【速報】咲耶がまた下着を履き忘れました!

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655食人族
シスプリ18禁スレッドにいる食人族と申します。
少し前、咲耶凌辱SSでご迷惑をかけたようで・・・。
お詫びになりますかわかりませんが、純愛を書いてみました。

こそスレでの、最初で最後の書き込みになります。
それでわ・・・。咲耶タン、マンセー!
656食人族:02/05/28 04:43 ID:???
あの子はいつもオシャレだった。

最初に出会ったのは、学生最後のインディアンサマー。
グラビアアイドル顔負けの美貌とプロポーションを持つその子は、ビーチでガラの悪い連中に絡まれていたんだ。

「もう!私は身も心もお兄様の物なのよ!慣れなれしくしないでちょうだい!」
「あんだぁ?このアマ、優しくしてりゃぁ、つけあがりやがって!」
「咲耶ちゃん…あんまり挑発しちゃいけませんですの…」

考えるより先に、僕は間に割って入っていた。

「僕がそのお兄様だが…。妹たちに、何か用かな?」

ブツブツ言いながら引き上げる男どもを横目に、その女の子はキョトン、と僕の顔を見つめて言った。

「何なの?あなた。お兄様を語ろうなんて、百年早いわよ!」
「それから、僕は一日、その子たちと過ごした。
その子…。咲耶ちゃんは、最初の印象とは違って、気さくないい子だった。
なぜか姉妹が十二人もいる彼女は、一緒に来ていた幼い妹たちの面倒も良く見ていた。

「楽しかったわ!じゃぁ、またっ!」

妹たちを連れて去って行く彼女に向かい、僕は思わず叫んでいた。

「ねぇ…。また会えるかな?」

浜辺を染める夕焼けの下で。彼女はとびきりのウインクをして言ったんだ。

「幸運の女神の、思し召しがあればね!」

なんてこった。彼女は自分自身が女神だっていう事に、気付いていなかったんだ。
657食人族:02/05/28 04:45 ID:???
あっという間に秋が過ぎ去り、その年の終わりが近づく頃。
クリスマスのイルミネーションに彩られる街で、僕は彼女に再会した。
人込みの中に彼女を見つけ、必死で駆け寄る僕。
息を切らせる僕に向かい、彼女はあの時と同じ微笑みを返してくれた。

「クリスマス・イブの前の日にでも、デートしないかい?」
「あら、イヴには誘わないの?」
「イヴの日には…。君は本命の彼とデートだろ」
「あなた、カンがいいわ。でも、ツメが甘いわ…」

すがるような僕に向かい、彼女はニッコリ笑って言った。

「ごめんなさい!私は本命も、対抗も、大穴も…。全部、お兄様なの!」

そう言うと、彼女は師走の雑踏の中に消えて行った。
取り残された僕は、そんな彼女を、もっと好きになってしまっていたんだ…。
658食人族:02/05/28 04:50 ID:???
そして、イヴの夜。
コートの襟を立てて、一人雑踏の中を歩いていた僕は、町角にたたずむ彼女を見つけた。
「咲耶ちゃ…」
声をかけた僕は、振り向いた彼女の顔を見て息を飲んだ。
美しい彼女の瞳には…。聖夜のイルミネーションを思わせる、涙が光っていたんだ。
「どうしたの?こんな時間に一人で」
「なによ…。あなたには関係ないじゃない…」
涙声で言う彼女には、あの夏の日、僕を魅了した笑顔はなかった。
「でも…。イヴの夜だよ?君みたいな子が、一人でいるなんて」
「うるさいわね!私がフラれたのがそんなにおかしい?」
ソッポを向いて無言の彼女を前に、僕は立ち尽くした。
「ねぇ…」
沈黙に耐えられなくなったのか、先に口を開いたのは彼女の方だった。
「兄妹でいる事が、そんなに悪いのかな…」

彼女の質問に答えるかわりに。
僕は、彼女を自分のマンションへと連れ込んでいた。
イヴの寒空の下、立たせておく訳にもいかない。
ワンルームだが、高層なので夜景がなのだけが取り得だった。

無理におどけてシャンパンを振る舞う僕を無視するように、彼女は黙りこくっていた。
気まずい沈黙の中、時間だけが過ぎていく。
せっかく憧れの彼女と二人きりなのに。サイテーのイヴだ。
終電が近くなたので、帰るように促そうとした瞬間。

「帰りたくない…」

彼女が呟いた一言に、僕は心臓が潰れるかと思った。
659食人族:02/05/28 04:52 ID:???
「帰りたくない…。私を見てくれないお兄様の所へなんて…」
「咲耶ちゃん…」
咲耶ちゃんは、普段の気高さとはまるで逆に、迷子の仔猫のような目で、僕を見た。
ダメだよ…。そんな目で見られたら、僕は…。
体が動かない。自分の呼吸音だけがやけの大きく聞こえる。
僕らはどちらからともなく、身を寄せ合い…。
そして、静かに。
聖夜の星の下で、とろけるようなキスをした。
「ん…」
世界中の詩人が夢見た、桃源郷の果実のような、しっとりとした唇。
優しく、しかし存分に味わい、そっと離す。
ほう、とタメイキをついた咲耶ちゃんの耳に口づけ、僕は囁いた。

「もしかして…初めて?」
僕の問いかけに、ほんの一瞬、彼女の瞳にいつもの気高さが戻った。
「うぬぼれないで…。とっくの昔に、お兄さまにあげたわ」
660食人族:02/05/28 04:56 ID:???
「そう…。僕は、初めてだ」
「ウソばっかし。そうやって、何人もの女の子を口説いて来たんでしょ?」
「ウソじゃないよ…。僕は、君が思っているような男じゃないんだ…」
そっ、と唇を、彼女の首筋に這わせる。
キスマークを残さない程度に、優しく吸い上げると、彼女はピクン、と体を震わせた。
そっ、とセーターの上から、彼女の胸に触れる。
形のいいバストに触った瞬間、彼女の体が硬くなった。
服の下に指を忍ばせ、熱い肌に触れる。
乳首を指でそっと撫でると、みるみるうちに固くなるのが感じられた。
そこからは、もう夢中だった。
上着をはだけさせ、マシュマロのような乳房に吸い付く。
獣のように白い肉体をむさぼる僕の頭を、彼女は黙って抱きしめていた。ためらいながら、スカートの中に手を入れた僕は、指先の感触に驚いた。
「咲耶ちゃん、下着、履いてない…」
661食人族:02/05/28 04:59 ID:???
彼女は無言で、今日、“お兄様”との間に何があったのかを僕に語った。
顔も知らない“お兄様”への嫉妬を振り切るように、僕は必死で指を動かした。
「は…んっ…」
初めて彼女が、あえぎ声を漏らした。
ぬるん、とした感触が、指先から僕の本能を刺激する。
「咲耶ちゃん、熱いよ…」
僕の興奮と、彼女のあえぎ声が加速していく。
僕は彼女をベッドに横たえ、抱きしめながら言った。
「咲耶ちゃん…。君が欲しい…」
彼女は涙にうるんだ目を伏せたまま、頷きも拒否もしなかった。
その無言を、肯定の印だと虫のいい解釈をした僕は。
いきりたつ自分自身を取り出し、彼女にあてがおうとした。
その時…。

「お兄…様…」

咲耶ちゃんの唇からその一言が。
そして閉じられた両目から、一筋の涙がこぼれ落ちた。
その一言を聞いてしまったら、僕は…。僕は、もう…。
抱きしめていた彼女の体から、そっ、と離れる。
はかなく壊れやすい物を、いたわるように。
「家まで…。車で送るよ」
僕の言葉に、咲耶ちゃんはこくん、とうなずいた。
662食人族:02/05/28 05:03 ID:???
次に会ったのは、僕が社会人になって五年目だった。
歩行者天国を歩いていた僕は、ポン、後ろから叩かれ、女神に再会した。
あたりさわりのない世間話をした後、深呼吸して僕は言った。
「これから…。妻を迎えに行くんだ」
「そう…。ご結婚されたのね。おめでとう」
「キミは…。まだ一人なのかい?」
すっかり大人っぽくなった咲耶ちゃんは、寂しそうに頷いてみせた。
「でも、お兄様もまだ独身ですもの。あきらめないわよっ」
太陽のような笑顔を見て、僕は安心した。
「ところで…。あの夜の言葉、本当だったの?」
「え?」
「私が…。私とのキスが、初めてだった、って事」
「あぁ…。もちろん…。もちろん、そうだよ」
その言葉が終わる前に、彼女は僕に抱き着き、キスをした。
「さ、咲耶ちゃん!?」
目を白黒させる僕に向かって、いたずらっぽく笑って言った。
「あなたのファーストキス、返したわよ!改めて奥様にお渡しして!」
そう言うと、彼女は風のように雑踏の中へ消えて行った。
しばらくポカン、としていた僕は、フッ、と笑うと踵を返した。
彼女自身のファーストキスも、この時僕に返したのかもしれない。
そう考えるのはうぬぼれかな?
信じてもらえないだろうが…。これが女神と出会った時の、ホンの思い出さ。