「イチロー、ネックレスありがとう。ボク、大事にするからね」
今日はコクリコの誕生日だ。
大神初めてコクリコと出会ったとき、コクリコはまだ10才だった。あれから約七年半、いろんなことがあった。
「イチロー、ボク、もう一つお願いしたいことがあるんだけど」
「何だい?何でも聞いてあげるよ」
「ボク、二人目が欲しいんだけど……。」
「いいよ」
コクリコはきょとんとしている。この話がこんなに簡単に成立するとは思っていなかったのだろう。
「ホントに……いいの?」
「なんでも聞いてやるって言っただろう?コクリコのやりたいことには、俺はできるかぎりの協力をするつもりだよ」
「イチロー……ありがとう!これからも、お互い協力しあっていこうね!」
コクリコはとてもうれしそうに、大神にすり寄ってきた。
「今日も……一緒だね」
「今日だけじゃない。これからもずっとさ。」
二人は見つめ合うと、唇を重ねた。
二人の夜はディープキスから始まる。
キスをしながら大神がコクリコの体を愛撫する。二人はいつも前戯に20〜40分かける。
「いいよ、イチロー……入れて」
コクリコがいつものようにベッドに仰向けになる。いつも大神が主導権を握るのだが、今日はコクリコに譲ろうと、大神は思った。
「今日はコクリコが上だよ」
そう言って大神は、自分がまず座り、その上にコクリコを抱き上げ、対面座位の姿勢を作った。
「イチロー……。ボクがこの体位でするのが好きなの、覚えててくれたんだね!」
「忘れるわけないじゃないか。これ、しばらくやってなかったからね。たまにはと思って」
正常位などは足が邪魔になったりするが、対面座位なら大神の暖かい胸の中で快感に溺れられる。コクリコがこの体位を好む理由だった。
「じゃあ入れるね……んっ」
大神の一物を、コクリコの膣はすんなり受け入れた。
「今日はコクリコが主役だ。さあ、好きなようにしていいよ。」
「うん。今日は、ボクがイチローを気持ちよくしてあげるね。」
そういうとコクリコは、ゆっくり腰を上下に動かし始めた。
「はあっ、はあっ」
はじめはゆっくりだった腰の動きも、しだいに速くなっていった。
「はぁっ、イチロー、気持ちいい?」
「ああ、気持ちいいよ。」
コクリコのネックレスが大きく揺れ、金属音を立てている。コクリコは大神の首の後ろで手を組み、そのままディープキスの態勢に入った。
「はぁ……んっ、むぅ……」
上ではヌチュヌチュ、下ではジュプッジュプッとそれぞれ嫌な音を立てていた。
「コクリコ、俺……イキそうだよ」
「はあっ、イ、イチロー……ボクも、だよっ」
コクリコの誕生日プレゼントのネックレスが、今にも切れてしまいそうなくらい暴れていた。
二人は絶頂を迎えようとしていた。
コクリコの腰は、残像が見えそうなくらい速く動いていた。
「(このままじゃ、コクリコが腰を痛めてしまうな。)」
そう思った大神は、一度コクリコの動きを止めた。
「はぁっ、イチロー。まだ、どっちもイッてないのに、なんで、止めるの?」
「コクリコ。そのままじゃきっと腰を痛める。がんばりすぎだよ。俺も手伝うから、ゆっくりやろう。」
大神はコクリコのわきの下に腕を伸ばすと、コクリコを上下に動かした。コクリコも大神にあまり負担をかけないようにと、リズムを合わせて腰を動かす。
「ああっ!イチロー、イッちゃうよ!」
「はぁっ、俺もだ!」
「ひああぁぁぁっ!」
コクリコが声をあげると同時に、大神も“二人目の”誕生日プレゼントを、コクリコの膣内に放出した。
二人はベットに倒れ込み、しばし沈黙が続いた。
「イチロー……ボクの体を、気遣ってくれたんだね。ありがとう。」
「どういたしまして。二人同時にイッたのは初めてだったね。」
「うん。イチロー、大好きだよ。これからも一緒にいてね。」
「ああ。約束するよ。」
コクリコの人生で、一番『気持ちいい』誕生日だった……。