みんなでギャルゲのシナリオを作るスレ 5月2日(木)
【辺りを調べる】
…どうにもキナ臭い。異常なタイミング良さ、俺だけを狙う芋虫…罠としか考えられん…。
しかし、辺りを見回しても怪しい人影は一切見当たらない。考えすぎか?
…いや、もっと細かく調べてみるべきか。社の裏側に向けて足を踏み出す。だが…、
大輔「あ、れ…」
途端、体がよろめく。…全身に力が入らない。意識まで朦朧としてきやがった…。
…なんだこれ…もしかして、さっきの力を使ったせい…なの…か……?
――気づくと縁側で横になっていた。外はもう真っ暗で、夜空には綺麗な月が昇っていた。
大輔「こ、ここは…?」
深緒「私のおうちだよ。大丈夫?顔真っ青だったよ?」
ミグゥ「心配しました…。急に倒れて…」
二人とも心配そうな顔で俺を見つめる。
大輔「心配かけてごめん。もう大丈夫だから…」
まだ体はだるいが、それだけで他に異常は無さそうだった。
深緒「そっか、良かった。ちょっと待ってて、お茶持ってくるから」
ミグゥ「…それは嬉しいんですが、この体では飲めないのでは…?」
深緒「だいじょぶ、お供え物みたいな形でなら、きっと飲めると思うよ」
…本当かよ?いや、それより…お供え物って…。俺は幽霊じゃないって言ってるのに…。
ともかく、縁側で月を見ながらお茶をすする…か。実に風流でいい。
歪みがどうなったかとか気になることはあるが、とりあえずお茶を楽しむことにしよう。
…しかし、直後俺は自身の目を疑うことになるのであった…。
深緒「お待たせ〜」
深緒が運んできたのは、澄んだ赤褐色の液体の入ったティーポット。レモン、ミルク。そして焼き菓子…。
っておい、お茶って紅茶かよ!和のテイストはどうした!?
深緒「ささ、どーぞっ」
大輔「……」
【とりあえず有難く頂く】
【緑茶を出せ!それでも巫女さんか!】
【とりあえず有難く頂く】
善意で出していただいたモノにケチを付けるのは失礼だろう。
俺は少し戸惑いながらも、「ありがとう」と言って紅茶を…
大輔「あれ?」
手がカップを素通りする。
あ、しまった…俺はモノを触れないんだった。
深緒「どうしたの?」
大輔「いや…カップがつかめないもんで…」
深緒「あ…そうか、そういえば悪霊だったんだよね? なんか普通の人っぽいから忘れてたよ」
こつん、と自分の頭を叩いて、小さく舌を出す深緒。
現実の生活ではあまり見かけない仕草だが、彼女には違和感を感じさせない不思議な自然さがあった。
これも深緒(ミオ)の天然さがなせるワザとでも言うべきだろうか。
それにしても、俺はただ見ているだけなんだな…。
なまじ紅茶と菓子が美味しそうだから、なおのこと虚しい。
深緒「ねえ、悪霊さん?」
俺がレモンティーと焼き菓子を恨めしそうに睨んでいるりと、深緒がこともなしげにそう呟いた。やはり俺のことだろうか?
大輔「だから俺は悪霊ではないぞ」
深緒「あなたは、どこから来た悪霊さんなの?」
大輔「…おい、聞けよ」
深緒「どうしてあなたみたいな悪霊さんがここにいるの?」
大輔「……」
こっちが聞きたいわ。
深緒「さっきの芋虫も実はあなたの仕業だったりして?だって悪霊さんだし。で、何もないところから氷の柱を出してみたり怪しさ100倍だね」
大輔「…君ってさ、ガキんちょのときの通信簿に『人の話を聞きましょうね』って書かれてただろ?」
深緒「うるさいわね……………………なんで知ってんのよ」
…べ、ベタ過ぎだぞ。
大輔「………あ、あの、ところでですね、さっきからあちらのお嬢さんが飲んだり食べたりしている紅茶や焼き菓子がすごく欲しいんですけど、どうにかなりませんか?」
ミグゥ「はい、とても美味しい紅茶です。こちらの焼き菓子、パリパリした歯ごたえが最高です」
ミグゥはとても美味しそうだった。…って食ってんじゃねーよ。
深緒「ふーんだ、悪霊さんは何にも教えてくれない上に、ひどいこと言ったから知らない」
ミグゥ「…これなら?」
ミグゥがどこからか、白い色の木製の足の付いた小さな台を取り出した。たしか"三方"ってやつだ。
ミグゥは三方の上に、焼き菓子をちょいちょいと置いていく。
ミグゥ「さあ」
大輔「さあって……」
これでとれたら、俺は悪霊決定、かな?
大輔「……あ」
掴めました!焼き菓子、掴めましたよ!ママン!
深緒「良かったですね、悪霊さん」
ミグゥ「それ美味しいですよ?悪霊さん」
大輔「…………はは」
妙に和んでいたが、何だか悲しくなった。
そういえば、理恵ちゃんのとこ行ってないな〜。怒ってないといいけど…。
澪はこの状態でも一ヵ月ぐらい大丈夫と言ってたけど、
腹減るし、一人じゃロクに食べられないし、早めに解決しないと体のほうが持ちそうにない。
それより、今何時だろ…。
などと、遠い目をして考えながら焼き菓子をたいらげてしまった。
とりあえず当面の質問を投げ掛ける。
大輔「今何時?」
深緒「だいたい7時過ぎってところかな」
そろそろ行動開始しないと…
【理恵ちゃんのところへ行く】
【澪にもう一度会う】
【神社の近辺を調査する】
【古い洋館へ行ってみる】
【理恵ちゃんのところへ行く】
約束は守らないとな。
大輔「この三方くれないかな」
深緒「貸すだけならいいですよ悪霊さん」
大輔「悪いな、一ヶ月くらい貸してくれ。」
深緒「悪いのは当たり前ですよ、悪霊さんだもの。」
俺は三方を借りて深緒とミグに別れを告げ、貴史の家に行く事にした。
道すがら通りのあちこちに同じ内容の張り紙を見つけた。
張り紙「
>>496 >>473 古い洋館
>>477 以外にも何か有ったの?
解説よろしく。」
意味は分からなかったが少し気になった。
しかし貴史とおばさんには俺の姿は見えないだろうから、
まずは理恵ちゃんに説明して協力してもらわないとな。
食事は理恵ちゃんに三方の上に乗せて貰おう。
【事故が有って幽体離脱しているという】
【あっちの世界の事から全て話す】
【親父の持ち帰った怪しい薬を飲まされて透明化したと言う】
>>497 順子「質問の意味がイマイチよく分からないんだけど、美影の家=古い洋館よ?」
夏江「それで疑問晴れるならいいけど、分からなければもう少し具体的にお願いね」
>>497から。
【あっちの世界の事から全て話す】
大輔「う〜ん…」
こういう場合って、主人公は何かしら適当なことをでっち上げるのが普通だよな…。
ただ、そういう嘘をつくと非常に高い確率でバレるのが常だし、騙しておいて協力を頼むのも道理に反する気がする。
少々骨が折れそうだが、全部言っておいた方がいいかも知れない。
誠心誠意説明すれば理解してくれると思うし、理恵ちゃんだったら快く協力してくれるだろう。
未だ迷う気持ちもあるが、スゥに記憶を消してもらうのも、逆の立場ならあまり気持ちの良いものじゃないし…。
大輔「よし、言うか…」
現世でこのことを話すのは、彼方以外では初めてだ。
腹を決めよう。
そう考えていると、やがて貴史の家(=理恵ちゃんの家)の前に辿りつく。
夕闇に佇む家の中からは、蛍光灯の光が煌々と漏れ出ていた。
499 :
496:2006/05/24(水) 19:55:47 ID:V6OYmDMp
>>497古い洋館には結局入ってないから、で納得できるかな
貴史の家の郵便受けに入っていたチラシの一部が見えていた。
チラシ
「
>>498 473で覚えてないかもと言われた古い洋館は477で美影の家の事だよと指摘されてました。
それでも496で美影の家とか美影の古い洋館という書かれ方をしなかったので、
もしかしたらみんな忘れている別の古い洋館でも存在するのかもと思って質問したのです。
>>499 結局、古い洋館=美影の家の1つだけでFA?
というか、だとしたら何で美影の古い洋館というような書き方してくれなかったの?
混乱しましたよ。
500ゲットですよ。
」
>>500 前のスレとかが最後の登場なら話は違うけど、古い洋館=美影の家は、
数レス前に出たばかり。わざわざことわる必要もなかったんだろう。
さすがにそれくらいは読んでくれよ。
とはいえ、なるべくわかりやすく書くのも大事かもな。
これ以上の議論があるならまとめサイトで頼む。
続き。
さて、インターホンを……って、押しても無駄なのか。
大輔「俺が来たこと、どうやって理恵ちゃんに知らせよう?」
ミグゥ「どうしましょうか?」
参ったなあ。こっちとしては、いきなり入るしかないんだけど、理恵ちゃんからすれば
不法侵入というか、あからさまに怪しいし。あ、そうだ。
ミグゥ「何か思いついたのですか?」
大輔「まあ、駄目元で」
俺は意識を手に集中した。何故かわからないけど、リズの術が使えるんだ。
いちかばちかで……。
大輔「ふん!」
手に意識と力をこめると、小さな氷の塊が生まれた。
大輔「なるほど、こんな感じでいいのか……」
あのときは咄嗟だったけど、なんとなくわかりかけてきた。
インモードで、リズが俺の中に入ってきたときの感覚を思い出す。
なんで俺がリズの力を使えるのかわからないが……もしかしたら、あの時、
リズが俺を守ってくれた、のかなあ?
ミグゥ「あの、どうしました?」
大輔「いや、なんでもない」
俺は理恵ちゃんの部屋の窓に氷を投げつけた。カツン、と乾いた音がする。
さあ、気付いてくれよ。
大輔「…………………」
返事はなかった。
大輔「………NO!」
俺はぐるっと庭を回って玄関先のほうまで行ってみることにした。
理恵「あ、大輔。おかえり」
大輔「!!!、あ、ああ、うん。た、ただいま」
キッチンの窓からエプロン姿の理恵ちゃんが顔を覗かせていた。
理恵「何してんの、早く上がったら?」
大輔「…う、うん」
俺は今自分が置かれている事態を理恵ちゃんに説明しようとしたが、どこから話したら良いものか見当もつかなかった。
理恵「でさ、何それ?」
大輔「え?これ?」
理恵ちゃんは目敏く俺の三方を見つけた。
大輔「…おまじないみたいなものかな?…それよりさ、理恵ちゃん。少し大事な話があるんだけど聞いて貰えないかな」
理恵「…え?」
大輔「あのさ、俺的にはマジで、すげえ人生変わるくらい重要事項なんだけどさ…。言うの決心するの結構時間かかったんだけど」
理恵「………」
何故か理恵ちゃんの顔が急に真っ赤になった。
大輔「困ったな、どこから話したら良いかな?」
理恵「え?えと?あ、あれかな?んと、つまり、それって…こ、告は……」
大輔「……は?」
芙美「あらやだ理恵ちゃん。誰と話てるの?」
そんなおり、俺の後ろから芙美おばさんの声がした。
芙美おばさんは、俺の身体をそのまま、すうっとすり抜けて、窓越しに買い物袋を理恵ちゃんに手渡した。
理恵「!?」
大輔「…………」
芙美「はい、理恵ちゃん。コショウと七味。せっかく理恵ちゃんが晩御飯作ってくれるってときに
切らしちゃうなんてね………………ん?…理恵ちゃんどうしたの?」
料理「……………………あれ?」
???「…………料理?」
うむ最後の料理は理恵の誤りですばい
料理が喋っちゃいけないよね
理恵「あ、ええーと…お母さん、ちょっと待ってね」
そう言うと、くるりと反転して俺に背を向け、自分の頬をぎゅーっとつねる。
…ベタな話だが、夢かどうか確かめているのだろう。
理恵「あいたたたっ!」
芙美「…なにしてるの、理恵ちゃん」
理恵「あ、なんでもないの。ちょっと眠かったから目覚ましに…」
理恵「それよりお母さん、悪いんだけど、ちょっとのあいだ火見ててくれる?」
芙美「いいけど、どうしたの? なんか様子が変よ?」
理恵「ううん、少し思い出したことがあって…ちょっと部屋に行ってくるね。すぐ戻るから」
理恵ちゃんはおばさんにそう言い、俺に視線を合わせると、指先で「付いて来い」の合図をした。
理恵「ちょっと…あんまりジロジロ見ないでよ」
俺は理恵ちゃんの部屋に上がらせてもらい、そこでなぜか正座させられていた。
大輔「いや…女の子の部屋って入ったことがないもので」
以前彼女を起こしに来たときにも入ったことはあるが(1-350参照)、あの時は周りを見渡す余裕なんてなかったからな…。
理恵ちゃんの部屋は、ベッドの周りに大小さまざまなぬいぐるみが置いてあったり、コルクボードに写真が張ってあったり、
机の上に読みかけと思わしき「なかよし」が置いてあったりと、いかにも女の子な感じの内装をしていた。
ほのかに香る甘い匂いにも、女の子の部屋を意識させられる。
理恵ちゃんは俺の様子に軽くため息をつくと、勉強机の椅子に座って、静かに口を開いた。
理恵「私、料理じゃない」
大輔「……は?」
何か電波的は発言が聞こえたような…。
理恵「とりあえず、さっきのは何? それに、お母さんには大輔が見えてないみたいだった」
大輔「なんて説明していいか…。まず、一回見てもらおうか」
理恵「何を?」
理恵ちゃんの質問には返答せず、机に触れようとしてみる。
が、当然すり抜ける。
大輔「こんな具合なんだけど…」
言いながら、手を机にすかすかすり抜けさせる。
理恵「なんだけど…、って言われても……」
理恵ちゃんは俺の手を見ながら、しばし考え込む。
しばらくしてある考えに至ったのか、再び口を開いた。
理恵「え…幽霊ってこと? 大輔、死んじゃったの? うそ…昨日まで…嫌、嫌だよ!」
急に理恵ちゃんが取り乱しはじめ、顔を伏せ、頭を抱えた。
あらぬ方向に誤解をしているみたいだ。落ち着かせたほうがいいな。
大輔「ちょっと、理恵ちゃん。落ち着いて…」
理恵「やだよ…聞きたくない!」
大輔「落ち着くんだ!」
少し口調を強くして理恵ちゃんの肩を掴む。
ん…? 掴む? なんで掴めるんだ? 三方があるからか、理恵ちゃんだからか…。
いや、今はそれよりも…
理恵「やだ! やだよぉ…」
うお、いきなり抱きつかれた。理恵ちゃんは俺の胸に顔を押し付け泣きじゃくる。
理恵「そんなの、そんなのいやぁ…」
う、うーん、困ったぞ。実に困った。ここまで泣かれるとは…。
よく見ると、涙で俺の服が濡れている。本当によくわからんなあ。
と、とにかく幽霊に触れるわけないって早く気付いてほしいんだが。
理恵「死んじゃ、やだよぉ…」
とにかく、これじゃあ話も出来ないな。
【落ち着かせるため、理恵ちゃんの髪をなでる】
【落ち着かせるため、理恵ちゃんの背中をさする】
【落ち着かせるため、理恵ちゃんを優しく抱きしめる】
【落ち着かせるため、理恵ちゃんを優しく抱きしめる】
大輔「大丈夫だよ。俺は死んでないから」
俺は極力優しい声を意識しながら、理恵ちゃんの小さな身体をそっと抱きしめる。
理恵「わっ…」
理恵ちゃんは一瞬驚いたような声を上げたが、抱きしめられていることに気付いたのか、やがて安心したように力を抜いて身体を俺に預けてくれた。
理恵「死んでないの…?」
目尻に涙を浮かべた顔で、俺のことを見つめてくる。
大輔「ああ、死んでないよ。信用できない?」
俺は抱きしめる力を少しだけ強めた。
理恵ちゃんの髪の香りが、ほのかに鼻先をかすめる。
理恵「あ…」
理恵「ううん、そんなことない。信じるよ」
大輔「じゃあ、俺の話、聞いてくれるかな。大切なことだからさ」
理恵「うん…」
理恵「でもなあ」
大輔「でも、何だい?」
理恵「あたし、変なものが見えちゃうときがたまにあるみたいだから」
大輔「変なものって?」
理恵「あたしにもわかんないよ。…例えばなんだけどね、なんで担任の先生の足元に、
いつも布切れみたいなものが絡み付いているのに誰も言ってあげないの?とか、
学校の廊下を歩いている同級生の後ろに知らないおじさんがくっついて歩いてるのに、何でみんな不審者がいるぞって咎めないの?とか、
煙草屋の角に、いつもずっと同じ服着て立ってる小さい女の子がいるんだけど、あれ何?って感じの話」
大輔「……」
理恵「言うとみんな気味悪がるに決まってるから、誰にも言わないことにしてんだけど、内緒ね?言ったらぶっ飛ばすからね」
大輔「…はあ」
理恵「ちなみに生前の大輔の後ろには…」
大輔「言わんで良いし、第一、生前って何?…わかった。そんななら俺の話も少しは信じてくれ――」
理恵「言っとくけど、あたし現実主義だかんね?ゆ、幽霊なんか絶対いるはずないもん。…多分」
大輔「…そうですか」
ともあれ俺は、今年の4月の頭から、俺の身の周りで起こっている怪事件の数々を知ってる限り順序立てて理恵ちゃんに説明した。
現実世界とは違う夢魔界という異界があること。そこには空想上の動物や魔物がいること。魔法が使えること。
夢魔界では夢魔界の日常があること。変な長い名前の学校があること。現実世界と同じ名前で同じツラの人がいること。
凶悪な2人の魔神。ノヴァと、ザーリフが対立していること。夢魔界での戦いに巻き込まれてしまったこと。
夢魔界で、ヒビヤという強敵に襲われて気がついたらこうなっていたこと。
話が終わったときには1時間くらい経過していた。
大輔「――って訳だ。正直なところ、今の俺のこの状況は俺にもさっぱり分からん。だが"知り合いの人"の話から察すると、
どうも俺の身体は今、この次元に存在していない?いや、肉体だけが現実に帰りそこなったってことか?」
理恵「……」
大輔「こんな感じなんだけど、わかった?」
理恵「わかった。…あんたが救いようのないメルヘン野郎だったってことは良くわかったよ」
大輔「Oh!NO!」
理恵「まあ、そのすり抜けができるアホみたいな身体に免じて信じてあげるわ。…不本意だけど」
理恵ちゃんはまだ少し怪訝な表情を浮かべていたが、どうやら一応は信じてくれたらしい。
理恵「…それで、具体的に私は何をすればいいの?」
大輔「いや、別に今すぐ何をしてくれっていうのはないんだけど、さっき説明したように、俺の姿が見えるのは今のところ理恵ちゃんだけなんだ」
大輔「だから、もし他の人とコンタクトを取りたいときに…」
理恵「なるほど、私に仲介をして欲しいと、そういうわけね?」
大輔「そうそう、そういうこと」
理恵「うん、いいけど…でも、その場で言うのは難しいと思うよ? だって普通の人は見えないわけだから…」
大輔「まぁ…そうだよね」
確かに、その場その場で通訳してもらうというのはダメだろう。
例えばゆかりと話をしたとしても、俺の姿が見えない以上、傍目から見れば理恵ちゃんは単なる奇人に映ってしまう。
それに、さっきの長い説明もすべて理恵ちゃんの口から言うとなると、これはかなりの重労働だろう。
紙とペンだけでも触ることが出来れば、もっと楽に伝えることも出来るんだろうけど…。
大輔「なら、俺からの伝言、みたいな形式で使えてくれないかな? それだったら分かりやすいと思うし」
理恵「そうだね、それなら大丈夫かも」
大輔「で、最終的な目的なんだけど、俺はとにかく早く夢魔界に戻りたい」
大輔「このおかしな現象が起きた理由はまだ分からないけど、解決する方法はあるらしいんだ」
大輔「だから、ひとまず…」
ぐ〜…
真面目な空気をブチ壊す音が、理恵ちゃんの部屋に小さく響く。
理恵「ひとまず…夕食?」
大輔「はい…」
理恵「あ! そういえば、お母さんにすぐに戻るって言ったのに、もう1時間も経っちゃってる!」
理恵「ごめん大輔、ちょっと待っててね。お母さーん! ごめんなさーい!」
理恵ちゃんは小走りに部屋を出て行き、慌しく階段を下りていった。
貴史「…え?大輔に会った?どこで?」
階下から貴史の声が聞こえてきた。俺は廊下に出て階下に耳を立ててみた。
時同じくしてふんわり美味しそうな匂いがした。…これは中華?多分、チンジャオロースあたりだろうか?
理恵「うんとね、公園のとこ」
貴史「……あいつ今日学校サボってやがって」
理恵「ええ!?そうなの?」
貴史「しかも無届けでやんの。学校サボるならサボるで俺を誘いやがれってんだ。全く水臭いヤツだぜ」
理恵「……………………」
貴史「あいつ何か言ってたか?」
理恵「ゴ、ゴメン。あたし、姿見ただけだから見間違いだったかも?」
貴史「あいつ見掛けたら教えてくれよな」
理恵「……うん。わかった」
貴史「そういえば、今日美咲さんも学校休んでたんだよなあ。
あ〜あ、風邪らしいんだけど大丈夫かな?」
理恵「あたし上でご飯食べるから。じゃ、じゃあね」
芙美「ああ、理恵ちゃん、オレンジ剥いたからこれもついでに持って行きなさい」
理恵「あ、芙美おばさんありがと」
…あ、理恵ちゃんが階段上がってくるぞ。
俺はそっと理恵ちゃんの部屋に戻った。
そうか俺は今日は学校無届けの欠席か……。なかなかヘビーだな。
俺は理恵ちゃんに三方の上に食事を乗せて貰い夕食を始めた。
理恵「なんか、おままごとしてるみたいだね。」
気付いてはいたが、わざわざ指摘されるととても恥ずかしい。
理恵「おー、大輔が赤くなった。」
だから、口に出して言うな。
食事の後、理恵ちゃんに今後の相談と状況の確認をした。
大輔「だから、ゆかりには見えなくなった。今可能性が有るのは理恵ちゃんの他に、澪と深緒ちゃんとだけだ。」
俺は理恵ちゃんへの説明のため便宜上、深緒の方を深緒ちゃんと呼ぶ事にした。
理恵「わかった。それで学校の方は本当に連日無届けの欠席で良いんだね?」
大輔「ああ、考えてみれば一時期の彼方よりましだからな。それに・・・長くても1ヶ月だ。」
理恵「で、大輔は失踪中で、たまに着信非通知で連絡が有ると。」
大輔「そう失踪中だ。」
理恵「なんか面白そーだね。」
大輔「ああ、なかなか出来ないヘビーな体験さ。」
さすがに夜は理恵ちゃんに屋根裏部屋を開けてもらい自室で眠った。
眠ったのだが、夢魔界へ行く事は無かった。
――5月7日(火)――
屋根裏部屋を開けてもらい三方の上の朝食後、理恵ちゃんと家を出る。
理恵ちゃんは中学へ、俺は一応高校へ向かった。高校への道の途中、澪に鉢合わせた。
澪「お前、まさか、戻らずに日付を超えたのか?」
大輔「ああ1ヶ月有るからな、じっくり考えれば良いんだろう?」
澪「それは存在できる限度だ。お前、夢魔界と現実界の時空の接点というものを考えていないな。
私の知っている元に戻る方法の殆どは昨日の時点で無ければならないものだ。お気楽なことだ。」
呆れ顔で澪は先に歩いていった。愕然とする俺。
大輔「な、なんだってー!?(AA略)」
キャラクター解説をまとめてみますた。
http://www003.upp.so-net.ne.jp/s_t_k/MGSTS.character.txt 変なところもあるんで、指摘よろしくお願いします。
俺は毎日このスレをチェックしてるので、言ってくれればすぐに直します。
それと、
>>3に張った初代スレに、読みやすいよう線を入れてみますた。
これだけでもかなり読みやすくなると思うけど、相変わらず凄まじく重いので、
開く時はそれなりに覚悟して開いてください。全文表示されるまでかなり時間がかかります。
>>512から。
俺は頭を抱えた。
くそ〜、澪のやつめ…。
1ヶ月も持てば1日で解決しようなんて思わないだろ。
つーか、よく考えると本気でヤバイ状況じゃないのか?
まだ解決方法のかの字も分からないぞ…。
もし用意に時間のかかる方法しか残されていないとしたら、急がないとマジでピンチなんじゃないか?
俺は…
【その辺を右往左往する】
【学校へ走る】
【ミグに聞いてみる…つーか、あいつは
>>501以降どこ行きやがった!?】
【学校へ走る】
とりあえず澪を追いかけよう。
さっき確かにあいつはこう言ってたはずだ。
澪『私の知っている元に戻る方法の“殆どは”昨日の時点で無ければならないものだ』
“殆どは”……つまり、あいつは何か知っている。今からでも何とかなる方法を。
それにもう現世で頼れそうな人間は澪しかいない…。
多少鬱陶しがられても構うもんか…!
――鬱陶しがられても、か…。
確かにあいつは夢魔界絡みの人間を鬱陶しがってるみたいだが、
なぜか俺には…いや、俺だけには妙に肩入れしてる気もする。
第一、現世で俺に危険が迫った時、いつも最初に助けてくれようとするのはあいつだ。
ミオの『光縛』の時も…。西表島のノヴァの時も…。
いや、それだけじゃない。最初、夢魔界に行くのを止めようとしたのもあいつだ。
昨日も俺の身が危険な状態にあるって忠告してくれた。
今だって俺に確かなヒントを与えてくれた。…少し独善的な考えかもしれないけど。
だけど、なぜ助けてくれるんだろう?俺が勇者で厄介事を全部片付けてくれる存在だからか?
いや、だったら最初夢魔界に行くのを止めたのはおかしいか…。
何というか……あいつは俺を突き放したようで、いつも見守ってくれてる……そんな気がしなくもない…。
しかし、どうして無関係なはずの俺を?
そもそも、あいつは本当はどこの誰なんだ?
…わからないことだらけだ。
だから今はただひたすら走った。答えを求めるために。
順子「
>>513乙。ただ職業「勇者」に違和感を感じるのは私だけ?
DQとかで何となく慣らされているけど、本来勇者ってのは何かすごい事をした人に与えられる称号だと思う。
だから場合によっては踊り子でも勇者と呼べるわけで、職業とするには曖昧すぎる気がする。
そもそも、大輔はまだ何も大それたことをしてないわけだし。剣士か魔法剣士あたりが妥当なのでは?」
――澪視点。
澪「これからあいつはどう出るか…」
大輔に忠告をしてやった後、私は現世の風景を風立高校の屋上から俯瞰していた。
通り過ぎていく風が、私の首筋をなでていく。
澪「あいつはことごとく私の予想を裏切るからな…見ていてこれほど面白いものはない」
そう…私が大輔に近づく目的は、あえて悪い言い方をすれば、単なる余興である。
救世主である大輔が、私の話に触れ、どのような判断を下して、どのようにして解決し、成長していくのか…私はそれを見てみたい。
かつて、ミオと深緒を分離させる前…魔王統制時代よりも遥か昔、私は別の名で夢魔界最強の魔術師として君臨していた。
しかし、世界の頂点などすぐに飽きる。
自分に比肩する相手がいない世界ほど、つまらないものはないからだ。
戦いに生き、戦うことを目的としてきた私にとって、その世界は絶望以外の何物でもなかった。
しかし…大輔は違う。
ヤツは全盛期の私と同等の力を有するだけの資質を秘めていながら、戦うこと自体を目的としているわけでも、戦争で功績をあげようと考えているわけでもない。
人類のため、仲間のため、正義のため…そういった使い古された金看板を掲げているわけでもないのだ。
私はそこにとても興味をそそられる。
まぁ、仮に大輔が全盛期の私に匹敵する力を身につけたところで、一度分離したミオや深緒を融合することは出来ないから、戦うつもりなど皆無だし、もし倒したって虚しいだけだ。
戦うこと以外を目的とした者が戦いに勝ち、その後をどうしていくのか…私は是非ともこの目に収めておきたい。
澪「ん…? あいつは何をあわてて走っているんだ」
まぁ…おおよその予想はつくな。私のところに来るつもりだろう。
澪「さて、今回はどんな応対をしようか…」
人差し指の腹を唇にあて、私は小さく笑った。
大輔「やあ、みんな、おはよう」
俺はなんとなく自分の教室に入ってみた。ちゃんと挨拶は忘れてないぞ。
教室はホームルームが始まる前で、まだ先生は来てなかった。
わいわいがやがや。皆の話題は昨日見たTVのドラマの展開だの、学校の授業やあのセンコーがマジウゼーだの、そんな感じ。
大輔「おお、すごく、すごく、久しぶり!この感じ!この普通さ!これだよこれ!」
貴史「おはよー」
貴史が眠そうな顔で教室に現れた。
大輔「おっす、貴史!」
蓮華「おお、貴史はん、早よないで?完全遅刻やんけ」
貴史「…るせーよ」
大輔「どうしたよ相棒、元気ねーじゃねーか?」
貴史「…ふう」
貴史が、ため息混じりにクラスをぐるりと見渡す。
貴史「お前さんだけだな、…エセ中国人の蓮華」
大輔「え?」
蓮華「おいコラ、エセってなんやねん」
貴史「なんかさー、沖縄旅行一緒に行った同じクラスのヤツでさ、普通に今日学校に来てんの、俺とお前さんだけじゃね?」
蓮華「あ…」
大輔「え?」
貴史「…大輔のやつ、おとといからいねえだろ。…美咲さんも連絡取れねえし。彼方も雪村のお嬢も昨日からいねえ。
それによ、なんだか恩田や明日香。それに環希も来てねえじゃねーか!どうなっちまってんだ?これ」
蓮華「せやなあ、そいえば今日は環希はんも来てないなあ。どないしたんやろ?」
大輔「お、俺は、ここにいんぞー。へいへーい」
俺は貴史と蓮華の間に入り、陽気に手を振ってひょいひょい踊ってみた。
貴史「もうすぐ臨海学校だってあんのに、大輔のヤツ、…スク水フェチのクセしてどこ消えやがったよ。これじゃあ学校つまんねーじゃん」
すぐそこにいる貴史にも蓮華にも、沢山いる他のクラスメートにも、やはり俺の姿は誰の目にも見えていないようだった。
大輔「……澪を探そう」
俺は誰に言うでもなくそう呟いてクラスを後にした。
…それにしても貴史、俺はスク水フェチじゃないぞ。…多分。
順子「後で混乱が有るかもしれないからフォローしておくわね。」
順子「彼方と美影は、大輔と一緒に夢魔界に行っているから居ない。」
夏江「日付から考えると大輔が居ないのは、昨日から。
昨日から彼方と美影と大輔が同時に居なくなったということ。」
夏江「それから昨日は明日香と恩田は学校に来てるわね。」
順子「
>>477-479に下校時として登場してるわね。」
俺は校舎の屋上に上がってみた。確証はないが、なんとなく澪がいる。そんな気がした。
屋上への扉は閉まっていたが、俺は扉をすり抜けて屋上ヘ出た。慣れると意外に便利だなこういうの。
……そう言えば屋上に来るのって雪村さんのカミソリレター事件以来だっけ?
そこに――――澪はいた。澪はフェンス際にひとり立っていた。
大輔「………澪」
澪「…………」
俺が呼びかけると、澪はこちらに振り向いた。
大輔「……な、なあ澪。元に戻る方法を……」
澪「言っておくが!」
俺の台詞は途中で遮られてしまった。
澪「前に言ったな。私はお前に味方しているわけじゃない。この先お前がどうなろうと知ったことじゃない」
大輔「…うう、どうしても駄目か?」
澪「駄目だ」
俺は泣きそうになった。
大輔「お前はケチだ。ケチンボだ。ちくしょう、これからはしみったれ澪と呼んでやる!」
澪「お前…結構余裕あるな………」
大輔「じゃあな、あばよ」
澪「まあ待て」
大輔「んだよ」
澪「そうだな、少しヒントをやろう」
大輔「……え?」
澪「昨日気付いたことだが、お前が下宿している家に娘がいるだろう、……あれは魔女だ」
大輔「は?」
……魔女?魔女ッコ?魔法のステッキで華麗に変身?ほうきで空を飛ぶぜベイベー。
澪「お前今、魔女を馬鹿にしただろ?」
大輔「もはや馬鹿にするしかないだろ」
澪「TVや漫画の見すぎだ愚か者!魔女と言っても時の魔女だ。多分時間を遡る能力を持っている。本人に自覚があるかは知らんがな」
大輔「……は?」
澪「ヒントは言ったからな」
澪は一陣の風と共に姿を消した。
……あのう全然ヒントになってないんですけど。
作中に出てくる用語もまとめてみますた。ちと順番がメチャクチャで申し訳ないけど…。
http://www003.upp.so-net.ne.jp/s_t_k/MGSTS.yougo.txt 変なところがあったら指摘お願いします。載せて欲しい用語があれば言ってください。
前述のとおり毎日スレをチェックしていますので、言ってくれればすぐに反映させます。
(1〜2日経っても修正されてなかったらゴルァしてください)
ただし、追記・修正を行った場合でも、その旨は書きません。スレの流れを止めてしまうので…。
>>518から。
大輔「う〜ん…」
俺は澪の言葉を頭の中で反芻し、しばし深慮する。
時間を操るってことは、時空魔法に長けてるってことだよな…。
つまり、俺が今ハマっている次元のなんたらというのも、理恵ちゃんの得意分野というわけか?
イマイチ判然としなかった。
第一、時空魔法に長けてるといっても、現世の理恵ちゃんが魔法を使えるわけじゃない…と思う。
ずいぶん前に夢魔界で会ったリエちゃんは5歳くらいだったから、これもやはり十分な魔法が使えるとも思えない。
どういうことなんだ?
咄嗟のことが起こると魔法が使えたりするんだろうか。
それとも、俺が魔王(略)高校で習った魔術の授業を、理恵ちゃんにも教えてみればいいのかな…。
俺は難しい表情をしながら、しばらく屋上でウンウン唸っていた。
――澪視点。
ククク、面白い。こんなに面白い遊びはなかなか無い。
元に戻る方法、現時点で確実な方法は1つだけ。
そしてそれは必ず行われる。
このままの状態が続けば夢魔界側の異変に気付いて美影が必ずやってくる。
大輔も美影の世界を繋ぐ能力は知ってる筈なのだが。
それが今日なのか、明日なのか、もっともっと先かは分からない。
3週過ぎても来なければ、私が美影に連絡をしてやろう、夢見が悪いからな。
それまでは、ククク、楽しませてくれ大輔くん。
君は私の言葉を信じてしまうのかな?
お前に味方しているわけじゃない。とヒントを与えた上でのこのジョーク。
唯一の協力者である、あの少女を魔女扱いしたらどうなるか?
元に戻ろうと必死に足掻く姿をぞんぶんに楽しませてくれ。
――そして大輔。
大輔「いずれにしても理恵ちゃんに時空魔法が使える素質があると説明する必要は有るな。
説明というか説得というか、信じてもらえるだろうか?」
【後々の事を考えて授業を聞いておく】
【シャドウが気になる】
【理恵ちゃんの中学へ向かう】
澪ってこんなやつだったか?
【シャドウが気になる】
大輔「ここでこうしていてもどうにもならん。しかたない理恵ちゃんの学校にでも行ってみようかな」
俺は屋上を後にした。
……そういえば
大輔「環希のやつも学校に来てないんだったな……調子でも悪いんかな?」
本当、どうなるんだろうな、これから。
以前なら、俺のピンチのときには、環希がどこからともなく擦り足で現れて、俺の意識をアッパーカットでぶっ飛ばしてくれたんだ。
俺はそんな環希を懐かしく感じていた。……いや、思い出を美化するのは弱気になってる証拠だ。良くないな、やめよう。
実際ろくでもない思い出ばかりで悲しくなってきた。
3年のクラスの前を通ったとき、ゆかりの姿を見掛けた。
授業が始まっているにも関わらず、ゆかりはとなりの席の女の人と何やらひそひそ話し込んでいた。
……何やってんだか。
少し気になって聞いてみた。
???「さっきの話だけどさ、良いんじゃない?付き合うだけ付き合ってみたら?」
ゆかり「あぁあうあう。で、でも、あ、あたし、ずーーーっと前から決めてる奴が――って、美香!授業中に何言わせんのよ!」
美香「あんたってさ、何気に年下好み?」
###「何々、美香?ゆかりがどうしたの?」
美香「ああ里美。ゆかりがね昨日写真部の2年生に告られたんだってさ」
里美「何ーー!うっそー!」
ゆかり「ああもう!バラすしー!」
担任「あなた達、随分楽しそうな会話してるわねー?教科書ちゃんと見てるー?」
里美「げっ」
ゆかり「あ………」
美香「なははは……」
担任「全く何やってんだか。あんた達、後で職員室に来なさいね?」
……本当、俺何やってんだか。
―澪視点
(しかし、氷室に言ったこともあながち外れているというわけでもないのだがな)
(あの娘、村上の妹で理恵といったか…今は微弱だが明らかに異質なものを感じる)
(初めて雪村と会ったときにも感じたが、それとも違うようだ)
(こちらを調べてみるのも面白いかもしれんな。何かきっかけがあればあるいは…)
澪「ふ、私も最近は悪い癖が出てしまっていかんな。しばらくは傍観者に撤するとしよう」
そう言いながらもしばらくの間、澪はいろんな考えを巡らしていた。
―大輔視点
なんにしても、今できることをやってみるほうがいいかもしれない。
とりあえず…
【学校を出る】
【もう一度、自分の教室へ向かう】
【一年の教室へ行ってみる】
【誰にも声が聞こえないのをいいことに、何か叫んでみる】
>>521 確に
>>520は明らかに違和感ある
レス全部に目を通せとは思わないけど、できる限り前々からのに合わせるべき
強引なキャラ転向は流れ無視と変わらないし
そういやヒビヤの口調も以前似たようなことあったな
【一年の教室へ行ってみる】
そうだな、学校を出る前に1年のクラスにも行ってみるかな?
大輔「……それにしても恩田の奴本当にゆかりにアタック始めたんだな」
妙な焦燥感に苛まれた。
俺はどうしたいんだろう………。
そんな折、ゆかりの呟きが聞こえた。
ゆかり「これもみんな大輔のアホがハッキリしないのがいけないんだ……あんにゃろめ!」
大輔「………………」
俺はゆかりのいるクラスを後にした。
1年のクラスの前でひなちゃんを見かけた。
ひなちゃんは教壇に立って何か数式のようなものを黒板に書いていた。1時限目は数学かな?
ひなた「先生できたッス」
教師「ふむ、ほう、……良くできている」
教室になぜかどよめきが起こった。
ひなた「えっへへ」
教師「……今年の東大入試で正解率が1番低かった問題だぞ。それ」
ひなた「こういうの得意っス」
……ひょっとして、ひなちゃん。すげー頭良い?
教師「……植原、お前今からでも全然遅くないから。もっと進学率の高い学校に編入するか?なんなら紹介してやるぞ」
ひなた「でも先輩が………」
教師「ん?」
ひなた「あわわ、いえ、あの、なんでもありません。あ、あたしはこの学校にいたいんです……」
教師「そうか、植原は進学希望か?」
ひなた「いいえ、就職を考えてまっス。はい」
教師「……まあ気が変わったらいつでも言いにきなさい」
ひなた「はーい」
……俺、このままでいいんだろうか?
>>525 順子「
>>513のキャラ解説読むと、『あまり頭は良くなかったようだが、彼方に勉強を見てもらい、無事同じ高校に合格』って書いてあるわよ」
夏江「高校受験も危ないのに、なんで大学入試の問題が解けるのよ! と言いたいそうです」
順子「まぁ細かい設定なんだけどさ。どうする?」
夏江「そんなの、今後みんなで決めるコトでしょ」
真奈美「頭の悪いフリしてたんだよきっと」
???「入学式の新入生代表って、入学試験トップの人がやるし、彼方に教えてもらってから抜群に伸びたんじゃね?」
ひなたはやればできる子
と、いうことにしようじゃないか
ところで残り容量がもう20KBも無いですね。
そろそろ次スレに移りたいけど、現状のまま次スレに移っても酷い過疎になりそう…。
いかんせん問題が多すぎるようで…。話し合う必要性がアリかと。
主な問題は次の通りかな?スレ存続において深刻そうな順番に並べてみました。
・恋愛要素の激減(特に異世界がらみの展開で)
・設定の複雑化(もはや書き手が書きづらいレベル)
・連投の横行
・流れ無視、キャラ乱入過多、唐突な性格転向(多少はフォローする約束だけど)
・一場面のキャラ数が不必要に多い
・視点変更過多
・過度のパロディ(解決済み?)
・戦闘のインフレ
…なんか異世界絡みでの問題が多い気が。だけど、2スレ目を盛り上げてくれたのも事実。
良いのか悪いのか…。
みなさんが“今”異世界編をどう思ってるか、ちょっと意見を聞いてみたいです。
【現世より断然面白い】
【良い】
【普通】
【いまひとつ】
【もはや蛇足】
>>531 本来あっちでやるべきとは思うけど…何人が見てるかわからないしな…。
現状はちょっとヤバげだから、少しでも確実に議論したいと思ったんだが…。
異世界編はぱっと見わけのわからない設定だらけでよくわからない。
みんな名称にこだわり過ぎ。
異世界編は…
・すぐに〜最強とか、幼稚な設定出しすぎ。
・既存の伏線すら消化してないのに、新設定出しすぎ。
・流れ無視して、好きなキャラ出しすぎ。好きなキャラ優遇はいいけど、度が過ぎる。
・ただでさえキャラ多いのに新キャラ出しすぎ。
などが挙げられる。
……なんか、最近のジャンプ漫画とかパクリ御三家並のひどい状況だな。
最近は他ライター、流れを気にせず好き勝手書く人が多すぎる。
確かに自由に書くのは否定しないけど、好き勝手書くこととが違う。
いわば「自由をはきちがえている」と。
異世界編は嫌いじゃなかったけど、最近は書く気も失せてる。
個人的には、異世界に行かず、ノヴァとの戦いとかも現実世界でやってほしかったり。
>>535 順子「あのさ、気持ちは分からないでもないけど、あんまりそう辛辣なこと書くのはやめようよ…」
夏江「今までのシナリオを否定されるの悲しいし、他の人の士気まで落ちちゃうでしょ?」
>>536 遅ればせ乙です
>>ALL
いつも楽しませて貰ってます
ゆっくりペースでも良いじゃないですか
頑張って下さい
>>536乙。しかし難しいところだよな。
異世界編を消化するのにあと1、2スレはかかるだろうし。
それまで日常はまともに描けないだろうし(日常シナリオに異世界設定が割り込んでくる)。
それに異世界に関わる現世のキャラが増えすぎると、全部終わっても元の日常に戻れないかもしれないし…。
…何だか足かせが多すぎる。本当に分裂するしかないのか…?
いや、異世界での『日常』を描けば問題ないと思っていたよ。それはそれで面白そうじゃん。
なんつーか、最近の異世界編は事件多杉で、あとシリアス杉だな。
もっとこう…そんな世界だからこそのシチュとかを期待していたんだが…。
とりあえず、もっとほのぼの行こうぜ!の一言に尽きるよ。戦闘も出来る限り軽いノリで行こう。シリアスなんて飾りよ、飾り。
あと、新設定も出し杉かな、と…。1スレ目最後あたりでも問題になってたじゃん。
長々とスマソ。ちなみに本編はあっちで進行してます。