【Winterキボンニ】TLSSスレ 12周目【ネタバレ攻略】
「受験勉強、どうですか?クラスの奴の兄貴は追い込みで予備校とか大変みたいですけど。」
「あ、○○君でしょ?彼は医学部だから。すごいよね。この前ノート見たら、自分の偏差値の横に、正の字書いてるの
なんで正の字書いてるか**君解る?解答用の赤ペンのインクが切れるたびに一本ずつ足すんだって。」
上手く話をはぐらかされたように思う。あまり自分の受験の事は聞かれたくないのかな。しかし、センパイに
得意げに自分の勤勉具合を自慢するその同級生に軽く嫉妬をしてしまう。
話題を変えようと思ったけれど、何も思い浮かばずに、ただセンパイを眺めながら
連帯した孤独感に居心地のよさを感じてそのまま黙々と駅まで歩く。
ちょうど200Mくらい進んだところで、センパイが小走りに自動販売機に向かう。
ゆっくりと追いついて、後ろで待ってると、商品を取り出した先輩が
「おだちんどうぞ。ポケットの中に入れとくと暖かいよね。」
と、缶コーヒーをゴチってくれた。おだちん。何か間抜けな発音に、空気が壊されて
百道をとっちめてやる、と言っていた夏を思い出す。なんだ。何も変わってなんていないじゃないか。
「しまった。自転車手で押してると歩きながら飲めないね。どっかすわろっか。ここ曲がってもうちょっと行くと
神社の横に公園あったよね?あそこでいいかな?寒いけど、2人乗りで行かない?」
そして、公園横のコンビニで、鯛焼きと肉マンと、暴君ハバネロを追加で買って、ここからはまた自転車を押しながら公園まで進む。
「あ、ハバネロ。前言ってたすっごい辛いヤツってこれだよね?買っちゃったんだ。あとでもらっていい?」
「本当に辛いですよ。百道なんて、900ミリのお〜いお茶、全部飲んでましたもん。」
「本当に?そんなに辛いの?」
「辛い上に、スナックなんで妙なサクサク感があるんですよ。そこがまたイライラする辛さをかもしだすというか。」
公園に着いて、テーブルがついているほうのベンチに座り、缶コーヒーを1口飲む。