雑誌週間少年ジャンプの漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の作者である荒木飛呂彦氏が30日、
ゲーム会社Keyに1600万円の損害賠償を求める訴えを神戸地裁に起こした。
荒木飛呂彦氏はKeyが発売したパソコンゲームKanonの中に登場するキャラクター
月宮あゆの口癖である『うぐぅ』がすでに商標登録されてあるにも関わらず無断で使用された
疑いがあると主張、同時に知的財産権の侵害にも当たると訴えた。 同氏の訴えにある『うぐぅ』は
『ジョジョの奇妙な冒険』のコミックス28巻の 131ページにおいて『うぐっぅ』という形で登場し、
92年8月に商標登録されていてKeyの公式サイトのBBS(電子掲示板)においても何度か話題に
上げられていたと言う。
訴えられたゲーム会社Key音楽担当折戸 伸治氏は「荒木飛呂彦氏の主張には全く正当性がなく、
特にいかなる形であっても裁判に訴えるという威嚇について、 同社がすでに確立した『うぐぅ』を
妨害するための試みだと考えている」と述べた。
今後の裁判では問題となっている『うぐっぅ』と『うぐぅ』の『っ』に焦点が当てられ展開していきそうだ。
また一部の業界専門家からは近々発売予定のドリームキャスト板Kanonへの 影響について
心配する声も出ている。
先日問題となったKeyの盗作疑惑だが今回の裁判で荒木飛呂彦氏と
樋上 いたる氏両名のトレードという形で和解となった。
今後Keyでは荒木飛呂彦氏原画でのゲーム製作になると発表。
このため7月発売予定だった新作AIRも12月発売に延期された。
またトレードとなった樋上 いたる氏も
「週間連載の漫画は初挑戦だが荒木飛呂彦氏に負けないよう頑張っていきたい。
今後は樋上いたるによるまったく新しいジョジョの奇妙な冒険に期待して下さい」
と嬉しそうに語ってくれた。
だが業界専門家の中には今回の発表に対して懸念をよせる声も少なくない。
美少女ゲームにおいて荒木飛呂彦氏の絵は明らかに浮いているし、樋上いたる氏が
週間連載を続けられるとは思えないというのがその理由だ。
なお今回の発表によってSONY株が5%下落した。