』
妹『…』もみっ
『何でお前が触るんだよっ。しかも脇腹かよっ。くすぐってぇなっ』俺は腕を伸ばし、胸を触る。…が、触る寸前でやめた
妹『あれ?やめるの?』
『やっぱり妹のはなぁ…』
妹『…………あっそ!!!!!!』家中に響く妹の声
『…え?え?』
妹『死ね!!ブラコン!!』
『俺の場合シスコンじゃね。まぁ俺、シスコンじゃないけど』俺の声が届いたのか、顔を真っ赤にする妹
『デート行こうぜ』仲直りのチャンスはここしかない。俺はアクションを起こした
妹『はぁ?な、なによ突然…』不意打ち大成功。今までのやりとりが、妹の中でリセットされたようだ
『お前とデートがしたい』
妹『…………………………し、仕方…ないなぁ…』
『行くぞ』腕を引っ張る
妹『ちょ、お兄っ』
『お前の好きなように今日を過ごそう』
妹『…………シスコン』
『ブラコン』
妹『ふふっ』
348名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/29(水) 23:22:43 ID:cASwDxS7
>>346続きがスゲー気になる。>>347癒された。
349名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/29(水) 23:34:20 ID:aSSQqUTk
>>348ダメだ…続きを書いてもあまり面白くないと思うわ
姉妹スレで散々やった内容に酷似すると思う(´・ω・)
350名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/29(水) 23:53:54 ID:aSSQqUTk
女『先生…。先生…っ』
『うん?』廊下で教師を呼ぶ声。周りに他の教師はいない。どうやら、俺を呼んでいるようだった
『どうした…て、お前か』部活の教え子だった
女『あの…ここの問4…教えて下さい…』教科書を開きながら、そう言う
『数学…か。担当の先生に聞いたらいいじゃないか』
女『せ…先生が良いんです…』
『…仕方ない。ここはな…』わかりやすく説明した
『…で、この公式を使って証明…って、聞いてるのか?』
女『ひゃっ、す…すいませんっ!…み、見とれていました…』
『…からかいに来たのかお前は』
女『ち、違いますっ』腕を振り、懸命に否定していた
『全く…あ、今日は部活無いからな。早く帰れよ』
女『え…。な、なんで無いんですか?』
『他の二人が用事で来ないんだよ。それとも、俺達二人で部活すんのか?』
女『は、はいっ!その方が好都合…いやなんでもないですっ!ぶ、部活やりましょうっ!』と、即答された
『その元気を部員集めに使えよ…廃部寸前だっつーのに…』コイツは二年。他二人は三年。部員の最低人数は三人なのだ。来年部員が入らなければ廃部してしまう
女『〜♪』聞いちゃいなかった
351名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/30(木) 03:19:58 ID:etbO9cCw
県内ニュースフラグktkr
352名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/30(木) 07:39:35 ID:tpoKSPIh
>>349分かった。脳内で補完しておく。
353名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/31(金) 00:31:01 ID:fQWDR77X
うむ
354名無しくん、、、好きです。。。:2009/07/31(金) 18:28:42 ID:Hy3NDyOa
『またお前かよ』
女『あんたには負けたくないの』柔道の鍛練中。またアイツだ
『先輩と組み合いした後なんだ。勘弁してくれ』
女『むぅううう』同じ部署の女。何かと俺につっかる女
おやっさん『おい、何やってんだおめぇらっ!事件だ!着替えろっ!』
『先輩!は、はいっ』
・・・・・・・
女『何でアンタなんかと行動しなきゃいけないのよっ!!』
『先輩が言ったんだよ。これからの行動に差し支えが出るから、今のうちに仲良くしておけってさ』
女『おやっさんが?くそっ』一応、上司の言う事は聞くみたいだった
『聞き込みに行こう』
女『傷害事件でしょ?まずは現場調査に決まってんでしょ』
『それは今鑑識がやってるだろ。それに、聞き込みは先輩の指示だぞ』
女『なに言ってんの!上の言う事だけ聞いてりゃ事件が解決するなんて世話ないわ!』
『わかったわかった。落ち着け』
女『じゃあ…い、一緒に行ってくれるのね?』
『ああ。もし手掛かりが見つからなくてもお前のせいになる訳だしな』
女『しね!』
『警察官が死ね言うなよ』
女『あんたにだけ、特別』
『さいか』
355名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/01(土) 05:01:47 ID:/68Ksxpn
>>354
パトレイバーかとオモタ
356名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/02(日) 01:49:21 ID:XPwW7kqL
女『あなーたーの好きな〜人〜は…ダーレー?』奇妙なリズムに乗せて、言う
『…』女とは反対の方向に振り向く俺
女『あんたに言ってんのよ』
『いてっ』後頭部をチョップされた
『何だよ突然。俺の好きな人?』
女『うん。…。…あ、あんたってほら、シャイじゃない?…だ、だからさ、私が…てほ、手ほどきしてあげよっかなぁって』
『いや、何で突然、そんな考えを思いついたんだ?』
女『もう私達も高校卒業じゃん?…さ、最後にさ…思い出欲しいでしょ?!』
『…お前はどうなんだよ』
女『はぇっ?』素っ頓狂な声
『…は?』
女『…わ、わたしはいいのよっ!』
『…俺の…好きな奴か』
女『…』
『……』
女『…は、早く言いなさいよ』
『好きな奴の胸、いきなり揉んだらどうなるかな?』
女『…そんなボケいらないから』
『告白のかわりに突然キスって、お前的にどう?』
女『私?…んー、私も好きだったら別にいいかな?…って、早く言いなさいよ!何話しそらしてんのーーんっ』唇を重ねる。暖かい気持ちの良い感触
女『…はっ?』
『自意識過剰とは思わないぞ。俺達は、両思い…そうだろ?』
女『…変な告白の仕方』
『悪いね』
女『……待たせすぎ…。幼稚園の頃から待ってたのよ……』
『待ちすぎだ』
女『まぁお互い様ね』そう言って、二人して笑った。…この笑顔を曇らさぬよう、頑張ろう
357名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/03(月) 00:57:51 ID:sji0nFN9
良いよ良いよ
358名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/03(月) 01:52:02 ID:cFt0nF7P
『すげぇド田舎・・・・』仕事でミスをした俺は左遷させられて、ここド田舎にいる訳で。ま、クビにならなかっただけ、マシだと思いたい…
『暑い…。とりあえず…手配されている家に行こう…』今日からの俺の新しい住まい。どうせボロ家なのだろうが
・・・・・・
『…』開いた口が塞がらなかった。何坪あるのか
『…と、とりあえずインターホン…』
女『あの…』呼び鈴を鳴らそうとした時に、声をかけられた
『え?』振り向く。腰まである、透き通るような黒髪を持つ美しい女性が、そこにいた
女『うちに…ようですか?』
『へ…?あ、あのっ、今日からここでお世話になるーー』
女『あっ!もしかしてパパが言ってた人ですねっ?』…パパ?もしかして社長の娘さんだろうか?というより何で別々に暮らしているんだ?
『え、えぇ…そうです』
・・・・・・
女性『手続きはこれでいいですね』
『あの…俺、こっちで何をしたらいいんですかね?』
女性『社長の娘の世話です』
『は?』
女性『これは左遷などではありません。あなたは社長に大変気に入られております。つまり、そういう事です』どういう事だよ
女性『では』俺の返事など聞かずに部屋を出る女性。入れ違いに娘さんが入ってきた
女『お兄さんお兄さんっ、遊ぼっ』
『何をしてですか?』
女『お兄さんって、なにが出来るんですかっ?』
『料理が得意です』
女『わぁーーっ!ほんとに?じゃあ教えて下さいっ!』
『構いませんよ』
女『ぶーーっ』突然、頬を膨らます
『え?』
女『敬語、禁止ですっ』
『…。…わかったよ』
女『うんっ』
359名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/04(火) 01:23:03 ID:RMdZU6h2
寝ると幸せになれた
他界した幼なじみが夢に出てくるからだ

女『や。最近寝てばっかりだね』
『お前に会えるからな…』
女『…その言葉は、素直に嬉しいです、はい』
『……これ、夢なのかな?やけに意識がはっきりしてるんだよな…』
女『…その疑問、何回目?』
『…いいか、もう。お前に会える。その事実だけで十分だ』
女『ほぅほぅ。ゾッコンですねぇ』
『当たり前だ。告白する前に、亡くなりやがって』ふと虚しくなった。俺は、自分の記憶から構成された幼なじみと話しているのではないか?…そう感じたからだ
女『ご、ごめん…。あ。え、えっと…わた、わ、私も……好き…だから…』
『…キス…していいか?』考えを振り払う。目の前の幼なじみを信じよう。アイツは初めて“ココ”で会った時、言ったんだ。『私だよ』と
女『…もう、時間ないみたい』
『え?』
女『ふふっ。授業、ちゃんと聞かないと、キスしてあげないからね』
『…善処する…んっ』不意打ち気味に唇を重ねてきた幼なじみ
女『えへへ、嘘ついちゃった。…じゃあね』

意識が遠のき、そしてまたはっきりとしてくる感覚。ひたすら不思議だった
教師『起きたか?最近たるんでいるぞ』
『…すみません』唇を指でなぞる。唇には、まだ感覚が残っていた
360名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/04(火) 18:22:20 ID:kpq18lUA
>>359すごく切ないな・・
361名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/04(火) 22:38:31 ID:RMdZU6h2
>>360おまいさん、いつも感想言ってくれてる人か?ありがとう(´;ω;`)
362名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/04(火) 23:26:27 ID:RMdZU6h2
『……(やったぜ。窓際最後列。くっくっくっ)』
担任『はぁい、じゃあ今の席で頑張れよお前ら〜。んじゃこれにて席替え終了。ホームルーム終わり!委員長号令〜』起立、礼。と、クラス委員長が号令をかけ、掃除担当の人は掃除場所へと移動しだす。掃除が終われば後は帰るだけ。まぁ、俺には関係のない話しだが
女『あ、あの…』隣の席から声
『うん?』そちらに目を向ける。学校行事である、文化祭委員の女だった
『どうした?』俺は今週、掃除担当ではないので、早く帰りたかった
『用がないなら、行くよ』なので、適当にあしらう…が、袖を掴まれた
『ん?なんだよ』
女『て、てつ…手伝って下さい…』目をつむり、プルプル震えながら、言う
・・・・・・
『おいおい、これお前一人の担当なのか?』文化祭用の品が、倉庫にぎっしりつまっている
女『に、人数…少ないから…。む、無理に…やれって言われて…』見た感じ反論出来そうな性格には見えない。先程の頼み事も、精一杯の行動だったのだろう
『これ全部運ぶのか…』もう一度倉庫の中を見る。嫌気がさした
女『あ、あの…む、無理にとは言いません…』
『なに言ってんだ。ここまできて、じゃあ帰るわ、なんて言えるかよ』
女『…あ、ありがとうごじゃひまふぅ…』泣き出す女
『おいおい。…あ。あとな、以後何かあったら、俺に言えよ』
女『ふぇ?』
『助けてやるから』ほっとくと無理しそうな女。見捨てる事は出来なかった
『じゃ、やるか』
363名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/04(火) 23:28:48 ID:RMdZU6h2
女『あなたが隣の席で、良かったです…』仕事を終えた俺達は、一緒に帰っていた
『そうか。…ま、これも何かの縁だ。仲良くしようぜ。って、お互いの事何も知らないよなぁ。なんか質問しあおうか』
女『…じ、実は一年ーーー』
『あ、そういえばさ。俺達一年の時一緒のクラスじゃなかったか?』
女『ーーーっ//////』
『あ、あれ?どうした?』突然顔を真っ赤にしだす女
女『い、いえっっ!そ、その…お、覚えてくれていたん…ですね…』
『ああ、パッ!…と出て来たんだ』
女『……う、嬉しい…です…』
『そ、そうか…。あ、タコ焼き屋だ。食べないか』
女『…。すみません…』シュンとなる女
『は?』
女『お財布…持って来てないです…』
『いいよ。奢るつもりだったし。行こうぜっ』
女『…わ、悪いですよ…』
『青海苔つくの嫌なのか?タコ焼き嫌いなのか?』
女『いいえっ。た、タコ焼きは大好きですっ!あ、青海苔も気にはしませんっ。で、でも…奢られるのは…』目をつむり、両手を振って懸命に言っている
『はい』
女『はい?』
『もう、買っちゃった』
女『……あ、ありがとうございます…///』
『そこのベンチで食おうぜ。あ…時間大丈夫か?』
女『だ、大丈夫ですっ!な、無くてもつくりますっ!』
『お、おう……』
女『あ……。……///』
364名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/05(水) 00:50:45 ID:khW6JtNm
>>361いつも楽しませてもらってるから、一言感想は書くようにはしてるかな。しかし言われるとちょっと恥ずかしいなw
365名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/05(水) 02:36:27 ID:gTLnvtpq
俺もいるぜ!!
毎日楽しみにしてまつ
366名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/05(水) 07:31:12 ID:tqhDZcMX
>>364-365
へっ。…ありがとよおまいら(`;ω;´)
367名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/06(木) 00:09:02 ID:7TXR6759
女『俺さ、俺って一人称やめた方がいいのかな』深夜。ゲームしようぜ。と、ベランダから侵入してきた幼なじみが突然言う
『学校では、私っていうよな』
女『家族の前でもな。今んとこ、アンタの前以外は、全部猫かぶってるよ俺は』
『わーい。俺って、お前にとって特別なんだー』棒読み気味に、言う俺
女『おらっ!へへーん、私の勝ち〜』テレビ画面には、俺のキャラのブザマな姿が映っていた
『無視すんな』
女『…おかん達は、素の私が嫌いなんだよ。…で、今まで私に何も言わないアンタだけは、素の私でいられる訳で…べ、別にアンタが特別な訳じゃがあああっ!もういいだろ!』
『俺はお前の素、好きだけどな』
女『はっ…?』
『単純で裏表無いし…いてっ』こめかみにチョップされた
女『馬鹿にしただろ!』
『してねーよ』
女『もういい!今日ここに泊まる!』
『文脈おかしいだろ。って、枕持って来てる時点でおかしいか』
女『気付くのがおせーんだよ。…で、と、泊まっていいのかよ?』
『襲ってもいいのならな』
女『は、はぁあっ!?お、おまっ!…ひ、避妊具持ってんだろうな…?な、生はまだ駄目だぞ…?まだ俺達は学生ーーーって!順序がおかしいだろ!まず告白しろよ!』一人でテンパっている
『…冗談だぞ?』
女『ーーー!〜〜〜〜〜〜〜っっっ!!!ーーー言うのがおせぇっっ!!』
『あだっ!』股間を踏ん付けられた
368名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/06(木) 00:21:13 ID:Wp38AFmd
>>363かわいい。>>367俺っ娘かw引き出し多いなw
369名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/06(木) 00:40:52 ID:7TXR6759
姉『なんで…私…あんたの姉に生まれちゃったんだろうね……』目から液体を流しながら、言う
『……』
姉『私…私…ひっく』
『……』
姉『あんたの妹になりたかった!!』そっちかよ
『とりあえず目薬返せ。な』
姉『腹減ったからラーメン屋行こう』
『はいはい』
姉『私、醤油ラーメンね』
『ここで言っても仕方ないだろ』ここは俺の部屋であり、ラーメン屋ではない
姉『あの、すみません店員さん』上目使いプラス裏声で尋ねる姉
『俺、まさかの店員役かよ』
姉『外の貼紙に、弟どんぶり始めましたってありますけど、一体なんですか?あれ』裏声で無茶振りしてくる姉
『食べられません。眺めるだけです。ほら、あるじゃないですか。匂いをかぎながら、ご飯を食べるってやつ。あれです。わたくしめを目に焼き付けながら、ご飯を食べて頂くと、より一層美味しくいただけーー』
姉『なげぇわ!』
『じゃあ振るなよっ』
姉『へーっくしょい!』
『きたねっ』
姉『姉貴ウイルス、始めました』
『んなキタネェもん始めんなっ』
姉『弟抱きしめていちゃいちゃしたい症候群、始まりました』
『今すぐ終われ』
姉『この胸のトキメキ…まさか……。…恋、初めまして』
『もう意味わかんねー』
姉『立ち食いそば行こう。経費で』
『変わってるし…しかも経費なんてねーよ』
姉『じゃっじゃじゃーんっ!』奇っ怪なBGMと同時に姿を現したのは
『俺の財布ーーっ』
370名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/06(木) 00:44:00 ID:7TXR6759
>>368ちょっと乱暴だけど、甘い雰囲気になるキャラって大好きだわ俺



はい、ツンデレですね
371名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/06(木) 00:45:51 ID:7TXR6759
ミスッた

甘い雰囲気になるとデレるキャラ

372名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/06(木) 12:30:56 ID:Wp38AFmd
>>369最高過ぎるw このシリーズ(?)が一番好きだな。
373名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/07(金) 06:25:29 ID:CYRD+tz4
ここはいつ見てもいいね。
374名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/07(金) 06:35:29 ID:3BgajOp9
>>369
この姉、前もクシャミしてたような
375名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/07(金) 17:18:07 ID:tV29Ws8L
>>374よく、くしゃみする姉なのさ
376名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/07(金) 18:17:50 ID:tV29Ws8L
ワイワイガヤガヤ
女『おい』
『あん?』
女『今思えば今朝、先に行ってる。なんてメールが来た事自体怪しかったんだ』
『それは今日、日直だからだよ。つーかなんだよ一体』俺が言い終えたと同時に、ピッ!っと便せんを目の前に出す幼なじみ
女『朝から手の込んだイタズラをしおって』
『ラブレター?…知らないぞ』
女『なに?』俺達はお互いを知り尽くしている。嘘をつけば、すぐばれる
女『じゃあ誰が…』だから、コイツは俺を疑わなかった
『名前は?』
女『無い。だからお前だと思ったんだ』
『とりあえず俺は知らん』
女『…お前じゃないんだな…そうか…よく見れば字が全然違うな…はは、テンパりすぎだな、私』かなりの落ち込みようを見せる幼なじみ
女『…嘘でも嬉しかったんだが…な…』ポツリと呟く
『は?』よく聞き取れなかった
女『なんでもない』その時、予鈴が鳴る
『朝のホームルームが始まるぞ』
女『あ、ああ』
『待ち合わせ場所とか書いてるんじゃないか?後で行ってみろよ』
女『ああ……はぁ…』大きく溜息をつく
『…大丈夫か?』
女『ああ…ただ、ちょっと期待が外れただけだ…』
『…期待?』なんの事やら。幼なじみは自分の席に戻っていった
377名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/08(土) 00:01:17 ID:tV29Ws8L
『あっつー…死にそうだ…』何て事を呟いていたら、本当に死んでしまった俺

『どこだよここ』
女『地獄よ』
『お前誰だよ。つーか俺地獄行きかよ。てーか何で俺死んだんだっけ?って俺本当に死んだのか?いや、これドッキリだろ』
女『うるさいっっ!!!!』
『あんたのがうるさいと思う…』
女『とりあえず、アンタ死んだんだから、はい』と、何かを手渡される
『サイコロ?』
女『奇数が地獄。偶数が天国行きね。あ、ちなみに現実世界で善行を重ねた分だけ、決める方法が、より天国行きに偏る仕様だから』超適当な決め方だった
『サイコロはどの辺だよ…』
女『中間ね。あんた、ごく普通の人生だったみたいだし。ちなみに死因は脱水症状プラス過労』
『あっそ。ほっ』サイコロを転がす。しかし、ぱきっと音をたて、サイコロは割れてしまった
『なんだこりゃ。中古かよ』
女『ちょ、私のお気に入りのサイコロっ!…地獄行き決定ね』
『えー』
女『じゃあこれにサインして。もしサインしない場合は、魂消滅させるから』
『こわっ。…あの、書くもん貸してくれない?』
女『はい。さっさと書いて』サラサラサラ
『はい』
女『よーし。…あ』
『あ?』
女『しまった…これ、蘇りの契約書だった』そこで意識が途切れた
378続き:2009/08/08(土) 00:02:59 ID:GwjYmpdM
『…』目を開けると、そこは見覚えのある部屋
『…』どうやら本当に生き返ったようだ
女『状況、飲み込めた?』
『うわっ』地獄で出会ったあの世の案内人が、隣にいた
女『…』
『あの、何か言ってくれないか…』
女『あーもー…一度契約しちゃったから、あんたが死ぬまで一緒に居なきゃならなくなったのよ』
『えー』
女『私、一応あんたの使い魔って事になるから、手ぇ出せないし…くっそー』無茶苦茶くやしがっている
『良かった…殺される事は無いんだな?』
女『そうよ』
『…』
女『…』沈黙が辛い
女『まぁいいわ。こうなったらこっちの世界、楽しむだけだし』結構ポジティブな人(?)だった
『…えーと…』
女『とりあえずアンタ、こっちでは何やってんの?』
『なんにも』
女『に、ニートかよ…』
『いや、宝くじで一等当てたから仕事辞めたんだよ』
女『どちらにせよニートじゃんか…つーか遊び放題じゃん。私』いや、俺の金な
女『早速どっか遊びに行こうよ』
『…あ、ああ』こうして、奇妙な生活が幕を開けた
女『テレポートで行く?空飛んでく?』
『え?えー…とりあえず…歩いて行こう』
女『だるいなぁ…ま、いいや。行こうご主人様』
『…は?』
女『んー?』
『…いや』
379名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/08(土) 16:15:15 ID:aOE2i2qk
>>376
ちなみにラブレターは僕が出しました
380名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/08(土) 17:52:15 ID:y8yvdwyJ
>>379この流れでは残念だがおまえに勝ち目は無い。
381名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/09(日) 01:46:58 ID:360mwaI9
>>379
煮え切らない二人の関係を進展さす為のカンフル剤乙です。
382名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/09(日) 07:48:46 ID:gCzrjaXF
>>379ボロクソワロタww
383名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/09(日) 08:05:06 ID:gCzrjaXF
女『あらら、また一人?』
『先輩』食堂で一人食事をとっていると、隣に先輩がやって来た
女『隣、いいよね?』
『構いませんよ』この先輩とは、姉貴を通じて知り合った。結構面白い先輩だ
女『よっこいしょ』
『ぶっ』思わず吹き出す
『女の子が何言ってるんですか』
女『…え〜と…。よっこいしょ。なんて言う女の子は嫌い?』
『いえ。むしろ好感持てます。ただ、ツッコミ入れたかっただけです』
女『そ、そっかそっか』
『というか、先輩も最近一人ですよね』
女『私はお誘いを、断ってるんだ』
『え?どうして?』と、俺がそう尋ねた時、先輩の顔が『やれやれ』といった顔になった
女『ひ、み、つ』
『はぁ、そうですか』
女『それよりあなたは、本当に一人が多いよね』
『昼休みだけですよ。食事は静かに食べたいんです』
女『え、えっと…』
『先輩は特別ですよ。むしろ一緒に食べたいと思ってます』
女『あ、そっか。安心したよ。…お世辞じゃないよね?』
『はい』
女『…///』気のせいか、先輩の顔が赤く見えた
『先輩?』
女『きょ、今日一緒に帰ろっかっ』
『構いませんけど…』
女『よ、よしっ。約束したからねっ』
『はい』
384名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/09(日) 12:33:48 ID:vPX3iqV7
いつ見てもニヤニヤしながら読んでしまうな。
385名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/09(日) 17:59:27 ID:1IR1vcMj
>>377-378の女が幽白のぼたんで脳内再生された
386名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/09(日) 23:03:25 ID:gCzrjaXF
妹『お兄ちゃん石鹸ー!』
『なんで忘れてるんだよアイツは…』
・・・・・
妹『いやー、たまには良いもんだねぇ。銭湯』ポカッ
妹『いたっ!』
『恥ずかしいわ!!…ったく、さっさと帰るぞっ』
妹『待ってお兄ちゃんっ』
『あー?』
妹『アイス買い忘れた…っ!』
『帰るか…』
妹『待ってお兄ちゃんっっ』
『あー??』
妹『ちょっと濡れてる私、色っぽくないっ?』
『帰るか……』
妹『待ってお兄ちゃんっっっ』
『あー???』
妹『唇を下さい!!』
『帰るか………』
妹『何よ…。妹に欲情する訳ねーだろ。みたいなオーラ出してるみたいだけど、どうせ入浴している裸の私を想像して興奮してたんでしょ!』
『ねーよ』
妹『えー。私は興奮してたのに』
『えー』
妹『だって…すぐ隣には裸のお兄ちゃんが…きゃ〜〜!へっくし!!』
『夜風に当たりすぎたな。さっさと帰るぞ』
妹『だね。今日お兄ちゃんと一緒に寝よっと』
『……うん?』
妹『だから、お兄ちゃんと一つになろって。そう言ったの』
『………………………………………』もうなんとツッコミを入れればいいのか…
妹『よろしこ!』
『よろしくないわっ』ポカッ
妹『いでっ』
387名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/10(月) 05:48:23 ID:t/y36Hwt
>>386
朝から悶々とさせおって、けしからん!!!
ちょっと番台になってくるっ
388名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/10(月) 11:11:00 ID:+pMbU8JH
>>383俺、姉と先輩って大好物なんですよw
389名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/10(月) 23:20:55 ID:zZmdXOQD
『おじゃましま〜す…』
男『どうぞ』
『アンタの家…かなり久しぶり。…。…誰もいないの?静かだけど』
男『おふくろ達は海外旅行。姉貴は彼氏と花火大会見に行ってるよ』
『ふ、ふーん…』階段を上がり、アイツの名札がかけられてあるドアを開ける
(やば…意識するとどんどん熱くなってくる…)
男『適当に腰掛けといてくれよ。紅茶となんか菓子持ってくるから』
『う、うん…』アイツが部屋を出る。少しだけ、胸の鼓動がおさまった
『…あ、あれ?』ハート型のシールで封された便せんが、目に映る
『…(ラブレター?)』ドンッ
男『持って来たぞーい』足でドアを開けて、アイツが入って来た
『ひゃあっ!』不意打ちされ、思わず変な声をあげる私
男『…どうした?』
『え?…えーと…』聞きたい。聞き出したい
『あ、あれ…』そんな気持ちが、私を動かしたのだろう。気付くとラブレターらしき物を、指差していた
男『どれ…?…ぁあ。後輩からもらった、ラブレターだよ。断ったけどね。置きっぱなしだったの忘れてたよ』そう言いながら、ごみ箱へラブレターを捨てるアイツ
『…こ、ことっ、断ったんだ…』
男『まぁ、な』
(よかっ、よ、よかった〜〜〜〜〜っっ)
男『それより、暇だから遊びに来たんだろ?ゲームでもするか?』
『う、うんっ』
男『…花火、よかったのか?』
『……人、多いだろうし。…でも、アンタが行きたいのなら…』
男『…いや、お前と遊べたらそれでいーよ。俺は』
『そ、そっか…。ま、まぁ私も…そ、そんな感じかな…』その時、この家には私達しかいないという事を思い出す
男『お前が幼なじみでよかったよ』そして、トドメの一言
『……(し、心臓…ヤバイ…)』
男『どうした?黙りこんで』
『だ、大丈夫…』
男『?』
390名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/12(水) 00:14:46 ID:gJUdu4dd
このあとキスするな
391名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/12(水) 01:47:49 ID:+7JoZy7S
妹『お兄、最近幼なじみのあの人と遊んでないね』日曜日の朝食。開口一番にそう言った
『彼氏が出来たからな』
妹『え。そうなの?…このジャムうま…』
『部活の先輩だってよ。…ジャムくれ。バターと合体させる』
妹『はい。…お兄と仲良かったのに…意外だよ』手渡されたビンから苺ジャムを少量取り出し、パンの上に乗せて、それを広げる。次にバターを同じようにして広げた
妹『あ〜ん』妹が口を開ける
『やらねーよ』
妹『ちぇー』
『はぐっ。んぐんぐ…。アイツとは悪友みたいな感じだったからな。お互い恋愛感情なんてないよ。多分、ね』
妹『ふーん…もぐもぐ……。ごちそうさま』
『それに、こんな出来た妹が身近に居たら、他の女なんて、視界に入らねーよ』
妹『……あほ。気色悪い…』
『冗談だ。ばか』
妹『…冗談ですか。そーですか』
『お、おい』突如俺の皿をひったくり、乗ってあった食いかけのパンを食べ始める妹
『な、なにすんだよ』
妹『もぐもぐ…ひぇんばぶへつ(天罰です)』
『天…罰?一体なんのだよ』
妹『乙女をからかった…です』
『なんじゃそりゃ』
妹『もぐもぐ』
392名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/13(木) 03:43:51 ID:k60rvnkM
妹『兄さん、兄さん…』
『はふぅわ…ぽ…』
妹『意味わからない寝言、呟かないで起きて下さい。今日は友達と遊ぶ約束なんでしょう』
『…ふっ。実はもう、起きていたりするんだぜ?』上体を起こす
妹『はいはい』
『適当にあしらうなよ…ぁん?』携帯電話が鳴り出す。友人からだった
『はい。は?なにぃいい?おいっ!』ツーツーツー
妹『早く来い、とでも連絡があったんでしょう?』
『いや…急に“コレ”と…用事が出来たって…サ』小指をたて、憎しみを込めて言い放つ俺
『結局親友より女なんだよな!どいつもこいつも!あはは、死ねっ』
妹『兄さん、言い過ぎですよ。…よしよし』と、俺の頭を撫でる妹
『心地良いぜ…。あ、そうだ。お前、友達誘って行ってこいよ』そう言って俺は、映画のチケット二人分を妹に手渡す
妹『……じゃあ、兄さん。…わ、私と…行く?』
『お。俺でよければ』
妹『うん。じゃあ、決まりっ!えへへ』
『嬉しそうだな。見たかったのか?ソレ』
妹『んー。それもあるけど…兄さんと、見たかったの…///』
『そ、そうか…そうならさっさと言ってくれりゃ、アイツとの約束をこっちから断ってでも、お前と行ってたのに』
妹『うふふ。兄さん、言ってる事おかしいよ。さっきは男より女をとるなんてって、言ってたのに』
『仕方ないだろう。俺はお前を中心にして動くからなっ』
妹『は、恥ずかしい事言わないのっ///』
『わはは』
393名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/13(木) 14:55:28 ID:KtXlGnOo
>>392落ち着いた感じの妹ってのもなかなか良い
394名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/13(木) 23:13:14 ID:+0NRiEow
>>391>>392
お兄、兄さん、どちらも甘美な響きじゃのう
395名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/13(木) 23:37:41 ID:u73X3AoO
なるほど。
俺は>>392妹のほうが好きみたいだ。
396名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/14(金) 05:11:17 ID:fBRcIBD6
幼い頃、親友が事故で亡くなって以来、俺は人と交わるのをやめた。あんな悲しい気持ちはもう二度とゴメンだからだ

女『まぁた今日も一人で昼食?』屋上で昼飯をとっていると、俺に話しかける女がいた。幼なじみだ
『また来たのかよ…』
女『隣、座るよんっ』そう言って、俺の隣に座ろうとする
『まて』俺はポケットからハンカチを取り出し、それを広げた
『ここ、座れ。汚れるだろ』
女『わぁお。将来は良い旦那様だね』
『冗談はよせ』
女『…昼食くらい誘いなさいよね』
『…あんまり、俺に関わんなよ。…変な噂が出回るぞ』学内での俺の評判は、良いものとは言えなかった
女『やだよーん』
『うざいぞ…』
女『ストレートだねぇ…』
『まぁ、な。つうか昔から俺はストレートだろ』
女『だね。そのせいで私、どれほど枕を濡らした事やら…』
『いや…昔からお前がやんちゃ過ぎるせいで、それにツッコミを入れていく内にそうなっただけなんだが』
女『あはっ。知ってるよーん』
『…』気づけばコイツのペースだった
女『ほらっ、箸持って!』
『は?』俺に箸を渡し、あーんと口を開け出した
『自分で食えよ…ったく』から揚げを幼なじみの小さな口に突っ込む
女『もぐもぐ…うみゃ〜』
『…あのな、気遣いとかも…さ、いいから。お前が律儀なのは知ってるけど、俺なんかに関わってるの、しんどいだろ?』
女『…それだけじゃないよ。あんたにあの頃の元気を取り戻して欲しいってのもある…けど』
『…けど?』
女『い、一緒に居たぃゴニョゴニョ』
『は?なに?』
女『なんでもないのさ〜』
『…』絶対なんかあるだろ。とは思ったが、深く聞くのはやめておいた俺であった
397名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/15(土) 00:19:37 ID:POd3RfPB
姉『起きろ!起きるんだ!!戦いはもう始まっているんだぞ!なんの戦いかは知らんけどなっ!とりあえず起きてダーリン!』誰かが俺の耳元で朝から騒ぐ
『誰かが…か。ふっ。…犯人なんてわかっているくせによ…』
姉『んな一人芝居いらねーっすわ!』さいですか
『…で、今日はなんなんだ』姉貴はいつも破天荒で、俺を巻き込んでは自己満足に浸り一日を終える。そんな人間だった。ちなみに俺の意思は全く尊重されない
姉『私、私ね…わかったの…。自分の…本当の気持ちが!!』
『ほぅ。と言うと?』
姉『私…アンタが大好物!』
『……は?』
姉『ーーいただきます』と、目を閉じ両手を合わせお辞儀した
スパンスパスパ スパパパパンッ
『なん…だと!?』目にも止まらぬ早業とはこういう事を言うのだろう。気付けば俺はパンツ一丁だった
姉『フハハハハ』
『召し上がらないでくれませんかね』
姉『まぁ、前振りはこんくらいにしとくわ。さっさと着替えなさい』
『前振りなげぇんだよっ!…どこに行くつもりだ?』
姉『…』姉貴の顔が真剣になる
『…』
姉『ら』
『…ら?』
姉『ーーーラブホテル』
『誰が行くかぼけぇええええっ!!』
姉『嘘よ。買い物よ』
『わかってるよ』ツッコミたかっただけである
姉『避妊具を少々ね』
『誰が行くかぼけぇええええっ!!』
398別物:2009/08/15(土) 05:24:59 ID:POd3RfPB
女『おはよー』
『うぃーっす』幼なじみと挨拶を交わす
女『眠そうだなぁ。てへへ、昨日夜更かししてただろう〜?』
『ばれたか。ちょっとオモシレー番組やっててさ』
妹『って二人とも寝ぼけてるんですかっ!!』慌てた様子で妹が玄関から出て来た
『あ、やっと起きたのか。ってパジャマかよ。早く着替えろよ。遅刻するぞ』
妹『何言ってるんですかお兄ちゃんっ!今日は創立記念日で学校はお休みですよっ!』
女『あれー?明日じゃなかったっけ??』
『てゆーか創立記念日なんてもん、存在自体忘れてたぜ』
妹『お二人共、ホームルームでの連絡事項全く聞いてないんですね…』
女『面目ないっすー』
『ちぇー。せっかく早起きしたんだ。着替えて遊びに行くか?』
女『それ、大賛成』
妹『あ、あ…あ…』妹が何か言いたそうにしていたので
『お前も行くかっ??』そう尋ねてみると
妹『あ…はいっ!』快く頷いた
女『わーい、今日は三人で遊びまくりだぞぉっ』
『よっしゃーっ』
妹『わくわく』
399名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/16(日) 23:09:09 ID:s+hKUZf9
>>397ワロタ >>398平和で癒された
400名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/17(月) 22:25:30 ID:JHT8nR8D
大学を卒業し、仕事に勤しんでいた
やがて、卒業から二年たった。たった二年だが、本当に色んな事があった。一番印象に残っているのは、友人達の結婚式だ
『みんな、結婚してくなぁ…』休日。家の中で呟く。その時、呼び鈴が鳴る
妹『兄さん、お久しぶりです』ドアを開けると、妹が満面の笑みが、そこにいた
『鍵、渡しただろ?勝手に入って来ていいんだぜ?』
妹『いえ…。この玄関でのやり取りが、妙に嬉しくて…。あ、ご飯、まだですよね?』
『昼飯はまかせろって、メール来たからな。食べてないよ』
妹『えへへ。じゃあ作りますね。おじゃまします』
・・・・・・・・・・・・
『なぁ、お前…彼氏とかいるのか?』
妹『いたら、休日に兄さんの家でお昼してませんよ』
『あー。そりゃそうだ』カチャカチャとスープを飲む俺
妹『兄さん、行儀が悪いです。音、鳴らしすぎです』俺の行儀が悪い。それだけでこんなどす黒いオーラは出せないハズだ。妹は不機嫌オーラを出しまくっていた
『…なんか無茶苦茶怒ってない?』
妹『怒ってないです』
『本当か?』
妹『怒ってないもん!』
『はいはい。わかったよ』
妹『兄さんが私の気持ちも知らないであんな事聞くから…』なにやらブツブツ呟く。よく、聞こえなかった
『はい?』
妹『何でも無いです。…に、兄さんは彼女さん、いるんですかっ』
『いやいない。…周りはどんどん結婚していくんだけど、自然と焦りはないんだよなぁ…。あ、もしかしたらお前がいてくれるからかも』刹那、ぶっーっと吹き出す妹
『おいおい、大丈夫か』ハンカチをポケットから取り出し、渡す
妹『す、すみませんっ///…あ、そういえば私、大学がこの辺に決まったんですよ?』
『まじか。ここに住む?なんてなっ、はは』
妹『い、いいんですかっっっ!?』凄い剣幕で迫る妹
『お、おう…』あまりの迫力に、頷くしかなかった俺
妹『…は、はわぁあ…』幸せそうな顔をしていたので、まぁいいかと思う。いつ頃くるのやら。ワクワクしてくる
妹『では、今から荷物、取りに行きますねっ!兄さんも来てくださいっ!』ワクワクタイム終了
『お、おぅ』
401名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/17(月) 22:58:41 ID:vZt0AJZL
「に…兄さん、初めてなんだし普通にしよ……そっちの穴はちょっと……でも兄さんがどうしてもっていうなら………子供つくろ!」
402名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/17(月) 23:08:01 ID:JHT8nR8D
>>401子供なんていらないさ。お前だけがいてくれればな…ふっ
でも、どうしてもってんなら生でry
403名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/18(火) 12:26:58 ID:ZaPo3jZR
>>400かわいいなw
404名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/20(木) 19:14:34 ID:C7SrWCg3
現代以外の設定でも是非見てみたいな
甚だ不躾なお願いだが
405あんまり面白くないかも…:2009/08/20(木) 20:30:12 ID:YJVftHzx
『…マジか』
女『…うん』
『とりあえず、はい』コーヒーを手渡す
女『ありが…と…』色々と整理しよう。ここは俺の家だ
女『ごきゅごきゅ』今目の前でコーヒーを飲んでいる女。俺の幼なじみだ
『えーと…』
女『…うん?』んで、城下街に遊びに来ていた王子様とやらに、一目惚れされたと
女『?』首を傾けてこちらをまじまじと見つめる幼なじみ
『確かに容姿は悪くない…』
女『はわっ!?///』顔を赤く染める
『で、明日結婚式だと…』
女『うん。あのね、断っても、意味無かったの。周りの皆は持ち上げるし、お母さん達は玉の輿だとかで喜んでるし…。どうしょぉ〜っ』
『うーん…』
母『うーん。じゃないでしょ。これは駆け落ちしかないわね』
『…は?』突然現れて破天荒な事をぬかす。俺の母だ
女『か、かけおっ?!///』ボッ
『落ち着け。しかし、それしかないか』とりあえずここから離れて、何かしら良案を思い付くまで粘るしかない
女『ぇええ?つ、連れ出して行ってくれるの!?』
母『国、敵にまわす事になるけど、大丈夫よね?』
『親父とお袋に散々鍛えられたし。唯一苦手な防御魔法はコイツが使えるしな』と、幼なじみを指さす
女『え?あー…私が使えるのは回復だけだよ?』
『あ、そうだったな』
母『じゃあお母さん達も逃げるわ。私達は私達で動くわね』何をする気なんだろうか
女『…あ、あのね…。か、駆け落ちって事は…わ、私の…事、す、すす、す…』
『どうした?』
女『はわわわっ!な、なんでもないよっ!』
母『ははは!青春を楽しめよ!あ、死にそうになったらTEL頂戴』と、物騒な事を言いながら、消えさる母
『俺達も行くか』
女『は、はひぃっ///』
『落ち着け』
406名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/20(木) 21:16:07 ID:5RMdxl/H
普通にうまいと思う。いつも読んでて思うがどんな内容の話でも流れがスムーズだよね。
407名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/20(木) 21:30:47 ID:C7SrWCg3
>>405
リクエストに応えて頂き多謝です!
すぐに書いてしまわれる才能に感服した次第です
石造りと魔法少女・・・GJ!!!!
408名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/20(木) 21:40:19 ID:YJVftHzx
>>406-407
な、何おだててんのよ。う、嬉しくなんてっ…嬉しくなんてないんだか…





普通に嬉しいわボケェぇえっ///
照れるわ!顔赤いわ俺!
409名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/20(木) 23:01:57 ID:5RMdxl/H
>>408氏の書いた短編集とかがあったら普通欲しいぜ俺はw
410名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/21(金) 01:34:15 ID:eoYkmC16
>>409のカキコミを見て確信した



俺は褒められ事に弱いようだ(笑
411名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/21(金) 01:54:17 ID:eoYkmC16
『くぁああ…』
姉『ほら、しゃきっとしないと』
『誰のせいでアクビが出たと、思ってんだよ。姉さん』学校へと続く坂道を登る俺達。この坂とは、今日でしばらくさよならだった。何故なら明日から夏休みだからだ
姉『…んー…あなたがあんまりにも寝ないから…かな?あの後何時まで起きてたの?』
『えーと。それじゃあ昨日の出来事を整理しようか』
姉『はいはい。どうぞ』と、エアーマイクを手にし、俺の口へと近付ける姉
『怖いもの見たさで、ホラー映画を見た姉さんは、ある行動をとったよね?』
姉『はいはいはい!』と、挙手する姉
姉『あまりの恐怖に、あなたのベッドに潜り込みました!』
『それが原因だっ』姉の頭をわしづかみ、がくがくと揺らす
姉『あ゛ーーっ』目をつむって唸りだす姉
『寝付いたと思ったら突然俺に抱き着いて来たんだよっ。姉さんはっ』
姉『あ、そうなんだ。どうりで夢見が良いと』がくがくがくがく
姉『あ゛ーーっ』
『ったく。もういいや。さっさと行こう。遅刻する』止めていた足を再び動かした
姉『でもずるいよ』
『は?』
姉『あなたは起きてたからだけど…私は寝てたから、感触覚えてないもん!』
『何を言うかと思えば…』
姉『だいたいだよ?私が頑張ってホラー映画を見た理由ってのがうんたらかんたら』何だか先が長そうだったので
姉『あなたと一緒に寝るための口実をあーだこーだ』がくがくがくがく
姉『あ゛ーーっ』黙らせる事にした
『さぁ、いこう』
姉『ぶーっ!私のお話聞いてるのっ?』がくがくがくがく
『あ゛ーーっ』
412名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/21(金) 07:45:53 ID:3jZG7NeH
>>411みたいなほのぼのはすごい好きー
413名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/22(土) 16:40:30 ID:hcufljLk
『プリンセスーっ』廊下で、見慣れた背中に声をかけた
女『や、やめて下さい先輩っ』振り返り赤面して言う
『今度、演劇で主役やるんだろ?今の内に慣れさせようと思ってな』
女『よ、余計なお世話ですっ』更に赤面して言う
『おいおい、顔赤いぞ。大丈夫か』
女『へ、平気です…。それより先輩、ご用はそれだけですか?』
『ああ』
女『えー』
『って言ったらどうする』
女『ちょっと寂しいです』
『じゃあどうしろと』
女『えーと…お、お昼食べました?』
『お昼なんて食べ物があるのか』
女『昼食、とりましたかっっ!』少し怒り気味に言う
『そんな可愛い顔して怒るなよ』
女『お、怒ってっ!な、ないです…』また赤面
『可愛いは否定しないんだな』
女『ふぇっ?あっ、やっ!さっきからなんなんですか先輩っっ』結局否定しなかった
『すまん。からかいすぎた。お昼まだだよ。一緒しようか』
女『も、もういいですよっ。先輩の妹でもあり私の親友でもあるあの子と一緒に食べますからっ』ご説明ご苦労
『へ〜。じゃあいいんだな。ちゃお』
女『ま、待って下さいよ〜っっ!そこは先輩が私を引き止める所じゃないんですかぁーっ!?』俺の袖を掴み言う。もちろん顔は赤い
『わかったわかった。一緒に食べよう。マジお願い』
女『はいっ!先輩の頼みとあらばっ!さっそく、屋上にでも行きましょうっ』
『アイツはいいのか』アイツとは妹の事だ
女『彼氏と食堂ですよ?』
『…は?かまをかけたのか?』
女『……はい///』
414続き:2009/08/22(土) 16:42:54 ID:hcufljLk
『…ぷっ』
女『あ、わ、笑わないで下さいよーっ』
『どんだけ、俺と食べたいんだよ。って思ってな』
女『え?え、えーと…これくらいです』と、人差し指と親指で小さな丸をつくった
『さいなら』
女『わーっ!嘘です嘘です!大好きな先輩とお昼できるんですから!それはもう今作った丸の百倍くらいの丸が出来てしまいますっ!!』廊下のど真ん中で、大声で『大好き』。周りの視線は俺達にくぎづけだった
女『な、なんだか皆見てませんか?』
『…今自分が言った台詞を思い返してみろ』
女『…え?…………』ボンッ
『顔あけぇーー』
女『ひゃあああ!勢いで告白しちゃいましたっ』
『え?あれ、冗談じゃないのか?』
女『え?』
『へ?』
415名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/23(日) 02:17:51 ID:yFb13oIg
良いねえ。絵が頭の中に浮かんでくる。描けないけどw
416名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/23(日) 03:40:35 ID:9EMN8DCG
>>413-414
これはいいなw>>415の言うとおり絵が浮かぶわ
417名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/24(月) 07:21:02 ID:vt6asX32
俺は、いつからか幼なじみの事が、多分好きで、相手も、俺の事を好きだと言ってくれた
俺が上京して、仕事を続け、一人前になり、またここへ帰って来た時、あなたは俺と共に歩んでくれますか。
そう尋ねた時、頷いてくれたのに…。どうして、今お前の隣には俺ではない男が居て、二人仲良くベビーカーを押して歩いているんだ?

『遠目で見た。死にたくなったよ』実家で愚痴る
妹『私、本当に怒ったんだよ。兄さんを譲ってあげたのに。あの女、適当に返事して去りやがるし』眉間にシワをよせて、妹が言う
『いつ頃なんだ?結婚したの』
妹『最初からだったみたい。兄さん、いわばキープの存在だよ。嫌な言い方すれば、保険』本当に嫌な言い方だった
『…』
妹『だから、私言ったじゃない?あんな女、信用出来ないって。…兄さんは人が良すぎるよ』
『女ってのはこぇえな』
妹『私なら兄さんを幸せに出来るよ?』
『…今は、冗談に付き合える精神状態じゃないんだよ』妹は立ち上がり、俺の後ろに回ると、背中から抱きしめた
『…離れてくれ。本当に、頼むから』
妹『妹だから、女として見てくれないの?私、兄さんのしてほしい事なら何でもわかるし、毎日兄さんに電話するのだって欠かさなかった。これ以上、兄さんに相応しい相手なんていないよ』
『…お前が、俺に好意を寄せているのは知ってたんだが…本気…なのか?』振り向き、顔を見つめながら言う俺
妹『うん』屈託のない笑顔で言った
『正直、俺もお前の事好きだよ。大好きだ…でも、妹だからって理由で、逃げてたよ』
妹『だから、我慢してあの女の所へ行ったんだね?まぁ、全部わかってたよ』
『そうなのか』
妹『うん。兄さんが振られちゃうのもわかってた。この告白を、確実に成功させるために、あの女に譲ったんだよ?えへへ。ここまで全部計算だよ』
『……え?』
妹『ふふ、兄さんには隠し事したくないからね。私の黒い部分、全部さらけ出しちゃった。…嫌いになった?』
『…い、いや』
妹『ふふ、どもる兄さんも可愛いね』そう言って、唇を近付ける妹
妹『ん、ふ…』二人、キスをした
418名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/24(月) 07:21:47 ID:vt6asX32
『なんだよ。またお前か』
女『早いよーっ。待ってよぉ〜』桜並木を走る女がいた。…幼なじみだ
『もう登下校や学校では俺には関わるなって。悪評がお前にまで付くからさ。家帰ったら相手してやるから』
女『気にしないし、そういう所気にしてくれるあなたが大好きだよ〜っ。あと、今日もベランダから侵入しますっ!』敬礼して言う
『真顔で大好き言うな』その時、木漏れ日が幼なじみを照らす
女『?』
『…何でもない』思わず見とれてしまった。…なんて、言える訳もなく
女『ねぇねぇ〜』
『あん?』
女『今日サボタージュしよっ』挙手して言った
『お前の頭はお花畑なのか、ぁ、あ、あ、あ、あ?』ぐりぐりぐりぐり
女『あうあうー』肩を、人差し指と中指でぐりぐりしてやる
女『地味に痛いよーっ』
『俺が何故学校で悪評なのか、そのいち!』
女『目つきが悪い!』
『そのに!』
女『よく遅刻する!』
『わかってたらサボタージュなんて言うんじゃねぇ、え、え、え』ぐりぐりぐりぐり
女『さっきより痛いよーっ!?』
『ったく。さらに教師共から目、つけられるだろーが』
女『だ、だってぇ…学校じゃあ全然構ってくれないんだもん…』
『お前は子供か。…ったく、明日の休日の時間は、全部お前にくれてやるから。それでサポ…サボタージュは勘弁しろ』
女『あ、噛んだね』ぐりぐりぐりぐり
女『い、痛いってばぁ!…じゃ、じゃあ明日、約束ね!』
『ああ』
女『今日のお昼、一緒しようね!』
『ああ…あ?』
女『えへへ、決定〜』駆け出す幼なじみ
『あ、待てコラっ!取り消せっ』
女『えへへっ、却下しますっ』
419名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/24(月) 07:35:05 ID:vt6asX32
>>417>>418は別物っす
420名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/24(月) 12:35:37 ID:PMstB9Eo
>>417この妹怖いなw>>418俺こういうの大好きだな。
421名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/24(月) 23:36:39 ID:vt6asX32
女『うぇーん。うえーん』夕焼けに染まる公園で、一人ぼっちで泣く小さな女の子がいた
『…』無視できる訳もなく
『どうした?』公園に入り、声をかける
女『うゅ…ぐしゅっ……お、おかーさん…』どうやら迷子のようだ
『…』一瞬声が出なかった。遠目で見た時はまさかと思ったが。目の前にいる女の子は、今はもういない幼なじみの小さい頃に、そっくりだった
女『ふにゅ…おにーさん…?』女の子の声で、自分がぼーっとしていた事に気付く
『わ、わるい。…よし、おにーさんが一緒に捜してあげよう』その俺の言葉に、小さな女の子は笑顔になった

『もう、はぐれるなよ』うん。と、元気よく頷く女の子。母親は何度も感謝していた
『…』背中を見送る。一度、女の子がこちらを振り向き、手を振る。俺が振り返すと、笑顔になった
『…。それにしても…似てたなぁ…』
?『だねぇ』
『……は?』懐かしい声
幼なじみ『帰って来たよ』
『……』
幼なじみ『んー、久しぶり過ぎてわからないのかな?えーと、昔々に転校していなくなっちゃったけど、更に転校して帰って来た、あなたのおさななーーーわっ』抱きしめ、俺は呟く
『ーーおかえり』と
幼なじみ『…ん。ただいま』そして、懐かしい毎日が始まった。そうーーーまた、俺の隣をアイツが歩いてくれる。そんな毎日が
422名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/25(火) 00:05:29 ID:y33lJKsm
『くぁあ…何時だ今…』目が覚め、時計を見る
『6時…』今日は日曜日だ。俺のやる事といえば勿論ーー
『二度寝最高〜』ガチャッ。俺の部屋のドアが開く音
?『そうはイカンぜよーーーっ!』ドカッ
『ぎゃああああ』腹の上に何かがのしかかる感覚
後輩『先輩の二度寝を阻止するためだけにこの世に生を授かったヒーローが、今ここに!』
『姉貴ぃいいいいっ!』こいつを家に入れた悪魔を呼び付ける
姉『いや、先輩との約束を果たしに来ましたって言ったからさ。家入れちゃった』開いたドアからひょっこり現れて、言う
後輩『ちょ、私のボケスルーなんーーー』
『今はちょっと黙れ!!』
姉『嫌です!!』
『何で姉貴が返事するんだよぉおおあぁあああっ!』
ベランダ『うるさいわよ!お隣りさん!』
後輩『べ、ベランダから声が!…忍者っ!?』
姉『違う…っ!この気は…』
『なんの気だよ!てゆーかお前いつまで乗ってんだ!』後輩をどかす
後輩『あぅっ。とぅっ』が、再び乗り出した
『繰り返すな!!』ガララッ。その時、ベランダの声の主が、姿を現した
幼なじみ『ちょりっす!遊びに来たよー』
『無茶苦茶はえーよ!今何時だと思ってんだっ!?』
姉『4+2時よ!!!』
『だから何で姉貴が言うのさ?!しかも逆ギレ!?てゆーか何で計算式なんだよ!』
幼なじみ『ベランダとベランダを行き来出来るって本当羨ましいですよねー。私も幼なじみが良かったなぁ』ボケて
後輩『先輩それあたしの台詞っすよ〜』ツッコむ
姉『あはは』
幼なじみ『あはは』
後輩『あはーー
『和むなぁぁあああああっっ!』
423名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/25(火) 20:58:13 ID:7LtDzhYJ
>>421プロローグって感じ。>>422素晴らしいボケトリオw
424名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/27(木) 00:21:40 ID:8pGB/fl1
『高嶺の花…ねぇ』学園のアイドルとも言われている三年の先輩が目に映る
女『取り巻き、凄いよね』幼なじみが、興奮気味に言う…ん?幼なじみ?
妹『私、この前告白されてるの見たよ。断ってたけど』この声は…俺の妹の声だ
『…何だお前ら。いつのまに』悪友とテラスで待ち合わせしていたハズが、いつの間にか俺の席は、幼なじみと俺の妹と俺で埋まっていた
妹『やっほーお兄』
女『やっほー色男』
『色男ってなんだよ。俺はいたって普通だ』
悪友『やっほー。あれ?席がないっ!?』
女『なむ』
妹『あみ』
『だぶつ』
悪友『ふ、ふざけんなぁっ』
女『あ、アンタ。さっき、あそこにいる先輩が捜してたわよっ』
悪友『あ?あっ!あれは我が学園の天使!』駆け出す悪友。が、取り巻きにボコボコにされ吹き飛ばされてしまった
妹『うわぁ…』トボトボ歩きながら戻って来る悪友
悪友『ゴフッ…。お、おい…どうなってんだ…』
女『ゴメン』
悪友『そこで素直に謝られると一番リアクションに困るんだよっ!』
『まぁ落ち着けよ。ほら、サラダやるから』
悪友『ちっ。仕方ねぇな。ドレッシングもつけろ。それで勘弁してやる』
『はいはい』
悪友『むしゃむしゃ。じゃーな』
425続き:2009/08/27(木) 00:23:35 ID:8pGB/fl1
『…』放課後
『…ぷっ』昼間の騒ぎを思い出し、思わず吹き出してしまった
妹『お兄!メールだよ!』突然携帯が鳴り出す
『ぶっ!はぁ!?』周りを見渡した
『(聞こえてないよな…?)やべー…マナーモードにしてなかったぜ…。つーか何だ今の…』俺が寝ている隙に、妹がイタズラをしたのだろうか
『仕返ししてやろうか…。実は俺、実の兄じゃないんだ!メールだよ!…とか。いや、意味わからんな』ぶつぶつ呟きながら携帯を開いた
幼なじみ《妹ちゃんとラブラブデートするから、今日は一緒に帰れま千円!!》
『…』カコカコカコカコ
《お土産よろしく》
『…さて、帰るかーーー』パタン、と携帯を閉じたと同時に、サブ画面が点灯した
妹『お兄!メールだよ!』
『ぶっ』
悪友《一緒に帰ろうぜ》クラスが隣なのにいちいちメールすんな。とか、着信音があれなのでメール自体してくんな。とか、色々思ったが
《さようなら》パタン
『帰るか…』
426続き:2009/08/27(木) 00:26:02 ID:8pGB/fl1
『うぉ』下駄箱にラブレター
『…マジか』
・・・・・・
『校舎裏…でいいんだよな?』約束の場所には誰もいなかった
『…イタズラ?』
?『ち、違うよっ』後ろから声
『?』振り向く。あの、高嶺の花だった
先輩『…/////』先輩の顔がとても赤い
『あ、あー…あ?』俺はひどく混乱していた。まず、この先輩と接点が無かったからだ。さらには上級生。一つ上。どう考えても、先輩が俺に告白するという事は考えれなかった
『…ドッキリ?』その俺の問い掛けに、首を横に振る先輩
先輩『こ、この前…柄の悪い人達に絡まれていた時…助けてくれた…でしょ?』
『……あ』先輩の言葉で全てを思い出す。そう言えばあの時助けたのは先輩だったかもしれない、と
先輩『そ、その日からねっ…あなたの話し、知ってる人から聞いたりして、ど…どんどん好きになって…それで…きょ、今日頑張ってみましたっ!』
『…』
先輩『大好きです!私と付き合って下さい!』目をつむり、懸命に告白していた。そこにいるのは高嶺の花などではなく、普通の可愛い女の子だった
『…ごめん、先輩。俺は、先輩とは付き合えない。俺は先輩の事、何も知らないし、好きでもない。だから、付き合えないよ。…ごめんなさい』頭を下げて、言う俺
先輩『ん。わかってたよ。…だから、お友達から』
『え?わかってた?』
先輩『お友達から…お願いします…』目には涙が浮かんでいた
『先輩…?』
427ラスト:2009/08/27(木) 00:28:42 ID:8pGB/fl1
『…』俺の性格を理解していてくれてたようで、俺がどう反応するかわかっていたらしい
『……』でも、頑張ってみたと
『先輩…』呟く。結果は、お友達から。となり、家まで送って来て現在にいたる

先輩『私、絶対諦めないからね!』

『…ふふっ』先輩の言葉を思い出し、笑う
妹『お兄!メールだよ!』…。…先輩に着信音録音させて貰おうか…。いや、そんなの駄目だな。先輩は恐らく断らないだろう。むしろ、喜んでやってくれるかもしれない。でも、恋人同士でもないし、ましてや告白を振ったんだ。そんな失礼な事頼める訳がない
妹《まだ帰ってこないのー?お土産食べちゃうよー》どうやらお土産は食べ物らしい
『…』携帯の録音機能を呼び出す
『……んー』
『橋の下で拾われた妹よ!メールぞ!…よしっ』後は妹が寝静まった頃に、計画を遂行するだけだ
『さっさと帰るか…』
幼なじみ『電話よ!電話よ!電話よ!電話よ!でーーー
『うるせーーーーっ!電話の方にもイタズラしてたのかよ!?』ぴっ
幼なじみ『早く帰ってきなさい。妹ちゃんと待ってるから』どうやらアイツが遊びに来ているようだ
『はいはい…ったく』携帯を閉じ、駆け出した
428名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/27(木) 03:12:52 ID:sPZOMMUr
>>427
いいねぇ〜。特に先輩が。ラストと書いてあるが続きが気になってしまう。
429名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/27(木) 07:03:19 ID:3iL+1AdH
なにその着信音。欲しい
430リクに応えて427の続き考えたぜ!:2009/08/27(木) 18:33:18 ID:8pGB/fl1
妹『お兄!メールだよ!』
『んーむにゃむにゃ…。後5分…って、えらい濁った声だな…あ、メールか』上体を起こして携帯を開く
先輩《今日、差し支えが無ければ、一緒に学校行きませんか?》そういえば。と、先輩とアドレス交換した事を思い出す
《良いですよ》と、待ち合わせ場所も明記してメールを送った
妹『お兄!朝ごはん出来てるよー』今度はリアル妹の声
・・・・・
『ごちそうさま』
妹『早っ!!』
『今日約束があるから先いくなっ!アイツにも言っといてくれ!』アイツとは幼なじみの事だ
妹『あ、ちょ、お兄っ』
『じゃなっ』
431続き:2009/08/27(木) 18:34:17 ID:8pGB/fl1
先輩『お、おはようっ』照れながら、言う
『お、おはよ』朝早いせいか、周りには誰もいなかった
(良かった良かった。野郎でも居たら、視線が痛いからな)
先輩『ご、ごめんね?突然朝早くにメールしちゃって…』
『いや、いいよ。素直に嬉しいし』
先輩『そ、そうなんだ?』
『告白断った後とかってさ、それきり疎遠とか、多いじゃん?だから、何となく嬉しくてさ。先輩、良い奴だよな』
先輩『そ、そんな事っ!…な、ないよ?///』
『って、俺おもいっきりタメ口だったな。…敬語にした方がいい?』
先輩『い、いい!そのままの君でいてっ!!』
『あ、ああ…』
先輩『…あっ。ご、ごめんなさい…突然大声出しちゃって…』
『い、いや…』
妹『お兄!メールだよ!』
『ぶっ』
先輩『へっ?』
432ラスト〜:2009/08/27(木) 18:36:38 ID:8pGB/fl1
パカッ
幼なじみ《そこで告白よっ》
『ーーなっ!?』辺りを見渡す。が、俺達以外誰もいなかった
先輩『ど、どうしたの?』
『い、いや…』
先輩『…そ、それにしても…可愛い着信音だね』
『あ、これ…妹のイタズラなんだ』着信音を変更する時間などいくらでもあっただろうに。無意識のうちに、気に入っているのかもしれない
先輩『あ、そうなんだ…。……』突然黙り出す先輩
『せ、先輩…?』
先輩『むぅ…』頬を膨らます先輩
『??』
先輩『たとえ妹でも他の女の子の着信音だなんて…ブツブツ』小さく呟く先輩
『え、なんて?』
先輩『あ、あのね!』
『お、おう!?』
先輩『わ、私の着信音…ぜ、絶賛ダウンロードう、受付中〜〜……』
『…………え?』
先輩『〜〜〜〜〜〜〜〜っっ///////何でもない〜〜〜っ!』叫び声と共に走り出す先輩
『え、ちょ、先輩っっ?』
幼なじみ『あーあ。泣かした泣かした』
妹『全く、何やってるのお兄』姿を現す悪魔二人
『九割方お前らのせいだよっっ!!』
幼なじみ『ふふ。でもあの先輩、面白いね。今度紹介してよ』
妹『面白いけど…負けてられないよ?』
幼なじみ『だね』
『はぁ?負け?何の勝負だよ』
幼なじみ、妹『ひーみつ』
『??…まぁいいや。とりあえず先輩追うから。じゃあなっ』二人に手を振り、駆け出した
433名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/27(木) 18:52:27 ID:aBTgCALl
>>424-432 面白かったぜ。先輩かわいい。幼なじみと妹の出方も良かった。
434名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/28(金) 00:34:31 ID:0WZoJWr8
>>432
リクエスト答えてくれてありがとう。マジこんな先輩居たら最高だわ。



面白かったぜ。
435名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/29(土) 21:57:24 ID:z/OXYoRz
妹『むー、むーっ』リビングのソファでダラけていた時
『何唸って…うわっ』妹が唸っていたので、声がする方に振り向くと
妹『兄さんのシャツがないーーーっ!』下着姿の妹がそこにいた。ブラとパンツが丸見えだ
『な、何やってんだ!』慌てて首を戻す
妹『照れないで下さいよ。兄さんになら、見られても平気ですから私。…それより、兄さん』
『は?』
妹『私がいつもパジャマに使っている兄さんのシャツがないんですが』そう、こいつはいつも俺のシャツ一枚で寝る。理由は、感触が良いから…らしい
『洗濯と…俺が今着てるから…。丁度切らしてるっぽいな』
妹『兄さん脱いで』
『…ほぃ?』
妹『兄さん脱いで。脱ぎなさい』
『え?いや、たまには普通のパジャマもいいんじゃないか?』
妹『…』背中に伝わる妹の視線。我が妹ながら恐ろしい眼力だぜ
・・・・・
妹『んー、やっぱりこれだね』
『お前、そんなにシャツ着たいなら、自分の分を買ったらどうなんだ』
妹『兄さんが着こなしたのが良いんですっ!』
『お、おう、そうか』
妹『えへ〜、脱ぎたて…』
『は?』
妹『な、なんでもありませんっ!さっさと寝ますよ!今日はちょっと冷えますので、一緒に寝てあげますからっ。さ、行きますよっ』
『はいはい』
436名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/30(日) 01:23:49 ID:rqdPBxFM
もうイッていい?
437名無しくん、、、好きです。。。:2009/08/30(日) 01:24:46 ID:rqdPBxFM
くっ
438名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 07:41:57 ID:l1Xv3N3m
>>437はぇえw
439名無しさん@そうだ選挙に行こう:2009/08/30(日) 10:15:18 ID:FZToixWC
>>435昨日スゲー暑かったから、この内容タイミング的にはバッチリだw
440名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/01(火) 01:25:23 ID:1o2A/SZf
『ただいまー』
妹『おかえりお兄ちゃん』
女『お、おかえり…』
『…は?どうしたんだお前…うちに用でもあったっけ?』玄関のドアを開けた俺を迎えたのは、妹と、幼なじみだった
女『…』
『お、おい?』
妹『あーとね、あー…』
女『待って。妹ちゃん。私が言うわ』
妹『う、うん』
『な、なんだ?何かあったのか?』
女『…い…』
『い?』
女『家が…』
『うんうん』
女『家が全焼した』
441名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/01(火) 01:26:14 ID:1o2A/SZf
『何でお袋達はいないんだよ』
女『私の両親と飲みに行ってるよ…やけ酒だって…』
『とりあえず、ここに住むんだよな?』
女『うん。…ごめん』
妹『あ、謝る必要は無いんじゃないかな…?』
『だな。困った時はお互い様だ。それに、お前がここに住むのは大歓迎だ。楽しそうだし』
妹『…む』
『うん?』
妹『…いや、何でもない』
女『うぅう…ありがとう二人とも…』
442ラスト:2009/09/01(火) 01:27:57 ID:1o2A/SZf
親父『宝くじ当たった金で傷心旅行行きます。あ、ちなみに全員仕事やめてただいまニート中です☆』

『なにこのメール…親父ふざけんなよ…』ニートなんて初耳だった
妹『お父さんとお母さんは傷心してないよね…』
女『…なんか頭痛い…』
『…とりあえず、破天荒な両親達は無視だ。多分仕送りがくるから、当分は三人で頑張ろう』
妹『だね』
『よし、まずは部屋だが…余りの部屋がない。…親父達の部屋は汚いだろうし…。ん、俺の部屋で寝ろ』
女『なっ!!?』
妹『むぅっ!?』
『俺、親父達の部屋で寝るからさ』
女『…あ、あぁ…ああ!そ、そーいうことねっ』
妹『…ど、どういう事だと思ってたんですか?』
女『…い、妹ちゃんこそ…』
妹『む、むぅ…』
『?…ふぁ…。とりあえず、晩飯も食ったし、寝るわ俺』
妹『…お兄ちゃんのベッド…匂い…占領…』
『は?』
妹『何でもないっ』
女『一日前まで使ってたベッド…うふ、うふふ…』
『は?』
女『な、何でもないっ』
『何なんだお前ら…。ふぁ…じゃあな。おやすみ』
妹『ん』
女『お、おやすみっ』
443名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/03(木) 00:15:34 ID:2WGKBnNR
終盤の幼なじみと妹の主人公(?)に対する思いが微妙に出てくるところが良かった。こういう表現結構好きかも。
444名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/03(木) 02:38:03 ID:/xlXNjE+
妹『おに…ごっこ?楽しいの?それ』
『ああ、楽しぜ!お前が元気になったらさ、一緒に走り回ろうなっ!』
妹『ぅん…。私…お兄ちゃんと走りたい…』
『そっか!へへ、俺もお前と遊びたいよ』
妹『…お兄ちゃん…』
『ん?どーした?』
妹『…』
『んん?』
妹『ごめんね…私のからだ、弱いから…。ごめんね…お兄ちゃん…』
『…な、何謝ってんだっ』
妹『いっぱいめーわくかけて…ごめんなさい…』
『あ、謝るなってば』
妹『うん…。…お兄ちゃん』
『うん?』
妹『大好き』
445続き:2009/09/03(木) 02:39:19 ID:/xlXNjE+
妹『起きてってば』
『…………夢か…』それにしても懐かしい夢だ。もうあの頃の妹はいない
妹『さっさと起きろっての、馬鹿兄貴』どこで捻くれたのだろうか、あの頃の原型をとどめていない妹が、そこにいた
『おはよう』
妹『はいはい』朝の挨拶を知らない妹。小さい頃は自らおはようと言ってくれたのだが…
『今日、日曜だよな?何か用か?』時計を見る。8時だ
妹『私のこの姿、見えないの?』見事な学生服姿
『可愛い』
妹『…。はいはい、今日は金曜日だから、さっさと着替えて学校行く』
『とりあえず起こしてくれてありがとう』
妹『はいはい』
446続き:2009/09/03(木) 02:41:05 ID:/xlXNjE+
『しまった』弁当を家に忘れたと、昼休みになって気付く
悪友『おい。妹ちゃん来てるぞ』
『え?』振り向くと、扉付近で入りずらそうに突っ立っている妹がいた。俺から駆け寄る
『どうした?』
妹『お弁当。忘れてたでしょ。はい』
『お、おお!って、お前、持ってたんなら通学ん時にでも渡してくれりゃ、こんな手間ーーー』
妹『持って来てあげたのに文句言うんだ』
『うっ…すんません』
妹『…。……。…どうせだから、一緒に食べる?』
『お、たまには良いかもなそれ。どこで食べる?教室入るか?』
妹『屋上』
『わかった。行こう』
・・・・・
『相変わらず弁当美味いな〜』
妹『兄貴のも十分美味しいけど』俺達はお互いの弁当を作りあっているのだ。その方が、相手の栄養の事を考えて良いものが作れると、両親が海外出張した時に妹が決めたのだ
『ありがとよ』
妹『ん。…ね』
『ん?どうした?』
妹『放課後、用事ある?』
『いや』
妹『私、買い物行くからさ』
『荷物持ち?』
妹『…うん、まぁ』
『オッケー』
447続き:2009/09/03(木) 02:42:24 ID:/xlXNjE+
妹『兄貴』買い物を終えた帰り道。夕陽も沈んで、辺りはすっかり真っ暗になっていた
『んー?』
妹『今日はありがと』
『いいぜ。兄妹助け合うのは当然だろ?』
妹『…そっかな。私達くらいの年代だと、疎遠しちゃったり拒絶するのが普通だと思うけど』
『ははは、疎遠とか拒絶か。まぁないな。俺は、お前が好きだからな』
妹『…むぐ…。なに言ってるのよ、馬鹿兄貴』
『こらこら、馬鹿は無いだろ。…はぁ、昔はお兄ちゃんなんて呼んでくれてたのに…今じゃ馬鹿兄貴だもんなあ』
妹『…。あ〜…お…おに…』
『え?』
妹『…お…。……鬼ごっこしようか』
『いきなりだなっ。今は駄目だぞ。両手に荷物なんだからな。とんでもないハンデじゃないか』
妹『…冗談だよ』
『ったく…』
妹『…』
『そーいや今日の晩飯どうしようか』
妹『……』
『カレーなんてどうかなぁ』
妹『…お兄ちゃん…かぁ…やっぱそっちのが嬉しいのかなぁ…』ブツブツ
『おーい、聞いてる?』
妹『な、なにっ!?』
『…もういい今夜はカレーだ!』
妹『はいはい…ふぅ』
448ラスト:2009/09/03(木) 02:46:29 ID:/xlXNjE+
妹『起きて』
『ふが』
妹『今日は正真正銘の日曜日だから、早く起きてよ馬鹿兄貴っ』
『正真正銘の日曜日なら寝かせてくれよっ』
妹『朝ごはん作ったんだから、早く!冷めちゃうじゃないっ』
『なにーっ。…ったく。わかったよ』
妹『…まぁ寝たら寝たで寝顔見れるからそれはそれで良いんだけどブツブツブツブツ……』
『??』よく聞き取れない声でぶつぶつ呟く
妹『あ』
『どうした』
妹『…おはよ、兄貴』
『あ…。はは、おはよう』久しぶりに妹からのおはよう。どうやら今日は清々しく過ごせそうだ
449名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/03(木) 03:35:57 ID:MJkRinHM
>>448
何か爽やかな感じでいいね。面白かったぜ。
あからさまにってのもいいけどこういうのもたまらんな。
450名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/03(木) 18:03:15 ID:/xlXNjE+
>>449ふと思ったんだが、おまいはどういったシチュエーションやヒロインの立ち位置に、1番グッとくるんだ?
451名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/03(木) 19:10:53 ID:rB8otuiR
>>450
妹に髪を切ってもらうシチュとか
と、横レス
452>>451ちょっと凝りすぎたかも:2009/09/03(木) 23:57:41 ID:/xlXNjE+
『なぁ…』
妹『どうしたの?お兄ちゃん』
『…髪…切ってくれないか』
妹『髪…?…ん…そうだね、髪…沢山のびたもんね。…わかったよ』
『ありがとう…。何も敷かなくていいから…今すぐ…切ってくれよ。お前が見ていた俺の髪型…再現してくれよ…』
妹『ん…ぅん……うん…』
『わかる…か…?』
妹『わかるよ…当たり前だよ…っ』
『そっ…か』耳に、ハサミで髪を切る音が伝わる。いつかの床屋で聞いていた音とそっくりな、リズミカルな音
『上手いな…』
妹『え、えへっ…へへへ…。私は、何でも出来る、お兄ちゃん自慢の妹だから、ねっ』
『…そう、だな…』
妹『はいっ!完成っ!あはは、楽勝だったよ?お兄ちゃんヘアー』
『ん…鏡、貸してくれ』
妹『…あ、お兄ちゃん。どうせなら、写真におさめない?病室で妹に散髪やらせるなんて滅多にないよっ?』
『そら、なぁ…滅多にあったら…恐いわなぁ…』
妹『あはは。それに、デジカメなら、撮ったその場で見れるし。ねっ?』
『…ん…お前がしたいんなら…いい…ぞ…』
妹『わーいっ!さっすがお兄ちゃんっ』ガサゴソとポケットからデジカメを取り出す妹。もうお前に残してやれる物が写真だけなんて。悔しいよ、俺
『ご……んな…』ボソッ
妹『じゃあお兄ちゃん、笑って〜っ!はい、チーズっ』

カシャッ

妹『わぁ、お兄ちゃん!かなり良い笑顔だよっ?おにーーー』
453続き:2009/09/03(木) 23:58:58 ID:/xlXNjE+
兄『うますぎだろ…100パーセント再現…出来てるよ…』振り向くとお兄ちゃんは驚愕していた
『毎日凝視してたもん』
兄『そんなに…?』
『だって、大好きだったし』
兄『おいおい…今から死ぬかもしれない奴に…告…白、かよ…』
『し、死なないもんっ!て、てゆーか、おっ、お兄ちゃんはどうなのよっ』
兄『は…?俺…?』
『う、うん…』
兄『…ふふっ…俺はなぁ』
454続き:2009/09/04(金) 00:00:18 ID:/xlXNjE+
目を開けると見慣れた光景が広がっていた。私の部屋の天井だ
『…夢……か…』私がお兄ちゃんに告白する夢
『…そんなの…無理なのに…』もうお兄ちゃんには会えないのに。遠い所へ行ってしまったのに
『馬鹿みたい……』ピンポーン。チャイムの音だ
『…』ピンポーン
『…』ピンポーン
『しつこいなぁ…』ピンポーン
『はいはいはいはい』今両親は海外旅行に行っている。私が出なければならなかった
『まったく…大学休みなんだから静かにさせてよね…』ピンポーン
『はいはいはいはいっ!』私は急いで玄関へと向かった
455続き:2009/09/04(金) 00:00:58 ID:/xlXNjE+
『はいはいっ!』ガチャッ
?『ここに有名な美容師が居るって聞いたんだけど』
『ーーーーえ』
?『何でも、お兄ちゃんヘアーを余裕でやっちゃう可愛い女の子だそうで』
『ーーーーっ!』喜びが体中を駆け巡り


『お兄ちゃんっっ!!』抱き着き、泣き喚いた
456続き:2009/09/04(金) 00:02:55 ID:5PBaCtah
『……』

私の最愛の人に似た作りになっている人形を手に取り、抱きしめる

『…お兄ちゃん…』

世界にたった一つしかない、私が作りあげた、私だけの人形

『私は…今でも大好きだよ…お兄ちゃんは…どうなのかなぁ…』

人形を抱いて寝ると、不思議に、兄の夢を確実に見れるのだ

『作ってよかったよ…えへへ。あ…今日見たのはねぇ…』

『夢の中で夢オチしたんだよ私。なんだか凄いでしょ?』

『でも惜しかったなぁ〜。もう少しでお兄ちゃんの本音、聞けたのに』

『あはは、今笑ったでしょう?…もう…。でも…その笑顔が大好きだから…許す…』

『…馬鹿お兄ちゃん…うっ』

涙なんてとうに枯れたと思っていたけれど

『ひっ、ひっく…』

止まらなかった
457続き:2009/09/04(金) 00:04:15 ID:5PBaCtah
白い部屋を訪ねる

植物人間の兄が、そこにいた

交通事故にあい、カメラにおさめたのを最後に、寝たきりになった兄

『お兄ちゃん…。誕生日おめでとう』

『早く、私にもお祝いの言葉…ちょうだい…お兄ちゃん…』私と兄は誕生日が被っていて、お互いにお祝いしあうのが恒例だった

『お兄ちゃん……お兄ちゃん…』今まで何度呼んだだろうか。…私は、やっと幸せを掴んだのだ

兄『お…め……で、と……う…』何故なら、口を開く兄が、私を見つめていたから
458ラスト:2009/09/04(金) 00:08:22 ID:5PBaCtah
妹『夢じゃないよね?私が寝て起きた時消えたりしないよね?寝たきりになったりしないよね?』
『もう2週間だぞ。いい加減、大丈夫って安心しろ。医者も大丈夫って言ってたし』まぁ、2年間も寝たきりみたいだったから、不安なのは仕方ないだろうが
妹『私が信用出来るのはお兄ちゃんだけなの。…今日も一緒に寝てもいいよね?』
『はいはい』
妹『ふふふっ。お兄ちゃんのはいはい、大好き』
『…へいへい』実際寝たきりだった訳だが、何故かこの2年間はコイツとずっと一緒だった気がした。何故だろう
妹『ん?どうしたの?お兄ちゃん』
『いや…二人きりだと…なんかな』聞いた話しだと、お袋達は世界中を駆け回り有能な医者を探していたらしい。今は二人とも仕事に出ている。妹は俺から離れたくなく、俺が退院してからというもの、学校を毎日休んでいる
妹『んん??て、照れてるの??ま、まさか私にぞっこんだとか…』
『…あほ』と、髪をいじくりながら言う俺。完全に照れ隠しだった
妹『…照れ顔で髪いじくりながら言われてもなぁ…えへへ。…あ』
『ん?』
妹『髪と言えば…』ガサゴソとデジカメ取り出し、一枚の画像を表示する妹。画面には、少し照れ顔の笑顔な俺と、泣きそうなのを我慢して笑っている妹がいた

あぁなるほど。この時からぞっこんだった訳か、俺
459名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/04(金) 03:51:56 ID:dYrkdhqj
ちょw俺の気まぐれレスから何という大作w
画からアフターストーリーまで余裕で想像した、いいもん見さしてもらったわ
GJ!!!!!
460某449:2009/09/04(金) 17:37:46 ID:ih0eLIua
>>450
まさか俺にリクエストしていてくれてるとは思わなかった。
俺は基本的に年上好きだから、立ち位置と言うかなんと言うか先輩でどうにかこうにか主人公に思いを伝えたいけど、なかなか良い具合にいかなくて、なんだかんだあって思いが伝えられていくまでのこそばゆいやりとりが見たいかな。



>>458
泣かせるじゃねえか。
面白かったぜ。
461名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/04(金) 17:38:54 ID:ih0eLIua
すまね。
sage忘れた。
462名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/04(金) 18:08:22 ID:dYrkdhqj
>>461
無問題
463名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/05(土) 08:15:16 ID:GIW6C4zQ
>>462姉妹スレやここで結構やったからな…ネタがもうねぇw


『…私だって、一人の女の子なんだよ…?』クマのぬいぐるみに向かって、呟く私
『…やっぱり、あの子にとって私は…姉のような存在でしかないのかなぁ…』幼なじみって難しい位置だなぁとしみじみ思う
『近いようで…遠いよ…うぅ…』
『…うーん…今告白したら…何て言われるのかなぁ…恐いよぉ…』悩んでいるうちに、意識が遠のいていった
464続き:2009/09/05(土) 08:16:00 ID:GIW6C4zQ
『おはよう姉さん』いつもの待ち合わせ場所で挨拶を交わす
女『おはよ。ねぇ』
『ん?』
女『先輩…って呼んでみて』
『…なんで?』突然の頼み。意味がわからなかった
女『いいから』
『…先輩』
女『よし、今日からそれで行こう』
『ええ?違和感バリバリなんだけど』
女『いいからいいから』
『…なんなんだよ一体…』
465続き:2009/09/05(土) 08:16:43 ID:GIW6C4zQ
そもそも姉さんなんて呼び方がいけなかったんだわ
そんな呼び方してたんじゃ、一生姉のような存在かもしれないし私
『もぐもぐ』
男『おいしい?』
『うん』私は今両親が海外に出張中なので、この子にお弁当を作ってもらっているのだ。…何故なら私は家事全般が壊滅的だから。購買や食堂という選択肢もあるが、やはり好きな人のお弁当には勝てないものがある
『いつもごめんね…』
男『いいよ。それに母さんもノリノリなんだ。女一人の昼休みくらい作ってやりなっ!…って。それに、俺が言い出した事だし』
『う、うん…そうだけど…やっぱり…なんか、ね?』
男『それに俺、姉さ…先輩のお世話好きだしね』
『そ、そっかそっか』今のは、女の子に対しての発言なのか…出来の悪い姉に対しての発言なのか…
男『……』急に黙り出す
『ど、どったの?』
男『い、いや…』
466続き:2009/09/05(土) 08:19:58 ID:GIW6C4zQ
(脈、ないなのかなぁ…)ちょっと頑張って大胆な発言をしたものの、あまり大きな反応を得る事はできなかった
『ふぅ…』
女『どーしたの』
『うわっ、姉さん!…先輩!』
女『…や、もう姉さんでいいよ』半ば諦め顔で言う
『と、とくに何でも…。そ、それより姉さんこそどーしたの?二年の教室まで来て』
女『い、いや…一緒に帰ろうかなって』
『え、え?いつも校門で待ち合わせしてるじゃないか』
女『は、早く顔見た…今日は急いでるのっ!』俺の腕を掴む
『えっ?』
女『行くよっ!』
467ラスト:2009/09/05(土) 08:21:27 ID:GIW6C4zQ
『…で、どこに行くのさ?』
女『…わ、わからないよっ』
『ええー』
女『ま、まぁあなたと一緒ならどこでも良いけどね』
『あ、それは俺も思う』
女『へっ?そ、そっか…』
『う、うん…』
女『…』
『…』
女『って、あっ!ごめん、手、握りっぱなしだったねっ』
『い、いや…いいよ』
女『…こ、公園でも行く?』
『あ、うん…』
・・・・・
『ふぅ』二人、ベンチに腰掛ける
女『公園なんて久しぶり…』
『姉さん、ブランコ大好きだったよね』
女『ん、好きよ』
『え?』
女『…ん?』
『…や、一瞬、俺が言われたのかと…あは、あははは』自爆だった。自分から聞いたというのに。もう俺は重症みたいだ
女『へっ?…あ、は、あはっ!な、なに言ってるの〜っ?あは、ははは』
『あは…あははは』
女『だーーーっ!』
『う、うわっ!』突然叫び出す

女『ラチがあかないわっ!もういい!当たって砕けます!』
『へ?へっ?』
女『私はねっ!あなたの事がーーーーーーーーー
468名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/05(土) 12:15:27 ID:nwNvQCVD
本当にネタ無いのか?w 今回も凄く良いじゃないか。感情の表現が繊細なところが。
469名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/05(土) 13:52:18 ID:4YmIxP+0
姉妹スレからそうなんだけど貴殿のSSを読みにギャルゲ板来てんのよね、俺
470名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/05(土) 14:07:43 ID:JkKG5WJC
>>467
まさかリクエストに答えてくれるとは………



いや〜よかった。
なかなかキュンとしたよ。面白かった。またストーリーが思いついたら書いてくだされ。
471名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/05(土) 14:24:30 ID:GIW6C4zQ
ぽまいらありがとぅ(^ρ^)




いやマジで
472名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/05(土) 15:25:33 ID:GIW6C4zQ
狩りを終え村に着いた俺を迎えたのは熱い炎だった。そして、村の中心に親父の姿を見かける
『親父!お、おい、どうなってんだよ!?村が全部燃えて…皆は!?皆はどこに行ったんだよ!?』
父『…』人差し指で天を指す親父
『…は?』
父『あの世、だよ』ガスっ
『がはっ…』後頭部を殴られる感触。振り向くと、幼なじみがいた
女『悪く思わないでね』
『て、めっ…ーーーーー
473続き:2009/09/05(土) 15:28:45 ID:GIW6C4zQ
『…』ガスッ
『げほっ!』
女『起きた?』
『…?…いつつ…』後頭部とみぞに激痛が走る
『ーーー親父!!』
女『私はあんたの親父じゃないわよ』
『…え?』辺りを見渡す。どうやら牢屋のようだ
女『状況理解出来る?』
『……無理』
女『あんたの親父さん、国のイヌなのよ』
『…なんだって?』国のイヌ?兵士かなんかって事か?いや、初耳すぎるし、初対面の女の言う事だ。信用出来ない
女『正確には今、反乱分子を虐殺する職務についてるわ』
『…』あの村の惨劇を思い返す
女『あなたのあの村ね、反乱軍の一部分なのよ。反乱軍ってのは知ってるよね?この国がやってる政治の暴虐っぷりに嫌気がさして、革命を起こそうと奮起してーーー』
『…いや、ちょ、待って』
女『…はぁ。物分かり悪いわね。現実とさっさと向き合いなさいよ』
『ぐ…いきなりすぎて…何が何だか…』
女『私はすぐに状況把握できたのよ?』
『え?』
女『あんたと私、多分境遇が一緒だと思うし、さっさとあんたも把握してよね』
『…どういう事だ?』
女『一週間くらい前に、国から誰かが引っ越して来なかった?そうね…あんたならその親父さんね。さっきアンタをここに連れて来た人間…ってアンタは気絶してたわね』
『引っ越し…そうだよ。…で、仲良くなっていってさ。俺、両親が幼い頃に他界したからさ…。寂しさからか、本当の親父のように慕って…』
女『泣くなよ?』
『な、泣いてねーよっ』
474続き:2009/09/05(土) 15:30:00 ID:GIW6C4zQ
『…あいつも国のイヌだったのかな…』
女『あいつ?』
『幼なじみがいたんだよ、俺。あいつに不意打ちされて気絶したんだ』
女『うーん、幼なじみねぇ。でも幼なじみか…昔から居る人間って事は諜報員かなんかかな…ま、いいや。それよか、私達どうなると思う?』
『…どうなるんだよ?』
女『見せしめとして、公開処刑よ、多分。…はぁあ、私…反乱とかには興味無かったんだけどなぁ…皆乗り気なんだもん。それがこの結果よ?』
『…俺も…どうでも良かったよ…』
女『さて、これからどうしますかね』
『…どうするんだ?』
女『むざむざ殺されんのも嫌だしね』
『それは、な』誰だって、好きこのんで死にたくはない
女『あんた、闘える?』
『村では1番強いと自負している』
女『上等。魔法は?』
『あ、あんまり…』
女『丁度いいわ。私、あんまり白兵戦は得意じゃないから』
『とりあえず脱出しないとな』
女『見張りは向こうにいるけど…そうね』
女『…』しばし考えた後
女『強行突破しよっか』何の捻りもない考えを口にした
『…単純でいいな』
女『作戦が?私が?』
『…どっちも』
女『…』ぱこっ。頭を殴られた
475ラスト:2009/09/05(土) 15:32:10 ID:GIW6C4zQ
女『あははははっ』
『無茶苦茶すぎるだろ!はぁ、はぁ』
女『ここまで来れば一先ず安心ね』俺達が連行された先。諸悪の根源。その城が一望出来る高台で休憩をとる。時間は朝方だった。太陽が眩しく、とても久しく感じる
『お前、凄い煙だぞ、あそこ』指差した先は、この女が破壊させた所だった
女『ふふふ。ちょいやりすぎたね。それにしてもさ、あんた、凄い強いね。全員気絶させるだけなんて、やるじゃん』
『褒めてもなにも出せねーぞ』
女『唇出せるでしょ』
『なっ!?』
女『あはは、冗談じゃんか〜』
『お前絶対ろくな死に方しないな』
女『こらこら、言いすぎだぞ』
『…で、どうする』
女『あんた、何か考えある?』
『…こうなったら徹底抗戦だな。他の反乱軍の所在地に行く』
女『それが正解ね…あ』
『ん?』
女『自己紹介がまだだったわね』
『…だな』
女『これから当分の間、大切な相棒になるんだし、自己紹介しなきゃねぇ』
『すっかり忘れてたっつーか、する暇なかったよな』
女『あはは!だね』
『ははは』
女『…うん。じゃあとりあえず私から。私の名前はーーーーー

イロイロとすっきりしない事はあるけれど、今はとにかく前に進もう。そう思った
476名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/05(土) 22:04:31 ID:JkKG5WJC
>>475
おまいさんは何でもSS書けるんだな。
文才がない俺からしたらすごいとしか言えん。
何か序章って感じだな。
477名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/06(日) 08:43:28 ID:O1jxnsPa
>>476俺に文才はない…と思う


おまいも一度書いてみたらどうだ?
478名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/06(日) 09:46:43 ID:DowbB3JQ
>>477そんなことないだろw このペースでこれだけ色々書けるのは凄いと思うよ。
479名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/06(日) 22:03:21 ID:O1jxnsPa
『ふぁあ。帰るか…さっさと買い物行って昼飯作らないとな』
そう、今日は俺が飯を作る日なのだ。だから、友人に遊びに誘われたが断るはめになってしまった

『両親が海外出張だもんなぁ…』姉貴と日替わりで飯を作り続けてはや一ヶ月。だいぶ上達したと思う。そんな時

?『うぅ…』
校門から少し横に離れた所で俯いている女生徒が目にはいった。リボンの色からして一年だろうか。そういえば今日は入学式があったなと思い出す。ちなみにその時間帯俺達二年や三年生はホームルームだ

『どうした?』
素通りするのも気が引けるので、話しかける

女『あ、あぅ…う…?』
酷く怯えた様子で俺を見る女生徒。なんだ、俺の外見はそんなに怖いものだったのか?

『えーと…今、なんだか思い詰めた顔してたよな?なんかあったのか?』

女『な…』

『な…?』

女『な、ナンパですか…?』

『違うわっ』
480続き:2009/09/06(日) 22:05:24 ID:O1jxnsPa
女『ひぇっ…』
さらに怯える女

『あー…すまん。たださ、ナンパとかじゃなくて、純粋に心配しただけだよ』

女『…心配…ですか?』

『ああ。だって、そうだろ?入学式の日ってさ、イロイロとワクワクして、ワクワクしながら帰るものじゃないか』
沢山の夢や期待を胸に、誰もがこの門を通るはずだ

『それなのに、悲しそうな顔して立ち尽くしていたからさ』

女『……あっ、ありがとうございますっ!』
突然の御礼

『…は?』
突然だったからか間抜けな声が出る俺。本当に間抜けな声だった

女『そ、そこまで心配していただけるなんて……。わ、私…嬉しいですっ』

『あ、ああ…そういう事ね』

女『……寝坊したんです』

『…え?』
481続き:2009/09/06(日) 22:08:58 ID:O1jxnsPa
『あははははは!』
目覚ましが壊れて寝坊したらしく、両親は早くに働きに出ているので誰も起こす事がなかったらしい。で、今来たばかりで、担任から必要なプリントと話しを聞いて、校門で立ち尽くしていたようだ

女『せ、先輩笑いすぎですっ。に、入学式は大切な日なんですよっ??そ、それを遅刻だなんて…友達とか出来るのかなぁって不安になりますっ』
とりあえず笑い飛ばしたのは正解だったようだ。顔に少し明るさが戻っていた

『もう既に一人出来てるじゃん?』
俺の事だ

女『え…?あ…。せ、先輩は…友達になってくれるですか…』

『なるなる。というかな、入学式ブッチなんてある意味注目の的だからな。もしかしたらすぐ友達出来るかもな』

女『そ、そうだったら嬉しい…です……』

『あ、そうだ。なぁ、学校案内してやろうか?』
これは気まぐれだった。もしくは、もう少しこの面白い後輩と一緒に居たいという気持ちが働いたからかもしれない

女『せ、先輩がですか…?』
上目使いで聞く

『俺以外誰がいる』

女『…よ、よろしくお願い…しても、いいですかっ』

『おっけぃ』
姉貴に昼飯が遅れるとのメールを送り、後輩と共に校舎へ足を進めた
482続き:2009/09/06(日) 22:11:21 ID:O1jxnsPa
『一通り覚えた?』
帰り道。案内を終えたので、頭に残っているのか聞いてみた

女『た、多分大丈夫…ですっ!』目をつむり懸命な様子で言う

『なら良かったよ。今度は同じクラスの奴らと校舎回れるように頑張れよ』
多分プレッシャーにしかならないが、言っておく。恐らくこう言っておけば頑張るであろうからだ

女『は、はい…』
予想通りの反応を見せる女。今にも泣きそうだった

『まぁ泣くなよ』

女『な、泣いてないですっ。…それより先輩…』

『ん?』

女『め、メールアドレス教えてほしいです…』

『…アドレス?いいぜ』
そう言った途端、女の顔が明るくなった

女『ほ、ほんとですかっ!』

『こんなんで嘘つくか…って、そういやお前の名前聞いてなかったな』
赤外線で番号とアドレスだけを貰う。こいつ、自分の詳細欄いじってないな…ちなみに俺は誕生日は勿論好きな食べ物etcまで入力している。赤外線交換なんてした日には個人情報流出しまくりだった。なので女にはメールだけ送る事にした

女『あっ。そういえば自己紹介がまだでしたね…てへへ』

『無茶苦茶遅いよな俺達。あはは』

女『えへへ、えっとですね、私の名前はーーー』
483続き:2009/09/06(日) 22:12:25 ID:O1jxnsPa
『まだ一緒なんだな』
そろそろ家につく俺。しかし、いっこうに女が帰る気配が見えなかった

女『え、えと…そろそろです』

『ふぅん』
ふと朝姉貴が言っていた事を思いだす。お隣りの一軒家に、引っ越して来た人がいるから、今度挨拶に行くわよ、と

『まさか…な』

女『ぅん?どうしたんですか?先輩』

『いやー…あ、家ついた』
我が家が目にはいる

女『…へっ?せ、先輩どうして私の家知ってるんですかっ!?』

『…』
その台詞が全てを物語っていた。…どうやらお隣りさんはこいつのようだ
484続き:2009/09/06(日) 22:14:50 ID:O1jxnsPa
姉『へぇ。そんな事が』
おそめの昼食をとる姉と俺。文句一つ言わず待っていてくれるあたり、俺を信頼しているんだなぁと感じる。それが何よりも嬉しく思えた

『運命…ですか?って俺に尋ねてきたんだぜ?よっぽとテンパってたんだなぁ』

姉『あはは、可愛いねその子。ね、私にも紹介してよ?』

『姉貴ならすぐ仲良くなるよ。そうだ、飯食ったら挨拶行こうか』
姉『その後買い物ね』

『うぐっ。そうか買い物行かなきゃな…』
そう、あの後輩と帰る事に夢中になっていた俺は、買い物の事などすっかり忘れていたのだ

姉『ま、良いんじゃない?たまには二人で行くのも悪くないわよ?』

『あれ?姉貴来てくれるの?』

姉『嫌だった?』

『いや、全然。むしろ嬉しいね』

姉『シスコン』

『もう学校中知れ渡ってるだろ』
イロイロあって、去年の文化祭の最強カップルコンテストなるものに出るはめになった俺と姉貴ペア。しかも結果は優勝…さらに姉貴は生徒会長(今もだけど)という事もあり、それはそれは注目の的だった

姉『私の悪友達がイロイロしちゃったとはいえ…姉弟で出場ってねぇ』

『ほとんど最初は俺達も主催者側もネタだったけど、後から俺達ムキになったんだよな』

姉『あははっ、そうそうっ』
485ラスト:2009/09/06(日) 22:16:00 ID:O1jxnsPa
『…ふー。ごちそうさま。そろそろ行きますか』

姉『確か、冷蔵庫にケーキあるわ』

『姉貴、買ってきたの?』

姉『うん。食べようと思ってたけど、手ぶらで挨拶もあれだしね』

『じゃあ今日の買い物にケーキ追加だな』

姉『えー?もういいわよ、財布が寒くなっちゃうし』

『いや、俺の奢りでいいよ』

姉『…もう。鏡に向かってブラコン!なーんて叫びたくなるじゃない』

『…あほ』
冷蔵庫からケーキを取り出し姉貴と並んで家を出た。…さて、あいつはどんな反応するかな…。そう考えただけで笑みがこぼれそうになる

姉『……まったく』

『…え?』

姉『うんにゃ。何でも』
486名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/10(木) 00:41:08 ID:XuZYz12L
『ただいまー。…お兄ちゃん?』リビングに入ると泣いている兄がいた
兄『部活動お疲れ…』労いの言葉
『う、うん…どうしたの?』
兄『………幼なじみが付き合ってた』幼なじみ。それはお兄ちゃんの好きな人
『あ、あらら…。…』ど、どう声をかけていいのやら…
兄『…。ごめん、すぐ飯作るな』台所へと急ぐ兄。両親が出張の今、私の朝昼晩毎日が兄の手料理なのだ
『…あ、うん』お兄ちゃん大好きな私にとっては朗報だったが…仕方ない。私は兄の落ち込んだ顔を見るのが嫌だから
『お兄ちゃん』
兄『うん?』
『別れさせようか?』こういう結論に至った。やはり兄には笑っていてほしい。要は兄とあの女を結び付ければ良いだけの話し。簡単だ
兄『な…は?』
『離間するんだよ。うふふ』どこぞの悪い参謀のようにイタズラに微笑む私。お兄ちゃん、まかせておいて。神算鬼謀の妹は、いつだってお兄ちゃんだけの味方なんだから
487名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/10(木) 00:42:41 ID:XuZYz12L
こいつならやりかねん。俺は本気でそう思った。こいつは昔から心理戦やら相手の行動予測などがずば抜けて凄いからだ。時々本気で思う。お前、生まれてくる時代を間違えたんじゃないか、と
『もういいんだ。それに、そんな事してる暇があったら彼氏でも作って兄ちゃんを安心させてくれ』
妹『早く彼女作って私を安心させてよ?お兄ちゃん』
『ぐっ』
妹『…もうあの人の事は諦めるんだね?』
『え?あ、ああ』そう断言した時に、妹が少し嬉しいげに微笑んだ気がした
妹『…ふーっ。私、お腹すいたよ。オムライスに、ケチャップでハートマークね私。よろしくお兄ちゃん…愛してる』よろしくお兄ちゃんの後に何かボソッと呟く妹。なんだ?
『今日はカレーだ…って、最後何て?』
妹『え?私何も言ってないよ?』
『…そっか』
488ラスト:2009/09/10(木) 00:43:36 ID:XuZYz12L
料理を作る姿も食べる姿も、落ち込んでいた姿も。
全てが愛らしい
『うふ。うふふ』
兄『はは、どうした?』笑いながら尋ねてくるお兄ちゃんも素敵すぎる
『私の将来の夢、教えてあげよっか?』
兄『お、なんだ?』乗り気なお兄ちゃんも素敵。大好き
『田舎のお家に私とお兄ちゃんで静かに暮らす事だよ。ポカポカな陽気の中、縁側でお茶を飲むの。一緒に』私はいつもならこんな事言わない。でも仕方ない。あの女に男ができ、お兄ちゃんが諦めた。その事実が嬉しくてしょうがないのだ
兄『あはは、平和な夢だなぁ』ああもう!その笑顔のまま抱きしめてよお兄ちゃん
『うふふ、でしょー?…ねぇねぇお兄ちゃん。彼女が出来るまで私が彼女になってあげよっか?』
兄『頼もしいな。だが遠慮するぜ』
『ちぇ〜っ』
489名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/10(木) 06:50:33 ID:Ch/N7CEM
>>486-488
『生まれてくる時代を間違った』クシャナ殿下ですね、分かります!
490名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/11(金) 00:21:12 ID:atE7TXXz
>>488なぜか、一瞬怖くなった。
491名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/11(金) 10:25:36 ID:7qs110ug
女『ほーらっ!早く起きてよっ!良い天気だよ!?』
『ここは俺にまかせて…お前は先に行け…ムニャ』
女『何寝ぼけた事言ってるの!』カシャッ!!恐らくカーテンを開いたのだろう。瞼を閉じていてもそこに暗闇は無かった
『まったく…』機嫌を悪く見せつつ上体を起こす
女『そんな機嫌が悪そうな演技いらないから』
『ぐっ』バレバレである。流石は竹馬の友
女『ほら、早く顔洗いなさいよ?』
『お前は俺のおかんか』
女『今はそんなものでしょ?』そう、お袋は出張中。俺一人残すのは不安だと、家の鍵をコイツに預けたのだ
『母ちゃん、僕、眠たい』
女『起きろ』一蹴
『母さん…お腹減った…』
女『ご飯出来てるわよ』
『…』ふるふると首を横に振る俺
女『?なにか不満でもあるの?』
『お…』言うのか…言うのか俺…
女『おっぱいとか言ったら朝ご飯抜きだからね』これまたバレバレ。流石は竹馬の友である
492続き:2009/09/11(金) 10:26:43 ID:7qs110ug
『美味い!将来は良いお嫁さんだな!』朝は和食だった。さんまの焼き加減が神懸かっている
女『口に含んでるもん全部食べてから喋りなさい』
『求婚していいか。今すぐに』
女『はいはい。でもアンタは結婚なんかより、早く仕事に就いておばさまに恩返ししなきゃ、でしょ』そう、昔親父が愛人のもとへ去って以来、お袋は女手一つで俺を育ててくれている
『当たり前だ。だがな、孫の顔を見せる事…それが最高の親孝行って言うだろう?』
女『…孫…ね』
『そう!』
女『…孫…』顔がほんの少し赤らむ
『どうした?』
女『な、なんでもないっ!…ま、まぁ今のアンタじゃあ付き合う気にはならないわね』
『な、なんだとぉ?』
女『全体的にだらけすぎ!』ビシィッ!と俺を指差して言う
『ぐはっ…い、言い返せない…!』
女『あはは、そーゆー素直に認める所は好きだけどね』
『……ドキッ』
女『口で言うな』
493続き:2009/09/11(金) 10:28:45 ID:7qs110ug
『じゃあなっ!』行きは勿論帰り道も一緒。これで彼氏彼女な関係ではないのだから不思議である
女『うん。今日も夜行くからね』
『そんなに頑張らなくても…無理だけはすんなよ』
女『自分ん家であんたの心配してるよりは負担軽いわよ』
『さいですか』
女『さいです』幼なじみが家の中に入るまで背中を見送る。…さて、俺も帰るか
『隣だからすぐなんだよねぃーん…ん?』家に着くと、ドアの前に女の子がいた
『…誰だ?』尋ねるように聞く。背中をこちらに向けてうずくまっていた体が、ほんの少しびくついて立ち上がった
?『…あ…』こちらに顔を向ける。幼い顔立ち。中学生くらいか
?『この家の…人ですか…?』
『ああ。…君は?』
?『……』
『黙ってちゃ、わからないよ?この家に用事かい?』
?『た』
『た?』
?『た、多分…』
『?』
妹『私は…あなたの…妹にあたる存在…です…』
『そうか…俺の妹か。……はい?』
494続き:2009/09/11(金) 10:29:53 ID:7qs110ug
生活苦になって、親父が愛人との間に出来た娘を、ここに置いていったようだった
『…』
妹『…』リビングに訪れる沈黙
『これだけははっきり言っておく』
妹『は、はいっ……』俯き不安な顔をしている女
『俺は…別にお前の存在は不快に思っていないから』
妹『はい…え?』
『あと、お前の事、信用してないから』
妹『…え』
『親父が盗みを働かすために送り出したとか、考えれるからね』
妹『……』
『だから、出ていってもらおうか』
妹『……うぇっ』泣き出した。演技か。俺より上手いな
『さよなら』餞別にお菓子を手渡し、送り出した
・・・・・
『…』背中を見送る。俺が信用していないと言ってからというもの、あいつは終始無言だった
『これが正解…だよな』隣の家から人の姿。ああ、もうそんな時間か
495続き:2009/09/11(金) 10:31:07 ID:7qs110ug
『御馳走〜。やっぱうめーな!』
女『はいはい。お粗末様』時計を見る。あの女を追い返してから3時間程たっていた
『…』胸糞悪い
女『悩み事ありますって顔してるね』
『…お見通しすぎてキモいぞ。まぁいいや。ちょっと出てくる』
女『解決した後でいいから、よかったら教えてよね』
『解決するかわかんねーけどなっ』
・・・・・
暗く、寒い河原に、そいつは居た
『…よう。イロイロ回ったけど、ここが正解だったか…』体育座りしている背中に話しかけた
妹『…あ……お兄ちゃん…』顔だけこちらに向ける女
『おに…そっか、妹だもんな。もしかして、あの男に話しとか聞いたのか?』
妹『…はい…。…今日、捨てられるって、わかってたのに…嬉しかったんです。私…顔も知らない、お話だけのお兄ちゃんに会えるのが…とても…』また泣き出した妹。これだ。この涙だ。俺を胸糞悪くしていたのは
『…あ、あのさーーー』
妹『…私、もう死のうと思います』予想外の言葉
『え?』
496続き:2009/09/11(金) 10:32:49 ID:7qs110ug
妹『どこにも居場所、ありませんから。最後に…偶然にもお兄ちゃんの顔…見れましたし…えへへ』
『ま、まて…』こんな声が、言葉が心まで届くのか、俺よ。そんな時、幼なじみが全体的にだらけていると言っていたのを思い出した
『…』まったくその通りだ。あいつ、何でもわかるのかよ俺の事
『はやまんな』隣に同じようにして座る
妹『で、でも…』
『全部俺が悪かったんだよ。お前を疑ってさ。ごめん。だから、うちに来い』
妹『も、もういいんです!』
『良いわけあるかっ!』腕を引っ張り、力強く抱きしめた
『後味悪いんだよっ!お前が死んだら、俺のせいみたいじゃないかっ!だから、俺のために生きろ!!』
妹『…そ、そんなのっ、自分勝手じゃないですか!』泣きながら言う
『それは大丈夫。自殺なんて1番自分勝手なもんだし、おあいこさっ』
妹『な、なんですかその屁理屈っ…ぷっ』吹き出す
『俺は良く屁理屈で自分勝手でだらけな男だと言われるからな。わはは』主にあいつからだが
妹『わ、私のお兄ちゃん像が音をたてて崩れさりました…』
『今日からは新しい像をたてる為に、兄の事を見つづけたまえ』
妹『……はいっ!』
497続き:2009/09/11(金) 10:33:56 ID:7qs110ug
《母ちゃん、飯》と、幼なじみにメールする。あいつならこのメールだけで温かい御飯を再び作りだするだろう
妹『…じゃあさっき来たのは偶然じゃなかったんですね』
『ああ、お前の事が気になって捜しに出たんだ』
妹『…えへへ。嬉しいです』握られた手が、再び強く握られる。ちなみに手を握ろうと提案したのは妹だ
『今日からよろしくな』
妹『…はい、お兄ちゃんっ』
『あー…それと』
妹『はい?』
『家に着いたら、俺のおかんに挨拶してくれ』
妹『は、はいっ!頑張りますっ』
『そんなに気張るなって。そんなに年の差ねーから』
妹『えっ。えっ?』
『俺と同年齢だしな』
妹『えーーっ!?』
『わはは』こいつ、恐ろしいほどの天然だな。からかいがいのある奴が来たもんだ
『…さて、本物の母親に連絡しないとな…』恐らくOKだろう。爽やかさが売りな女性だしな
妹『お兄ちゃん』
『ん?』携帯を開いた時に声をかけられる
妹『い、イロイロと…ありがとう…ございました…』
『…ふふ、おう』
498ラスト:2009/09/11(金) 10:43:37 ID:7qs110ug
女『おいしい?』
妹『は、はいっ…お、おか…むぐぐっ』隣に座る妹の口を慌てて塞ぐ。母親にOKを貰い、幼なじみに全てを説明した後、三人で食卓についていた。俺と幼なじみは既に食べた後なので、お茶漬けだけだが
女『あはは。またアンタは私の知らない所でおかんおかん言ってるみたいね』
『ひ、ひぃっ』何故わかる。おかまでしか言ってないというのに
妹『お、お母さんじゃないですか?』
女『あはは、なわけないよ。私はただの幼なじみよ』
妹『えっ?…つ、付き合ってるとかですかっ?』
『ぶふっ』突然な台詞に思わず吹き出す
女『うんうん。ないよ』
妹『そ、そうですか…』
女『うふふ、安心した?』
妹『えっ。えっ』
『こらこら、あんまり人の妹をからかうな』
妹『お、お兄ちゃんが言いますか、それ…』
『ぐっ』
女『あはは』
499名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/12(土) 01:57:20 ID:HI9YQzQG
最近内容濃いな。今回のはかなり読み応えあった。キャラも良かった。
500名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/12(土) 03:37:04 ID:ET9S/QQQ
『ふぁああ・・・・』
先輩『こら!だらしないぞっ』頭を軽く叩かれた
『痛い。もう俺は駄目だ。先輩、さようなら。俺、保健室行きます』
先輩『はいはい』
『一蹴すか』
先輩『いいから早く…してよ』と、唇を突き出す先輩
『…』ここは人気の無い校舎裏
先輩『んー…』当然こんな可愛い唇に我慢出来るわけもなく
ぶちゅうううう・・・ぷはっ
姉『ーーんっ。はぁ…朝から…激しいわね』
『…え?』目を開けると、見慣れた顔が視界に入る
姉『いきなり私の顔を掴んでキスに持っていくなんて…成長したわね///』わざとらしく体をくねらせる姉
『…夢……かよ…』
姉『あははは。どっかの先輩と私を間違えたようね』
『……ぐわ〜〜〜っっ!!』夢を思い出し悶絶。そう、何故なら夢の中で先輩と呼んでいた女性は、姉貴だったのだ
『違う!違う違う違う!』俺には、姉貴とは姉弟の関係をやめて、恋人になりたいという願望でもあるのだろうか
『ちが〜〜〜っ!!』
姉『ど、どったの??大丈夫?』心配そうに俺を見る姉
『〜〜〜っ!』とても可愛いと、思う。それに実際に姉貴はモテモテな訳だし、世間的にも可愛いんだろう
『〜っっ!うぐぅう…』
姉『よしよし、今日は日曜日だから、お姉ちゃんが付いててあげるからねっ。何があったのかは知らないけれど、元気出して』と、頭を撫でる姉
『…姉貴…。…好き……はっ!』撫でられ、緊張がほぐれたせいか、思わず口走る
姉『えっ?』
『あっ!やっ!な、なんでもないっ!』
501続き:2009/09/12(土) 03:37:53 ID:ET9S/QQQ
姉『そう。なんでもないんだね』
『あ、ああ』
姉『それは残念だよ』
『あ、ああ?』
姉『お姉ちゃん、恋愛対象にならない?』
『……』俺の息子がギンギンに膨れ上がり、姉貴がそれに手を伸ばした
姉『…もう一度、言って…。そしたら、ここ、気持ち良くしてあげる…よ?』


それが童貞を卒業した日だった
502続き:2009/09/12(土) 03:40:25 ID:ET9S/QQQ
女『へぇ、そうなんですか』
『ええ、姉に恋した訳ですよ。ハハハ。変だと思いますか?』
女『いえ、ただ、嫉妬してしまいます。』
『…ほぅ』
女『ふふ。ま、だからと言って、手を抜く訳ではありませんので』
『…ありがとうございます』
女『…無事…だと良いですね』ステッキを握りしめて言う
『…ええ』魔王に捕われた姉を助けるために、ここまで来た
女『…』
『…』学校で学んだ知識を生かして、俺は…世界を…姉貴を救ってみせる
『クラスメイトはもう全滅。後は俺達だけだ。覚悟はいいか』
女『…勿論』女がたき火を消す。そして、辺りが暗闇に包まれた
『行こう』剣を手にとり、腰をあげる
女『この戦いが終わったら、愛人にして下さい』
『……難しいな』
女『ふふっ、冗談です』微笑む女。悪魔が笑ったように見えたのは気のせいだろうか
503続き:2009/09/12(土) 03:43:17 ID:ET9S/QQQ
魔王『ぐわーっ』死闘の末勝利をおさめたのは俺達だった
『姉貴ぃっ!』
姉『……』姉貴を封印していたクリスタルが音をたてて砕けちる。落下してきた姉貴を抱き抱えた時だった

ザクッ

『ごふっ』
女『ご苦労様。油断したね。この時を待ってたよ』
『…なっ』振り向くと、人の顔をした悪魔が笑っていた
女『その女はね、大事な大事な人材なのよね。破壊の魔女の生まれ変わりとも言われているのよ』
『はっ…はっ…』
女『あなたも馬鹿よね…私の男になってれば死なずにすんだのに』
『はぁ…はぁ…』
女『ちなみに、魔王なんてものは存在しないわ。そこに寝転がっているのは、校長よ?あんまり学校にいないから、知らないかもだけど』死体に目線を向けて言い放つ。その目は悪魔そのものだった
『な、なに…?』
女『うちのクラスが嫌に正義ぶっちゃってさ。お姉さんを救おう!とか。だから、お父さんと画策して全員殺そうって計画になったのに、あなた、お父さん倒しちゃうし』
『ごふっ』戦いのさなか感じていた、あまり乗り気じゃないオーラは間違いじゃなかった訳か
女『もう無茶苦茶』ぐりぐりと俺に突き刺す剣を掻き回す女
『あっ、ぐっ…!』
女『ふふ、ほっといたら死ぬかな?…絶望を感じながら死んでくれると嬉しいなっ』姉貴を奪われ、俺に背を向け歩きだす
『ま、まて…』駄目だ…力が…
女『ちゃお〜』
504続き:2009/09/12(土) 03:45:27 ID:ET9S/QQQ
悲鳴が聞こえた

次は助けて

次はやめてくれ

教職員は全員グルだったから殺してやった。後悔はない
・・・・・・・
女『ホンットやってくれるわね!!』
『……姉貴はどこだ……』
女『さっきからその台詞ばっかり!それ以外言えないのーーーーえ?ぐはっ…は、速い…!』
『もういい。お前に価値を見出だせない。さよなら』腹に突き刺した剣を引き抜く
女『へぶっ!い、痛い!痛いよぉっっ!いたいいたいいたいいたい!』うざいので無視した
・・・・・・
『……』立入禁止区域に、最愛の人がいた。クリスタルに封印されている
『姉貴…』
姉『……』
『姉貴ぃいいいっっ!』
505ラスト:2009/09/12(土) 03:46:34 ID:ET9S/QQQ
姉『ん…むにゃ…』
『さっさと起きてくれよ。学校遅刻するぞ?』
姉『…』
『どうした?』
姉『変な夢、見てた』
『ふーん。どんな?』
姉『あんたが私で童貞卒業する夢』
『ぶふっ!な、なんだそりゃ…』
姉『ふふ、正夢にしてみる?』
『全力で遠慮する』
姉『ちぇっ』
『こらこら、彼氏出来たんだろ?そんな簡単に、他の男に股開くんじゃねーよ』
姉『それはあんたの気を引くための嘘よ。鈍感』
『…まじ?』
姉『私のオカズはいつもアンタだし…』
『冗談だろ』
姉『携帯見てみる?アンタの写メ、かなりあるよ』
『まじか…』
姉『…き、嫌いにならないでよ?』
『…いや…』
姉『え?』
『むしろ嬉し……こほん!学校行くぞ!』
姉『あっ、あっー!最後まで言いなさいよっ!』
『う、うっさい!』
姉『なによー。昨日私の事好きって言ったくせに…』
『ぐ、ぐぐ…あ、あれは…』
姉『あれは、なによぅ…』
『…ああ、ああ!そうだよ!俺は姉貴が大好きさ!悪いか!悪いか!?』
姉『ライク?ラブ?』
『ラブ!!』
姉『やったぁっ』
506名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/12(土) 13:22:45 ID:NciuytuN
ここはオアシスだ。
507名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/12(土) 13:37:46 ID:HI9YQzQG
>>500-505予想外の展開に驚いたw
508名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/12(土) 17:20:41 ID:oPYCJp1h
ここのみんなでアネプラスを作ってくれ。
あんたたちならできる。
509名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/12(土) 22:43:49 ID:yb8Ssfic
アネプラス…

なんて甘美な響き

アマテラスみたい
原始日本人のDNAが姉を求めているのかッッ
510名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/13(日) 00:44:06 ID:F/itMhoE
ラブプラスのパクリですね
511名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/13(日) 06:22:26 ID:vG8xPFHk
妹もすてがたい

誰かシスプラスを作っておくれ
512名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/13(日) 10:06:26 ID:dz9dUX1I
おまいらこんな所で言ってないでコナミに言えw
513名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/13(日) 10:38:04 ID:vG8xPFHk
こんな所とはなんだwww

まあ毎日のようにこのスレを覗いてしまうのが、僕にとってのシスプラスです。
職人さんに感謝!
514名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/13(日) 14:47:48 ID:dz9dUX1I
>>513て、照れてまうやろ///
515名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/13(日) 15:10:06 ID:dz9dUX1I
妹「お兄ちゃ〜ん」
『妹がほしかったなぁ…』アニメキャラを見ながら呟く
姉『私がいるじゃない』
『けっ』
姉『ほほう』指の関節をパキパキ鳴らしながら俺に近づいてくる姉
『冗談です。お姉様』即座に取り繕う。プライドなんてものは母親の腹の中に置いて来た俺。死角はなかった
姉『よいしょ』俺の隣に座り、テーブルの上にある蜜柑に手を伸ばした
姉『食べる?あ〜ん』蜜柑を俺の口元に近付ける姉
『あー…ん。もぐもぐ』
姉『もぐもぐ』
主人公「大好きだ妹よ。一人の男として」
『ぶふっ…んぐっ』危うく蜜柑を吹き出しそうになるのを堪える
姉『ど、どうしたの』
『い、いや…日曜の朝から禁断の愛を放送ってどうなの』というか、このアニメ、妹とは別にヒロインいなかったか
姉『良いんじゃない?この二人、義理の兄妹だし』テレビを指差しながら言う
『そうだっけ?』
姉『そうよ。…ちなみに、私達も義理なのよ?』
『はいはい』
姉『アンタは…橋の下で拾われて…あーっ!』手に持っていた蜜柑を奪う
『もぐもぐ』
?『ただいまぁあああああっっ!』
俺・姉『うるさいよっ!』足音が徐々にこちらに近づいてきて、声の主がリビングにその姿をあらわす。母だ
母『えー、報告します。今日からうちでお世話する女の子です。同僚が海外出張で、今日から預かる事になったのよ。ちなみに…愚弟よ!あんたより一個下だから、仲良くしてやんなさいよ?よろぴこ〜』
俺・姉『は?』
女の子『よ、よろしくお願いしますっ!』ぺこりとお辞儀する女の子
『…マジで妹ができちまった…』
姉『むっ』ペチンっ!何故か姉貴に叩かれた
516名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/13(日) 23:34:33 ID:VhDofDQ1
ぐう畜だな
517名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/13(日) 23:58:11 ID:dz9dUX1I
女『文化祭も、もう終わりだね』校庭の真ん中で燃えているキャンプファイアーを見て呟く
『あの火を見てると、ちょっと悲しくなってくるよな』
女『日曜日にサ○エさんを見終えた時の憂鬱感に似てるよね』
『そうそう。あれはやべぇよな。うわ、休みがもう少しで終わるーってなる』
女『うんうん』
『…』
女『…』キャンプファイアーの周りではカップルが所々でいちゃついていた
『お前風紀委員だろ。不純異性交遊だぞあれ。学生の本分は勉学だ!というわけで取り締まってしまえ』カップル達を指差して言う。ちなみに俺達はキャンプファイアーの中心から少し離れた所にいる
女『ひがみだよね。それ。…動機が不純なのでその提案は却下します…というかあんたも風紀委員でしょうが』
『ぐわーっ』
女『そんな声出してもだーめ』少しきつめの顔して俺を叱る…が
『んな可愛い顔して叱るなよ…』
女『…あほ』
『あほですかそうですか…』褒めたというのにあほ呼ばわりされてしまった
女『…ね…ねっ』袖を引っ張りながら尋ねて来る幼なじみ
『ん?』
女『も、もし…ね、私達もあの場所に行ったとしてさ、い…違和感あるかな?』キャンプファイアーに集うカップル達をチラチラ見ながら言う
『…ぷっ』
女『な、なによっ』
『い、いや…なんつーか…お前、本当可愛いよな。もう大好きだよ、マジで』
女『こ、こ…ここ…こ、告白…?』
『…ああ。…え〜と…なんか、ロマンチックじゃなくてごめん』
女『い、い…いーんじゃない?…私達らしくて…さ…』
『で、どうなの』
女『…そ、それ聞くの?』
『…ずるいぞ』
女『う、うぅ………オホン…す、好きよ…私も』
『よっしゃーーい!』思わず大声を出す。当たり前だ。死ぬほど嬉しいからだ。勿論、大声のせいで周りの視線を集めたが、そんなもの関係ないくらい今の俺は無敵だった
女『ば、ばかっ。皆見てるじゃないっ。…も、もう…///』
518名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/14(月) 00:40:16 ID:MESAfIGQ
『やったぁ!魔法のヤカンを手に入れたぞ!これでお茶をくめば何でも願いを叶える魔人が出てくるハズだ!』
・・・・・
ガチムチな魔人(以下ガチムチ)『俺が魔人だ。何か用か』
『きれいな恋人を下さい!』
ガチムチ『お前は本当にそれでいいのか』
『えっ』
ガチムチ『そんな作られた幸せで、満足なのか』
『そ、それは…』
ガチムチ『…ふっ、そんなに幸せが欲しいのなら、俺が満たしてやろうではないか』
『えっーーーーーアーッ!』

『うわあああっっ!』
姉『わぁっ』
『はぁ、はぁ…こ、ここどこ?エジプト?』
姉『ここは日本で、アンタの部屋よ…どうしたの?うなされていたけど…』
『い、いや…。そ、そうか…夢か…』
姉『夢じゃないよ』
『え?』
姉『バけモノみたいなメでオレをミやがって』
『え、え?』グシャアッ!!よくわからない音とともに姉貴が破裂し、中から何かが出てくる
ガチムチ『第二ラウンドといこうか』あいつだった
『ひぇっーーーアーッ!』
519続き:2009/09/14(月) 00:42:00 ID:MESAfIGQ
『わぁああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっっ!』
妹『ひゃっ!』
『ここはどこでお前は誰だ!!』
妹『お、お家だよっ?そして私はお兄ちゃんのいもーー』
『嘘をつけ!俺には姉貴しかいねぇ!』グシャアッ!!
ガチムチ『バレタカ』
『アーッ!』

『ひぇあやぁ゛ぐえああ゛あ゛あ゛っっっく゛ぎぐっ!!』
姉『ど、どうしたのっ!?』
『あ、姉貴っっ!?姉貴なのか!?』
姉『そ、そうよ?』ぶわっ。涙腺がぶっ壊れた
『お姉ちゃぁああああああんっっ!』
姉『わ、わぁっ!いきなり抱き着いてどうしたっ。恐い夢でも見たのか?よしよし』
『ひっ、ひっく』高二にもなってこんなに号泣するとは思わなんだ…
『と、とりあえず姉貴』
姉『あ、お姉ちゃんて呼んでくれないんだ…』ボソッ
『へ?』
姉『な、なんでもっ』
『な、なんか用か?今日日曜だろ?』
姉『あ、あのねぇ。アンタ宛てに宅配きてるのよ』
『は?』姉貴が箱を持ってくる
『なんだ俺宛てって…』ガサゴソ
姉『懸賞かなんか?』
『いや…出してないよ』包みを開け中身を取り出しーーー
『ひぇあやぁ゛ぐえああ゛あ゛あ゛っっっく゛ぎぐっ!!』驚愕した。あのヤカンだったのだ
520名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/14(月) 00:45:36 ID:MESAfIGQ
姉『成る程…』
『なんか呪われる事したのかな俺…』姉貴に全てを話し後悔した
『ごめん姉貴。姉貴まで呪われるかも…』
姉『いいのよ。苦労は分けた方がいいの。アンタとなら尚更ね』
『お姉ちゃぁあん』じわ・・・
姉『弱ってる弟…イイ!』ボソッ
『ふぇ?』
姉『な、なんでもっ…。と、とりあえずお茶わかす?』
『やるしかないな…このまま放置はなんか嫌だし…捨てても帰ってきそうだし…』
・・・・・・
姉『え、えーと…魔人ちゃん?』
『ひぇあやぁ゛ぐえああ゛あ゛あ゛っっっく゛ぎぐっ!!』
姉『い、いや、このタイミングでそれはおかしいからっ』
魔人『ほ、ほんとーにごめんなさいっ!兄が迷惑をかけたようでっ』魔人は小さな女の子だった。夢に出て来たガチムチは兄のようだ
魔人『お兄ちゃんは昔から悪戯が好きでして…その、本当にすみません…』
『あ、ああ…。…あのさ…なんで俺なの…?』何故俺の所へこいつは来たのか。理由が知りたかった
魔人『そ、それは…ポッ///』
『は?』
姉『ぬ』
魔人『人間界を覗いていたときに…あなたの優しさを目にして以来…虜になってしまい…』
『は?』
魔人『あ、兄のような力はありませんがっ、精一杯頑張りますのでここに住まわせてくれませんかっ!!』
俺・姉『な、なんだってーー!?』多分ここで断れば、俺は毎晩の如くこの魔人の兄に襲われるのだろう。恐らくあの夢の悪戯はその警告だ
『お、おっけー!』
姉『な、なんだってーーーっ!!』
魔人『わああっ!やったぁああっ』こうして奇妙な生活が幕を開けた
521名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/14(月) 00:46:36 ID:MESAfIGQ
打つの忘れてた…>>520がラストです
522名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/14(月) 12:51:14 ID:vt5l5Zdn
>>515-520全部面白かったぜw しかし書くペース早いな。毎回驚くぜ。
523名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/14(月) 17:24:50 ID:MESAfIGQ
>>522ガチムチのストーリーはほとんどノリだけで何も考えずに作ったから、ウケるか不安だったんだけど…安心したぜw
524名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/14(月) 18:48:20 ID:vt5l5Zdn
何も考えずにこのクオリティーかよw仕事の昼休み中に読んでて飯吹きそうになったぜw
525名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/14(月) 19:21:25 ID:MESAfIGQ
>>524何て言うんだろうな
最初に、適当にキャラ同士他愛のない会話させて、そこからは勢いっつーか
パッ!て閃いた展開をノリと勢いだけで書きなぐった感じ


ちゃんと考えて作る時もあるけどね
526名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/14(月) 20:12:29 ID:vt5l5Zdn
パッと閃くってやっぱ才能だよな〜 本当に毎回乙です。
527名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/14(月) 20:36:25 ID:MESAfIGQ
>>526ありがとうwつーか誉め過ぎだw
528名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/15(火) 01:24:00 ID:wH1cPaWA
女『お仕事お疲れ様です』何故仕事帰りだとわかったのか…。とそこで、ああ…となった。こんな正装していたら思われるわな
『ああ…どうも』注文していたコーヒーを受け取る。田舎だからだろうか。フレンドリーな店員だと思った

田舎暮らしに憧れていた俺は、親の反対を押し切って、高校、大学生活七年間のバイトで貯めた金を使い、景色の良い田舎に住んでいた

『…』窓の向こうに広がる海を見る。夕焼けが混ざり、幻想的な景色が目に焼き付く
(良いもんだ…都会じゃ見れないぜ…こんなの)
女『この町にはなれましたか?』さっきの女の子だ。私服に着替えていた
『ええ』小さい田舎だ。知らない顔を見れば、引っ越して来た事がわかるのだろう
『こっちにきて一週間経ちますから』
女『うふふ。これ、良かったらどうぞ』紙切れを渡される。コーヒーの割引券だった
『ありがとう』
女『いえいえ』
529続き:2009/09/15(火) 01:28:29 ID:wH1cPaWA
『どうも』コーヒーを受け取る
日曜日。暇を持て余していた俺は、仕事帰りにいつも通う喫茶店に来ていた
女『あの割引券、まだ使わないんですか?』初めて話しかけられた時から一週間。俺と女の子は随分と仲良くなり、目が合えば話すほどになっていた
『いや、まず使う気ないしね』
女『あら、そうなんですか?』
『もったいないから』この町に越してきてからの初めての貰い物だ。手放すのは少し嫌だった

女『うふふ…ありがとうございます』
『どーも…そーいえば、君ってさ、バイトなの?』
女『えーと…当店ではナンパは…』
『いや…そんなつもりはなかったんだけど…』
女『ふふ、お兄さんはカッコイイので多少は許してあげましょう。…私はここの娘なんですよ。お父さんがオーナーなんです。今は私大学生ですから…まぁバイトですね、はい』
『へー、大学生』
女『お兄さんは社会人みたいですね』
『うん。俺は大学は卒業しちゃったよ。…田舎暮らしに憧れていてね。親の反対を押し切ってここまで来たんだ』
女『へー…あっ、じゃあ勉強…教えてくれませんか?』
『家庭教師でもやれってか?』
女『はぁい、そうです。今なら時給にコーヒーの割引券までつけちゃいますよ?』
『それは良い条件だね。…でも、見た所君、頭良さそうだけど…?需要あるのかい?俺』
女『はい、私、後ろから数えた方が早いんですよ?』自慢にならない事を自慢げな顔で言う女。少し呆れてしまった
530続き:2009/09/15(火) 01:30:07 ID:wH1cPaWA
ジリリリリ
『…ふぇ…』時計を見る。早い。今日は休日のはず…何故俺はこんな早くにアラームを設定したのか
『あ…今日から家庭教師するんだっけ…ふぁ……』途端に後悔が押し寄せる
『面倒だな…』
・・・・・・
『店内で良いのか』
女『私は部屋でも良かったんですけど…父が厳格なものでして…。ここなら俺が見てられる。とか言い出したんです…すみません』
『謝らないでくれ。構わないからさ』
女『お兄さんて、落ち着いてますよね。大人ですね』
『そうか…?』
女『はい…私の大学の男子とは大違いですよ』
『ふぅん…。ま、いいや、とりあえず苦手なやつから当たろうか』
女『あ、はいっ』
531ラスト:2009/09/15(火) 01:31:47 ID:wH1cPaWA
女『どうぞ』コーヒーをだされたので、遠慮なく受け取る
『ケアレスミスが目立つな。とりあえずお前、本当は頭良いよ。もう少し落ち着いて試験に臨め、な』
女『はいぃ…』
『…じゃあ、帰るよ俺』
女『あっ、お給料』
『いらないよ』
女『えっ?』
『いつもな、休日はどうやって潰そうかなって悩んでるんだ。だから、今日はその悩みを解決してくれたって事にして、チャラでいいよ』
女『……』
『…どうした?』
女『じゃ、じゃあですね…え〜と…』
『?』
女『こ、これからの休日、私と過ごしませんかっ?』
『…えーと…』
女『あ、えとっ、やっぱりお給料無しなんて、そんなんじゃあ私が悪いので、その分お返しとしてと言うか、私がこの町を案内しようかな〜っ…と…はい駄目ですよねうぅ…』
『…いや…いいね、それ。楽しそうじゃないか』
女『えっ』
『よろしく頼むよ』
女『あーーーはいっ!』
532名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/15(火) 03:38:21 ID:1BvLB2wi
>>530
やはりすごいな。
すげ〜和んだよ。
いつも良いSSを書いてくれありがとう。
533名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/15(火) 07:43:47 ID:43MI0Pgd
>>528-531こういうマターリな展開も凄く良いな。
534名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/15(火) 17:26:21 ID:wH1cPaWA
どうもノシ
余談だけど俺自身も田舎暮らしには結構憧れててさ。Airの雰囲気に当てられたのがでかいんだろうなぁ…
535名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/15(火) 19:08:34 ID:wH1cPaWA
『やっと休みだぜー』放課後。幼なじみを隣に帰路についていた
女『あ、あの…さぁ』
『おう。明日遊ぶ約束か?』
女『え?あ、うん。遊ぶ遊ぶ。って…それよりさ、相談があるの』
『相談…?』
女『私の友達…友達よ?友達。…の話しなんだけどね。そ、その娘さぁ、好きな男の子がいるのよね』友達を連呼する幼なじみ。そんなに強調するところなのか?
『ふんふん』
女『そ、その娘が惚れてる男ってのがまた面倒な奴でね…』
『チャラ男?』
女『そ、そんな奴に惚れるかっ!』まるで自分の事のように言う。何なんだ一体
『す、すまん』
女『ものすっっっっっっっっっごく鈍感で馬鹿なのよ』
『そんなに?』
女『ラブコメの主人公並に』
『そらすげーな』
女『オメーの事だよ…』ボソッ
『は?』
女『いや。…。…あのね?…そいつはね…鈍感で馬鹿だけどいざって時には頼りがいあるしカッコイイし一緒にいて楽しいし、もう今すぐ抱き着いて甘えたいんだよばかやろぉおおおああああああああああああ!何言ってんだろ私恥ずかしぃいいいいいいいっっっ!!』
『お、おいーーーーがはっ!』
女『はっ!ご、ごめんっ!照れ隠しっていうかなんというか…』
『み、みぞおち…ぐ、は…』意識が途切れた
536続き:2009/09/15(火) 19:09:18 ID:wH1cPaWA
見慣れた部屋で目を覚ます
『お前の部屋、久しぶりだな』
女『おんぶするの大変だったんだぞ』
『悪いのはお前、な』
女『…ぐ…』
『…というかさ、俺、わかったんだよ』
女『へ?』
『…さっきの話し。お前…自分の事だろアレ』
女『えっっ///』
『ごめんな。気付かなくて』
女『…え、いや…そんな…。き、気付いてくれただけ嬉しい…や、ちょっと待って、あ、あ、あ〜…顔ヤバイ今…えへ、えへへ〜』
『えーと……で、誰なんだ?』
女『…は?』
『お前が惚れてる奴って』
女『………』
『…どうした?』
女『〜〜〜〜〜っっ!!』
ドゴッ
537続き:2009/09/15(火) 19:10:24 ID:wH1cPaWA
妹『お兄、大丈夫?』
目を覚ますとそこは一番見慣れた場所だった。俺の部屋だ
『……お前、携帯出せ』
妹『…え?』
『俺がおんぶされてる姿、撮っただろ』
妹『ぎくっ』
・・・・・・
『よっ』夜風が気持ちいい。俺は幼なじみのメールを受信し、ベランダに来ていた
女『きょ、今日はごめんね』向かいのベランダには浮かない顔した幼なじみが居る
『いいよ』
女『…』
『…』お互い向き合って沈黙
『俺の部屋、くる?』
女『え、えーと…今日は外が良い…かな』
『そっか。…あのさ』
女『う、うん?』
『えーと…。…あ、明日、遊ぼうな』
女『う?う、うんっ』
『…』
女『…』
538ラスト:2009/09/15(火) 19:13:59 ID:wH1cPaWA
『…あ、あのさ』
女『ん…』
『今日の話しなんだけどさ…。え〜と…。…俺…告白…してもいいかな』
女『…あんた…ホモだったの?』
『ち、違うわっ!お前馬鹿か!鈍感かっ!』
女『あんたにだけは言われたくないわっ!』
『いやまぁそれは置いといて、だな。あのな、俺が言ってるのはな、好きな奴がいるお前に、俺が自分の気持ち…好きだよって伝えても構わないかって聞いたんだ…よ?…あーっ!全部言っちまったぁあああ!何この雰囲気もくそもねぇ告白!!』
女『えっ、ちょ、待ちなさいっ!それ、マジ!?』
『いや、やり直しをさせてくれないか』
女『嫌ダメ!今すぐに私を好きだと言って!言いなさいっ!』
『ちょ、な、なんだよっ!お前好きな奴がいるんじゃないのかっ?何でそんなに嬉しがってーーー』
女『今日話した相談は全部私とあんたの事よ!!馬鹿!!!』
『はぁ?……!!!…ちょ、ちょっと待て…今すぐに抱き着いて甘えた…』
女『そこは思い出すなぁあああっっ!』
妹『おめでと〜二人とも』一階から声。あ、これ全部つつぬけっすか
『…と、とりあえず俺はお前が好きだ!だから、俺に甘えろ!というか甘えてください!』
女『…と、とりあえず私はアンタが好きだ!だから、私は甘える!というか甘えさせてください!』
妹『お兄達恥ずかしいよっ!少しボリューム下げてよ!』
俺・女『すんません///』
539名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/16(水) 07:40:09 ID:jSaBf3AE
>>534なるほど、読んでて一瞬鍵ゲーっぽい雰囲気だと思った。>>535-538これも良いな。最後の方はワロタw
540名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/18(金) 01:22:15 ID:Y8lSadGJ
『勉強教えてくれ』ワイワイがやがやとうるさい昼休み。俺は隣の席の委員長に相談を持ち掛けていた
女『…は?』
『委員長頭良いだろ?』
女『そ、そーいう事は友達に頼めば良いでしょう?わた、私、友達とお昼だから。じゃあね』ガシッ!立ち上がり、去ろうとする委員長の腕を掴む
『俺友達いないんだ』
・・・・・・
悪友『おいおい昼休みに勉強なんてどうしたよ』
『誰だお前は。あっち行け』
悪友『ひでぇ〜、ワロス』
『なんだよワロスって』笑いながら立ち去る友人。なんだアイツは。去る前に俺の質問に答えろよ
女『ちょっと待ちなさい』
『どうした、トイレか?』
女『ち、違うわよっ!何よ、今の親しげな感じ!』
『え……嫉妬?…まいったな…』わざとらしく髪をかきあげる俺
女『違うわ、よっ!!友達いないんじゃなかったの!?』
『いや、だからさ、誰だお前って言ったじゃんか俺』
女『…』睨む、ひたすら俺を睨む委員長
『…すまん。実は委員長と勉強したかっただけなんだ。許せ』
女『えっ?…も、もうっ!それならそうと最初から言いなさいよ!な、なんで上から目線なのか気になるけど…そーゆー事なら許してあげるわ。それに、冗談だってわかってたし』
『ちょろいもんだ』
女『前言撤回。さようなら』
『ま、待ってくれよぉ〜』棒読みで言う
女『うふふ、捕まえてごらんなさ〜い』さらに俺と同じように棒読みで言う。そして、教室の一角で、浜辺でカップルがよくやるような光景を再現するアホ二人
野次馬『ヒューヒュー』
女『えっ!?…///』皆から見られていた事に気付いた委員長が大人しくなる
『ま、自業自得だな』と、肩にポンッと手を置いて言った
女『ほとんどアナタのせいでしょうがっ!』
541続き:2009/09/18(金) 01:23:46 ID:Y8lSadGJ
『ふぁあ〜。委員長、一緒に帰らねぇ?』気がつけば放課後。今週は俺と委員長は掃除当番ではないので、誘ってみる事にした
女『馬鹿がうつるから、やだ』
『そっか、んじゃな』
女『えっ?ちょ、ちょっと待ちなさいよ!』
『どうした』
女『…コホン。私、頭良いから、その…馬鹿なんて吹き飛ばしちゃうから…。い、一緒に帰ってあげてもいいわよ。と、特別に』よくわからん理屈で言う
『ちょろいもんだ』
女『……』
『…おい、今のはツッコミを入れる所だろうが…さっきみたいに前言撤回!とかさ』
女『…い、いいから帰るわよ!』
『ま、待ってくれよヒステリックおばば』
女『…』睨む、ひたすらに俺を睨む。委員長は睨みだけで人を殺せるのではないかと思えるくらいの睨みだ
『ごめん可憐美少女』
女『さ、行くわよ』
『へい!隊長!』
542続き:2009/09/18(金) 01:33:14 ID:Y8lSadGJ
女『というか、最近アナタ…結構私に何かと絡んでくるよね。どうして?』隣を歩く委員長が言う
『委員長に、気があるんだ』
女『………え』
『…』
女『ちょっ、ちょっと!何か言いなさいよっ』
『冗談だ。んーとな、今までずっと一緒のクラスだったじゃん俺達』
女『うん』
『せっかく三年になっても一緒だったんだし、委員長ともっと仲良くなりたいと思ったんだ。…あ、そういう意味では気があるってなるのか』自分で言って笑う。言ってて気付いたからだ。恐らく俺は、委員長が好きだと
女『……それは、最近思った事なの?』
『…んー…。いや、多分前々からそういう気持ちはあったとは思うが…よくわからん。すまん』
女『そう。……私……私は…』
『ん?』
女『私は…ずっと前から、仲良くしたいと思ってた』
『…マジ?』
女『うん。…一年の時さ、話し合い…文化祭の出し物とか決める時ね、全然まとまらなかったの覚えてる?』
『…ああ、あの頃な。一年時俺らのクラスが一番、ヤンチャな奴が集まってたからなぁ』
女『アンタを含め、ね。うふふ…』教室の前であわてふためく委員長が目に浮かんだ。懐かしい気持ちで胸がいっぱいになる
女『で、ね。そんな時アナタが必ず私を助けてくれたの。臨時副委員長だぜ!とか言っちゃって』
『ああ〜、言ってたなぁ』
女『…そこからは、ずっとアナタを目で追ってた』
『…え』
女『こ、ここまででいいわっ!じゃあねっ』
『あ、おいっ!』
543続き:2009/09/18(金) 01:34:14 ID:Y8lSadGJ
女『…お、おはよう』
『お、おう。今日は…その…お、遅いな』委員長が予鈴が鳴ってから教室に入って来るとは。何かあったのだろうか
女『その…』
『う、うん?』
女『きょ、今日…学校来ようか…な、悩んだんだ』
『えっ?…ど、どうして…』
女『…は、恥ずかしいからに決まってるじゃないっ…///』赤面している委員長。多分俺も赤面しているだろう
『…』
女『…』
『あ、あのさ』
女『な、なに…?』いつもの委員長とは思えないか弱い声
『〜〜〜〜〜〜っ!ぷはぁっっ!』
女『ど、どうしたのっ』
『何でもない!悶えると呼吸がとまる生き物なんだよ。人間とはな!』
女『は、はぁ』
『そ、それより…きょ、今日昼飯、一緒にしないか?』
女『え、えっ…?…あ、今日は…と、友達と食べようかな…って…。あ、アナタも友達と食べればい、良いじゃないっ』
『…じゃあ友達と食べるわ』
女『えっ……そ、そう…』
『という訳で委員長、お昼一緒にしようか』
女『………へ』
『俺の友達は委員長しかいないんでね』我ながら苦しい。…無理か
女『…そ、そーゆー事なら仕方ないわねっ。まったく…は、早く友達作りなさいよ?』
『お、おう』よっしゃぁああああああ
544ラスト:2009/09/18(金) 01:35:01 ID:Y8lSadGJ
女『これとこれとこれと』
『こ、こんなに良いのか?』ワイワイがやがやとうるさい教室を抜けて、俺達は屋上に来ていた。提案したのは俺だ
女『うん。いつもは友達と分けっこしたりして食べるから、一人じゃ多いのよ』
『へぇ…』
女『そ、それに、アナタ一年生の時からパンや学食ばかりでしょう?え、栄養が偏るわよ』
『…よ、よく知ってるな』
女『だ、だから言ったじゃない…目で…も、もう!何言わせるのっ!』
『俺が悪いのか…?』
女『そうよ。…あ、でもお弁当の時もあったよね。すごくたまにだけど』本当によく知ってるんだなオイ
『親がよく出張に行くんだよ。まぁ自分で弁当作れば済む話しなんだけど、妹のも作ってるから面倒でな』
女『へぇ…妹さん居たんだ。というか、アナタ自炊出来るんだ…意外…』
『意外とはなんだ意外とは。妹が全く出来ないから、俺がやるしかなかったんだよ。んで、そのうち色々覚えてな。自慢じゃないがお前より上手いかもな、俺。ははは』
女『…』
『…どうした?』
女『…食べたい』
『…は?』
女『…あ、アナタの………お弁当…というか…手料理』
『…』
女『…』
『その、なんだ…毎日作ってやっても構わないんだけどな』
女『へっ?』
『朝昼晩とさ』
女『…あ、あの〜さぁ…そ、それって…』
『…そ、そーゆー事だよ!』
女『…も、もしそーゆー事なら、ゆ、唯一のと、とも…友達が、居なくなっちゃうよ?』嬉しそうな顔して冗談を言う
『か、彼女に昇格するだけだろ。気にしねぇよ』
女『か、彼女…。ちょ、ちょっと待って。ごめん、今こっちーー』
『見てやるよ、安心しろ』
女『見ないでって言おとしたのよ〜っ!ばかっ!吹き飛ばしちゃうぞ!』
『何可愛い事言ってんだ』二人、キスをした
545おまけ:2009/09/18(金) 01:50:37 ID:Y8lSadGJ
女『ねぇねぇ』授業中。彼女兼委員長がぼそっと小声で話しかけてきた
『ばれるぞ』ぼそっ
女『大丈夫だって、私達は窓際一番後ろの席とその隣で、先生は黒板とにらめっこなんだよ?』ぼそぼそ
『…ったく』周りにばれないよう静かに唇を重ねる
女『…ん…』
『…』
女『むふふ、後でまた、しようね』ぼそぼそ
『…お前、キャラ変わってないか?』ぼそぼそ
女『アナタ色には染まったかも』ぼそぼそ
『…告白したのはさっきだぞ。まだデートすらしてないのに…染まるわけないだろ…』ぼそぼそ
女『もう。細かいなぁ…まぁそういう所も好きなんだけど…。…ね、ね』ぼそぼそ
『んー?』
女『んー…』と、唇を突き出す
『ぶっ』
女『んー…』
『この授業終わったら帰れるんだから、我慢しろっ。後でいくらでもしてやるからっ』ぼそぼそっ
女『…ぐじゅ…』俺がそう言うと、途端に泣き出しそうな顔になった
『だーっ!』
先生『うるさいっ!』
女『あはは、怒られた怒られた』さっきのお水はどこへやら。大爆笑の彼女兼委員長
『あははっ!後で覚えてろよてめー』無茶苦茶焦らしてやる。そう心に決めた、そんな授業だった。…勉強しろよ
546名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/19(土) 21:56:26 ID:gdoy+Dvs
『もう一杯…グヒッ』
女将『飲み過ぎだよ』
『…いいんだよ…業績不振でクビ間近だし、この歳で童貞だしよ…グヒッ』要するにやけ酒したいだけだった
女将『私は、アンタも捨てたもんじゃないと思うけどね』
『…いいよ。そーゆー建前』
女将『…本心だよ』
『はーいはい…んぐ、んぐ、んぐ』
女将『ちょ、ちょっと兄貴!一気飲みは体に毒なんだよっ!?』
『やめろー!兄貴言うな!雰囲気が壊れるだろーっ』飲みに行く金がないから、妹に女将役をやってもらっていたというのに
妹『もういいでしょ…慣れない口調はしんどいの』
『普段とあんまり買わんねーじゃん…』
妹『何か言った?馬鹿兄貴』
『いえいえ』
妹『もう寝るね。…一緒に寝てあげようか?兄貴』
『うっ…ちょっと寂しい気分だからその提案は嬉しいんだが…い、いいのか?』
妹『…まぁ、ね…兄貴自殺しちゃうかもしれないし』
『そ、そこまでは憂鬱じゃないぞっ?』
妹『はーいはい』
547続き:2009/09/19(土) 21:58:18 ID:gdoy+Dvs
妹『…マジなの?』妹の作った晩飯を食べながら、俺は今日通告された内容を話していた
『来月から地方だってよ』左遷だ。住居は用意されているらしい
妹『…兄貴、仕事変えようよ。一緒に探してあげるからさっ。ねっ?』
『馬鹿。こんな不景気に仕事変えれるかよ。それに、俺達の親は他界してるんだぞ?転職に失敗したら、誰がこの家支えるんだ』
妹『支えるもなにも来月から居なくなるじゃんか、兄貴…』
『大丈夫だよ。仕送りするから』
妹『あ、兄貴料理出来ないじゃんかっ!』
『なんとかなるだろ』
妹『私が心配してるのに、何よその曖昧な返事っ』
『…もういいだろ。俺だって嫌なんだよ。ここ離れて…お前の顔見れなくなるの…』
妹『兄貴……。…。…私もいく』
『…は?』
妹『私も行く』
『おい、大学は』
妹『もう行く必要ない。単位足りてるから』
『いつ帰ってくるかわかんないんだぞ?!就職はどうするんだ』
妹『わ…わかんない…』
『…はぁ…。わかったよ』
妹『…へ…?』
『当分は炊事洗濯頑張ってくれりゃいーわ』
妹『…兄貴…。う、うん』
『…ぷっ』
妹『うん?な、なに?』
『い、いや…何だか夫婦みたいだなって』
妹『ひぇっ?…も、もうっ……馬鹿///』
548続き:2009/09/19(土) 21:59:51 ID:gdoy+Dvs
地方に左遷されてから一週間
何故か俺は業績バリバリに最高だった。新婚パワーみたいなもんだろうか。あの時口にした一言を意識するだけでここまで違うとは
…最初からこの力出せよ、俺

『そういえばお前彼氏いないんだよな?』妹の作った晩飯を突きながら、尋ねる
妹『いたらここに座ってないよ』
『意外だな…お前、無茶苦茶人気だったのにな』二年間一緒の大学に居たが、こいつはかなりの人気があった記憶がある
妹『かなり告られた記憶あるよ…全部断ったけど』
『…』
妹『どったの』
『…処女?』
妹『そだよ。…もぐもぐ』
『…なんか…兄ちゃん嬉しいぞ…』
妹『はいはい。兄貴、ソース』
『へい』ソースを手に取り、渡す
妹『さんきゅ〜。どばどば〜っ…と』
『…お前、俺以外の前だと猫被ってるじゃんか』
妹『うん』
『彼氏出来たら、どうするんだ?被り続けるのか?』
妹『…わかんない。てゆーか、作る気ない』
『…俺達の家系はここで絶えるのか…ごめんなさいお袋、親父…』
妹『こらこら。兄貴が…け、結婚…す、す…すんな』
『オイ。そこは、すればいいじゃん。だろ』
妹『ふーんだ。妹にお世話されてるようじゃまだまだだよ〜だ』
『ぬ、ぬ…』
549ラスト:2009/09/19(土) 22:02:07 ID:gdoy+Dvs
『帰って来たぜーーーっ!』超一流エリートと言っても過言ではないくらい今の俺は無敵だった。意味わからんが
妹『兄貴、頑張ってたもんね』
『久しぶりの我が家だ…。というか、お前も頑張ってたからな。つかお前いなきゃ俺死んでる、恐らく』
妹『おいおい』
『…あのな』
妹『なに?』
『ひ、引くなよ?…就職なんてせずにさ、今までみたいに…俺の帰り、ま、待っててくれないか?』
妹『…な、なになに〜、私にぞっこんなの?』
『…まぁ、な。妹に思いを寄せてしまった変態さ、俺は』
妹『はぁ、全く…。…いいよ』
『…え…。えーと…それは、あの…そーいう意味で捉えてもいいんだ、よな?』
妹『…ばぁか。…。…今日、卒業式しよっか』
『…へ?な、なんの?』
妹『…お、お互いの…いっ、言わせんなっ!馬鹿兄貴!』
『ちょ、なんなんだ?生理かっ?』
妹『生理違う馬鹿っ!馬鹿兄貴!本当に馬鹿!』
『な、なんだよ馬鹿馬鹿って』
妹『やっと恋人になれて私の初めて捧げる時が来たってのに…鈍感』ぼそぼそ呟く
『なんだ?よく聞こえないぞ』
妹『兄貴の馬鹿って言ったのっ!ホンットもう……ふふっ』
550カズヤ ◆jZf82rB5qU :2009/09/20(日) 00:18:07 ID:kRSSP7c9
エロさが足りないな
551カズヤ ◆jZf82rB5qU :2009/09/20(日) 00:20:05 ID:kRSSP7c9
それと文才が無いな
俺が手本を見せてやる想像力とはいかなるものか教えてやるぜ
552名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/20(日) 00:38:40 ID:2TLzs1UD
>>551頼む
553名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/20(日) 03:38:57 ID:wV40VasM
>>551お手本見せてくれ
554カズヤ ◆jZf82rB5qU :2009/09/20(日) 04:09:20 ID:kRSSP7c9
リクエストはあるか何を見たい
555名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/20(日) 04:25:36 ID:iujzvkGI
>>554
『宇宙人とベジタリアン』でヨロ
書けない、とは言えないよな?
556名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/20(日) 09:02:53 ID:2TLzs1UD
>>554
1番得意なジャンルで
557名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/20(日) 20:45:35 ID:H5B0lIuH
>カズヤ氏
シルバーウィーク中にヨロ

いつもの職人氏にも期待してマス。
連休中はカズヤ氏があっためてくれてる筈なので、どうか鋭気を養って今後もワクワクさせてください。

別に煽りじゃなくて、名乗りをあげた方もおられるので、切磋琢磨して盛り上げてほしいのです。
いっつも読んでるだけの俺が言うのも図々しいですが、楽しみにしてマス。
558名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/20(日) 21:24:37 ID:2TLzs1UD
女『明日テストだよね。…私がテスト中に教えてあげようか?』テスト勉強している俺を見て幼なじみが言う。はっきり言ってとても素晴らしい案だ…だが
『いいよ』それは遠慮した。俺にもプライドがあるからだ
女『そっか』
『…』
女『恥ずかしいよ。なに?』幼なじみの身体をちらちら見ていると、顔を赤らめ、こちらを睨んできた
『いや…』
女『うん』
『お前、ほんとに幽霊なんだよな』一週間前に事故死したというのに、昨日姿をあらわしたのには驚かされたもんだ
女『うん。でも、私の姿、あなたにしか見えないのはなんでだろ?…えへへ、運命かなにかかなぁ』破顔して言う。にやけすぎだ、馬鹿
『幽霊と運命的ななにかになってもな…』
女『ぐぅう…』
559名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/22(火) 16:52:01 ID:P/NZgFf0
>>558的なのは好きだ
560名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/22(火) 18:54:04 ID:ce28sv5B
というかカズヤはどこに行ったんだ?釣りだったのか?
561名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/22(火) 19:55:03 ID:ce28sv5B
『最近なんだか憂鬱でさ…人生に疲れたっつーか…』
父『そうか』
母『そう』
妹『キャハハハ。あの芸人おもしろーい』
姉『もしもし?あ、うん。今からホテルね?はいはい』
『……………』食卓を囲む家族に、どうか不幸が訪れますようにと願い、俺はリビングを後にした

『ふー…』ベッドに体を倒す。その時、ピピピと携帯が鳴った。メール着信音だ
幼なじみ《今日元気無かったけど大丈夫?》
『…うぅ』幼なじみの優しさに涙が出そうになるのを堪える
《ありがとう。大丈夫だ。それより今暇?今から遊ばないか?》
『持つべきものは幼なじみだな…うぅ』ピピピ
『…おっ』メールが来た。恐らく幼なじみからだろう
幼なじみ《ごめん!!今から彼氏とデートっ!》
『…初耳だぞ…彼氏…だと?…』
『…べ、別に俺アイツの事好きじゃねーし!か、関係ねーし!』壁に向かって言い放つ。途端に虚しさが込み上げてきた
『べ、別に…す、好き…う゛わ゛あぁああっっ!!ちくしょぉおおおっ!ぐぉおっ!』
『ぐっ…ちくしょう…ちくしょうちくしょうちくしょう!』ピピピ。悔しさをぶちまけている最中に携帯が鳴る。誰だ、こんな時に。空気を読め
幼なじみ《で、どこに行くんですか?私の彼氏さんっ。あと、叫びすぎです。隣なんだから丸聞こえダヨ》
『…』恥ずかしさと嬉しさが同時に込み上げてくる。そうだ、アイツはニクい奴だった
562続き:2009/09/22(火) 19:56:30 ID:ce28sv5B
日を改め翌日。俺達は休日を利用して遊びに繰り出していた
幼なじみ『それにしても昨日は凄い叫び声だったねぇ。にやにや』
『勘弁してくれ』思い出すだけで顔から火が出そうになる
幼なじみ『あはは。あ、あれ』
『え?』幼なじみが指差す方を見る。そこには俺を除く家族全員がいた
母『それにしても昨日の叫び声なにかしらねぇあれ』
姉『あの子最近ヤバイ』
父『家族水入らずの外食にも来ないし、何を考えているのか』
妹『キャハハハ』
母『大丈夫かしらねぇ』
姉『ヤバイよヤバイ。絶対ヤバイ』
妹『キャハハハ』
幼なじみ『あ、ファミレス入ってった』
『言いたい放題だなおい』どうやら家族から俺は変な目で見られているようだ
幼なじみ『味方いない感じだね…』
『ああ…もうお前しか頼りにならねぇぜ…相棒』
幼なじみ『ふっ…まかせなさい』
『ふふ』
幼なじみ『うふ』
俺・幼なじみ『あーっはっはっはっはっ!』道行く人々が俺と幼なじみを変な目で見る…が、あまり気にしない事にした
幼なじみ『ゲーセンに行くぞぅ』
『殿、シューティングにございますか!』
幼なじみ『いな!格ゲーなり!』
『御意!』
563ラスト:2009/09/22(火) 19:58:02 ID:ce28sv5B
『遊んだ遊んだ〜。ふぃ〜』
幼なじみ『うーんっ』隣に座って背伸びしている幼なじみを見る。…その姿が可愛いのは気のせい…ではないのだろう
『この公園懐かしいな』10分前くらいか。帰るのを惜しんだ俺達は二人並んでベンチに座り、夕焼けに染まる公園を眺めていた
幼なじみ『うん。…誰もいないと静かだね』
『今の子供にはゲームがあるからな。公園なんてこんなもんだろ』
幼なじみ『なんだか寂しいね』
『今日ゲーセン行った奴が言うか』しかも提案した張本人だ
幼なじみ『あはは』苦笑いしてごまかす
『…ったく…』
幼なじみ『…あのさ』
『うん?』
幼なじみ『明日も…明後日も。そのまた次の日も、ずっとずっとさ。一緒にいれたら…ううん…一緒に…い、いたいね…///』
『…そ、それってさ…』
幼なじみ『……お、女の子にこれ以上言わせるの?…ば、ばか…』膨れっ面を見せ、見つめあっていた顔をぷいっと隠す
『…悪い…えーとな』
幼なじみ『…ぅん…』俺は、今日という日を永遠に忘れないだろう
『もう知ってると思うけど。俺はーーーーーーー
564名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/23(水) 02:47:35 ID:evkm3Yop
>>561-563最初が特に良かった。これで続きが気になって一気に読めたw
565名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/23(水) 08:16:34 ID:kYeE2P+t
>>564
周りは皆敵だらけなんだけど、一人だけ頼もしい味方がいるって状況が凄い好きなんだよ俺

ちょっと厨二くさいなww
566名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/23(水) 11:47:16 ID:r/a8UmBm
『追い詰めたぞ』
『くっ、ここまでか・・・』
どきゅーん『ぐはっ!』
『俺を忘れてもらっちゃ困るぜ!!』

みたいな?
567名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/23(水) 12:07:19 ID:kYeE2P+t
>>566
そーいうのもアリだな
具体的には、何らかの理由でダークサイドに落ちたヒロインが世界全てを敵に回すんだけど、主人公だけはヒロインの味方

とかね。俺はこーいった王道が大好きなのさ
568名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/23(水) 17:01:45 ID:evkm3Yop
そういうお約束な展開はいつ時代もあるよね。ただ、そういうお約束な展開を退屈にしないように書ける人は本当にうまいと思う。映画にしてもゲームにしても。
569名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/24(木) 00:39:20 ID:WJHRKkbe
妹『お兄〜。あれ?なにこれ書き置き…?…ポケ○ンマスターになってくる…?…はぁ?』

『やめろぉおお』食卓を飾る会話を俺は必死になって止めていた
姉『それマジ!?私ん時は海○王になってくる!とか書き置きがあったよ!?』
妹『ぶふっ!あはははは!』
『ぐわぁあああああ!』それもそのはず。話しの内容が、俺の恥ずかしい時。若気の至りな内容だったからだ
妹『お兄子供すぎ!あははははっ!』
『やめてマジやめて!もういいだろ!』
姉『あははは…ん?』姉貴の携帯が鳴りだす
姉『…あ。うん。はいはい。おっけー』
妹『…どったの?』
姉『ごめん。晩御飯残すね。彼氏からだわ』
『…助かった…ありがとうお兄さん…』
姉『まだ早いっつーのっ///』
妹『いってらー』
姉『んー』ドタバタと行ってしまった
妹『…二人だね』姉貴は彼氏と。両親は出張
『だな』
妹『…お兄』
『もぐもぐ…なんだ?』
妹『…さっきはごめんね』
『…いーってことよ』
妹『…うん。…もぐもぐ』
『もぐもぐ』
570名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/24(木) 00:42:52 ID:WJHRKkbe
>>568
だな。…まぁイロイロと必要な要素はあるけど、やっぱ魅力的な敵・ライバルキャラがいるだけでも俺的には十分面白い

んでそいつらと共闘しちゃったりするとスゲー興奮するw
571名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/24(木) 12:42:05 ID:Spf/9CGZ
それ分かるわ。ルパン三世だと銭形のとっつぁんとルパンが組む時は燃えるw
572名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/24(木) 18:56:04 ID:WJHRKkbe
>>571まさにそんな感じだなw
ゲームやってて馬鹿みたいに強かった敵キャラが仲間に加わった時の興奮と感動とかもうねww
573名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/24(木) 19:29:28 ID:vMIMSiQv
敵対する女性剣士と何らかの理由で休戦→共闘→芽生え
というテーマでリクエストさせて頂きまつ
574名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/24(木) 20:29:26 ID:WJHRKkbe
>>573やってみよう
575名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/24(木) 20:43:41 ID:WJHRKkbe
全然思いつかん。ちょっと厨二くさくなるかも
576名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/25(金) 07:27:17 ID:pRERZLny
何故か昨日カキコミ出来なかったぜ…
577名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/25(金) 07:28:42 ID:pRERZLny
女『…殺せ…』周りには無数の死体とカラス
『…遠慮しておくよ』その中心に俺と…敵国の女はいた
女『…ふざけるな!女だからと情けをかけるつもりかっ!』
『…少し昔話をしてやろう…』首もとにかけた剣先を引っ込める
女『…なに…を…?』女は安堵したのか腰を抜かしその場で尻餅をついた
『俺の村は、戦線最前線だったのさ』
女『な…何が言いたい…』尻餅をついた事が恥ずかしいのか顔を赤らめる女
『…力ある男達が狩りに出向いた時に村は襲われ、全て焼き尽くされた……』
女『な…に…?』
『俺には妹が居てな…お前に似ていたよ』
女『……』
『俺がこの戦争に参戦した理由は…復讐だよ。…お前も似たような理由で兵に志願したんじゃないのか?』
女『…わ、我が国がそのような姑息な手を使うとは…』
『…誰もお前らが焼き尽くしたなんて言ってないだろ?』
女『な、に…?』
『…俺達一族は戦争には消極的だったんだ』
女『…まさか』
『確信はない。だからこそ、だ』
女『…な、なんだ』
『俺はこの戦争でいくつもの命を奪った。…もし俺の考えが正しければそれは罪のない命』
女『…』
『だから、その時はお前が俺を殺してくれ…生かしてやるのはそのためさ』
女『ま、待て!!ふ、ふざけるなっ!待てっ!』
『じゃあな。…強くなれよ』正直に言えば、女の剣先が震えていたからだ
『怖いなら戦場に来るなよ…あほ…』
578続き:2009/09/25(金) 07:30:01 ID:pRERZLny
国は俺を英雄として迎え入れた
そこからは簡単だった。用意された高い地位を利用して真相を暴き出す事に成功したのだ
『…俺の考えた通りだったか』今すぐにでも亡国するか、亡命して復讐か
『いや…亡命は無理か』俺は英雄として名を馳せてしまっている
『…復讐者…か。…面白い』

『やれるだけやってやるか』
579続き:2009/09/25(金) 07:30:48 ID:pRERZLny
女『目が覚めたか』
『……美人になったな』
女『うるさい』3年ぶりか
『…っつ…。…ここは?』
女『谷底だ。ちょうどお前と私の国の間あたりの。ほら、あるだろ』
『…ああ…』目の前のたき火を見ながら今までの経緯を思い返す
女『無茶苦茶だな。話題になっているぞ』
『俺の考えた通りだったよ。…今ここで殺すか?』
女『…いや、遠慮する』
『…そう』
女『何をやらかしたんだ』
『国際指名手配になるような事』
女『…森の中で倒れているお前を見つけた時は驚いたぞ』
『…お前は何でこんな所にいるんだ?』
女『今更だな…警備だ。一応最前線だからな。この辺りは』
『…で、こんな人気のない所まで来て俺を保護してくれた訳か』
女『…うるさい…。ふんっ、これで貸し借りは無しだからな』と、立ち上がり去ろうとする女。その手を掴んだ
女『なんだ』
『手を貸してくれ』
女『…はぁ?』
『お前が俺を縛って捕らえた事にして、国王に謁見する』
女『…何が望みだ』
『亡命と復讐』
580名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/25(金) 07:31:54 ID:pRERZLny
俺に出来るのはここまでだ。後は好きに妄想してくれ


というか続き作るの面倒になったw
581名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/25(金) 21:38:10 ID:RmMfi5i5
>>577-580
いえいえ、十二分に堪能させていただきましたw
相変わらず引き出しの多さに感服致しますな
リクエストにお応え頂きトンです!
582名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/26(土) 01:13:33 ID:SyOHOP+C
悪友『俺は…世界を…世界中を見てみたい』夕焼けに染まる空を村外れの高台から眺めていた幼なじみが言った
『もう…村を…出るのか…?』
女『……』
悪友『俺達三人は…今までずっと一緒だったよな。…でも、これからは別々だ』
『…そっか…昔から言ってたもんな…』
悪友『こんな小さな村で生涯を終えるなんて嫌だからな…』
『いつ…出るんだ?』
悪友『明日』
女『お金は?旅にはお金がいるでしょ?』それまで黙っていたもう一人の幼なじみが口を開いた
悪友『都に行けば闘技大会なんてのもやってるらしいぜ?』
『そこで…稼ぐ訳か』
悪友『…ああ』
女『…』
悪友『お前らは…どうするんだ?』
『わからないよ…毎日狩りしてるだけの日常に満足してたからさ』
女『私は…王都で働きたい』
『えっ?』初耳だった
悪友『…じゃあ、王都まで一緒に行くか?』
女『…あんたはどうするの?』と、俺を見る
『…い…行かないよ』
583続きでラスト:2009/09/26(土) 01:17:44 ID:SyOHOP+C
王都からの知らせは朗報ばかりだった
悪友の闘技大会優勝
幼なじみの女の魔法聖騎士団入団
『皆…頑張ってるんだな…』俺は何故あの時断ったのか
『そんなのわかってる…』小さな抵抗。変えたくない、三人一緒の日常を守るための。…結局無駄だったが
『…』剣を手にとる。狩りの時間だ

『…こんなもんか…ん?』森林の奥で魔物に襲われている女の子が視界に入った
『ーーっ!間に合えばいいけど…!』全速力で駆け寄る。足音に気付いたのか魔物がこちらを見た。この辺では良く見かけるイノシシの突然変異だ
『ーーふんっ!』走りながら、左腰にかけていた鞘から剣を抜きそのまま勢いにまかせて横一線に切り込む。魔物の叫び声と共に辺りが赤い血で染まった
女の子『はぁっ、はぁっ』
『…ふぅ。大丈夫?………え?』木漏れ日が彼女を照らし、幻想的な雰囲気を作りだす。その顔は狩りしかしない俺でも知っていた
女の子『あ、ありがとう…ございます…』都を統べる国王の娘。王女だった
584名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/26(土) 12:01:17 ID:bp/imIAF
非18禁マイナーなギャルゲーSS コンペスレ
http://jfk.2ch.net/test/read.cgi/gal/1253782415/1-100

なぜ 下の作品の二次創作が少ないのか?
SS作家様たちに 下の作品 SSを書いてくれといって 頼みたいです。

非18禁ギャルゲーTOP3

1. 初恋ばれんたいん スペシャル
初恋ばれんたいん スペシャル PS版は あまりのテンポの悪さ,ロードは遅い(パラメーターが上がる度に、
いちいち読み込みに行くらしい・・・)のせいで、悪評が集中しました。ですが 初恋ばれんたいん スペシャル
PC版は テンポ,ロード問題が改善して 快適です。 (初恋ばれんたいん スペシャル PC版 プレイをお勧めします!)
初恋ばれんたいん スペシャルは ゲームシステム的にはどうしようもない欠陥品だけど。
初恋ばれんたいん スペシャル のキャラ設定とか、イベント、ストーリーに素晴らしいだけに
SSがないのが とても惜しいと思います。

2. エーベルージュ
科学と魔法が共存する異世界を舞台にしたトリフェルズ魔法学園の初等部に入学するところからスタートする。
前半は初等部で2年間、後半は高等部で3年間の学園生活を送り卒業するまでとなる。
(音声、イベントが追加された PS,SS版 プレイをおすすめします。) 同じワーランドシリーズなのに
ファンタスティックフォーチュンSSは多いのに 似ている 魔法学院物なのに ネギま、ゼロの使い魔 SSは多いのに
エーベルージュのSSがほとんどありませんでした。

3. センチメンタルグラフティ2
センチメンタルグラフティ1のSSは多いのにセンチメンタルグラフティ2のSSがほとんどありませんでした。
前作『センチメンタルグラフティ1』の主人公が交通事故で死亡したという設定で
センチメンタルグラフティ2の主人公と前作 センチメンタルグラフティ1の12人のヒロインたちとの感動的な話です
前作(センチメンタルグラフティ1)がなければ センチメンタルグラフティ2は『ONE~輝く季節へ~』の茜シナリオを
を軽くしのぐ名作なのではないかと思っております。 (システムはクソ、シナリオ回想モードプレイをおすすめします。)
585名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/27(日) 08:00:55 ID:PhVa1v3p
『あ、先輩』放課後。校門に突っ立っている、姉貴の親友である先輩が目に入った
先輩『…あ…』俺の呼び掛けに反応する先輩
『どうしたんですか?姉貴待ち?』
先輩『…う、うん…』
『…』気のせいか元気が無いように見えた…が
『じゃあ俺、行きますね』気のせいだと自分に言い聞かせその場を立ち去ろうとした時
先輩『あっ』先輩の気弱な声
先輩『まっーー』
先輩『待って!』少し張り上げた声と同時に、俺の袖を掴んだ
『えっ?』正面にいる先輩と目が合う
先輩『…私、転校するんだ』突然のカミングアウト
『…嘘』当然信じられるわけもなく
先輩『…』…が、真面目そうな顔をして黙り込む先輩
『…先輩』
先輩『…ごめんね。それだけ』
『…』
先輩『ごめんね』
586続き:2009/09/27(日) 08:01:53 ID:PhVa1v3p
女『何で私と付き合ってくれないの?』校舎裏に呼び出されたと思ったら告白だった
『…ごめん』まるでそんな事に興味などない俺は、女をどんな目で見ていたのだろうか
女『…もういい』立ち去る女
『…っ…くそっ!くそっっ!!』苛立ちが頂点に達して壁を殴る。拳が赤く染まってゆく
姉『あの子の顔が蘇る?』突然姿を現した姉貴が言う
『姉貴…。ごめん、今イライラしてるから、また今度にしてくれないか?』
姉『私の親友で、アンタの先輩』
『うるさいよ』
姉『あの子アンタの事好きだったのに』
『うるさいって言ってるだろ!?』
姉『おー、恐い恐い。…睨むなよ。お前が悪いんだろ?』
『…』そうだ。先輩の気持ちに、自分自身の気持ちに全く感づけなかった頃の俺を思い返す。今すぐそいつの首をしめてやりたいという衝動が体中に駆け巡る
姉『私が糞ガキを嫌う理由わかったでしょ?』
『…ぁあ…。もういいだろ…どこかへ行ってくれよ』
姉『明日命日だけど、明日もそんな顔してたら本気で殴るから』
『…わかってるよ…』
姉『泣きたいなら泣けよ。うざいな』
『それは姉貴もだろ?』
姉『…ふん』

そう…先輩は…
転校先で交通事故にあって、二年前に死去したのだ
587名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/27(日) 08:03:39 ID:PhVa1v3p
小学生以来ずっと一緒だった先輩
姉貴の紹介で知り合った。二人で遊んだりもした

『…』二人きりの食卓。両親は海外出張でいない
姉『自殺とかは勘弁ね』笑いながら言う
『するわけ無いだろ?』
姉『お前の憂鬱っぷりは半端ないからね』
『死ぬなんて、そんな恐い事するかよ』
姉『そう。…明日こそ、行くよね?』途端に真面目な顔を作る姉貴
『行かない』
姉『認めたくないのわかる。あそこに行けば事実を受け入れなくちゃならない。正直辛いよ?…でもな』俺を諭すように、優しく話しかける
姉『…いつまで逃げ続けるんだよ』だが、それも長く続かず、今度は怒りを込めて言う
『…悪い。今度にしてくれ。次は、頑張るからさ』
姉『馬鹿やろう!』
『勘弁してくれよ!どんな顔して会えって言うんだよ!!?』
姉『もういい!いつまでも逃げ続けて!このまま後悔を永遠に抱えて生きていくっての!?!この馬鹿野郎!』
『うるさい!!第一何で先輩が死ななきゃならなかったんだよ!?俺がっ』言いながらボロボロ涙が流れてくる。止める気はなかった
姉『っ!それ以上しゃべるな!』
『俺が死ねばよかったのに!』
言い終わると同時に頬に熱い感触が走る。姉貴が俺の頬を叩いていた
『…くそっ!くそぉおおっっっ!!』テーブルに何度も拳をおろす。ひっくり返った晩飯でテーブルの上は無茶苦茶になっていった
588名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/27(日) 08:05:07 ID:PhVa1v3p
『…』死のう
『……』それしかない
今度は姉貴と両親が死んだ
姉貴は墓参りに行った帰りの電車の脱線、両親は出張から帰国する際の飛行機墜落という不慮の事故で
『…うっ』思わず床に嘔吐してしまう。それほど俺は精神的に追い詰められていた
『最後のやりとりが…あんなやりとりだなんて』昨日の惨事を思い返しまた気分が悪くなる
『ーーぅぷっ。ぅえっ!ごほっ!ごほっ!……はぁ、はぁ…』
『…なんで…なんで…!なんでだよ…!』どうしてこんなクズが生きて俺の大切な人達が死んでしまうのか
『俺も…後を追おう…』天井からぶら下げた縄に首をかけ、足元の台を蹴る。その時、呼び鈴が鳴った
『…誰だよ、こんな時に…』

ドアを開け驚愕した

『…………………………先、輩…?…姉貴!母さん、父さん!!』
『みんな…生きてたんだ……良かった…!』

そうだ、まずは先輩と姉貴に、謝ろう

俺が謝ると、皆が笑って頷いて、俺の腕を引っ張る。ただただそれが、心地良かった
589名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/27(日) 08:06:38 ID:PhVa1v3p
カキコミし忘れた…
>>585-588全部繋がってます
590名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/27(日) 17:54:31 ID:4ruT+SNF
これって最後主人公も死んじゃってるよなw いつになく重い展開でビックリしたぜ。
591名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/27(日) 22:12:23 ID:PhVa1v3p
『…』
女『どうしたのよ』
『い、いや、親友が恋人つくってさ』
女『私は作ってないわよ』
『お前じゃねぇよっ』
女『冗談じゃない』
『…ったく。…でな、なんか置いてかれたなぁって』
女『ふぅん』
『ふぅんて』
女『…』
『な、なんだよ』
女『あんたには私がいるじゃん?』
『…え?』
女『私じゃ駄目かしら』
『え、ちょ、まって』
女『この奥手やろう』
『…否定できないのが悔しい』
女『じゃあもう一回ね』
『…ああ』
女『相思相愛だし付き合おう』
『ああ…ああ?』
女『てりゃっ』ちゅっ
592名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/28(月) 01:08:43 ID:Uu+9w45Z
?『うっ、うわっ。ひっ、ひっく…うわぁあん』日曜日の朝から耳元で嘘くささMAXの泣きじゃくりを演技する女の声
『…何なんだ一体…寝かせてくれよ…』声がする方へ顔を向ける。姉貴が俺の横で添い寝していた
姉『何故私は空を飛ぶ事が出来ないのぉお・・・』
『…おやすみ』振り向いた首を元に戻し、目を閉じた
姉『おい無視すんな。天国連れて行くぞ』
『…あーもぅ!朝からハイテンションだなっ!』上体を起こして姉貴に怒鳴る…が
姉『HAHAHA、アンタには負けるよ』軽く流された
『…ふぅ…で、何かーーー』
姉『何か用?』
『俺の台詞だよ!!』
姉『私を幸せの楽園へ連れていって。あ、な、た』
『一人で行ってろ』
姉『腹減ったわね』
『会話が無茶苦茶すぎてもうね』
姉『私でも食べる?』
『食べません』
姉『よいしょ』姉貴も上体を起こして俺を見つめる
『なんだよ?』
姉『一緒に外食行こ』
『最初からそう言えばいいだろ…』
姉『それじゃ普通すぎるじゃん。…じゃ、早く着替えてよ』
『つーか朝から外食かよ』
姉『嫌なの?』
『姉貴の飯でいいよ。朝は』
姉『……し、仕方ないわね。ちょっと待ってなさい』ベッドから降りる。ニーハイが眩しかった。悔しいが良い太ももをしている
『あ、俺も手伝うよ』
姉『だめ。全部私がやるから。あんたは食う係よっ!』びしっと指差して言う
『なんじゃそりゃ…』
593名無しくん、、、好きです。。。:2009/09/28(月) 12:49:59 ID:bGYCSHFr
>>591簡潔でかつ明確。>>592この感じ久々だなwこのネタ大好きだぜ。
594名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/04(日) 02:05:17 ID:0c1zDCvT
『お兄ちゃん保守するよっ』
『お、おう』
595保守乙です:2009/10/04(日) 11:04:30 ID:3pLWBleo
妹『お兄ちゃん…』
『なんだ』
妹『お兄ちゃん…怖いよ…』怖い。それはテレビの内容でも無く、ごきぶりを見た。という訳でも無く
妹『お兄ちゃん…変わった…』俺に対する『怖い』だった
『別に…変わってねぇよ…用はそれだけか』
妹『…』
『じゃあな』
・・・・・・・
母・父『誕生日、おめでとう』ケーキを家族で囲み祝福を受ける。が、そこに最愛の兄の姿は無かった
『…お兄ちゃん…どこ…?』
母『…さぁ、ね』
『…部屋…戻る…』
母『ケーキは?』
『お兄ちゃんが食べないなら…私もいらない…』
・・・・・・
自室のドアを開けると、兄がそこにいた
『…お兄ちゃん…?』
兄『早かったな。…誕生日おめでとう。ほれ』と、包みを渡される
『へ…?い、いいの?』
兄『はははは、ごめんな。ここ最近の俺の変わりようは、この為の布石だったんだ』
『え…』
兄『驚かせようと思ってな』そうだったのかと、いつもどうりの兄を見た私は
兄『おいおい…はは』思わず抱き着いていた
兄『こんな早いって事は、ケーキまだ食べてないんだろ?下、いこうぜ』
『…うん!』
596名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/06(火) 07:34:23 ID:USihz2sP
女『どうかな?』
『似合ってる』新しい制服を身に纏い、くるっと回る
女『えへへ』そして、照れた
『にしても、可愛い制服だよな』
女『だよね。…制服可愛いね』少し膨れっ面を見せた後、落胆する幼なじみ
『…どうした?』
女『いや…何でもないもん』
『…。…で、お前、まだ寝なくていいのか?入学式なんだぞ明日』幼なじみから制服姿を見せたいとのメールが届いて家に来てから半日ほど経っていた。そろそろ日付が変わる頃だ
女『…』まじまじと見つめてくる。気のせいか、頬が赤く見えた
『な、なんだ?』
女『…あ、あのさ…。…。…い、一緒の…一緒のクラスになれると良いね///』
『あ、ああ、だな。お前と一緒のクラスだと楽しいしな』
女『…ん。私も』
『はは、そりゃ光栄だ』
597名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/06(火) 12:30:50 ID:BGNnUXxN
>>595 596毎度乙です。昼休みにここ見ると本当に癒されるわw
598名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/06(火) 18:26:20 ID:USihz2sP
>>597いつもどうも

俺は自分のSSはあまり読み返さないようにしている。

…虚しくなるからなorz


妹か幼なじみ欲しかったZE
599名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/06(火) 23:06:20 ID:BGNnUXxN
>>598可愛い姉と妹と幼なじみは都市伝説。まあ、友達に姉または妹がいるやつは何人かいるけど現実は悲惨だぜw
600名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/06(火) 23:49:14 ID:USihz2sP
>>599
まぁ現実はな

やっぱ妄想の中の妹や幼なじみが最高ですよねーw
601名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/07(水) 01:05:02 ID:5h2HmBnb
『くっ…』駄目だ…もう…どこに指先を突っ込んだらいいのか…
『…はぁ…はぁ…』分からないなりに、指先を丁寧に…狙い目まで動かす
妹『お兄…いいよ…そこだよ』
『はあ…くそっ…いけるか…?』
妹『あっ…!』
『…はーっ!はーっ!…ゴクリ』人差し指と親指が、“ソレ”を掴んだ
妹『お兄…っ!やっぱ駄目!!抜いてっ!いや、だめっ!!』
『大丈夫…!大丈夫だから!』
妹『大丈夫じゃないよ!あ、あっ!あぁああ!』
『くっ…ぱぁあっ!』シュパッ!

ガラガラガッシャーーン!!

『ぐわーーーっ!!』
妹『もう!早いよぉっ!』
『くそっ…また俺かよ…』
妹『お兄…ホントに…さ』
『…なんだよ…』
妹『ジェンガ…弱いね』
『…』
602別物:2009/10/07(水) 01:25:08 ID:5h2HmBnb
『うめぇええええ!!』屋上にて叫ぶ。俺は今、悪友の自作弁当を食べていた
男『うるせぇっ』
『これでお前が女なら完璧だったんだがな…』
男『…う、うるせぇっ』
『…顔は女の子っぽいんだがなぁ…』と、顔を覗きこんだ時だった
男『う、うるさい!見るなヴォケ!!』ゲスッ 目潰し
『ギャー』
男『べ、弁当箱は洗って返すなよ!』突然立ち上がり、立ち去る悪友
『お、おい?洗って…返すな?』意味わからん事を言う奴だ
キィ・・・バタン!
男『…』
男『……』
男『…ばか』
男?『本当は女だって知ったら…何て言うかな…あいつ…』それにしても洗って返すな…か
男?『間接キスしたいだけだっつーの』

『それにしてもあいつが女…かぁ』自分で言った事を思い返し、笑う
『ねぇよ!何年一緒なんだよ…ははは』
『…あれ』そういえばと
『あいつの裸…見た事ねぇような…というか着替えすら…』イロイロと疑問が思い浮かんだ
『…』
『まぁいいか』
603名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/08(木) 00:17:41 ID:O4nfOyZZ
女『先輩!!』昼休み。目的も定まらぬまま教室を出た時だった
『なんだ』聞き慣れた女の声がする方へ、振り向く
女『えへへ〜』妹を通じて知り合った後輩が、微笑みながらそこに居た
『なんなんだ。笑ってるだけじゃわからんぞ』
女『わ、わかってますよぅ。え〜と…先輩!!今日の約束…覚えてます…よ、ね?』上目使いで、俺の顔色を伺いながら、聞いてきた
『やく…そく?…あ』しばし考えた後、頭の中によみがえる記憶
『今日、お前の弁当だったな』
女『はい〜!』
『そうだそうだ。すっかり忘れてた』
女『わ、忘れてたんですか…?』少し落胆した様子を見せる後輩
『うっ…(失言だった…)え〜と、あのな』
女『?』
『俺は今日、無意識のうちに誘いを全て断ってるんだぜ』
女『…えーと…?』
『多分、心の奥底でお前との約束を覚えていたんだと思う』
女『…は、はぁ』
『だから、許せ』
女『べ、別に怒ってないですよ…』
『いや、本当にすまん。約束忘れるなんて最低だよ』
女『せ、先輩…もういいでーー』グゥ〜
『…空気読めないお腹ですまん…』
女『…くすっ。じゃ、屋上にでも行きましょうか』
『おう』
604名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/08(木) 12:45:00 ID:nCSpTBRx
>>601-603ごちそうさまでした。これで午後からの仕事頑張れるぜ。
605名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/11(日) 03:30:54 ID:vrd7KJKV
『ごほっ、ごほっ』彼女いない歴=年齢。勿論童貞
『うー…新型かぁ…?ごほっ、ごほっ』趣味は特に無しの、つまらない人間
『こんな時…ごほっ、ごほっ!…彼女が居たら…看病…ごほっ…してくれんのかなぁ』途端に虚しくなって来たので首を振り考えをやめる…が
『うぇっ』首を振ったせいか、余計にしんどさが増す
『…死にそう…』風邪のせいもあり、考えがどんどんネガティブになっていく。そんな時
ピンポーン
『…え?』チャイムが鳴った
・・・・・
女『大丈夫?食べれる?』目の前には熱々のお粥
『先輩…ありがとうございます…』会社の先輩が見舞いに来てくれたという事実…これは夢なのか
女『ふーっ、ふーっ』先輩がレンゲでお粥をすくい、息を吹き、お粥を冷ます
『…せん、ぱい?』刹那。まさか、と、脳内にある考えがよぎった
女『ふーっ…よし!はい、あ〜ん。口開けて〜』そのまさかだった
『え、え?…あ、あー』照れながら口を開ける。熱のせいもあり、今の俺の顔は恐らくリンゴ以上であろう
女『…おいし?』
『んぐんぐ…けほっ。…ふぅ、先輩、料理得意なんですか?』
女『え、なんで?』
『凄くおいしいですよ』
女『そ、そっか…えへへ。嬉しいな』
『先輩…今日は本当にありがとうございます。先輩、優しいですね』
女『…ふふ、こんな事するの、あなたくらいよ』
『えっ?』
女『ふふっ』
606名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/13(火) 01:23:30 ID:+0FeCGIg
妹『兄貴』昼休みに食堂で一人飯を食べていると、妹が同席してきた
『なに』妹の手にはカレーライス。ちなみに俺はから揚げ定食だ
妹『一人?』
『ああ、約束してた奴が担任に呼ばれてな。遅刻で』遅刻についての厳重注意。俺の親友であるソイツはよく遅刻するのだ
妹『遅刻って…私の友達とおんなじ理由…。ま、いいや。で、さ今一人なんだよね私も。一緒してもいい…よね?』
『ああ』と言い終わった時だった。なにやらガヤガヤとうるさい集団が食堂に入ってきた
『なんだありゃ。うるさいな』
妹『ああ…学園のアイドルとか言う女の取り巻きだ、あれ』
『アイドル…?そんな存在が居たのか、ここ』俺はもう二年生になるが、全く知らない話しだった。妹が知っている、という事は、アイドルは一年生だろうか
妹『一年生だよ』俺の悩ましげな顔を見て察したのか、答えを言ってくれた
『以心伝心』
妹『…は?』
『いや。…でも、一年でアイドルかよ。スゲーな』
妹『いしん…でんしん…』何やら呟いている
『おーい?』
妹『はっ?あ、ああ。先月の文化祭のミスコンで優勝したからだよ』
『なるほど、知らない訳だ…』先月の文化祭は、妹が熱を出したから俺も休んで看病していたのだ。ちなみに両親はその時から海外出張で、いまだに不在
妹『私も後で聞いた話しなんだけどね』
607名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/13(火) 01:26:42 ID:+0FeCGIg
『…取り巻きで肝心のアイドルが見えん』
妹『…気になるんだ』少し睨み気味に俺を見ながら、言う
『そりゃ、少しはなぁ』
妹『…つまらない…なぁ…ちぇっ』何かしらボソッと呟く
『?…まぁでも、お前がミスコン出たらわからなかっただろうな』
妹『…はい?』予測していなかったのか、間抜け面を見せる妹
『良い線いってると思うぜ?我が妹ながら』
妹『…あ、そ。お世辞のお礼に、このニンジンをあげる』
『いらねぇー』
先輩『楽しそうね』俺の横に座り、テーブルに定食を置く女性。声でわかる。幼なじみだ
『姉貴』
妹『お姉ちゃん』年齢が上なので、俺と妹は幼なじみを姉のように慕っていた
先輩『約束してた子が担任の先生に呼び出されちゃってね。一緒してもいいよねっ?ねっ?』
俺・妹『ぷっ』姉貴の言葉に思わず吹き出す俺達
先輩『むむぅ?何で吹き出す?』よくわからないわ。という顔
『姉貴、もしかしてその友達、遅刻の件で呼び出されたんじゃ?』その言葉に驚く姉貴
先輩『すごーい!何でわかったの!?もしかしてついにエスパーになっちゃったか!』思った通りだった。その言葉に爆笑する俺と妹
妹『お姉ちゃん、エスパーて』笑いを堪えながらツッコむ
『えっとなぁ…』理由を説明すると、姉貴も笑った
608名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/13(火) 01:28:46 ID:+0FeCGIg
女『あの』
先輩『ふぇ』から揚げを口にしながら、話しかけてきた女を見上げる姉貴……から揚げ?
『…あれ?それ俺のから揚げじゃね?』姉貴はハンバーグ定食なはずだ
妹『取られてるの気づいてなかったの…?』向かいに座る妹が呆れ顔を見せる
女『ここ、良いですか?』と、妹の横を指差す。ちなみに、手にはきつねうどん
『どうぞ』
妹『良いですよ』
先輩『いいふぉ』
『全部食べ終えてから喋りなさい』
先輩『んぐんぐ…はーい』
『て、あれ?今食ったの俺のから揚げだよね?』
先輩『全部食べろって、言ったでしょう?』
妹『言ってたね』
『ぬ、ぬ、ぬ…』
女『あの…』三人で馬鹿をやっていると、先程来た女の子が小さく挙手して言う
先輩『どうしたの?あなたもから揚げほしいの?』
『違うだろ…』
女『は、はい…』
『まじかよっ!?』
女『…て、えっ?ち、違いますぅっ!』
先輩『じゃあこっちのハンバーグ?』
妹『お姉ちゃん、口閉じて』笑顔で言う。正直、恐いです
先輩『ひゃ、ひゃい…』焦り顔で、頷いた
609名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/13(火) 01:30:31 ID:+0FeCGIg
『…で、どうしたの』場が落ち着いたので、改めて話しをさせる
女『…わ、私…同性のお友達が…少ないんです…』
先輩『…なんで?』
妹『…あ』何かに気付く妹
『ん?』
妹『ミスコン…』その一言で理解する
妹『もしかして…』
『優勝した人…?』
女『…』コクンと頷いた
先輩『…なるほど、嫉妬…ね』
『姉貴は毎度直球だな』
先輩『オブラートは苦手なの』
『ふむ…』改めて女の子を見る。なるほど、優勝してもおかしくはないな…と、思った
妹『鼻の下』じと目で睨む
『のびてない』
妹『…ふんっ』
女『え、えと…。私…引っ込み思案な性格を…頑張って変えたくて…ミスコンに出たんです…。今思えば…出ない方が良かったなぁ…て感じなんですけどね、えへへ』無理に笑顔を作る女の子
『…』周りを見ると、先程の取り巻きは消えていた。一息ついてからこちらに来たようだった
『…うん。で、さ、俺達に、何かしてほしいの?』
女『…お、お友達になって…欲しいんです…。さ、さっき…楽しそうに談笑していたのを見て…仲良くなりたいなって…思ったんです』
『構わん』
先輩『余裕のよっちゃん』
妹『うん。いいよ』
女『え。えっ?』全員に即答され、テンパる学園のアイドル。その姿は普通の女の子だった。これじゃ形無しだ
『とりあえず、同性の友達が二人も出来たな』
610名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/13(火) 01:31:50 ID:+0FeCGIg
妹『兄貴、今日あのホラー映画テレビでやるみたい。見るよね?』新聞を開きながら、俺に尋ねる
『…』
妹『兄貴?』
『いや…重い』ソファーで寝転がっていると、妹が腹の上に座りだしたのだ
妹『あのさ』
『…どいて』
妹『今日さ。あの子、自分で引っ込み思案って言ってたでしょ?』
『…どけー』
妹『なのに、よく私達に話しかける事が出来たよね』
『頑張ったんだろう?』
妹『いや、あの子、兄貴を見る目、ちょっとおかしかった』
『…待て。俺とあの子に接点は…待てよ』ふと、ある記憶が脳裏によみがえる
妹『兄貴?』どこかで見た顔だったような
『…あ』
妹『なに』
『そういえば何時だったか、不良に絡まれてる女の子を助けたような…顔は…そう、あの子に近い』ムギュ〜 横腹をつねられた
『痛い痛いっ。なにすんだ』
妹『…ふんっ。今日はこの状態でテレビ見るから』
『うへー、勘弁』
611名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/13(火) 01:32:46 ID:+0FeCGIg
>>606-610全部繋がってます
612名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/13(火) 02:40:32 ID:FiicqFmy
>>612
いやぁ〜長編乙。
なんだか続き書いたら色々なイベントがガンガン起きそうだな。
いつもながら楽しく読ませて頂いたよ。





さてこれで明日からまた頑張れる。
613名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/13(火) 02:42:15 ID:FiicqFmy
訂正
>>612>>611
614名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/13(火) 12:33:33 ID:e2+Qq/z/
>>611乙です。ギャルゲだとこの後の選択肢で3つのルートに分岐だなw
615名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/13(火) 23:34:19 ID:+0FeCGIg
SSに選択肢を交えるのはどうかな?
試しに一つ作ってみる。誰か適当に選択肢選んでくれ
616名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/14(水) 00:01:18 ID:+0FeCGIg
女『帰ろ』掃除を終え、後は帰るだけ。勿論断る理由などない
『おう』幼なじみの誘いに、快く頷いた
悪友『あ』
『うん?』背後から聞き慣れた悪友の声。振り向く
悪友『いや、今日一緒にゲーセンでもどうなかって…はは、邪魔したなっ!悪い』
『…こっちこそ、わりぃ。また今度な』
悪友『ああ』と、手を振りながら、駆け出し、教室を出る悪友
女『…ごめんね?』
『いいよ。謝るなって』
・・・・
妹『兄さん。今帰りですか』校門に突っ立っていた妹がこちらに駆け寄って来た
女『妹ちゃん』
『ああ。お前は?』
妹『友達を待ってるの。…あっ、来た来た!おーい』俺の背後に視線を向け、手を振る妹
後輩『せんぱーい!!』振り向く暇なく、後ろから抱き着かれる
『お前か』よく、うちに寝泊まりする妹の親友だった
女『こんにちは』
後輩『こんにちはっす!先輩の彼女さん!』
『ぶっ』 妹『む…』
女『ち、違うよっ』慌てて否定する幼なじみ
後輩『えっ?じゃあ先輩今フリーなんですか!?私が、貰ってもいいって事なんですか!?』こいつはまたアホな事を…さて、どうしてやろうか

・冗談はよせ。と、デコピンをお見舞いする
・さっきから視線が恐い妹に、まずはツッコむ
・あえて、幼なじみをツッコむ
・そういや…あいつ…今頃ゲーセンで一人なのかな…
617名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/14(水) 08:20:51 ID:0MzMkSfn
3番目の幼なじみを突っ込むでお願いします。
618名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/14(水) 18:15:27 ID:cXlVPSTI
妹『はいはいもういいでしょ』と、後輩の襟首を掴み、俺から引きはがす妹
『おーい、どうした』先程から顔を赤く染めて黙り込んでいた幼なじみが気になっていたので、真っ先に声をかける
女『…』…が、反応がない
『おーい?』今度は目の前で手を振り、呼びかける
女『…は、はわっ!へ、えっ、な、なに?』異様にテンパる幼なじみ
妹『…』
『いや、黙り込んでどうしたよ?』
女『え、べ、別に…』と、目をそらしながら言う
妹『兄さん』
『うん?』
妹『私達、先帰るね』
『一緒に帰らないのか?』
妹『…今日は譲ります』幼なじみの方を見ながら言う
女『い、妹ちゃんっ』何故か顔を赤く染めテンパる幼なじみ
後輩『軽く修羅場っすね!』
妹『元凶が言うんだ』ニッコリとした顔で言い放つ。背後にどす黒いオーラが見えたのは気のせいか後輩『ひぃいっ。ご、ごめんチャイナ』
『譲るとか修羅場とか…よくわからん事を言うなぁお前ら』その一言に
妹『…はぁ』
女『…』
後輩『…まさか、これほどとは…っす』全員がガッカリ顔を見せた
619続き:2009/10/14(水) 18:16:29 ID:cXlVPSTI
『ふん…っ!』晩飯を食べ終え、自室に戻ってきた俺は、軽く背伸びをした後
『げふっ』ゲップをした
『…さて、なにしようかね』
・ベランダを使い、お隣りさんに遊びに行く
・喉が渇いたので、リビングに行く
・変顔でもつくって、後輩に写メール
・ゲーセンにでも行くか
・…という夢を見た
・秘められし第三の能力を開眼させ、魔王討伐へ
620名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/14(水) 21:08:12 ID:0MzMkSfn
スゲエw全パターン見たくなってしまうなw 俺はさっき選んだから誰か他の人に選んで下さい。
621名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/14(水) 21:26:47 ID:J3doBfVV
では変顔の写メを後輩に送るでお願い。
622名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/14(水) 21:56:57 ID:cXlVPSTI
後輩《先輩、今忙しいの私。馬鹿やるなら学校で会った時にして下さいね(はぁと》
変顔に対する返信がこれだ。キャラが違いすぎるのではなかろうか
『どうなってんだこりゃ…またいつもの冗談か?』ピピピ。また後輩からのメール
後輩《今送ったのはお姉ちゃんっす!><》
『あ、もしもし?』
妹『何でお互いが家にいるのに電話するのよ』
『いや、あのさ』事情を話し、妹に確認を取る。どうやら本当に姉がいるようだ
ピピピ。また後輩から
後輩《先輩、今暇なんですよね?だったら、今から少し会いませんか?場所は商店街近くの公園でお願いします》
(構わないけど…アイツかなりテンパってないか?口調変わりすぎだろ)

公園へと到達した俺。その俺を待っていたと思われる人物が、ベンチに座っていた。暗がりでよく見えない
『よぅ』
?『こんばんは』その人物が、外灯の下に移動し、姿をあらわした
『…は?』後輩に少し似ているような…
姉『あの子の姉です。ふふ』
『…え?』
623続き:2009/10/14(水) 21:58:45 ID:cXlVPSTI
姉『あの子がトイレに行ってる間に、また携帯をいじったんですよ』二人ベンチに座り、談笑していた
『なんで俺に会おうと?』
姉『どんな人なのかなって…あの子が好きな人が』ぼそぼそと呟く
『え?』
姉『いえ…。まあ、単なる暇つぶし…ですよ』
『…か、変わってますね…』
姉『ええ。変わり者です』
『…えーと』
姉『妹の事』
『え?』
姉『妹の事、よろしくお願いしますね』その言葉に俺は
・ああ。と頷いた
・妹にもっと仲良くするよう言っておきます
・それは叶えられない…俺にはもっと大切な女がいるんでね
・あんたをよろしくしたい
・性的な意味で?
・何故かゲーセンへと駆け出す俺
・待てよ。…あんただろ?第六王都聖騎士団隊長。別名…“断罪の剣(エクセキューショナルブレイド)”
624名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/14(水) 22:52:06 ID:rGJy+wLC
>>623
一番最後のでお願いします
625名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/14(水) 23:06:15 ID:0MzMkSfn
このパターンはなかなか面白いな。cXlVPSTI氏の作ったギャルゲー欲しいw
626名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/14(水) 23:14:32 ID:cXlVPSTI
断罪の剣『よく、わかったな』
『まさか、転生した先にお前がいるとはな』俺が言い当てると、180度の反転を見せる女。もはや、先程悠長に喋っていた姉の姿は…ない
断罪の剣『くっくっくっ。鈍感を演じながらこの世界へ溶け込む様は流石だったぞ』挑発ともとれる笑みと、皮肉
『…お前こそ、人の記憶を弄ってまでそのポジションを作って…何がしたいんだ』
断罪の剣『おや、安い挑発には乗らないんだ?』
『答えろ』
断罪の剣『別に…ただ、お前を観察したかっただけさ』
『…なに?』
断罪の剣『かつて平和を欲し、その身が裂けようとも、臆する事なく突き進んだ…“終わらせる者(えいえんをゆくもの)”を、ね』それは、過去の栄光
『…』
断罪の剣『まぁそれは余興に過ぎない……』
『余興…だと?』
断罪の剣『…力を貸して欲しい』
『なに?』突然の頼み。思わず声が裏返る
断罪の剣『…ぷっ。…おほん。後で言おうと思ったんだが…。今、言うよ。私と共に来てくれ…ないか?』上目使いで頼む断罪の剣
・どういう事だ?
・俺には俺の生活がある
・妹の声がする
・無性にゲーセンに行きたい
・先生…
・クソゲー乙
627名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/14(水) 23:21:30 ID:oNa2Ufni
>>626
・ねんがんの断罪の剣を手に入れたぞ!
628名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/14(水) 23:25:40 ID:cXlVPSTI
>>625ありがとう。そう言ってくれるとやり甲斐あるぜ


>>627勝手に増やすなww
629名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/14(水) 23:34:07 ID:0MzMkSfn
>>628礼を言うのはこちらですよ。毎回楽しませてもらってるしw しかし、今回の試みは本当に凄いよ。
630名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/14(水) 23:42:41 ID:LicU8oIF
>>626
無性にゲーセンで

ギャルゲ会社でシナリオ書いてくれよ
631名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/15(木) 01:04:28 ID:ZAMbbyFt
>>630おま…その選択肢は…


どうなっても知らんぞ
632ラスト:2009/10/15(木) 01:05:30 ID:ZAMbbyFt
『はぁっ!はあっ!』俺は全てのフラグを放り投げ、ゲーセンへと駆け出していた。
そう…アイツと…よく行くゲーセンに

『はぁっはぁっはぁっ』レトロゲーが並ぶ一角に、アイツは居た
悪友『…俺じゃ…駄目なのかな…ぐすっ』何か呟いた後、涙声が聞こえた
[ミッションコンプリート!]ゲーム音声が、何故か悲しさを引き出す
『…』自己嫌悪に陥る。俺は、馬鹿だな…と
『…よぅ』
悪友『…えっ?…な、なっ!!なにやってんの?』
『忘れ物を…大切なものを…』
悪友『…』
『取りに来た』※ここで挿入歌
悪友『お前…』
『俺、馬鹿だった。本当に大切なものに、気づかなかった。気づけなかった』
悪友『…』
『でも、やっとわかったんだ』
悪友『いいのか…?』
『…ああ』
悪友『…あ、ああ…あ、あのさ…。き、今日さ…』
『…うん?』
悪友『お、俺ん家…誰もいないんだよね…へへ』
『…ふふ』

アーッ!(はぁと
633名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/15(木) 02:22:56 ID:y6lh/+Or
ムダに性的にwwwww
634名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/15(木) 07:29:52 ID:BNJIQg8r
まさかの展開w CLANNADの春原BADを思い出したw
635名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/15(木) 17:15:53 ID:ZAMbbyFt
くだらねぇラストになっちまったぜww
636名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/15(木) 23:11:00 ID:CLfMYUFN
この悪友が実は女だったと思えばいいんだ
637名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/16(金) 01:22:28 ID:QoBqnJu3
調子に乗って第二弾



『あふぁ…』昨日は親父が酔っ払って散々だった。自分語りに付き合わされて、寝たのは夜中の3時だ
妹『お兄大丈夫…?』隣を歩く妹が、心配そうに俺の顔を覗き込む
・大丈夫だよ
・親父を殺して俺も死ぬ
・学校サボってどこかへ行かないか
・殿、それは吉夢にございますぞ
・人間界も飽きたな。“楽園(エデン)”へと帰ろうか
638名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/16(金) 04:52:17 ID:dznRBIsE
Cでお願いします
639名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/16(金) 08:46:05 ID:QoBqnJu3
『まことか』占い師を呼び、内容を話す
占い師『近い内に肉親とも思えるほど信頼出来る者に、出会えるという兆しかと』
『確かに。その読みは一理ある』
占い師『近い将来、重要な選択を選ぶ場面に出くわすやもしれませぬ。慎重に行動なされよ』
『気に留めておこう。これは褒美だ』そう言って褒美を渡すと、深く頭を下げ、俺の寝室を出ていく占い師
『ふむ…』夢の内容を思いだす
『妹と学問所へ通っていた頃の夢だったな…懐かしい日々よ』
女『殿!殿っ!』我が軍随一の武を誇り、かつ俺の幼なじみである女が、慌ただしく寝室へと訪れてきた
『どうした。あと、今は二人きりだ。敬語をやめろ』
女『う、うん…』少し照れた後
女『あ、あのね…』顔を引き締め、口を動かしだす幼なじみ
『どうせ、あいつらが南下して来たのだろう』あいつらとは…北の大陸のほとんどを制圧下におき、皇帝を擁護している国
女『うん…。数…100万だって…』
『…』我が軍は全て合わせて30万ちょっと
女『どうするの…?』その問いに俺は
・降伏
・放浪。一度在野に伏そう
・神算鬼謀の軍師を探す
・今ある現状で迎え撃つ
・このゲーム難しいな
・…というのが、お前さんの前世じゃ
640名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/16(金) 08:49:41 ID:E6H6zFdx
>>1と言う板ルールも読めないキチガイが立てた過疎スレも三年と言う月日を迎え
皆様はいかがお過ごしでしょうか?
才能がない生き物と言う物は所有者の定めたルールに
逆らう事でしか自己主張できないまま
死を迎えると思うと悲しくなると感じレスをしたのですが
641名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/16(金) 12:22:11 ID:kfFpxnC7
>>639 「このゲーム難しいな」でお願いします
642名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/16(金) 23:35:34 ID:QoBqnJu3
『SRPGは肌に合わねぇなやっぱ…』ハードからディスクを取り出す
『売りに行こう』と、自室を出て一階のリビングへと移動する俺
姉『あら、どこか行くのかしら?』お菓子をつまみながら、姉が話しかけてきた
『ゲーム売りに』片手に持ったゲームを姉に見せる
姉『行ってらっしゃい』
『ああ』


『それにしても4500円か…。へへ』うきうき気分の帰り道。流石人気SRPGだ。発売から一ヶ月だというのにこの買い取り値
女『待ってください!!』
『ん?』うきうき気分で信号を待っていると、後ろから待てとの声。振り向く
女『そう!あなたです!』言いながら俺を指差す女
女『何も言わずにそのお金を譲って下さい!』その願いに俺は
・無言で金を渡した
・あんたの自由と交換だ。俺のメイドになれ
・近くにあったビルの屋上に駆け上がり、金を全てばらまいた
・なんでもいいからキスさせろ
・その眼…。まさか、お前も“シグマ”を操る者…か…?
643名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/17(土) 02:12:44 ID:aJ5br+zW
>>642なんでもいいからキスさせろ
644名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/17(土) 09:05:36 ID:pvfcamCu
女『ふぇ、ええっ!?』あわてふためく女。そりゃそうだ。誰だって、突然こんな事言われたら困惑する
『キスさせてくれたら、金はやる』
女『…。…わ、わかりました』
『…え』予想外の反応
女『…』目を閉じ、唇を尖らせた
『…』その口に、人差し指を当てる
女『ふぐ…む?…えっ?』目を開け、また、困惑する女
『キスなんて冗談だよ。いきなり金くれなんて言うから、仕返ししたくなったんだ。…そんな簡単に、女が唇あげるもんじゃねーと思うぞ?』
女『…で、でも!お金が必要だからっ!』
『だったら違う方法があるだろ。こんな見ず知らずの男に、突然金くれなんて無理がある』
女『…見ず…知らず…』俺の言葉に、落胆を見せる女
『?』
女『…ごめんなさい。そう…ですよね…。…私の事は忘れて下さい』と、悲しげな顔をして、立ち去ろうとする
・待て。と、腕を掴む
・その背中を見送る
・条件を出す
645名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/17(土) 11:17:55 ID:8x/kzK3r
>>644
1番で
646名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/17(土) 14:47:46 ID:pvfcamCu
女『な、なんですか…』腕を掴んだというのに、振り返らない
『泣いてるのか』
女『…泣いてません』
『…。…はい』と、女の手の平に金を握らせる
女『…へ?』
『なんかこのまま行かせるのも、後味悪いしな』
女『…』戸惑っているのか、女からの反応が無い。もう、ここに居ても無駄のようだ
『じゃあ、俺…もう行くよ』掴んだその手を離す
女『…ありがとう…ございます』
『…うん』
女『二度も…助けられました…。必ず…このご恩は……』何かを小さく呟いていたような気がしたが、気にしない事にした

『帰って来たぜ…。…ん?』玄関前に、何かが置いてある事に気付く
『なんだこりゃ…魔法の杖?』杖の真ん中にあるボタンを押すと、勢いよく、派手に装飾された先端が光だした
『幼児向けのおもちゃじゃないか…誰のだ?』よく見ると、杖の部分にマジックで文字が書かれている
《かつて、私が一番大切にしていたステッキです。今は私が力を施し、一つだけ願いを叶える霊力を秘めています。あ、叶える数を増やすのは無理ですよ》
『…霊力?…つーか願いを叶えるって…。んな馬鹿な…。…。…………』
・幼なじみが欲しい
・妹が欲しい
・ツンデレが欲しい
・純粋に金だな
・RPGのような旅がしたい
・究極の力、アルテマ
647名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/17(土) 18:36:34 ID:aJ5br+zW
ツンデレが欲しい
648名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/17(土) 20:34:42 ID:pvfcamCu
『うーん。願いかぁ…』ピピピ
『うん?』電話着信音だ
『もしもし?』
悪友『最新作のツンデレがヤベェ!!』言っている事はよくわからないが、着信が悪友からだという事はわかった
『は?突然なんだ?』ツンデレとはなんだろうか
悪友『え…?その声…やべっ、かける奴間違った!じゃあなっ!』ピッ ツーツーツー
『おい、ツンデレってなんだよ。…っち、切れたか』
『…ツンデレってなんだろう』そう言い終えた時だった
『うん?』杖の先端が、強く光だしたのだ
『え、ちょ、なに、俺、無意識にボタン押したのか?』
杖『願いを叶えました。この杖は自動的に持ち主の所へ還りマス』
『は?』一瞬だった。目の前にあったはずの杖が、瞬時に消えたのである

姉『おはよ』
『…はよ』昨日のあれを思い出す。…が、やめた。考えるだけ無駄だ。手掛かりがなに一つ残っていない
姉『元気ないね。大丈夫?朝、食べれる?』
『うん、なんとか』
姉『ふふ、よかった。ここに朝食置いておくから。お姉ちゃん朝早いし、もう行くね』
『うん。行ってらっしゃい』
姉『行ってきます』玄関まで姉を見送った
『…さて、俺も食べてさっさと行くか…』
649続き:2009/10/17(土) 20:36:28 ID:pvfcamCu
『ふぁ…』
?『遅刻遅刻〜!』曲がり角の向こうから声がする
『…?うわっ!』何と言うお約束だろうか。その声の主と思われる人物と、衝突してしまったのである
女『ちょ、ちょっとあんた!前見て歩きなさいよ!』尻餅を着いて、スカートを抑えながら俺を叱咤する女
『…』俺はと言うと、崩しかけた体勢を戻していた。尻餅など着いていない
『お前こそ、遅刻遅刻なんて言いながら走ってんじゃねぇ。まだ予鈴まで15分もあるわ』そう言うと、キョトンとした顔になった
女『あ、こっちはそうなんだ…』
『…こっち?』尋ねながら、手を差し延べる
女『…』…が、それを無視して、自分で立ち上がる女
女『私、転校生なの』お尻をパンパンはたきながら言う
『へぇ』
女『…べぇーっだ』舌を出して、しょうもない事をしだした
『短時間で嫌われたもんだ…』
女『ふんっ!最悪の転校初日だわ!じゃあね!』
『その最悪の原因はお前にもある』
女『…う、うるさいっ!』女はそう言って、駆け出した
『学校こっちだぞ?』
女『…ぐっ///』
650名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/17(土) 20:38:18 ID:pvfcamCu
悪友『よーう』予鈴1分前に、そいつはやってきた
『ツンデレってなんだーーむぐ、ぐ』ツンデレについて尋ねようとしたが、口を塞がれてしまう俺
悪友『忘れろ。一生のお願い』
『わ、わかった』もの凄い剣幕で言われたので、思わず頷いてしまった

担任『はぁーい席につけーっ』予鈴が鳴り、教室に担任がやって来る
悪友『先生結婚してー!』
(またアホな事を…)
担任『次の期末で学年トップだったら、考えてやる』
悪友『ぐはっ!しかもそこまで行って、考える、かよ!』ワハハハと、教室中に笑い声が飛び交う
担任『ま、冗談は置いといて、だ。急な話しだが、転校生を紹介したい』えーっ!まじ?と、教室中にどよめきの声
男1『女ですかーっ』
悪友『俺の理想に近いですかーっ』
男2『おっぱい!おっぱい!』何言ってんだコイツ
担任『男子うっさい!…入って』と、ドアの向こうの廊下に、話しかける
『…え…』その姿は
・今朝衝突した女だった
・超絶美少女だった
・親父だった
・亡くなったばあちゃんの若い頃にそっくりだった
・俺を狙う殺し屋だった
・世界に一つだけの花だった
651名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/17(土) 20:39:08 ID:pvfcamCu
続きってカキコしわすれた
650も繋がってます
652名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/18(日) 00:12:35 ID:rThs8/ec
>>651
1番でお願いします

てかニヤニヤがヤベェ
653名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/18(日) 09:00:05 ID:SHRZSM6w
『げっ』なんと、転校生は今朝衝突した女だった
(まさかうちのクラスとは…)
女『…と言います。父の仕事の都合でこちらに来ました。皆さん、よろしくお願いします』自己紹介をする女。違和感を感じた。今朝の面影がまるで無い
(まさか…猫かぶり…?)
野郎ども『ふぉおーっ!』その可憐さに、野郎ども歓喜。待てお前ら、騙されてるって。絶対
担任『席は…そうだな、あそこ開いてるな』そう言って、俺の横を指差す
(マジかよ…)
担任『あそこ座ってくれ』
女『はい…』気のせいか、顔がひきつっているように見えた

『…ふぁあ』一時間目が終わり、休み時間
『…』隣には大勢のクラスメートで賑わっている。転校生が来ればよくある光景の一つ、質問責めだ
悪友『よぅっ』
『おーぅ』
悪友『うらやましいな。隣なんて』
『…』本性を知っているため、素直に頷けない
悪友『…どうした?』
『…いや…お前な、騙されてるぞ。いいか?あいつはーー』
女『あ、あのっ!』
『は?』
女『せ、せっかく席隣なんだし、この学校を案内して下さらない??ねっ!いいでしょう??』言いながら立ち上がり、俺の腕を引っ張る
『は?ちょ、おいっ』
悪友『ヒューヒュー』
野郎ども『うらやますぃいいいっ!』
女達『うまくやんなさいよ』
『…』
654続き:2009/10/18(日) 09:01:18 ID:SHRZSM6w
『ここが校舎裏だ。…なんかあんのか?早くしないと休み時間終わるぞ』突然、校舎裏まで連れて行ってと言い出したので、案内した俺
女『あ、あんたね!今朝の話し喋ろうとしてたでしょっ!』先程までの大人しい美少女はもう、居なかった
『事実じゃないか』
女『わ、私の学校生活根底からぶっこわす気っ!?』
『いや、そんな気は無い』
女『全く…遅刻するかと思ってテンパってたのが全ての原因だわ…あ〜もう!』つまり、テンパっていたから俺と衝突した時、思わず素が出たと
『でもさ』
女『…なによ』
『素のお前も良いと思うぞ俺』
女『…は?』
『可愛いと思う』ゴッ!
『み、みぞ…』
女『へ、変な事言うからよっ!馬鹿!アホ!ふ、ふんっ』と、散々罵声を浴びせて立ち去ろうとする女
『お、おい。どこ行くんだ』
女『どこって…教室よ』
『教室は…こっちだぞ』
女『……ぐっっ///』
655続き:2009/10/18(日) 09:03:35 ID:SHRZSM6w
女『絶対言わないでよ』
『わかったよ』そう約束だけして、教室に入った

悪友『飯だ!飯!』
『落ち着け』昼休み。待望の飯の時間だ
『食堂行くか?』と、悪友に聞いた時だった。俺の袖を誰かが引っ張る感覚
『え?』見ると、女が袖を引っ張っていた
女『あ、あの…一緒してくれませんか?』
『…あ、ああ』断る理由など特に無い
『悪い』悪友にそう言って、教室を出た
悪友『いつかお前を殺ぉおおす』
野郎ども『何故お前なんだぁああああ』
女達『私達も一緒に食べたかったけど…ふふ。今回は譲るわ』
『…』相変わらずノリのいいクラスである

『…で、何なんだ』道中尋ねる
女『とりあえず食堂に案内して』
『…はいはい』
女『…。…お弁当』
『うん?』
女『お弁当を忘れたのよ…』落胆した顔で言う
『…はぁ』
女『そんな恥ずかしい話し、他の人に出来ないでしょ』だから俺がかり出されたのか
『今日は食堂なんですぅ。って言えば良かったじゃん』
女『…あ』どうやら嘘がつけない性格みたいだ。まだ推測にすぎないが
『しかも、転校初日でいきなり男と二人で飯ってどうなんだ?』
女『………』
『もしかして…お前、かなりドジ…?』さらに方向音痴ときた
女『う、うっさい!もうこうなったらやけくそよ!さっさと案内して!』
『へいへい』
656続き:2009/10/18(日) 09:07:18 ID:SHRZSM6w
女『美味しい〜』日替わり定食を食べながら言う
『そうか?』
女『あんたはここの味に慣れてるからでしょ』
『…かもな』
女『…。…ね、ねぇ』
『なに』
女『……』
『なんなんだ?』
女『そ、その…さぁ、今朝は…ごめんね?』突然の謝辞
『え?』思わず面食らう
女『……さ、さぁ!早く食べるわよ!食べ終わったら学校案内してもらうんだからねっ!』
『お、おう??』
女『……。…』何故か見つめられていた気がしたので
『なに?』尋ねる
女『な、なんでもっ』
『…?』
女『…えーと…あ、あんたさぁ…』
『うん?』
女『わ、私と会った事…ない?』
『今朝?』
女『じゃなくって!それ以前でっ』
『以前…?…うーん…』
・幼い頃に転校した、仲が良かった子に似ている
・まさか、生き別れの妹なのか…?
・前世で?
・こんな可愛い奴知らないよ
・かつて俺の背中を任せていた相棒
・Ultra ソウッ!!ハーイ!!
657名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/18(日) 11:12:38 ID:roUDVugt
幼い頃に〜

かなりいいね!楽しみにしてるぜ
658名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/18(日) 11:25:00 ID:SLWMsfBO
毎回クォリティー高いな。いつも続きがかなり気になるぜw
659名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/18(日) 12:54:27 ID:SHRZSM6w
『…』改めて女を見る。すると、脳裏にある女の子の姿がよみがえった
女『ねぇ、ねぇ。どう?なんか思い出した?』幼い頃、家が近所だったのでよく遊んだ子。そして、転校してしまった子
『…』そう、その子が成長すれば、こう…ちょうど目の前に座る女のようになるのではないか
『…まさか…』
女『うん、うん』
『小さい頃良く遊んだ…』
女『そう!』

女『…で、父親の急な仕事の都合でこっちにきたの』俺達はテラスに出て、昔話しを交えお互いに楽しく語りあっていた
『へぇ。…あのさ、いつ気付いたんだ?俺の事』
女『あんたの名前知った時…かな』
『名前覚えてたんだな』
女『あんたは忘れてたみたいだけどね〜』意地悪く言う
『ぐぐ…し、仕方ないだろ?幼い頃の話しだぞ。覚えてる方が凄いって』
女『覚えてるに決まってんじゃない…今でも続く初恋の人だもん…』ぶつぶつ呟く
『え?なに?』
女『な、ななっ!何でもないわよっ』
『ふーん。…。…実はさ』
女『な、なによ』
『お前、俺の初恋だったんだ』
女『ぶーっっ!!』
660続き:2009/10/18(日) 12:57:33 ID:SHRZSM6w
『お、おい!大丈夫か?』突然オレンジジュースを吹き出した女。そんなに驚く事だろうか
女『けほっ、けほっ!…あ、あんたが変な事言うから…けほっ』何だか俺が悪いみたいなので、背中をさすってやる事にした
なでなでなでなでなでなでなで
女『…も、もういいから』気のせいか顔が赤い
『…まぁいいや。んで、話し、続けるぞ』
女『う、うん』
『俺はな、初恋のお前が転校したショックを忘れるために、お前の事を忘れていたんだ』
女『…ふんふん』コクコクと首を縦に振りながら言う
『つまり、お前を忘れたのは正当な理由があったのさっ』ぐっ!と親指を立てて言う
女『……』
『どうした?』
女『あ、あんたさ…』目を逸らしながら聞いてくる
『うん』
女『そ、その初恋って…ま、まだ続いーーー』
悪友『仲が良いな!!』
『あ?』突然現れた悪友
女『!!』
悪友『俺も混ぜろ!』
女『くっ!この…っ!』プルプル拳をふるわせた後
悪友『ふぐっ!』みぞおち
『お、おい。いいのか?』猫かぶりは?という意味だ
女『ふ、ふんっ!もういいわよ。なんか吹っ切れたから』
『そ、そうか』その日、クラス中に猫かぶりがばれたが、より一層好感度が上がった女であった
(ノリの良いクラス…)
661続き:2009/10/18(日) 12:59:03 ID:SHRZSM6w
『ふぁーあ…眠い』日曜日。時計を見る。まだ早いので二度寝しようと、もう一度目を閉じた時だった
ピピピ
『んー?』電話着信音だ
『…お』あの女だった。そういえば番号を交換したなと、思い出す
『はい』
女『お、おはよ』
『はよ…ふぁ』
女『寝起き?』
『うん』
女『ね、ねぇ、今日時間ある?』
『時間?』
女『どっか遊びに連れてってくんない?越して来たばっかで遊び場わかんないのよね。すっかり変わっちゃってるし』その誘いに俺は
・わかった
・今日は用事が
・恋人でもない女と遊びに行けるか。という訳で恋人になってくれ・女友達と行けよ
・悪友との約束があったような
・俺とあまり歩かない方がいい…狙われる
・今日は闘技大会がある日だ
・キミを見てるといつもハートDOKI☆DOKI揺れる思いはマシュマロみたいにふわ☆ふわ
662名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/18(日) 14:07:27 ID:9ICs0kYx
わかった。でお願いしやす。
663名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/18(日) 20:17:42 ID:SLWMsfBO
今回かなり長いな。しかし毎回出てくるネタ選択肢が気になってしょうがない件w
664名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/18(日) 20:18:05 ID:SHRZSM6w
『わかったよ。けど…さ』
女『けど…なによ?』
『そういうのは女友達と行った方がよくないか?ほら、男連れだと行きにくい所もあるだろう?』
女『そ、それはほら…あれよっ!ひ、ひさ、久しぶりに会ったんだし。ね?ねっ?』
『う〜ん?ま、いいか。場所と時間は?』
女『10時くらいかな。場所は…あ。あのさ』
『うん?』
女『私達がよく遊んだ公園ってまだある?』
『…ああ、あそこか。あるよ』
女『よしっ!じゃあそこに10時ねっ』
『オッケー』時計を見る。9時半『急ぐか…』

こんな寒い季節に外で遊ぶ奴なんていないのだろう。公園は静けさに包まれていた
?『あははははっ!』静けさに浸っていると、それをぶち壊す聞き慣れた声
『なにやってんだ』元凶まで駆け寄る
女『あ、来た来た。おはよ』ブランコを立ちこぎしながら挨拶する
『おはよ。テンション高いな』
女『懐かしくなっちゃって。よっと』ブランコが一番高い場所まで来た時にジャンプ、そして着地。その着地は見事なものだった…が、水玉模様のもっと見事な物を見てしまった
『…』
女『なに?』
『ミニスカの自覚あんのか…お前は』
女『…え?…。あ……〜〜っ!!』ゴッ!
『みぞっ』
665続き:2009/10/18(日) 20:19:21 ID:SHRZSM6w
女『かなり変わってるわね』
『お前が越したのって9年くらい前だろ?そりゃ変わるって』思い出話しに花を咲かせながら、町を案内していた
女『…ま、あんたがあんまり変わってなかったのが唯一の救い…かな』
『…』突然のらしくない発言に面食らう
女『な、なんとか言いなさいよっ』顔を赤らめて言う
『い、いや…なんか、さ…出会った頃の刺々しさ…無くなったな』
女『べ、別に刺々しさなんてないわよ』
『…』ここで『いや、あった』何て言うと機嫌を損ねるだろう。なので、言わない事にした
『だな。お前は最初から可憐だったぜ!』ゴッ!
女『わざとらしいわよっ』
『…だな…げふっ』
666続き:2009/10/18(日) 20:21:34 ID:SHRZSM6w
『ふーっ。ただいま』リビングに入る。姉貴が菓子をつまみながらテレビを見ていた
姉『お疲れ様』顔だけ振り向いて労いの言葉。姉貴は声が可愛い分かなり癒される
『あいつ色んな所に引っ張るから疲れたぜ…』
姉『私も知ってる子だよね?』
『多分面識あると思う』
姉『…で、どうだったの?』ニヤニヤしながら近寄り、聞いてくる
『どうって…』
『最初は服見に行ったんだよ』
『似合ってる?て何度も聞いてくるからさ、なに着ても似合うと思うぞって言ったら、店員にラブラブですね。なんて言われるし』
『顔馴染みの魚屋のオッサンは、やっと彼女が出来たか!なんて茶化すし』
『ゲーセンの相性占いで相性100%たたき出したらすげー高音出して恥ずかしかったし』
『昼飯にファミレス行ったら、ちょうど1000組目のカップルさんで〜す!なんて祝福されるし。しかも祝福されるだけ』
『…まぁイロイロあったけど楽しかったな。…姉貴?あ、わりぃ、一方的に話してたな』
姉『…』
『姉貴?』
姉『何て言うか…』
『な、なんだよ』
姉『ノロケ…ごちそうさま…』
『ど、どこがノロケなんだ?』
姉『うわぁ…それ聞くの?』
『い、いや…やっぱいい』
667続き:2009/10/18(日) 20:22:43 ID:SHRZSM6w
姉『もうノロケないの?』
『まだ言うか』あの俺のノロケ(…なのか?)から2時間ほど経っていた
ドタドタドタドタ。近づく足音
親父『ただいまんーー』
『それ以上しゃべるな』リビングに入った途端下ネタ。言わせてたまるか
姉『お父さん今日早いね。お母さんより早いじゃん』
親父『ちょっとお前らに報告があってな。あ、母さんにはもう伝えてるから』
『報告?』
親父『父さんの親友とその嫁さんの出張が決まったんだ』
姉『…で?』
親父『その二人には娘がいるんだが、一人置いておく訳にもいかんだろ?だから、俺が預かっておく事になったんだ』
姉『へぇ、どんな子?』
『興味津々だな』
姉『男だったら断固反対だったけどね』
親父『あぁ、その子はな』ピンポーン
親父『…と、来たみたいだ』
『今日なのかよ…。出てくる』
ピンポーン
『はいはいはいはい』ガチャッ
『…え』ドアを開けるとそこには
・転校生の女
・俺に杖をくれた女
・ベートーベン
・りょ、呂布だーっ!
・真っ赤に吹き出る血
・大草原が広がっていた
・コンクリートロード
668名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/18(日) 20:26:14 ID:SHRZSM6w
>>663
俺自身が飽きるまでやるかも…


ネタ選択肢は本当にネタ方向に行くから、慎重になw
669名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/18(日) 22:33:21 ID:SHRZSM6w
あーでも、そろそろ潮時かな…あんまりにも長引かせたらつまらんよなぁ…
いつまでやるんだよ。みたいな
670名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/18(日) 23:01:41 ID:qRyq9TMo
そんなことないぜ
楽しく見させてもらってるよ
671名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/18(日) 23:23:00 ID:SLWMsfBO
>>669全然そうは思わないぜ。よく思いつくなと感心しっぱなしだw 1番目でお願いします。
672名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/18(日) 23:43:16 ID:SHRZSM6w
>>670-671ありがとう。今日はもう寝るから続きは明日書くわ
673名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/19(月) 18:35:54 ID:qEKyfG/9
女『あ…今日からお世話になりま…え…えっ!?』俺の顔を見た途端に困惑する女。困惑したいのはこっちだった
『お前だったのか…。…よろしく』お互いがテンパれば収拾がつかないので、頑張って冷静を装う
女『へっ?あ、う、うん』

姉『私の事覚えてくれてたんだぁ〜っ、うれしぃなぁ』荷物などを空き部屋に置き、一段落ついた俺達は菓子を広げて談笑していた
『姉貴も覚えてたのがすげぇな』
姉『そりゃあね。あの時のあんたの落ち込みようは凄かったもの。あの子が転校したんだよぅ!お姉ちゃぁん、うぐぇっ、寂しいよぅ〜!って。あははっ』
『ぶっ!な、なに言ってんだっ』
女『///』
姉『お?』視線を逸らした姉貴が妙な反応をした。視線の先には、俺の横に座る女
『どうした?』
姉『…ふふ、うんにゃ』
親父『へぇ、もう会ってたんだな。って、そーいや一緒のクラスだったか』と、親父の発言。居たのか親父…
姉『お父さん居たんだ』俺の気持ちを代弁する姉貴
女『ぷっ…ぐぐ…』隣には笑いを堪える女
親父『ひどいぞ…ま、それならいいんだ。実はお父さんとお母さんも明日から出張でな』
『は?』
姉『やったー自由だー』
親父『お姉ちゃんにお土産は無し…っと』と、手にメモをとる仕草
姉『老後の面倒を見るのはお母さんだけ…っと』さらにその上を行く姉
親父『こ゛め゛ん゛な゛さ゛い゛っ!!』
674名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/19(月) 18:38:59 ID:qEKyfG/9
親父『んじゃ、お父さん朝早いし寝るわ』
おかん『私も』突如視界に入る母の姿。母さん帰ってたんだ
おかん『さっきからいたわよ』
『えっ?俺、口に出してた?』
おかん『ふっ、ふっ、ふっ…お、や、す、み』と、自室へと帰っていった
『こえぇわっ』
姉『はいはい、そんな事より、明日からの作業分担するわよ』
女『ご飯とか、掃除とかですよね?』
姉『そ。まぁ、良い案があるんだけどね』
『へぇ、どんな』
姉『お昼三人分のお弁当と朝晩のご飯は全部あんたで、掃除洗濯は私達。ね、いーっしょ?』
『ね。じゃねぇえ』
女『さ、流石にそれは…』おぉ、助け舟…
姉『じゃあじゃんけんしよう。私が勝ったらこの案ね。負けたら、私達を好きにしていいわ』
『なんか、エロいなそれ』
女『なに言ってんの…あんたの思考がエロいのよっ!』と、おでこに弱めのチョップ
『あでっ』
姉『じゃーんけーん』
・グーチョキパーの最強技を出す
・じゃんけんじゃなくて違う方法がいい
・姉貴は恐らくグーだ。という事は…
・そんな事より姉貴…まさか、ノーブラ?
・ファック ユー
・じ、地震だー
・はじめに見えたものは、白い天井
675名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/19(月) 18:39:57 ID:qEKyfG/9
また続きってカキコ忘れてた\(^0^)/
もういいか
676名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/19(月) 23:16:52 ID:pj8b0hLO
>>675
最強技でおねがいします
677名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/20(火) 01:13:36 ID:RaZkPYLh
『…まだ痛い』
女『だ、大丈夫?』じゃんけんの結果。それは俺の頬にくっきり残っていた
『ちょっと、意識飛んだけど、大丈夫…うん。大丈夫』つまり、ビンタされたのだ
女『…大変そうだし…て、手伝ってあげてもいいわよ?』
『いいよ』ちなみビンタした本人は風呂。時折鼻歌が聞こえるので、ビンタした罪悪感はこれっぽっちも無いとみた
『俺、なんだかんだで料理するの好きだし』
女『へぇ…。上手いの?』
『…そうだなぁ、それは明日のお楽しみって事で』
女『き、気になるわねぇ…』
『気になれ気になれ。つーか俺弁当作らないといけないし…そろそろ寝ようぜ』
女『んー、わかった』
678続き:2009/10/20(火) 01:19:53 ID:RaZkPYLh
『ふぁ……えっ!?』弁当を作るため、早起きして一階に下りると、先客がいた
女『おはよう』見ると、制服の上にエプロンをつけ、弁当を作っている
『お、おう。って、何やってんだ!?お前それ弁当箱だよな…?』
女『ただお世話になるだけってのが嫌なの。…いいでしょ、これくらい』少し照れた顔で言う。とんだサプライズだった
『ま、まぁ良いけどさ…。べつにそんな事気にしなくていいんだぞ?』
女『うん…ありがと』よく見ると、並べられている弁当箱が2つしかないという事実に気づく
『成る程。自分と姉貴の分だけ作る訳か。やるね。ははは』思わず苦笑いがこぼれる
女『ちっ、違うわよっ!それはお姉さんとあんたの分っ!何言ってるんのよまったく…』
『は?…おい、自分の分は?まさかお前自分の材料費とかまで気にしてるんじゃないだろうな?』
女『……あ』
『あ?』
女『あ、あんた…言ったじゃんか…明日のお楽しみだ…って』
『…あ』
女『…だから、作んなかったのよ…。…悪い?』ムスッとした顔で、言う
『い、いや…くく』
女『な、なによっ!?何がおかしいのよっ』
『いやぁ、楽しみにしてくれてたんだなぁって。正直な話し嬉しいぞ』
女『う、うるさい!』ゴッ!
『みぞっ!』
679続き:2009/10/20(火) 01:21:15 ID:RaZkPYLh
女『くそぅ…やっぱり悔しいっ!』
『まだ言うか』昼休みからずっとこの調子だった。よっぽど、俺の弁当が美味かったらしい
女『材料は一緒なのに…あーもう!この晩御飯もおいしいし!完全に負けだわっ』
姉『私ですら負ける事があるからねぇ、仕方ないよ』
『まず姉貴は料理できないだろ…』
姉『にゃぁん』
『ぐっ』姉貴の声でにゃぁん。胸の高鳴りがヤバいことになる
女『変態』
『い、いや、これは、違っ』
姉『ほら、にゃぁんて言ってみ』と、真似しろとの命令
女『えっ、えぇ?私が!?』
姉『にゃんにゃん』今のは『うんうん』だろうか
女『…に…にゃ……にゃぁ…あ…むっ!無理ーーっ!!恥ずかしすぎるっ!』
『……』
女『黙ってないで助けなさいよっ!』
『あ、悪い…ちょっと考え事してた』
姉『考え事?』
『うん…』
・ずっとこんな幸せな時間が続けばいいのになって
・姉貴の事をね
・悪友の事をな
・明日のミッションの事を…ちょっとな
・明日になれば…俺は…
・決戦前夜だし…な
・親父の事を…少々ね
・そこで意識が途切れました
・ふと妹の声
・でっかく生きろよ男なら 横道それずにまっしぐら 過激に生きてる男なら ハートはいつでもまっかっかっかっか 燃えてるさ
680名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/20(火) 12:30:30 ID:62e+Ozvk
ネタ選択肢を選びたい気持ちを抑えつつ1番でw
681おしまい:2009/10/20(火) 18:19:00 ID:RaZkPYLh
女『うん。ばっちりね!世界一カッコイイわ』日曜日。玄関を出た先で、恋人が改めて俺を見た
『言いすぎだ』
女『そんな事ないもーん。よっ』掛け声とともに、俺の腕と自分の腕を絡める
『…えらい変わりようだなぁ』ツンデレの意味が、少しわかった気がした
女『ふふ。…ほんと、あの時は嬉しかったわ』あの時…それは、この前の、ずっとこの時間が続けばいいと思った時だ
『不安を感じたんだよ。いつか俺達はバラバラになるかもしれない…だから、行動したんだ』
女『…ありがと』
『改めて言われると照れるから、言わないで』
女『こいつは…人がお礼を言ってるってのに〜っ』と、拳をつくる。俺は殴られまいと、みぞの前に絡めていない方の手をやり、ガードが出来る状態を即座につくった…が
『…んっ?』唇に暖かい感触
女『…ん…。…ふふ、上ががら空きなのよっ。ばーか』どうやら、はじめからガードは必要無かったようだ
『…おま…可愛いな…おい…』
女『ありがと。さっ、行こう?』『ああ』今日は初デート
『…ふふ』幸せを感じて思わずにやける。どうか、この幸せが終わりませんようにと、俺は心の中で願うのだった
682名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/20(火) 21:36:48 ID:OcESG3eH
グッドエンドですな
長編乙
683名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/21(水) 00:26:19 ID:jUNNGvmQ
今回は大作だね。かなり面白かったぜ。途中から続きが気になってネタを選べず正攻略してしまったw
684名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/21(水) 06:57:03 ID:AizAsfQ7
個人的に『みぞっ!』がツボった
685名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/22(木) 00:48:43 ID:sjSTgQ0Q
メイド『終点です!ご主人様っ。見て下さい!自然が広がってますよ〜』
『…』
メイド『ご主人様?』
『家を出る時にも言ったけど…もう、よせ…。俺の財産の半分もあれば死ぬまで生活出来るだろ?…お前はもう自由だ。渡した金は好きに使えばいいし、俺に付き添う必要はもう無いんだ』
メイド『いいえ』
『なんだ、何か不満か?』
メイド『勿論です。私は、死ぬまであなたのメイドだと誓った身。“付き添う必要は無い”なんて、私の存在意義の否定ですよ。酷いです、ご主人様』と、膨れっ面を見せる
『…』
メイド『それに、仮に私が自由の身だったとしても、やる事は一つです』その言葉に思わず、熱いものが頬を伝う
『……』止める気はなかった
メイド『あなた様に、ついていきます。ご主人様』俺の涙を指で拭いながら、改めて忠誠を誓うメイド
『…ああ。…ありがとう』兄や姉、妹…そして俺。跡目争いに嫌気がさして、家族と絶縁。俺は、昔から俺を慕うメイドと二人で田舎に来ていた
686続き:2009/10/22(木) 00:51:21 ID:sjSTgQ0Q
メイド『ここが私達の新しい住まいなんですねっ!』
『せまい…けど、仕方ないか』余っている部屋がここだけだったので、こればかりは仕方なかった
メイド『今どき四畳半ですよ!四畳半のアパート!』意味のわからない所で喜ぶメイド
『もうちょっと広いって…』
メイド『狭いという事実に変わりはありませんっ!ご主人様っ!これは添い寝の時期到来なのではっ!?』目を輝かせながら言う
『添い寝って…お前は昔から俺と寝たがるなぁ…』昔をしみじみ思い出す
メイド『ご主人様、過去より今です。買い出しに行かなくては餓死しちゃいます』話題をころころと変えるメイド
『はいはい。俺も行くよ。ついでにご近所さんにも挨拶しよう』
メイド『はい〜!ご主人様と夫婦に間違えられても否定しませんからっ!』聞いてもない事を言う
『安心してくれ。俺がキッチリ否定しておいてやるから』というより、服装が完全にメイドさんなので、間違われる事などな……
メイド『もう、ご主人様ったら照れ屋さんっ!…はい、財布おーけー!さっ、ご主人様!参りましょう!』
『待て』と、肩を掴む
メイド『はい?』振り向くメイド
『まず、着替えようか』
687おしまい:2009/10/22(木) 00:53:52 ID:sjSTgQ0Q
メイド『今日は楽しかったですね〜』添い寝しているメイドが、天井からこちらに視線を移して呟いた
『良い人ばかりで、よかったよ』俺も視線を移し、見つめ合う状態で話しあう
メイド『…ご主人様、これからどうするんですか?』
『…当分はわからない。でも、どこか職に就こうかなとは思ってる』
メイド『そですか…』
『…………あのさ』
メイド『はい?』
『本当、ごめんな。俺の勝手な感情でお前まで立場悪くなっちゃって』
メイド『………いえ』
『うん?』
メイド『私はご主人様が傍にいれば、他になにも望みません』
『…』
メイド『私、無理矢理ついてっちゃったから…ご主人様、怒ってないか不安でした…』
『そんな事はない…むしろ、嬉しかったよ』
メイド『…はい。わかってます。だから、今私…幸せで満たされてます』
『…そっか…』
メイド『…ご主人様』
『どうした?』
メイド『ふふ…おやすみなさい』そういって目をつむる。いつもは俺が寝るまで待つのだが、今日はとくに疲れたのだろう
『…おやすみ…そしてお疲れ様…』労い、そして俺も目を閉じた
688名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/22(木) 02:54:25 ID:I+xWum0t
>>685-687
ベッタベタじゃねーか!だがイイ!!
689名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/22(木) 12:33:52 ID:/f9qYu73
癒されるなあ。
690名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/25(日) 07:42:42 ID:pE3UUuG0
『なあ・・』
妹『んー・・』
『日曜なんだしどっか行こうぜ』
妹『うん・・』
携帯ばっかりいじって無視かよ、ちょっと前まで俺にベッタリだったんだけどなぁ
『(はぁ・・)じゃあ俺ちょっと出掛けるわ』
妹『うん・・・って待って!私も行く!』
『ん?今、友達とメールで遊ぶ約束とかしてたんじゃないの?』
妹『んーん、ちょっと保守してただけ!』
『ほしゅ?』
妹『こっちの話!あ、私行きたいトコあるんだー』
『ったく、早く支度しろよ。置いてくぞ』
妹『ぶぅぅぅぅ』
691名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/25(日) 21:20:03 ID:x2a1g+hc
>>690保守だけじゃなくて、なんか書いてくれないか
692名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/27(火) 00:06:52 ID:ESCvE7Py
『ごほっ。ごほっ』油断したのか。それとも体調管理が不十分だったのか。俺は今まさに高熱と喉の痛みに苦しんでいた
妹『マジウけるんですけど。昨日風邪には気をつけろとか忠告してた奴がこのザマとか』携帯を弄りながら、俺を鼻で笑う
『うるさいな…。ごほっ…。俺、今日休むから…。もう、学校にも連絡入れてるし、じゃあな』と、立ち上がった時だった
妹『そんなに辛いなら朝飯なんてわざわざ作んなよな…』妹が眉間にシワよせながら呟く
『…お前飯作れないじゃんか…』
妹『パンぐらいなら焼けるっつーの』
『パンだけじゃ昼まで持たないだろーが…』
妹『…もういい』妹も立ち上がる
『…いってらっしゃい…。ごほっ』
妹『…』妹は一度もこちらを振り向く事なく、無言で家を後にした
『…まったく…あ、洗濯もの…』両親は出張でいない。その事実が余計に頭を悩ませた
『しんど…』
693名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/27(火) 00:08:59 ID:ESCvE7Py
声が聞こえる。聞き慣れた声。口は悪いけど安心する声。そう…これは…

『…んん…』目をあけ、声が聞こえた方へ視線を向ける
妹『…ったく、さっさと起きろっての』無愛想な顔して座り込む妹が、そこにいた。同時に、妹の後方に掛けられている時計が目にはいる
『…10時…あぁ、もうそんな時間…ってあ!晩飯!わ、わるい、お腹減ってるよな!?ちょ、ちょっと待…ごほっ、待っててくれ』重い身体を動かす。…が、中々起きてくれない
『…はぁ、はぁ…』無理矢理起こそうと踏ん張っていると、妹が俺の両肩をおさえ、それを静止した
『え?』
妹『いい。寝てて。それにまだ朝だし』俺の部屋には窓が無いため、太陽が確認できなかった
『は…?』携帯を見ると、AMの二文字
『お前…何やってんだ…?学校は』?
妹『…』ガサガサと音をたてながら、右手を自分の胸くらいの高さまで挙げる。手にはコンビニの袋
『…?』
妹『アイス。じゃあね』枕元に袋を置いて立ち上がる
『おい、学校は?』
妹『ありがとうくらい言えないの?』
『えっ?あ、ありがとう…』
妹『じゃ』
『お、おい』
694名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/27(火) 00:10:58 ID:ESCvE7Py
妹『何か元気そうだけど、もういいの?』晩飯をつつきながら、朝とは正反対な俺を見て妹が言った
『ああ。あ、アイス美味かったよ。ありがとな』
妹『別に。気まぐれだし』
『そっか…。…学校は行けよな』
妹『はいはい』
『…ったく…』
妹『…』カチカチと携帯を弄り始め、無言になる
『…』カチャカチャと食器の音だけがリビングに響く
妹『…ねぇ』話しかけてくるも、視線は携帯だった
『なに』
妹『今日告白された』
『どこで。学校行ってないんだろ』
妹『メール』
『ふぅん』
妹『今日休みだったけど、大丈夫?みたいなメールが来ててさ、適当に返事してたらどんどん返ってきてさ…んで』
『…』
妹『今告られた』
『…俺にそれを言ってどうしてほしいんだ?』
妹『…いや…』
『…』
妹『…ただの…自慢だから』視線を俺に合わせて、言う
『…あっそ』
妹『ま、付き合わねーし…安心してよ』
『…なににだよ…』
妹『…妹に先を越されたら兄貴、悔しいっしょ?』
『別になんとも…』
妹『そこは悔しがれよ…』
『そう言われてもな…』
695名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/27(火) 00:12:30 ID:ESCvE7Py
三つとも繋がっとりますえ
696名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/27(火) 00:13:40 ID:ESCvE7Py
>>690もっとなんか書いてちょ
697名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/27(火) 12:41:41 ID:WxF1oSTX
>>695乙です。微妙な距離感が良い感じだね。
698名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/28(水) 00:44:34 ID:5lMGfTpA
『って訳』白い天井に向かって口を開く
女『くすくす』俺と同じようにして横たわる、隣の女が笑う
『そんなに面白いか』
女『はい。とっても』
『…あ』
女『どうしたんですか?』
『俺…明日、退院するんだ』
女『…おめでとうございます』交通事故に直面した時はどうなる事かと思ったが、俺の右足は医師いわく、前より丈夫になって帰って来ている…らしい
『せっかく出会えたのに、残念だ』
女『…私も』彼女はいつ退院するのだろうか
『…いつ…退院するんだ?』
女『…どうして?』
『むかえに行きたい』
女『…それは…叶いません』小さく呟いたせいか、よく聞こえなかった
『ごめん。なんて?』
女『…次の手術が成功したら…かな?』
『…えーと。それまで毎日来ていいかな?』
女『本当…?…うれしいな…』顔を赤らめて指をもじもじさせる。その仕草が堪らなく可愛いと思えた
『…約束』ベッドから降りてスッと小指を差し出す。彼女も同じように小指だけ差し出した
女『約束…だよ』
『むかえにも、行くからな』
女『…うん…必ず…むかえに来て…』
『うん』そう頷きながら、小指を絡める
翌日、彼女は病院から姿を消した
699続き:2009/10/28(水) 00:45:46 ID:5lMGfTpA
妹『お兄』妹の声で目が覚める
『おはよう』
妹『おっはー』
『…懐かしい夢、見てたよ』
妹『ふーん?』
『交通事故で右足が逝っちゃった時の事』
妹『小4くらいだっけ、それ』
『ああ』
『…』俺は彼女を忘れた事などない。今でも続く、続いている初恋だ。ちなみにこの出会いと別れの話しは俺しか知らない
妹『どったの』無言だったせいか妹が呼びかけてきた
『悪い。ちょっと考え事』
妹『ん。そっか。…とりあえず急いでね。遅刻しちゃうよ、学校』
『ああ』


妹『あ…そうそう、今日ね』行き道。妹が口を開いた
『うん?』
妹『今日転校生が来るんだって』
『へぇ。つーか、どこ情報だ?それ』
妹『昨日職員室の前通ったら聞こえた。お兄のクラスっぽい』その時、ある考えがよぎった…が、振り払う
『んな訳ない…都合が良すぎる…』
妹『え?』
『いや』
700おしまい:2009/10/28(水) 00:46:32 ID:5lMGfTpA
『…』転校生は可愛く愛想のよい女の子だった
『…』あの子の面影はない
(期待した分だけ残念な気持ちでいっぱいだぜ…はぁ)席は、俺の隣となった
(嫌がらせかよ…いや、皮肉か?)男子から俺宛てのブーイング
(うるせぇ)いつもならノリに乗っかる所だが、今はちょっとそんな気分ではなかった
転校生『よろしくね』席に着いた転校生が俺に挨拶をしてきた
『おーぅ。なんか困った事があったら言えよな』
転校生『うん。ありがと』
『じゃあ俺は寝るから』
転校生『ね、寝るんだ…』
『寝るんだ』
転校生『…あっ。…ねぇねぇ、早速困った事があるんだけど』
『…なんだよ』
転校生『知り合ったばかりだから、お話したかったのに、寝るとか言っちゃうんだ、その人。どうすればいいかな?』
『…』
転校生『うふふ』
『だぁーっ、もう。なんだよお話ってのは』
転校生『…』
『おい、なんだよ?』
教師『おーい授業始めるぞー。お前ら席につけー』
転校生『
701名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/28(水) 00:47:42 ID:5lMGfTpA
最後の台詞無いのは、各々好きに妄想してくれって意味です
702名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/28(水) 00:52:35 ID:vZmN4/EF
転校生『おっぺりあまぐぇー』
703名無しくん、、、好きです。。。:2009/10/29(木) 01:12:14 ID:snVrSwd9
『あ』夕焼けに染まっている並木道を歩いている時だった
妹『なに?』
『忘れ物』教室に弁当箱を置きっぱなしなのを思い出す
妹『なにやってるのよ…』と、呆れ顔
『先帰ってて』
妹『あ、晩御飯何がいい?』
『ハンバーグ!』

ガララッ
女『ん?』教室に入ると見知った顔が目に入る。我がクラスの委員長だった
『よっ。なにやってるんだ?』
女『日直の仕事よ。あんたは?』
『忘れ物取りに…って、日直の仕事ってなんだ?』
女『イロイロやる事あるのよ』ふふっ。と、笑みを浮かべる委員長
『知らなかったな』自分の机まで足を進め、弁当箱を手に取る
女『もういいの?』見ると、委員長がドアの前まで移動していた
『あぁ』
女『鍵閉めるわよ』
『うーい』二人教室を出た所で、委員長が戸締まりをした
『委員長、凄いな。日直の仕事なんて、誰もまともにやらないもんだぞ』
女『凄いって…。普通よ普通。やらなきゃならない事、やってるだけ』
『なんか、カッコイイな』一瞬、委員長が神々しく見えたのは気のせいだろうか
女『なによ、それ』苦笑混じりに言う
『もっと言うと、カッコ可愛いだな』
女『…意味わからないんだけど』
『かっこよさと可愛さを兼ね備えてるって意味だ』
女『過大評価ね』
『そうか?』
女『そうよ』
704続き:2009/10/29(木) 01:14:50 ID:snVrSwd9
女『どこまで付いてくるの?』隣を歩いていた委員長が、呆れ顔で言った
『俺も、こっちなんだが』
女『ふーん。もしかしたら、家、近いかもね』
『かもなぁ。あ、俺ん家、近くにパン屋があるぜ。行った事無いけど』そう言うと、委員長が目を見開いて、驚く
女『…それ、私ん家かも』
『…マジ?』
女『…うん。私の家、パン屋経営してるから』
『…そういえば、妹がよく行くんだよな。そこ』毎週日曜は必ず行っているような気がする
女『あー…そういえば毎週日曜に必ず来る子がいたわ。可愛くて面白い子。…もしかしてその子かも…』
『ツーテールか?』妹の特徴を口にすると、委員長がまた驚いた
女『…うん』
『すげー偶然だなぁ。ていうかあいつ、俺に言えよな…』
女『妹さんは、あなたと私が知り合いなんて知らないんじゃないかしら』
『それもそうだ』
女『…ふふっ』唐突に、委員長が笑った
『うん?』
女『いや…妹さんが、よくあなたの話しをする事思い出して。仲良いわね、あなた達』
『…恥ずかしい話ししてないよな?』
女『さぁ、どうかしら?…ふふ、そういえばあの話しはあなたの事だったのね…』と、あやしい笑み
『あの話しってなんだよーっ。ぐぉおおお』
705名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/02(月) 01:20:07 ID:s6/cJWM6
いや、そうじゃないだろう?早く、要点絞って口に出せよ
あぁもどかしい……おっ?

『おめでとう』
隠れて見ていた俺の元へ、妹がゆっくりやって来る
妹『…ありがと…』
妹の告白。心細いから見守っててと言われ、今ここに至る
『明日からの学校生活、楽しそうだなぁ』
と、ちょっと嫉妬してみたり
妹『……わ、わかんない…。なんか、頭ぐるぐるしてる…』
『…今日、アイツと一緒に帰んないのか?』
妹『嬉しすぎて感覚おかしいから、今日は別々にって言っちゃった…』
んな事言ってたのな。どうりであの男、苦笑混じりだった訳だ
『そか』
妹『だから、今日はお兄と帰るよ』
『兄との最後の帰宅か』
妹『そーかもね』
ふふっと、妹が笑う。その笑顔に、少しだけ寂しさを感じる俺がいた
『…』
妹『早く帰ろ』
突っ立っていた俺の背中を押す
『あ、ああ』
706続き:2009/11/02(月) 01:21:26 ID:s6/cJWM6
女『ちょーす!』
朝。いつもの待ち合わせ場所で幼なじみと落ち合う
『おう』
女『で、早速なんだけど』
『なに?』
女『一緒に行くの、今日でやめよう』
その一言に、なにかが心にグサッと刺ささった…気がした
『え、なんで』
女『彼氏が、昨日出来た。告白されてさ』
昨日言ってた、用事で一緒に帰れないってのはそーゆう事だった訳か
『ま、まじ?誰だよ』
女『ほら、三年生の一番イケメンで秀才の運動神経抜群な有名人いるじゃんか』
そんな漫画に出てくるような人間居たのかよ、この学校
『そんな超人と、どこで接点持ったんだよ…』
女『部活だよ…私、野球部のマネージャーだよ?知ってるでしょ』
『…』
女『…』
しばしの沈黙の後
『おめでとう』
と、一言
女『…おめでとう?』
『そうだよ』
もう、これ以上の言葉、今の俺には…ない
女『…あっ…そ』
『…なんだよ、それ。何か欲しいのかよ?』
女『…いい…よ…。じゃね、先行くから』
いきなりテンションがた落ち。意味がわからなかった
『なんだあいつ…』
707続き:2009/11/02(月) 01:22:47 ID:s6/cJWM6
後輩『せーんぱいっ!』
昼休み。友人との食事を終えた俺は、一人中庭をブラブラしていた
『おう。妹を通じて知り合った、妹の親友かつ俺の後輩』
後輩『誰に説明してるんすか…』
誰だろうな…
『なんか妖怪』
後輩『いえ、ただ校舎から先輩を見かけたんで、ダッシュで降りて来ただけです』
『お前は犬か…』
後輩『はいっ!先輩専属の子犬です!わんわんっ!』
『ふむ。首輪を買ってつけるか』
後輩『先輩の変態』
『冗談だよ』
まぁちょっとはやってみたいという気持ちはあったが
後輩『そんな事より先輩、最近先輩の妹ぎみが付き合い悪いんすよー』
『彼氏だな』
後輩『はい〜。付き合って一週間くらいでしたっけ?』
『だな』
後輩『これじゃ先輩の家に行く口実が作れないっすよ〜』
『なんだ、来たいのか?』
後輩『え、えと…先輩と遊びたかったり…えへへ…』
『なんだよ、なら俺に言えよな』
後輩『えっ、いいんすか?』
『もちのろん』
708続き:2009/11/02(月) 01:28:11 ID:s6/cJWM6
日曜日。私服姿の後輩がウチにやって来た…が
『わりいな。今お家ではズッコンバッコン中みたいなんだ』
後輩『先輩下品っす』
妹が家に彼氏を呼び、追い出された俺は、玄関前で後輩に謝っていた
『はは。とりあえずどっか行くか?』
後輩『いいんすか?』
『いいって…なにが?』
後輩『い、いや…あの…一緒に外で…私と遊んでくれるんすか?今日はお家って約束だったから…』
『お前、結構謙虚だよな』
と、後輩の頭をわしわしと撫でる
後輩『わ…。も、もう…せんぱい…』
『行こうぜ』
後輩『はーい』
さて、どこへ行こうかね
・公園
・あれれぇ〜?こんな所に遊園地のフリーパスがぁ
・後輩の家
・アーケード
・妹の部屋
・俺の部屋
・幼なじみの家
・樹海
・河原
・ラブホ
・北海道
・沖縄
709名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/02(月) 07:49:00 ID:cmxMRkXC
妹の部屋で
710名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/02(月) 10:14:00 ID:dzktT+xY
樹海でお願いします
711名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/02(月) 18:53:56 ID:s6/cJWM6
『んじゃま、妹の部屋いこうぜ』
後輩『…』
『冗談だよ…んな睨むなってば……あ』
後輩『どうしたんすか?』
『財布…忘れた』

俺達は忍び足で移動していた。目的は俺の部屋にある財布
後輩『先輩、わざと忘れたんじゃないですか…?』
俺が変な事をしないよう、監視するためについて来た後輩
『違うってば…はぁ』
何故妹と俺の部屋は隣合わせなのかと、こんな時に家の構造を恨む俺
後輩『先輩、ゆっくりっすよ』
『おう』
ゆっくりドアを開ける。部屋の真ん中に置いてあるコタツの上に、財布はあった
『発見』
ギシ・・・。壁の向こうからベッドがきしむ音
『ん?』 後輩『え?』
妹『ん…あ…あんっ…んっ…』
『!!』
後輩『〜〜〜っ!!』
『ずらかるぞっ』
後輩『う、うすっ!』
『ば、ばかっ。声がでけぇよっ』
後輩『す、すいませんっ』
712続き:2009/11/02(月) 18:55:06 ID:s6/cJWM6
『はーっ、はーっ』
後輩『はっ、はっ』
玄関前で息を切らす俺と後輩
後輩『…なんだか複雑っす…親友の喘ぎ声聞いちゃうなんて…』
『この事は…二人だけの秘密な』後輩『なんだか…罪悪感が…』
『不可抗力だ。つか悪いのは俺。お前が気にする事はない』
後輩『うーん…』
『知らぬが仏って奴だ。な』
後輩『…わかりました…』
『よし!じゃあ気分転換に沖縄にでも行こうぜっ!』
後輩『お、沖縄って…先輩、むちゃ言っちゃ駄目っすよ』
『この俺に不可能はない』
と、携帯を取り出し悪友に電話をかける
『あ、もしもし?お前最近付き合い悪いよな。だから沖縄連れてってくれ』
『話しが無茶苦茶?いや、そこをなんとか。頼むよイケメン』
プツッ。ピーピーピー
後輩『ど、どんな会話っすか』
『とりあえずいいってよ。今から自家用ジェット機でむかえに来るってさ』
後輩『じ、自家用ジェット機…?』
『俺の親友なんだけど、物凄い金持ちなんだ』
713続き:2009/11/02(月) 18:56:14 ID:s6/cJWM6
『う、うう…』
悪友『気がついたか?』
後輩『うーん』
『…生きてるのか…?』
記憶を遡る。確か、樹海の上でジェット機がエンジントラブルをおこし、墜落したハズだ
後輩『せ、先輩…』
『お、おい、大丈夫か?』
後輩の側まで駆け寄り、よろよろの後輩に肩を貸す
後輩『す、すみません…先輩』
『謝らないでくれ。元を辿れば俺の発案のせいだ』
数時間前の自分を恨む
悪友『…パイロットの奴、我先にと脱出しやがったみたいだ。アイツ…クビにしてやる』
『お前も…ごめん』
悪友『いいんだよ。それよりこの状況…まずいな』
『…ああ』
悪友『一応SOS信号は発信しといたから、助けは来るだろうが…』
『じゃあ、気楽に行くか』
ネガティブに考えて、状況が悪化していく。それだけは避けたかった
悪友『…へっ。お前らしいな』
後輩『…先輩、頼りにしてるっす』
『ああ』
714続き:2009/11/02(月) 19:00:33 ID:s6/cJWM6
(まずいな…)
徐々に周りが暗闇に包まれていく。その状況が心に恐怖を植え付けた
後輩『…』
後輩はと言うと、疲れと恐怖からか、俺の腕を抱きしめながら、もたれ掛かっていた
『…なぁ』
悪友『なんだ?』
『……動こう』
悪友『…へっ、そうこなくっちゃな』
『お前も…それでいいか…?』
視線が定まらない後輩を見つめ、言う
後輩『…先輩に…着いて行きます』
目を閉じ、さらに俺に体重を預け、頷いた
『…よっ』 後輩『へっ?』
悪友『お姫様抱っこかよ。体力持つか?』
『大丈夫だ。多分』
後輩『せ、先輩っ!降ろして下さいっ!じ、自分で歩きますっ!』
『…むり。先輩命令だ。抱っこされろ』
見た感じ完全に衰弱している後輩。無理をさせる事は出来なかった
後輩『先輩…』 『行くぞ』

悪友『お』
暗闇の中、一筋の光がやみくもに歩いていた俺達を照らす
『ん?』
じいさん『坊ちゃまーーっ!!』
号泣しながら駆け寄ってくるじいさん。どこか見覚えがあった
『あ。パイロット?』
その後ろには沢山の人達。それまたどこかで見覚えがあった
悪友『全部俺の召し使いだ』
『あぁ、なるほど。…なぁ、助かったみたいだぜ』
後輩『すーっ、すーっ』
『…寝てるのか』
715おしマイケル:2009/11/02(月) 19:11:01 ID:s6/cJWM6
『まだこんな時間だったのか』
夕焼けに染まる我が町に着いた俺。言いようのない安堵感が心を満たしていた
(あの樹海暗すぎだろ…まじで)
後輩『しぇんぱい…』
目をぐりぐり擦りながら、俺にもたれ掛かって来る
『ほら、寝ぼけてないで。さっさと俺達も帰るぞ』
悪友とその仲間達は既に帰っていた。じいさんの『この詫びは1000倍にしてお返しします』という言葉が印象に残っている
(今にして思えば咄嗟の判断で離脱したのかなぁ、あのじいさん)
後輩『しぇんぱい…ぐーっ、ぐーっ』
俺の腕の中で立ちながら寝る後輩。悪友の召し使いさんが、送りの車の中スタンバイしながら笑っていた
『おいおい、起きろって』
後輩『…』
『おーい』
後輩『今日は…』
『え?』
後輩『さらに先輩に惚れちゃった一日でした』
『……え?』
俺の腕の中から一歩後退して、笑みを浮かべる後輩
後輩『先輩、明日の祝日、空いてますか?』
『あ、ああ』
後輩『では、また明日です。さよなら、先輩っ』
『あ、お、おいっ!さっきのってーーーーー』
なんだよ?と言い終える前に、柔らかい感触が俺の口を塞ぐ
後輩『また明日///』
と、二台ある内の一台に乗り込む後輩
『……』
面食らうとはこういう事を言うのだろう
『…明日…か』
明日が楽しみだ。そんな事を考えながら、俺はもう一台の車に乗り込み、帰路へとついた
716名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/03(火) 00:06:24 ID:ix4zU4lu
>>715
うまいことまとめましたな。
何時もながら楽しく読ませて頂いてるよ。
717名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/04(水) 01:54:26 ID:w9Ec2uBY
『いい町だ』
中学時代からだろうか。ずっと憧れ続けていた田舎暮らし
今日から、それが始まる
『うーん』
窓から見える景色を眺めながら、背伸びをする。太陽に照らされ青く輝く海が、俺を歓迎しているように思えた
『こんな良い景色がいつでも見えるなんて…良い物件があったなぁ』
部屋の狭さにはこの際目をつむろう
『仕事はまだ探さなくていいしな。当分は町を回ってみるか…』
今までの給料はかなりの額貯めてある。なので、当分は気ままなニート暮らしを堪能する事にした

『やっぱり田舎はなんにもないなぁ…お』
生活に必要な物は手に入る…が、遊び場が無かった。そんな時、視界に喫茶店がはいる
『…そういや腹減ったな…』
意を決し、入る事にした
マスター『いらっしゃい』
店内には渋いBGMが流れ、壁は所々傷跡だらけ。浅い穴ぼこまである。客は高齢者が4人ほど
(田舎っ!て感じだなぁ。うんうん)
何故か、妙に嬉しさを覚える俺
『このサンドイッチセットお願い』
マスターに向かい合うようにして、カウンターに腰を落とす
マスター『はい』
と、目の前にサンドイッチとコーヒー
『えっ!?は、はやっ!』
マスター『サンドイッチセット食いたそうな顔してたから、先に作ってたんだよ』
それはどんな顔なのだろうか
『つ、作ってたって…マスター俺が入ってからずっと新聞読んでたよね??』
マスター『ハハハ。まぁ、食べてみなさい』
『…は、はぁ……むぐ……う、うめぇ…』
マスター『ハハハ』
718続き:2009/11/04(水) 01:56:58 ID:w9Ec2uBY
カランカランと店のドアが開く音。視線を向ける。俺より少し年下だろうか、可愛らしい女の子が入ってきた
女『ただいま』
マスター『おかえり』
今のやりとりで、二人が親子だと気付く
マスター『可愛いでしょ』
『は、はぁ』
女『お父さん、なに言ってるの…』
顔に手を当てながら呆れる女の子。顔が少し赤いのは気のせいか
マスター『越して来たばかりの人だ。失礼のないようにな』
『え?何で知って…』
女『お父さん、この町の人の、顔と名前、全部覚えてるから』
マスター『こんな田舎に旅行ってのも無いだろうしね』
『なるほど…』
マスター『仕事は決まったんですかな?』
『いえ、まだ貯えがありますし、当分は気ままなニート暮らしです。はは』
マスター『…ふむ』
少し真剣な顔を作るマスター。何事だろうか
女『お父さん、コーヒー』
俺の隣に座り、コーヒーをねだる
マスター『うちで働かないかい?』
それをスルーし、俺に登用を試みるマスター
『いいんですか?』
マスター『ああ。来月から、どうかな?』
女『お父さんコーヒー』
マスター『お父さんはコーヒーじゃないよ』
『お願いします』
マスター『よし。じゃあよろしくね。若いし、体力ありそうだ』
こんなガラガラな喫茶店に体力がいるのだろうか。そう思った時
女『うち、休日は町中の人が全員来ますよ。ずずーっ』
と、恐ろしい一言。見ると、いつの間にか女の子は、コーヒーを飲んでいた
(いつ作ったんだ…?)
719名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/04(水) 01:58:26 ID:w9Ec2uBY
この続きは需要あるなら書きます

つーか俺って本当田舎と喫茶店の設定好きだなぁ…w
720名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/07(土) 06:02:49 ID:KHOEojNp
需要あるある
みんなに無くても俺にはある
続きプリーズ
721名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/07(土) 08:40:56 ID:PBg2pdcC
“投下GJです!!癒されるので是非続きもヨロ”
保守完了っと、田舎の喫茶店かぁ…いいかも。都会じゃあんまりゆっくり出来る所もないもんね
携帯を閉じて顔を上げる。空は茜色に染まり校舎から出ていく生徒達もまばらになってきた
お兄まだかな?“遅くなりそうだから先帰れ”ってメールは着てたんだけど…
ふいに木枯らしが私の首筋に吐息を掛けて去っていく。堪らず鞄を探って――手袋あった!マフラーは、マフラーマフラー…
『ったく何やってんだよ』
背後から突然マフラーを掛けられて振り返るとお兄の困った顔
「お兄遅い!!」
待たされた為か少し語尾を荒げてしまった(本当は私が勝手に待ってただけなんだけど)
『いや、メールしたじゃんかよ…』
更に困ったお兄の顔。私は困ったお兄の顔は好きじゃない、“兄”としての表情だからだ
「だって……」
口篭ってしまった私を見てふっと笑い溜息ひとつ、『さ、帰るか』と歩き出す
「うん」お兄に並ぶ
私はこの瞬間が好きだ、誰にも話したことはないけど
「あっお兄、返すよ」
マフラー外そうとすると
『いいって、お前に風邪ひかれたら俺が看病せにゃならん』
間髪入れずにお兄が遠慮する。お兄に看病してもらえるならそれはそれで…
722続き:2009/11/07(土) 08:42:14 ID:PBg2pdcC
『何ブツブツ言ってんの?』
呆けてる間にお兄に顔を覗き込まれていたみたい、顔が紅潮していくのが自分でも判る
「お兄優しいから好きっ!」
ごまかそうとお兄の腕に抱き着くと『ちょっ、やめれ!』今度はお兄が狼狽した
私はお兄のこの顔が好きだ。もしかしたら、という淡い期待をくれるからだ
「あ、そうだ!お兄喫茶店行こう、喫茶店!」
どさくさに紛れて提案
『はあ!?』
狼狽したままのお兄
「ね?行こう行こう!!」
『いや、喫茶店なんかこの辺に無いだろ!?』
「近所にケーキ屋さんあるじゃん、そこ行こ!」
『はいいぃーっ!?』
「あそこ店内でも食べれるし。もちろんお兄の奢りね!」
『なんでそうなるっ!?』
狼狽したままのお兄をぐいぐい引っ張る。これが私のいつもの手口、少し卑怯だけど止められない
『全く、お前には勝てないよ…』
私に引きずられながらお兄がポツリ
「やったー!なに食べよっかなー?」
『勘弁してくれよ……』
優しいお兄が私は好きなのだ
723名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/07(土) 08:45:45 ID:PBg2pdcC
書いてみたけど難しいわ
職人の出来栄えに改めて感服
724名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/07(土) 19:59:52 ID:aFUn7sWO
>>723それは謙遜と言うものだ

素晴らしい保守お疲れ様です
725喫茶店の続き:2009/11/07(土) 23:12:03 ID:aFUn7sWO
『だはぁーっ!だはぁーっ!』
仕事を始めて、初のピーク時。正直舐めていたようで、俺は今、フルマラソンを走り終えたような状態だった。ただただ、マスターの曇りない笑顔が不思議で仕方い
(つ、疲れを知らないのかこの人は…)
マスター『お疲れ様。さっきの時間がピークだから。奥に入って休憩しておいで。お昼休憩、とってないだろう?』
『そ、そりゃ…あの数を前にしてマスター1人にはできませんからね…』
マスター『はは、私は慣れているからね。一人でも案外大丈夫だよ』
ニカッ!と笑う。綺麗に並んだ歯が眩しかった
『はは…』
マスターの底の無さに苦笑いしていると、カランカランと喫茶店のドアが開く
『いらっしゃいませ!』
ドアが開くと同時に客をむかえる。仕事を始めてから三日目なのだが、もはや条件反射となっていた
?『…』
『…』
客が目に映ると同時に、体が固まる。何故なら
?『…あ、あの…』
声も容姿も雰囲気さえも
『…』
俺のよく知る奴にそっくりだったからだ
『な、なんで…』
妹『き、来ちゃった…お兄ちゃん。えへへ…』
726おしマイアヒ:2009/11/07(土) 23:14:45 ID:aFUn7sWO
『大学こっちにするから、俺ん家に住むってのは事前に決めてた事だが…早いな』
俺の狭い家で、二人向かい合う形で床に腰を落として、晩飯をつついていた
妹『う、うん…大学は来月からだけど…早くお兄ちゃんに会いたくって』
兄泣かせな事を言う。マジで涙腺が潤んだ事は内緒だ
『驚いたぞ』
妹『お、驚かせようかなぁって…えへへ…。大成功…だね』
『十分すぎる程にな…つーか、俺があの喫茶店に居るってよく分かったな』
妹『な、なんとなく…居そうだなぁって』
『なんとなくってなんだよ、はは』
昔からの話しだが、妹は何故か俺の居場所が手にとるように分かる。かくれんぼなんて全敗だった
妹『あ、ね、ねぇお兄ちゃん』
『うん?』
妹『私も、あそこでバイトしたい』
その言葉に、先程の喫茶店での妹とマスターと娘さんとのやり取りを思い返す
『良いんじゃないか?すでに面識はあるし。マスターもOK出しそうだ』
妹『ほ、ほんと?』
『ああ。俺から切り出してみるよ』
妹『あ、ありがとうお兄ちゃん……大好きだよ…』
ボソッと、最後に何かしら呟く
『ん?今なんて』
妹『な、なんでもないっ!なんでもないよっ』
727名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/09(月) 00:24:16 ID:J+fxz27P
幼なじみと歩く
長ったらしい坂道を、談笑しながら
そうしながら歩いていると、いつの間にか校門にたどり着く
そして門をくぐれば学校生活が始まり
終わりのチャイムと共に俺はまた、幼なじみと隣同士、坂道を歩いていく

そんな何気ない日常に終わりを告げる、卒業式の日

幼なじみ『大学でもよろしくね〜』
『ああ』
桜の花びらが宙に舞い、幻想的な雰囲気を作り出している。それはまるで、俺達の卒業を祝っているかのようだった
幼なじみ『この後、二次会あるよ?どうする?』
『出来ればお前と二人で過ごしたい。駄目か?』
幼なじみ『…えっ?え、え…?どうして?』
予想外の応えに顔を赤く染めて動揺を見せる幼なじみ
『言いたい事もあるし。駄目ならいいんだ』
幼なじみ『…ど、どうしよっかな〜』
赤く染めた顔で悪戯顔を無理に作る。ちょっと…いやかなり可愛い
『…よっ』
幼なじみ『え、えっ?ちょっ』
第二ボタンを引きちぎり幼なじみに渡す
『これで、来てくれないか』
幼なじみ『…全く、しけた報酬ね』
嬉しそうに笑う。言葉と表情が一致していなかった
『駄目か』
幼なじみ『…いい。いいよ』
『よしっ』
幼なじみ『お返しは私…だよね、この場合。あーもう照れてきたっ』
ポツリと呟く
『うん?』
幼なじみ『んっ、んーん、なんでもっ』
728名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/09(月) 19:50:58 ID:IaHu6I+Y
マイナーなギャルゲーSS祭りを開催したいです。
マイナーなギャルゲーSS祭り!

1. SS祭り規定
自分の個人サイトに未発表の初恋ばれんたいん スペシャル、エーベルージュ、センチメンタルグラフティ2、canvas 百合奈・瑠璃子のSSを掲載して下さい。(それぞれの作品20本)
EX)
初恋ばれんたいん スペシャル 20本
エーベルージュ 20本
センチメンタルグラフティ2 20本
canvas 百合奈・瑠璃子 20本
ダーク、18禁、クロスオーバー、オリキャラ禁止
プレーンテキストで20KB以下禁止、20KB〜45KB以内

2. 日程
SS祭り期間 2009/11/07〜2011/11/07
SS祭り結果・賞金発表 2011/11/08

3. 賞金
私が個人的に最高と思う最優秀SSサイト管理人に賞金10万円を授与します。
729名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/09(月) 20:00:21 ID:IaHu6I+Y
(1) 初恋ばれんたいん スペシャル
初恋ばれんたいん スペシャル PS版は あまりのテンポの悪さ,ロードは遅い(パラメーターが上がる度に、
いちいち読み込みに行くらしい・・・)のせいで、悪評が集中しました。ですが 初恋ばれんたいん スペシャル PC版は
テンポ,ロード問題が改善して 快適です。(初恋ばれんたいん スペシャル PC版 プレイをお勧めします!)
初恋ばれんたいん スペシャルは ゲームシステム的にはどうしようもない欠陥品だけど。
初恋ばれんたいん スペシャル のキャラ設定とか、イベント、ストーリーに素晴らしいだけにとても惜しいと思います。

(2) エーベルージュ
科学と魔法が共存する異世界を舞台にしたトリフェルズ魔法学園の初等部に入学するところからスタートする。
前半は初等部で2年間、後半は高等部で3年間の学園生活を送り卒業するまでとなる。
(音声、イベントが追加された PS,SS版 プレイをおすすめします。)

(3) センチメンタルグラフティ2
前作『センチメンタルグラフティ1』の主人公が交通事故で死亡したという設定で
センチメンタルグラフティ2の主人公と前作 センチメンタルグラフティ1の12人のヒロインたちとの感動的な話です
前作(センチメンタルグラフティ1)がなければ センチメンタルグラフティ2は『ONE〜輝く季節へ〜』の茜シナリオを
を軽くしのぐ名作なのではないかと思っております。 (システムはクソ、シナリオ回想モードプレイをおすすめします。)

(4) canvas 百合奈・瑠璃子シナリオ
個人的には 「呪い」 と「花言葉」 を組み合わせた百合奈 シナリオは canvas 最高と思います。
730名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/16(月) 13:40:16 ID:oLXTOveo
保守
731名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/16(月) 21:23:33 ID:0kV3Xkzc
妹『お兄ちゃん、起きた?』
そう俺を見下ろして尋ねるのは、一つ下の妹。後頭部には柔らかい感触。あぁそうか、ひざ枕されて気持ちが良くなってきて…
『悪い、寝たのか俺』
妹『ううん。いいの。お兄ちゃんの特等席だから。何しても許されるんだよ?えへへ、知らなかった?』
『…よっ』
その妹の言葉に恥ずかしさを覚えながら、柔らかい太股にさよならした
妹『あぅう』
俺が上体を起こすと同時に唸る妹
『どうした?足、痺れたのか?それとも疲れたとか。マッサージでもするか?』
妹『ううん。ちょっと残念だったから』
『残念?』
妹『お兄ちゃんをひざ枕してるの、幸せだったから…』
そう言いながら両足を伸ばし始めた妹
『幸せて…』
妹『…』
『…』
妹『……え、えと…』
『うん?』
妹『あ、あの…えーと…。ま、マッサージ…してくれるん…だよ、ね?』
『あ、ああ…。はいはい、まかせてくれよ』
妹『う、うん…えへ、えへへ…お兄ちゃんの手、あったかいね』
『そりゃどうも』
732名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/17(火) 22:11:18 ID:zoMp0lA6
てすてす
733名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/21(土) 20:23:08 ID:JokMndxd
『先輩』
聞き慣れた声が俺の耳に届く。声がした方を向くと、見慣れた姿が目に入った
『よ。どうした?』
『先輩こそどうしたんすか?中庭で一人、お食事なんて』
前屈みになり、座っている俺に視線を合わせて言う。後ろに回した手には、弁当箱らしき物を持っている
『たまには外で食べるのもいいかなって。友達誘ったんだけど、断られてな』
『それは仕方ないっすよ〜。外、こんなに寒いですし』
言いながら、俺の隣にハンカチを敷いて、腰をおろす。お尻を押さえながら座るその仕草に、ちょっと可愛いと感じたり…
『ごほん』
『風邪っすか?』
心配そうに俺の顔を覗き込む
『いや。というか、お前もここで食べるんだな』
『教室から、お弁当を持った先輩が見えたんすよ』
それで追って来ました。と、言わんばかりの表情
『犬か何かかお前は』
『わんわん。わふぅ〜』
鳴きまねをしながら、何度も俺の腕に頬を擦りつける
『やめろって。馬鹿やってないで弁当食べようぜ』
恥ずかしさを押し殺し、話題を変える
『はぁ〜いっす』
734続き:2009/11/21(土) 20:25:13 ID:JokMndxd
親友でもあり、先輩の妹でもある彼女と、学校から帰っている時だった

遠見に映る、先輩の姿と、その隣を歩く見慣れない女性

『私と、お兄ちゃんの幼なじみの人だよ』
その一言に、言いようのない感情が胸をえぐる。二人が歩くその姿はまるで…
『な、仲良いんだね?』
『お兄ちゃん、付き合う気無いみたいだけどね…。ふふふ、安心した?』
『へ。えっ?』
体中を駆け巡る安堵感。相変わらず意地悪な親友だなぁと思う
『…』
キラキラと宝石を飾るように光輝く町並み。白く目に映る吐息が、より一層それを実感させる
そう、あともう少しで…クリスマスだった
735続き:2009/11/21(土) 20:27:33 ID:JokMndxd
『せーんぱい。また外で食べてるんすか?』
ビンゴ。俺の思った通りだった
『ここに来れば、お前と食べれると思ってな』
『えっ』
ショートケーキに飾られている苺のような(キモいな俺)顔になる後輩
『そ、そんな事…メールしてくれたらいいんすよ…』
『だって、直に誘うの、恥ずかしいじゃないか』
『恥ずかしいんすか?』
『えっ?そ、そりゃあ…まぁ…なぁ』
今度は俺が苺になる番のようで。周囲は冷え切っていると言うのに、俺の体はとても火照っていた

『んぐんぐ』
隣を見ると、可愛く口をもごもごさせながら、弁当を食べていた
『お前、食べ方可愛いよな』
『むぐっ!』
『お、おい』
俺の言葉に面喰らったのか、途端にむせる
『ほら』
先程購入した『うぉ〜い、お茶』を手渡す
『んぐっ、んぐっ…ふぅ』
『大丈夫か?』
『せ、先輩…いきなり変な事言わな…。…。あ、あれ…?』
俺からお茶に視線を移し、ペットボトルをまじまじと見つめ出す
『どうした?』
『あ、い、いえ…こ、これ飲みかけ…あ、あ…あ…』
ぼそぼそ呟く
『えぇ?なに?聞こえない』
『や、なっ!なんでもないっす!そ、それより先輩、こ…このお茶、全部貰ってもいいっすか?』
『あ、ああ…構わないけど…』
736続き:2009/11/21(土) 20:29:39 ID:JokMndxd
『ごみん…』
委員会の仕事が急に入り、一緒に帰れなくなったとの事で
『仕方ないよ。お仕事、頑張ってね』
『うん。ばいばい』
『ばいばい』

一人とぼとぼ歩いている時だった
『遅い』
校門を出たと同時に、右手から大好きなあの人の声
『え?』
向くと、やっぱり先輩だった。顔が紅潮していくのが、自分でもわかる
『せ、せんぱい?どうして…』
『聞いてないのか?アイツから連絡があってさ。私の代わりに帰ってあげてって』
にくい親友だ。一言言ってくれればこんなに面喰らって紅潮する事もなかったのに
『というかお前、顔赤いぞ?大丈夫か?』
『だ、大丈夫っす…へっくし!』
『…ったく。やせ我慢するなって』
そう言って、首に巻いていたマフラーを外し、私に巻く
『あったかいっす…』
『帰るぞ』
『…はい、先輩…』
好き過ぎておかしくなったのか、思わず恋い焦がれた乙女のような声を出す私
『…どうした?…なにかの物まね…か?』
『……はぁぁ』
長いため息。そうだった。先輩は…鈍感だった
737おわり:2009/11/21(土) 20:31:21 ID:JokMndxd
こいつと二人きりの下校は、いつ以来だろうか。そんな事を考えていると
『…あ』
グゥ〜と、俺の腹が欲求不満を訴えた
『先輩、お腹減ったんすか?』
『ああ…実は、な』
『…どこか…行きます…か?』
俺の顔色を何度も伺うようにして尋ねる
『よし。今日の晩飯は外食にするか』
『はいっ』

『それにしてもどこ行ってもクリスマス気分だよな。まだ早いっての』
適当に店に入り落ち着いたところで周りを見てみると、カップルだらけだった
『ですね。…先輩は、予定はあるんすか?クリスマス』
向かいに座る後輩もその事実に気付いたのか、気のせいか顔が少し赤い
『まだないよ。まぁ妹と過ごすのかなぁ』
両親が出張中なのはコイツも知っている。なので説明はいらないだろう
『お前も来るか?はは、なーんてーーー
『いっ、いいんすか!?』
冗談混じりの提案に食いつく
『え?来れるのか?』
『い、行きますっ』
『…よし。じゃあ来いっ!』
『は、はいっ!』
はてさて、今年のクリスマスはどうなる事やら
738名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/21(土) 20:32:53 ID:JokMndxd
可愛い後輩が出るギャルゲーどっかにねぇかな…
739名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/22(日) 09:25:50 ID:XG8rHNNn
>>733-738
投下GJ!!妹好きだが後輩も確かにいいな
ところでクリスマスって何?
740名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/22(日) 10:29:24 ID:efQvDmmo
>>739男が種を植え付ける日でございます、ご主人様
741名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/22(日) 10:59:46 ID:efQvDmmo
『寒い…』
スカートの下に体操着を穿くのも有りなんだけど…あれはちょっとダサい。というかみっともない感じがする
『大丈夫か?』
隣を歩く兄が私に心配そうに声かけてきた。この何気ない一言が嬉しかったり
『くっついても良い?』
既に、これでもかというくらいに、くっついているのだけれども
『はは。これ以上どうくっつくんだ?』
案の定兄に笑われた
『ほら』
自分の首に巻いていたマフラーを片方だけ崩して、私の首に巻く
『仲良しこよし〜。なーんてな。あはは』
兄のその言葉がトドメとなった。顔が紅潮していく様が自分でもわかる
『どうした?やっぱ恥ずかしかったか?』
黙り込む私を見て、兄が自分に巻かれていたマフラーを外しだした
『あっ』
『全部、お前が使えよ。俺は良いからさ』
後悔先に立たず…なんて言わせない
『だ、だめっ』
制止する私
『ん?』
『こ、このまま帰るのっ。こ、これが原因で風邪引かれちゃたまらないもん…』
『そか。さんきゅ』
『ん』
742名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/22(日) 11:00:53 ID:efQvDmmo
なんか…所々日本語がおかしいような…

マフラーは『巻く』でいいのかね
『掛ける』?
743名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/22(日) 13:06:15 ID:MAtS/nML
マイナーなギャルゲーSS祭り!変更事項!

1. SS祭り規定
自分の個人サイトに未発表の初恋ばれんたいん スペシャル、エーベルージュ、センチメンタルグラフティ2、canvas 百合奈・瑠璃子シナリオ
のSSを掲載して下さい。(それぞれの作品 一話完結型の短編 10本)

EX)
初恋ばれんたいん スペシャル 一話完結型の短編 10本
エーベルージュ 一話完結型の短編 10本
センチメンタルグラフティ2 一話完結型の短編 10本
canvas 百合奈・瑠璃子 一話完結型の短編 10本

BL、GL、ダーク、18禁、バトル、クロスオーバー、オリキャラ禁止
一話完結型の短編 1本 プレーンテキストで15KB以下禁止
大文字、太字、台本形式禁止

2. 日程
SS祭り期間 2009/11/07〜2011/11/07
SS祭り結果・賞金発表 2011/12/07

3. 賞金
私が個人的に最高と思う最優秀TOP3SSサイト管理人に賞金を授与します。

1位 10万円
2位 5万円
3位 3万円
744名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/23(月) 01:41:26 ID:DEBkSI2R
『お兄ぃいいいいっっ!』
爆音とともに自室の扉が吹き飛ぶ。奴だ
『うるせーぞ』
それは
『んな事はどうでもいいっ!あんたをぉおっ…あんたを殺しに来た…っ!!』
俺の妹
『爆発の魔法を使えるようになったんだな。おめでとう』
『あんたを殺すために必死になって覚えたよ!!』
右手掌を中心に、半径30センチ程の魔法陣が浮かび上がる
『それは…!』
『あんたならわかるだろう!?爆発最強魔法ーーーキスイダイニオ!!』
『ちっ』
魔法陣に触れたものを片っ端に爆破させるあれか!
『塵一つ残さん!』
妹が駆ける。8メートル程あった距離が一気に詰まった
『はぁあああ!』
掛け声とともに、掌の魔法陣を俺に向けて放つ
『させるか!!ヨダンタッカシホガキネアハウトンホ!!!!』
『なっ』
745名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/24(火) 00:36:08 ID:9kM5vEUx
『うおーっ』
『…』
『海だーっ!!!』
『いやそのテンションはおかしい』
秋も終わり冬が来たなと実感するような冷気。浜辺には私と兄しか居なかった
『すげぇな!いいな!この町!』
『わかったわかった。もういいでしょ?帰ろうよお兄ちゃん。寒いよ』
『テンション低いぞ!』
『お兄ちゃんが高すぎるんだってば…』
海の近くに引越ししたのは良いものの、こんな寒い季節に(しかも朝に)海を見に行かなくてもいいじゃない
『お前が行きたいって言ったんだぞ!?』
『え?お兄ちゃんでしょ、言ったの』
『寝言で海ーっ海ーって』
『寝言はカウントしちゃ駄目でしょ!』
ちなみに私が上、兄が下のベッドで寝ている。だから寝言なんぞは片方が起きていればバレバレなのだ
親は部屋を別々にしたいらしいが、私が頑なに断った…のは親の知らない秘密の話
実際の所は兄がシスコンの汚名を得て私を庇ってくれたのである
『まぁまぁ、海、良いじゃないか』
『風邪引いたら大変だよ?お兄ちゃん』
『そんときゃ付きっきりで看病してやるさ』
…風邪、引こうかな
『お兄ちゃんが風邪引いちゃったら私が看病してあげるね』
『おう!!』
『げ、元気だねぇ』
『お前のお粥好きなんだよな』
『あ。お兄ちゃんいつもあれ欲しがるよね』
『愛情が効いてるのかね?はっはっ』
………
『あは、あははっ。な、なに言ってるのお兄ちゃん…あはは』
746続き おしまい:2009/11/24(火) 00:40:17 ID:9kM5vEUx
『すまん、待ったか』
校門に背を預けて空を眺めていると、待ち人がやって来た
『ううん、今来た所』
『よしゃっ!学校行くか!』
『はいはい、お家帰ろうねー』
『はぁい』
恒例の馬鹿をやり、校門を後にした


『お兄ちゃん、こっち、どう?』
『早速いじめにあったよ…へへ』
『はいはい。今日グラウンドでサッカーしてるお兄ちゃん、皆から慕われてる様子だったけど、いきなり人気者だね』
『何故それを!?ストーカー野郎め!』
『授業中で暇だったから窓に目をやったら、たまたまお兄ちゃんが居たんだよ…』
実は兄の時間割を全て把握していて、最初から覗くつもりだった…なんて口が裂けても言えない
『覗き魔め!』
『…すみませんです、はい』
『腹減ったな』
『むちゃくちゃ自分ペースだね!?』
まぁ慣れているので、どうという事はないのだが。むしろ楽しく感じる自分がいたりする
『親父とお袋、今日から出張だろ?今日の晩飯どうしようか』
『今日は外食にする?』
『いや…』
と、神妙な表情
『うん?…なにかいい案でもあるの?』
『スーパーにでも寄って、久しぶりに二人で作ろか』
『…』
その一言にちょっとドキッとしたのは内緒
『うん、いいね。それ』
周りから見ればどう見えるのだろうか。私と兄は、寒さに負けないよう自然とお互い寄り添うようにして、スーパーへと足を進めた
747名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/24(火) 00:45:55 ID:9kM5vEUx
余談だけど実はこの話、最初は呼び名、お兄ちゃん じゃなくて 兄ちゃん にしてたんだよ

でも話を書いてるうちに、だんだん妹がせつこに見えてきてさ…お兄ちゃんに変えたんだけど…


でも『兄ちゃん』ってのもアリだよね?
748名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/24(火) 13:13:36 ID:0BHZ1NLj
兄さんっていうのもいいな
749名無しくん、、、好きです。。。:2009/11/29(日) 23:26:15 ID:SZdBRU6j
保守age
750名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/03(木) 01:21:46 ID:mhGQHT7p
>>749保守乙!

『ケーキいかがっすかー。美味しいですよー』
前方には見慣れた後ろ姿。その女は、サンタコスを身に纏い大きな看板を持っていた
『何やってんだ。バイトか?』
後ろから声をかけると女が振り向く。やはり、だった。部活の後輩だ
『あ、独り身には用ないっす。先輩、さよなら』
『お前良い度胸してるじゃねーか。お?』
その時、腹が鳴る。俺ではない…という事は…
『休憩とって飯食えよ』
『う、うっさいっす!』
女の手にしていた大きな看板の角が俺の頭上を襲う
『ぐえっ』
意識が途切れた

目が覚めると、俺は浮いていた
751名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/03(木) 19:21:23 ID:GUwukUAx
「ねえねえお兄、アレ見て」
学校帰り横に並んで歩いていた妹が俺の裾をつまみ、陽も暮れ始めた街頭の一角を指差した
その先に目を凝らすとクリスマスの宣伝の為だろうか、サンタの衣装を着た女の子と……傍らに男子が失神していた
いや、失神しているだけならまだいい、…明らかに浮いているんだ、“幽体”が…
『浮いてるな……』
「浮いて…るよね…」
別段霊感のある体質ではないが、どうやら妹も見えているらしい
サンタの子が慌てて男子を揺すっている間に人が集まりちょっとした騒ぎになっている
俺と妹は遠巻きに様子を見守る
「あっ、あの子チョップした」
サンタの子が男子の脳天にチョップを放つと幽体は主の体に消え…
『おお!動いた』
「ホントだ、生き返った」
男子は意識を取り戻したようだ。安心したのか人だかりも三々五々に散っていく
「あービックリした」
『全く、人騒がせな奴らだったな』
俺たちもまた歩き出す。そう言や食材の買い出しに行く途中だったっけ。親父の出張に母親も付き添い今週は俺ら二人しかいないんだよな
「人騒がせってお兄、ひとの事言えないでしょ」
思いだしたように一言
『ああ?なんでだよ?』
「だだだって…昨日あたしにキキキ…キスしようとしたじゃん!///」
俯きながら耳を真っ赤にしてとんでもないことを言う
『ばっ!おまっ、だからあれは違うって!!』
動揺して俺まで真っ赤になってしまった。いや、だから違うんだってば妹よ……

ウチの暖房は基本ストーブでコタツは俺の部屋にしかない(ストーブは頭がボーッとするから好まんのだ)
その為か冬場、妹は俺の部屋に居ることが多い。
昨日も案の定コタツで寝てしまい、寒かろうと毛布を掛けてやったらお互いの顔が近くなったところで目をパチリと開けやがった
何を勘違いしたのかついでにビンタもされた
752続き:2009/12/03(木) 19:22:29 ID:GUwukUAx
『妹の身を案じたのになんでビンタなんだよ』
思い出したら何か腹立ってきたぞ、マトモに喰らったし
「だ、だって!!……急にこられたら……そのぅ………ココロノジュンビモアルシ…」
『ん?なんだって』
なんだ?後半よく聞き取れなかったぞ、てかまた耳たぶ赤くなったな
「んーん!何でもない!それよりも早く買物済ませちゃお!」
急に腕を妹に取られる
「そうだ、夕飯お鍋にしない?お兄の部屋でコタツに入りながら」
『ええ、俺の部屋匂っちまうだろ!』
「ぶぅー、たまにはいいじゃん!コタツで兄妹水入らずで」
『水入らずってそれ夫婦だろ!いてぇ、腕つねるな!!』
「ドンカンの癖に!」
『はあ?あっ、おい!そんなに腕引っ張るなって!』
「知りませんよーだ」
『あっコラっ、待てって!』

             おわり
753名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/03(木) 19:27:52 ID:GUwukUAx
>>750氏のSSに便乗しました、スマソ
“兄弟水入らず゛って本文では誤用としてるけど正しい用法なのかね?
夫婦、親子水入らずってのはあるけど
うーん、まいっか
754名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/03(木) 20:08:36 ID:mhGQHT7p
>>753
水入らず…か。まぁそれでもいいんじゃないか


が、ひとつ文句がある。男を生き返らせやがって

死んだままにしろよw
755名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/03(木) 20:09:51 ID:mhGQHT7p
というかこの兄妹はいつもの保守兄妹?
756名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/03(木) 21:12:46 ID:GUwukUAx
>>755
勝手に生き返らさせて申し訳ない、あくまで平行世界って事で何卒お赦し下さいw
以前の兄妹のつもりで書きました、ボキャブラリが貧相なもんで設定とか思いつかんもんで
757名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/03(木) 21:23:37 ID:mhGQHT7p
>>756まぁ生き返りは目をつむるぜw


しかし自分以外にSS書く奴が現れて嬉しいぜ
758名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/04(金) 18:54:42 ID:lGJwEzDU
ソファーの上で仰向けになって携帯を弄っていると、妹が俺の腹に馬乗りしてきた
『ぐぇ。なんだ、どうした』
『もうすぐクリスマスなんだけど』
クリスマス…そんな日もあったな。独り身には関係の無い事だから、すっかり忘れていた
『だな』
『だな。じゃないでしょ』
妹が体を前に倒し、自分の顔を俺の顔に近づけてくる
『近い。あと、胸が当たってる』
妹のは結構でかい。実に良い感触だった
(まてまて。変態か俺は)
『気にしてないから。で、話し戻すけど』
『おう』
『お姉ちゃんは彼氏とデートだし、お母さん達もいい歳してデートとかだし、家には私達しかいない訳じゃんか。だからさ、もう今の内に予定たてとこうよ』
『そうだな。二人でどこか行くか?』
レストラン…ショッピングモール…某ネズミランド…遊園地…思い付く限り頭の中で呟く
『実はもう決めてあるんだ』
妹が自信ありげな顔して言う
『どこだよ』
『ホテル』
759名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/07(月) 22:13:42 ID:I71aVYwW
『はーっくしゅ!』
「そのくしゃみを聞くと、クリスマスだなぁって思うわ〜。しみじみ」
『意味わからん』
「あはは」
同僚が笑う。相変わらず癒される笑顔だ
「ん、なに?人の顔じろじろ見て」
くりくりっとした目に可愛い声。抜群の容姿。…こいつ、本当に俺と同じ人間なのか
『いや…お前みたいな高スペックな女だとクリスマスの予定なんて既に埋まってるのかなって』
「あははは!埋まってたらアンタと一緒に帰ってる訳ないじゃんかぁ」
その返答に動揺を隠せない俺。ま、まじか
『意外だな』
「そーゆーアンタは??」
『無い無い』
「ふーん」
並行していた俺達。同僚が半歩ステップし、並行を崩してこちらに振り向く
『?』
「じゃあ…さ…」
『なに?』
「一緒に…クリスマス過ごさない…?」
『ーーーえ?』
760名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/07(月) 22:14:47 ID:I71aVYwW
気がつけば連続クリスマスネタ…


死にたい
761気を悪くしたらスマソ:2009/12/08(火) 18:46:55 ID:/EaA91ng
『気がつけばもうクリスマス…氏にたい』
はぁ…独り言を呟いても仕方ないが愚痴ってしまう

ポコッ!

「なーにが“氏にたい…”よ!あんた毎年独りじゃない」
後頭部を叩かれ振り返ると隣の幼なじみが俺の部屋にいた
『お前勝手に入ってくるなと何度言えば!』
俺の部屋とコイツの部屋はベランダから行き来出来る為、昔からこんな調子だった
いやしかし…あれ?俺窓の鍵閉めてたよなぁ?
「かあ〜〜!若いモンがなんつー顔してんの、みっともない!」
『同い年にクセにうるさいな!大体お前だってヒトの事言えないだろが!』
「アタシはアンタが不憫だから毎年付き合ってやってんの!さっさと彼女位作りなさいよ」
そう、俺はいつもコイツとクリスマスを過ごしている。と言っても家族同然の付き合いだが
『なあ…』
「な、なによ?」
『毎年迷惑かけてスマン、今年も頼む』
「改まってなによ、バッカじゃないの!」
踵を返すとアイツは自分の部屋に戻っていった
一瞬顔が赤くなっている様に見えたのは気のせいだろうか
762名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/08(火) 18:49:26 ID:/EaA91ng
はい?クリスマス?
ええ、私には全く縁の無い話ですがそれが何か?
763名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/08(火) 23:27:55 ID:XKDAq1hQ
>>762
ほら、その目から垂れ落ちている塩辛い液体ふけよ…


(´・ω・)つ『ハンカチ』
764名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/08(火) 23:56:18 ID:XKDAq1hQ
『もうじきクリスマスか…』
「やっ」
校門を出た所で幼なじみが俺の肩を叩く。どうやら待っていたようで
『…』
「なにさ?」
上目で尋ねる幼なじみ。こいつの浮いた話しなんて聞いた事ないが…
『あのさ、お前クリスマスの予定って…』
「ないよ」
即答。ちょっと嬉しかった
『ふー…ん』
「安心した?」
悪戯な笑みで聞く。勘弁してくれ
『どうかなぁ…』
「ったく、ごまかしちゃって…。…あの、さ…」
『ん?』
先程の笑みとは180度違う神妙な顔。なんなんだ一体
『どうした?』
「私と一緒にクリスマス…」
『な、なんだよ?』
「クリスマス倒さない?」
『はい?』
765続き:2009/12/08(火) 23:57:09 ID:XKDAq1hQ
ザーーーッ!ガガッ
<第4斑全滅しました。繰り返します。第ーーー
チュドーーン
<ザーーーッ>
「まずっ!通信がやられたって事は…本部が攻撃された!?」
『くそっ。まずいぞそりゃ!』
ザーーーッ!ガガッ
「?!通信!?」
<あ、あー…聞こえてイマスカ>
『この声…オイっ!』
「クリ・スマス…!!」
<貴様らのー…あー…本部は乗っ取られた訳であり…あー…この戦は…貴様らの敗北であるからシテ…>
『そんな…』
<更に言えば元帥及び各隊の隊長は全てこちらの手中にある>
「元帥…?…父…さん?」
『え…?親子だったの?』
初耳なんですけど
<今戦場で無駄な徒労をしている諸君、武器はステタマヘ。あっはっはっはっ>
「うそ…完全敗北…だな、んて…」
『…まだ終わってない』
「え…?」
『右腕の封印を解く』
「あなた…それは!」
『いいんだ』
766続き:2009/12/08(火) 23:59:02 ID:XKDAq1hQ


『…』
『その力…貴様…マサカ…』
『ああ、そうだよ…』
『…クッ』
『この力があれば…クリ・スマス。あんたなんて怖くない…』
『…ヌゥウウウウ!!』
『今では俺の最高の相棒さ』
『ヤメっ!ヤメローーーっ!』
『…ーーーー解き放て


『ラブ・プラス!!』
767名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/13(日) 02:02:00 ID:hBzeyMLw
ステンバーイ…ステンバーイ…

あっ、こっそりあげときますね
768保守乙:2009/12/13(日) 12:54:17 ID:+lHPh3N8
『や、奴は…!』
それはアーケードを歩いている時の事だった。後悔が俺を襲う
そう…俺は…バイト中の姉貴と目が合ってしまったのだ
それだけならいい。だが、俺を見た時の、あの姉貴の眼力…
(…殺られる!)
そう思った俺は咄嗟に踵を返す…が
『よう』
しかしまわりこまれてしまった!
『あ、姉貴…!』
『いやいや、そんな怖がらなくてもいいじゃないか』
『……』
『ちょっと来なさい』
ガシッと腕を掴まれ…
『うわぁあああーーっ!』
ズルズルとどこかへ連行された


『いやぁ今ちょうど欠員が出てね。似合う似合う』
鏡にはサンタクロース姿のドッペルゲンガー
『………』
『かなり似合ってるぞ?お姉ちゃん本当にお前の事好きになりそうだ。というか好きだ』
『…ソウDEATHカ…』
『…お姉ちゃんの今の言葉には反応してくれないんだ?』
何故かむくれる姉貴。…なんだ?
『え〜っと?』
『…さ、行くよ。ついて来て』
『あ、ああ』
769名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/18(金) 19:47:26 ID:y3gJ3o6W
期待ageだ、age〜
770ヽ(´ω`)ノ =≡⊃:2009/12/19(土) 01:04:43 ID:3VOogh1d
ここだーっ!ここにいるぞーっ!
『…』スタスタ
『…』スタスタ
行きゆく通行人全員が完全無視。いや、もうこれは認めるしかないんだろう
『…まさか…透明っ!?』


『…』
不思議な事もあるものだ。まさか、透明人間になれる日が来るなんて
『…』
目の前には女子更衣室のプレート
『…』
高まるアドレナリン。いざゆかん、聖地へ
神の領域へと繋がる扉を開ける。そこには見慣れた光景が広がっていた
『覗きしてるみたいで興奮するなぁ…はあはあ。ふふふ』
ポケットからハンカチを取り出しよだれを拭く
『きゃーっ!!』
!?マズイ、バレた?!透明じゃなくなった!?…て、バレても叫ばれる訳ないじゃン
『ごきぶりーっ!』
やっぱそういうオチね
『…』
待てよ?今ここで透明じゃなくなったりしたら、いきなりこの場に出現した変な人になるんじゃ…?
『…』
『帰ろ…』


『って夢を見たの』
『あんた、夢の中でも変態レズなんだね』
『うん』
771名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/19(土) 04:27:51 ID:cFS+r7rx
>>770
かな子さん乙
772名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/24(木) 00:40:53 ID:emhsAUk3
恐らく何者かがカーテンを開いたのだろう。目を閉じていても暗闇はなかった
『…おはよ』
『おはよ、兄さん』
妹が、俺を見下ろしながら微笑んだ

『…』
『も〜、コタツに入りながら寝ちゃ駄目だよ』
朝飯を済ました俺は、居間に置いてあるコタツに足を突っ込みながら、テーブルに顔面を置いてうとうとしていた
『よいっ…しょ』
もぞもぞと俺の横に入る妹
『何でわざわざ隣に入るんだ』
当然の疑問だった。狭い。実に狭いのだ。コタツの大きさは、それ程自慢出来るものではなかった
『くっつくと、あったかいよ?』
こちらを向き、首を傾げながら言った。首を傾げたいのはこっちだ
『ったく。ふぁああ』
『んしょ。んしょ』
『うん?』
見ると、ミカンの皮を剥いでいた
『はい、に〜ぃさん』
『ありがとぅ』
口を開ける。入れてくれとの合図だ
『もう。ずぼらなんだから』
『はむ』
『きゃっ』
思わず指まで口に含んでしまった俺。赤面する妹が口を尖らす
『兄さん、イタズラは、メッ』
『すまん』
『どうしても舐めたいなら舐めてもいいけどゴニョゴニョ』
『?』
よく聞き取れなかった
773名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/27(日) 23:45:19 ID:xKsTdSpK
『くぁ〜』
欠伸をしながら居間へと繋がる扉を開く
『父さん、母さんあけお…』
新年の挨拶。…が、そこには誰もいない
『まだ寝てんのかな…?』
とりあえずお茶を入れて落ち着こうかと思った矢先、テーブルの上に何かが置いてある事に気づく
『…書き置き?』
親父の字だ。二人で三が日の間旅行に言ってきます。今朝思い立ったので書き置きになった。すまん。…とだけ書かれていた
『…すまんて。相変わらず無茶苦茶な夫婦だなぁ』
恐らく三が日を過ごすだけの金がどこかに用意されているはずだ
『…』
冷蔵庫を開けると、朝飯らしきモノの真横に札束が置いてあった
『…一発で正解に辿り着く俺って…』
やはり親子だなぁとしみじみ思う。そして、こんなお茶目をするのは恐らく母だろう
『さて、どうしようかな』
俺は料理が出来ない。となると…
774続き:2009/12/27(日) 23:47:11 ID:xKsTdSpK
『まったく』
『ホント、無茶苦茶な夫婦だよなぁ』
『それもあるけど、私が言いたいのは、アンタの家事能力ゼロについてよ!』
『ぉおう』
昼間。キッチンに立つエプロン姿の幼なじみ
そう、飯が作れない俺は幼なじみに連絡を入れたのだ。『餓死する』と…
『全く…私はアンタのメイドかっての。ほら!』
どん!とテーブルに出来上がったモノを置く
『あり合わせで作ったから味は保証しないわよ』
香ばしい匂いに、抜群の見た目。誰だって口をそろえるだろう。謙遜するな…と
『お前の分は?』
『私は食べたから』
『そか。じゃ、ありがたくいただくよ。いただきます』
『どうぞ』
・・・・・・・・・・・
『ぷはぁー。本当に上手いなぁ料理』
店でも出せるんじゃないかと思ってしまう。俺の母は料理人なのだが、その腕にも引けをとらないと断言できる
『そりゃ、頑張ったからね…どっかの誰かさんが無駄にグルメな舌だったし』
『ひ、皮肉かよ』
『ふーんだ…。…。あ、あのさぁ』
『うん?』
『今日の晩御飯どうすんのよ?』
『レトルトかなぁ。流石に頼りすぎはいけないだろ』
『洗濯は?』
『…なんとかするしか』
『…頼りない』
『……はい?』
『頼りない!』
775おしまい:2009/12/27(日) 23:48:47 ID:xKsTdSpK
『…』
『こんばんは』
『あ、ああ』
マジでやってくるとは。肩にかけたカバンには、残り2日分の着替えやらが入っているのだろうか、とても膨らんでいた
『今日から3日間よろしく』
『お、おお』
泊まり。それが、頼りない頼りないと連呼していた幼なじみが出した結論だった。そして、俺としてはこれ以上ない頼もしい味方なので、断る理由もなかった
『両親、良く許したな』
『家族ぐるみの付き合いなのに、今更なに言ってんの』
コツンと俺の額を、人差し指で軽く押す
『…だな…。ところでさ』
『ん?』
『そのカバン、膨らみ過ぎじゃないか?』
『…ああ、これ?』
『何が入ってんだ?まさか着替えだけでそれか?』
『まさか。お菓子よ』
よく太らないなぁコイツは。そう思った元旦の夜
776名無しくん、、、好きです。。。:2009/12/28(月) 00:25:37 ID:VQl6OEzc
元旦から早速姫始めとな!?
許せねえ・・・
777名無しくん、、、好きです。。。:2010/01/07(木) 02:31:37 ID:H7WZOnW8
こっそり保守あげ
778名無しくん、、、好きです。。。:2010/01/20(水) 03:03:57 ID:m1+v6j/b
ええい、職人はまだかっ!!
779では僭越ながら:2010/01/21(木) 01:16:02 ID:8TkGwKSB
(もうそろそろかな…)
駅構内の時計は正午を少し過ぎた時刻を指している。俺は改札が見える柱に寄り掛かり、人の流れをぼんやり眺めていた
人の群れが次々と集まり方々へ散っていく。それぞれの人生を何となく想像している……と、待ち人のシルエットが改札に見え隠れした
ストレートのセミロングを包むニット帽、オリーヴのモッズコート、スキニージーンズにロングブーツ。服のセンスは相変わらずらしい
待ち人は改札を通りながら辺りを見回していたが俺と視線が合うや否や顔をほころばせて駆け寄ってくる
俺も笑い返して軽く手を振った。その待ち人は俺と対面して一言
「久しぶり、兄さん」

『正月は帰れなくて悪かったよ』
駅から俺の部屋に向かう道すがら軽く互いの近況を話し合う。
「お父さんたち心配してたよ。“正月も休めない仕事なのか!”って」
隣を歩く妹の横顔を悟られないようにチラリと見る。少し背が伸びたのかもしれない
『こんなご時世に仕事があるだけマシと考えるよ』
大袈裟にため息混じりで言うと俺を見てクスクス笑う。
その顔は俺が知ってる妹よりも大人っぽくて不覚にも一瞬ドキッとしてしまった
780続き:2010/01/21(木) 01:18:24 ID:8TkGwKSB
「以外と広いね」
妹は俺の部屋を見回しながらそう呟く
『掘り出しモン、築年数は経ってるけどな』
俺は預かっていた妹の荷物をフローリングに置き、首をコキコキ鳴らす
「それにちゃんとキレイにしてる」
『必死で掃除したの。ゴミ部屋に招くなんて出来ないからな』
俺が椅子に座り一息ついてる間に妹は物珍しそうにアチコチ見て回る。俺にとっては退屈なだけの部屋を
「キレイだけど…」
テーブルを挟んで俺の向かいに座りながらポツリ
『キレイだけど?』
俺、訝しげに
「女のひとの気配が全くないね」
ぶっ!満面の笑みでそれ言うか……憎々しや、我が妹よ
「じょ、冗談だってば!そんな目で見ないでよ兄さん!」
『別に怒ってません』
ぐう、これは俺の腹の音。腹立てたら途端にお腹空いた
『…時に妹よ、昼は食べたのか?』
妹は狐につままれたような顔して言う
「へっ?あ、うん。まだ」
781続き続き:2010/01/21(木) 01:21:04 ID:8TkGwKSB
『じゃ現地視察に来たのか』
「うん、志望校は決まったから。受験は来年だけどね」
行きつけのイタリアンで昼食を取りながら妹が遠路はるばる俺の所まで来た経緯を聞く
妹の志望校は偶然にも俺の最寄駅から電車一本で行ける場所にあり、休みを利用して見に来たらしい
『お前偉いよ、昔からしっかりしてるし…俺の頃は遊んでばっかだったぞ』
ボンゴレをもぐもぐしながら俺反省
「そんなことないよ、私だってまだ漠然としか考えてないし」
妹は俺オススメの半熟卵が乗ったカルボナーラを行儀良く食べている
『志望校のキャンパス見に来たんだろ?それだけでも充分立派だって。あっ、マルゲリータも食え』
ピザを取り分けながら促す
「ありがと、うん美味しい!」
笑みがこぼれる。そういえばこうして妹と食事するのも久しぶりだ

昼食を取ったのち、近所を案内がてら妹と夕暮れまで散策した
見慣れて代わり映えのしない街だが、妹は普段俺が入りもしない様な雑貨屋などを見付けては俺を連れ回す
夕食は俺の部屋で食卓を囲み、明日のため早々に寝ることになった
俺はベッド、隣の妹は布団。部屋は暗くしてしまったがすぐに眠れるわけもなく自ずと話し出してしまう
782続き続き続き:2010/01/21(木) 01:24:44 ID:8TkGwKSB
『明日見学に行くんだろ?』
「うん、そのつもり…付き合ってもらっていいの?」
お互い暗い天井を見ながら語り合う
『気にするなよ、こんな事でも無い限り有休なんて使わないし』
「ふふっ兄さんって寂しい生活してるのね」
『お前はまたそういう事を言う』
「ね、一緒に寝てもいい?」
ぶっ!あまりにも唐突で吹き出してしまった
『な、何言ってんだよ』
「昔はよく一緒に寝てたじゃない」
『それは昔の事じゃないか、っておい』
「えへへ、おじゃましまーす」
『勝手に入ってくるな…ったく、仕方ないな…』
了解を得る前に妹は俺のベッドに入ってくる。兄妹とはいえ流石に恥ずかしくなり、背を向けた
妹の体温と息遣いを背中越しに感じる。馴染みの薄い感覚に戸惑ってしまう
783おしまい:2010/01/21(木) 01:25:48 ID:8TkGwKSB
「ホントはさ、兄さんに会いにきたんだよ」
『…そう…なのか?』
「だって兄さんちっとも帰って来ないんだから。こっちから来ちゃったよ」
『そうか…スマン』
「別に謝らなくていいよ。元気そうで安心したし」
「あの、ね」
『ん?』
「もし志望校に合格したら…私…ここに住んでも…いいかな?」
吐息が耳に掛かる。俺は努めて冷静を装いながらゆっくりと答えた
『ああ、構わないよ』
「ホントに?」
『女の子の独り暮らしは何かと危ないしな。それに…』
「それに?」
『今日はその…楽しかった。普段誰かと食事することも少ないし』
「ありがとう、私も…楽しかった」
『あ、明日早いんだろ?もう寝ようぜ』
「うん、おやすみ」

おわり
784名無しくん、、、好きです。。。:2010/01/28(木) 00:33:01 ID:DbPwpktd
『最近どうよ?世の中不景気だけど、上手くいってるの?…ねぇ、どうなの?』今日の血液型占いは確か『行きつけのお店は厳禁』だったっけ
『…ふつー…』
『なによ、それ。久しぶりに会ったってぇのに。愛想悪いなぁ』
幼なじみとの再開。正直俺はコイツが苦手だった
『悪いな。元々だ』学生の頃、告白して失敗したからだ
『まぁいいわ。それよりさ』
酎ハイ片手に寄り添い、耳元近くで尋ね出す
『なんだよ』振り向くと目が合いそうだったので、うつむいたまま聞き返した
『あんた、あの時の告白…まだ有効?』
耳を疑った。…なんだって?
『…お前、結婚したんじゃないのか…?』ある人から聞いた話しだ。子供も出来たと聞いている
『……離婚した』
『…マジか』
『だから、今必死に働いて子供を養ってるのよ』
『…それで俺か』イイように利用する訳だな。ヒモって奴か
『ち、違うって!純粋にあんたが…私は…』
『俺、知ってるんだぜ?お前が、俺と医者のオヤジを持つ先輩を天秤にかけてたの』
『…え』
あの時、コイツは先輩にアタックしており、失敗した場合は俺。という保険をかけていた
『少しだけ待って下さいっつって、先輩にアタックしていたらしいな』
『な…あはは、なに言って…』
『ごまかしても無駄な。お前の旦那…今は元か。元旦那から聞いたんだから』
たまたま酒の席で一緒になり、金遣いの荒さを愚痴られ、色々と聞かされた…という訳だ
『その時すでに、お前に愛想つかしてたな』
ちなみに先輩は天秤にかけていた話しは知らない。俺が聞いたのは、猛烈アタックをされた事と、その期間
『…チッ』
途端、苦い顔
『じゃあな』舌打ちする旧友を背に、その場を後にした
785名無しくん、、、好きです。。。:2010/01/29(金) 01:39:32 ID:PuYiNvE/
『いらないだろ』 『なんでよ』
『いらないから』 『理由になってない』
『…じゃあ欲しい理由は?』 『欲しいから』
(理由になってねぇ)
オヤジ達が海外出張に出て一週間。相変わらず姉貴は馬鹿だった。限られた食費を削ってまで服を買おうとするのだ
『金は限られてんだ。欲しいならバイトしろ、バイト』
『あのねぇ。あんたのせいでバイトクビになったんでしょ』
そう。姉貴は俺のせいでバイトをクビに…
『なってねーよ!!!俺のせいじゃねー!』
『コンビニにあんたが来るからついレジで話し込んじゃったんじゃないっ』
『俺三割、姉貴七割くらいだな』
しかも一回きりじゃない。それが何度もあった
『その割合はおかしい。…はぁ、もういいわよ』
手にしていた服を戻そうとする姉貴。その手を掴む
『えっ///』
『…俺の金で買ってやる。まぁ、謝罪の意味も込めて…な』
『い、いいわよ。あんたもクビになったじゃんか。もう無いんじゃないの?』
そう、俺もクビになったのだ…理由は省略する
『いや、全然使ってないから』
『でもこれ高いし…あ…じゃ、じゃあ、割り勘でこっち買いましょ』
姉貴が指差した先には、蛍光ペンで鮮やかに描かれた二枚組1000円の文字
『…げっ』
よく見ると柄が同じ。…ペアルックだった
『嫌ならいーけど…』
唇を尖らせて拗ねるように言う。ずるい
『…わかったよ』
渋々了解。そして後悔した。レジにて店員に、『ラブラブですね』と言われたからだ
(カップルじゃねーっての)
『まだ。ね』
『いや、まだってなんだよ?つか心読むな』
786名無しくん、、、好きです。。。:2010/01/29(金) 06:23:07 ID:MQcDvCSS
職人GJ!!
787名無しくん、、、好きです。。。:2010/02/10(水) 04:12:29 ID:JjoWwf99
携帯規制解除記念ほしゅしゅ
788名無しくん、、、好きです。。。:2010/02/10(水) 04:13:59 ID:JjoWwf99
sageちまった…

のage
789名無しくん、、、好きです。。。:2010/02/14(日) 04:49:14 ID:19QNgOun
790名無しくん、、、好きです。。。:2010/02/15(月) 17:41:40 ID:s4RBBnKI
しばらくSS無いから書いてみたが「改行多いっす」ってエラーでポストできなかったス。
32行以内(且つ2014バイト以下)にせにゃいかんみたいだな。
791名無しくん、、、好きです。。。:2010/02/15(月) 17:44:18 ID:s4RBBnKI
間違えた、2048バイト以下だった。
改行、そのうち直すか。
792カズヤ ◆1Np/JJBAYQ :2010/02/21(日) 11:32:54 ID:WaESl05I
つうかスレ一通り見たけど何だその台詞の嵐は
もはや小説ってレベルじゃねーゾ
もっと状況とかインスピレーションしろ
想像させろ
レベル低すぎて見てられん
793カズヤ ◆1Np/JJBAYQ :2010/02/21(日) 11:34:23 ID:WaESl05I
もっとエロいやつかけないのか嫌悪するほどのな
794名無しくん、、、好きです。。。:2010/02/21(日) 17:33:38 ID:lAxv8L3/
795名無しくん、、、好きです。。。
>>792
書いてみて気付いたんだけど、2048バイト以下で改行数にも制限があると、けっこう難しい。
普通に書くと、変な所でレス跨ぎになっちゃうんだよね。

という事で、このスレ向けに書いてみたのは発表できてない。