萌えの最高峰コクリコ♪VOL.11

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無事結婚式も終え、それから半年、コクリコが17になったある秋の日のことだった……。


「ねぇイチロー、相談したいことがあるんだけど」
コクリコが少し不安そうな顔で言った。
「何だい?何でも言ってごらん?」
「えっと……あの……その……」
コクリコは顔を赤らめ、とまどっているようだ。
「何でも話してごらん。俺達は夫婦じゃないか。」
大神がそういうと、コクリコは口を開いた。
「ボク…先月から、ないの」
「ない?ないって何が……」
「その………女の人の“アレ”がこないんだ……」
「まさか…できたのか?俺達の子供が……。」

翌日、グリシーヌの知人の医者に診てもらうと、妊娠二カ月ということが判明した。

「イチロー、どうしよう。ボク、すっごく不安で……」
「何が不安なんだい?コクリコは昔から、結婚したら俺の子供をいっぱい産むって言ってたじゃないか。」
「うん、そうなんだけど……ボク、まだ17になったばかりだから、少し早いかなって思ってるんだ。」
「でも、せっかくできた子だ。降ろすのもつらいだろ?」
大神がそういうと、コクリコは少し考えた様子で言った。
「ボク……イチローが今すぐ子供ほしいって言うなら、このお腹の中の赤ちゃん……産むよ」
「本当かい?」
「だって、この子を降ろしたら、この子がかわいそうだし、きっとボクも後悔するよ……イチローもそうでしょ?」
「ああ、俺もコクリコと同じ気持ちだよ」
「じゃあ……ボク、この子産むよ!一緒に育てて、幸せにしてあげようね」



翌年の六月はじめ、無事女の子が誕生した。
名前は母親であるコクリコの名前と、初夏の輝く新緑からとって「みどり子」と名付けられた……。