ギャルゲー・バトルロワイアル

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489眠る破滅、「誓い」 :2006/03/26(日) 15:45:08 ID:rfKT0hXX
温泉に骨休めに来ていると、なんと花火たんが旅館の受付でチェックイン。
これはチャンスと花火たんに声をかける。
「あの、ご一緒に卓球でもどうですか?」
花火たんは快くOKの返事。「いいですよ。 温泉に入る前に軽く汗を流しましょうか」
早速ボクと花火たんは荷物を部屋に置いて浴衣に着替え、タオルや石鹸などを入れた洗面器を
小脇に抱え、卓球台のある、遊技場へ。
―えいっ、それっ―
花火たんは卓球が上手い。 こちらも本気で応戦して、思いっきりスマッシュ!
あ・・・ なんと花火たんの股間にもろにヒット!
うずくまる花火たん、ボクは駆け寄り倒れた花火たんを抱きかかえる。
でも、軽い卓球の球が当たった位でこんなに痛がるのもおかしい。救急車を呼ぶか尋ねたら、
花火たんはこう言いました、「だ、大丈夫です・・・ 玉に当たったのでちょっと・・・」
え? 玉に? ボクは花火たんの浴衣のすそをめくりあげるとなんとそこには可愛いちんこと金玉が!
可愛そうに、玉が片っぽ赤くなってます。 ボクはごめんと謝ると、花火たんの可愛い金玉を
優しく口に含みました。 優しく転がし、吸い、嘗め上げました。
すると花火たんは肉棒を痛いほどに屹立させて来ました。 ボクはもちろんそれをパクリ。
激しくディープスロートで、グッドブロージョブ。
フィニッシュはボクの口の中で大量口内射聖。 
「あ・・・ あぅ・・・ とても気持ち良かったです、温泉旅行ここに決めてよかったです。
 ここにいる間、もっともっとしゃぶってください。 ぽっ・・・」
聖液まみれのボクの口にキスをしながら虚ろな目で花火たんは懇願しました。
ボクはもっともっと一晩中しゃぶってあげたいと思ったある冬の日の出来事です・・・

490パーティー結成!? 1/4:2006/03/27(月) 22:16:19 ID:0yRxsuh9
「冗談じゃないわよ、まったく・・・」
 黴臭い神社の社で一人蹲りながら、朽木双葉は己が境遇を愚痴っていた。
「何が、殺し合いをしてもらう、よ。ふざけんじゃないわよ」
しかし、口から出る言葉とは裏腹に、双葉の顔は蒼白だった。
(あの、サタンとかいう奴、嫌な気配だった・・・なんなの、あれ?)
 朽木家は、平安の世より続く陰陽師の家系である。
その中でも希代の天才とまでよばれる双葉は、
叉丹の持つ気配・・・彼の身に宿るモノの存在を薄々と感じていたのだ。
それは濃厚な闇の気配。人の姿をしてはいるが、アレは人の持っていい気配では・・・

「誰か、そこにいるのですか?」
 突然の声に驚き、現実に引き戻される。どうやら、境内に誰かが居るらしい。
(あれが何かはわからないけど・・・)
指で呪を紡ぎながら立ち上がる。入り口へと近づきながら呟く。
「あいつの言いなりになるのだけは、絶対にごめんよ」
 そして、双葉は障子戸に手をかけると、一気にひき開けた。
「待って!こっちに争うつもりは・・・無い、けど・・・」
 訪問者の意外な姿を見て、双葉は思わず語尾が途絶える。
「そうですか。では申し訳ありませんが、怪我人の治療を手伝っていただけませんか?」
 そんな双葉の様子を気にした風も無く・・・
黒い服の少女はそう言うと、腕の中で顔を赤くする少女を指し示した。
「そ、それは大丈夫なんだけどさ・・・なんで、お姫様抱っこ?」
 その言葉に、双葉を含めた三人が三人とも顔を赤らめる。
脳裏を流れる『ブライダルお姫様抱っこ』という単語。
(い、意味わかんないわよ!)
かぶりを振ってそれをかき消し、双葉は二人の少女を社の中へと招き入れた。
491パーティー結成!? 2/4:2006/03/27(月) 22:17:23 ID:0yRxsuh9
「オニキリヤク?」
 本田飛鳥の怪我(幸い、捻挫程度だった)を、双葉が道中かき集めたヨモギなどで処置しつつ・・・
三人はそれぞれ自己紹介を始めたのだが・・・
 黒いブレザーの少女――千羽烏月の言った聞いたことの無い言葉を、双葉は聞き返していた。
それは飛鳥も同じようで、しきりに首をかしげている。
「ええ。ご存知ではなくて当然だとは思いますが・・・」
「別に敬語じゃなくてもいいわよ」
 烏月の言葉を遮り双葉が言う。飛鳥もそれに同意するように頷く。
「ああ、それじゃあ遠慮なく・・・鬼切り役とは鬼切部という組織に属し、
 人に仇なす人あらざるモノを斬る事を生業とする者で・・・
 簡単に言えば、陰陽師や退魔の力を持つ者の総称といったところだね」
「ちょ、ちょっと待って!人あらざる者?オニキリベ?そんなの聞いたこと無い!」
 烏月の説明に双葉は慌てて言葉を返す。そして、そのまま自分の家系の事を話し始める。

 飛鳥への応急処置が終わる頃、三人は深刻そうな顔で円座になっていた。
やがて、烏月が意を決したように顔を上げる。
「二人は、若杉財閥という名前を聞いたことがあるかい?かなり有名だと思うのだけど・・・」
 その言葉に、双葉と飛鳥は互いの顔を見合わせ・・・首を横に振る。
烏月は溜息を一つ吐くと、二人に向って言葉を発した。
「私は・・・鬼切部に朽木という一族がいるとは聞いたことがない・・・」
 互いの話の矛盾に、その場が気まずくなる。
492パーティー結成!? 3/4:2006/03/27(月) 22:19:02 ID:0yRxsuh9
「あ、あの!」
 重くなった空気の中、地図を開いていた飛鳥が不意に声を出す。
「どうかしたのかい、飛鳥さん」
「何かあった?」
「実は、連れて行ってほしい所があるんです」
 そう言って、飛鳥は地図の一点を指差す。そこには一言、文と書かれていた。
「学校・・・?でも、なんで・・・」
「保健室とかもありますし・・・ここで、色々作りたい物があるんです」
「作りたい物?」
 烏月の疑問に飛鳥は『爆弾とか、色々です』と答える。
「ば、爆弾って・・・大丈夫なの?」
「大丈夫ですよ、科学部でいつも作ってますし・・・」
 そう言って、にこやかに笑う。
そんな飛鳥の様子を見ながら、二人は同じ事を考えていた・・・

・・・それは、本当に科学部なんだろうか?
493パーティー結成!? 4/4:2006/03/27(月) 22:20:37 ID:0yRxsuh9
【朽木双葉 所持品:不明、ヨモギなどの薬草
 目的:島南東の学校へ向う】

【千羽烏月 所持品:デッキブラシ
 目的:島南東の学校へ向う】

【本田飛鳥 所持品:なし
 状態:左足首を捻挫(応急処置済み)
 目的:島南東の学校へ向う】

【現在位置:島北部の神社の社】
494名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/29(水) 01:47:54 ID:l7AC4UgO
俺だけしかいない悪寒
495名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/29(水) 02:04:56 ID:UqFOkwMz
いやいるぞ、安心してくれ
まぁ、ボチボチやろうや
496名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/29(水) 12:22:15 ID:CR47Ty/K
そうだね、まったりいこうよ。
497天才死して何残す?1/2:2006/03/29(水) 19:45:34 ID:hCBldvAX
一人の少女が震える手でさくさくと土を掘り返していた。
すでにその手は泥だらけだが、それでも少女は手を休めることはしない、
ただひたすら硬い土を延々と掘っていた。
「これで…」
ようやくある程度の深さになったのを確認すると、
天童来夢はそっと支給品の桜の苗木を鉢から取り出し、
それを日当たりのよさそうな場所へと、植え替えてやった。

「これで証を残せることができた」
この花が咲きつづける限り、自分が確かに存在したという証にはなりえる…
そう思うと不思議と恐ろしくなくなった。
「それにしても不思議」
来夢は自分の境遇を思い起こす、ただ己の頭脳だけを誇りにし、
ほとんど引きこもり同然だった日々を。
「それを変えてくれたのが」
脳裏に一人の少年の姿が浮かぶ、己の身に降りかかった災厄に一人立ち向かった少年の姿が、
「私も…あんな風になりたかった…」
だから考えた、自分の頭脳を生かしこの島で戦おうと、皆を少しでも救おうと。
それが…自分の望み、ついに絶望に打ち勝った少年から学んだこと。

だが…だが…。
来夢はわき腹に手をやる、ぬるりとした感触…べっとりと血で塗れている。
あの時…、森の中で黒ずくめの女の子に出会った時、
すれ違いざまに斬られたのだ。
痛みはほとんど感じない、見事な太刀筋だ。
自分の体からだくだくと血が流れ出していくのを来夢は感じていた。
もう時間がない…。
498天才死して何残す?2/2:2006/03/29(水) 19:49:33 ID:hCBldvAX
「くやしい…やっぱり」
ぽつりと呟く来夢、それと同時に意地悪な言葉も漏れる。
「私が生きてたら、皆助けてあげられたかもしれないのに」
何で天才の自分が、こんな場所で朽ち果てなければならないのだろう?
悔しい、やはり悔しくて仕方がない。
だから…来夢は桜の花を愛おしく眺める。
結局、こんなことしか出来なかったが…それでもいいと今は思える。

桜の花の香りに包まれながらそっと来夢は目を閉じた。
せめて最期はあの街に帰れますようにと願いながら…。

【ウルカ・ブラックスピリット 所持品:刀 目的:勝ち残る】
【天童来夢 :死亡】 (支給品 初音島の桜の苗)
【残り57人】

(現在位置 島南部の草原)

499Revenger(1/5):2006/03/30(木) 03:58:28 ID:uy6ZgNbD
夜道を歩く出雲彼方、僅か数時間で自分の全てを失った哀れな男、
冷たい夜風も月明かりも今の彼にとっては全て煩わしいものでしかなかった。
そう、もう共に分かち合える人は彼の前から永遠に姿を消したのだから…。
ともかく彼は歩いていた…獣道に記された足跡を追って、
いっそ死のうかと考えたが、まだ死ねない、妻とまだ見ぬ我が子の仇を討つまでは…だから…。
桜花のことも芽衣子のことも、すでに彼方の心の中からは消えてしまっていた。
それほどまでに彼の心の傷は深かったのである。

「誰かくるよ…」
千影に肩をゆさぶられあゆは目を覚ます。
うっとうしげに時計を見るあゆ、まだ午前5時を指したばかりだ。
「あと1時間」
そう言って寝返りを打つあゆの肩を掴む千影、
「なんじゃ…」
悪態を突こうとしたあゆの口元を千影は掴んで思いきり引っ張る。
「不愉快な気を感じるんだ…」
「ふぁんふぇふと〜」
「静かに…」
あゆの頬を掴んだままたしなめる千影。
そうしている間に、たしかにさくさくと落ち葉を踏みしめるような音が聞こえてきた。

足跡が潰れかけの小屋の中に入っているのを確認した彼方。
もうすでにその目には焦点はなく…彼はまるで人形のような胡乱な仕草でポリタンクのキャップを開いた。

壁の隙間からそんな彼方の様子を伺うあゆと千影、
手に何かを持って近づく彼方、身を低くする2人。
たぱっ…トクトクトク…。
何かを小屋の周りに注いでいるような音が聞こえた…そして一種独特な刺激臭…。
これは間違いない。
500Revenger(2/5):2006/03/30(木) 03:59:14 ID:uy6ZgNbD
「ガソ…」
「静かに」
また千影に口を塞がれるあゆ。
「どどど…どないするんじゃ」
小声でうろたえまくるあゆ、千影も表情こそ相変わらずのポーカーフェイスだったが、小刻みに手が震えている。
「まいったな…あのまま眠りに落ちてれば少しは楽に死ねたかもしれないんだが」
ややピントのずれた発言をする千影。
「生きたまま焼かれるのは苦しそうだね…」
「あたりまえじゃ!」
声のボリュームを落として叫ぶあゆ。

「じゃあ逃げよう、急いで」
千影はあゆを促すと、部屋の片隅の床板を外す、そこだけ腐っているのを事前に見つけていたのだ。
2人が床下にもぐりこむと、その眼前を彼方の両足が通り過ぎていく。
ガソリンのツンとする匂いに顔をしかめながら、まずあゆが床下から顔を覗かせる。
「スカート破かないようにね」
千影の声に頷くとあゆがするりと桟をくぐって茂みの中に姿を隠す、それを見て千影も床下から飛び出す、
そして数秒後、轟音と同時に廃屋は一瞬にして炎上したのだった。

「ああ…」
夜空を焦がす炎に呆けたような声を上げる彼方。
冷たい夜風とは正反対の熱気が彼の頬を照らす…と、同時にその熱気は彼岸に向かいかけていた彼の精神を
再び常世へと呼び戻していた。
「俺は…俺は…何てことを…」
言葉にならぬ何かを一声叫ぶと彼方はそのまま廃屋から逃げ出す。
もう何が何だかわからなかった…。
(いっそこのまま何もわからないままでいたかった…そしたらこんな気持ちにならなくて済んだのに!)
501Revenger(3/5):2006/03/30(木) 04:00:10 ID:uy6ZgNbD
一方、ひたすら逃げるあゆと千影だったが、
「しまった…」
あっという間にあゆを追い抜いて先頭を走っていた千影が振り返ると、あろうことかそのまま踵を返そうとする。
「アホンダラ!何戻ろうとしとんじゃ!」
当然のようにそれを食い止めるあゆ。
「大変な忘れ物をしてきたんだ、離してくれ」
「忘れ物!そんなもん灰になってるさ!」
「それで済んだら気が楽なんだけど、あれはそんなくらいじゃビクともしないんだ!」
「何を…」
そこまでいいかけてあゆも気が付く、千影もわかっているのだ…いまさらもどれやしないということを。
千影はバツの悪そうな表情でボソリと呟いた。
「あれを…野放しにしたら大変なことになる」

彼方が逃げ出してから数分後、廃屋を焼き尽くすと延焼することなく炎はきれいに鎮火していた。
ちなみにこれは予定外の事象を嫌った叉丹の手によるものである。
ともかく今や湯気がたつだけの焼け跡に、また1人忍び寄る影があった。
豊田可莉奈は疲れきった表情で焼け跡を前にしてへたり込む。
「ボク…疲れたよ」
結局七七を見つけることは出来なかった…。
「だまされちゃったのかな、ボク」
溢れる涙をゴシゴシと腕で拭いながらポツリポツリと呟きを続ける可莉奈。

「どうしてボクがこんな目にあわないといけないんだよ…」
「辛いよ、怖いよ…何もかももうイヤだよ」
(そうか、絶望しておるのか?)
不意に聞こえる声に周囲を見渡す可莉奈、だが誰もいない、しかし。
(案ずるな…我が声が聞こえるのならば、お前は資格ありということだ…来い)
502Revenger(4/5):2006/03/30(木) 04:00:44 ID:uy6ZgNbD
導かれるままふらふらと立ち上がる可莉奈、何故だろうか?まるで抗えない。
促されるまま焼け跡の瓦礫をどけていくと、そこから一本の剣が姿を現す、鞘の部分には何かが貼られていたのだろうか?
灰がこびりついていた。
(我と…契約せよ…)
「契約?」
ぼそりと呟く可莉奈、だが疲弊した彼女の心に抗う力も考える力も残っていない、
彼女は剣を手に取り…そして。

白み始めた東の空を背景に、足取りも軽く剣を振り回す可莉奈。
もうその瞳には怯えも罪悪感もなかった。
「そうだよ…ボクが悪いんじゃない…悪いのは…」
固く手に握られているのは永遠神剣第六位『空虚』、『空虚』は思う。
なんと簡単に我が手に堕ちたものよと、自分の力も弱まっている以上、この宿主を乗っ取ることはできそうにないが、
それでも内面から弱った心に暗示をかけてやればこの通りだ。

そんな『空虚』の考えも知らず、可莉奈は白み始めた空を眺めつつ、何処ともなく歩み去って行くのであった。
503Revenger(5/5):2006/03/30(木) 04:01:22 ID:uy6ZgNbD
【豊田可莉菜 所持品:永遠神剣第六位『空虚』(下位戦闘スキル使用可能) 目的:『空虚』に唆されるままに戦う】
(『空虚』によるマインドコントロールを受けており、好戦的になってます、
ただしパーソナリティ等には変化はほとんどないということにしておきます)
【現在地:島中央やや西の焼け跡】

【千影 所持品:なし  目的:逃走、衛の捜索】
【大空寺あゆ 所持品:不明  目的:孝之らの捜索】
【現在地:島中央やや西】

【出雲彼方(罪悪感による混乱中) 所持品:ガソリン10L入りポリバケツ+ライター  目的:不明】
【現在位置:島中央やや北】
504名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/30(木) 08:12:09 ID:K4QnF17d
>>497-498
GJだけど、初音島の桜はやばくないか?
へたすると、何でもありになるような・・・

苗だから、力最弱でいいかもしれないけど。


>>499-503 GJ!
505名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/30(木) 13:16:12 ID:EKjarWXi
ただ、桜がないとことりのテレパシーも使えないということになるので
辻褄あわせにはちょうどよかったと思う。
506名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/30(木) 14:27:03 ID:vRHsAnWG
>>505
いや、やろうと思えば別に無くても使えるようにはできるとは思うけどね
トマックの女神様とかはどう?

桜許したら、最悪全員ことり並みのテレパシーが使えてもおかしくなくなるぞ
507名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/30(木) 17:54:24 ID:ycSItGgC
ダカーポはよく知らないんだけど
ようするにテレパシーはことりの能力ではなく、桜の能力ってこと?
妥協案として、初音島出身の人間にしか効果なしってことでもいいかも…
508名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/30(木) 18:14:16 ID:CfnokIAv
うろおぼえだが・・・

初音島の桜

初音島で一年中咲き誇る桜
魔法使いが植えたもので島に住む人に何らかの力を与える
509名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/30(木) 20:18:45 ID:K4QnF17d
>>507
人の夢というか、願いをかなえる。
だから極端な話、
『誰かが首輪を無効化する能力に目覚めました』→END
という凶悪コンボが・・・まあ、極端すぎる話だが。

個人的には修正希望
510天才死して何残す?(修正)  ◆H9/Yhnk56U :2006/03/30(木) 20:28:21 ID:74oVeqXR
【ウルカ・ブラックスピリット 所持品:刀 目的:勝ち残る】
【天童来夢 :死亡】 (支給品 花の苗)
【残り57人】

(現在位置 島南部の草原)
に修正します。

申し訳ないです,
一応念のためにトリ付けておきますが、以後はまた名無しに戻りますので
あしからず。
511名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/30(木) 20:57:27 ID:K4QnF17d
>>510
改めてGJです。


ところで、ここで議論してて思ったんですけど、
そろそろ、感想議論スレを立てたほうがいいですかね?
512名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/30(木) 23:36:01 ID:2KT9FGlU
>>511
残念なことに人数とかもそれほど多くないし
重複扱いされる可能性もあるし、しばらくはこのままでいいかと
513名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/31(金) 01:12:59 ID:VdnSwNyJ
質問なんですがつよきすはレオ以外全員削除されたんでしょうか?
他キャラを書いていたので質問させて頂きました。
514名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/31(金) 01:21:59 ID:gL8MQ1rv
>>513
申し訳ありませんがレオ以外削除です、ちと遅かったみたいですが
是非、他のキャラで再挑戦していただきたいところです。

あと私信ですが
4月から就職するので、これまで通りのペースでの投稿はできなくなりそうです
それでも週一本はなんとか書いていけるよう努力していくつもりですので
皆様も頑張ってください。
515名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/31(金) 01:53:53 ID:DQc4kbxx
>>514
俺もだ>就職
俺の場合は転職だけど、俺も何とか頑張ってみるよ。
516名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/31(金) 03:31:45 ID:VdnSwNyJ
>>514
了解です。他作品キャラで書いてみようと思います。
つよきすアニメ化もされるので有名かと思ったけど意外と知られてなかったのね(´・ω・`)
517名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/31(金) 22:33:13 ID:mxdL9Whc
>つよきす
18歳以上はまだやっていないという建前だからな
書き手の年齢などは知らんが、皆が皆18以上と言うわけではあるまい
ま、そんなこといわなきゃばれない訳だが
518名無しくん、、、好きです。。。:2006/03/32(土) 23:37:28 ID:Vl/3lrAF
保守がてらに、マップを修正してみたり
http://kasamatusan.sakura.ne.jp/cgi-bin2/src/ichi30119.jpg.html
519名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/02(日) 01:23:10 ID:ZaIQOEX8
>>518
GJ!
520名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/04(火) 01:01:25 ID:qwBxTrJn
保守
521君が求める永遠 1/2:2006/04/08(土) 01:03:39 ID:ejer5lI1
 月明かりのさす原っぱを一人・・・鳴海孝之は幽鬼のように歩いていた。
「なんで・・・なんで、こんな・・・」
 遙と水月。島中を彷徨って、先に出会ったほうに自らの運命を委ねる。
考えた末にそう決めて、森の中へと向った孝之だったが・・・

 それは、森に入ってすぐの事だった。暗い闇の中から音が響いてきたのだ。
タイプライターのようなその音を、孝之はアクション映画などで聞いたことがあった。
(今の音はマシンガン・・・だよな?)
一瞬の逡巡。孝之は踵を返して、光の射さない暗い森から逃げ出した。
そのマシンガンの持ち主が、探し人の一人だとは気づきもせずに・・・

 数十分後。森から抜け出した孝之は、当ても無くふらふらと歩み始めた。
彼の頭を走馬灯のようによぎるのは、無論、二人の事。
『孝之君・・・』『・・・だいじょ・・・』『孝之・・・』『・・・なを・・・』
「やめてくれ・・・そんな目で見ないでくれ・・・」
 聞こえてくる幻聴を振り払うように、頭を抱える。

 だから、彼は気づかなかった。
幻聴に混じって、鞄から聞こえてくる声に・・・
『・・・マナを・・・』

 そして、後方から自らに呼びかける声にも・・・
「あの・・・大丈夫ですか?」


 池柳彩女が彼と出会ったのは、岬から移動を始めてすぐの事だった。
怪我は無い様だが、心身を喪失したかのように歩いている青年。
(放っておくわけには・・・いかないですよね)
決意したように頷くと、彩女は青年の前に回りこみ、再度、呼びかけるのだった。
522君が求める永遠 2/2:2006/04/08(土) 01:04:32 ID:ejer5lI1
【鳴海孝之 所持品:永遠神剣第四位『求め』@永遠のアセリア(鞄の中に入っています)
 状態:少し心身喪失状態
 現在地:島東端の原っぱを南下中
 目的:遙か水月を見つける】

【池柳彩女 所持品:霊剣荒鷹@サクラ大戦
 現在位置:島東端の原っぱ
 目的:@目の前の青年に声をかける A剣を託せる者を探す
 (反魂の術は解呪されています)】
523名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/08(土) 03:49:45 ID:cZm8LHd0
久々の新作キター
乙です。

そろそろ自分も手をつけようかしら……
524名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/08(土) 14:21:06 ID:WXg0yzBv
よし、GJだ
これで孝之が二人と早々に再会なんてならなくて良かったよw
525保守代わりに、意味は無いけど身長順に羅列:2006/04/09(日) 22:47:27 ID:s/4qcMth
水銀燈 身長:不明 年齢:不明
ミント・ブラマンシュ 身長:123cm 年齢:16歳
若杉葛 身長:134cm 年齢:10歳
オルファリル・レッドスピリット 身長:138cm 年齢:不明
加藤麻 身長:142cm 年齢:不明
高城七七 身長:143cm 年齢:15歳?
衛 身長:150cm 年齢:不明
本田飛鳥 身長:151cm 年齢:16歳
豊田可莉奈 身長:151cm 年齢:16歳
真田木綿 身長:152cm 年齢:不明
上月和菜 身長:154cm 年齢:21歳?
池柳彩女 身長:154cm 年齢:推定600歳以上
真宮寺さくら 身長:155cm 年齢:17〜21歳
ジェミニ・サンライズ 身長:155cm 年齢:16歳
倉橋時深 身長:155cm 年齢:不明
李紅蘭 身長:156cm 年齢:17〜21歳
ウルカ・ブラックスピリット 身長:156cm 年齢:不明
エリカ・フォンティーヌ 身長:156cm 年齢:16歳
深優・グリーア 身長:156cm 年齢:15歳
鴇羽舞衣 身長:157cm 年齢:15歳
葵未来 身長:157cm 年齢:17歳?
千影 身長:157cm 年齢:不明
白河ことり 身長:157cm 年齢:16歳?
雪月澄乃 身長:158cm 年齢:不明
星原百合 身長:159cm 年齢:16歳
526保守代わりに、意味は無いけど身長順に羅列:2006/04/09(日) 22:48:15 ID:s/4qcMth
玖我なつき 身長:160cm 年齢:16歳
橘芽衣子 身長:160cm 年齢:不明
法条まりな 身長:161cm 年齢:24歳?
高原万葉 身長:162cm 年齢:16歳
パティ・ソール 身長:162cm 年齢:17歳
出雲明日香 身長:162cm 年齢:推定1000歳以上(16歳)
岬今日子 身長:163cm 年齢:17歳?
鈴原空 身長:163cm 年齢:17歳?
朽木双葉 身長:164cm 年齢:17歳?
大河新次郎 身長:165cm 年齢:19歳
黒須太一 身長:170くらい 年齢:17歳?
千羽鳥月 身長:170cm 年齢:17歳
草薙誠 身長:170cm 年齢:16歳
氷狩吹雪 身長:171cm 年齢:17歳
高城秋五 身長:172cm 年齢:25歳?
北条虎美 身長:172cm 年齢:18歳
浅間サクヤ 身長:175cm 年齢:約1700歳(自称ハタチ)
フォルテ・シュトーレン 身長:175cm 年齢:22歳
大神一郎 身長:176cm 年齢:20〜24歳
天城小次郎 身長:178cm 年齢:不明
ロベリア・カルリーニ 身長:179cm 年齢:21歳
出雲彼方 身長:188cm 年齢:20代?
アルベルト・コーレイン 身長:199cm 年齢:20歳
527保守代わりに、意味は無いけど身長順に羅列:2006/04/09(日) 22:49:40 ID:s/4qcMth
秋月瞬 身長:不明 年齢:16歳?
鳴海孝之 身長:不明 年齢:20歳
涼宮遙 身長:不明 年齢:20歳
速瀬水月 身長:不明 年齢:20歳
大空寺あゆ 身長:不明 年齢:不明
倉成武 身長:不明 年齢:37歳
小町つぐみ 身長:不明 年齢:42歳(外見年齢17歳)
松永沙羅 身長:不明 年齢:16歳
上岡進 身長:不明 年齢:17歳?
サテン 身長:不明 年齢:不明
支倉曜子 身長:不明(太一と同じくらい?) 年齢:18歳?
山辺美希(固有化) 身長:不明(太一よりは低い) 年齢:15歳?
御門武 身長:不明 年齢:16歳
対馬レオ 身長:不明 年齢:17歳?
伊波健 身長:不明 年齢:18歳?
ドライ 身長:不明 年齢:不明
ふみこ・O・ヴァンシュタイン(ちびふみこ) 身長:不明 年齢:約400歳
天童来夢 身長:不明 年齢:不明
リコ 身長:不明 年齢:不明

水銀燈も身長不明だが、あれより低い奴はいないと思うのでトップに置いといた。


平均年齢・・・91.58歳w
528名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/10(月) 11:27:02 ID:qDTB0p8R
ふみこ若ぇぇぇぇぇ!!!!!!
529魔女の推論+開戦前夜の閑話(1/5):2006/04/11(火) 22:55:36 ID:oPfUtFVi
真之介は鳴動を続ける八卦炉に突っ伏したままで意識を取り戻す。
サタンはどうやら眠っているようだ。
「舐められたものだな」
やはり少しずつだが支配力が薄れていっているようだ。
「とはいえ、今の状況では何もできぬが」
それがわかっているからこそ、サタンは休息を取っているのだろう。
真之介は物憂げに首を振ると、八卦炉の部屋から出てどこまでも続く階段をゆっくりと下っていった。

そのころ
「蟲毒…」
ふみこ・O・Vは今回の騒動をそう一言で結論づけた。
つまりこの島は太古から続く呪いの場所なのだ、そして生き残りは…。
叉丹の姿を思い出すふみこ、禍々しい死臭がぷんぷんと漂うように思えた。
つまり最後の生き残りのたどる運命は…だが…ふみこは思う。

あの叉丹がよもや実際にかの大魔王サタンの拠代だったとして、今回次の依代を求めているとして、
「無理よ…そんなこと」
神を個人の器に落とし込むなど尋常な沙汰ではない。
それでも依代は見つかることは見つかるだろう、ことがうまく進みさえすれば、
だが、それで終わりというわけではない。
あれほどの巨大な魂、移植にはそれこそ膨大な魔力が必要…少なくともこの島にそれだけの力があるとは思えない。
それこそ残り60人の魂すべて贄にしても、まだ足りるまい。
「よほど効率のいい器でもない限りは…魂を貯蔵し増幅する器でもあれば別…」
まさか…黙り込むふみこ、器、という思考に至った彼女はあるアイテムを思い出したのだ。
秘中の秘といわれる禁断のアイテム、あらゆる全ての願いをかなえると伝承にある伝説のアレだ。
「総統閣下もえらくご執心だったわね」
そう昔を少し思い出すふみこ、たしかにアレの原理を応用すればあるいは…。
だが、サタンはアレとは対極の位置にいる大魔神、そうたやすく知識を手に入れられるとは思えない。
「実際に手にした人でもいれば別でしょうけど」
530魔女の推論+開戦前夜の閑話(2/5):2006/04/11(火) 22:57:52 ID:oPfUtFVi
階段を下りながら真之介は物思いにふけっていた。
あれは何日前の話だっただろうか?
魔方陣に封じられ呪いを一身に受ける少年、
「さあ…話せ」
「話すことなどなにもない」

身体を蝕む幾多もの呪いをうけながらも屈しない少年、最後にアレが顕現した時に関わった者らしいが…。
ちなみに彼と彼の恋人を除いた全ての関係者は死亡していた。
「ならば貴様の女に聞くことになるが、それでも構わぬか?」
葵叉丹、もといサタンは楽しげに囁く。
「だまれ…それにもう遅い、アイツは今頃とうに雲隠れしてるさ、生き残る技術に関しては誰よりもアイツは凄いんだ」
少年の言葉にまた笑うサタン。
「たしかによく隠れたものだと褒めておくぞ、あれでは容易にみつからん、だが貴様は嘘をついているな」
嘘?少年はぎょっとした顔を見せる?
「貴様はあの娘と確かに契りを交わした、だが…それは偽りだといっているのだ」
少年の顔がどんどん歪んでいく、
「まぁ、無理もあるまい、かつて貴様は奇跡的な確率で引き当てたのだ、あらゆる時空・次元を超えて
己の失われた魂の半身をな」

男と女、2つの形に別たれているが、元来、人の形は一つなのだという、
そのため人の生は生れ落ちてから死ぬまでの間、あらゆる時代、次元にあるというたったひとつのその半分を捜し求める旅に等しいという。
「どうだ…違わないか?」
何も言い返せない、違う筈がない。
あの金色に輝く海辺での別れを忘れられるはずなどない、それにこの男の不敵な笑いの源はいったい何だというのか?
「小指から伸びた魂の緒を辿れば黄泉路から簡単に見つけることができたぞ、死してなお絶てぬ絆とはな
焼けるわ」
叉丹が指を鳴らす、天幕がせり上がっていく。
やめろ…やめてくれ…いまそれを見てしまえば俺はもう…。
「愚かな妖精たちよ、いかに祈ろうともそれで人が蘇るはずがあるまい
だが、遺体を後生大事にしていたのは重畳だったぞ、おかげで手間が省けた」
531魔女の推論+開戦前夜の閑話(3/5):2006/04/11(火) 23:03:01 ID:oPfUtFVi
少年はふるふると首を振る、それは否定とも肯定とも取れない。
ここまで決して折れなかった彼の心がついに揺れ動いたのだ。
そして、天幕の向こう側には、
「…!」
彼が求め、焦がれてそして永遠に失ってしまった、魂の半身たる少女が拘束され鎮座していた。

ここからのことになるとまた記憶があいまいになる。
だが、少年の抵抗も空しく秘密はついに暴かれた、奴の目的は少年ではなく、少女の方だったのだ。
つまり少年を襲う数々の呪いを目の当たりにした、少女の方が先に根をあげたのだ。
「…どうして」
「申し訳ありません…貴方が苦しむ姿を見ていられなかった…」
少年によりそい、瞳から涙を零す少女。

「ふふふ、無敵を誇った…も愛し愛される悦びを知ればただの小娘よ、これで我が謀成ったも同然」
サタンは満足げに笑う、この技術を利用すれば、彼の望む最後のピース、超強力な魔力増幅炉も完成したも同然だった。
「さてと、貴様はともかく」
少年を一瞥し、次に少女を見る。
「我が依代にふさわしき器よ、だが惜しむらくはその体に流れる血が気に食わん、ゆえに
 貴様には炉に火を入れるための最初の人柱となってもらおう、喜べ、それと安心しろ少年は家に帰してやる
おとなしくその首差し出さば」
自害を促すサタンだったが、少女ははっきりと首を横に振った。

「ほう…貴様は自分のエゴで恋人を殺すというのだな」
その言葉に少女より先に少年が反応する。
「…のせいじゃない…ただもう俺たちは、お互いのいない世界で生きていたくなどない、それだけだ」
サタンがまた笑う。
「ならば、我が力の前にひれ伏すがよい、こい…殉教の栄誉をくれてやる」
532魔女の推論+開戦前夜の閑話(4/5):2006/04/11(火) 23:05:13 ID:oPfUtFVi
またここで記憶が途切れがちになる、真之介は広間の扉を開け放つ。
広間の中は凄まじいまでの惨状だった、その爪あとはまるで戦闘というより戦争に等しい。
あいまいな記憶の中で真之介は思い出せたのは、舞うように戦う少年と少女の姿。
圧倒的な劣勢にして、その身に幾多もの致命傷を受けながらも、2人はお互いを守り戦えるという喜びに満ちた
弾けるような表情で誇り高くサタンの猛攻を凌いでいく。
「楽しそうだったな…このような有様でなければ一手交えたいところだった」
ポツリと呟く真之介、事実少女の剣技は壮絶の一言だった、まるで伝説の中から抜け出してきたかのような…。

「夢を見たんです、私と貴方がいつまでも終わらないとても楽しい日々を過ごす夢を」
光弾を刃で弾きおとす少女。
「そこでの私は毎日たくさんごはんをたべることができて、いっぱい眠れて…」
「…それはニートって言うんだ、恥ずかしいことだぞ」
盾を展開し光線を防ぐ少年。
「怖い夢も見ました、闇に囚われた私が貴方を殺そうとする夢を」
「何度も殺してと心の中で叫んでも闇の中では何も届かなくて、貴方は傷だらけになっていって…」

そこで少年は少女の肩を掴みにっこりと微笑む。
「でも今俺たちはたしかにここにいる、夢なんかじゃない、わかるな」
少年の言葉に頬を染め応じる少女。
「はい!」
2人の身体は傷だらけだ、もうどこか痛いのかも分からないほどに、それでも2人は何度でも立ち上がる。
互いの存在を近くに感じることが出来れば、どんな恐怖も苦痛もなんら障害にはなりえなかった。
そして、何度かの攻防の後、ついに2人はすべてを使い果たし倒れ伏したのだった。
533魔女の推論+開戦前夜の閑話(5/5):2006/04/11(火) 23:10:52 ID:oPfUtFVi
ようやく、記憶の靄が解けた。
真之介は広間を抜けて研究室に向かう、サタンはまるで気が付いてなかったが真之介にはわかっていた。
最初の言葉どおり2人はとうに命など棄てていた、ただ自分たちに続くであろう名も知らぬ誰かのために、
少しでもサタンの力を殺ごうとしていたのだ。
見事、と思う反面…バカだ、とも思う。
事実彼は知る由もなかったが、少女の方は文字通り他人のために自分の生涯を燃焼させ、あげく悲惨な末路をたどり、

少年の方もそんな少女と係わり合いになったばかりに、同じ末路をたどることになる予定だったりした。
「だが、犠牲は無駄ではなかったぞ」
魔力炉の前に立ち、つぶやく真之介…身を挺して魔力を削ってくれたおかげで、わずかな時間ながら表にでることができるようになった。
これで僅かながら手を打つことができる、さらに。
「君たちの魂、100の勇者の魂に匹敵する、おかげで犠牲を少なくできた」
最深部に設置されたクリスタルの中で永遠の眠りについた2人に語りかける真之介。
しかと抱き合い、お互いの温もりを感じながら息絶えた2人の顔はまさに歓喜と至福の表情に満ちており、
互いのその小指は誰が結んだわけでもないにもかかわらず、赤い糸でしっかりと繋がっていたのであった。

【ちびふみこ 所持品:モーゼルC96
 現在位置:D-3小川沿い
 目的:仲間を集め脱出or叉丹打倒(ついでに青いキャンディを探す)】

(叉丹、もとい山崎真之介と謎の2人組との死闘は開幕数日前の出来事です)
534名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/11(火) 23:16:43 ID:oPfUtFVi
これはまぁPS2化記念ということで、試験投下です
例の2人組とアレに関しては本投下でちゃんと書きます。
今回はダイジェストなので
535黒須ちゃん、日課をする 1/4:2006/04/12(水) 17:45:24 ID:RukPsQEw
9月6日(?) 天気:嫌がらせのごとく晴れ

想いは言葉にしなければ伝わらない。
しかし言葉にせず、秘めるべき想いがあるのも事実である。
例えば、長髪コスプレ男が目の間の空間に向って呟いた、
「皆で仲良く、殺し合っちゃってください(笑)」
などという、いかにも何か受信しちゃいましたといった感じの想いは、その最たるものだろう。

それはともかく、絶海の孤島・原住民集落で、突如として結成された、
『黒須太一。探検隊《呪われた無人島で、吸血獣チュパカブラを見た!》』
構成員三名という小部隊ながら、精鋭中の精鋭である我々は、そこはかとなくエロスな響きの吸血獣、
チュパカブラをカメラに収めるべく、原地住民の集落を探索後、西の集落へと向った!

・・・はずだったが、隊員が女性二人と言う事もあり、隊長である私が一つの決断、
すなわち、水場も近いこの場所で朝までご休憩(メイクラヴなお休み所的言い方)することになったのだった!

(以下、一ページほどつづくエロ妄想を省略)
536黒須ちゃん、日課をする 2/4:2006/04/12(水) 17:46:11 ID:RukPsQEw
さて、探索の結果、原住民集落は食料はおろか、包丁などの刃物までが存在しないことが判明した。
山賊の群れに持ち去られたのか、最初から存在しなかったのかはどうでもいいが。
べ、別に、凶器が無かったからガッカリしてるわけじゃないんだから!
とまあ、サムライガール冬子の真似(嘘)はさておき、武器に関しては問題無い。
男は誰しも一つ、マグナムを隠し持っているのだから・・・大きさ、形に違いはあれど。

テグスやソーイングセット、救急箱やらが発見できたのは日頃の行いの成果であろう。
個人的にも、官能的大人向け絵本(メイドもの)が発見できたので満足である。
さすがに他の隊員には内緒だ。
もし発見されれば隊長の威厳はガタ落ち・・・いや、もしかすると・・・

(以下、二ページほど、私を食べて的なエロ妄想省略)

その話はおいといて・・・できれば片栗粉も欲しかったが、無かったので小麦粉で代用する事にする。
というのは冗談だ。道具を使うのもいいが、やはり真の漢ならば己の手一つで充分!

(以下、半ページほど、手がいかに素晴らしいかについての話省略)

・・・要するに、この探索の一番の成果は、今現在使用中(笑)の、この日記帳であると言う事だ。
537黒須ちゃん、日課をする 3/4:2006/04/12(水) 17:46:59 ID:RukPsQEw
さて、話を戻そう。
現在休息中の我等、『黒須太一。探検隊《神秘の島、スカイフィッシュを追え!》』
隊長の黒須太一を筆頭に、二名の女性隊員で構成されている。
視聴者の皆さんの為に、この美少女達を紹介しておこう!

構成員No.1の星原百合は、儚く消えてしまいそうな感じの美少女である。
例えば、夕暮れの屋上で一人、トンボと戯れていそうな雰囲気の。
そこへ悪戯な秋風が吹いて、魅惑のデルタ地帯が・・・

(以下、三ページほど)目です、そんなの・・・下から見えちゃ(露出プレイエロ妄想省略)

構成員No.2は若杉葛。元気いっぱい成長期の美少女だ。
例えば、彼女が犬耳をつけて、お兄(姉)ちゃんと甘えれば、
いったい、何人の兄(姉)の身が破滅するだろうかという雰囲気の。
だが、そんな世の風潮に苦言を言いたい。
『そんな妹はファンタジーです』
しかし、ファンタジーを持たなきゃ、人は生きてはいけな(略)

(以下、三ペー)ちゃん、気持ち(ジほど近親ものエロ)妹なのに、赤(妄想省略)

ともかく、彼女の今後には男として期待大なのである。
・・・たった今、聖母がストーキング云々という電波が届いたが、気にしないでおこう。

ともかく、その二名を含んだ、我々・・・
『黒須太一。探検隊《惨劇の島、ボサノバビッチを捕獲せよ!》』は、
周囲にトラップを張り、サバンナの見えるこのジャングル内で朝まで休憩中なのだった!
538黒須ちゃん、日課をする 4/4:2006/04/12(水) 17:48:00 ID:RukPsQEw
【黒須太一 所持品:鎌、小麦粉(集落で入手)、日記帳(集落で入手)
          メイド物のエロ本(集落で入手、他の二人は存在を知りません)
 現在地:D-4森と草原の境(川付近)
 目的:@朝になるまで休憩後、C-1へ向う
    A支倉曜子との合流(暴走してたら止める)】

【星原百合 所持品:レミントンM31(散弾銃)、ソーイングセット(小さい鋏、針と糸など。集落で入手)
 現在地:D-4森と草原の境(川付近)
 目的:@朝になるまで休憩後、C-1へ向う
    A上岡進、氷狩吹雪の捜索】

【若杉葛 所持品:スペツナズナイフ×6、救急箱(集落で入手)、テグス(集落で入手)
 現在地:D-4森と草原の境(川付近)
 目的:@朝になるまで休憩後、C-1へ向う
    A千羽烏月、浅間サクヤの捜索】

【川付近の森の一角に、テグスと木の枝で鳴子の仕掛けが施されています】
539名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/12(水) 19:30:57 ID:hlOOCTyL
アレ=聖杯
二人組=セイバー&士郎?
540名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/12(水) 23:19:45 ID:xWFLsTNC
>>539
勘弁してくれw
ただでさえエロゲー移植キャラばかりなのに
たとえ参加者じゃないにしろこれ以上増えるなんて事になったら
ギャルゲロワの名が泣いてしまうw
541名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/12(水) 23:23:39 ID:Xic/pEfq
>>540
俺はいいと思うが
もう2人とも死んでるし、舞台裏の説明にもなってるし
なにより完成版が読みたい
542名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/13(木) 00:30:52 ID:Haebkw8v
>>540
何をいまさら>エロゲー移植キャラばかり
543名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/13(木) 00:37:33 ID:a2vYKkpI
ROMは多いんだな、ここ・・・

>追加
個人的には、参加してる作品だけで風呂敷を纏めて欲しい。
544名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/13(木) 01:53:50 ID:uY5e2fAf
>>529-533
ロワ舞台の説明や理由付けとしてはいいんだよね
参加作品外のキャラ参加については、本編内に影響を及ぼさない限りなら
いいんじゃないかなと思う。

今回の話がOKだとして、支給品にエクスカリバーとか出しちゃダメってことね
545名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/13(木) 20:18:47 ID:9AnXh6dy
本編から独立した外伝ならOKかな
546名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/13(木) 22:58:39 ID:73OCgplq
そういえば裏の話はアケとかでも外伝になってたな
外伝と言う選択肢をすっかり忘れてた
547名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/15(土) 14:13:50 ID:hfTL0Nqw
じゃあ外伝扱いでいいんじゃない

548名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/17(月) 14:05:58 ID:YH/Imu7X
保守
549名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/19(水) 17:51:23 ID:GkG4ULl6
保守
550名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/20(木) 13:09:49 ID:1zeTqQ0E
保守
551534:2006/04/20(木) 20:09:07 ID:s3ABbSTf
では外伝として、早ければ今週末にでも再投下いたしますね。

>>539
やっぱわかりましたか。その通りです。
552一日目深夜の時点での仮定と対策その3 1/2:2006/04/29(土) 01:20:54 ID:3IczbhUf
 暗い森の中を、一人の少女が移動していた。
お世辞にも足場がいいとはいえない場所を、少女――支倉曜子は音も立てずに走る。
走りながら考えるのは、今までに出会った三人の参加者の事だった。

こちらの予想以上の体捌きを見せた、黄色いリボンの少女。
デッキブラシを己の手足のように扱う、黒いブレザーの少女。
そして・・・不思議な力でトンファーを防いだ、大人びた物言いの子供。

 自らの知識の、範疇外の存在。異能力者。
おそらく、彼女以外にも多数居ると考えた方がいいだろう。
こちらと敵対しないのならば問題はない。
障害とならない限りは、敵対する理由も無いのだから。
問題は、ゲームに乗った異能力者・・・
自らの力を(おそらく過信ではないのであろうが)驕り、皆殺しを目的とした者。
 彼等に対抗するための手段が必要なのだ。そのためには・・・
(・・・使える手札を増やす)
 携行している火力で倒せないのならば、より強力な武器を入手すればいい。
そうでなくとも、何人かの参加者(できれば異能力者)を、こちらの手勢にすれば・・・

 そう考えながら走る曜子の前に、二人の男女の後ろ姿が現れる。
黒いリボンにショートカットの少女と学生服の少年・・・
多人数で行動しているという事は、おそらくこのゲームには乗っていないのだろう。
しばしの思案の後・・・曜子は二人組みに近づき声をかけた。
「首輪を外す。手伝って欲しい」
553一日目深夜の時点での仮定と対策その3 2/2:2006/04/29(土) 01:21:58 ID:3IczbhUf



【支倉曜子 所持品:冬史のトンファー@カルタグラ、ロープ製投石器(曜子作)
 現在位置:D-4山の麓の森
 目的:@目の前の二人組みに話し掛ける
     A異能力者への対抗手段を入手する
     (火力の高い武器を入手する、もしくは首輪解除を餌に仲間を得る)
     B首輪のサンプルの入手(手段は問わない)
 備考:優先順位は首輪≧武器>仲間です
     二人以上の場合は懐柔、一人の場合は首輪優先です】

【対馬レオ 所持品:ナイフ
 現在地:D-4山の麓の森
 目的:@目の前の少女に警戒
     A芽衣子と共に知り合いを探す
     Bゲームから脱出する
 備考:知り合いが参加していると思い込んでいます】

【橘芽衣子 所持品:参加者名簿
 現在地:D-4山の麓の森
 目的:@目の前の少女に警戒
     Aレオと共に知り合いを探す
     Bゲームから脱出する】
554名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/29(土) 01:52:05 ID:HFoYdoma
久々にGJ!



うーん、書きたいんだが、知ってるのが舞姫と悠久、サクラ(2まで)……。
これじゃあ、何もできないorz
555名無しくん、、、好きです。。。:2006/04/29(土) 23:22:54 ID:owbh13ac
gj

556名無しくん、、、好きです。。。:2006/05/02(火) 17:32:39 ID:hvqMrXFI
age
557外伝・魔女の推論+開戦前夜の閑話(1/9):2006/05/02(火) 19:10:51 ID:1IYOHCQQ
真之介は鳴動を続ける八卦炉に突っ伏したままで意識を取り戻す。
サタンはどうやら眠っているようだ。
「舐められたものだな」
やはり少しずつだが支配力が薄れていっているようだ。
「とはいえ、今の状況では何もできぬが」
それがわかっているからこそ、サタンは休息を取っているのだろう。
真之介は物憂げに首を振ると、八卦炉の部屋から出てどこまでも続く階段をゆっくりと下っていった。

そのころ
「蟲毒…」
ふみこ・O・Vは今回の騒動をそう一言で結論づけた。
つまりこの島は太古から続く呪いの場所なのだ、そして生き残りは…。
叉丹の姿を思い出すふみこ、禍々しい死臭がぷんぷんと漂うように思えた。
つまり最後の生き残りのたどる運命は…だが…ふみこは思う。

あの叉丹がよもや実際にかの大魔王サタンの拠代だったとして、今回次の依代を求めているとして、
「無理よ…そんなこと」
神を個人の器に落とし込むなど尋常な沙汰ではない。
それでも依代は見つかることは見つかるだろう、ことがうまく進みさえすれば、
だが、それで終わりというわけではない。
あれほどの巨大な魂、移植にはそれこそ膨大な魔力が必要…少なくともこの島にそれだけの力があるとは思えない。
それこそ残り60人の魂すべて贄にしても、まだ足りるまい。
「よほど効率のいい器でもない限りは…魂を貯蔵し増幅する器でもあれば別…」
まさか…黙り込むふみこ、器、という思考に至った彼女はあるアイテムを思い出したのだ。
秘中の秘といわれる禁断のアイテム、あらゆる全ての願いをかなえると伝承にある伝説のアレだ。
「Holy Grave… 総統閣下もえらくご執心だったわね」
そう昔を少し思い出すふみこ、たしかにアレの…聖杯の原理を応用すればあるいは…。
だが、サタンは救世主の血を受けたのが言われである聖杯とは対極の位置にいる大魔神、
そうたやすく知識を手に入れられるとは思えない。
「実際に手にした人でもいれば別でしょうけど」
558外伝・魔女の推論+開戦前夜の閑話(1/9):2006/05/02(火) 19:11:51 ID:1IYOHCQQ
階段を下りながら真之介は物思いにふけっていた。
あれは何日前の話だっただろうか?
魔方陣に封じられ呪いを一身に受けるのは赤毛の少年、
「さあ…話せ」
「話すことなどなにもない」

身体を蝕む幾多もの呪いをうけながらも屈しない少年、自分が知りえる世界において最後に聖杯が顕現した時に関わった者らしいが…。
ちなみに彼と彼の恋人を除いた全ての関係者は死亡していた。
「ならば貴様の女に聞くことになるが、それでも構わぬか?」
この言葉を放ったのはサタンと真之介の複合人格である葵叉丹ではなく、サタンそのものだ、
正体を隠す必要などないと思っているのだろう。
「だまれ…それにもう遅い、アイツは今頃とうに雲隠れしてるさ、生き残る技術に関しては誰よりもアイツは凄いんだ」
少年の言葉にまた笑うサタン。
「あれで隠れたとはな…おめでたいことよ、隠したつもりが隠されていたことにまだ気が付かないのか?」
「な…」

絶句する少年、さらに畳み掛けるサタン。
「八つ裂きにしてやったわ、姉妹ともども」
「凛だけじゃなく…桜まで殺したのか!!」
「ああ、姉はあまりにも煩いからつい…というところか、妹の方に関しては最初から死んでもらうつもりだったが」
事も無げに言い放つ目の前の男に怒りを抑えることが出来ない少年。
「だが、何も悲しむことはあるまい」
「な!?凛は俺の…」
少年は怒りを通り越して奇怪な気分になっていく
「その通り、貴様はあの娘と確かに契りを交わした、だが…それは偽りだといっているのだ」
少年の顔が歪みはじめる、こいつはどこまで何を知ってるんだ…。
「まぁ、無理もあるまい、かつて貴様は奇跡的な確率で引き当てたのだ、あらゆる時空・次元を超えて
己の失われた魂の半身をな」
559外伝・魔女の推論+開戦前夜の閑話(3/9):2006/05/02(火) 19:13:06 ID:1IYOHCQQ
男と女、2つの形に別たれているが、元来、人の形は一つなのだという、
そのため人の生は生れ落ちてから死ぬまでの間、あらゆる時代、次元にあるという、
たったひとつしかない己の魂の半身を捜し求める旅に等しいという。
「どうだ…違わないか?」
何も言い返せない、違う筈がない。
あの金色に輝く別れを忘れられるはずなどない、それにこの男の不敵な笑いの源はいったい何だというのか?
「小指から伸びた魂の緒を辿れば黄泉路から簡単に見つけることができたぞ、死してなお絶てぬ絆とはな
焼けるわ」
叉丹が指を鳴らす、天幕がせり上がっていく。
やめろ…やめてくれ…いまそれを見てしまえば俺はもう…。
「愚かな妖精たちよ、いかに祈ろうともそれで人が蘇るはずがあるまい
だが、遺体を後生大事にしていたのは重畳だったぞ、おかげで手間が省けた」

少年はふるふると首を振る、それは否定とも肯定とも取れない。
ここまで決して折れなかった彼の心がついに揺れ動いたのだ。
そして、天幕の向こう側には、
「セイバー…」
かつて狂おしいまでに求めあい、焦がれあいそして永遠に失った、魂の半身たる少女が拘束されていたのだった。

ここからのことになるとまた記憶があいまいになる。
だが、少年の抵抗も空しく秘密はついに暴かれた、奴の目的は少年ではなく、少女の方だったのだ。
「シロウ…その声はシロウですね…どこですか?どこにいるのですか?」
がんじがらめに拘束され、天井から吊り下げられた状態のセイバー、その目は塞がれている。
間髪いれずまた呪いが士郎を襲う、
「…っ!」
声を立てずそれに耐える士郎、だがそれでも苦痛には抗えない…わずかながら悲鳴が漏れ、その声はセイバーへと届く。
「シロウ!?苦しんでいるのですかシロウ!?、何故です!私は安らかに逝きたいだけなのになぜこのような惨い夢を見せるのですか」
拘束具で塞がれたセイバーの目から涙がこぼれ落ちる。
唯一拘束を免れた耳に、また声が届く…ただし今度は別の声だ。
560外伝・魔女の推論+開戦前夜の閑話(4/9):2006/05/02(火) 19:14:47 ID:1IYOHCQQ
「少年を救いたいか?」
それは彼女といえど抗えない声だった…。
「さすれば話せ、貴様の知りうる聖杯の全てを」
つまり少年を襲う数々の呪いを目の当たりにした、少女の方が先に根をあげたのだった。

キリキリと滑車の回る音が響き、床に下ろされるセイバー、拘束具もそれに合わせて外される。
ついに再会を果たした2人…言葉はなくお互いを認識した瞬間、もう唇は重なっていた。
互いを貪るような長いキスが終わり、改めて視線を交し合う2人。
「よくぞ…これほど立派な…」
おそらく自分が別れてから数年ほどの時が経過しているのだろう、逞しく成長した士郎の姿に目を細めるセイバー。
「そういう君は全然変わってないな、むしろ少し背が縮んだんじゃないのか?」
「む、それは違います、貴方の背が伸びただけです!」
少しカチンとした感じで言い返すセイバー
「でも、夢みたいだ、また出会えるなんて」
「私もです…しかもこれは夢ではない、でも…どうして」
などと堰を切ったように語り合う2人、だが喜びの中にも疑問を隠せない…そこで無粋にもサタンが声をかける。

「ふふふ、かつての最強の騎士も愛し愛される悦びを知ればただの小娘よ、これで我が謀成ったも同然」
サタンは満足げに笑う、彼女の話した聖杯の技術を利用すれば、彼の望む最後のピース、超強力な魔力増幅炉も完成したも同然だった。
「さてと、貴様はともかく」
士郎を一瞥し、次にセイバーを見る。
「色々と聞きたそうなので教えてやろう…確かに今の貴様はかつての霊体ではなく生身の肉体だ…」
意味深に微笑むサタン。
「本来ならば我が依代にふさわしき器よ、だが惜しむらくはその体に流れる龍の血が気に食わん、そこでだ
貴様には炉に火を入れるための人柱となってもらおうと思ってな、ふふふ…無敵の騎士王アーサーの命こそ
この狂乱の宴の、そして我が再臨を飾る最初の生贄として相応しいと思わないか」
「な…」
絶句する2人、それだけのために彼は彼女にまた命を与えたというのか…また殺すためだけに。
561外伝・魔女の推論+開戦前夜の閑話(5/9):2006/05/02(火) 19:15:49 ID:1IYOHCQQ
「いかにもだ…それと安心しろ士郎とかいったな、その少年は家に帰してやる…おとなしくその首差し出さば」
自害を促すサタンだったが、セイバーははっきりと首を横に振った。
「ほう…」
やや意外そうな反応を見せるサタン。
「私が自ら再びの死を受け入れればシロウはまた生き続けるわけですね…」
「そういうことになるな…」
「ですが…それでは駄目なのです…私たちはまた出会ってしまった」
彼女は何を言わんとしているのだろうか?
「共に生きることがもう叶わぬ運命であることはもはや承知しております…ですが共に死ぬことなら出来る」
あの黄金色の別離は正しいことであり、必然だと2人は理解している、それは今も変わらない。
後悔も未練もない…だが引き裂かれるような悲しみがなかったかと言われれば嘘である。
「なるほど…貴様は自分のエゴで恋人を殺すというのだな」
その言葉にセイバーより先に士郎が反応する。

「セイバーのせいじゃない…ただもう俺たちは、お互いのいない世界で存在する未来など想像することが出来ない、まして」
凛と桜ももういないんだ…と小声で続け、セイバーが応じる。
「大丈夫です…もうしばらくすれば会えますよ…彼女らも私たちが来るのを待ちわびているはずです」
サタンがまた笑う。
「ならば、我が力の前にひれ伏すがよい、こい…殉教の栄誉をくれてやる」
サタンの声と共に、無数の異形たちがその姿を現した。

またここで記憶が途切れがちになる、真之介は広間の扉を開け放つ。
広間の中は凄まじいまでの惨状だった、その爪あとはまるで戦闘というより戦争に等しい。
あいまいな記憶の中で真之介は思い出せたのは、舞うように戦う少年と少女の姿。
圧倒的な劣勢にして、その身に幾多もの致命傷を受けながらも、2人はお互いを守り戦えるという喜びに満ちた
弾けるような表情で誇り高くサタンの猛攻を凌いでいく。
「楽しそうだったな…我が身がこのような有様でなければ一手交えたいところだった」
ポツリと呟く真之介、事実少女の剣技は壮絶の一言、伝説の騎士と呼ばれるだけのことはあった。
562外伝・魔女の推論+開戦前夜の閑話(6/9):2006/05/02(火) 19:16:42 ID:1IYOHCQQ
「夢を見たんです、私と貴方がいつまでも終わらないとても楽しい日々を過ごす夢を」
光弾を刃で弾きおとすセイバー、ただしその剣は彼女の愛剣であるエクスカリバーではない。
あの剣はもう失われてしまった。
「そこでの私は毎日たくさんごはんをたべることができて、いっぱい眠れて…」
「…それはニートって言うんだ、恥ずかしいことだぞ」
盾を展開し光線を防ぐ士郎。
それを見てまた目を細めるセイバー…。
「ああ、本当に貴方は強くなった、まことの騎士となられた…その姿を見ることが出来ただけでも、思い残すことはありません」
「夢だった…もし叶うならこうやって君の背中を守って戦いたいって…もう思い残すことはない」

2人の身体は傷だらけだ、もうどこか痛いのかも分からないほどに、それでも2人は何度でも立ち上がる。
互いの存在を近くに感じることが出来れば、どんな恐怖も苦痛もなんら障害にはなりえなかった。
それを見ているサタンの表情が焦りに変わってくる。
(何故だ…何故…倒れぬ…人の身でありながら)
何度も繰り返した再臨ゆえ、自身の力が衰えていること、依代の老朽化…思い当たることはいくらでもあるのだが…

そんなサタンを見やる士郎とセイバー…サタンの左側にスキがある。
身体強化の術で駆け抜ければ逃れることが出来るかもしれない…。
だが…自分たちが逃げてどうするというのだ、もう迎えてくれる者など残ってはいない…。
まして賽は投げられているのだ…ならば。
「あと何本、剣を作れますか…」

折れて使い物にならなくなった数十本目の剣を投げ捨てて尋ねるセイバー、
「Bランクなら7本…Aなら3本…それ以上なら1本だな…」
「ではその1本で行きましょう」
サタンに向き合う2人、サタンもまた睨み返す…おそらくはこれが最後の攻撃になる。
サタンの目が光る、士郎とセイバーが手を取り合い呪文を唱える。
先制攻撃はサタン、自分の放てる中でも最大級の光線が2人を射抜こうとする。
563外伝・魔女の推論+開戦前夜の閑話(7/9):2006/05/02(火) 19:19:02 ID:1IYOHCQQ
だが…その光線はまるで存在してなかったかのように彼らの眼前で掻き消えた。
「聖剣の鞘!失われたのではなかったのか!」
光が消えた後には鞘を展開し、何事もなく立っている2人の姿、しかも彼らの傷は見る間に塞がり、魔力もまた満ちていく。
そして…間髪いれず彼らの手に握られたのは黄金の輝きを持つ長剣。
サタンにはこれを防ぐ手段はもはやなかった。

勝利すべき黄金の剣が彼の身体を捉える…無論致命の一撃ではない。
だが…久々に意識を失う感触を味わいながらもサタンは考えていた。
(愛など唾棄すべき感情と考えていたが…侮れん)
事実対峙する2人の魂の力は、単体時の数倍にもなっていた。
(これは使えるな…この力を利用すればより速やかに器は満ちる)
かくして、参加者のほとんどが恋に明けくれる非力な少女たちだという謎がまず紐解かれ、
(ここまで我が力、弱体化していたとはな…有効な手立てを叉丹に考えさせねばならんな)
参加者の能力を弱体化させる首輪を初めとした手段が構築されることとなったのである。

そして、サタンの意識が闇に沈むと同時に、鞘の効果が切れたのだろう…全身から噴水のように鮮血を溢れさせながら、
2人はついに倒れたのだった。

ようやく、記憶の靄が解けた。
床を朱に染め、それでも握った手は離さない2人を眺める真之介。
「なぁ…どれくらい時間残ってるか?」
「私が誰かとは尋ねないのか?」
真之介の疑問にセイバーが答える。
「問うまでもありません、貴方の気はとても澄んでいる…今の戦い、無駄ではなかった」
なるほど…
564外伝・魔女の推論+開戦前夜の閑話(8/9):2006/05/02(火) 19:20:46 ID:1IYOHCQQ
最初の言葉どおり2人はとうに命など棄てていた、ただ自分たちに続くであろう名も知らぬ誰かのために、
少しでもサタンの力を殺ごうとしていたのだ。
見事、と思う反面…バカだ、とも思う。
「バカみたい…だろ俺たち…でもこんな生き方しか選べなかった」
真之助は懐中時計を床に投げて告げる。
「長針が12時を指すまでは持つだろう、せめて最後の逢瀬を楽しめ」
「あと何分もないではないですか…なら早く立ち去ってはいただけませんか」
赤面するセイバーに軽く笑いかけて、真之介は広間を後にした。

真之介の足音が完全に消えると同時に、またキスをする2人
今度のキスは先ほどのものとは違い、優しく触れ合うようなキスだ。
「ああ…シロウ…ずっと願ってた…愛してる」
「俺もさ…セイバー」
抱き合い囁く2人、
「この想いを胸に貴方の温もりを胸にして逝けるのですね…これほど幸せなことはありません」
セイバーは傍らの剣に手を伸ばす。
「少し痛いかもしれませんが…」

セイバーは片手にカリバーンを捧げ持ち、もう片方の手で士郎を抱きしめる。
「我が愛剣カリバーンよ…私を許してくれるなら今一度力を貸してくれぬか、我ら2人を永久に離さぬように」
言葉と同時にそのまま士郎ごと自らを貫き深くお互いの身体を縫いつけ…さらに強くその身体を抱きしめ密着させた。
「私たちは鞘と剣にして比翼の鳥、どちらかが欠けてもいけないもの…ゆえに…」
共に生きられぬのならば共に滅びることこそ至上の悦びだった、そう2人は今満ち足りていた。
「これでずっと一緒だな」
「そうですね…ふふふ、聞こえますか、リンとサクラが私たちを呼んでいる声を」
「ああ、聞こえる…はやく行ってやらないとな」
2人は確かに聞いていた、自分たちを祝福する友人たちの声を、
うっとりと微笑む2人、そしてもう一度のキス…死の世界の味がした…甘くとろけるような。
そして…2つの魂は1つになった。
565外伝・魔女の推論+開戦前夜の閑話(9/9):2006/05/02(火) 19:25:28 ID:1IYOHCQQ
回想を終え真之介は広間を抜けて研究室に向かう、
「犠牲は無駄ではなかったぞ」
魔力炉の前に立ち、つぶやく真之介…身を挺して魔力を削ってくれたおかげで、わずかな時間ながら表にでることができるようになった。
これで僅かながら手を打つことができる、さらに。
「君たちの魂、100の勇者の魂に匹敵する、おかげで犠牲を少なくできた」
最深部に設置されたクリスタルの中で永遠の眠りについた2人に語りかける真之介。
しっかりと抱き合い、お互いの温もりを感じながら息絶えた2人の顔はまさに歓喜と至福の表情に満ちており、
互いのその小指は誰が結んだわけでもないにもかかわらず、赤い糸でしっかりと繋がっていたのであった。

【ちびふみこ 所持品:モーゼルC96
 現在位置:D-3小川沿い
 目的:仲間を集め脱出or叉丹打倒(ついでに青いキャンディを探す)】

なお、真之介の語りと戦闘は本編数日前の出来事であり
本編には一切の影響などはありません。
566名無しくん、、、好きです。。。:2006/05/02(火) 19:26:09 ID:1IYOHCQQ
というわけで、長々と外伝を書いてみました。
567名無しくん、、、好きです。。。:2006/05/08(月) 01:36:54 ID:Uc0fpyAP
亀だがgj
568名無しくん、、、好きです。。。:2006/05/08(月) 07:07:19 ID:BCD/4s8J
gj…というか、Fateって悲恋物だったのか…
569名無しくん、、、好きです。。。:2006/05/08(月) 23:04:00 ID:OHlrtPfF
>>568
まぁ、最も深く愛し合っていながら、マトモに結ばれるエンディングは
1つもないしな、ぬるい三角関係チックなのが1つあるだけで
だから、こういう風に一緒に死なせてあげるのもアリといえばアリか
570名無しくん、、、好きです。。。:2006/05/12(金) 19:44:18 ID:JoFFtkYP
これって移植されてないキャラはダメなんだよね
571名無しくん、、、好きです。。。:2006/05/12(金) 23:06:05 ID:w0diESJY
確実に移植予定ならOKだったはず、ただキャラのエントリーは締めきられている
だからFateの2人は本編に関係ない外伝扱い。
572名無しくん、、、好きです。。。:2006/05/14(日) 09:27:11 ID:zyoudBrC
そういや今年移植される作品って笛糸以外どんなのある?
573名無しくん、、、好きです。。。:2006/05/15(月) 00:10:43 ID:YXzcfKmX
鬼作
574名無しくん、、、好きです。。。:2006/05/15(月) 22:45:02 ID:DhEk5p6K
575名無しくん、、、好きです。。。:2006/05/16(火) 09:32:30 ID:Y1f0pOeF
アホくさ
576名無しくん、、、好きです。。。:2006/05/24(水) 23:30:54 ID:u+RxB9mm
hosyu
577名無しくん、、、好きです。。。:2006/05/28(日) 13:51:25 ID:rPndMJ8r
578名無しくん、、、好きです。。。:2006/06/03(土) 03:11:13 ID:NGmlJKbB
もぅ誰も書かないのかな?
579名無しくん、、、好きです。。。:2006/06/03(土) 17:41:34 ID:6mgNUMKr
やっぱ、会社とかシリーズで括った方がよかったんじゃね?
580名無しくん、、、好きです。。。:2006/06/03(土) 23:55:51 ID:7MN2GI+W
いまは時間ない、でも書く必ず
581名無しくん、、、好きです。。。:2006/06/07(水) 13:17:09 ID:dsT3wioC
582名無しくん、、、好きです。。。:2006/06/17(土) 12:48:35 ID:fEJ3s5kh
583名無しくん、、、好きです。。。:2006/06/18(日) 15:47:20 ID:4FIsnOOz
584名無しくん、、、好きです。。。:2006/06/24(土) 23:37:45 ID:pMdtMU/O
age
585名無しくん、、、好きです。。。:2006/06/29(木) 23:42:45 ID:z3/cl7Ey
8月まで何も更新なかったら夢オチ。
586名無しくん、、、好きです。。。:2006/07/08(土) 01:56:25 ID:f7mDAmwi
アニメ版のつよきすは実は対馬レオがヒロインなんだよ。
攻略キャラ一人さ。
587名無しくん、、、好きです。。。:2006/07/10(月) 21:05:50 ID:tSoULWBj
739 名前: ◆PXPnBj6tAM [sage] 投稿日: 2006/07/01(土) 00:44:58 ID:BTwG2jKb0
>>736
文章力に関しては同感だけど、あんま言い過ぎるな。   
書いたこと自体に意味がある。 よくがんばったよ。  

等とえらそうなことを言う俺の文章が一番駄目だったりするw

それと、フリーザと両津が出会ったのは、偽最終回での話。
こち亀の偽最終回で両津が部長にこの漫画にはいらんとか言われてDB世界に飛ばされる。
そこにはフリーザとザーボンがいた。 確か60巻台だったと思うが……
588名無しくん、、、好きです。。。
愛知のキチガイ脳糞古川は神だと思っている。

半年ほど前の正月休みに両親と愛知のキチガイ脳糞古川の実家(もんじゃ焼き屋)に 食べに行った時の話。
両親と3人で鉄板を囲んで食事をしているといきなり脳糞古川が玄関から入ってきた。
もんじゃ焼き屋に似合わない勝負服ないでたちで。

脳糞古川が「私いつもの〜」と言って二階へ上がろうとすると、
店内にいた高校生集団が「脳糞古川さん!」「脳糞古川さんかわいいー!」などと騒ぎ出し、
脳糞古川が戻ってきてくれて即席サイン会になった。
店内に13、4人ほど居合わせた客全員に店内にあった色紙を使い サインをしてくれた。
高校生達が脳糞古川の母校愛知のキチガイ高校トラウマ部だとわかった脳糞古川は いい笑顔で会話を交わしていた。
そして脳糞古川は「またね〜」と二階に上がっていき、店内は静かになった。

私と両親は脳糞古川の気さくさとかわいさに興奮しつつ食事を終え、会計を済ませようとレジに向かうと、
店員さんが階段の上を指差しながら 「今日のお客さんの分は出してくれましたから。また来てくださいね」と。

あれには本当にびっくりした。