白河ことりファンクラブ15学期

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131D.C.I.F.作者 ◆zRMZeyPuLs
純一は神父の前で静かに待つ。そして、音楽に合わせて純一の妻になる女性がヴァージンロードを歩いてくる。
「ことり・・・」
面と向かうと、改めて緊張してしまう。結婚という重みを感じる。しかし、目の前には今まで見たこともない美しさをもつことりがいた。
「似合うかな?」
「ああ。」
素っ気ない返事しかできない。文字通り感無量といった所で、ことりの紅い髪と白いウェディングドレスは絶妙な組み合わせであった。
「汝らの愛、偽りなくば主は永遠に汝らを結ぶであろう。」
純一は神を信じていないわけでもないが、万能でない事を知っていた。運命を変えれたのだから。2人を結んでるのは運命でも魔法でも、神でもない。
「では、誓いの儀式を・・・」
2人の心が互いを必要とし、愛してるから引き合っているのだ。そっと、キスをする2人。もう・・・彼らは一つだった。


「おめでとう!!」
教会の扉が開かれて、純一とことりが出てくる。
「結婚は・・・早い方が良いって忠告・・・守りすぎよ・・・」
暦は親以上に泣いていて、本人の結婚式以来の涙を見えた。
「暦先生、泣きすぎじゃない?」
「うるさい・・・うぅ・・・朝、ううん、純一・・・ことりを泣かしたら・・・許さないからね・・・」
「わかってますよ」
結婚式には美咲やさくら、音夢も出席していた。
「音夢さん・・・来てくれたのね。」
音夢の顔はあの頃のような歪んだ感情を表さず、裏モード抜きの笑顔をしている。
「おめでとうございます。・・・お姉さん・・・」
恥ずかしいのか、少し弱めの声を出す音夢。ことりは満面の笑みでお礼を言う。

「悔しいけど・・・お似合いだぞ!!」
4年前に"想いの糸"を断ち切られた後も、純一を好きでいた眞子も今度ばかりは認めてしまう。
「水越、大人だな・・・」
「あんたはガキね!!いつまで経っても・・・」