白河ことりファンクラブ15学期

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130D.C.I.F.作者
枯れない桜には一人の女性が来ていた。そよ風に乗って、美しい歌声が聞こえてくる。
「桜風から 零れた雫 ねぇずっと 一緒に 揺れていたい・・・」

"パチパチパチ"

拍手喝采・・・というか一人だけだが。
「え!?」
「あ・・・ごめん。」
「あの・・・いつから、そこにいました?」
「・・・3時間くらい前かな・・・?」
最初に会った時と同じ会話をする2人。
「で・・・今回はどのくらい前からいたの?」
「さっき来たばっかさ・・・"あれ"、持ってきてくれた?」
女性はポケットから4年前に渡された学制服の第2ボタンを出す。
「大切に持ってくれてたんだな・・・」
「"誓い"を憶えてる?」
「忘れるわけないだろ?。今度こそ、"誓い"を果たすために・・・」
2人は抱き締めあった。
「ことり・・・君のいるここへ帰ってきたんだから・・・」


それから一週間、教会であるカップルが結婚する。再会して間もないカップルだが、女性の方が再会する前に予約をしていたらしい。
「どうだ?朝倉・・・ほお、決まってるじゃないか。」
杉並が悪友の新郎にはなむけの言葉を送る。
「朝倉純一、一世一代の花舞台だろ?」
「ああ・・・ことりのウェディングドレス姿が楽しみだよ。」

コンコン

「新郎・朝倉純一さん、お願いいたします。」