昔懐かし慟哭スレ P2

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あの恐怖の廃屋から数ヶ月たった。無事に生還することのできた僕達は
それぞれの生活に戻っていった。しかし、あの事件は僕に大きな転機をも
たらすことになった。
 はっきり言って、僕は女の子にはまったくもてなかった。自分で言うのも
なんなのだが容姿はそんな悪くないと自負している。まあ、そんなことはどう
でもいい。僕にとって大きな転機となったのは、あの廃屋の件以降僕に彼女が
できたことだ。しかも『二人も』不謹慎な言い方になるが、あの忘れがたい廃
屋の件で両手に花を持つことにとは夢にも思わなかった。
 一人は笹本梨世、僕の幼馴染だ。あの事件まで付かず離れずの関係だったの
だが、事件解決以後親密さを深め、ついには体を重ねることになった。もう一
人は青木千沙、彼女とはあの廃屋の件で一緒になった。はっきり言って、あの
事件が無ければ一生接点を持つことは無かっただろう。あの事件以降、彼女と
も連絡を取り合っていた。身の上相談やら、カウンセラーの真似事みたいな事
もした。そのときにはもう梨世と付き合っていたが、千沙の不安定な精神状態
を見てみぬふりも出来なかった。泣き喚いたり、ヒステリックになったり色々
あったが、徐々に回復していって今はすっかり安定している。そんな彼女を見
守っていく間に芽生えた気持ちは梨世と同じモノだった。道徳的の良くないと
思いつつも、僕は千沙に会いつづけた。
610605:02/05/04 20:20 ID:2TEYtZoM
夏、僕は千沙の祖母方の経営する民宿青木屋に招待された。民宿と言うより、
あれは旅館だったな。その日、青木屋にはにはろくに従業員がいなかった。冷静
に考えてみると、”そうなること”を設定したようだった。そして、そのまま僕
は千沙と結ばれる事になった。中途半端な気持ちではなかった。僕は本気で千沙
を愛していた。千沙との初めての行為(梨世とは何回もしていたが)のおかげで
僕の経験は遺憾なく発揮されたのだが・・・
 僕は梨世と千沙の二人の女の子と付き合うことになった。俗に言う二股って奴
かな?最初は道徳観に苛まされたが、あやふやなまま時が流れていった。千沙と
梨世もお互いを意識していたはずだ。僕が互いに会っているのは知っていたからだ。
 二人はなにも言わなかった。多分大体なにがあるのか知ってるのだろう。次第に
僕の倫理感も背徳感も徐々に消えうせていき、二人と付き合っていた。このままでい
るのもいいと思っていた最中だ。僕は千沙から青木屋の招待状を受け取った。招待券
は2枚あった。僕と梨世の分であることは言わなくても理解できることだった。