ブリック・ヴィンケルだけどなんかあっか?

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46Win版空シナリオの例のシーン
俺の身体に、つぐみの身体は覆い被さっている。
彼女の息吹を感じる。
彼女の鼓動を感じる。
彼女の体温を感じる。
彼女からは、何かが香っていた。
ジャコウの匂い……。
くらくらと、目眩のするような……。
[  中  略  ]
【つぐみ】「臆病なのね……」
【つぐみ】「意気地のない男……」
【つぐみ】「所詮、あなたは『男』じゃないのよ」
【武】  「そんなこと……関係ないだろう!?」
【つぐみ】「お願い……」
【つぐみ】「殺してよ……!」
[  中  略  ]
【つぐみ】「……ううっ……」
【つぐみ】「嫌ぁ……っ……」
【つぐみ】「ひとりにしないで……」
【つぐみ】「私を、ひとりにしないで……」
【つぐみ】「お願い……武……」
【つぐみ】「お願い……っ」
俺は闇の中にいた。
いや、俺はきっと、そこにはいなかった……。
意識のない闇に、僅かな衣擦れの音と、つぐみの吐息だけが響く。
その音を聞くと、俺の中で狂おしい気持ちが膨らんだ。
ふたつの影は重なり合い、ひとつになる。
俺は混沌へと埋没し、深く突き進み、同化していった。