軌道エレベータ

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527おおざっぱな計算
速度をv、遠心力をg、回転半径をr とすると、
v^2=gr というのが遠心力の公式。

低軌道での衛星の回転速度は7.0〜7.8km/sくらいで、
地球の自転速度0.46km/sを差し引いた相対速度は7+km/s程度。
だから上記公式の v^2 は、50000000 m^2m/s^2程度としていい。
これを「許容できる遠心力の限度」で割れば、半径が出る。

資材を運ぶなら、100G(1000m/s^2)程度はOKだろうから、
回転半径は50kmということになる。
システムにかかる平均遠心力は50Gで、半径が50kmなので、
システムが耐えるべき負荷は1Gに換算して2500km分くらい。

人を運ぶなら、許容遠心力の限界は10G(100m/s^2)くらいだろう。
この場合の回転半径は500kmで、
システム負荷は1G換算でやっぱり2500km相当になる。
半径が大きくなると、その分遠心力が小さくなるので、
システムの大きさが違っても負荷の大きさは実は同程度。
(これは「軌道高度が上がるほど公転速度が遅くてすむ」
 という条件を無視した概算なのを忘れないように)

製品化されている炭素繊維は、強度が宣伝文句通りならば、
1G下で自分自身を千数百km支えることができる計算になる。
これは上の必要強度の半分くらいに達しているので、
適切なテーパーをつける条件ならば、
既存技術でもロータベータは計算上は作れることになるだろう。
実際には色んなマイナス要因を考えないといけないから、
安全係数をとって考えると不可能になるんだが。

結局、これもカーボンナノチューブの量産待ちということだね。