「え?」
ノーマの手料理…。いまいち想像できない。
食べた瞬間( ゚Д゚ )ゴルァ!! って言っちゃいそうなスゴイの食べさせられそうだ。
「……。」
はっ。ノーマが僕の返事を待っている。
うーむ。でも確かに食べてはみたいかも……。
「そ、そうですね…。今度機会があったらぜひ……。」
「……!ほ、ほんならウチ練習するからっ。」
にぱーと笑うノーマ。すごく嬉しそうだ。
「よかったですね、ノーマ様。」
子鈴さんってノーマのお姉さんみたいだ。すごく優しい感じが伝わってくる…。
いいな、こういう関係。実の姉妹じゃないけどそういう人がいるのって羨ましい。
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「はー、御馳走様でした。」
「あー、ウチもう満腹やー。」
ごろんと横になるノーマ。
「食べた後すぐ横になると太るよ。」
「エエんや。もっとボリュームついたら一也も嬉しいやろー…。」
コレ以上ボリュームついちゃったら……大変だ。
子鈴さんが静かに後片付けをしている。
「あ、すみません子鈴さん。僕も手伝いますから。」
「いえ、いいんですよ。時田さんもゆっくりしていてください。」
実に手際良くかたしていく子鈴さん。正にメイドの鑑だ。
「おっとぉ、まだお開きにすんのは早いでぇ!」
ノーマがむくっと起き上がり、後ろの風呂敷をがばっと剥ぎ取る。
そこには、何本ものお酒が……。
僕はぎょっとしてノーマを見る。
「ちょっとちょっと、それはまずいと思うんだけど……。」
「何言うてんねん、相変わらず一也はイイ子ちゃんやなぁ。
これがないと『花見』って感じせえへんやん。」
子鈴さんも困った顔でノーマを見ている。
「ほらぁ、子鈴さんも困ってるよ。」
「嫌や、せっかく持ってきたんや!2人が飲まんのやったら
ウチが全部飲むっ。」
1人で?この量を?そんな無茶な……。
「はぁ……。」
「………。」
放っておいたら本当に飲んでしまいそうなノーマに
僕らは仕方なく付き合うのだった。
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「だいたいなぁ、一也はウチにもっと優しならなあかん!」
「もっとぉ?今でも十分ノーマの我侭聞いてるよ!」
「……。」
だいぶ日も傾いてきた頃、僕らはかなり出来あがっていた。
「もっとや!もっとウチをこう、ぎゅーーっと包み込んでくれんと……。」
「はぁ!?包み込んでもその中でジタバタ暴れるくせにっ!」
「それは一也にムードが足りんからや!女のコはムードを大切にするんやぁー!」
さっきからずっとこんな調子だ。それも同じ事を何回も何回も言ってるような…。