ここだけ時代が500年進んでるスレ Part4

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197オーバーテクナナシー
放出した蛋白を飼料蛋白キューブにするのではなく、連行された生物体を原料にするのですか・・・。
調べたら、工程がわかりました。

多くの惑星から定期的に送られてくる原料。
それは宇宙船を降りて、軍隊のように行進をして工場に入ってくる。
工場の中の一室では原料たちにこれからの予定の説明が行われる。もちろん真実は告げられない。
監督官はさまざまな惑星の言語でこのように説明する。
「蛋白飼料キューブ製造工場へようこそ。
飼料キューブは厳重な衛生管理の下につくられています。
ここで働くあなた方も入館する前に体を清潔にし消毒をうけなければなりません。
荷物をロッカーに入れ、着衣を脱いで消毒室にはいってください。」
文字通り裸になって消毒室とかかれた一室に入っていく原料たち。

消毒室のドアのランプが赤に点灯する。
「これより消毒を開始します」というアナウンスとともに壁の数箇所から噴出する黄色っぽい気体。
これで室内が満たされると密閉されたまま1時間放置される。出身惑星によっては数十分呼吸を止められる種族もいるからだ。
198オーバーテクナナシー:2006/02/25(土) 21:27:21 ID:F3EWJtPw
室内のガスを排気し空気を入れ替えるとドアの上のランプが緑に変わる。
同時に「消毒室」の奥に隠された扉が開き、10フィートの深さのステンレス製の容器が姿をあらわす。
薄汚れた作業員が室内に入り、小型ブルドーザーで「原料」をすくい上げ、容器に投げ入れる。
彼らは土也王求の某半島からの不法労働者達であり、この誰もやりたがらない仕事を引き受けている。
容器の底にある巨大な螺旋カッターが回転を始め、骨が砕ける音や肉が削がれる音が聞こえてくるが、これはとても忘れることができない悪夢の中の音のようだ。

肉や骨が砕かれたかたまりはある程度細かくなった後に、より細かく粉砕するために別の粉砕器に移され、今度は280度で1時間調理される。
これらの調理処理は1週間に7日、24時間ノンストップで行われ、熱い「スープ」のなかで肉は溶けて骨から分離される。
この過程で「スープ」からは黄色のグリースや人脂が表面に浮き上がってくるが、これはすくい取られる。
その後、この調理された骨と肉はプレス機にかけられて残りの水分を絞り落とされてから粉砕されて粗い粉になる。
そしてこの粉はふるいにかけられて大きめの骨のかけらや毛などが取り除かれる。
この工程が完了すると、そこには黄色いグリースと端肉が出来上がっている。

これにまず、ソフト感を出すために「組織状合成タンパク」というものを加える。
これが蛋白飼料キューブのべースとなるが、このままでは崩れやすく、保存性も悪い。
そこで「粘着剤」「乳化剤」も入れ、さらに保存性を上げるための「保存料」「pH調整剤」、「酸化防止剤」を入れる。
これを整形すればキューブ飼料となる。
この梱包、出荷も土也王求の某半島からの不法労働者達が携わる。
梱包しながらつまみ食いをする奴らによる歩留まりの低下に工場は悩んでいる。
我々にとっては鼻をつまみたくなるような生臭い飼料キューブ。
しかし彼らにとっては、この飼料キューブですら半島での食事に比べれば贅沢なものらしい。