サクラ大戦5のラチェットたん(*´д`*)ハァハァスレ
それは信長との最終決戦終了後、復興目覚しいN.Y.に訪れた最初の春のある日のこと。
僕達は突然、ラチェットさんに楽屋に呼び集められた
「前回公演との間が短くて申し訳無いいのだけど、次回公演の演目と時期が決まったわ…あら、ダイアナは?大河君知ってる?」
「担当する患者さんの具合が悪いそうでこれない、って連絡がありました。」
「それじゃあ、しょうがないわね…まあ、彼女にはあとから伝えておくわ。」
そういって、ラチェットさんはみんなに台本をくばり始めた。
「へー、白雪姫かい。演出や舞台監督はラチェットがやるのか~。でも、悪い、ラチェット…この時期、私、担当する裁判が多くて(ry」
「勿論それは承知してるわ、サジータ。あなたには鏡の声を吹き込んでおいて…その分ギャラは少なくなるけど」
「いや、それでも助かるよ…わかった、あとで音響のほうにいけばいいんだね」
サジータさん一安心といった表情だ。
「ええ、お願い。ほかの配役もいっておくわね…ホワイトナイトにダイアナ、お妃役に昴、小人役にリカ、足りないところ児童劇団に助っ人を要請してるわ」
「昴は言った…問題ない。無難な配役だ」
「なーなー、ラチェット。小人って食えるのか~?」
まだ、肝心の主役の発表が、まだされてない…
「ひょっとして、ひょっとするの!?ああ、どうしよう。テキサスのみんなに連絡しなきゃ!!」
あ、やっぱり…自分の世界に入りこんでるよ、ジェミニ。
「おめでとう、ジェミニ。」
「ありがとう、新次郎。ボク…ボク…うわーん!」
感極まったのか、泣きしているジェミニが抱きついてきた。一瞬、刺す様な視線を感じて周囲を見回したけど、みんな、暖かい表情だ…気のせいだったのかなあ?
「それで最後に、主役の白雪姫なんだけど…」
何故か目が笑ってないですよ、ラチェットさん…。
「勿体ぶってないで、早く言ってやれよ、ラチェット。」
「そうですよ、そうですよ。」
「ありがとう、みんな、本当にありがとう…ボク、ボク…うわーん」
ジェミニは嬉しさからか、より強く抱きしめてきた…
「ちょっと、ジェミニ。くっ苦しい…」
「主役の白雪姫は…」
なんで、体を小刻みに震わせながら、台本思いっきりグシャグシャに握りしめてるんですか?ラチェットさん
「 プ チ ミ ン ト よ ! 」
はぁ、そうなんですか…
…
…って、
えええええええええええええええ!?
ジェミニが泣き崩れ、混乱する楽屋を尻目に、肩を怒らせながら退出するラチェットさん。
僕は彼女をおった…
「どういう、ことなんですか!?前にサニーサイドさんと『そろそろジェミニ主役を…』っていってたじゃないですか!それに、もう僕は女装なんて…」
「あなたこそ、どういうつもりなの!?大河くん。ジェミニ抱きつかれ、デレデレするなんて!」
ラチェットさん視線さえ合わしてくれず、声を荒げている。
「ぼ、僕、デ。デレデレなんてしてません!!」
「なんで、そこでどもるの…いい、大河くん。私達、恋人同士なの。好きあってるの。わかってる?」
と、悲しそうな瞳で、こちらを見つめてきた。
「はぁ…それは、まあ…」
その煮え切らないような台詞に堪忍袋の緒が切れたのか、キッとにらみつけてきて、人差し指を立てながら
「それなのに、あなたったら、一度だって自分から進んでキスしてくれたことないじゃない!」
「ちょっ、ラチェットさん。人前でそんな…」
「『人前で…』ですって…わかったわ、大河くん。この際、ダイアナにも降りてもらいます。」
「え…じゃあ、誰が穴埋めするんですか?」
「私よ!この私、この私ラチェット=アルタイルがやるの!」
「ちょっと、落ち着いてくだs…」
「本読みでも、立ち稽古でも、ゲネプロでも、本番でも、何十回でも『人前で』大河くんにキスしちゃうんだから!!!」
「えっ…?」
「嫌だっていってもやるんだから!わかった?」
そう言い放って、ラチェットさんはその場を走り去った…