[第四弾]妹に言われたいセリフ

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63810:約束SS
『おにいちゃんは、かなるのこと、すき?』
『ん? まーすきかな』
『えへへ、そしたらけっこんだね』
『結婚?』
『うんっ! けっこん! すきどーしのおとこのことおんなのこは、けっこんするの!』
『ばかだなー、佳奈留。 兄妹は結婚できないんだぞ』
『え・・・?』
『それにだなー、結婚するんなら大人しい女の子がいい、ってきいたことがあるぞ』
『ええ? ええっ?』
『おまえどっちもだめじゃん』
『そ、そんなー・・・かなる、おとなしいおんなのこになるよっ。 だから、だからっ』
『でも、兄妹じゃん』
『う・・うぅ〜・・・・やだぁ・・・・おにいちゃんとけっこんするぅ』
『むりなものはむりなんだよ』
『やだぁ・・・・おにいちゃんとけっこんするんだもんっ』
『泣くなよなぁ・・・しょうがないなぁ』
『にゃう・・・けっこん・・・・』
『佳奈留、結婚はむりだけどな、オレがずっと一緒にいてやるよ』
『ずっと・・・いっしょ?』
『ああ。 それなら結婚と変わんないだろ・・・・・・たぶん』
『うん・・・わかった・・・・・かなる、それでがまんする』
『そのかわり』
『にゃう?』
『もうわがまま言うなよ。 オレがずっと一緒にいてやるんだから』
『にゃう・・・・がんばる・・・』
『がんばる、じゃない! なんでも大丈夫にしろ!』
『にゃ、にゃうぅ・・・・うん、かなる、なんでもだいじょぶにするっ』
『よーし、それでいい』
『だから・・・・ずっといっしょだよ、おにいちゃん?』
63911:思い出しSS:05/02/20 23:27:48 ID:zfiDSEHP
 朝。
 素敵な夢を見た朝は寝起き抜群。
「何で思い出しちゃうかねぇ・・・・」
 しかもこのタイミングで・・・・いやこのタイミングだから思い出したんだろうけど。
「ずっと一緒か・・・」
「にゃう・・・? おにいちゃん?」
 俺の右腕が声を発した! でなく、右腕に抱きついた佳奈留が寝ぼけ声を出す。
「おにいちゃん・・・今・・」
「あーいや、何でもないぞよ?」
「おにいちゃんも・・・同じ夢・・・・見たの?」
「へ・・? ・・・・・ん、多分な」
「にゃう・・・・えへへ」
 む・・・なんか恥ず。
「さて、起きるぞ!」
「にゃうぅ・・・もーちょっと」
「なぬ?」
「もーちょっと・・・・このままがいい」
「・・・・我侭は言わんのじゃなかったのか?」
「お願いだよう・・・・」
「ああもう・・・もう少しだけだぞ」
「にゃう、有り難う、おにいちゃん」
 すりすりと頬を擦り付けてくる。 腕がくすぐったい。
「んで? どーすんの?」
「にゃう・・・ちょっと、お話しよ?」
「・・・・この状態でいる理由が分からんが、まぁいいだろう」
64012:発覚SS:05/02/20 23:28:56 ID:zfiDSEHP
「昨日ね・・・保品川さんにね、言われて・・ちょっとショックだったことが・・・・あるの」
「なに? よし言ってみろ、場合によっちゃタダじゃおかんぞあの野郎」
「にゃうぅ・・・駄目だからね?」
「まず話してみなさい」
「うん・・・・あのね・・かなるね、一生懸命伝えたの・・・・・かなるの気持ち」
「うん」
「でもね・・保品川さんにはね・・・・・」
「好きな奴とか・・・恋人とかがいたのか?」
「ううん・・・そうじゃないの。 でもね、誰よりも大切な人が居るんだって」
「・・・・・恋人も作れないくらいか?」
「うん・・・・・」
 恋人も作れないくらい大切な人、か。
「だから、ごめん、って・・・」
「それがショックだったのか?」
「ううん・・・・その後ね、別れ際に言われたの」
「何て?」
「キミにも、そういう人が居るんじゃないか、って・・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・そうか」
「えへへ・・・・誰だか分かっちゃった」
「・・・誰だよ?」
「にゃう、内緒だもん」
 勿論、聞かなくても分かっていた。 自惚れじゃ無く、確信。
64113:婚約SS:05/02/20 23:30:11 ID:zfiDSEHP
「でも、かなるは・・・出来ればその人と、恋人とかになりたかったなぁ・・・」
「・・・なれないのか?」
「にゃう・・・昔、結婚断られちゃったから、ね・・・」
「そうか・・・・」
「にゃうぅ・・」
「でも、それって昔の話なんだろ?」
「にゃう?」
「今だったら・・・・案外おっけーかもしれんぞ?」
「にゃ、にゃ、にゃうぅっっ!?」
 真っ赤になる佳奈留。
「お、おにいちゃん、それって・・・っ?!」
「聞いて・・・・みればいいじゃないか」
「お、おにいちゃん・・・・」
 見つめ合います。 可愛いです。 俺って幸せ者。
「あの・・・・・かなる・・・・やっぱり、おにいちゃんと・・けっこん・・・・したい・・・・・・」
「いいぜ・・結婚、しちゃおうか」
「にゃあ・・・・・おにい・・ちゃん・・・・・でもぉ・・兄妹は、駄目・・・・なんだよ?」
「なんだ、やっぱり嫌なのか?」
「にゃうぅぅっっ」
 ぶんぶんと首を振る。
 俺はもう、兄妹とか、どうでも良かった。 ただあるのは、このか弱い一人の女の子を守りたい。
 その想いだけだった。
「佳奈留、目、閉じろ」
「にゃう?」
 言われたとうりに目を瞑る。
「開けるなよ・・・」
「にゃ・・・・にゃうっ!!??」
 唇と唇が触れ合った。
「おにい・・・・ちゃん・・」
「婚約代わりだ、受け取れ」
「にゃう・・・・うん」
64214:そういうことSS:05/02/20 23:31:48 ID:zfiDSEHP
「おにいちゃん・・・・すき・・」
「ん・・・まぁ言わなくても分かってるだろうが、俺もだ」
「にゃうぅ・・なんで? なんでちゅーしてくれたの?」
「そりゃ・・・・好きだからだろ」
「今まで・・・なんにもなかったのに?」
「お互い様だろ・・・お前なんて、昨日まで別の男好きだったじゃねぇか」
「にゃ、にゃうぅぅっっ!!」
「あ〜・・・母さん父さんになんて言おうか」
「にゃうぅ・・しょうがないよ、正直に・・・話そ?」
「そうだな・・・さし当たって、母さんに話すか。 もう帰ってきてるだろ」
「にゃう? お母さん宿直から継続で、今晩まで帰って来ないって言ってたよ・・・?」
「なんと? 聞いてなかった。 父さんは?」
「昨日は泊り込み・・・今日も、かな・・・?」
「佳奈留・・・・今日って休みだったよな?」
「にゃう? うん・・・」
「ふむ・・・・夜まで二人っきりだな」
「にゃ・・・・・・にゃうぅっ!!??」
「・・・・佳奈留。 実は俺、すでに辛抱堪らん」
「にゃ・・・・・?」
「・・・・・・かなるぅ〜〜〜っっっ!!」
「にゃにゃっ!?!? お、おにいちゃ、にゃふぅっっ」
「愛してるぞ〜〜〜っっ!!」

 まぁ・・・・その後は想像にまかすわ。
 ただ確かなのは―――俺たちは愛し合ってるっていう事実。
 いろいろこれから大変かもしんないけど、まぁどーにかなるっしょ。
「な、佳奈留?」
「にゃうぅ・・おにいちゃんのばかぁ・・・////」

「でも・・・やっぱりだいすきだよ、おにいちゃんっ」