127 :
名無しくん、、、好きです。。。:
ことりのスパロボ風画像思い出してワロタwwwwww
#14 「桜色の季節の中で」
"昔々、一年中枯れない桜の樹がある事で有名な島がありました。その桜は人々の願いを叶えるという伝説がありました。でも、その桜も今となっては普通の桜。
魔法使いが恋をしたからです。和菓子しか出せない・・・そんな出来損ないの魔法使いが・・・"
初音島の桜が枯れてから、既に4回が経過していた。。
「ななこ、おっ久ー!!。」
「水越さん?わあ〜、懐かしいですね〜!!」
4年ぶりの再会となった2人。眞子は医者になろうと、医大で勉学に励んでいた。今は水越総合病院の若き女医さんなのである。
「聞いたよ、"魔界警察ゼロ・ミュータント"が賞を取ったんだって?。すごいじゃない。」
ななこも売れっ子漫画家となり、彼女の描いた漫画はアニメや映画にもなっていたのだった。
「そういえば、萌さんは何してるんですか?」
「ああ〜、お姉ちゃんはもう自分の家庭に入っちゃって、すっかりいい奥様よ。」
2人が話してると、懐かしいメンバーが揃ってきた。
「水越?おわ、久々だね〜。」
「お久しぶりです。」
まずは工藤と環が歩いてきた。
「あは♪やっぱりみんな来てるよ!!」
「早いよ・・・美春・・・」
アリスと美春も集まってきた。
「あなた・・・月城さん?。髪を下ろしてたからわかんなかったよ。」
「工藤先輩も、何か白粉っぽいのがありますけど・・?」
実は急いで着替えてきた工藤は、白粉の始末が不完全だった。
「えと・・・これは・・・」
「フハハハ!!。久しぶりだな、華麗なる天使達よ!!」
声がすると思ったら、杉並が灯台の上から飛び降りてしまった。
「す、杉並ーー!!」
眞子達だけでなく、周囲の人も驚愕している。
「ふ、俺が何の計算もなしにやるわけないだろ」
パラシュートを開き、速度を緩めながら着地する。
「し、心臓に悪いでしょ!!」
「ジョークだよ、ジョーク・・・ぐべぁ!!」
4年ぶりで油断したのか、"灼熱眞子フィンガー"の直撃を受けてしまう。
「俺も鈍ったが・・・水越、お前の破壊力も落ちたな。」
「何のことだか・・・。みんな集まった?。」
今日はある人物が初音島に帰ってくる。あの時の少女達は笑って迎えるべく、結束された絆をもつメンバーが4年の月日を経て集まった。
「今日帰ってくるんだよね・・・」
「朝倉様はどんな風になってるんでしょう?」
「あんまし変わってないんじゃない?」
そう、純一は夢の為に大学へ行ったのだった。しばらくすると、船着場に船が来た。乗っていた人が次々と降りてくる。だが、純一の姿はない。
「朝倉先輩・・・乗ってませんでしたね。」
「おかしいな・・・」
「水越・・・船は確かもう一本前にあったよな?」
「うん・・・あ!!」
「そういう事だ・・・。一人来てない理由も納得する・・・」
枯れない桜には一人の女性が来ていた。そよ風に乗って、美しい歌声が聞こえてくる。
「桜風から 零れた雫 ねぇずっと 一緒に 揺れていたい・・・」
"パチパチパチ"
拍手喝采・・・というか一人だけだが。
「え!?」
「あ・・・ごめん。」
「あの・・・いつから、そこにいました?」
「・・・3時間くらい前かな・・・?」
最初に会った時と同じ会話をする2人。
「で・・・今回はどのくらい前からいたの?」
「さっき来たばっかさ・・・"あれ"、持ってきてくれた?」
女性はポケットから4年前に渡された学制服の第2ボタンを出す。
「大切に持ってくれてたんだな・・・」
「"誓い"を憶えてる?」
「忘れるわけないだろ?。今度こそ、"誓い"を果たすために・・・」
2人は抱き締めあった。
「ことり・・・君のいるここへ帰ってきたんだから・・・」
それから一週間、教会であるカップルが結婚する。再会して間もないカップルだが、女性の方が再会する前に予約をしていたらしい。
「どうだ?朝倉・・・ほお、決まってるじゃないか。」
杉並が悪友の新郎にはなむけの言葉を送る。
「朝倉純一、一世一代の花舞台だろ?」
「ああ・・・ことりのウェディングドレス姿が楽しみだよ。」
コンコン
「新郎・朝倉純一さん、お願いいたします。」
純一は神父の前で静かに待つ。そして、音楽に合わせて純一の妻になる女性がヴァージンロードを歩いてくる。
「ことり・・・」
面と向かうと、改めて緊張してしまう。結婚という重みを感じる。しかし、目の前には今まで見たこともない美しさをもつことりがいた。
「似合うかな?」
「ああ。」
素っ気ない返事しかできない。文字通り感無量といった所で、ことりの紅い髪と白いウェディングドレスは絶妙な組み合わせであった。
「汝らの愛、偽りなくば主は永遠に汝らを結ぶであろう。」
純一は神を信じていないわけでもないが、万能でない事を知っていた。運命を変えれたのだから。2人を結んでるのは運命でも魔法でも、神でもない。
「では、誓いの儀式を・・・」
2人の心が互いを必要とし、愛してるから引き合っているのだ。そっと、キスをする2人。もう・・・彼らは一つだった。
「おめでとう!!」
教会の扉が開かれて、純一とことりが出てくる。
「結婚は・・・早い方が良いって忠告・・・守りすぎよ・・・」
暦は親以上に泣いていて、本人の結婚式以来の涙を見えた。
「暦先生、泣きすぎじゃない?」
「うるさい・・・うぅ・・・朝、ううん、純一・・・ことりを泣かしたら・・・許さないからね・・・」
「わかってますよ」
結婚式には美咲やさくら、音夢も出席していた。
「音夢さん・・・来てくれたのね。」
音夢の顔はあの頃のような歪んだ感情を表さず、裏モード抜きの笑顔をしている。
「おめでとうございます。・・・お姉さん・・・」
恥ずかしいのか、少し弱めの声を出す音夢。ことりは満面の笑みでお礼を言う。
「悔しいけど・・・お似合いだぞ!!」
4年前に"想いの糸"を断ち切られた後も、純一を好きでいた眞子も今度ばかりは認めてしまう。
「水越、大人だな・・・」
「あんたはガキね!!いつまで経っても・・・」
「お兄ちゃん・・・おめでとう・・・」
さくらは複雑な想いではあったが、"ひとまず"祝いの言葉を向ける。
「ありがとな・・・」
「白・・・ことり先輩、花束をお願いします。」
美春はこの日の為にブーケを取る練習をしてきた。他にも、音夢と眞子が目を光らせて睨んでいる。
「そ・・・れ!!」
バサッ
少しだけ花びらを散らせながらブーケは・・・。
「・・・これはどういう事だ?」
花びらは桜の花だった。季節はまだ3月。今となっては普通の桜であるのに、2週間は早い。
「季節じゃないけど・・・綺麗・・・」
みんな上空を見上げ、桜を見つめる。しばらくしたら桜はすべて散り、結婚式場は桜吹雪に包まれる。
「うわ・・・」
それは視界がきかない程である。
「何なんだ・・・」
しかし、純一とことりだけはその瞬間を垣間見た。
「あ・・・」
離れた場所だったのだが、はっきりわかった。黒衣を纏った少女がブーケを持って微笑んでいた。
「アイシア・・・」
気がつくと桜の花びらは全て消えていた。そして、黒衣の少女も辺りにはもういなかった。
「今のはなんだったんだろう?」
「白昼夢ってやつ?」
真実は純一とことりだけが知っているようだった。
「ふふふ・・・」
「どうした?ことり・・・」
「何だかね・・・春ってとても気持ちいいなって思ったの。」
「そうかもな・・・」
ある初夏の日常。純一は縁側に座ってアルバムを見ている。
「懐かしいな・・・」
環が舞っている写真や校内バスケ大会で純一が3Pシュートを入れた瞬間の写真があった。
「お、アイシアが写ってる。」
枯れない桜の下でアイシアが座り込んでいる写真。いつ撮ったのかも忘れてしまった。
「・・・これは・・・忘れられないよな。」
アイシアが島を出る記念に撮ったが、純一が転けてしまった写真。間抜けな自分に苦笑してしまう。
「わあ、懐かしい!!」
「ことり・・・」
買い物から帰ってきて早々、ことりは純一に駆け寄る。
「何か・・・詰まっちゃったから気晴らしに見ようかなって・・・」
「あれから10年だもんね・・・」
暖かい思い出と陽射しは、純一の心を癒してくれる。
「さ、続き続き・・・」
ことりは洗濯物をしまいに玄関に出る。純一も仕事の為に机へ向かう。
「んと・・・"この礼はいずれ体で返すから"」
純一はパソコンに自分の体験談を打ち込んでいく。テレビからはニュースが聞こえてくる。
「小説家の朝倉純一さんの小説、ダ・・・」
そこでテレビは消されて、純一は題を入れた。
"D.C.〜サクラノキセキトコイ〜"
#最終話 「Dream〜新しい未来〜」
「とりあえず、今日の話はここまで。ん〜、ダ・カーポが終わっちゃう・・・でも、パパは終わらないって・・・あ、ママが呼んでるんでもう行きますね!!」
GJ
ことりかわいいよことり
さすがはななかのおばあちゃん